JP2000154803A - 油圧建設機械のエンジンラグダウン防止装置 - Google Patents

油圧建設機械のエンジンラグダウン防止装置

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JP2000154803A
JP2000154803A JP33035198A JP33035198A JP2000154803A JP 2000154803 A JP2000154803 A JP 2000154803A JP 33035198 A JP33035198 A JP 33035198A JP 33035198 A JP33035198 A JP 33035198A JP 2000154803 A JP2000154803 A JP 2000154803A
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control
torque
hydraulic pump
hydraulic
engine
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JP33035198A
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Koji Fujita
浩二 藤田
Yukihiko Sugiyama
幸彦 杉山
Hajime Yasuda
元 安田
Yoshinobu Owada
義宜 大和田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】原動機として大型のエンジンを採用した油圧建
設機械において、燃費の悪化及び黒煙の増加を生じるこ
となく、油圧アクチュエータを非操作状態から急操作す
る場合に発生するエンジンのラグダウンを低下させる。 【解決手段】操作レバー4aが操作されず、圧力スイッ
チ11がOFFの状態では、油圧ポンプ2は最小傾転に
あり、エンジン1はハイアイドル回転数にある。操作レ
バー4aが操作され、圧力スイッチ11がONになる
と、油圧ポンプ2の制御は最小傾転制御から減トルク制
御に切り換わり、所定時間ΔtA経過後定格トルク制御
に切り換わる。操作レバー4aが中立に戻され、圧力ス
イッチ11が再びOFFになると、所定時間ΔtB経過
後に油圧ポンプ2の制御は定格トルク制御から最小傾転
制御に切り換わる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧建設機械のエン
ジンラグダウン防止装置に係わり、特にラグダウンの大
きなエンジンを原動機として備えた油圧ショベル等の油
圧建設機械のエンジンラグダウン防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル等の油圧建設機械は、油圧
ポンプから吐出される圧油により油圧アクチュエータを
駆動しており、油圧ポンプは原動機により回転駆動さ
れ、原動機としては一般にディーゼルエンジンが用いら
れる。このディーゼルエンジンはガバナと呼ばれる燃料
噴射装置により燃料噴射量が制御され、回転数が制御さ
れる。この燃料噴射装置にはメカニカル方式と電子式が
あるが、これらはいずれも目標回転数と実回転数の偏差
(回転数偏差)に応じて燃料噴射量を調整するものであ
る。即ち、エンジン負荷負荷が増大し、回転数偏差が増
大すると燃料噴射量を増やし、実回転数を目標回転数に
近づける。この場合、エンジンが無負荷状態にあるとき
は、エンジン回転数は目標回転数よりも高いハイアイド
ル回転数となる。
【0003】このような燃料噴射装置を備えたエンジン
では、油圧アクチュエータを急操作しエンジンに急に負
荷が加わった時にエンジン回転が一瞬落ち込むラグダウ
ンという現象が発生する。これは、エンジンが無負荷状
態の時は、エンジン回転数は上記のようにハイアイドル
状態にあり、かつこの状態でのエンジンへの燃料供給量
は少ないのに対し、エンジンに急に負荷が加わったとき
は燃料噴射装置は燃料を多く供給しようとするが応答遅
れが発生し、燃料の供給が間に合わなくエンジン回転が
一瞬落ち込むからである。
【0004】このようなエンジンのラグダウンの防止技
術として、特開平1ー224419号公報の土木建設機
械のエンジン制御装置がある。この従来技術では、アク
チュエータへの供給流量を制御するコントロール弁の操
作状態を検出する手段を設け、コントロール弁が操作さ
れエンジンに負荷がかかっている状態からコントロール
弁が非操作状態になったことが検出されると、油圧ポン
プの傾転角を最低の吐出流量より大きい吐出流量に設定
し、エンジンに引きずり負荷を与えるものである。この
ようにエンジンに引きずり負荷を与えることにより、エ
ンジン回転数はハイアイドル回転数よりやや低い回転数
に制御され、ハイアイドル回転数まで上昇しないため、
その後のコントロール弁操作でエンジンに負荷が加わっ
ても回転数の落ち込みが小さくなり、ラグダウンが低減
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】建設機械の大型化に伴
い原動機であるエンジンが大型化してきている。エンジ
ンが大型化すると、ラグダウン回転数が大きくなる。こ
れは次の理由による。
【0006】1)エンジンが大きくなればなるほどエン
ジンの慣性が大きくなり負荷が大きくなるため、ラグダ
ウン回転数が大きくなり、エンジン回転が復帰するまで
の時間が長くなる。
【0007】2)大型エンジンでは、エンジン出力特性
のばらつきを考慮して、油圧ポンプの馬力制御の入力ト
ルク制限値を小さめに設定し、負荷運転時は入力トルク
の制限値を高くした増トルク制御を行うものがある。こ
の場合、増トルクによるエンジン負荷の増大があり、エ
ンジンに急負荷が加わったときの回転数低下が更に大き
くなる。
【0008】3)大型エンジンでは、高出力を出すため
に排気タービンで高い過給を行う場合が多く、このよう
な高過給ディーゼルエンジンでは、無負荷ハイアイドル
の状態から、急激に負荷が加わった場合、ハイアイドル
の時の低い過給圧の状態から排気タービンが有効に働き
過給圧が高くなるまでに時間遅れがあり、エンジンの出
力上昇が遅れるため、エンジン回転数の低下が大きくな
る。
【0009】上記のようなラグダウンによるエンジン回
転の著しい低下と、その状態からのエンジン回転の立ち
上がりの遅れは、エンジン音の大きな変化として感じら
れるため、機械のオペレータに不快感を与える。また、
ラグダウンによる回転数の低下は油圧ポンプの吐出流量
を一時的に減少させるため、機械の作業能力及び操作性
にも影響を与える。
【0010】従来小型のエンジンを使用している場合は
ラグダウン回転数の落ち込みも小さく、復帰する時間も
短かったため、作業性、操作性に与える影響はあまり問
題となっていなかった。しかし、大型のエンジンを搭載
した油圧式建設機械では、上記のようにラグダウン回転
数が大きいため、作業性、操作性に与える影響が問題と
なる。
【0011】特開平1ー224419号公報の土木建設
機械のエンジン制御装置では、上記のように引きずり負
荷を与えてラグダウンを低減している。しかし、この方
法では非操作時にもエンジンに負荷を与えることとなる
ため、燃費が悪くなり、エネルギー効率が悪くなってし
まう。
【0012】エンジンのラグダウンを防ぐには、エンジ
ンに急負荷がかかった時に燃料の供給量を急激に増加さ
せるように制御する方法も考えられる。しかし、この方
法では瞬間的に無駄な燃料を供給することとなるため、
特開平1ー224419号公報の場合と同様、燃費が悪
くなる。また、燃料の供給量を急激に増加させると排気
に黒煙が発生するという問題も発生する。
【0013】本発明の目的は、原動機として大型のエン
ジンを採用した油圧建設機械において、燃費の悪化及び
黒煙の増加を生じることなく、油圧アクチュエータを非
操作状態から急操作する場合に発生するエンジンのラグ
ダウンを低下させる油圧建設機械のエンジンラグダウン
防止装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、エンジンと、このエンジンにより
回転駆動される可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポ
ンプにより吐出された圧油が制御弁を介して導かれ、そ
の圧油により駆動される油圧アクチュエータと、前記油
圧ポンプの入力トルクが予め定めた基準トルクを超えな
いよう前記油圧ポンプの容量を制御するポンプ制御手段
とを備えた油圧建設機械のエンジンラグダウン防止装置
において、前記油圧ポンプの負荷状態を検出する負荷状
態検出手段と、前記ポンプ制御手段の一部として設けら
れ、前記負荷状態検出手段により前記油圧ポンプに負荷
が投入されたことが検出されると、前記油圧ポンプの入
力トルクの制限値を、所定期間、前記基準トルクより小
さくし減トルク制御を行う減トルク制御手段とを備える
ものとする。
【0015】このように負荷状態検出手段と減トルク制
御手段を設け、油圧ポンプに負荷が投入されたことが検
出されると、油圧ポンプの入力トルクを所定期間、油圧
ポンプの入力トルクの制限値を基準トルクより小さくす
ることにより、油圧アクチュエータを非操作状態から急
操作するときに、エンジンに加わる負荷が軽減されるた
め、ラグダウンのエンジン回転数の落ち込みが抑えら
れ、かつエンジン回転数の復帰時間も早くなり、操作性
に与える影響が少なくなる。また、その間の燃料の供給
量も減るので、燃費が向上しかつ黒煙の発生が低減す
る。
【0016】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記ポンプ制御手段は、前記負荷状態検出手段により前
記油圧ポンプが負荷投入状態でないことが検出される
と、前記油圧ポンプを最小容量に制御する最小容量制御
手段を有し、前記減トルク制御手段は、前記負荷状態検
出手段により前記油圧ポンプに負荷が投入されたことが
検出されると、前記油圧ポンプを最小容量制御から前記
減トルク制御に切り換え、前記所定時間、前記減トルク
制御を維持し、その後前記基準トルクによる制御に移行
する手段である。
【0017】このようにポンプ制御手段に最小容量制御
を設けたものに減トルク制御手段を設けることにより、
油圧アクチュエータが急操作されるときは、上記(1)
で述べたようにラグダウンのエンジン回転数の落ち込み
を抑え、エンジン回転数の復帰時間を早くできると共
に、油圧アクチュエータの非操作時には油圧ポンプから
無駄な圧油が吐出することがなくなり、エンジン負荷が
軽減する。
【0018】(3)また、上記(1)において、好まし
くは、前記ポンプ制御手段は、前記エンジンの回転数を
検出し、この検出したエンジン回転数が所定回転数以上
になると前記油圧ポンプの入力トルクの制限値を前記基
準トルクより大きくし増トルク制御を行う増トルク制御
手段を有し、前記減トルク制御手段は、前記負荷状態検
出手段により前記油圧ポンプが負荷投入状態でないこと
が検出されると前記減トルク制御を行い、前記負荷状態
検出手段により前記油圧ポンプに負荷が投入されたこと
が検出されると、前記所定期間、前記減トルク制御を維
持し、その後前記基準トルクによる制御に移行する手段
である。
【0019】このようにポンプ制御手段に増トルク制御
手段を設けたものに減トルク制御手段を設けることによ
り、油圧アクチュエータを急操作するときは、上記
(1)で述べたようにラグダウンのエンジン回転数の落
ち込みを抑え、エンジン回転数の復帰時間を早くできる
と共に、油圧アクチュエータの非操作時には油圧ポンプ
が減トルク制御され、エンジン負荷が軽減し、更に、エ
ンジン回転数が復帰し所定回転数以上になると、油圧ポ
ンプは増トルク制御される。
【0020】(4)更に、上記(1)において、好まし
くは、前記ポンプ制御手段は、前記油圧ポンプの吐出圧
力を検出する圧力センサと、前記圧力センサにより検出
された油圧ポンプの吐出圧力に基づき、前記基準トルク
を与える目標容量を計算し、これに対応する電気信号を
出力するコントローラと、このコントローラからの電気
信号により作動し、前記目標容量が得られるよう前記油
圧ポンプを制御する容量制御アクチュエータとを有し、
前記減トルク制御手段は、前記コントローラに設けら
れ、前記負荷状態検出手段により前記油圧ポンプに負荷
が投入されたことが検出されると、前記所定時間、前記
油圧ポンプの入力トルクを前記基準トルクより小さくす
る目標容量を計算する手段である。
【0021】これによりポンプ制御手段をコントローラ
を用いて構成したもので、上記(1)のように減トルク
制御が行える。
【0022】(5)また、上記(1)において、前記ポ
ンプ制御手段は、前記油圧ポンプの吐出圧力が導かれ、
この吐出圧力により前記油圧ポンプの入力トルクが前記
基準トルクを超えないよう油圧ポンプの容量を制御する
油圧式レギュレータを有し、前記減トルク制御手段は、
前記負荷状態検出手段により前記油圧ポンプに負荷が投
入されたことが検出されると、前記所定時間、減トルク
制御用の駆動電流を出力するコントローラと、前記駆動
電流により作動し制御圧を生成する電磁弁と、前記制御
圧が導かれると前記油圧ポンプの入力トルクの制限値を
前記基準トルクより小さくするよう前記油圧式レギュレ
ータの設定値を調整する設定調整手段とを有する。
【0023】これによりポンプ制御手段を油圧式レギュ
レータで構成したもので、上記(1)のように減トルク
制御が行える。
【0024】(6)また、上記(1)において、好まし
くは、前記ポンプ制御手段は、前記油圧ポンプの吐出圧
力が導かれ、この吐出圧力により前記油圧ポンプの入力
トルクが前記基準トルクを超えないよう油圧ポンプの容
量を制御する油圧式レギュレータと、前記エンジンの回
転数を検出する回転数検出手段と、この回転数検出手段
で検出したエンジン回転数が所定回転数以上になると増
トルク制御用の第1駆動電流を出力する増トルク制御演
算手段を備えたコントローラと、前記第1駆動電流によ
り作動し第1制御圧を生成する第1電磁弁と、前記第1
制御圧が導かれると前記油圧ポンプの入力トルクの制限
値を前記基準トルクより大きくするよう前記油圧式レギ
ュレータの設定値を調整する第1設定調整手段とを有
し、前記減トルク制御手段は、前記コントローラに設け
られ、前記負荷状態検出手段により前記油圧ポンプに負
荷が投入されたことが検出されると、前記所定時間、減
トルク制御用の第2駆動電流を出力する減トルク演算制
御手段と、前記第2駆動電流により作動し第2制御圧を
生成する第2電磁弁と、前記第2制御圧が導かれると前
記油圧ポンプの入力トルクを前記基準トルクより小さく
するよう前記油圧式レギュレータの設定値を調整する第
2設定調整手段とを有する。
【0025】これによりポンプ制御手段を油圧式レギュ
レータで構成しかつ増トルク制御機能を有するもので、
上記(1)のように減トルク制御が行える。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面を用いて
説明する。
【0027】図1〜図5は本発明の第1の実施形態によ
るエンジンラグダウン防止装置を説明するための図であ
る。
【0028】図1において、1はディーゼルエンジンで
あり、このエンジン1は図示しないガバナ(燃料噴射装
置)により燃料噴射量が制御される。エンジン1の出力
軸1aには可変容量型の油圧ポンプ2が接続され、油圧
ポンプ2はエンジン1により回転駆動され圧油を吐出す
る。油圧ポンプ2から吐出された圧油はセンタバイパス
型の制御弁3を介してアクチュエータ、例えば油圧シリ
ンダ5に供給され、油圧シリンダ5を駆動する。制御弁
3は操作レバー装置4により操作され、油圧ポンプ2か
ら油圧シリンダ5に供給される圧油の流量と方向を制御
する。
【0029】操作レバー装置4は、この例では、操作レ
バー4aと減圧弁4b,4cを備える油圧パイロット方
式であり、減圧弁4b,4cは一次側ポートが、油圧ポ
ンプ2と共にエンジン1により回転駆動されるパイロッ
トポンプ6に接続され、二次側ポートがパイロットライ
ン7a,7bを介して制御弁3のパイロット駆動部3
a,3bに接続されている。操作レバー3aを図示右側
に倒すと減圧弁4bが作動し、操作レバー3aの操作量
に応じた操作パイロット圧が制御弁3のパイロット駆動
部3aに負荷され、これにより制御弁3は図示左側の位
置に切り換えられ、操作レバー4aの操作量に応じた流
量が油圧シリンダ5のロッド側に供給される。操作レバ
ー3aを図示左側に倒すと減圧弁4cが作動し、操作レ
バー3aの操作量に応じた操作パイロット圧が制御弁3
のパイロット駆動部3bに負荷され、これにより制御弁
3は図示右側の位置に切り換えられ、操作レバー4aの
操作量に応じた流量が油圧シリンダ5のボトム側に供給
される。
【0030】油圧ポンプ2は容量可変部材として、例え
ば斜板2aを有し、この斜板2aは傾転制御アクチュエ
ータ8(後述)により傾転角が制御され、油圧ポンプ2
の押しのけ容積、即ちポンプ容量が制御される。
【0031】以上のような油圧駆動系に本実施形態のエ
ンジンラグダウン防止装置が設けられている。このエン
ジンラグダウン防止装置はポンプ制御手段の一部として
構成されるもので、パイロットライン7a,7bに接続
され、パイロットライン7a,7bの高圧側の圧力を選
択するシャトル弁10としてのチェック弁10a,10
bと、シャトル弁10で選択された圧力が操作パイロッ
ト圧であるときに作動する圧力スイッチ11と、油圧ポ
ンプ2の吐出路2bに設けられ、油圧ポンプ2の吐出圧
力を検出する圧力センサ12と、圧力スイッチ11及び
圧力センサ12の信号を入力し、所定の演算処理を行う
コントローラ13と、コントローラ13から出力された
駆動電流により作動する電磁弁14と、この電磁弁14
により生成された制御圧により作動する上記の傾転制御
アクチュエータ8とを備えている。
【0032】傾転制御アクチュエータ8の構造を図2に
示す。傾転制御アクチュエータ8はシリンダ本体8a内
を往復動するピストン8bを有し、そのピストンロッド
8cに斜板2aが作動的に連結されると共に、シリンダ
本体8a内のボトム側にはバネ8dが内蔵され、ロッド
側の室8eには電磁弁14からの制御圧が導入される構
成となっている。電磁弁14が図示の位置にあり、ロッ
ド側室8eがタンク圧であると、バネ8での力でピスト
ンロッド8cは図示左方に移動し、斜板2aの傾転角
(ポンプ容量)を減少させる。電磁弁14に電流が流れ
ると、ロッド側室8eに制御圧が導入され、ピストンロ
ッド8cは図示右方に移動し、斜板2aの傾転角(ポン
プ容量)を増加させる。
【0033】コントローラ13では図3にフローチャー
トで示すような演算処理を行う。図3のフローチャート
において、Faは圧力スイッチ11のOFFからONの
切り換わりを判断するのに用いる第1切換判定フラグで
あり、Fbは圧力スイッチ11のONからOFFの切り
換わりを判断するのに用いる第2切換判定フラグであ
り、Caは減トルク制御時間を示す減トルク制御カウン
タであり、Cbは定格トルク制御から最小傾転制御への
切り換わりの遅れ時間を示す制御切換遅延カウンタであ
る。ΔtAは減トルク制御の継続時間であり、例えば
0.5秒程度であり、ΔtBは定格トルク制御から最小
傾転制御への遅延時間であり、例えば3秒程度である。
【0034】また、コントローラ13のメモリには、図
4に示すような油圧ポンプ2の入力トルクの制限値Tra
t及びTdecが記憶されている。図4の横軸は油圧ポンプ
2の吐出圧力(圧力センサ12の検出値)であり、縦軸
は油圧ポンプ2の斜板2aの目標傾転であり、それぞれ
符号Pd及びqを付している。また、入力トルク制限値
Tratは通常時の制限値であり、入力トルク制限値Tdec
は減トルク制御時の制限値である。なお、ポンプ吐出圧
力とポンプ吐出流量との積が油圧ポンプ2の入力馬力
(仕事量)であるから、油圧ポンプ2の回転数が一定で
ある場合は、上記制御により結局、油圧ポンプ2の入力
馬力が制限値Trat及びTdecに対応した制限値を超えな
いよう制御されることとなる。
【0035】以下、図3によりコントローラ13の処理
内容を説明しつつ、本実施形態の動作を説明する。
【0036】コントローラ13の電源がONされると、
まず初期化処理として手順100,102で、第1及び
第2切換判定フラグFa,FbをそれぞれFa=0、F
b=0とし、かつ減トルク制御カウンタCa及び制御切
換遅延カウンタCbをそれぞれCa=0、Cb=0とす
る。次に、手順104で圧力スイッチ11の状態及び圧
力センサ12の検出値を読み込んだ後、手順106で圧
力スイッチ11がONかどうかを判断する。この判断
は、操作レバー装置4の操作レバー4aが操作され、操
作パイロット圧が発生したかどうか、即ち、エンジン1
に負荷が投入されたかどうかを見る部分である。コント
ローラ13の電源ON時は圧力スイッチ11はONでな
い(非操作時である)ので、判断結果はNoであり、手
順108に進む。手順108では、第2切換判定フラグ
FbがFb=1かどうかを判断する。この場合も、上記
手順100で初期化処理され、Fb=0であるので、判
断結果はNoであり、手順110で最小傾転制御を行
い、手順112で第1切換判定フラグFaをFa=1と
した後、手順104に戻る。
【0037】ここで、手順110で行う最小傾転制御と
は油圧ポンプ2の斜板2aの傾転角を図4に示す最小傾
転角qminに保持する制御であり、コントローラ13
は電磁弁14に最小傾転角qminに対応する駆動電流
を出力し、油圧ポンプ2の傾転角が最小傾転角qmin
になるよう制御する。
【0038】操作レバー装置4の操作レバー4aが非操
作の間は、上記手順104,106,108,110,
112が繰り返され、最小傾転制御が継続される。これ
により操作レバー4aの非操作時は、油圧ポンプ2より
無駄な圧油を吐出することがなくなり、エンジン1にか
かる負荷が軽減する。
【0039】操作レバー装置4の操作レバー4aが操作
され、パイロットライン7a又は7bに操作パイロット
圧が立つと、圧力スイッチ11がONし、上記の手順1
06では判断結果がYesとなり、手順120に進む。
手順120では、第1切換判定フラグFaがFa=1か
どうかを判断する。この場合、先の手順112でFa=
1としたので、判断結果はYesであり、手順122で
減トルク制御を行う。ここで、手順122で行う減トル
ク制御とは、油圧ポンプ2の入力トルクが図4の制限値
Tdecに制限されるよう制御するものであり、コントロ
ーラ13は手順104で読み込んだそのときの圧力セン
サ12の検出値から油圧ポンプ2の吐出圧力Pdを求
め、この吐出圧力Pdを図4の入力トルク制限値Tdec
に参照させて対応する目標傾転角qを算出し、対応する
駆動電流を電磁弁14に出力する。
【0040】次いで、手順124で減トルク制御カウン
タCaが予め定めた設定値ΔtAであるかどうかを判断
する。この場合は、上記手順102で初期化処理され、
Ca=0となっているので、判断結果はNoであり、手
順126でカウンタCaに1を加算した後、手順104
に戻る。
【0041】減トルク制御カウンタCaが設定値ΔtA
より小さい間は上記手順104,106,120,12
2,124,126が繰り返され、減トルク制御が継続
され、カウンタCaがCa=ΔtAになると、手順12
4の判断結果がYesとなり、手順128で第1切換判
定フラグFaをFa=0にし、手順130で減トルク制
御カウンタCaをCa=0とした後、手順104に戻
る。この場合は、手順120での判断結果はNoとな
り、手順140で定格トルク制御を行い、手順142で
第2切換判定フラグFbをFb=1とした後、手順10
4に戻る。
【0042】ここで、手順140で行う定格トルク制御
とは、油圧ポンプ2の入力トルクが図4の制限値Trat
に制限されるよう制御するものであり、コントローラ1
3は手順104で読み込んだそのときの圧力センサ12
の検出値から油圧ポンプ2の吐出圧力Pdを求め、この
吐出圧力Pdを図4の入力トルク制限値Tratに参照さ
せて対応する目標傾転角qを算出し、対応する駆動電流
を電磁弁14に出力する。
【0043】操作レバー4aが操作状態にある間は、上
記手順104,106,120,140,142が繰り
返され、定格トルク制御が継続される。
【0044】これにより操作レバー4aが非操作の状態
から操作状態に切り換わったとき、油圧ポンプ2の入力
トルクが急に定格トルクに増大するのではなく、設定値
ΔtAの所定時間、油圧ポンプ2の入力トルクを定格ト
ルクよりも抑えた制限値Tdecに制限し、所定時間ΔtA
経過後に定格トルクの制限値Tratになるよう制御す
る。
【0045】上記のような操作レバ4aーの操作状態か
ら操作レバーを中立位置に戻すと、パイロットライン7
a又は7bの操作パイロット圧が低下するため、圧力ス
イッチ11がOFFし、上記の手順106の判断結果が
Noとなり、手順108に進む。この場合は、先の手順
142でFb=1としたので、判断結果はYesであ
り、手順150に進む。手順150では、制御切換遅延
カウンタCbが予め定めた設定値ΔtBであるかどうか
を判断する。この場合は、上記手順102で初期化処理
され、Cb=0となっているので、判断結果はNoであ
り、手順152で定格トルク制御を行い、手順154で
カウンタCbに1を加算した後、手順104に戻る。
【0046】制御切換遅延カウンタCbが設定値ΔtB
より小さい間は上記手順104,106,108,15
0,152,154が繰り返され、定格トルク制御が継
続され、カウンタCbがCb=ΔtBになると、手順1
50の判断結果がYesとなり、手順110に進む。手
順110では上記のように最小傾転制御を行い、手順1
12で第1切換判定フラグFaをFa=1にした後、手
順104に戻る。
【0047】これにより操作レバー4aを中立位置に戻
したとき、所定時間ΔtBの間に再び操作レバー4aを
操作した場合は、最小傾転制御に切り換わらずに定格ト
ルク制御が保持され、所定時間ΔtBの経過後に初めて
最小傾転制御に切り換わるようになり、操作レバー4a
を小刻みに中立位置に戻して行う作業や、逆レバー操作
時に不要に油圧ポンプが最小傾転に制御されることが回
避される。
【0048】以上において、シャトル弁10及び圧力セ
ンサ11は油圧ポンプ2の負荷状態を検出する負荷状態
検出手段を構成し、圧力センサ12、コントローラ1
3、電磁弁14及び傾転制御アクチュエータ8は、油圧
ポンプ2の入力トルクが予め定めた基準トルク(定格ト
ルク)を超えないよう油圧ポンプ2の容量を制御するポ
ンプ制御手段を構成し、コントローラ13の図3に示す
手順122〜130の処理機能は、ポンプ制御手段の一
部として設けられ、負荷状態検出手段10,11により
油圧ポンプ2に負荷が投入されたことが検出されると、
油圧ポンプ2の入力トルクの制限値を、所定期間Δt
A、基準トルクより小さくし減トルク制御を行う減トル
ク制御手段を構成する。
【0049】また、コントローラ13の図3に示す手順
110の処理機能は、負荷状態検出手段10,11によ
り油圧ポンプ2が負荷投入状態でないことが検出される
と、油圧ポンプ2を最小容量に制御する最小容量手段を
構成し、この処理機能と上記手順122〜130の処理
機能により上記減トルク制御手段は、負荷状態検出手段
10,11により油圧ポンプ2に負荷が投入されたこと
が検出されると、油圧ポンプ2を最小容量制御から減ト
ルク制御に切り換え、前記所定時間、その減トルク制御
を維持し、その後基準トルクによる制御に移行するもの
となる。
【0050】操作レバー4aを非操作状態から操作し、
その後非操作状態に戻した場合のエンジン回転数及びポ
ンプトルク制御の変化と圧力スイッチ11の変化を図5
に示す。図中、「最小傾転」、「減トルク」及び「定格
トルク」は、便宜上、それぞれ図3の手順110(最小
傾転)、手順122(減トルク)、手順140及び15
2(定格トルク)にある状態を[ON」とし、それ以外
の場合を「OFF]で示している。
【0051】操作レバー4aが操作されず、圧力スイッ
チ11がOFFの状態では、油圧ポンプ2は最小傾転に
あり、エンジン1はハイアイドル回転数にある。操作レ
バー4aが操作され、圧力スイッチ11がONになる
と、油圧ポンプ2の制御は最小傾転制御から減トルク制
御に切り換わり、所定時間ΔtA経過後定格トルク制御
に切り換わる。操作レバー4aが中立に戻され、圧力ス
イッチ11が再びOFFになると、所定時間ΔtB経過
後に油圧ポンプ2の制御は定格トルク制御から最小傾転
制御に切り換わる。
【0052】比較例として、操作レバー4aが操作され
たときに、油圧ポンプの2の制御を最小傾転制御から直
ちに定格トルク制御に切り換えた場合は、エンジン1が
無負荷状態から急に高い負荷がかかるように制御される
ため、エンジンラグダウンの回転数の落ち込みはΔN1
と大きく、定格回転数に復帰するまでの時間遅れもt1
と長く、操作性に影響を与える。これに対し、上記のよ
うに所定時間ΔtA、減トルク制御を介在させると、エ
ンジン1のラグダウンをΔN2と抑えることができ、エ
ンジン回転の復帰時間もt2と早くなるため、操作性に
与える影響が少なくなる。
【0053】従って、本実施形態によれば、ラグダウン
の大きいエンジンを採用している油圧式の建設機械で、
操作レバー4aを非操作状態にあり、エンジン1がハイ
アイドル回転数にある状態から操作レバー4aを急操作
したときにエンジン1のラグダウンの回転数の落ち込み
を小さくでき、また復帰時間も短くでき、エンジンラグ
ダウンが操作性に与える影響を少なくできる。また、エ
ンジン1がアイドル回転数にある状態から急負荷が加わ
った時に、燃料の供給量を急激に増加させないので、燃
費の悪化を防止し、黒煙の発生を少なくすることができ
る。更に、オペレータの不快感が軽減し、快適な操作が
可能となる。
【0054】本発明の第2の実施形態を図6〜図11に
より説明する。図6中、図1に示す部材と同等のもには
同じ符号を付している。
【0055】図6において、本実施形態に係わる油圧駆
動系は、第1の実施形態のものと実質的に同じである。
【0056】油圧ポンプ2の斜板2aの傾転(容量)
は、パワーシフト制御機能を有する油圧式レギュレータ
24により制御される。
【0057】また、本実施形態のエンジンラグダウン防
止装置は、パイロットライン7a,7bの高圧側の圧力
を選択するシャトル弁10と、シャトル弁10で選択さ
れた圧力が操作パイロット圧であるときに作動する圧力
スイッチ11と、エンジン1の回転数を検出する回転セ
ンサ21と、圧力スイッチ11及び回転センサ21の信
号を入力し、所定の演算処理を行うコントローラ13A
と、コントローラ13Aから出力される駆動電流により
作動する電磁弁22,23と、これら電磁弁22,23
に接続された上記のパワーシフト制御機能を有する油圧
式レギュレータ24とを備えている。
【0058】油圧式レギュレータ24は増馬力ポート2
4a及び減馬力ポート24bを有し、増馬力ポート24
aが電磁弁11に接続され、減馬力ポート24bが電磁
弁12に接続され、電磁弁11から増馬力ポート24a
に制御圧が導入されると増トルク制御が行われ、電磁弁
12から減馬力ポート23bに制御圧が導入されると減
トルク制御が行われる。
【0059】油圧式レギュレータ24の詳細を図7に示
す。油圧式レギュレータ24は、油圧ポンプ2の斜板2
aの傾転角を調整する傾転制御アクチュエータ31と、
この傾転制御アクチュエータ31の動作を制御する馬力
制御サーボ弁32とで構成されている。傾転制御アクチ
ュエータ31は、両端面の受圧面積の異なるサーボピス
トン31aと、サーボピストン31aの小径側端面が位
置する受圧室31b及び大径側端面が位置する受圧室3
1cとを有し、小径側端面の受圧室31bは油圧ポンプ
2の吐出路2bに接続され、大径側端面の受圧室31c
はサーボ弁32を介して油圧ポンプ2の吐出路2b又は
タンクのいずれかに接続されている。サーボ弁32の制
御により大径側端面の受圧室31cがタンクに接続され
ると、受圧室31bに負荷される油圧ポンプ2の吐出圧
によりサーボピストン31aは図示左方に移動し、油圧
ポンプ2の斜板2aの傾転角(ポンプ容量)を減少さ
せ、受圧室31cが吐出路2bに接続されると、受圧室
31c内のピストン受圧面積が受圧室31b内のピスト
ン受圧面積より大であるため、サーボピストン1aは図
示右方に移動し、油圧ポンプ2の斜板2aの傾転角(ポ
ンプ容量)を増加させる。
【0060】サーボ弁32は、スプール32aと、サー
ボピストン31aにフィードバックレバー33を介して
連係したフィードバックスリーブ32bと、スプール3
2aの一端に作用する設定バネ32cと、スプール32
aの反対側の端部に作用する油圧駆動部32dとを有
し、油圧駆動部32dは、大径ピストン34と、大径ピ
ストン34のスプール32a側の端部に設けられた作動
ロッド35と、大径ピストン34の反対側の端部に設け
られた小径ピストン36と、大径ピストン34の小径ピ
ストン36側の端部が位置する受圧室37と、大径ピス
トン34の作動ロッド35側の端部が位置する受圧室3
8と、小径ピストン36の端部が位置する受圧室39と
を備え、受圧室37は油圧ポンプ2の吐出路2bに接続
され、受圧室38は上記の増馬力ポート24aを備え、
この増馬力ポート23aを介して電磁弁22の二次ポー
トに接続され、受圧室39は上記の減馬力ポート24b
を備え、この減馬力ポート24bを介して電磁弁23の
二次ポートに接続されている。
【0061】電磁弁22,23のいずれも作動していな
いときは、スプール32aは設定バネ32cの力と受圧
室37内で大径ピストン34の端部に作用するポンプ吐
出圧力による油圧力とのバランスで作動し、油圧力がバ
ネ力よりも小さいときは、傾転制御アクチュエータ31
の受圧室31cをタンクに接続し、上記のようにポンプ
容量を増大させ、油圧力がバネ力よりも大きくなると、
傾転制御アクチュエータ31の受圧室31cを吐出路2
bに接続し、上記のようにポンプ容量を減少させ、これ
により油圧ポンプ2の入力トルクが設定バネ32cで定
まる制限値を超えないよう制御される。
【0062】図8にこのときの油圧ポンプ2の入力トル
クの制限値をTratで示す。この制限値Tratを用いる制
御を定格トルク制御と称する。なお、ポンプ吐出圧力と
ポンプ吐出流量との積が油圧ポンプ2の入力馬力(仕事
量)であるから、油圧ポンプ2の回転数が一定である場
合は、上記制御により結局、油圧ポンプ2の入力馬力が
設定バネ32cで定まる制限値を超えないよう制御され
ることとなる。
【0063】電磁弁22作動したときは、受圧室38に
制御圧が導入され、大径ピストン34の端部には受圧室
37のポンプ吐出圧力による油圧力と反対方向に当該制
御圧による油圧力が付加的に作用し、その結果スプール
32aは設定バネ32cの力と受圧室38の付加的油圧
力の和に対し受圧室37内のポンプ吐出圧力による油圧
力とがバランスするよう作動する。このため、油圧ポン
プ2は、電磁弁22が作動していないときに比べ、同じ
ポンプ吐出圧力に対してより多くの流量が出せるように
なり、油圧ポンプ2の入力トルクの制限値が図8に示す
制限値TratからTincに増大する。この制限値Tincを
用いる制御を増トルク制御と称する。
【0064】電磁弁23が作動したときは、受圧室39
に制御圧が導入され、小径ピストン36の端部には受圧
室37のポンプ吐出圧力による油圧力と同方向に当該制
御圧による油圧力が付加的に作用し、その結果スプール
32aは設定バネ32cの力から受圧室39の付加的油
圧力を差し引いた力に対し受圧室37内のポンプ吐出圧
力による油圧力がバランスするよう作動する。このた
め、油圧ポンプ2は、電磁弁23が作動していないとき
に比べ、同じポンプ吐出圧力に対してより少ない流量し
か出せないようになり、油圧ポンプ2の入力トルクの制
限値が図8に示す制限値TratからTdecに減少する。こ
の制限値Tdecを用いる制御を減トルク制御と称する。
【0065】コントローラ13Aでは図9にフローチャ
ートで示すような演算処理を行う。図9中、図3に示し
た手順と同等の手順にはおない符号を付している。以
下、図9によりコントローラ13Aの処理内容を説明し
つつ、本実施形態の動作を説明する。
【0066】コントローラ13Aの電源がONされる
と、まず初期化処理として手順100,102で、第1
及び第2切換判定フラグFa,FbをそれぞれFa=
0、Fb=0とし、かつ減トルク制御カウンタCa及び
制御切換遅延カウンタCbをそれぞれCa=0、Cb=
0とする。次に、手順104Aで圧力スイッチ11の状
態及び回転センサ21の検出値を読み込んだ後、手順1
06で圧力スイッチ11がONかどうかを判断する。こ
の判断は、操作レバー装置4の操作レバー4aが操作さ
れ、操作パイロット圧が発生したかどうか、即ち、油圧
ポンプ2に負荷が投入されたかどうかを見る部分であ
る。コントローラ1A3の電源ON時は圧力スイッチ1
1はONでない(非操作時である)ので、判断結果はN
oであり、手順108に進む。手順108では、第2切
換判定フラグFbがFb=1かどうかを判断する。この
場合も、上記手順100で初期化処理され、Fb=0で
あるので、判断結果はNoであり、手順110Aで減ト
ルク制御を行い、手順112で第1切換判定フラグFa
をFa=1とした後、手順104に戻る。
【0067】ここで、手順110Aで行う減トルク制御
では電磁弁23に駆動電流を出力し、これにより上記の
ように油圧ポンプ2は入力トルクが減トルク制御の制限
値Tdecを超えないよう制御される。
【0068】操作レバー装置4の操作レバー4aが非操
作の間は、上記手順104,106,108,110
A,112が繰り返され、減トルク制御が継続される。
これにより操作レバー4aの非操作時は、エンジン1に
かかる負荷が軽減する。
【0069】操作レバー装置4の操作レバー4aが操作
され、パイロットライン7a又は7bに操作パイロット
圧が立つと、圧力スイッチ11がONし、上記の手順1
06では判断結果がYesとなり、手順120に進む。
手順120では、第1切換判定フラグFaがFa=1か
どうかを判断する。この場合、先の手順112でFa=
1としたので、判断結果はYesであり、手順122A
で減トルク制御を行う。この減トルク制御の処理内容は
手順110Aと同じである。
【0070】次いで、手順124で減トルク制御カウン
タCaが予め定めた設定値ΔtAであるかどうかを判断
する。この場合は、上記手順102で初期化処理され、
Ca=0となっているので、判断結果はNoであり、手
順126でカウンタCaに1を加算した後、手順104
に戻る。
【0071】減トルク制御カウンタCaが設定値ΔtA
より小さい間は上記手順104A,106,120,1
22A,124,126が繰り返され、減トルク制御が
継続され、カウンタCaがCa=ΔtAになると、手順
124の判断結果がYesとなり、手順128で第1切
換判定フラグFaをFa=0にし、手順130で減トル
ク制御カウンタCaをCa=0とした後、手順104A
に戻る。これにより、操作レバー4aの操作後、ΔtA
の所定時間、非操作時の減トルク制御が継続される。
【0072】手順104Aに戻った後、今度の手順12
0での判断結果はNoとなり、手順160に進む。手順
160では、手順104Aで読み込んだそのときの回転
センサ21の検出値からエンジン1の回転数Nと回転数
の変化を求め、この回転数Nが上昇時にありかつ予め設
定した回転数Nset以上であるかどうかを判断し、判断
結果がNoであれば手順140Aで定格トルク制御を行
い、手順104Aに戻る。
【0073】ここで、手順140Aで行う定格トルク制
御では電磁弁22,23のいずれにも駆動電流を出力せ
ず、これにより上記のように油圧ポンプ2は入力トルク
が設定バネ32cで定まる定格トルク制御の制限値Tra
tを超えないよう制御される。
【0074】エンジン1の回転数Nが上昇時にないか、
設定回転数Nsetより低い間は上記手順104A,10
6,120,160,140Aが繰り返され、定格トル
ク制御が継続され、回転数Nが上昇時にありかつ設定回
転数Nsetに達すると、手順160の判断結果がYes
となり、手順162で増トルク制御を行い、手順142
で第2切換判定フラグFbをFb=1とした後、手順1
04に戻る。
【0075】ここで、手順162で行う増トルク制御で
は電磁弁22に駆動電流を出力し、これにより上記のよ
うに油圧ポンプ2は入力トルクが増トルク制御の制限値
Tincを超えないよう制御される。
【0076】操作レバー4aが操作状態にありかつエン
ジン回転数NがNset以上である間は、上記手順104
A,106,120,160,162,142が繰り返
され、増トルク制御が継続される。
【0077】これにより操作レバー4aが非操作の状態
から操作状態に切り換わったとき、油圧ポンプ2の入力
トルクが増トルクで制御されるのではなく、設定値Δt
Aの所定時間、油圧ポンプ2の入力トルクを減トルク制
御の制限値Tdecに制限し、所定時間ΔtA経過後に定格
トルクの制限値Tratになり、その後増トルク制御に移
行するよう制御される。
【0078】上記のような操作レバ4aーの操作状態か
ら操作レバーを中立位置に戻すと、パイロットライン7
a又は7bの操作パイロット圧が低下するため、圧力ス
イッチ11がOFFし、上記の手順106の判断結果が
Noとなり、手順108に進む。この場合は、先の手順
142でFb=1としたので、判断結果はYesであ
り、手順150に進む。手順150では、制御切換遅延
カウンタCbが予め定めた設定値ΔtBであるかどうか
を判断する。この場合は、上記手順102で初期化処理
され、Cb=0となっているので、判断結果はNoであ
り、手順164で増トルク制御を行い、手順154でカ
ウンタCbに1を加算した後、手順104Aに戻る。
【0079】制御切換遅延カウンタCbが設定値ΔtB
より小さい間は上記手順104A,106,108,1
50,164,154が繰り返され、増トルク制御が継
続され、カウンタCbがCb=ΔtBになると、手順1
50の判断結果がYesとなり、手順110Aに進む。
手順110Aでは上記のように減トルク制御を行い、手
順112で第1切換判定フラグFaをFa=1にした
後、手順104Aに戻る。
【0080】これにより操作レバー4aを中立位置に戻
したとき、所定時間ΔtBの間に再び操作レバー4aを
操作した場合は、減トルク制御に切り換わらずに増トル
ク制御が保持され、所定時間ΔtBの経過後に初めて減
トルク制御に切り換わるようになり、操作レバー4aを
小刻みに中立位置に戻して行う作業や、逆レバー操作時
に不要に油圧ポンプが減トルク制御されることが回避さ
れる。
【0081】以上において、シャトル弁10及び圧力セ
ンサ11は、第1の実施形態と同様に、油圧ポンプ2の
負荷状態を検出する負荷状態検出手段を構成し、油圧式
レギュレータ24の傾転制御アクチュエータ31と、馬
力制御サーボ弁32のスプール32a、フィードバック
スリーブ32b、設定バネ32c、油圧駆動部32dの
大径ピストン34、作動ロッド35及び受圧室37は、
油圧ポンプ2の入力トルクが予め定めた基準トルク(定
格トルク)を超えないように油圧ポンプ2の容量を制御
するポンプ制御手段を構成し、電磁弁23と、馬力制御
サーボ弁32の減馬力ポート24b、小径ピストン3
6、受圧室39及びコントローラ13Aの図9に示す手
順122A〜130の処理機能は、前記ポンプ制御手段
の一部として設けられ、負荷状態検出手段10,11に
より油圧ポンプ2に負荷が投入されたことが検出される
と、油圧ポンプ2の入力トルクの制限値を、所定期間Δ
tA、基準トルクより小さくし減トルク制御を行う減ト
ルク制御手段を構成する。
【0082】また、回転センサ21及び電磁弁22と、
馬力制御サーボ弁32の増馬力ポート24a、大径ピス
トン34、受圧室38及びコントローラ13Aの図9に
示す手順162,162,142の処理機能は、エンジ
ン1の回転数を検出し、この検出したエンジン回転数が
所定回転数以上になると油圧ポンプ2の入力トルクの制
限値を上記基準トルクより大きくし増トルク制御を行う
増トルク制御手段を構成し、コントローラ13Aの図9
に示す手順110Aと上記手順122A〜130により
上記減トルク制御手段は、負荷状態検出手段10,11
により油圧ポンプ2が負荷投入状態でないことが検出さ
れると前記減トルク制御を行い、負荷状態検出手段1
0,11により油圧ポンプ2に負荷が投入されたことが
検出されると、上記所定期間、その減トルク制御を維持
し、その後基準トルクによる制御に移行するものとな
る。
【0083】更に、馬力制御サーボ弁32の増馬力ポー
ト24a、大径ピストン34、受圧室38は、電磁弁2
2からの制御圧が導かれると油圧ポンプ2の入力トルク
の制限値を基準トルク(定格トルク)より大きくするよ
う油圧式レギュレータ24の設定値を調整する第1設定
調整手段を構成し、馬力制御サーボ弁32の減馬力ポー
ト24b、小径ピストン36、受圧室39は、電磁弁2
3からの制御圧が導かれると油圧ポンプ2の入力トルク
の制限値を基準トルクより小さくするよう油圧式レギュ
レータ24の設定値を調整する第2設定調整手段を構成
する。
【0084】操作レバー4aを非操作状態から操作し、
その後非操作状態に戻した場合のエンジン回転数及びポ
ンプトルク制御の変化と圧力スイッチ11の変化を図1
0に示す。
【0085】操作レバー4aが操作されず、圧力スイッ
チ11がOFFの状態では、油圧ポンプ2は減トルク制
御にあり、エンジン1はハイアイドル回転数にある。操
作レバー4aが操作され、圧力スイッチ11がONにな
ると、ΔtAの所定時間油圧ポンプ2の減トルク制御を
維持した後、定格トルク制御に切り換わる。その後、エ
ンジン回転数の落ち込みが回復し、設定回転数Nsetに
達すると、油圧ポンプ2は増トルク制御に切り換わる。
操作レバー4aが中立に戻され、圧力スイッチ11が再
びOFFになると、所定時間ΔtB経過後に油圧ポンプ
2の制御は増トルク制御から減トルク制御に切り換わ
る。
【0086】増トルク制御を行う比較例における図10
と同様な変化を図11に示す。この比較例では、操作レ
バー4aの非操作時、油圧ポンプは増トルク制御にあ
り、操作レバー4aが操作され、エンジン回転数がNse
t1まで落ち込むと増トルク制御から定格トルク制御に切
り換わり、エンジン回転数が更にNset2まで低下する
と、定格トルク制御から減トルク制御に切り換わり、そ
の後エンジン回転数が回復してNset2になると再び定格
トルク制御に切り換わり、更にNset1までエンジン回転
数が回復すると増トルク制御に復帰するものとする。
【0087】このようにエンジン1が無負荷状態から急
に高い負荷がかかるように制御すると、エンジン1のラ
グダウン回転数はΔN1Aと大きく、定格回転数に復帰す
るまでの時間遅れもt1Aと長く、操作性に影響を与え
る。これに対し、上記のように所定時間ΔtA、減トル
ク制御を介在させると、エンジン1のラグダウンをΔN
2Aと抑えることができ、エンジン回転の復帰時間もt2A
と早くなるため、操作性に与える影響が少なくなる。
【0088】従って、本実施形態によっても、操作レバ
ー4aを非操作状態にあり、エンジン1がハイアイドル
回転数にある状態から操作レバー4aを急操作したとき
にエンジン1のラグダウンの回転数の落ち込みを小さく
でき、また復帰時間も短くでき、エンジンラグダウンが
操作性に与える影響を少なくできる。また、エンジン1
がアイドル回転数にある状態から急負荷が加わった時
に、燃料の供給量を急激に増加させないので、燃費の悪
化を防止し、黒煙の発生を少なくすることができる。更
に、オペレータの不快感が軽減し、快適な操作が可能と
なる。
【0089】更に、本実施形態によれば、エンジン回転
数が復帰し所定回転数Nset以上になると、油圧ポンプ
2は増トルク制御されるため、エンジン1の出力馬力を
有効に利用できる。
【0090】以上の実施形態では、油圧ポンプ2の負荷
状態検出手段として、操作レバー装置4の操作パイロッ
ト圧の状態を検出する手段(シャトル弁10及び圧力ス
イッチ11)の例を示したが、負荷状態検出手段はこれ
に限らない。以下、この点に関する他の例を図12〜1
4により説明する。図中、図1に示すものと同等のもの
には同じ符号を付している。
【0091】図12は制御弁の操作手段として電気レバ
ー方式を用いた場合の負荷状態検出手段の例である。
【0092】図12において、制御弁3に対する操作手
段として、図1の油圧パイロット方式の操作レバー装置
4(図1参照)に代え、電気レバー装置4Bが設けられ
ている。電気レバー装置4Bは操作レバー4aの操作量
を検出する操作量検出装置4dを備え、その検出信号
(電気信号)がコントローラ13Bに入力される。コン
トローラ13Bは操作量検出装置4dからの信号を電磁
弁40,41の駆動電流に変換し、出力する。電磁弁4
0,41はその駆動電流により作動し、操作レバー4a
の操作量に応じた二次圧を生成し、制御弁3のパイロッ
ト駆動部3a,3bに出力する。
【0093】また、コントローラ13Bは、図3に示す
フローチャートの手順104において、圧力スイッチ1
1(図1参照)の状態を読み込む代わりに、操作量検出
装置4dからの信号を読み込み、操作レバー4aが操作
されたかどうかを判断する。このように電気レバー装置
4Bを用いた場合は、特別なセンサを用いることなく負
荷状態検出手段を構成できる。
【0094】図13は操作パイロット圧でなく、操作レ
バーの変位を検出する負荷状態検出手段の例である。
【0095】図13において、図1のシャトル弁10及
び圧力スイッチ11の代わりに、操作レバー4aが操作
されると作動するリミットスイッチ42,43が設けら
れ、このリミットスイッチ42,43からの信号がコン
トローラ13Cに入力される。コントローラ13Cは、
図3に示すフローチャートの手順104において、圧力
スイッチ11(図1参照)の状態を読み込む代わりに、
リミットスイッチ42,43の状態を読み込み、操作レ
バー4aが操作されたかどうかを判断する。このように
操作手段からの信号ではなく、操作手段の変位を検出し
ても、油圧ポンプ2の負荷状態を検出することができ
る。
【0096】図14は操作手段からの操作パイロット圧
ではなく、それ以外の状態量を検出する負荷状態検出手
段の例である。
【0097】図14において、図1のシャトル弁10及
び圧力スイッチ11の代わりに、制御弁3を貫通するセ
ンタバイパスライン45の制御弁3の下流側に配置され
た絞り46と、この絞り46の上流側の圧力を検出する
圧力スイッチ47とがを設けられ、この圧力スイッチ4
7からの信号がコントローラ13Dに入力される。コン
トローラ13Dは、図3に示すフローチャートの手順1
04において、圧力スイッチ11(図1参照)の状態を
読み込む代わりに、圧力スイッチ47の状態を読み込
み、操作レバー4aが操作されたかどうかを判断する。
この場合、制御弁3が非操作のときは絞り46の上流側
の圧力は高く、制御弁3が操作されると当該圧力は低く
なるので、圧力スイッチ47がONからOFFになる
と、操作レバー4aが操作されたと判断する。このよう
に操作手段の操作量に応じてセンタバイパスライン下流
の圧力が変化する構成となっている場合は、その圧力を
検出しても油圧ポンプの負荷状態を検出できる。
【0098】なお、図示はしないが、油圧ポンプ2の負
荷状態を検出するのに使用できる状態量としては上記以
外に次のものがある。
【0099】・油圧式レギュレータで油圧ポンプの最小
傾転制御をする場合は、油圧ポンプの吐出流量又は傾転
角 ・油圧ポンプの吐出圧力 ・ポンプレギュレータのスプール変位 ・制御弁の変位 ・エンジン回転数 ・ターボ過給機のブースト圧力
【0100】
【発明の効果】本発明によれば、ラグダウンの大きいエ
ンジンを採用している油圧式の建設機械で、油圧アクチ
ュエータを非操作状態から急操作する場合に発生するエ
ンジンラグダウンの回転数の落ち込みを小さくでき、復
帰時間も短くできる。このためエンジンラグダウンが操
作性に与える影響が少なくなる。また、エンジンに急負
荷が加わった時に、燃料の供給量を急激に増加させない
ので、燃費の悪化を防止し、黒煙の発生を軽減できる。
更に、オペレータの不快感が軽減するので、快適な操作
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるエンジンラグダ
ウン防止装置を備えた油圧駆動系を示す図である。
【図2】図1に示す油圧ポンプの傾転制御アクチュエー
タの詳細を示す図である。
【図3】図1に示すコントローラで行われる処理内容を
示すフローチャートである。
【図4】図1に示すコントローラのメモリに記憶してあ
る油圧ポンプの入力トルクの定格トルク制御用の制限値
Trat及び減トルク制御用の制限値Tdecを示す図であ
る。
【図5】操作レバーを非操作状態から操作し、その後非
操作状態に戻した場合の本実施形態によるエンジン回転
数及びポンプトルク制御の変化と圧力スイッチの変化を
示すタイムチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態によるエンジンラグダ
ウン防止装置を備えた油圧駆動系を示す図である。
【図7】図6に示すポンプレギュレータの詳細を示す図
である。
【図8】図7に示すポンプレギュレータの入力トルク制
御特性を示す図である。
【図9】図6に示すコントローラで行われる処理内容を
示すフローチャートである。
【図10】操作レバーを非操作状態から操作し、その後
非操作状態に戻した場合の本実施形態によるエンジン回
転数及びポンプトルク制御の変化と圧力スイッチの変化
を示すタイムチャートである。
【図11】操作レバーを非操作状態から操作し、その後
非操作状態に戻した場合の従来技術によるエンジン回転
数及びポンプトルク制御の変化と圧力スイッチの変化を
示すタイムチャートである。
【図12】本発明のエンジンラグダウン防止装置におけ
る無負荷検出手段に関する他の実施形態を示す油圧駆動
系を示す図である。
【図13】本発明のエンジンラグダウン防止装置におけ
る無負荷検出手段に関する更に他の実施形態を示す油圧
駆動系を示す図である。
【図14】本発明のエンジンラグダウン防止装置におけ
る無負荷検出手段に関する更に他の実施形態を示す油圧
駆動系を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 油圧ポンプ 3 制御弁 4 操作レバー装置 4a 操作レバー 5 油圧シリンダ 6 パイロットポンプ 7a,7b パイロットライン 8 傾転制御アクチュエータ(ポンプ制御手段) 10 シャトル弁(負荷状態検出手段) 11 圧力スイッチ(負荷状態検出手段) 12 圧力センサ(ポンプ制御手段) 13 コントローラ(ポンプ制御手段;減トルク制御手
段) 14 電磁弁(ポンプ制御手段) 13A コントローラ(ポンプ制御手段;減トルク制御
手段;増トルク制御手段) 22 電磁弁(増トルク制御手段) 23 電磁弁(減トルク制御手段) 24 油圧式レギュレータ(ポンプ制御手段) 24a 増馬力ポート(増トルク制御手段) 24b 減馬力ポート(減トルク制御手段) 31 傾転制御アクチュエータ(ポンプ制御手段) 32 馬力制御サーボ弁(ポンプ制御手段) 32a スプール(ポンプ制御手段) 32b フィードバックスリーブ(ポンプ制御手段) 32c 設定バネ(ポンプ制御手段) 32d 油圧駆動部(ポンプ制御手段;減トルク制御手
段;増トルク制御手段) 34 大径ピストン(ポンプ制御手段;増トルク制御手
段) 35 作動ロッド(ポンプ制御手段) 36 小径ピストン(減トルク制御手段) 37 受圧室(ポンプ制御手段) 38 受圧室(増トルク制御手段) 39 受圧室(減トルク制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 元 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 大和田 義宜 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 2D003 AA01 AB05 AB06 BA01 CA03 DA03 DA04 DB02 DB03 3H045 AA04 AA10 AA12 AA24 AA33 BA15 BA28 BA32 CA03 CA09 CA29 DA25 EA33 3H089 BB30 CC01 DA03 DA13 DB47 DB49 EE13 EE17 EE22 EE31 EE36 FF07 FF13 GG02 JJ01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンと、このエンジンにより回転駆動
    される可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポンプによ
    り吐出された圧油が制御弁を介して導かれ、その圧油に
    より駆動される油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプ
    の入力トルクが予め定めた基準トルクを超えないよう前
    記油圧ポンプの容量を制御するポンプ制御手段とを備え
    た油圧建設機械のエンジンラグダウン防止装置におい
    て、 前記油圧ポンプの負荷状態を検出する負荷状態検出手段
    と、 前記ポンプ制御手段の一部として設けられ、前記負荷状
    態検出手段により前記油圧ポンプに負荷が投入されたこ
    とが検出されると、前記油圧ポンプの入力トルクの制限
    値を、所定期間、前記基準トルクより小さくし減トルク
    制御を行う減トルク制御手段とを備えることを特徴とす
    る油圧建設機械のエンジンラグダウン防止装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の油圧建設機械のエンジンラ
    グダウン防止装置において、 前記ポンプ制御手段は、前記負荷状態検出手段により前
    記油圧ポンプが負荷投入状態でないことが検出される
    と、前記油圧ポンプを最小容量に制御する最小容量制御
    手段を有し、 前記減トルク制御手段は、前記負荷状態検出手段により
    前記油圧ポンプに負荷が投入されたことが検出される
    と、前記油圧ポンプを最小容量制御から前記減トルク制
    御に切り換え、前記所定時間、前記減トルク制御を維持
    し、その後前記基準トルクによる制御に移行する手段で
    あることを特徴とする油圧建設機械のエンジンラグダウ
    ン防止装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の油圧建設機械のエンジンラ
    グダウン防止装置において、 前記ポンプ制御手段は、前記エンジンの回転数を検出
    し、この検出したエンジン回転数が所定回転数以上にな
    ると前記油圧ポンプの入力トルクの制限値を前記基準ト
    ルクより大きくし増トルク制御を行う増トルク制御手段
    を有し、 前記減トルク制御手段は、前記負荷状態検出手段により
    前記油圧ポンプが負荷投入状態でないことが検出される
    と前記減トルク制御を行い、前記負荷状態検出手段によ
    り前記油圧ポンプに負荷が投入されたことが検出される
    と、前記所定期間、前記減トルク制御を維持し、その後
    前記基準トルクによる制御に移行する手段であることを
    特徴とする油圧建設機械のエンジンラグダウン防止装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の油圧建設機械のエンジンラ
    グダウン防止装置において、 前記ポンプ制御手段は、前記油圧ポンプの吐出圧力を検
    出する圧力センサと、前記圧力センサにより検出された
    油圧ポンプの吐出圧力に基づき、前記基準トルクを与え
    る目標容量を計算し、これに対応する電気信号を出力す
    るコントローラと、このコントローラからの電気信号に
    より作動し、前記目標容量が得られるよう前記油圧ポン
    プを制御する容量制御アクチュエータとを有し、 前記減トルク制御手段は、前記コントローラに設けら
    れ、前記負荷状態検出手段により前記油圧ポンプに負荷
    が投入されたことが検出されると、前記所定時間、前記
    油圧ポンプの入力トルクを前記基準トルクより小さくす
    る目標容量を計算する手段であることを特徴とする油圧
    建設機械のエンジンラグダウン防止装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の油圧建設機械のエンジンラ
    グダウン防止装置において、 前記ポンプ制御手段は、前記油圧ポンプの吐出圧力が導
    かれ、この吐出圧力により前記油圧ポンプの入力トルク
    が前記基準トルクを超えないよう油圧ポンプの容量を制
    御する油圧式レギュレータを有し、 前記減トルク制御手段は、前記負荷状態検出手段により
    前記油圧ポンプに負荷が投入されたことが検出される
    と、前記所定時間、減トルク制御用の駆動電流を出力す
    るコントローラと、前記駆動電流により作動し制御圧を
    生成する電磁弁と、前記制御圧が導かれると前記油圧ポ
    ンプの入力トルクの制限値を前記基準トルクより小さく
    するよう前記油圧式レギュレータの設定値を調整する設
    定調整手段とを有することを特徴とする油圧建設機械の
    エンジンラグダウン防止装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の油圧建設機械のエンジンラ
    グダウン防止装置において、 前記ポンプ制御手段は、前記油圧ポンプの吐出圧力が導
    かれ、この吐出圧力により前記油圧ポンプの入力トルク
    が前記基準トルクを超えないよう油圧ポンプの容量を制
    御する油圧式レギュレータと、前記エンジンの回転数を
    検出する回転数検出手段と、この回転数検出手段で検出
    したエンジン回転数が所定回転数以上になると増トルク
    制御用の第1駆動電流を出力する増トルク制御演算手段
    を備えたコントローラと、前記第1駆動電流により作動
    し第1制御圧を生成する第1電磁弁と、前記第1制御圧
    が導かれると前記油圧ポンプの入力トルクの制限値を前
    記基準トルクより大きくするよう前記油圧式レギュレー
    タの設定値を調整する第1設定調整手段とを有し、 前記減トルク制御手段は、前記コントローラに設けら
    れ、前記負荷状態検出手段により前記油圧ポンプに負荷
    が投入されたことが検出されると、前記所定時間、減ト
    ルク制御用の第2駆動電流を出力する減トルク演算制御
    手段と、前記第2駆動電流により作動し第2制御圧を生
    成する第2電磁弁と、前記第2制御圧が導かれると前記
    油圧ポンプの入力トルクを前記基準トルクより小さくす
    るよう前記油圧式レギュレータの設定値を調整する第2
    設定調整手段とを有することを特徴とする油圧建設機械
    のエンジンラグダウン防止装置。
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