JP2002521372A - 4,6−ジ置換された2−イソシアナトピリミジンの製造法および活性化合物の合成のための中間体としてのその使用 - Google Patents

4,6−ジ置換された2−イソシアナトピリミジンの製造法および活性化合物の合成のための中間体としてのその使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、式(II) 【化1】 (ここで、XおよびYは、式(I)中のように定義される)の化合物またはその塩を、式(II)の化合物1モル当たり塩基2〜3.5モル当量の存在下および非プロトン性有機溶媒の存在下で、式(II)の化合物の1モル当たり1〜6モルのホスゲンと反応させることによって製造できる、式(I) 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、生物学的に活性な化合物の化学合成、好ましくは植物保護剤の製造
法およびこの方法のための中間体の技術分野に関する。
【0002】 4,6−ジ置換された2−イソシアナトピリミジンが、通常、カルバメート、
尿素およびスルホニル尿素の化学種から医薬、植物保護剤、ポリマーまたは色素
を製造するための中間体として使用できることは知られている、例えばEP−A
−232067、BR−A−8602648および化学ハンドブック参照。ピリ
ミジン基上の反応性イソシアネート基を製造するための方法は少ししか発表され
ていない。
【0003】 J. Mass Spec. 30 (1995) p. 338によれば、4,6−ジメトキシ−2−イソシ
アナト−ピリミジンは、ある種のスルホニル尿素誘導体の高温熱分解(400〜
900℃)で製造され、そして質量分析によって、特徴づけられる。しかし、熱
分解法は、生成物を利用可能な分取量で得ることができないので、少数の産業で
しか重要性がない。
【0004】 EP−A−232067は、アミン塩基(トリエチルアミン)の存在下での2
−アミノ−4(6−ジメトキシ−ピリミジンのホスゲン化を記載しており、ここ
では中間体の単離も特徴づけもしていないが、さらに直接スルホンアミドを用い
て処理してスルホニル尿素を得ている。一般的なスキームによれば、EP−A−
232067では、4,6−ジメトキシ−2−イソシアナトピリミジンおよび/
またはN−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルバモイルクロリド
が、中間体として必要である。しかし、中間体の製造法および除草スルホニル尿
素までの全体的な方法には、産業スケールにおける実施に伴ういくつかの欠点が
ある。第1に、大過剰のアミン塩基(特に4当量のトリエチルアミン)および大
過剰のホスゲン(特に8当量)が使用される。このような過剰は、プロセスの安
全性、生成物の品質のため、そしてコストの理由で産業スケールで使用すること
ができない。生成物の品質には特に悪影響を及ぼし、その理由は、反応条件下お
よび過剰のホスゲンを留去する際(これはEP−A−232067によれば90
℃で実施する)に、塩基トリエチルアミンとホスゲンが互い反応できるからであ
る(また、J.−P−Senet, “The Recent Advance in Phosgene Chemistry" Soci
ete des Poudres et Explosives (Ed.) 1997, pp. 105-106参照)。一方では、
これによって反応バッチごとに詳細に制御するのが困難な二次反応のため、反応
経過および収率の再現性に乏しくなり、部分的に毒物学上有害な副生物を生じる
。知られている方法では、生成物の汚染の増加の一因となる分解生成物および塩
が生じる。さらに、トリエチルアミンは、その比較的高い蒸気圧の結果として、
反応の際に気相中でホスゲンと反応することができ、反応に使用する装置の種々
の部位で白色の沈殿を形成し、このため反応の実施が困難になり、さらに生成物
の純度が悪くなる。
【0005】 多くのイソシアネートは、非常に反応性であり、したがって通常、反応混合物
または製造後の予備精製された溶液から単離されることはないが、さらに直接、
求核性化合物を用いて処理すると付加生成物が得られる。上記タイプのイソシア
ネートをさらに処理するためには、溶媒または溶媒混合物の適する範囲が異なる
。例えば、中間体をさらに処理するためにEP−A−232067中で使用する
溶媒混合物は、反応後かろうじて分離できるだけであり、このため産業スケール
で使用することはできない。知られている方法では記載された欠点があるため、
中間体製造のその収率およびさらなる処理生成物の製造のその全収率は、許容し
うるものではなかった。
【0006】 したがって、目的は、上記方法と比較して、4,6−ジ置換された2−イソシ
アナト−ピリミジンの製造を改善する、すなわち産業的に実現可能にし、そして
また、好ましくはさらなる処理をしてカルバメート、尿素およびスルホニル尿素
を得ることができ、全収率および/または生成物純度が改善され、出発物質の使
用が減少されるかまたは処理過程が単純化されるといったような利点を有する改
良された方法を利用できるようにすることである。
【0007】 本発明の一つの主題は、式(II)
【化4】 (式中、XおよびYは、式(I)中に定義した通りである)の化合物またはその
塩を、式(II)の化合物の1モルあたり2〜3.5モル当量の塩基の存在下、お
よび非プロトン性有機溶媒の存在下、−30〜+60℃の範囲、好ましくは−3
0〜+40℃の範囲、特に−10〜+30℃の範囲の反応温度で、式(II)の化
合物1モルあたり1〜6モルのホスゲンと反応させて式(I)の化合物を得るこ
とからなる、式(I)
【化5】 [式中、基XおよびYの各々は、互いに独立して水素、ハロゲン、(C1−C4
アルキル、(C1−C4)アルコキシまたは(C1−C4)アルキルチオ(ここで、
最後に記載した3個の基は、各々未置換であるか、またはハロゲン、(C1−C4 )アルコキシおよび(C1−C4)アルキルチオ、またはジ[(C1−C4)アルキ
ル]アミノ、(C3−C6)シクロアルキル、(C3−C5)アルケニル、(C3−C 5 )アルキニル、(C3−C5)アルケニルオキシもしくは(C3−C5)アルキニ
ルオキシからなる群の一つもしくはそれ以上の基により置換されている]の化合
物の製造法である。
【0008】 式(I)の化合物を製造するための好ましい方法は、基XおよびYが、各々互
いに独立して水素、ハロゲン、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルチ
オ、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメトキシ、ジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ、アリル、プロパルギル、アリルオキシまたはプロパルギ
ルオキシであるものであり、この場合特に好ましいのは、基XおよびYの一方が
、ハロゲン、好ましくは塩素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルチ
オ、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメトキシ、ジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ、アリル、プロパルギル、アリルオキシまたはプロパルギ
ルオキシであり、そして基XおよびYのもう一方が、メチル、エチル、メトキシ
、エトキシ、メチルチオまたはジフルオロメトキシである方法であり、非常に特
に好ましい方法は、一組のXおよびYがメチル/メチル、メチル/メトキシ、塩
素/メチル、塩素/メトキシまたはメトキシ/メトキシであるものである。
【0009】 この説明において、使用する化学的用語に関して、特記しない限り当業者にと
って慣用の定義が適用される。基アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロア
ルコキシ、アルキルアミノおよびアルキルチオ、ならびに炭素構造において、対
応する不飽和および/または置換された基は、各々の場合直鎖または分枝鎖であ
る。特記しない限り、これらの基においては、例えば1〜6個の炭素原子を有す
る、または不飽和基の場合2〜6個の炭素原子を有する低級炭素構造が好ましい
。また、組み合わせた意味でのアルキル基、例えばアルコキシ、ハロアルキル等
は、例えばメチル、エチル、n−またはi−プロピル、n−、i−、t−または
2−ブチル、ペンチル、ヘキシル、例えばn−ヘキシル、i−ヘキシルおよび1
、3−ジメチルブチル、ヘプチル、例えばn−ヘプチル、1−メチルヘキシルお
よび1,4−ジメチルペンチルであり、アルケニルおよびアルキニル基は、アル
キル基に対応する可能な不飽和基のことであり、例えばアルケニルは、アリル、
1−メチルプロプ−2−エン−1−イル、2−メチルプロプ−2−エン−1−イ
ル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−3−エン−1−イル、1−メチルブタ−
3−エン−1−イルおよび1−メチルブタ−2−エン−1−イル、アルキニルは
、例えばプロパルギル、ブタ−2−イン−1−イル、ブタ−3−イン−1−イル
、1−メチルブタ−3−イン−1−イルである。
【0010】 シクロアルキルは、好ましくは、3〜8個の炭素原子を有する炭素環式の、飽
和環系、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘ
キシルである。
【0011】 ハロゲンは、例えばフッ素、塩素、臭素またはヨウ素である。ハロアルキル、
−アルケニルおよび−アルキニルは、ハロゲン、好ましくはフッ素、塩素および
/または臭素によって、特にフッ素および/または塩素によって、部分的にまた
は完全に置換されているアルキル、アルケニルまたはアルキニル、例えばモノハ
ロアルキル、ペルハロアルキル、CF3、CHF2、CH2F、CF3CF2、CH2 FCHCl、CCl3、CHCl2、CH2CH2Clであり、ハロアルコキシは、
例えばOCF3、OCHF2、OCH2F、CF3CF2O、OCH2CF3およびO
CH2CH2Clであり、同じことがハロアルケニルおよびハロゲンにより置換さ
れた他の基に適用される。
【0012】 アリールは、単環式、二環式または多環式芳香族系、例えばフェニル、ナフチ
ル、テトラヒドロナフチル、インデニル、インダニル、ペンタレニル、フルオレ
ニル等、好ましくはフェニルである。
【0013】 複素環式基または環(ヘテロシクリル)は、飽和、不飽和またはヘテロ芳香族
であることができ、好ましくは複素環式環中に一つまたはそれ以上、特に1、2
または3個の、好ましくはN、OおよびSからなる群からのヘテロ原子を含み、
好ましくは3〜7個の環原子を有する脂肪族ヘテロシクリル基または5もしくは
6個の環原子を有するヘテロ芳香族基である。複素環式基は、例えばヘテロ芳香
族基または環(ヘテロアリール)、例えば、少なくとも1つの環が一つまたはそ
れ以上のヘテロ原子を含む単環式、二環式または多環式芳香族系、例えばピリジ
ル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、チエニル、チア
ゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、フリル、ピロリル、
ピラゾリルおよびイミダゾリルであるか、または部分的にもしくは完全に水素化
された基、例えばオキシラニル、ピロリジル、ピペリジル、ピペラジニル、ジオ
キソラニル、オキサゾリニル、イソキサゾリニル、オキサゾリジニル、イソキサ
ゾリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフリルでありうる。置換された複素環
式の基のための適切な置換基は、以下に記載された置換基であり、そしてさらに
またオキソである。また、オキソ基は、複素環式環原子上で生じることができ、
例えばNおよびSの場合、これは種々の酸化状態で存在できる。
【0014】 置換された基、例えば置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アリー
ル、フェニル、ベンジル、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール基は、例えば未
置換の親構造から誘導された置換された基であり、置換基は、例えば、ハロゲン
、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ
、カルボキシル、シアノ、アジド、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル
、ホルミル、カルバモイル、モノ−およびジアルキルアミノカルボニル、スルフ
ァモイル、モノ−およびジアルキルアミノスルホニル、置換されたアミノ、例え
ばアシルアミノ、モノ−およびジアルキルアミノおよびアルキルスルフィニル、
ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、な
らびにまた、環状基の場合アルキルおよびハロアルキルからなる群の一つまたは
それ以上、好ましくは1、2または3個の基であり、置換されたアルキル等のよ
うな「置換された基」の表示においては、対応する不飽和脂肪族および芳香族基
、例えば場合により置換されたアルケニル、アルキニル、アルケニルオキシ、ア
ルキニルオキシ、フェニル、フェノキシ等は、さらに記載された飽和炭化水素を
含む基への置換基として含まれる。炭素原子を有する基の場合、1〜4個の炭素
原子、特に1または2個の炭素原子を有するものが好ましい。通常、好ましい置
換基は、ハロゲン、例えばフッ素および塩素、(C1−C4)アルキル、好ましく
は、メチルまたはエチル、(C1−C4)ハロアルキル、好ましくは、トリフルオ
ロメチル、(C1−C4)アルコキシ、好ましくは、メトキシまたはエトキシ、(
1−C4)ハロアルコキシ、ニトロおよびシアノからなる群のものである。ここ
では、置換基メチル、メトキシおよび塩素が、特に好ましい。
【0015】 また、全ての立体異性体は、式(I)および(II)ならびにまた二次的生成物
についての式(下記を参照のこと)によって含まれる。このような化合物は、一
つもしくはそれ以上の不斉炭素原子または代わりに二重結合を含み、それは式中
で別々に示されているわけではない。それらの特定の空間形状(例えば鏡像異性
体、ジアステレオマー、ZおよびE異性体)により定義された可能な立体異性体
は、慣用の方法によってこれらの立体異性体の混合物から得ることができるか、
または代わりに立体化学的に純粋な出発物質の使用と併せて立体選択的な反応に
より製造される。
【0016】 本発明に従って使用される式(II)の化合物およびその塩は、知られているか
、または一般に知られている方法と同様に製造できる(除草スルホニル尿素の製
造のための前駆体の文献を参照)。
【0017】 本発明のホスゲンと式(II)のアミン化合物との反応においては、反応の化学
量論に従って反応したホスゲン1モル当たりにつき、塩基により結合されなけれ
ばならない2モルのHClが解放される。可能な塩基は、本発明の方法の反応条
件の下では式(I)のイソシアネートと反応しないか、または本質的に反応しな
い塩基性化合物である。適切な塩基は、特に有機アミン塩基、例えば第一級、第
二級および第三級アミン、特に立体的に障害のある第二級または好ましくは第三
級アミンである。適切な塩基は、モノ−、ジ−およびトリアルキルアミン、モノ
−、ジ−およびトリアリールアミン、N−アルキル−N−アリールアミン、N,
N−ジアルキル−N−アリールアミンおよびN−アルキル−N,N−ジアリール
アミンからなる群のものであり、最後に記載した9個のアミンは、各々互いに独
立して1〜12個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子、特に1〜4個の
炭素原子を有し、記載した各々のアルキル部分および各々のアミンにおいては、
互いに独立して未置換であるか、またはさらにアルキル部分もしくはアリール部
分上で適切な非プロトン性基で置換されている。また、適切なアミン塩基は、い
くつかのアミノ基を有するアミンであり、それは好ましくは、第二級または、特
に第三級アミノ基を含む。
【0018】 使用できるアミンの例は、トリアルキルアミンまたはジアルキルアニリン、例
えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、好ましくはN,N−ジメチルアニリ
ン、N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミンまたはトリブチルアミンである
【0019】 また、使用する塩基は、部分的にまたは完全に式(II)の化合物でありうる。
この場合、本発明によれば、ホスゲン対式(II)の化合物の量比は、式(II)の
化合物1モル当たり0.33〜2モルのホスゲン、好ましくは0.33〜1モルの
ホスゲン、特に式(II)の化合物1モル当たり0.33〜0.66モルのホスゲン
の範囲である。
【0020】 通常、本発明の方法は、式(II)の化合物、好ましくは4,6−ジメトキシ−
2−イソシアナト−ピリミジンを、ほとんど無水の、好ましくは無水の、非プロ
トン性有機溶媒に溶解して、各々の場合、反応すべき式(II)の化合物1モルに
対して2〜3.5モル当量、好ましくは2〜3モル当量、特に2〜2.2モル当量
を用いてホスゲンと反応させるように実施され、反応すべき式(II)の化合物1
モル当たり1〜6、好ましくは1〜4、特に1〜3、さらに特に1.5〜2モル
当量のホスゲンが使用される。通常、製造した式(I)のイソシアネートは、例
えば(ジオキサン中の10%溶液:IR 2240cm-1)といったように特徴づ
けることができる。
【0021】 使用可能な溶媒は、反応条件下で不活性な非プロトン性有機溶媒、例えば ・脂肪族および芳香族炭化水素、例えば鉱油、石油エーテル、シクロヘキサン
またはトルエン、キシレン、ナフタレン誘導体、(R)Solvesso 200(高−沸点芳
香族混合物)、 ・ハロゲン化脂肪族および芳香族炭化水素、例えば塩化メチレン、ジクロロエ
タン、クロロホルムまたはクロロベンゼン、 ・環状または開鎖エーテル、例えばジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン(THF)、ジオキサン、アルキレングリコールジアルキルエーテル、例え
ばプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエー
テル、エチレングリコールジメチルエーテルまたはジエチルエーテル、ジメトキ
シエタン、ダイグライム、トリグライムおよびテトラグライム、 ・スルホン、例えばスルホラン、 ・カルボン酸エステル、例えば好ましくは1〜4個の炭素原子を有するモノ−
、ジ−およびトリカルボン酸と1〜10個の炭素原子を有する脂肪族(環式脂肪
族を含む)アルコールとのエステル、例えば蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、n−プロピルアセテート、i−プロピルアセテート、酢酸とn−、i−、se
c−またはtert−ブタノールとのエステル、 ・炭酸と1〜10個の炭素原子を有する脂肪族(環式脂肪族を含む)アルコー
ルとのエステル、例えば炭酸ジエチル、 ・上記溶媒のいくつかの混合物 である。
【0022】 本発明の反応は、例えばホスゲンが、好ましくは+40℃より下、特に+30
℃より下の温度で有機溶媒中の式(II)の化合物の溶液または懸濁液を通過する
ように実施される。次いで、塩基、好ましくは純粋な形態または溶液の形態のア
ミン塩基を同じ温度で有機溶媒すなわち同じタイプの溶媒に滴加できる。別法と
して、ホスゲンは、有機溶媒および式(II)の化合物に導入することができ、そ
して続いてまたは一緒に塩基を類似の温度で、純粋な形態または好ましくは有機
溶媒中の溶液の形態で加えることができる。
【0023】 また、式(II)の化合物、例えば2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジン
を反応のための塩基として利用する場合、化合物(II)の総量に対して好ましく
は0.33〜1のモル当量のホスゲン、特に0.6〜0.7モル当量のホスゲンが
使用される。この別法の化学量論的な収量は、各々の場合、使用する化合物(II
)に対して化合物(I)0.33モル当量および式(II)の化合物のHCl塩0.
66モル当量である。通常、化合物(II)の塩は、濾過することができ、そして
イソシアネートの溶液は、さらに使用することができ、そして式(II)の化合物
は、強い塩基、例えばアルカリ金属水酸化物の水溶液、水酸化ナトリウム溶液を
用いた処理によって、塩から遊離塩基として回収できる。
【0024】 例えば、使用できる過剰のホスゲンは、反応後、例えば10〜30℃で窒素を
吹き込むことによって、または真空下での蒸留(最下部温度は好ましくは40℃
より下)によって除去できる。形成された塩、通常アミン塩酸塩は、例えばホス
ゲン除去の前か後に濾去できる。次いで、式(I)の化合物の溶液は、後続反応
のため直接使用できる。別法として、また、反応混合物は、ホスゲン除去の後、
脱塩することなくさらに直接懸濁液としてまたは溶液として使用することもでき
る。
【0025】 上記した式(I)のイソシアネートの製造は、驚くべきことに、非常に高度に
再現可能であり、通常、優れた収率が良好に得られ、機能的に同じかまたは類似
した中間体を用いたEP−A−232067で知られている方法と比較してホス
ゲンおよびアミン塩基の必要性を減らすことができ、そして産業スケールで実施
できる。
【0026】 溶解された形態で本発明に従って得られる式(I)の化合物は、便宜上それ自
体で知られている方法において、求核試薬、好ましくはプロトン性求核試薬と反
応させて多くの異なるタイプの誘導体を得ることができる。例えば、アルコール
との反応により、カルバメートを製造することができ、第一級または第二級アミ
ンとの反応により尿素が得られ、そしてスルホンアミドとの反応によりスルホニ
ル尿素が得られる。
【0027】 したがって、また、本発明は、本発明に従って得られた式(I)の化合物のさ
らなる処理生成物を製造するための使用および対応する方法に関する。さらなる
処理生成物は、好ましくは化合物(I)のサブ構造、例えば式
【化6】 のサブ構造(コメント:示した遊離結合は、メチル基ではなく、サブ構造の結合
部位でなければならない)を含む。
【0028】 ここでの特に好ましい方法は、式(III)
【化7】 (式中、XおよびYは、式(I)において、定義した通りであり、そしてAおよ
びQは下に記載された意味を有する)の化合物を製造するためのものであり、こ
れは本発明に従って式(I)のイソシアネートを製造し、次いでそれを、それ自
体で知られている方法で、イソシアネート基のところで式(IV) A−Q (IV) (式中、Aは、水素または機能的に類似の基であり、そしてQは、求核試薬の基
である)の求核試薬と反応させ、さらなる処理生成物(III)を得ることからな
る。
【0029】 部分Qは、イソシアネート基の求電子性の炭素原子に結合する求核基を含む。
プロトン性求核試薬においては、A=水素であり、非プロトン性求核試薬におい
てはAは、水素以外であり、例えばA=カチオン、例えばアルカリ金属カチオン
、例えばナトリウムまたはカリウムカチオンである。
【0030】 適切な求核試薬は、例えば以下の求核試薬: 式(IV)の化合物{ここで、A=Hまたはカチオン、そしてQは式R*−Z−{
ここで、Zは、式−O−、−S−、−NR−、−CO−NR−、−CS−NR−
、−SO2−、−SO2−NR−、−SO−または−SO2−NR−SO2−[ここ
で、Rは、各々の場合、HまたはR*について定義された基の一つ、好ましくは
、Hまたはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケ
ニルまたはアルコキシ、特に好ましくは、Hまたは1〜6個の炭素原子を有する
アルキル、特にメチルまたはエチルであり、そしてR*は、アルキル、アルケニ
ル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、アリールま
たはヘテロアリール(ここで、最後に記載した8個の基は、各々未置換であるか
、または置換されており、好ましくは未置換であるかまたは一つもしくはそれ以
上の非プロトン性の基により置換されており、特に、未置換であるか、またはハ
ロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ
、ニトロ、シアノ、アジド、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、ホル
ミル、モノ−およびジアルキルアミノカルボニル、モノ−およびジアルキルアミ
ノスルホニル、置換されたアミノ、例えばアシルアミノ、モノ−およびジアルキ
ルアミノ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホ
ニルおよびハロアルキルスルホニルからなる群の基により置換されている)から
なる群の基である]の二価の基である}の基である}である。
【0031】 式(IV)の好ましい化合物は、 ・式R1−SO2−NH2のスルホンアミド ・式R1−SO2−NR−SO2−NH2のスルホンアミド ・式R1−NR−SO2−NH2のスルホンアミド ・式R1−O−SO2−NH2のスルホンアミド ・式R2−OHのアルコール ・式R3−NH−R′のアミン (=式(IV)、ここでA=H、Q=R1−SO2−NH−、R1−SO2−NR−SO 2 −NH−、R1−NR−SO2−NH−、R2−O−またはR3−NR′−) [式中、基R1、R2およびR3は、各々互いに独立してアルキル、アルケニル、
アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、シクロアルケニル、アリールまたは
ヘテロアリール(ここで、最後に記載した8個の基は、各々未置換であるかまた
は置換されており、好ましくは、未置換であるかまたは一つもしくはそれ以上の
非プロトン性基により置換されている)からなる群からの基であり、そして基R
およびR′は各々互いに独立して基、例えばR1、R2もしくはR3にとって可能
な基またはH、好ましくはHまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルである
] である。 好ましくは、R1は生物学的に活性なスルホニル尿素、好ましくはスルホニル
尿素除草剤の製造に適しているスルホンアミドの基である。
【0032】 特に好ましい化合物(IV)は、式 R1−SO2−NH2 または R1−NR−SO2−NH2 [ここで、R1はフェニルまたはヘテロアリール(ここで、最後に記載した2個
の基は、各々未置換であるかまたは好ましくは一つまたはそれ以上の非プロトン
性基、好ましくはハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコ
キシ、アルキルチオ、ニトロ、シアノ、アジド、アルコキシカルボニル、アルキ
ルカルボニル、ホルミル、モノ−およびジアルキルアミノカルボニル、モノ−お
よびジアルキルアミノスルホニル、置換されたアミノ、例えばアシルアミノ、例
えばアセチルアミノ、モノ−およびジアルキルアミノ、アルキルスルフィニル、
ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニルおよびハロアルキルスルホニル
からなる群のものにより置換されている)であり、そして RはHまたは(C1−C4)アルキルである] のスルホンアミドである。
【0033】 また、特に好ましいスルホンアミドは、式 R1−SO2−NR−SO2−NH2 [ここで、R1はアルキル(これは、未置換であるかまたはハロゲン、アルキル
、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオおよびフェニルか
らなる群の一つまたはそれ以上の非プロトン性基により置換されており、それは
、未置換であるかまたは、例えば、R1=フェニルおよびヘテロアリール、特に
1=(C1−C4)アルキルについて上記説明したように置換されている)であ
り、そして RはHまたは(C1−C4)アルキルである] のものである。
【0034】 知られている除草スルホニル尿素または同じ構造上の種類および作用傾向のこ
れまでまだ知られていない化合物を製造するためにスルホンアミド中で使用でき
るような適当な基が好ましい(“The Pesticide Manual"第11版、1997、Briti
sh Crop Protection Councilおよびそこで引用されている文献を参照)。
【0035】 好ましくは、R2は、一般にR1について定義されたような基、特にアルキル、
シクロアルキルまたはフェニルであり、最後に記載した3個の基は、各々未置換
であるかまたは一つもしくはそれ以上の非プロトン性基により置換されている。
式R2OHの化合物の例は、アルカノール、フェノールまたは置換されたフェノ
ールである。好ましくは、R3は、R1について定義された基、特にアルキル、シ
クロアルキルまたはフェニルであり、最後に記載した3個の基は、各々未置換で
あるかまたは一つもしくはそれ以上の非プロトン性基により置換されており、そ
してR′は互いに独立して、Rにとって可能な基またはH、好ましくは、Hまた
は1〜6個の炭素原子を有するアルキルである。
【0036】 通常、式(III)の化合物の製造は、化合物(I)を有機溶媒中、好ましくは
化合物(I)の製造において使用される有機溶媒中、小過剰の求核試薬、例えば
アルコールまたは第一級アミンの存在下で、適当ならば、触媒としてまたは生成
物の造塩のため塩基を添加して反応させて実施される。ここで可能な塩基は、ア
ミノ塩基だけでなく他の塩基、例えば金属アルコキシド、例えばアルカリ金属ア
ルコキシドもある。
【0037】 さらなる処理反応は、好ましくは、また化合物(I)の製造に適している温度
範囲、例えば−30〜+60℃の範囲、好ましくは−30〜+40℃の範囲、特
に−10〜+30℃の範囲で実施される。
【0038】 スルホニル尿素の製造については、例えば、式(IV)のスルホンアミドを固体
、液体としてまたは溶液で、イソシアネートの溶液に添加し、そしてこの温度で
塩基、例えば金属アルコキシドまたはアミン塩基を、純粋な形態または溶液で滴
加することもできるし、でなければイソシアネートの溶液または懸濁液をスルホ
ンアミド(IV)とアミン塩基またはスルホンアミドの塩、例えばナトリウムまた
はカリウム塩の混合物に滴加できる。
【0039】 このような方法で製造されるカルバメート、尿素およびスルホニル尿素は、研
究室およびプロセス技術において慣用の方法、例えば濾過または抽出によって、
単離および精製できる。
【0040】 本発明の方法の好ましい別法においては、同じ有機溶媒、好ましくは化合物(
I)の製造のための方法のために記載した好ましい有機溶媒の一つが、化合物(
I)の製造およびイソシアネートのさらなる処理段階の両方で使用される。本発
明の方法の利点は、単純な方法が可能でありそして驚くべきことに処理が特に好
収率で進むことである。 また、場合により、さらなる加工生成物の製造は、多くの化学的または物理的
なプロセス段階を必要とするかもしれない。
【0041】 以下の実施例は、更に詳細に本発明の方法を説明しているが、本発明の方法を
それに制限するものではない。以下の実施例では、量的データは、特記しない限
り重量に関するものである。慣用の略語は、質量単位および物理的なパラメータ
について使用される、例えばh=時間、m.p.=融点、l=リットル、g=グラ
ム、min=分、in vac.=「真空で」=減圧下で。
【0042】
【実施例】
1) イソプロピルN−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルバメー
ト ホスゲン(20g、202ミリモル)を、20〜25℃で45分間、酢酸エチ
ル(120ml)の受容器に通過させた。酢酸エチル(90ml)中の2−アミノ−
4,6−ジメトキシピリミジン(15.6g、101ミリモル)およびN,N−ジ
メチルアニリン(26ml、203ミリモル)の溶液を25℃で3時間かけて滴加
した。15分後、懸濁液にホスゲンがなくなるまで窒素を通気し、酢酸エチル(
120ml)を加え、そしてイソプロパノール(10ml、130ミリモル)を冷ま
しながら(20〜25℃)10分かけて滴加した。反応物を、1時間後、ろ過し
、酢酸エチル(3×20ml)で洗浄し、そして合わせたろ液を、塩酸(1.0N
、2×30ml)および水(2×30ml)を用いて抽出した。次いで、溶液を濃縮
し、そして生成物を残留物から結晶化した、収量19.2g(理論の80%)、
融点51〜54℃。
【0043】 2) フェニルN−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルバメート 方法は、実施例1と同様であるが、イソプロパノールの代わりに、酢酸エチル
中のフェノール(10.3g、110ミリモル)の溶液を滴加した。フェニルN
−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルバメートを理論の82%の
収率で得た。
【0044】 3) N′−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−N−(2−エトキシ
フェノキシスルホニル)尿素 酢酸エチル(16ml)を入れ、窒素下で−10℃に冷やした。この温度でホス
ゲン(4.0g、0.04モル)を通過させ、それから、2−アミノ−4,6−ジ
メトキシピリミジン(2.86g、0.0185モル)および酢酸エチル(20ml
)中のトリエチルアミン(3.73g、0.037モル)の溶液を、2時間かけて
滴加した。1時間後、反応物を、20℃に暖め、溶液中にホスゲンがなくなるま
で窒素を吹きこみ、それから、酢酸エチル(10ml)中の2−エトキシフェノキ
シスルホンアミド(4.0g、0.0184モル)および酢酸エチル(10ml)中
のトリエチルアミン(1.86g、0.0184モル)の溶液を、30分かけて連
続的に滴加した。30分後、水(100ml)を加え、相を分離し、そして有機相
を1.5M水酸化ナトリウム溶液2×25mlで抽出した。水相を合わせて、キシ
レン(20ml)で洗浄し、6M塩酸を用いてpH=2に合わせ、そして生成物を
濾過して乾燥した、収量:5.57g(理論の70.7%)。
【0045】 4) N,N−ジメチル−2−{N−[N−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−
イル)アミノ−カルボニル]アミノスルホニル}−4−ニトロベンズアミド 酢酸エチル(16ml)および2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジン(5.
0g、32.2ミリモル)を入れ、窒素下で−10℃に冷却した。ホスゲン(5.
1g、51.5ミリモル)をこの温度で通過させ、そして酢酸エチル(20ml)
中のトリエチルアミン(6.5g、64.2ミリモル)の溶液を1時間かけて滴加
した。1時間後、反応物を20℃に暖め、そしてホスゲンがなくなるまで窒素を
吹き込み、それからN,N−ジメチル−2−アミノスルホニル−4−ニトロベン
ズアミド(8.1g、29.6ミリモル)を加えた。混合物を−10℃に冷却し、
そして酢酸エチル(15ml)中のトリエチルアミン(3.3g、32.7ミリモ
ル)の溶液を60分のうちに滴加し、そして混合物を30分撹拌して、室温に暖
めた。次いで、水酸化カリウム溶液(1.0M、100ml)を加え、相を分離し
、そして水相を酢酸エチルで抽出した。水相を6M塩酸を用いてpH=2に調節
し、そして生成物を濾過し、水(2×20ml)で洗浄し、乾燥した。収量:10
.28g(理論の72.6%)。
【0046】 5) メチル2−{N−[N−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミ
ノカルボニル]アミノスルホニル}−4−シアノベンゾエート 方法は、実施例4と同様であるが、しかしN,N−ジメチル−2−アミノスル
ホニル−4−ニトロベンズアミドの代わりに、メチル2−アミノスルホニル−4
−シアノベンゾエート(7.1g、29.6ミリモル)を使用した。メチル2−{
N−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル]アミノスル
ホニル}−4−シアノベンゾエートが、理論の71%収率で得られた。
【0047】 6) N,N−ジメチル−2−{N−[N−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−
イル)アミノカルボニル]アミノスルホニル}−4−ニトロベンズアミド ホスゲン(23g、232ミリモル)を、10℃で酢酸エチル(250ml)に
通過させた。酢酸エチル(270ml)中の2−アミノ−4,6−ジメトキシピリ
ミジン(20g、129ミリモル)およびトリブチルアミン(47.82g、2
58ミリモル)の溶液を、3時間かけて滴加した。添加後15分して、ジャケッ
トを30℃に暖め、そして酢酸エチルおよび過剰ホスゲンを減圧下で留去した。
イソシアネートの残った溶液を、10℃に冷却し、20℃で3時間かけて酢酸エ
チル(100ml)中のN,N−ジメチル−2−アミノスルホニル−4−ニトロ−
ベンズアミド(31.7g、116ミリモル)およびトリブチルアミン(22.9
6g、232ミリモル)の懸濁液に滴加した。混合物を、1時間撹拌して、水(
300ml)および水酸化カリウム溶液(10%濃度、240ml)で処理した。相
分離の後、有機相を水(50ml)で抽出した。合わせた水相を、酢酸エチル(5
0ml)で抽出し、6M塩酸を用いてpH2〜3に調節した。生成物を濾過した後
に、水(2×100ml)で洗浄し、乾燥し、N,N−ジメチル−2−{N−[N
−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル]アミノスル
ホニル}−4−ニトロベンズアミド49.09g(理論の85.8%)を得た。
【0048】 比較例:EP−A−232067の方法と同様のスルホニル尿素の製造 酢酸エチル(100ml)中の2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジン(9.
3g、60ミリモル)およびトリエチルアミン(24.28g、240ミリモル
)の溶液を15℃で40分かけて酢酸エチル(196.3ml)中のホスゲン(4
7.11g、476ミリモル)の溶液に滴加した。撹拌を、1時間実施した。混
合物を90℃に加熱し、そして過剰ホスゲンを酢酸エチルを用いて留去した。バ
ッチを室温に冷まし、そしてアセトニトリル(350ml)中の2−アミノスルホ
ニル−4−ニトロ−N,N−ジメチルベンズアミド(20.3g、74.3ミリモ
ル)の溶液を30分かけて滴加した。次いで、トリエチルアミン(7.2g、7
1.1ミリモル)を1時間かけて滴加し、そしてバッチを1.5時間撹拌した。
次いで、混合物を水(300ml)中に注ぎ、相を分離し、そして、水相を塩酸(
濃度18.5%)(30ml)を使用してpH=2に調節し、そして生成物を濾過
し、水(2×20ml)で洗浄し、乾燥した。収量:21.7g(理論の54%)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ,EE, GD,GE,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LT ,LV,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ, PL,RO,RU,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UZ,VN,YU,ZA Fターム(参考) 4H011 AB01 BB14

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(II) 【化1】 (式中、XおよびYは、式(I)中に定義した通りである)の化合物またはその
    塩を、式(II)の化合物の1モルあたり2〜3.5モル当量の塩基の存在下、お
    よび非プロトン性有機溶媒の存在下、−30〜+60℃の範囲の反応温度で、式
    (II)の化合物1モルあたり1〜6モルのホスゲンと反応させて式(I)の化合
    物を得ることからなる、式(I) 【化2】 [式中、基XおよびYの各々は、互いに独立して水素、ハロゲン、(C1−C4
    アルキル、(C1−C4)アルコキシまたは(C1−C4)アルキルチオ(ここで、
    最後に記載した3個の基は、各々未置換であるか、またはハロゲン、(C1−C4 )アルコキシおよび(C1−C4)アルキルチオ、またはジ[(C1−C4)アルキ
    ル]アミノ、(C3−C6)シクロアルキル、(C3−C5)アルケニル、(C3
    5)アルキニル、(C3−C5)アルケニルオキシもしくは(C3−C5)アルキ
    ニルオキシからなる群の一つもしくはそれ以上の基により置換されている]の化
    合物の製造法。
  2. 【請求項2】 一組のXおよびYが、メチル/メチル、メチル/メトキシ、
    塩素/メチル、塩素/メトキシまたはメトキシ/メトキシである請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 反応させる式(II)の化合物1モルに対して2〜3のモル当
    量の塩基の存在下で反応が実施される請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 有機アミン塩基が、塩基として使用される請求項1〜3のい
    ずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 式(II)の化合物が、塩基としても使用される請求項1〜4
    のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 反応させる式(II)の化合物1モル当たりホスゲン1〜3モ
    ル当量を使用する請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 反応させる式(II)の化合物1モル当たりホスゲン1.5〜
    2モル当量を使用する請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 脂肪族および芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族および芳香
    族炭化水素、環状または開鎖エーテル、スルホン、カルボン酸エステル、炭酸の
    エステルおよび上記溶媒のいくつかの混合物からなる群の溶媒を使用する請求項
    1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 1〜4個の炭素原子を有するモノ−、ジ−およびトリカルボ
    ン酸のエステルならびに1〜10個の炭素原子を有する脂肪族アルコールを溶媒
    として使用する請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか一項のプロセス段階を含む、請求
    項1に定義された式(I)の化合物のさらなる処理生成物の製造法。
  11. 【請求項11】 最初に得た式(I)の化合物を、それ自体で知られている
    方法で、イソシアネート基のところで式(IV) A−Q (IV) (式中、Aは水素または機能的に類似の基であり、そしてQは求核試薬の基であ
    る)の求核試薬と反応させ、式(III) 【化3】 (式中、XおよびYは、式(I)に定義したとおりであり、AおよびQは式(IV
    )に定義した通りである)の化合物を得る請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 Aが水素またはカチオンであり、そして Qが式R*−Z−の基であり、ここで、 Zが、式−O−、−S−、−NR−、−CO−NR−、−CS−NR−、−S
    2−、−SO2−NR−、−SO−または−SO2−NR−SO2−(ここで、R
    は、各々の場合、HまたはR*のために定義された基の一つである)の二価の基
    であり、そして R*が、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケ
    ニル、アルコキシ、アリールまたはヘテロアリール(ここで最後に記載した8個
    の基は、各々未置換であるかまたは置換されている)からなる群の基 である請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 式(III)の化合物が、カルバメート、尿素またはスルホ
    ニル尿素基からである請求項11または12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 式(III)の化合物が、除草スルホニル尿素である請求項
    13に記載の方法。
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