JP2004198539A - 現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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秀樹 木村
Kazuyuki Sugihara
和之 杉原
Junichi Terai
純一 寺井
Kazuhisa Sudo
和久 須藤
Katsumi Masuda
克己 増田
Hiroyasu Nagashima
弘恭 長島
Kiyotaka Sakai
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Abstract

【課題】現像ギャップの変動を低減して、濃度ムラのない高品質な画像を形成可能な現像装置、該現像装置を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】現像剤を担持搬送する現像ローラ42Yを備え、現像ローラ42Yに担持された現像剤を、感光体2Yと現像ローラ42Yとが間隙としての現像ギャップGをもって対向する現像領域に搬送し、感光体2Y上に形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー像化するための現像装置において、現像ローラ42Yの表面の全振れの大きさが、現像ギャップGの設定値の5%以下である。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等に用いられる現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジに係るものである。詳しくは、現像剤担持体に担持された現像剤を、像担持体と現像剤担持体とが間隙をもって対向する現像領域に搬送し、像担持体上の静電潜像を現像してトナー像化するための現像装置に関するものである。また、かかる現像装置を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記現像装置は、現像剤を感光体と対向する現像領域に搬送し、感光体上に形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー像化するための現像ローラを備えている。この現像ローラは、例えば、円筒状に形成されたスリーブ(現像スリーブ)でなると共に、当該スリーブ表面に現像剤の穂立ちを生じさせるように磁界を形成する磁石体(磁石ローラ)をスリーブ内部に備えている。穂立ちの際、キャリアが磁石ローラで生じる磁力線に沿うようにスリーブ上に穂立ちすると共に、この穂立ちに係るキャリアに対して帯電トナーが付着されている。上記磁石ローラは、複数の磁極を備え、それぞれの磁極を形成する磁石が棒状などに形成されていて、特にスリーブ表面の現像領域部分では現像剤を立ち上げる現像主磁極を備えている。上記スリーブと磁石ローラの少なくとも一方が動くことでスリーブ表面に穂立ちを起こした現像剤が移動するようになっている。一般的には搬送しやすい様に、スリーブ表面をサンドブラストなどで適度に粗している。現像領域に搬送された現像剤は上記現像主磁極から発せられる磁力線に沿って穂立ちを起こし、この現像剤のチェーン穂は撓むように感光体表面に接触し、接触した現像剤のチェーン穂が感光体との相対線速差に基づいて静電潜像と擦れ合いながら、トナー供給を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した現像装置を備えた画像形成装置において、写真など面積率の比較的大きい画像をプリントアウトすると、テキスト文章などの面積率の比較的小さい画像に比べ、濃度ムラが目立つことがある。面積率の大きな単色画像では、通紙方向に一定の濃度ムラが縞状に発生して画像の美観が損なわれる。また、面積率の大きなフルカラー画像では、各色の濃度ムラが色相のズレとなって現れる。一般的に市場においては、例えばデザイン系の職業において、このような大きな画像を取り扱うことがあり、縞状の濃度ムラによって商品価値を著しく低減してしまう。
【0004】
上述の濃度ムラは、現像ローラと感光体との間の現像ギャップの変動によって発生する。具体的には、現像工程では、現像ローラ上の二成分現像剤中のトナーが、磁性キャリアから離脱して感光体の静電潜像上に転移する。この際、現像ローラが感光体と一定の現像ギャップを保ちながら、等速回転することが望ましい。しかし、現像ローラに回転駆動力を伝えるギヤの噛み合い振動が現像ローラに伝わったり、現像ローラ自体が回転時に振れたりして、現像ギャップが微妙に変動してしまう。そして、この変動が、感光体上に形成された静電潜像へのトナー付着量を変化させて、濃度ムラを出現させてしまう。特に近年では、画像の高画質化に伴って現像ギャップは狭小化される傾向にある。そして、現像ギャップの狭小化が進むにつれて、現像ギャップの変動による濃度ムラが顕著に現れるようになってきているため、その現像ギャップの変動は無視できないものとなっている。
ギヤの噛み合い振動は平歯ギヤに替えてはすばギヤを用いることで大幅に低減されているので、現像ローラの偏心によるローラ表面の変位(プラス側の変位とマイナス側の変位との和)による振れの影響が大きい。現像ローラは、その製造精度によって若干の偏心を生ずるからである。
上記現像ギャップの変動に影響を与える要因としては、感光体の偏心による振れも考えられる。しかし、一般に感光体は現像ローラに比べて線速が遅くしかも外径が大きいため、1周ピッチが現像ローラより長い。このため、現像ローラの振れにより生じる濃度ムラに比べて、感光体の振れで生じる濃度ムラは目立ちにくいものとなる。
【0005】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、現像領域における現像剤担持体と像担持体との間隙の変動を低減して、濃度ムラのない高品質な画像を形成可能な現像装置を提供することである。また、かかる現像装置を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、現像剤を担持搬送する現像剤担持体を備え、該現像剤担持体に担持された該現像剤を、像担持体と該現像剤担持体とが間隙をもって対向する現像領域に搬送し、該像担持体上に形成された静電潜像を該現像剤により現像してトナー像化するための現像装置において、上記現像剤担持体の表面の全振れの大きさが、上記間隙の設定値の5%以下であることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記現像剤担持体は表面に長手方向に延びる複数の溝を有することを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の現像装置において、上記像担持体線速に対する上記現像剤担持体線速の比が、1.8以上、4.0以下であることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1、2又は3の現像装置において、上記現像剤担持体の両端部の軸部のうちいずれか一方の軸部に勘合し駆動源の駆動力を該軸部に伝達する駆動伝達部材を備え、該駆動伝達部材を肉抜きしない構成としたことを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項4の現像装置において、上記軸部と、該軸部と勘合する駆動伝達部材の軸受部とを、該駆動伝達部材から該軸部に駆動力が作用する作用点を2箇所以上有するように構成したことを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の現像装置において、上記間隙の設定値を0.25mm以上、0.4mm以下としたことを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6の現像装置において、上記現像剤がトナーと磁性粒子とからなる二成分現像剤であり、該磁性粒子の粒径を25μm以上、50μm以下としたことを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項7の現像装置において、上記磁性粒子として、磁性体の芯材に樹脂コート膜を被覆したものであり、該樹脂コート膜が、熱可塑性樹脂とメラニン樹脂とを架橋させた樹脂成分と、帯電調整剤とを含有するものを用いることを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の現像装置において、上記現像剤として、少なくともプレポリマーと、着色剤と、離型剤とからなるトナー組成物を、水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、該トナー組成物を重付加反応させ得られたトナーを用いることを特徴とするものである。請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の現像装置において、上記現像剤として、平均円形度が0.95以上、0.99以下のトナーを用いることを特徴とするものである。
請求項11の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の現像装置において、上記現像剤として、形状係数SF−1が120以上、180以下で、かつ、形状係数SF−2が120以上、190以下のトナーを用いることを特徴とするものである。
請求項12の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11の現像装置において、上記現像剤として、体積平均粒径に対する個数平均粒径の比が、1.00以上、1.15以下のトナーを用いることを特徴とするものである。
【0007】
後述の表1に示す実験によれば、現像領域における現像剤担持体(現像ローラ)と像担持体(感光体)との間隙(現像ギャップ)の設定値が0.4mmの場合に、現像剤担持体表面の全振れの大きさ(プラス側の最大変位量とマイナス側の最大変位量とを加えた変位量)が20μm以下で濃度ムラのない良好な画像が得られた。すなわち上記現像剤担持体表面の全振れの大きさが現像領域における間隙の設定値の5%以下で濃度ムラのない良好な画像が得られた。一方、上記全振れの大きさが25μm、すなわち上記間隙の設定値の6%では濃度ムラが若干生じた。また、上記全振れの大きさが30μm、すなわち上記間隙の設定値の7%以上では濃度ムラが生じて満足な画像が得られなかった。
請求項1乃至12の発明によれば、現像剤担持体を回転させたときの現像剤担持体の表面の全振れの大きさを、現像剤担持体と像担持体とが対向している現像領域の間隙の設定値の5%以下としているので、濃度ムラのない良好な画像を得ることが可能となる。ここで、現像剤担持体の表面の全振れの大きさとは、現像剤担持体を軸心周りに回転させたときに、現像剤担持体の偏心によって生じる表面のプラス側の最大変位量とマイナス側の最大変位量とを加えた変位量のことをいう。
【0008】
また、上記目的を達成するために、請求項13の発明は、静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体を帯電させる帯電装置と、現像剤を現像剤担持体に担持し該像担持体に対向する現像領域に搬送して該像担持体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に該像担持体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置において、上記現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12の現像装置を用いることを特徴とするものである。請求項13の発明によれば、請求項1乃至12に関して述べたように、濃度ムラのない良好な画像を得ることが可能となる。
また、上記目的を達成するために、請求項14の発明は、静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体を帯電させる帯電装置と、現像剤を現像剤担持体に担持し該像担持体に対向する現像領域に搬送して該像担持体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に該像担持体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置内で、該像担持体と、該現像装置、該帯電装置及び該クリーニング装置から選択された少なくとも該現像装置を含む装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、上記現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12の現像装置を用いることを特徴とするものである。請求項14の発明によれば、請求項1乃至12に関して述べたように、濃度ムラのない良好な画像を得ることが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置として、タンデム方式のカラーレーザプリンタ(以下「レーザプリンタ」という)の実施形態について説明する。
まず、本レーザプリンタの基本的な構成について説明する。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係るレーザプリンタの概略構成図である。このレーザプリンタは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ1Y,M,C,Kを備えている。各符号の数字の後に付されたY,M,C,Kは、言うまでもなく、イエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示している(以下同様)。プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kの他には、光書込ユニット10、転写ユニット11、レジストローラ対19、3つの給紙カセット20、定着ユニット21などが配設されている。
【0010】
[光書込ユニット]
上記光書込ユニット10は、4つの光書込器を備えている。それぞれの光書込器は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザ光を照射する。
【0011】
[プロセスカートリッジ]
図2は、上記プロセスカートリッジ1Y,M,C,Kのうち、イエロー用のプロセスカートリッジ1Yの概略構成を示す拡大図である。なお、他のプロセスカートリッジ1M,C,Kについてもそれぞれ同じ構成となっているので、これらの説明については省略する。図2において、プロセスカートリッジ1Yは、ドラム状の感光体2Y、帯電装置30Y、除電器31Y、現像装置40Y、ドラムクリーニング装置48Yなどを有している。
【0012】
上記帯電装置30Yは、交流電圧が印加される帯電ローラを感光体2Yに摺擦させることで、ドラム表面を一様帯電せしめる。帯電処理が施された感光体2Yの表面には、上記光書込ユニット10によって変調及び偏向されたレーザ光が走査されながら照射される。すると、ドラム表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像装置40Yによって現像されてYトナー像となる。
【0013】
上記現像装置40Yは、そのケーシングの開口から一部露出させるように配設された現像ロール42Yを有している。また、第1搬送スクリュウ43Y、第2搬送スクリュウ44Y、現像ドクタ45Y、トナー濃度センサ(以下、Tセンサという)46Yなども有している。
【0014】
上記ケーシング内には、磁性キャリアと、マイナス帯電性のYトナーとを含む二成分現像剤が収容されている。この二成分現像剤は上記第1搬送スクリュウ43Y、第2搬送スクリュウ44Yによって撹拌搬送されながら摩擦帯電せしめられた後、上記現像ロール42Yの表面に担持される。そして、上記現像ドクタ45Yによってその層厚が規制されてから感光体2Yに対向する現像領域に搬送され、ここで感光体2Y上の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体2Y上にYトナー像が形成される。現像によってYトナーを消費した二成分現像剤は、現像ロール42Yの回転に伴ってケーシング内に戻される。
【0015】
上記第1搬送スクリュウ43Yと、上記第2搬送スクリュウ44Yとの間には仕切壁47Yが設けられている。この仕切壁47Yにより、現像ロール42Yや第1搬送スクリュウ43Y等を収容する第1供給部と、第2搬送スクリュウ44Yを収容する第2供給部とがケーシング内で分かれている。第1搬送スクリュウ43Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、上記第1供給部内の二成分現像剤を図中手前側から奥側へと搬送しながら現像ロール42Yに供給する。第1搬送スクリュウ43Yによって上記第1供給部の端部付近まで搬送された二成分現像剤は、仕切壁47Yに設けられた図示しない開口部を通って上記第2供給部内に進入する。第2供給部内において、第2搬送スクリュウ44Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、上記第1供給部から送られてくる二成分現像剤を第1搬送スクリュウ43Yとは逆方向に搬送する。第2搬送スクリュウ44Yによって第2供給部の端部付近まで搬送された二成分現像剤は、仕切壁47Yに設けられたもう一方の開口部(図示せず)を通って第1供給部内に戻る。
【0016】
透磁率センサからなるTセンサ46Yは、上記第2供給部の中央付近の底壁に設けられ、その上を通過する二成分現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。二成分現像剤の透磁率は、トナー濃度とある程度の相関を示すため、Tセンサ46YはYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しない制御部に送られる。この制御部は、RAMを備えており、この中にTセンサ46Yからの出力電圧の目標値であるY用Vtrefを格納している。また、他の現像装置に搭載された図示しないTセンサからの出力電圧の目標値であるM用Vtref、C用Vtref、K用Vtrefのデータも格納している。Y用Vtrefは、図示しないYトナー搬送装置の駆動制御に用いられる。具体的には、上記制御部は、Tセンサ46Yからの出力電圧の値をY用Vtrefに近づけるように、図示しないYトナー搬送装置を駆動制御して第2供給部49Y内にYトナーを補給させる。この補給により、現像装置40Y内の二成分現像剤のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他のプロセスカートリッジの現像装置についても、同様のトナー補給制御が実施される。
【0017】
Y用の感光体2Y上に形成されたYトナー像は、後述の紙搬送ベルトに搬送される転写紙上に転写される。転写後の感光体2Yの表面は、ドラムクリーニング装置48Yによって転写残トナーがクリーニングされた後、除電器31Yによって除電される。そして、帯電装置30Yによって一様帯電せしめられて次の画像形成に備えられる。他のプロセスカートリッジについても同様である。各プロセスカートリッジは、プリンタ本体に対して着脱可能になっており、寿命到達時に交換される。
【0018】
[転写ユニット]
先に示した図1において、上記転写ユニット11は、紙搬送ベルト12、駆動ローラ13、張架ローラ14、4つの転写バイアスローラ17Y,M,C,Kなどを有している。紙搬送ベルト12は、駆動ローラ13、張架ローラ14にテンション張架されながら、図示しない駆動系によって回転せしめられる駆動ローラ13によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。4つの転写バイアスローラ17Y,M,C,Kは、それぞれ図示しない電源から転写バイアスが印加される。そして、紙搬送ベルト12をその裏面から感光体2Y,M,C,Kに向けて押圧してそれぞれ転写ニップを形成する。各転写ニップには、上記転写バイアスの影響により、感光体と転写バイアスローラとの間に転写電界が形成される。Y用の感光体2Y上に形成された上述のYトナー像は、この転写電界やニップ圧の影響により、紙搬送ベルト12上に搬送される転写紙P上に転写される。このYトナー像の上には、感光体2M,C,K上に形成されたM,C,Kトナー像が順次重ね合わせて転写される。かかる重ね合わせの転写により、紙搬送ベルト12上に搬送される転写紙P上には、紙の白色と相まったフルカラートナー像が形成される。
【0019】
[給紙カセット]
上記転写ユニット11の下方には、複数枚の転写紙Pを重ねて収容する3つの給紙カセット20が多段に配設されており、それぞれのカセットは一番上の転写紙Pに給紙ローラを押し当てている。給紙ローラが所定のタイミングで回転駆動すると、一番上の転写紙Pが紙搬送路に給紙される。
【0020】
[レジストローラ対]
上記給紙カセット20から紙搬送路に給紙された転写紙Pは、レジストローラ対19のローラ間に挟まれる。レジストローラ対19は、ローラ間に挟み込んだ転写紙Pを各転写ニップにてトナー像を重ね合わせ得るタイミングで送り出す。これにより、各転写ニップで転写紙Pにトナー像が重ね合わせ転写される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、定着ユニット21に送られる。
【0021】
[定着ユニット]
上記定着ユニット21は、内部にハロゲンランプ等の熱源を有する加熱ローラ21aと、これに圧接せしめられる加圧ローラ21bとによって定着ニップを形成している。そして、この定着ニップに転写紙Pを挟み込みながら、その表面にフルカラー画像を定着せしめる。定着ユニット21を通過した転写紙Pは、図示しない排紙ローラ対を経て機外へと排出される。
【0022】
次に、本レーザプリンタの特徴的な構成について説明する。
図3は、Y用プロセスカートリッジの現像装置の各ギヤや、プリンタ本体側のギヤの噛み合いを示す模式図である。本レーザプリンタは、図示のように6つのギヤ群からなる歯車装置を有している。図3では、Y用の現像装置やこの周辺について示しているが、他の現像装置やその周辺でも同様の噛み合いになっている。現像ロール42の軸端部には、ロールギヤ50Yが固定されており、両者は同一の回転軸上で回転する。このロールギヤ50Yには、伝達ギヤ51Yが噛み合っており、更にこの伝達ギヤ51Yにはプリンタ本体に固定された駆動出力ギヤ60Yに噛み合っている。プロセスカートリッジがプリンタ本体から取り外されると、プリンタ本体側に残る駆動出力ギヤ60Yと、カートリッジとともに移動する伝達ギヤ51Yとが離れて両者の噛み合いが解かれる。一方、カートリッジがプリンタ本体にセットされた状態では、プリンタ本体側に固定された駆動出力ギヤ60Yの回転駆動力が、伝達ギヤ51Yとロールギヤ50Yとに順次伝わって現像ロール42Yが回転する。なお、伝達ギヤ51Yとロールギヤ50Yとは、互いに歯数が同じになっている。
【0023】
本プリンタでは、感光体2Yと現像ローラ42Yとの現像ップGを、0.4mm以下に設定して、従来に比べ狭小化している。そうすると、これよりもギャップGを広くする場合に比べ、現像トナー像の粒状度を大きく改善して、高画質な画像を得ることができる。なお、現像ギャップが0.25mmよりも小さすぎると、現像ローラ42Yトナーが固着しやすくなってしまうので、現像ギャップG0.25mm以上が望ましい。
【0024】
このようにギャップGを0.4mm以下に狭小化せしめると、上述したように、現像ギャップGが広い場合に比べ、現像ギャップGの変動による濃度ムラを発生させ易い。また、トナー固着の発生割合が格段に高まる。この現像ギャップGの変動は、現像ローラ42Yの振れにより生じる。現像ローラ42Yの振れ量が同じであれば、現像ギャップGが狭いほど、濃度ムラやトナー固着を生じやすくなるので、現像ギャップGの大きさにより、現像ローラ42Yの振れ量を規制することが有効である。そこで、本発明者らが鋭意実験した結果、現像ローラ42Yの振れを現像ギャップGの設定値の5%以下にすることで、現像ローラ42Yの振れによる濃度ムラやトナー固着を抑制できることがわかった。表1にその実験結果を示す。
【表1】
Figure 2004198539
【0025】
上記表1に示す実験によれば、現像ギャップGの設定値が0.4mmの場合に、現像ローラ42Y表面の全振れの大きさ(プラス側の最大変位量とマイナス側の最大変位量とを加えた変位量)が20μm以下、すなわち現像ギャップGの設定値の5%以下で、濃度ムラのない良好な画像が得られた。一方、全振れの大きさが25μm、すなわち現像ギャップGの設定値の6%では濃度ムラが若干生じた。また全振れの大きさが30μm、すなわち現像ギャップGの設定値の7%以上では濃度ムラが生じて満足な画像が得られなかった。そこで、本プリンタでは、0.4mmの現像ギャップGの設定値に対して現像ローラ42Yの全振れの大きさを5%、即ち20μm以内に抑えている。
【0026】
次に、全振れの大きさを20μm以下に抑えた現像ローラ42Yの製造方法の一例について説明する。図4(a)〜(c)は、現像ローラ42Yの製造工程の説明図である。
まず、図4(a)に示すように、金属性の円筒基体421Yの両端部に軸部材422Yを圧入して固着し、現像ローラ42Yを製造する。次に、同図(b)に示すように、軸部材422Yを回転支持して現像ローラ42Yを回転させ、円筒基体421Y表面の全振れの大きさをレーザ変位計100で測定する。そして、全振れの大きさが20μmを超えていた場合には、同図(c)に示すように、現像ローラ42Yを回転させながら、バイト101で円筒基体421Y表面を切削加工し、全振れの大きさを20μm以下に抑える。
なお、上記バイト101で円筒基体421Yの表面を切削する方法に替えて、センタレス研削器で円筒基体421Yの表面を加工してもよい。また、中空丸棒若しくは中実丸棒の両端部側を切削加工して、円筒基体部若しくは円柱基体部と軸部とを一体で形成してもよい。
【0027】
ここで、現像ローラ42Yと感光体2Yとの線速比(現像ローラ線速/感光体線速)が大きい場合、小さい場合にくらべ、画像上1周ピッチが短くなる。現像ローラ1周ピッチ成分の濃度ムラが発生した場合、画像目視上、ムラ幅が短くなり、目立たなくなる効果がある。加えて、上述したように現像ローラ42Yの全振れの大きさを抑えることで、更なる効果を期待できる。実験によれば、線速比が、1.5の場合に比べ、1.8以上で目に見える効果を確認するに至った。より具体的には、本実施形態に係るプリンタでは、感光体2Yの線速を200mm/s、現像ローラ42Yの線速を400mm/sとして、線速比を2に設定している。なお、線速比が大きすぎると、キャリア飛散や、トルク増大に伴うギヤの摩耗が生じるので、線速比は4以下が望ましい。
【0028】
また、現像ローラ42Yの表面については、V溝等の溝を形成して、ローラによる二成分現像剤の汲み上げ量を安定化させている。そうすれば、現像ギャップGの変動による現像濃度ムラだけでなく、単位時間当たりの現像剤汲み上げ量の変動による現像濃度ムラをも抑えることができる。さらに、サンドブラスト処理でローラ表面を粗面化する場合に比べ、V溝等の溝は耐摩耗性に優れているので、より長期間に渡って現像剤の汲み上げ量が安定し、現像濃度ムラを抑えることができる。
【0029】
また、上述したギヤを樹脂成形品で製造する場合、ギヤの側面を肉抜きするのが一般的である。また、図4に示す現像ローラ42Yの軸部材422Yと、図3に示すローラギヤ50Yとの間で駆動力を伝達するために、軸部材422Yの表面部の一部をフライスで削って軸部材断面をD型形状に加工する。そして、この形状と嵌合するD型形状の孔をローラギヤ50Yの軸受部に形成するのが一般的である。図5(a)は、従来のローラギヤ200の側面図であり、(b)は本実施形態に係るプリンタのローラギヤ50Yの側面図である。
従来のローラギヤ200は肉抜きによる強度低下を防ぐため、図5(a)に示すように側面にリブ200aを形成し、ギヤ歯面はリブ200aを介して軸部材に支持されていた。しかし、本実施形態に係るプリンタでは、画像品質の安定化、および濃度ムラを改善する為に、上述したようにV溝を形成した現像ローラ42Yの採用、および線速比UPを行うことで、現像ローラ42Yの回転トルクは増大している。現像ローラ42Yの回転トルクはローラギヤ200、50Yの軸受部200b、50bYにかかるため、従来の肉抜きしたローラギヤ200では、軸受部200bの軸受部(D型形状)に許容トルクを超えたトルクがかかる場合がある。図6(a)は従来の肉抜きしたローラギヤ200の軸受部(D型形状)に許容トルクを超えたトルクがかかった状態の説明図である。肉抜きしたローラギヤ200は側面が複数のリブ200aで補強されているが、許容トルクを超えると、図示するように、軸受部のD型形状が変形してしまう場合がある。すると、ローラギヤ200と現像ローラの軸部材422Yとの間で回転方向のガタによる現像ローラの回転速度変動が生じてしまう。この結果、濃度ムラが生じ、画像品質を低下させることになってしまう。
【0030】
そこで、本実施形態に係るプリンタのローラギヤ50Yは、図5(b)に示すように、側面の肉抜きを無くし、ギヤを均一な厚みにして強度をアップさせている。これにより、上述したように現像ローラの回転トルクが増大した場合であっても、図6(b)に示すように、軸受部50bYのD型形状の変形はなく、現像ローラ42Yの回転速度変動に伴う濃度ムラを防ぐことができる。
図7は、現像ローラ42Yを250rpmで回転させたときに、回転トルクの大きさとギヤの噛み合い誤差の変化を、樹脂成形品である肉抜きローラギヤ200と、切削品である肉抜き無しローラギヤ50Yとで、比較したグラフである。このグラフから、肉抜き無しローラギヤ50Yは、肉抜きローラギヤ200に比べて強度が高く、軸受部50bYのD型形状の変形が小さく、全歯での噛み合い誤差が少なく、変形量が小さいことが判る。なお、両ローラギヤとも材質はポリアセタールで、歯数及び歯幅は同一である。
また同様に、図8は現像ローラを320rpmで回転させたときの、誤差の変化を比較したグラフである。図8のグラフが示すように、肉抜きローラギヤ200は回転トルクが上昇すると、250rpmの場合より変形量が大きくなっているが、肉抜き無しローラギヤ50Yはほとんど変形していない。よって、肉抜きローラギヤ200は現像ローラ42Yの線速を上げると変形量が増大するが、肉抜き無しローラギヤ50Yは線速を上げてもほとんど変形しないことが判る。
これにより、V溝を形成した現像ローラ42Yの採用や線速比アップにともなって回転トルクが上昇した場合であっても、肉抜き無しローラギヤ50Yを用いることで、ギヤ変形による回転速度変動を抑制し濃度ムラを防ぐことができる。なお、上記肉抜き無しローラギヤ50Yに限らず、従来よりも肉抜き量を減らすか、あるいは、リブを太くして、軸受部の変形量を抑制してもよい。
【0031】
上記肉抜き無しローラギヤで軸受部の変形を抑制することが可能であるが、樹脂成形で製造すると成形精度を維持するのが困難な場合があり、また、精度を維持するために切削加工で製造するとコストアップしてしまう。そこで、軸受部がD型形状の場合に変形しやすい原因について本発明者らが検討したところ、図6(a)に示すように、駆動力を作用させる作用点が一点しかないためであることが判った。よって、作用点を増やせば駆動伝達力が分散し、1点あたりにかかる力が小さくなって変形を抑制できるとの結論に至った。
図9(a)は軸受部を小判型形状にして作用点が2点あるローラギヤ300の側面図、同図(b)は軸受部の変形を説明するための図である。図9(a)、(b)に示すように、駆動伝達力が1つの作用点に集中するD型形状(図6(a)参照)の場合に比べ、力が2つの作用点300a、bに分散し、1点あたりにかかる力が半分になるため、軸受部の変形量を小さくすることができる。また、図10は軸受部を十字型形状にして作用点が4点あるローラギヤ400の側面図である。このローラギヤ400では、駆動伝達力が4つの作用点に分散するので、軸受部に変形量をさらに小さくすることができる。
このように、駆動伝達力の作用点を増やすように軸受部の形状を変えることで、樹脂成形で製造しても軸受部の変形を抑制することができる。また、肉抜き無しローラギヤを切削加工で製造する場合に比べ、コストアップを防ぐことができる。
【0032】
また、二成分現像剤のキャリアとしては、弾力性と強い接着力とを有するコート膜であって、膜厚よりも大きい径を有する粒子を表面に含有したコート膜で被覆したものを用いることが望ましい。図11は、このキャリア500の説明図である。キャリア500の芯材としてフェライト501を用いている。このフェライト501の表面を、アクリル等の熱可塑性樹脂とメラミン樹脂とを架橋させた樹脂成分に、帯電調整剤を含有させたコート膜502で被覆している。このコート膜502は弾力性と強い接着力を有している。さらに、コート膜502の膜厚よりも大きい径の粒子、例えばアルミナ粒子503を表面に分散している。アルミナ粒子503はコート膜502の強い接着力で保持されている。従来のキャリアは硬いコート膜を徐々に削りながら長寿命を得るという思想の基で構成されていたのに対し、図示のキャリア500はコート膜502が弾力性を有することで衝撃を吸収して膜削れを抑制する。また、膜厚よりも大きい径を有するアルミナ粒子503をキャリア501表面に分散することで、コート膜502への衝撃を阻止し、しかもスペント物のクリーニングを行なうことができる。このように、コート膜の膜削れとスペント化を抑制できるので、従来のキャリアに比べ、より長寿命化を図ることができる。これにより、長期間に渡り、トナー汲上量の安定化、すなわち品質の安定化を期待できる。
【0033】
更には、キャリア粒径を小さくして、よりドット再現性に優れた画像を形成することもできる。具体的には、キャリア粒径の大きさは、20μm以上、50μm以下が望ましい。キャリア粒径を従来よりも小さく、さらに粒径をこのような範囲に設定することで、作像時の現像剤穂(キャリアチェーン)の太さを均一に細くすることが可能になる。よって、より緻密なトナーの受け渡しをすることができる。また、現像スリーブ上の単一面積当たりにおける現像剤穂の密度も多くなるので、感光体上の潜像に隙間無くトナーの受け渡しが可能になる。これにより、よりドット再現性に優れた画像を形成することができる。なお、キャリア粒径が50μmよりも大きすぎると、同じキャリア量で比較した場合に、キャリアの総表面積が小さくなって、トナーの保有量が少なくなる。このため、トナー濃度の低下が生じる。汲み上げ量を増やして現像能力を維持することが可能であるが、トナー固着が発生しやすくなってしまう。一方、キャリア粒径が20μmよりも小さすぎると、マグローラによる磁力保持力が小さくなってキャリア飛散を生じ、感光体へのキャリア付着が増加してしまうので、20μm以上が望ましい。
【0034】
また、トナーについては、少なくとも、プレポリマー、着色剤、離型剤からなるトナー組成物を、水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、このトナー組成物を重付加反応させて得られたものを用いることが望ましい。これにより、シャープな粒径分布と帯電特性が得られ、トナー特性を均一化することができるからである。このトナーの製造方法を以下に説明するが、この製造方法に限定されるものではないことはもちろんである。
【0035】
[トナーの製造方法]
まず、トナー組成物を準備する。トナー組成物は、酢酸エチル等の有機溶媒に、樹脂、着色剤、ワックス、帯電制御剤、イソシアネート基を有するポリエステル樹脂(プレポリマー)からなるトナー原材料を溶解させて得ることができる。ここで、プレポリマーとは、ベースとなるポリマー1分子中に2以上の反応基を有するポリマーのことをいう。
次に、乳化処理を行う。界面活性剤、粘度調整剤、樹脂微粒子を含有する水系媒体に、上記トナー組成物とアミン類とを加えて、せん断力により分散させ、乳化状態を形成する。
次に、熟成処理を行う。イソシアネート基とアミン類との反応による、伸長と架橋反応の少なくとも一方を促進させるため、反応系に対して加熱を行う。
次に、脱溶剤処理を行う。一例として、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を蒸発除去する方法をとることができる。
次に、アルカリ洗浄、水洗処理を行う。洗浄により得られたトナー粒子表面に残存している異物(界面活性剤、粘度調整剤等)を除去する。
次に、乾燥処理を行う。得られたトナー粒子をろ過により回収し、乾燥する。最後に、外添剤処理を行う。必要に応じて、外添剤微粒子(シリカ、チタニア、アルミナ等)を0.1〜5.0重量部、ミキサーにより外添する。
【0036】
更に、より具体的なトナー製造例について説明する。なお、以下の説明中、部は重量部を示す。
【0037】
[トナー製造例]
(ポリエステルの製造例)
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 690部
テレフタル酸 256部
を冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に入れ、常圧下、230℃で8時間重縮合する。次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却し、これに18部の無水フタル酸を加えて2時間反応し変性されていないポリエステルAを得た。
(プレポリマーの製造例)
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 800部
イソフタル酸 180部
テレフタル酸 60部
ジブチルチンオキサイド 2部
を冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に入れ、常圧下、230℃で8時間反応させる。さらに10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに無水フタル酸を32部加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行いイソシアネート基含有プレポリマーBを得た。
(ケチミン化合物の製造例)
イソホロンジアミン 30部
メチルエチルケトン 70部
を攪拌棒および温度計のついた反応槽中に仕込み、50℃で5時間反応を行いケチミン化合物Cを得た。
【0038】
ポリエステルA 60部
プレポリマーB 15.4部
酢酸エチル 78.6部
をビーカー内に入れ、攪拌し溶解した。
【0039】
離型剤であるライスWAX(融点83℃) 10部
銅フタロシアニンブルー顔料(シアン顔料) 4部
を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。最後に、ケチミン化合物C2.7部を加え溶解させた。これをトナー材料溶液Dとする。
【0040】
イオン交換水 306部
リン酸カルシウム10%懸濁液 265部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.2部
平均粒径0.20μmのスチレン/アクリル系樹脂微粒子
をビーカー内に入れ均一に溶解した。次いで、60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液Dを投入し10分間攪拌した。次いで、この混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに500g計量して移し、45℃まで昇温して、減圧下ウレア化反応をさせながら0.5時間かけ溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、母体粒子を得た。
【0041】
母体粒子 100部
帯電制御剤(オリエント化学社製ボントロンE−84) 0.25部
をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込んだ。そして、タービン型羽根の周速を50m/secに設定し、2分間運転、1分間休止を5サイクル行い、合計の処理時間を10分間とした。さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、周速を15m/secとして30秒混合1分間休止を5サイクル行い、シアントナーを得た。ついで、トナー粒子100部に疎水性シリカ0.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して、本発明のシアントナーを得た。
【0042】
なお、上記トナー製造例ではシアントナーの製造例について説明したが、他色のトナーを製造する場合には、上記「銅フタロシアニンブルー顔料(シアン顔料)4部」を他の顔料に変更して作成することができる。
具体的には、イエロートナーを作成する場合、上記銅フタロシアニンブルー顔料4部を、ベンジジンイエロー顔料6部に変更する。また、マゼンタトナーを作成する場合、ローダミンレーキ顔料6部に変更する。さらに、ブラックトナーを作成する場合、カーボンブラック10部に変更する。
【0043】
更には、トナーは特定の形状と形状の分布を有すことが重要である。トナーの形状は円形度で規定することができる。具体的には、トナーの平均円形度は、0.95以上、0.99以下が望ましい。より好ましくは、平均円形度が0.96以上、0.99以下で、円形度が0.95未満の粒子が10%以下である。実験によれば平均円形度が0.95未満、特に0.93より小さいと、球形から離れた不定形のトナーとなり、満足した転写性やチリのない高画質画像が得られなくなってしまう。一方、平均円形度が0.99よりも大きいと、ブレードクリーニングなどを採用しているシステムでは、感光体上および転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こしてしまう。画像面積率の低い画像を出力する場合、転写残トナーが少なく、クリーニング不良が問題となることはない。しかし、例えば、カラー写真画像など画像面積率の高い画像を出力する場合、さらには、給紙不良等で未転写の状態の画像が感光体上に残ってしまった場合、クリーニング不良が発生しやすい。このようなクリーニング不良を頻発するようになると、更には、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまう。よって、トナーの平均円形度が、0.95以上、0.99以下であれば、クリーニング不良を生じることなく、適正な濃度の再現性のある高精細な画像を形成することができる。
【0044】
上記トナーの形状の計測方法としては、粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。この手法で得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値を平均円形度とする。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)により計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして上記フロー式粒子像分析装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
【0045】
更に、トナーの形状係数SF−1及びSF−2を規定することが望ましい。図12は形状係数SF−1の説明図、図13は形状係数SF−2の説明図である。まず、形状係数SF−1について説明する。形状係数SF−1とは、図12に示すように、球形物質の形状の丸さの割合を示す値であり、球形物質を2次元平面上に投影して出来る楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じたときの値で表される。つまり、形状係数SF−1は、次の数1に示す式で定義される。
【数1】
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)
【0046】
この形状係数SF−1の値が100の場合には、物質の形状が真球状となり、SF−1の値が大きくなるほど、物質の形状は不定形となる。
【0047】
一方、形状係数SF−2は、図13に示すように、物質の形状の凹凸の割合を示す数値である。物質を2次元平面上に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで割って、100/4πを乗じたときの値で表される。つまり、形状係数SF−2は、次の数2に示す式で定義される。
【数2】
SF−2={(PERI)/AREA}×(100/4π)
【0048】
このSF−2の値が100の場合には、物質の表面に凹凸が存在しないことになり、SF−2の値が大きくなるほど、物質の表面の凹凸は顕著となる。
【0049】
なお、上記形状係数は、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナー像を100回無作為にサンプリングし、その画像情報は、ニレコ社製画像解析装置(LUSEX3)に導入して解析を行い、上記数式より算出した。
【0050】
本発明者らの検討によれば、形状係数SF−1及びSF−2がともに100に近づいて、トナーの形状が球形に限りなく近づくと、転写効率が高くなることが判った。これは、形状効果によりトナー粒子と該トナー粒子と接触するもの(トナー粒子同士、感光体等)との間では点接触することになる。この結果、トナー流動性が高まったり、像担持体等に対する吸着力(鏡映力)が弱まったりして、転写電界の影響を受けやすくなるためと考えられる。
しかし、トナーの形状が球形に近づくと、メカ的なクリーニング(ブレードクリーニング等)に対して不利に働く。これは、トナー流動性が高まったり、感光体等に対する吸着力(鏡映力)が弱まったりして、クリーニング部材と感光体との僅かな間隙を容易にトナーが通過してしまうためである。よって、クリーニング性の面からは、トナーの形状としては、ある程度異形化(SF−1の値が100より大きくなる方向)していたり、ある程度凹凸(SF−2の値が100より大きくなる方向)があったりする方が好ましい。実験によれば、転写性とクリーニング性との両方を満足するためには、形状係数SF−1が120以上、180以下であり、また、形状係数SF−2が120以上、190以下であることが望ましい。
【0051】
更には、トナーの体積平均粒径に対する個数平均粒径の比を規定することが望ましい。具体的には、トナーの体積平均粒径(Dv)が4〜8μmであり、個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00以上、1.15以下であることが望ましい。より好ましくは、重合終了後の粒度分布として、Dv/Dnが1.10以下が望ましい。これにより、乾式トナーでは、トナーの粒度分布が狭くなるため、以下のメリットが発生する。一方、粒度分布がブロードであると粒子の着色が不均一に行なわれる。
トナー粒径面で、トナーの粒度分布が狭くなるため、画像パターンに応じた(適した)トナー粒径を持つトナー粒子が選択的に現像されてしまう選択現像が発生しにくくなり、常時、安定した画像を形成することができる。
また、従来トナーリサイクルシステムを塔載している場合、転写されにくい小サイズのトナー粒子が量的に多くリサイクルされていた。しかし、本トナーでは、元々トナーの粒度分布が狭いため、上述した選択現像の作用を受けにくく、このことからも常時、安定した画像を形成することができる。
また、二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
また、一成分現像剤として用いた場合においても、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なくなると共に、現像ローラーへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着がなく。これにより、現像装置の長期の使用(攪拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。
ここで、上記体積平均粒径、個数平均粒径とは、コールターマルチサイザー(コールターエレクトロニクス社製)において100μmのアパーチャーチューブを用いた時、アパーチャーカレント等の設定はオートマチックで測定した際の(3万個以上のカウント値)粒子径のことである。
【0052】
なお、本実施形態では本発明をタンデム型のカラープリンタに適用した例について説明したが、図14に示すように、4組の現像器からなるリボルバ型現像装置600を備えたカラープリンタに適用できることはもちろんである。このカラープリンターのリボルバ型現像装置600を構成する各現像器が互いに異なる色のトナーを有している。そして、リボルバ型現像装置600を回動させることにより、各現像器の現像ローラ601a〜601dを、所定の現像ギャップGで感光体2と対向する現像位置に順次移動させる。これにより、感光体2上に各色のトナー像を形成することができる。
【0053】
以上、本実施形態によれば、現像剤を担持搬送する現像剤担持体としての現像ローラを備え、現像ローラに担持された現像剤を、像担持体としての感光体と現像ローラとが間隙をもって対向する現像領域に搬送し、感光体上に形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー像化するための現像装置において、上記現像ローラの表面の全振れの大きさが、上記間隙としての現像ギャップの設定値の5%以下である。よって、濃度ムラのない高品質な画像を形成することができる。
また、上記現像ローラは、表面に長手方向に延びる複数の溝を有する。これにより、ローラによる二成分現像剤の汲み上げ量を安定化させている。そうすれば、現像ギャップGの変動による現像濃度ムラだけでなく、単位時間当たりの現像剤汲み上げ量の変動による濃度ムラをも抑えることができる。さらに、サンドブラスト処理でローラ表面を粗面化する場合に比べ、V溝等の溝は耐摩耗性に優れているので、より長期間に渡って現像剤の汲み上げ量が安定し、濃度ムラを抑えることができる。
また、感光体線速に対する現像ローラ線速の比(現像ローラ線速/感光体線速)が、1.8以上、4.0以下である。線速比が1.8以上であれば、線速比が小さい場合(例えば1.5以下)に比べて画像上1周ピッチが短くなる。よって、現像ローラ1周ピッチ成分の濃度ムラが発生した場合であっても、画像目視上、ムラ幅が短くなり、目立たなくなる。実験によれば、線速比が、1.5の場合に比べ、1.8以上で顕著な効果を確認することができた。一方、線速比が4よりも大きすぎると、キャリア飛散や、トルク増大に伴うギヤの摩耗が生じてしまう。よって、上記線速比を1.8以上、4.0以下に設定することで、キャリア飛散やギヤの摩耗を防ぎつつ、濃度ムラを目立たなくすることができる。
また、上記現像ローラは、両端部に軸部としての軸部材を備えるとともに、その両端部の軸部材のうちいずれか一方の軸部材に勘合し駆動源の駆動力を上記軸部材に伝達する駆動伝達部材としてのローラギヤとを備えている。そして、このローラギヤは肉抜きしない構成とした。肉抜きしないローラギヤは肉抜きしたローラギヤに比べ、機械的強度が高い。特に、軸部材が嵌合するローラギヤの軸受部の変形を抑制でき、この変形による現像ローラの回転速度変動を抑えることができる。よって、現像ローラの回転速度変動に伴う濃度ムラを防ぐことができる。
また、上記軸部材と、この軸部材と勘合するローラギヤの軸受部とを、ローラギヤから軸部材に駆動力が作用する作用点を2箇所以上有するように構成した。作用点が2箇所以上あると、1箇所の場合に比べ、作用点1箇所あたりにかかる力が小さくなって、ローラギヤを樹脂成形で製造しても軸受部の変形を抑制できる。上記肉抜きのないローラギヤを樹脂成形で製造すると変形が生じるので、切削加工で製造するが、成形品に比べコストアップしてしまう。よって、2箇所以上の作用点を有することで軸受部の変形と、コストアップとを抑えることができる。
また、現像スリーブと感光体ドラムとの間隙としての現像ギャップの設定値を0.25mm以上、0.4mm以下とした。一般的に現像ギャップを0.4mm以下にして画像形成を行なうと、画像の再現性が格段に向上するため、現像領域で現像剤量が変動すると、画像濃度差によるピッチムラが目立ちやすくなる。このプリンタでは、現像領域における現像剤量の変動を抑えているので、現像ギャップの設定値を0.4mm以下として、ピッチムラの目立ちにくい、画像再現性のよい高品質な画像を形成することができる。なお、現像ギャップが0.25mmよりも小さすぎると、現像ローラ表面にトナーが固着しやすくなってしまうので、現像ギャップの設定値は0.25mm以上が望ましい。
また、現像剤がトナーと磁性粒子としてのキャリアとからなる二成分現像剤であり、キャリアの粒径を25μm以上、50μm以下とした。キャリア粒径を50μm以下とすることで、作像時の現像剤穂(キャリアチェーン)の太さを均一に細くすることができ、より緻密なトナーの受け渡しをすることが可能となる。また、現像スリーブ上の単一面積当たりにおける現像剤穂の密度も多くなるので、感光体上の潜像に隙間無くトナーの受け渡しが可能になる。これにより、よりドット再現性に優れた画像を形成することができる。なお、キャリア粒径が20μmよりも小さすぎると、感光体へのキャリア付着が増加してしまうので、20μm以上が望ましい。
また、キャリアとして、磁性体の芯材に対して樹脂コート膜を有するものであり、その樹脂コート膜が熱可塑性樹脂と、メラニン樹脂とを架橋させた樹脂成分、帯電調整剤を含有させたものを使用した。従来のキャリアは硬いコート膜を徐々に削りながら長寿命を得るように構成されていたのに対し、このキャリアはコート膜が弾力性を有することで衝撃を吸収して膜削れを抑制する。よって、従来のキャリアに比べ、より長寿命化を図ることができる。これにより、長期間に渡り、トナー汲上量の安定化、すなわち品質の安定化を期待できる。
また、現像剤として、少なくともプレポリマー、着色剤、離型剤からなるトナー組成物を、水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、トナー組成物を重付加反応させ得られたトナーを用いる。これにより、シャープな粒径分布や帯電分布が得られ、トナー特性の均一化が図れる。
また、トナーの平均円形度を、0.95以上、0.99以下の範囲に設定している。実験によれば平均円形度が0.95未満、特に0.93より小さいと、球形から離れた不定形のトナーとなり、満足した転写性やチリのない高画質画像が得られなくなってしまう。一方、平均円形度が0.99よりも大きいと、ブレードクリーニングなどを採用しているシステムでは、感光体上および転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こしてしまう。よって、トナーの平均円形度が、0.95以上、0.99以下であれば、クリーニング不良を生じることなく、転写性が良好でしかもチリのない高画像画像を形成することができる。
また、トナーの形状係数SF−1が120以上、180以下、かつ、形状係数SF−2が120以上、190以下である。実験によれば、形状係数SF−1が180以下で、形状係数SF−2が190以下であれば、ともに100に近づくほど転写効率が高くなることが判った。しかし、形状係数SF−1及びSF−2が120より小さくなって、トナーの形状が真球に近づくほど、クリーニング性が悪くなってしまう。よって、トナーの形状係数SF−1が120以上、180以下、かつ、形状係数SF−2が120以上、190以下であれば、転写性とクリーニング性とを満足することができる。
また、トナーの体積平均粒径(Dv)に対する個数平均粒径(Dn)の比(Dv/Dn)が、1.00以上、1.15以下である。実験によれば、Dv/Dnがこの範囲にあると、トナーの粒度分布が狭くなるため、画像パターンに応じた(適した)トナー粒径を持つトナー粒子が選択的に現像されてしまう選択現像の発生がなかった。また、現像装置における長期の攪拌でも、現像ローラーへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着がなかった。これらのことにより、常時、安定した画像を形成することができた。
また、感光体と、帯電装置と、現像剤を現像ローラに担持し感光体に対向する現像領域に搬送して感光体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に感光体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置としてのプリンタにおいて、上述した現像装置を用いる。この現像装置を用いることにより、濃度ムラのない良好な画像を得ることが可能となる。
また、感光体と、帯電装置と、現像剤を現像ローラに担持し感光体に対向する現像領域に搬送して感光体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、現像後のトナー像を転写材に転写した後に感光体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置内で、感光体と、現像装置、帯電装置及びクリーニング装置より選ばれる少なくとも現像装置を含む装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、上述した現像装置を用いる。この現像装置を用いることにより、濃度ムラのない良好な画像を得ることが可能となる。更に、感光体と現像装置とを含む作像手段の保守及び交換が容易になる。
【0054】
【発明の効果】
請求項1乃至14の発明によれば、現像領域における現像剤担持体と像担持体との間隙の変動を低減して、濃度ムラのない高品質な画像を形成可能であるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るレーザプリンタの概略構成図。
【図2】同レーザプリンタのY用のプロセスカートリッジを示す拡大構成図。
【図3】同レーザプリンタにおけるY用プロセスカートリッジの現像装置の各ギヤや、プリンタ本体側のギヤの噛み合いを示す模式図。
【図4】(a)〜(c)は、現像ローラの製造工程の説明図。
【図5】(a)は、肉抜きしたローラギヤの側面図。
(b)は、肉抜きしないローラギヤの側面図。
【図6】(a)は、肉抜きしたローラギヤの軸受部の変形の説明図。
(b)は、肉抜きしないローラギヤの軸受部の変形の説明図。
【図7】現像ローラを250rpmで回転させたときの回転トルクの大きさとギヤの噛み合い誤差との関係を、肉抜きローラギヤと肉抜き無しローラギヤとで比較したグラフ。
【図8】現像ローラを320rpmで回転させたときの回転トルクの大きさとギヤの噛み合い誤差との関係を、肉抜きローラギヤと肉抜き無しローラギヤとで比較したグラフ。
【図9】(a)は、作用点が2箇所あるローラギヤの側面図。
(b)は、同ギヤの駆動伝達の説明図。
【図10】作用点が4箇所あるローラギヤの側面図。
【図11】キャリアの模式図。
【図12】形状係数SF−1の説明図。
【図13】形状係数SF−2の説明図。
【図14】リボルバ型現像装置を備えたカラープリンタの概略構成図。
【符号の説明】
1Y,M,C,K プロセスカートリッジ
2Y,M,C,K 感光体(像担持体)
40Y 現像装置
42Y 現像ロール(現像剤担持体、回転体)
50Y ローラギヤ(駆動伝達部材)
50bY 軸受部
51Y 伝達ギヤ
60Y 駆動出力ギヤ
300 作用点を2箇所有するローラギヤ
400 作用点を4箇所有するローラギヤ
421Y 金属製の円筒基体
422Y 軸部材
500 キャリア
600 リボルバ型現像装置

Claims (14)

  1. 現像剤を担持搬送する現像剤担持体を備え、該現像剤担持体に担持された該現像剤を、像担持体と該現像剤担持体とが間隙をもって対向する現像領域に搬送し、該像担持体上に形成された静電潜像を該現像剤により現像してトナー像化するための現像装置において、
    上記現像剤担持体の表面の全振れの大きさが、上記間隙の設定値の5%以下であることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    上記現像剤担持体は表面に長手方向に延びる複数の溝を有することを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1又は2の現像装置において、
    上記像担持体線速に対する上記現像剤担持体線速の比が、1.8以上、4.0以下であることを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1、2又は3の現像装置において、
    上記現像剤担持体の両端部の軸部のうちいずれか一方の軸部に勘合し駆動源の駆動力を該軸部に伝達する駆動伝達部材を備え、
    該駆動伝達部材を肉抜きしない構成としたことを特徴とする現像装置。
  5. 請求項4の現像装置において、
    上記軸部と、該軸部と勘合する駆動伝達部材の軸受部とを、
    該駆動伝達部材から該軸部に駆動力が作用する作用点を2箇所以上有するように構成したことを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1、2、3、4又は5の現像装置において、
    上記間隙の設定値を0.25mm以上、0.4mm以下としたことを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6の現像装置において、
    上記現像剤がトナーと磁性粒子とからなる二成分現像剤であり、該磁性粒子の粒径を25μm以上、50μm以下としたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7の現像装置において、
    上記磁性粒子として、磁性体の芯材に樹脂コート膜を被覆したものであり、該樹脂コート膜が、熱可塑性樹脂とメラニン樹脂とを架橋させた樹脂成分と、帯電調整剤とを含有するものを用いることを特徴とする現像装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の現像装置において、
    上記現像剤として、少なくともプレポリマーと、着色剤と、離型剤とからなるトナー組成物を、水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、該トナー組成物を重付加反応させ得られたトナーを用いることを特徴とする現像装置。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の現像装置において、
    上記現像剤として、平均円形度が0.95以上、0.99以下のトナーを用いることを特徴とする現像装置。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の現像装置において、
    上記現像剤として、形状係数SF−1が120以上、180以下で、かつ、
    形状係数SF−2が120以上、190以下のトナーを用いることを特徴とする現像装置。
  12. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11の現像装置において、
    上記現像剤として、体積平均粒径に対する個数平均粒径の比が、1.00以上、1.15以下のトナーを用いることを特徴とする現像装置。
  13. 静電潜像を担持する像担持体と、
    該像担持体を帯電させる帯電装置と、
    現像剤を現像剤担持体に担持し該像担持体に対向する現像領域に搬送して該像担持体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、
    現像後のトナー像を転写材に転写した後に該像担持体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置において、
    上記現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  14. 静電潜像を担持する像担持体と、
    該像担持体を帯電させる帯電装置と、
    現像剤を現像剤担持体に担持し該像担持体に対向する現像領域に搬送して該像担持体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置と、
    現像後のトナー像を転写材に転写した後に該像担持体上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置内で、
    該像担持体と、該現像装置、該帯電装置及び該クリーニング装置から選択された少なくとも該現像装置を含む装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、
    上記現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12の現像装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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