JP2007003494A - 配線パターンの検査方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線パターンの不良を確実に抽出し、配線パターンの変形の程度が実用上で問題を生じない程度であるときには良品と判断できるようにして歩留まりを高める。
【解決手段】撮像手段11は絶縁材料からなる基台の表面に配線パターンを形成した実装基板1の画像を撮像する。撮像手段11により得られた濃淡画像は分離手段21により二値化される。二値化された画像内の着目領域について、領域調節手段22では配線パターンの画素値を持つ画素の縮小処理と膨張処理とを択一的に行う。ラベリング手段23は、縮小処理または膨張処理の後に画像内の連結領域にラベルを付与し、比較手段24において設計した配線パターンの個数とラベル数とを比較する。両者が一致した場合には、検査手段25において連結領域についての良否を検査する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主として半導体素子を実装する実装基板における微細な配線パターンの画像を用いて配線パターンの良否を検査する配線パターンの検査方法およびその装置に関するものである。
一般に、半導体チップのような半導体素子を実装する実装基板は、合成樹脂成形品の基台の表面に金属の配線パターンを薄膜形成技術によって形成したものが多く、この種の配線パターンは微細であることから、不良箇所を目視によって見つけることが難しい。そこで、配線パターンを撮像した画像を用いた外観検査により配線パターンの不良を検出することが考えられている(たとえば、特許文献1参照)。この種の外観検査によって検出することができる不良の種類には、隣接する配線パターンの短絡、配線パターンの断線、配線パターンへの異物の付着、配線パターンの傷やしみなどがある。
特許文献1に記載された発明では、配線パターンの良否を判定するために、検査対象となる配線パターン(検査パターン)とテンプレートとなる配線パターン(合格パターン)とを重ね合わせることにより、検査パターンのうち合格パターンから逸脱した部位を不良部分の候補として検出し、不良部分の候補について形状や面積を特徴量として抽出し、特徴量を検査基準と比較することにより良否を判定する技術が記載されている。
また、検査対象の印刷パターンの輪郭線の曲がり具合に関する情報を、あらかじめ登録されている基準情報と比較して配線パターンの合否判定を行う技術も記載されている。
特開平8−313580号公報
しかしながら、合格パターンを用いる技術では特許文献1に記載のように欠損を見逃すことがあり、一方、輪郭線の曲がり具合を用いる技術では、欠損を見逃さないから不良品の検出度数が高くなるが、配線パターンの微小な欠損のように、配線パターンの変形の程度が実用上では問題を生じない程度であっても不良品と判断することになり、結果的に歩留まりが低下するという問題を有している。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、配線パターンの変形の程度が実用上で問題を生じない程度であるときには良品と判断することができるようにして歩留まりを高め、しかも配線パターンの断線のような不良は確実に抽出することができるようにした配線パターンの検査方法およびその装置を提供することにある。
請求項1の発明は、配線パターンの検査方法であって、絶縁材料からなる基台の表面に配線パターンを形成した実装基板の画像を撮像手段により撮像し、撮像手段により得られた画像内の着目領域について画素値を用いて配線パターンと基台とを分離し、着目領域内において配線パターンと基台との境界に膨張処理と収縮処理との一方を施した後、配線パターンの候補である連結領域の個数を計数し、計数した候補数が設計した配線パターンの個数に一致するときに配線パターンの候補である連結領域の中で配線パターンの良否を検査することを特徴とする。
この方法によれば、画像内の着目領域について、配線パターンと基台との領域を分離するとともに膨張処理または収縮処理によって配線パターンの占有面積を減少または増加させるから、撮像された配線パターンにおいて不良となる程度に幅寸法の小さい部位が生じている場合には、配線パターンの占有面積を減少させたときに当該部位が画像内から除去され、逆に撮像された配線パターンにおいて短絡となる程度に幅寸法の大きい部位が生じている場合には、配線パターンの占有面積を増加させたときに当該部位が画像内で連結される。その結果、配線パターンに不良となるくびれが生じているときには、配線パターンの候補である連結領域が分断されることによって連結領域が設計した配線パターンの個数よりも多くなるか、または配線パターンの候補である連結領域が消滅して連結領域が設計した配線パターンの個数よりも少なくなる。また、配線パターンに不良となる程度に近接した部位があれば、複数個の連結領域が一つに連続することによって連結領域が設計した配線パターンの個数よりも少なくなる。したがって、膨張処理または収縮処理の後において配線パターンの候補である連結領域の個数を設計した個数と比較することにより、配線パターンの良否に関する前処理を行うことができる。この前処理で不良と判定された配線パターンには、良品が含まれる可能性がほとんどなく、不良品を確実に仕分けることができる。また、配線パターンに異物が載っているときにも画像内では配線パターンの幅寸法が狭い場合と同様に扱われるから、異物が大きいときには膨張処理または収縮処理によって配線パターンが分断され、異物の存在による不良品も仕分けることができる。
一方、前処理によって不良と判定されなかった配線パターンには良品と不良品とが混在しているが、配線パターンのうち幅寸法が足りないことによる不良品は除去されているから、残された配線パターンの候補については、断線の有無と短絡の有無とを検査すればよく、処理負荷が軽減される。

なお、配線パターンの占有面積を減少させる程度は、配線パターンの最小幅として許容できる幅を有する配線パターンを収縮させたときに、収縮後の配線パターンの候補があらかじめ定めた幅寸法以上になるように設定される。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記撮像手段により得られる画像は濃淡画像であって、濃淡画像の濃度値に対して設定した閾値を用いて濃淡画像を二値化することにより配線パターンと基台とを分離することを特徴とする。
この方法によれば、金属である配線パターンと絶縁材料である基台とを反射率の差によって容易に分離することができる。
二値化のための閾値は、配線パターンと基台との間の濃度値として規定した一定値を用いるか、または着目領域の濃度値の平均値を用いることができる。
請求項3の発明では、請求項1の発明において、前記撮像手段により得られる画像はカラー画像であって、カラー画像の三刺激値の各2個の差分のうちで配線パターンに対応する値と基台とに対応する値との差が最大になる差分を二値化することにより配線パターンと基台とを分離することを特徴とする。
この方法によれば、配線パターンの色と基台の色との色差を利用して配線パターンと基台とを分離することができる。とくに、カラー画像の三刺激値のうちの2個の差分を用いることにより、配線パターンの色と基台の色との差を反映させながらも、1個の値に対する閾値を設定するだけで配線パターンと基台とを分離することができるから、少ない処理負荷で配線パターンと基台とを確実に分離することができる。
二値化のための閾値は三刺激値の上記差分が配線パターンと基台との間の値になるように規定した一定値を用いるか、または着目領域における上記差分の平均値を用いることができる。
請求項4の発明は、配線パターンの検査装置であって、絶縁材料からなる基台の表面に配線パターンを形成した実装基板の画像を撮像する撮像手段と、撮像手段により得られた画像内の着目領域について画素値を用いて配線パターンと基台とを分離する分離手段と、着目領域内において配線パターンと基台との境界に膨張処理と収縮処理とを択一的に施す領域調節手段と、膨張処理または収縮処理の後に配線パターンの候補である連結領域を求めて各連結領域にラベルを付与し付与したラベル数を計数するラベリング手段と、ラベル数が設計した配線パターンの個数に一致するときに配線パターンの候補である連結領域の中で配線パターンの良否を検査する検査手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、請求項1と同様の作用が得られる。また、着目領域内において配線パターンの膨張処理または収縮処理の後にラベリングを行い、設計した配線パターンの個数とラベル数とを比較するから、この前処理によって配線パターンに断線が生じているような不良品や配線パターンに短絡が生じているような不良品を容易かつ確実に仕分けることができる。ここに、不良品と判定されなかった配線パターンには良品と不良品とが混在しているが、配線パターンのうち幅寸法が足りないことによる不良品は除去されているから、残された配線パターンの候補については断線の有無と短絡の有無とを検査すればよく処理負荷が軽減される。
本発明によれば、画像内の着目領域について、配線パターンと基台との領域を分離するとともに膨張処理または収縮処理によって配線パターンの占有面積を減少または増加させるから、撮像された配線パターンにおいて不良となる程度に幅寸法の小さい部位が生じている場合には、膨張処理または収縮処理によって配線パターンの占有面積を減少させた後には当該部位が画像内から除去され、撮像された配線パターンにおいて不良となる程度に幅寸法の大きい部位が生じている場合には、膨張処理または収縮処理によって配線パターンの占有面積を増加させた後には当該部位で複数個の連結領域が一つの連結領域につながる。したがって、膨張処理または収縮処理の後において配線パターンの候補である連結領域の個数を設計した個数と比較することにより、配線パターンのうち明らかに不良品であるものを分離することができる。配線パターンの候補には良品と不良品とが混在しているが、配線パターンのうち幅寸法が足りないことによる不良品は除去されているから、残っている配線パターンの候補については幅寸法以外の検査を行えばよく処理負荷が軽減される。すなわち、配線パターンが明らかに不良品であるものは膨張処理または収縮処理と個数の比較とによる単純な処理によって除去されており、残された配線パターンの候補についてのみ精度の高い検査を行えばよいから、歩留まりが向上する上に処理負荷が軽減される。
以下に説明する検査対象物は半導体素子を実装する実装基板であって、たとえばMID(Molded Interconnection Device)からなる実装基板を検査対象物とする。この種の実装基板1は、図2に示すように、液晶ポリマーのような合成樹脂の成形品である絶縁材料からなる基台1aに、金属の配線パターン1bを薄膜形成法により形成したものであり、半導体素子(チップ)を実装するために微細な配線パターン1bが形成されている。たとえば、配線パターン1bの最小幅および隣接する配線パターン1bの間隔は、それぞれ、たとえば50μmに設定される。
実装基板1について配線パターン1bの検査をする際には、図1(b)のように、複数個の実装基板1をパレット2に載せるとともに整列させて搬送する。パレット2は、図1(a)に示すように、X−Yテーブル3に載置される。X−Yテーブル3の上方には撮像手段としてのTVカメラ11が配置され、TVカメラ11の視野はパレット2に載せた実装基板1の1個分以下の広さに設定される。たとえば、実装基板1の1個全体を撮像できる視野に設定したり、実装基板1の一部を撮像できる視野に設定したりする。パレット2に載せた複数個の実装基板1のうちの目的の実装基板1は、X−Yテーブル3を動作させることによりTVカメラ11の正面に移動させられ、TVカメラ11で撮像される。また、撮像対象となる実装基板1を照明する照明器具4には、光源を円環上に配置して撮影対象を無影で照明する、いわゆるリングライトを用いる。
TVカメラ11としては、白黒の濃淡画像を出力するものと、カラー画像を出力するものとのいずれでも用いることができるが、まず濃淡画像を出力するTVカメラ11を用いる場合について説明し、後にカラー画像を出力するTVカメラ11を用いる場合について説明する。
TVカメラ11で得られた濃淡画像は、画像メモリ12に一旦格納される。ここでは、TVカメラ11からデジタル信号を出力する場合を想定しているが、アナログ信号を出力する場合にはA/D変換器を用いてデジタル信号に変換する。上述のように画像メモリ12には実装基板1の濃淡画像が格納され、画像処理部20ではこの濃淡画像を用いて以下の処理を行う。
画像処理部20は、濃淡画像の各画素の濃度値に対して適宜の閾値を適用することにより二値化する分離手段21を備える。分離手段21に設定される閾値は、濃淡画像において、実装基板1の基台1aと配線パターン1bとを分離することができるように設定される。すなわち、一般に基台1aの反射率は配線パターン1bの反射率よりも低いから、濃淡画像では基台1aの濃度値が配線パターン1bの濃度値よりも低くなる(ここでは、濃度値を明度に対応付けてあり、濃度値が高いほど明度が高いものとしている)。そこで、両濃度値の間の濃度値を閾値として設定しておけば、濃淡画像の画像内における基台1aと配線パターン1bとの領域を分離することができる。
このような閾値は一定値としてあらかじめ設定することができるが、図3に示すように、画像メモリ11に格納された濃淡画像の中で基台1aと配線パターン1bとを含む着目領域Dmを指定し、着目領域Dmに含まれる画素の濃度値の平均値を閾値に用いるようにしてもよい。この場合、着目領域Dmごとに閾値を動的に設定することができ、撮像条件や実装基板1の仕様のばらつきによらず適正な閾値を設定することができる。
上述のように適正な閾値を用いて二値化した画像は、図4に示すように、基台1aに対応する領域と配線パターン1bに対応する領域との2種類の領域を有する画像になる。ところで、配線パターン1bの幅寸法が設計値よりも全体的に大きい場合(以下では、「太り」という)でも隣接する配線パターン1bとの間で短絡せず耐圧が確保できていれば良品として問題のない場合が多く、また配線パターン1bの幅寸法が設計値よりも全体的に小さい場合(以下では、「細り」という)でも電流容量が確保できていれば良品として問題のない場合が多い。同様に、図5のように配線パターン1bの一部の幅寸法が設計値よりも大きい場所(以下では、「余剰部」という)1cが生じたり、図6のように配線パターン1bの一部の幅寸法が設計値よりも小さい場所(以下では、「くびれ部」という)1dが生じたりすることもある。なお、図5、図6において(a)はそれぞれ設計値の配線パターン1bを示し、(b)はそれぞれ余剰部1cが生じている場合とくびれ部1dが生じている場合とを示している。
ここに、余剰部1cは配線パターン1bの屈曲部分の内側に生じやすいことが知られている。余剰部1cやくびれ部1dも、太りや細りの場合と同様に、良品として扱うことに問題のない場合が多い。また、配線パターン1bに異物が付着している場合には、濃淡画像を二値化したときの閾値が適正に設定されていれば、二値化された画像において異物を基台1aと同じ画素値として、配線パターン1bから分離することができる。この種の異物には、配線パターン1bをレーザ光でトリミングしたときに剥がれた金属薄膜があり、この種の異物が配線パターン1bに付着すると半導体素子を実装する際の接触不良の原因になる。したがって、この種の異物が存在するときには不良品の扱いになる。
上述のように、配線パターン1bが設計形状から逸脱している場合に、良品とみなせる場合と不良品になる場合とがある。そこで、分離手段21で濃淡画像を二値化することにより得られた配線パターン1bの占有面積を減少または増加させるように、領域調節手段22において膨張処理と収縮処理とを択一的に行う。ここで、領域調節手段22では、基台1aの領域に着目するか配線パターン1bの領域に注目するかという条件と、配線パターン1bの占有面積を減少させるか増加させるかという条件との組合せに応じて、膨張処理とするか収縮処理とするかを選択する。
たとえば、基台1aに着目し配線パターン1bの占有面積を減少させる場合は、膨張処理を行うと配線パターン1bとの境界において基台1aの領域が配線パターン1bの一部に侵入するから、実質的に配線パターン1bに相当する領域の占有面積を減少させたことになる。また、配線パターン1bに着目し配線パターン1bの占有面積を減少させる場合は、収縮処理を行って配線パターン1bの占有面積を減少させる。着目する対象を基台1aとするか配線パターン1bとするか、また配線パターン1bの面積を減少させるか増加させるかの組合せは4種類であって、(着目対象、面積の増減)の組合せに対して膨張処理と収縮処理とのどちらを採用するかが決まる。つまり、(基台、減少)は膨張処理、(基台、増加)は収縮処理、(配線パターン、減少)は収縮処理、(配線パターン、増加)は膨張処理になる。
領域調節手段22において配線パターン1bの占有面積を減少させる際に、減少の程度を適正に設定しておけば、細りやくびれ部1dにおいて配線パターン1bが消滅したり分断されたりすることがなく、配線パターン1bは連続した状態に保たれる。つまり、配線パターン1bに細りやくびれ部1dが生じている場合、その幅寸法が良品とみなせる許容範囲であれば、領域調節手段22による配線パターン1bの占有面積を減少させる処理後にも配線パターン1bの連続性は維持される。
同様に領域調節手段22において配線パターン1bの占有面積を増加させる際に、増加の程度を適正に設定しておけば、太りや余剰部1cにおいて配線パターン1bが連続させることがなく、配線パターン1bは分離した状態に保たれる。つまり、配線パターン1bに太りや余剰部1cが生じている場合、その幅寸法が良品とみなせる許容範囲であれば、領域調節手段22による配線パターン1bの占有面積を増加させる処理後にも配線パターン1bの分離性は維持される。
領域調節手段22により基台1aと配線パターン1bとの境界の膨張処理または収縮処理を行った後には、配線パターン1bの候補である複数個の連結領域が形成される。ここに、連結領域は、着目画素の8近傍(着目画素を中心とした3×3画素の局所領域において着目画素を除く8個の画素)に着目画素と同じ画素値を持つ画素が含まれているときに、その画素を次の着目画素とするという手順を繰り返すことにより生成される同じ画素値の画素からなるひとまとまりの画素群を意味する。配線パターン1bにおいて生じている設計形状からの変形の程度が許容範囲内であれば、膨張処理または収縮処理の後にも配線パターン1bの個数に変化が生じないから、配線パターン1bの候補である連結領域の個数を数えるために、ラベリング手段23において各連結領域にラベルを付与する。ラベリング手段23では連結領域に付与したラベルの個数(ラベル数)を計数する。
設計した配線パターン1bの個数は既知であるから、比較手段24において、設計した配線パターン1bの個数とラベリング手段23により計数されたラベル数とが一致するか否かを判断する。この段階において、設計した配線パターン1bの個数よりもラベル数が少ないときには配線パターン1bに短絡が生じていると判断し、設計した配線パターン1bの個数よりもラベル数が多いときには配線パターン1bに分断が生じていると判断する。ただし、連結領域の一部に分断と短絡とが同数ずつ生じている場合には、設計した配線パターン1bの個数とラベル数とが一致するから、連結領域の個数と設計した配線パターン1bの個数が一致することは必要条件であるが十分条件ではない。
そこで、連結領域の個数が設計した配線パターン1bの個数と一致する場合には、各連結領域をそれぞれ配線パターン1bとみなし、検査手段25において各連結領域ごとに断線や短絡の有無を検査する。検査手段25において各連結領域に断線がなくまた短絡もないと判断されると、各連結領域をそれぞれ良品としての許容範囲内の配線パターン1bと判断する。つまり、配線パターン1bに若干の変形が生じているものの良品の範囲内である実装基板1については不良品と判断されることがなく、結果的に歩留まりが向上する。
また、上述したように、配線パターン1bに不良品となる変形が生じていれば、比較手段24において確実に抽出でき、しかも、良品の候補についてのみ精度を高めて良否判定を行うから、良品の候補についてのみ高精度の検査を行えばよく、結果的に全数について高精度の検査を行う場合に比較すると検査時間を短縮できる。つまり、高精度かつ短時間で検査することができる。
上述した画像処理部20の処理手順を図7にまとめて示す。図7では配線パターン1bに対応する領域に対して収縮処理を施して配線パターン1bの占有面積を縮小させる場合を例示している。まず、画像処理部20は画像メモリ12から濃淡画像を読み込み(S1)、二値化する(S2)。次に、二値化された画像内で配線パターン1bとなる画素値を持つ画素に対して収縮処理を施す(S3)。収縮させる程度は良品の許容範囲としてあらかじめ規定されている。収縮処理後には各連結領域にラベルを付与するラベリング処理を行い(S4)、設計された配線パターン1bの個数とラベル数とを比較する(S5)。ラベル数のほうが設計値よりも多い場合には配線パターン1bの候補は分断されているから、配線パターン1bの幅寸法が許容範囲よりも小さいか断線していると判断され(S6)、ラベル数のほうが設計値よりも少ない場合には複数個の配線パターン1bの候補が連続しているから、配線パターン1bが短絡していると判断される(S7)。ラベル数が設計値と一致しているときにのみ、配線パターン1bの候補について短絡や断線の検査を行う(S8)。
上述の処理のように配線パター1bの占有面積を減少させる処理は主として断線や異物を検出することが目的であり、短絡の検出には配線パターン1bの占有面積を増加させる処理を別に行う。つまり、図7に示す動作においてステップS7の短絡の判断結果は、配線パターン1bの占有面積を減少させても短絡が検出される場合もあることを示しているだけであって、短絡の検出には配線パターン1bの占有面積を増加させる処理が必要である。
一方、断線や異物を検出する場合であって、二値化後に基台1aとなる画素値を持つ画素に着目する場合には、ステップS3の収縮処理に代えて膨張処理を行う。膨張処理後にはステップS4,S5と同様にラベリング処理とラベル数の比較とを行い、ステップS6,S7と同様に短絡あるいは断線の判断を行う。ただし、ラベル数が設計値に一致しているときには、ステップS2において得られた二値化された画像に対して膨張処理で得られた領域によるマスクをかけ、マスク以外の領域(つまり、配線パターン1bの候補)について短絡や断線の検査を行う。
ところで、上述の構成では、撮像手段としてのTVカメラ11として白黒の濃淡画像を出力するものを用いる例を示したが、カラー画像を出力するものを用いる場合には、分離手段21においてカラー画像の三刺激値を用いて基台1aと配線パターン1bとを分離する。つまり、TVカメラ11からはR,G,Bの三刺激値を持つ色信号が出力されるから、これらの3種類の色信号から基台1aと配線パターン1bとの色を分離するのに適した2色を選択し、当該2色の差分を二値化することにより基台1aの領域と配線パターン1bの領域とを分離する。
さらに具体的に説明する。ここでは、基台1aが黒色で配線パターン1bの表面には金メッキが施されているものとする。このような組合せの場合には、分離手段21においてRとBとの色信号の差分からなる差分画像を求め、この差分に対する適宜の閾値を用いて二値化する。つまり、Rの色信号からなる画像とBの色信号からなる画像とを生成し、両画像における同じ位置の画素同士の濃度値の差分からなる差分画像を生成し、当該差分画像を二値化するのである。二値化に用いる閾値は、濃淡画像に適用する閾値と同様に固定的に設定したり動的に設定したりすることができる。
RとBとの色信号の差分を求めているのは、基台1aが黒で配線パターン1bに金メッキが施されている場合には、基台1aに対応する値と配線パターン1bに対応する値との差が最大になるからである。たとえば、基台1aが緑色で配線パターン1bに金メッキが施されている場合には、RとGとの色信号の差分を求めると差が最大になる。
カラー画像を用いる場合であっても二値化の後の処理は濃淡画像の場合と同様である。すなわち、領域調節手段22において配線パターン1bに対応する領域の占有面積を減少または増加させるように膨張処理または収縮処理を行った後に、ラベリング手段23において各連結領域にラベルを付与し、比較手段24においてラベル数と設計した配線パターン1bの個数とが一致するか否かを判断する。一致した場合には判断手段25において各連結領域ごとに断線や短絡の有無を検査する。このような手順で検査することにより、配線パターン1bの良否判定が可能になり、細りやくびれ部が配線パターン1bに存在しているものの良品としての許容範囲内の変形であれば、良品として扱うことにより歩留まりが向上する。
(a)は本発明の実施形態を示すブロック図、(b)は同上における実装基板とパレットとの関係を示す平面図である。 同上に用いる実装基板の一例を示す平面図である。 同上における着目領域を説明する図である。 同上における二値化された画像の一例を示す図である。 同上における二値化された画像の要部を示す図である。 同上における二値化された画像の要部を示す図である。 同上に用いる画像処理部の処理手順を示す動作説明図である。
符号の説明
1 実装基板
1a 基台
1b 配線パターン
11 撮像手段
20 画像処理部
21 分離手段
22 領域調節手段
23 ラベリング手段
24 比較手段
25 検査手段
Dm 着目領域

Claims (4)

  1. 絶縁材料からなる基台の表面に配線パターンを形成した実装基板の画像を撮像手段により撮像し、撮像手段により得られた画像内の着目領域について画素値を用いて配線パターンと基台とを分離し、着目領域内において配線パターンと基台との境界に膨張処理と収縮処理との一方を施した後、配線パターンの候補である連結領域の個数を計数し、計数した候補数が設計した配線パターンの個数に一致するときに配線パターンの候補である連結領域の中で配線パターンの良否を検査することを特徴とする配線パターンの検査方法。
  2. 前記撮像手段により得られる画像は濃淡画像であって、濃淡画像の濃度値に対して設定した閾値を用いて濃淡画像を二値化することにより配線パターンと基台とを分離することを特徴とする請求項1記載の配線パターンの検査方法。
  3. 前記撮像手段により得られる画像はカラー画像であって、カラー画像の三刺激値の各2個の差分のうちで配線パターンに対応する値と基台とに対応する値との差が最大になる差分を二値化することにより配線パターンと基台とを分離することを特徴とする請求項1記載の配線パターンの検査方法。
  4. 絶縁材料からなる基台の表面に配線パターンを形成した実装基板の画像を撮像する撮像手段と、撮像手段により得られた画像内の着目領域について画素値を用いて配線パターンと基台とを分離する分離手段と、着目領域内において配線パターンと基台との境界に膨張処理と収縮処理とを択一的に施す領域調節手段と、膨張処理または収縮処理の後に配線パターンの候補である連結領域を求めて各連結領域にラベルを付与し付与したラベル数を計数するラベリング手段と、ラベル数が設計した配線パターンの個数に一致するときに配線パターンの候補である連結領域の中で配線パターンの良否を検査する検査手段とを備えることを特徴とする配線パターンの検査装置。
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JPH03183147A (ja) * 1989-12-12 1991-08-09 Ngk Spark Plug Co Ltd Icパッケージ検査装置及びicパッケージ検査方法

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