JP2000081805A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000081805A
JP2000081805A JP10251006A JP25100698A JP2000081805A JP 2000081805 A JP2000081805 A JP 2000081805A JP 10251006 A JP10251006 A JP 10251006A JP 25100698 A JP25100698 A JP 25100698A JP 2000081805 A JP2000081805 A JP 2000081805A
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roller
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toner
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JP10251006A
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English (en)
Inventor
Kunio Shigeta
邦男 重田
Yotaro Sato
洋太郎 佐藤
Satoru Haneda
哲 羽根田
Hisayoshi Nagase
久喜 永瀬
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両面にトナー像を保持した転写材を一括定着
する画像形成装置において、消費電力を節約して両面の
トナー像を乱さず良好な定着の行われる画像形成装置を
提供する。 【解決手段】 転写材である記録紙P上の両面にトナー
像を転写したのちに定着する画像形成装置において、上
部の定着手段は内部に第1ヒータ313を有する上流部
の第1のローラである加熱ローラ311と下流部の第2
のローラである定着ローラ312との間に張設された回
動ベルトである定着ベルト310から成り、該上部の定
着手段下部に転写材搬送用の拍車部材18を有し、下部
の定着手段は内部に第2ヒータ323を有する加圧ロー
ラ320であり、加圧ローラ320は定着ローラ312
と、定着ベルト310を介して当接していることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナー像形成手段
により像形成体上に形成したトナー像を転写材に転写、
定着して画像を得る、複写機、プリンタ、FAX等の電
子写真方式の画像形成装置に関し、さらに詳しくは、ト
ナー像形成手段により像形成体上に形成したトナー像を
転写材の表面に転写、及び像形成体上に形成したトナー
像を中間転写体を介して転写材の裏面に転写した後、転
写材の両面のトナー像を一括して定着して両面画像を得
る画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画像形成装置においては、像形成
体上に形成した一方の面の画像を転写材上に転写、定着
し、転写材を一旦両面反転給送装置に収納し、次に像形
成体上に形成する他方の面の画像とタイミングを合わせ
て転写材を両面反転給送装置より給送し、転写材の他方
の面に画像を転写、定着する方法がとられている。
【0003】この画像形成装置では、転写材を一旦両面
反転給送装置に収納した後再度給送するという転写材の
搬送が行われることから、転写材の搬送距離が長くな
り、両面画像形成に多くの処理時間を要するという問題
があった。また1度定着手段を通過してカールし易くな
った転写材を再び給送するため、転写材搬送の信頼性が
低く、転写材のジャムや転写材のシワ等を引き起こす原
因となっていた。
【0004】これに対し、特公昭49−37538号公
報、特公昭54−28740号公報、特開平1−444
57号公報や特開平4−214576号公報等により、
転写材の両面にトナー像を転写した後、1回の定着で両
面画像を得る画像形成装置や画像形成方法が提案されて
いる。
【0005】また本願発明者らは、像形成体の周りに帯
電手段、像露光手段、現像手段等よりなるトナー像形成
手段を複数組配置するとともに、像形成体に対向して中
間転写体を設け、まず像形成体上に裏面画像となる重ね
合わせカラートナー像を形成してこれを一旦中間転写体
に一括して転写した後、次に表面画像となる重ね合わせ
カラートナー像を像形成体上に形成し、像形成体上のト
ナー像を転写材の表面に、中間転写体上のトナー像を転
写材の裏面にそれぞれ転写した後、転写材上のトナー像
を定着して両面カラー画像を形成する画像形成装置を製
作し、転写材両面へのカラー画像形成や片面のみのカラ
ー画像形成等について検討を行っている。例えば特開平
9−258518号はこれに関する技術開示を行ったも
のである。
【0006】かかる画像形成装置においては、両面画像
形成に当たって表裏にトナー像を転写した転写材を定着
装置に1度通すだけで済むため、転写材搬送の信頼性が
高く、また転写材の搬送路を短縮してコピーの処理速度
も早められる特長を有している。しかし、両面にトナー
像を有した転写材を一括して定着を行うには転写材の両
面に対向して加熱手段を有することが必要である。
【0007】上記の画像形成装置に適した定着装置とし
て、加熱ローラを有する定着ベルトと内部に加熱手段を
有する加圧ローラから成るベルト式定着装置が最近提案
された。この定着装置は定着ベルトの熱容量が小さいの
でウォームアップ時間を短縮でき、また転写材上のトナ
ー像を予備加熱することができるのでニップ部の温度を
低く抑えることができ、オフセット余裕度が向上しオイ
ルレス定着も可能であり、低電力化を図ることができる
という特長がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記ベルト式定着装置
を備えた画像形成装置は迅速に両面定着が可能なる装置
であるが、転写材の表裏に担持するトナー像、特に裏面
のトナー像を乱さずに定着するという要求に対してはま
だ完全なものは提供されていない。
【0009】本発明の目的は、消費電力が低く、両面画
像形成時のトナー像の乱れのない画像を得る画像形成装
置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的に対しては、未
定着トナー像を転写材の両面に形成した後定着を行う画
像装置において、上部の定着手段は内部に加熱手段を有
する転写材搬送方向上流側の第1のローラと転写材搬送
方向下流側の第2のローラとの間に張設された回動ベル
トから成り、該上部の定着手段の下部に転写材搬送用の
拍車部材を有し、下部の定着手段は内部に加熱手段を有
するローラであり、該ローラは前記第2のローラと、前
記回動ベルトを介して当接していることを特徴とする画
像形成装置によって達成される。
【0011】なお、上記発明において、片面あるいは両
面モードに応じて、前記上部の定着手段内の加熱手段及
び前記下部の定着手段内の加熱手段を選択的に使用する
こと、また前記拍車部材による転写材の搬送面と前記回
動ベルトは傾斜(傾斜角度=5〜20°)していること
を特徴とする前記の画像形成装置は好ましい実施態様で
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明が適用される転写材の両面
にトナー像を形成して定着を行うようにした画像形成装
置の一実施の形態として、トナー像形成手段により像形
成体上に形成したトナー像を転写材の表面に転写、及び
像形成体上に形成したトナー像を中間転写体を介して転
写材の裏面に転写した後、転写材の両面に転写されたト
ナー像を一括して定着する画像形成装置について説明す
る。なお、本発明は以下に述べる実施の形態に限定され
るものではない。また本欄の記載は請求項の技術的範囲
や用語の意味を限定するものではない。また、以下の実
施形態の説明において、トナー像の転写材への転写の際
に転写位置において像形成体に対向する側の転写材の面
を表面、転写材の他方の側の面すなわち中間転写体に対
向する側の転写材の面を裏面といい、転写材の表面に転
写する画像を表面画像、転写材の裏面に転写する画像を
裏面画像という。以下説明する実施の形態は何れもカラ
ー画像を形成する画像形成装置の実施例であるが、本発
明はモノクロ用の画像形成装置についても適用される。
【0013】上記の画像形成装置の実施形態の画像形成
プロセスおよび各機構について、図1〜図3を用いて説
明する。図1は本発明の一実施形態を示す画像形成装置
の断面構成図であり、図2は図1の像形成体の側断面図
であり、図3は転写材の両面に画像形成を行うときのト
ナー像の形成状態と転写材の供給を示す図である。
【0014】図1において、10は像形成体である感光
体ドラム、11は各色毎の帯電手段であるスコロトロン
帯電器、12は各色毎の像露光手段である露光ユニッ
ト、13は各色毎の現像手段である現像器、14は中間
転写体、15は第1及び第2の転写手段である1次転写
器、15gは第3の転写手段である2次転写器、16c
は転写材供給手段であるタイミングローラ、30は定着
手段である定着装置である。
【0015】像形成体である感光体ドラム10は、例え
ば、光学ガラスや透明アクリル樹脂の透明部材によって
形成される円筒状の基体の外周に、透明の導電層、a−
Si層あるいは有機感光層(OPC)等の感光層を形成
したものであり、図1の矢印で示す時計方向に回転され
る。
【0016】感光体ドラム10は、図2に示す如く、そ
れを係合固定する両端面のフランジ部材10a及び10
bが、装置本体に架設固定されるドラム軸110に対し
両端のフランジ部材10a及び10bに嵌込まれたベア
リング110a、110bにより軸受けされて回転自在
に支持され、フランジ部材10bの一体とする歯車Gが
装置本体側の駆動歯車と噛合して駆動されることにより
所定の方向に定速で回転される。
【0017】各色毎の帯電手段であるスコロトロン帯電
器11、各色毎の像露光手段である露光ユニット12及
び各色毎の現像手段である現像器13は、これらを1組
として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)及び黒色(K)の各色の画像形成プロセス用とし
て4組設けられ、図1の矢印にて示す感光体ドラム10
の回転方向に対して、Y、M、C、Kの順に配置され
る。
【0018】各色毎の帯電手段であるスコロトロン帯電
器11は感光体ドラム10の移動方向に対して直交する
方向に感光体ドラム10と対峙して取り付けられ、感光
体ドラム10の前述した感光層に対し所定の電位に保持
された制御グリッドと、例えば鋸歯状電極からなる放電
電極11aとを有し、トナーと同極性のコロナ放電(本
実施形態においてはマイナス帯電)を行い、感光体ドラ
ム10に対し一様な電位を与える。放電電極11aとし
ては、その他ワイヤ電極を用いることも可能である。
【0019】各色毎の像露光手段である露光ユニット1
2は、感光体ドラム10上での露光位置が、各色毎のス
コロトロン帯電器11に対して感光体ドラム10の回転
方向下流側に位置するようにして感光体ドラム10の内
部に配置される。露光ユニット12は、それぞれ、感光
体ドラム10の軸と平行に主走査方向に配列された発光
素子としてのLED(発光ダイオード)を複数個アレイ
状に並べた線状の発光素子12aと、等倍結像素子とし
てのセルフォックレンズ12bと、ホルダとから構成さ
れる。保持部材120に、各色毎の露光ユニット12の
他に、一様露光器12c及び転写同時露光器12dが取
付けられ、一体となって感光体ドラム10の基体内部に
収容される。別体の画像読取り装置によって読み取ら
れ、メモリに記憶された各色の画像データがメモリより
順次読み出されて各色毎の露光ユニット12にそれぞれ
電気信号として入力される。露光素子としては、その他
FL(蛍光体発光),EL(エレクトロルミネッセン
ス),PL(プラズマ放電)等の複数の発光素子をアレ
イ状に並べた線状のものが用いられる。この実施形態で
使用される発光素子の発光波長は、通常Y、M、Cのト
ナーに対して透過性の高い680〜900nmの範囲の
ものが良好であるが、感光体ドラム10の内側(裏面)
から像露光を行うことからカラートナーに透明性を十分
に有しないこれより短い波長でもよい。
【0020】各色毎の現像手段としての現像器13は、
感光体ドラム10の周面に対し所定の間隙を保ち、感光
体ドラム10の回転方向と順方向又は逆方向に回転する
例えば厚み0.5〜1mm、外径15〜25mmの円筒
状の非磁性のステンレス鋼あるいはアルミニウム材で形
成された内部に磁石体を有する現像スリーブ131と、
現像ケーシング138とを有し、内部にイエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒色
(K)の一成分あるいは二成分の現像剤を収容してい
る。それぞれの現像器13の現像スリーブ131は、不
図示の突き当てコロにより感光体ドラム10と所定の間
隙、例えば100〜1000μmをあけて非接触に保た
れており、現像スリーブ131に対しトナーと同極性
(本実施形態においてはマイナス極性)の直流電圧に交
流電圧を重畳した現像バイアスを印加することにより、
非接触の反転現像を行い、感光体ドラム10上にトナー
像を形成する。
【0021】中間転写体14は、体積抵抗率108〜1
15Ω・cmの無端状のベルトであり、例えばシリコン
ゴム或いはウレタンゴム等に導電材料を分散した厚さ
0.5〜2.0mmの半導電性のゴムベルト基体の外側
に、トナーフィルミング防止層として厚さ5〜50μm
の半導電性のフッ素コーティングを行った2層構成のシ
ームレスベルトである。ベルトの基体としては、この他
に、変性ポリイミド、熱硬化性ポリイミド、エチレンテ
トラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデ
ン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチック
に導電材料を分散した、厚さ0.1〜1.0mmの半導
電性フィルムを使用することもできる。中間転写体14
は、駆動ローラ14dと従動ローラ14eに内接してテ
ンションローラ14kにより水平方向に張設された状態
で、駆動ローラ14dに伝達される動力により図1の矢
印で示す反時計方向に循環して搬送・回転される。
【0022】第1及び第2の転写手段である1次転写器
15は、中間転写体14を挟んで感光体ドラム10に対
向して設けられ、中間転写体14と感光体ドラム10と
の間に転写位置14bを形成する。1次転写器15には
トナーと反対極性(本実施形態においてはプラス極性)
の直流電圧が印加され、転写位置14bに転写電界を形
成することにより、感光体ドラム10上のトナー像を中
間転写体14上又は転写材である記録紙Pの表面に転写
する。
【0023】第3の転写手段である2次転写器15g
は、中間転写体14を挟んで接地された導電性ローラ1
4pに対向して設けられ、トナーと反対極性(本実施形
態においてはプラス極性)の直流電圧が印加され、中間
転写体14上のトナー像を記録紙Pの裏面に転写する。
【0024】転写材供給手段であるタイミングローラ1
6cは、感光体ドラム10上の表面画像のカラートナー
像又は中間転写体14上の裏面画像のカラートナー像と
同期して、転写材である記録紙Pを転写位置14bへ供
給する。
【0025】定着手段である定着装置30は、記録紙P
の搬送方向上流側に設けられ内部に加熱手段を有する第
1のローラと記録紙Pの搬送方向下流側に設けられる加
圧用の第2のローラ312の間に張架された定着ベルト
310とから成り記録紙Pの表面トナー像の定着を担当
する上部の定着手段と、該上部の定着手段の下部に設け
られた拍車部材18と、内部に加熱手段を有し定着ベル
ト310を介して前記第2のローラ312に対向して設
けられる加圧ローラ320から成り記録紙Pの裏面トナ
ー像の定着を担当する下部の加熱手段と、から構成され
るベルト方式の定着装置であり、内部に加熱手段を有す
る加圧ローラ320が、上記定着ベルト310を介して
第2のローラ312に当接していることを特徴とし、定
着ベルト310と加圧ローラ320との間で熱と圧力を
加えることにより記録紙P上のトナー像を定着する。
【0026】次に画像形成プロセスを説明する。
【0027】本装置とは別体の画像読み取り装置におい
て、撮像素子により読み取られた原稿画像の画像デー
タ、あるいはコンピュータで編集された画像の画像デー
タは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)
及びK(黒色)の各色別の画像信号として一旦メモリに
記憶・格納される。
【0028】画像記録のスタートにより不図示の感光体
駆動モータの始動により不図示の駆動用の歯車を通して
感光体ドラム10の奥側フランジ10bに設けられた歯
車Gが回動され、感光体ドラム10を図1の矢印で示す
時計方向へ回転し、同時にイエロー(Y)のスコロトロ
ン帯電器11の帯電作用により感光体ドラム10に一様
に電位の付与が開始される。
【0029】感光体ドラム10は電位を付与された後、
Yの露光ユニット12において第1の色信号すなわちY
の画像データに対応する電気信号による露光が開始され
感光体ドラム10の回転走査によってその表面の感光層
に原稿画像のYの画像に対応する静電潜像を形成する。
【0030】前記の潜像はYの現像器13により非接触
の状態で反転現像され感光体ドラム10の回転に応じイ
エロー(Y)のトナー像が形成される。
【0031】次いで感光体ドラム10は、前記イエロー
(Y)のトナー像の上からマゼンタ(M)のスコロトロ
ン帯電器11の帯電作用により電位が付与され、Mの露
光ユニット12の第2の色信号すなわちMの画像データ
に対応する電気信号による露光が行われ、Mの現像器1
3による非接触の反転現像によって前記のイエロー
(Y)のトナー像の上にマゼンタ(M)のトナー像が重
ね合わせて形成される。
【0032】同様のプロセスにより、シアン(C)のス
コロトロン帯電器11、Cの露光ユニット12及びCの
現像器13によってさらに第3の色信号に対応するシア
ン(C)のトナー像が重ね合わせて形成され、さらにそ
の上に黒色(K)のスコロトロン帯電器11、Kの露光
ユニット12及びKの現像器13によって第4の色信号
に対応する黒色(K)のトナー像が順次重ね合わせて形
成され、感光体ドラム10の一回転以内にその周面上に
カラートナー像が形成される。
【0033】これらY、M、C及びKの露光ユニット1
2による感光体ドラム10の感光層に対する露光は感光
体ドラム10の内部より前述した透明の基体を通して行
われる。従って第2,第3及び第4の色信号に対応する
画像の露光も何れも先に形成されたトナー像の影響を全
く受けることなく行われ、第1の色信号に対応する画像
と同等の静電潜像を形成することが可能となる。
【0034】上記の画像形成プロセスによって像形成体
である感光体ドラム10上に裏面画像となる重ね合わせ
カラートナー像が形成され、この感光体ドラム10上の
裏面画像の重ね合わせカラートナー像が転写位置14b
において、トナーと反対極性(本実施形態においてはプ
ラス極性)の直流電圧が印加される第1の転写手段とし
ての1次転写器15により、中間転写体14上に一括し
て転写される。この際、良好な転写がなされるように、
例えば発光ダイオードを用いた転写同時露光器12dに
よる一様露光が行われる。
【0035】転写後の感光体ドラム10の周面上に残っ
たトナーは感光体ドラムAC除電器17により除電を受
けた後、クリーニング装置19に至り、感光体ドラム1
0に当接したゴム材から成るクリーニングブレード19
aによってクリーニングされ、さらに、前プリントまで
の感光体の履歴をなくすために、例えば発光ダイオード
を用いた帯電前の一様露光器12cによる露光によって
感光体周面の除電がなされ、前回プリント時の帯電が除
去されて引き続き次のカラー画像形成が行われる。
【0036】以上のようにして中間転写体14上に裏面
画像となる重ね合わせカラートナー像が形成された後、
引き続き中間転写体14上の裏面画像と転写位置14b
における同期がとられて、上記のカラー画像形成プロセ
スと同様にして、表面画像となる重ね合わせカラートナ
ー像が感光体ドラム10上に形成される。なおこの時に
形成される表面画像は、感光体ドラム10では先に形成
した裏面画像とは互いに鏡像になる様に画像データを変
更する必要がある。
【0037】また転写材である記録紙Pが転写材収納手
段である給紙カセット16より、送り出しローラ16a
により送り出され、給送ローラ16bにより給送されて
タイミングローラ16cへ搬送される。
【0038】記録紙Pは、転写材供給手段であるタイミ
ングローラ16cの駆動によって、感光体ドラム10上
に形成される表面画像のカラートナー像と、中間転写体
14に担持されている裏面画像のカラートナー像との同
期がとられて転写位置14bへ給送される。このとき中
間転写体14に担持されている裏面画像及び感光体ドラ
ム10上に形成される表面画像のトナー像形成状態と、
これらと同期して給送される記録紙Pの関係を図3に示
す。
【0039】記録紙Pが転写位置14bへ給送される
際、記録紙Pは、中間転写体14に非接触のコロナ放電
器からなる転写材帯電手段としての紙帯電器15fによ
りトナーと同極性に紙帯電され、中間転写体14に吸着
されて転写位置14bへ給送される。トナーと同極性に
紙帯電を行うことにより、中間転写体14上のトナー像
や感光体ドラム10上のトナー像と引き合うことを防止
して、トナー像の乱れを防止している。また、転写材帯
電手段としては、中間転写体14に当接及び当接解除可
能な導通ブラシや導通ローラ等を用いることも可能であ
る。
【0040】転写位置14bではトナーと反対極性(本
実施形態においてはプラス極性)の電圧が印加される第
2の転写手段としての1次転写器15により感光体ドラ
ム10の周面上の表面画像が一括して記録紙Pの表面
(上面)に転写される。この際、中間転写体14の周面
上の裏面画像は記録紙Pに転写されないで中間転写体1
4上に存在する。
【0041】表面にカラートナー像が転写された記録紙
Pは次に、トナーと反対極性(本実施形態においてはプ
ラス極性)の電圧を印加した第3の転写手段としての2
次転写器15gへと搬送され、2次転写器15gにより
中間転写体14の周面上の裏面画像を一括して記録紙P
の裏面(下面)に転写する。
【0042】各色のトナー像は互いに重なり合うことか
ら、一括転写を可能とするにはトナー層の上層と下層の
トナーとが同様の帯電量で同一極性に帯電していること
が好ましい。このことから、中間転写体14上に形成し
たカラートナー像をコロナ帯電により極性反転を行った
り、感光体ドラム10上に形成したカラートナー像をコ
ロナ帯電により極性反転を行う両面画像形成法では、下
層のトナーが同極性に十分帯電されないことから、転写
不良となるので好ましくない。
【0043】感光体ドラム10上で反転現像を繰り返
し、重ね合わせて形成した同極性のカラートナー像を極
性を変えずに中間転写体14に一括転写し、次に、極性
を変えずに記録紙Pに一括転写することが、裏面画像形
成の転写性の向上に寄与するので好ましい。表面画像形
成に対しても、感光体ドラム10上に反転現像を繰り返
し、重ね合わせて形成した同極性のカラートナー像を極
性を変えずに記録紙Pに一括転写することが、表面画像
形成の転写性の向上に寄与するので好ましい。
【0044】以上のことからカラー画像形成において
は、第1、第2の転写手段と第3の転写手段を別々に設
け、第1の転写手段を動作させて転写材の表面にカラー
トナー像を形成し、次に、第3の転写手段を動作させて
転写材の裏面にカラートナー像を形成する両面画像形成
法が好ましく採用される。
【0045】両面にカラートナー像が転写された記録紙
Pが中間転写体14を挟んで接地された導電性の駆動ロ
ーラ14dに対向して設けられる転写材分離用としての
除電器15hにより除電され、中間転写体14から分離
され、定着前のトナー像を乱さないために設けられた拍
車部材18の上を通過して、後に説明する上部に定着ベ
ルト310、下方に加圧ローラ320を有する定着手段
としての定着装置30へと搬送される。記録紙Pは上側
の定着ベルト310により予備加熱された後、定着ベル
ト310と下側の加圧ローラ320との間で熱と圧力と
を加えられることにより記録紙Pの表裏面の付着トナー
が定着され、両面画像記録がなされた記録紙Pは排紙ロ
ーラ19aにより送られて、装置上部のトレイ19bへ
排出される。
【0046】転写後の中間転写体14上に残ったトナー
は、中間転写体14のクリーニング手段である中間転写
体クリーニング装置140に設けられ中間転写体14に
当接及び当接解除可能なブレードによりクリーニングさ
れる。また、転写後の感光体ドラム10の周面上に残っ
たトナーは除電器17により除電を受けた後、クリーニ
ング装置19に至り、感光体ドラム10に当接したゴム
材から成るクリーニングブレード19aによってクリー
ニング装置19内に掻き落とされ、スクリュウ19bに
よって不図示の排トナー容器に回収される。クリーニン
グ装置19により残留トナーを除去された感光体ドラム
10は一様露光器12cによる露光によって感光体周面
の除電がなされた後、Yのスコロトロン帯電器11によ
って一様帯電を受け、次の画像形成サイクルにはいる。
【0047】上記の画像形成装置においては、以上のよ
うにして重ね合わせたカラートナー像を一括転写して記
録紙Pの両面にカラー画像を形成するので、中間転写体
14上のカラー画像の色ズレやトナーの散りやこすれ等
が起こりにくく、画像劣化が少ない良好な両面カラー画
像を形成することができる。
【0048】次に、感光体ドラム10上に形成されたト
ナー像が記録紙Pの両面或いは片面に転写されて定着装
置へ進入するまでのトナー像の状態について、図4及び
図5を用いて説明する。ここで像形成体である感光体ド
ラム10はマイナスに帯電し、感光体ドラム10上の潜
像はマイナスの電荷をもったトナーによって反転現像が
なされて、マイナスの電荷をもったトナー像が感光体ド
ラム10上に形成された場合について説明する。
【0049】図4は、感光体ドラム10上に形成した表
面画像のトナー像を記録紙P上に直接転写する第1の画
像形成工程によって、記録紙Pの表面のみにトナー像が
付着した状態で定着装置30に進入して行く際の説明図
である。感光体ドラム10上に形成されたマイナス極性
の表面画像のトナー像は、記録紙Pとさらにその背後の
中間転写体14を介して1次転写器15によってプラス
極性の電圧が印加され、記録紙Pに転写がなされる(図
4(a))。マイナス極性の表面画像のトナー像を上面
に保持した記録紙Pは、交流電圧が印加された除電器1
5hによって除電がなされて中間転写体14から分離
し、定着装置30へと進入する(図4(b))。
【0050】また図5は、感光体ドラム10上に形成し
た表面画像のトナー像を記録紙P上に直接転写する第1
の画像形成工程と、感光体ドラム10上に形成した裏面
画像のトナー像を中間転写体を介して記録紙P上に転写
する第2の画像形成工程によって、記録紙Pが両面にト
ナー像を担持した状態で、定着装置30に進入して行く
際の説明図である。感光体ドラム10上に形成されたマ
イナス極性の裏面画像のトナー像は、中間転写体14の
背後から第1の転写手段である1次転写器15によって
プラス極性の電圧が印加されて、中間転写体14上に転
写される(図5(a))。
【0051】引き続いて、感光体ドラム10上にはマイ
ナス極性の表面画像のトナー像が形成される。表面画像
のトナー像は、記録紙Pとさらにその背後の裏面画像の
トナー像を担持した中間転写体14を介して第2の転写
としての1次転写器15によってプラス極性の電圧が印
加され、記録紙Pの上面に転写される(図5(b))。
ついで中間転写体14上に付着した裏面画像のトナー像
は、記録紙Pの上側から第3の転写手段である2次転写
器15gによってプラス極性の電圧が印加されることに
よって記録紙Pの下面に転写がなされる。この際、記録
紙P上面の表面画像のトナー像の電位は、直上から2次
転写器15gによりプラス極性の電圧が印加されること
によってマイナス極性からプラス極性に転換する(図5
(c))。記録紙Pの上面にプラス極性の表面画像のト
ナー像を担持し、下面にマイナス極性の裏面画像のトナ
ー像を担持した状態で、記録紙Pは除電器15hによっ
て除電がなされて中間転写体14から分離し、定着装置
30へと進入する(図5(d))。
【0052】また、図6は本発明の他の実施形態を示す
画像形成装置の断面構成図である。図1と同一部分は同
一符号を付してあり、その作用も同一であり詳細な説明
は省略する。
【0053】本実施形態の画像形成装置では、回転する
中間転写体14上面には、第1及び第2プロセスユニッ
ト2A,2Bが水平配置されている。この第1及び第2
プロセスユニット2A,2Bそれぞれはトナー像を担持
する像形成体である感光体ドラム20A,20Bと、感
光体ドラム20A,20B上にトナー像を形成するトナ
ー像形成手段26A,26Bとで構成され、周知の電子
写真プロセスで感光体ドラム20A,20B上にトナー
像を形成するプロセスユニットであり、後段において詳
述するように、制御を除いて同じ構成を有している。な
お、第1及び第2プロセスユニット2A,2Bとは同じ
構成であるのでA,Bの添え字を除いた符号を記すこと
もある。プロセスユニット2は、図示しないガイド部材
を介して装置本体の上方から各感光体ドラム20の周面
が前記の中間転写体14に所定の当接圧をもって接する
よう位置規制して装着される。なお、トナー像形成手段
26は、帯電手段であるスコロトロン帯電器21、露光
手段である露光ユニット25、現像手段である現像器2
3及びクリーニング手段であるクリーニング装置24と
から構成されている。
【0054】第1及び第2像形成体である感光体ドラム
20A,20Bは外径30〜80mmの接地された円筒
状のアルミニウム基体の外周に、有機感光層(OPC)
を形成したもので、装置本体の動力により時計方向に前
記中間転写体14の周速度と同速度をもって駆動回転さ
れる。
【0055】スコロトロン帯電器21は鋸歯状電極ある
いはワイヤ電極からなるコロナ放電電極と、感光体ドラ
ム20の前述した有機感光体層に対し所定の電位に保持
された制御グリッドとで構成され、感光体ドラム20の
移動方向に対して直交する方向に感光体ドラム20と対
峙し近接して取り付けられる。スコロトロン帯電器21
はトナーと同極性のコロナ放電(本実施形態においては
マイナス帯電)を行い、感光体ドラム20に対し一様な
帯電を与える。
【0056】露光ユニット25は、感光体ドラム20の
軸と平行に主走査方向に配列された像露光光発光素子と
してのLED(発光ダイオード)を複数個アレイ状に並
べた線状の露光素子と、等倍結像素子としてのセルフォ
ックレンズから構成される。露光素子としては、その他
FL(蛍光体発光),EL(エレクトロルミネッセン
ス),PL(プラズマ放電)等の複数個の発光素子をア
レイ状に並べた線状のものが用いられる。露光ユニット
は、別体の画像読み取り装置によって読み取られメモリ
に記憶された画像データに基づいて感光体ドラム20に
像露光を行い、感光体ドラム20上に潜像を形成する。
【0057】現像器23は、例えば厚み0.5〜1m
m、外径10〜30mmの円筒状の非磁性のステンレス
鋼あるいはアルミニウム材で形成された現像スリーブ2
30を備え、内部に一成分あるいは二成分の現像剤を収
容している。現像スリーブ230は、感光体ドラム20
の回転方向と順方向に回転しており、現像スリーブ23
0に対しトナーと同極性(本実施形態においてはマイナ
ス極性)の直流電圧あるいはさらに交流電圧を加えた現
像バイアスを印加することにより、感光体ドラム20の
露光部に対して接触又は非接触状態で反転現像が行われ
る。
【0058】第1の転写手段である1次転写器15B及
び第2の転写手段である1次転写器15Aは、前記の中
間転写体14の背面にトナーと反対極性の電荷を付与し
て感光体ドラム20との間にトナー像の転写電界を形成
するもので、それぞれの感光体ドラム20の周面に対向
して配置され、1次転写器15Aは感光体ドラム20A
のトナー像を供給される転写材である記録紙Pの上面
(表面)に、一方1次転写器15Bは感光体ドラム20
Bのトナー像を中間転写体14上にそれぞれ転写する。
【0059】転写材帯電手段である紙帯電器15fは、
コロナ放電器からなる帯電器で、第1プロセスユニット
2Aと第2プロセスユニット2Bとの間に位置してい
て、接地した従動ローラ14mに対向して配置され、中
間転写体14に非接触で、記録紙Pの中間転写体14へ
の搬送時に供給される記録紙Pをトナーと同極性に帯電
し、帯電された記録紙Pは中間転写体14上に1次転写
器15Bにより転写されたトナー像を介して、あるいは
直接吸着して感光体ドラム20Aの転写位置へと搬送さ
れる。
【0060】第3の転写手段である2次転写器15g
は、中間転写体14上の記録紙Pの上面(表面)にトナ
ーと反対極性の電荷を付与することによって中間転写体
14上のトナー像を記録紙Pの下面(裏面)に転写する
もので、接地したローラ14pに対向して配置される。
【0061】分離手段である除電器15hは、上下すな
わち表裏両面にトナー像を転写された記録紙Pを除電し
て、中間転写体14の周面より分離するもので、2次転
写器15gに隣接して設けられ、接地した駆動ローラ1
4dに対向して配置される。
【0062】定着手段である定着装置30は、記録紙P
の搬送方向上流側に設けられ内部に加熱手段を有する第
1のローラと記録紙Pの搬送方向下流側に設けられ加圧
用の第2のローラ312の間に張架された定着ベルト3
10とから成り記録紙Pの表面トナー像の定着を担当す
る上部の定着手段と、該上部の定着手段の下部に設けら
れた拍車部材18と、前記第2のローラ312に対向し
て設けられ内部に加熱手段を有する加圧ローラ320か
ら成り記録紙Pの裏面トナー像の定着を担当する下部の
定着手段と、から構成されるベルト方式の定着装置であ
り、除電器15hにより中間転写体14から分離し、拍
車部材18を経て搬送される記録紙Pを挟持搬送するこ
とにより表裏両面に転写されたトナー像を同時に圧着加
熱して定着する。
【0063】次にこの画像形成装置のプロセスについて
説明する。図示しない画像読取り装置あるいはパソコン
などから画像データが入力されると画像処理を施した
後、一旦メモリに格納されて画像形成のプロセスに対応
して表面と裏面の画像データが鏡像関係に処理されて、
順次(それぞれ選択されて)露光ユニット25A,25
Bに出力される。
【0064】先ず裏面の画像データが第2プロセスユニ
ット2Bの露光ユニット25Bに入力され、第2プロセ
スユニット2Bの第2トナー像形成手段26Bにおいて
はスコロトロン帯電器21B、露光ユニット25B、現
像器23Bの作用により第2像形成体である感光体ドラ
ム20Bの周面上に、裏面の画像データに基づいた裏面
のトナー像が形成され、このトナー像は第1の転写手段
である1次転写器15Bにより中間転写体14の背面を
帯電して、中間転写体14の周面上に一旦転写される。
【0065】裏面のトナー像の形成及び転写に並行して
給紙カセット16から記録紙Pが搬出ローラ16aの作
動により給紙を開始され、記録紙Pは給紙経路16dを
経由してタイミングローラ16cに給送される。
【0066】一方、裏面の画像データの入力に所定の時
間差(上記中間転写体14上に転写された裏面のトナー
像の先端位置と、これから形成される表面のトナー像の
先端位置とが第1プロセスユニット2Aの転写位置14
bにおいて一致するよう決められた時間差)を置いて表
面の画像データが第1プロセスユニット2Aの露光ユニ
ット25Aに入力され、第1プロセスユニット2Aの第
1トナー像形成手段26Aにおいてはスコロトロン帯電
器21A、露光ユニット25A、現像器23Aの作用に
より第1像形成体である感光体ドラム20Aの周面上に
表面のトナー像が形成される。
【0067】第1プロセスユニット2Aにおける感光体
ドラム20Aの周面上の表面のトナー像の形成と、中間
転写体14上に転写した裏面のトナー像の位置の双方に
同期してタイミングローラ16cの作動が開始され、表
裏のトナー像先端位置と記録紙Pの先端位置が合致する
ように中間転写体14上に給紙される。
【0068】この時、記録紙Pは紙帯電器15fの帯電
により中間転写体14上のトナー像を介して中間転写体
14上に吸着し、中間転写体14と一体で搬送される。
そして、第2の転写手段である1次転写器15Aにより
中間転写体14の背面を帯電して、第1プロセスユニッ
ト2Aの感光体ドラム20Aの担持する表面のトナー像
を、搬送されている記録紙Pの上面に転写する。次い
で、第3の転写手段である2次転写器15gにより記録
紙Pの表面を帯電して、第2プロセスユニット2Bの感
光体ドラム20Bより転写された中間転写体14上の裏
面のトナー像を、記録紙Pの下面に転写する。
【0069】かくして表裏両面にトナー像が転写された
記録紙Pは除電器15hの放電により除電されて中間転
写体14の周面より分離され、記録紙Pの下面をガイド
する拍車部材18を経て定着装置30へと搬送され、定
着装置30においてトナー像を溶融定着した後、排紙ロ
ーラ19aを経てトレイ19bに排出される。なお、曲
率分離を利用する場合は除電器15hは省略することが
できる。一方、トナー像の転写を終えた各感光体ドラム
20A,20B並びに中間転写体14はそれぞれの備え
るクリーニング装置24A,24Bあるいは140によ
って残留トナーを除去、清掃されて、続くトナー像の形
成と転写に備える。
【0070】このように本実施の形態の画像形成装置に
おいては、感光体ドラム20A,20B上にそれぞれの
トナー像形成手段26A,26Bでトナー像を形成し、
感光体ドラム20B上に形成されたトナー像は一旦中間
転写体14上に転写し、その後、感光体ドラム20A、
中間転写体14上のトナー像を記録紙Pの両面に転写
し、同時に定着するので、画像形成スピードを著しく早
めることができる。特に、表裏の各トナー像が僅かな時
間間隔で形成され、記録紙Pの表裏への転写が中間転写
体14の1回転中に行われることとなるので、両面画像
の記録に要する時間が著しく短縮されることとなる。
【0071】なお、上述した記録紙Pの両面に画像を形
成する際には、1次転写器15A,15B、2次転写器
15gの転写条件を異ならせている。これは、各転写器
15A,15B,15gによりトナー像を転写する時に
は、転写するトナー像と転写器との間に介在する記録紙
やトナー像の状況・条件が異なるためである。そのた
め、本実施の形態では、各転写器15A,15B,15
gに最適な転写条件を記憶手段に記憶させておき、制御
部が本体操作パネルにおいて選択される画像形成条件に
応じた最適な転写条件を上記記憶手段より読み出して設
定される。
【0072】(定着に関する実施の形態)前記説明した
2つの画像形成装置に用いられる定着手段である定着装
置30は、表面トナー像に対向する上部の定着手段も、
裏面トナー像に対向する下部の定着手段も共に加熱手段
を有して記録紙Pの両方から加熱定着することが必要で
ある。また第2のローラである定着ローラ312と下部
の定着手段である加圧ローラ320との当接部では記録
紙Pの搬送方向に数mmのニップ部が形成されることが
定着を行う上では必要で、ニップ部を形成するには何れ
かのローラにシリコンゴム等の弾性体から成る弾性体層
を設けることが必要である。弾性体層は金属材に較べて
熱伝導性が低いので、弾性体層を設けた定着ローラは記
録紙Pが通過する際記録紙Pに熱を奪われて低下したロ
ーラ表面温度は復帰するのに多くの時間を必要とするこ
ととなる。しかし、本実施形態では第1のローラである
加熱ローラ311によって定着ベルト310を加熱し、
該加熱された定着ベルト310によって記録紙Pの表面
トナー像を定着するので、第2のローラである定着ロー
ラ312を熱伝導率の大きいハードローラとする必要は
なく、定着ローラ312を弾性体層を設けたソフトロー
ラ、加圧ローラ320を加熱や温度復帰の早いハードロ
ーラとする。
【0073】図7は本発明の前記画像形成装置に用いら
れる定着装置の実施形態の一例を示す断面構成図であ
る。
【0074】定着手段である定着装置30は、第1の加
熱手段である第1ヒータ313を有する第1のローラで
ある加熱ローラ311と加圧用の第2のローラである定
着ローラ312との間に張架された回動ベルトである定
着ベルト310とから成っていて記録紙Pの表面トナー
像の定着を担当する上部の定着手段と、該上部の定着手
段の下部に設けられた複数の拍車部材18と、定着ロー
ラ312の下側にあって記録紙Pの裏面トナー像の定着
を担当する下部の定着手段である加圧ローラ320と、
から構成されるベルト方式の定着装置であり、定着ロー
ラ312と加圧ローラ320とが定着ベルト310を介
して対向して圧接・加熱し、定着ベルト310と加圧ロ
ーラ320との間を通過する記録紙Pの担持するトナー
像の定着を行う。
【0075】加熱ローラ311は内側芯部にはハロゲン
ランプ等から成る第1ヒータ313(本実施形態では7
00Wのハロゲンランプ)を有して定着ベルト310を
加熱する。
【0076】定着ベルト310は、例えばニッケル電鋳
製の厚さ40μmの金属ベルトを基体とし、その表面を
150μmの高離型性のシリコンゴムでコーティングし
たものである。
【0077】定着ベルト310は加熱ローラ311で加
熱されたのち、傾斜部分を若干の熱量を放出しながら通
過し、ニップ部において保持していた熱量を熱伝導によ
って放出して記録紙Pを加熱しトナー像の定着を行うの
で、定着ベルト310の面積当たりの必要とする熱容量
は加熱ローラ311での加熱温度とベルトの熱伝導度を
勘案して決定し、これに基づいて定着ベルト310の材
質や厚みが選択される。
【0078】定着ローラ312は下側に凹のニップ部を
形成し、定着ベルト310と未定着のトナー像を担持し
た記録紙Pを接触させるためのソフトローラで、約30
度のゴム硬度をもったシリコンスポンジ等から成る弾性
層を有している。定着ローラ312は定着ベルト310
の駆動も行う。
【0079】加圧ローラ320は不図示のバネ等の付勢
部材により定着ローラ312の下に当接しニップ部を形
成するローラで、定着ローラ312の弾性層より硬い約
40度のゴム硬度をもつシリコンゴム等の弾性層を有す
るか、あるいは弾性層を有しない薄肉の金属円筒から成
る加熱の早いハードローラである。カラー画像形成専用
の場合はソフトローラの方が好ましい。加圧ローラ32
0は内側芯部にはハロゲンランプ等から成る第2の加熱
手段である第2ヒータ323(本実施形態では500W
のハロゲンランプ)を有している。
【0080】定着ベルト310の下側には複数の拍車部
材18が設けられ、中間転写体14から分離した未定着
の記録紙Pを定着装置30に搬送する。拍車部材18に
よる記録紙Pの搬送面と記録紙Pに対する定着ベルト3
10の面とは傾斜していて、記録紙Pが定着装置30に
近づくにしたがい記録紙Pと定着ベルト310との距離
は小さくなる。これにより記録紙Pは近接して高温状態
にある定着ベルト310により予備加熱され、徐々に温
度が高くなる。従って記録紙P上のトナー像は上記ニッ
プ部に到達する前に予備加熱されるので、ニップ部の定
着温度を低く抑えることが可能となる。拍車部材18に
よる記録紙Pの搬送面と記録紙Pに対する定着ベルト3
10の面との傾斜角度αは5〜20°であることが好ま
しい。5°未満であると記録紙Pはニップ部に到達する
以前に定着ベルト310に接触してトナー像を害うこと
があり、また20°を越えると予備加熱の効果が殆ど認
められなくなる。
【0081】複数の拍車部材18の下方には熱の拡散を
防ぐため熱反射性の良好な銅、アルミニウム等から成る
熱反射板33が設けられる。これにより熱効率を向上し
消費電力を低減することができる。
【0082】定着ベルト310と加圧ローラ320の周
面には、それぞれ周面上に付着したトナーや紙粉等を吸
着除去するためにクリーニングローラ314,324
と、オフセット防止のために離型剤であるシリコンオイ
ルを塗布するオイル塗布ローラ315,325が設けら
れている。クリーニングローラ314,324の表面に
は例えば発泡シリコンゴムのようなオイルに対して非吸
収性の材料を使用する。吸収性の材料を使用すると溜ま
った吸収したオイルを吐き出すこととなり、オイルむら
になる。従ってクリーニングローラ314,324に非
吸収性の材料を使用し、オイル塗布量のバラツキを抑え
る。またトナー等の異物除去性能を良くするため、離型
性の低いものとし、さらに、定着ベルト310、加圧ロ
ーラ320からの熱を吸収しないよう熱容量の小さいも
のが選択使用される。クリーニングローラ314,32
4及びオイル塗布ローラ315,325はそれぞれ定着
ベルト310、加圧ローラ320に圧着して従動回転す
る。
【0083】加熱ローラ311、加圧ローラ320に当
接し或いは極く近接した位置にサーミスタ等からなる温
度検知手段である第1温度センサ316、第2温度セン
サ326が設けられていて、加熱ローラ311及び加圧
ローラ320の表面温度が検知され、この検知信号に基
づいて第1ヒータ313,第2ヒータ323の通電制御
が行われ、定着ベルト310及び加圧ローラ320の表
面温度を所定の温度範囲内に保持する。なお、第1温度
センサ316は加熱ローラ311上の定着ベルト310
に当接或いは極く近接した位置に設けるようにしてもよ
い。
【0084】定着ローラ312と加圧ローラ320との
間は不図示のバネなどの付勢部材によって適度の線圧で
圧接されるようになっていて、この時のニップ部の長さ
は線圧やローラの硬度によって異なるがほぼ2〜8mm
となっている。定着ローラ312と加圧ローラ320と
はニップ部においてスリップが生じないよう同一の駆動
源によって駆動され、同じ線速で回転し、ニップ部にお
いて両面定着が行われる。
【0085】前記2つの画像形成装置において、定着装
置30は定着ベルト310,加圧ローラ320の各々
と、その間に挟持搬送される記録紙Pとの間に電界を形
成するため不図示のコロナ帯電器又は導電性でスポンジ
状の従動回転を可能とするローラ帯電器等の電界形成手
段を設けるか、或いは、定着ベルト310、定着ローラ
312、加圧ローラ320の表面層に例えばカーボンブ
ラック又は酸化チタンを含有させて導電性を付与した導
電性材料で構成し、不図示のバイアス電源とローラの芯
金とをそれぞれに安全抵抗を介して接続することによっ
て、定着ベルト310には+200V、加圧ローラ32
0には−200Vのバイアス電圧を印加する等の電界形
成手段により、定着ベルト310には表面トナー像のト
ナー電荷と同極性の帯電を行い、加圧ローラ320には
裏面トナー像のトナー電荷と同極性の帯電を行ってトナ
ーとベルト或いはトナーとローラとの間で電気的反発力
を高めることによって、両面トナー像を一括して定着を
行う画像形成装置において、電気的な静電オフセットを
完全に解消するようにしている。
【0086】前記画像形成装置は第1の画像形成モード
として転写材の両面にトナー像を形成して一括して定着
を行う両面コピーモードと、第2の画像形成モードとし
て転写材の表面のみにトナー像を形成して定着を行う表
面コピーモードと、第3の画像形成モードとして転写材
の裏面のみにトナー像を形成して定着を行う裏面コピー
モードとを有し、コピーモード設定ボタンにより何れか
一つのモードを設定すると、そのモードに応じた画像形
成及び定着について優れた制御がされて、良好な画像記
録がなされる。
【0087】両面コピーモードでは、第1及び第2ヒー
タ313,323の通電をON/OFFする制御が行わ
れ、定着ベルト310及び加圧ローラ320の表面温度
を両面コピーモードに適した所定の温度に保持する。
【0088】表面コピーモードでは、第2ヒータ323
の通電をOFFとするか又は両面コピーモード時の数分
の1の電力を供給し、第1ヒータ313のみの通電をO
N/OFFする制御が行われ、定着ベルト310の表面
温度を表面コピーモードに適した所定の温度に保持す
る。
【0089】裏面コピーモードでは、第1ヒータ313
の通電をOFFとするか又は両面コピーモード時の数分
の1の電力を供給し、第2ヒータ323のみの通電をO
N/OFFする制御が行われ、加圧ローラ320の表面
温度を裏面コピーモードに適した所定の温度に保持す
る。
【0090】
【発明の効果】本発明請求項1及び3によるときは、上
記のように、熱容量の小さい回動ベルトである定着ベル
トや拍車部材から成る構成としたので、裏面の未定着ト
ナー像を乱さない両面画像の定着が可能となり、予備加
熱工程でトナーが加熱されるのでニップ部の温度を低く
抑えることができ、トナー像の粘度を極端に下げずに定
着することが可能となってオフセットの余裕度が向上
し、オイルレス定着も可能となり、定着消費電力を低減
し、かつ良好な画質を得ることの可能な画像形成装置を
提供されることとなった。
【0091】また、請求項1及び2によるときは、表面
あるいは裏面の片面コピーモード時には第1あるいは第
2の加熱手段の通電をOFFとするので、さらに定着消
費電力を低減し、かつ良好な画質を得ることの可能な画
像形成装置を提供されることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の実施形態の一例を示す
断面構成図である。
【図2】図1の像形成体の側断面図である。
【図3】両面画像形成時のトナー像の形成状態と転写材
の供給を示す説明図である。
【図4】片面(表面)画像形成時のトナー像と転写材の
状態を示す説明図である。
【図5】両面画像形成時のトナー像と転写材の状態を示
す説明図である。
【図6】本発明の画像形成装置の実施形態の他の例を示
す断面構成図である。
【図7】本発明で用いられる定着装置の断面構成図であ
る。
【符号の説明】
10,20A,20B 感光体ドラム(像形成体) 11,21A,21B スコロトロン帯電器 12,25A,25B 露光ユニット 13,23A,23B 現像器 14 中間転写体 15,15A,15B 1次転写器(第1、第2の転写
手段) 15g 2次転写器(第3の転写手段) 15h 除電器 16 給紙カセット 18 拍車部材 30 定着装置 33 熱反射板 310 定着ベルト(回動ベルト) 311 加熱ローラ(第1のローラ) 312 定着ローラ(第2のローラ) 313 第1ヒータ(第1の加熱手段) 320 加圧ローラ(下部の定着手段) 323 第2ヒータ(第2の加熱手段) 316 第1温度センサ 326 第2温度センサ P 記録紙(転写材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永瀬 久喜 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2H027 DA50 EA16 ED25 EF09 FA11 2H028 BB02 BC00 2H033 AA10 AA32 AA46 BA01 BA08 BA11 BB21 CA01 CA48

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未定着トナー像を転写材の両面に形成し
    た後定着を行う画像装置において、 上部の定着手段は内部に加熱手段を有する転写材搬送方
    向上流側の第1のローラと転写材搬送方向下流側の第2
    のローラとの間に張設された回動ベルトから成り、該上
    部の定着手段下部に転写材搬送用の拍車部材を有し、下
    部の定着手段は内部に加熱手段を有するローラであり、
    該ローラは前記第2のローラと、前記回動ベルトを介し
    て当接していることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 片面あるいは両面モードに応じて、前記
    上部の定着手段内の加熱手段及び前記下部の定着手段内
    の加熱手段を選択的に使用することを特徴とする請求項
    1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記拍車部材による転写材の搬送面と前
    記回動ベルトは傾斜(傾斜角度=5〜20°)している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001305901A (ja) * 2000-04-20 2001-11-02 Nitto Kogyo Co Ltd 画像形成装置に使用されるオイル塗布ローラおよびそれを用いた画像定着ユニット
JP2002268417A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Ricoh Co Ltd 定着装置及びその定着装置を有する画像形成装置
US6496666B2 (en) 2000-05-23 2002-12-17 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and method having an improved heating mechanism in fixing device
JP2006285165A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Katsuragawa Electric Co Ltd 定着装置および転写材の定着方法
JP2006285164A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Katsuragawa Electric Co Ltd 定着装置

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