JP2001504415A - レール車両の車体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 レール車両の車体が主として１つの下部フレーム（１）と、単数又は複数の部分から成る１つの床板（２）と、側壁部分（３）と、１つの屋根（４）とから成っている。床板（２）は車体の組立のための装置として役立っており、かつその幅により‐２つの互いに向かい合って位置する側壁部分（３）の厚さとあいまって‐車体幅の機能寸法を規定している。

Description

【発明の詳細な説明】 レール車両の車体 本発明は、主として１つの下部フレームと、単数又は複数の部分から成る１つ の床板と、側壁部分と、１つの屋根とから成るレール車両の車体に関する。 レール車両では一般的に車体の少なくとも下部フレームが鋼成形材又は軽金属 成形材から、これらを溶接により結合することで形成される。その場合、下部フ レームの側方の縦支持体の外側の横方向間隔は車体幅の機能寸法を規定する。他 面においてこの機能寸法を予め与えられた誤差の範囲内で実現する、ために、重 いかつ多くの費用を要する生産装置並びに工具が使用される。その他、溶接過程 時に発生する、特に縮みによる下部フレームの寸法変動は適当に考慮される必要 があると共に一般にはコストを要する矯正作業により後から補償されなければな らない。 本発明の課題は、冒頭に記載した形式の車体において特別簡単かつコスト的に 有利に特別な生産装置を要することなしに、かつ下部フレームの誤差を生じるこ となしに車体幅の機能寸法を獲得することにある。 この課題は本発明によれば、床板が車体の組立のための装置として役立ってお り、かつその幅により‐互いに反対側に位置する２つの側壁部分の厚さとあいま って‐車体幅の機能寸法を規定していることにより解決される。 本発明にもとづく車体ではもはや車体幅の機能寸法が下部フレームの構成によ って影響されない。それゆえ下部フレームについては、その幅に関して、かつレ ールへ向かう方向での寸法に関連して幅広い寸法誤差が許容される。下部フレー ムはその表面に関して、単数又は複数の部分から成る床板が大きな面積で支持さ れるように形成されるだけでよい。最も簡単な場合には合板から成る床板の、車 体幅の機能寸法のために必要な正確な幅は困難なく実現される。本発明にもとづ く車体は、特別にコスト的に有利であると共に、従来必要とされていた多費用を 要する生産装置が不必要であることにより任意の場所で製作可能である。 本発明の有利な構成が請求項２から１０までに記載されている。 次に、図面で原理的に示された実施例につき本発明を詳細に説明する。第１図 及び第２図は本発明にもとづき形成された車体の構成部材群を示す。第３図及び 第４図は第１図もしくは第２図に対する補完的な横断面を示す。第５図は第３図 に対する変化実施形を示す。 第１図及び第２図にもとづく車体は主としてそれぞれ、１つの下部フレーム１ と、１つの床板２と、側壁部分３と、第２図から看取される１つの屋根４とから 成る。主に縦方向の力伝達に役立つ下部フレーム１は横支持体１ｂと、中間の縦 支持体１ｃと、本実施例で第２図にもとづく側方の縦支持体１ａとから成る。１ つの部分から成る、又は第１図に示された分割線２ｂに相応して複数の部分から 成る床板２は下部フレーム１上に支持されて、これに結合されており、その場合 、下部フレーム１の中央軸線と床板の中央軸線とが互いに合致して配置されてい る。 床板２は車体の組立のための装置として、要するに側壁部分３のためのストッ パとして役立っており、かつこの形式でその幅と、２つの互いに反対側に位置す る側壁部分３の厚さとあいまって車体幅の機能寸法を規定している。下部フレー ム１の幅は上述の機能寸法に比して常に小さく、その場合、第３図によれば、下 部フレーム１と側壁部分３内に含まれる下方の縦支持体３ａとの間に、かつ、第 ４図によれば下部フレーム１の側方の縦支持体１ａと側壁部分３の外面との間に 横方向間隔が生じている。 側壁部分３はそれが床板２にもたらされ後に、力伝達可能に下部フレーム１に 継ぎ合わされる。力伝達を行う部材５としては第１図、第３図及び第５図から分 かる簡単な継合せアングル部材が役立てられ、この継合せアングル部材は一方で は下部フレーム１の横支持体１ｂに、かつ他方ではそれぞれの側壁部分３の下方 の縦支持体３ａ（第３図参照）に、又は床板２のスト ッパ成形材２ａ（第５図）にねじ固定される。第５図によれば、側壁部分３の下 方の縦支持体３ａはねじ５ａにより床板２の継合せ成形材２ａに保持され、その 場合、力の伝達は形状係合により協働する、側壁部分３と床板２との楔状の歯形 部６のところでの面圧縮により行われる。第２図及び第４図にもとづく車体の構 成では、下部フレーム１の側方の縦支持体１ａへの側壁部分３の力伝達可能な継 合せが結合ねじにより作用線５ｂ内で得られる。 床板２、側壁部分３及び屋根４はそれぞれ、一体形サンドイッチ構造に形成さ れており、その場合、２つの外側の屋根層は支持性及び絶縁性の構造発泡材によ り接着されている。この一体形サンドイッチ構造はさらに、簡単に取外しできる ように形成されていて外側からは見えない切取り箇所を‐例えば継合せ成形材２ ａ又は下方の縦支持体３ａのような‐隣合う構成部分に対して有している。この 種の屋根側の切取り箇所の形成のために、第３図によれば側壁部分３内には屋根 ４のために、又はオーバベルト７のためにさらに上方の固定用成形材３ｂが組み 込まれている。オーバベルト７の場合は、屋根４は両方の互いに反対側に位置す るオーバベルト７‐第２図参照‐に保持されている。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年１２月１５日（１９９８．１２．１５） 【補正内容】 この課題は本発明によれば、床板がその幅により、２つの互いに向かい合って 位置する側壁部分の厚さとあいまって車体幅の機能寸法を規定しており、その場 合、下部フレームが車体幅の機能寸法に比して小さな幅を有しており、かつ側壁 部分が力伝達可能に下部フレームに継ぎ合わされていることにより解決される。 本発明にもとづく車体ではもはや車体幅の機能寸法が下部フレームの構成によ って影響されない。それゆえ下部フレームについては、その幅に関して、かつレ ールへ向かう方向での寸法に関連して幅広い寸法誤差が許容される。下部フレー ムはその表面に関して、単数又は複数の部分から成る床板が大きな面積で支持さ れるように形成されるだけでよい。最も簡単な場合には合板から成る床板の、車 体幅の機能寸法のために必要な正確な幅は困難なく実現される。本発明にもとづ く車体は、特別にコスト的に有利であると共に、従来必要とされていた多費用を 要する生産装置が不必要であることにより任意の場所で製作可能である。 本発明の有利な構成が請求項２から８までに記載されている。 請求の範囲 1. 少なくとも、１つの下部フレーム（１）と、単数又は複数の部分から成る１ つの床板（２）と、側壁部分（３）と、１つの屋根（４）とから形成されたレー ル車両の車体において、 床板（２）がその幅により、２つの互いに向かい合って位置する側壁部分（ ３）の厚さとあいまって車体幅の機能寸法を規定しており、その場合、下部フレ ーム（１）が車体幅の機能寸法に比して小さな幅を有しており、かつ側壁部分（ ３）が力伝達可能に下部フレーム（１）に継ぎ合わされていることを特徴とする 車体。 2. それぞれの側壁部分（３）と下部フレーム（１）との間に、力を伝達する部 材（５）、例えば簡単な継合せアングル部材、により架橋される横方向間隔が存 在する、請求項１記載の車体。 3. 側壁部分（３）が、下部フレーム（１）に対応して配置される側方の縦支持 体（１ａ）の代わりに下方の縦支持体（３ａ）を有している、請求項１又は２記 載の車体。 4. 床板（２）がその縦縁に側壁部分（３）のためのストッパ成形材（２ａ）を 備えており、その場合、このストッパ成形材（２ａ）の横間隔が側壁部分（３） の厚さと関連して車体幅の機能寸法を規定して いる、請求項１から３までのいずれか１項記載の車体。 5. 床板（２）と側壁部分（３）とが力伝達可能に互いに結合されている、請求 項１から４までのいずれか１項記載の車体。 6. 床板（２）と側壁部分（３）とが楔状に形成された歯形部（６）を介して形 状係合的に協働しており、その場合、力の伝達がこれらの歯形部（６）における 側面押圧により行われている、請求項１から５までのいずれか１項記載の車体。 7. 床板（２）、側壁部分（３）及び屋根（４）の少なくともいずれか１つの構 成部分が一体形サンドイッチ構造で形成されている、請求項１から６までのいず れか１項記載の車体。 8. 一体形サンドイッチ構造が、簡単に取外しできるように形成されていて外か らは見えない切取り箇所を、例えば継合せ成形材（２ａ）又は縦支持体（３ａ） を、隣合う構成部分に対して有している、請求項７記載の車体。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ユルゲン シュナース ドイツ連邦共和国 ライヒリンゲン フォ ーゲルヴァルテ ３

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 主として１つの下部フレーム（１）と、単数又は複数の部分から成る１つの 床板（２）と、側壁部分（３）と、１つの屋根（４）とから成るレール車両の車 体において、 床板（２）が車体の組立のための装置として役立っており、かつその幅が、 互いに向かい合って位置する２つの側壁部分（３）の厚さとあいまって、車体幅 の機能寸法を規定していることを特徴とするレール車両の車体。 2. 下部フレーム（１）が車体幅の機能寸法に比して小さい幅を有している、請 求項１記載の車体。 3. 側壁部分（３）が力伝達可能に下部フレーム（１）に継ぎ合わされており、 この場合、相応する継合せが、下部フレーム（１）の中央軸線のところで方向決 めされた床板（２）の組付けの後に、かつその後に行われる側壁部分（３）の組 付けの後に初めて行われる、請求項１又は２記載の車体。 4. それぞれの側壁部分（３）と下部フレーム（１）との間に、力を伝達する部 材（５）、例えば簡単な継合せアングル部材、により架橋される横方向間隔が存 在する、請求項１から３までのいずれか１項記載の車体。 5. 側壁部分（３）が、下部フレーム（１）に対応し て配置される側方の縦支持体（１ａ）の代わりに下方の縦支持体（３ａ）を有し ている、請求項１から４までのいずれか１項記載の車体。 6. 床板（２）がその縦縁に側壁部分（３）のためのストッパ成形材（２ａ）を 備えており、その場合、このストッパ成形材（２ａ）の横間隔が側壁部分（３） の厚さと関連して車体幅の機能寸法を規定している、請求項１から５までのいず れか１項記載の車体。 7. 床板（２）と側壁部分（３）とが力伝達可能に互いに結合されている、請求 項１から６までのいずれか１項記載の車体。 8. 床板（２）と側壁部分（３）とが楔状に形成された歯形部（６）を介して形 状係合的に協働しており、その場合、力の伝達がこれらの歯形部（６）における 側面押圧により行われている、請求項１から７までのいずれか１項記載の車体。 9. 床板（２）、側壁部分（３）及び屋根（４）の少なくともいずれか１つの構 成部分が一体形サンドイッチ構造で形成されている、請求項１から８までのいず れか１項記載の車体。 10．一体形サンドイッチ構造が、簡単に取外しできるように形成されていて外か らは見えない切取り箇所を、例えば継合せ成形材（２ａ）又は縦支持体（３ａ） を、隣合う構成部分に対して有している、請求 項９記載の車体。