JP2006507409A - 金属ナノ粒子の合成のための方法 - Google Patents

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Abstract

金属ナノ粒子は、金属酢酸塩などの金属塩と、グリコールエーテルなどの不動態化溶剤との混合物を、所定の時間にわたって、該金属塩の融点よりも高い温度で、加熱または還流することにより、形成される。

Description

本発明は、金属ナノ粒子を合成するための方法に関する。
金属ナノ粒子は、産業上の材料として次第に重要性を増してきている。金属ナノ粒子は、一部はその大きな表面積と高い反応性から、反応触媒(反応基板としての使用を含む)などの様々な用途に使用され、材料の挙動および特性を改善し、ドラッグ・デリバリ(drug delivery, 薬剤送達)を高めることができる。ナノ粒子の具体的用途としては、カーボン・ナノチューブの合成のための触媒としての機能、水素ガス合成のための触媒としての機能、および金属水素化物の生成がある。
現在、多くの手法が、金属ナノ粒子の生成に使用されている。現在の手法としては、プラズマまたはレーザー駆動の気相反応、蒸発凝縮機構、および様々な湿式化学的手法がある。このように複数の手法があるのは、一部には、現在の手法では、制御されたサイズのナノ粒子を生成するのに、信頼性が高く、単純で、安価な方法を実現することができない、という事実による。一部の現在の手法では、所望のサイズの粒子を生成することができる場合もあるが、結晶性が劣っていたり、ナノ粒子内の相の分布が予測できない場合がある。他の手法は、所望のナノ粒子サイズを中心とするサイズの分布を制御することができないという欠点を持つ。さらに他のナノ粒子合成手法では、専用機器が必要であったり、処理時間が長かったり、高価な特殊薬品を必要としたりする。
金属ナノ粒子を合成する1つの魅力的と考えられる湿式化学的手法は、熱分解であるが、これは、これらの反応を比較的単純な機器を使用して起こすことができるからである。しかしながら、熱分解を使用する金属ナノ粒子形成の現在知られている方法では、界面活性剤を添加する必要があり、そのため、この方法の複雑さとコストが増大する。
必要とされているのは、粒子サイズの変動量を最小限に抑えながら、平均粒子サイズを制御することができ、さらに、界面活性剤を使用しない、結晶性金属ナノ粒子を生成する単純で、信頼性が高く、安価な熱分解法である。
本発明は、熱分解反応を介して、金属ナノ粒子を合成するための方法を提供する。
金属酢酸塩または他の適切な金属塩を、グリコールエーテルなどの不動態化溶剤と共に反応槽内に入れる。反応槽の内容物が所定期間の間混合され、実質的に均質な混合物を形成する。その後、反応槽の内容物は、金属酢酸塩の融点よりも高い温度で還流される。不動態化溶剤中の金属塩の濃度を制御し、還流時間を変化させることにより、所望の粒子サイズを達成する。
図1および図2は、本発明を実施するために使用することができる装置を示す。図1および図2は、可能な機器の選択を示しているが、当業者であれば、任意の適切な混合装置および還流装置を使用できることを理解するであろう。本発明を実施するのに、専用の機器は必要ないが、使用されるコンポーネントは、本発明の様々な実施形態とともに使用するのに好適なものであるべきである。こうして、機器は、有機溶剤とともに使用した場合でも安全であるべきであり、また熱分解反応の還流温度で使用する場合にも安全であるべきである。
図1において、混合装置は、参照符号100によって一般的に示されている。反応槽130は、本発明の混合および還流工程において、金属塩(metal salt)および不動態化溶剤(passivating solvent)の混合液を保持するのに適した容器であればどのようなものでもよい。一実施形態では、反応槽130は、500mlのガラス製またはPyrex(商標)Erlenmeyerフラスコとすることができる。丸底フラスコなどの他の形状のの反応槽も、該反応槽が混合装置および還流装置との使用に適合している限り、使用することができる。図1に示されている実施形態では、反応槽130は、ソニケータ(sonicator)150に取り付けられている。ソニケータ150は、反応槽130の内容物を混合するのに使用されることができる。適切なソニケータとして、ペンシルベニア州ピッツバーグのFisher Scientific社が市販しているFS60がある。他の実施形態では、反応槽130の内容物を、標準の実験用の攪拌機(stirrer)またはミキサーを使用するなどの他の方法により混合することができる。溶液を混合する方法が他にもあることは、当業者には明白であろう。反応槽130を、さらに、熱源170により、混合時に加熱することもできる。図1では、熱源170は、ホットプレートとして示されているが、加熱用マントル(heating mantle)またはブンゼン・バーナー(Bunsen burner)などの他の好適な加熱手段を使用することもできる。
図2は、還流装置200を示す。この装置では、反応槽130は、凝縮器(condenser)210に接続されている。凝縮器210は、凝縮ジャケット230により囲まれている管220からなる。還流動作中に、熱が反応槽130に加えられている間、水または他の冷却水が凝縮ジャケット230を循環する。凝縮ジャケットの入口を水栓に接続することにより、またはポンプで冷却水を閉ループ内に循環させることにより、または他の適切な手段により、該冷却水を循環させることができる。還流中、反応槽130から上がってきた蒸発した不動態化溶剤は、管220を通る間に冷却される。これにより、不動態化溶剤が凝縮し、反応槽130内に落ちて戻る。凝縮器210を反応槽130と接続する方法では、反応槽から上がってくる気体が管220内を通らなければならないように、反応槽の最上部にシールを形成すべきである点に注意されたい。これは、例えば、ストッパー205を介して凝縮器210を反応槽130に接続することにより実現されることができる。管220の末端は、ストッパー205の穴を通される。図1のように、熱源170は、ホットプレート、加熱用マントル、ブンゼン・バーナー、または他の好適な加熱装置とすることができ、これは当業者には明らかなことであろう。
本発明の他の実施形態では、単一の装置を使用して、混合および還流の両方を実現することができる。例えば、ストッパー205は、実験用ミキサーまたは攪拌機からのかき混ぜ棒のシャフトが通るように、第2の開口部を備えることができる。これらの実施形態では、金属塩および不動態化溶剤が反応槽130に添加されると、反応槽は、混合還流装置に接続されることができる。反応槽の内容物を混合し還流するさらに他の実施形態は、当業者には明らかであろう。
図3aは、本発明の一実施形態における、複数の工程の流れ図を示している。図3aでは、不動態化溶剤および金属塩を反応槽に添加することにより、混合物を準備する作業310を開始する。金属塩および不動態化溶剤の選択に応じて、この混合物は、溶液(solution)、懸濁液(suspension)、または分散液(dispersion)の形態をとることが可能であることに注意されたい。一実施形態では、不動態化溶剤はエーテルである。他の実施形態では、不動態化溶剤はグリコールエーテル(glycol ether)である。さらに他の実施形態では、不動態化溶剤は、2−(2−ブトキシエトキシ(2-butoxyethoxy))エタノール、H(OCHCHO(CHCHであり、これは、以下では、通称ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテル(dietheylene glycol mono-n-butyl ether)を使用して参照される。さらに他の実施形態では、不動態化溶剤は、2つの異なるグリコールエーテルの組合せなどの、2つ以上の適切な溶剤の組合せである。不動態化溶剤として使用できる他の物質について、以下で説明する。
一実施形態では、金属塩は、金属酢酸塩(metal acetate)である。好適な金属酢酸塩として、酢酸鉄Fe(OOCCH、酢酸ニッケルNi(OOCCH、または酢酸パラジウムPd(OOCCHなどの遷移金属酢酸塩(transition metal acetate)がある。使用できる他の金属酢酸塩としては、モリブデンを含む。さらに他の実施形態では、金属塩は、金属塩の融点が不動態化溶剤の沸点よりも低くなるように選択された金属塩とすることができる。
後述のように、金属塩および不動態化溶剤の相対量は、生成されるナノ粒子のサイズを制御する際の因子となる。ここでは、不動態化溶剤の1モル当たりの金属塩の総モル数として参照される、広範なモル比を、金属ナノ粒子を形成するのに用いることができる。典型的な、金属塩の不動態化溶剤に対するモル比は、約0.0222(1:45)と低い比を含むか、または、約2.0(2:1)と高い比を含む。酢酸鉄およびジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテルを伴う実施形態では、酢酸鉄の標準的な反応物の量(reactant amount)は、約5.75×10−5から約1.73×10−3モル(10〜300mg)の範囲である。ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテルの標準的な量は、約3×10−4から約3×10−3モル(50〜500ml)の範囲である。
他の実施形態では、複数の金属塩を反応槽に添加して、2つ以上の金属からなる金属ナノ粒子を形成することができる。このような実施形態では、使用されるそれぞれの金属塩の相対量は、結果として得られる金属ナノ粒子の組成を制御する因子となる。金属塩として酢酸鉄および酢酸ニッケルを伴う実施形態では、酢酸鉄の酢酸ニッケルに対するモル比は、1:2である。他の実施形態では、第1の金属塩と第2の金属塩のモル比は、約1:1から約10:1の範囲とすることができる。当業者であれば、様々な組成の金属ナノ粒子を合成するために、金属塩の他の組合せおよび第2の金属塩に対する第1の金属塩の他のモル比を使用することができる点を理解するであろう。
さらに他の実施形態では、混合物310の準備は、図3bの流れ図に示されているような、一連の工程を伴うことができる。図3bは、別々の反応槽内に、金属塩と不動態化溶剤との2つ以上の混合物を最初に準備すること(311)から始まる。一実施形態では、それぞれの混合物は、1つの金属塩を不動態化溶剤に添加することにより形成される。好ましい実施形態では、同じ不動態化溶剤を使用して、金属塩および不動態化溶剤の混合物のそれぞれを形成する。別々の反応槽で不動態化溶剤と金属塩の混合物を準備した後、初期混合中(315)に、反応槽のそれぞれの内容物が混合される。初期混合中(315)、反応槽の内容物が混合され、実質的に均質の混合物が生成される。均質の混合物は、混合物、溶液、懸濁液、または分散液の形態をとることができる。一実施形態では、反応槽の内容物は、2時間かけて超音波処理される(sonicated)。他の実施形態では、反応槽の内容物を、標準の実験用の攪拌機またはミキサーを使用して混合することができる。均質な混合物または分散液を生成する他の方法は、当業者には明らかであろう。必要な混合時間を短縮するため、または混合の均質化を高めるため、初期混合中(315)に、反応槽の内容物を加熱することができる。一実施形態では、反応槽の内容物は、80℃の温度で超音波処理される。最初の混合の後(315)、均質な混合物を組み合わせて単一の反応槽内に入れ、金属塩および不動態化溶剤のすべてを含む混合物を生成する(320)。
図3aに戻ると、単一の反応槽内ですべての金属塩および不動態化溶剤を含む混合物を準備した後(310)、混合処理(330)において、反応槽の内容物が混合される。混合中(330)に、反応槽の内容物が混合され、不動態化溶剤において金属塩の実質的に均質の混合物が生成される。均質の混合物は、混合物、溶液、懸濁液、または分散液の形態をとることができる。一実施形態では、反応槽の内容物は超音波(sonication)により混合される。他の実施形態では、反応槽の内容物を、標準の実験用の攪拌機またはミキサーを使用して混合することができる。混合中(330)、必要な超音波または混合時間を短縮するため、反応槽の内容物をさらに加熱することもできる。一実施形態では、反応槽の内容物は、80℃で2時間かけて超音波処理され、その後、80℃で30分かけて、超音波処理と、従来の実験用攪拌機を使用した混合の両方が行われる。他の実施形態では、反応槽の内容物は、0.5から2.5時間かけて室温で超音波処理される。均質な混合物を生成する他の方法は、当業者には明らかであろう。
均質な混合物を形成した後、熱分解中(350)に金属ナノ粒子が形成される。熱分解反応は、反応槽の内容物を、反応槽内の少なくとも1つの金属塩の融点よりも高い温度まで加熱することにより開始する。加熱用マントル、ホットプレート、またはブンゼン・バーナーなどの標準の実験用加熱器を含む適切な熱源を使用することができる。反応槽の内容物の温度を金属塩の融点よりも高い温度にする他の方法は、当業者には明白であろう。熱分解350の長さは、後述のように、金属ナノ粒子の所望のサイズにより決まる。典型的な反応時間は、所望のナノ粒子サイズにもよるが、20分から2400分程度の範囲である。熱分解反応は、反応槽の内容物の温度を、金属塩の融点よりも低い温度に下げることにより、所望の時間に停止される。一実施形態では、反応は、熱源を単純に取り除くか、または熱源のスイッチをオフにし、反応槽を冷ますことにより、停止される。他の実施形態では、反応槽を大きな槽の中に浸けることにより、該反応を急冷することができる。この後者の実施形態では、反応槽への損傷を防止するために、急冷浴の温度を室温以上にすることができることに注意されたい。
本発明の好ましい一実施形態では、反応槽の内容物は、加熱工程中に還流される。この実施形態では、図2に示されているような標準の還流装置が使用可能である。熱分解(350)中に、水(または他の冷却水)が凝縮ジャケット230を通る。不動態化溶剤から立ちのぼる蒸気は、それらが管220を通るときに冷却され、これにより、不動態化溶剤の蒸気が凝縮する。凝縮された不動態化溶剤は、反応槽の中に落ちて戻る。この再凝縮により、熱分解反応中の不動態化溶剤の量の著しい損失を防ぐことができる。こうして、金属の不動態化溶剤に対する相対比は、反応全体を通してほぼ一定である。当業者であれば、還流は、熱分解反応を実施する好ましい方法であるが、ナノ粒子形成には必ずしも必要ないことを理解するであろう。均質な混合物の温度が金属塩の融点よりも高い温度に上げられる限り、所望の熱分解反応が発生し、金属ナノ粒子の形成に至る。
熱分解(350)において金属ナノ粒子を形成した後、ナノ粒子の抽出処理(370)のため、不動態化溶剤から金属ナノ粒子が除去される。ナノ粒子を、様々な方法により不動態化溶剤から除去することができる。当業者であれば、ナノ粒子を抽出する最良の方法は、目的の用途によって異なることがあることを理解するであろう。一実施形態では、金属ナノ粒子/不動態化溶剤混合物の一部が、エタノールと混合される。この混合物に対する適切な体積比は、エタノール5に対し不動態化溶剤1の割合である。次に、この混合物を、金属塩の融点よりも低い温度まで加熱し、溶剤を蒸発させて、金属ナノ粒子を残す。他の実施形態では、金属ナノ粒子/不動態化溶剤の混合物を、不動態化溶剤が著しい蒸気圧を持つ温度にまで加熱することにより、不動態化溶剤を直接蒸発させる。さらに他の実施形態では、ナノ粒子は、蒸発後に残される不動態化溶剤の薄い膜内に残る。
他の実施形態では、熱分解反応の後、酸化アルミニウム(Al)またはシリカ(SiO)の粒子を、反応槽の中に導き入れることができる。粒子サイズ1〜2μm、表面積300〜500m/gの適切なAl粉末が、マサチューセッツ州ウォード・ヒルのAlfa Aesar社から入手できる。ナノ粒子抽出処理(370)中に、Al粉末が、金属ナノ粒子/不動態化溶剤の液に添加される。一実施形態では、粉末化された酸化物と、金属ナノ粒子を形成するために使用される初期量の金属との所望の重量比が達成されるよう、十分な該粉末化された酸化物が添加される。一実施形態では、この重量比は、おおよそ10:1からおおよそ15:1までの範囲である。Al粉末を添加した後、ナノ粒子、粉末Al、および不動態化溶剤の混合物を超音波処理し、再び混合して、均質な分散液を生成する。この混合物を加熱して、不動態化溶剤を蒸発させる。ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテルを不動態化溶剤とする実施形態では、この混合物を、不動態化溶剤の沸点である231℃まで加熱する。不動態化溶剤を蒸発させると、後に、粉末Alの微細孔(pore)に堆積した金属ナノ粒子が残る。その後、Alと金属ナノ粒子とのこの混合物を粉砕して(grind up)、微細粉末にする。金属ナノ粒子を溶液から除去するこの方法は、金属ナノ粒子がその後カーボン・ナノチューブの成長に使用される場合に使用することができる。
いくつかのナノ粒子抽出手法370では、金属ナノ粒子自体の特性を変更することに注意されたい。金属ナノ粒子は、1つには体積に対する表面積の比が高いため、非常に反応性が高い。ある種の金属ナノ粒子が、酸素を含む環境にさらされた場合、特に、室温以上の温度では、金属ナノ粒子は酸化する傾向を有する。例えば、酸素存在下で不動態化溶剤を230℃まで加熱することにより不動態化溶剤から抽出される鉄ナノ粒子は、少なくとも一部は、酸化鉄ナノ粒子に変換される。このように、本発明が金属ナノ粒子の合成に関係するとしても、金属ナノ粒子は、その後、熱分解反応が完了した後に部分的に酸化される場合があることが理解される。
本発明により生成される金属ナノ粒子のサイズおよび分布を、適切な方法により検証することができる。検証方法の1つは、透過電子顕微鏡法(TEM;transmission electron microscopy)である。好適なモデルとして、オレゴン州ヒルズバラのFEI Company社が市販しているPhillips CM300 FEG TEMがある。金属ナノ粒子のTEM顕微鏡写真を撮るために、金属ナノ粒子/不動態化溶剤の液を1滴以上、炭素膜グリッド(carbon membrane grid)、または、TEM顕微鏡写真を撮るのに適している他のグリッド上に垂らす。その後、TEM装置を使用して、作成されたナノ粒子サイズの分布を判断するのに使用することができるナノ粒子の顕微鏡写真を撮る。
図4a〜4eおよび図5a〜5eは、複数の条件の下で生成された鉄ナノ粒子の粒子サイズの分布のヒストグラムを示している。これらの粒子サイズ分布は、反応槽の中で、酢酸鉄およびジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテルを混合し、均質な混合物を形成することによって得られた鉄ナノ粒子を表す。その後、反応槽の内容物は、ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテルの沸点(231℃)で、それぞれの図の中で指定された時間期間にわたって還流された。図は、さらに、不動態化溶剤中の金属酢酸塩の濃度をも示している。該濃度は、不動態化溶剤1ミリリットル当たりの酢酸鉄のミリグラムの割合として示されているが、この割合は、酢酸鉄とジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテルの類似した分子量(173.84/mol対162.23g/mol)により、および、ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテルの密度が1に近いという事実により、モル比に偶然類似したものとなっていることに注意されたい。
ナノ粒子のサイズ分布を制御するのに使用される2つの因子は、不動態化溶剤中の金属の濃度、および、反応が熱分解温度で進行することが許される時間の長さであった。図4a〜4eは、反応温度で還流の長さを変えながら、酢酸鉄のミリグラムの、ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテルのミリリットルに対する比を、1:1.5で一定に保った場合の、一連の反応からのヒストグラムを示す。比較のため、これらのヒストグラムは、各図の中のヒストグラムの棒の面積が100になるように正規化されている。図4aは、ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテルの沸点(231℃)で20分という最短反応時間からの結果を示す。図4aに示されているように、熱分解反応時間が20分間であれば、5nmを中心とする粒子サイズの狭い分布が得られる。図4b〜4eは、反応時間を長くした場合の類似のヒストグラムを示している。これらの図からわかるように、反応時間を長くすると、平均粒子サイズが増大する。さらに、図4dおよび4eは、最長還流時間(300分および1200分)において、粒子サイズ分布の幅も増大することを示している。
図5a〜5eは、1200分、すなわち20時間の一定反応時間において、濃度を変えた場合の熱分解反応からの結果を示している。酢酸鉄の不動態化溶剤に対する最低の比であっても、平均粒子サイズは10nmとなることに注意されたい。これらの結果は、低い濃度と短い反応時間の両方が、最小の粒子サイズを達成するのに必要とされることを示している。
複数の種類の金属塩が金属ナノ粒子の合成で使用される場合、その結果得られる金属ナノ粒子の組成は、X線回折(XRD; X-ray diffraction)を使用することにより判断することができる。好適なXRDツールとして、ドイツ、カルルスルーエのBruker−AXS GMBH社のBruker D−8 X線回折計がある。金属ナノ粒子/不動態化溶剤の混合液1滴を、SiO基板などの測定基板上に垂らして、金属ナノ粒子のサンプルを、XRD分析用に準備することができる。その後、不動態化溶剤を蒸発させるが、そのために、基板を250℃まで加熱して、金属ナノ粒子を後に残す。
図6は、ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテル中で酢酸鉄および酢酸ニッケルの混合物の熱分解を行うことにより形成される金属ナノ粒子のXRDスペクトルの比較を示している。混合物内の鉄のニッケルに対する相対モル比は、約2:1であるが、酢酸金属の不動態化溶剤に対する相対モル比は、1:1.5であった。異なるスペクトルは、初期金属塩/不動態化溶剤の混合物の準備処理310および混合処理330における違いの結果である。スペクトルa)については、酢酸鉄、酢酸ニッケル、およびジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテルを単一の反応槽に添加することにより、金属塩/不動態化溶剤の混合物を準備した。その後、反応槽の内容物を、室温で2時間かけて超音波処理した。その後、231℃で3時間かけて、金属塩/不動態化溶剤の混合物を還流することにより、金属ナノ粒子を形成した。スペクトルb)については、まず、ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテル中の酢酸鉄とジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテル中の酢酸ニッケルの混合物を別々に準備することにより、金属ナノ粒子を合成した。これらの別々の混合物を、80℃で2時間かけて超音波処理した。この後、酢酸鉄/ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテル混合物および酢酸ニッケル/ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテル混合物を、単一の反応槽内で組み合わせた。この組み合わせた混合物は、80℃で30分かけて混合され超音波処理された。その後、231℃で3時間かけて、該組み合わせた混合物を還流することにより、金属ナノ粒子を形成した。
図6のスペクトルa)およびb)の比較から、異なる準備処理310および混合処理330は、結果として得られる金属ナノ粒子の組成に影響を及ぼしたことがわかる。XRDスペクトルを得るために使用される準備処理に起因して、鉄を含む金属ナノ粒子は、少なくとも部分的には酸化されたことに注意されたい。図6で、スペクトルa)は、NiFe粒子の結晶面を表すと考えられる一連のピークを示している。これらのピークは、矢印で識別される。これらの同じピークはさらに、スペクトルb)でも見えており、それらのピークのうちいくつかは、該ピークに帰する結晶面(crystallographic face)により識別されるものである。しかし、スペクトルa)は、さらに、スペクトルb)において対応するものがない複数の追加ピークを示している(“*”で示されている)。これらのピークは、Ni粒子の結晶面を表すと考えられる。
特定の理論に縛られることなく、スペクトルa)とb)との差は、金属塩/不動態化溶剤の混合物の均質化が向上した結果であると考えられる。スペクトルb)について合成される金属ナノ粒子は、最初に、別々の槽内で準備され、スペクトルa)について合成された金属ナノ粒子よりも高い温度で超音波処理(および混合)が行われた。さらに、スペクトルb)について合成される金属ナノ粒子に対する超音波処理および混合処理の総時間は、スペクトルa)についてのものよりも長かった。混合と超音波処理を追加することで、スペクトルa)で観察された、分離した(segregated)Ni金属ナノ粒子の形成が防止されたと考えられる。ただし、スペクトルa)で金属ナノ粒子を準備するために使用された金属塩/不動態化溶剤の混合物は、それでも十分に均質化されており、熱分解反応時に金属ナノ粒子の形成が可能であることに注意されたい。
これまで説明してきた実施形態では、ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテルにおける金属酢酸塩の熱分解に基づく金属ナノ粒子の生成を説明してきた。しかし、この方法は、より一般的には、金属塩および不動態化溶剤の他の組合せでも使用されることができる。特定の理論に縛られることなく、本発明は、不動態化溶剤における1つまたは複数の金属塩の熱分解反応を伴うものと考えられる。追加の界面活性剤が反応に添加されないので、不動態化溶剤は、金属ナノ粒子の成長を制御する不動態化剤として機能すると考えることができる。金属酢酸塩が初期金属塩として使用される場合、酢酸塩(アセテート基)は、不動態化を支援することができる。しかし、金属酢酸塩以外の金属塩も、金属塩の融点が不動態化溶剤の沸点よりも低い限り選択することができると考えられる。好適な金属塩として、金属カルボン酸塩(metal carboxylate salt)がある。
不動態化溶剤に関してであるが、特定の理論に縛られることなく、不動態化溶剤は、熱分解反応時に大きな金属クラスタの集塊を防止する働きをすると考えられる。金属塩が分解するときに、最小サイズのナノクラスタ(nanocluster)が核形成(nucleate)を開始すると考えられる。これらの小さなナノクラスタは、非常に反応性が高く、たちまち集塊し、非不動態化溶剤の存在下では、様々なサイズのより大きなクラスタを形成するであろう。不動態化溶剤は、ナノクラスタの表面に結合し、ナノクラスタの成長および集塊を遅らせると考えられる。このような不動態化効果を達成するために、不動態化溶剤は、十分なサイズのものでなければならず、また溶剤分子は、炭素原子に対する酸素原子の最小の比で構成されていなければならないと考えられる。こうして、他の有機分子も、複数の条件を満たしている限り、不動態化溶剤として適していると思われる。第1に、不動態化溶剤は、熱分解反応で使用される金属塩の融点の付近で十分に低い粘度(viscosity)を有する液体でなければならない。金属塩の融点よりも高い沸点を持つことに加えて、不動態化溶剤は、融点よりも低い温度で十分に低い粘度を持ち、上述の均質な分散液を生成することが可能でなければならない。第2に、個々の不動態化溶剤分子は、十分なサイズのものでなければならない。ジエチレングリコール・モノ−n−ブチルエーテルなどの直鎖型の分子の場合、個々の分子は、少なくとも120g/molの分子量を持つべきである。分岐した分子に対するこの最小値は、該分岐の性質および種類に応じて異なる。例えば、t−ブチル型炭素基は、金属ナノ粒子の表面の不動態化を補助するものではないので、この種類の分子基を伴う分子は、より大きな最小分子量を必要とする可能性がある。第3に、個々の不動態化溶剤分子は、分子内で、酸素の炭素に対する比が十分でなければならない。不動態化を達成するためには、エーテル結合およびカルボン酸基は、アルコール基よりも不動態化挙動を示す可能性が高く、よって、上述のグリコールエーテルなどの溶剤は、アルコール官能基しか含まない類似の分子量を持つ分子よりも好ましいであろう。上述のグリコールエーテルでは、酸素原子の炭素原子に対する比は3:8である。酸素の炭素に対する比が1:3に近い他の有機分子も適している。このように、酸素の炭素に対する比が1:2から1:4の不動態化溶剤が好適であろう。さらに、上記では、金属酢酸塩が金属塩として選択された場合に与えられる酢酸塩(アセテート基)が、不動態化挙動に関与しうることを述べた。金属酢酸塩でない金属塩が選択された場合、酸素の炭素に対する比が高く、また、エーテルおよびカルボン酸官能基の数が多い、不動態化溶剤が好ましい。
本発明は、好ましい実施形態および様々な代替実施形態を参照しつつ、具体的に示され説明されているが、当業者であれば、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、形態および詳細の様々な変更を行えることは理解するであろう。
本発明の実施で使用される装置の一実施例の図である。 本発明の実施で使用される装置の他の実施例の図である。 本発明の一実施形態に従う、金属ナノ粒子を生成する方法の流れ図。 本発明の他の実施形態に従う、金属ナノ粒子を生成する方法の流れ図。 図4a〜図4eは、本発明の一実施形態に従う、生成される金属ナノ粒子に対する金属ナノ粒子サイズのヒストグラムを示す図。 図5a〜図5eは、本発明の他の実施形態に従う、生成される金属ナノ粒子に対する金属ナノ粒子サイズのヒストグラムを示す図。 本発明の様々な実施形態により生成される、2種の金属からなるナノ粒子のX線回折スペクトルの図。

Claims (42)

  1. 金属ナノ粒子を生成する方法であって、
    本質的に金属塩および不動態化溶剤からなる混合物を供給するステップと、
    前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を混合するステップと、
    前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を、前記金属塩の融点よりも高い温度まで加熱し、該金属塩の融点よりも高い温度に保持して、金属ナノ粒子を形成するステップと、
    を含む方法。
  2. さらに、前記不動態化溶剤から前記金属ナノ粒子を抽出するステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記金属塩は、遷移金属酢酸塩である、
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記金属塩は、金属カルボン酸塩である、
    請求項1に記載の方法。
  5. 前記金属塩は、酢酸鉄、酢酸パラジウム、酢酸ニッケル、および酢酸モリブデンからなるグループから選択された物質である、
    ステップ請求項1に記載の方法。
  6. 前記不動態化溶剤は、グリコールエーテルである、
    請求項1に記載の方法。
  7. 前記不動態化溶剤は、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノールである、
    請求項1に記載の方法。
  8. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を加熱することは、前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を還流するステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  9. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物は、前記不動態化溶剤の沸点で還流される、
    請求項8に記載の方法。
  10. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物のモル比は、約2:1から約1:45までである
    請求項1に記載の方法。
  11. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を混合することは、前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を混合して均質な混合物を形成するステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  12. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物は、ソニケータを使用して混合される、
    請求項1に記載の方法。
  13. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物の温度は、約20分から約2400分の範囲の時間にわたり、前記金属塩の融点よりも高い温度に保持される、
    請求項1に記載の方法。
  14. 金属ナノ粒子を生成する方法であって、
    金属酢酸塩および不動態化溶剤からなる混合物を供給するステップと、
    前記金属酢酸塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を混合して、実質的に均質な混合物を形成するステップと、
    前記金属酢酸塩の融点よりも高い温度で、前記実質的に均質な混合物を還流して、金属ナノ粒子を形成するステップと、
    を含む方法。
  15. 前記不動態化溶剤は、グリコールエーテルである、
    請求項14に記載の方法。
  16. 前記不動態化溶剤は、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノールである、
    請求項14に記載の方法。
  17. 前記実質的に均質な混合物は、前記不動態化溶剤の沸点で還流される、
    請求項14に記載の方法。
  18. 前記金属酢酸塩および前記不動態化溶剤の前記混合物のモル比は、
    約2:1から約1:45までである請求項14に記載の方法。
  19. 前記金属酢酸塩および前記不動態化溶剤の前記混合物は、ソニケータを使用して混合される、
    請求項14に記載の方法。
  20. 前記金属酢酸塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を還流することは、約20分から約2400分の範囲の時間にわたり、前記金属酢酸塩の融点よりも高い温度で、前記金属酢酸塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を還流するステップを含む、
    請求項14に記載の方法。
  21. 金属ナノ粒子を生成する方法であって、
    金属塩および不動態化溶剤を含み、追加界面活性剤を含まない混合物を供給するステップと、
    前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を混合するステップと、
    前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を、前記金属塩の融点よりも高い温度まで加熱して、該金属塩の前記溶融点よりも高い温度に保持し、金属ナノ粒子を形成するステップと、
    を含む方法。
  22. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を混合することは、前記金属塩および前記不動態化溶剤の混合物を混合して、均質な混合物を形成するステップを含む、
    請求項21に記載の方法。
  23. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を加熱することは、前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を、前記不動態化溶剤の沸点で還流するステップを含む、
    請求項21に記載の方法。
  24. 前記金属塩は、遷移金属酢酸塩である請求項21に記載の方法。
  25. 前記金属塩は、酢酸鉄、酢酸パラジウム、酢酸ニッケル、または酢酸モリブデンからなるグループから選択された物質である、
    請求項21に記載の方法。
  26. 前記不動態化溶剤は、グリコールエーテルである、
    請求項21に記載の方法。
  27. 前記不動態化溶剤は、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノールである、
    請求項21に記載の方法。
  28. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物のモル比は、約2:1から約1:45までである、
    請求項21に記載の方法。
  29. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物の温度は、約15分から約2400分の範囲の時間にわたり、前記金属塩の前記溶融点よりも高い温度に保持される、
    請求項21に記載の方法。
  30. 本質的に金属塩および不動態化溶剤からなる混合物を供給するステップと、
    前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を混合するステップと、
    前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を前記金属塩の融点よりも高い温度まで加熱して、温度を、前記金属塩の前記溶融点よりも高い前記温度に保持して、金属ナノ粒子を形成するステップと、
    を含むプロセスにより生成される金属ナノ粒子。
  31. 前記金属塩は、遷移金属酢酸塩である、
    請求項30に記載の前記プロセスにより生成される金属ナノ粒子。
  32. 前記金属塩は、金属カルボン酸塩である、
    請求項30に記載の前記プロセスにより生成される金属ナノ粒子。
  33. 前記金属塩は、酢酸鉄、酢酸パラジウム、酢酸ニッケル、および酢酸モリブデンからなるグループから選択される物質である、
    請求項30に記載の前記プロセスにより生成される金属ナノ粒子。
  34. 前記不動態化溶剤は、グリコールエーテルである、
    請求項30に記載の前記プロセスにより生成される金属ナノ粒子。
  35. 前記不動態化溶剤は、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノールである、
    請求項30に記載の前記プロセスにより生成される金属ナノ粒子。
  36. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を加熱することは、前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を還流するステップを含む、
    請求項30に記載の前記プロセスにより生成される金属ナノ粒子。
  37. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物は、前記不動態化溶剤の沸点で還流される、
    請求項36に記載の前記プロセスにより生成される金属ナノ粒子。
  38. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物のモル比は、約2:1から約1:45までである、
    請求項30に記載の前記プロセスにより生成される金属ナノ粒子。
  39. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を混合することは、前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を混合し、均質な混合物を形成するステップを含む、
    請求項30に記載の前記プロセスにより生成される金属ナノ粒子。
  40. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物は、ソニケータを使用して混合される、
    請求項30に記載の前記プロセスにより生成される金属ナノ粒子。
  41. 前記金属塩および前記不動態化溶剤の前記混合物の温度は、約20分から約2400分の範囲の時間にわたり、前記金属塩の融点よりも高い温度に保持される、
    請求項30に記載の前記プロセスにより生成される金属ナノ粒子。
  42. 金属酢酸塩および不動態化溶剤からなる混合物を供給するステップと、
    前記金属酢酸塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を混合するステップと、
    前記金属酢酸塩および前記不動態化溶剤の前記混合物を前記金属塩の融点よりも高い温度まで加熱して、前記金属酢酸塩の融点よりも高い前記温度に保持して、金属ナノ粒子を形成するステップと、
    前記不動態化溶剤から前記金属ナノ粒子を抽出するステップと、を含むプロセスにより生成される金属ナノ粒子。
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