JP2002080778A - 防汚塗料組成物、その塗膜、その塗膜で被覆された漁具・漁網および漁具・漁網の防汚方法 - Google Patents

防汚塗料組成物、その塗膜、その塗膜で被覆された漁具・漁網および漁具・漁網の防汚方法

Info

Publication number
JP2002080778A
JP2002080778A JP2000271703A JP2000271703A JP2002080778A JP 2002080778 A JP2002080778 A JP 2002080778A JP 2000271703 A JP2000271703 A JP 2000271703A JP 2000271703 A JP2000271703 A JP 2000271703A JP 2002080778 A JP2002080778 A JP 2002080778A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antifouling
meth
weight
component
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000271703A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Masaoka
岡 滋 政
Yasuo Otawa
泰 雄 大多和
Iwao Matsuoka
岡 巌 松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugoku Marine Paints Ltd
Original Assignee
Chugoku Marine Paints Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugoku Marine Paints Ltd filed Critical Chugoku Marine Paints Ltd
Priority to JP2000271703A priority Critical patent/JP2002080778A/ja
Publication of JP2002080778A publication Critical patent/JP2002080778A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒドロ虫等の腔腸動物、海藻などの水中生物に
対して優れた防汚性を示す塗膜を形成し得るとともに貯
蔵安定性にも優れた防汚剤組成物、ならびにそれを用い
た漁具・漁網、および水中構造物の防汚処理方法を提供
すること。 【解決手段】(A)ビスジメチルジチオカルバモイルエ
チレンビスジチオカルバミン酸亜鉛と、(B)(メタ)
アクリレート樹脂と、(C)数平均分子量が500〜20,00
0のポリエーテルシリコーンと、(D)分子量が250以上
の一塩基酸またはその金属塩とを含有してなる防汚塗料
組成物による。該防汚塗料組成物は、これから形成され
た塗膜、該塗膜で処理された漁具・漁網等、該塗膜で被
覆する防汚方法に利用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、防汚塗料組成物、その塗
膜、その塗膜で被覆された漁具・漁網および防汚方法に
関する。さらに詳しくは、本発明は、水中生物に対して
優れた防汚性を示す塗膜を形成し得るとともに貯蔵安定
性にも優れた防汚塗料組成物、ならびにその塗膜、その
塗膜で被覆された漁具・漁網、水中構造物およびそれら
の防汚処理方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】漁具・漁網は、水中、特に海水中
に長期に亘って使用されるため、水との接触部分におい
て、ヒドロ虫、フサコケムシ、アオサ、アオノリ、セル
プラ、カキなどの多数の水中生物あるいは海洋生物が付
着、繁殖し、その結果漁網などの本来の機能が損なわれ
ることがある。さらに水中動植物の他にそれらの生物の
***物、死骸等の有機汚物およびいわゆるスライム等の
付着によっても漁具・漁網の機能が損なわれることがあ
る。漁網の中でも、とりわけ養殖網や定置網は長期間水
中に静置されることから水中生物による繁殖・侵食また
は魚餌による汚染が著しく、そのため漁網の寿命は短く
なり頻繁な取替えを要することが多い。
【0003】このような水生あるいは海洋生物の付着防
止等を目的として防汚剤ないし防汚塗料の塗布・塗装が
漁具・漁網に広く行われている。かかる目的で用いられ
る防汚剤の中でも、有機防汚薬剤であるビスジメチルジ
チオカルバモイルエチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛
(商品名 :ビスダイセン)を含有した水中防汚剤は、
環境汚染、安全衛生の問題をクリヤーでき、水中動植物
とくにヒドロ虫等の腔腸動物の付着防止にも効果を示す
ため広く用いられている。
【0004】例えば、:特開平11-335203号公報に
は、この有機防汚薬剤(ビスダイセン)と、特定の式で
表される1種または2種以上のオキシアルキレン基含有
直鎖状オルガノポリシロキサンとを含有した水中防汚剤
組成物が開示されている。また、該組成物中には展色剤
として、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ロジン、ロジンエ
ステル樹脂なども任意成分として添加することができ、
これらの樹脂の併用は、水中防汚剤の溶出を抑制する効
果があると記載されている。しかしながら、該公報に
は、ロジンなどを配合した水中防汚剤、およびその防汚
性、貯蔵安定性などの効果については何ら開示されてい
ない。
【0005】ところで、上記公報に記載の組成物を含
めて、漁網用防汚剤による漁網の網染めは、通常、漁網
用防汚剤(溶液)中に漁網を浸漬すること(いわゆるジ
ャブ漬け)により行われるため、必然的に塗布量以上の
防汚剤量を必要とする。また残余の漁網用防汚剤(溶
液)は、回収後貯蔵されて、例えば数ヶ月後に網染めに
再使用される。このように、製造後から(再)使用まで
長期保存されると、該防汚剤の化学変化、沈殿物の生
成、ゲル化などが起きて防汚性が低下する傾向がある。
この長期保存性の点でも、上記公報に具体的に示され
た水中防汚剤では充分ではない。
【0006】なお、:特開平6-93214号公報には、
(イ)ガラス転移温度が20℃未満の非水溶性アクリル樹
脂90〜99.9重量%とロジンおよびポリビニルエーテル系
樹脂から選ばれる少なくとも1種の水溶性樹脂0.1〜10
重量%とからなる樹脂分100重量部に対して、(ロ)界
面活性剤3〜10重量部および(ハ)ワックス類0.1〜10
重量部を含有することを特徴とする漁網用防汚塗料が開
示されている。また界面活性剤としてHLB3〜12の
オキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサンが好ま
しい旨、記載されている。しかし該公報には、ビスダ
イセンを配合した漁網用防汚剤、およびその防汚性、貯
蔵安定性などの点については何ら教示されていない。
【0007】また、:特公平6-104793号公報には、非
シリコーン系樹脂およびオキシアルキレン基含有直鎖状
オルガノポリシロキサンを含有する防汚塗料が開示され
ている。また該防汚塗料には、上記非シリコーン系樹脂
として例えばアクリルまたはメタクリル酸エステル、ス
チレン、酢酸ビニルなどのモノエチレン系不飽和化合物
の重合体およびこれらの共重合体、ポリウレタン、ポリ
エステルなどが挙げられている。また、該塗料には、防
汚薬剤、液状樹脂などを含有してもよい旨、記載されて
いる。さらに防汚薬剤としては、有機スズ化合物、有機
亜鉛化合物、芳香族系ハロゲン化化合物、スルファミド
系化合物、フレーク状もしくは微粉末状の銅または亜酸
化化銅などが挙げられており、トリフェニルスズクロラ
イドを用いた態様のみが示されている。
【0008】しかしながら、該公報には、防汚剤とし
てビスダイセンを用い、またロジンなどを配合した防汚
塗料およびその防汚性、貯蔵安定性などの効果について
は何ら記載も示唆もされていない。このように従来、公
知の上記文献〜のいずれの防汚剤組成物においても
その貯蔵安定性の点については全く考慮されておらず、
防汚性と貯蔵安定性のバランスの点で、更なる改良の余
地があった。
【0009】本発明者らは、上記問題点を解決するため
鋭意研究を重ねた結果、(A)ビスジメチルジチオカル
バモイルエチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛と、
(B)(メタ)アクリレート樹脂と、(C)特定の数平
均分子量のポリエーテルシリコーンと、(D)特定の分
子量の一塩基酸またはその金属塩とを含有する防汚塗料
組成物は、海中生物、ヒドロ虫に対する防汚性能に優れ
た塗膜を漁具・漁網表面に形成でき、かつ長期間の貯蔵
安定性にも優れることなどを見出して本発明を完成する
に至った。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、ヒドロ虫等の腔
腸動物、海藻などの水中生物に対して優れた防汚性を示
す塗膜を形成し得るとともに貯蔵安定性にも優れた汚剤
組成物、ならびにそれを用いた漁具・漁網および水中構
造物、それらの防汚処理方法を提供することを目的とし
ている。
【0011】
【発明の概要】本発明に係る防汚塗料組成物は、(A)
ビスジメチルジチオカルバモイルエチレンビスジチオカ
ルバミン酸亜鉛と、(B)(メタ)アクリレート樹脂
と、(C)数平均分子量が500〜20,000のポリエーテル
シリコーンと、(D)分子量が250以上の一塩基酸また
はその金属塩とを含有する。
【0012】前記防汚塗料組成物は、前記の(A)成
分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の合計10
0重量部に対して、(A)成分を1〜25重量部、(B)成
分を5〜20重量部、(C)成分を0.1〜10重量部および
(D)成分を0.1〜15重量部の範囲で含有することが好
ましく、さらには、前記(A)成分を5〜15重量部、
(B)成分を8〜15重量部、(C)成分を2〜5重量部お
よび(D)成分を1〜5重量部の範囲で含有することが望
ましい。
【0013】前記防汚塗料組成物は、前記(メタ)アク
リレート樹脂(B)が(メタ)アクリル酸エステル成分
単位を含有する共重合体であることが好ましく、より好
ましくはメチル(メタ)アクリレート・ブチル(メタ)
アクリレート・エチル(メタ)アクリレート共重合体で
あることが望ましい。本発明においては、前記(メタ)
アクリレート樹脂(B)は、脂肪族カルボン酸金属(メ
タ)アクリレート成分単位を含有する金属塩含有共重合
体であってもよく、また、シリル(メタ)アクリレート
成分単位を含有するシリルエステル共重合体であっても
よい。
【0014】また、前記ポリエーテルシリコーン(C)
は、そのHLBが1〜13の範囲にあるポリエーテルシリコ
ーンであることが好ましい。また、前記一塩基酸または
その金属塩(D)は、ロジンまたはその金属塩であるこ
とが望ましい。本発明に係る防汚塗膜は、前記防汚塗料
組成物から形成された防汚塗膜であることを特徴とす
る。
【0015】本発明に係る漁具・漁網は、防汚塗料組成
物から形成された前記防汚塗膜で被覆されていることを
特徴とする。本発明による漁具・漁網の防汚方法は、漁
具・漁網などの基材の表面を、上記防汚塗料組成物から
形成された前記防汚塗膜で被覆することを特徴とする。
また本発明による防汚塗料組成物の貯蔵安定化方法は、
ビスジメチルジチオカルバモイルエチレンビスジチオカ
ルバミン酸亜鉛(A)と、(メタ)アクリレート樹脂
(B)と、数平均分子量が500〜20,000のポリエーテル
シリコーン(C)とを含有する防汚塗料組成物に、安定
化剤として、ロジンを上記(C)成分100重量部に対し
て5〜2,000 重量部の量で配合することを特徴とす
る。
【0016】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る防汚塗料組成
物、その塗膜、その塗膜で被覆された漁具・漁網および
水中構造物ならびにこの防汚塗料組成物を使用した基材
の防汚方法について、順次、具体的に説明する。防汚塗料組成物 本発明に係る防汚塗料組成物には、(A)ビスジメチル
ジチオカルバモイルエチレンビスジチオカルバミン酸亜
鉛と、(B)(メタ)アクリレート樹脂と、(C)数平
均分子量が500〜20,000のポリエーテルシリコーンと、
(D)分子量が250以上の一塩基酸またはその金属塩と
が含有されている。
【0017】この防汚塗料組成物に含まれるこれら4成
分は、いずれも公知物質であり、それらの一部を組合せ
て配合した防汚剤はこれまでにも開示されているが、必
ずしも防汚性が充分でなくさらに塗料の貯蔵安定性に欠
けるものであった。これに対し、本発明に係るこれらの
4成分の組合せによる組成物は、従来の防汚塗料組成物
にはなかった新規なものであり、それぞれの成分が示す
公知の効果に加えて、これらの成分の各効果から予測で
きない、しかも従来の防汚塗料組成物にない特徴が発揮
される。すなわち、この防汚塗料組成物を、漁具表面に
塗設し、また漁網に含浸させれば、防汚作用の選択性が
高く、海中生物、とりわけ他の防汚物質では有効に働か
ないヒドロゾ虫、海藻類に有効に作用する塗膜を形成す
ることができる。また得られる塗膜は、漁網などの紐状
物基材に対する付着性に優れている。
【0018】また、この防汚塗料組成物は、貯蔵中に防
汚薬剤の化学変化に基づく変質・劣化により防汚性能が
低下することが抑制され、貯蔵安定性が飛躍的に向上し
ている。以下、これら各成分についてさらに詳説する。 (A)ビスジメチルジチオカルバモイルエチレンビスジ
チオカルバミン酸亜鉛 本発明で用いられるビスジメチルジチオカルバモイルエ
チレンビスジチオカルバミン酸亜鉛(A)は、水不溶性
の有機防汚薬剤であり、下記の式で表わされる。
【0019】
【化1】
【0020】このビスジメチルジチオカルバモイルエチ
レンビスジチオカルバミン酸亜鉛(A)は、分散性の観
点から、特に平均粒子径が8μm以下であることが好ま
しい。 (B)(メタ)アクリレート樹脂 (メタ)アクリレート樹脂としては、付着性維持の観点
からその酸価は、0.5〜20が好ましく、特に1〜15がよ
り好ましい。また(メタ)アクリレート樹脂のガラス転
移点は、通常は−30℃〜+20℃、特に−25℃〜0℃が好
ましい。平均分子量は特に限定されるものではないが、
通常、数平均分子量3,000〜200,000好ましくは5,000〜8
0,000のものが使用される。
【0021】上記(メタ)アクリレート樹脂を製造する
には、得られる樹脂中に(メタ)アクリル酸成分単位ま
たは(メタ)アクリル酸エステル成分単位を50重量%以
上含有し、かつ得られる樹脂の特性が上記範囲となるよ
うにモノマー組成を適宜選択し、公知の方法、たとえば
溶液ラジカル重合法などにより重合させればよい。この
ような(メタ)アクリレート樹脂を合成する際に用いら
れるモノマーとしては、通常使用される(メタ)アクリ
ル酸、(メタ)アクリル酸エステルの他にスチレン、ア
ルキッド樹脂、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート
(2−HEMA)、金属アクリルなども共重合用モノマーと
して使用できる。
【0022】上記共重合可能なモノマーとして、さらに
具体的には、例えば、アクリル酸またはメタクリル酸の
炭素数1〜18のアルキルエステルまたはシクロアルキ
ルエステルが挙げられ、これらにはアクリル酸またはメ
タクリル酸のメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピ
ル、ブチル(n-,i-,t-)、ヘキシル、2−エチルヘキシ
ル、n-オクチル、デシル、ラウリル、ステアリル、シク
ロヘキシルなどのエステルが含まれる。この中でとく
に、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレートが好ましく用い
られる。
【0023】さらに共重合可能な他のモノマーとして、
アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸メトキシエチ
ル、アクリル酸エトキシブチル、メタクリル酸メトキシ
ブチル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エ
トキシブチル等のアクリル酸またはメタクリル酸の炭素
数2〜18のアルコキシエステル;N,N-ジメチルアミノエ
チルアクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリ
レート、N,N-ジメチルアミノプロピルアクリレート、N,
N-ジメチルアミノプロピルメタクリレート等のアクリル
酸またはメタクリル酸のアミノアルキルエステル等、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、
ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチル
アクリレートなどの水酸基含有重合性不飽和モノマーな
どが挙げられる。
【0024】また、本発明では、(メタ)アクリレート
樹脂(B)としては、脂肪族カルボン酸金属(メタ)ア
クリレート成分単位を含有する金属塩含有共重合体であ
ってもよい。この脂肪族カルボン酸金属塩含有共重合体
は、脂肪族カルボン酸金属塩と、通常使用される(メ
タ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルなどの共
重合性モノマーとを、公知の方法、たとえば溶液ラジカ
ル重合法などにより重合させて得られる共重合体であ
る。
【0025】上記脂肪族カルボン酸金属塩としては、例
えば、銅、鉄、亜鉛、スズ、マンガン、クロム、ニッケ
ル、コバルト、アルミニウム、ナトリウム、カリウム、
マグネシウム、カルシウム、バリウムなどの脂肪族カル
ボン酸塩などが挙げられる。また、この脂肪族カルボン
酸金属塩形成用の脂肪族カルボン酸として、好ましくは
炭素原子数1〜18のアルキル基を有するカルボン酸が
用いられる。炭素原子数1〜18のアルキル基として
は、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、
イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル
基、s-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、t-ペ
ンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシ
ル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、n-オクチル基、
イソオクチル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシ
ル基、n-ドデシル基、n-トリデシル基、n-テトラデシル
基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル
基、オクタデシル基などが挙げられる。他に、使用可能
な脂肪族カルボン酸としては、オレイン酸、リノール
酸、リノレン酸、アラキドン酸などを例示できる。
【0026】さらに、本発明では、(メタ)アクリレー
ト樹脂(B)としては、シリル(メタ)アクリレート成
分単位を含有するものであってもよい。このようなシリ
ル(メタ)アクリレート成分単位を含有する(メタ)ア
クリレート樹脂(B)は、例えばクロルシランなどのハ
ロゲン化シラン(ハロゲン基としてフッ素、塩素、臭素
など)と(メタ)アクリル酸とを反応させてシリル(メ
タ)アクリレートなどの共重合用モノマーを準備し、こ
れらシリル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸
とを、公知の方法、たとえば溶液ラジカル重合法などに
より重合させて得られる共重合体である。本発明では、
これらの(メタ)アクリレート樹脂を組合わせて用いて
もよい。
【0027】(C)ポリエーテルシリコーン 本発明で用いられるポリエーテルシリコーン(C)は、
オキシアルキレン基含有鎖状オルガノポリシロキサンで
あって、通常ポリエーテル変性シリコーンと称される化
合物であり、中でも、下記の一般式で表わされるポリエ
ーテル変性シリコーンが好ましく用いられる。
【0028】
【化2】
【0029】上記の式において、Rは、それぞれ独立に
炭素原子数1〜3のアルキル基であり、具体的には、メ
チル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基など
が挙げられる。中でも、メチル基が好ましい。R1 は、
炭素原子数1〜4のアルキレン基であり、具体的には、
メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基な
どが挙げられる。中でも、エチレン基、プロピレン基が
好ましい。
【0030】R2 は、水素原子または炭素原子数1〜1
5のアルキル基である。炭素原子数1〜15のアルキル
基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロ
ピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、
t-ブチル基、s-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル
基、t-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イ
ソヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、n-オク
チル基、イソオクチル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-
ウンデシル基、n-ドデシル基、n-トリデシル基、n-テト
ラデシル基、ペンタデシル基などが挙げられる。R2
しては、水素原子、メチル基が好ましい。
【0031】R3 は、−(C24O)a−(C36O)b
− で示されるオキシアルキレン基であり、式中のaは
1〜50、好ましくは5〜23の数であり、bは0〜3
0、好ましくは0〜9の数である。上記mは、1〜7,
000、好ましくは50〜150の数であり、nは、1
〜50、好ましくは3〜10の数である。
【0032】本発明で用いられるポリエーテルシリコー
ン(オキシアルキレン基含有鎖状オルガノポリシロキサ
ン)(C)は、下記の式で示される親水性親油性バラン
ス(HLB)が1〜13、好ましくは2〜7、より好ましく
は3.5〜5.5の範囲内にある。本発明において、親
水性親油性バランス(HLB)が上記範囲内にあるポリ
エーテルシリコーンを用いると、防汚性に優れ、しかも
長期に亘って優れた防汚性を示す塗膜を形成し得る防汚
塗料組成物が得られる。
【0033】HLB=(高分子中のポリオキシエチレン
の重量%)/5 このHLBの値が大きいほど親水性が大きいことを示
す。本発明で用いられるポリエーテルシリコーン(C)
は、数平均分子量が通常500〜20,000、好ましくは2,000
〜20,000、特に好ましくは5,000〜15,000の範囲内にあ
る。数平均分子量が上記範囲内にあるポリエーテルシリ
コーン(C)を用いると、得られる防汚塗料組成物から
なる塗膜(防汚塗膜)において、含まれるポリエーテル
シリコーン(C)の塗膜表面への移行が徐々に行なわ
れ、この移行に伴い塗膜中に含まれるビスジメチルジチ
オカルバモイルエチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛
(A)も塗膜表面へ徐々に移行するため、この防汚塗料
組成物の塗膜は、長期に亘って優れた防汚性を示す。こ
のように、本発明で用いられるポリエーテルシリコーン
(C)は、ビスジメチルジチオカルバモイルエチレンビ
スジチオカルバミン酸亜鉛(A)の塗膜表面への溶出を
コントロールする役割を果たす。
【0034】(D)一塩基酸またはその金属塩 本発明では、防汚塗料組成物を基材表面に塗布した場合
の基材との付着性を向上させるとともに、防汚塗料組成
物を長期間、保存安定化させるために、一塩基酸または
その金属塩(D)を防汚塗量組成物に含めている。一塩
基酸としては、その分子量が250以上、好ましくは2
70〜800のものが用いられる。このような分子量の
一塩基酸またはその塩を用いると、本防汚塗料組成物の
長期保存安定性が良好となる傾向がある。
【0035】このような分子量250以上の一塩基酸とし
て、具体的には、例えば、アビエチン酸、ネオアビエチ
ン酸、d−ピマル酸、イソ−d−ピマル酸、ポドカルプ
酸、ジテルペン酸、バーサチック酸、ノナデカン酸、ア
ラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モ
ンタン酸、メリシン酸、リノレン酸、リノール酸、オレ
イン酸、エイコセン酸、エルカ酸、エレオステアリン
酸、アラキドン酸、リカン酸、リシノール酸、ステアリ
ン酸、パルミチン酸などの高級脂肪酸が挙げられる。本
発明ではこれらを混合して用いてもよい。例えば、各種
一塩基酸の混合物であるロジンも使用できる。その中で
も特にロジンが好ましく用いられる。
【0036】なお、ロジンは、例えば、特開平6-93214
号公報に開示されているように、従来、船底防汚塗料の
うちでも、特に、非スズ系加水分解型防汚塗料などに専
ら展色剤として配合されていた天然樹脂である。そこで
は防汚塗膜中に含まれるロジンは、海水に対して微溶解
性を有するため、ロジンは、専ら、防汚薬剤を適正に溶
出するための展色剤としてのみ利用されている。
【0037】これに対して、本発明においては、防汚塗
料組成物中における、分子量250以上の一塩基酸または
その金属塩、特にロジンの塗料安定化作用を新たに見出
しており、本発明では、ロジンなどを主として当該組成
物の安定化剤として添加している。上記組成物に分子量
250以上の一塩基酸またはその金属塩、好ましくはロジ
ンが添加されていると該防汚塗料組成物の貯蔵中の化学
変化を有効に防止できるが、その理由は定かでない。ロ
ジンは、ガムロジン、トールロジン、ウッドロジンに分
類されるが、本発明では、組成物の安定化に最も有効に
作用するロジンを使用すればよい。
【0038】一塩基酸の金属塩としては、上記の酸の亜
鉛塩、銅塩、鉄塩、マンガン塩、コバルト塩、カリウム
塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩な
どが挙げられる。本発明の防汚塗料組成物においては、
上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)
成分の合計100重量部に対して、(A)成分を1〜25重量
部、好ましくは5〜15重量部で、(B)成分を固形分
として5〜20重量部、好ましくは8〜15重量部で、
(C)成分を0.1〜10重量部好ましくは2〜5重量部
で、および(D)成分を0.1〜15重量部、好ましくは1
〜5重量部の範囲で含有することが望ましい。
【0039】上記のような量で各成分を含有している
と、得られる防汚塗料組成物は長期保存安定性に優れ、
しかも得られる塗膜は防汚性に優れる傾向がある。特
に、この防汚塗料組成物中にこのような量で含まれる一
塩基酸またはその金属塩(D)は、上記ポリエーテルシ
リコーン(C)との相溶性に優れ、さらに塗膜の付着性
を増すとともに上記組成物の長期間の安定化を図ること
ができる。
【0040】また、本発明に係る防汚塗料組成物おいて
は、オキシアルキレン基含有鎖状オルガノポリシロキサ
ン(C)100重量部に対して、ビスジメチルジチオカル
バモイルエチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛(A)
は、10〜25,000重量部、好ましくは100〜1,000重量部、
さらに好ましくは200〜400重量部の割合で用いられる。
ポリエーテルシリコーン(C)と、ビスジメチルジチオ
カルバモイルエチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛
(A)とを上記のような割合で配合すると、ヒドロ虫等
の腔腸動物に対しても優れた防汚性を示す塗膜を形成し
得る防汚塗料組成物が得られる。同様の理由により、ポ
リエーテルシリコーン(C)100重量部に対して、(メ
タ)アクリレート樹脂(B)は、200〜2000重量部、好
ましくは500〜1000重量部、一塩基酸またはその金属塩
(D)は、5〜2000重量部、好ましくは50〜300重量部の
割合で含まれることが望ましい。
【0041】<任意成分>本発明の防汚塗料組成物に
は、前記必須成分(A)〜(D)の他に、任意成分とし
て従来より公知の各種有効成分を混合使用しても良く、
このように種々の任意成分をさらに配合することによ
り、種々の汚損生物に対して一層バランスのとれた効果
を期待できる。
【0042】例えば、本発明に係る防汚塗料組成物(水
中防汚剤組成物)には、必須の上記各量の成分(A)〜
(D)に加えて、通常有機溶剤を含み、さらに必要に応
じて、展色剤、液状ないし固形の撥水性を有するポリオ
レフィン類、体質顔料、着色顔料、沈降防止剤、消泡
剤、タレ止め剤などが含まれていてもよい。展色剤とし
ては、例えば、必須成分の上記(メタ)アクリレート樹
脂(B)の他に、ビニル樹脂、変性ビニル樹脂、スチレ
ン・ブタジエン共重合樹脂などを、本発明の目的を損な
わない範囲で配合することができる。これらの樹脂は、
防汚塗料組成物の塗膜に強度を与えるとともに防汚剤の
溶出を抑制する効果がある。したがって、これらの樹脂
は、防汚塗料組成物の塗膜に長期に亘って防汚性を発揮
させる場合などに有効である。
【0043】また、本発明に係る防汚塗料組成物中に、
液状ないし固形の撥水性を有するポリオレフィン類を、
本発明の目的を損なわない範囲で配合することができ
る。上記液状ないし固形の撥水性を有するポリオレフィ
ン類は撥水性であり、具体的には、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブテンなどが挙げられる。中でも、ポ
リブテンが好ましいがこのようなポリブテンは、たとえ
ば日本石油株式会社よりLV−10、LV−100、H
V−300、HV−3000等の商品名で市販されてい
る。このようなポリオレフィン類は、単独で用いること
ができるし、また2種以上組み合わせて用いることがで
きる。上記のようなポリオレフィン類を、本発明に係る
防汚塗料組成物中に配合すると、優れた防汚性能を維持
しつつ、防汚塗料組成物のコストダウンを図ることがで
きる。しかしながら、ワックス類は防汚性能の観点から
含めないほうが望ましい。
【0044】<防汚塗料組成物の調製>本発明に係る防
汚塗料組成物は、常法に従って調製することができる。
例えば、本発明に係る防汚塗料組成物は、ビスジメチル
ジチオカルバモイルエチレンビスジチオカルバミン酸亜
鉛(A)と、(メタ)アクリレート樹脂(B)と、上記
のポリエーテルシリコーン(C)と、上記の一塩基酸ま
たはその金属塩(D)とを、それぞれ上記配合量で用
い、必要に応じて、上記有機溶剤、ビニル樹脂等の展色
剤、液状ないし固形の撥水性ポリオレフィン類、パラフ
ィン類、体質顔料、着色顔料、沈降防止剤、消泡剤、タ
レ止め剤等を、ボールミル、ビーズミル、アトライター
等を用いて混合分散するか、ディスパーで混合溶解する
ことにより得ることができる。
【0045】<上記組成物の含浸・塗装方法>本発明に
係る防汚塗料組成物を漁具・漁網の他、船底、水中構造
物など各種被塗物基材表面に含浸・塗布するには、以下
のようにすればよい。例えば、該防汚塗料組成物にて漁
網の防汚処理(表面被覆処理)を行うには、容器内に該
組成物を入れておき、その容器内に漁網を浸漬する方
法、あるいは漁網表面に繰り返し該組成物を注ぐ方法な
どが挙げられる。この防汚処理では、防汚塗料組成物を
漁網内部に含浸させるとともに漁網表面に付着させる。
この場合浸漬する浸し塗りは、操作が簡単で防汚塗料組
成物のロスも少ない。
【0046】また、船底、水中構造物などの基材表面に
該防汚塗料組成物を塗布するには、例えば、刷毛塗り、
吹付け塗り、ローラー塗りなどの手段で、対象物(基
材)表面に防汚塗料組成物を、塗布または付着させるこ
とができる。該防汚塗料組成物の含浸・塗布・付着量
は、とくに制限はないが一般には5〜400g/m2の範囲で
ある。塗膜の乾燥は、室温で行うことができるが、必要
に応じて約200℃までの温度で加熱乾燥を行ってもよ
い。
【0047】<漁具・漁 網>本発明に係る防汚塗料組
成物は、海藻類だけでなくヒドロ虫などの腔腸動物に対
しても優れた防汚性を発揮する塗膜を基材表面に形成す
ることができるため、海藻、スライムなどの付着を防止
することが求められる漁具・漁網用の防汚塗料として適
する。特にポリエーテルシリコーンを含むため漁具・漁
網には好適である。対象となる漁網はその種類を問わな
い。とりわけ養殖魚への様々な悪影響を軽減できるとと
もに漁網寿命を大幅に伸ばすことができることから、近
海で海中に長期定置される漁網、海水に長く漬けられ魚
餌などに汚染されやすい養殖用漁網に好適である。した
がって定置網、養殖網の場合、従来の防汚塗料の使用で
生じる著しい経済的損失は大幅に改善できる。
【0048】本発明に係る防汚塗料組成物では、特に、
ポリエーテルシリコーン(C)とビスジメチルジチオカ
ルバモイルエチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛(A)
との配合割合等の条件を適宜選択することにより、漁網
に防汚処理して形成された塗膜が漁網として使用後、例
えば、3〜4カ月で剥離し易いようにコントロールする
ことができる。したがって、一度使用した漁網に付着し
ている塗膜を簡単に除去することができるので、塗膜除
去後、その使用済みの漁網に対して再度、防汚塗料組成
物による防汚処理が容易に行える。
【0049】したがって、本発明に係る防汚塗料組成物
は、従来のように漁網の取り替えをしなくて済むという
メリットがあり、漁網の防汚処理に特に適している。ま
た、漁具としては、たとえば、漁網に使用される浮き
子、ロープなどが適用の対象となる。 <船底・水中構造物等>本発明に係る防汚塗料組成物
は、上述したように、海藻だけでなく、ヒドロ虫等の腔
腸動物に対しても優れた防汚性を発揮する塗膜を形成す
ることができるため、船舶の船底、水中構造物等に対す
る防汚処理にも適している。
【0050】また、例えばブイ、パイプライン、海上タ
ンク、橋梁、港湾施設等の水中または海洋構造物、海洋
機器、船舶の船底なども本発明に係る防汚塗料の適用の
対象となる。本発明に係る防汚塗料組成物を、船舶底、
水中構造物などの基材に塗装する場合には、基材にはウ
ォッシュプライマー、ジンクエポキシ系ショッププライ
マーなどのプライマー類;塩化ゴム系、エポキシ系等の
下塗りプライマー類;塩化ゴム系、エポキシ系等の中塗
り、上塗り塗料をそれぞれ塗布して形成させた塗膜、お
よびプライマー、下塗りプライマー、中塗り塗料を順次
塗装して形成させた複層塗膜が施されていても構わな
い。
【0051】
【発明の効果】本発明に係る防汚塗料組成物は、長期間
安定に保存でき、しかも該防汚塗料組成物からなる塗膜
は、ヒドロ虫等の腔腸動物、海藻などの水中生物に対し
て優れた防汚性を示す。上記のような効果を有する、本
発明に係る防汚塗料組成物は、漁網・漁具、水中構造物
などの防汚処理に好適であり、特に漁網・漁具の防汚処
理に好適に用いることができる。
【0052】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定
されるものではない。なお、実施例および比較例で用い
た防汚塗料組成物の組成は第1表に示す通りである。
【0053】
【表1】
【0054】
【実施例1〜3および比較例1〜3】上記第1表に示し
た防汚剤組成物を各々2分し、貯蔵促進試験として一方
は20℃、他方は40℃のもとでそれぞれ3週間貯蔵を
行った。次にこれらの防汚塗料組成物(漁網防汚剤)を
それぞれポリエチレン製無結節網(7節、400デニー
ル/50本)に浸漬塗布して風乾した後に、5カ月間、
高知県宿毛湾の海面下約3mに浸漬保持し、網に対する
海中生物の付着状況を調査した。
【0055】その結果を第2表に示す。
【0056】
【表2】
【0057】第2表から理解されるように、ロジンなど
を含む本発明の防汚塗料組成物(漁網防汚剤)を使用し
た実施例1〜3では、漁網表面への水中生物の付着は認
められなかったが、ロジンを含まない防汚塗料組成物
(漁網防汚剤)を使用した比較例1〜3においては、漁
網表面に生物が付着し、明らかに防汚塗料組成物の防汚
性能の貯蔵中における低下が示されている。ワセリンを
加えている比較例3においても、他の比較例と同様に防
汚性は改善されていない。
【0058】これらの結果から、ビスジメチルジチオカ
ルバモイルエチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛(A)
を防汚剤として含み、展色剤などとして(メタ)アクリ
レート樹脂(B)、特定のポリエーテルシリコーン
(C)を含み、および安定化剤などとしてロジンに代表
される特定の一塩基酸又はその塩(D)を含む本発明の
防汚塗料組成物からなる漁網防汚塗料は、漁網に対して
非常に優れた防汚性を発揮するとともに、顕著な貯蔵安
定性も有することが示された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 183/04 C09D 183/04 193/04 193/04 (72)発明者 松 岡 巌 広島県大竹市明治新開1番地の7 中国塗 料株式会社内 Fターム(参考) 4H011 AD01 BA01 BB13 BC01 BC19 DA17 DH02 DH04 DH07 DH13 4J038 BA231 BA232 CG141 CG142 DF011 DF012 DL151 DL152 GA06 JA38 JC06 KA05 KA09 MA08 MA10 NA03 NA05 NA26 PA19 PB07 PC02 PC10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ビスジメチルジチオカルバモイルエ
    チレンビスジチオカルバミン酸亜鉛と、 (B)(メタ)アクリレート樹脂と、 (C)数平均分子量が500〜20,000のポリエーテルシリ
    コーンと、 (D)分子量が250以上の一塩基酸またはその金属塩と
    を含有することを特徴とする防汚塗料組成物。
  2. 【請求項2】前記の(A)成分、(B)成分、(C)成
    分および(D)成分の合計100重量部に対して、(A)
    成分を1〜25重量部、(B)成分を5〜20重量部、(C)
    成分を0.1〜10重量部および(D)成分を0.1〜15重量部
    の範囲で含有することを特徴とする請求項1に記載の防
    汚塗料組成物。
  3. 【請求項3】前記の(A)成分、(B)成分、(C)成
    分および(D)成分の合計100重量部に対して、(A)
    成分を5〜15重量部、(B)成分を8〜15重量部、(C)
    成分を2〜5重量部および(D)成分を1〜5重量部の範囲
    で含有することを特徴とする請求項1に記載の防汚塗料
    組成物。
  4. 【請求項4】前記(メタ)アクリレート樹脂(B)が
    (メタ)アクリル酸エステル成分単位を含有する共重合
    体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の防汚塗料組成物。
  5. 【請求項5】前記(メタ)アクリレート樹脂(B)が、
    メチル(メタ)アクリレート・ブチル(メタ)アクリレ
    ート・エチル(メタ)アクリレート共重合体であること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防汚塗料
    組成物。
  6. 【請求項6】前記(メタ)アクリレート樹脂(B)が、
    脂肪族カルボン酸金属(メタ)アクリレート成分単位を
    含有する金属塩含有共重合体であることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の防汚塗料組成物。
  7. 【請求項7】前記(メタ)アクリレート樹脂(B)が、
    シリル(メタ)アクリレート成分単位を含有するシリル
    エステル共重合体であることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の防汚塗料組成物。
  8. 【請求項8】前記ポリエーテルシリコーン(C)のHLBが
    1〜13の範囲にあることを特徴とする請求項1〜7のい
    ずれかに記載の防汚塗料組成物。
  9. 【請求項9】前記一塩基酸またはその金属塩(D)が、
    ロジンまたはその金属塩であることを特徴とする請求項
    1〜8のいずれかに記載の防汚塗料組成物。
  10. 【請求項10】請求項1〜9項のいずれかに記載された
    前記防汚塗料組成物から形成されたことを特徴とする防
    汚塗膜。
  11. 【請求項11】請求項1〜9項のいずれかに記載された
    防汚塗料組成物から形成された防汚塗膜で被覆されたこ
    とを特徴とする漁具または漁網。
  12. 【請求項12】基材の表面を、請求項1〜9のいずれか
    に記載された防汚塗料組成物から形成された防汚塗膜で
    被覆することを特徴とする漁具または漁網の防汚方法。
  13. 【請求項13】ビスジメチルジチオカルバモイルエチレ
    ンビスジチオカルバミン酸亜鉛(A)と、(メタ)アク
    リレート樹脂(B)と、数平均分子量が500〜20,000ポ
    リエーテルシリコーン(C)とを含有する防汚塗料組成
    物に、安定化剤としてロジンを上記(C)成分100重量
    部に対して5〜2,000重量部の量で、配合することを特
    徴とする防汚塗料組成物の貯蔵安定化方法。
JP2000271703A 2000-09-07 2000-09-07 防汚塗料組成物、その塗膜、その塗膜で被覆された漁具・漁網および漁具・漁網の防汚方法 Pending JP2002080778A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000271703A JP2002080778A (ja) 2000-09-07 2000-09-07 防汚塗料組成物、その塗膜、その塗膜で被覆された漁具・漁網および漁具・漁網の防汚方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000271703A JP2002080778A (ja) 2000-09-07 2000-09-07 防汚塗料組成物、その塗膜、その塗膜で被覆された漁具・漁網および漁具・漁網の防汚方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002080778A true JP2002080778A (ja) 2002-03-19

Family

ID=18757948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000271703A Pending JP2002080778A (ja) 2000-09-07 2000-09-07 防汚塗料組成物、その塗膜、その塗膜で被覆された漁具・漁網および漁具・漁網の防汚方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002080778A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004007219A1 (ja) 2002-07-15 2004-01-22 Nsk Ltd. 車輪支持用転がり軸受ユニット
JP2006193731A (ja) * 2004-12-17 2006-07-27 Chugoku Marine Paints Ltd 水性防汚組成物、防汚被膜、および該被膜で被覆された漁網
JP2007056052A (ja) * 2005-08-22 2007-03-08 Dow Corning Toray Co Ltd オルガノポリシロキサン組成物、塗料添加剤および防汚塗料組成物
JP2008001804A (ja) * 2006-06-22 2008-01-10 Nkm Coatings Co Ltd 水系防汚塗料組成物
JP2009203342A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Kanae Toryo Kk 防汚塗料組成物
JP2009203341A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Nitto Kasei Co Ltd 防汚塗料組成物
JP2010065241A (ja) * 2008-09-08 2010-03-25 Nisshin Steel Co Ltd 水性エマルション処理液およびそれを用いた化成処理鋼板
JP2012051835A (ja) * 2010-09-01 2012-03-15 Kinki Univ 無機系抗菌剤及びその製造方法
WO2017220097A1 (en) * 2016-06-22 2017-12-28 Hempel A/S Controlled release antifouling coating composition via biocide interaction
WO2018062267A1 (ja) 2016-09-29 2018-04-05 日東電工株式会社 構造物上の塗膜、塗膜を形成するための塗料セット及び下塗層用塗料並びに塗工方法
JP2018080275A (ja) * 2016-11-17 2018-05-24 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜およびこれらの用途
CN109777298A (zh) * 2017-11-15 2019-05-21 佐敦有限公司 防污涂料组合物
WO2019189696A1 (ja) 2018-03-28 2019-10-03 日東電工株式会社 下塗層形成用組成物、下塗層、及び塗膜
WO2019189694A1 (ja) 2018-03-28 2019-10-03 日東電工株式会社 下塗層形成用組成物、下塗層、及び塗膜

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004007219A1 (ja) 2002-07-15 2004-01-22 Nsk Ltd. 車輪支持用転がり軸受ユニット
JP2006193731A (ja) * 2004-12-17 2006-07-27 Chugoku Marine Paints Ltd 水性防汚組成物、防汚被膜、および該被膜で被覆された漁網
JP2007056052A (ja) * 2005-08-22 2007-03-08 Dow Corning Toray Co Ltd オルガノポリシロキサン組成物、塗料添加剤および防汚塗料組成物
JP2008001804A (ja) * 2006-06-22 2008-01-10 Nkm Coatings Co Ltd 水系防汚塗料組成物
JP2009203342A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Kanae Toryo Kk 防汚塗料組成物
JP2009203341A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Nitto Kasei Co Ltd 防汚塗料組成物
JP2010065241A (ja) * 2008-09-08 2010-03-25 Nisshin Steel Co Ltd 水性エマルション処理液およびそれを用いた化成処理鋼板
JP2012051835A (ja) * 2010-09-01 2012-03-15 Kinki Univ 無機系抗菌剤及びその製造方法
WO2017220097A1 (en) * 2016-06-22 2017-12-28 Hempel A/S Controlled release antifouling coating composition via biocide interaction
CN109803533A (zh) * 2016-06-22 2019-05-24 汉伯公司 通过生物杀灭剂相互作用控释的防污涂料组合物
WO2018062267A1 (ja) 2016-09-29 2018-04-05 日東電工株式会社 構造物上の塗膜、塗膜を形成するための塗料セット及び下塗層用塗料並びに塗工方法
CN109790417A (zh) * 2016-09-29 2019-05-21 日东电工株式会社 结构物上的涂膜、用于形成涂膜的涂料盒及底涂层用涂料、以及涂敷方法
KR20190058478A (ko) 2016-09-29 2019-05-29 닛토덴코 가부시키가이샤 구조물 상의 도막, 도막을 형성하기 위한 도료 세트 및 하도층용 도료 그리고 도공 방법
CN109790417B (zh) * 2016-09-29 2022-03-29 日东电工株式会社 结构物上的涂膜、用于形成涂膜的涂料盒及底涂层用涂料、以及涂敷方法
JP2018080275A (ja) * 2016-11-17 2018-05-24 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜およびこれらの用途
CN109777298A (zh) * 2017-11-15 2019-05-21 佐敦有限公司 防污涂料组合物
CN109777298B (zh) * 2017-11-15 2022-07-12 佐敦有限公司 防污涂料组合物
WO2019189696A1 (ja) 2018-03-28 2019-10-03 日東電工株式会社 下塗層形成用組成物、下塗層、及び塗膜
WO2019189694A1 (ja) 2018-03-28 2019-10-03 日東電工株式会社 下塗層形成用組成物、下塗層、及び塗膜

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1457531B1 (en) Antifouling paint composition, antifouling paint films, and ships, underwater structures, fishing gear and fishing nets covered with the films
JP5615549B2 (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、塗膜付き基材、防汚性基材、基材表面への塗膜の形成方法および基材の防汚方法
WO2011118526A1 (ja) 防汚塗料組成物およびその用途
EP2128208A1 (en) Stain-proof coating composition, method for production of the composition, stain-proof coating film formed by using the composition, coated article having the coating film on the surface, and stain-proofing treatment method for forming the coating film
JP2002080778A (ja) 防汚塗料組成物、その塗膜、その塗膜で被覆された漁具・漁網および漁具・漁網の防汚方法
WO2018003135A1 (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚塗膜付き基材及びその製造方法、並びに防汚方法
JPH10168350A (ja) 防汚性塗料組成物
JP2008156511A (ja) 防汚塗料組成物
JP2002265849A (ja) 塗料組成物
JP2005097400A (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された船舶、水中構造物、漁具または漁網ならびにこれらの防汚方法
JP4902037B2 (ja) 防汚剤組成物、防汚処理基材、並びに基材の防汚処理方法
JP2006503953A (ja) 防汚塗料組成物
JP3733197B2 (ja) 防汚塗料組成物、この防汚塗料組成物から形成されている塗膜および該防汚塗料組成物を用いた防汚方法並びに該塗膜で被覆された船体、水中・水上構造物または漁業資材
JP2002080777A (ja) 防汚塗料組成物、その塗膜、その塗膜で被覆された船舶・水中構造物及び船舶・水中構造物の防汚方法
JP3906934B2 (ja) 水中防汚剤組成物、ならびにそれを用いた船体、漁網および水中構造物の防汚処理方法
JP2993574B2 (ja) 水中防汚剤組成物
KR20170077178A (ko) 방오도료 조성물, 방오도막, 방오도막 부착 기재, 방오성 기재, 방오도막 부착 기재의 제조방법 및 기재의 방오방법
JP2004300410A (ja) 塗料組成物及び共重合体
JP3910228B2 (ja) 水中防汚剤組成物、ならびにそれを用いた漁網および水中構造物の防汚処理方法
JP3362485B2 (ja) 漁網具防汚剤
JP2004196957A (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された船舶、水中構造物、漁具または漁網並びにこれらの防汚方法
JP3582772B2 (ja) 防汚性塗料組成物
JPH1129725A (ja) 塗料組成物
JPH04178309A (ja) 水中防汚剤組成物
JP3273033B2 (ja) 防汚性塗料組成物