JP2004004258A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】OHTの透過性、画像光沢の向上のために、定着手段に転写材を再度通過させる再定着モード時に、転写材や画像形成装置の過帯電を防止する。
【解決手段】中間転写ベルト5上のトナー像を転写ローラ5fで転写材Pに転写し、定着器7で加熱加圧により定着させ、OHTの転写材の透過性向上のために表裏反転状態で転写部を通して定着器7に再搬送させる際、転写材が前記転写部を2回目に通過する際、前記転写材に除電バイアスを印加する。
【選択図】 図1
【解決手段】中間転写ベルト5上のトナー像を転写ローラ5fで転写材Pに転写し、定着器7で加熱加圧により定着させ、OHTの転写材の透過性向上のために表裏反転状態で転写部を通して定着器7に再搬送させる際、転写材が前記転写部を2回目に通過する際、前記転写材に除電バイアスを印加する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関するものであり、特に、複写機、レーザービームプリンタ等に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
図5に従来の画像形成装置の概略構成を示す。なお、同図に示す画像形成装置は、切替え式の4個の現像器、及び中間転写体として中間転写ベルトを使用したレーザービームプリンタである。
【0003】
同図に示す画像形成装置は、矢印R1方向に回転駆動される感光ドラム1の表面を帯電ローラ(帯電器)2により一様に帯電し、光源やミラーを有する露光装置3のレーザー光の照射によってイエローに対応する静電潜像を形成する。現像装置4のロータリ4aの矢印R4方向の回転によりイエローの現像器4Yを感光ドラム1に対向する現像位置Dに配置し、上述の感光ドラム1上の静電潜像にイエローのトナーを付着させてイエローのトナー像として現像する。このイエローのトナー像は、中間転写体としての中間転写ベルト5aに1次転写される。
【0004】
中間転写ベルト5aは、ローラ5b、5c、5dに掛け渡されており、矢印R5方向に回転駆動されるとともに、1次転写ローラ5eに所定の1次転写バイアスを印加することで、感光ドラム1上のイエローのトナー像が1次転写ニップ部T1を介して中間転写ベルト5a上に1次転写される。トナー像の1次転写後の感光ドラム1は、表面に残った1次転写残トナーがクリーナー6によって除去され、次のマゼンタの画像形成に供される。
【0005】
上述のイエローのトナーについて行った一連の画像形成プロセス、すなわち帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングをイエロー以外のマゼンタ、シアン、ブラックについても行い、中間転写ベルト5上で4色のトナー像を重ねる。
【0006】
この4色のトナー像は、給紙カセット10から給紙ローラ(不図示)等を介して矢印方向に搬送されてきた紙等の転写材Pを2次転写ローラ5fと中間転写ベルト5aとの間にて挟持搬送しつつ、2次転写ローラ5fに2次転写バイアスを印加することで、2次転写ニップ部T2を介して転写材P上に一括して2次転写される。2次転写後の転写材Pは、定着装置7に搬送され、ここで加熱加圧されてトナー像が表面に定着されて画像形成が終了する。
【0007】
一方、トナー像の2次転写後の中間転写ベルト5aは、クリーナー5gによって表面の2次転写残トナーが除去され次の1次転写に備える。
【0008】
このようなフルカラー画像形成装置においては、通常使用される普通紙ばかりでなく、OHT等の透過性を必要とするメディアや、写真画質等の光沢性を求められるようなグロスフィルム、グロスペーパー等のメディア等を用いる場合も多い。
【0009】
一方、普通紙を用いた場合には十分高画質を維持できる定着装置構成においても、上述したようにOHTの透過性の向上や、グロスフィルム、グロスペーパーの光沢性を高めるためには、例えば定着器の加圧力のアップや温調温度のアップ等が必要になってくる場合があるが、そのような場合、定着器構成が複雑になったり、例えば定着装置全体の高耐熱化を図る必要や、高加圧力化に伴う装置の大型化、駆動トルクのアップ等の弊害も多くなり、装置の小型化を困難にするばかりだけでなく、しいてはコストアップにつながる場合がある。このように、普通紙から厚紙、OHT、グロスフィルム等すべてのメディアに対応させた定着器は、逆に普通紙に対してはオーバースペックとなる場合がある。
【0010】
本発明者らは上記問題点を鑑みて、定着装置構成を大きく変えることなく、OHT、グロスフィルム等の高光沢性や高透過性を必要とする転写材を定着させる際にのみ高グロス再定着モードを採用する以下に述べる方式を提案している。
【0011】
具体的には、1回目の定着工程終了後排出された転写材を、2回目の定着工程に再度搬送するため、転写材を表裏反転させ、2回目の定着工程時には印字面を1回目の定着工程時とは反対に、すなわち、印字面を加圧部材側にした状態で定着させる。このときにより光沢性アップ、透過性アップさせるために、同時にプロセススピードを1回目定着工程時よりも遅くして2回目の定着工程を行う、反転、再定着方式である。
【0012】
これにより、2回目定着工程においては、印字面を反転させ、加圧ローラ側に印字面をもってくることによって、また、プロセススピードも1回目の定着工程時よりも遅くすることによって、1回目定着工程によって十分に溶融していなかったトナーを、弾性層を有する加圧ローラによって接触面積を十分取ることが可能になるために、トナー層を均一に溶融させ、高光沢性、高透過性を得られると同時に、定着ムラのない、良好な画像を得ることが可能になった。
【0013】
このように、高グロス再定着モードにより、必要以上の定着温調温度のアップや、加圧力アップ等を行うことなく普通紙と、OHT、グロスフィルム等の高光沢性を必要とする転写材とをバランス良くともに良好な画像形成を可能にすることが可能となっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来例においては、1回定着させた転写材を再度、搬送し、2回目の定着工程に移行させるが、一旦定着器を通過した転写材は高抵抗化し、帯電しやすい。特に、OHTやグロスペーパー等を通紙した際には特に過帯電が顕著であり、このように過帯電した転写材を連続で通紙した場合においては、転写材、定着器はもとより搬送部材、転写部材、中間転写部材転写材等のチャージアップが発生し、転写材の搬送不良や、機内に飛散しているトナーの搬送中の付着による画像不良等が発生してしまう場合が生じたり、またはチャージアップによる電気ノイズで装置が誤動作する可能性等も考えられる。
【0015】
なお、以上では、中間転写体が中間転写ベルト5aの場合について説明したが、これが中間転写ドラムの場合についても同様の問題がある。
【0016】
そこで、本発明の目的は、上述した反転、再定着方式を行った場合においても、転写材や、定着器、搬送部材、転写部材、中間転写部材等の種々のチャージアップを防ぐことができる画像形成装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、トナー像が担持される像担持体と、前記像担持体に担持されたトナー像を転写材に転写部で転写させる転写部材と、転写材に転写されたトナー像を加熱加圧により転写材に定着させる定着手段と、前記定着手段により定着工程終了後の転写材を前記定着手段に表裏反転状態で再搬送させる再搬送経路とを有し、前記再搬送経路を搬送される転写材の裏面に画像転写を行なう両面画像形成工程と画像転写を行なわずに再定着を行なう再定着工程とを選択可能な画像形成装置であって、前記再定着工程が選択された場合、転写材が前記転写部を2回目に通過する際、前記転写材に除電バイアスを印加することを特徴とする。
【0018】
第2の発明は、上記第1の発明で、前記除電バイアスは、接地電位であることを特徴とする。
【0019】
第3の発明は、上記いずれかの発明で、前記除電バイアスは、DCバイアスにACバイアスを重畳したものであることを特徴とする。
【0020】
第4の発明は、上記いずれかの発明で、前記転写部材は転写ローラであることを特徴とする。
【0021】
第5の発明は、上記第1から第3のいずれかの発明で、前記転写部材は転写ベルトであることを特徴とする。
【0022】
第6の発明は、上記いずれかの発明で、前記像担持体が中間転写体であることを特徴とする。
【0023】
第7の発明は、上記いずれかの発明で、前記転写部材の加圧力を可変とし、前記再定着工程において、1回目転写工程時と2回目転写工程時の加圧力が異なることを特徴とする。
【0024】
第8の発明は、上記第7の発明で、前記転写部材の加圧力は、1回目転写工程時に対して2回目転写工程時の加圧力が小さいことを特徴とする。
【0025】
第9の発明は、上記いずれかの発明で、前記定着手段は、再定着時に定着画像面と当接する弾性部材を外周面に有する加圧回転体と、未定着トナー画像と接する定着回転体と、前記定着回転体を回転可能に外嵌保持する保持部材と、前記保持部材に設けられた低熱量の加熱体とを有し、前記加圧回転体が前記定着回転体を介して前記保持部材に設けられた前記加熱体に加圧接触し、前記転写材が前記定着回転体と一体に移動することを特徴とする。
【0026】
第10の発明は、上記第9の発明で、前記定着回転体は、耐熱性フィルムであることを特徴とする。
【0027】
第11の発明は、上記第9または第10の発明で、前記加熱体は、基板上に線状発熱体を形成したものであることを特徴とする。
【0028】
第12の発明は、上記いずれかの発明で、前記再定着工程の転写材搬送速度が、1回目の定着工程での転写材搬送速度よりも速いことを特徴とする。
【0029】
第1の発明によると、反転、再定着過程が選択された場合に、転写材の2回目の転写部通過時においては、除電バイアスを印加することで1回目画像形成工程において帯電された転写材を除電できるため、転写材の過帯電防止効果があり、安定した転写材の搬送を維持することが可能になる。
【0030】
第2の発明によると、転写材の除電バイアスをアースとすることで、より簡単に除電効果を得ることが可能になる。
【0031】
第3の発明によると、印加するバイアスがDCバイアスにACバイアスを重畳したものであるため、より安定した除電効果が得られる。
【0032】
第4から第6の発明によると、安定した画像形成が可能で且つ、過帯電を防止することが可能になる。
【0033】
第7及び第8の発明によると、同時に、転写ローラや中間転写体等の昇温を防止することが可能となる。
【0034】
第9から第11の発明によると、立上げ時間の短縮、更なる消費電力削減を可能にした画像形成を得ることが可能になる。
【0035】
第12の発明によると、より透過性の高い画像や、高グロスの高い画像を得ることが可能になる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
【0037】
(第1の実施の形態)
図1に本発明に係る画像形成装置の一例を示す。なお、同図は、電子写真方式の4色フルカラーレーザービームプリンタの概略構成を示す縦断面図である。
【0038】
まず、同図を参照して画像形成装置の構成及び画像形成プロセスの概略について説明する。なお、以下の説明では、現像装置4内における本来の極性が負極性のトナーを使用してイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色のトナー像をこの順に順次に形成して最終的に4色フルカラーのカラー画像を形成するものとする場合を例に説明する。この画像形成装置は、単色画像も形成することができるのはもちろんであり、形成されるトナーの色数は原稿に応じて適宜選択すればよい。
【0039】
同図に示す画像形成装置は、像担持体としての電子写真方式の像担持体としてのドラム型の感光体(以下「感光ドラム」という)1を備えている。感光ドラム1は、アルミニウムを円筒状に形成した導電性のドラム基体と、その外周面に形成された感光体(感光層)を備えている。感光体としては、例えば、OPC(有機光半導体)、A−Si(アモルファスシリコン)、CdS(硫化カドミウム)、Se(セレン)等の光導電体を使用することができる。
【0040】
感光ドラム1は、画像形成装置本体(不図示)によって回転自在に支持されており、駆動手段(不図示)によって矢印R1方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。
【0041】
感光ドラム1は、その表面に接触配置された帯電ローラ(帯電器)2に帯電電源(不図示)によって帯電バイアスを印加することにより所定の極性、所定の電位に均一に帯電処理される。
【0042】
帯電後の感光ドラム1表面は、露光装置3によって静電潜像が形成される。露光装置3は、光源、ポリゴンミラー、レンズ、反射ミラー(いずれも不図示)等を有し、イエローの画像信号に応じて発生されたレーザー光によって感光ドラム1表面を走査して、第1色目のイエローの静電潜像を形成する。
【0043】
この静電潜像は、現像手段としての現像装置4によって現像される。現像装置4は、回転自在なロータリ4aと、これに搭載された4個の現像器、すなわちそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを収納した現像器4Y、4M、4C、4Bを備えており、ロータリ4aの回転によって、感光ドラム1上の静電潜像の現像に供される現像器(同図では、イエローの現像器4Y)が感光ドラム1に対向する現像位置Dに配置される。現像位置Dに配置された現像器4Yは、感光ドラム1上の静電潜像にイエローのトナーを付着させてイエローのトナー像として現像する。
【0044】
イエローのトナー像は、転写装置5の中間転写体としての中間転写ベルト5a上に1次転写される。
【0045】
中間転写ベルト5aは、厚さ50〜200μm、体積抵抗率106Ω・cm〜1014Ω・cmに調整されたPVdF、PET、ポリイミド、ポリカーボネイト、ポリエチレン、シリコン等の樹脂によって構成することができる。この他には、厚さ0.3〜2mm、体積抵抗率104〜108Ω・cmに調整されたウレタンゴム、ヒドリンゴム、NBR、EPDM等の基層上に、厚さ2〜100μm、体積抵抗108Ω・cm〜1014Ω・cmに調整されたゴム又はPVdF、ポリイミド、PET、ポリカーボネイト、ポリエチレン、シリコン等の樹脂を表層として設けて構成することもできる。
【0046】
本実施の形態においては、ポリイミドにカーボンを分散させて体積抵抗率を109Ω・cm程度に調整した厚み0.1mmの単層無端状ベルトを中間転写ベルトとして用いている。このように、低〜中抵抗化を図ることで、中間転写体ベルトに電荷が蓄積することによる画像不良を防止できる。
【0047】
中間転写ベルト5aは、駆動ローラ5b、テンションローラ5c、5dに掛け渡されていて、駆動手段(不図示)によって駆動ローラ5bを矢印方向(時計回り)に回転させることで、矢印R5方向に回転駆動(移動)される。中間転写ベルト5aの内側には、1次転写ローラ5eが配置されており、この1次転写ローラ5eは、感光ドラム1との間に中間転写ベルト5aを挟持することにより、中間転写ベルト5aとの間に第1の転写位置としての1次転写ニップ部T1を形成している。
【0048】
1次転写ローラ5eには、不図示の高圧電源からトナーの正規の極性とは逆極性の所定の1次転写バイアス(本実施の形態では正極性バイアス)が印加され、これにより感光ドラム1上のイエローのトナー像が中間転写ベルト5a上に1次転写される。トナー像転写後、感光ドラム1表面に残留する1次転写残トナーをクリーニング手段としてのクリーナー6によって除去し、次のマゼンタの画像形成に供される。
【0049】
イエローのトナーについての上述の一連の画像形成プロセス(帯電、露光、現像、1次転写、クリーニング)を、他の3色(マゼンタ、シアン、ブラック)についても同様に行い、中間転写ベルト5a上に順次、4色のトナー像を重ねる。
【0050】
つづいて、中間転写ベルト5a上の4色のトナー像は、紙等の転写材Pに転写される。中間転写ベルト5aの外側には、2次転写ローラ5fが配置されており、この2次転写ローラ5fは、テンションローラ5cとの間に中間転写ベルト5aを挟持するとともに、中間転写ベルト5aとの間に第2の転写位置としての2次転写ニップ部T2を形成している。
【0051】
この2次転写ローラ5fは、外径10mmの芯金6b上に、中抵抗弾性層として、体積抵抗率106〜1011Ω・cmのウレタンゴム層6aを形成したもので、全体の外径は20mmであり、中間転写ドラム4と略等周速度をもって中間転写ドラム4の回転に順方向の矢印の時計方向に回転駆動される。
【0052】
転写材Pは、給紙カセットに収納されており、給紙ローラによって矢印方向に給送され、レジストローラ11によって挟持搬送されながら、中間転写ベルト5aの回転に同期するようにして2次転写ニップ部T2に供給される。
【0053】
2次転写ニップ部T2に供給された転写材Pは、高圧電源(不図示)から2次転写ローラ5fにトナーの正規の極性とは逆極性の所定の2次転写バイアス(本実施の形態では正極性バイアス)を印加することで、中間転写ベルト5a上の4色のトナー像が一括して2次転写される。
【0054】
中間転写ベルト5a上のトナー像の2次転写後、転写材Pは定着器7に搬送され、ここで加熱加圧されて転写材P表面にトナー像が定着され、画像形成装置本体外部に排出され、フルカラーの画像形成が終了する。
【0055】
定着装置については、一般的には熱ローラ定着方式が用いられているが、最近では、より立上げ時間を短縮させるために、薄肉ローラを用いた定着方式や、スタンバイのないクイックスタートが可能なフィルム加熱方式や電磁誘導加熱方式の定着器が用いられる場合がある。本実施形態に用いた加熱定着方式は、フィルム加熱定着方式を採用した。
【0056】
このフィルム加熱方式の加熱装置は薄肉の耐熱性フィルムと、このフィルムの一方面側に固定支持して配置された加熱体(ヒータ)と、他方面側にヒータに対向して配置された、ヒータに対してフィルムを介して被加熱部材を密着させる加圧部材とからなっている。
【0057】
ヒータとしては板状のセラミックヒータを用いた。セラミックヒータは不図示の手段により所望の温度に制御され、フィルムを挟んでヒータと加圧部材との圧接で形成される圧接ニップ部のフィルムと加圧部材との間に、トナー像を形成担持させた転写材を導入して通過させることにより、フィルムを介してヒータで加熱され、未定着画像に熱エネルギーを付与し、トナーが軟化、溶融して画像の加熱定着がなされる。
【0058】
一方、トナー像の2次転写後の中間転写ベルト5aは、クリーナー5gによって表面の2次転写残トナーが除去され次の1次転写に備える。
【0059】
次に、反転、再定着モードについて説明する。
【0060】
反転、再定着モードの場合には、上述した画像形成工程において、定着排紙からの再定着モードに移行する。
【0061】
一回目の定着排紙後、反転モードに移行する本構成においては、定着排紙ローラ12から排出後、反転ローラ13によってスイッチバックさせ、第2搬送路15に転写材を搬送させる。その後、1回目の画像形成工程と同様に転写材は搬送され、再度、転写ニップT2を通過し、定着器7に搬送され、2回目の定着工程終了後、排出ローラ14によって画像形成装置本体外部に排出され、画像形成が終了する。
【0062】
この反転、搬送経路は、自動両面機能がある画像形成装置の場合には、そのまま利用が可能となり、両面工程の2面目の画像形成をせずにそのまま定着器へ紙を送ることになる。
【0063】
次に本実施の形態における特徴部分について詳述する。
【0064】
図1において、20は不図示の除電バイアス印加用電源を含む2次転写部であり、画像形成工程に対応して印加電圧を可変印加可能にしている。
【0065】
本実施の形態において、1回目の画像形成時においては、所定の転写電圧を印加し現像されたトナー画像を転写材に転写し、1回目の定着工程を終了させる。
【0066】
1回目の定着工程終了後、反転ローラ13によって反転、搬送され、2回目の画像形成工程に入る。反転、再定着モードにおける2回目の画像工程時においては、トナー像を転写材へ転写するための転写工程は必要ないため、本実施の形態においては、2回目の転写材の転写ニップ通過時において、転写電圧を0V(接地)として搬送させた。
【0067】
以下に本構成を採用した際の転写材表面電位について記載する。
【0068】
本実施の形態においては、反転、再定着モード時における2回目定着工程において2次転写バイアスを0V(接地)とした場合の転写材表面電位を測定した結果である。
【0069】
図2に測定箇所を示す。図2においてA、B2点の表面電位を測定しており、A点は2回目定着通過直前、B点は2回目定着通過直後を示す。
【0070】
本構成を採用しない従来構成の場合、OHTの連続通紙で測定箇所(A)、(B)でともに+3.0kV以上の帯電がみられたのに対し、本構成では、測定箇所(A)においては、0.5〜1.0kV程度であり、測定点(B)においても、約0.8kV〜1.2kV程度の帯電に抑えられていることが確認された。
【0071】
この結果からも明らかなように、本実施の形態の構成を採用した場合においては、特別な機構を必要とせずに除電バイアスを印加することで、転写材の表面電位や、定着器の表面電位において、過帯電を防止できることがわかった。
【0072】
また、上述した実施の形態においては、除電バイアスを0V(転写部材を接地)としているが、その他の実施形態として、例えば、除電バイアスをDC=0V(転写部材を接地)、且つACを重畳(500V程度印加した)することによって、より確実に除電効果が得られることを確認した。
【0073】
このように、特別な機構を必要とせずに除電バイアスを印加することで、OHT、グロスフィルム、グロスペーパー等の画質向上を図りつつ、かつ、転写材や各キーパーツの過帯電を防止し、搬送不良や画像不良を防止することが可能となることがわかった。
【0074】
また、上記した実施の形態においては、切替え式の4個の現像器、及び中間転写体として中間転写ベルトを使用した画像形成装置の場合について説明したが、図3に示すように4個の感光体(1a〜1d)、現像器(4a〜4d)を含む4個の画像形成ステーションを直列に配置し、中間転写体に中間転写ベルト5aを使用したタンデム方式の画像形成装置でも同様の効果が得られる。
【0075】
なお、2a〜2dは一次帯電ローラ、17a〜17dは感光体1に転写後に残ったトナーをクリーニングするクリーニング手段、3a〜3dは露光手段、50a〜50dは一次転写ローラを示す。
【0076】
(第2の実施の形態)
図4は本発明の第2の実施の形態を示す。
【0077】
本実施形態においては、図4に示すように、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、黒(K)の各色毎に各々の画像形成ユニットを持ち、各画像形成ユニットで形成された異なる色の画像を、無端ベルト状の転写材担持体としての搬送ベルト60に静電的に吸着させ搬送される転写材上に多重転写し、カラー画像の形成を行う、いわゆるタンデム型のカラー画像形成装置を用いている。
【0078】
上記したマゼンタ色、シアン色、イエロー色及び黒色の4つの画像形成ユニットの下部には、用紙などの転写材Pを静電吸着した状態で各画像形成ユニットの転写部位に渡ってこの転写材Pを搬送する無端状の転写材担持体としての搬送ベルト60が配置されている。搬送ベルト60は、駆動ローラ60aと従動ローラ60a、60b間に懸架されており、駆動ローラ60aの回転駆動により矢印R60方向に移動する。
【0079】
各画像形成ユニットにおいて帯電、露光、現像工程を経て現像されたトナー像は各転写帯電器50a、50b、50c、50dの帯電により搬送ベルト60上に保持された転写材Pに順次転写される。
【0080】
上記マゼンタ色、シアン色、イエロー色及び黒色の各色のトナー像が転写された転写材Pは、搬送ベルト60から分離された後に定着装置7に搬送され、定着装置7で加圧、加熱されて定着処理を受け、カラー画像が定着処理された転写材Pは排紙される。
【0081】
また、各感光体(1a〜1d)の表面に付着している残留トナー等は各クリーニング装置(17a〜17d)によって除去される。
【0082】
反転、再定着工程は、上記した第1、第2の実施の形態と同様、反転ローラ13によってスイッチバックさせ、第2搬送路搬送路15に転写材を搬送させる。
【0083】
その後、1回目の画像形成工程と同様に転写材は搬送され、再度、転写ニップT2を通過し、定着器7に搬送され、2回目の定着工程終了後、排出ローラ14によって画像形成装置本体外部に排出され、画像形成が終了する。
【0084】
本実施の形態においては、転写部材50a、50b、50c、50dそれぞれに、第1の実施の形態と同様に、不図示のバイアス電源により除電バイアスを印加させるようにしている。
【0085】
このように転写材担持体を用いた画像形成装置においても、上記した除電バイアスの印加により、第1の実施の形態と同様に転写材の帯電を抑制することができ、OHTやグロスフィルム等を連続通紙した際においてもチャージアップのない良好な画像形成を得ることができた。
【0086】
また、本実施の形態においては、転写部材50a、50b、50c、50dそれぞれに除電バイアスを印加しているが、転写部材50a、50b、50c、50dのうち少なくとも1つに対して上述したように除電バイアスの印加を行う構成の場合においても同様に除電効果は確認された。
【0087】
(第3の実施の形態)
本実施の形態は、上記した第1、第2の実施の形態において、反転再定着工程時における2回目の転写ニップ通過時において、除電バイアスを印加すると同時に、1回目の転写工程時の転写部の加圧力に対して、2回目の転写工程時の転写部の加圧力を下げる構成を採用している。例えば図3に示すように、二次転写ローラ5fを下方に下げるようにしている。
【0088】
反転、再定着工程においては、一旦定着器を通過した転写材を再度転写ニップを再定着させるため、1回目の定着工程後に高温になった転写材が再度定着ニップ部に突入することになる。
【0089】
一方、この反転、再定着モードを必要とするメディアである、OHTやグロスフィルム等は普通紙よりも熱容量が大きいため、一旦加熱されると冷め難く、普通紙よりも高温な状態で2回目の画像形成工程を行うことになる。
【0090】
本実施の形態は、このような場合に極力転写ローラや転写ベルト等の画像形成装置の昇温を防止するために、転写部材を軽圧にすることで転写ベルトやその他画像形成装置への熱の伝達を防ぐために行うものである。
【0091】
本実施の形態においては、転写部において、不図示の加圧力切り替え機構をもうけ、1回目の転写工程においては、良好な転写画像の確保のために4kgの加圧力に設定し、反転、再定着工程時における2回目転写工程時には0.5kgと設定した。
【0092】
OHTを連続通紙した際の転写材と中間転写体の温度を測定した結果を以下に示す。
【0093】
転写加圧力が4kgのままの従来の構成の場合は転写部材の温度が約57℃、中間転写体の温度が62℃であったのに対し、2回目転写工程時の転写加圧力を0.5kgに下げた本構成を採用した場合には、転写部材の温度が約42℃、中間転写体の温度が約46℃となり、それそれ転写部材の温度差が約15℃、中間転写体の温度が約16℃程度の昇温防止効果があることが確認された。
【0094】
このように、除電効果により良好な画像形成が得られると同時に、2回目転写工程時の転写加圧力を小さくすることによって、転写材、中間転写体への熱伝達を防止し、機内昇温を防ぐことが可能になった。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、再定着モードを用いた場合においても、2回目の転写工程時に転写材に除電バイアスを印加させることで、転写材や装置のチャージアップを防止し、安定した転写材搬送や、チャージアップによる画像不良を抑制した良好な画像形成装置を得ることが可能になる。
【0096】
第2の発明によれば、転写材の除電バイアスをアースとすることで、より簡単に除電効果を得ることが可能になる。
【0097】
第3の発明によれば、印加するバイアスがDCバイアスにACバイアスを重畳したものであるため、より安定した除電効果が得られる。
【0098】
第4から第6の発明によれば、安定した画像形成が可能で且つ、過帯電を防止することが可能になる。
【0099】
第7及び第8の発明によれば、同時に、転写ローラや中間転写体等の昇温を防止することが可能となる。
【0100】
第9から第11の発明によれば、立上げ時間の短縮、更なる消費電力削減を可能にした画像形成を得ることが可能になる。
【0101】
第12の発明によれば、より透過性の高い画像や、高グロスの高い画像を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す画像形成装置の概略断面図
【図2】転写材の表面電位の測定個所を示す図
【図3】第1の実施の形態の変形例を示す概略断面図
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す画像形成装置の概略断面図
【図5】従来の画像形成装置の概略断面図
【符号の説明】
1…感光体ドラム
2…帯電ローラ
3…露光装置
4…現像装置
5…転写装置
5a…中間転写ベルト
5e…1次転写ローラ
5f…2次転写ローラ
5g…クリーナー
6…クリーナー
7…定着装置
11…レジローラ
12…排紙ローラ
13…反転ローラ
14…排出ローラ
15…搬送路
50a〜50b…転写ローラ
60…転写材搬送ベルト
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関するものであり、特に、複写機、レーザービームプリンタ等に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
図5に従来の画像形成装置の概略構成を示す。なお、同図に示す画像形成装置は、切替え式の4個の現像器、及び中間転写体として中間転写ベルトを使用したレーザービームプリンタである。
【0003】
同図に示す画像形成装置は、矢印R1方向に回転駆動される感光ドラム1の表面を帯電ローラ(帯電器)2により一様に帯電し、光源やミラーを有する露光装置3のレーザー光の照射によってイエローに対応する静電潜像を形成する。現像装置4のロータリ4aの矢印R4方向の回転によりイエローの現像器4Yを感光ドラム1に対向する現像位置Dに配置し、上述の感光ドラム1上の静電潜像にイエローのトナーを付着させてイエローのトナー像として現像する。このイエローのトナー像は、中間転写体としての中間転写ベルト5aに1次転写される。
【0004】
中間転写ベルト5aは、ローラ5b、5c、5dに掛け渡されており、矢印R5方向に回転駆動されるとともに、1次転写ローラ5eに所定の1次転写バイアスを印加することで、感光ドラム1上のイエローのトナー像が1次転写ニップ部T1を介して中間転写ベルト5a上に1次転写される。トナー像の1次転写後の感光ドラム1は、表面に残った1次転写残トナーがクリーナー6によって除去され、次のマゼンタの画像形成に供される。
【0005】
上述のイエローのトナーについて行った一連の画像形成プロセス、すなわち帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングをイエロー以外のマゼンタ、シアン、ブラックについても行い、中間転写ベルト5上で4色のトナー像を重ねる。
【0006】
この4色のトナー像は、給紙カセット10から給紙ローラ(不図示)等を介して矢印方向に搬送されてきた紙等の転写材Pを2次転写ローラ5fと中間転写ベルト5aとの間にて挟持搬送しつつ、2次転写ローラ5fに2次転写バイアスを印加することで、2次転写ニップ部T2を介して転写材P上に一括して2次転写される。2次転写後の転写材Pは、定着装置7に搬送され、ここで加熱加圧されてトナー像が表面に定着されて画像形成が終了する。
【0007】
一方、トナー像の2次転写後の中間転写ベルト5aは、クリーナー5gによって表面の2次転写残トナーが除去され次の1次転写に備える。
【0008】
このようなフルカラー画像形成装置においては、通常使用される普通紙ばかりでなく、OHT等の透過性を必要とするメディアや、写真画質等の光沢性を求められるようなグロスフィルム、グロスペーパー等のメディア等を用いる場合も多い。
【0009】
一方、普通紙を用いた場合には十分高画質を維持できる定着装置構成においても、上述したようにOHTの透過性の向上や、グロスフィルム、グロスペーパーの光沢性を高めるためには、例えば定着器の加圧力のアップや温調温度のアップ等が必要になってくる場合があるが、そのような場合、定着器構成が複雑になったり、例えば定着装置全体の高耐熱化を図る必要や、高加圧力化に伴う装置の大型化、駆動トルクのアップ等の弊害も多くなり、装置の小型化を困難にするばかりだけでなく、しいてはコストアップにつながる場合がある。このように、普通紙から厚紙、OHT、グロスフィルム等すべてのメディアに対応させた定着器は、逆に普通紙に対してはオーバースペックとなる場合がある。
【0010】
本発明者らは上記問題点を鑑みて、定着装置構成を大きく変えることなく、OHT、グロスフィルム等の高光沢性や高透過性を必要とする転写材を定着させる際にのみ高グロス再定着モードを採用する以下に述べる方式を提案している。
【0011】
具体的には、1回目の定着工程終了後排出された転写材を、2回目の定着工程に再度搬送するため、転写材を表裏反転させ、2回目の定着工程時には印字面を1回目の定着工程時とは反対に、すなわち、印字面を加圧部材側にした状態で定着させる。このときにより光沢性アップ、透過性アップさせるために、同時にプロセススピードを1回目定着工程時よりも遅くして2回目の定着工程を行う、反転、再定着方式である。
【0012】
これにより、2回目定着工程においては、印字面を反転させ、加圧ローラ側に印字面をもってくることによって、また、プロセススピードも1回目の定着工程時よりも遅くすることによって、1回目定着工程によって十分に溶融していなかったトナーを、弾性層を有する加圧ローラによって接触面積を十分取ることが可能になるために、トナー層を均一に溶融させ、高光沢性、高透過性を得られると同時に、定着ムラのない、良好な画像を得ることが可能になった。
【0013】
このように、高グロス再定着モードにより、必要以上の定着温調温度のアップや、加圧力アップ等を行うことなく普通紙と、OHT、グロスフィルム等の高光沢性を必要とする転写材とをバランス良くともに良好な画像形成を可能にすることが可能となっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来例においては、1回定着させた転写材を再度、搬送し、2回目の定着工程に移行させるが、一旦定着器を通過した転写材は高抵抗化し、帯電しやすい。特に、OHTやグロスペーパー等を通紙した際には特に過帯電が顕著であり、このように過帯電した転写材を連続で通紙した場合においては、転写材、定着器はもとより搬送部材、転写部材、中間転写部材転写材等のチャージアップが発生し、転写材の搬送不良や、機内に飛散しているトナーの搬送中の付着による画像不良等が発生してしまう場合が生じたり、またはチャージアップによる電気ノイズで装置が誤動作する可能性等も考えられる。
【0015】
なお、以上では、中間転写体が中間転写ベルト5aの場合について説明したが、これが中間転写ドラムの場合についても同様の問題がある。
【0016】
そこで、本発明の目的は、上述した反転、再定着方式を行った場合においても、転写材や、定着器、搬送部材、転写部材、中間転写部材等の種々のチャージアップを防ぐことができる画像形成装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、トナー像が担持される像担持体と、前記像担持体に担持されたトナー像を転写材に転写部で転写させる転写部材と、転写材に転写されたトナー像を加熱加圧により転写材に定着させる定着手段と、前記定着手段により定着工程終了後の転写材を前記定着手段に表裏反転状態で再搬送させる再搬送経路とを有し、前記再搬送経路を搬送される転写材の裏面に画像転写を行なう両面画像形成工程と画像転写を行なわずに再定着を行なう再定着工程とを選択可能な画像形成装置であって、前記再定着工程が選択された場合、転写材が前記転写部を2回目に通過する際、前記転写材に除電バイアスを印加することを特徴とする。
【0018】
第2の発明は、上記第1の発明で、前記除電バイアスは、接地電位であることを特徴とする。
【0019】
第3の発明は、上記いずれかの発明で、前記除電バイアスは、DCバイアスにACバイアスを重畳したものであることを特徴とする。
【0020】
第4の発明は、上記いずれかの発明で、前記転写部材は転写ローラであることを特徴とする。
【0021】
第5の発明は、上記第1から第3のいずれかの発明で、前記転写部材は転写ベルトであることを特徴とする。
【0022】
第6の発明は、上記いずれかの発明で、前記像担持体が中間転写体であることを特徴とする。
【0023】
第7の発明は、上記いずれかの発明で、前記転写部材の加圧力を可変とし、前記再定着工程において、1回目転写工程時と2回目転写工程時の加圧力が異なることを特徴とする。
【0024】
第8の発明は、上記第7の発明で、前記転写部材の加圧力は、1回目転写工程時に対して2回目転写工程時の加圧力が小さいことを特徴とする。
【0025】
第9の発明は、上記いずれかの発明で、前記定着手段は、再定着時に定着画像面と当接する弾性部材を外周面に有する加圧回転体と、未定着トナー画像と接する定着回転体と、前記定着回転体を回転可能に外嵌保持する保持部材と、前記保持部材に設けられた低熱量の加熱体とを有し、前記加圧回転体が前記定着回転体を介して前記保持部材に設けられた前記加熱体に加圧接触し、前記転写材が前記定着回転体と一体に移動することを特徴とする。
【0026】
第10の発明は、上記第9の発明で、前記定着回転体は、耐熱性フィルムであることを特徴とする。
【0027】
第11の発明は、上記第9または第10の発明で、前記加熱体は、基板上に線状発熱体を形成したものであることを特徴とする。
【0028】
第12の発明は、上記いずれかの発明で、前記再定着工程の転写材搬送速度が、1回目の定着工程での転写材搬送速度よりも速いことを特徴とする。
【0029】
第1の発明によると、反転、再定着過程が選択された場合に、転写材の2回目の転写部通過時においては、除電バイアスを印加することで1回目画像形成工程において帯電された転写材を除電できるため、転写材の過帯電防止効果があり、安定した転写材の搬送を維持することが可能になる。
【0030】
第2の発明によると、転写材の除電バイアスをアースとすることで、より簡単に除電効果を得ることが可能になる。
【0031】
第3の発明によると、印加するバイアスがDCバイアスにACバイアスを重畳したものであるため、より安定した除電効果が得られる。
【0032】
第4から第6の発明によると、安定した画像形成が可能で且つ、過帯電を防止することが可能になる。
【0033】
第7及び第8の発明によると、同時に、転写ローラや中間転写体等の昇温を防止することが可能となる。
【0034】
第9から第11の発明によると、立上げ時間の短縮、更なる消費電力削減を可能にした画像形成を得ることが可能になる。
【0035】
第12の発明によると、より透過性の高い画像や、高グロスの高い画像を得ることが可能になる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
【0037】
(第1の実施の形態)
図1に本発明に係る画像形成装置の一例を示す。なお、同図は、電子写真方式の4色フルカラーレーザービームプリンタの概略構成を示す縦断面図である。
【0038】
まず、同図を参照して画像形成装置の構成及び画像形成プロセスの概略について説明する。なお、以下の説明では、現像装置4内における本来の極性が負極性のトナーを使用してイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色のトナー像をこの順に順次に形成して最終的に4色フルカラーのカラー画像を形成するものとする場合を例に説明する。この画像形成装置は、単色画像も形成することができるのはもちろんであり、形成されるトナーの色数は原稿に応じて適宜選択すればよい。
【0039】
同図に示す画像形成装置は、像担持体としての電子写真方式の像担持体としてのドラム型の感光体(以下「感光ドラム」という)1を備えている。感光ドラム1は、アルミニウムを円筒状に形成した導電性のドラム基体と、その外周面に形成された感光体(感光層)を備えている。感光体としては、例えば、OPC(有機光半導体)、A−Si(アモルファスシリコン)、CdS(硫化カドミウム)、Se(セレン)等の光導電体を使用することができる。
【0040】
感光ドラム1は、画像形成装置本体(不図示)によって回転自在に支持されており、駆動手段(不図示)によって矢印R1方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。
【0041】
感光ドラム1は、その表面に接触配置された帯電ローラ(帯電器)2に帯電電源(不図示)によって帯電バイアスを印加することにより所定の極性、所定の電位に均一に帯電処理される。
【0042】
帯電後の感光ドラム1表面は、露光装置3によって静電潜像が形成される。露光装置3は、光源、ポリゴンミラー、レンズ、反射ミラー(いずれも不図示)等を有し、イエローの画像信号に応じて発生されたレーザー光によって感光ドラム1表面を走査して、第1色目のイエローの静電潜像を形成する。
【0043】
この静電潜像は、現像手段としての現像装置4によって現像される。現像装置4は、回転自在なロータリ4aと、これに搭載された4個の現像器、すなわちそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを収納した現像器4Y、4M、4C、4Bを備えており、ロータリ4aの回転によって、感光ドラム1上の静電潜像の現像に供される現像器(同図では、イエローの現像器4Y)が感光ドラム1に対向する現像位置Dに配置される。現像位置Dに配置された現像器4Yは、感光ドラム1上の静電潜像にイエローのトナーを付着させてイエローのトナー像として現像する。
【0044】
イエローのトナー像は、転写装置5の中間転写体としての中間転写ベルト5a上に1次転写される。
【0045】
中間転写ベルト5aは、厚さ50〜200μm、体積抵抗率106Ω・cm〜1014Ω・cmに調整されたPVdF、PET、ポリイミド、ポリカーボネイト、ポリエチレン、シリコン等の樹脂によって構成することができる。この他には、厚さ0.3〜2mm、体積抵抗率104〜108Ω・cmに調整されたウレタンゴム、ヒドリンゴム、NBR、EPDM等の基層上に、厚さ2〜100μm、体積抵抗108Ω・cm〜1014Ω・cmに調整されたゴム又はPVdF、ポリイミド、PET、ポリカーボネイト、ポリエチレン、シリコン等の樹脂を表層として設けて構成することもできる。
【0046】
本実施の形態においては、ポリイミドにカーボンを分散させて体積抵抗率を109Ω・cm程度に調整した厚み0.1mmの単層無端状ベルトを中間転写ベルトとして用いている。このように、低〜中抵抗化を図ることで、中間転写体ベルトに電荷が蓄積することによる画像不良を防止できる。
【0047】
中間転写ベルト5aは、駆動ローラ5b、テンションローラ5c、5dに掛け渡されていて、駆動手段(不図示)によって駆動ローラ5bを矢印方向(時計回り)に回転させることで、矢印R5方向に回転駆動(移動)される。中間転写ベルト5aの内側には、1次転写ローラ5eが配置されており、この1次転写ローラ5eは、感光ドラム1との間に中間転写ベルト5aを挟持することにより、中間転写ベルト5aとの間に第1の転写位置としての1次転写ニップ部T1を形成している。
【0048】
1次転写ローラ5eには、不図示の高圧電源からトナーの正規の極性とは逆極性の所定の1次転写バイアス(本実施の形態では正極性バイアス)が印加され、これにより感光ドラム1上のイエローのトナー像が中間転写ベルト5a上に1次転写される。トナー像転写後、感光ドラム1表面に残留する1次転写残トナーをクリーニング手段としてのクリーナー6によって除去し、次のマゼンタの画像形成に供される。
【0049】
イエローのトナーについての上述の一連の画像形成プロセス(帯電、露光、現像、1次転写、クリーニング)を、他の3色(マゼンタ、シアン、ブラック)についても同様に行い、中間転写ベルト5a上に順次、4色のトナー像を重ねる。
【0050】
つづいて、中間転写ベルト5a上の4色のトナー像は、紙等の転写材Pに転写される。中間転写ベルト5aの外側には、2次転写ローラ5fが配置されており、この2次転写ローラ5fは、テンションローラ5cとの間に中間転写ベルト5aを挟持するとともに、中間転写ベルト5aとの間に第2の転写位置としての2次転写ニップ部T2を形成している。
【0051】
この2次転写ローラ5fは、外径10mmの芯金6b上に、中抵抗弾性層として、体積抵抗率106〜1011Ω・cmのウレタンゴム層6aを形成したもので、全体の外径は20mmであり、中間転写ドラム4と略等周速度をもって中間転写ドラム4の回転に順方向の矢印の時計方向に回転駆動される。
【0052】
転写材Pは、給紙カセットに収納されており、給紙ローラによって矢印方向に給送され、レジストローラ11によって挟持搬送されながら、中間転写ベルト5aの回転に同期するようにして2次転写ニップ部T2に供給される。
【0053】
2次転写ニップ部T2に供給された転写材Pは、高圧電源(不図示)から2次転写ローラ5fにトナーの正規の極性とは逆極性の所定の2次転写バイアス(本実施の形態では正極性バイアス)を印加することで、中間転写ベルト5a上の4色のトナー像が一括して2次転写される。
【0054】
中間転写ベルト5a上のトナー像の2次転写後、転写材Pは定着器7に搬送され、ここで加熱加圧されて転写材P表面にトナー像が定着され、画像形成装置本体外部に排出され、フルカラーの画像形成が終了する。
【0055】
定着装置については、一般的には熱ローラ定着方式が用いられているが、最近では、より立上げ時間を短縮させるために、薄肉ローラを用いた定着方式や、スタンバイのないクイックスタートが可能なフィルム加熱方式や電磁誘導加熱方式の定着器が用いられる場合がある。本実施形態に用いた加熱定着方式は、フィルム加熱定着方式を採用した。
【0056】
このフィルム加熱方式の加熱装置は薄肉の耐熱性フィルムと、このフィルムの一方面側に固定支持して配置された加熱体(ヒータ)と、他方面側にヒータに対向して配置された、ヒータに対してフィルムを介して被加熱部材を密着させる加圧部材とからなっている。
【0057】
ヒータとしては板状のセラミックヒータを用いた。セラミックヒータは不図示の手段により所望の温度に制御され、フィルムを挟んでヒータと加圧部材との圧接で形成される圧接ニップ部のフィルムと加圧部材との間に、トナー像を形成担持させた転写材を導入して通過させることにより、フィルムを介してヒータで加熱され、未定着画像に熱エネルギーを付与し、トナーが軟化、溶融して画像の加熱定着がなされる。
【0058】
一方、トナー像の2次転写後の中間転写ベルト5aは、クリーナー5gによって表面の2次転写残トナーが除去され次の1次転写に備える。
【0059】
次に、反転、再定着モードについて説明する。
【0060】
反転、再定着モードの場合には、上述した画像形成工程において、定着排紙からの再定着モードに移行する。
【0061】
一回目の定着排紙後、反転モードに移行する本構成においては、定着排紙ローラ12から排出後、反転ローラ13によってスイッチバックさせ、第2搬送路15に転写材を搬送させる。その後、1回目の画像形成工程と同様に転写材は搬送され、再度、転写ニップT2を通過し、定着器7に搬送され、2回目の定着工程終了後、排出ローラ14によって画像形成装置本体外部に排出され、画像形成が終了する。
【0062】
この反転、搬送経路は、自動両面機能がある画像形成装置の場合には、そのまま利用が可能となり、両面工程の2面目の画像形成をせずにそのまま定着器へ紙を送ることになる。
【0063】
次に本実施の形態における特徴部分について詳述する。
【0064】
図1において、20は不図示の除電バイアス印加用電源を含む2次転写部であり、画像形成工程に対応して印加電圧を可変印加可能にしている。
【0065】
本実施の形態において、1回目の画像形成時においては、所定の転写電圧を印加し現像されたトナー画像を転写材に転写し、1回目の定着工程を終了させる。
【0066】
1回目の定着工程終了後、反転ローラ13によって反転、搬送され、2回目の画像形成工程に入る。反転、再定着モードにおける2回目の画像工程時においては、トナー像を転写材へ転写するための転写工程は必要ないため、本実施の形態においては、2回目の転写材の転写ニップ通過時において、転写電圧を0V(接地)として搬送させた。
【0067】
以下に本構成を採用した際の転写材表面電位について記載する。
【0068】
本実施の形態においては、反転、再定着モード時における2回目定着工程において2次転写バイアスを0V(接地)とした場合の転写材表面電位を測定した結果である。
【0069】
図2に測定箇所を示す。図2においてA、B2点の表面電位を測定しており、A点は2回目定着通過直前、B点は2回目定着通過直後を示す。
【0070】
本構成を採用しない従来構成の場合、OHTの連続通紙で測定箇所(A)、(B)でともに+3.0kV以上の帯電がみられたのに対し、本構成では、測定箇所(A)においては、0.5〜1.0kV程度であり、測定点(B)においても、約0.8kV〜1.2kV程度の帯電に抑えられていることが確認された。
【0071】
この結果からも明らかなように、本実施の形態の構成を採用した場合においては、特別な機構を必要とせずに除電バイアスを印加することで、転写材の表面電位や、定着器の表面電位において、過帯電を防止できることがわかった。
【0072】
また、上述した実施の形態においては、除電バイアスを0V(転写部材を接地)としているが、その他の実施形態として、例えば、除電バイアスをDC=0V(転写部材を接地)、且つACを重畳(500V程度印加した)することによって、より確実に除電効果が得られることを確認した。
【0073】
このように、特別な機構を必要とせずに除電バイアスを印加することで、OHT、グロスフィルム、グロスペーパー等の画質向上を図りつつ、かつ、転写材や各キーパーツの過帯電を防止し、搬送不良や画像不良を防止することが可能となることがわかった。
【0074】
また、上記した実施の形態においては、切替え式の4個の現像器、及び中間転写体として中間転写ベルトを使用した画像形成装置の場合について説明したが、図3に示すように4個の感光体(1a〜1d)、現像器(4a〜4d)を含む4個の画像形成ステーションを直列に配置し、中間転写体に中間転写ベルト5aを使用したタンデム方式の画像形成装置でも同様の効果が得られる。
【0075】
なお、2a〜2dは一次帯電ローラ、17a〜17dは感光体1に転写後に残ったトナーをクリーニングするクリーニング手段、3a〜3dは露光手段、50a〜50dは一次転写ローラを示す。
【0076】
(第2の実施の形態)
図4は本発明の第2の実施の形態を示す。
【0077】
本実施形態においては、図4に示すように、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、黒(K)の各色毎に各々の画像形成ユニットを持ち、各画像形成ユニットで形成された異なる色の画像を、無端ベルト状の転写材担持体としての搬送ベルト60に静電的に吸着させ搬送される転写材上に多重転写し、カラー画像の形成を行う、いわゆるタンデム型のカラー画像形成装置を用いている。
【0078】
上記したマゼンタ色、シアン色、イエロー色及び黒色の4つの画像形成ユニットの下部には、用紙などの転写材Pを静電吸着した状態で各画像形成ユニットの転写部位に渡ってこの転写材Pを搬送する無端状の転写材担持体としての搬送ベルト60が配置されている。搬送ベルト60は、駆動ローラ60aと従動ローラ60a、60b間に懸架されており、駆動ローラ60aの回転駆動により矢印R60方向に移動する。
【0079】
各画像形成ユニットにおいて帯電、露光、現像工程を経て現像されたトナー像は各転写帯電器50a、50b、50c、50dの帯電により搬送ベルト60上に保持された転写材Pに順次転写される。
【0080】
上記マゼンタ色、シアン色、イエロー色及び黒色の各色のトナー像が転写された転写材Pは、搬送ベルト60から分離された後に定着装置7に搬送され、定着装置7で加圧、加熱されて定着処理を受け、カラー画像が定着処理された転写材Pは排紙される。
【0081】
また、各感光体(1a〜1d)の表面に付着している残留トナー等は各クリーニング装置(17a〜17d)によって除去される。
【0082】
反転、再定着工程は、上記した第1、第2の実施の形態と同様、反転ローラ13によってスイッチバックさせ、第2搬送路搬送路15に転写材を搬送させる。
【0083】
その後、1回目の画像形成工程と同様に転写材は搬送され、再度、転写ニップT2を通過し、定着器7に搬送され、2回目の定着工程終了後、排出ローラ14によって画像形成装置本体外部に排出され、画像形成が終了する。
【0084】
本実施の形態においては、転写部材50a、50b、50c、50dそれぞれに、第1の実施の形態と同様に、不図示のバイアス電源により除電バイアスを印加させるようにしている。
【0085】
このように転写材担持体を用いた画像形成装置においても、上記した除電バイアスの印加により、第1の実施の形態と同様に転写材の帯電を抑制することができ、OHTやグロスフィルム等を連続通紙した際においてもチャージアップのない良好な画像形成を得ることができた。
【0086】
また、本実施の形態においては、転写部材50a、50b、50c、50dそれぞれに除電バイアスを印加しているが、転写部材50a、50b、50c、50dのうち少なくとも1つに対して上述したように除電バイアスの印加を行う構成の場合においても同様に除電効果は確認された。
【0087】
(第3の実施の形態)
本実施の形態は、上記した第1、第2の実施の形態において、反転再定着工程時における2回目の転写ニップ通過時において、除電バイアスを印加すると同時に、1回目の転写工程時の転写部の加圧力に対して、2回目の転写工程時の転写部の加圧力を下げる構成を採用している。例えば図3に示すように、二次転写ローラ5fを下方に下げるようにしている。
【0088】
反転、再定着工程においては、一旦定着器を通過した転写材を再度転写ニップを再定着させるため、1回目の定着工程後に高温になった転写材が再度定着ニップ部に突入することになる。
【0089】
一方、この反転、再定着モードを必要とするメディアである、OHTやグロスフィルム等は普通紙よりも熱容量が大きいため、一旦加熱されると冷め難く、普通紙よりも高温な状態で2回目の画像形成工程を行うことになる。
【0090】
本実施の形態は、このような場合に極力転写ローラや転写ベルト等の画像形成装置の昇温を防止するために、転写部材を軽圧にすることで転写ベルトやその他画像形成装置への熱の伝達を防ぐために行うものである。
【0091】
本実施の形態においては、転写部において、不図示の加圧力切り替え機構をもうけ、1回目の転写工程においては、良好な転写画像の確保のために4kgの加圧力に設定し、反転、再定着工程時における2回目転写工程時には0.5kgと設定した。
【0092】
OHTを連続通紙した際の転写材と中間転写体の温度を測定した結果を以下に示す。
【0093】
転写加圧力が4kgのままの従来の構成の場合は転写部材の温度が約57℃、中間転写体の温度が62℃であったのに対し、2回目転写工程時の転写加圧力を0.5kgに下げた本構成を採用した場合には、転写部材の温度が約42℃、中間転写体の温度が約46℃となり、それそれ転写部材の温度差が約15℃、中間転写体の温度が約16℃程度の昇温防止効果があることが確認された。
【0094】
このように、除電効果により良好な画像形成が得られると同時に、2回目転写工程時の転写加圧力を小さくすることによって、転写材、中間転写体への熱伝達を防止し、機内昇温を防ぐことが可能になった。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、再定着モードを用いた場合においても、2回目の転写工程時に転写材に除電バイアスを印加させることで、転写材や装置のチャージアップを防止し、安定した転写材搬送や、チャージアップによる画像不良を抑制した良好な画像形成装置を得ることが可能になる。
【0096】
第2の発明によれば、転写材の除電バイアスをアースとすることで、より簡単に除電効果を得ることが可能になる。
【0097】
第3の発明によれば、印加するバイアスがDCバイアスにACバイアスを重畳したものであるため、より安定した除電効果が得られる。
【0098】
第4から第6の発明によれば、安定した画像形成が可能で且つ、過帯電を防止することが可能になる。
【0099】
第7及び第8の発明によれば、同時に、転写ローラや中間転写体等の昇温を防止することが可能となる。
【0100】
第9から第11の発明によれば、立上げ時間の短縮、更なる消費電力削減を可能にした画像形成を得ることが可能になる。
【0101】
第12の発明によれば、より透過性の高い画像や、高グロスの高い画像を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す画像形成装置の概略断面図
【図2】転写材の表面電位の測定個所を示す図
【図3】第1の実施の形態の変形例を示す概略断面図
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す画像形成装置の概略断面図
【図5】従来の画像形成装置の概略断面図
【符号の説明】
1…感光体ドラム
2…帯電ローラ
3…露光装置
4…現像装置
5…転写装置
5a…中間転写ベルト
5e…1次転写ローラ
5f…2次転写ローラ
5g…クリーナー
6…クリーナー
7…定着装置
11…レジローラ
12…排紙ローラ
13…反転ローラ
14…排出ローラ
15…搬送路
50a〜50b…転写ローラ
60…転写材搬送ベルト
Claims (12)
- トナー像が担持される像担持体と、前記像担持体に担持されたトナー像を転写材に転写部で転写させる転写部材と、転写材に転写されたトナー像を加熱加圧により転写材に定着させる定着手段と、前記定着手段により定着工程終了後の転写材を前記定着手段に表裏反転状態で再搬送させる再搬送経路とを有し、前記再搬送経路を搬送される転写材の裏面に画像転写を行なう両面画像形成工程と画像転写を行なわずに再定着を行なう再定着工程とを選択可能な画像形成装置であって、前記再定着工程が選択された場合、転写材が前記転写部を2回目に通過する際、前記転写材に除電バイアスを印加することを特徴とする画像形成装置。
- 前記除電バイアスは、接地電位であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記除電バイアスは、DCバイアスにACバイアスを重畳したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記転写部材は転写ローラであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記転写部材は転写ベルトであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記像担持体が中間転写体であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記転写部材の加圧力を可変とし、前記再定着工程において、1回目転写工程時と2回目転写工程時の加圧力が異なることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記転写部材の加圧力は、1回目転写工程時に対して2回目転写工程時の加圧力が小さいことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記定着手段は、再定着時に定着画像面と当接する弾性部材を外周面に有する加圧回転体と、未定着トナー画像と接する定着回転体と、前記定着回転体を回転可能に外嵌保持する保持部材と、前記保持部材に設けられた低熱量の加熱体とを有し、前記加圧回転体が前記定着回転体を介して前記保持部材に設けられた前記加熱体に加圧接触し、前記転写材が前記定着回転体と一体に移動することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記定着回転体は、耐熱性フィルムであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
- 前記加熱体は、基板上に線状発熱体を形成したものであることを特徴とする請求項9または10に記載の画像形成装置。
- 前記再定着工程の転写材搬送速度が、1回目の定着工程での転写材搬送速度よりも速いことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の画像形成装置。
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JP2002159284A JP2004004258A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011013397A (ja) * | 2009-07-01 | 2011-01-20 | Oki Data Corp | 画像形成装置及びカラーバランス調整方法 |
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2002
- 2002-05-31 JP JP2002159284A patent/JP2004004258A/ja active Pending
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