JP2002214846A - 静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像剤及び画像形成方法 - Google Patents
静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像剤及び画像形成方法Info
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Abstract
持性、環境安定性、転写性、耐久性、耐汚染性に優れた
静電潜像現像用キャリア、該キャリアを用いた現像剤、
及び、高画質の画像を形成する方法を提供しようとする
ものである。 【解決手段】 樹脂被覆キャリアの被覆樹脂が、カルボ
キシル基含有単量体、炭素数が1〜3の直鎖アルキル基
含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、炭素
数が4〜10の直鎖アルキル基又は炭素数が3〜10の
枝分かれを含むアルキル基含有(メタ)アクリル酸アル
キルエステル単量体、及びフッ素含有単量体を少なくと
も含有する共重合体である静電潜像現像用キャリア、現
像剤、及び画像形成方法である。
Description
録法、静電印刷法などに用いられた静電潜像現像用キャ
リア、この静電潜像現像用キャリアを用いる静電潜像現
像剤、及び、この静電潜像現像剤を用いる画像形成方法
に関する。
を可視化する方法は現在さまざまな分野で利用されてい
る。従来電子写真法においては、感光体や静電記録体上
に種々の手段を用いて静電潜像を形成し、この静電潜像
にトナーと呼ばれる検電性微粒子を付着させて静電潜像
を現像・可視化する方法が一般的に使用されている。こ
こで用いる現像剤は、キャリアと呼ばれる担持粒子とト
ナー粒子の両者を相互に摩擦帯電させてトナーに適当量
の正又は負の電荷を付与する二成分現像剤と、磁性トナ
ーなどのようにトナー単独で用いる一成分現像剤に大別
される。特に二成分現像剤は、キャリア自身に攪拌、搬
送、帯電付与などの機能を持たせ、現像剤に要求される
機能の分離を図れるため、設計が容易であることなどの
理由で現在広く用いられている。
像剤は、環境変化の影響を受けて帯電レベルが変化し易
い。一般的に、低温低湿下では高帯電となり易く、高温
高湿下では低帯電となり易い。このため、環境変化に伴
う高帯電時の低濃度化や、低帯電時のカブリの発生が、
二成分現像剤における問題点であった。
砕法で作る方法と、液中でトナーを造粒する湿式法に大
別される。トナーの小径化、粒度分布のシャープネス
化、形状制御の自由度、製造のエネルギーコスト低減等
の観点から、湿式法が評価されつつある。しかし、液中
で造粒するため、トナー表面に親水基が残存し易く、高
湿下で吸湿の原因となり、帯電特性を悪化する傾向があ
る。このため、湿式法で得たトナーを含有するこれまで
の現像剤は、高湿下において帯電特性が劣化する欠点を
有していた。
と、これらの環境変化に伴う帯電変化(環境依存性)
は、帯電能力が高い樹脂ほどその変化は大きくなる傾向
がある。例えば、被覆樹脂にポリメチルメタクリル酸を
用いたキャリアは、ポリスチレンを用いたキャリアより
帯電レベルが高いが、環境依存性が大きい。即ち、極性
の高い基を有する樹脂材料は、帯電レベルは高いが、環
境依存性も大きく、逆に極性の低い樹脂材料は、環境依
存性は良好であるが、帯電レベルが低くなる傾向があ
る。このように、トナーもキャリアも共に所望の帯電レ
ベルを保持し、環境依存性の小さな帯電特性を得ること
は難しい。
長期に渡って維持する帯電維持特性が要求される。キャ
リアの劣化は、従来より主に2つの原因が挙げられてい
る。1つには、キャリア被覆樹脂表面へのトナー成分の
固着が挙げられる。キャリアとは逆極性のトナーや外添
剤が付着すると、キャリアの帯電能力が低下する。ま
た、絶縁性のトナーが付着することにより抵抗が上昇す
る。2つには、経時的にストレスを受けて被覆樹脂が剥
がれ、被覆樹脂量の少なくなると帯電能力が低下し、ま
た、芯材が露出すると帯電能力が低下し、抵抗も低下す
る。
ーン樹脂等を用いて被覆樹脂の表面エネルギーを下げて
キャリア表面の汚染を防止したり、被覆樹脂の強度を上
げて被膜の剥がれや欠けを抑制することが提案されてい
る。しかし、低表面エネルギー材料は芯材との密着性が
悪く、被覆樹脂の耐汚染性と耐剥離性を同時に備えるこ
とは大変難しい。
は、被覆樹脂の密着性を向上させて帯電維持性を改善す
る目的で、(メタ)アクリル酸エステル単量体とカルボ
キシル基を有する単量体との共重合体を被覆したキャリ
アが提案された。ここで使用するカルボキシル基は、キ
ャリア負帯電性を向上させ、金属等の芯材との密着性を
高めて耐久性を上げるのに有効であるが、被覆樹脂の表
面に親水性基であるカルボキシル基が露出して吸湿性を
呈するため帯電能力が低下し、汚染され易いという欠点
があった。
1−80161号公報、特開昭61−80163号公報
には、含窒素フッ化アルキル(メタ)アクリレートとビ
ニル系モノマーとの共重合体や、フッ化アルキル(メ
タ)アクリレートと含窒素ビニル系モノマーとの共重合
体などをキャリア芯材表面に被覆することにより、トナ
ーや外添剤に汚染され難く、比較的長寿命の被覆キャリ
アが提案されている。しかし、フッ素系樹脂は帯電能力
が乏しく、高帯電性の極性基を有する含窒素ビニル系モ
ノマーやメチルメタクリル酸エステルモノマーを共重合
させると、環境依存性が悪化するという問題があった。
では、環境依存性を解決するために、メタクリル酸エス
テルモノマーに着目し、耐湿性に優れたメタクリル酸シ
クロアルキルエステル重合体を被覆したキャリアが提案
された。しかし、このキャリアはメチルメタクリル酸に
比べ帯電レベルが低く、脆く、芯材との密着性が悪い等
の問題があった。
14219号公報では、メタクリル酸シクロアルキルエ
ステルとメチルメタクリル酸の共重合体を被覆したキャ
リアが提案された。しかし、シクロアルキルエステルは
脆く剥がれ易く、メチルメタクリル酸の組成比を上げる
と、環境安定性が悪化することなどから、耐久性及び環
境依存性を両立させることは困難であった。
は、アクリル酸ターシャルブチル成分とアクリル酸メチ
ル成分とを含む共重合体を被覆したキャリアが提案され
た。これらの(メタ)アクリル酸エステル種を2種以上
含有させると、ホモポリマーを単独で用いる被覆キャリ
アより、帯電特性の制御が容易である。しかし、シクロ
アルキルエステル同様、芯材との密着性が低下し脆くな
るため、耐久性が劣り、帯電維持性に問題があった。こ
のように、キャリアの信頼性の要求項目である、帯電レ
ベル、帯電維持性、環境安定性、耐汚染性、及び耐久性
を同時に満たすことは大変難しいことであった。
記の問題を解消し、帯電性、帯電維持性、環境安定性、
転写性、耐久性、耐汚染性に優れた静電潜像現像用キャ
リア、該キャリアを用いた現像剤、及び、高画質の画像
を形成する方法を提供しようとするものである。
採用することにより、上記の課題の解決に成功した。 (1) 芯材に樹脂を被覆してなる静電潜像現像用キャリア
において、前記被覆樹脂が、カルボキシル基を含有する
単量体、炭素数が1〜3の直鎖のアルキル基を含有する
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、炭素数が
4〜10の直鎖のアルキル基又は炭素数が3〜10の枝
分かれを有するアルキル基を含有する(メタ)アクリル
酸アルキルエステル単量体、及びフッ素を含有する単量
体を少なくとも含有する4種以上の単量体からなる共重
合体であることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
が、共重合体100重量部に対し、0.1〜20.0重
量部の範囲で、前記フッ素含有単量体の割合が共重合体
100重量部に対し0.1〜60.0重量部の範囲で、
残部が(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体であ
り、かつ、炭素数が1〜3の直鎖のアルキル基を含有す
る(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と、炭素
数が4〜10の直鎖のアルキル基又は炭素数が3〜10
の枝分かれを有するアルキル基を含有する(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体との比が10:90〜9
0:10の範囲にあることを特徴とする前記(1) 記載の
静電潜像現像用キャリア。
レン誘導体であることを特徴とする前記(1) 又は(2) 記
載の静電潜像現像用キャリア。 (4) 前記フッ素含有単量体がフルオロアルキル(メタ)
アクリレート系単量体であることを特徴とする前記(1)
〜(3) のいずれか1つに記載の静電潜像現像用キャリ
ア。 (5) 前記キャリアの芯材は、形状係数 (ML2 /A)が
125以下で、真比重が3〜5g/cm3 の範囲にあ
り、飽和磁化が40emu/g以上であることを特徴と
する前記(1) 〜(4) のいずれか1つに記載の静電潜像現
像用キャリア。 (6) 前記キャリアの芯材は、磁性粉分散型球形芯材であ
ることを特徴とする前記(1) 〜(5) のいずれか1つに記
載の静電潜像現像用キャリア。
現像用2成分現像剤において、前記トナーが結着樹脂中
にカルボキシル基含有単量体を含み、かつ、前記キャリ
アが前記(1) 〜(6) のいずれか1つに記載のキャリアで
あることを特徴とする静電潜像現像用2成分現像剤。 (8) 前記カルボキシル基含有単量体が前記結着樹脂10
0重量部に対し、0.05〜5重量部の範囲で含むこと
を特徴とする前記(7) 記載の静電潜像現像用2成分現像
剤。 (9) 前記トナーが湿式法で製造されてなることを特徴と
する前記(7) 又は(8)記載の静電潜像現像用2成分現像
剤。
工程、現像剤担持体上の現像剤で前記静電潜像を現像し
てトナー画像を形成する工程、前記トナー画像を転写体
上に転写する工程、及び、前記転写体上のトナー画像を
定着する工程を含む画像形成方法において、前記現像剤
が前記(1) 〜(6) のいずれか1つに記載のキャリアを含
有してなることを特徴とする画像形成方法。 (11)静電荷担持体上に静電潜像を形成する工程、現像剤
担持体上の現像剤で前記静電潜像を現像してトナー画像
を形成する工程、前記トナー画像を転写体上に転写する
工程、及び、前記転写体上のトナー画像を定着する工程
を含む画像形成方法において、前記現像剤が前記(7) 〜
(9) のいずれか1つに記載の現像剤を使用することを特
徴とする画像形成方法。 (12)前記現像剤担持体は、その表面のRzが15〜25
μm、Raが1〜5μmの範囲の微細な凹凸を有するこ
とを特徴とする前記(10)又は(11)記載の画像形成方法。
べく鋭意研究した結果、キャリアの被覆樹脂として特定
の単量体と組み合わせた共重合体を使用することによ
り、高湿下における帯電特性に優れ、かつ低湿下におけ
る帯電上昇を抑え、被覆層の剥離を防止し、トナーや外
添剤が付着し難く、維持性に優れた静電潜像現像用キャ
リアの提供を可能にし、また、特定の芯材に前記被覆樹
脂を被覆することにより、帯電性、帯電維持性を一層改
善することができた。さらに、前記キャリアに対して特
定のトナーを使用することにより、前記特性に加えて転
写性を改善することができ、高画質の画像形成を可能に
した。
少なくともカルボン酸基含有単量体、炭素数が1〜3の
直鎖のアルキル基を含有する(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル単量体、炭素数が4〜10の直鎖のアルキル
基又は炭素数が3〜10の枝分かれを有するアルキル基
を含有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量
体、及びフッ素含有単量体を含む4種以上の単量体を共
重合させたものである。
基含有単量体は、帯電レベルを維持するために有効であ
り、かつ、芯材への被覆樹脂の密着性を向上させて耐久
性を確保するのに有効である。しかし、カルボキシル基
含有単量体を用いた被覆樹脂は親水性であるため吸湿性
が高く、高湿下において帯電性を低下する欠点があるた
め、これを解消して環境安定性を改善するために、炭素
数が4〜10の直鎖のアルキル基又は炭素数が3〜10
の枝分かれを有するアルキル基を含有する(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体を配合することが有効で
あることを見いだした。即ち、上記のように炭素数が多
い直鎖のアルキル基、又は枝分かれを有するアルキル基
を含有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体
は、疎水性であるため高湿下において帯電特性が悪化し
ない。炭素数の多い直鎖アルキル基はガラス転移点が低
くなるが、枝分かれを有するアルキル基を用いるとガラ
ス転移点を高くでき、キャリアの流動性を確保するのに
有効である。しかし、これらの(メタ)アクリル酸アル
キルエステル単量体は、被膜の強度を低下させ、高トナ
ー濃度下で帯電不良を生ずる場合があるので、これを改
善するために、炭素数が1〜3の直鎖のアルキル基を含
有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体を配
合することが有効である。この(メタ)アクリル酸アル
キルエステル単量体は環境依存性が高いが、炭素数が4
〜10の直鎖のアルキル基又は炭素数が3〜10の枝分
かれを有するアルキル基を含有する(メタ)アクリル酸
アルキルエステル単量体を併用することにより、これを
改善することができる。また、カルボキシル基含有単量
体を用いると、水との接触角が小さくなり、トナーや外
添剤に汚染され易くなるが、これを抑制するために、フ
ッ素含有単量体を配合して被覆樹脂の接触角を大きくし
て耐汚染性を改善し、長期にわたって帯電性を維持でき
ることを見いだした。
せることにより、上記の特性を確保することができる。
共重合方法としては、ランダム共重合、グラフト共重合
等の重合方法を採用することができる。グラフト共重合
は、機能を発現させ易いこと、芯材との密着性を上げる
易いこと、また、被覆樹脂のTgを上げ易いなどの利点
がある。しかし、それぞれの単量体の単独重合体をブレ
ンドしても、相溶性が悪いため上記の特性を得ることは
できない。
体は、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル酢酸、アリ
ル酢酸、10−ウンデセン酸等の不飽和カルボン酸、カ
ルボキシルスチレンのようなカルボキシル基を有するス
チレン誘導体や、p−カルボキシルスチレンのようにカ
ルボキシル基を2つ以上含むもの等が挙げられる。
覆樹脂を構成する全単量体に対して0.1〜15.0重
量%の範囲で配合するのが適当であり、好ましくは0.
5〜10.0重量%の範囲に調整することが被覆樹脂の
密着性、環境安定性を発現する上で有効である。カルボ
ン酸基含有単量体の配合量が0.1重量%を下回ると、
帯電レベルが不足し、キャリア芯材への被覆樹脂の密着
性が低下して耐久性を確保することができない。また、
15重量%を超えると、被覆樹脂の粘性が高くなり芯材
への均一な被膜の形成が難しくなり、環境安定性が損な
われる。
アルキル基を含有する(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル単量体を例示すると、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メ
タ)アクリレートなどを挙げることができる。また、炭
素数が4〜10の直鎖のアルキル基又は炭素数が3〜1
0の枝分かれを有するアルキル基を含有する(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル単量体を例示すると、イソプ
ロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アク
リレート、ターシャルブチル(メタ)アクリレート、イ
ソブチル(メタ)アクリレート、ターシャルペンチル
(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレ
ート、イソペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシ
ル(メタ)アクリレート、イソヘキシル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどを挙
げることができる。
キルエステル単量体の配合量は、前記のカルボキシル基
含有単量体、及び後段で説明するフッ素含有単量体を除
いた残部、若しくは4種の単量体に対して付加的に単量
体を加えるときには、付加的な単量体も除いた残部であ
り、かつ、炭素数が1〜3の直鎖のアルキル基を含有す
る(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と、炭素
数が4〜10の直鎖のアルキル基又は炭素数が3〜10
の枝分かれを有するアルキル基を含有する(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体との比は10:90〜9
0:10の範囲に調整することにより、上記の帯電特
性、被膜強度、流動性をバランスよく確保することがで
きる。上記の単量体の比の好ましい範囲は20:80〜
80:20である。
は、テトラフルオロプロピルメタクリレート、ペンタフ
ルオロプロピルメタクリレート、オクタフルオロペンチ
ルメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルメタク
リレート、トリフルオロエチルメタクリレートなどフッ
素を含有するフルオロアルキル(メタ)アクリレート系
単量体が好適である。本発明で使用するフッ素含有単量
体の配合量は、被覆樹脂を構成する全単量体に対して
0.1〜60.0重量%の範囲、好ましくは0.5〜5
0.0重量%の範囲が適当である。0.1重量%を下回
ると耐汚染性を確保することができず、60.0重量%
を超えると芯材への被覆樹脂の密着性が低下し、かつ帯
電性が低下するので適当でない。
は、ランダム共重合法、グラフト共重合法などを採用す
ることができる。グラフト共重合法は、機能を発現させ
やすく、心材との密着性を高めることができ、被覆樹脂
のガラス転移点を上げることができるなどの利点があ
る。
限されるものではないが、例えば、鉄、鋼、ニッケル、
コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の
磁性酸化物、ガラスビーズなどを挙げることができる。
その中でも現像に磁気ブラシ法に採用するときには、磁
性材料を使用することが好ましい。キャリア芯材の体積
平均粒径は10〜150μm、好ましくは20〜100
μmの範囲が適当である。なお、上記のキャリア芯材の
真比重は4〜6g/cm3 程度である。
樹脂中に磁性粉を分散した球形コアを使用することがで
きる。この球形コアは比重が小さいため、トナー及びキ
ャリアに対するストレスを抑制することができる利点が
あり、上記の被覆樹脂と組み合わせることにより、帯電
維持性及び環境安定性を確保する上で有効でる。なお、
磁性粉分散型キャリアコアに用いる樹脂としては、例え
ば、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の架橋系樹脂や、
ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート等の熱可塑性
樹脂を挙げることができる。
リア芯材と同じ範囲のものを使用でき、形状係数SF1
は125以下であることが好ましい。また、真比重は3
〜5g/cm3 の範囲が適当であり、飽和磁化は40e
mu/g以上であることが好ましい。形状係数SF1
は、スライドガラス上に散布した球形コアの光学顕微鏡
像をビデオカメラを介してルーゼックス画像解析装置に
取り込み、100個以上の球形コアについて最大長(M
L)と投影面積(A)を測定し、ML2 /Aの平均値を
求めて形状係数SF1とした。
キャリア総重量に対して0.05〜5.0重量%の範囲
が画質、二次障害、帯電性をバランスさせるためには適
量である。また、帯電付与部材に塗布するときは、帯電
量、維持性等を考慮して、適当な膜厚が得られるように
塗布量及び塗布方法を適宜選択することが好ましい。
用する溶剤は、マトリックス樹脂を溶解するものであれ
ば特に限定されるものではないが、例えば、キシレン、
トルエン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類、クロロホルム、四塩化炭素等のハロ
ゲン化物などを使用することができる。
の表面に形成する代表的な方法としては、樹脂被覆層形
成用原料溶液(溶剤中にマトリックス樹脂、樹脂微粒
子、導電性微粉末等を適宜含む)を用い、例えば、キャ
リア芯材の粉末又は帯電付与部材を樹脂被覆層形成用溶
液中に浸漬する浸漬法、樹脂被覆層形成用溶液をキャリ
ア芯材又は帯電付与部材の表面に噴霧するスプレー法、
キャリア芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で樹脂
被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコータ
ー中でキャリア芯材と樹脂被覆層形成用溶液を混合し、
次いで溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられ
るが、特に溶液を用いたものに限定されるものではな
く、塗布するキャリア芯材及び帯電付与部材によって
は、樹脂粉末と共に加熱混合するパウダーコート法など
を適宜に採用することができる。
成分現像剤を使用することできる。本発明のキャリアと
して、カルボキシル基含有単量体を含む被覆樹脂を用い
るところから、アニオン性基であるカルボキシル基によ
りキャリアの負帯電性が高くなり、負極性のトナーに対
する帯電能力が低減することがある。そこで、本発明で
は、上記キャリアを使用するときに、トナーの結着樹脂
としてカルボキシル基含有単量体を使用することによ
り、トナー側の負帯電性を向上させ、現像剤としての帯
電特性を維持することが有効である。トナー結着樹脂の
カルボキシル基含有単量体は、キャリア被覆樹脂として
例示したものを使用することができるが、キャリア被覆
樹脂と同じものでもよいし、異なる構造のものであって
もよい。カルボキシル基を含有していれば、同一の効果
を得ることができる。
100〜135の範囲のものが適当であり、そのような
トナーを製造するには湿式法が適している。湿式法に
は、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させた樹脂微
粒子分散液と、着色剤分散液、離型剤分散液、必要に応
じて帯電制御剤等の分散液を混合し、凝集粒子を形成
し、加熱融合合一させてトナー粒子を得る乳化重合凝集
法、結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、離
型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸
濁させて重合してトナー粒子を得る懸濁重合法、結着
樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶
液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法などがあ
る。その中でも、乳化重合凝集法が最適である。
は、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフ
ィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビ
ニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アク
リル酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、10−ウンデセン酸
等の不飽和カルボン酸、カルボキシルスチレン等のカル
ボキシル基を有するスチレン誘導体類;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のαメチレン脂肪族
モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビ
ニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニル
エーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等
の単独重合体及び共重合体を例示することができ、特に
代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレンア
クリル酸アルキル共重合体、スチレンメタクリル酸アル
キル共重合体、スチレンアクリロニトリル共重合体、ス
チレンブタジエン共重合体、スチレン無水マレイン酸共
重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げること
ができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポ
キシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、
パラフィンワックス等を挙げることができる。
ては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボン
ブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイ
エロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタ
ロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、
ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント
・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド12
2、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピ
グメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロ
ー17、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.
ピグメント・イエロー128、C.I.ピグメント・イ
エロー151、C.I.ピグメント・イエロー155、
C.I.ピグメント・イエロー173、C.I.ピグメ
ント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー
185、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.
I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとし
て例示することができる。
低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシ
ャートロプシュワックス、モンタンワックス、カルナバ
ワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を
代表的なものとして例示することができる。
は、必要に応じて帯電制御剤を添加してもよい。帯電制
御剤としては、公知のものを使用することができるが、
アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性
基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることが
できる。なお、イオン強度の制御と廃水汚染の低減の点
で水に溶解し難い材料を使用するのが好ましい。本発明
におけるトナーは、磁性材料を内包する磁性トナー、磁
性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよ
い。
剤、流動性向上剤、定着助剤等の添加剤の他に、必要に
応じて磁性体粉末を含有させてもよい。トナー粒径は高
画質化に伴い小径とする傾向に有り、2〜12μm、好
ましくは5〜10μmの平均径を有することが望まし
い。
ブは、材質、磁力等公知のものを用いることがでるが、
スリーブ表面はRzが15〜25μm、Raが1〜5μ
mの微細な凹凸を持たせることにより、現像剤の搬送安
定性を確保し、キャリアの飛散を抑制し、ディフエクト
のない良好な画像を形成することができる。なお、通常
用いられるれるスリーブはRzが10μm以下のものが
主流であるが、小径のキャリア、形状係数の小さいキャ
リア(形状係数SF1が125より小さいもの)、小径
のトナー、形状係数の小さいトナー(形状係数SF1が
135より小さいもの)のいづれかを用いるとき、ある
いは、それぞれを組み合わせて使用するときには、現像
剤の搬送が不安定となるので、これらの現像剤を使用す
るときには、上記の磁気スリーブを使用することが、現
像剤の特性を最大限に引き出すのに有効である。
に静電潜像を形成する工程、現像剤担持体上の現像剤で
前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する工程、前
記トナー画像を転写体上に転写する工程、及び、前記転
写体上のトナー画像を定着する工程を含み、現像剤とし
て前記キャリアを含有するものを使用することにより、
環境依存性を抑制し良好な画像の形成を行うことができ
る。
が、これらの例示により本発明が限定されるものではな
い。 (被覆樹脂Aの調製)メチルメタクリレート38重量
部、イソブチルメタクリレート50重量部、メタクリル
酸2重量部、及び、パーフルオロオクチルエチルメタク
リレート10重量部を用い、トルエン溶媒を用いた溶液
重合によりランダム共重合させて、重量平均分子量Mw
が52000の被覆樹脂Aを得た。
ト38重量部、ターシャルブチルメタクリレート40重
量部、メタクリル酸2重量部、及び、パーフルオロオク
チルエチルメタクリレート20重量部を用い、トルエン
溶媒を用いた溶液重合によりランダム共重合させて、重
量平均分子量Mwが49000の被覆樹脂Bを得た。
ト50重量部、及び、イソブチルメタクリレート50重
量部を用い、トルエン溶媒を用いた溶液重合によりラン
ダム共重合させて、重量平均分子量Mwが53000の
被覆樹脂Cを得た。
ト98重量部、及び、メタクリル酸2重量部を用い、ト
ルエン溶媒を用いた溶液重合によりランダム共重合させ
て、重量平均分子量Mwが51000の被覆樹脂Dを得
た。
ト50重量部、イソブチルメタクリレート40重量部、
及び、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート10
重量部を用い、トルエン溶媒を用いた溶液重合によりラ
ンダム共重合させて、重量平均分子量Mwが48000
の被覆樹脂Eを得た。
ト88重量部、メタクリル酸2重量部、及び、パーフル
オロオクチルエチルメタクリレート10重量部を用い、
トルエン溶媒を用いた溶液重合によりランダム共重合さ
せて、重量平均分子量Mwが49000の被覆樹脂Fを
得た。
レート88重量部、メタクリル酸2重量部、及び、パー
フルオロオクチルエチルメタクリレート10重量部を用
い、トルエン溶媒を用いた溶液重合によりランダム共重
合させて、重量平均分子量Mwが48000の被覆樹脂
Gを得た。
を調製し、フェライト粒子とともに真空脱気型ニーダー
に入れて温度60℃を保ち10分間攪拌した後、減圧し
てトルエンを留去してフェライト粒子表面に樹脂被覆層
を形成した後、目開き75μmの網で篩分してキャリア
Iを得た。
を調製し、フェライト粒子とともに真空脱気型ニーダー
に入れて温度60℃を保ち10分間攪拌した後、減圧し
てトルエンを留去してフェライト粒子表面に樹脂被覆層
を形成した後、目開き75μmの網で篩分してキャリア
IIを得た。
を調製し、上記磁性粉分散型キャリアコアとともに真空
脱気型ニーダーに入れて温度60℃を保ち10分間攪拌
した後、減圧してトルエンを留去してフェライト粒子表
面に樹脂被覆層を形成した後、目開き75μmの網で篩
分してキャリアIII を得た。
を調製し、フェライト粒子とともに真空脱気型ニーダー
に入れて温度60℃を保ち10分間攪拌した後、減圧し
てトルエンを留去してフェライト粒子表面に樹脂被覆層
を形成した後、目開き75μmの網で篩分してキャリア
IVを得た。
を調製し、フェライト粒子とともに真空脱気型ニーダー
に入れて温度60℃を保ち10分間攪拌した後、減圧し
てトルエンを留去してフェライト粒子表面に樹脂被覆層
を形成した後、目開き75μmの網で篩分してキャリア
Vを得た。
を調製し、フェライト粒子とともに真空脱気型ニーダー
に入れて温度60℃を保ち10分間攪拌した後、減圧し
てトルエンを留去してフェライト粒子表面に樹脂被覆層
を形成した後、目開き75μmの網で篩分してキャリア
VIを得た。
を調製し、フェライト粒子とともに真空脱気型ニーダー
に入れて温度60℃を保ち10分間攪拌した後、減圧し
てトルエンを留去してフェライト粒子表面に樹脂被覆層
を形成した後、目開き75μmの網で篩分してキャリア
VII を得た。
を調製し、フェライト粒子とともに真空脱気型ニーダー
に入れて温度60℃を保ち10分間攪拌した後、減圧し
てトルエンを留去してフェライト粒子表面に樹脂被覆層
を形成した後、目開き75μmの網で篩分してキャリア
VIIIを得た。
ン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール40
0)6g及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬
(株)製:ネオゲンSC)10gをイオン交換水550
gに溶解したものに上記の原料溶液を加えてフラスコ中
で分散し乳化し、10分ゆっくりと混合しながら、これ
に過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50
gを投入し、窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪
拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱
し、70℃で5時間そのまま乳化重合を継続して、樹脂
微粒子分散液(1) を得た。この樹脂微粒子は、平均粒径
が155nm、Tgが59℃、重量平均分子量Mwが1
2,000であった。
ン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール40
0)6g及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬
(株)製:ネオゲンSC)12gをイオン交換水550
gに溶解したものに上記の原料溶液を加えてフラスコ中
で分散し乳化し、10分ゆっくりと混合しながら、これ
に過硫酸アンモニウム3gを溶解したイオン交換水50
gを投入し、窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪
拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱
し、70℃で5時間そのまま乳化重合を継続して、樹脂
微粒子分散液(2) を得た。この樹脂微粒子は、平均粒径
が105nm、Tgが53℃、重量平均分子量Mwが5
50,000であった。
製:ウルトラタラックスT50)を用いて10分間分散
し、平均粒径が250nmの着色剤(カーボンブラッ
ク)を分散してなる着色剤分散液(1) を得た。
A社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した
後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径
が550nmの離型剤を分散してなる離型剤分散液(1)
を得た。
ザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用い
て混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ
内を攪拌しながら50℃まで加熱した。その後45℃に
冷却して25分間保持して凝集粒子分散液を得た。得ら
れた凝集粒子を光学顕微鏡で観察すると、平均粒径が約
5.0μmであった。
g緩やかに追加した。そして、加熱用オイルバスの温度
を50℃に上げて40分間保持して付着粒子分散液を得
た。得られた付着粒子を光学顕微鏡で観察すると、平均
粒径が約5.8μmであった。
業製薬(株)製:ネオゲンSC)を3g追加し、前記ス
テンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌
を継続しながら、105℃まで加熱して4時間保持し
た。その後、冷却し、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、乾燥してトナー粒子を得た。得
られたトナー粒子の体積平均粒径D50は6.0μm、形
状係数SF1(ML2 /A)は106であった。
ナーbを得た。
(体積平均粒径=15nm、粉体抵抗=1015Ω・c
m)
燥、粉砕により、得られる球形単分散シリカ(形状係数
SF1=105、体積平均粒径=135nm、粉体抵抗
=1015Ω・cm)
の調製)上記の各トナー粒子100重量部に対して、外
部添加剤(1) を1部及び外部添加剤(2) を1部加え、ヘ
ンシェルミキサーを用いて30m/秒で10分間ブレン
ドした後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除
去し、外添トナーa及びbを調製した。外添トナーa及
びbを7重量部と、キャリアI 〜VIIIを100重量部V
ブレンダーを用いて40rpmで20分間攪拌し、12
5μm網目のシーブを用いて篩分を行い、表2に記載の
実施例1〜3及び比較例1〜6の現像剤を得た。
は、表面のRzが2μ未満、Raが0.2μm未満で凹
凸のない現像剤担持用磁気スリーブを用い、それ以外の
実施例1〜3及び比較例1〜6では、表面のRzが20
μm、Raが3μmの微細な凹凸を有する磁気スリーブ
を用いて画像形成を行って評価した。磁気スリーブの値
は表2に併記した。ここでRzは10点平均粗さを、R
aは中心線平均粗さを表す。
較例1〜6の現像剤を富士ゼロックス社製Aカラー93
6現像機に適用し、高温高湿(28℃、80RH%)と
低温低湿(10℃、15RH%)にそれぞれ一昼夜放置
した後、それぞれの環境下で30分間空回して現像剤の
帯電評価を行った。帯電評価法はブローオフ法によって
測定した。ブローオフ法は、上部と下部に網目開き18
μmの網を張った容量30mlの金属ゲージ内に試料を
0.5g入れて3気圧の窒素ガス中で30秒ブローオフ
し、生じた電荷を電位計(ケイスレー社製、6517
A)で測定し、次式で算出した。結果は表4に示した。 帯電量=測定電荷値/〔(ブローオフ前ゲージ重量)−
(ブローオフ後ゲージ重量)〕帯電評価基準 ○:良好 △:やや環境依存性がみられた ×:悪い
なように、実施例1及び2の現像剤は、高温高湿及び低
温低湿における帯電性と非常に良好であり、環境安定性
も優れていた。一方、比較例1の現像剤は、低温低湿に
おいて帯電量の増加が認められ、環境依存性に若干問題
があった。比較例2の現像剤は、高温高湿における帯電
量が相当に低く環境依存性に問題があった。比較例3及
び4の現像剤は、いずれも環境依存性が高かった。比較
例5の現像剤には、やや環境依存性が見られた。
例1〜3及び比較例1〜6の現像剤を高温高湿(28
℃、80RH%)と低温低湿(10℃、15RH%)に
それぞれ一昼夜放置した後、富士ゼロックス社製Aカラ
ー936現像機に適用し、それぞれの環境下で50,0
00枚画出しし、1枚目の画出しサンプルと、50,0
00枚画出しサンプルの画質評価と帯電性評価を行っ
た。結果は表4に示した。画質評価基準 ◎:非常に良好 ○:良好 △:やや悪い ×:悪い
//表4から明らかなように、実施例1〜3の現像剤は、
高温高湿及び低温低湿における初期の画出し時の帯電性
及び画質はいずれも非常に良好であり、5万枚目の画出
し時の帯電性及び画質も良好であった。
低温低湿における初期の画出し時の帯電性及び画質はい
ずれも良好であったが、5万枚目の画出し時にキャリア
の樹脂被覆が剥離し、キャリア飛散が認められた。比較
例2の現像剤は、低温低湿における初期の画出し時の帯
電性及び画質はほぼ良好であったが、高温高湿における
初期の画出し時の帯電量が低下し、画質はやや悪いもの
であった。そして、高温高湿における5万枚目の画出し
時の帯電量が低下し、キャリア表面にトナー汚染が認め
られ、画像にカブリが認められた。
電性及び画質を得ることができたが、比較例1よりも早
い時期にトナー飛散が生じた。比較例4の現像剤は、帯
電量が低く、高温高湿におけるトナー飛散が初期の段階
から生じて問題となった。比較例5の現像剤は、初期に
おける帯電量及び画質は良好であったが、高温高湿下に
おいて1000枚程度でトナーの吹き出しが生じ、アド
ミック不良を生じた。比較例6の現像剤は初期帯電特性
は良好であったが、初期画質不良が見られ、かつ5万枚
後の高温高湿下でトナー飛散が発生した。
カラー936現像機に、表面のRzが20μm、Raが
3μmの微細な凹凸を有する現像剤担持用磁気スリーブ
(直径18cm)を装着して実施例3の現像剤を適用し
て常温常湿(20℃、50RH%)の下で搬送性試験を
行った。また、上記の現像機にRzが2μm未満の凹凸
のない現像剤担持用磁気スリーブを装着して実施例3の
現像剤を適用して同様に搬送性試験を行った。現像剤量
は、感光体と接する部分を中心にして縦8mm×横6
2.5mmの長方形の治具で枠を囲み、中の現像剤を磁
石で取り調整した。現像剤の規制板とスリーブの間隔に
より現像剤量を調整し、400g/m3 ±20g/m3
内に合わせた。搬送安定性の評価は、現像剤の規制板出
口直後の上流側と下流側の単位面積当たりの現像剤量の
差を調べた。結果は表5に示した。搬送安定性評価基準 ◎:非常に良好 ○:良好 △:やや悪い ×:悪い
なように、微細な凹凸を有する現像剤担持用磁気スリー
ブを用いた実施例3では、上下流部における現像剤量が
確保され、搬送安定性が認められたが、凹凸のない現像
剤担持用磁気スリーブを用い比較例7では上流部の現像
剤量が少なく、キャリア飛散が認められた。
より、帯電性、帯電維持性、環境安定性、耐久性、耐汚
染性に優れた静電潜像現像用キャリアを提供することが
でき、高画質の画像の形成を可能にした。
Claims (5)
- 【請求項1】 芯材に樹脂を被覆してなる静電潜像現像
用キャリアにおいて、前記被覆樹脂が、カルボキシル基
を含有する単量体、炭素数が1〜3の直鎖のアルキル基
を含有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量
体、炭素数が4〜10の直鎖のアルキル基又は炭素数が
3〜10の枝分かれを有するアルキル基を含有する(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル単量体、及びフッ素を
含有する単量体を少なくとも含有する4種以上の単量体
からなる共重合体であることを特徴とする静電潜像現像
用キャリア。 - 【請求項2】 トナーとキャリアを含有する静電潜像現
像用2成分現像剤において、前記トナーが結着樹脂中に
カルボキシル基含有単量体を含み、かつ、前記キャリア
が請求項1記載のキャリアであることを特徴とする静電
潜像現像用2成分現像剤。 - 【請求項3】 前記トナーが湿式法で製造されてなるこ
とを特徴とする請求項2記載の静電潜像現像用2成分現
像剤。 - 【請求項4】 静電荷担持体上に静電潜像を形成する工
程、現像剤担持体上の現像剤で前記静電潜像を現像して
トナー画像を形成する工程、前記トナー画像を転写体上
に転写する工程、及び、前記転写体上のトナー画像を定
着する工程を含む画像形成方法において、前記現像剤が
請求項1記載のキャリアを含有してなることを特徴とす
る画像形成方法。 - 【請求項5】 前記現像剤担持体は、その表面のRzが
15〜25μm、Raが1〜5μmの範囲の微細な凹凸
を有することを特徴とする請求項4記載の画像形成方
法。
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