JP2003200645A - 両面印刷装置 - Google Patents

両面印刷装置

Info

Publication number
JP2003200645A
JP2003200645A JP2002002660A JP2002002660A JP2003200645A JP 2003200645 A JP2003200645 A JP 2003200645A JP 2002002660 A JP2002002660 A JP 2002002660A JP 2002002660 A JP2002002660 A JP 2002002660A JP 2003200645 A JP2003200645 A JP 2003200645A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
press roller
paper
sheet
making
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002002660A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4355123B2 (ja
Inventor
Hiroshi Sugano
比呂志 菅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku Ricoh Co Ltd filed Critical Tohoku Ricoh Co Ltd
Priority to JP2002002660A priority Critical patent/JP4355123B2/ja
Priority to US10/334,988 priority patent/US6718872B2/en
Priority to CN03122589.6A priority patent/CN1287994C/zh
Publication of JP2003200645A publication Critical patent/JP2003200645A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4355123B2 publication Critical patent/JP4355123B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41LAPPARATUS OR DEVICES FOR MANIFOLDING, DUPLICATING OR PRINTING FOR OFFICE OR OTHER COMMERCIAL PURPOSES; ADDRESSING MACHINES OR LIKE SERIES-PRINTING MACHINES
    • B41L13/00Stencilling apparatus for office or other commercial use
    • B41L13/04Stencilling apparatus for office or other commercial use with curved or rotary stencil carriers
    • B41L13/06Stencilling apparatus for office or other commercial use with curved or rotary stencil carriers with a single cylinder carrying the stencil
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41LAPPARATUS OR DEVICES FOR MANIFOLDING, DUPLICATING OR PRINTING FOR OFFICE OR OTHER COMMERCIAL PURPOSES; ADDRESSING MACHINES OR LIKE SERIES-PRINTING MACHINES
    • B41L21/00Devices for conveying sheets or webs of copy material through the apparatus or machines for manifolding, duplicating, or printing
    • B41L21/02Devices for conveying sheets or webs of copy material through the apparatus or machines for manifolding, duplicating, or printing for conveying sheets

Landscapes

  • Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Feeding Of Articles By Means Other Than Belts Or Rollers (AREA)
  • Conveyance By Endless Belt Conveyors (AREA)
  • Registering Or Overturning Sheets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 無駄なマスタを用いることなく片面印刷を行
うことができると共に両面印刷時には画質良好な印刷物
を得ることができ、さらに設置スペースの増大を抑制す
ることが可能な1工程両面印刷装置を提供する。 【解決手段】 2面の分割製版マスタを巻装する版胴1
2とプレスローラー13を有する印刷部2、給紙部4、
排紙部6、表面印刷済み用紙を一時的に貯容する補助ト
レイ8、補助トレイ8から用紙Pを再給紙する再給紙手
段9、補助トレイ8または排紙部6の何れかに案内する
切換部材10とを有し、両面印刷時に、給紙部4より1
枚目の用紙P1を表面に画像を印刷し、切換部材10に
より補助トレイ8に案内した後、2枚目の用紙P2を印
刷部2に給送し表面に一方の画像を印刷すると共に再給
紙手段9により用紙P1を再給紙してその裏面に印刷
し、切換部材10により用紙P1を排紙部6に、用紙P
2を補助トレイ8にそれぞれ案内する両面印刷装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷装置に関し、詳
しくは1工程で用紙の両面に印刷を行うことが可能な両
面印刷装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、簡便な印刷方法としてデジタル式
感熱孔版印刷が知られている。この孔版印刷装置は、微
細な発熱素子が一列に配置されたサーマルヘッドを感熱
孔版マスタ(以下、「マスタ」という)に接触させ、パ
ルス的に発熱素子に通電させながらマスタを搬送するこ
とで画像情報に応じてマスタを加熱溶融穿孔し、このマ
スタを多孔性円筒状の版胴の外周面に巻装した後に用紙
を介して版胴の外周面をプレスローラー等の押圧手段に
よって押圧することで、マスタ穿孔部よりインキを透過
させてこれを用紙に転移させることにより印刷画像を得
るものである。
【0003】この孔版印刷において、近年では用紙の消
費量及び書類の保管スペースを低減させるため等の目的
から、用紙の両面に印刷を行う両面印刷が頻繁に行われ
るようになってきている。この両面印刷は、従来の方法
では給紙部に積載した用紙を印刷部に通紙し、一面に印
刷をした後に用紙を裏返して再度印刷部に通紙して他面
に印刷をすることで両面印刷物を得ていたが、一度排紙
された用紙を再度給紙部にセットしたり片面印刷後の用
紙を揃えたりする作業が面倒であるという問題点があっ
た。
【0004】また、印刷終了後の印刷物はインキが十分
に乾燥していないため、すぐに裏面に印刷しようとする
と搬送ローラーやプレスローラー等が画像部に押し付け
られて印刷画像が汚れたり乱れたりするという不具合が
生じ、大抵の場合には数時間以上経過してから裏面への
印刷を行っていた。特に、ベタ画像部がある場合には長
時間の乾燥が必要であり、翌日になってから裏面への印
刷が行われていた。このように両面印刷は、一面印刷後
に他面に印刷を行うまでには用紙を長時間乾燥させねば
ならず、しかも印刷部への通紙を2回行うために正味の
印刷時間においても片面印刷に比べて2倍の時間を要
し、時間がかかりすぎるという問題点があった。
【0005】上述の問題点を解決するため、第1の版胴
と、用紙搬送路を介して第1の版胴と対向配置された第
2の版胴と、第1の版胴の外周面と第2の版胴の外周面
とを互いに接離させる接離手段とを具備し、接離手段を
作動させて各版胴同士を互いに圧接させることにより1
工程で両面印刷物を得る孔版印刷装置が特開平6−71
996号公報及び特開平6−135111号公報に開示
されている。
【0006】また、第1の版胴と、用紙搬送路を介して
第1の版胴に対向配置され第1の版胴に対して圧接・離
間可能に設けられた第1の押圧手段と、第1の版胴より
用紙搬送方向下流側であって用紙搬送路を介して第1の
版胴と対向する側に配置された第2の版胴と、用紙搬送
路を介して第2の版胴に対向配置され第2の版胴に対し
て圧接・離間可能に設けられた第2の押圧手段とを具備
し、第1の版胴と第1の押圧手段とを圧接させた後、第
2の版胴と第2の押圧手段とを圧接させることにより1
工程で両面印刷物を得る孔版印刷装置が特開平8−90
893号公報及び特開平8−142477号公報に開示
されている。
【0007】さらに、版胴の回転方向に第1製版画像と
第2製版画像とが2面並んだ分割製版済みマスタを用
い、何れか一方の製版画像の画像領域と対応させてプレ
スローラーを版胴に直接当接させつつ版胴と共に回転さ
せてプレスローラーの外周面に一方の製版画像と対応す
る第1印刷画像を転写する第1工程と、第1工程後に他
方の製版画像の画像領域と第1印刷画像とが対応すべ
く、用紙を介してプレスローラーを版胴に当接させつつ
版胴と共に回転させて用紙のプレスローラーと対応する
第1の面に第1印刷画像を再転写させると同時に、用紙
の版胴と対応する第2の面に他方の製版画像と対応する
第2印刷画像を転写させる第2工程とにより1工程で両
面印刷物を得る孔版印刷方法、及びこれを行う孔版印刷
装置が特開平8−332768号公報に開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平6−7
1996号公報及び特開平6−135111号公報に開
示された技術では、2個の版胴を上下に配置してこれら
を互いに圧接させる構成であるため片面印刷時において
も各版胴同士を圧接させる必要があり、一方の版胴には
製版済みマスタを、他方の版胴には未製版のマスタをそ
れぞれ巻装しなくてはならず、片面印刷時にはマスタが
無駄に消費されてしまうという問題点がある。また、外
周面上にマスタを保持するためのクランパーをそれぞれ
有する2個の版胴を互いに圧接させるために各クランパ
ーが向かい合う位置では各版胴を離隔させる必要が生
じ、印刷速度が速くなるとこの離隔によって互いの版胴
が接触する面積が減少して画像量域が減少するため、画
像量域を確保するためには各版胴の外径を大きくする必
要が生じて装置の小型化が困難となると共に、各版胴の
接触時において大きな騒音が発生するという問題点があ
る。
【0009】特開平8−90893号公報及び特開平8
−142477号公報に開示された技術では、上述と同
様に片面印刷時において一方の版胴に未製版のマスタを
巻装する必要があり、マスタが無駄に消費されてしまう
という問題点がある。また、用紙搬送方向に2個の版胴
を直列に並べているため、片面印刷用の孔版印刷装置に
比して装置が2倍近くも大きくなり、その設置スペース
の確保が困難になるという問題点がある。
【0010】特開平8−332768号公報に開示され
た技術では、第1製版画像及び第2製版画像(表面画像
及び裏面画像)のうちの何れか一方を版胴から用紙に直
接転写させ、他方をプレスローラーに転写させた後に用
紙に再転写させているため、用紙上における画像濃度が
表面と裏面とで異なってしまうという問題点がある。
【0011】本発明は上述の問題点を解決し、無駄なマ
スタを用いることなく片面印刷を行うことができると共
に両面印刷時には画質良好な印刷物を得ることができ、
さらに設置スペースの増大を抑制することが可能な1工
程両面印刷装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
その長さ方向に第1製版画像と第2製版画像とが2面並
んだ分割製版済みマスタを外周面上に巻装する版胴及び
前記版胴に対して接離自在に設けられたプレスローラー
を有する印刷部と、用紙を前記印刷部に向けて給送する
給紙部と、前記印刷部において印刷がなされた印刷済み
用紙を機外に排出する排紙部と、前記印刷部においてそ
の表面に印刷画像を形成された表面印刷済み用紙を一時
的に貯容する補助トレイと、前記補助トレイ上に貯容さ
れた表面印刷済み用紙を前記印刷部に向けて再給紙する
再給紙手段と、前記印刷部を通過した用紙を前記補助ト
レイまたは前記排紙部の何れかに案内する切換部材とを
有し、両面印刷時に、前記給紙部より1枚目の用紙を前
記印刷部に給送してその表面に第1製版画像または第2
製版画像の何れか一方を印刷し、印刷された1枚目の用
紙を前記切換部材により前記補助トレイに案内した後、
前記給紙部より2枚目の用紙を前記印刷部に給送してそ
の表面に第1製版画像または第2製版画像の何れか一方
を印刷すると共に前記再給紙手段により1枚目の用紙を
前記印刷部に再給紙してその裏面に第1製版画像または
第2製版画像の何れか他方を印刷し、前記切換部材によ
り1枚目の用紙を前記排紙部に、2枚目の用紙を前記補
助トレイにそれぞれ案内することを特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の両
面印刷装置において、さらに片面印刷時に、前記版胴は
第1製版画像と第2製版画像との2面分の画像領域を有
する第3製版画像が形成された製版済みマスタをその外
周面上に巻装し、前記給紙部より用紙を前記印刷部に給
送してその表面に第3製版画像を印刷し、印刷された用
紙を前記切換部材により前記排紙部に案内することを特
徴とする。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の両面印刷装置において、さらに前記再給紙
手段は、前記補助トレイ上に貯容された表面印刷済み用
紙を前記プレスローラーに向けて搬送する再給紙搬送部
材と、前記再給紙搬送部材によって搬送された表面印刷
済み用紙を前記プレスローラーの手前の所定位置で一時
停止させる再給紙位置決め部材と、前記再給紙位置決め
部材によって所定位置で一時停止された表面印刷済み用
紙を所定のタイミングで回転中の前記プレスローラーに
接触させる再給紙レジスト部材と、前記再給紙レジスト
部材によって回転中の前記プレスローラーに接触され前
記プレスローラーの回転力によって搬送される表面印刷
済み用紙を前記プレスローラーの周面に当接させて前記
版胴に向けて案内する再給紙案内部材とを有することを
特徴とする。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項3記載の両
面印刷装置において、さらに前記補助トレイは前記排紙
部の下方に配設されていることを特徴とする。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項3または請
求項4記載の両面印刷装置において、さらに前記プレス
ローラーを回転自在に支持するプレスローラー支持部材
と、前記プレスローラー支持部材を揺動させて前記プレ
スローラーを前記版胴に対して接離させるプレスローラ
ー接離機構と、前記再給紙レジスト部材を支持する再給
紙レジスト支持部材とを有し、前記再給紙レジスト支持
部材が前記プレスローラー支持部材に揺動自在に設けら
れると共に前記再給紙レジスト支持部材を揺動させて前
記再給紙レジスト部材を前記プレスローラーに対して接
離させる再給紙レジスト接離機構を有することを特徴と
する。
【0017】請求項6記載の発明は、請求項5記載の両
面印刷装置において、さらに前記プレスローラー接離機
構は、印刷開始直後の前記版胴の1回転目は第1製版画
像または第2製版画像の何れか他方が前記プレスローラ
ーの周面に接触しないように前記プレスローラーを前記
版胴から離隔させると共に、印刷終了直前の前記版胴の
最終回転目は第1製版画像または第2製版画像の何れか
一方が前記プレスローラーの周面に接触しないように前
記プレスローラーを前記版胴から離隔させることを特徴
とする。
【0018】請求項7記載の発明は、請求項3ないし請
求項6のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置におい
て、さらに前記再給紙案内部材が前記プレスローラーに
当接した回転自在なローラーからなり、前記ローラーが
前記プレスローラー支持部材に回転自在に支持されてい
ることを特徴とする。
【0019】請求項8記載の発明は、請求項3ないし請
求項6のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置におい
て、さらに前記再給紙案内部材が2個のローラー及び各
ローラー間に掛け渡され前記プレスローラーに当接した
無端ベルトからなり、前記各ローラーが前記プレスロー
ラー支持部材に回転自在に支持されていることを特徴と
する。
【0020】請求項9記載の発明は、請求項3ないし請
求項6のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置におい
て、さらに前記再給紙案内部材が前記プレスローラーに
当接した板部材からなり、前記板部材が前記プレスロー
ラー支持部材に支持されていることを特徴とする。
【0021】請求項10記載の発明は、請求項3ないし
請求項9のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置にお
いて、さらに前記プレスローラーの周面をクリーニング
するクリーニング部材を有することを特徴とする。
【0022】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の両面印刷装置において、さらに前記クリーニング部材
は前記プレスローラーの周面に対して接離自在に設けら
れていることを特徴とする。
【0023】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の両面印刷装置において、さらに前記クリーニング部材
は片面印刷時に前記プレスローラーの周面から離隔した
位置を占めることを特徴とする。
【0024】請求項13記載の発明は、請求項3ないし
請求項9のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置にお
いて、さらに前記プレスローラーがプレスローラー回転
駆動手段により前記版胴の周速度とほぼ同じ周速度で回
転駆動されることを特徴とする。
【0025】請求項14記載の発明は、請求項13記載
の両面印刷装置において、さらに前記プレスローラーは
前記版胴との当接時に前記版胴からの回転力によって従
動回転することを特徴とする。
【0026】請求項15記載の発明は、請求項13また
は請求項14記載の両面印刷装置において、さらに前記
プレスローラー回転駆動手段は、前記プレスローラーの
揺動時において前記プレスローラーの自転による位相の
変化を防止する駆動力伝達手段を有することを特徴とす
る。
【0027】請求項16記載の発明は、請求項15記載
の両面印刷装置において、さらに前記プレスローラーの
直径は前記版胴の直径の2分の1ないし3分の1の範囲
内にあることを特徴とする。
【0028】請求項17記載の発明は、請求項13ない
し請求項16のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置
において、さらに前記プレスローラーの周面をクリーニ
ングするクリーニング部材を有することを特徴とする。
【0029】請求項18記載の発明は、請求項17記載
の両面印刷装置において、さらに前記クリーニング部材
は前記プレスローラーの周面に対して接離自在に設けら
れていることを特徴とする。
【0030】請求項19記載の発明は、請求項18記載
の両面印刷装置において、さらに前記クリーニング部材
は片面印刷時に前記プレスローラーの周面から離隔した
位置を占めることを特徴とする。
【0031】請求項20記載の発明は、請求項18また
は請求項19記載の両面印刷装置において、さらに前記
クリーニング部材が前記再給紙レジスト部材と前記再給
紙案内部材との間の位置に配置され、前記クリーニング
部材は前記再給紙レジスト部材によって表面印刷済み用
紙が搬送されている間は前記プレスローラーの周面から
離隔した位置を占めることを特徴とする。
【0032】請求項21記載の発明は、請求項20記載
の両面印刷装置において、さらに前記プレスローラーの
周面長さが第1製版画像または第2製版画像の長さより
も長いことを特徴とする。
【0033】請求項22記載の発明は、請求項3ないし
請求項21のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置に
おいて、さらに前記プレスローラーはその周面が撥イン
キ性を有することを特徴とする。
【0034】請求項23記載の発明は、請求項3ないし
請求項22のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置に
おいて、さらに前記給紙部に厚紙がセットされた場合に
警告を表示する第1表示手段を有することを特徴とす
る。
【0035】請求項24記載の発明は、請求項3ないし
請求項23のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置に
おいて、さらに前記給紙部にセットされた用紙のサイズ
と第1製版画像及び第2製版画像の画像領域サイズとが
不一致の場合に警告を表示する第2表示手段を有するこ
とを特徴とする。
【0036】請求項25記載の発明は、請求項3ないし
請求項24のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置に
おいて、さらに前記分割製版済みマスタ及び前記製版済
みマスタを製版する製版部を有することを特徴とする。
【0037】請求項26記載の発明は、請求項25記載
の両面印刷装置において、さらに前記製版部は前記分割
製版済みマスタを製版する際に、第1製版画像と第2製
版画像との間に所定の空白部を設けることを特徴とす
る。
【0038】請求項27記載の発明は、請求項25また
は請求項26記載の両面印刷装置において、さらに前記
製版部は前記分割製版済みマスタを製版する際に、べた
部の多い画像を用紙の裏面側に印刷される製版画像とし
て製版することを特徴とする。
【0039】請求項28記載の発明は、請求項25ない
し請求項27のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置
において、さらに両面印刷時において製版すべき画像デ
ータとして第1製版画像及び第2製版画像の各画像領域
を超える大きさの画像データが入力された場合に、警告
を行うと共に画像データの回転あるいは縮小を案内して
操作の手助けを行う機能を有することを特徴とする。
【0040】請求項29記載の発明は、請求項25ない
し請求項28のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置
において、さらに両面印刷時において製版すべき画像デ
ータが連続的に入力され、前記分割製版済みマスタの製
版と印刷とを繰り返し行って複数ページの両面印刷物を
得る際に、画像データ数が奇数の場合には最終ページに
空白のページを追加して両面印刷時と同様の製版及び印
刷動作を行うことを特徴とする。
【0041】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例を採用した両
面印刷装置を示している。同図において両面印刷装置1
は、印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部
6、画像読取部7、補助トレイ8、再給紙手段9、切換
部材10等を有している。
【0042】印刷装置本体11のほぼ中央に配設された
印刷部2は、版胴12とプレスローラー13とを有して
いる。版胴12は、インキ供給パイプを兼ねた支軸14
に回転自在に支持された図示しない一対のフランジと、
各フランジの外周面に巻装された図示しない多孔性支持
板と、図示しない多孔性支持板の外周面に巻装された図
示しないメッシュスクリーンとから主に構成されてお
り、版胴駆動手段121(図8参照)によって回転駆動
されると共に印刷装置本体11に対して着脱可能に構成
されている。本実施例において版胴12は、片面印刷時
において最大でA3サイズの印刷物を得ることが可能な
大きさを有している。
【0043】版胴12の内部にはインキ供給手段15が
配設されている。インキ供給手段15は、支軸14、イ
ンキローラー16、ドクターローラー17等を有してい
る。インキローラー16は版胴12内に設けられた図示
しない側板間に回転自在に支持されており、その周面を
版胴12の内周面に近接して配置され、図示しない駆動
手段によって版胴12と同方向に回転駆動される。ドク
ターローラー17も前記側板間に回転自在に支持されて
おり、その周面をインキローラー16の周面に近接して
配置され、図示しない駆動手段によって版胴12とは逆
方向に回転駆動される。支軸14には複数の小さな孔が
穿設されており、支軸14から供給されたインキがイン
キローラー16とドクターローラー17との近接部に形
成される断面楔形状の空間に溜まることによりインキ溜
まり18が形成される。
【0044】版胴12の外周面上には、版胴12の一母
線に沿った平面をなす図示しないステージ部が形成され
ており、この上には版胴12の外周面上にマスタの先端
を保持させるクランパー19が配設されている。クラン
パー19は、版胴12が所定の位置まで回転されたとき
に図示しない開閉手段によって開閉される。
【0045】版胴12の下方にはプレスローラー13が
配設されている。プレスローラー13は金属製の芯部1
3aにゴム等の弾性体を巻成して構成されており、版胴
12の軸方向に延在して設けられている。プレスローラ
ー13は、図2に示すように芯部13aの両端部をプレ
スローラー支持部材としての一対のアーム部材20によ
って回転自在に支持されている。ほぼL字形状を呈する
各アーム部材20は、その曲折部近傍の部位に取り付け
られた揺動軸21によってそれぞれ一体化されており、
揺動軸21は印刷装置本体11によって回動自在に支持
されている。本実施例においてプレスローラー13は、
少なくともその周面がポリテトラフルオロエチレン樹脂
等の撥インキ性を有する部材によって構成されている。
【0046】各アーム部材20間には、プレスローラー
13の他、再給紙案内部材22、再給紙レジスト部材と
しての再給紙レジストローラー23、再給紙位置決め部
材24、再給紙搬送部材25、クリーニング部材として
のクリーニングローラー26、ガイド板27等が設けら
れている。
【0047】プレスローラー13の右方近傍に配設され
た再給紙案内部材22は、各支軸28a,29a,30
a上にそれぞれ一体的に設けられそれぞれの周面をプレ
スローラー13の周面に圧接させた複数のころ状のロー
ラー28,29,30と、用紙Pをプレスローラー13
の周面に沿わせるための曲面状に形成された用紙ガイド
板31とを有している。各支軸28a,29a,30a
はそれぞれの両端部を各アーム部材20に回転自在に支
持されており、図示しない付勢手段によってそれぞれ芯
部13aに向けて付勢されている。各ローラー28,2
9,30は、対応する支軸28a,29a,30aに、
プレスローラー13のほぼ全幅にわたってそれぞれ所定
の間隔をもって一体的に取り付けられている。用紙ガイ
ド板31はプレスローラー13の周面から各ローラー2
8,29,30の半径よりも小さな距離である所定距離
だけ離れた位置に配設されており、その両端部を各アー
ム部材20に固着されている。用紙ガイド板31は芯部
13aを中心とした曲面となるように形成されており、
用紙ガイド板31には各ローラー28,29,30の周
面をプレスローラー13の周面に当接させるための複数
の開口部が形成されている。
【0048】プレスローラー13の下方には再給紙レジ
ストローラー23が配設されている。ころ状の再給紙レ
ジストローラー23は支軸23aに回転自在に支持され
ており、支軸23aは再給紙レジスト支持部材としての
揺動アーム32の一端に取り付けられている。ほぼへ字
形状を呈する揺動アーム32は各アーム部材20間に固
設された支軸32aにその曲折部を揺動自在に支持され
ており、その配設位置は再給紙レジストローラー23が
プレスローラー13の幅方向のほぼ中央部に位置し、か
つ自身が各ローラー30の配設位置の中間に位置するよ
うに定められている。揺動アーム32の他端には、図示
しないブラケットを介して一方のアーム部材20に取り
付けられたソレノイド33のプランジャ33aと、一端
を一方のアーム部材20に固着され揺動アーム32に対
して支軸32aを中心に図2において反時計回り方向へ
の回動付勢力を付与する引張ばね34の他端とが取り付
けられている。この構成より再給紙レジストローラー2
3は、ソレノイド33が作動されるとその周面を所定の
圧接力でプレスローラー13の周面に圧接する図2に実
線で示す圧接位置を占め、ソレノイド33の作動が解除
されると引張ばね34の付勢力によってその周面がプレ
スローラー13の周面から離間する図2に二点鎖線で示
す離間位置を占める。ソレノイド33と引張ばね34と
によって再給紙レジスト接離機構40が構成されてい
る。
【0049】再給紙レジストローラー23の上方近傍に
は再給紙位置決め部材24が配設されている。再給紙位
置決め部材24は断面L字形状を呈する板材からなり、
その幅はプレスローラー13の幅とほぼ同じ幅となるよ
うに形成されていて、その曲折端部24aが上方を向く
態様で両端部を各アーム部材20に固着されている。再
給紙位置決め部材24には、再給紙レジストローラー2
3が揺動時に衝突しないための図示しない切欠部が形成
されている。
【0050】プレスローラー13の下方であって再給紙
位置決め部材24の左方には再給紙搬送部材25が配設
されている。再給紙搬送部材25は、搬送部材本体3
5、駆動ローラー36、従動ローラー37、無端ベルト
38、吸引ファン39等を有しており、その上面に補助
トレイ8を一体的に有している。
【0051】上面が開放され、その幅が各アーム部材2
0間の間隔よりも若干小さくなるように形成された筐体
である搬送部材本体35は用紙搬送方向上流側及び下流
側の両側面に図示しない軸受を有しており、図示しない
各軸受は駆動軸36a及び従動軸37aをそれぞれ回転
自在に支持している。駆動軸36aはその両端部が搬送
部材本体35の両側面を貫通しており、貫通した両端部
は印刷装置本体11に設けられた図示しない軸受部材に
よって回転自在に支持されている。また、駆動軸36a
の一端には図示しない駆動ギヤが取り付けられており、
駆動軸36aは印刷装置本体11に設けられた搬送部材
駆動モーター122(図8参照)によって回転駆動され
る。従動軸37aはその両端部が搬送部材本体35の両
側面を貫通しないように構成されている。搬送部材本体
35の用紙搬送方向上流側端部の両側面外側にはボス3
5aがそれぞれ一体的に設けられており、各ボス35a
は各アーム部材20に形成された図示しない長穴にそれ
ぞれ嵌合されている。この構成より搬送部材本体35
は、後述するプレスローラー接離機構55によりプレス
ローラー13が版胴12に対して接離される際に、各ア
ーム部材20の揺動に伴って駆動軸36aを中心とした
揺動が可能となっている。
【0052】ころ状をなす複数の駆動ローラー36はそ
れぞれ駆動軸36aに一体的に取り付けられており、各
駆動ローラー36間にはそれぞれ所定の間隔が設けられ
ている。駆動ローラー36と同形状である複数の従動ロ
ーラー37は、各駆動ローラー36と同間隔でそれぞれ
従動軸37aに一体的に取り付けられている。各駆動ロ
ーラー36とこれに対応した各従動ローラー37との間
には、図示しない複数の穴部を有する無端ベルト38が
所定の張力で掛け渡されている。摩擦抵抗部材からなる
無端ベルト38は、搬送部材駆動モーター122によっ
て駆動軸36aが回転駆動されることにより図2に矢印
で示す方向に移動される。
【0053】搬送部材本体35の下面には吸引ファン3
9が一体的に取り付けられており、搬送部材本体35の
上面には補助トレイ8が一体的に取り付けられている。
補助トレイ8には各無端ベルト38を用紙搬送面に臨ま
せるための図示しない複数の開口部が形成されており、
その用紙搬送方向下流側端部には搬送される用紙Pを受
け止めるためのフェンス8aが一体的に形成されてい
る。吸引ファン39の取付面である搬送部材本体35の
下面には図示しない穴部が設けられており、これにより
吸引ファン39が作動することで筐体である搬送部材本
体35の内部に負圧を発生させ、移動する各無端ベルト
38の上面に用紙Pを吸引させる。吸引ファン39の吸
引力及び無端ベルト38の摩擦抵抗力は、用紙Pの先端
が再給紙位置決め部材24の曲折端部24aに当接した
際に、用紙Pと各無端ベルト38との間で滑りが発生す
る程度の強さにそれぞれ設定されている。上述した再給
紙案内部材22、再給紙レジストローラー23、再給紙
位置決め部材24、及び再給紙搬送部材25によって再
給紙手段9が構成されている。
【0054】プレスローラー13の近傍であって再給紙
搬送部材25の上方に位置する部位には、プレスローラ
ー13の周面をクリーニングするクリーニングローラー
26が配設されている。プレスローラー13の幅とほぼ
同じ幅を有するクリーニングローラー26は、少なくと
もその表面が和紙やスポンジ等の吸湿性の高い材質によ
って構成されており、その中心に芯部26aを一体的に
有している。クリーニングローラー26は芯部26aを
各アーム部材20に形成された図示しない長穴に嵌合さ
れることで回転自在に支持されており、この長穴内に設
けられた図示しない付勢手段によってプレスローラー1
3に向けて付勢され、その周面をプレスローラー13の
周面に所定の圧接力で常時圧接されている。クリーニン
グローラー26は、一方のアーム部材20に設けられた
図示しないクリーニングローラー駆動手段によって、プ
レスローラー13の回転時においてプレスローラー13
と同方向に、プレスローラー13の周速度の10分の1
程度の周速度で回転駆動される。
【0055】クリーニングローラー26の左上方にはガ
イド板27が配設されている。板材であるガイド板27
はその両端部を各アーム部材20に固設されており、プ
レスローラー13によって版胴12に圧接された用紙P
がクリーニングローラー26に触れないように、かつ補
助トレイ8に向かうように案内する。ガイド板27はプ
レスローラー13及びクリーニングローラー26の周面
に近接する位置に配設されている。
【0056】各アーム部材20のプレスローラー13が
支持された一端側と対向する他端側には、それぞれ回転
自在なカムフォロア41が互いに外側を向く態様で配設
されている。また、各アーム部材20のカムフォロア4
1が配設された位置の近傍には、一端を印刷装置本体1
1に固着された印圧ばね42の他端がそれぞれ取り付け
られている。これにより各アーム部材20は、揺動軸2
1を中心に図において時計回り方向への回動付勢力をそ
れぞれ付与されている。
【0057】各カムフォロア41の左方近傍には、3枚
のカム板43A,43B,43Cを有する多段カム43
がそれぞれ配設されている。各カム板43A,43B,
43Cは、両端を印刷装置本体11に回転自在かつ図2
の紙面方向に移動自在に支持されたカム軸44にそれぞ
れ所定の間隙をもって固着されており、装置手前側から
カム板43B、カム板43A、カム板43Cの順に配設
されている。各カム板43A,43B,43Cは、カム
軸44と同心の円板である基部とそれぞれ同一突出量の
凸部とを有している。多段カム43は、図4に示すよう
に、カム軸44に取り付けられた駆動ギヤ45及び印刷
装置本体11に回転自在に支持された支軸46に取り付
けられた伝達ギヤ47を介して版胴駆動手段121から
の回転力を伝達され、図2において時計回り方向に回転
駆動される。
【0058】プレスローラー13は、各カム板43A,
43B,43Cの何れかの凸部がカムフォロア41と当
接したときにその周面が版胴12の周面より離間する図
2に示す離間位置を占め、何れかの凸部とカムフォロア
41との当接が解除されたときに印圧ばね42の付勢力
によってその周面が版胴12の周面に圧接する図3に示
す圧接位置を占める。各カム板43A,43B,43C
は、プレスローラー13が圧接位置を占めたときにその
基部とカムフォロア41とが接触しないように構成され
ている。各カム板43A,43B,43Cの凸部の形状
は、プレスローラー13と版胴12との接触範囲が、カ
ム板43Aでは図1に示す表面領域と中間領域と裏面領
域とを全て合わせた範囲となるように、カム板43Bで
は表面領域と同じ範囲となるように、カム板43Cでは
表面領域の下流側部分と中間領域と裏面領域とを合わせ
た範囲となるようにそれぞれ形成されている。また、各
カム板43A,43B,43C間の間隔は、アーム部材
20の板厚よりも十分に大きくなるように設定されてい
る。
【0059】図2において各アーム部材20の右方近傍
には、プレスローラー13が離間位置を占めた状態で各
アーム部材20の揺動を禁止する、図示しないプレスロ
ーラー係止手段が配設されている。図示しないプレスロ
ーラー係止手段は図示しないソレノイドを有しており、
この図示しないソレノイドのオン・オフの切り換えによ
って各アーム部材20を保持する状態と保持を解除する
状態とが選択的に切り換えられる。図示しないソレノイ
ドは、カムフォロア41が各カム板43A,43B,4
3Cの何れかの凸部と当接した状態で作動される。
【0060】カム軸44の下方近傍には、図4に示すよ
うに移動アーム48と段差カム49とが配設されてい
る。ほぼL字形状を呈する移動アーム48は、印刷装置
本体11に回転自在に支持された支軸48aにその曲折
部を取り付けられており、移動アーム48の一端にはロ
ーラー48bが、また他端にはカムフォロア48cがそ
れぞれ回転自在に取り付けられている。さらに移動アー
ム48の他端と曲折部との間の部位には、一端を印刷装
置本体11に取り付けられた引張ばね50の他端が取り
付けられており、移動アーム48には支軸48aを中心
に、図において時計回り方向への回動付勢力が付与され
ている。
【0061】ローラー48bはカム軸44の中程に間隔
をおいて固着された円板44a,44b間に配置されて
おり、カムフォロア48cは引張ばね50の付勢力によ
りその周面を段差カム49の周面に当接させている。各
円板44a,44b間の間隔は、ローラー48bの直径
よりも僅かに大きくなるように設定されている。
【0062】段差カム49はその周面に3箇所のカム部
49a,49b,49cを有しており、印刷装置本体1
1に回転自在に支持された支軸51に固着されている。
支軸51には、印刷装置本体11に取り付けられたステ
ッピングモーター52の出力軸に取り付けられたギヤ5
3と噛合するギヤ54が取り付けられており、ステッピ
ングモーター52の作動により段差カム49は図4の矢
印方向に回転駆動される。この構成より、ステッピング
モーター52が作動して段差カム49が回転すると移動
アーム48が支軸48aを中心に揺動し、ローラー48
bが円板44aあるいは円板44bを押すことでカム軸
44が図4の左右方向に移動する。
【0063】各カム部49a,49b,49cは、カム
フォロア48cとカム部49aとが当接したときにカム
板43Bがカムフォロア41と当接可能位置となるよう
に、カムフォロア48cとカム部49bとが当接したと
きにカム板43Aがカムフォロア41と当接可能位置と
なるように、カムフォロア48cとカム部49cとが当
接したときにカム板43Cがカムフォロア41と当接可
能位置となるようにカム軸44を移動させる形状にそれ
ぞれ形成されている。
【0064】上述したカムフォロア41、印圧ばね4
2、多段カム43、図示しないプレスローラー係止手
段、移動アーム48、段差カム49によってプレスロー
ラー接離機構55が構成されており、このプレスローラ
ー接離機構55の作動によってプレスローラー13は図
2に示す離間位置と図3に示す圧接位置とを選択的に占
める。
【0065】版胴12とプレスローラー13との接触位
置の左方であって用紙Pの搬送経路上には、用紙Pの搬
送経路を切り換える切換部材10が配設されている。版
胴12及びプレスローラー13とほぼ同じ幅を有する板
材からなる切換部材10は、その用紙搬送方向下流側端
部を印刷装置本体11に回動自在に支持された支軸に固
着されており、ソレノイド123(図8参照)が作動す
ることによって断面鋭角状に形成された用紙搬送方向上
流側端部を図1に実線で示す第1の位置と二点鎖線で示
す第2の位置とに選択的に位置決めされる。切換部材1
0は、第1の位置を占めたときにその先端がプレスロー
ラー13の周面に近接すると共に版胴12上のクランパ
ー19と干渉しない位置に置かれ、第2の位置を占めた
ときにその先端が版胴12の周面に近接する位置に置か
れる。版胴12とプレスローラー13との間を通過した
用紙Pは、切換部材10が第1の位置を占めたときに排
紙部6へと案内され、切換部材10が第2の位置を占め
たときにガイド板27と印刷装置本体11に固着された
ガイド板56との間を通って補助トレイ8へと案内され
る。
【0066】印刷装置本体11の右上部には製版部3が
配設されている。製版部3は、マスタ保持部材57、プ
ラテンローラー58、サーマルヘッド59、切断手段6
0、マスタストック部61、テンションローラー対6
2、反転ローラー対63等を有している。製版部3は後
述するマスタ64に製版を行い、図5に示すような第1
製版画像65Aと第2製版画像65Bとを有する分割製
版済みマスタ65、あるいは図6に示すような第1製版
画像65Aと第2製版画像65Bとの2面分の画像量域
を有する第3製版画像66Aを有する製版済みマスタ6
6を作成する。第1製版画像65Aは、分割製版済みマ
スタ65が版胴12の外周面上に巻装されたときに図1
に示す表面領域と対応する位置に形成され、第2製版画
像65Bは裏面領域と対応する位置に形成される。
【0067】マスタ保持部材57は印刷装置本体11の
図示しない側板対にそれぞれ設けられており、熱可塑性
樹脂フィルムと多孔性支持体とを貼り合わせたマスタ6
4をロール状に巻成してなるマスタロール64aの芯部
64bの両端を回転自在かつ着脱自在に支持する。
【0068】マスタ保持部材57の左方に設けられたプ
ラテンローラー58は印刷装置本体11の図示しない側
板に回転自在に支持されており、ステッピングモーター
を含む製版駆動手段124(図8参照)によって回転駆
動される。プラテンローラー58の下方に位置し多数の
発熱素子を有するサーマルヘッド59は印刷装置本体1
1の図示しない側板に取り付けられており、図示しない
付勢手段の付勢力によってその発熱素子面をプラテンロ
ーラー58に圧接されている。サーマルヘッド59はマ
スタ64の熱可塑性樹脂フィルム面に接触しつつ発熱素
子を選択的に発熱させ、マスタ64に対して熱溶融穿孔
製版を行う。
【0069】プラテンローラー58及びサーマルヘッド
59の左方には切断手段60が配設されている。印刷装
置本体11の図示しないフレームに固設された固定刃6
0aと、この固定刃60aに移動自在に支持された可動
刃60bとを有する切断手段60は、固定刃60aに対
して可動刃60bが回転移動することによりマスタ64
を切断する周知の構成である。
【0070】切断手段60のマスタ搬送方向下流側下方
にはマスタストック部61が配設されている。分割製版
済みマスタ65あるいは製版済みマスタ66を一時的に
貯容する空間であるマスタストック部61は複数の板部
材によってその内部を仕切られており、その最奥部には
図示しない吸引ファンが配設されている。この吸引ファ
ンが作動することにより密閉された空間であるマスタス
トック部61の内部に負圧が発生し、製版して搬送され
てきた分割製版済みマスタ65あるいは製版済みマスタ
66はマスタストック部61の最奥部に向けて貯容され
る。
【0071】切断手段60とマスタストック部61との
間の部位にはテンションローラー対62が配設されてい
る。それぞれ印刷装置本体11の図示しない側板に回転
自在に支持された駆動ローラー62aと従動ローラー6
2bとからなるテンションローラー対62は、従動ロー
ラー62bが図示しない付勢手段によってその周面を駆
動ローラー62aの周面に圧接されており、製版駆動手
段124によって駆動ローラー62aが回転駆動される
ことによりマスタ64を挟持して搬送する。駆動ローラ
ー62aは、その周速度がプラテンローラー58の周速
度よりも若干速く設定されていると共にその内部には図
示しないトルクリミッターが設けられており、プラテン
ローラー58とテンションローラー対62との間におい
てマスタ64に対して所定の張力が付与されるように構
成されている。
【0072】マスタストック部61のマスタ搬送方向下
流側には、それぞれ印刷装置本体11の図示しない側板
に回転自在に支持された駆動ローラー63aと従動ロー
ラー63bとからなる反転ローラー対63が配設されて
いる。反転ローラー対63は、製版駆動手段124によ
って回転駆動される駆動ローラー63aと図示しない付
勢手段によってこれに圧接配置された従動ローラー63
bとによってマスタ64を挟持して搬送する。駆動ロー
ラー63aの内部には図示しないワンウェイクラッチが
設けられている。
【0073】また、テンションローラー対62と反転ロ
ーラー対63との間の部位には、図示しない可動マスタ
ガイド板が配設されている。この可動マスタガイド板は
図示しない支持部材に揺動自在に支持されており、図示
しないソレノイドによってその上面がマスタ64の搬送
路を構成する搬送位置と、マスタ64のマスタストック
部61への進入を妨げない退避位置とに選択的に位置決
めされる。
【0074】製版部3の下方には給紙部4が配設されて
いる。給紙部4は、給紙トレイ67、給紙ローラー6
8、分離ローラー69、分離パッド70、レジストロー
ラー対71等を有している。上面に多数の用紙Pを積載
可能な給紙トレイ67は印刷装置本体11に上下動自在
に支持されており、昇降手段を含む給紙駆動手段125
(図8参照)によって上下動される。A3サイズの用紙
Pを縦置き可能な給紙トレイ67の上面には、図示しな
いレール部材によって用紙搬送方向と直行する用紙幅方
向に移動自在に支持された一対のサイドフェンス72が
設けられている。また、給紙トレイ67の自由端部側に
は、積載された用紙Pのサイズを検知する複数の用紙サ
イズ検知センサー73が設けられている。
【0075】給紙トレイ67の上方には、表面に高摩擦
抵抗部材を有する給紙ローラー68が配設されている。
給紙ローラー68は印刷装置本体11に揺動自在に支持
された図示しないブラケットに回転自在に支持されてお
り、給紙トレイ67が図示しない昇降手段によって上昇
されたときに所定の圧接力で給紙トレイ67上の最上位
の用紙Pに圧接する。給紙ローラー68は給紙駆動手段
125によって回転駆動される。
【0076】給紙ローラー68の左方には、表面にそれ
ぞれ高摩擦抵抗部材を有する分離ローラー69と分離パ
ッド70とが配設されている。分離ローラー69はタイ
ミングベルト69aを介して給紙ローラー68に駆動連
結されており、給紙ローラー68の回転駆動時にこれと
同期して同方向に回転駆動される。分離パッド70は図
示しない付勢手段の付勢力によって分離ローラー69に
圧接されている。
【0077】分離ローラー69及び分離パッド70の左
方にはレジストローラー対71が配設されている。駆動
ローラー71aと従動ローラー71bとからなるレジス
トローラー対71は、版胴駆動手段121からの回転駆
動力をギヤやカム等の図示しない駆動力伝達手段によっ
て伝達されることで駆動ローラー71aが版胴12と同
期した所定のタイミングで回転し、駆動ローラー71a
に圧接された従動ローラー71bとによって用紙Pを印
刷部2に向けて所定のタイミングで給送する。
【0078】印刷部2の左上方には排版部5が配設され
ている。排版部5は、上排版部材74、下排版部材7
5、排版ボックス76、圧縮板77等を有している。上
排版部材74は、駆動ローラー78、従動ローラー7
9、無端ベルト80等を有し、排版駆動手段126(図
8参照)によって駆動ローラー78が図の時計回り方向
に回転駆動されることにより無端ベルト80が図1の矢
印方向に移動する。下排版部材75は、駆動ローラー8
1、従動ローラー82、無端ベルト83等を有し、駆動
ローラー78を回転駆動する排版駆動手段126の駆動
力をギヤやベルト等の図示しない駆動力伝達手段によっ
て伝達されることで駆動ローラー81が図の反時計回り
方向に回転駆動されることにより、無端ベルト83が図
1の矢印方向に移動する。また、下排版部材75は排版
駆動手段126に含まれる図示しない移動手段によって
移動自在に設けられており、図に示す位置と従動ローラ
ー82の外周面上に位置する無端ベルト83が版胴12
の外周面に当接する位置とを選択的に占める。
【0079】内部に使用済みマスタを貯容する排版ボッ
クス76は、印刷装置本体11に対して着脱自在に設け
られている。上排版部材74と下排版部材75とによっ
て運ばれた使用済みマスタを排版ボックス76の内部に
押し込む圧縮板77は印刷装置本体11に上下動自在に
支持されており、排版駆動手段126に含まれる図示し
ない昇降手段によって上下動される。
【0080】排版部5の下方には排紙部6が配設されて
いる。排紙部6は、剥離爪84、排紙搬送部材85、排
紙トレイ86等を有している。剥離爪84は版胴12の
幅方向に複数配置され、印刷装置本体11に揺動自在に
支持された支軸にそれぞれ一体的に取り付けられてい
る。複数の剥離爪84は図示しない爪揺動手段によって
揺動され、その先端が版胴12の周面に近接する図に示
す位置と、クランパー19等の障害物を回避するために
その先端が版胴12の外周面から離間する位置とを選択
的に占める。図示しない爪揺動手段は、版胴駆動手段1
21からの駆動力を図示しない駆動力伝達手段により伝
達され、版胴12の回転と同期して剥離爪84を揺動さ
せる。
【0081】剥離爪84の下方であって切換部材10の
左方に配設された排紙搬送部材85は、駆動ローラー8
7、従動ローラー88、無端ベルト89、吸引ファン9
0等を有している。ころ状の駆動ローラー87は図示し
ないユニット側板に回転自在に支持された図示しない支
軸に所定の間隔で複数取り付けられており、排紙駆動手
段127(図8参照)によってそれぞれ一体的に回転駆
動される。従動ローラー88も同側板に回転自在に支持
された図示しない支軸に各駆動ローラー87と等間隔で
複数設けられており、各駆動ローラー87及びこれと対
応する各従動ローラー88には複数の孔を有する無端ベ
ルト89がそれぞれ掛け渡されている。駆動ローラー8
7、従動ローラー88、無端ベルト89の下方には吸引
ファン90が配設されている。排紙搬送部材85は、吸
引ファン90の吸引力によって各無端ベルト89上に用
紙Pを吸引し、各駆動ローラー87の回転によって用紙
Pを図1の矢印方向に搬送する。排紙搬送部材85によ
って搬送された用紙Pをその上面に積載する排紙トレイ
86は、用紙搬送方向に移動自在な1個のエンドフェン
ス91と、用紙幅方向に移動自在な一対のサイドフェン
ス92とを有している。
【0082】印刷装置本体9の上部には画像読取部7が
配設されている。画像読取部7は、原稿を載置するコン
タクトガラス93、コンタクトガラス93に対して接離
自在に設けられた圧板94、原稿画像を走査して読み取
る反射ミラー95,96,97,98及び蛍光灯99、
走査された原稿画像を集束するレンズ100、集束され
た画像を処理するCCD等の画像センサー101、原稿
のサイズを検知する複数の原稿サイズ検知センサー10
2、読み取られた画像データを記憶する画像メモリ13
5等を有しており、原稿画像の読取動作は読取駆動手段
128(図8参照)の作動によって行われる。
【0083】また、図1に示すように、版胴12を構成
する図示しないフランジの外面にはドグ133が取り付
けられており、版胴12の周囲近傍には印刷装置本体1
1に取り付けられたホームポジションセンサー134が
配設されている。ホームポジションセンサー134は、
クランパー19がプレスローラー13と対向する位置を
版胴12が占めたときにドグ133を検知して後述する
制御手段129に向けて信号を出力する。
【0084】図7は両面印刷装置1の操作パネルを示し
ている。同図において印刷装置本体11の上部前面に設
けられた操作パネル103は、その上面に製版スタート
キー104、印刷スタートキー105、試し刷りキー1
06、連続キー107、クリア/ストップキー108、
テンキー109、エンターキー110、プログラムキー
111、モードクリアキー112、印刷速度設定キー1
13、4方向キー114、用紙サイズ設定キー115、
用紙厚み設定キー116、両面印刷キー117、片面印
刷キー118、7セグメントLEDからなる表示装置1
19、LCDからなる表示装置120等を有している。
【0085】製版スタートキー104は両面印刷装置1
に製版動作を行わせる際に押下され、製版スタートキー
104が押下されると排版動作及び原稿読取動作が行わ
れた後に製版動作が行われ、その後、版付け動作が行わ
れて両面印刷装置1は印刷待機状態となる。印刷スター
トキー105は両面印刷装置1に印刷動作を行わせる際
に押下され、両面印刷装置1が印刷待機状態となり各種
印刷条件が設定された後に印刷スタートキー105が押
下されることにより印刷動作が行われる。試し刷りキー
106は両面印刷装置1に試し刷りを行わせる際に押下
され、各種条件が設定された後に試し刷りキー106が
押下されることにより1枚だけ印刷が行われる。連続キ
ー107は製版動作と印刷動作とを連続して行う際に製
版スタートキー104の押下前に押下され、連続キー1
07の押下後、印刷条件が入力された後に製版スタート
キー104が押下されると、排版動作、原稿読取動作、
製版動作に引き続いて印刷動作が行われる。
【0086】クリア/ストップキー108は両面印刷装
置1の動作を停止させる際あるいは置数のクリア時に押
下され、テンキー109は数値入力に用いられる。エン
ターキー110は各種設定時に数値等を設定する際に、
プログラムキー111はよく行う操作を登録したりそれ
を呼び出したりする際にそれぞれ押下され、モードクリ
アキー112は各種のモードをクリアして初期状態に戻
す際に押下される。印刷速度設定キー113は印刷動作
に先立って印刷速度を設定する際に押下され、濃いめの
画像を得たい場合あるいは雰囲気温度が低い場合等には
印刷速度を遅く、薄めの画像を得たい場合あるいは雰囲
気温度が高い場合等には印刷速度を速く設定する。4方
向キー114は上キー114a、下キー114b、左キ
ー114c、右キー114dを有しており、画像編集時
に画像位置を調整する場合あるいは各種設定時に数値や
項目等を選択する場合等に押下される。
【0087】用紙サイズ設定キー115は用紙サイズを
任意で入力する際に押下され、用紙サイズ設定キー11
5で入力された用紙サイズは用紙サイズ検知センサー7
3によって検知された用紙サイズに優先される。用紙厚
み設定キー116は両面印刷に先立って用紙Pの厚みを
入力する際に押下され、本実施例では「普通紙」、「薄
紙」、「厚紙」の3種類のうちの何れかを選択する構成
となっている。
【0088】両面印刷キー117は両面印刷装置1に両
面印刷動作を行わせる際に製版スタートキー104の押
下前に押下され、両面印刷キー117が押下されるとそ
の近傍に配置されたLED117aが点灯してオペレー
ターに両面印刷モードであることが表示される。また、
両面印刷キー117が押下された際には、用紙厚み設定
キー116によって使用する用紙Pの厚みを入力した後
でないと製版スタートキー104の入力が拒否される。
片面印刷キー118も両面印刷キー117と同様に両面
印刷装置1に片面印刷動作を行わせる際にスタートキー
104の押下前に押下され、片面印刷キー118が押下
されるとその近傍に配置されたLED118aが点灯し
てオペレーターに片面印刷モードであることが表示され
る。両面印刷装置1は初期状態時においてLED118
aが点灯しており、片面印刷モードとなっている。
【0089】7セグメントLEDからなる表示装置11
9は、主に印刷枚数等の数字を表示する。LCDからな
る表示装置120は階層表示構造となっており、その下
方に設けられた選択設定キー120a,120b,12
0c,120dを押下することにより、変倍や位置調整
等の様々なモードへの変更及び各モードでの設定が可能
に構成されている。また表示装置120には、図示した
ように「製版・プリントできます」のような両面印刷装
置1の状態が表示される他、製版あるいは排版ジャム、
給紙あるいは排紙ジャム等のアラーム、印刷用紙、マス
タ、インキ等のサプライの供給指示等も表示される。
【0090】図8は、両面印刷装置1に用いられる制御
手段のブロック図を示している。同図において制御手段
129は、内部にCPU130、ROM131、RAM
132を有する周知のマイクロコンピューターであり、
印刷装置本体11の内部に設けられている。
【0091】CPU130は、操作パネル103からの
各種信号及び印刷装置本体11に設けられた各種センサ
ーからの検知信号及びROM131から呼び出された動
作プログラムに基づいて、印刷部2、製版部3、給紙部
4、排版部5、排紙部6、画像読取部7に設けられた各
駆動手段、再給紙手段9に設けられた再給紙レジスト接
離機構40及び搬送部材駆動モーター122、切換部材
10を作動させるソレノイド123の作動等を制御し、
両面印刷装置1全体の動作を制御する。ROM131に
は両面印刷装置1全体の動作プログラムが記憶されてお
り、この動作プログラムはCPU130によって適宜呼
び出される。RAM132は、CPU130の計算結果
を一時的に記憶する機能、操作パネル103上の各種キ
ー及び各種センサーから設定及び入力されたデータ信号
及びオン・オフ信号を随時記憶する機能等を有してい
る。また制御手段129は、ホームポジションセンサー
134からのホームポジション信号と、版胴駆動手段1
21に設けられた図示しないエンコーダーからの信号と
に基づいて、版胴12の位置の把握も行っている。
【0092】上述の構成に基づき、以下に第1の実施例
における両面印刷装置1の動作を説明する。オペレータ
ーは給紙トレイ67上に印刷に使用される用紙Pを積載
し、圧板94を開放してコンタクトガラス93上に印刷
すべき原稿を載置した後、再び圧板94を閉じる。その
後、操作パネル103上の各種キーによって製版条件を
設定した後、両面印刷キー117あるいは片面印刷キー
118を押下して印刷モードを設定して製版スタートキ
ー104を押下する。先ず、片面印刷キー118を押下
して片面印刷を行う場合を説明する。
【0093】オペレーターは片面印刷モードであること
をLED118aの点灯によって確認した後、製版スタ
ートキー104を押下する。製版スタートキー104が
押下されると、用紙サイズ検知センサー73から用紙サ
イズ検知信号が、また原稿サイズ検知センサー102か
ら原稿サイズ検知信号がそれぞれ制御手段129に送ら
れ、信号を受けた制御手段129は各信号を比較する。
このとき、用紙サイズと原稿サイズとが同じ場合は直ち
に画像読取動作が行われ、用紙サイズと原稿サイズとが
異なる場合には、制御手段129はその旨を表示装置1
20に表示してオペレーターに注意を促す。用紙サイズ
と原稿サイズとが異なる場合に、制御手段129からの
指令で自動的に拡大または縮小の変倍を行い、原稿サイ
ズと画像サイズとを整合させるように構成してもよい。
【0094】製版スタートキー104が押下されると、
画像読取部7では原稿画像の読取動作が行われる。原稿
画像の読み取りは、蛍光灯99によって露光された反射
光を各反射ミラー95,96,97,98によって反射
することにより行われ、読み取られた原稿画像はレンズ
100で集束された後に画像センサー101に入射され
て光電変換される。光電変換された電気信号は印刷装置
本体11内の図示しないA/D変換器に入力された後、
画像メモリ135内に画像データ信号として格納され
る。
【0095】画像読取部7での画像読取動作と並行し
て、排版部5では版胴12の外周面から使用済みマスタ
を剥離する排版動作が行われる。製版スタートキー10
4が押下されると版胴12が回転を開始し、版胴12が
図1に示すホームポジションに達するとドグ133がホ
ームポジションセンサー134に検知され、ホームポジ
ションセンサー134から制御手段129に向けてホー
ムポジション信号が送られる。ホームポジション信号を
受けた制御手段129は、このホームポジションを基点
として図示しないエンコーダーが発するパルス数を計測
し、版胴12の外周面上に巻装された使用済みマスタの
先端が従動ローラー82の外周面上に位置する無端ベル
ト83と対応する所定の排版位置に達したと判断する
と、版胴駆動手段121の作動を停止させる。
【0096】版胴駆動手段121が停止されて版胴12
が所定の排版位置で停止すると、版胴駆動手段121及
び排版駆動手段126が作動して各駆動ローラー78,
81が回転駆動されると共に下排版部材75が版胴12
側に移動し、従動ローラー82の外周面上に位置する無
端ベルト83が使用済みマスタと当接する。すると、版
胴12の回転及び無端ベルト83の移動によって版胴1
2の外周面上よりすくい上げられた使用済みマスタは、
下排版部材75と上排版部材74とで挟持搬送されて版
胴12の外周面より剥離される。剥離された使用済みマ
スタは排版ボックス76内に廃棄された後、圧縮板77
によって圧縮される。外周面上より使用済みマスタが全
て剥離された後も版胴12は回転を継続し、クランパー
19が右上方に位置する所定の給版待機位置まで回転し
て停止する。版胴12が給版待機位置で停止すると図示
しない開閉手段が作動してクランパー19が開放され、
両面印刷装置1は給版待機状態となる。
【0097】排版動作と並行して、製版部3では製版動
作が行われる。製版スタートキー104が押下される
と、プラテンローラー58、テンションローラー対6
2、反転ローラー対63がそれぞれ回転駆動されてマス
タロール64aよりマスタ64が引き出される。このと
き図示しない可動マスタガイド板は搬送位置に位置決め
されている。マスタ64が引き出されてその画像形成領
域がサーマルヘッド59の発熱素子と対応する位置に達
すると、画像メモリ135内に格納されている画像デー
タ信号が画像処理を施された後に呼び出され、図示しな
いサーマルヘッドドライバーがサーマルヘッド59の各
発熱素子を選択的に発熱させることにより、マスタ64
の熱可塑性樹脂フィルム面に第3製版画像66Aが形成
される。マスタ64は製版されつつ搬送されその先端部
が反転ローラー対63に挟持されると、図示しない可動
マスタガイド板が退避位置に移動されると共に反転ロー
ラー対63の回転が停止される。
【0098】反転ローラー対63の回転停止後もプラテ
ンローラー58及びテンションローラー対62は回転を
継続しており、サーマルヘッド59によって製版された
製版済みマスタ66はマスタストック部61内に貯容さ
れる。反転ローラー対63の停止時においてマスタスト
ック部61に設けられた図示しない吸引ファンが作動さ
れており、製版済みマスタ66は図示しない吸引ファン
に吸引されることによって良好にマスタストック部61
内に貯容される。
【0099】上述の製版動作中、排版動作が完了して両
面印刷装置1が給版待機状態となると、反転ローラー対
63が回転を開始してマスタストック部61内に貯容さ
れている製版済みマスタ66が開放されているクランパ
ー19に向けて搬送される。そして、製版済みマスタ6
6の先端部がクランパー19によって挟持可能な所定位
置まで搬送されると、図示しない開閉手段が作動してク
ランパー19が閉じられ、製版済みマスタ66はその先
端部を版胴12の外周面上に保持される。
【0100】その後、版胴12が図1において時計回り
方向に間欠的に回転駆動され、製版済みマスタ66の版
胴12への巻装動作が行われる。このとき反転ローラー
対63は回転を停止しており、駆動ローラー63aは内
部に設けられた図示しないワンウェイクラッチによって
製版済みマスタ66の引き出しに伴い連れ回りする。そ
して、画像メモリ135からの画像データ信号が途絶え
るとサーマルヘッド59の作動が停止し、1版分の製版
済みマスタ66が製版搬送されるとプラテンローラー5
8、テンションローラー対62、反転ローラー対63の
回転がそれぞれ停止されると共に切断手段60が作動し
て製版済みマスタ66が切断される。切断された製版済
みマスタ66は版胴12の回転によって製版部3より引
き出され、版胴12がホームポジションまで回転して停
止することで製版動作及び給版動作が完了する。
【0101】給版動作に引き続き版付け動作が行われ
る。版胴12がホームポジションで停止するとソレノイ
ド123が作動して切換部材10が第1の位置に位置決
めされた後、図示しないプレスローラー係止手段が作動
すると共にステッピングモーター52が作動して段差カ
ム49が回転され、そのカム部49bをカムフォロア4
8cに当接させる。これにより移動アーム48が支軸4
8aを中心に揺動されてカム軸44がカム板43Aをカ
ムフォロア41に対して当接可能となる位置に移動さ
れ、その後、図示しないプレスローラー係止手段の作動
が解除される。
【0102】その後、給紙ローラー68、分離ローラー
69、駆動ローラー87、吸引ファン90がそれぞれ駆
動されると共に版胴12が低速で図1の時計回り方向に
回転駆動され、給紙トレイ67上に積載された用紙Pの
最上位の1枚が引き出されてその先端をレジストローラ
ー対71に挟持される。そして、版胴12上に巻装され
た製版済みマスタ66の版胴回転方向における第3製版
画像66Aの画像領域先端部がプレスローラー13と対
応する位置に到達する所定のタイミングで駆動ローラー
71aが回転駆動され、引き出された用紙Pは版胴12
とプレスローラー13との間に向けて給送される。
【0103】版胴12の回転に同期して、プレスローラ
ー接離機構55ではカム軸44及びこれと一体に設けら
れた多段カム43が回転駆動されており、上述したよう
にカムフォロア41と当接可能となる位置に移動された
カム板43Aは、上記所定のタイミングにおいてその凸
部をカムフォロア41から離脱させる。これによりプレ
スローラー13がその周面を版胴12の外周面に印圧ば
ね42の付勢力によって圧接させ、レジストローラー対
71によって給送された用紙Pが版胴12に巻装された
製版済みマスタ66に押圧される。この押圧動作により
プレスローラー13と用紙Pと製版済みマスタ66と版
胴12とが圧接し、インキローラー16によって版胴1
2の内周面に供給されたインキが版胴12の開口部より
滲出し、版胴12を構成する図示しない多孔性支持板及
び図示しないメッシュスクリーン、及び版胴12に巻装
された製版済みマスタ66の多孔性支持体に充填された
後に製版済みマスタ66の穿孔部を介して用紙Pに転写
され、いわゆる版付けが行われる。
【0104】版付けにより第3製版画像66Aに応じた
画像を印刷された用紙Pは、第1の位置を占めた切換部
材10によって排紙搬送部材85へと案内されると共
に、剥離爪84によってその先端部から版胴外周面上の
製版済みマスタ66より剥離される。剥離された用紙P
は下方へと落下して排紙搬送部材85へと送られ、吸引
ファン90の吸引力によって無端ベルト89の上面に引
きつけられつつ左方へと搬送されて排紙トレイ86上に
排出される。その後、版胴12が再びホームポジション
まで回転して停止し、版付け動作を終えて両面印刷装置
1は印刷待機状態となる。
【0105】両面印刷装置1が印刷待機状態となった
後、印刷速度設定キー113及び操作パネル103上の
各種キーによって印刷条件を入力した後に試し刷りキー
106が押下されると試し刷りが行われる。試し刷りキ
ー106が押下されると、設定された印刷速度で版胴1
2が回転駆動されると共に給紙部4から用紙Pが1枚給
送される。給送された用紙Pはレジストローラー対71
で一時停留された後に版付け時と同じタイミングで給送
され、プレスローラー13によって版胴外周面上の製版
済みマスタ66に圧接される。画像を印刷された用紙P
は切換部材10によって排紙部6へと案内された後、剥
離爪84によって版胴外周面上の製版済みマスタ66よ
り剥離され、排紙搬送部材85により搬送されて排紙ト
レイ86上に排出される。
【0106】試し刷りにより画像の位置あるいは濃度等
が確認され、テンキー109によって印刷枚数が入力さ
れた後に印刷スタートキー105が押下されると、給紙
部4から用紙Pが連続的に給送され、試し刷りと同条件
で印刷動作が行われる。そして、設定された印刷枚数が
消化されると版胴12がホームポジションで停止し、両
面印刷装置1は再び印刷待機状態となる。
【0107】次に、両面印刷キー117を押下して両面
印刷を行う場合を説明する。オペレーターは両面印刷モ
ードであることをLED117aの点灯によって確認し
た後、用紙厚み設定キー116を押下して使用する用紙
Pの厚みを設定する。この両面印刷モードでは、用紙厚
み設定キー116が押下されない場合には製版スタート
キー104の入力を拒否し、用紙厚み設定キー116が
押下されずに製版スタートキー104が押下された場合
には、制御手段129は用紙の厚みを設定して下さいと
いう旨の表示を表示装置120に表示させる。本実施例
において、用紙厚み設定キー116によって設定された
用紙Pの厚みが「普通紙」あるいは「薄紙」の場合には
製版スタートキー104の入力が許容され、「厚紙」が
設定された場合には用紙Pの搬送ジャムを防止するため
に製版スタートキー104の入力が拒否されると共に、
制御手段129は表示装置120に正しい用紙をセット
して下さいという旨の警告を表示させる。このとき表示
装置120は第1表示手段として機能する。
【0108】給紙トレイ67上に「普通紙」あるいは
「薄紙」である用紙Pがセットされ、用紙Pに基づいた
用紙厚みが用紙厚み設定キー116によって設定された
後に製版スタートキー104が押下されると、片面印刷
時と同様に各センサー73,102から用紙サイズ検知
信号及び原稿サイズ検知信号がそれぞれ制御手段129
に送られ、制御手段129は入力された各信号を比較す
る。本実施例では、版胴12で印刷可能な最大用紙サイ
ズがA3サイズであるため、両面印刷時において使用可
能な用紙サイズはA4横置きまでである。原稿サイズと
用紙サイズとを比較した結果、両サイズが同じ場合には
直ちに画像読取動作が行われ、両サイズが異なる場合に
は、制御手段129はその旨を表示装置120に警告と
して表示してオペレーターに注意を促す。このとき表示
装置120は第2表示手段として機能する。用紙サイズ
と原稿サイズとが異なる場合に、制御手段129からの
指令で自動的に拡大または縮小の変倍を行って原稿サイ
ズと画像サイズとを整合させる構成、表示装置120に
縮小や画像データの回転等の手順を表示してオペレータ
ーの操作の手助けを行う構成としてもよい。また、用紙
サイズがA4横置きを超える大きさの場合には、制御手
段129は両面印刷を禁止して片面印刷を促す旨を表示
装置120に表示させる。
【0109】製版スタートキー104が押下されると、
画像読取部7では片面印刷時と同様に1枚目の原稿画像
が読み取られる。読み取られた原稿画像は画像メモリ1
35内に1枚目の画像データ信号として格納される。1
枚目の原稿の読取動作が完了して画像データ信号が画像
メモリ135内に格納されると、制御手段129は表示
装置120に2枚目の原稿をセットして下さいという旨
の表示を行わせる。オペレーターはこの表示に従って圧
板94を開放してコンタクトガラス93上より1枚目の
原稿を取り除き、2枚目の原稿を載置して再び圧板94
を閉じる。圧板94が閉じられたことを図示しないセン
サーが検知し、コンタクトガラス93上に原稿があるこ
とを他の図示しないセンサーが検知すると、1枚目と同
様に2枚目の原稿の読取動作が行われる。読み取られた
原稿画像は画像メモリ135内に2枚目の画像データ信
号として格納される。
【0110】なお、本実施例において、片面印刷モード
時及び両面印刷モード時における原稿の読取動作はオペ
レーターが圧板94を開閉してコンタクトガラス93上
に読み取られる原稿をセットする構成としたが、ADF
を用いて自動的に原稿をコンタクトガラス93上に搬送
する構成、あるいは図示しない外部装置から画像データ
を取り込む構成としてもよい。また、両面印刷モード時
において1枚の原稿を反転させて搬送し、その表面及び
裏面から2枚分の画像データを取得する構成としてもよ
い。
【0111】画像読取部7での画像読取動作と並行し
て、排版部5では片面印刷時と同様に排版動作が行われ
る。外周面上より使用済みマスタを剥離された版胴12
は給版待機位置で停止し、図示しない開閉手段によって
クランパー19が開放される。また、この排版動作と並
行して製版部3では製版動作が行われる。製版動作は片
面印刷モード時と同様の手順で行われるが、マスタ64
にはその熱可塑性樹脂フィルム面に第1製版画像65A
と第2製版画像65Bとが形成される。このとき第1製
版画像65Aと第2製版画像65Bとの間には、図5に
示すように所定の空白部Sが設けられるように各画像6
5A,65Bが製版される。この所定の空白部Sは、分
割製版済みマスタ65が版胴12の外周面上に巻装され
たときに、図1に示す中間領域と対応する位置に設けら
れる。各画像65A,65Bが形成された分割製版済み
マスタ65はマスタストック部61内に貯容され、排版
動作が完了して両面印刷装置1が給版待機状態となる
と、反転ローラー対63の作動によって開放されている
クランパー19に向けて搬送される。その後、版胴12
が片面印刷モード時と同様に間欠回転され、分割製版済
みマスタ65の版胴12への巻装が行われる。そして、
画像メモリ135から2枚分の画像データが全て送られ
ると、切断手段60が作動して分割製版済みマスタ65
が切断される。切断された分割製版済みマスタ65は版
胴12の回転によって製版部3より引き出され、版胴1
2がホームポジションで停止して製版動作及び給版動作
が完了する。
【0112】給版動作に引き続き版付け動作が行われ
る。版胴12がホームポジションで停止するとステッピ
ングモーター52が作動して段差カム49が回転される
と共に図示しないプレスローラー係止手段が作動され、
カム部49aをカムフォロア48cに当接させる。これ
により移動アーム48が支軸48aを中心に揺動されて
カム軸44がカム板43Bをカムフォロア41に対して
当接可能となる位置に移動された後、図示しないプレス
ローラー係止手段の作動が解除される。
【0113】その後、給紙ローラー68、分離ローラー
69、各駆動ローラー36,87、各吸引ファン39,
90がそれぞれ駆動されると共に版胴12が低速で図1
の時計回り方向に回転駆動され、給紙トレイ67上から
1枚目の用紙P1が引き出されてその先端をレジストロ
ーラー対71に挟持される。そして、クランパー19が
切換部材10と対応する位置を通過するとソレノイド1
23が作動して切換部材10が第2の位置に位置決めさ
れ、その後、版胴12上に巻装された分割製版済みマス
タ65の版胴回転方向における第1製版画像65Aの画
像領域先端部がプレスローラー13と対応する位置に到
達する所定のタイミングで駆動ローラー71aが回転駆
動されることで、引き出された用紙P1は版胴12とプ
レスローラー13との間に向けて給送される。
【0114】上記所定のタイミングにおいて、カムフォ
ロア41と当接可能である位置に移動されたカム板43
Bはその凸部をカムフォロア41から離脱させ、プレス
ローラー13が印圧ばね42の付勢力によってその周面
を版胴12の外周面に圧接させる。これによりプレスロ
ーラー13と用紙P1と分割製版済みマスタ65の第1
製版画像65A形成部と版胴12とが圧接し、インキロ
ーラー16によって版胴12の内周面に供給されたイン
キが版胴12の開口部より滲出し、版胴12に巻装され
た図示しない多孔性支持板及び図示しないメッシュスク
リーン、及び分割製版済みマスタ65の多孔性支持体に
充填された後に第1製版画像65Aの穿孔部を介して用
紙P1に転写され、分割製版済みマスタ65のうちの第
1製版画像65Aが形成された部分の版付けが行われ
る。
【0115】版付けにより第1製版画像65Aに応じた
画像をその表面に印刷された用紙P1は、切換部材10
の先端によってその先端部から版胴外周面上の分割製版
済みマスタ65から剥離されつつ、第2の位置を占めた
切換部材10によって再給紙手段9へと案内される。切
換部材10によって下方へと導かれた用紙P1は、各ガ
イド板27,56間を通ってその先端をフェンス8aに
当接させ、補助トレイ8上に載置される。補助トレイ8
上に搬送された用紙P1は吸引ファン39の吸引力によ
って無端ベルト38に保持されつつ図1の矢印方向に搬
送され、その先端(第1製版画像65Aの印刷時におけ
る後端)を曲折端部24aに当接させる。このとき用紙
P1と無端ベルト38との間で滑りが発生するので、用
紙P1はその先端を曲折端部24aに当接させた状態で
停留される。なお、用紙P1の先端が曲折端部24aに
当接したときにこれを検知する図示しないセンサーを設
け、この図示しないセンサーが用紙P1の先端を検知し
たときに駆動ローラー36及び吸引ファン39の作動を
停止させる構成としてもよい。
【0116】用紙P1が補助トレイ8上に案内されてい
る間も版胴12は回転を継続しており、プレスローラー
13は版胴12の表面領域との接触を終えるとカム板4
3Bの凸部がカムフォロア41に当接することで離間位
置を占める。このカム板43Bの働きにより、用紙Pが
存在しない状態で版胴12の裏面領域とプレスローラー
13とが圧接することがなく、プレスローラー13の周
面へのインキの転移を防止できる。このとき図示しない
プレスローラー係止手段が作動してプレスローラー13
を離間位置で保持した後、ステッピングモーター52が
作動して段差カム49が回転され、そのカム部49bを
カムフォロア48cに当接させる。これにより移動アー
ム48が支軸48aを中心に揺動され、カム軸44がカ
ム板43Aをカムフォロア41に対して当接可能となる
位置に移動される。
【0117】また、上述の動作とほぼ同時に給紙ローラ
ー68及び分離ローラー69が駆動され、給紙トレイ6
7上から2枚目の用紙P2が引き出されてその先端をレ
ジストローラー対71に挟持される。そして、上述と同
様の所定のタイミングで駆動ローラー71aが回転駆動
され、引き出された用紙P2は版胴12とプレスローラ
ー13との間に向けて給送される。
【0118】一方、プレスローラー接離機構55では、
移動されたカム板43Aの凸部がカムフォロア41と当
接可能な位置までカム軸44が回転すると、図示しない
プレスローラー係止手段の作動が解除される。このとき
カム軸44と同期して回転している版胴12は、表面領
域及び裏面領域及び中間領域以外の部位である非開口部
がプレスローラー13と対向する位置を占めている。ま
た、版胴12の表面領域がプレスローラー13との対向
部を通過し、クランパー19が再び切換部材10と対応
する位置を占めるまでの間にソレノイド123が作動さ
れ、切換部材10が第2の位置から第1の位置に変位さ
れる。
【0119】用紙P2がレジストローラー対71によっ
て給送される所定のタイミングにおいて、カム板43A
がその凸部をカムフォロア41から離脱させることによ
りプレスローラー13が印圧ばね42の付勢力によって
その周面を版胴12の外周面に圧接させる。これにより
プレスローラー13と用紙P2と分割製版済みマスタ6
5の第1製版画像65A形成部と版胴12とが圧接し、
インキローラー16によって版胴12の内周面に供給さ
れたインキが版胴12の開口部、図示しない多孔性支持
板及び図示しないメッシュスクリーン、第1製版画像6
5Aの穿孔部を介して用紙P2に転写される。
【0120】第1製版画像65Aに応じた画像を印刷さ
れた用紙P2は、第1の位置を占めた切換部材10によ
って排紙搬送部材85へと案内されると共に、剥離爪8
4によってその先端部から版胴外周面上の分割製版済み
マスタ65より剥離される。剥離された用紙P2は下方
へと落下して排紙搬送部材85へと送られた後に排紙ト
レイ86上に排出される。
【0121】また、レジストローラー対71によって用
紙P2が給送された後、分割製版済みマスタ65の版胴
回転方向における第2製版画像65Bの画像領域先端部
がプレスローラー13と対応する位置に到達するよりも
やや早いタイミングである所定のタイミングでソレノイ
ド33が作動され、揺動アーム32が支軸32aを中心
に図2における時計回り方向に揺動される。これにより
再給紙レジストローラー23が離間位置から圧接位置に
揺動され、先端を曲折端部24aに当接させた状態で停
留されていた用紙P1が版胴12と当接して従動回転し
ているプレスローラー13の周面に当接される。
【0122】再給紙レジストローラー23によりプレス
ローラー13の周面に当接された用紙P1は、プレスロ
ーラー13の回転力によってその回転方向下流側へと搬
送され、用紙ガイド板31及び各ローラー28,29,
30によってプレスローラー13の周面に密着した状態
で版胴12との当接部に向けて搬送される。このとき用
紙P1の表面には第1製版画像65Aに応じた画像が印
刷されているが、再給紙案内部材22の働きによって用
紙P1がプレスローラー13の周面に密着されているの
で、一度プレスローラー13の周面に接触した用紙P1
がずれることがなく、擦れ汚れあるいは画線の太りとい
った不具合の発生が防止される。そして、用紙P2の後
端及び中間領域がプレスローラー13と対応する位置を
通過した後、裏面領域の先端部がプレスローラー13と
対応する位置に到達するタイミングで用紙P1が版胴1
2とプレスローラー13との当接部に送り込まれる。
【0123】これによりプレスローラー13と用紙P1
と分割製版済みマスタ65の第2製版画像65B形成部
と版胴12とが圧接し、インキローラー16によって版
胴12の内周面に供給されたインキが版胴12の開口
部、図示しない多孔性支持板及び図示しないメッシュス
クリーン、第2製版画像65Bの穿孔部を介して用紙P
1に転写され、分割製版済みマスタ65のうちの第2製
版画像65Bが形成された部分の版付けが行われる。
【0124】第1製版画像65Aに応じた画像を表面
に、第2製版画像65Bに応じた画像を裏面にそれぞれ
印刷された用紙P1は、第1の位置を占めた切換部材1
0によって排紙搬送部材85へと案内されると共に、剥
離爪84によってその先端部から版胴外周面上の分割製
版済みマスタ65より剥離される。剥離された用紙P1
は下方へと落下して排紙搬送部材85へと送られた後に
排紙トレイ86上に排出され、これにより分割製版済み
マスタ65の版付け動作が完了して両面印刷装置1は印
刷待機状態となる。
【0125】上述の版付け時において、分割製版済みマ
スタ65の第1製版画像65Aと第2製版画像65Bと
の間に所定の空白部Sが設けられ、分割製版済みマスタ
65が版胴12の外周面上に巻装された際に中間領域が
形成されるので、給紙部4から送られた用紙P2の後端
と再給紙手段9から送られた用紙P1の先端とが重合す
ることが防止され、良好な版付けを行うことができる。
また、再給紙手段9からの用紙P1の再給紙時におい
て、用紙P1の印刷面と接触することでプレスローラー
13の表面に用紙P1からのインキが再転移するが、プ
レスローラー13の周面が撥インキ性を有すると共にク
リーニングローラー26がプレスローラー13の周面を
クリーニングするので、用紙P1からプレスローラー1
3の周面への再転移インキ量が減少されると共にプレス
ローラー13の周面からの再転移インキの除去が促進さ
れ、以下の印刷時においてプレスローラー13から用紙
Pの裏面へのインキの再転移を防止できる。
【0126】両面印刷装置1が印刷待機状態となった
後、印刷速度設定キー113及び操作パネル103上の
各種キーによって印刷条件を入力した後に試し刷りキー
106が押下されると、試し刷りが行われる。この試し
刷りキー106の押下時においても制御手段129は用
紙の厚みを設定して下さいという旨の表示を表示装置1
20に表示させ、「厚紙」が設定された場合には試し刷
りキー106の入力を拒否して表示装置120に正しい
用紙をセットして下さいという旨の警告を表示させる。
【0127】試し刷りキー106が押下されると、版付
け時と同様にカム板43Bがカムフォロア41に当接可
能となる位置にカム軸44が移動された後に設定された
印刷速度で版胴12が回転駆動され、さらに版付け時と
同様に切換部材10が第2の位置に位置決めされる。版
胴12の回転開始後、給紙部4から1枚目の用紙P1が
給送され、給送された用紙P1はレジストローラー対7
1で一時停留された後に版付け時と同じタイミングで給
送されてプレスローラー13によって分割製版済みマス
タ65の第1製版画像65Aに圧接される。表面に第1
製版画像65Aに対応した画像を印刷された用紙P1は
切換部材10によって版胴外周面上の分割製版済みマス
タ65より剥離されつつ補助トレイ8へと案内される。
補助トレイ8上に搬送された用紙P1は、吸引ファン3
9の吸引力によって無端ベルト38上に保持されつつ先
端を曲折端部24aに当接させた状態で停留される。
【0128】その後、図示しないプレスローラー係止手
段が作動してプレスローラー13が離間位置で保持さ
れ、段差カム49が回転してカム板43Aをカムフォロ
ア41に対して当接可能となる位置にカム軸44が移動
された後、図示しないプレスローラー係止手段の作動が
解除される。切換部材10は、クランパー19が再び切
換部材10と対応する位置を占めるまでの間に第2の位
置から第1の位置に変位される。また、この動作とほぼ
同時に給紙部4から2枚目の用紙P2が給送され、給送
された用紙P2はレジストローラー対71で一時停留さ
れた後に用紙P1と同じタイミングで印刷部2に向けて
給送される。
【0129】給送された用紙P2は揺動するプレスロー
ラー13によって分割製版済みマスタ65の第1製版画
像65Aに圧接され、表面に第1製版画像65Aに対応
した画像を印刷された用紙P2は第1の位置を占めた切
換部材10によって排紙搬送部材85へと案内される。
用紙P2は剥離爪84によって分割製版済みマスタ65
より剥離され、下方へと落下して排紙搬送部材85によ
って搬送されて排紙トレイ86上に排出される。
【0130】レジストローラー対71によって用紙P2
が給送された後、版付け時と同じタイミングでソレノイ
ド33が作動されて再給紙レジストローラー23が離間
位置から圧接位置へと変位され、一時停留されていた用
紙P1が回転しているプレスローラー13の周面に当接
される。用紙P1はプレスローラー13の回転力によっ
て搬送され、再給紙案内部材22によってプレスローラ
ー13の周面に密着した状態で印刷部2へと搬送され
る。
【0131】搬送された用紙P1は揺動するプレスロー
ラー13によって分割製版済みマスタ65の第2製版画
像65Bに圧接され、その両面に各製版画像65A,6
5Bに対応した画像を印刷された用紙P1は切換部材1
0によって排紙搬送部材85へと案内される。その後、
用紙P1が剥離爪84によって分割製版済みマスタ65
より剥離され、排紙搬送部材85によって搬送されて排
紙トレイ86上に排出されることにより試し刷りが完了
する。
【0132】試し刷りにより画像の位置あるいは濃度等
が確認され、テンキー109によって印刷枚数が入力さ
れた後に印刷スタートキー105が押下されると、印刷
動作が行われる。この印刷スタートキー105の押下時
においても制御手段129は用紙の厚みを設定して下さ
いという旨の表示を表示装置120に表示させ、「厚
紙」が設定された場合には印刷スタートキー105の入
力を拒否して表示装置120に正しい用紙をセットして
下さいという旨の警告を表示させる。本実施例では、印
刷枚数としてN枚が入力された場合を説明する。
【0133】印刷スタートキー105が押下されると、
版付け時及び試し刷り時と同様にカム板43Bがカムフ
ォロア41に対して当接可能となる位置にカム軸44が
移動された後に設定された印刷速度で版胴12が回転駆
動され、さらに版付け時及び試し刷り時と同様に切換部
材10が第2の位置に位置決めされる。版胴12の回転
開始後に給紙部4から1枚目の用紙P1が給送され、給
送された用紙P1はレジストローラー対71で一時停留
された後に試し刷り時と同じタイミングで給送される。
用紙P1はプレスローラー13によって分割製版済みマ
スタ65の第1製版画像65Aに圧接されることで、そ
の表面に第1製版画像65Aに対応した画像を印刷され
る。表面に画像を印刷された用紙P1は、第2の位置を
占めた切換部材10によって剥離案内されて補助トレイ
8上に搬送され、先端を曲折端部24aに当接させた状
態で停留される。
【0134】その後、図示しないプレスローラー係止手
段が作動してプレスローラー13が離間位置で保持さ
れ、カム板43Aがカムフォロア41に対して当接可能
となる位置にカム軸44が移動された後、図示しないプ
レスローラー係止手段の作動が解除される。また、この
動作とほぼ同時に給紙部4から2枚目の用紙P2が給送
され、用紙P2はレジストローラー対71で一時停留さ
れた後に用紙P1と同じタイミングで印刷部2に向けて
給送される。切換部材10はクランパー19との衝突を
回避すべく第1の位置に位置決めされた後、クランパー
19の通過後に再び第2の位置に位置決めされる。
【0135】給送された用紙P2はプレスローラー13
によって分割製版済みマスタ65の第1製版画像65A
に圧接され、表面に第1製版画像65Aに対応した画像
を印刷された後、第2の位置を占めた切換部材10によ
って剥離案内されて補助トレイ8上に搬送される。この
とき試し刷り時と同じタイミングでソレノイド33が作
動され、補助トレイ8上に停留されていた用紙P1がプ
レスローラー13の回転力によって印刷部2へと搬送さ
れる。用紙P1は用紙P2の後端が版胴12とプレスロ
ーラー13との当接部を抜けきった後、版胴12の中間
領域がプレスローラー13と対向する位置を通過して裏
面領域がプレスローラー13と対向するタイミングで版
胴12とプレスローラー13との当接部に送られ、プレ
スローラー13によって分割製版済みマスタ65の第2
製版画像65Bに圧接されることでその裏面に第2製版
画像65Bに対応した画像を印刷される。
【0136】上述の動作中、版胴12の中間領域がプレ
スローラー13と対向する位置を占める直前にソレノイ
ド123が作動され、切換部材10が第2の位置から第
1の位置に変位される。これにより切換部材10によっ
て案内されていた用紙P2の後端は、切換部材10の下
面10aとプレスローラー13の周面との間の僅かな隙
間を通って補助トレイ8上に案内され、これに続いて搬
送された用紙P1の先端は、切換部材10の上面10b
に沿って排紙搬送部材85へと案内される。用紙P1
は、剥離爪84によって分割製版済みマスタ65より剥
離された後に排紙搬送部材85によって搬送され、排紙
トレイ86上に排出される。
【0137】その後、給紙部4から3枚目の用紙P3が
給送され、用紙P3はレジストローラー対71で一時停
留された後に用紙P1と同じタイミングで印刷部2に向
けて給送される。切換部材10はクランパー19との衝
突を回避すべく第1の位置に位置決めされ、クランパー
19の通過後に再び第2の位置に位置決めされる。給送
された用紙P3は表面に第1製版画像65Aに対応した
画像を印刷された後、切換部材10によって補助トレイ
8上に案内される。そして所定のタイミングでソレノイ
ド33が作動され、補助トレイ8上に停留されていた用
紙P2が印刷部2へと搬送される。用紙P2は上述の用
紙P1と同様のタイミングで版胴12とプレスローラー
13との当接部に送られ、その裏面に第2製版画像65
Bに対応した画像を印刷される。切換部材10は上述と
同様のタイミングで第2の位置から第1の位置に変位さ
れ、用紙P3の後端は切換部材10の下面10aとプレ
スローラー13の周面との間の僅かな隙間を通って補助
トレイ8上に案内される。また、これに続いて補助トレ
イ8上より搬送された用紙P2の先端は切換部材10の
上面10bに沿って排紙搬送部材85へと案内され、用
紙P2は剥離爪84によって分割製版済みマスタ65よ
り剥離された後に排紙搬送部材85によって搬送され、
排紙トレイ86上に排出される。
【0138】以下、上述と同様の印刷動作が(N―1)
枚目まで行われる。そして、N枚目の用紙PNが給紙部
4から給送されその表面に第1製版画像65Aに対応し
た画像を印刷されて補助トレイ8上に案内された後、
(N−1)枚目の用紙P(N−1)がその裏面に第2製
版画像に対応した画像を印刷されて排紙トレイ86上に
排出されると、図示しないプレスローラー係止手段が作
動してプレスローラー13が離間位置で保持され、カム
板43Cをカムフォロア41に対して当接可能となる位
置にカム軸44が移動された後、図示しないプレスロー
ラー係止手段の作動が解除される。このとき切換部材1
0は第1の位置を占めた状態を維持している。
【0139】そして、分割製版済みマスタ65の版胴回
転方向における第2製版画像65Bの画像領域先端部が
プレスローラー13と対応する位置に到達するよりも早
い第1のタイミングでカムフォロア41と当接可能であ
る位置に移動されたカム板43Cはその凸部をカムフォ
ロア41から離脱させ、プレスローラー13が印圧ばね
42の付勢力によってその周面を版胴12の外周面に圧
接させる。その後、分割製版済みマスタ65の版胴回転
方向における第2製版画像65Bの画像領域先端部がプ
レスローラー13と対応する位置に到達するよりもやや
早い第2のタイミングでソレノイド33が作動され、揺
動アーム32が支軸32aを中心に図2における時計回
り方向に揺動される。これにより再給紙レジストローラ
ー23が離間位置から圧接位置に揺動され、先端を曲折
端部24aに当接させた状態で停留されていた用紙PN
が版胴12と当接して従動回転しているプレスローラー
13の周面に当接される。
【0140】用紙PNは用紙P1と同様のタイミングで
版胴12とプレスローラー13との当接部に送られ、そ
の裏面に第2製版画像65Bに対応した画像を印刷され
る。画像を印刷された用紙PNは切換部材10の上面1
0bに沿って排紙搬送部材85へと案内され、剥離爪8
4によって分割製版済みマスタ65より剥離された後に
排紙搬送部材85によって搬送され、排紙トレイ86上
に排出される。その後、プレスローラー13は版胴12
の裏面領域との接触を終えるとカム板43Cの凸部がカ
ムフォロア41に当接することで離間位置を占める。こ
のカム板43Cの働きにより、用紙Pが存在しない状態
で版胴12の表面領域とプレスローラー13とが圧接す
ることがなく、プレスローラー13の周面へのインキの
転移を防止できる。このとき図示しないプレスローラー
係止手段が作動してプレスローラー13が離間位置で保
持され、その後に版胴12がホームポジションで停止し
て両面印刷装置1は印刷動作を終えて再び印刷待機状態
となる。
【0141】上述の印刷時において、分割製版済みマス
タ65の第1製版画像65Aと第2製版画像65Bとの
間に所定の空白部Sが設けられ、分割製版済みマスタ6
5が版胴12の外周面上に巻装された際に中間領域が形
成されるので、給紙部4から送られた用紙Pの後端と再
給紙手段9から送られた用紙Pの先端とが重合すること
が防止され、切換部材10の切換によって給紙部4から
の用紙Pを補助トレイ8に、再給紙手段9からの用紙P
を排紙トレイ86にそれぞれ確実に搬送することができ
る。また、再給紙手段9からの用紙Pの再給紙時におい
て、用紙Pの印刷面及び版胴12の外周面と接触するこ
とでプレスローラー13の表面に用紙Pからのインキ及
び版胴外周面からのインキが再転移するが、プレスロー
ラー13の周面が撥インキ性を有すると共にクリーニン
グローラー26がプレスローラー13の周面をクリーニ
ングするので、用紙Pからプレスローラー13の周面へ
の再転移インキが減少されると共にプレスローラー13
の周面からの再転移インキの除去が促進され、以下の印
刷時においてプレスローラー13から用紙Pの裏面への
インキの再転移を防止できる。
【0142】この両面印刷装置1によれば、片面印刷時
には製版部3が製版済みマスタ66を作成してこれを版
胴12に巻装し、給紙部4より用紙Pを給送してこれを
プレスローラー13によって版胴12に圧接させるの
で、マスタ64を無駄に使用することなく通常の孔版印
刷装置と同様に片面印刷を行うことができる。また、両
面印刷時には製版部3が分割製版済みマスタ65を作成
してこれを版胴12に巻装し、給紙部4より1枚目の用
紙P1を給送してこの表面をプレスローラー13によっ
て版胴12に圧接させた後に補助トレイ8上に排出し、
給紙部4より2枚目の用紙P2を給送してこの表面をプ
レスローラー13によって版胴12に圧接させた後に補
助トレイ8上に排出すると共に、再給紙手段9によって
1枚目の用紙P1を反転給送してこの裏面をプレスロー
ラー13によって版胴12に圧接させた後に排紙トレイ
86上に排出するので、用紙Pに印刷される表面画像及
び裏面画像が共にプレスローラー13により版胴12か
ら転移されるインキによって形成され、良好な両面印刷
物を得ることができる。
【0143】また、印刷部2の構成が版胴12と版胴1
2よりも小径のプレスローラー13とからなり、補助ト
レイ8が排紙部6を構成する排紙搬送部材85の下方に
配設されているので、通常の片面印刷用の孔版印刷装置
に比して大幅に大型化することなく装置を構成でき、設
置スペースの増大を抑制することができる。
【0144】上記実施例では、両面印刷時において2枚
の原稿を用意し、マスタ64上に各原稿に応じた第1製
版画像65Aと第2製版画像65Bとを製版して分割製
版済みマスタ65を作成して1種類の両面印刷物を得る
構成を示したが、画像読取部7にADFを設けて複数枚
(3枚以上)の原稿をセットし、両面印刷装置1にソー
ターを接続して複数種類の両面印刷物を順次得ることも
もちろん可能である。この場合、原稿の枚数が奇数の場
合には最後の1枚の原稿が製版されずに余ってしまう
が、これを片面印刷モードで処理すると印刷面が上向き
でソーターに排出されてしまうため、最終ページとその
直前のページとの間に空白のページが挿入されてしま
う。そこで、原稿が奇数枚の場合でも全てを両面印刷モ
ードで処理し、最後の1枚の原稿を第1製版画像65A
とすると共に第2製版画像65Bを空白(未製版)とし
て分割製版済みマスタ65を作成して上述と同様の印刷
動作を行うことにより、原稿を余らせることなくかつペ
ージ順を狂わせることなく複数種類の両面印刷物を得る
ことができる。
【0145】上記実施例では、両面印刷時に画像読取部
7で2枚の原稿を順次読み取り、読み取られた原稿をそ
の読み取られた順に製版部3において製版し、1枚目の
原稿に応じた第1製版画像65Aと2枚目の原稿に応じ
た第2製版画像65Bとが製版された分割製版済みマス
タ65を作成する構成としたが、画像メモリ135に格
納されている2枚分の原稿画像に応じた各画像データ信
号の製版量(サーマルヘッド59の各発熱素子の稼働
率、すなわちべた部の有無及びその数量)を比較する比
較手段を設け、製版量の少ない画像を第1製版画像65
Aとして、製版量の多い画像を第2製版画像65Bとし
て製版させる構成を採用してもよい。この構成とするこ
とにより、版胴12から用紙Pの表面に転移されるイン
キ量が裏面に転移されるインキ量よりも少なくなり、再
給紙手段9によって補助トレイ8上から表面印刷済みの
用紙Pが給送される際に、用紙Pからプレスローラー1
3の周面に再転移されるインキ量を減少させることがで
き、良好な両面印刷物を得ることができると共にクリー
ニング部材の負担を軽減させてその寿命を延ばすことが
できる。
【0146】上記実施例では、プレスローラー13の周
面をクリーニングするクリーニング部材として、図示し
ない付勢手段によってプレスローラー13の周面に常時
圧接されたクリーニングローラー26を用いたが、クリ
ーニング部材として再給紙レジストローラー23と同様
に、図示しない接離手段によってプレスローラー13の
周面に対して接離自在に構成されたものを用いてもよ
い。この場合、プレスローラー13の周面に用紙Pから
のインキが再転移しない片面印刷時にはクリーニング部
材をプレスローラー13の周面から離間させることで、
クリーニング部材の劣化を抑制することができる。
【0147】上記実施例では、両面印刷モードの版付け
時及び試し刷り時において、カム板43Bがカムフォロ
ア41と当接可能となるようにカム軸44を移動させた
後に給紙部4から1枚目の用紙P1を給送し、用紙P1
の表面に第1製版画像65Aを印刷してこれを補助トレ
イ8に案内した後、カム板43Aがカムフォロア41と
当接可能となるようにカム軸44を移動させて給紙部4
から2枚目の用紙P2を給送し、用紙P2の表面に第1
製版画像65Aを印刷してこれを排紙トレイ86に排出
すると共に補助トレイ8から用紙P1を給送してその裏
面に第2製版画像65Bを印刷してこれを排紙トレイ8
6に排出する構成としたが、カム板43Bがカムフォロ
ア41と当接可能となるようにカム軸44を移動させた
後に給紙部4から1枚の用紙Pを給送し、用紙Pの表面
に第1製版画像65Aを印刷してこれを補助トレイ8に
案内した後にカム板43Cがカムフォロア41と当接可
能となるようにカム軸44を移動させ、プレスローラー
13の周面を版胴12の外周面に圧接させた後に分割製
版済みマスタ65の版胴回転方向における第2製版画像
65Bの画像領域先端部がプレスローラー13と対応す
る位置に到達するよりもやや早いタイミングでソレノイ
ド33を作動させ、補助トレイ8から用紙Pを給送して
その裏面に第2製版画像65Bを印刷してこれを排紙ト
レイ86に排出する構成としてもよい。この構成とする
ことにより版付け及び試し刷りを1枚の用紙Pで賄うこ
とができ、コストを低減することができる。
【0148】図9は、本発明の第2の実施例を示してい
る。この第2の実施例は第1の実施例と比較すると、プ
レスローラー13に代えてプレスローラー136を用い
る点、クリーニングローラー26に代えてクリーニング
部材としてのクリーニングローラー137を用いる点、
多段カム43に代えて多段カム138を用いる点、プレ
スローラー回転駆動手段139を用いる点においてのみ
相違しており、他の構成は同一である。
【0149】プレスローラー13と同形状を呈し、少な
くともその周面が撥インキ性を有する部材で構成された
プレスローラー136は、その芯部136aの両端部を
各アーム部材20によって回転自在に支持されている。
芯部136aは装置奥側の一端がアーム部材20より突
出していて、その突出した端部には装置手前側から順に
タイミングプーリー140とクリーニングローラー駆動
ギヤ141とが固着されている。
【0150】一方、揺動軸21の装置奥側に位置するア
ーム部材20よりもさらに装置奥側に突出した部位に
は、装置手前側から順にタイミングプーリー142とプ
レスローラー駆動ギヤ143とがそれぞれ図示しない軸
受を介して回転自在に取り付けられている。タイミング
プーリー142はタイミングプーリー140と同じ形状
を呈しており、各タイミングプーリー140,142間
にはタイミングベルト144が掛け渡されている。プレ
スローラー駆動ギヤ143の近傍には印刷装置本体11
に取り付けられたプレスローラー駆動モーター145が
配設されており、その出力軸145aにはプレスローラ
ー駆動ギヤ143に噛合するピニオン146が取り付け
られている。プレスローラー駆動モーター145の作動
は制御手段129によって制御される。
【0151】上述した各タイミングプーリー140,1
42、プレスローラー駆動ギヤ143、タイミングベル
ト144、プレスローラー駆動モーター145、ピニオ
ン146によってプレスローラー回転駆動手段139が
構成されている。プレスローラー回転駆動手段139
は、版胴12の回転周速度と同じ回転周速度でプレスロ
ーラー136を回転駆動するように構成されており、各
タイミングプーリー140,142、タイミングベルト
144によって駆動力伝達手段150が構成されてい
る。
【0152】クリーニングローラー26と同様に構成さ
れたクリーニングローラー137は、その芯部137a
をクリーニングローラー26における芯部26aと同じ
位置でありかつ同じ態様で各アーム部材20によって回
転自在に支持されている。芯部137aの装置奥側端部
はアーム部材20より突出しており、その突出した端部
には従動ギヤ147が取り付けられている。装置奥側に
配置されたアーム部材20の装置奥側側面上であって、
各芯部136a,137aが支持された位置の中間に
は、支軸148が植設されている。支軸148には、ク
リーニングローラー駆動ギヤ141に噛合する大径ギヤ
149aと従動ギヤ147に噛合する小径ギヤ149b
とを一体的に有する減速アイドルギヤ149が図示しな
い軸受を介して回転自在に取り付けられている。クリー
ニングローラー駆動ギヤ141、従動ギヤ147、大径
ギヤ149a、小径ギヤ149bは、クリーニングロー
ラー137の回転周速度がプレスローラー136の回転
周速度の10分の1程度となるように、それぞれのギヤ
比が設定されている。
【0153】多段カム138は3枚のカム板138A,
138B,138Cを有しており、各カム板138A,
138B,138Cは各カム板43A,43B,43C
と同様の順序かつ同様の態様で支軸44に固着されてい
る。各カム板138A,138B,138Cは各カム板
43A,43B,43Cと同様に基部と凸部とを有して
おり、各凸部の形状は、プレスローラー136と版胴1
2との接触範囲が、カム板138Aでは表面領域と中間
領域と裏面領域とを全て合わせた範囲となるように、カ
ム板138Bでは表面領域と同じ範囲となるように、カ
ム板138Cでは裏面領域と同じ範囲となるようにそれ
ぞれ形成されている。
【0154】以下に、第2の実施例における両面印刷装
置1の動作を説明する。片面印刷モード時における原稿
読取動作、排版動作、製版動作、給版動作、版付け動
作、試し刷り動作、及び印刷動作は、プレスローラー1
36が回転駆動されることを除いて第1の実施例と同様
であるのでその説明を省略し、両面印刷モード時におけ
る動作のみを説明する。
【0155】第1の実施例と同様に両面印刷モードが設
定され、用紙厚みが入力された後に製版スタートキー1
04が押下されると、画像読取部7における読取動作、
排版部5における排版動作、製版部3における製版動作
がそれぞれ並行して行われる。そして、排版動作が完了
すると給版動作が行われ、版胴12の外周面上に分割製
版済みマスタ65が巻装される。
【0156】給版動作に引き続き版付け動作が行われ
る。給版動作が完了して版胴12がホームポジションで
停止すると、図示しないプレスローラー係止手段が作動
すると共にステッピングモーター52が作動して段差カ
ム49が回転され、カム部49aがカムフォロア48c
に当接される。これによりカム軸44がカム板138B
をカムフォロア41に対して当接可能となる位置に移動
された後、図示しないプレスローラー係止手段の作動が
解除される。その後、給紙トレイ67上から1枚の用紙
Pが引き出され、用紙Pはその先端をレジストローラー
対71に挟持される。
【0157】クランパー19が切換部材10と対応する
位置を通過すると切換部材10が第2の位置に変位さ
れ、版胴12上の分割製版済みマスタ65の版胴回転方
向における第1製版画像65Aの画像領域先端部がプレ
スローラー136と対応する位置に到達する所定のタイ
ミングで駆動ローラー71aが回転駆動され、引き出さ
れた用紙Pは版胴12とプレスローラー136との間に
向けて給送される。また、駆動ローラー71aの回転と
同時にプレスローラー駆動モーター145が作動され、
プレスローラー136が芯部136aを中心に図9にお
いて反時計回り方向に回転駆動される。
【0158】上記所定のタイミングにおいて、カム板1
38Bはその凸部をカムフォロア41から離脱させ、プ
レスローラー136が印圧ばね42の付勢力によってそ
の周面を版胴12の外周面に圧接させる。これにより第
1製版画像65Aに対応した画像が用紙Pの表面に印刷
され、分割製版済みマスタ65のうちの第1製版画像6
5Aが形成された部分の版付けが行われる。版付けによ
り第1製版画像65Aに応じた画像をその表面に印刷さ
れた用紙Pは、第1の実施例と同様に第2の位置を占め
た切換部材10によって再給紙手段9へと案内される。
補助トレイ8上に搬送された用紙Pは移動する無端ベル
ト38により図9の矢印方向へと搬送され、その先端を
曲折端部24aに当接させた状態で停留される。
【0159】プレスローラー136は版胴12の表面領
域との接触を終えるとカム板138Bの凸部がカムフォ
ロア41に当接することで離間位置を占め、このときに
図示しないプレスローラー係止手段が作動すると共にプ
レスローラー駆動モーター145の作動が停止されるこ
とで、プレスローラー136は回転を停止した状態で離
間位置に保持される。その後、ステッピングモーター5
2が作動して段差カム49が回転されそのカム部49c
をカムフォロア48cに当接させることで、カム軸44
がカム板138Cをカムフォロア41に対して当接可能
となる位置に移動される。
【0160】プレスローラー接離機構55では、カム板
138Cの凸部がカムフォロア41と当接可能な位置ま
でカム軸44が回転すると図示しないプレスローラー係
止手段の作動が解除され、クランパー19が再び切換部
材10と対応する位置を占めるまでの間に切換部材10
が第2の位置から第1の位置に変位される。そして、分
割製版済みマスタ65の版胴回転方向における第2製版
画像65Bの画像領域先端部がプレスローラー136と
対応する位置に到達するよりもやや早いタイミングであ
る所定のタイミングでプレスローラー駆動モーター14
5が作動されると共にソレノイド33が作動され、再給
紙レジストローラー23が離間位置から圧接位置に揺動
されることで先端を曲折端部24aに当接させた状態で
停留されていた用紙Pが、版胴12と当接しつつこれと
同じ周速度で回転駆動されているプレスローラー136
の周面に当接される。
【0161】再給紙レジストローラー23によりプレス
ローラー136の周面に当接された用紙Pは、再給紙案
内部材22によってプレスローラー136の周面に密着
した状態で版胴12との当接部に向けて搬送される。そ
して、裏面領域の先端部がプレスローラー136と対応
する位置に到達するタイミングで、用紙Pは版胴12と
プレスローラー136との当接部に送り込まれる。これ
により第2製版画像65Bに対応した画像が用紙Pの裏
面に印刷され、分割製版済みマスタ65のうちの第2製
版画像65Bが形成された部分の版付けが行われる。両
面に画像を印刷された用紙Pは、第1の位置を占めた切
換部材10によって排紙搬送部材85へと案内された後
に排紙トレイ86上に排出される。
【0162】その後、カム板138Cの凸部がカムフォ
ロア41に当接したときに図示しないプレスローラー係
止手段が作動すると共にプレスローラー駆動モーター1
45の作動が停止され、プレスローラー136が回転を
停止した状態で離間位置に保持された後に版胴12がホ
ームポジションまで回転されて停止し、両面印刷装置1
は版付け動作を終えて印刷待機状態となる。
【0163】上述の版付け時において、再給紙手段9か
らの用紙Pの再給紙時に、用紙Pの印刷面と接触するこ
とでプレスローラー136の表面に用紙Pからのインキ
が再転移するが、プレスローラー136の周面が撥イン
キ性を有すると共にプレスローラー136と同期して回
転するクリーニングローラー137がプレスローラー1
36の周面をクリーニングするので、用紙Pからプレス
ローラー136の周面への再転移インキ量が減少される
と共にプレスローラー136の周面からの再転移インキ
の除去が促進され、以下の印刷時においてプレスローラ
ー136から用紙Pの裏面へのインキの再転移を防止で
きる。
【0164】版付け動作完了後、印刷速度設定キー11
3及び操作パネル103上の各種キーによって印刷条件
が入力された後に試し刷りキー106が押下されること
により試し刷りが行われる。試し刷りキー106が押下
されると、カム板138Bがカムフォロア41に当接可
能となる位置にカム軸44が移動された後に図示しない
プレスローラー係止手段の作動が解除され、設定された
印刷速度で版胴12が回転駆動されると共に切換部材1
0が第2の位置に位置決めされる。そして、給紙部4か
ら1枚の用紙Pが給送されると共にプレスローラー13
6が回転駆動され、給送された用紙Pは版付け時と同じ
タイミングで印刷部2へと送られてその表面に第1製版
画像65Aに対応した画像を印刷される。画像を印刷さ
れた用紙Pは切換部材10によって補助トレイ8へと案
内され、その先端を曲折端部24aに当接させた状態で
停留される。
【0165】その後、図示しないプレスローラー係止手
段が作動してプレスローラー136が離間位置で保持さ
れると共にプレスローラー駆動モーター145の作動が
停止され、カム板138Cがカムフォロア41に対して
当接可能となる位置にカム軸44が移動された後、図示
しないプレスローラー係止手段の作動が解除される。切
換部材10は、クランパー19が再び切換部材10と対
応する位置を占めるまでの間に第2の位置から第1の位
置に変位される。
【0166】そして、版付け時と同じタイミングでプレ
スローラー駆動モーター145が作動されると共にソレ
ノイド33が作動され、再給紙レジストローラー23が
離間位置から圧接位置へと変位されて用紙Pがプレスロ
ーラー136の周面に当接される。用紙Pはプレスロー
ラー136の回転力によって搬送され、再給紙案内部材
22によってプレスローラー136の周面に密着した状
態で印刷部2へと搬送される。搬送された用紙Pは回転
駆動されつつ揺動するプレスローラー136によって分
割製版済みマスタ65の第2製版画像65Bに圧接さ
れ、その両面に画像を印刷された用紙Pは切換部材10
によって排紙搬送部材85へと案内された後、排紙トレ
イ86上に排出される。
【0167】その後、カム板138Cの凸部がカムフォ
ロア41に当接したときに図示しないプレスローラー係
止手段が作動すると共にプレスローラー駆動モーター1
45の作動が停止され、プレスローラー136が回転を
停止した状態で離間位置に保持された後に版胴12がホ
ームポジションまで回転されて停止し、両面印刷装置1
は試し刷り動作を終えて再び印刷待機状態となる。
【0168】試し刷り動作後、テンキー109によって
印刷枚数が入力された後に印刷スタートキー105が押
下されると、第1の実施例と同様に印刷動作が行われ
る。本実施例では、印刷枚数としてN枚が入力された場
合を説明する。印刷スタートキー105が押下される
と、版付け時及び試し刷り時と同様に、カム板138B
がカムフォロア41に当接可能となる位置にカム軸44
が移動された後に図示しないプレスローラー係止手段の
作動が解除され、設定された印刷速度で版胴12が回転
駆動されると共に切換部材10が第2の位置に位置決め
される。そして、給紙部4から1枚目の用紙P1が給送
されると共にプレスローラー136が回転駆動され、用
紙P1は印刷部2においてその表面に第1製版画像65
Aに対応した画像を印刷される。表面に画像を印刷され
た用紙P1は切換部材10によって補助トレイ8へと案
内され、その先端を曲折端部24aに当接させた状態で
停留される。
【0169】その後、図示しないプレスローラー係止手
段が作動してプレスローラー136が離間位置で保持さ
れると共にプレスローラー駆動モーター145の作動が
停止され、カム板138Aがカムフォロア41に対して
当接可能となる位置にカム軸44が移動された後、プレ
スローラー駆動モーター145が作動されると共に図示
しないプレスローラー係止手段の作動が解除される。ま
た、この動作とほぼ同時に給紙部4から2枚目の用紙P
2が給送され、用紙P2はレジストローラー対71で一
時停留された後に用紙P1と同じタイミングで印刷部2
に向けて送られる。切換部材10はクランパー19との
衝突を回避すべく第1の位置に位置決めされた後、クラ
ンパー19の通過後に再び第2の位置に位置決めされ
る。
【0170】給送された用紙P2はプレスローラー13
6によって分割製版済みマスタ65の第1製版画像65
Aに圧接され、表面に第1製版画像65Aに対応した画
像を印刷された後、第2の位置を占めた切換部材10に
よって剥離案内されて補助トレイ8上に搬送される。こ
のとき試し刷り時と同じタイミングでソレノイド33が
作動され、補助トレイ8上に停留されていた用紙P1が
プレスローラー136の回転力によって印刷部2へと送
られる。用紙P1は用紙P2の後端が版胴12とプレス
ローラー136との当接部を抜けきった後、版胴12の
裏面領域がプレスローラー136と対向するタイミング
で版胴12とプレスローラー136との当接部に送ら
れ、プレスローラー136によって分割製版済みマスタ
65の第2製版画像65Bに圧接されることでその裏面
に第2製版画像65Bに対応した画像を印刷される。
【0171】上述の動作中、版胴12の中間領域がプレ
スローラー136と対向する位置を占める直前にソレノ
イド123が作動され、切換部材10が第2の位置から
第1の位置に変位される。これにより切換部材10によ
って案内されていた用紙P2の後端は、切換部材10の
下面10aとプレスローラー136の周面との間の僅か
な隙間を通って補助トレイ8上に案内され、これに続い
て搬送された用紙P1の先端は、切換部材10の上面1
0bに沿って排紙搬送部材85へと案内される。用紙P
1は、剥離爪84によって分割製版済みマスタ65より
剥離された後に排紙搬送部材85によって搬送され、排
紙トレイ86上に排出される。
【0172】その後、給紙部4から3枚目の用紙P3が
給送され、用紙P3はレジストローラー対71で一時停
留された後に用紙P1と同じタイミングで印刷部2に向
けて送られる。切換部材10はクランパー19との衝突
を回避すべく第1の位置に位置決めされ、クランパー1
9の通過後に再び第2の位置に位置決めされる。給送さ
れた用紙P3は表面に第1製版画像65Aに対応した画
像を印刷された後、第2の位置を占めた切換部材10に
よって補助トレイ8上に案内される。そして所定のタイ
ミングでソレノイド33が作動され、補助トレイ8上に
停留されていた用紙P2が印刷部2へと搬送される。用
紙P2は用紙P1と同様のタイミングで版胴12とプレ
スローラー136との当接部に送られ、その裏面に第2
製版画像65Bに対応した画像を印刷される。切換部材
10は上述と同様のタイミングで第2の位置から第1の
位置に変位され、用紙P3の後端は下面10aとプレス
ローラー136の周面との間の僅かな隙間を通って補助
トレイ8上に案内される。また、これに続いて補助トレ
イ8上より搬送された用紙P2の先端は上面10bに沿
って排紙搬送部材85へと案内され、用紙P2は剥離爪
84によって分割製版済みマスタ65より剥離された後
に排紙搬送部材85によって搬送されて排紙トレイ86
上に排出される。
【0173】以下、上述と同様の印刷動作が(N−1)
枚目まで行われる。そして、N枚目の用紙PNが給紙部
4から給送されその表面に第1製版画像65Aに対応し
た画像を印刷されて補助トレイ8上に案内された後、
(N−1)枚目の用紙P(N−1)がその裏面に第2製
版画像に対応した画像を印刷されて排紙トレイ86上に
排出されると、図示しないプレスローラー係止手段が作
動してプレスローラー136が離間位置で保持されると
共にプレスローラー駆動モーター145の作動が停止さ
れ、カム板138Cがカムフォロア41に対して当接可
能となる位置にカム軸44が移動された後、プレスロー
ラー駆動モーター145が作動されると共に図示しない
プレスローラー係止手段の作動が解除される。このとき
切換部材10は第1の位置を占めた状態を維持してい
る。
【0174】そして、分割製版済みマスタ65の版胴回
転方向における第2製版画像65Bの画像領域先端部が
プレスローラー136と対応する位置に到達するよりも
やや早いタイミングでソレノイド33が作動され、揺動
アーム32が支軸32aを中心に図9における時計回り
方向に揺動される。これにより再給紙レジストローラー
23が離間位置から圧接位置に揺動され、先端を曲折端
部24aに当接させた状態で停留されていた用紙PNが
プレスローラー駆動モーター145によって回転駆動さ
れているプレスローラー136の周面に当接される。そ
の後、第2製版画像65Bの画像領域先端部がプレスロ
ーラー136と対応する位置に到達するタイミングでカ
ム板138Cがその凸部をカムフォロア41から離脱さ
せ、プレスローラー136が印圧ばね42の付勢力によ
ってその周面を版胴12の外周面に圧接させることによ
り、用紙PNはその裏面に第2製版画像65Bに対応し
た画像を印刷される。
【0175】その両面に画像を印刷された用紙PNは上
面10bに沿って排紙搬送部材85へと案内され、剥離
爪84によって分割製版済みマスタ65より剥離された
後に排紙搬送部材85によって搬送されて排紙トレイ8
6上に排出される。プレスローラー136は、版胴12
の裏面領域との接触を終えるとカム板138Cの凸部が
カムフォロア41に当接することで離間位置を占め、こ
のときに図示しないプレスローラー係止手段が作動する
と共にプレスローラー駆動モーター145の作動が停止
されることで、離間位置に停止状態で保持される。その
後、版胴12がホームポジションまで回転して停止し、
両面印刷装置1は印刷動作を終えて再び印刷待機状態と
なる。
【0176】上記実施例によれば、プレスローラー13
6がプレスローラー駆動モーター145によって版胴1
2の回転周速度と同じ回転周速度で回転駆動されている
ので、再給紙手段9による補助トレイ8上からの用紙P
の再給紙時において、再給紙レジストローラー23及び
各ローラー28,29,30との接触によるプレスロー
ラー136の回転周速度の変化を防止でき、版胴12と
プレスローラー136との間での周速度差をなくすこと
で良好な印刷物を得ることができる。
【0177】また、駆動力伝達手段150がプレスロー
ラー136の揺動時においてプレスローラー136の自
転による位相の変化を防止するので、版胴12との圧接
時においてプレスローラー136の周面がその揺動動作
に伴ってずれることを防止でき、画像の擦れや画像位置
の変位を防止することで良好な印刷物を得ることができ
る。本実施例では駆動力伝達手段150として2個のタ
イミングプーリー140,142とこれに掛け渡された
タイミングベルト144とを用いた例を示したが、駆動
力伝達手段として、揺動軸21に回転自在に取り付けら
れたギヤ及び芯部136aに回転自在に取り付けられた
それぞれ同形のギヤと、各ギヤ間に配設された奇数個の
アイドルギヤとを用いる構成としてもよい。
【0178】上記実施例の変形例として、プレスローラ
ー136にワンウェイクラッチを設けて版胴12との圧
接時においてプレスローラー136を版胴12に従動回
転させることにより、版胴12とプレスローラー136
との間で周速度差が生じたときにプレスローラー駆動モ
ーター145にかかる負荷をなくすことができ、プレス
ローラー駆動モーター145の故障を防止することがで
きる。また、版胴12に巻装した分割製版済みマスタ6
5あるいは製版済みマスタ66に対して負荷がかからな
いので、マスタの伸び、抜け、破れ等の不具合の発生を
防止できる。
【0179】図10は、上記各実施例の変形例に用いら
れる再給紙案内部材を示している。同図において再給紙
案内部材151は、各支軸152a,153a上にそれ
ぞれ一体的に設けられた2個のころ状のローラー15
2,153と、各ローラー152,153間に掛け渡さ
れた無端ベルト154とを有している。各支軸152
a,153aはそれぞれの両端部を各アーム部材20間
に回転自在に支持されており、図示しない付勢手段によ
ってそれぞれ芯部13aまたは芯部136aに向けて付
勢されている。各ローラー152,153は、対応する
支軸152a,153aに、プレスローラー13または
プレスローラー136のほぼ全幅にわたってそれぞれ所
定の間隔をもって一体的に取り付けられている。これに
より各無端ベルト154は、各ローラー152,153
間においてプレスローラー13またはプレスローラー1
36の周面にそれぞれ圧接されている。
【0180】このような再給紙案内部材151を用いる
ことにより、上記各実施例では再給紙案内部材22を構
成する各ローラー28,29,30とプレスローラー1
3またはプレスローラー136の周面との接触状況が線
接触であったのに対し、再給紙案内部材151を構成す
る各無端ベルト154とプレスローラー13またはプレ
スローラー136の周面との接触状況を面接触とするこ
とができ、プレスローラー13またはプレスローラー1
36の周面と用紙Pとの密着性が向上することによりプ
レスローラー13またはプレスローラー136の周面と
用紙Pとの間でのずれの発生をさらに低減することがで
き、擦れ汚れあるいは画線の太りといった不具合の発生
を効果的に防止することができる。
【0181】図11も図10と同様に、上記各実施例の
変形例に用いられる再給紙案内部材を示している。この
再給紙案内部材155は、曲面状に形成された板部材か
らなる用紙ガイド板156と、2個の圧縮ばね157,
158とを有している。プレスローラー13またはプレ
スローラー136とほぼ同じ幅を有する用紙ガイド板1
56は、プレスローラー13またはプレスローラー13
6の周面の曲率と同じ曲率の曲面となるように形成され
ており、その再給紙レジストローラー23側に近接した
端部には用紙Pの導入を図るための導入部156aが形
成されている。用紙ガイド板156のプレスローラー当
接面と対向する面には、一方のアーム部材20に取り付
けられた図示しないブラケットに他端を取り付けられた
各圧縮ばね157,158の一端がそれぞれ取り付けら
れている。この再給紙案内部材155を用いても、再給
紙案内部材151を用いた場合と同様の作用効果を得る
ことができる。
【0182】図12は、本発明の第3の実施例を示して
いる。この第3の実施例は第2の実施例と比較すると、
プレスローラー136に代えてプレスローラー159を
用いる点、再給紙案内部材22に代えて再給紙案内部材
160を用いる点、クリーニングローラー137に代え
てクリーニング部材161を用いる点においてのみ相違
しており、他の構成は同一である。
【0183】プレスローラー159は金属製の芯部15
9aにゴム等の弾性体を巻成して構成されており、版胴
12の軸方向に延在して設けられている。プレスローラ
ー159は、プレスローラー13,136と同様に芯部
159aの両端部を各アーム部材20によって回転自在
に支持されており、プレスローラー駆動モーター145
によって回転駆動される。プレスローラー159の周面
の円周方向長さは版胴12の外周面上における表面領域
あるいは裏面領域の円周方向長さよりも長くなるように
設定されており、プレスローラー159は少なくともそ
の周面が四フッ化エチレン樹脂等の撥インキ性を有する
部材によって構成されている。
【0184】プレスローラー159の右方に配設された
再給紙案内部材160は、各支軸162a,163a上
にそれぞれ一体的に設けられそれぞれの周面をプレスロ
ーラー159の周面に圧接させた複数のころ状のローラ
ー162,163と、用紙Pをプレスローラー159の
周面に沿わせるための曲面状に形成された用紙ガイド板
164とを有している。各支軸162a,163aはそ
れぞれの両端部を各アーム部材20に回転自在に支持さ
れており、図示しない付勢手段によってそれぞれ芯部1
59aに向けて付勢されている。各ローラー162,1
63は、対応する支軸162a,163aに、プレスロ
ーラー159のほぼ全幅にわたってそれぞれ所定の間隔
をもって一体的に取り付けられている。用紙ガイド板1
64はプレスローラー159の周面から各ローラー16
2,163の半径よりも小さな距離である所定距離離れ
た位置に配設されており、その両端部を各アーム部材2
0に固着されている。用紙ガイド板164は芯部159
aを中心とした曲面となるように形成されており、用紙
ガイド板164には各ローラー162,163及び後述
するクリーニングローラー165の周面をプレスローラ
ー159の周面に当接させるための複数の開口部が形成
されている。
【0185】クリーニング部材161は、図13に示す
ように、クリーニングローラー165、クリーニングロ
ーラー揺動手段166、拭き取りローラー167、ロー
ル保持部材168、シート巻き取り部材169等を有し
ている。プレスローラー159と同じ幅となるように版
胴12の軸方向に延在して設けられたクリーニングロー
ラー165は、図12に示すように再給紙案内部材16
0と再給紙レジストローラー23との間に配設されてお
り、少なくともその表面はプレスローラー159に接触
した際にプレスローラー159からのインキが転移し易
い材質であるゴム等によって形成されている。
【0186】クリーニングローラー165の近傍に配設
されたクリーニングローラー揺動手段166は、それぞ
れ一対の揺動アーム170、ソレノイド171、引張ば
ね172等を有している。一対の揺動アーム170は、
各アーム部材20間において回転自在に支持された支軸
170aの両端部近傍にそれぞれのほぼ中央部を一体的
に取り付けられており、それぞれの一端部間においてク
リーニングローラー165の支軸165aを回転自在に
支持している。各揺動アーム170の他端部には、アー
ム部材20にそれぞれ取り付けられた一対のソレノイド
171のプランジャ171aがそれぞれ取り付けられて
いると共に、各一端をアーム部材20にそれぞれ固着さ
れた一対の引張ばね172の他端がそれぞれ取り付けら
れている。この構成により、各ソレノイド171が作動
されるとクリーニングローラー165はその周面をプレ
スローラー159の周面から離間させる図13に二点鎖
線で示す離間位置を占め、各ソレノイド171の作動が
解除されるとクリーニングローラー165は各引張ばね
172の付勢力によってその周面をプレスローラー15
9の周面に圧接させる図13に実線で示す圧接位置を占
める。
【0187】また、一方の揺動アーム170の外面側に
は図示しないクリーニングローラー駆動モーターが取り
付けられており、クリーニングローラー165は図示し
ないクリーニングローラー駆動モーターからの回転駆動
力をギヤ等の図示しない駆動力伝達手段によって伝達さ
れることで、図13に矢印で示すプレスローラー159
の回転方向と同方向に、プレスローラー159の回転周
速度の10分の1程度の回転周速度で回転駆動される。
【0188】クリーニングローラー165の右下方近傍
には拭き取りローラー167が配設され、その右方には
ロール保持部材168とシート巻き取り部材169とが
配設されている。クリーニングローラー165と同じ幅
を有する拭き取りローラー167はその支軸167aを
各アーム部材20に回転自在に支持されており、少なく
ともその表面はゴム等の高摩擦抵抗部材によって形成さ
れている。支軸167aは図示しない付勢手段によって
プレスローラー159に向けて付勢されており、クリー
ニングローラー165が離間位置を占めたときにクリー
ニングローラー165の周面と拭き取りローラー167
の周面とが所定の圧接力で圧接するように構成されてい
る。
【0189】ロール保持部材168は各アーム部材20
にそれぞれ取り付けられており、クリーニングローラー
165の周面に付着したインキを拭き取るクリーニング
シート173をロール状に巻成してなるクリーニングシ
ートロール173aを回転自在かつ着脱自在に支持す
る。クリーニングシートロール173aから引き出され
たクリーニングシート173の一端を拭き取りローラー
167の周面を介した状態で保持するシート巻き取り部
材169は、各アーム部材20間に設けられた図示しな
いシート巻き取りモーターによって回転駆動されること
によりクリーニングシート173を図の矢印方向に巻き
取っていく。
【0190】以下に、第3の実施例における両面印刷装
置1の動作を説明する。片面印刷モード時における原稿
読取動作、排版動作、製版動作、給版動作、版付け動
作、試し刷り動作、及び印刷動作は、ソレノイド171
を作動状態とすることでクリーニングローラー165を
離間位置に保持したままとすることを除いて第2の実施
例と同様であるのでその説明を省略し、両面印刷モード
時における動作のみを説明する。
【0191】第1及び第2の実施例と同様に両面印刷モ
ードが設定され、用紙厚みが入力された後に製版スター
トキー104が押下されると、読取動作、排版動作、製
版動作がそれぞれ並行して行われる。そして、排版動作
が完了すると給版動作が行われ、版胴12の外周面上に
分割製版済みマスタ65が巻装される。給版動作が完了
して版胴12がホームポジションで停止すると、カム軸
44がカム板138Bをカムフォロア41に対して当接
可能となる位置に移動された後、給紙部4から1枚の用
紙Pが給送され、給送された用紙Pはその先端をレジス
トローラー対71に挟持される。製版スタートキー10
4の押下時において各ソレノイド171は作動状態にあ
り、クリーニングローラー165は離間位置に保持され
ている。
【0192】クランパー19が切換部材10と対応する
位置を通過すると切換部材10が第2の位置に変位さ
れ、第1製版画像65Aの画像領域先端部がプレスロー
ラー159と対応する位置に到達する所定のタイミング
で駆動ローラー71aが回転駆動されて用紙Pが版胴1
2とプレスローラー159との間に向けて給送される。
また、駆動ローラー71aの回転と同時にプレスローラ
ー駆動モーター145が作動され、プレスローラー15
9が芯部159aを中心に図12において反時計回り方
向に回転駆動される。
【0193】上記所定のタイミングにおいてカム板13
8Bはその凸部をカムフォロア41から離脱させ、プレ
スローラー159が印圧ばね42の付勢力によってその
周面を版胴12の外周面に圧接させる。これにより第1
製版画像65Aに対応した画像が用紙Pの表面に印刷さ
れ、分割製版済みマスタ65のうちの第1製版画像65
Aが形成された部分の版付けが行われる。版付けにより
第1製版画像65Aに応じた画像をその表面に印刷され
た用紙Pは、第1及び第2の実施例と同様に第2の位置
を占めた切換部材10によって再給紙手段9へと案内さ
れる。補助トレイ8上に搬送された用紙Pは移動する無
端ベルト38により図12の矢印方向へと搬送され、そ
の先端を曲折端部24aに当接させた状態で停留され
る。
【0194】プレスローラー159は版胴12の表面領
域との接触を終えるとカム板138Bの凸部がカムフォ
ロア41に当接することで離間位置を占め、このときに
図示しないプレスローラー係止手段が作動すると共にプ
レスローラー駆動モーター145の作動が停止されるこ
とで回転を停止した状態で離間位置に保持される。その
後、カム軸44がカム板138Cをカムフォロア41に
対して当接可能となる位置に移動される。
【0195】プレスローラー接離機構55では、カム板
138Cの凸部がカムフォロア41と当接可能な位置ま
でカム軸44が回転すると図示しないプレスローラー係
止手段の作動が解除され、クランパー19が再び切換部
材10と対応する位置を占めるまでの間に切換部材10
が第2の位置から第1の位置に変位される。そして、第
2製版画像65Bの画像領域先端部がプレスローラー1
59と対応する位置に到達するよりもやや早いタイミン
グである所定のタイミングでプレスローラー駆動モータ
ー145が作動されると共にソレノイド33が作動さ
れ、再給紙レジストローラー23が離間位置から圧接位
置に揺動されることで先端を曲折端部24aに当接させ
た状態で停留されていた用紙Pが、版胴12と当接しつ
つこれと同じ周速度で回転駆動されているプレスローラ
ー159の周面に当接される。
【0196】再給紙レジストローラー23によりプレス
ローラー159の周面に当接された用紙Pは、再給紙案
内部材160によってプレスローラー159の周面に密
着した状態で版胴12との当接部に向けて搬送される。
そして、裏面領域の先端部がプレスローラー159と対
応する位置に到達するタイミングで、用紙Pは版胴12
とプレスローラー159との当接部に送り込まれる。こ
れにより第2製版画像65Bに対応した画像が用紙Pの
裏面に印刷され、分割製版済みマスタ65のうちの第2
製版画像65Bが形成された部分の版付けが行われる。
両面に画像を印刷された用紙Pは、第1の位置を占めた
切換部材10によって排紙搬送部材85へと案内された
後に排紙トレイ86上に排出される。
【0197】その後、カム板138Cの凸部がカムフォ
ロア41に当接したときに図示しないプレスローラー係
止手段が作動し、プレスローラー159が回転した状態
で離間位置に保持される。また、ソレノイド33が作動
されてからプレスローラー159が1回転すると、ソレ
ノイド33の作動が解除されると共に各ソレノイド17
1の作動が解除され、再給紙レジストローラー23が離
間位置を占めると共にクリーニングローラー165が圧
接位置を占める。そして、図示しないクリーニングロー
ラー駆動モーターが作動してクリーニングローラー16
5が回転駆動された後にプレスローラー159が1回転
すると、プレスローラー駆動モーター145の作動が停
止されると共に各ソレノイド171が作動される。各ソ
レノイド171が作動されてクリーニングローラー16
5が離間位置を占めると図示しないシート巻き取りモー
ターが作動され、シート巻き取り部材169が回転駆動
されることでクリーニングシート173が回転駆動され
ているクリーニングローラー165の周面に接触しつつ
図13の矢印方向に所定量だけ送られる。この間に版胴
12はホームポジションまで回転して停止し、版胴1
2、プレスローラー159、クリーニングローラー16
5、シート巻き取り部材169の停止後、両面印刷装置
1は版付け動作を終えて印刷待機状態となる。
【0198】上述の版付け時において、再給紙手段9か
らの用紙Pの再給紙時に、用紙Pの印刷面と接触するこ
とでプレスローラー159の表面に用紙Pからのインキ
が再転移するが、プレスローラー159の周面が撥イン
キ性を有すると共に所定のタイミングで接離動作及び回
転駆動されるクリーニングローラー165がプレスロー
ラー159の周面をクリーニングするので、用紙Pから
プレスローラー159の周面への再転移インキ量が減少
されると共にプレスローラー159の周面からの再転移
インキの除去が促進され、以下の印刷時においてプレス
ローラー159から用紙Pの裏面へのインキの再転移を
防止できる。また、クリーニングローラー165の周面
もクリーニングシート173によってクリーニングされ
るので、クリーニングローラー165が常に清浄な状態
でプレスローラー159のクリーニングを行うことがで
き、インキの再転移を効果的に防止することができる。
【0199】版付け動作完了後、印刷速度設定キー11
3及び操作パネル103上の各種キーによって印刷条件
が入力された後に試し刷りキー106が押下されること
により試し刷りが行われる。試し刷りキー106が押下
されると、カム板138Bがカムフォロア41に当接可
能となる位置にカム軸44が移動された後に図示しない
プレスローラー係止手段の作動が解除され、設定された
印刷速度で版胴12が回転駆動されると共に切換部材1
0が第2の位置に位置決めされる。そして、給紙部4か
ら1枚の用紙Pが給送されると共にプレスローラー15
9が回転駆動され、給送された用紙Pは版付け時と同じ
タイミングで印刷部2へと送られてその表面に第1製版
画像65Aに対応した画像を印刷される。画像を印刷さ
れた用紙Pは切換部材10によって補助トレイ8へと案
内され、その先端を曲折端部24aに当接させた状態で
停留される。この間、各ソレノイド171は作動状態に
あり、クリーニングローラー165は離間位置に保持さ
れている。
【0200】その後、図示しないプレスローラー係止手
段が作動してプレスローラー159が離間位置で保持さ
れると共にプレスローラー駆動モーター145の作動が
停止され、カム板138Cがカムフォロア41に対して
当接可能となる位置にカム軸44が移動された後、図示
しないプレスローラー係止手段の作動が解除される。切
換部材10は、クランパー19が再び切換部材10と対
応する位置を占めるまでの間に第2の位置から第1の位
置に変位される。
【0201】そして、版付け時と同じタイミングでプレ
スローラー駆動モーター145が作動されると共にソレ
ノイド33が作動され、再給紙レジストローラー23が
離間位置から圧接位置へと変位されて用紙Pがプレスロ
ーラー159の周面に当接される。用紙Pはプレスロー
ラー159の回転力によって搬送され、再給紙案内部材
160によってプレスローラー159の周面に密着した
状態で印刷部2へと搬送される。搬送された用紙Pは回
転駆動されつつ揺動するプレスローラー159によって
第2製版画像65Bに圧接され、その両面に画像を印刷
された用紙Pは切換部材10によって排紙搬送部材85
へと案内された後、排紙トレイ86上に排出される。
【0202】その後、カム板138Cの凸部がカムフォ
ロア41に当接したときに図示しないプレスローラー係
止手段が作動し、プレスローラー159が回転した状態
で離間位置に保持された後、版付け時と同様にソレノイ
ド33の作動が解除されると共に各ソレノイド171の
作動が解除され、再給紙レジストローラー23が離間位
置を占めると共にクリーニングローラー165が圧接位
置を占める。そして、図示しないクリーニングローラー
駆動モーターが作動してクリーニングローラー165が
回転駆動された後にプレスローラー159が1回転する
と、プレスローラー駆動モーター145の作動が停止さ
れると共に各ソレノイド171が作動されクリーニング
ローラー165が離間位置に変位される。クリーニング
ローラー165が離間位置を占めると図示しないシート
巻き取りモーターが作動され、クリーニングシート17
3が回転駆動されているクリーニングローラー165の
周面に接触しつつ図13の矢印方向に所定量だけ送られ
る。この間に版胴12はホームポジションまで回転して
停止し、版胴12、プレスローラー159、クリーニン
グローラー165、シート巻き取り部材169の停止
後、両面印刷装置1は試し刷り動作を終えて再び印刷待
機状態となる。
【0203】試し刷り動作後、テンキー109によって
印刷枚数が入力された後に印刷スタートキー105が押
下されると、第1及び第2の実施例と同様に印刷動作が
行われる。本実施例では、印刷枚数としてN枚が入力さ
れた場合を説明する。印刷スタートキー105が押下さ
れると、版付け時及び試し刷り時と同様に、カム板13
8Bがカムフォロア41に当接可能となる位置にカム軸
44が移動された後に図示しないプレスローラー係止手
段の作動が解除され、設定された印刷速度で版胴12が
回転駆動されると共に切換部材10が第2の位置に位置
決めされる。そして、給紙部4から1枚目の用紙P1が
給送されると共にプレスローラー159が回転駆動さ
れ、用紙P1は印刷部2においてその表面に第1製版画
像65Aに対応した画像を印刷される。表面に画像を印
刷された用紙P1は切換部材10によって補助トレイ8
へと案内され、その先端を曲折端部24aに当接させた
状態で停留される。
【0204】その後、図示しないプレスローラー係止手
段が作動してプレスローラー159が離間位置で保持さ
れると共にプレスローラー駆動モーター145の作動が
停止され、カム板138Aがカムフォロア41に対して
当接可能となる位置にカム軸44が移動された後、プレ
スローラー駆動モーター145が作動されると共に図示
しないプレスローラー係止手段の作動が解除される。ま
た、この動作とほぼ同時に給紙部4から2枚目の用紙P
2が給送され、用紙P2はレジストローラー対71で一
時停留された後に用紙P1と同じタイミングで印刷部2
に向けて送られる。切換部材10はクランパー19との
衝突を回避すべく第1の位置に位置決めされた後、クラ
ンパー19の通過後に再び第2の位置に位置決めされ
る。
【0205】給送された用紙P2はプレスローラー15
9によって第1製版画像65Aに圧接され、表面に画像
を印刷された後に第2の位置を占めた切換部材10によ
って補助トレイ8上に案内される。このとき試し刷り時
と同じタイミングでソレノイド33が作動され、補助ト
レイ8上に停留されていた用紙P1がプレスローラー1
59の回転力によって印刷部2へと送られる。用紙P1
は用紙P2の後端が版胴12とプレスローラー159と
の当接部を抜けきった後、版胴12の裏面領域がプレス
ローラー159と対向するタイミングで版胴12とプレ
スローラー159との当接部に送られ、プレスローラー
159によって第2製版画像65Bに圧接されることで
その裏面に画像を印刷される。
【0206】上述の動作中、版胴12の中間領域がプレ
スローラー159と対向する位置を占める直前にソレノ
イド123が作動され、切換部材10が第2の位置から
第1の位置に変位される。これにより切換部材10によ
って案内されていた用紙P2の後端は、切換部材10の
下面10aとプレスローラー159の周面との間の僅か
な隙間を通って補助トレイ8上に案内され、これに続い
て搬送された用紙P1の先端は、切換部材10の上面1
0bに沿って排紙搬送部材85へと案内される。用紙P
1は、剥離爪84によって分割製版済みマスタ65より
剥離された後に排紙搬送部材85によって搬送され、排
紙トレイ86上に排出される。
【0207】また、ソレノイド33が作動されてからプ
レスローラー159が1回転するとソレノイド33及び
各ソレノイド171の作動がそれぞれ解除され、再給紙
レジストローラー23が離間位置を占めると共にクリー
ニングローラー165が圧接位置を占める。そして、図
示しないクリーニングローラー駆動モーターが作動して
クリーニングローラー165が回転駆動された後にプレ
スローラー159が1回転すると、プレスローラー駆動
モーター145の作動が停止されると共に各ソレノイド
171が作動される。各ソレノイド171が作動されて
クリーニングローラー165が離間位置を占めると図示
しないシート巻き取りモーターが作動され、シート巻き
取り部材169が回転駆動されることでクリーニングシ
ート173が回転駆動されているクリーニングローラー
165の周面に接触しつつ図13の矢印方向に所定量だ
け送られる。そして、クリーニングシート173が所定
量送られると、図示しないクリーニングローラー駆動モ
ーター及び図示しないシート巻き取りモーターの作動が
それぞれ停止される。
【0208】その後、給紙部4から3枚目の用紙P3が
給送され、用紙P3はレジストローラー対71で一時停
留された後に用紙P1と同じタイミングで印刷部2に向
けて送られる。切換部材10はクランパー19との衝突
を回避すべく第1の位置に位置決めされ、クランパー1
9の通過後に再び第2の位置に位置決めされる。給送さ
れた用紙P3は表面に画像を印刷された後、第2の位置
を占めた切換部材10によって補助トレイ8上に案内さ
れる。そして所定のタイミングでソレノイド33が作動
され、補助トレイ8上に停留されていた用紙P2が印刷
部2へと搬送される。用紙P2は用紙P1と同様のタイ
ミングで版胴12とプレスローラー159との当接部に
送られ、その裏面に画像を印刷される。切換部材10は
上述と同様のタイミングで第2の位置から第1の位置に
変位され、用紙P3の後端は下面10aとプレスローラ
ー159の周面との間の僅かな隙間を通って補助トレイ
8上に案内される。また、これに続いて補助トレイ8上
より搬送された用紙P2の先端は上面10bに沿って排
紙搬送部材85へと案内され、用紙P2は剥離爪84に
よって分割製版済みマスタ65より剥離された後に排紙
搬送部材85によって搬送されて排紙トレイ86上に排
出される。
【0209】この動作中にも上述と同じタイミングでソ
レノイド33及び各ソレノイド171の作動がそれぞれ
解除され、再給紙レジストローラー23が離間位置を占
めると共にクリーニングローラー165が圧接位置を占
める。そして、上述と同じタイミングでプレスローラー
駆動モーター145の作動が停止されると共に各ソレノ
イド171が作動され、図示しないシート巻き取りモー
ターが作動されてシート巻き取り部材169が回転駆動
されることにより、クリーニングシート173が回転駆
動されているクリーニングローラー165の周面に接触
しつつ図13の矢印方向に送られる。クリーニングシー
ト173が所定量送られると、図示しないクリーニング
ローラー駆動モーター及び図示しないシート巻き取りモ
ーターの作動がそれぞれ停止される。以下、このクリー
ニングローラー165の揺動動作及び回転動作、並びに
シート巻き取り部材169の回転動作が印刷終了まで同
じタイミングで繰り返される。
【0210】以下、上述と同様の印刷動作が(N−1)
枚目まで行われる。そして、N枚目の用紙PNが給紙部
4から給送されその表面に第1製版画像65Aに対応し
た画像を印刷されて補助トレイ8上に案内された後、
(N−1)枚目の用紙P(N−1)がその裏面に第2製
版画像に対応した画像を印刷されて排紙トレイ86上に
排出されると、図示しないプレスローラー係止手段が作
動してプレスローラー159が離間位置で保持されると
共にプレスローラー駆動モーター145の作動が停止さ
れ、カム板138Cがカムフォロア41に対して当接可
能となる位置にカム軸44が移動された後、プレスロー
ラー駆動モーター145が作動されると共に図示しない
プレスローラー係止手段の作動が解除される。このとき
切換部材10は第1の位置を占めた状態を維持してい
る。
【0211】そして、第2製版画像65Bの画像領域先
端部がプレスローラー159と対応する位置に到達する
よりもやや早いタイミングでソレノイド33が作動さ
れ、揺動アーム32が支軸32aを中心に図9における
時計回り方向に揺動される。これにより再給紙レジスト
ローラー23が離間位置から圧接位置に揺動され、先端
を曲折端部24aに当接させた状態で停留されていた用
紙PNがプレスローラー駆動モーター145によって回
転駆動されているプレスローラー159の周面に当接さ
れる。その後、第2製版画像65Bの画像領域先端部が
プレスローラー159と対応する位置に到達するタイミ
ングでカム板138Cがその凸部をカムフォロア41か
ら離脱させ、プレスローラー159が印圧ばね42の付
勢力によってその周面を版胴12の外周面に圧接させる
ことにより、用紙PNはその裏面に画像を印刷される。
【0212】両面に画像を印刷された用紙PNは上面1
0bに沿って排紙搬送部材85へと案内され、剥離爪8
4によって分割製版済みマスタ65より剥離された後に
排紙搬送部材85によって搬送されて排紙トレイ86上
に排出される。プレスローラー159は、版胴12の裏
面領域との接触を終えるとカム板138Cの凸部がカム
フォロア41に当接することで離間位置を占め、このと
きに図示しないプレスローラー係止手段が作動すること
で離間位置に回転した状態で保持される。また、上述と
同じタイミングでソレノイド33及び各ソレノイド17
1の作動がそれぞれ解除されて再給紙レジストローラー
23が離間位置を占めると共にクリーニングローラー1
65が圧接位置を占め、上述と同じタイミングでプレス
ローラー駆動モーター145の作動が停止されると共に
各ソレノイド171が作動され、さらに図示しないシー
ト巻き取りモーターが作動されてシート巻き取り部材1
69が回転駆動されることにより、クリーニングシート
173が回転駆動されているクリーニングローラー16
5の周面に接触しつつ図13の矢印方向に送られる。こ
の間に版胴12がホームポジションまで回転して停止
し、版胴12、プレスローラー159、クリーニングロ
ーラー165、シート巻き取り部材169の停止後、両
面印刷装置1は印刷動作を終えて再び印刷待機状態とな
る。
【0213】第3の実施例によれば、再給紙レジストロ
ーラー23と再給紙案内部材160との間にクリーニン
グローラー165を配置することで、第1及び第2の実
施例に比してクリーニング部材161の設置スペースを
大きく取ることができ、クリーニング部材としてより良
好なクリーニング性能を持ったものを採用することが可
能となり、プレスローラー周面から用紙へのインキの再
転移をより効果的に防止することで良質な両面印刷物を
得ることができる。
【0214】第2及び第3の実施例では、プレスローラ
ー回転駆動手段139を構成するプレスローラー駆動モ
ーター145によってプレスローラー136あるいはプ
レスローラー159を回転駆動する構成としたが、プレ
スローラー駆動モーター145を用いずに版胴駆動手段
121の回転駆動力をギヤやベルト等の図示しない駆動
力伝達手段によって伝達し、プレスローラー136ある
いはプレスローラー159を回転駆動する構成としても
よい。
【0215】図14は、本発明の第3の実施例の変形例
に用いられるクリーニング部材174を示している。こ
のクリーニング部材174は、第3の実施例で示したク
リーニング部材161と比較すると、拭き取りローラー
167、ロール保持部材168、シート巻き取り部材1
69、及びクリーニングシート173に代えて、塗布ロ
ーラー175、クリーナー貯容部材176を用いる点に
おいてのみ相違しており、他の構成は同一である。
【0216】塗布ローラー175は耐インキ腐食性及び
耐クリーナー性を有する材料、例えばシリコーン樹脂製
のスポンジゴム等から構成されており、クリーニングロ
ーラー165と同じ幅となるように形成されている。塗
布ローラー175は一体的に構成された支軸175aを
クリーナー貯容部材176に回転自在に支持されてお
り、アーム部材20に取り付けられた図示しない塗布ロ
ーラー駆動モーターによって図の矢印方向にクリーニン
グローラー165の回転周速度とほぼ同じ周速度で回転
駆動される。
【0217】内部にクリーナー溶液177を貯容する箱
形のクリーナー貯容部材176は各アーム部材20間に
設けられた図示しないブラケットに取り付けられてお
り、その取付位置はクリーニングローラー165が離間
位置を占めたときにクリーニングローラー165と塗布
ローラー175とが所定の圧接力で圧接する位置に定め
られている。内部に貯容されるクリーナー溶液177と
しては、例えば中性洗剤溶液、アルコール、ベンジン、
灯油、軽油、ガソリン等の石油類等が主に用いられる。
【0218】このようなクリーニング部材174を用
い、クリーニングローラー揺動手段166によってクリ
ーニングローラー165を揺動させてその周面を塗布ロ
ーラー175の周面に圧接させ、各ローラー165,1
75をそれぞれ同方向に回転駆動することにより、クリ
ーニングローラー165の周面に付着したインキがクリ
ーナー溶液177を含んだ塗布ローラー175によって
清浄化することにより、第3の実施例と同等の作用効果
を得ることができる。
【0219】第3の実施例及び変形例では、プレスロー
ラー159としてその周面の円周方向長さが単に版胴1
2の外周面上における表面領域あるいは裏面領域の円周
方向長さよりも長いものを用いたが、この条件を満たす
と共にその円周方向長さと版胴12の円周方向長さとが
整数比となるもの、すなわちその直径と版胴12の直径
とが整数比となるものを用いてもよい。このような構成
とすることにより、プレスローラーの周速度を版胴12
の周速度と同速度とすることが簡単になると共にプレス
ローラーが常に同じ位置で版胴12の外周面と接するこ
ととなるため、第3の実施例のように版胴12の1回転
毎にプレスローラーのクリーニング動作を行う必要がな
くなり、動作制御を簡略化できる。この場合、プレスロ
ーラーとしてその円周方向長さが版胴外周面上における
表面領域あるいは裏面領域の円周方向長さよりも長いも
のである必要があるため、プレスローラーの直径と版胴
の直径との比は1:2または1:3が望ましい。比がこ
れよりも大きいと版胴の直径が大きくなりすぎ、装置の
小型化の妨げとなる。このことからプレスローラーの直
径は版胴の直径の2分の1ないし3分の1の範囲内にあ
ることが望ましい。
【0220】上記各実施例及び変形例では、表面印刷済
みの片面印刷用紙を補助トレイ8上から再給紙する再給
紙レジスト部材として、プレスローラー13,136,
159の周面に対して接離自在かつ回転自在な再給紙レ
ジストローラー23を用いた例を示したが、再給紙レジ
スト部材としてはこれに限られず、例えばプレスローラ
ー13,136,159の周面に対して接離自在であっ
てその当接部分が丸く形成された板状部材等を用いても
よい。
【0221】
【発明の効果】本発明によれば、片面印刷時には製版済
みマスタを版胴に巻装し、給紙部より用紙を給送してこ
れをプレスローラーによって版胴に圧接させるので、マ
スタを無駄に使用することなく通常の孔版印刷装置と同
様に片面印刷を行うことができる。また、両面印刷時に
は分割製版済みマスタを版胴に巻装し、給紙部より1枚
目の用紙を給送してこの表面をプレスローラーによって
版胴に圧接させた後に補助トレイ上に排出し、給紙部よ
り枚目の用紙を給送してこの表面をプレスローラーによ
って版胴に圧接させた後に補助トレイ上に排出すると共
に、再給紙手段によって1枚目の用紙を反転給送してこ
の裏面をプレスローラーによって版胴に圧接させた後に
排紙トレイ上に排出するので、用紙に印刷される表面画
像及び裏面画像が共にプレスローラーにより版胴から転
移されるインキによって形成され、良好な両面印刷物を
得ることができる。
【0222】また、印刷部の構成が版胴とこれよりも小
径のプレスローラーとからなり、補助トレイが排紙部を
構成する排紙搬送部材の下方に配設されているので、通
常の片面印刷用の孔版印刷装置に比して大幅に大型化す
ることなく装置を構成でき、設置スペースの増大を抑制
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を採用した両面印刷装置
の概略正面図である。
【図2】本発明の第1の実施例における版胴外周面から
離間したプレスローラーを示す概略正面図である。
【図3】本発明の第1の実施例における版胴外周面に接
触したプレスローラーを示す概略正面図である。
【図4】本発明の第1の実施例に用いられるプレスロー
ラー接離機構を説明する概略図である。
【図5】本発明の第1の実施例に用いられる分割製版済
みマスタを説明する概略図である。
【図6】本発明の第1の実施例に用いられる製版済みマ
スタを説明する概略図である。
【図7】本発明の第1の実施例に用いられる操作パネル
を示す概略図である。
【図8】本発明の第1の実施例に用いられる制御手段の
ブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施例を示す印刷部要部の概略
正面図である。
【図10】本発明の第1または第2の実施例の変形例に
用いられる再給紙案内部材を説明する概略図である。
【図11】本発明の第1または第2の実施例の他の変形
例に用いられる再給紙案内部材を説明する概略図であ
る。
【図12】本発明の第3の実施例を示す印刷部要部の概
略正面図である。
【図13】本発明の第3の実施例に用いられるクリーニ
ング部材を説明する概略図である。
【図14】本発明の第3の実施例の変形例に用いられる
クリーニング部材を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 両面印刷装置 2 印刷部 3 製版部 4 給紙部 6 排紙部 8 補助トレイ 9 再給紙手段 10 切換部材 12 版胴 13 プレスローラー 20 プレスローラー支持部材(アーム部材) 22,151,155,160 再給紙案内部材 23 再給紙レジスト部材(再給紙レジストローラー) 24 再給紙位置決め部材 25 再給紙搬送部材 28,29,30 ローラー 32 再給紙レジスト支持部材(揺動アーム) 40 再給紙レジスト接離機構 55 プレスローラー接離機構 65 分割製版済みマスタ 65A 第1製版画像 65B 第2製版画像 66 製版済みマスタ 66A 第3製版画像 120 第1表示手段、第2表示手段(LCDからなる
表示装置) 139 プレスローラー回転駆動手段 150 駆動力伝達手段 152,153 2個のローラー(ローラー) 154 無端ベルト 156 板部材(用紙ガイド板) 161,174 クリーニング部材 P 用紙 S 所定の空白部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65H 5/02 B65H 5/02 F 5/12 5/12 A 9/14 9/14 29/60 29/60 A 85/00 85/00 Fターム(参考) 3F049 BA04 BB04 DB02 EA17 EA24 FB00 LA06 LB03 3F053 EA05 EB01 EC02 EC14 ED15 LA06 LB03 3F100 AA02 CA15 EA06 3F101 AB01 AB07 CA14 LA07 LB03 3F102 AA13 AB01 BA02 DA14 EA03 EC03

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】その長さ方向に第1製版画像と第2製版画
    像とが2面並んだ分割製版済みマスタを外周面上に巻装
    する版胴及び前記版胴に対して接離自在に設けられたプ
    レスローラーを有する印刷部と、 用紙を前記印刷部に向けて給送する給紙部と、 前記印刷部において印刷がなされた印刷済み用紙を機外
    に排出する排紙部と、 前記印刷部においてその表面に印刷画像を形成された表
    面印刷済み用紙を一時的に貯容する補助トレイと、 前記補助トレイ上に貯容された表面印刷済み用紙を前記
    印刷部に向けて再給紙する再給紙手段と、 前記印刷部を通過した用紙を前記補助トレイまたは前記
    排紙部の何れかに案内する切換部材とを有し、 両面印刷時に、前記給紙部より1枚目の用紙を前記印刷
    部に給送してその表面に第1製版画像または第2製版画
    像の何れか一方を印刷し、印刷された1枚目の用紙を前
    記切換部材により前記補助トレイに案内した後、前記給
    紙部より2枚目の用紙を前記印刷部に給送してその表面
    に第1製版画像または第2製版画像の何れか一方を印刷
    すると共に前記再給紙手段により1枚目の用紙を前記印
    刷部に再給紙してその裏面に第1製版画像または第2製
    版画像の何れか他方を印刷し、前記切換部材により1枚
    目の用紙を前記排紙部に、2枚目の用紙を前記補助トレ
    イにそれぞれ案内することを特徴とする両面印刷装置。
  2. 【請求項2】片面印刷時に、前記版胴は第1製版画像と
    第2製版画像との2面分の画像領域を有する第3製版画
    像が形成された製版済みマスタをその外周面上に巻装
    し、前記給紙部より用紙を前記印刷部に給送してその表
    面に第3製版画像を印刷し、印刷された用紙を前記切換
    部材により前記排紙部に案内することを特徴とする請求
    項1記載の両面印刷装置。
  3. 【請求項3】前記再給紙手段は、前記補助トレイ上に貯
    容された表面印刷済み用紙を前記プレスローラーに向け
    て搬送する再給紙搬送部材と、前記再給紙搬送部材によ
    って搬送された表面印刷済み用紙を前記プレスローラー
    の手前の所定位置で一時停止させる再給紙位置決め部材
    と、前記再給紙位置決め部材によって所定位置で一時停
    止された表面印刷済み用紙を所定のタイミングで回転中
    の前記プレスローラーに接触させる再給紙レジスト部材
    と、前記再給紙レジスト部材によって回転中の前記プレ
    スローラーに接触され前記プレスローラーの回転力によ
    って搬送される表面印刷済み用紙を前記プレスローラー
    の周面に当接させて前記版胴に向けて案内する再給紙案
    内部材とを有することを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の両面印刷装置。
  4. 【請求項4】前記補助トレイは前記排紙部の下方に配設
    されていることを特徴とする請求項3記載の両面印刷装
    置。
  5. 【請求項5】前記プレスローラーを回転自在に支持する
    プレスローラー支持部材と、前記プレスローラー支持部
    材を揺動させて前記プレスローラーを前記版胴に対して
    接離させるプレスローラー接離機構と、前記再給紙レジ
    スト部材を支持する再給紙レジスト支持部材とを有し、
    前記再給紙レジスト支持部材が前記プレスローラー支持
    部材に揺動自在に設けられると共に前記再給紙レジスト
    支持部材を揺動させて前記再給紙レジスト部材を前記プ
    レスローラーに対して接離させる再給紙レジスト接離機
    構を有することを特徴とする請求項3または請求項4記
    載の両面印刷装置。
  6. 【請求項6】前記プレスローラー接離機構は、印刷開始
    直後の前記版胴の1回転目は第1製版画像または第2製
    版画像の何れか他方が前記プレスローラーの周面に接触
    しないように前記プレスローラーを前記版胴から離隔さ
    せると共に、印刷終了直前の前記版胴の最終回転目は第
    1製版画像または第2製版画像の何れか一方が前記プレ
    スローラーの周面に接触しないように前記プレスローラ
    ーを前記版胴から離隔させることを特徴とする請求項5
    記載の両面印刷装置。
  7. 【請求項7】前記再給紙案内部材が前記プレスローラー
    に当接した回転自在なローラーからなり、前記ローラー
    が前記プレスローラー支持部材に回転自在に支持されて
    いることを特徴とする請求項3ないし請求項6のうちの
    何れか1つに記載の両面印刷装置。
  8. 【請求項8】前記再給紙案内部材が2個のローラー及び
    各ローラー間に掛け渡され前記プレスローラーに当接し
    た無端ベルトからなり、前記各ローラーが前記プレスロ
    ーラー支持部材に回転自在に支持されていることを特徴
    とする請求項3ないし請求項6のうちの何れか1つに記
    載の両面印刷装置。
  9. 【請求項9】前記再給紙案内部材が前記プレスローラー
    に当接した板部材からなり、前記板部材が前記プレスロ
    ーラー支持部材に支持されていることを特徴とする請求
    項3ないし請求項6のうちの何れか1つに記載の両面印
    刷装置。
  10. 【請求項10】前記プレスローラーの周面をクリーニン
    グするクリーニング部材を有することを特徴とする請求
    項3ないし請求項9のうちの何れか1つに記載の両面印
    刷装置。
  11. 【請求項11】前記クリーニング部材は前記プレスロー
    ラーの周面に対して接離自在に設けられていることを特
    徴とする請求項10記載の両面印刷装置。
  12. 【請求項12】前記クリーニング部材は片面印刷時に前
    記プレスローラーの周面から離隔した位置を占めること
    を特徴とする請求項11記載の両面印刷装置。
  13. 【請求項13】前記プレスローラーがプレスローラー回
    転駆動手段により前記版胴の周速度とほぼ同じ周速度で
    回転駆動されることを特徴とする請求項3ないし請求項
    9のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置。
  14. 【請求項14】前記プレスローラーは前記版胴との当接
    時に前記版胴からの回転力によって従動回転することを
    特徴とする請求項13記載の両面印刷装置。
  15. 【請求項15】前記プレスローラー回転駆動手段は、前
    記プレスローラーの揺動時において前記プレスローラー
    の自転による位相の変化を防止する駆動力伝達手段を有
    することを特徴とする請求項13または請求項14記載
    の両面印刷装置。
  16. 【請求項16】前記プレスローラーの直径は前記版胴の
    直径の2分の1ないし3分の1の範囲内にあることを特
    徴とする請求項15記載の両面印刷装置。
  17. 【請求項17】前記プレスローラーの周面をクリーニン
    グするクリーニング部材を有することを特徴とする請求
    項13ないし請求項16のうちの何れか1つに記載の両
    面印刷装置。
  18. 【請求項18】前記クリーニング部材は前記プレスロー
    ラーの周面に対して接離自在に設けられていることを特
    徴とする請求項17記載の両面印刷装置。
  19. 【請求項19】前記クリーニング部材は片面印刷時に前
    記プレスローラーの周面から離隔した位置を占めること
    を特徴とする請求項18記載の両面印刷装置。
  20. 【請求項20】前記クリーニング部材が前記再給紙レジ
    スト部材と前記再給紙案内部材との間の位置に配置さ
    れ、前記クリーニング部材は前記再給紙レジスト部材に
    よって表面印刷済み用紙が搬送されている間は前記プレ
    スローラーの周面から離隔した位置を占めることを特徴
    とする請求項18または請求項19記載の両面印刷装
    置。
  21. 【請求項21】前記プレスローラーの周面長さが第1製
    版画像または第2製版画像の長さよりも長いことを特徴
    とする請求項20記載の両面印刷装置。
  22. 【請求項22】前記プレスローラーはその周面が撥イン
    キ性を有することを特徴とする請求項3ないし請求項2
    1のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置。
  23. 【請求項23】前記給紙部に厚紙がセットされた場合に
    警告を表示する第1表示手段を有することを特徴とする
    請求項3ないし請求項22のうちの何れか1つに記載の
    両面印刷装置。
  24. 【請求項24】前記給紙部にセットされた用紙のサイズ
    と第1製版画像及び第2製版画像の画像領域サイズとが
    不一致の場合に警告を表示する第2表示手段を有するこ
    とを特徴とする請求項3ないし請求項23のうちの何れ
    か1つに記載の両面印刷装置。
  25. 【請求項25】前記分割製版済みマスタ及び前記製版済
    みマスタを製版する製版部を有することを特徴とする請
    求項3ないし請求項24のうちの何れか1つに記載の両
    面印刷装置。
  26. 【請求項26】前記製版部は前記分割製版済みマスタを
    製版する際に、第1製版画像と第2製版画像との間に所
    定の空白部を設けることを特徴とする請求項25記載の
    両面印刷装置。
  27. 【請求項27】前記製版部は前記分割製版済みマスタを
    製版する際に、べた部の多い画像を用紙の裏面側に印刷
    される製版画像として製版することを特徴とする請求項
    25または請求項26記載の両面印刷装置。
  28. 【請求項28】両面印刷時において製版すべき画像デー
    タとして第1製版画像及び第2製版画像の各画像領域を
    超える大きさの画像データが入力された場合に、警告を
    行うと共に画像データの回転あるいは縮小を案内して操
    作の手助けを行う機能を有することを特徴とする請求項
    25ないし請求項27のうちの何れか1つに記載の両面
    印刷装置。
  29. 【請求項29】両面印刷時において製版すべき画像デー
    タが連続的に入力され、前記分割製版済みマスタの製版
    と印刷とを繰り返し行って複数ページの両面印刷物を得
    る際に、画像データ数が奇数の場合には最終ページに空
    白のページを追加して両面印刷時と同様の製版及び印刷
    動作を行うことを特徴とする請求項25ないし請求項2
    8のうちの何れか1つに記載の両面印刷装置。
JP2002002660A 2002-01-09 2002-01-09 両面印刷装置 Expired - Lifetime JP4355123B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002002660A JP4355123B2 (ja) 2002-01-09 2002-01-09 両面印刷装置
US10/334,988 US6718872B2 (en) 2002-01-09 2003-01-02 Printer with a duplex printing capability
CN03122589.6A CN1287994C (zh) 2002-01-09 2003-01-09 可双面印刷的印刷机

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002002660A JP4355123B2 (ja) 2002-01-09 2002-01-09 両面印刷装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003200645A true JP2003200645A (ja) 2003-07-15
JP4355123B2 JP4355123B2 (ja) 2009-10-28

Family

ID=19190772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002002660A Expired - Lifetime JP4355123B2 (ja) 2002-01-09 2002-01-09 両面印刷装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6718872B2 (ja)
JP (1) JP4355123B2 (ja)
CN (1) CN1287994C (ja)

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005144898A (ja) * 2003-11-17 2005-06-09 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
JP2005153457A (ja) * 2003-11-28 2005-06-16 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
JP2005153178A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
JP2005153179A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
JP2005169999A (ja) * 2003-12-15 2005-06-30 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
JP2005169997A (ja) * 2003-12-15 2005-06-30 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置及び両面印刷方法
JP2005212210A (ja) * 2004-01-28 2005-08-11 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置
JP2005246730A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置
JP2005342946A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置
JP2006001135A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Tohoku Ricoh Co Ltd 印刷装置
US7073436B2 (en) 2004-01-07 2006-07-11 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Duplex printing device configured for duplex printing on the front and reverse sides of a sheet of printing paper and simplex printing on only one side of the sheet
JP2006248767A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面画像形成装置
US7188564B2 (en) 2003-06-30 2007-03-13 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Stencil printer with a duplex printing capability
JP2007144745A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Tohoku Ricoh Co Ltd プレスローラのクリーニング装置及び孔版印刷装置
CN1328065C (zh) * 2003-11-17 2007-07-25 东北理光株式会社 两面印刷装置
CN1329205C (zh) * 2003-11-20 2007-08-01 东北理光株式会社 可对卡纸进行检测的两面印刷装置
JP2007203709A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
US7331284B2 (en) 2005-06-16 2008-02-19 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Multi-drum stencil printer with duplex printing sections
JP2009012217A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置
JP2009040004A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
JP2009143659A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Tohoku Ricoh Co Ltd 再給紙装置
JP2009154483A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Mimaki Engineering Co Ltd プリンター装置
US7617770B2 (en) 2007-01-25 2009-11-17 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Stencil printing apparatus capable of duplex printing
JP2010089512A (ja) * 2009-12-10 2010-04-22 Duplo Seiko Corp 孔版両面印刷装置
US7849793B2 (en) 2006-12-25 2010-12-14 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Double-sided stencil printing apparatus
US7882781B2 (en) 2006-07-07 2011-02-08 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Duplex printing apparatus having control unit to control printing speed

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7134389B2 (en) * 2002-02-22 2006-11-14 Minami Co., Ltd. Screen printing apparatus
US7284479B2 (en) * 2002-07-26 2007-10-23 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Printer operable in duplex print mode
JP4499996B2 (ja) * 2003-02-28 2010-07-14 理想科学工業株式会社 プロセス進捗表示装置
JP2004262124A (ja) * 2003-03-03 2004-09-24 Tohoku Ricoh Co Ltd 製版装置・孔版印刷装置
JP2005084369A (ja) * 2003-09-09 2005-03-31 Funai Electric Co Ltd プリンタ
JP4259325B2 (ja) * 2004-01-05 2009-04-30 村田機械株式会社 自動原稿搬送装置
JP2005208105A (ja) * 2004-01-20 2005-08-04 Oki Data Corp 画像形成装置、およびその画像形成方法
US8432562B2 (en) * 2004-02-17 2013-04-30 Ricoh Company, Ltd. Image processing apparatus, method, program, and computer readable recording medium for controlling operation switching and displaying at occurrence of error conditions
US7708262B2 (en) * 2005-01-25 2010-05-04 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Media handling system
JP5005962B2 (ja) * 2005-09-21 2012-08-22 東北リコー株式会社 孔版印刷装置
JP2007296788A (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置
JP5224672B2 (ja) * 2006-09-26 2013-07-03 リョービ株式会社 印刷機における原点位置記憶機構及び原点位置記憶方法
JP4586853B2 (ja) 2008-01-29 2010-11-24 ブラザー工業株式会社 画像形成装置
JP5444621B2 (ja) * 2008-02-26 2014-03-19 株式会社リコー 孔版印刷装置
JP5435214B2 (ja) * 2009-05-29 2014-03-05 セイコーエプソン株式会社 媒体送り装置、記録装置
US8393266B2 (en) * 2009-07-20 2013-03-12 Lifestyle Crafts, Llc Systems and methods applying a design on a medium
JP5398584B2 (ja) * 2010-02-26 2014-01-29 キヤノン株式会社 印刷制御装置、方法及びプログラム
JP5300810B2 (ja) * 2010-02-26 2013-09-25 キヤノン株式会社 印刷制御装置、方法及びプログラム
US8540441B2 (en) 2010-03-24 2013-09-24 Canon Kabushiki Kaisha Printing control apparatus and printing control method
WO2013064173A1 (en) * 2011-10-31 2013-05-10 Hewlett-Packard Indigo B.V. Duplex section
US10954087B2 (en) 2016-09-12 2021-03-23 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Media path
WO2018196961A1 (en) 2017-04-25 2018-11-01 Hp Indigo B.V. Duplex printing
WO2021050032A1 (en) * 2019-09-09 2021-03-18 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Manual media sheet insertion at duplex reversal point of duplex printing path
JP2022127032A (ja) * 2021-02-19 2022-08-31 セイコーエプソン株式会社 後処理装置及び印刷装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0671996A (ja) 1992-08-31 1994-03-15 Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置
JP3318010B2 (ja) 1992-10-22 2002-08-26 株式会社リコー 印刷装置
JP3210808B2 (ja) 1994-09-22 2001-09-25 東北リコー株式会社 孔版印刷装置及びそれに用いられる吸着部材
JP3547507B2 (ja) 1994-11-16 2004-07-28 理想科学工業株式会社 孔版印刷装置
JP3311541B2 (ja) 1995-06-08 2002-08-05 東北リコー株式会社 孔版印刷方法及び孔版印刷装置
DE19756796A1 (de) * 1997-12-19 1999-07-22 Koenig & Bauer Ag Verfahren zum Bedrucken von Bogen im Schön- und Widerdruck sowie Schöndruck

Cited By (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7188564B2 (en) 2003-06-30 2007-03-13 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Stencil printer with a duplex printing capability
JP2005144898A (ja) * 2003-11-17 2005-06-09 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
CN1328065C (zh) * 2003-11-17 2007-07-25 东北理光株式会社 两面印刷装置
JP2005153179A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
JP4672977B2 (ja) * 2003-11-20 2011-04-20 東北リコー株式会社 両面印刷装置
CN1329205C (zh) * 2003-11-20 2007-08-01 东北理光株式会社 可对卡纸进行检测的两面印刷装置
JP2005153178A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
JP2005153457A (ja) * 2003-11-28 2005-06-16 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
JP2005169997A (ja) * 2003-12-15 2005-06-30 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置及び両面印刷方法
JP4495959B2 (ja) * 2003-12-15 2010-07-07 東北リコー株式会社 両面印刷装置及び両面印刷方法
JP2005169999A (ja) * 2003-12-15 2005-06-30 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
CN100575108C (zh) * 2004-01-07 2009-12-30 东北理光株式会社 双面印刷装置
US7073436B2 (en) 2004-01-07 2006-07-11 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Duplex printing device configured for duplex printing on the front and reverse sides of a sheet of printing paper and simplex printing on only one side of the sheet
JP2005212210A (ja) * 2004-01-28 2005-08-11 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置
JP4495980B2 (ja) * 2004-01-28 2010-07-07 東北リコー株式会社 孔版印刷装置
JP4608222B2 (ja) * 2004-03-03 2011-01-12 東北リコー株式会社 孔版印刷装置
JP2005246730A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置
US7325492B2 (en) 2004-03-03 2008-02-05 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Stencil printer
JP2005342946A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置
JP2006001135A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Tohoku Ricoh Co Ltd 印刷装置
JP2006248767A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面画像形成装置
US7331284B2 (en) 2005-06-16 2008-02-19 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Multi-drum stencil printer with duplex printing sections
JP2007144745A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Tohoku Ricoh Co Ltd プレスローラのクリーニング装置及び孔版印刷装置
JP2007203709A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
US7882781B2 (en) 2006-07-07 2011-02-08 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Duplex printing apparatus having control unit to control printing speed
US7849793B2 (en) 2006-12-25 2010-12-14 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Double-sided stencil printing apparatus
US7617770B2 (en) 2007-01-25 2009-11-17 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Stencil printing apparatus capable of duplex printing
JP2009012217A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置
JP2009040004A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置
JP2009143659A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Tohoku Ricoh Co Ltd 再給紙装置
JP2009154483A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Mimaki Engineering Co Ltd プリンター装置
JP2010089512A (ja) * 2009-12-10 2010-04-22 Duplo Seiko Corp 孔版両面印刷装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN1443655A (zh) 2003-09-24
CN1287994C (zh) 2006-12-06
US20030127001A1 (en) 2003-07-10
US6718872B2 (en) 2004-04-13
JP4355123B2 (ja) 2009-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4355123B2 (ja) 両面印刷装置
JP4410500B2 (ja) 両面印刷装置
JP4185297B2 (ja) 両面印刷装置
JP2008156064A (ja) 両面孔版印刷装置
JP4750431B2 (ja) 両面印刷装置
JP4294937B2 (ja) 印刷装置
JP3940036B2 (ja) 両面印刷装置
JP4099050B2 (ja) 両面印刷装置
JP5005974B2 (ja) 両面印刷装置
JP4651901B2 (ja) 両面印刷装置
JP4515748B2 (ja) 両面印刷装置
JP5103646B2 (ja) 用紙剥離装置、用紙剥離方法、印刷装置及び印刷方法
JP4037277B2 (ja) 印刷装置
JP2004345823A (ja) 画像形成装置及び両面印刷装置
JP4226958B2 (ja) 給紙装置及び両面印刷装置
JP4777671B2 (ja) 両面印刷方法および両面印刷装置
JP4672977B2 (ja) 両面印刷装置
JP2009107125A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP4351438B2 (ja) 両面印刷装置
JP4584733B2 (ja) 両面画像形成装置
JP4402900B2 (ja) 両面印刷装置
JP4672991B2 (ja) 両面印刷装置
JP2006111429A (ja) 画像形成装置
JP2004230735A (ja) 両面印刷装置
JP2002211095A (ja) 孔版印刷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090728

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4355123

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120807

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150807

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150807

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term