JP2004212050A - 化学分析装置及び遺伝子診断装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体の流動を制御するバルブを試薬流路に設けずに遠心力で液体の定量保持および供給をする。分析ディスク2内の検出容器450および廃棄容器460、470に連通する通気孔272、273、274の蓋に穿孔機13で順次孔を開けた後、分析ディスク2を回転させることで試料の供給および定量保持を実現する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、血液や尿等の生体試料から核酸等の特定の化学物質を抽出し、抽出した核酸等の化学物質に検出のための試薬を混合して分析する化学分析装置に関する。また、該化学分析装置を有する遺伝子診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の化学物質を含む試料から核酸等の特定の化学物質を抽出し分析する化学分析装置としては、特表2001−527220号公報に、一体型流体操作カートリッジが記載されている。この装置では、一体型カートリッジ内部に溶解液や洗浄液や溶離液等の試薬、及び核酸を捕獲する捕獲構成部品を備え、核酸を含む試料をカートリッジ内部に注入した後、前記試料と溶離液を混合させて前記捕獲構成部品に通過させ、さらに捕獲構成部品に洗浄液を通過させ、さらに捕獲構成部品に溶離液を通過させ、捕獲構成部品を通過した後の溶離液をPCR試薬に接触させ反応チャンバへと流している。
【0003】
上記第一の従来技術で利用している核酸抽出方法としては、特表平8−501321号公報に、クロマトグラフィーによる核酸混合物の精製分離法が記載されている。この方法では、核酸混合液を高濃度の塩を含む吸着水溶液からシリカゲル等の無機基体上に吸着させた後、洗浄液で洗浄し、低濃度の塩を含む溶液で核酸を溶出している。シリカゲルは円筒状の中空カラム内に固定されており、分離すべき核酸混合物の溶液を注ぎ、吸引または遠心分離で溶液を無機基体に通している。
【0004】
また、WO00/78455号公報に、増幅を用いた検査のための微小構造体及び方法が記載されている。この装置では、前記特表平8−501321号公報記載の核酸混合物の精製分離法を用いて、DNA混合液を無機基体としてのガラスフィルタに通過させた後、洗浄液及び溶離液を通過させてDNAのみを回収している。ガラスフィルタは回転可能な構造体に設けてあり、洗浄液や溶離液等の試薬は同じ構造体内の各試薬リザーバに保持してある。各試薬は構造体が回転することにより発生する遠心力で流動し、各試薬リザーバとガラスフィルタを結ぶ微細流路に設けたバルブを開くことにより試薬がガラスフィルタを通過する。
【0005】
また、特表2001−502793号公報に、化学分析用の装置及び方法が記載されている。この装置では、ディスク形状部材内部にチャンバ、流路、リザーバ、分析用セルを設け、遠心チャンバ内に血液サンプルを注入後血球と血清を遠心分離し、血清を試薬が表面にコーティングされたビーズを有する反応チャンバに血清のみを流し、その後洗浄のための溶液を反応チャンバに流し、さらに溶出溶液を反応チャンバに流して、前記溶出溶液を反応チャンバから分析用セルに移動させている。
【特許文献1】
特表2001−527220号公報
【特許文献2】
特表平8−501321号公報
【特許文献3】
WO00/78455号公報
【特許文献4】
特表2001−502793号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
第一の従来技術である特表2001−527220号公報記載の一体型流体操作カートリッジでは、各試薬をポンプで送液する際、各試薬チャンバと捕獲構成部品を結ぶ微細流路に設けたバルブ等を開くことで試薬が捕獲構成部品を通過する。さらに捕獲構成部品を通過した試薬のうち洗浄液は廃液チャンバへ、溶離液は反応チャンバへと流れるように捕獲構成部品と各チャンバとの間の流路に設けたバルブ等で切り替えている。ポンプで複数の試薬を送液する場合流路壁に試薬が残り、特にバルブ等の障害物があると液が残りやすく、一旦液が残ると流動することがないため、別の試薬との合流部で汚染する可能性がある。また、捕獲構成部品を通過した洗浄液と溶離液とをバルブ等で切り替えて別々のチャンバに流動させる場合、先に廃液チャンバへと流動した洗浄液が反応チャンバへ切り替えるバルブ等の上流流路を汚染するため、溶離液に洗浄液が混入する恐れがある。
【0007】
第二の従来技術である特表平8−501321号公報記載の精製分離法では、シリカゲルを固定した円筒状の中空カラムに核酸混合液を注ぎ、遠心力を利用してシリカゲルに核酸混合液を通過させた後複数の試薬を通過させることで核酸のみを回収しているが、中空カラムへの各試薬の注入方法及びシリカゲルを通過した洗浄液と溶離液の回収方法については開示されていない。
【0008】
第三の従来技術であるWO00/78455号公報記載の構造体では、各試薬リザーバとガラスフィルタを結ぶ微細流路に設けたバルブを開くことで各試薬は遠心力の作用で流動しガラスフィルタを通過する。バルブには加熱することで溶けるワックス等を使用しているが、通過した試薬がバルブ部に残り回収したDNAを汚染する可能性がある。すなわちDNA混合液や洗浄液がバルブ部に残り、遠心力で溶離液をガラスフィルタに通過させている工程で、バルブ部に残ったDNA混合液や洗浄液が流れ込む可能性がある。
【0009】
第四の従来技術である特表2001−502793号公報記載の装置では、血清分離の際にはディスク形状部材をディスク形状部材外部の中心軸に関して回転(公転)させ、血清を反応チャンバに導く際にはディスク形状部材内の中心軸に関して回転(自転)させるため、公転と自転それぞれの回転機構が必要となり、装置が複雑である。さらに洗浄液及び溶出溶液を反応チャンバに導く際には、ディスク形状部材内部に設けたシリンダ内でピストンを駆動する構造にしており、装置が複雑である。
【0010】
本発明の目的は、上記課題のうち少なくともいずれか一つを解決することにより、液体試料中の特定の化学物質を高精度に分析する安価な化学分析装置を提供することにある。また、これら化学分析装置を有する遺伝子診断装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、特定の化学物質を捕捉部から溶離した後の溶離液を保持する溶離液保持部と溶離液保持部に連通して溶離液の一部を廃棄する溶離液廃棄部を設け、前記溶離液保持部と溶離液廃棄部を連通する連通流路において、溶離液保持部との接続部を溶離液廃棄部との接続部より回転中心側に設けることにより解決できる。
【0012】
或いは捕捉部を通過後の溶離液を保持する溶離液保持部に、溶離液の一部を流出させるための溶離液流出口と溶離液以外の液を廃棄するための廃棄口を設け、前記溶離液流出口を廃棄口より内周側に設けることにより解決できる。
【0013】
或いは特定の化学物質を捕捉部から溶離した後の溶離液を保持する溶離液保持部と溶離液保持部から溶離液以外の液を廃棄する廃液廃棄流路と溶離液保持部から溶離液の一部を廃棄する溶離液廃棄流路を設け、溶離液保持部と溶離液廃棄流路との接続部を廃液廃棄流路の最内周部より外周側に設けることにより解決できる。
【0014】
或いは特定の化学物質を捕捉部から溶離した後の溶離液を保持する溶離液保持部と溶離液保持部に検出用の試薬を供給する検出試薬供給流路を設け、溶離液保持部と検出試薬供給流路との接続部を廃液廃棄流路の最内周部より内周側に設けることにより解決できる。
【0015】
或いは捕捉部を通過後の試料液と溶離液とを保持する保持部を別々に設け、試料液が捕捉部を通過後に溶離液保持部の通気孔を開けて、溶離液を捕捉部に流過させることにより解決できる。
【0016】
或いは特定の化学物質を捕捉部から溶離した後の溶離液を保持する溶離液保持部と、溶離液保持部に検出用の試薬を供給する検出試薬容器を設け、検出試薬の流動を制御するための検出試薬制御部を、検出試薬を溶離液保持部に供給するための検出試薬流出口よりも上流側に設け、溶離液保持部から溶離液の一部を廃棄する溶離液廃棄流路を設け、溶離液の一部を溶離液廃棄流路から廃棄した後に検出試薬を溶離液保持部内に流動させることにより解決できる。
特に試薬制御部を開放可能な通気孔と開孔機構にすればよい。
【0017】
或いは特に試薬制御部を試薬分注器にすればよい。
【0018】
或いは捕捉部を通過後の溶離液を保持する溶離液保持部と溶離液保持部の液を流出する流出流路を設け、溶離液保持部と流出流路の接続部である流出流路入り口を流出流路のもう一端である流出流路出口より内周側に設け、回転構造体の回転中に前記捕捉部を流過した試薬が流出流路を流動後、回転構造体が一度停止後再度回転し、さらに再度停止した後溶離液を前記捕捉部を流過させることにより解決できる。
【0019】
或いは回転構造体内に分注した試料から一定量の試料を分離した後の残液を試薬容器の一つに流下させることにより解決できる。
【0020】
或いは回転構造体内に分注した試料のうち一定量の試料に対して遠心分離を実施する流路と、前記試料の残液を試薬容器の一つに流下させることを特徴とする化学分析装置。
【0021】
更に、上記化学分析装置を有する遺伝子診断装置により、上記課題は解決される。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
図1〜図17を参照して、本発明による化学分析装置の一実施例を説明する。
【0023】
図1は本発明による遺伝子分析装置の全体構成図である。遺伝子分析装置1は、モータ11により回転可能に支持された保持ディスク12と、保持ディスク12上の突起121により位置決めされた複数の扇形の分析ディスク2と、液体の流動を制御するための穿孔機13と、加温及び検出のための2台の光学装置即ち上部光学装置14及び下部光学装置15、後述(図18)する位置決めセンサ16を備えている。保持ディスク12は、下部光学装置15用の保持ディスク光学窓122を備えている。
【0024】
図2は分析ディスク2の構成図である。分析ディスク2は上カバー20と流路部30を接合して構成している。上カバー20は、試料注入口210、複数の試薬注入口220、230、240、250、260、270、及び複数の通気孔212,222,223、および複数の蓋付通気孔221、231、241、251、261、271、272、273、274を備えている。流路部30は、位置決め孔710および後述の容器および流路等を備えている。分析ディスク2は、保持ディスク12の突起121に対して位置決め孔710が嵌め合うことで位置決めされる。
【0025】
流路部30の構成図を図3に示す。図3に示す流路部の実施例は、全血から血清を分離後、血清中のウイルスに含まれる核酸を抽出し、核酸を抽出した抽出液を定量後検出試薬を添加して分析する流路を構成している。
【0026】
以下全血を試料として用いた場合のウイルス核酸の抽出及び分析動作を説明する。抽出及び分析動作の流れを図4及び図5に示し、流路部30内での流動状態を図6〜17に段階を追って示す。
【0027】
操作者は分析ディスク2の上カバー20より各試薬注入口220、230、240、250、260、270を通して試薬を各試薬容器320、330、340、350、360、370に分注し、蓋をする。分析数に応じて必要な数の分析ディスクに試薬を注入後、保持ディスク12に分析ディスクを装着する。
【0028】
次に真空採血管等で採血した全血を試料注入口210より試料容器310に注入する(図6)。
全血501を注入後、モータ11で保持ディスク12を回転する。試料容器310に注入された全血は、保持ディスク12の回転により発生する遠心力の作用で外周側に流動し、血球貯蔵容器311および血清定量容器312を満たし、余分な全血はオーバーフロー細管流路313からオーバーフロー太管流路314を通って全血廃棄容器315へ流れる(図7)。全血廃棄容器315には全血廃棄用通気流路318が設けてあり、さらに上カバー20の全血廃棄用通気流路318最内周部に対応する位置に全血廃棄用通気孔212を設けているため、空気が自由に出入り可能である。オーバーフロー細管流路313からオーバーフロー太管流路314にかけての接続部は急拡大しておりかつオーバーフロー細管流路313の最内周側(半径位置601)にあるため、全血はオーバーフロー細管流路313を満たした状態で前記接続部で切れる。したがって半径位置601より内周側に液は存在できないので、血清定量容器312の液面も半径位置601になる。また、血清定量容器312から分岐している血清毛細管316にも全血が流れ込み、ここでも全血の最内周部は半径位置601になる。
【0029】
さらに回転を続けると全血501は血球と血清に分離し(遠心分離)、血球502は外周側の血球貯蔵容器311へ移動し、血清定量容器内は血清503だけになる(図8)。
【0030】
上記一連の血清分離動作時に、上カバー20にある各試薬容器の通気孔221、231、241、251、261、271は蓋をしていて空気が入らない状態になっている。遠心力により各試薬は試薬容器外周側より流出しようとするが、容器内に空気が入らないため試薬容器内の圧力が低下し、遠心力と釣り合って試薬は流出することができない。しかし回転数が増加し遠心力が大きくなると、試薬容器内の圧力は徐々に低下し、試薬の飽和蒸気圧以下になると気泡が発生する。そこで、図6に示すように、各試薬容器外周側から流出する試薬を一旦内周側に戻すような流路構造(戻り流路322、332、342、352、362、372)とすることで、試薬容器内の圧力低下を抑制し、気泡の発生を防ぐ。このように血清分離動作時には、各試薬は試薬容器に保持されたまま流動しない。
【0031】
所定の時間回転させ血清分離動作が終了すると分析ディスク2は停止し、血清定量容器312内の血清503の一部が血清毛細管316内部に表面張力により毛細管流動し、混合部410と血清毛細管316との接続部である混合部入り口411まで流動し、血清毛細管316を満たす。
【0032】
以下穿孔機13が各試薬容器上部の通気孔の蓋にひとつづつ穴をあけてはモータ11を回転し、各試薬を遠心力で流動させる。図18(a)の分析ディスク断面に示すように、上カバー20には各試薬容器上部に試薬注入口(240、250、260)および通気孔(241、251、261)があり、通気孔には蓋がしてある。穿孔機13はこの蓋に穴を開けることで試薬容器内に空気が入る状態にする。さらに図18(b)に示すように、フィルタ242、252、262を通気孔と試薬容器の間に設けることで、穿孔機13の汚染を防止できる。
【0033】
以下に血清分離終了後の動作を示す。
溶解液容器320には血清中のウイルスの膜蛋白を溶解するための溶解液521が分注してある。穿孔機13が溶解液通気孔221の蓋に穴をあけた後、モータ11を回転させると、遠心力の作用により溶解液521は溶解液容器320より溶解液戻り流路322を経て、混合部410に流れ込む。また、血清定量容器312内の血清の最内周側(血清分離終了時には半径位置601)が混合部入り口411(半径位置602)より内周側にあるため、遠心力によるヘッド差で血清定量容器312および血清毛細管316内の血清は、混合部入り口411から混合部410に流れ込む(図9)。混合部410は血清と溶解液を混合する部材で構成してある。例えば樹脂やガラス、紙等の多孔性フィルタや繊維、或いはエッチングや機械加工等で製作したシリコンや金属等の突起物などである。
【0034】
血清と溶解液は混合部410で混合し反応容器420へ流れ込む(図10)。反応容器420には反応容器用通気流路423が設けてあり、さらに上カバー20の反応容器用通気流路423最内周部に対応する位置に反応容器用通気孔222を設けているため、空気が自由に出入り可能である。血清定量容器312から血清毛細管316への分岐部317(半径位置603)は混合部入り口411(半径位置602)より内周側にあるため、サイホン効果により血清毛細管316内の血清はすべて混合部410に流れ出る。一方血清定量容器312の血清は遠心力で血清毛細管316に流れ込むから、血清定量容器312内での血清の液面が分岐部317(半径位置603)に到達するまで血清は混合部410に流出し続け、血清の液面が分岐部317に到達した時点で、血清毛細管316に空気が混入し空になって流動は終了する。すなわち血清分離終了時点での半径位置601から半径位置603までの血清定量容器312、オーバーフロー細管流路313および血清毛細管流路316内の血清が混合部410に流出し、溶解液と混合する。
【0035】
このように、半径位置601から半径位置603までの血清定量容器312、オーバーフロー細管流路313および血清毛細管流路316を所定の容積(必要血清量)になるよう設計すれば、全血に対する血清の比率が全血試料ごとに異なっても、分析に使用する血清を定量することができる。例えば、血球貯蔵容器の容積を250マイクロリットルとし、必要血清量を200マイクロリットルに設計したとき、全血を500マイクロリットル分注すれば、全血廃棄容器315へ50マイクロリットルの全血がオーバーフローし、残りの450マイクロリットルが血清と血球に分離し、分離した血清のうち200マイクロリットルが混合部410へ流出する。すなわち450マイクロリットルの全血に対して、血清の量が200マイクロリットル以上の全血試料については本発明のデバイスで分析が可能になる。血清の比率が小さい全血に対しては、血球貯蔵容器の容積を大きくし全血試料を多くすればよい。
【0036】
反応容器420では混合した血清と溶解液が反応する。血清と溶解液の混合液が反応容器420に流動した後の反応容器420内の液面は、反応液流路421の最内周部(半径位置604)よりも外周側にあるため、反応液流路最内周部を越えることができず、回転中は混合液が反応容器420に保持される。
【0037】
溶解液は、血清中のウイルスや細菌等からその膜を溶解して核酸を溶出させる働きをするが、さらに本発明で言う捕捉部である核酸結合部材301への核酸の吸着を促進させる。このような試薬としては、DNAの溶出及び吸着には塩酸グアニジンを、RNAにはグアニジンチオシアネートを用いればよく、核酸結合部材としては石英やガラスの多孔質材や繊維フィルタ等を用いればよい。
【0038】
血清と溶解液が反応容器420に保持された後、モータ11を停止し、穿孔機13で追加液容器330に空気を供給するための追加液通気孔231の蓋に穴をあけ、再びモータ11を回転させると、遠心力の作用により追加液531は追加液容器330より追加液戻り流路332を経て、反応容器420に流れ込み、反応容器内の混合液の液面を内周側に移動させる(図11)。液面が反応液流路421の最内周部(半径位置604)に達すると、混合液は反応液流路の最内周部を越えて流れ出し、合流流路422を経て、核酸結合部材301へ流れ込む。追加液としては、たとえば上述の溶解液を使用すればよい。
【0039】
尚、試料によっては混合液の壁面に対する濡れ性がよく、停止状態では反応液流路421内を毛細管現象で混合液が流動する場合もあり、このときは追加液531を必要としない。
【0040】
このようにして溶解液と血清の混合液が核酸結合部材を通過すると、核酸が核酸結合部材に吸着し、液は廃液流路431を経て廃液貯蔵容器430へと流れ込む。溶離液流路451の下流側には複数の容器と流路があり、後の工程で各容器に空気を供給するための穴を穿孔するが、混合液が核酸結合部材301を通過する際には密閉されており、液は溶離液流路451には流れない。一方廃液貯蔵容器430は圧力調整用流路432を経て圧力調整容器440に連通している。圧力調整容器440には圧力調整用通気流路441が設けてあり、さらに上カバー20の圧力調整用通気流路441最内周部に対応する位置に圧力調整用通気孔223を設けているため、空気が自由に出入り可能である。
【0041】
次にモータ11を停止し、穿孔機13で第一洗浄液容器340に空気を供給するための第一洗浄液通気孔241の蓋に穴をあけた後、再びモータ11を回転させると、遠心力の作用により第一洗浄液541は第一洗浄液容器340より第一洗浄液戻り流路342を経て、核酸結合部材301に流れ込み、核酸結合部材301に付着した蛋白等の不要成分を洗浄する(図12)。第一洗浄液としては、たとえば上述の溶解液或いは溶解液の塩濃度を低減した液を使用すればよい。
【0042】
洗浄後の廃液は、上述の混合液同様、廃液流路431を経て廃液貯蔵容器430へと流れ込む。
【0043】
同様の洗浄動作を複数回繰り返す。たとえば第一洗浄液に引き続き、モータ停止の状態で、穿孔機13で第二洗浄液容器350に空気を供給するための第二洗浄液通気孔241の蓋に穴をあけ再びモータ11を回転させ、核酸結合部材301に付着した塩等の不要成分を洗浄する。第二洗浄液としては、たとえばエタノール或いはエタノール水溶液を用いればよい。
【0044】
必要に応じてさらに同様の洗浄を繰り返してもよい。
【0045】
このような洗浄工程において、各洗浄液は廃液流路431を経て廃液貯蔵容器430へと流れるが、溶離液流路451の一部、特に廃液流路との分岐部付近が汚染される可能性がある。後述のように、核酸結合部材301から溶離した核酸は溶離液流路451を通過するため、溶離液流路451も洗浄することが望ましい。
【0046】
図6〜17の実施例1では、二種類の洗浄液すなわち第一洗浄液541および第二洗浄液551で洗浄しており、第二の洗浄液で溶離液流路451を洗浄する場合について述べる。
【0047】
まず図13に第一の洗浄液がすべて廃液流路451を通過した状態を示す。廃液は廃液貯蔵容器430から圧力調整用流路432を経て圧力調整流路440へ溢れている。一旦モータを停止後、穿孔機13で第二洗浄液容器350に空気を供給するための第二洗浄液通気孔241の蓋に穴をあけ、さらに検出容器450を外部と連通させるための検出容器通気孔272および最終洗浄液廃棄容器460を外部と連通させるための最終洗浄液用通気孔273の蓋に穴をあける。
【0048】
再びモータ11を回転させると、遠心力の作用により第二洗浄液551は第二洗浄液容器350より第二洗浄液戻り流路352を経て、核酸結合部材301に流れ込み、核酸結合部材301に付着した第一洗浄液を洗浄する(図14)。核酸結合部材301を通過した第二洗浄液は、検出容器450および廃液貯蔵容器430の両方に流れ込もうとするが、廃液貯蔵容器430の方は圧力調整用流路432に液が流入する際のヘッド差(h1)に加え、圧力調整用流路432から圧力調整容器440に空気を押し出すためのヘッド差(h2)が必要となり、第二洗浄液は流入することができない。一方検出容器450には前述の穿孔動作にて通気孔をあけているため、ほとんど抵抗なく流れる。すなわち核酸結合部材301を通過した第二洗浄液は、溶離液流路451を経て本発明で言う溶離液保持部である検出容器450に流れ込む。このとき、混合液や第一洗浄液等で汚染された、廃液流路431との分岐部付近が洗浄される。
【0049】
第二洗浄液が検出容器450に流れ込み、液面が洗浄液廃棄流路452の最内周部(半径位置605)に達すると、最終洗浄液廃棄容器460へと流れ出す。洗浄液廃棄流路452の検出容器との接続部(半径位置606)は最内周部(半径位置605)より外周側にあるため、一旦最終洗浄液廃棄容器460へ流れ出すと、サイホン効果により検出容器450内の液をすべて排出しようとする。しかし、排出が完了した後で、核酸結合部材301等に残っていた微量の液が流れ込んだ場合には、検出容器450内に液が残る。この場合は、一度回転を停止し、検出容器450内に残った液が毛細管流動で洗浄液廃棄流路452を満たした後再び回転すれば、再度サイホン効果により検出容器450に残った液を最終洗浄液廃棄容器460へ排出する。したがって、最終洗浄液に関しては、通気孔の穿孔の後回転と停止を二度繰り返すことが望ましい。
【0050】
このように核酸結合部材301を洗浄し核酸のみが吸着している状態にした後、核酸の溶離工程に移行する。
【0051】
すなわちモータ停止の状態で、穿孔機13で溶離液容器360に空気を供給するための溶離液通気孔261の蓋に穴をあけ、さらに本発明で言う溶離液廃棄部である溶離液廃棄容器470を外部と連通させるための溶離液廃棄用通気孔274の蓋に穴をあける。再びモータ11を回転させ、核酸結合部材301に溶離液を流す(図15)。溶離液は、核酸を核酸結合部材301から溶離する液で、水或いはpHを7から9に調整した水溶液を用いればよい。特に溶離しやすくするため、40度以上に加温することが望ましい。加温には図1の上部光学装置14を用い、溶離液容器360の上から光を照射すればよい。
【0052】
溶離液は核酸結合部材301を通過後、溶離液流路451を経て検出容器450に流れ込む。前述の穿孔動作により溶離液廃棄容器470は外部と連通しているので、溶離液は溶離液廃棄流路471を経て溶離液廃棄容器470へ流出する。溶離液廃棄流路471の検出容器450との接続部(半径位置607)は溶離液廃棄容器470との接続部(半径位置608)より内周側にあるため、サイホン効果により検出容器450内の半径位置607より内周部の溶離液を溶離液廃棄容器470へ排出する。このようにして、核酸を含んだ溶離液を検出容器450内に定量する保持することができる(図16)。
【0053】
次にモータ停止の状態で、穿孔機13で検出液貯蔵容器370に空気を供給するための検出液通気孔271の蓋に穴をあけ再びモータ11を回転させ、検出容器450に検出液571を流す(図17)。検出液は、核酸を増幅して検出するための試薬で、デオキシヌクレオシド三リン酸やDNA合成酵素及び蛍光試薬等を含んでいる。増幅方法に応じて、上部光学装置14を用いて、検出容器450の上から光を照射して加温してもよい。
【0054】
次に下部光学装置15を検出容器450の下に移動させ、例えば蛍光発光量を検出する。
【0055】
上記穿孔、加温、検出時には保持ディスク12を所定の位置に停止させる必要がある。図19に示すように、保持ディスク12には位置決め用突起17を設けてあり、位置検出器16で保持ディスクの回転位置を検出し、コントローラ18でモータ11の回転及び穿孔機13の回転及び上下動、上部光学装置14及び下部光学装置15の回転、照射、検出を制御する。
【0056】
例えば図20に穿孔機13の動作タイミングを示す。保持ディスク12は、全血或いは各試薬の流動終了後回転数を低下させ、位置決め用の低速回転を維持する。位置検出器16が位置決め用突起17を検出すると保持ディスク12を停止し、穿孔機13を下降させ各試薬貯蔵容器の通気孔の蓋に穴をあけた後、再び上昇する。穿孔後保持ディスク12は、穿孔終了後の試薬貯蔵容器から試薬が流出しない程度の低速で回転し、次の分析ディスクの位置、すなわち分析ディスクが6枚装着されている場合は60度回転して停止し、同様の穿孔動作を繰り返す。分析ディスクがどこに装着されているかは、例えば下部光学装置で流路部光学窓490から光を照射しその反射光を調べればよい。すべての分析ディスクの穿孔が終了した後、保持ディスクは高速で回転し試薬を流動させる。
【0057】
本実施例によれば、試料および各試薬の流動を制御するためのバルブを流路途中に設ける必要がなく、流路途中でのバルブ部での液残りは発生せず、前工程での試薬による汚染を防止でき、液体試料中の核酸等の特定成分を高純度に抽出でき、高精度に分析できる。
(実施例2)
上記実施例1では、全血から血清を分離し、分離した血清中に含まれるウイルスや細菌等の病原体中の核酸を抽出し分析していたが、全血から白血球中の核酸を抽出し分析してもよい。
図21〜図28を参照して、全血から白血球の核酸を抽出し分析する遺伝子分析装置の実施例を説明する。
本発明の遺伝子分析装置の全体構成図は図1と同様で、ウイルスや細菌等の病原体中の核酸を抽出し分析するための分析ディスク2にかえて、白血球中の核酸を抽出し分析するための白血球分析ディスク3を用いる。
図21は白血球分析ディスクの構成図である。白血球分析ディスク3は上カバー90と流路部60を接合し構成している。上カバー90は、試料注入口910、複数の試薬注入口920、930、940、950、960、970、980、及び複数の通気孔922,923、982、および複数の蓋付通気孔921、931、941、951、961、971、972、973、974、981を備えている。流路部60は、位置決め孔720および後述の容器および流路等を備えている。白血球分析ディスク3は、図1に示す保持ディスク12の突起121に対して位置決め孔720が嵌め合うことで位置決めされる。
【0058】
流路部60の構成図を図22に示す。図22に示す流路部の実施例は、全血から白血球中に含まれる核酸を抽出し、抽出液を定量後検出試薬を添加して分析する流路を構成している。
【0059】
以下全血を試料として用いた場合の核酸の抽出及び分析動作を説明する。抽出及び分析動作の流れを図23及び図24に示し、流路部60内での流動状態を図25〜28に段階を追って示す。
【0060】
操作者は分析ディスク3の上カバー90より試薬注入口920、930、940、950、960、970、980を通して試薬を各試薬容器620、630、640、650、660、670、680に分注し、蓋をする。分析数に応じて必要な数の分析ディスクに試薬を注入後、保持ディスク12に分析ディスクを装着する。
【0061】
次に真空採血管等で採血した全血を試料注入口910より試料容器610に注入する(図25)。
全血501を注入後、モータ11で保持ディスク12を回転する。試料容器610に注入された全血は、保持ディスク12の回転により発生する遠心力の作用で外周側に流動し、溶解容器880へ流れ、溶解容器880内の溶解液571と混合し、全血中の白血球を溶解する(図26)。溶解容器880には溶解容器通気流路881が設けてあり、さらに上カバー90の溶解容器通気流路881最内周部に対応する位置に溶解容器通気孔982を設けているため、空気が自由に出入り可能である。
溶解液としてはプロテアーゼK等の蛋白分解酵素を使用すればよい。
【0062】
上記溶解時には、第一の実施例同様上カバー90にある各試薬容器の通気孔921、931、941、951、961、971、981は蓋をしていて空気が入らない状態にしており、図6同様各試薬容器外周側から流出する試薬を一旦内周側に戻すような戻り流路を設け、試薬容器内の圧力低下を抑制し、気泡の発生を防ぐ。
【0063】
白血球の溶解が終了すると分析ディスク3は所定の位置に停止する。
【0064】
以下穿孔機13が各試薬容器上部の通気孔の蓋にひとつづつ穴をあけてはモータ11を回転し、各試薬を遠心力で流動させる。各試薬容器の断面は第一の実施例同様、図18Aまたは図18Bに示す構造をしており、穿孔機13で通気孔の蓋に穴を開けることで試薬容器内に空気がはいるようにしている。
【0065】
以下に溶解後の動作を示す。
穿孔機13が結合液通気孔921および混合追加液通気孔981の蓋に穴をあけた後、モータ11を回転させると、遠心力の作用により結合液521および混合追加液581は結合液容器620及び混合追加液容器680より流出し、混合追加液581は溶解容器880に流入し全血501と溶解試薬571の混合液(溶解混合液572)を溶解容器880から混合部810へ追い出し、結合液521と溶解混合液572とを混合部810で混合する(図27)。
混合部810は溶解混合液と結合液を混合する部材で構成してある。例えば樹脂やガラス、紙等の多孔性フィルタや繊維、或いはエッチングや機械加工等で製作したシリコンや金属等の突起物などである。
溶解混合液572と結合液521は混合部810で混合し反応容器820へ流れ込む(図28)。反応容器820には反応容器用通気流路823が設けてあり、さらに上カバー90の反応容器用通気流路823最内周部に対応する位置に反応容器用通気孔922を設けているため、空気が自由に出入り可能である。
【0066】
反応容器820では溶解混合液と結合液が反応する。溶解混合液と結合液が反応容器820に流動した後の反応容器820内の液面は、反応液流路821の最内周部(半径位置604)よりも外周側にあるため、反応液流路最内周部を越えることができず、回転中は混合液が反応容器820に保持される。
【0067】
結合液は、本発明で言う捕捉部である核酸結合部材801への核酸の吸着を促進させる。このような試薬としては、塩酸グアニジンやグアニジンチオシアネートを用いればよく、核酸結合部材としては石英やガラスの多孔質材や繊維フィルタ等を用いればよい。混合追加液は、溶解混合液を追い出すための液であり、上記混合液521や溶解液571が望ましい。
【0068】
混合追加液と結合液が反応容器820に保持された後は、第一の実施例と同様の手順を実施する。すなわち液の流動状態については、第一の実施例、すなわち図11〜図16を参照し、符号については図25を参照のこと。なお洗浄液や溶離液等も第一の実施例と同様の液を使用すればよい。
すなわち図23に示す混合以降で、まずモータ11を停止し、穿孔機13で結合追加液容器630に空気を供給するための追加液通気孔931の蓋に穴をあけ、再びモータ11を回転させ、追加液で反応容器820内の反応液を追い出し核酸結合部材を通過させる。核酸は核酸結合部材801に吸着し、液は貯蔵容器830へと流れ込む。
【0069】
次にモータ11を停止し、穿孔機13で第一洗浄液容器640に空気を供給するための第一洗浄液通気孔941の蓋に穴をあけた後、再びモータ11を回転させると、第一洗浄液容器内の液は核酸結合部材801に流れ込み、核酸結合部材801に付着した蛋白等の不要成分を洗浄する。洗浄後の廃液は廃液貯蔵容器830へと流れ込む。
【0070】
モータを停止後、穿孔機13で第二洗浄液容器650に空気を供給するための第二洗浄液通気孔941の蓋に穴をあけ、さらに検出容器850を外部と連通させるための検出容器通気孔972および最終洗浄液廃棄容器860を外部と連通させるための最終洗浄液用通気孔973の蓋に穴をあける。
【0071】
再びモータ11を回転させると、第二洗浄容器650内の第二洗浄液は核酸結合部材801に付着した第一洗浄液を洗浄する。核酸結合部材801を通過した第二洗浄液は、検出容器850および廃液貯蔵容器830の両方に流れ込もうとするが、第一の実施例で述べたヘッド差により廃液貯蔵容器830には流入することができず、廃液貯蔵容器と検出容器の分岐部を洗浄しながら、本発明で言う溶離液保持部である検出容器850に流れ込む。
【0072】
第二洗浄液としては、例えばエタノール或いはエタノール水溶液を用いればよい。
【0073】
検出容器850内の洗浄液量が増えると最終洗浄液廃棄容器860へと溢れ出し、サイホン効果により検出容器850内の液はすべて最終洗浄液廃棄容器860へ排出する。しかし、排出が完了した後で、核酸結合部材801等に残っていた微量の液が流れ込んだ場合には、検出容器850内に液が残る。この場合は、一度回転を停止し、しばらくした後再び回転すれば、毛細管現象とサイホン効果により検出容器850に残った液を最終洗浄液廃棄容器860へ排出することができる。したがって、最終洗浄液に関しては、通気孔の穿孔の後回転と停止を二度繰り返すことが望ましい。
次に穿孔機13で溶離液容器660に空気を供給するための溶離液通気孔961の蓋に穴をあけ、さらに本発明で言う溶離液廃棄部である溶離液廃棄容器870を外部と連通させるための溶離液廃棄用通気孔974の蓋に穴をあける。再びモータ11を回転させ、核酸結合部材801に溶離液を流す。溶離液は、水或いはpHを7から9に調整した水溶液を用いればよい。特に溶離しやすくするため、40度以上に加温することが望ましい。加温には図1の上部光学装置14を用い、溶離液容器660の上から光を照射すればよい。
【0074】
溶離液は核酸結合部材801を通過後検出容器850に流れ込み、さらに溶離液廃棄容器870へ流出する。このとき検出容器850内には、第一の実施例同様核酸を含んだ溶離液を一定量保持する。
【0075】
次にモータ停止の状態で、穿孔機13で検出液貯蔵容器670に空気を供給するための検出液通気孔971の蓋に穴をあけ再びモータ11を回転させ、検出容器850に検出液を流す。検出液としては、デオキシヌクレオシド三リン酸やDNA合成酵素及び蛍光試薬等を含んでいる。検出方法に応じて、上部光学装置14を用いて、検出容器850の上から光を照射して加温してもよい。
【0076】
次に下部光学装置15を検出容器850の下に移動させ、例えば蛍光発光量を検出する。
【0077】
上記穿孔、加温、検出時には保持ディスク12を所定の位置に停止させる必要がある。第一の実施例同様、図19および図20に示すように、位置検出器16で保持ディスクの回転位置を検出し、コントローラ18でモータ11の回転及び穿孔機13の回転及び上下動、上部光学装置14及び下部光学装置15の回転、照射、検出を制御する。
【0078】
本実施例によれば、試料および各試薬の流動を制御するためのバルブを流路途中に設ける必要がなく、流路途中でのバルブ部での液残りは発生せず、前工程での試薬による汚染を防止でき、液体試料中の核酸等の特定成分を高純度に抽出でき、高精度に分析できる。
(実施例3)
上記実施例1及び実施例2では、全血からウイルスや細菌等の病原体中の核酸と白血球中の核酸をそれぞれ単独で抽出し分析していたが、両者を同時に実施してもよい。
【0079】
図29に全血からのウイルスや細菌等の病原体核酸の抽出及び分析と白血球中の核酸の抽出及び分析を同時に実施する動作の流れを示す。その時の流動状態を、図30及び図31に示す。
【0080】
図30の流路部61に示すように、第一の実施例で述べた病原体中の核酸を抽出し分析する流路と、第二の実施例で述べた白血球中の核酸を抽出し分析する流路を単一のデバイス上に構成する。
【0081】
抽出および分析の動作は上記2つの実施例を同時に実施すればよい。すなわち操作者は分析ディスクに各試薬を注入後保持ディスクに装着し、全血を試料容器310に注入する(図30)。モータで保持ディスクを回転すると、試料容器310に注入された全血は外周側に移動し、血球貯蔵容器311及び血清定量容器312を満たし、余分な全血はオーバーフロー細管流路313からオーバーフロー太管流路314を通って溶解容器880へ流れ、溶解容器880内の溶解液571と混合し、全血中の白血球を溶解する(図31)。
【0082】
この後の動作は、血球貯蔵容器311及び血清定量容器312内の全血については第一の実施例と同じで、血清分離の後病原体中の核酸が核酸結合部材301に吸着し、複数の洗浄工程の後上記核酸を核酸結合部材301から溶離し、最終的に検出容器450で上記核酸を検出する。同様に溶解容器880内で全血と溶解液の混合した溶解混合液572については第二の実施例と同じで、白血球中の核酸が核酸結合部材801に吸着し、複数の洗浄工程の後上記核酸を核酸結合部材801から溶離し、最終的に検出容器850で上記核酸を検出する。
【0083】
本実施例によれば、病原体の核酸と白血球中の核酸を同一の全血試料から抽出し分析することができるので、病原体による感染の有無を確認できると同時に、患者のゲノム情報から薬剤の投与効果を予測し、最適な薬剤を選択することができる。特に、病原体核酸の抽出時に余剰となる微量な全血を薬剤投与効果の予測に使用するため、採血時の患者への負担が少ない。
(実施例4)
上記実施例1〜3では、穿孔機により通気孔を開けて試薬の流動を制御していたが、試薬の分注機構を用いてもよい。すなわち図32に示すように、試薬分注器19で各試薬ボトル400より所定の試薬を図6或いは図25或いは図30に示す試薬貯蔵容器に分注した後、分析ディスクを回転し試薬を流動させる。手順を図33に示す。
【0084】
本実施例によれば、試料および各試薬の流動を制御するためのバルブを流路途中に設ける必要がなく、流路途中でのバルブ部での液残りは発生せず、前工程での試薬による汚染を防止でき、液体試料中の核酸等の特定成分を高純度に抽出でき、高精度に分析できる。
【0085】
或いは本実施例によれば、病原体の核酸と白血球中の核酸を同一の全血試料から抽出し分析することができるので、病原体による感染の有無を確認できると同時に、患者のゲノム情報から薬剤の投与効果を予測し、最適な薬剤を選択することができる。特に、病原体核酸の抽出時に余剰となる微量な全血を薬剤投与効果の予測に使用するため、採血時の患者への負担が少ない。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、試料および各試薬の流動を制御するためのバルブを流路途中に設ける必要がなく、流路途中でのバルブ部での液残りは発生せず、前工程での試薬による汚染を防止でき、液体試料中の核酸等の特定成分を高純度に抽出でき、高精度に分析できる。
【0087】
或いは本発明によれば、病原体の核酸と白血球中の核酸を同一の全血試料から抽出し分析することができるので、病原体による感染の有無を確認できると同時に、患者のゲノム情報から薬剤の投与効果を予測し、最適な薬剤を選択することができる。特に、病原体核酸の抽出時に余剰となる微量な全血を薬剤投与効果の予測に使用するため、採血時の患者への負担が少ない。
【0088】
これにより、遺伝子診断を高精度かつ高効率に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による遺伝子分析装置の全体構成図である。
【図2】本発明による分析ディスクの構成図である。
【図3】本発明による流路部の構成図である。
【図4】本発明による分析動作の手順を示す説明図である。
【図5】本発明による分析の各操作及び該各操作と各図面との対応を示す説明図である。
【図6】本発明による血清分離操作時の流路部の動作説明図である。
【図7】本発明による血清分離操作時の流路部の動作説明図である。
【図8】本発明による血清分離操作時の流路部の動作説明図である。
【図9】本発明による血清と溶解液の混合操作時の流路部の動作説明図である。
【図10】本発明による血清と溶解液の混合・反応操作時の流路部の動作説明図である。
【図11】本発明による追加液の結合操作時の流路部の動作説明図である。
【図12】本発明による洗浄操作時の流路部の動作説明図である。
【図13】本発明による洗浄操作時の流路部の動作説明図である。
【図14】本発明による洗浄操作時の流路部の動作説明図である。
【図15】本発明による溶離液流動操作時の流路部の動作説明図である。
【図16】本発明による溶離及び溶離液定量保持操作時の流路部の動作説明図である。
【図17】本発明による増幅操作時の流路部の動作説明図である。
【図18】(a)本発明による各試薬容器の試薬注入口及び通気孔の断面図である。(b)本発明による各試薬容器の試薬注入口及び通気孔の断面図である。
【図19】本発明による位置決め機構の回路図である。
【図20】本発明による位置決め動作のタイミングチャートである。
【図21】本発明による分析ディスクの構成図である。
【図22】本発明による流路部の構成図である。
【図23】本発明による分析動作の手順を示す説明図である。
【図24】本発明による分析の各操作及び該各操作と各図面との対応を示す説明図である。
【図25】本発明による白血球溶解操作時の流路部の動作説明図である。
【図26】本発明による白血球溶解操作時の流路部の動作説明図である。
【図27】本発明による溶解混合液と結合液の混合操作時の流路部の動作説明図である。
【図28】本発明による溶解混合液と結合液の混合操作時の流路部の動作説明図である。
【図29】本発明による分析動作の手順を示す説明図である。
【図30】本発明による血清分離及び白血球溶解操作時の流路部の動作説明図である。
【図31】本発明による血清分離及び白血球溶解操作時の流路部の動作説明図である。
【図32】本発明による他の遺伝子分析装置の全体構成図である。
【図33】本発明による分析動作の他の手順を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・遺伝子分析装置、2・・・分析ディスク、11・・・モータ、12・・・保持ディスク、13・・・穿孔機、14・・・上部光学装置、15・・・下部光学装置、16・・・位置検出器、20・・・上カバー、30・・・流路部、121・・・突起、122・・・保持ディスク光学窓、210・・・試料注入口、220・・・試薬注入口、221・・・通気孔、301・・・核酸結合部材、310・・・試料容器、316・・・血清毛細管、410・・・混合部、420・・・反応容器、450・・・検出容器、710・・・位置決め孔
Claims (15)
- 回転可能に支持した構造体を備え、該構造体に、試料中の特定の化学物質を捕捉する捕捉部と、前記捕捉部に流過させる液体を保持する複数の試薬容器とを備えた化学分析装置において、
前記特定の化学物質を捕捉部から溶離した後の溶離液を保持する溶離液保持部と該溶離液保持部に連通して前記溶離液の一部を廃棄する溶離液廃棄部を設け、前記溶離液保持部と前記溶離液廃棄部を連通する連通流路と前記溶離液保持部との接続部を前記連通流路と前記溶離液廃棄部との接続部より回転中心側に設けたことを特徴とする化学分析装置。 - 回転可能に支持した構造体を備え、該構造体に、試料中の特定の化学物質を捕捉する捕捉部と、前記捕捉部に流過させる液体を保持する複数の試薬容器とを備えた化学分析装置において、
前記捕捉部を通過後の溶離液を保持する溶離液保持部は、前記溶離液の一部を流出させるための溶離液流出口と溶離液以外の液を廃棄するための廃棄口を設け、前記溶離液流出口を前記廃棄口より内周側に設けたことを特徴とする化学分析装置。 - 回転可能に支持した構造体を備え、該構造体に、試料中の特定の化学物質を捕捉する捕捉部と、前記捕捉部に流過させる液体を保持する複数の試薬容器とを備えた化学分析装置において、
前記特定の化学物質を捕捉部から溶離した後の溶離液を保持する溶離液保持部と該溶離液保持部から溶離液以外の液を廃棄する廃液廃棄流路と前記溶離液保持部から溶離液の一部を廃棄する溶離液廃棄流路を設け、前記溶離液保持部と前記溶離液廃棄流路との接続部を前記溶離液廃棄流路の最内周部より外周側に設けたことを特徴とする化学分析装置。 - 回転可能に支持した構造体を備え、該構造体に、試料中の特定の化学物質を捕捉する捕捉部と、前記捕捉部に流過させる液体を保持する複数の試薬容器とを備えた化学分析装置において、
前記特定の化学物質を捕捉部から溶離した後の溶離液を保持する溶離液保持部と該溶離液保持部に検出用の試薬を供給する検出試薬供給流路を設け、前記溶離液保持部と前記検出試薬供給流路との接続部を前記溶離液廃棄流路の最内周部より内周側に設けたことを特徴とする化学分析装置。 - 回転可能に支持した構造体を備え、該構造体に、試料中の特定の化学物質を捕捉する捕捉部と、前記捕捉部に流過させる液体を保持する複数の試薬容器とを備えた化学分析装置において、
前記捕捉部を通過後の試料液と溶離液とを保持する保持部を別々に設け、前記試料液が前記捕捉部を通過後に溶離液保持部の通気孔を開けて、前記溶離液を前記捕捉部に流過させることを特徴とした化学分析装置。 - 回転可能に支持した構造体を備え、該構造体に、試料中の特定の化学物質を捕捉する捕捉部と、前記捕捉部に流過させる液体を保持する複数の試薬容器とを備えた化学分析装置において、
前記特定の化学物質を前記捕捉部から溶離した後の溶離液を保持する溶離液保持部と、該溶離液保持部に検出用の試薬を供給する検出試薬容器を設け、検出試薬の流動を制御するための検出試薬制御部を、検出試薬を前記溶離液保持部に供給するための検出試薬流出口よりも上流側に設け、前記溶離液保持部から溶離液の一部を廃棄する溶離液廃棄流路を設け、溶離液の一部を前記溶離液廃棄流路から廃棄した後に検出試薬を溶離液保持部内に流動させることを特徴とした化学分析装置。 - 前記試薬制御部は開放可能な通気孔と開孔機構であることを特徴とする請求項6記載の抽出装置。
- 前記試薬制御部は試薬分注器であることを特徴とする請求項6記載の抽出装置。
- 回転可能に支持した回転構造体を備え、該構造体に、試料中の特定の化学物質を捕捉する捕捉部と、前記捕捉部に流過させる液体を保持する複数の試薬容器とを備えた化学分析装置において、
前記捕捉部を通過後の溶離液を保持する溶離液保持部と該溶離液保持部の液を流出する流出流路を設け、
前記溶離液保持部と前記流出流路の接続部である流出流路入り口を前記流出流路のもう一端である流出流路出口より内周側に設け、前記回転構造体の回転中に前記捕捉部を流過した試薬が前記流出流路を流動後、前記回転構造体が一度停止後再度回転し、さらに再度停止した後溶離液を前記捕捉部を流過させることを特徴とする化学分析装置。 - 回転可能に支持される回転構造体を備え、該構造体に、試料中の特定の化学物質を捕捉する捕捉部と、前記捕捉部に流過させる液体を保持する複数の試薬容器とを備えた化学分析装置において、
前記構造体は、前記試料の供給部と、前記供給部の下流に形成され、試料を遠心分離により前記試料成分を分離した前記試料が滞在する分離部と、前記分離された試料の一の成分を流下させて第一の前記試料と混合する混合部及び前記試料中の第一の化学物質を捕捉する第一の捕捉部に連絡する第一の流路と、前記供給部と前記分離部までの間から分離し第二の前記試料と混合する第二の混合部及び前記試料中の第二の化学物質を捕捉する第二の捕捉部に連絡する第二の経路とを有することを特徴とする化学分析装置。 - 請求項10において、前記第一の流路の上流端より前記第二の流路の上流端の方が回転構造体の中心側に位置することを特徴とする分析装置。
- 化学分析方法であって、
前記核酸を捕捉部と、前記捕捉部に供給する試薬を保持する複数の試薬容器とを有する回転構造体に血液を供給する工程と、
前記供給された試料が前記供給部の下流に位置する分離部に流下され、試料を遠心分離により前記試料成分を分離する分離工程と、前記分離された試料の一の成分を流下させて前記試料中の第一の化学物質を第一の補足部で補足する第一の捕捉工程と、
前記供給された試料のうち、前記分離部に流下された試料と分岐した試料を第二の捕捉部に流下させて前記試料中の第二の化学物質を捕捉する第二の捕捉工程とを有し、
前記回転構造体の第一の回転により前記第一の捕捉工程と前記第二の捕捉工程とを行うことを特徴とする化学分析方法。 - 血液の分析方法であって、
前記核酸を補足する捕捉部と、前記捕捉部に供給する試薬を保持する複数の試薬容器とを有する回転構造体に血液を供給する工程と、
前記供給された血液を第一の経路に流して、血清を分離し、分離された血清を前記試薬で処理し、処理後の血清からウイルスの核酸を第一の捕捉部で捕捉し、前記捕捉された核酸を溶離して分析する工程と、前記供給された血液を前記第一の経路から分岐して、白血球を溶解し、前記溶解された白血球から検体の核酸を第二の捕捉部で捕捉し、前記捕捉された検体の核酸を第二の捕捉部で捕捉し、前記捕捉された核酸を溶離して分析する工程と、を有し、
前記回転構造体の第一の回転により前記ウイルスの核酸の捕捉と前記検体の核酸の捕捉とを行い、前記構造体の第二の回転により補足された前記ウイルスの核酸への溶離液の供給と補足された前記検体の核酸への溶離液の供給とを行うことを特徴とする分析方法。 - 回転可能に支持した回転構造体を備え、該構造体に、試料中の特定の化学物質を捕捉する捕捉部と、前記捕捉部に流過させる液体を保持する複数の試薬容器とを備えた化学分析装置において、
前記構造体内に分注した試料から一定量の試料を分離した後の残液を前記試薬容器の一つに流下させることを特徴とする化学分析装置。 - 請求項1〜11に記載の化学分析装置を有する遺伝子診断装置。
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