JP2002337526A - 自動車のリアサスペンションの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ト−ションビ−ムアクスルをリアフロアサイ
ドメンバ−に連結する構造を改善して、高い強度と耐久
性が確保できるような自動車のリアサスペンションの構
造を提供する。 【解決手段】 本発明の自動車のリアサスペンションの
構造は、リアフロアサイドメンバ−と、ト−ションビ−
ムアクスルが結合されるトレ−リングア−ムブラケット
と、前記リアフロアサイドメンバ−とトレ−リングア−
ムブラケットとの間に所定の空間を形成して、前記トレ
−リングア−ムブラケットをリアフロアサイドメンバ−
に固定する固定手段とから構成されることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のリアサス
ペンションに係り、より詳しくは、トレ−リングア−ム
ブラケットとリアフロアサイドメンバ−の結合部位にか
かる荷重を分散させることによって、結合部位のクラッ
ク発生を予防できるようにした自動車のリアサスペンシ
ョンの構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】懸架装置は走行の際、路面から受ける振
動や衝撃が車体に直接伝達されないようにして、車体や
荷物の損傷を防止し、乗り心地をよくする装置であっ
て、フロント懸架装置とリア懸架装置とに分類される。

【０００３】図１、図２は、従来使用されていたト−シ
ョンビ−ムアクスルが使用されるリア懸架装置である。
ト−ションビ−ムアクスルが結合されるトレ−リングア
−ムブラケット１００はトレ−リングア−ムマウンティ
ングブラケット１０２を利用してリアフロアサイドメン
バ−１０４に結合されている。前記ト−ションビ−ムア
クスルをリアフロアサイドメンバ−１０４に結合するた
め、トレ−リングア−ムブラケット１００とトレ−リン
グア−ムマウンティングブラケット１０２が使用され
る。

【０００４】図２の断面図において、トレ−リングア−
ムブラケット１００とトレ−リングア−ムマウンティン
グブラケット１０２との間に、リアフロアサイドメンバ
−１０４の一部分が位置している。ウェルディングナッ
ト１０６は、トレ−リングア−ムマウンティングブラケ
ット１０２側に溶接され、トレ−リングア−ムブラケッ
ト１００とリアフロアサイドメンバ−１０４を貫通する
ボルト１０８は、ウェルディングナット１０６に締結さ
れている。１１０、１１２はそれぞれリアフロアパンネ
ルとサイドシ−ルインナ−パンネルを指す。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記構造の自動車は、
険路走行試験を行った結果、トレ−リングア−ムブラケ
ット１００とトレ−リングア−ムマウンティングブラケ
ット１０２、及びリアフロアサイドメンバ−１０４の連
結部位からクラックが発生し、その耐久性が不十分であ
った。

【０００６】本発明の目的は、ト−ションビ−ムアクス
ルをリアフロアサイドメンバ−に連結する構造を改善し
て高度の耐久性が確保できるようにした自動車のリアサ
スペンションの構造を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の自動車のリアサスペンションの構造は、リ
アフロアサイドメンバ−と、ト−ションビ−ムアクスル
が結合されるトレ−リングア−ムブラケットと、前記リ
アフロアサイドメンバ−とトレ−リングア−ムブラケッ
トとの間に所定の空間を形成した状態で前記トレ−リン
グア−ムブラケットをリアフロアサイドメンバ−に固定
する固定手段とから構成されたことを特徴とする。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について添
付図に沿つて詳述する。図３は、本発明のトレ−リング
ア−ムブラケット１００がリアフロアサイドメンバ−１
０４に結合された状態を示し、図４は図３のＦ−Ｆ線矢
視断面図、図５はト−ションビ−ムアクスル３を結合し
た状態を示す平面図、６はト−ションビ−ムアクスル３
を結合した状態を示す側面図、図７は本発明の結合部分
の構造を分解して示す分解斜視図である。

【０００９】リアフロアサイドメンバ−１にト−ション
ビ−ムアクスル３がトレ−リングア−ムブラケット５を
介して連結されるが、その連結部位には、リアフロアサ
イドメンバ−１とトレ−リングア−ムブラケット５との
間に所定の空間Ｓを形成して、トレ−リングア−ムブラ
ケット５をリアフロアサイドメンバ−１に固定する固定
手段が設けられている。

【００１０】前記固定手段は、その下側面がトレ−リン
グア−ムブラケット５と重なり、トレ−リングア−ムマ
ウンティングブラケット７、パイプナット９、トレ−リ
ングア−ムブラケット５側からパイプナット９に螺合さ
れる締付ボルト１１からなっている。トレ−リングア−
ムマウンティングブラケット７は、折曲部Ａを有し、ト
レ−リングア−ムブラケット５と、リアフロアサイドメ
ンバ−１との間に、所定の空間Ｓを形成した状態でリア
フロアサイドメンバ−１にその折曲部を固定している。
パイプナット９は、長いパイプ状に形成されて、その底
部はトレ−リングア−ムマウンティングブラケット７に
溶接されるとともに、リアフロアサイドメンバ−１を貫
通して取り付けられて、その外周面がリアフロアサイド
メンバ−１に溶接されている。

【００１１】即ち、リアフロアサイドメンバ−１とトレ
−リングア−ムブラケット５間にトレ−リングア−ムマ
ウンティングブラケット７とパイプナット９及び締付ボ
ルト１１があって、所定の空間Ｓを形成する構造となっ
ている。

【００１２】この構造では、パイプナット９は、その下
端は、トレ−リングア−ムマウンティングブラケット７
に溶接結合され、その上部の外周面がリアフロアサイド
メンバ−１に溶接されており、これら多くの溶接部位に
よってより安定した溶接結合状態が形成されるため、ト
−ションビ−ムアクスル３側からの荷重を分散して受け
止めることが可能となる。

【００１３】また、リアフロアサイドメンバ−１には、
トレ−リングア−ムブラケット５と連結する部位に、補
強板１３が重ねて溶接されることにより、リアフロアサ
イドメンバ−１のパイプナット９が貫通する周辺部分の
剛性を補強している。

【００１４】上記のような自動車のリアサスペンション
の構造では、リアフロアサイドメンバ−１とトレ−リン
グア−ムブラケット５とが直接に結合されるのではな
く、所定の空間Ｓを形成した状態で結合されることで、
空間Ｓを形成する複数の部材で、ト−ションビ−ムアク
スル３側からの外力が一様に分散されて、より高い強度
が得られる。

【００１５】特に、パイプナット９は、その上側と下側
全てが溶接によって、リアフロアサイドメンバ−１とト
レ−リングア−ムマウンティングブラケット７に結合さ
れることで、前記空間を堅固な状態で保持するととも
に、ト−ションビ−ムアクスル３側からの外力を一様に
分散させる機能を持つため、一部分だけが溶接される従
来のウェルディングナット１０６と異なり、応力集中で
クラックが発生するような現象を防止することができ
る。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、ト−ションビ−ムアク
スルをリアフロアサイドメンバ−に連結する構造は、リ
アフロアサイドメンバ−とトレ−リングア−ムブラケッ
トとの間に、所定の空間を形成し、パイプナットを使用
して外力を分散させる構造にすることで、高い強度と、
耐久性を確保することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のリアサスペンションを説明するための図
である。

【図２】図１のＥ−Ｅ線矢視断面図である。

【図３】本発明のリアサスペンションを説明するための
図である。

【図４】図３のＦ−Ｆ線矢視断面図である。

【図５】ト−ションビ−ムアクスルが結合された状態を
示す平面図である。

【図６】ト−ションビ−ムアクスルが結合された状態を
示す側面図である。

【図７】本発明の結合部分の分解斜視図である。

【符号の説明】

１ リアフロアサイドメンバ− ３ ト−ションビ−ムアクスル ５ トレ−リングア−ムブラケット ７ トレ−リングア−ムマウンティングブラケット ９ パイプナット １１ 締付ボルト １３ 補強板 Ａ 折曲部 Ｓ 空間

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 リアフロアサイドメンバ−と、ト−ショ
   ンビ−ムアクスルが結合されるトレ−リングア−ムブラ
   ケットと、前記リアフロアサイドメンバ−とトレ−リン
   グア−ムブラケットとの間に所定の空間を形成した状態
   で前記トレ−リングア−ムブラケットをリアフロアサイ
   ドメンバ−に固定する固定手段とから構成されたことを
   特徴とする自動車のリアサスペンション構造。
2. 【請求項２】 前記固定手段は、前記リアフロアサイド
   メンバ−と所定の空間を形成するように、前記トレ−リ
   ングア−ムブラケットに面接されて一部分が折曲された
   折曲部をもつトレ−リングア−ムマウンティングブラケ
   ットと、長いパイプ状に形成されて前記トレ−リングア
   −ムマウンティングブラケットにその底面が溶接され、
   前記リアフロアサイドメンバ−を貫通した状態で、その
   外周面がリアフロアサイドメンバ−に溶接されたパイプ
   ナットと、前記トレ−リングア−ムブラケット側から前
   記パイプナットに螺合することで、前記トレ−リングア
   −ムブラケットを前記トレ−リングア−ムマウンティン
   グブラケットに固定する締付ボルトとから構成されたこ
   とを特徴とする請求項１に記載の自動車のリアサスペン
   ション構造。
3. 【請求項３】 前記リアフロアサイドメンバ−には、ト
   レ−リングア−ムブラケットが連結される部位に補強板
   が重ね当てられたことを特徴とする請求項１または２に
   記載の自動車のリアサスペンション構造。