JP2004151161A - 液晶基板貼り合わせ装置およびこれを用いた液晶表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な構成とならないことで、効率よく貼り合わせ処理タクトを短縮できる液晶基板貼り合わせ装置と、これを用いた液晶表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】液晶基板貼り合わせ装置1は、基板固定治具2および真空ポンプを備える保持手段と、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される複数の装置と、基板固定治具2を、工程ごとに対応する上記装置に搬送するインデックステーブル(搬送手段)10とを備えて構成されている。そして、載置部11で、液晶素子基板および対向基板を固定した基板固定治具2をインデックステーブル10に載置し、インデックステーブル10を介して基板固定治具2を、液晶素子基板および対向基板の貼り合わせるための各工程が行われるアライメント部12、第1ギャップ出し部13a、第2ギャップ出し部13b、シール材硬化部14、取り出し部15へ搬送する。
【選択図】 図1
【解決手段】液晶基板貼り合わせ装置1は、基板固定治具2および真空ポンプを備える保持手段と、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される複数の装置と、基板固定治具2を、工程ごとに対応する上記装置に搬送するインデックステーブル(搬送手段)10とを備えて構成されている。そして、載置部11で、液晶素子基板および対向基板を固定した基板固定治具2をインデックステーブル10に載置し、インデックステーブル10を介して基板固定治具2を、液晶素子基板および対向基板の貼り合わせるための各工程が行われるアライメント部12、第1ギャップ出し部13a、第2ギャップ出し部13b、シール材硬化部14、取り出し部15へ搬送する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせる液晶基板貼り合わせ装置と、これを用いた液晶表示装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶素子基板および対向基板を貼り合わせて液晶セルを形成するために、液晶基板貼り合わせ装置が使用される。従来の液晶基板貼り合わせ装置は、例えば、特許文献1を参照すればよい。液晶基板貼り合わせ装置について、図6および図7を用いて説明する。図6は、従来の液晶基板貼り合わせ装置の概略図であり、図7は、図6の液晶基板貼り合わせ装置で行なわれる、貼り合わせ処理工程を示すフローチャートである。
【0003】
図6に示すように、液晶基板貼り合わせ装置100は、2つのアライメントカメラ101a・101bと、x軸,y軸,およびθ軸を有する下定盤102と、加圧用ベロフラムシリンダー103を有する上定盤104と、紫外線(UV)ランプ105とを、処理部108に備えて構成されている。
【0004】
貼り合わせ処理では、第1工程(S1)で、紫外線硬化樹脂(シール材)の塗布された液晶素子基板107と図示しない対向基板とを、それぞれ下定盤102、上定盤104に搭載する(基板搭載工程)。
【0005】
次に、第2工程(S2)で、液晶素子基板107および対向基板にあらかじめ付けられたアライメント用マークを、アライメントカメラ101a・101bで撮影する。そして、得られた画像を元に、下定盤102を微調整させて、液晶素子基板107のx軸,y軸,およびθ軸の位置を合わせる(アライメント工程)。
【0006】
そして第3工程(S3)で、上定盤104に設けられたベロフラムシリンダー103を用いて、液晶素子基板107および対向基板を所定の条件で加圧することで、液晶素子基板107および対向基板の基板間ギャップを得る(ギャップ出し工程)。
【0007】
基板間ギャップを得た後、UVランプ105から照射される紫外光が、アライメントカメラ101a・101bによって遮られないように、アライメントカメラ101a・101bを退避させる。そして、第4工程(S4)で、UVランプ105を用いて、液晶素子基板107に塗布されたシール材に紫外光を照射し、シール材を硬化させる(UV硬化工程)。
【0008】
第5工程(S5)で、シール材を介して貼り合わされた液晶素子基板107および対向基板を取り出す(基板払出工程)。これによって、液晶素子基板107および対向基板が貼り合わされてなる液晶セルが得られる。そして、次に処理する液晶素子基板および対向基板をそれぞれ、下定盤102、上定盤104に搭載し、S1〜S5の処理を繰り返す。
【0009】
ここで、液晶基板貼り合わせ装置100を用いて液晶素子基板107および対向基板の貼り合わせ処理を行なった場合の、基板搭載工程、アライメント工程、ギャップ出し工程、UV硬化工程、および基板払出工程の各工程での処理時間、ならびに液晶基板貼り合わせ装置100の貼り合わせ処理タクトを表1に示す。
【0010】
【表1】
【0011】
表1に示すように、液晶基板貼り合わせ装置100の貼り合わせ処理タクトは、アライメント工程、ギャップ出し工程、UV硬化工程、および基板払出工程の各工程の処理時間を累積した時間であり、基板搭載工程やアライメント工程での処理時間の6倍となる。そこで、従来は、貼り合わせ処理タクトを短縮するために、液晶基板貼り合わせ装置100を複数用いたり、基板搭載工程、アライメント工程、ギャップ出し工程、UV硬化工程、基板払出工程の各工程での処理時間を短縮したりすることで、貼り合わせ処理タクトの短縮を図っていた。
【0012】
【特許文献1】
特開平5−107533号公報(公開日 平成5年4月30日)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したギャップ出し工程やUV硬化工程は、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせることで得られる液晶セルの品質に関わる重要な工程である。これらの工程の処理時間を短縮すれば、液晶セルの品質に問題が生じてしまうことから、従来の液晶基板貼り合わせ装置100には、貼り合わせ処理タクトの時間短縮に限界があった。
【0014】
さらに、上記従来の基板貼り合わせ装置100では、上述した基板搭載工程、アライメント工程、ギャップ出し工程、UV硬化工程、基板払出工程の各工程は、アライメントカメラ101a・101bや、UVランプ105などの異なる工程で使用される装置が複数設けられた処理部108上で行なわれる。これによれば、液晶基板貼り合わせ装置100は複雑な構成となってしまう。また、複雑な構成となるがゆえに、上述したように、UV硬化工程では、先にアライメントカメラ101a・101bを退避しなければならないといったタクト的な不利も生じる。
【0015】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複雑な構成とならないことで、貼り合わせ処理タクトを効率よく短縮できる液晶基板貼り合わせ装置と、これを用いた液晶表示装置の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶基板貼り合わせ装置は、上記の課題を解決するために、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせる液晶基板貼り合わせ装置において、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップが一定となるように、液晶素子基板および対向基板を保持する保持手段と、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される装置群と、上記保持手段を、工程ごとに対応する上記装置に搬送する搬送手段とを備えることを特徴としている。
【0017】
上記の構成によれば、保持手段で保持された液晶素子基板および対向基板は、相対位置および基板間ギャップが一定となった状態で、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される装置群に搬送される。従って、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程を、それぞれ異なる装置上で行なうことができる。これによれば、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される装置を簡単な構成にすることができるので、液晶基板貼り合わせ装置全体を、簡単な構成とするとともに、貼り合わせ処理タクトを効率よく短縮することができる。
【0018】
本発明の液晶基板貼り合わせ装置は、上記の課題を解決するために、上記保持手段は、液晶素子基板および対向基板を吸着保持するように構成されていることを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、保持手段は、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップを効率よく保持することができる。
【0020】
本発明の液晶基板貼り合わせ装置は、上記の課題を解決するために、上記保持手段は、液晶素子基板および対向基板を加圧保持するように構成されていることを特徴としている。
【0021】
上記の構成によれば、保持手段は、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップを効率よく保持することができる。
【0022】
本発明の液晶基板貼り合わせ装置は、上記の課題を解決するために、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための工程が開始される位置を含む円周に沿って、上記の各工程で使用される装置群が配置されていることを特徴としている。
【0023】
上記の構成によれば、液晶基板貼り合わせ装置の構成をより簡単にするとともに、貼り合わせ処理タクトをより効率よく短縮することができる。
【0024】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、液晶素子基板と対向基板とを貼り合わせるために、上記いずれかの液晶基板貼り合わせ装置を用いることを特徴としている。
【0025】
上記の構成によれば、貼り合わせ処理タクトを短縮して液晶表示装置を製造することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図1〜図5に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0027】
図1は、本実施の形態にかかる液晶基板貼り合わせ装置1の平面図である。同図に示すように、本実施の形態にかかる液晶基板貼り合わせ装置1は、主として、基板固定治具2および図示しない真空ポンプを備える保持手段と、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される後述する複数の装置と、基板固定治具2を、工程ごとに対応する上記装置に搬送するインデックステーブル(搬送手段)10とを備えて構成されている。
【0028】
図2に示すのは、基板固定治具2を概略的に示す断面図である。同図に示すように、基板固定治具2は、下基板固定治具22と、上基板固定治具24とを備えて構成されている。
【0029】
下基板固定治具22は、凹型形状を有し、該下基板固定治具22の凹部分で、シール材30の塗布された液晶素子基板26の下面を保持するものである。また、下基板固定治具22の凸部分には、シール28が設けられている。
【0030】
上基板固定治具24は、対向基板27を保持するものである。上基板固定治具24には、シール28を介して下基板固定治具22と上基板固定治具24とが密着されたときに形成される空間29内に貫通する孔31が設けられている。
【0031】
インデックステーブル10は360°回転可能なテーブルである。インデックステーブル10は、基板固定治具2を載置し、該基板固定治具2を、図示しない制御手段を介して搬送するものである。
【0032】
本実施の形態にかかる液晶基板貼り合わせ装置1では、図1に示すように、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための工程が開始される位置である載置部11を含む円周に沿って、液晶素子基板および対向基板を貼り合せるための各工程で使用される装置が、それぞれ、アライメント部12、第1ギャップ出し部13a、第2ギャップ出し部13b、シール材硬化部14、および取り出し部15に配置されている。
【0033】
載置部11は、基板固定治具2をインデックステーブル10に載置するための、図示しない載置用装置が配置されている位置である。アライメント部12は、下基板固定治具22に保持された液晶素子基板26と、上基板固定治具24に保持された対向基板27の位置合わせを行なうための、アライメント用カメラ41a・41b、アクチュエーター55、およびインデックステーブル10に載置された下基板固定治具22と上基板固定治具24を移送するための、図示しない移送装置が配置されている位置である。
【0034】
第1ギャップ出し部13aは、所定の時間をかけて、液晶素子基板26および対向基板27に加圧を行なうことで、液晶セルのセル厚の形成を行なうために、インデックステーブル10を介して配設された真空ポンプを連結する、図示しない連結装置が配置されている位置である。
【0035】
第2ギャップ出し部13bは、後述するようにシール材30を硬化したときに生じる応力によって上記セル厚が変化しないように、所定の時間をかけて、第1ギャップ出し部13aで液晶素子基板26および対向基板27に加えられた圧力を減圧することで、圧力調整を行なう位置である。
【0036】
シール材硬化部14は、液晶素子基板27に塗布されたシール材30を硬化させることで、液晶素子基板26と対向基板27との貼り合わせを行なうための、紫外線(UV)ランプ60が配置されている位置である。
【0037】
取り出し部15は、液晶素子基板26と対向基板27とを貼り合わせることで得られた液晶セルの取り出しを行なうために、図示しない取り出し装置が配置されている位置である。
【0038】
液晶基板貼り合わせ装置1では、載置部11で、基板固定治具2がインデックステーブル10に載置され、該インデックステーブル10が制御手段を介して回転すると、基板固定治具2は、アライメント部12、第1ギャップ出し部13a、第2ギャップ出し部13b、シール材硬化部14、取り出し部15の順に搬送される構成となっている。
【0039】
上記の構成において、液晶基板貼り合わせ装置1を用いた液晶素子基板26および対向基板27の貼り合わせ処理は次のようにして行なう。本実施の形態では、液晶素子基板26、対向基板27のそれぞれに、あらかじめアライメント用マークを付けておく。そして、液晶素子基板26には、紫外線硬化樹脂からなるシール材30を塗布しておく。
【0040】
次に、液晶素子基板26と対向基板27とを、基板固定治具2の下基板固定治具22と上基板固定治具24とでそれぞれ保持する。そして、載置部11において、液晶素子基板26と対向基板27とを保持した基板固定治具2を、載置用装置を介して、インデックステーブル10上の所定の位置に載置する。そして、制御手段を介してインデックステーブル10を回転し、基板固定治具2の下基板固定治具22および上基板固定治具24にそれぞれ固定された液晶素子基板26および対向基板27をアライメント部12へ搬送する。
【0041】
アライメント部12では、移送装置を介して、図3に示すように、下基板固定治具22をアクチュエーター55に載置するとともに、上基板固定治具24を、図示しない支持部に支持させる。そして、アライメント用カメラ41a・41bを用いて、液晶素子基板26および対向基板27それぞれに付けられたアライメント用マークを撮影する。そして、これにより得られた画像に基づいて、液晶素子基板26および対向基板27の位置ずれ量を測定するとともに、この位置ずれ量を補正するために、アクチュエーター55のx軸アクチュエーター51,y軸アクチュエーター52,θ軸アクチュエーター31を用いて、下基板固定治具22に保持された液晶素子基板26と、上基板固定治具24に保持された対向基板27とのx軸、y軸、およびθ軸の補正を行なう。これによって液晶素子基板26と対向基板27との相対位置を調整した後、z軸アクチュエーター54を用いて、下基板固定治具22と上基板固定治具24とをシール28を介して密着させる。
【0042】
次に、連結装置を介して、インデックステーブル10を介して配設された真空ポンプを、上板固定治具24に設けられた穴31に連結する。真空ポンプを穴31に連結した後、真空ポンプを作動して、シール28を介して下基板固定治具22と上基板固定治具24とが密着させることで形成された空間29内を、真空プレス方法により負圧にする。これによって、液晶素子基板26および対向基板27を吸着保持することで、液晶素子基板26および対向基板27を仮固定する。このようにして、液晶素子基板26および対向基板27の相対位置、ならびに基板間ギャップを一定に保つ。
【0043】
そして、仮固定した液晶素子基板26および対向基板27を、移送装置を介してインデックステーブル10に載置し、次の工程を行なうために、第1ギャップ出し部13aへ搬送する。
【0044】
第1ギャップ出し部13aでは、液晶素子基板26および対向基板27が所定の厚さ(セル厚)となるまで、上記真空ポンプを介して、さらに空間29内を負圧にする。
【0045】
そして所定のセル厚を得た後、仮固定した液晶素子基板26および対向基板27を、次の工程を行なうために、第2ギャップ出し部13bへ搬送する。
【0046】
第2ギャップ出し部13bでは、液晶素子基板26に塗布されたシール材30を硬化したときのシール材30の応力による影響を液晶素子基板26および対向基板27が受けないように、上記真空ポンプを介して空間29内を減圧し、圧力調整する。そして、液晶素子基板26および対向基板27の相対位置と、基板間ギャップとを安定に保つ。
【0047】
このように、本実施の形態では、第1ギャップ出し部13aおよび第2ギャップ出し部13bでは、同じ真空ポンプが使用される。そのため、第1ギャップ出し部13aおよび第2ギャップ出し部13bのそれぞれで、特別に真空ポンプを用いる必要はない。また、第1ギャップ出し部13a,第2ギャップ出し部13bに、アライメントカメラや、xy,θ軸を調整するアクチュエーターを設けて、さらに第1ギャップ出し部13aや第2ギャップ出し部13bで、液晶素子基板26と対向基板27との軸調整を行なうようにしてもよい。
【0048】
第2ギャップ出し部13bでの圧力調整後、仮固定した液晶素子基板26および対向基板27を、次の工程を行なうために、シール材硬化部14へ搬送する。
【0049】
シール材硬化部14では、図4に示すように、UVランプ60を照射して、液晶素子基板26に塗布されたシール材30を硬化させる。これによって、液晶素子基板26と対向基板27とが、シール材30を介して貼り合わされる。そして、シール材硬化部14で貼り合わされた液晶素子基板26と対向基板27とを、取り出し部15へ搬送する。
【0050】
取り出し部15では、空間29内の負圧を解除し、取り出し用装置を介して、インデックステーブル10に載置されていた基板固定治具2を取り出し、下基板固定治具22および上基板固定治具24に保持されていた液晶素子基板26および対向基板27を取り外す。これによって、液晶素子基板26および対向基板27がシール材30を介して貼り合わされることでなる液晶セルが得られる。
【0051】
このように、本実施の形態にかかる液晶基板貼り合わせ装置1は、アライメント部12で下基板固定治具22および上基板固定治具24、ならびに真空ポンプによって液晶素子基板26および対向基板27の相対位置、ならびに基板間ギャップが一定となった状態で、液晶素子基板26および対向基板27が、第1ギャップ出し部13a、第2ギャップ出し部13b、シール材硬化部14、取り出し部15へ搬送される構成である。これによれば、液晶素子基板26および対向基板27を貼り合わせるための各工程で使用される装置を簡単な構成にすることができるので、液晶基板貼り合わせ装置1全体を、簡単な構成にすることができる。また、簡単な構成となることで、液晶基板貼り合わせ装置1の貼り合わせ処理タクトは、液晶素子基板26および対向基板27を貼り合わせるための各工程での処理時間と、各工程へ基板固定治具2を搬送する時間とを合わせた時間となる。そして液晶基板貼り合わせ装置1では、貼り合わせ処理タクトを、従来の約6分の1の時間に短縮することができる。
【0052】
なお、本実施の形態では、上述した載置部11、アライメント部12、第1ギャップ出し部13a、第2ギャップ出し部13b、シール材硬化部14、取り出し部15を、載置部11を含む円周に沿って設けているが、これに限らず、ライン上に設けてもよい。しかしながら、本実施の形態のように、載置部11を含む円周に沿って、アライメント部12、第1ギャップ出し部13a、第2ギャップ出し部13b、シール材硬化部14、取り出し部15を設けることで、液晶基板貼り合わせ装置1の構成をより簡単にするとともに、貼り合わせ処理タクトをより効率よく短縮することができる。
【0053】
また、本実施の形態では、上述したように、シール材30として紫外線硬化樹脂を用いたが、これに限らず、熱硬化樹脂を用いるとともに、上記シール材硬化部14では、UVランプ60の代わりに、熱発生源を用いる構成としてもよい。しかしながら、熱硬化性樹脂をシール材として用いた場合には、熱によって、液晶素子基板26や対向基板27が膨張するおそれがあるので、上記シール材30として、紫外線硬化樹脂を用いることが好ましい。
【0054】
また、上述した真空ポンプの代わりに、公知のベロフラムシリンダーを備える保持手段として、ベロフラムシリンダーを介して液晶素子基板および対向基板を加圧して、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップが一定になるように、液晶素子基板および対向基板を保持する保持手段としてもよい。しかしながら、上述したように、保持手段を液晶素子基板26および対向基板27を吸着保持するように構成すれば、液晶素子基板26および対向基板27の相対位置、ならびに基板間ギャップ効率よく保持することができる。
【0055】
〔実施の形態2〕
本実施の形態では、保持手段として液晶素子基板および対向基板を加圧保持するように構成された保持手段を備えた液晶基板貼り合わせ装置について説明する。
【0056】
本実施の形態では、保持手段は、基板固定治具と、図示しないエアープレス装置とを備えて構成されている。上記基板固定治具は、図5に示すように、下基板固定治具72と、上基板固定治具74とを備えて構成されている。
【0057】
下基板固定治具72は、同図に示すように、凹型形状を有し、凸部分で、シール材30´の塗布された液晶素子基板77の下面を保持する構成となっている。そして、液晶素子基板77を保持することで該液晶素子基板77と、下基板固定治具72の凸部分に囲まれることで形成された空間79内に貫通する穴70が設けられている。
【0058】
上基板固定治具74は、同図に示すように、凹型形状を有し、凸部分で、対向基板76を保持する構成となっている。そして、対向基板76を保持することで該対向基板76と、上基板固定治具74の凸部分とに囲まれることで形成された空間78内に貫通する孔71が設けられている。
【0059】
そして、図示しないアライメント部では、エアープレス装置を用いて、穴70,71を介して、空間78および空間79内をエアープレス方法により陽圧にする。これによって、対向基板76および液晶素子基板77を加圧保持することで、対向基板76および液晶素子基板77を仮固定し、対向基板76および液晶素子基板77の相対位置、ならびに基板間ギャップを一定に保つ。そして、仮固定した対向基板76および液晶素子基板77を、実施の形態1と同様に、図示しない第1ギャップ出し部、第2ギャップ出し部、シール材硬化部、取り出し部へ搬送することで、液晶素子基板と対向基板とを貼り合わせ、液晶セルを得る。
【0060】
【発明の効果】
本発明の液晶基板貼り合わせ装置は、以上のように、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップが一定となるように、液晶素子基板および対向基板を保持する保持手段と、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される装置群と、上記保持手段を、工程ごとに対応する上記装置に搬送する搬送手段とを備える構成である。
【0061】
それゆえ、液晶素子基板および対向基板を貼り合せるための各工程で使用される装置を簡単な構成にすることができるので、液晶基板貼り合わせ装置全体を、簡単な構成とするとともに、貼り合わせ処理タクトを効率よく短縮することができるという効果を奏する。
【0062】
本発明の液晶基板貼り合わせ装置は、以上のように、上記保持手段は、液晶素子基板および対向基板を吸着保持するように構成されている構成である。
【0063】
それゆえ、保持手段は、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップを効率よく保持することができるという効果を奏する。
【0064】
本発明の液晶表示装置は、以上のように、上記保持手段は、液晶素子基板および対向基板を加圧保持するように構成されている構成である。
【0065】
それゆえ、保持手段は、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップを効率よく保持することができるという効果を奏する。
【0066】
本発明の液晶表示装置は、以上のように、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための工程が開始される位置を含む円周に沿って、上記の各工程で使用される装置群が配置されている構成である。
【0067】
それゆえ、液晶基板貼り合わせ装置の構成をより簡単にするとともに、貼り合わせ処理タクトをより効率よく短縮することができるという効果を奏する。
【0068】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、以上のように、液晶素子基板と対向基板とを貼り合わせるために、上記いずれかの液晶基板貼り合わせ装置を用いる構成である。
【0069】
それゆえ、貼り合わせ処理タクトを短縮して液晶表示装置を製造することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる液晶基板貼り合わせ装置の平面図である。
【図2】実施の形態1にかかる保持手段を概略的に示す断面図である。
【図3】実施の形態1にかかるアライメント部の様子を概略的に示す図である。
【図4】実施の形態1にかかるシール材硬化部の様子を概略的に示す図である。
【図5】実施の形態2にかかる基板固定治具を概略的に示す断面図である。
【図6】従来の液晶基板貼り合わせ装置を概略的に示す図である。
【図7】図6の液晶基板貼り合わせ装置において行なわれる貼り合わせの処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 液晶基板貼り合わせ装置
2、2´ 保持手段
10 インデックステーブル(搬送手段)
22,72 下基板固定治具(下保持部)
24,74 上基板固定治具(上保持部)
26,77 液晶素子基板
27,76 対向基板
29,78,79 空間
31,70,71 穴
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせる液晶基板貼り合わせ装置と、これを用いた液晶表示装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶素子基板および対向基板を貼り合わせて液晶セルを形成するために、液晶基板貼り合わせ装置が使用される。従来の液晶基板貼り合わせ装置は、例えば、特許文献1を参照すればよい。液晶基板貼り合わせ装置について、図6および図7を用いて説明する。図6は、従来の液晶基板貼り合わせ装置の概略図であり、図7は、図6の液晶基板貼り合わせ装置で行なわれる、貼り合わせ処理工程を示すフローチャートである。
【0003】
図6に示すように、液晶基板貼り合わせ装置100は、2つのアライメントカメラ101a・101bと、x軸,y軸,およびθ軸を有する下定盤102と、加圧用ベロフラムシリンダー103を有する上定盤104と、紫外線(UV)ランプ105とを、処理部108に備えて構成されている。
【0004】
貼り合わせ処理では、第1工程(S1)で、紫外線硬化樹脂(シール材)の塗布された液晶素子基板107と図示しない対向基板とを、それぞれ下定盤102、上定盤104に搭載する(基板搭載工程)。
【0005】
次に、第2工程(S2)で、液晶素子基板107および対向基板にあらかじめ付けられたアライメント用マークを、アライメントカメラ101a・101bで撮影する。そして、得られた画像を元に、下定盤102を微調整させて、液晶素子基板107のx軸,y軸,およびθ軸の位置を合わせる(アライメント工程)。
【0006】
そして第3工程(S3)で、上定盤104に設けられたベロフラムシリンダー103を用いて、液晶素子基板107および対向基板を所定の条件で加圧することで、液晶素子基板107および対向基板の基板間ギャップを得る(ギャップ出し工程)。
【0007】
基板間ギャップを得た後、UVランプ105から照射される紫外光が、アライメントカメラ101a・101bによって遮られないように、アライメントカメラ101a・101bを退避させる。そして、第4工程(S4)で、UVランプ105を用いて、液晶素子基板107に塗布されたシール材に紫外光を照射し、シール材を硬化させる(UV硬化工程)。
【0008】
第5工程(S5)で、シール材を介して貼り合わされた液晶素子基板107および対向基板を取り出す(基板払出工程)。これによって、液晶素子基板107および対向基板が貼り合わされてなる液晶セルが得られる。そして、次に処理する液晶素子基板および対向基板をそれぞれ、下定盤102、上定盤104に搭載し、S1〜S5の処理を繰り返す。
【0009】
ここで、液晶基板貼り合わせ装置100を用いて液晶素子基板107および対向基板の貼り合わせ処理を行なった場合の、基板搭載工程、アライメント工程、ギャップ出し工程、UV硬化工程、および基板払出工程の各工程での処理時間、ならびに液晶基板貼り合わせ装置100の貼り合わせ処理タクトを表1に示す。
【0010】
【表1】
【0011】
表1に示すように、液晶基板貼り合わせ装置100の貼り合わせ処理タクトは、アライメント工程、ギャップ出し工程、UV硬化工程、および基板払出工程の各工程の処理時間を累積した時間であり、基板搭載工程やアライメント工程での処理時間の6倍となる。そこで、従来は、貼り合わせ処理タクトを短縮するために、液晶基板貼り合わせ装置100を複数用いたり、基板搭載工程、アライメント工程、ギャップ出し工程、UV硬化工程、基板払出工程の各工程での処理時間を短縮したりすることで、貼り合わせ処理タクトの短縮を図っていた。
【0012】
【特許文献1】
特開平5−107533号公報(公開日 平成5年4月30日)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したギャップ出し工程やUV硬化工程は、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせることで得られる液晶セルの品質に関わる重要な工程である。これらの工程の処理時間を短縮すれば、液晶セルの品質に問題が生じてしまうことから、従来の液晶基板貼り合わせ装置100には、貼り合わせ処理タクトの時間短縮に限界があった。
【0014】
さらに、上記従来の基板貼り合わせ装置100では、上述した基板搭載工程、アライメント工程、ギャップ出し工程、UV硬化工程、基板払出工程の各工程は、アライメントカメラ101a・101bや、UVランプ105などの異なる工程で使用される装置が複数設けられた処理部108上で行なわれる。これによれば、液晶基板貼り合わせ装置100は複雑な構成となってしまう。また、複雑な構成となるがゆえに、上述したように、UV硬化工程では、先にアライメントカメラ101a・101bを退避しなければならないといったタクト的な不利も生じる。
【0015】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複雑な構成とならないことで、貼り合わせ処理タクトを効率よく短縮できる液晶基板貼り合わせ装置と、これを用いた液晶表示装置の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶基板貼り合わせ装置は、上記の課題を解決するために、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせる液晶基板貼り合わせ装置において、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップが一定となるように、液晶素子基板および対向基板を保持する保持手段と、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される装置群と、上記保持手段を、工程ごとに対応する上記装置に搬送する搬送手段とを備えることを特徴としている。
【0017】
上記の構成によれば、保持手段で保持された液晶素子基板および対向基板は、相対位置および基板間ギャップが一定となった状態で、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される装置群に搬送される。従って、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程を、それぞれ異なる装置上で行なうことができる。これによれば、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される装置を簡単な構成にすることができるので、液晶基板貼り合わせ装置全体を、簡単な構成とするとともに、貼り合わせ処理タクトを効率よく短縮することができる。
【0018】
本発明の液晶基板貼り合わせ装置は、上記の課題を解決するために、上記保持手段は、液晶素子基板および対向基板を吸着保持するように構成されていることを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、保持手段は、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップを効率よく保持することができる。
【0020】
本発明の液晶基板貼り合わせ装置は、上記の課題を解決するために、上記保持手段は、液晶素子基板および対向基板を加圧保持するように構成されていることを特徴としている。
【0021】
上記の構成によれば、保持手段は、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップを効率よく保持することができる。
【0022】
本発明の液晶基板貼り合わせ装置は、上記の課題を解決するために、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための工程が開始される位置を含む円周に沿って、上記の各工程で使用される装置群が配置されていることを特徴としている。
【0023】
上記の構成によれば、液晶基板貼り合わせ装置の構成をより簡単にするとともに、貼り合わせ処理タクトをより効率よく短縮することができる。
【0024】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、液晶素子基板と対向基板とを貼り合わせるために、上記いずれかの液晶基板貼り合わせ装置を用いることを特徴としている。
【0025】
上記の構成によれば、貼り合わせ処理タクトを短縮して液晶表示装置を製造することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図1〜図5に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0027】
図1は、本実施の形態にかかる液晶基板貼り合わせ装置1の平面図である。同図に示すように、本実施の形態にかかる液晶基板貼り合わせ装置1は、主として、基板固定治具2および図示しない真空ポンプを備える保持手段と、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される後述する複数の装置と、基板固定治具2を、工程ごとに対応する上記装置に搬送するインデックステーブル(搬送手段)10とを備えて構成されている。
【0028】
図2に示すのは、基板固定治具2を概略的に示す断面図である。同図に示すように、基板固定治具2は、下基板固定治具22と、上基板固定治具24とを備えて構成されている。
【0029】
下基板固定治具22は、凹型形状を有し、該下基板固定治具22の凹部分で、シール材30の塗布された液晶素子基板26の下面を保持するものである。また、下基板固定治具22の凸部分には、シール28が設けられている。
【0030】
上基板固定治具24は、対向基板27を保持するものである。上基板固定治具24には、シール28を介して下基板固定治具22と上基板固定治具24とが密着されたときに形成される空間29内に貫通する孔31が設けられている。
【0031】
インデックステーブル10は360°回転可能なテーブルである。インデックステーブル10は、基板固定治具2を載置し、該基板固定治具2を、図示しない制御手段を介して搬送するものである。
【0032】
本実施の形態にかかる液晶基板貼り合わせ装置1では、図1に示すように、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための工程が開始される位置である載置部11を含む円周に沿って、液晶素子基板および対向基板を貼り合せるための各工程で使用される装置が、それぞれ、アライメント部12、第1ギャップ出し部13a、第2ギャップ出し部13b、シール材硬化部14、および取り出し部15に配置されている。
【0033】
載置部11は、基板固定治具2をインデックステーブル10に載置するための、図示しない載置用装置が配置されている位置である。アライメント部12は、下基板固定治具22に保持された液晶素子基板26と、上基板固定治具24に保持された対向基板27の位置合わせを行なうための、アライメント用カメラ41a・41b、アクチュエーター55、およびインデックステーブル10に載置された下基板固定治具22と上基板固定治具24を移送するための、図示しない移送装置が配置されている位置である。
【0034】
第1ギャップ出し部13aは、所定の時間をかけて、液晶素子基板26および対向基板27に加圧を行なうことで、液晶セルのセル厚の形成を行なうために、インデックステーブル10を介して配設された真空ポンプを連結する、図示しない連結装置が配置されている位置である。
【0035】
第2ギャップ出し部13bは、後述するようにシール材30を硬化したときに生じる応力によって上記セル厚が変化しないように、所定の時間をかけて、第1ギャップ出し部13aで液晶素子基板26および対向基板27に加えられた圧力を減圧することで、圧力調整を行なう位置である。
【0036】
シール材硬化部14は、液晶素子基板27に塗布されたシール材30を硬化させることで、液晶素子基板26と対向基板27との貼り合わせを行なうための、紫外線(UV)ランプ60が配置されている位置である。
【0037】
取り出し部15は、液晶素子基板26と対向基板27とを貼り合わせることで得られた液晶セルの取り出しを行なうために、図示しない取り出し装置が配置されている位置である。
【0038】
液晶基板貼り合わせ装置1では、載置部11で、基板固定治具2がインデックステーブル10に載置され、該インデックステーブル10が制御手段を介して回転すると、基板固定治具2は、アライメント部12、第1ギャップ出し部13a、第2ギャップ出し部13b、シール材硬化部14、取り出し部15の順に搬送される構成となっている。
【0039】
上記の構成において、液晶基板貼り合わせ装置1を用いた液晶素子基板26および対向基板27の貼り合わせ処理は次のようにして行なう。本実施の形態では、液晶素子基板26、対向基板27のそれぞれに、あらかじめアライメント用マークを付けておく。そして、液晶素子基板26には、紫外線硬化樹脂からなるシール材30を塗布しておく。
【0040】
次に、液晶素子基板26と対向基板27とを、基板固定治具2の下基板固定治具22と上基板固定治具24とでそれぞれ保持する。そして、載置部11において、液晶素子基板26と対向基板27とを保持した基板固定治具2を、載置用装置を介して、インデックステーブル10上の所定の位置に載置する。そして、制御手段を介してインデックステーブル10を回転し、基板固定治具2の下基板固定治具22および上基板固定治具24にそれぞれ固定された液晶素子基板26および対向基板27をアライメント部12へ搬送する。
【0041】
アライメント部12では、移送装置を介して、図3に示すように、下基板固定治具22をアクチュエーター55に載置するとともに、上基板固定治具24を、図示しない支持部に支持させる。そして、アライメント用カメラ41a・41bを用いて、液晶素子基板26および対向基板27それぞれに付けられたアライメント用マークを撮影する。そして、これにより得られた画像に基づいて、液晶素子基板26および対向基板27の位置ずれ量を測定するとともに、この位置ずれ量を補正するために、アクチュエーター55のx軸アクチュエーター51,y軸アクチュエーター52,θ軸アクチュエーター31を用いて、下基板固定治具22に保持された液晶素子基板26と、上基板固定治具24に保持された対向基板27とのx軸、y軸、およびθ軸の補正を行なう。これによって液晶素子基板26と対向基板27との相対位置を調整した後、z軸アクチュエーター54を用いて、下基板固定治具22と上基板固定治具24とをシール28を介して密着させる。
【0042】
次に、連結装置を介して、インデックステーブル10を介して配設された真空ポンプを、上板固定治具24に設けられた穴31に連結する。真空ポンプを穴31に連結した後、真空ポンプを作動して、シール28を介して下基板固定治具22と上基板固定治具24とが密着させることで形成された空間29内を、真空プレス方法により負圧にする。これによって、液晶素子基板26および対向基板27を吸着保持することで、液晶素子基板26および対向基板27を仮固定する。このようにして、液晶素子基板26および対向基板27の相対位置、ならびに基板間ギャップを一定に保つ。
【0043】
そして、仮固定した液晶素子基板26および対向基板27を、移送装置を介してインデックステーブル10に載置し、次の工程を行なうために、第1ギャップ出し部13aへ搬送する。
【0044】
第1ギャップ出し部13aでは、液晶素子基板26および対向基板27が所定の厚さ(セル厚)となるまで、上記真空ポンプを介して、さらに空間29内を負圧にする。
【0045】
そして所定のセル厚を得た後、仮固定した液晶素子基板26および対向基板27を、次の工程を行なうために、第2ギャップ出し部13bへ搬送する。
【0046】
第2ギャップ出し部13bでは、液晶素子基板26に塗布されたシール材30を硬化したときのシール材30の応力による影響を液晶素子基板26および対向基板27が受けないように、上記真空ポンプを介して空間29内を減圧し、圧力調整する。そして、液晶素子基板26および対向基板27の相対位置と、基板間ギャップとを安定に保つ。
【0047】
このように、本実施の形態では、第1ギャップ出し部13aおよび第2ギャップ出し部13bでは、同じ真空ポンプが使用される。そのため、第1ギャップ出し部13aおよび第2ギャップ出し部13bのそれぞれで、特別に真空ポンプを用いる必要はない。また、第1ギャップ出し部13a,第2ギャップ出し部13bに、アライメントカメラや、xy,θ軸を調整するアクチュエーターを設けて、さらに第1ギャップ出し部13aや第2ギャップ出し部13bで、液晶素子基板26と対向基板27との軸調整を行なうようにしてもよい。
【0048】
第2ギャップ出し部13bでの圧力調整後、仮固定した液晶素子基板26および対向基板27を、次の工程を行なうために、シール材硬化部14へ搬送する。
【0049】
シール材硬化部14では、図4に示すように、UVランプ60を照射して、液晶素子基板26に塗布されたシール材30を硬化させる。これによって、液晶素子基板26と対向基板27とが、シール材30を介して貼り合わされる。そして、シール材硬化部14で貼り合わされた液晶素子基板26と対向基板27とを、取り出し部15へ搬送する。
【0050】
取り出し部15では、空間29内の負圧を解除し、取り出し用装置を介して、インデックステーブル10に載置されていた基板固定治具2を取り出し、下基板固定治具22および上基板固定治具24に保持されていた液晶素子基板26および対向基板27を取り外す。これによって、液晶素子基板26および対向基板27がシール材30を介して貼り合わされることでなる液晶セルが得られる。
【0051】
このように、本実施の形態にかかる液晶基板貼り合わせ装置1は、アライメント部12で下基板固定治具22および上基板固定治具24、ならびに真空ポンプによって液晶素子基板26および対向基板27の相対位置、ならびに基板間ギャップが一定となった状態で、液晶素子基板26および対向基板27が、第1ギャップ出し部13a、第2ギャップ出し部13b、シール材硬化部14、取り出し部15へ搬送される構成である。これによれば、液晶素子基板26および対向基板27を貼り合わせるための各工程で使用される装置を簡単な構成にすることができるので、液晶基板貼り合わせ装置1全体を、簡単な構成にすることができる。また、簡単な構成となることで、液晶基板貼り合わせ装置1の貼り合わせ処理タクトは、液晶素子基板26および対向基板27を貼り合わせるための各工程での処理時間と、各工程へ基板固定治具2を搬送する時間とを合わせた時間となる。そして液晶基板貼り合わせ装置1では、貼り合わせ処理タクトを、従来の約6分の1の時間に短縮することができる。
【0052】
なお、本実施の形態では、上述した載置部11、アライメント部12、第1ギャップ出し部13a、第2ギャップ出し部13b、シール材硬化部14、取り出し部15を、載置部11を含む円周に沿って設けているが、これに限らず、ライン上に設けてもよい。しかしながら、本実施の形態のように、載置部11を含む円周に沿って、アライメント部12、第1ギャップ出し部13a、第2ギャップ出し部13b、シール材硬化部14、取り出し部15を設けることで、液晶基板貼り合わせ装置1の構成をより簡単にするとともに、貼り合わせ処理タクトをより効率よく短縮することができる。
【0053】
また、本実施の形態では、上述したように、シール材30として紫外線硬化樹脂を用いたが、これに限らず、熱硬化樹脂を用いるとともに、上記シール材硬化部14では、UVランプ60の代わりに、熱発生源を用いる構成としてもよい。しかしながら、熱硬化性樹脂をシール材として用いた場合には、熱によって、液晶素子基板26や対向基板27が膨張するおそれがあるので、上記シール材30として、紫外線硬化樹脂を用いることが好ましい。
【0054】
また、上述した真空ポンプの代わりに、公知のベロフラムシリンダーを備える保持手段として、ベロフラムシリンダーを介して液晶素子基板および対向基板を加圧して、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップが一定になるように、液晶素子基板および対向基板を保持する保持手段としてもよい。しかしながら、上述したように、保持手段を液晶素子基板26および対向基板27を吸着保持するように構成すれば、液晶素子基板26および対向基板27の相対位置、ならびに基板間ギャップ効率よく保持することができる。
【0055】
〔実施の形態2〕
本実施の形態では、保持手段として液晶素子基板および対向基板を加圧保持するように構成された保持手段を備えた液晶基板貼り合わせ装置について説明する。
【0056】
本実施の形態では、保持手段は、基板固定治具と、図示しないエアープレス装置とを備えて構成されている。上記基板固定治具は、図5に示すように、下基板固定治具72と、上基板固定治具74とを備えて構成されている。
【0057】
下基板固定治具72は、同図に示すように、凹型形状を有し、凸部分で、シール材30´の塗布された液晶素子基板77の下面を保持する構成となっている。そして、液晶素子基板77を保持することで該液晶素子基板77と、下基板固定治具72の凸部分に囲まれることで形成された空間79内に貫通する穴70が設けられている。
【0058】
上基板固定治具74は、同図に示すように、凹型形状を有し、凸部分で、対向基板76を保持する構成となっている。そして、対向基板76を保持することで該対向基板76と、上基板固定治具74の凸部分とに囲まれることで形成された空間78内に貫通する孔71が設けられている。
【0059】
そして、図示しないアライメント部では、エアープレス装置を用いて、穴70,71を介して、空間78および空間79内をエアープレス方法により陽圧にする。これによって、対向基板76および液晶素子基板77を加圧保持することで、対向基板76および液晶素子基板77を仮固定し、対向基板76および液晶素子基板77の相対位置、ならびに基板間ギャップを一定に保つ。そして、仮固定した対向基板76および液晶素子基板77を、実施の形態1と同様に、図示しない第1ギャップ出し部、第2ギャップ出し部、シール材硬化部、取り出し部へ搬送することで、液晶素子基板と対向基板とを貼り合わせ、液晶セルを得る。
【0060】
【発明の効果】
本発明の液晶基板貼り合わせ装置は、以上のように、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップが一定となるように、液晶素子基板および対向基板を保持する保持手段と、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される装置群と、上記保持手段を、工程ごとに対応する上記装置に搬送する搬送手段とを備える構成である。
【0061】
それゆえ、液晶素子基板および対向基板を貼り合せるための各工程で使用される装置を簡単な構成にすることができるので、液晶基板貼り合わせ装置全体を、簡単な構成とするとともに、貼り合わせ処理タクトを効率よく短縮することができるという効果を奏する。
【0062】
本発明の液晶基板貼り合わせ装置は、以上のように、上記保持手段は、液晶素子基板および対向基板を吸着保持するように構成されている構成である。
【0063】
それゆえ、保持手段は、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップを効率よく保持することができるという効果を奏する。
【0064】
本発明の液晶表示装置は、以上のように、上記保持手段は、液晶素子基板および対向基板を加圧保持するように構成されている構成である。
【0065】
それゆえ、保持手段は、液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップを効率よく保持することができるという効果を奏する。
【0066】
本発明の液晶表示装置は、以上のように、液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための工程が開始される位置を含む円周に沿って、上記の各工程で使用される装置群が配置されている構成である。
【0067】
それゆえ、液晶基板貼り合わせ装置の構成をより簡単にするとともに、貼り合わせ処理タクトをより効率よく短縮することができるという効果を奏する。
【0068】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、以上のように、液晶素子基板と対向基板とを貼り合わせるために、上記いずれかの液晶基板貼り合わせ装置を用いる構成である。
【0069】
それゆえ、貼り合わせ処理タクトを短縮して液晶表示装置を製造することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる液晶基板貼り合わせ装置の平面図である。
【図2】実施の形態1にかかる保持手段を概略的に示す断面図である。
【図3】実施の形態1にかかるアライメント部の様子を概略的に示す図である。
【図4】実施の形態1にかかるシール材硬化部の様子を概略的に示す図である。
【図5】実施の形態2にかかる基板固定治具を概略的に示す断面図である。
【図6】従来の液晶基板貼り合わせ装置を概略的に示す図である。
【図7】図6の液晶基板貼り合わせ装置において行なわれる貼り合わせの処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 液晶基板貼り合わせ装置
2、2´ 保持手段
10 インデックステーブル(搬送手段)
22,72 下基板固定治具(下保持部)
24,74 上基板固定治具(上保持部)
26,77 液晶素子基板
27,76 対向基板
29,78,79 空間
31,70,71 穴
Claims (5)
- 液晶素子基板および対向基板を貼り合わせる液晶基板貼り合わせ装置において、
液晶素子基板および対向基板の相対位置、ならびに基板間ギャップが一定となるように、液晶素子基板および対向基板を保持する保持手段と、
液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための各工程で使用される装置群と、
上記保持手段を、工程ごとに対応する上記装置に搬送する搬送手段とを備えることを特徴とする液晶基板貼り合わせ装置。 - 上記保持手段は、液晶素子基板および対向基板を吸着保持するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶基板貼り合わせ装置。
- 上記保持手段は、液晶素子基板および対向基板を加圧保持するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶基板貼り合わせ装置。
- 液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるための工程が開始される位置を含む円周に沿って、上記の各工程で使用される装置群が配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶基板貼り合わせ装置。
- 液晶素子基板および対向基板を貼り合わせるために、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶基板貼り合わせ装置を用いることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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- 2002-10-28 JP JP2002313533A patent/JP2004151161A/ja not_active Withdrawn
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