JP2005020398A - カメラシステム及びデジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することのできるカメラシステム及びデジタルカメラを得る。
【解決手段】ユーザが所持する無線タグにより、所持者を認証するための認証情報を無線信号として送信し、デジタルカメラ10により、上記無線信号を受信回路60及びアンテナ62を介して受信し、CPU40により、受信した無線信号によって示される認証情報に応じて、撮影によりメモリカード52に記憶された画像ファイルへのアクセスを制限する制御を行う。
【選択図】 図2
【解決手段】ユーザが所持する無線タグにより、所持者を認証するための認証情報を無線信号として送信し、デジタルカメラ10により、上記無線信号を受信回路60及びアンテナ62を介して受信し、CPU40により、受信した無線信号によって示される認証情報に応じて、撮影によりメモリカード52に記憶された画像ファイルへのアクセスを制限する制御を行う。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラシステム及びデジタルカメラに係り、特に、撮影によって得られた被写体像を示す画像情報を記憶する機能及び当該記憶された画像情報にアクセスする機能を有するデジタルカメラを用いたカメラシステム及び当該デジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CCD(Charge Coupled Device、電荷結合素子)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージ・センサ等の撮像素子の高解像度化に伴い、デジタルカメラの需要が急増しており、これに伴ってデジタルカメラが広く一般に認知され、誰でも気軽に使用できる環境が整ってきている。
【0003】
しかしながら、この種のデジタルカメラは、銀塩写真式のカメラとは異なり、カメラの内部に記録された画像情報により示される画像(被写体像)もまた気軽に見ることができてしまう。
【0004】
従って、デジタルカメラを他人に貸す機会も多くなる中、半導体記憶素子等の内蔵メモリや、スマート・メディア、コンパクト・フラッシュ等の取り外し可能な記録メディアに記録された画像情報の保護が必要であるが、撮影画像をデジタルカメラに設けられた液晶パネル等の表示部により手軽に見ることができる、という、デジタルカメラならではのメリットを損ねてはならない。また、複雑な操作により上記画像情報を保護することはユーザにとっての利便性を損なうことになる。
【0005】
従って、特にユーザが意識することなくデジタルカメラの画像情報に対するアクセス権の制御が可能となる環境が要望されている。
【0006】
この要望に応えるために適用可能な技術として、従来、携帯用の無線タグと本体により構成されると共に、上記本体に対して、ユーザにより処理コマンドの入力が可能な入力手段と、無線タグまでの距離が所定の閾値以下であるときに無線タグを検出する検出手段と、を設け、当該検出手段による検出結果に基づいて入力手段による入力を許可又は禁止する制御を行う技術があった(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
この技術をデジタルカメラに適用することにより、ユーザが無線タグを所持しているか否かに応じて、当該デジタルカメラに対する処理コマンドの入力を許可又は禁止することができ、この結果として、撮影によって得られた画像情報の保護が可能となる。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−222059公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術では、撮影によって得られた画像情報の保護はできるものの、この場合には画像情報のアクセスに関するコマンド以外のコマンド(例えば、撮影に関するコマンド)の入力も禁止されるので、デジタルカメラに対する利便性を損なってしまう、という問題点があった。
【0010】
例えば、デジタルカメラを他人に貸す場合には、それまでに記録された画像情報へのアクセスのみを禁止し、撮影を行うことは許諾することになるが、上記従来の技術では、これが実現できず、利便性が大きく損なわれる。
【0011】
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することのできるカメラシステム及びデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のカメラシステムは、所持者を認証するための認証情報が予め記憶された認証情報記憶手段、及び前記認証情報を無線信号として送信する送信手段を備えた無線通信装置と、撮影によって得られた画像情報を記憶するための画像情報記憶手段、前記無線信号を受信する受信手段、及び前記受信手段により受信された前記無線信号によって示される前記認証情報に応じて前記画像情報記憶手段に記憶されている画像情報へのアクセスを制限する制御を行う制御手段を備えたデジタルカメラと、を含むものである。
【0013】
請求項1に記載のカメラシステムによれば、無線通信装置により、所持者を認証するための認証情報が認証情報記憶手段によって予め記憶され、当該認証情報が無線信号として送信手段により送信される。なお、上記送信手段による無線信号の送信としては、Bluetooth規格、IrDA規格等の各種通信規格による送信を適用することができる。また、上記認証情報としては、数字、アルファベット、記号等の何れか1種類や、これらの複数種類の組み合わせ等による情報を適用することができる。
【0014】
一方、本発明では、デジタルカメラにより、撮影によって得られた画像情報が画像情報記憶手段によって記憶される。なお、上記画像情報記憶手段としては、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュEEPROM(Flash EEPROM)等の記憶素子、スマート・メディア(SmartMedia(R))、コンパクト・フラッシュ(CompactFlash)、ATA(AT Attachment)カード、マイクロドライブ、フロッピィディスク、CD−R(Compact Disc−Recordable)、CD−RW(Compact Disc−ReWritable)、光磁気ディスク等の可搬型記録媒体やハードディスク等の固定記録媒体、或いはネットワークに接続されたサーバ・コンピュータ等に設けられた外部記憶装置等を用いることができる。
【0015】
ここで、本発明に係るデジタルカメラでは、上記無線通信装置の送信手段によって送信された上記無線信号が受信手段により受信され、受信された無線信号によって示される上記認証情報に応じて、制御手段により、画像情報記憶手段に記憶されている画像情報へのアクセスを制限する制御が行われる。なお、当該アクセスの制限には、画像情報に対するアクセス(読み出し、更新、削除)の禁止の他、これら読み出し、更新、削除のうちの一部の禁止が含まれる。
【0016】
すなわち、本発明では、デジタルカメラによって、無線通信装置から受信された無線信号により示される認証情報に応じて画像情報に対するアクセスを制限しており、これによって、当該デジタルカメラの正規のユーザが本発明の無線通信装置を携帯することのみにより、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することができるようにしている。従って、本発明の無線通信装置は、正規のユーザにより携帯されるべきものであるので、半導体メモリを内蔵し、電磁誘導により電力が供給されて電池レスで動作する無線タグ等の小型のものを適用することが好ましい。
【0017】
このように、請求項1に記載のカメラシステムによれば、無線通信装置により、所持者を認証するための認証情報を無線信号として送信し、デジタルカメラにより、上記無線信号を受信し、受信した無線信号によって示される認証情報に応じて、撮影により得られた画像情報へのアクセスを制限する制御を行っているので、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することができる。
【0018】
なお、本発明は、請求項2に記載の発明のように、前記デジタルカメラは、前記認証情報に対応する照合情報を予め記憶した照合情報記憶手段を更に備え、前記制御手段は、前記受信された無線信号によって示される前記認証情報と前記照合情報との照合結果に基づいて前記アクセスを制限する制御を行うものとすることができる。
【0019】
これにより、認証情報を無線通信装置毎に異なるものとすることにより、他のデジタルカメラに対応する無線通信装置を所持したユーザに対して画像情報へのアクセスを制限することが可能となり、より確実に画像情報を保護することができる。なお、上記照合情報には、上記認証情報と同一の情報の他、当該認証情報を一部に含む情報や、当該認証情報を導出できる暗号化情報等、当該認証情報を認証することのできる全ての情報が含まれる。
【0020】
また、本発明は、請求項3に記載の発明のように、前記認証情報を、予め定められた複数段階の権限の何れかを示す情報とし、前記デジタルカメラの前記制御手段は、前記認証情報によって示される権限に応じて前記アクセスを制限する制御を行うものとすることができる。
【0021】
これにより、画像情報へのアクセスの制限として、ユーザに与えられた権限に応じた制限を実施することができ、利便性を向上させることができる。なお、上記権限の種類としては、本発明のデジタルカメラの所有者の権限、当該所有者以外でかつ当該デジタルカメラの有する、画像情報へのアクセスに関する全ての処理の利用が許可された者の権限、当該デジタルカメラの有する、画像情報へのアクセスに関する処理の一部のみの利用が許可された者の権限等を例示することができる。
【0022】
更に、本発明は、請求項4に記載の発明のように、前記制御手段は、前記受信手段により前記認証情報が受信されなくなった場合に使用条件を予め定められた条件に制限する制御を行うものとすることができる。
【0023】
これにより、本発明の無線通信装置を所持する正規のユーザの手元からデジタルカメラが離れ、他人によって不正に利用される可能性が生じた場合においても、当該デジタルカメラの不正利用を防止することができる。なお、上記予め定めされた条件には、画像情報へのアクセスの制限に関する条件の他、撮影動作の制限に関する条件も含まれる。
【0024】
一方、上記目的を達成するために、請求項5記載のデジタルカメラは、撮影によって得られた画像情報を記憶するための画像情報記憶手段と、使用者を認証するための認証情報を示す無線信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記無線信号によって示される前記認証情報に応じて前記画像情報記憶手段に記憶されている画像情報へのアクセスを制限する制御を行う制御手段と、を備えている。
【0025】
請求項5に記載のデジタルカメラによれば、撮影によって得られた画像情報が画像情報記憶手段によって記憶される。なお、上記画像情報記憶手段としては、RAM、EEPROM、フラッシュEEPROM等の記憶素子、スマート・メディア、コンパクト・フラッシュ、ATAカード、マイクロドライブ、フロッピィディスク、CD−R、CD−RW、光磁気ディスク等の可搬型記録媒体やハードディスク等の固定記録媒体、或いはネットワークに接続されたサーバ・コンピュータ等に設けられた外部記憶装置等を用いることができる。
【0026】
ここで、本発明に係るデジタルカメラでは、使用者を認証するための認証情報を示す無線信号が受信手段により受信され、受信された無線信号によって示される上記認証情報に応じて、制御手段により、画像情報記憶手段に記憶されている画像情報へのアクセスを制限する制御が行われる。なお、当該アクセスの制限には、画像情報に対するアクセス(読み出し、更新、削除)の禁止の他、これら読み出し、更新、削除のうちの一部の禁止が含まれる。
【0027】
従って、請求項5に記載のデジタルカメラによれば、正規のユーザが本発明の認証情報を送信する無線通信装置を携帯することにより、請求項1に係るカメラシステムにおけるデジタルカメラと同様に作用するので、請求項1に記載の発明と同様に、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。
【0029】
デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるためのレンズ21と、撮影時に必要に応じて被写体に照射する光を発するストロボ44と、撮影する被写体の構図を決定するために用いられるファインダ20と、が備えられている。また、デジタルカメラ10の上面には、撮影を実行する際に押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッター)56Aと、電源スイッチ56Bと、が備えられている。
【0030】
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10のレリーズボタン56Aは、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が検出可能に構成されている。
【0031】
そして、デジタルカメラ10では、レリーズボタン56Aを半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
【0032】
一方、デジタルカメラ10の背面には、前述のファインダ20の接眼部と、撮影された被写体像やメニュー画面等を表示するための液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)38と、撮影を行うモードである撮影モード及び被写体像をLCD38に再生するモードである再生モードの何れかのモードに設定する際にスライド操作されるモード切替スイッチ56Cと、が備えられている。
【0033】
また、デジタルカメラ10の背面には、十字カーソルボタン56Dと、撮影時にストロボ44を強制的に発光させるモードである強制発光モードを設定する際に押圧操作される強制発光スイッチ56Eと、が更に備えられている。
【0034】
なお、十字カーソルボタン56Dは、LCD38の表示領域における上・下・左・右の4方向の移動方向を示す4つの矢印キー及び当該4つの矢印キーの中央部に位置された決定キーの合計5つのキーを含んで構成されている。
【0035】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
【0036】
デジタルカメラ10は、前述のレンズ21を含んで構成された光学ユニット22と、レンズ21の光軸後方に配設された電荷結合素子(以下、「CCD」という。)24と、入力されたアナログ信号に対して各種のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部26と、を含んで構成されている。
【0037】
また、デジタルカメラ10は、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)28と、入力されたデジタルデータに対して各種のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理部30と、を含んで構成されている。
【0038】
なお、デジタル信号処理部30は、所定容量のラインバッファを内蔵し、入力されたデジタルデータを後述するメモリ48Aの所定領域に直接記憶させる制御も行う。
【0039】
CCD24の出力端はアナログ信号処理部26の入力端に、アナログ信号処理部26の出力端はADC28の入力端に、ADC28の出力端はデジタル信号処理部30の入力端に、各々接続されている。従って、CCD24から出力された被写体像を示すアナログ信号はアナログ信号処理部26によって所定のアナログ信号処理が施され、ADC28によってデジタル画像データに変換された後にデジタル信号処理部30に入力される。
【0040】
一方、デジタルカメラ10は、被写体像やメニュー画面等をLCD38に表示させるための信号を生成してLCD38に供給するLCDインタフェース36と、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU(中央処理装置)40と、撮影により得られたデジタル画像データ等を記憶するメモリ48Aと、各種パラメータやマップ等を予め記憶したメモリ48Bと、メモリ48A及びメモリ48Bに対するアクセスの制御を行うメモリインタフェース46と、を含んで構成されている。
【0041】
更に、デジタルカメラ10は、可搬型のメモリカード52をデジタルカメラ10でアクセス可能とするための外部メモリインタフェース50と、デジタル画像データに対する圧縮処理及び伸張処理を行う圧縮・伸張処理回路54と、を含んで構成されている。
【0042】
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、メモリ48AとしてVRAM(Video RAM)が用いられ、メモリ48Bとしてフラッシュメモリが用いられ、メモリカード52としてスマートメディア(Smart Media(R))が用いられている。
【0043】
デジタル信号処理部30、LCDインタフェース36、CPU40、メモリインタフェース46、外部メモリインタフェース50、及び圧縮・伸張処理回路54はシステムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU40は、デジタル信号処理部30及び圧縮・伸張処理回路54の作動の制御、LCD38に対するLCDインタフェース36を介した各種情報の表示、メモリ48A、メモリ48B及びメモリカード52へのメモリインタフェース46及び外部メモリインタフェース50を介したアクセスを各々行うことができる。
【0044】
一方、デジタルカメラ10には、主としてCCD24を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD24に供給するタイミングジェネレータ32が備えられており、CCD24の駆動はCPU40によりタイミングジェネレータ32を介して制御される。
【0045】
更に、デジタルカメラ10にはモータ駆動部34が備えられており、光学ユニット22に備えられた図示しない焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータの駆動もCPU40によりモータ駆動部34を介して制御される。
【0046】
すなわち、本実施の形態に係るレンズ21は複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは含まれるものであり、これらのモータは各々CPU40の制御によりモータ駆動部34から供給された駆動信号によって駆動される。
【0047】
更に、前述のレリーズボタン56A、電源スイッチ56B、モード切替スイッチ56C、十字カーソルボタン56D、及び強制発光スイッチ56E(同図では、「操作部56」と総称。)はCPU40に接続されており、CPU40は、これらの操作部56に対する操作状態を常時把握できる。
【0048】
また、デジタルカメラ10には、ストロボ44とCPU40との間に介在されると共に、CPU40の制御によりストロボ44を発光させるための電力を充電する充電部42が備えられている。更に、ストロボ44はCPU40にも接続されており、ストロボ44の発光はCPU40によって制御される。
【0049】
一方、デジタルカメラ10には、後述する無線タグ70(図3も参照。)から送信された無線信号を受信するためのアンテナ62及び受信回路60が備えられており、当該受信回路60はシステムバスBUSに接続されている。従って、CPU40は、受信回路60の作動の制御、及び当該制御に応じてアンテナ62及び受信回路60により受信された無線信号によって示される情報(後述する認証情報)を取得することができる。
【0050】
次に、図3を参照して、本実施の形態に係る無線タグ70の構成を説明する。同図に示すように、この無線タグ70には、認証情報を予め記憶した不揮発性の半導体記憶素子により構成されたメモリ74と、当該認証情報を無線信号として外部に送信するためのアンテナ76と、が備えられている。
【0051】
なお、本実施の形態に係る無線タグ70は、電磁誘導により電力が供給されて電池レスで動作するものであり、本実施の形態に係るデジタルカメラ10には、無線タグ70に電磁誘導により電力を供給することのできる電力供給部(図示省略。)が備えられている。また、無線タグ70は、メモリ74に認証情報等を書き込むための情報書込部を更に備えてもよいし、外部の書込装置を用いてメモリ74に認証情報等を書き込んでもよい。
【0052】
図4には、本実施の形態に係る上記認証情報のフォーマットが模式的に示されている。同図に示されるように、本実施の形態に係る認証情報は、通信処理時に必要なヘッダ部と、当該無線タグ70の所持者を認証するためのID(Identification)情報部と、ID情報部が正常であることを確認するためのチェックサム部と、により構成されている。
【0053】
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10は、以上のように構成された無線タグ70が付属された状態で販売されている。そして、上記ID情報部に記憶される情報(以下、「ID情報」という。)は、各デジタルカメラ毎に異なる唯一無二の情報として予めメモリ74に記憶されている。ここで、該ID情報は各デジタルカメラ毎に異なる情報であれば、数字、アルファベット、記号等の何れか1種類や、これらの複数種類の組み合わせ等、その種類は問わない。
【0054】
一方、デジタルカメラ10のメモリ48Bには、付属の無線タグ70のメモリ74に記憶されている認証情報のID情報と同一の情報が照合情報として予め記憶されている。
【0055】
そして、デジタルカメラ10のユーザは無線タグ70を所持した状態で該デジタルカメラ10を使用する。なお、この際の無線タグ70の所持位置は、デジタルカメラ10によって当該無線タグ70から送信された無線信号が受信することのできる範囲内の位置(例えば、デジタルカメラ10からの距離が15cm以内となる位置)とする。
【0056】
次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の撮影時における全体的な動作について簡単に説明する。
【0057】
まず、CCD24は、光学ユニット22を介した撮像を行い、被写体像を示すR(赤)、G(緑)、B(青)毎のアナログ信号をアナログ信号処理部26に順次出力する。アナログ信号処理部26は、CCD24から入力されたアナログ信号に対して相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を施した後にADC28に順次出力する。
【0058】
ADC28は、アナログ信号処理部26から入力されたR、G、B毎のアナログ信号を各々12ビットのR、G、Bの信号(デジタル画像データ)に変換してデジタル信号処理部30に順次出力する。デジタル信号処理部30は、内蔵しているラインバッファにADC28から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ48Aの所定領域に直接格納する。
【0059】
メモリ48Aの所定領域に格納されたデジタル画像データは、CPU40による制御に応じてデジタル信号処理部30により読み出され、所定の物理量に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行なうと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行なって8ビットのデジタル画像データを生成する。
【0060】
そして、デジタル信号処理部30は、生成した8ビットのデジタル画像データに対しYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号をメモリ48Aの上記所定領域とは異なる領域に格納する。
【0061】
なお、LCD38は、CCD24による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されており、LCD38をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、LCDインタフェース36を介して順次LCD38に出力する。これによってLCD38にスルー画像が表示されることになる。
【0062】
ここで、レリーズボタン56Aがユーザによって半押し状態とされた場合、前述のようにAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態とされた場合、この時点でメモリ48Aに格納されているYC信号を、圧縮・伸張処理回路54によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後に外部メモリインタフェース50を介してメモリカード52に電子化ファイル(画像ファイル)として記録する。
【0063】
次に、図5を参照して、本実施の形態に係るアクセス権設定処理について説明する。なお、図5は、モード切替スイッチ56Cにより再生モードが設定されている場合に所定時間(本実施の形態では、1秒)毎にCPU40により実行されるアクセス権設定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0064】
まず、同図のステップ100では、受信回路60に対して認証情報の受信要求を出力することにより無線タグ70からの認証情報の受信動作を行い、次のステップ102では、上記ステップ100において認証情報が正常に受信できたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ104に移行する。
【0065】
ステップ104では、受信した認証情報におけるID情報と、メモリ48Bに記憶されている照合情報とを照合し、次のステップ106にて各情報が一致したか否かを判定して、肯定判定となった場合はステップ108に移行して、メモリカード52に既に記憶してある画像ファイルへのアクセスが可能となるように設定し、その後に本アクセス権設定処理プログラムを終了する。
【0066】
一方、上記ステップ102において否定判定となった場合、すなわち、認証情報が正常に受信できなかった場合と、上記ステップ106において否定判定となった場合、すなわち、受信した認証情報におけるID情報とメモリ48Bに記憶されている照合情報とが一致しなかった場合にはステップ110に移行し、メモリカード52に既に記憶してある画像ファイルへのアクセスが不可能となるように設定し、その後に本アクセス権設定処理プログラムを終了する。
【0067】
本アクセス権設定処理により、無線タグ70からの認証情報の受信動作が上記所定時間(本実施の形態では、1秒)毎に実行され、メモリ48Bに記憶されている照合情報と一致するID情報の含まれた認証情報が受信されている間は、正規のユーザが使用しているものと判断して、メモリカード52に記憶してある全ての画像ファイルにアクセスすることができるようにし、上記照合情報と一致するID情報の含まれた認証情報が受信されなくなったときには、正規のユーザの手元からデジタルカメラ10が離れたものと判断して、メモリカード52に記憶してある全ての画像ファイルへのアクセスを禁止するようにしている。
【0068】
なお、上記ステップ110における画像ファイルへのアクセスを不可能とする設定は、その時点でメモリカード52に記憶されている全ての画像ファイルについて、メモリカード52のディレクトリの属性として「隠しファイル」を設定することや、メモリカード52のFAT(File Allocation Table)の記憶内容を故意に変更すること、画像ファイルのアクセスに関するコマンドの受付を、それ以降、受け付けなくすること等により行うことができる。
【0069】
同様に、上記ステップ108における画像ファイルへのアクセスを可能とする設定は、上記ステップ110の処理により、メモリカード52のディレクトリの属性として「隠しファイル」が設定された画像ファイルについて当該設定を解除することや、上記ステップ110の処理により、メモリカード52のFATが故意に変更された画像ファイルについて当該変更部位を元に戻すことや、上記ステップ110の処理によって受け付けなくされたコマンドを受け付けるようにすること等により行うことができる。
【0070】
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係るデジタルカメラ10及び無線タグ70によるカメラシステムでは、無線タグ70により、所持者を認証するための認証情報を無線信号として送信し、デジタルカメラ10により、上記無線信号を受信し、受信した無線信号によって示される認証情報に応じて、撮影により得られた画像ファイルへのアクセスを制限する制御を行っているので、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像ファイルを保護することができる。
【0071】
また、本実施の形態に係るデジタルカメラ10及び無線タグ70によるカメラシステムでは、認証情報に対応する照合情報を予め記憶したメモリ48Bを更に備え、受信した無線信号によって示される認証情報と上記照合情報との照合結果に基づいて画像ファイルへのアクセスを制限する制御を行っているので、認証情報を無線タグ70毎に異なるものとすることにより、他のデジタルカメラ10に対応する無線タグ70を所持したユーザに対して画像ファイルへのアクセスを制限することが可能となり、より確実に画像ファイルを保護することができる。
【0072】
更に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10及び無線タグ70によるカメラシステムでは、受信回路60及びアンテナ62により認証情報が受信されなくなった場合に使用条件を予め定められた条件に制限する(本実施の形態では、その時点でメモリカード52に記憶されている画像ファイルへのアクセスを禁止する)制御を行っているので、無線タグ70を所持する正規のユーザの手元からデジタルカメラ10が離れ、他人によって不正に利用される可能性が生じた場合においても、当該デジタルカメラ10の不正利用を防止することができる。
【0073】
なお、本実施の形態では、無線タグから唯一無二の認証情報を送信し、当該認証情報のID情報と、デジタルカメラに予め記憶された照合情報とが一致しない場合に、既にメモリカード52に記録されている画像ファイルに対するアクセスを禁止する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記認証情報を、予め定められた複数段階の権限の何れかを示す情報とし、デジタルカメラ10のCPU40により、無線タグ70から受信された認証情報によって示される権限に応じて、上記画像ファイルに対するアクセスを制限する制御を行うものとすることもできる。
【0074】
なお、このときの上記権限の種類としては、デジタルカメラ10の所有者の権限、当該所有者以外でかつ当該デジタルカメラ10の有する、画像ファイルへのアクセスに関する全ての処理の利用が許可された者の権限、当該デジタルカメラ10の有する、画像ファイルへのアクセスに関する処理の一部のみの利用が許可された者の権限等を例示することができ、CPU40により、受信回路60及びアンテナ62を介して受信された認証情報により示される権限に応じて画像ファイルに対するアクセスが制限される。
【0075】
これにより、画像ファイルへのアクセスの制限として、ユーザに与えられた権限に応じた制限を実施することができるので、利便性をより向上させることができる。
【0076】
また、本実施の形態では、無線タグ70として電磁誘導により電力が供給されるものを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆動用の電源を内蔵したタイプの無線タグを適用する形態とすることもできる。この場合は、本実施の形態に比較して、無線タグからの無線信号の送信距離を長くすることができるので、無線タグの装着位置に対する融通性を向上させることができる。
【0077】
また、本実施の形態では、受信された認証情報に応じてメモリカード52に記憶されている画像ファイルに対するアクセスを制限する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、受信された認証情報に応じてメモリ48Aに記憶されているデジタル画像データに対するアクセスを制限する形態とすることもできる。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0078】
また、本実施の形態では、無線タグ70からの認証情報が受信されなくなった場合に制限する使用条件として、その時点でメモリカード52に記憶されている画像ファイルに対するアクセスに関する条件を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、当該使用条件として撮影動作に関する条件を適用する形態とすることもできる。この場合は、本実施の形態に比較して、デジタルカメラ10の不正使用を、より高いレベルで防止することができる。
【0079】
また、本実施の形態では、本発明の画像情報として静止画像の画像情報(画像ファイル)を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、動画像の画像情報(画像ファイル)を適用する形態とすることもできる。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0080】
また、本実施の形態に係るデジタルカメラ10、無線タグ70、及び認証情報の構成(図1〜図4参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0081】
更に、本実施の形態において説明したアクセス権設定処理プログラム(図5参照。)の処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0082】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のカメラシステムによれば、無線通信装置により、所持者を認証するための認証情報を無線信号として送信し、デジタルカメラにより、上記無線信号を受信し、受信した無線信号によって示される認証情報に応じて、撮影により得られた画像情報へのアクセスを制限する制御を行っているので、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することができる、という効果が得られる。
【0083】
また、本発明のデジタルカメラによれば、正規のユーザが本発明の認証情報を送信する無線通信装置を携帯することにより、上記カメラシステムにおけるデジタルカメラと同様に作用するので、上記カメラシステムと同様に、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観を示す外観図である。
【図2】実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態に係る無線タグ70の構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態に係る認証情報のフォーマットを示す模式図である。
【図5】実施の形態に係るアクセス権設定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
40 CPU(制御手段)
48B メモリ(照合情報記憶手段)
52 メモリカード(画像情報記憶手段)
60 受信回路
62 アンテナ(受信手段)
70 無線タグ
74 メモリ(認証情報記憶手段)
76 アンテナ(送信手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラシステム及びデジタルカメラに係り、特に、撮影によって得られた被写体像を示す画像情報を記憶する機能及び当該記憶された画像情報にアクセスする機能を有するデジタルカメラを用いたカメラシステム及び当該デジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CCD(Charge Coupled Device、電荷結合素子)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージ・センサ等の撮像素子の高解像度化に伴い、デジタルカメラの需要が急増しており、これに伴ってデジタルカメラが広く一般に認知され、誰でも気軽に使用できる環境が整ってきている。
【0003】
しかしながら、この種のデジタルカメラは、銀塩写真式のカメラとは異なり、カメラの内部に記録された画像情報により示される画像(被写体像)もまた気軽に見ることができてしまう。
【0004】
従って、デジタルカメラを他人に貸す機会も多くなる中、半導体記憶素子等の内蔵メモリや、スマート・メディア、コンパクト・フラッシュ等の取り外し可能な記録メディアに記録された画像情報の保護が必要であるが、撮影画像をデジタルカメラに設けられた液晶パネル等の表示部により手軽に見ることができる、という、デジタルカメラならではのメリットを損ねてはならない。また、複雑な操作により上記画像情報を保護することはユーザにとっての利便性を損なうことになる。
【0005】
従って、特にユーザが意識することなくデジタルカメラの画像情報に対するアクセス権の制御が可能となる環境が要望されている。
【0006】
この要望に応えるために適用可能な技術として、従来、携帯用の無線タグと本体により構成されると共に、上記本体に対して、ユーザにより処理コマンドの入力が可能な入力手段と、無線タグまでの距離が所定の閾値以下であるときに無線タグを検出する検出手段と、を設け、当該検出手段による検出結果に基づいて入力手段による入力を許可又は禁止する制御を行う技術があった(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
この技術をデジタルカメラに適用することにより、ユーザが無線タグを所持しているか否かに応じて、当該デジタルカメラに対する処理コマンドの入力を許可又は禁止することができ、この結果として、撮影によって得られた画像情報の保護が可能となる。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−222059公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術では、撮影によって得られた画像情報の保護はできるものの、この場合には画像情報のアクセスに関するコマンド以外のコマンド(例えば、撮影に関するコマンド)の入力も禁止されるので、デジタルカメラに対する利便性を損なってしまう、という問題点があった。
【0010】
例えば、デジタルカメラを他人に貸す場合には、それまでに記録された画像情報へのアクセスのみを禁止し、撮影を行うことは許諾することになるが、上記従来の技術では、これが実現できず、利便性が大きく損なわれる。
【0011】
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することのできるカメラシステム及びデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のカメラシステムは、所持者を認証するための認証情報が予め記憶された認証情報記憶手段、及び前記認証情報を無線信号として送信する送信手段を備えた無線通信装置と、撮影によって得られた画像情報を記憶するための画像情報記憶手段、前記無線信号を受信する受信手段、及び前記受信手段により受信された前記無線信号によって示される前記認証情報に応じて前記画像情報記憶手段に記憶されている画像情報へのアクセスを制限する制御を行う制御手段を備えたデジタルカメラと、を含むものである。
【0013】
請求項1に記載のカメラシステムによれば、無線通信装置により、所持者を認証するための認証情報が認証情報記憶手段によって予め記憶され、当該認証情報が無線信号として送信手段により送信される。なお、上記送信手段による無線信号の送信としては、Bluetooth規格、IrDA規格等の各種通信規格による送信を適用することができる。また、上記認証情報としては、数字、アルファベット、記号等の何れか1種類や、これらの複数種類の組み合わせ等による情報を適用することができる。
【0014】
一方、本発明では、デジタルカメラにより、撮影によって得られた画像情報が画像情報記憶手段によって記憶される。なお、上記画像情報記憶手段としては、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュEEPROM(Flash EEPROM)等の記憶素子、スマート・メディア(SmartMedia(R))、コンパクト・フラッシュ(CompactFlash)、ATA(AT Attachment)カード、マイクロドライブ、フロッピィディスク、CD−R(Compact Disc−Recordable)、CD−RW(Compact Disc−ReWritable)、光磁気ディスク等の可搬型記録媒体やハードディスク等の固定記録媒体、或いはネットワークに接続されたサーバ・コンピュータ等に設けられた外部記憶装置等を用いることができる。
【0015】
ここで、本発明に係るデジタルカメラでは、上記無線通信装置の送信手段によって送信された上記無線信号が受信手段により受信され、受信された無線信号によって示される上記認証情報に応じて、制御手段により、画像情報記憶手段に記憶されている画像情報へのアクセスを制限する制御が行われる。なお、当該アクセスの制限には、画像情報に対するアクセス(読み出し、更新、削除)の禁止の他、これら読み出し、更新、削除のうちの一部の禁止が含まれる。
【0016】
すなわち、本発明では、デジタルカメラによって、無線通信装置から受信された無線信号により示される認証情報に応じて画像情報に対するアクセスを制限しており、これによって、当該デジタルカメラの正規のユーザが本発明の無線通信装置を携帯することのみにより、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することができるようにしている。従って、本発明の無線通信装置は、正規のユーザにより携帯されるべきものであるので、半導体メモリを内蔵し、電磁誘導により電力が供給されて電池レスで動作する無線タグ等の小型のものを適用することが好ましい。
【0017】
このように、請求項1に記載のカメラシステムによれば、無線通信装置により、所持者を認証するための認証情報を無線信号として送信し、デジタルカメラにより、上記無線信号を受信し、受信した無線信号によって示される認証情報に応じて、撮影により得られた画像情報へのアクセスを制限する制御を行っているので、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することができる。
【0018】
なお、本発明は、請求項2に記載の発明のように、前記デジタルカメラは、前記認証情報に対応する照合情報を予め記憶した照合情報記憶手段を更に備え、前記制御手段は、前記受信された無線信号によって示される前記認証情報と前記照合情報との照合結果に基づいて前記アクセスを制限する制御を行うものとすることができる。
【0019】
これにより、認証情報を無線通信装置毎に異なるものとすることにより、他のデジタルカメラに対応する無線通信装置を所持したユーザに対して画像情報へのアクセスを制限することが可能となり、より確実に画像情報を保護することができる。なお、上記照合情報には、上記認証情報と同一の情報の他、当該認証情報を一部に含む情報や、当該認証情報を導出できる暗号化情報等、当該認証情報を認証することのできる全ての情報が含まれる。
【0020】
また、本発明は、請求項3に記載の発明のように、前記認証情報を、予め定められた複数段階の権限の何れかを示す情報とし、前記デジタルカメラの前記制御手段は、前記認証情報によって示される権限に応じて前記アクセスを制限する制御を行うものとすることができる。
【0021】
これにより、画像情報へのアクセスの制限として、ユーザに与えられた権限に応じた制限を実施することができ、利便性を向上させることができる。なお、上記権限の種類としては、本発明のデジタルカメラの所有者の権限、当該所有者以外でかつ当該デジタルカメラの有する、画像情報へのアクセスに関する全ての処理の利用が許可された者の権限、当該デジタルカメラの有する、画像情報へのアクセスに関する処理の一部のみの利用が許可された者の権限等を例示することができる。
【0022】
更に、本発明は、請求項4に記載の発明のように、前記制御手段は、前記受信手段により前記認証情報が受信されなくなった場合に使用条件を予め定められた条件に制限する制御を行うものとすることができる。
【0023】
これにより、本発明の無線通信装置を所持する正規のユーザの手元からデジタルカメラが離れ、他人によって不正に利用される可能性が生じた場合においても、当該デジタルカメラの不正利用を防止することができる。なお、上記予め定めされた条件には、画像情報へのアクセスの制限に関する条件の他、撮影動作の制限に関する条件も含まれる。
【0024】
一方、上記目的を達成するために、請求項5記載のデジタルカメラは、撮影によって得られた画像情報を記憶するための画像情報記憶手段と、使用者を認証するための認証情報を示す無線信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記無線信号によって示される前記認証情報に応じて前記画像情報記憶手段に記憶されている画像情報へのアクセスを制限する制御を行う制御手段と、を備えている。
【0025】
請求項5に記載のデジタルカメラによれば、撮影によって得られた画像情報が画像情報記憶手段によって記憶される。なお、上記画像情報記憶手段としては、RAM、EEPROM、フラッシュEEPROM等の記憶素子、スマート・メディア、コンパクト・フラッシュ、ATAカード、マイクロドライブ、フロッピィディスク、CD−R、CD−RW、光磁気ディスク等の可搬型記録媒体やハードディスク等の固定記録媒体、或いはネットワークに接続されたサーバ・コンピュータ等に設けられた外部記憶装置等を用いることができる。
【0026】
ここで、本発明に係るデジタルカメラでは、使用者を認証するための認証情報を示す無線信号が受信手段により受信され、受信された無線信号によって示される上記認証情報に応じて、制御手段により、画像情報記憶手段に記憶されている画像情報へのアクセスを制限する制御が行われる。なお、当該アクセスの制限には、画像情報に対するアクセス(読み出し、更新、削除)の禁止の他、これら読み出し、更新、削除のうちの一部の禁止が含まれる。
【0027】
従って、請求項5に記載のデジタルカメラによれば、正規のユーザが本発明の認証情報を送信する無線通信装置を携帯することにより、請求項1に係るカメラシステムにおけるデジタルカメラと同様に作用するので、請求項1に記載の発明と同様に、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。
【0029】
デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるためのレンズ21と、撮影時に必要に応じて被写体に照射する光を発するストロボ44と、撮影する被写体の構図を決定するために用いられるファインダ20と、が備えられている。また、デジタルカメラ10の上面には、撮影を実行する際に押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッター)56Aと、電源スイッチ56Bと、が備えられている。
【0030】
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10のレリーズボタン56Aは、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が検出可能に構成されている。
【0031】
そして、デジタルカメラ10では、レリーズボタン56Aを半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
【0032】
一方、デジタルカメラ10の背面には、前述のファインダ20の接眼部と、撮影された被写体像やメニュー画面等を表示するための液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)38と、撮影を行うモードである撮影モード及び被写体像をLCD38に再生するモードである再生モードの何れかのモードに設定する際にスライド操作されるモード切替スイッチ56Cと、が備えられている。
【0033】
また、デジタルカメラ10の背面には、十字カーソルボタン56Dと、撮影時にストロボ44を強制的に発光させるモードである強制発光モードを設定する際に押圧操作される強制発光スイッチ56Eと、が更に備えられている。
【0034】
なお、十字カーソルボタン56Dは、LCD38の表示領域における上・下・左・右の4方向の移動方向を示す4つの矢印キー及び当該4つの矢印キーの中央部に位置された決定キーの合計5つのキーを含んで構成されている。
【0035】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
【0036】
デジタルカメラ10は、前述のレンズ21を含んで構成された光学ユニット22と、レンズ21の光軸後方に配設された電荷結合素子(以下、「CCD」という。)24と、入力されたアナログ信号に対して各種のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部26と、を含んで構成されている。
【0037】
また、デジタルカメラ10は、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)28と、入力されたデジタルデータに対して各種のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理部30と、を含んで構成されている。
【0038】
なお、デジタル信号処理部30は、所定容量のラインバッファを内蔵し、入力されたデジタルデータを後述するメモリ48Aの所定領域に直接記憶させる制御も行う。
【0039】
CCD24の出力端はアナログ信号処理部26の入力端に、アナログ信号処理部26の出力端はADC28の入力端に、ADC28の出力端はデジタル信号処理部30の入力端に、各々接続されている。従って、CCD24から出力された被写体像を示すアナログ信号はアナログ信号処理部26によって所定のアナログ信号処理が施され、ADC28によってデジタル画像データに変換された後にデジタル信号処理部30に入力される。
【0040】
一方、デジタルカメラ10は、被写体像やメニュー画面等をLCD38に表示させるための信号を生成してLCD38に供給するLCDインタフェース36と、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU(中央処理装置)40と、撮影により得られたデジタル画像データ等を記憶するメモリ48Aと、各種パラメータやマップ等を予め記憶したメモリ48Bと、メモリ48A及びメモリ48Bに対するアクセスの制御を行うメモリインタフェース46と、を含んで構成されている。
【0041】
更に、デジタルカメラ10は、可搬型のメモリカード52をデジタルカメラ10でアクセス可能とするための外部メモリインタフェース50と、デジタル画像データに対する圧縮処理及び伸張処理を行う圧縮・伸張処理回路54と、を含んで構成されている。
【0042】
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、メモリ48AとしてVRAM(Video RAM)が用いられ、メモリ48Bとしてフラッシュメモリが用いられ、メモリカード52としてスマートメディア(Smart Media(R))が用いられている。
【0043】
デジタル信号処理部30、LCDインタフェース36、CPU40、メモリインタフェース46、外部メモリインタフェース50、及び圧縮・伸張処理回路54はシステムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU40は、デジタル信号処理部30及び圧縮・伸張処理回路54の作動の制御、LCD38に対するLCDインタフェース36を介した各種情報の表示、メモリ48A、メモリ48B及びメモリカード52へのメモリインタフェース46及び外部メモリインタフェース50を介したアクセスを各々行うことができる。
【0044】
一方、デジタルカメラ10には、主としてCCD24を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD24に供給するタイミングジェネレータ32が備えられており、CCD24の駆動はCPU40によりタイミングジェネレータ32を介して制御される。
【0045】
更に、デジタルカメラ10にはモータ駆動部34が備えられており、光学ユニット22に備えられた図示しない焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータの駆動もCPU40によりモータ駆動部34を介して制御される。
【0046】
すなわち、本実施の形態に係るレンズ21は複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは含まれるものであり、これらのモータは各々CPU40の制御によりモータ駆動部34から供給された駆動信号によって駆動される。
【0047】
更に、前述のレリーズボタン56A、電源スイッチ56B、モード切替スイッチ56C、十字カーソルボタン56D、及び強制発光スイッチ56E(同図では、「操作部56」と総称。)はCPU40に接続されており、CPU40は、これらの操作部56に対する操作状態を常時把握できる。
【0048】
また、デジタルカメラ10には、ストロボ44とCPU40との間に介在されると共に、CPU40の制御によりストロボ44を発光させるための電力を充電する充電部42が備えられている。更に、ストロボ44はCPU40にも接続されており、ストロボ44の発光はCPU40によって制御される。
【0049】
一方、デジタルカメラ10には、後述する無線タグ70(図3も参照。)から送信された無線信号を受信するためのアンテナ62及び受信回路60が備えられており、当該受信回路60はシステムバスBUSに接続されている。従って、CPU40は、受信回路60の作動の制御、及び当該制御に応じてアンテナ62及び受信回路60により受信された無線信号によって示される情報(後述する認証情報)を取得することができる。
【0050】
次に、図3を参照して、本実施の形態に係る無線タグ70の構成を説明する。同図に示すように、この無線タグ70には、認証情報を予め記憶した不揮発性の半導体記憶素子により構成されたメモリ74と、当該認証情報を無線信号として外部に送信するためのアンテナ76と、が備えられている。
【0051】
なお、本実施の形態に係る無線タグ70は、電磁誘導により電力が供給されて電池レスで動作するものであり、本実施の形態に係るデジタルカメラ10には、無線タグ70に電磁誘導により電力を供給することのできる電力供給部(図示省略。)が備えられている。また、無線タグ70は、メモリ74に認証情報等を書き込むための情報書込部を更に備えてもよいし、外部の書込装置を用いてメモリ74に認証情報等を書き込んでもよい。
【0052】
図4には、本実施の形態に係る上記認証情報のフォーマットが模式的に示されている。同図に示されるように、本実施の形態に係る認証情報は、通信処理時に必要なヘッダ部と、当該無線タグ70の所持者を認証するためのID(Identification)情報部と、ID情報部が正常であることを確認するためのチェックサム部と、により構成されている。
【0053】
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10は、以上のように構成された無線タグ70が付属された状態で販売されている。そして、上記ID情報部に記憶される情報(以下、「ID情報」という。)は、各デジタルカメラ毎に異なる唯一無二の情報として予めメモリ74に記憶されている。ここで、該ID情報は各デジタルカメラ毎に異なる情報であれば、数字、アルファベット、記号等の何れか1種類や、これらの複数種類の組み合わせ等、その種類は問わない。
【0054】
一方、デジタルカメラ10のメモリ48Bには、付属の無線タグ70のメモリ74に記憶されている認証情報のID情報と同一の情報が照合情報として予め記憶されている。
【0055】
そして、デジタルカメラ10のユーザは無線タグ70を所持した状態で該デジタルカメラ10を使用する。なお、この際の無線タグ70の所持位置は、デジタルカメラ10によって当該無線タグ70から送信された無線信号が受信することのできる範囲内の位置(例えば、デジタルカメラ10からの距離が15cm以内となる位置)とする。
【0056】
次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の撮影時における全体的な動作について簡単に説明する。
【0057】
まず、CCD24は、光学ユニット22を介した撮像を行い、被写体像を示すR(赤)、G(緑)、B(青)毎のアナログ信号をアナログ信号処理部26に順次出力する。アナログ信号処理部26は、CCD24から入力されたアナログ信号に対して相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を施した後にADC28に順次出力する。
【0058】
ADC28は、アナログ信号処理部26から入力されたR、G、B毎のアナログ信号を各々12ビットのR、G、Bの信号(デジタル画像データ)に変換してデジタル信号処理部30に順次出力する。デジタル信号処理部30は、内蔵しているラインバッファにADC28から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ48Aの所定領域に直接格納する。
【0059】
メモリ48Aの所定領域に格納されたデジタル画像データは、CPU40による制御に応じてデジタル信号処理部30により読み出され、所定の物理量に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行なうと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行なって8ビットのデジタル画像データを生成する。
【0060】
そして、デジタル信号処理部30は、生成した8ビットのデジタル画像データに対しYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号をメモリ48Aの上記所定領域とは異なる領域に格納する。
【0061】
なお、LCD38は、CCD24による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されており、LCD38をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、LCDインタフェース36を介して順次LCD38に出力する。これによってLCD38にスルー画像が表示されることになる。
【0062】
ここで、レリーズボタン56Aがユーザによって半押し状態とされた場合、前述のようにAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態とされた場合、この時点でメモリ48Aに格納されているYC信号を、圧縮・伸張処理回路54によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後に外部メモリインタフェース50を介してメモリカード52に電子化ファイル(画像ファイル)として記録する。
【0063】
次に、図5を参照して、本実施の形態に係るアクセス権設定処理について説明する。なお、図5は、モード切替スイッチ56Cにより再生モードが設定されている場合に所定時間(本実施の形態では、1秒)毎にCPU40により実行されるアクセス権設定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0064】
まず、同図のステップ100では、受信回路60に対して認証情報の受信要求を出力することにより無線タグ70からの認証情報の受信動作を行い、次のステップ102では、上記ステップ100において認証情報が正常に受信できたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ104に移行する。
【0065】
ステップ104では、受信した認証情報におけるID情報と、メモリ48Bに記憶されている照合情報とを照合し、次のステップ106にて各情報が一致したか否かを判定して、肯定判定となった場合はステップ108に移行して、メモリカード52に既に記憶してある画像ファイルへのアクセスが可能となるように設定し、その後に本アクセス権設定処理プログラムを終了する。
【0066】
一方、上記ステップ102において否定判定となった場合、すなわち、認証情報が正常に受信できなかった場合と、上記ステップ106において否定判定となった場合、すなわち、受信した認証情報におけるID情報とメモリ48Bに記憶されている照合情報とが一致しなかった場合にはステップ110に移行し、メモリカード52に既に記憶してある画像ファイルへのアクセスが不可能となるように設定し、その後に本アクセス権設定処理プログラムを終了する。
【0067】
本アクセス権設定処理により、無線タグ70からの認証情報の受信動作が上記所定時間(本実施の形態では、1秒)毎に実行され、メモリ48Bに記憶されている照合情報と一致するID情報の含まれた認証情報が受信されている間は、正規のユーザが使用しているものと判断して、メモリカード52に記憶してある全ての画像ファイルにアクセスすることができるようにし、上記照合情報と一致するID情報の含まれた認証情報が受信されなくなったときには、正規のユーザの手元からデジタルカメラ10が離れたものと判断して、メモリカード52に記憶してある全ての画像ファイルへのアクセスを禁止するようにしている。
【0068】
なお、上記ステップ110における画像ファイルへのアクセスを不可能とする設定は、その時点でメモリカード52に記憶されている全ての画像ファイルについて、メモリカード52のディレクトリの属性として「隠しファイル」を設定することや、メモリカード52のFAT(File Allocation Table)の記憶内容を故意に変更すること、画像ファイルのアクセスに関するコマンドの受付を、それ以降、受け付けなくすること等により行うことができる。
【0069】
同様に、上記ステップ108における画像ファイルへのアクセスを可能とする設定は、上記ステップ110の処理により、メモリカード52のディレクトリの属性として「隠しファイル」が設定された画像ファイルについて当該設定を解除することや、上記ステップ110の処理により、メモリカード52のFATが故意に変更された画像ファイルについて当該変更部位を元に戻すことや、上記ステップ110の処理によって受け付けなくされたコマンドを受け付けるようにすること等により行うことができる。
【0070】
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係るデジタルカメラ10及び無線タグ70によるカメラシステムでは、無線タグ70により、所持者を認証するための認証情報を無線信号として送信し、デジタルカメラ10により、上記無線信号を受信し、受信した無線信号によって示される認証情報に応じて、撮影により得られた画像ファイルへのアクセスを制限する制御を行っているので、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像ファイルを保護することができる。
【0071】
また、本実施の形態に係るデジタルカメラ10及び無線タグ70によるカメラシステムでは、認証情報に対応する照合情報を予め記憶したメモリ48Bを更に備え、受信した無線信号によって示される認証情報と上記照合情報との照合結果に基づいて画像ファイルへのアクセスを制限する制御を行っているので、認証情報を無線タグ70毎に異なるものとすることにより、他のデジタルカメラ10に対応する無線タグ70を所持したユーザに対して画像ファイルへのアクセスを制限することが可能となり、より確実に画像ファイルを保護することができる。
【0072】
更に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10及び無線タグ70によるカメラシステムでは、受信回路60及びアンテナ62により認証情報が受信されなくなった場合に使用条件を予め定められた条件に制限する(本実施の形態では、その時点でメモリカード52に記憶されている画像ファイルへのアクセスを禁止する)制御を行っているので、無線タグ70を所持する正規のユーザの手元からデジタルカメラ10が離れ、他人によって不正に利用される可能性が生じた場合においても、当該デジタルカメラ10の不正利用を防止することができる。
【0073】
なお、本実施の形態では、無線タグから唯一無二の認証情報を送信し、当該認証情報のID情報と、デジタルカメラに予め記憶された照合情報とが一致しない場合に、既にメモリカード52に記録されている画像ファイルに対するアクセスを禁止する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記認証情報を、予め定められた複数段階の権限の何れかを示す情報とし、デジタルカメラ10のCPU40により、無線タグ70から受信された認証情報によって示される権限に応じて、上記画像ファイルに対するアクセスを制限する制御を行うものとすることもできる。
【0074】
なお、このときの上記権限の種類としては、デジタルカメラ10の所有者の権限、当該所有者以外でかつ当該デジタルカメラ10の有する、画像ファイルへのアクセスに関する全ての処理の利用が許可された者の権限、当該デジタルカメラ10の有する、画像ファイルへのアクセスに関する処理の一部のみの利用が許可された者の権限等を例示することができ、CPU40により、受信回路60及びアンテナ62を介して受信された認証情報により示される権限に応じて画像ファイルに対するアクセスが制限される。
【0075】
これにより、画像ファイルへのアクセスの制限として、ユーザに与えられた権限に応じた制限を実施することができるので、利便性をより向上させることができる。
【0076】
また、本実施の形態では、無線タグ70として電磁誘導により電力が供給されるものを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆動用の電源を内蔵したタイプの無線タグを適用する形態とすることもできる。この場合は、本実施の形態に比較して、無線タグからの無線信号の送信距離を長くすることができるので、無線タグの装着位置に対する融通性を向上させることができる。
【0077】
また、本実施の形態では、受信された認証情報に応じてメモリカード52に記憶されている画像ファイルに対するアクセスを制限する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、受信された認証情報に応じてメモリ48Aに記憶されているデジタル画像データに対するアクセスを制限する形態とすることもできる。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0078】
また、本実施の形態では、無線タグ70からの認証情報が受信されなくなった場合に制限する使用条件として、その時点でメモリカード52に記憶されている画像ファイルに対するアクセスに関する条件を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、当該使用条件として撮影動作に関する条件を適用する形態とすることもできる。この場合は、本実施の形態に比較して、デジタルカメラ10の不正使用を、より高いレベルで防止することができる。
【0079】
また、本実施の形態では、本発明の画像情報として静止画像の画像情報(画像ファイル)を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、動画像の画像情報(画像ファイル)を適用する形態とすることもできる。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0080】
また、本実施の形態に係るデジタルカメラ10、無線タグ70、及び認証情報の構成(図1〜図4参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0081】
更に、本実施の形態において説明したアクセス権設定処理プログラム(図5参照。)の処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0082】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のカメラシステムによれば、無線通信装置により、所持者を認証するための認証情報を無線信号として送信し、デジタルカメラにより、上記無線信号を受信し、受信した無線信号によって示される認証情報に応じて、撮影により得られた画像情報へのアクセスを制限する制御を行っているので、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することができる、という効果が得られる。
【0083】
また、本発明のデジタルカメラによれば、正規のユーザが本発明の認証情報を送信する無線通信装置を携帯することにより、上記カメラシステムにおけるデジタルカメラと同様に作用するので、上記カメラシステムと同様に、利便性を損なうことなく、撮影によって得られた画像情報を保護することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観を示す外観図である。
【図2】実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態に係る無線タグ70の構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態に係る認証情報のフォーマットを示す模式図である。
【図5】実施の形態に係るアクセス権設定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
40 CPU(制御手段)
48B メモリ(照合情報記憶手段)
52 メモリカード(画像情報記憶手段)
60 受信回路
62 アンテナ(受信手段)
70 無線タグ
74 メモリ(認証情報記憶手段)
76 アンテナ(送信手段)
Claims (5)
- 所持者を認証するための認証情報が予め記憶された認証情報記憶手段、及び前記認証情報を無線信号として送信する送信手段を備えた無線通信装置と、
撮影によって得られた画像情報を記憶するための画像情報記憶手段、前記無線信号を受信する受信手段、及び前記受信手段により受信された前記無線信号によって示される前記認証情報に応じて前記画像情報記憶手段に記憶されている画像情報へのアクセスを制限する制御を行う制御手段を備えたデジタルカメラと、
を含むカメラシステム。 - 前記デジタルカメラは、前記認証情報に対応する照合情報を予め記憶した照合情報記憶手段を更に備え、
前記制御手段は、前記受信された無線信号によって示される前記認証情報と前記照合情報との照合結果に基づいて前記アクセスを制限する制御を行う
請求項1記載のカメラシステム。 - 前記認証情報を、予め定められた複数段階の権限の何れかを示す情報とし、
前記デジタルカメラの前記制御手段は、前記認証情報によって示される権限に応じて前記アクセスを制限する制御を行う
請求項1又は請求項2記載のカメラシステム。 - 前記制御手段は、前記受信手段により前記認証情報が受信されなくなった場合に使用条件を予め定められた条件に制限する制御を行う
請求項1乃至請求項3の何れか1項記載のカメラシステム。 - 撮影によって得られた画像情報を記憶するための画像情報記憶手段と、
使用者を認証するための認証情報を示す無線信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記無線信号によって示される前記認証情報に応じて前記画像情報記憶手段に記憶されている画像情報へのアクセスを制限する制御を行う制御手段と、
を備えたデジタルカメラ。
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-
2003
- 2003-06-26 JP JP2003182761A patent/JP2005020398A/ja active Pending
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