JP2002334367A - 貨幣取引システムおよび貨幣取引方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 貨幣両替機13における１人の顧客の占有時間
を短縮化できる貨幣取引システム11を提供する。 【解決手段】 貨幣入金機12では、入金処理顧客特定手
段17で顧客を特定し、入金手段16で貨幣を受け入れて入
金処理する。入金処理中に貨幣入金機12の両替内容指定
手段18で両替内容を予め指定する。指定された両替内容
の情報を顧客情報に関連付けて両替内容記憶手段22に記
憶する。貨幣両替機13では、両替処理顧客特定手段21で
顧客を特定し、両替内容読出手段23で両替内容記憶手段
22から顧客情報に対応する両替内容を読み出す。読み出
した両替内容に基づいて、両替手段20で両替処理する。
貨幣両替機13における１人の顧客の占有時間を短縮化で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、銀行などの金融店
舗ロビーに設置される貨幣入金機および貨幣両替機を備
える貨幣取引システムおよび貨幣取引方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、銀行などの金融機関のロビーに
は、従来から貨幣両替機が設置されており、顧客はその
貨幣両替機を利用して所望の金種の貨幣へ両替してい
る。特に小売店の運営には欠かすことのできない釣銭を
準備するために、小売店の経営者や従業員が主に貨幣両
替機を使用している。

【０００３】このような貨幣両替機による操作手順とし
ては、両替用の貨幣を投入した後に、その投入貨幣の金
額の範囲内で所望の貨幣の金種と数量、例えば、１００
円の包装硬貨２本、５００円のばら硬貨１０枚、……と
いったように順次指定し、所望の貨幣の金種および枚数
の指定を完了した時点で両替開始指示を入力することに
より、指定した両替貨幣が投出される。

【０００４】また、近年になって、小売店の売上金など
の多量の現金の入金を顧客自らが計数収納作業をして、
計数結果をカウンターヘ提示し、カウンターにて入金処
理を完了させるタイプの貨幣入金機、いわゆるロビー設
置型貨幣入金機が設置され始めている。

【０００５】このような貨幣入金機においては、ホスト
コンピュータに接続されてＡＴＭと同様にその貨幣入金
機だけで入金処理を完了してしまうタイプのものも提案
されつつある。その場合、貨幣入金機に直接当座預金な
どの通帳を挿入し、ホストコンピュータと交信しつつ貨
幣の入金処理をしている。

【０００６】このような貨幣入金機における計数収納の
操作手順としては、顧客が売上金である大量の紙幣およ
び硬貨をそれぞれ投入口へ投入して計数スタートの指示
を入力することにより、貨幣入金機で計数を開始し、計
数が完了した時点で計数結果を表示し、それを顧客が確
認して承認指示を入力することにより、計数した紙幣お
よび硬貨を収納処理している。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】一般的に、小売店の経
営者や従業員は銀行に行った際に、売上金の入金処理と
釣銭準備のための両替処理との２つの処理をする場合が
多い。

【０００８】その場合、貨幣入金機に売上金である大量
の紙幣および硬貨をそれぞれ投入口へ投入して計数スタ
ートの指示を入力した後は、貨幣入金機が計数するのを
待たなければならず、特に多量の硬貨を入金した場合な
どは計数に時間がかかり、待ち時間が長くなっている。
また、ホストコンピュータと交信しつつ貨幣の入金処理
を完了するタイプのものでは、ホストコンピュータと交
信するのに時間を要したり、通帳に印字するのに時間が
かかっている。そのため、入金処理中において、顧客は
貨幣入金機の前で何も行なわずにただ立って待っている
だけの待ち時間が多くある。

【０００９】また、貨幣両替機で所望の金種の貨幣へ両
替する場合は、操作画面を見ながら所望の金種と数量を
選択しなければならず、所望の金種を全て選択するのに
時間を要し、１人の顧客が両替処理をするのに要する時
間が長くなり、貨幣両替機の後ろに両替を待つ人の列が
できる問題がある。そのため、貨幣両替機における１人
の顧客の占有時間の短縮化が望まれている。

【００１０】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、貨幣両替機における１人の顧客の占有時間を短縮
化できる貨幣取引システムおよび貨幣取引方法を提供す
ることを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の貨幣取引
システムは、貨幣を受け入れて入金処理する入金手段、
および入金処理する顧客を特定する入金処理顧客特定手
段を有する貨幣入金機と、貨幣を受け付けて所望の金種
の貨幣へ両替する両替手段、および両替処理する顧客を
特定する両替処理顧客特定手段を有する貨幣両替機と、
が通信手段で接続される貨幣取引システムであって、前
記貨幣入金機に設けられ、前記貨幣両替機での両替内容
を予め指定する両替内容指定手段と、この両替内容指定
手段で指定された両替内容の情報を前記入金処理顧客特
定手段で特定される顧客情報に関連付けて記憶する両替
内容記憶手段と、前記貨幣両替機に設けられ、前記両替
処理顧客特定手段で特定される顧客情報に基づいて前記
両替内容記憶手段に記憶されている両替内容の情報を読
み出す両替内容読出手段と、この両替内容読出手段で読
み出した両替内容の情報に基づいて前記両替手段を制御
する制御部とを具備しているものである。

【００１２】そして、貨幣入金機では顧客を特定して入
金処理するとともにこの貨幣入金機の両替内容指定手段
によって貨幣両替機での両替内容を予め指定し、貨幣入
金機側で予め指定された両替内容の情報を顧客情報に関
連付けて両替内容記憶手段に記憶し、貨幣両替機では特
定される顧客情報に基づいて両替内容記憶手段に記憶さ
れている両替内容を読み出すとともにこの両替内容に基
づいて両替処理することにより、貨幣両替機における１
人の顧客の占有時間が短縮化される。

【００１３】請求項２記載の貨幣取引システムは、請求
項１記載の貨幣取引システムにおいて、両替内容指定手
段は、入金手段に受け入れた貨幣の入金処理中に両替内
容指定手段による両替内容の指定を許容するものであ
る。

【００１４】そして、貨幣入金機での入金処理中の待ち
時間が有効利用されて、両替内容が指定される。

【００１５】請求項３記載の貨幣取引システムは、請求
項１または２記載の貨幣取引システムにおいて、入金処
理顧客特定手段および両替処理顧客特定手段は、カード
を受け付けて顧客情報を読み取り、制御部は、前記両替
処理顧客特定手段でカードを受け付けて顧客情報を読み
取ることで両替処理するものである。

【００１６】そして、貨幣入金機側および貨幣両替機側
ともカードを受け付けて顧客を特定することにより、貨
幣入金機側で両替内容を予め指定している場合には、貨
幣両替機にカードを挿入するだけで、特定される顧客情
報に対応する両替内容に基づいて自動的に両替処理され
る。

【００１７】請求項４記載の貨幣取引システムは、請求
項１ないし３いずれか記載の貨幣取引システムにおい
て、両替内容記憶手段は、貨幣両替機に設けられている
ものである。

【００１８】そして、両替内容記憶手段を貨幣両替機に
設けたことにより、貨幣両替機での両替内容の読み出し
が速く、処理時間が短縮される。

【００１９】請求項５記載の貨幣取引方法は、貨幣入金
機により入金処理する顧客を特定して貨幣を入金処理す
るとともに両替内容の指定を受け付け、貨幣両替機によ
り両替処理する顧客を特定するとともに特定された顧客
情報に対応して予め貨幣入金機で指定されている両替内
容に基づき両替処理するものである。

【００２０】そして、貨幣入金機により入金処理する顧
客を特定して貨幣を入金処理するとともに両替内容の指
定を受け付け、貨幣両替機により両替処理する顧客を特
定するとともに特定された顧客情報に対応して予め貨幣
入金機で指定されている両替内容に基づき両替処理する
ことにより、貨幣両替機における１人の顧客の占有時間
が短縮化される。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して説明する。

【００２２】図１に貨幣取引システムの概念構成のブロ
ック図を示す。

【００２３】貨幣取引システム11は、銀行などの金融店
舗ロビーに設置されて顧客自らの操作によって貨幣の入
金処理をする貨幣入金機12および両替処理をする貨幣両
替機13を備え、これら貨幣入金機12と貨幣両替機13とが
それぞれの有する通信手段14，15で通信可能に接続され
て構成されている。

【００２４】貨幣入金機12は、貨幣を受け入れて入金処
理する入金手段16、入金処理する顧客を特定る入金処理
顧客特定手段17、貨幣両替機13での両替内容を予め指定
する両替内容指定手段18、この両替内容指定手段18で指
定された両替内容の情報を入金処理顧客特定手段17で特
定される顧客情報に関連付けて一時記憶する記憶手段1
9、およびこの記憶手段19に記憶される情報を貨幣両替
機13へ送信する通信手段14を有している。

【００２５】貨幣両替機13は、貨幣を受け付けて所望の
金種の貨幣へ両替する両替手段20、両替処理する顧客を
特定する両替処理顧客特定手段21、貨幣入金機12から送
信される情報つまり両替内容指定手段18で指定された両
替内容の情報を入金処理顧客特定手段17で特定される顧
客情報に関連付けて記憶する両替内容記憶手段22、両替
処理顧客特定手段21で特定される顧客情報に基づいて両
替内容記憶手段22に記憶されている両替内容の情報を読
み出す両替内容読出手段23、この両替内容読出手段23で
読み出した両替内容の情報に基づいて両替手段20を制御
する制御部96、および貨幣入金機12の通信手段14と通信
する通信手段15を有している。

【００２６】次に、図３に貨幣入金機12の斜視図を示
し、この貨幣入金機12は、銀行等のロビーに設置され、
顧客自らの操作によって貨幣の入金処理を可能としたも
のであり、31は機体で、この機体31の前面側上部に、略
水平状の手前側の操作面32、この操作面32の奥側から斜
め後方へ立ち上がる奥側の操作面33が形成されている。

【００２７】手前側の操作面32には、一側にシャッタ34
によって開閉される紙幣投入口35が形成され、他側にシ
ャッタ36によって開閉される硬貨投入口37が形成され、
これら紙幣投入口35および硬貨投入口37に隣接して紙幣
や硬貨の入金時に点灯または点滅する表示ランプ38，39
が配設されている。

【００２８】奥側の操作面33には、中央に顧客操作部40
が配置されており、この顧客操作部40は、ブラウン管や
液晶表示器などの表示装置41を有し、この表示装置41の
画面42の表面がタッチパネル式の操作部として兼用され
ている。表示装置41の一側には、取扱中または中止を表
示する取扱表示部43、顧客情報や入金結果等を印字した
レシートが発行されるレシート出口44、通帳が挿入され
る通帳挿入口45およびこの通帳挿入口45に隣接して通帳
の挿入時や返却時に点灯または点滅する表示ランプ46が
配設され、また、表示装置41の他側には、磁気カードや
ＩＣカードなどの顧客のカードが挿入されるカード挿入
口47が配設されている。

【００２９】機体31の内部一側には、紙幣投入口35を通
じて紙幣の入金処理をする紙幣入金部48が配設されてい
る。機体31の前面一側には、紙幣入金部48の紙幣返却扉
49が下辺側を支点として手前側に開放可能に配設され、
この紙幣返却扉49に隣接して紙幣返却時に点灯または点
滅する表示ランプ50が配設されている。

【００３０】機体31の内部他側には、硬貨投入口37を通
じて硬貨の入金処理をする硬貨入金部51が配設されてい
る。機体31の前面他側には、硬貨入金部51の硬貨返却箱
52および硬貨リジェクト箱53が引き抜き可能に配設さ
れ、これら硬貨返却箱52および硬貨リジェクト箱53に隣
接して硬貨返却時およびリジェクト硬貨返却時に点灯ま
たは点滅される表示ランプ54，55が配設されている。

【００３１】これら紙幣入金部48および硬貨入金部51に
よって入金手段16が構成されている。

【００３２】機体31の内部で、レシート出口44の内方に
はレシートを発行するレシート処理部56が配設され、通
帳挿入口45の内方には挿入された通帳を処理する通帳処
理部57が配設され、カード挿入口47の内方には挿入され
たカードを処理して顧客を特定する入金処理顧客特定手
段17を構成するカード処理部58が配設されている。

【００３３】機体31の前面には、機体31の前方域内に顧
客が進入したことを検知して、例えば消灯して一時停止
状態にあった画面42で受付状態を表示するようにさせる
ための人体検知センサ59が配設されている。

【００３４】次に、図４に貨幣両替機13の斜視図を示
し、貨幣両替機13は、銀行などの金融店舗ロビーに設置
されて顧客自らの操作によって両替処理を可能としたも
のであり、61は機体で、この機体61の前面側上部に、略
水平状の手前側の操作面62、この操作面62の奥側から斜
め後方へ立ち上がる奥側の操作面63が形成されている。

【００３５】手前側の操作面62には、一側にシャッタ64
によって開閉される紙幣取引口65が形成され、他側にシ
ャッタ66によって開閉される包装硬貨取引口67が形成さ
れ、これら紙幣取引口65および包装硬貨取引口67に隣接
して両替する紙幣や硬貨の投入時や両替される紙幣や包
装硬貨の払出時に点灯または点滅する表示ランプ68，69
が配設されている。

【００３６】奥側の操作面63には、中央に顧客操作部70
が配置されており、この顧客操作部70は、ブラウン管や
液晶表示器などの表示装置71を有し、この表示装置71の
画面72の表面がタッチパネル式の操作部として兼用され
ている。表示装置71の一側には、取扱中または中止を表
示する取扱表示部73、シャッタ74によって開閉されるば
ら硬貨取出口75およびこのばら硬貨取出口75に隣接して
ばら硬貨の払出時に点灯または点滅する表示ランプ76が
配設され、また、表示装置71の他側には、磁気カードや
ＩＣカードなどの顧客を特定するカードが挿入されるカ
ード挿入口77が配設されている。

【００３７】機体61の内部一側には、紙幣取引口65を通
じて両替する紙幣を受け付ける受付処理および両替され
る紙幣の払出処理をする紙幣処理部78が配設されてい
る。機体61の内部他側には、包装硬貨取引口67を通じて
両替する硬貨を受け付ける受付処理および両替される包
装硬貨の払出処理をする包装硬貨処理部79が配設されて
いる。機体61の内部で、ばら硬貨取出口75の内方には両
替に必要なばら硬貨を払い出すばら硬貨処理部81が配設
されている。これら紙幣処理部78、包装硬貨処理部79お
よびばら硬貨処理部81によって両替手段20が構成されて
いる。

【００３８】機体61の内部で、カード挿入口77の内方に
は挿入されたカードを処理して顧客を特定する両替処理
顧客特定手段21を構成するカード処理部82が配設されて
いる。

【００３９】機体61の前面には、機体61の前方域内に顧
客が進入したことを検知して、例えば消灯して一時停止
状態にあった画面72で受付状態を表示するようにさせる
ための人体検知センサ83が配設されている。

【００４０】次に、図２に貨幣取引システムの構成のブ
ロック図を示す。

【００４１】貨幣入金機12は、入金処理を制御する制御
部91を有し、この制御部91に、顧客操作部40、レシート
処理部56、カード処理部58、通帳処理部57、硬貨入金部
51、および紙幣入金部48が接続され、これらが制御部91
で制御される。

【００４２】制御部91には、制御プログラムや処理デー
タを記憶するとともに記憶手段19を構成する記憶部92、
および通信手段14を構成する通信部93が接続されてい
る。そして、制御部91は、入金手段16に受け入れた貨幣
の入金処理中に両替内容指定手段18による両替内容の指
定を許容する機能を有している。

【００４３】また、貨幣両替機13は、両替処理を制御す
る制御部96を有し、この制御部96に、顧客操作部70、カ
ード処理部82、ばら硬貨処理部81、包装硬貨処理部79、
および紙幣処理部78が接続され、これらが制御部96で制
御される。

【００４４】制御部96には、制御プログラムや処理デー
タを記憶するとともに両替内容記憶手段22を構成する記
憶部97、および通信手段15を構成する通信部98が接続さ
れている。そして、制御部96は、カード処理部82でカー
ドを受け付けて顧客情報を読み取ることで両替処理する
機能、カード処理部82で特定される顧客情報に基づいて
記憶部97に記憶されている両替内容の情報を読み出す両
替内容読出手段23の機能、記憶部97から両替内容読出手
段23で読み出した両替内容の情報に基づいて両替手段20
を制御する機能を有している。

【００４５】また、貨幣入金機12および貨幣両替機13
は、例えば銀行などの金融店舗ロビーに顧客自身によっ
て操作可能に設置され、窓口のカウンタ101内に設置さ
れてテラーによって操作される端末機102に対して通信
手段14，15を通じて通信可能に接続されている。端末機
102には、顧客情報、入金結果および両替情報などを印
刷するプリンタ103や表示するモニタ104を有している。
カウンタ101内に設置される端末機102は、サーバーなど
に接続されている。

【００４６】次に、本実施の形態の作用を説明する。

【００４７】一般に、銀行などの金融店舗ロビーに小売
店の売上金を持参した顧客は、売上金の貨幣を貨幣入金
機12に投入して入金処理し、釣銭準備金として所望の金
種の貨幣を貨幣両替機13で両替して持ち帰るようにして
いる。これら貨幣入金機12と貨幣両替機13とは、顧客に
よって両方を利用できるように並設されている。

【００４８】まず、貨幣入金機12による入金処理につい
て説明する。

【００４９】顧客により、貨幣入金機12にカードが挿入
されることにより、挿入された顧客のカードをカード処
理部58で読み取り、記憶部92に記憶されたデータから顧
客を特定する。

【００５０】続いて、顧客により、貨幣入金機12に貨幣
が投入され、画面42で計数スタートの指示が入力される
ことにより、入金手段16によって投入された貨幣の計数
を開始する。

【００５１】入金処理中つまり計数処理中は、図５に示
すように、画面42で計数中画面を表示する。この計数中
画面では、計数中であることを表示するとともに、貨幣
両替機13での両替内容を前もって指定するための両替内
容指定手段18を構成する両替指定ボタンａ、および計数
の中止を指定するための計数中止ボタンｂを表示する。
この画面42での計数中画面は、両替指定ボタンａまたは
計数中止ボタンｂが指定操作されるか、投入された貨幣
の計数が終了して入金額を確認する画面に変更されるま
で継続表示する。

【００５２】顧客により、画面42での計数中画面の表示
中に、両替指定ボタンａが指定操作された場合には、図
６に示すように、画面42で両替内容指定手段18を構成す
る両替内容指定画面を表示する。この両替内容指定画面
では、左側画面域に金種ｃを表示し、右側画面域に各金
種毎に指定可能とする枚数または本数と対応する金額の
示す複数の選択ボタンｄを表示し、金種ｃと選択ボタン
ｄとの間には選択ボタンｄが指定される毎に対応する金
額分を加算表示する選択金額表示部ｅを表示する。さら
に、両替内容指定画面の上側画面域には、両替限度額を
表示する両替限度額表示部ｆ、選択金額表示部ｅに表示
される合計額である両替指定額を表示する両替指定額表
示部ｇ、両替指定を中止して計数中画面に戻すための両
替指定中止ボタンｈ、両替内容の指定終了を指定して計
数中画面に戻すための終了ボタンｉを表示する。

【００５３】そして、顧客は、画面42の両替内容指定画
面を見ながら、所望の金種の貨幣への両替に対応する選
択ボタンｄを指定操作する。選択ボタンｄを指定操作す
る毎に、対応する金額分を、対応する選択金額表示部ｅ
に加算表示するとともに、両替指定額表示部ｇに加算表
示する。両替内容の指定を終了して終了ボタンｈを指定
操作することにより、計数中画面に戻る。

【００５４】また、入金手段16による入金貨幣の計数が
完了したら、画面42で計数された入金額を表示するとと
もに入金貨幣の収納または返却を確認する表示をする。

【００５５】顧客により入金貨幣の収納が指定操作され
れば、入金貨幣を収納処理し、挿入されているカードを
返却するとともに受付票としてレシートを発行し、両替
内容が指定されている場合の両替内容を含むデータを貨
幣両替機13へ送信し、入金処理を終了する。

【００５６】顧客により入金貨幣の返却が指定操作され
れば、入金貨幣を返却処理し、挿入されているカードを
返却し、両替内容が指定されている場合にはその両替内
容を消去し、入金処理を終了する。

【００５７】次に、貨幣両替機13による両替処理につい
て説明する。

【００５８】貨幣両替機13では、図７に示すように、画
面72で受付画面を表示する。この受付画面では、両替用
貨幣の投入を案内する表示をするとともに、貨幣入金機
12において既に両替内容を指定している場合にその両替
内容の読み出しを指定するための両替内容読出ボタン
ｊ、および両替処理の中止を指示するための中止ボタン
ｋを表示する。

【００５９】貨幣入金機12で前もって両替内容を指定し
ている顧客により、画面72の受付画面で両替内容読出ボ
タンｊが指定操作された場合には、図８に示すように、
画面72でカード挿入指示画面を表示する。このカード挿
入指示画面では、顧客のカードの挿入を案内する表示を
するとともに、両替処理の中止を指示するための中止ボ
タンｌを表示する。

【００６０】顧客により、カードが貨幣両替機13に挿入
されることにより、挿入された顧客のカードをカード処
理部82で読み取り、記憶部97に記憶されたデータから顧
客を特定するとともに、特定された顧客に対応する両替
内容を記憶部97すなわち両替内容記憶手段22から読み出
す。このとき、貨幣両替機13の有する記憶部97から両替
内容を読み出すため、例えばネットワークを通じて他の
記憶部から読み出す場合に比べて、両替内容の読み出し
が速く、処理時間を短縮できる。

【００６１】顧客情報に対応する両替内容を読み出すこ
とにより、図９に示すように、両替内容読出画面を表示
する。この両替内容読出画面は、図６に示した貨幣入金
機12の画面42の両替内容指定画面と同様に、金種ｃ、選
択ボタンｄ、選択金額表示部ｅ、および両替指定額ｇを
表示し、選択金額表示部ｅおよび両替指定額ｇには前も
って指定されている両替内容に対応する金額を表示す
る。さらに、両替用貨幣の入金額を表示する入金額ｍ、
両替内容の取消を指定するための取消ボタンｎ、両替内
容の訂正を指定するための訂正ボタンｏ、両替用貨幣の
追加入金を指定するための追加入金ボタンｐ、残金両替
を指定するための残金両替ボタンｑを表示する。

【００６２】そして、顧客は、表示された両替内容でよ
い場合には残金両替ボタンｑを指定操作し、追加指定し
たい場合には所望の金種の貨幣への両替に対応する選択
ボタンｄを指定操作する。両替内容を取り消したい場合
には取消ボタンｎを指定操作して新たに両替内容を指定
操作し、指定した両替内容を訂正したい場合には訂正ボ
タンｏを指定操作し、両替用貨幣を追加したい場合には
追加入金ボタンｐを指定操作する。

【００６３】両替内容が確認されれば、両替内容に基づ
いて両替手段20で両替処理して両替貨幣を投出し、この
両替処理の終了により、挿入されているカードを返却す
るとともに入金処理から続く場合に受付票としてレシー
トを発行する。

【００６４】端末機102を操作するテラーが、両替処
理、または入金処理に続く両替処理をした顧客からレシ
ートを受け取って記帳処理することにより、両替処理、
または入金処理から続く一連の両替処理を終了する。

【００６５】以上のように、貨幣入金機12では、顧客を
特定して貨幣を入金処理するとともに、この入金処理中
に貨幣両替機13での両替内容を予め指定できるため、入
金処理中の待ち時間を有効利用して貨幣両替機13での両
替内容を指定できる。そのため、貨幣両替機13では、顧
客を特定するとともに特定された顧客情報に対応して予
め貨幣入金機12で指定されている両替内容に基づき両替
処理するため、貨幣両替機13において両替内容を指定に
要する時間を省略でき、１人の顧客の占有時間を短縮化
できる。

【００６６】また、貨幣入金機12側および貨幣両替機13
側ともカードを受け付けて顧客を特定するため、貨幣入
金機12側で両替内容を予め指定している場合には、貨幣
両替機13にカードを挿入するだけで、特定される顧客情
報に対応する両替内容に基づいて自動的に両替処理でき
る。

【００６７】また、両替内容記憶手段22を貨幣両替機13
に設けたため、貨幣両替機13での両替内容の読み出しが
速く、処理時間を短縮できる。

【００６８】なお、両替内容記憶手段22は、貨幣両替機
13側に設ける場合に限らず、貨幣入金機12側やネットワ
ークのサーバー側に設けてもよい。

【００６９】

【発明の効果】請求項１記載の貨幣取引システムによれ
ば、貨幣入金機では顧客を特定して入金処理するととも
にこの貨幣入金機の両替内容指定手段によって貨幣両替
機での両替内容を予め指定し、貨幣入金機側で予め指定
された両替内容の情報を顧客情報に関連付けて両替内容
記憶手段に記憶し、貨幣両替機では特定される顧客情報
に基づいて両替内容記憶手段に記憶されている両替内容
を読み出すとともにこの両替内容に基づいて両替処理す
るため、貨幣両替機における１人の顧客の占有時間を短
縮化できる。

【００７０】請求項２記載の貨幣取引システムによれ
ば、請求項１記載の貨幣取引システムの効果に加えて、
貨幣入金機での入金処理中の待ち時間を有効利用して、
両替内容を指定できる。

【００７１】請求項３記載の貨幣取引システムによれ
ば、請求項１または２記載の貨幣取引システムの効果に
加えて、貨幣入金機側および貨幣両替機側ともカードを
受け付けて顧客を特定するため、貨幣入金機側で両替内
容を予め指定している場合には、貨幣両替機にカードを
挿入するだけで、特定される顧客情報に対応する両替内
容に基づいて自動的に両替処理できる。

【００７２】請求項４記載の貨幣取引システムによれ
ば、請求項１ないし３いずれか記載の貨幣取引システム
の効果に加えて、両替内容記憶手段を貨幣両替機に設け
たため、貨幣両替機での両替内容の読み出しが速く、処
理時間を短縮できる。

【００７３】請求項５記載の貨幣取引方法によれば、貨
幣入金機により入金処理する顧客を特定して貨幣を入金
処理するとともに両替内容の指定を受け付け、貨幣両替
機により両替処理する顧客を特定するとともに特定され
た顧客情報に対応して予め貨幣入金機で指定されている
両替内容に基づき両替処理するため、貨幣両替機におけ
る１人の顧客の占有時間を短縮化できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の貨幣取引システムおよび貨幣取引方法
の一実施の形態を示すもので、貨幣取引システムの概念
構成のブロック図である。

【図２】同上貨幣取引システムの構成を示すブロック図
である。

【図３】同上貨幣取引システムの貨幣入金機の斜視図で
ある。

【図４】同上貨幣取引システムの貨幣両替機の斜視図で
ある。

【図５】同上貨幣入金機の計数中画面の説明図である。

【図６】同上貨幣入金機の両替内容指定画面の説明図で
ある。

【図７】同上貨幣両替機の受付画面の説明図である。

【図８】同上貨幣両替機のカード挿入指示画面の説明図
である。

【図９】同上貨幣両替機の両替内容読出画面の説明図で
ある。

【符号の説明】

11 貨幣取引システム 12 貨幣入金機 13 貨幣両替機 14，15 通信手段 16 入金手段 17 入金処理顧客特定手段 18 両替内容指定手段 20 両替手段 21 両替処理顧客特定手段 22 両替内容記憶手段 23 両替内容読出手段 96 制御部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 敬司 兵庫県姫路市下手野一丁目３番１号 グロ ーリー工業株式会社内 Ｆターム(参考） 3E001 AA06 BA01 BA02 BA05 CA03 CA09 EB03 FA62 3E040 AA01 AA03 AA08 BA03 CB01 DA03

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 貨幣を受け入れて入金処理する入金手
   段、および入金処理する顧客を特定する入金処理顧客特
   定手段を有する貨幣入金機と、 貨幣を受け付けて所望の金種の貨幣へ両替する両替手
   段、および両替処理する顧客を特定する両替処理顧客特
   定手段を有する貨幣両替機と、 が通信手段で接続される貨幣取引システムであって、 前記貨幣入金機に設けられ、前記貨幣両替機での両替内
   容を予め指定する両替内容指定手段と、 この両替内容指定手段で指定された両替内容の情報を前
   記入金処理顧客特定手段で特定される顧客情報に関連付
   けて記憶する両替内容記憶手段と、 前記貨幣両替機に設けられ、前記両替処理顧客特定手段
   で特定される顧客情報に基づいて前記両替内容記憶手段
   に記憶されている両替内容の情報を読み出す両替内容読
   出手段と、 この両替内容読出手段で読み出した両替内容の情報に基
   づいて前記両替手段を制御する制御部とを具備している
   ことを特徴とする貨幣取引システム。
2. 【請求項２】 両替内容指定手段は、入金手段に受け入
   れた貨幣の入金処理中に両替内容指定手段による両替内
   容の指定を許容することを特徴とする請求項１記載の貨
   幣取引システム。
3. 【請求項３】 入金処理顧客特定手段および両替処理顧
   客特定手段は、カードを受け付けて顧客情報を読み取
   り、 制御部は、前記両替処理顧客特定手段でカードを受け付
   けて顧客情報を読み取ることで両替処理することを特徴
   とする請求項１または２記載の貨幣取引システム。
4. 【請求項４】 両替内容記憶手段は、貨幣両替機に設け
   られていることを特徴とする請求項１ないし３いずれか
   記載の貨幣取引システム。
5. 【請求項５】 貨幣入金機により入金処理する顧客を特
   定して貨幣を入金処理するとともに両替内容の指定を受
   け付け、 貨幣両替機により両替処理する顧客を特定するとともに
   特定された顧客情報に対応して予め貨幣入金機で指定さ
   れている両替内容に基づき両替処理することを特徴とす
   る貨幣取引方法。