JP2000046759A - X線検査方法およびx線検査装置 - Google Patents

X線検査方法およびx線検査装置

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JP2000046759A JP21083298A JP21083298A JP2000046759A JP 2000046759 A JP2000046759 A JP 2000046759A JP 21083298 A JP21083298 A JP 21083298A JP 21083298 A JP21083298 A JP 21083298A JP 2000046759 A JP2000046759 A JP 2000046759A
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rays
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線検査において検出すべき元素の情報に関
してより向上した結果を得ることができるX線検査方法
およびX線検査装置を提供する。 【解決手段】 元素の吸収係数がその元素の吸収端前後
で大きく異なることを利用し、測定試料(3)中の検出
対象となる元素の吸収端の波長より短波長の単色X線λ
1と長波長の単色X線λ2を測定試料に照射して得られ
る2種類のX線透過データを差分することにより、測定
試料中の検出対象となる元素のみのX線透過像を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線を用いて対象
物体を検査する方法およびその方法に使用する装置、即
ち、X線検査方法およびX線検査装置に関する。詳しく
は、対象物体中における特定の元素の有無を検出するた
めのX線検査方法およびX線検査装置に関する。このよ
うな方法および装置は、例えば電子部品等の工業用X線
非破壊検査、医療用X線検査等に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】従来、電子部品等の非破壊検査および人
体内部の臓器撮影にはX線が多く用いられている。X線
による非破壊検査は、X線を発生して対象物体としての
測定試料に照射するX線発生・照射器、測定試料を透過
したX線を検出して透過したX線に関するデータを生成
するX線検出器、およびX線検出器により生成された透
過したX線に関するデータを処理して画像を形成するデ
ータ処理器を備えたX線検査装置を用いて実施される。
【0003】この装置を用いて測定試料を検査するに
は、X線発生・照射器から白色X線を測定試料に照射
し、透過したX線をX線検出器で検出し、検出されたデ
ータを処理して測定試料に関するX線透過画像を表示す
る。このようなX線検査の原理は、X線の透過の程度が
測定試料を構成する物質の厚さ、物質の種類等によって
異なることに基づくものであり、測定試料内部の欠陥部
または内部に存在する異なる物質の形状、寸法、位置等
を、透過したX線に関するデータに対応する画像(いわ
ゆるX線透過画像)のコントラストの違いにより測定試
料を破壊することなく知ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来のX
線検査方法では、X線発生・照射器から白色X線を測定
試料に照射して、X線透過の程度で物質内部の欠陥部ま
たは異なる物質の形状、寸法、位置等を検知することに
関しては、透過画像のコントラストの違いのみに依存し
ている。従って、X線透過の度合いが似ている周期表で
近接する複数の元素で構成される物質の状態を判別した
り、複雑に入り組んだ構造を持つ、物質の内部の状態を
明らかにすることは極めて困難である。このことを以下
に簡単な例を用いて説明する。
【0005】図1に模式的断面図で示すように、部分
a、部分b、部分cおよび部分dから構成され、それぞ
れの部分は元素A、元素Bおよび/または欠陥部(空隙
部)から構成されている厚さ5tの測定試料10におけ
る元素Aの存在を確認するためにX線検査する場合を考
える。図1では、測定試料10の厚さ方向にX線を照射
する。尚、元素AのX線吸収係数はμAであり、元素B
のX線吸収係数はμBであり、簡単のためにμA=2μB
であると仮定する。
【0006】従って、試料の上部から強度I0のX線を
照射すると、各部分を透過するX線の強度Iは以下のよ
うに表される: 部分a I=I0exp(4μBt) 部分b I=I0exp(μAt+3μBt)=I0exp(5μBt) 部分c I=I0exp(5μBt) 部分d I=I0exp(μAt+2μBt)=I0exp(4μBt) (但し、tは、図示するように、測定試料の厚さの1/
5である。)
【0007】従って、このような各部分における透過し
たX線の強度データを処理して、各データに対応する画
像を得ることができる。その画像(透過X線写真)の例
を図2に模式的に示す(測定試料10を図1の上から見
た場合の断面に対応する)。明らかなように、部分aお
よび部分dは同じ状態であると判断され、また、部分b
および部分cは同じ状態であると判断される。従って、
このような検査方法では、X線透過写真に基づいて元素
Aの正確な状態(例えば元素Aの有無)を特定すること
は不可能である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するもので、X線検査において検出すべき元素の情報に
関してより向上した結果を得ることができるX線検査方
法及びX線検査装置を提供することを目的とする。
【0009】上記課題を解決するために検討した結果、
元素のX線吸収係数がその元素の吸収端の波長を境にし
て長波長側のX線と短波長側のX線で大きく異なること
を利用することによって、そのような元素を検出対象と
して含む対象物体を検査する場合には、そのような元素
に関して向上した情報を得ることができることを見いだ
した。
【0010】即ち、本発明は、対象物体としての測定試
料中に存在する検出すべき物質を構成する元素の吸収端
の波長より長波長の単色X線を測定試料に照射して得ら
れるX線透過データ、および吸収端の波長より短波長の
単色X線を測定試料に照射して得られるX線透過データ
である、吸収端を挟む2種類の波長のX線についてのX
線透過データを差分することにより、測定試料中の検出
すべき物質を構成する元素のみの情報を得る、例えばX
線透過像を得るX線検査方法を提供する。
【0011】ここで、この情報とは、例えば検出すべき
物質を構成する元素の測定試料中の有無または測定試料
中の存在位置に関する種々のデータが含まれ、情報を得
るとは、例えば、検出すべき物質を構成する元素の位
置、分布状態を特定できることが含まれる。従って、検
出すべき物質の測定試料における状態を確認することが
できる。より具体的には、2種類のX線透過データを差
分した結果を処理して画像にて表示する場合、目視的に
検出すべき物質の測定試料における状態を確認すること
ができる。このようなデータから画像を得るための処
理、いわゆる画像処理が、一般的に行われていることは
周知であり、これ以上の詳細な説明は省略する。即ち、
2種類の波長におけるX線透過データを得て、これを差
分することを除いた事項、例えばデータの画像処理につ
いては一般的に実施されている方法を採用できる。尚、
本発明において、検出すべき対象は、測定試料中におけ
る元素そのものであってよい。
【0012】更に、上述のような2種類の波長の単色X
線を測定試料に照射して所定方向にスキャンさせて2種
類のX線透過データを得、これらのデータを差分するこ
とによりスキャン方向に対して平行な測定試料の断面に
関して検出すべき物質を構成する元素に関する情報を
得、次に、スキャン方向を変えて測定試料の別の断面に
関して検出すべき物質を構成する元素に関する情報を得
る。このような操作を繰り返し、画像処理することによ
り検出される元素が構成する物質の画像を、断面画像、
立体画像等として得ることができる。得られたX線透過
データからこのような断面画像、立体画像等を得る方法
自体は既知の画像処理方法を適用できる。
【0013】例えば、所定のスキャン幅で異なる波長を
有する2種類の単色X線を用いて、最初に試料をその幅
方向でスキャンして、次に試料をその厚さ方向でスキャ
ンしてよく、更に、必要であれば、試料をその奥行き方
向でスキャンしてよい。また、試料の表面に沿って試料
の周囲で回転するようにスキャンしてよい。更に、これ
らを適当に組み合わせてもよい。これらのスキャンによ
り得られた透過X線データを周知の方法で処理して検査
対象の物質を構成する元素の状態をに関する情報、例え
ば画像を表示できる。
【0014】更に、本発明は、X線発生器、X線発生器
から照射された白色X線を単色化して、測定試料中の検
出対象となる物質を構成する元素の吸収端の波長より長
波長の単色X線と短波長の単色X線を形成するモノクロ
メータ、および単色化されたX線を測定試料に照射し、
測定試料を透過したX線を検出して透過X線に関するデ
ータを発生するX線検出器を有して成るX線検査装置を
提供する。
【0015】この装置は、更に、吸収端の波長より長波
長の単色X線を測定試料に照射して得たX線透過データ
と短波長の単色X線を測定試料に照射して得たX線透過
データを処理して、例えば画像処理して、測定試料中の
検出対象である物質を構成する元素のみの状態に関する
情報、例えば検出対象である物質のX線透過像を得るX
線透過データ処理器を備えたX線検査装置を提供する。
この装置は、画像表示装置を更に有してもよい。
【0016】本発明において、モノクロメータは、白色
X線から吸収端を挟んで異なる波長の単色化X線を発生
する必要がある。そのためには、白色X線がモノクロメ
ータに入射する角度を変えることができるように、X線
発生器、モノクロメータおよび測定試料(必要な場合は
測定試料およびX線検出器)の少なくとも2つが相対的
に移動できるように配置されていればよい。
【0017】モノクロメータが異なる波長の単色化X線
を発射する場合、発射される単色化X線のモノクロメー
タに対する角度が変わるので、モノクロメータからの単
色化X線が測定試料の同じ箇所を好ましくは同じ角度
(例えば直角)で測定試料に入射するように、測定試料
も相対的に移動できるようになっているのが好ましい。
「相対的に」なる用語は、その要素自体が動く場合の他
に、その要素が動かずに他の要素が動くことによって実
質的にその要素が動いたことに等しくなる場合をも含む
意味で使用している。
【0018】具体的には、モノクロメータ自体を回転さ
せて、白色X線の入射角θ1からθ2になるようにす
る。モノクロメータの回転に対応させて測定試料も回転
させて、単色化X線が常に測定試料の同じ位置で好まし
くは同じ角度(通常直角)で測定試料に当るようにする
(後述する図5参照)。
【0019】別の態様では、モノクロメータを固定し
て、X線発生器および測定試料(必要な場合は測定試料
およびX線検出器)を回転できるようにしてよい。更に
別の態様では、測定試料(必要な場合は測定試料および
X線検出器)を固定してモノクロメータおよびX線発生
器を回転できるようにしてもよい。いずれの態様を選択
するかということは、特に限定されるものではないが、
一般的には、それぞれの要素の回転を容易にできるか否
かにより判断することができる。
【0020】本発明の別の態様では、上述のような要素
の移動に代えて、X線発生器と測定試料を結ぶ軸に対し
て垂直な方向にモノクロメータを平行移動することによ
り、白色X線の入射角画θ1からθ2になるようにす
る。この場合、単色化X線は、反射角がθ1からθ2に
変わっても、測定試料の常に同じ箇所に当るという利点
がある。尚、単色化X線が測定試料に当る角度も同じに
するには、測定試料を軸回転できるようにすればよい。
【0021】本発明の更に別の態様では、2種のモノク
ロメータを用いて、これを入れかえることにより、入射
角が同じであっても異なる波長の単色化X線を発生でき
るように使用してよい。例えば格子間隔を変えた2種類
の多層膜をモノクロメータとして使用できる。
【0022】
【発明の実施の形態】「発明が解決しようとする課題」
の欄にて用いた2種類の元素AおよびBから構成され、
部分的に欠陥を持つ試料(図1)について考える。一般
的に元素のX線吸収係数は、図3に示すように、X線波
長の関数であり、元素固有の吸収端(波長λ0)で不連
続に大きく変化することが知られている。元素の吸収端
に関しては、ある元素に関して、その吸収端近傍の波長
領域において吸収端波長(λ0)より長波長側と短波長
側でその元素の線吸収係数が大きく変化するが、他の元
素の線吸収係数はほとんど変化しない。
【0023】(1)最初に、元素Aが図3に示すような
線吸収特性を有する場合、吸収端波長(λ0)より短波
長の単色X線(波長λ1)を測定試料に照射した場合、
元素AのX線吸収係数はμA1であり、元素BのX線吸収
係数はμB1であると仮定する。
【0024】従って、試料の上部からX線(強度I01
を照射すると、透過するX線の強度(I1)は以下のよ
うになる: 部分a I1=I01exp(4μB1t) 部分b I1=I01exp(μA1t+3μBt) 部分c I1=I01exp(5μB1t) 部分d I1=I01exp(μA1t+2μBt) (但し、tは、図示するように、試料の厚さの1/5で
ある。)
【0025】(2)次に、吸収端より長波長の単色X線
(波長λ2)を測定試料に照射した場合、元素AのX線
吸収係数はμA2であり、元素BのX線吸収係数はμB2
あると仮定する。従って、試料の上部からX線(強度I
02)を照射すると、透過するX線の強度(I2)は以下
のようになる: 部分a I2=I02exp(4μB2t) 部分b I2=I02exp(μA2t+3μB2t) 部分c I2=I02exp(5μB2t) 部分d I2=I02exp(μA2t+2μB2t) (但し、tは、図示するように、試料の厚さの1/5で
ある。)
【0026】ここで、吸収端は元素Aに固有のものであ
り、元素Aの吸収端の両側の波長λ1またはλ2を有す
る単色X線を使用しているので、元素Bの吸収係数は両
波長λ1およびλ2において大差なく、μB1=μB2
してよい。また、通常、I01=I02=I0である。
【0027】これらの2種類のX線を照射することによ
り得られるX線透過データを画像処理して得られる画像
は、上記I1およびI2に対応する画像であり、各部分の
1およびI2の大きさに応じて例えばコントラストの差
として画像を表現できる。その画像をI1に付いては図
4(a)に、また、I2に付いては図4(b)に模式的
に示している。
【0028】(3)次に、得られた2種類の画像データ
を差分する。即ち、I1−I2を計算する: 部分a I1−I2=0 部分b I1−I2=I0exp(μA1t−μA2t) 部分c I1−I2=0 部分d I1−I2=I0exp(μA1t−μA2t) 明らかなように、元素Aが存在する部分のみ画像データ
が得られ、元素Aが存在しない部分については、データ
が相殺されるので画像データは得られない。このI1
2に対応する画像を図4(c)に模式的に示してい
る。
【0029】明らかなように、検出すべき元素Aが存在
する部分bおよび部分dが、元素Aが存在しない部分a
および部分cから区別されている。即ち、本発明のよう
に、検出すべき元素の吸収端を挟んで異なる2種類の波
長の単色化X線を用いてX線透過データを得、これらの
データを差分することにより、その元素のみの状態を確
認することができる。元素の吸収端は、いずれの波長領
域にあってもよいが、一般的には1〜4Å程度の範囲に
吸収端が存在するのが好ましい。それは、1Åより短い
波長を良好に分光できる適当なモノクロメーターが少な
いこと、また、波長が4Åより大きくなるとX線強度が
小さくなり、X線が透過しにくいからである。
【0030】吸収端の波長(λ0)とλ1またはλ2と
の差は、検出すべき元素のX線透過係数の特性に応じて
適当に選択できる。一般的には吸収端の波長に近い波長
を選択すると、吸収係数の差が大きいので好ましい。例
えば、以下の範囲のλ1およびλ2を選択できる:
【0031】 検出すべき元素 λ0(Å) λ1(Å) λ2(Å) Au 1.0403 0.99 1.09 Cu 1.380 1.33 1.43 Fe 1.743 1.70 1.79 Ca 3.0702 3.03 3.11 Ag 3.6729 3.63 3.71
【0032】尚、元素が有する吸収端は必ずしも1つで
はなく、複数存在する場合が多い。従って、測定試料が
検出すべき元素の他に、周期律表においてその元素に近
接する他の元素を含む場合において、複数の吸収端の
内、他の元素の線透過係数の変化が大きくない波長領域
に存在する吸収端を使用するのが好ましい。
【0033】また、場合により、異なる2種類の波長λ
1およびλ2を使用する場合において、I0が異なる(I
01≠I02)場合には、X線透過強度を入射X線強度によ
り規格化した(即ち、I1/I01およびI2/I02を算出
する)データを用いて差分すればよい。本発明において
は、このようにデータを規格化してから差分する場合
も、差分することに含めている。
【0034】このように、元素Aの吸収端より短波長の
単色X線(波長λ1)と長波長の単色X線(波長λ2)
の強度差が大きい場合は、測定試料に照射されるX線の
強度(I0)が大きく異なる場合がある。その場合、例
えば、モノクロメータと測定試料との間に測定試料に入
射するX線強度をモニターする別のX線検出器を用い
る。この検出器として、透過型プロポーショナルカウン
ター、透過型イオンチャンバーあるいは金属箔やポリマ
ー箔からのX線散乱モニターが使用できる。先に説明し
たように、この検出器で検出した、測定試料に入射する
X線強度で測定試料を透過したX線強度を規格化するこ
とにより、λ1とλ2が大きく異なる場合でも精度良く
元素AのみのX線透過データを、従って、精度の良い画
像を得ることができる。
【0035】X線発生器としては、例えばX線管を用い
ることができる。本発明では、特性X線ではなく、白色
X線を単色化して利用できるため、強度のより強いX線
を発生できる回転対陰極のX線管を用いるのが好まし
い。X線管の管電圧は、検出したい元素の吸収端波長よ
り短波長のX線を発生できれば良いが、白色X線の最大
強度を示す波長と吸収端波長が同じになるように設定す
るのが好ましい。
【0036】X線管のターゲットとして、材質は特に限
定されない。しかし、強度の強い白色X線を必要とする
ため、原子番号の大きい元素、例えばモリブテン、タン
グステン、金、ロジュウムなどを用いるのが好ましい。
【0037】モノクロメータは、検出したい元素の吸収
端波長近傍の波長のX線に単色化できる格子定数を持つ
ものであればよく、通常のX線用モノクロメータを使用
できる。例えば、検出したい元素の吸収端が約1〜4Å
あれば、グラファイト(002)(格子定数2d=6.
72Å)、シリコン(111)(格子定数2d=6.2
7Å)、フッ化リチウム(200)(格子定数2d=
4.03Å)、フッ化リチウム(220)(格子定数2
d=2.85Å)、フッ化リチウム(420)(格子定
数2d=1.80Å)、ゲルマニウム(111)(格子
定数2d=6.53Å)、InSb(111)(格子定
数2d=7.48Å)等を使用することができる。ま
た、単色化したい波長に応じて多層膜(例えばカーボン
と金との多層膜)を用いることもできる。一般的には、
反射強度を考慮すると、グラファイト(002)を用い
るのが好ましく、分解能および平行性を考慮すると、S
i(111)を使用するのが好ましい。
【0038】また、単色化したいX線の波長が短い(例
えば0.1Å以下)場合には、例えばSi(311)、
Si(553)などを使用できる。また、単色化したい
X線の波長が長い(例えば10Å以上)場合には、例え
ばKAP[フタル酸水素カリウム(KHC844)]
(001)(格子定数2d=26.64Å)、多層膜、
回折格子を使用できる。
【0039】X線検出器として、デジタル処理のできる
検出器、例えばイメージングプレート、X線CCDカメ
ラを使用することができる。本発明の方法の実施に際し
て使用する装置としては、吸収端波長の両側でその波長
に近い波長を有する単色化X線を発生させることを除い
て、X線発生器、モノクロメータ、X線検出器、データ
処理器等に関しては、通常のX線分析に使用されている
既知の装置を使用することができる。
【0040】上述のように構成したX線検査装置を用い
て、図1に示すようなAおよびBの2種類の元素で構成
され、部分的に欠陥部を持つ測定試料中の元素Aの状態
を確認するためのX線検査は、例えば次のように実施で
きる。
【0041】X線発生器より照射された白色X線をモノ
クロメータにより検出対象である元素Aの吸収端波長よ
り短波長λ1のX線に単色化する。その単色化されたX
線を測定試料に照射し、測定試料を透過するX線をX線
検出器で検出して透過X線に関するデータを得、それを
データ処理器に送り蓄積する。
【0042】次に、X線発生器、モノクロメータ、なら
びに測定試料およびX線検出器の3者から選択される2
つ、通常、比較的容易に移動できるものを回転させ、X
線発生器から照射された白色X線を元素Aの吸収端波長
より長波長λ2の単色X線に単色化し、測定試料に照射
する。測定試料を透過するX線をX線検出器で検出して
透過X線に関するデータを得、それをデータ処理器に送
り蓄積する。波長λ1の場合のデータおよび波長λ2の
場合のデータをデータ処理器にて差分処理して、検出対
象である元素Aだけの情報を得ることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明に基づい
てX線検査を実施する1つの態様の基本構成をブロック
図で模式的に図5に示す。図5に示す態様では、X線発
生器1から照射された白色X線は、入射角θ1でモノク
ロメータ2に入射して、モノクロメータ2により単色化
される(例えば波長λ1)。単色化されたX線は測定試
料3に照射され、測定試料を透過したX線はX線検出器
4により検出される。検出された画像はデータ処理器5
で画像処理され、表示部6に表示される。
【0044】尚、本発明では、単色化X線の測定試料へ
の入射方向の延長線上に検出すべき元素が存在するか否
かを測定することになる。従って、測定試料に照射され
る単色化X線の波長が異なる場合であっても、単色化X
線の測定試料に対する入射点および好ましくは入射角は
同じであるのが好ましい。一般的に、測定試料に照射さ
れる単色化X線の波長が異なる場合であっても、単色化
X線の測定試料に対する入射点は同じであり、入射角は
90°であるのがより好ましい。例えばθ1およびθ2
が大きく異ならない場合には、入射点のみが保持される
ように、測定試料を保持しても実用上は差し支えない場
合がある。
【0045】図示した態様では、モノクロメータ2は、
それに入射する白色X線の入射角をθ1からθ2に変え
ることにより異なる波長(例えばλ2)の単色化X線を
得ることができるように回転可能である(矢印A参
照)。例えば、照射される白色X線に対してモノクロメ
ータ2の反射面の角度を変えることができるように軸回
転可能である。
【0046】更に、波長λ2の単色化X線が測定試料3
の実質的に同じ位置において同じ角度で入射するように
測定試料3も(必要な場合にはX線検出器4と一緒に)
回転可能である(矢印B参照)。例えば、モノクロメー
タ2への白色X線の入射点Oを中心として、測定試料3
とX線検出器4を矢印Bのように回転させることにより
行う。尚、この場合において、X線発生器1は固定され
ていてよく、白色X線を発生してモノクロメータ2に向
かって照射する。
【0047】別の態様では、モノクロメータ2を固定し
て、X線発生器1と測定試料3(および必要な場合には
X線検出器4)が回転可能であってもよい。この態様に
おいても、白色X線のモノクロメータに入射する角度を
変えることができ、別の波長λ2の単色化X線を得るこ
とができる。
【0048】更に別の態様では、測定試料3およびX線
測定器4を固定して、X線発生器1とX線検出器4が回
転可能であってもよい。この態様においても、白色X線
のモノクロメータに入射する角度をθ1からθ2に変え
ることができ、別の波長λ2の単色化X線を得ることが
できる。
【0049】従って、測定装置を構成するX線発生器
1、モノクロメータ2および測定試料3(X線検出器4
を含んでよい)の3つの内の少なくともいずれか2つを
回転可能にしておけば、モノクロメータに入射する白色
X線の入射角をθ1からθ2に変えることができ、それ
により、同じモノクロメータを使用する場合でも、異な
る波長の単色化X線(λ1およびλ2)を得ることがで
きる。この場合、異なる波長の単色化X線のモノクロメ
ータからの出射角は異なるので、測定試料3を固定して
おくと、測定試料への単色X線の入射の位置および角度
が変わるので、これらが変わらないようにするために、
同じモノクロメータを使用する場合には、測定試料(X
線測定器を含んでよい)も対応して相対的に回転可能と
なるようにするのが好ましい。
【0050】(実施の形態2)図6は、本発明を実施す
る別の態様に使用するX線検査装置の基本構成を示すブ
ロック図である。図6において、X線検査装置を構成す
るX線発生器1、モノクロメータ2、測定試料3、X線
検出器4、データ処理器5および表示部6は実施の形態
1で示した図5と同様であるが、X線発生器1から照射
された白色X線を単色化する方法が異なる。
【0051】図6においては、X線発生器1と測定試料
3を結ぶ軸(破線にて示す)に対して垂直な方向に矢印
Cで示すように、モノクロメータ2を平行移動すること
により、白色X線のモノクロメータへの入射角をθ1か
らθ2に変えることにより、波長λ1の単色X線および
波長λ2の単色X線を得ることができる。
【0052】例えば、モノクロメータ2を白色X線の入
射角がθ1となって波長λ1の単色X線の得られる位置
へ配置し、波長λ1の場合のX線透過データを得る(図
6の上部の配置)。その後、波長λ2の単色X線が得ら
れるようにX線発生装置1と測定試料3を結ぶ軸に対し
て垂直な方向に矢印Cで示すようにモノクロメータ2を
平行移動して入射角がθ2となるようにし、波長λ2の
場合のX線透過データを得る(図6の下部の配置)。そ
の際、測定試料3に照射する波長λ2の単色X線が測定
試料3に対して照射される位置および好ましくは角度
が、波長λ1の単色X線の場合と同じになるようにす
る。例えば、矢印Dで示すように、モノクロメータ2へ
の白色X線の入射点Oを中心として、測定試料3とX線
検出器4を回転させることにより行う。
【0053】尚、このような測定試料およびX線検出器
4の移動は、波長が異なることにより生じる測定試料の
X線照射状態(位置および角度)の変化が測定結果に与
える影響を実質的に無視できるほどに小さい場合には、
移動を省略することも可能である。このようにして得た
波長λ1の単色X線によるX線透過データと波長λ2の
単色X線によるX線透過データとを差分することによ
り、検出対象である元素Aのみの状態に関する情報とし
てX線透過像を得ることができる。
【0054】(実施の形態3)図7は、本発明を実施す
る更に別の態様に使用するX線検査装置の基本構成を示
すブロック図である。図7において、X線発生器1、測
定試料3、X線検出器4、データ処理器5、表示部6は
実施の形態2で示した図5と同様であるが、波長λ1と
λ2の2種の単色化X線を得るため、2種のモノクロメ
ータ2−1および2−2を装備している。この2種のモ
ノクロメータはそれぞれ同じX線の入射角θで波長λ1
とλ2の単色X線が得られるような格子間隔をもつもの
で、このようなモノクロメータとして例えば多層膜が用
いられる。
【0055】具体的には、波長λ1の単色X線が得るた
めモノクロメータ2−1を配置してX線透過データを得
る。その後、波長λ2の単色X線を得るため、モノクロ
メータ2−1と同じ位置にモノクロメータ2−2を配置
し、X線透過データを得る。これらのデータを差分する
ことにより検出対象である元素AのみのX線透過像を得
ることができる。この場合では、測定試料3およびX線
検出器4の位置を変更する必要がないという利点があ
る。
【0056】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 (実施例1)図5に示したX線検査装置を用いて、IC
内部の電極接合部のX線検査を行った。X線発生器1と
して、タングステンターゲットの回転対陰極型X線発生
装置を用いた。最大管電圧は100KV、最大管電流は
10mAである。モノクロメータ2としてはグラファイ
ト(002)を、X線検出器としてはイメージングプレ
ートを使用した。測定試料3であるICにおいては金バ
ンプと金ワイヤーが接続されており、その外部は樹脂で
モールドされているため、金バンプと金ワイヤーとの接
続状態を外部から確認することはできない。この接続状
態を本発明に基づいて検査した。
【0057】実施の形態1で述べたX線検査方法により
X線検査を行った。この検査で検出対象である物質は金
バンプと金ワイヤーとの間の接続部であり、その物質を
構成する元素は金であり、その他の元素は炭素、水素、
酸素などである。そこで、検出対象である元素の吸収端
として金のL(III)吸収端を選んだ。金のL(II
I)吸収端の波長λ0は1.04オングストロームであ
るので、λ0より短波長の単色X線の波長λ1として
1.00オングストロームを、長波長の単色X線の波長
λ2として1.10オングストロームを選択し、モノク
ロメータ2を回転して白色X線の入射角を調節すること
により単色化X線を得る。面間隔d=3.354オング
ストロームのグラファイト(002)を使用する。この
場合のブラッグ反射角を計算すると、波長λ1のX線を
得るにはブラッグ反射角はと8.57゜となり、波長λ
2のX線の場合は、ブラッグ反射角は9.44゜とな
る。
【0058】まず、モノクロメータへ入射する白色X線
の入射角θ1が8.57°となるようにモノクロメータ
を調整し、モノクロメータからの反射角8.57°の単
色化X線がIC表面に垂直に当る位置に測定試料をお
く。そして、λ1のX線を測定試料に照射した後、モノ
クロメータをX線の入射角θ2が9.44°となるよう
に回転させ、測定試料3、X線検出器4も反射角の変化
に応じて同じ状態でX線が入射するように位置を移動さ
せる。λ2のX線を測定試料に照射し、検出した2種類
の画像データをデータ処理器で差分した結果、金だけの
X線透過像を得ることができた。
【0059】(実施例2)実施の形態2に示したX線検
査装置により、IC内部の電極接合部のX線検査を行っ
た。X線発生器、モノクロメータ、X線検出器、および
測定試料は実施例1と同様のものを使用した。実施例1
と同様に検出対象である元素の吸収端として金のL(I
II)吸収端を選択し、金のL(III)吸収端より短
波長のX線λ1を1.00オングストローム、長波長の
X線λ2を1.10オングストロームとする。ブラッグ
反射角はそれぞれ8.57゜および9.44゜である。
【0060】まず、モノクロメータへ入射するX線の入
射角θ1が8.57°となる位置にモノクロメータを配
置し、反射角が8.57°の位置へ測定試料をおく。測
定試料は、反射した単色化X線が垂直に照射するように
調整する。そして、λ1のX線を測定試料に照射した
後、モノクロメータをX線の入射角θ2が9.44°と
なるようにX線発生器と測定試料を結ぶ軸に対して垂直
な方向へ平行移動させる。λ2のX線を測定試料に照射
し、検出した2種類の画像データをデータ処理器で差分
した結果、金だけのX線透過像を得ることができた。
【0061】(実施例3)実施の形態3に示したX線検
査装置により、IC内部の電極接合部のX線検査を行っ
た。X線発生器、X線検出器、および測定試料は実施例
1と同様のものを使用し、2種類のモノクロメータは白
金/カーボンの多層膜(白金層厚:カーボン層厚=1:
2)を用いた。
【0062】実施例1に示したように検出対象である元
素の吸収端として金のL(III)吸収端を選択し、金
のL(III)吸収端より短波長のX線λ1を1.00
オングストローム、長波長のX線λ2を1.10オング
ストロームとする。ブラッグ反射角が2種類のモノクロ
メータ共に3.00゜となるように多層膜周期を計算し
たところ、モノクロメータ2−1の多層膜周期(白金層
1層とカーボン層1層の和)のは9.55オングストロ
ーム、モノクロメータ2−2の多層膜周期は10.51
オングストロームとなる。このような多層膜周期をもつ
白金/カーボンの多層膜を作製した。層数は50層とし
た。。
【0063】まず、モノクロメータ2−1をX線の入射
角3.00°の位置に配置する。測定試料3とX線検出
器4は反射角3.00°の位置へX線が垂直に入射する
ようにおき、X線を照射する。モノクロメータ2−1で
波長λ1に単色化されたX線を測定試料3に照射し、測
定試料3を透過したX線をX線検出器で検出する。その
後、モノクロメータ2−1の代わりにモノクロメータ2
−2を同位置に配置し、X線を照射する。モノクロメー
タ2−2では波長λ2に単色化されたX線が得られ、波
長λ2の単色X線を測定試料3に照射し、測定試料3を
透過したX線をX線検出器4で検出し、このデータと波
長λ1の単色X線で得られたデータを差分することによ
り、金だけのX線透過像を得ることができた。尚、いず
れの実施例においても、金だけのX線透過像からバンプ
と金ワイヤーとの接続状態、即ち、接続されているか、
あるいは断線しているかを判断することができた。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、測定試料中のある物質
が検出対象となる元素に加えて他の元素を含み、その他
の物質が検出対象となる元素を含まない場合、検出対象
となる元素を含む物質だけの形状、寸法、場所、状態を
知ることができる。そのため、検出対象となる元素以外
の元素の情報によって、検出対象となる元素のを含む物
質の情報が得られ難い場合、本発明により正確に検出対
象となる元素を含む物質だけの情報を得ることができ
る。
【0065】実施例において説明した電子部品の内部の
接続状態の確認の他、体内における物質の状態の確認に
も本発明を適用できる。一例としては、造影剤、例えば
硫酸バリウムが内部に存在する臓器のX線検査におい
て、バリウムを検出すべき元素として本発明を適用する
と、硫酸バリウムを含む臓器の状態を把握できる。ま
た、胆石のような結石の状態をX線検査する場合には、
カルシウムを検出すべき元素として選択して本発明を適
用してよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、AとBの2種類の元素で構成され、
部分的に欠陥部をもつ測定試料の模式的断面図を示す。
【図2】 図2は、従来のX線検査装置を用いて図1の
測定試料を検査した場合の透過画像の模式図を示す。
【図3】 図3は、元素の波長と線吸収係数の関係を示
す模式的グラフである。
【図4】 図4は、本発明のX線検査方法を適用する場
合のX線透過画像の模式図であり、(a)は、波長λ1
の場合の模式的X線透過画像であり、(b)は、波長λ
2の場合の模式的X線透過画像であり、(c)は、これ
らの画像を差分して得られる模式的X線透過画像であ
る。。
【図5】 図5は、本発明の実施の形態1のX線検査装
置の基本構成を示す模式的ブロック図である。
【図6】 図6は、本発明の実施の形態2のX線検査装
置の基本構成を示す模式的ブロック図である。
【図7】 図7は、本発明の実施の形態3のX線検査装
置の基本構成を示す模式的ブロック図である。
【符号の説明】
1 X線発生器 2 モノクロメータ 2−1 波長λ1の単色X線を得るためのモノクロメー
タ 2−2 波長λ2の単色X線を得るためのモノクロメー
タ 3 測定試料 4 X線検出器 5 データ処理器 6 表示部
フロントページの続き (72)発明者 松原 英一郎 京都府京都市左京区高野西開町1番地 第 2久米マンション4−16 (72)発明者 川島 勉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西木 直巳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G001 AA01 AA09 BA11 BA13 CA01 DA02 EA01 EA02 FA29 GA01 HA13 HA14 KA01 KA03 LA01 LA11 NA09 NA15 PA11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物体としての測定試料中に存在する
    検出すべき物質を構成する元素の吸収端の波長より長波
    長の単色X線を測定試料に照射して得られるX線透過デ
    ータ、および吸収端の波長より短波長の単色X線を測定
    試料に照射して得られるX線透過データである、吸収端
    を挟む2種類の波長のX線についてのX線透過データを
    差分することにより、測定試料中の検出すべき物質を構
    成する元素のみの情報を得るX線検査方法。
  2. 【請求項2】 吸収端より長波長および短波長の2種類
    の波長の単色X線を測定試料に照射して所定方向にスキ
    ャンさせて2種類のX線透過データを得、これらのデー
    タを差分することによりスキャン方向に対して平行な測
    定試料の断面に関して検出すべき物質を構成する元素に
    関する情報を得、次に、スキャン方向を変えて測定試料
    の別の断面に関して検出すべき物質を構成する元素に関
    する情報を得る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 情報をデータ処理して元素が構成する物
    質の画像を得る請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 工業用非破壊検査に適用する請求項1〜
    3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 医療用X線検査に適用する請求項1〜3
    のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 X線発生器、X線発生器から照射された
    白色X線を単色化して、測定試料中の検出対象となる物
    質を構成する元素の吸収端の波長より長波長の単色X線
    と短波長の単色X線を形成するモノクロメータ、および
    単色化されたX線を測定試料に照射し、測定試料を透過
    したX線を検出して透過X線に関するデータを発生する
    X線検出器を有して成るX線検査装置。
  7. 【請求項7】 X線検出器からのデータを処理する、X
    線透過データ処理器を更に有して成る請求項6記載の装
    置。
  8. 【請求項8】 X線発生器、モノクロメータおよび測定
    試料のいずれか2つを相対的に移動することができ、そ
    れにより、モノクロメータに入射する白色X線の入射角
    を変えることができ、その結果、異なる波長の単色X線
    を形成できる請求項6または7記載の装置。
  9. 【請求項9】 モノクロメータは、X線発生器および測
    定試料を結ぶ線に対して垂直な方向に移動することがで
    き、それにより、モノクロメータに入射する白色X線の
    入射角を変えることができ、その結果、異なる波長の単
    色X線を形成できる請求項6または7記載の装置。
  10. 【請求項10】 元素の吸収端の波長より長波長の単色
    X線を形成するモノクロメータ、および短波長の単色X
    線を形成するモノクロメータを有して成る請求項6また
    は7記載の装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜5のいずれかに記載の方法
    を実施する請求項6〜10のいずれかに記載の装置。
  12. 【請求項12】 モノクロメータがグラファイトである
    請求項6〜11のいずれかに記載の装置。
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