JP2002273530A - 打ち抜き加工装置 - Google Patents

打ち抜き加工装置

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JP2002273530A
JP2002273530A JP2001075505A JP2001075505A JP2002273530A JP 2002273530 A JP2002273530 A JP 2002273530A JP 2001075505 A JP2001075505 A JP 2001075505A JP 2001075505 A JP2001075505 A JP 2001075505A JP 2002273530 A JP2002273530 A JP 2002273530A
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die
stopper
tip
hole
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JP2001075505A
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Hideyuki Miyahara
英行 宮原
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Nakamura Seisakusho KK
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Nakamura Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型の研削によるクリアランスの
増加を抑止するとともに、同一の装置で様々な板厚の素
材に対応することのできる打ち抜き加工装置を提供す
る。 【解決手段】 先端側へ向かって漸次先細にな
るテーパ部16bを形成したポンチ16と、先端17a
をポンチ16の先端面16aとほぼ同一の仮想平面上に
位置させたストッパー17を上型1に取り付け、ダイ2
1の抜き穴20はポンチ16側の開口に向かって漸次先
細になるテーパ孔部22を備え、上型1が下死点に達し
たとき、ストッパー17の先端17aをダイ21に当接
させ、ポンチ16の先端面16aとダイ21の上面21
aとをほぼ同一平面上として素材3を打ち抜き加工する
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板等の被加工
素材に打ち抜き加工を施すための打ち抜き加工装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、金属平板等の被加工素材に対
して打ち抜き加工を施す場合、プレス機にセットした加
工金型が用いられている。この加工金型は上型および下
型により構成され、下型のダイの上に搬送もしくは載置
された被加工素材に対し、上型に設けたポンチを昇降さ
せてポンチとダイの抜き穴との剪断作用により打ち抜き
加工を行っている。
【0003】図6は被加工素材に対して打ち抜き加工を
施すプレス加工金型の主要部の構成を示す断面図であ
る。図6において、符号40はプレス機の昇降可能な可
動側に支持されたポンチであり、その有効刃部41は昇
降方向および水平方向に均一の幅で形成されている。こ
のポンチ40の近傍にはストリッパープレート42が設
けられ、下型に設けられたダイ50とともに被加工素材
3を挟持している。ダイ50にはポンチ40と対応位置
させて抜き穴51が形成されている。ダイ50の抜き穴
51はポンチ40よりもやや大きい相似形に形成され、
ポンチ40側の開口(図示上側)に向かって狭く、反対
側(図示下側)に向かって広がる略円錐状もしくは角錐
状の空間となっている。ダイ50の内壁面52はそれぞ
れポンチ40の昇降方向に対して角度θだけ傾斜して形
成され、抜き穴51の開口の縁部54には鋭角の切刃が
形成されている。また、この抜き穴51の開口には縁部
54とポンチ40の外周との間によって形成される所定
のクリアランスd1が形成されている。
【0004】図6の状態からポンチ40が降下すると、
ポンチ40とダイ50の抜き穴51との剪断作用によ
り、被加工素材3に対して打ち抜き加工が施される。こ
の加工によって生じた打ち抜き品は抜き穴51から落下
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の打ち抜き加工装
置においては、ポンチ40による打ち抜き回数が数万回
乃至数百万回のショットを行うと、ポンチ40の先端縁
部、及び、抜き穴51の縁部54が摩耗することにより
切れ味が悪化する。その結果、被加工素材3を打ち抜く
ときの剪断加工精度が劣化する。そのため、従来から、
ポンチ40やダイ50の切れ味を回復させるために、各
々の端面を研削して、摩耗箇所を除去する刃付け作業を
行っている。
【0006】ところが、ダイ50の端面を研削すると、
抜き穴51が角度θをもって傾斜しているため、抜き穴
51の開口径が徐々に大きくなる。一方、ポンチ40の
有効刃部41は、先端が昇降方向および水平方向に均一
の幅で形成されているため、研削を繰り返しても外形寸
法は変化しない。その結果、大きくなったダイ50の抜
き穴51とポンチ40との間のクリアランスd1が徐々
に大きくなる。すなわち、傾斜した角度θの抜き穴51
を有するダイ50の端面を削り幅Xだけ研削したとき、
片側のクリアランスd1の増加量は、 d1=Xtanθ ・・・・・・ (式1) となる。因みに、抜き穴51の傾斜角θを1度とし、ダ
イ50端面の削り幅を1.0mmとしたとき、片側のク
リアランスd1は約17μm大きくなる。
【0007】クリアランスd1が増加した場合には、一
般に知られているように、打ち抜き品にダレやバリが発
生する。このため、打ち抜き品としての品質を著しく低
下させる問題が生ずる。また、抜き穴51の開口径が大
きくなった場合には、その金型はもはや使用不能になり
廃棄処分にせざるを得ず、金型はここで寿命となる。し
たがって、更に新たな金型に置き換えなくてはならず、
この結果、打ち抜き品のコストが高くなる問題が生ず
る。
【0008】このように、ポンチ40とダイ50との間
のクリアランスd1は、打ち抜き品の寸法精度や品質の
ために重要な要素であるが、ダイ50の端面を研削して
切れ味を回復させるための刃付け作業を行った場合は、
クリアランスd1を大きく変化させてしまい、また、ク
リアランスd1を大きく変化させないように研削した場
合には、刃付け作業が不十分になるため、十分な切れ味
を回復することができないといった問題が生じていた。
【0009】本発明は、上記実状に鑑み、ダイ及びポン
チを研削して刃付けを行っても適正なクリアランスを保
持することができ、しかも長期間にわたってダレやバリ
が少ない高品質の打ち抜き品を得ることのできる打ち抜
き加工装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の打ち抜き加工装置は、上型
に取り付けたポンチと、前記ポンチと対応する抜き穴を
有するダイとを備え、前記ダイ上に配置された素材に対
して前記ポンチの押圧により打ち抜き加工を施す打ち抜
き加工装置において、前記上型には先端側へ向かって漸
次先細になるテーパ部を形成したポンチと、先端を上記
ポンチの先端面とほぼ同一の仮想平面上に位置させたス
トッパーを取り付け、前記ダイの抜き穴は前記ポンチ側
の開口に向かって漸次先細になるテーパ孔部を備え、前
記上型が下死点に達したとき、上記ストッパーの先端を
前記ダイに当接させ、前記ポンチの先端面と上記ダイの
上面とをほぼ同一平面上として前記素材を打ち抜き加工
することを特徴としている。
【0011】本発明の打ち抜き加工装置によれば、先端
側へ向かって漸次先細になるテーパ部を形成したポンチ
の先端面とストッパーの先端面をほぼ同一の仮想平面上
に位置させているので、ポンチやダイの摩耗に伴いポン
チおよびダイを研削して刃付けを行う場合には、ポンチ
とストッパーの各先端面を同量の研削代をもって研削す
ることにより、ほぼ同一の仮想平面が維持され、さら
に、ダイの研削代も同量とすることにより、当初のクリ
アランス量を維持することができる。また、ポンチ及び
ストッパーの研削代と、ダイの研削代を異ならせること
により、任意のクリアランスに設定することができる。
【0012】また、本発明の請求項2に記載の打ち抜き
加工装置は、ポンチのテーパ部における傾斜角度と、ダ
イの抜き穴のテーパ孔部における傾斜角度を上型の昇降
方向に対して同一の角度に形成してなることを特徴とし
ている。
【0013】請求項2に記載の打ち抜き加工装置によれ
ば、ポンチのテーパ部と、ダイの抜き穴のテーパ孔部の
傾斜角度が同じなので、ポンチおよびストッパーの研削
代とダイの研削代を同量にすることにより、クリアラン
スを常に一定に保つことができる。
【0014】また、本発明の請求項3に記載の打ち抜き
加工装置は、請求項2において、上型とストッパーとの
間に昇降方向に対して移動可能な調整手段を設け、スト
ッパーの先端位置によってポンチとダイの抜き穴のクリ
アランスを調整することを特徴としている。
【0015】この請求項3の発明によれば、上型とスト
ッパーとの間に調整手段を設け、この調整手段によって
ストッパーの先端位置を任意に変更することができるの
で、ポンチの先端面に合わせてストッパーの先端位置を
ほぼ同一の仮想平面上になるように形成することによ
り、クリアランスを任意に調整することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の打ち抜き加工装置
にかかる実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は
本発明の一実施形態にかかる打ち抜き加工装置の全体構
成を示した断面図である。この図1に例示する打ち抜き
加工装置は、上下動するプレス機に適用される。この加
工装置は上型1と下型2を備え、これらの上下型間に板
状の被加工素材3を挟持して打ち抜き加工する装置であ
る。
【0017】下型2は、プレス機のダイホルダ26の上
面に固定された構造用炭素鋼等からなるダイ21を備え
ている。ダイ21の中央部には、後述するポンチ16と
対向する位置に、打ち抜き品の形状と同一形状の開口を
形成した抜き穴20が形成されている。この抜き穴20
はポンチ16側、すなわち図示上側の開口に向かって漸
次先細になるテーパ孔部22を備えている。このテーパ
孔部22の内壁面23は上型1の昇降方向に対して、例
えば0.2〜15度の角度θ2に傾斜させ、開口の縁部
には鋭角な切刃24が形成されている。切刃24はダイ
21の厚み方向に3〜5mm程度の有効刃部25を有
し、ダイ21の上端面を研削しても切れ味を維持するこ
とが可能なように構成されている。
【0018】また、下型2のダイホルダ2の所定位置に
は複数本のガイドピン28が立設されている。このガイ
ドピン28は、上型1に設けられた案内孔18に対して
挿入可能に設置されているため、上型1が降下したとき
上型1と下型2はそれぞれ水平方向において一義的に位
置決めされる。
【0019】一方、上型1はプレス機の例えば油圧シリ
ンダ装置(図示省略)等により上下方向に可動し、ポン
チホルダ13、ポンチプレート12、案内支持手段1
5、ストリッパープレート11、ポンチ16、およびス
トッパー17を備えている。ポンチプレート12はポン
チホルダ13の下面側に固定され、ポンチ16は、先端
がダイ21の抜き穴20と対応するように締付ボルト1
9によってポンチホルダ13に取り付けられている。ま
た、ストッパー17はポンチプレート12の下面側に取
り付けられ、その先端面17aはポンチ16の先端面1
6aとほぼ同一の仮想平面上に位置するように形成され
ている。ストリッパープレート11は、プレートホルダ
13及びポンチプレート12を貫通する伸縮自在な案内
支持手段15によって上下移動可能に保持されており、
上型1が降下した際にダイ21とともに被加工素材3を
挟持する。
【0020】ポンチ16の先端部(図示下端部)には、
先端側へ向かって漸次先細になるテーパ部16bが形成
されている。本実施形態において、テーパ部16bの傾
斜角度θ1は、前述したダイ21のテーパ孔部22の傾
斜角度θ2と同じ角度に設定されている。そして、ポン
チ16の先端面16aの外形は、ダイ21の開口の形状
より僅かに小さくされており、ポンチ16の先端縁部に
形成した刃部16cとダイ21の開口に形成した切刃2
4との間には、水平方向において一定幅のクリアランス
d1が設けられている。このクリアランスd1は、例え
ば被加工素材3の板厚tに対して5%程度の値に設定さ
れる。また、ポンチ16の先端面16aには、図示上側
に向かって所定の領域に有効刃部16dが設けられてい
る。したがって、この有効刃部16dを徐々に研削する
ことにより、先端面16aは相似形で漸次大きくなる。
【0021】なお、上型1及び下型2は、下型2に固定
されたガイドポスト(図示せず)とこのガイドポストが
摺動自在に嵌合するように上型1に設けられたガイドブ
ッシュ(図示せず)とによって、相互に接離自在にガイ
ドされている。
【0022】このような打ち抜き加工装置を用いて、被
加工素材3を打ち抜く形態について図2乃至図4を参照
して説明する。
【0023】下型2を構成するダイ21上に被加工素材
3が搬送された後、図示しない油圧シリンダ装置等によ
り上型1が降下し、ストリッパープレート11が被加工
素材3をダイ21表面に押圧保持する。上型1の降下初
期の時点ではポンチ16の先端面16aは未だ被加工素
材3に接していないが、上型1が降下するにしたがって
案内支持手段15が収縮し、やがて図2に示すようにポ
ンチ16の先端面16aが被加工素材3に当接する。こ
のとき、ポンチ16と同時に降下するストッパー17
は、その先端17aがポンチ16の先端面16aとほぼ
同一の仮想平面上に位置しているため、ダイ21の上面
21aに当接していない。
【0024】更にポンチ16が降下すると、図3に示す
ように、ポンチ16の刃部16cとダイ21の切刃24
により被加工素材3は抜き穴20(テーパ孔部22)と
同形状に剪断が始まる。そして、ポンチ16が被加工素
材3の板厚の8割乃至9割まで降下すると、剪断によっ
て形成された角部からクラック3aが生じて破断が起こ
る。また、ポンチ16によって押圧された部分は、ダイ
21の抜き穴20内に押し込まれた状態になっている。
【0025】更にまた、ポンチ16が降下すると、図4
に示すようにストッパー17の先端17aがダイ21の
上面21aに当接して、上型1が下死点に達する。この
下死点においてポンチ16の先端面16aとダイ21の
上面21aはほぼ同一平面上となり、被加工素材3は所
定形状に打ち抜かれる。本発明において、上述のように
ストッパー17の先端17aとポンチ16の先端面16
aとはほぼ同一の仮想平面上に位置するように形成され
ているため、ポンチ16が下死点にあるとき、その先端
面16aはダイ21のテーパ孔部22内に進入すること
はない。したがって、ポンチ16とダイ21の切刃24
とが干渉することがなく、所謂かじり現象を未然に防止
することができる。
【0026】以上のような打ち抜き加工を数十万〜数百
万ショット繰り返すと、ポンチ16の刃部16cとダイ
21の切刃24の摩耗が進行する。そこで、切れ味を回
復させるために各々の先端面16a,21aを研削し
て、摩耗箇所を取り除く刃付けを行う必要が生じる。本
実施形態において、ポンチ16の先端面16aを研削す
る際に、ストッパー17の先端面17aもポンチ16の
先端面16aの研削代と同じ量を研削する。この研削作
業は、ポンチ16とストッパー17を上型から取り外
し、それぞれの端面を同一面上にセットした状態で両者
を同時に研削しても良いし、両者を同じ研削代で個々に
研削しても良い。いずれにせよ、ポンチ16とストッパ
ー17を上型1にセットしたとき、各々の先端面16
a,21aは、同一仮想平面上に位置することになる。
【0027】一方、ダイ21の上面21aもポンチ16
及びストッパー17の研削代と同じ量の研削することが
好ましい。これは、図1及び図4で示したように、ポン
チ16のテーパ部16bの傾斜角度θ1と、ダイ21の
テーパ孔部22の傾斜角度θ2とをほぼ同一角度に形成
すると、ダイ21の上面21aとポンチ16及びストッ
パー17とを同量ずつ研削してもクリアランスd1は変
化することがない。
【0028】たとえば、傾斜角度θ1、θ2をともに1
5分(0.25度)とし、ポンチ16、ストッパー1
7、及びダイ21の各端面をそれぞれ2.0mm研削し
た場合には、上述の式1から導かれるように、ダイ21
のテーパ孔部22の開口は全周にわたり約8.7μmだ
け水平方向に拡がる。ところが、ポンチ16のテーパ部
16bも同式の関係から約8.7μm水平方向に拡がる
ので、ポンチ16とダイ17のクリアランスd1は実質
的に変化しない。したがって、本実施形態によれば、刃
付けを目的とした研削を行ってもクリアランスは変化せ
ず、ポンチ16とダイ17の有効刃部16b,41の領
域を十分利用して、金型寿命に至るまでの良質な製品を
打ち抜き加工することができる。なお、金型寿命に至る
まで研削を繰り返したとしても、打ち抜き品の寸法が許
容範囲内から外れないように設定しておく必要がある。
【0029】また、上記実施形態に示した打ち抜き加工
装置を用い、異なった板厚の被加工素材を打ち抜き加工
する場合であっても、ポンチ16とダイ17のクリアラ
ンスを任意に調整することで対応することが可能とな
る。
【0030】すなわち、ポンチ16とダイ21との間の
クリアランスd1は、一般に被加工素材の板厚tの5〜
10%程度に設定される。したがって、比較的板厚が厚
い素材を打ち抜き加工する場合には、クリアランスd1
を大きく設定する。本実施の形態においては、ポンチ1
6にテーパ部16bと、ダイ21のテーパ孔部20をほ
ぼ同じ角度に傾斜させているため、ダイ21の研削代を
ポンチ16およびストッパー17の研削代よりも多くと
るならな、クリアランスd1を大きくすることができ
る。このため、本形態の打ち抜き加工装置で板厚が厚い
素材を打ち抜き加工する場合であってっも、予めダイ2
1の研削量を多くしてクリアランスd1を大きくするこ
とにより、板厚に対して適正な打ち抜き加工を行うこと
ができる。
【0031】逆に、比較的板厚が薄い素材を打ち抜き加
工する場合は、ポンチ16とダイ21とのクリアランス
d1を小さく設定する。この場合には、ポンチ16およ
びストッパー17の研削代をダイ21の研削代をよりも
多くとることにより、クリアランスd1を小さくするこ
とができる。このように、本形態によれば、ポンチ16
およびストッパー17の研削代とダイ21の研削代を適
宜に異ならせることにより、所望のクリアランスd1量
に設定することが可能となる。
【0032】また、板厚がほぼ同じ素材であっても、フ
ァインブランキング加工やシェービング加工のようにク
リアランスd1を極力小さくして、切断面を美麗かつ高
精度に仕上げる場合は、ポンチ16およびストッパー1
7の研削量をダイ21の研削量をよりも多くすること
で、対応が可能となる。
【0033】以上のように、本実施形態によれば、ポン
チ16とダイ21とのクリアランスd1を任意に調整す
ることが可能であるため、板厚の厚い素材から薄い素材
まで一つの型で対応することができる。
【0034】図5は、本発明による打ち抜き加工装置の
調整手段を付加した実施形態を示す要部断面図である。
図5において、上型を構成するポンチホルダ12とスト
ッパー17との間には、調整手段として、所定の厚さに
形成された複数枚の鋼板37が締め付けボルト19によ
り挟持固定している。これらの鋼板37は1枚毎に取り
外しが可能となっていて、鋼板37の挟持枚数を変化さ
せることでストッパー17の先端17aを研削すること
なく先端面位置を昇降方向に対して任意に調整すること
ができる。
【0035】したがって、取り除いた鋼板37の板厚に
相当する量だけポンチ16の先端面16aを研削すれ
ば、ポンチ16の先端面16aとストッパー17の先端
17aとを同一の仮想平面上に維持することができる。
【0036】たとえば、鋼板37の板厚をそれぞれ1.
0mmに設定した場合、鋼板37を1枚取り除く毎にポ
ンチ16の先端面16aを1.0mm研削して刃付けが
行われる。なお、打ち抜き回数が数十万乃至数百万ショ
ットになると、鋼板37の板厚が薄くなることがあるの
で、実際に取り除いた鋼板37の板厚を確認した上でポ
ンチ16の先端面16aを研削する事が好ましい。ま
た、ポンチ16の先端側に形成した有効刃部16dの領
域は、調整手段(鋼板37)の調整可能寸法と同等もし
くはそれ以上に設定しておくことが好ましい。
【0037】図5において、複数枚の鋼板37により構
成した調整手段を示したが、鋼板37を介在させること
に替えて、締め付けボルト19の螺合寸法を調節するこ
とでストッパー17の先端17aの高さを調整するよう
に構成してもよい。
【0038】本発明は以上説明したような実施形態に限
定されることなく本発明を逸脱しない範囲において種々
変更可能であることは言うまでもない。たとえば、本発
明におけるポンチ16およびダイ21のテーパ孔部22
の断面形状は、角形、円形等いかなる形状のものであっ
てもよい。また、本発明にかかる打ち抜き加工装置によ
り作成される打ち抜き品は、電子部品、光学部品、医療
用部品等さまざまな分野に用いられる。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、本発明における打ち
抜き加工装置によれば、先端側へ向かって漸次先細にな
るテーパ部を形成したポンチと、ポンチ側の開口に向か
って漸次先細になるテーパ孔部を備えたダイの抜き穴に
よって、被加工素材に対する打ち抜き加工を施すので、
ポンチやダイの摩耗が進行した場合、ポンチおよびスト
ッパーの研削代とダイの研削代を同量にすることで、ク
リアランスの変化が最小限に抑制され、ダレやバリの少
ない高品質な打ち抜き品を長期にわたって加工すること
ができる。また、ポンチの先端面とストッパーの先端面
をほぼ同一の仮想平面上に位置させているので、ポンチ
やダイの摩耗時に行う刃付けを行うときにも、ポンチと
ストッパーの各先端面を同時に同量の研削代をもって研
削するができ、刃付け作業を一段と容易にすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる打ち抜き加工装置の実施の形態
を示した断面図である。
【図2】本発明にかかる打ち抜き加工装置により、被加
工素材を打ち抜く過程を示す部分断面図である。
【図3】本発明にかかる打ち抜き加工装置により、被加
工素材を打ち抜く過程を示す部分断面図である。
【図4】本発明にかかる打ち抜き加工装置によりを、被
加工素材を打ち抜く過程を示す部分断面図である。
【図5】本発明にかかる打ち抜き加工装置における他の
実施形態を示す部分断面図である。
【図6】従来の打ち抜き加工装置を示す部分断面図であ
る。
【符号の説明】
1 上型 2 下型 3 被加工素材 11 ストリッパープレート 16 ポンチ 16a ポンチの先端面 16b テーパ部 17 ストッパー 17a ストッパーの先端 20 抜き穴 21 ダイ 21a ダイの上面 22 テーパ孔部 37 調整手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型に取り付けたポンチと、このポンチ
    と対応する抜き穴を有するダイとを備え、前記ダイ上に
    配置された素材に対して前記ポンチの押圧により打ち抜
    き加工を施す打ち抜き加工装置において、前記上型には
    先端側へ向かって漸次先細になるテーパ部を形成したポ
    ンチと、先端を上記ポンチの先端面とほぼ同一の仮想平
    面上に位置させたストッパーを取り付け、前記ダイの抜
    き穴は上記ポンチ側の開口に向かって漸次先細になるテ
    ーパ孔部を備え、前記上型が下死点に達したとき、前記
    ストッパーの先端を前記ダイに当接させ、前記ポンチの
    先端面と上記ダイの上面とをほぼ同一平面上として前記
    素材を打ち抜き加工することを特徴とする打ち抜き加工
    装置。
  2. 【請求項2】 ポンチのテーパ部における傾斜角度と、
    ダイの抜き穴のテーパ孔部における傾斜角度を上型の昇
    降方向に対して同一の角度に形成してなる請求項1に記
    載の打ち抜き加工装置。
  3. 【請求項3】 上型とストッパーとの間に昇降方向に対
    して移動可能な調整手段を設け、ストッパーの先端位置
    によってポンチとダイの抜き穴のクリアランスを調整し
    てなる請求項2に記載の打ち抜き加工装置。
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