JP2003054854A - エレベーター用綱車の綱溝清掃装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 主索等の綱を巻掛けた綱車の綱溝を簡易な作
業によって能率よく清掃することができるエレベーター
用綱車の綱溝清掃装置を得る。 【解決手段】 綱溝４を有する綱車３に対応した固定体
６に、取付腕９の一側を仮設し、また支持棒１１を取付
腕９の他側に設けて長手を綱車３の回転軸線と平行に、
かつ綱車３のリム面から離して配置する。そして、支持
棒１１に保持体１２を設け、保持体１２に保持具１４を
保持して、綱車３のリム面に対して進退自在に装備し、
綱車３のリム面に接近する方向に付勢する。また、綱車
３の綱溝４を摺擦する粘弾性材製の清掃へら１７を保持
具１４に装着する。これにより、エレベーターを低速運
転し綱車３の回転によって、清掃へら１７により綱車３
を摺擦して清掃する。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】この発明は、主索等の綱が巻
掛けられた綱車の綱溝を要時に清掃するエレベーター用
綱車の綱溝清掃装置に関する。 【０００２】 【従来の技術】図３は、エレベーター用綱車を示す斜視
図である。図において、１は機械台、２は機械台１に設
けられた軸受け台、３は軸受け台２に枢持されてリム面
に複数本の綱溝４が設けられた綱車、５は綱車４のそれ
ぞれに巻掛けられたエレベーター主索からなる綱であ
る。 【０００３】上記のように構成されたエレベーター用の
綱車３において、従来次に述べるようにして綱溝４の清
掃が行われる。すなわち、綱溝４の綱５が巻掛けられて
いない箇所がウエス等の清掃具によって摺擦されて清掃
され、次いで、綱車３をわずかに回転し、すなわちエレ
ベーターを短距離だけ運転して、綱５が巻掛けられてい
ない綱溝４の他の箇所を清掃する作業が行われる。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の綱
車３の綱溝４の清掃作業では、機械台１と綱５の間に形
成される図３に示すように綱溝４清掃作業用の空間が狭
いので、清掃具による作業が容易でなく、またエレベー
ターの短距離運転を要するために清掃に煩雑な手数がか
かるという問題点があった。 【０００５】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、主索等の綱が巻掛けられた綱車
の綱溝を容易に清掃することができるエレベーター用綱
車の綱溝清掃装置を得ることを目的とする。 【０００６】 【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
ター用綱車の綱溝清掃装置においては、綱溝が設けられ
た綱車、この綱車に対応した固定体に一側が仮設される
取付腕と、この取付腕の他側に設けられて長手が綱車の
回転軸線と平行に配置され、かつ綱車のリム面から離れ
て配置された支持棒と、この支持棒に設けられた保持体
と、この保持体に保持されて綱車のリム面に対して進退
自在に装備され、付勢体によって綱車のリム面に接近す
る方向に付勢された保持具と、この保持に装着されて綱
車の綱溝を摺擦する粘弾性材製の清掃へらとが設けられ
る。 【０００７】 【発明の実施の形態】実施の形態１．図１及び図２は、
この発明の実施の形態の一例を示す図で、図１は斜視
図、図２は図１の正面図である。なお、図１及び図２の
他はエレベーター用綱車が前述の図３と同様に機械台に
枢着されている。図において、３は前述の軸受け台２に
枢持されてリム面に複数本の綱溝４が設けられた綱車
で、綱溝４のそれぞれに綱５が巻掛けられている。 【０００８】６は綱車３に対応して設けられた固定体
で、取付板７及び両端が取付板７に締結されて綱車３の
リム面と平行に配置されて綱５の外面に接近して配置さ
れた両ねじボルトからなる綱外れ止め８によって構成さ
れている。９は取付腕で、固定体６の綱外れ止め８にお
けるねじ部に一側が長穴１０を介して締結されて仮設さ
れる。１１は支持棒で、両端に設けられたねじ部を介し
て取付腕９の他側に締結されて長手が綱車３の回転軸線
と平行に配置され、かつ綱車３のリム面から離れた位置
に配置されている。 【０００９】１２は保持体で、一側が支持棒１１に固定
されて綱車３のリム面幅に対応して形成され綱車３のリ
ム面に対向して配置されて、他側には溝穴１３が設けら
れている。１４は保持具で、両端面のピン１５が保持体
１２の溝穴１３に空隙を形成して嵌合されて保持体１２
に係合され、綱車３のリム面に対して進退自在に装備さ
れている。 【００１０】１６は圧縮コイルばねからなる付勢体で、
両端がそれぞれ保持体１２及び保持具１４に連結され
て、保持具１４を綱車３のリム面に接近する方向に付勢
する。１７はゴム等の粘弾性材製の板材からなる清掃へ
らで、基部が保持具１４に締結されて綱車３のリム面と
の対応縁部に綱溝４に対応して形成されて要時に綱溝４
を摺擦する凸部１８が設けられている。 【００１１】上記のように構成されたエレベーター用綱
車の綱溝清掃装置を使用し、次に述べるようにして綱溝
４の清掃が行われる。すなわち、取付腕９が長穴１０を
介して固定部６に締結されて仮設される。そして、綱溝
４の綱５が巻掛けられていない箇所に対応した位置に保
持体１２、保持具１４が配置されて清掃へら１７が綱溝
４に対向して配置される。 【００１２】これによって、図２に示す状態において付
勢体１６によって清掃へら１７が綱溝４に押圧される。
この状態でエレベーターを低速で連続運転することによ
って、清掃へら１７の凸部１８が綱溝４内を摺擦して清
掃される。このため、前述の機械台１と綱５の間に形成
される綱溝４清掃作業用の空間が狭くても容易に、また
短時間に綱車３の綱溝４を清掃することができる。 【００１３】また、エレベーターを低速で連続運転する
ことによって清掃作用が得られるので、清掃作業に煩雑
な手数を要することがなく作業能率を向上することがで
きる。なお、長穴１０により固定体６に対する取付腕９
の位置、また取付腕９と支持棒１１との締結状態により
取付腕９と清掃へら１７の進退方向との角度を適宜に設
定することができるので、異なるサイズの綱車３に対応
して、保持体１２、保持具１４、清掃へら１７等を所要
の位置に容易に配置することができる。したがって、一
種類の綱溝清掃装置を準備することによって、容易に各
種の綱車３を清掃することができ、費用を節減すること
ができる。 【００１４】 【発明の効果】この発明は以上説明したように、綱溝が
設けられた綱車、この綱車に対応した固定体に一側が仮
設される取付腕と、この取付腕の他側に設けられて長手
が綱車の回転軸線と平行に配置され、かつ綱車のリム面
から離れて配置された支持棒と、この支持棒に設けられ
た保持体と、この保持体に保持されて綱車のリム面に対
して進退自在に装備され、付勢体によって綱車のリム面
に接近する方向に付勢された保持具と、この保持具に装
着されて綱車の綱溝を摺擦する粘弾性材製の清掃へらと
を設けたものである。 【００１５】これによって、取付腕が固定部に締結され
て仮設され、綱車における綱溝の綱が巻掛けられていな
い箇所に対応した位置に保持体、保持具が配置されて清
掃へらが綱溝に対向して配置される。そして、付勢体に
よって清掃へらが綱溝に押圧された状態でエレベーター
を低速で連続運転することによって綱車が回転し、清掃
へらが綱溝を摺擦して清掃される。このため、綱車が枢
持された機械台と綱の間に形成される綱溝清掃作業用の
空間が狭くても容易に清掃でき、また短時間に綱車の綱
溝を清掃することができて清掃作業を容易化する効果が
ある。また、エレベーターを低速で連続運転することに
よって綱車を清掃できるので、清掃作業に煩雑な手数を
要することがなく作業能率を向上する効果がある。

【図面の簡単な説明】 【図１】 この発明の実施の形態１を示す斜視図。 【図２】 図１の正面図。 【図３】 エレベーター用綱車を示す斜視図。 【符号の説明】 ３ 綱車、 ４ 綱溝、 ６ 固定体、 ９ 取付腕、
１１ 支持棒、 １２ 保持体、 １４ 保持具、
１６ 付勢体、 １７ 清掃へら。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 綱溝が設けられた綱車、この綱車に対応
   した固定体に一側が仮設される取付腕と、この取付腕の
   他側に設けられて長手が上記綱車の回転軸線と平行に配
   置され、かつ上記綱車のリム面から離れて配置された支
   持棒と、この支持棒に設けられた保持体と、この保持体
   に保持されて上記リム面に対して進退自在に装備され、
   付勢体によって上記リム面に接近する方向に付勢された
   保持具と、この保持に装着されて上記綱溝を摺擦する粘
   弾性材製の清掃へらとを備えたエレベーター用綱車の綱
   溝清掃装置。