WO2010143289A1

WO2010143289A1 - グラブドア付けニーエアバッグ装置

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Publication number: WO2010143289A1
Application number: PCT/JP2009/060690
Authority: WO
Inventors: 仁松島
Original assignee: トヨタ自動車株式会社
Priority date: 2009-06-11
Filing date: 2009-06-11
Publication date: 2010-12-16

Abstract

　グラブドアのインナパネルにおいて、エアバッグモジュール組付け用の開口を塞ぐためのカバーを廃止し、該インナパネルの形状を単純化して、コストの低減を図ることを目的とする。　収納スペースを有するグラブボックスの乗員側外壁を構成し、閉止状態において車室側に位置するアウタパネル(32)に、収納スペース側に位置するインナパネル(34)を組み付けて構成されるグラブドア(14)と、折畳み状態のニーエアバッグ(38)と該ニーエアバッグ(38)に膨張用のガスを供給するインフレータ(40)とを含んで構成され、グラブドア(14)内におけるアウタパネル(32)とインナパネル(34)との間に設けられると共に該アウタパネル(32)の裏面(32A)に対して締結固定されたエアバッグモジュール(16)と、を有している。

Description

グラブドア付けニーエアバッグ装置

　本発明は、グラブドア付けニーエアバッグ装置に関する。

　ニーエアバッグ及びインフレータを有するニーエアバッグモジュールを、グラブボックスのドア（グラブドア）に内蔵した構造が開示されている（特許文献１及び特許文献２参照）。

独国特許出願公開第４２０９６０４号明細書米国特許第６２７６７１３号明細書

　しかしながら、上記した従来例のように、グラブドアに対してエアバッグモジュールを組み付けるに際し、閉止時にグラブボックスの収納スペース側に位置する該グラブドアのインナパネル側から、組付けを行う構造とした場合、インナパネルには、エアバッグモジュール組付け用の大きな開口が形成されるため、その開口を塞ぐための別体のカバーが必要となり、コストの点で改善の余地がある。

　本発明は、上記事実を考慮して、グラブドアのインナパネルにおいて、エアバッグモジュール組付け用の開口を塞ぐためのカバーを廃止し、該インナパネルの形状を単純化して、コストの低減を図ることを目的とする。

　本発明の第１の態様は、収納スペースを有するグラブボックスの乗員側外壁を構成し、閉止状態において車室側に位置するアウタパネルに、前記収納スペース側に位置するインナパネルを組み付けて構成されるグラブドアと、折畳み状態のニーエアバッグと該ニーエアバッグに膨張用のガスを供給するインフレータとを含んで構成され、前記グラブドア内における前記アウタパネルと前記インナパネルとの間に設けられると共に該アウタパネルの裏面に対して締結固定されたエアバッグモジュールと、を有している。

　第１の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置では、エアバッグモジュールが、グラブドア内におけるアウタパネルとインナパネルとの間に設けられると共に該アウタパネルの裏面に対して締結固定され、該インナパネルはアウタパネルに組み付けて構成されるので、インナパネルにおいてエアバッグモジュール組付け用の開口を塞ぐためのカバーを廃止することができる。またこれによって、インナパネルの形状を単純化して、コストの低減を図ることができる。

　本発明の第２の態様は、第１の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置において、前記アウタパネルの前記裏面には、取付けボスが設けられ、前記エアバッグモジュールは、該取付けボスに対して締結固定されている。

　第２の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置では、アウタパネルの裏面に取付けボスが設けられ、エアバッグモジュールは、該取付けボスに対して締結固定されているので、簡単な構成により、インナパネルにおいてエアバッグモジュール組付け用の開口を塞ぐためのカバーを廃止して、コストの低減を図ることができる。

　本発明の第３の態様は、第２の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置において、前記取付けボスには、前記エアバッグモジュールの締結固定に用いられる固定ねじに対応するナットがインサート成形されている。

　第３の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置では、取付けボスに、エアバッグモジュールの締結固定に用いられる固定ねじに対応するナットがインサート成形されているので、該ナットに固定ねじを締め付けることにより、エアバッグモジュールをグラブドアのアウタパネルに固定することができる。このため、エアバッグモジュールの組付け作業を容易に行うことができる。

　本発明の第４の態様は、第１の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置において、前記アウタパネルの前記裏面には、取付け部が突出形成されており、前記エアバッグモジュールは、前記取付け部を、前記エアバッグモジュールから延びる取付けブラケットと別体の当て部材とにより挟み込んで締結することで固定されている。

　第４の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置では、グラブドアのアウタパネルにエアバッグモジュールを固定する際に、アウタパネルの裏面に突出形成されている取付け部を、エアバッグモジュールから延びる取付けブラケットと別体の当て部材とにより挟み込んで締結する。このように、別体の当て部材を用いることで、アウタパネルに対するエアバッグモジュールの組付け強度をより高めることができる。

　本発明の第５の態様は、第１の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置において、前記アウタパネルの前記裏面には、前記エアバッグモジュールの固定後に前記インナパネルと結合されるリブが立設されており、前記エアバッグモジュールは、固定ねじを用いて、前記エアバッグモジュールから延びる取付けブラケットを前記リブに締結することで固定されている。

　第５の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置では、エアバッグモジュールが、固定ねじを用いて、アウタパネルの裏面に立設されたリブに対して締結固定されているので、ニーエアバッグの膨張展開時における反力を、固定ねじのせん断強度と、リブの座屈強度とで受け持つことができる。またリブは、エアバッグモジュールの固定後にインナパネルに結合されて強度が高められているので、更なる補強手段が不要である。

　本発明の第６の態様は、第１の態様から第５の態様の何れか１態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置において、前記アウタパネルは、合成樹脂により製作されており、該アウタパネルよりも軟質の合成樹脂により構成され、少なくとも基部において前記アウタパネルの前記裏面に接合され、前記エアバッグモジュールの組付け領域に沿って前記基部から前記インナパネル側に立設された縦壁部と、前記エアバッグモジュールと前記アウタパネルとの間に設けられ前記ニーエアバッグの膨張展開時に該アウタパネルの一部と共に前記車室側に展開するドア基材とを有するエアバッグドア部材を備え、前記エアバッグモジュールにはフックが設けられ、該フックは前記エアバッグドア部材の前記縦壁部に係止されている。

　第６の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置では、アウタパネルの裏面に、該アウタパネルよりも軟質の合成樹脂により構成されるエアバッグドア部材が接合されており、エアバッグモジュールに設けられたフックが、該エアバッグドア部材の縦壁部に係止されることに加えて、該エアバッグモジュールがエアバッグドア部材よりも硬質のアウタパネルの裏面にも締結固定されている。このため、比較的軟質のエアバッグドア部材にエアバッグモジュールを係止するだけの構造と比べて、組付け強度を飛躍的に高めることができる。

　以上説明したように、本発明の第１の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置によれば、グラブドアのインナパネルにおいて、エアバッグモジュール組付け用の開口を塞ぐためのカバーを廃止し、該インナパネルの形状を単純化して、コストの低減を図ることができる、という優れた効果が得られる。

　第２の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置によれば、簡単な構成により、インナパネルにおいてエアバッグモジュール組付け用の開口を塞ぐためのカバーを廃止して、コストの低減を図ることができる、という優れた効果が得られる。

　第３の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置によれば、エアバッグモジュールの組付け作業を容易に行うことができる、という優れた効果が得られる。

　第４の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置によれば、別体の当て部材を用いることで、アウタパネルに対するエアバッグモジュールの締結強度をより高めることができる、という優れた効果が得られる。

　第５の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置によれば、ニーエアバッグの膨張展開時における反力を、固定ねじのせん断強度と、リブの座屈強度とで受け持つことができ、リブに対する更なる補強手段を不要とすることができる、という優れた効果が得られる。

　第６の態様に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置によれば、比較的軟質のエアバッグドア部材にエアバッグモジュールを係止するだけの構造と比べて、組付け強度を飛躍的に高めることができる、という優れた効果が得られる。

図１から図６は、第１実施形態に係り、図１は、グラブドア付けニーエアバッグ装置を示す断面図である。グラブドア付けニーエアバッグ装置を示す分解斜視図である。アウタパネルの内面に設けられた取付けボスを示す、図２の要部拡大斜視図である。エアバッグモジュールをアウタパネルに組み付けた状態を示す分解斜視図である。アウタパネルへのエアバッグモジュールの組付け状態を示す、図４の要部拡大斜視図である。アウタパネルへのエアバッグモジュールの組付け状態を示す、図５における６－６矢視拡大断面図である。図７から図１７は、第２実施形態に係り、図７は、グラブドア付けニーエアバッグ装置の分解斜視図である。エアバッグモジュールをアウタパネルに組み付けた状態を示す分解斜視図である。アウタパネルの内面に設けられた取付け部と、別体の当て部材とを示す、図７の要部拡大斜視図である。アウタパネルへのエアバッグモジュールの組付け状態を示す、図８の要部拡大斜視図である。アウタパネルへのエアバッグモジュールの組付け状態を示す、図１０における１１－１１矢視拡大断面図である。図１２から図１４は、第２実施形態の変形例１に係り、図１２は、アウタパネルの内面に設けられた取付け部と、別体の当て部材とを示す要部拡大斜視図である。アウタパネルへのエアバッグモジュールの組付け状態を示す要部拡大斜視図である。アウタパネルへのエアバッグモジュールの組付け状態を示す、図１３における１４－１４矢視拡大断面図である。図１５から図１７は、第２実施形態の変形例２に係り、図１５は、アウタパネルの内面に設けられた取付け部と、別体の当て部材とを示す要部拡大斜視図である。アウタパネルへのエアバッグモジュールの組付け状態を示す要部拡大斜視図である。アウタパネルへのエアバッグモジュールの組付け状態を示す、図１６における１７－１７矢視拡大断面図である。図１８から図２０は、第３実施形態に係り、図１８は、アウタパネルの裏面に設けられたリブを示す要部拡大斜視図である。アウタパネルへのエアバッグモジュールの組付け状態を示す要部拡大斜視図である。アウタパネルへのエアバッグモジュールの組付け状態を示す、図１９における２０－２０矢視拡大断面図である。

　以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。

［第１実施形態］
　図１において、本実施の形態に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置１０は、車両における助手席１２に対応して設けられたニーエアバッグ装置であり、グラブドア１４と、エアバッグモジュール１６とを有している。

　運転席（図示せず）側から助手席１２側にわたって設けられたインストルメントパネル１８のうち、該助手席１２の車両前方側となる位置には、グラブボックス２２が組み付けられている。このグラブボックス２２は、例えば、収納スペース２４を構成する本体２６と、グラブドア１４とを有して構成されている。本体２６は、例えば車室２８側（車両後方側）に開口した箱体として構成されている。

　グラブドア１４は、収納スペース２４を有するグラブボックス２２の乗員側外壁を構成する蓋体であり、閉止状態において車室２８側に位置するアウタパネル３２に、収納スペース２４側に位置するインナパネル３４を、例えば一体的に組み付けて構成されている。このグラブドア１４の下部には、スタッド（図示せず）が設けられており、該スタッドが例えばインストルメントパネル１８に回転支持されている。これにより、グラブドア１４を本体２６に対して開閉することができるようになっている。

　グラブドア１４のアウタパネル３２は、比較的硬質の合成樹脂により製作されており、該アウタパネル３２の裏面３２Ａには、該アウタパネル３２よりも軟質の合成樹脂により構成されたエアバッグドア部材３６が接合されている。エアバッグドア部材３６の材質は、例えばオレフィン系熱可塑性エラストマである。図２に示されるように、エアバッグドア部材３６は、基部３６Ａと、縦壁部３６Ｂと、ドア基材３６Ｃとを一体的に有して構成されている。またエアバッグドア部材３６は、例えば基部３６Ａ及びドア基材３６Ｃにおいて、アウタパネル３２の裏面３２Ａに、例えば振動溶着により接合されている。

　基部３６Ａは、例えば略長方形の枠状に形成されている。縦壁部３６Ｂは、エアバッグモジュール１６の組付け領域に沿って基部３６Ａからインナパネル３４側に立設されており、例えば、エアバッグモジュール１６のモジュールケースよりも一回り大きい略長方形の枠状に形成されている。縦壁部３６Ｂのうち、グラブドア１４の閉止時に車両上側に位置する上辺３６Ｕと、車両下側に位置する下辺３６Ｌには、夫々複数の貫通孔３６Ｄが車幅方向に沿って整列して形成されている。

　ドア基材３６Ｃは、基部３６Ａの枠内において、エアバッグモジュール１６とアウタパネル３２との間に設けられており、グラブドア１４の閉止状態において上下に一対形成されている。図１に示されるように、縦壁部３６Ｂにおける上辺３６Ｕの根元部、及び下辺３６Ｌの根元部には、基部３６Ａと上下のドア基材３６Ｃとを連結するヒンジ部３６Ｅが夫々設けられている。

　また上下のドア基材３６Ｃの境界部と、該ドア基材３６Ｃの車幅方向の両端縁と基部３６Ａとの境界部とには、夫々ティアライン３６Ｔが形成されている。このティアライン３６Ｔは、所定値以上のニーエアバッグ３８（図１）の膨張圧を受けて破断する破断予定部である。図２に示されるように、ティアライン３６Ｔに対応して、アウタパネル３２にも、破断予定部としてのティアライン３２Ｅ，３２Ｔが形成されている。ティアライン３２Ｔの溝深さは、ティアライン３２Ｅの溝深さよりも深く設定されており、ニーエアバッグ３８の膨張展開時に、ティアライン３２Ｔがティアライン３２Ｅに先行して破断するようになっている。なお、エアバッグドア部材３６のティアライン３６Ｔをスリットとしてもよい。

　ドア基材３６Ｃは、ニーエアバッグ３８（図１）の膨張展開時に、ティアライン３６Ｔ，３２Ｅ，３２Ｔが該ニーエアバッグ３８の膨張圧を受けて破断した後、上下のヒンジ部３６Ｅを中心として、アウタパネル３２の一部と共に車室２８側に夫々展開するように構成されている。

　図１，図２において、エアバッグモジュール１６は、折畳み状態のニーエアバッグ３８と該ニーエアバッグ３８に膨張用のガスを供給するインフレータ４０とを含んで構成され、グラブドア１４内におけるアウタパネル３２とインナパネル３４との間に設けられると共に該アウタパネル３２の裏面３２Ａに対して締結固定されている。

　具体的には、エアバッグモジュール１６は、例えば金属、合成樹脂又は布により構成されたモジュールケース４２内に、インフレータ４０を含んだ折畳み状態のニーエアバッグ３８を収納して構成されている。インフレータ４０には、ニーエアバッグ３８及びモジュールケース４２の底面４２Ａを貫通する例えば２本のスタッドボルト４４が設けられており、該スタッドボルト４４に対してモジュールケース４２の外側からナット４６を締結することで、インフレータ４０及びニーエアバッグ３８がモジュールケース４２に固定されている。

　インフレータ４０は、ニーエアバッグ３８に対して膨張用のガスを供給するためのガス発生源であって、例えば車幅方向に延びる円筒形に構成され、折畳み状態のニーエアバッグ３８内に配置されている。このインフレータ４０の位置は、グラブドア１４の閉止状態において、例えばモジュールケース４２の車両上下方向中央部となっている。またインフレータ４０は、ワイヤーハーネス（図示せず）を介してエアバッグＥＣＵ（図示せず）に接続されており、該エアバッグＥＣＵからの作動電流により作動して、ニーエアバッグ３８に対して膨張用のガスを供給するように構成されている。エアバッグＥＣＵは、衝突センサ（図示せず）からの信号により例えば車両の前面衝突を判定した際に、インフレータ４０に対して作動電流を流すように構成されている。

　モジュールケース４２の上辺４２Ｕ及び下辺４２Ｌには、複数のフック４８が夫々設けられ、該フック４８は、エアバッグドア部材３６の縦壁部３６Ｂにおける上辺３６Ｕ及び下辺３６Ｌに夫々形成されている複数の貫通孔３６Ｄに夫々係止されている。なお、図示の例では、フック４８がモジュールケース４２に接合された状態となっているが、これに限られず、モジュールケース４２に一体成形されていてもよい。

　図２から図６において、アウタパネル３２の裏面３２Ａには、取付けボス５０が設けられている。この取付けボス５０は、例えばエアバッグドア部材３６の車幅方向両側に２箇所ずつ設けられている。図３，図６に示されるように、取付けボス５０の根元部は、ニーエアバッグ３８の膨張展開時における応力集中を抑制するため、断面円弧形状に形成されている。図６に示されるように、この取付けボス５０には、エアバッグモジュール１６の締結固定に用いられる固定ねじ５２に対応するナット５４がインサート成形されている。また、取付けボス５０には、固定ねじ５２を差し込むための穴５０Ａ（図３）が形成されている。なお、取付けボス５０に対するナット５４の取付けは、インサート成形には限られない。

　エアバッグモジュール１６におけるモジュールケース４２の車幅方向両側の側面４２Ｓには、取付けブラケット５６が、取付けボス５０に対応して２箇所ずつ設けられている。

この取付けブラケット５６は、例えば、モジュールケース４２の側面４２Ｓに接合されると共に、エアバッグドア部材３６の縦壁部３６Ｂを跨ぐように断面Ｕ字形に形成された基部５６Ａと、該基部５６Ａに連なり取付けボス５０と重なる位置まで車幅方向に延びる取付け部５６Ｂとを有して構成されている。図２に示されるように、取付け部５６Ｂには、固定ねじ５２を通すための貫通孔５６Ｃが形成されている。図４，図５に示されるように、エアバッグモジュール１６は、この取付けブラケット５６を介して、固定ねじ５２をナット５４に締結することで、アウタパネル３２の裏面３２Ａの取付けボス５０に対して固定されている。

　図１，図６に示されるように、インナパネル３４は、エアバッグモジュール１６のアウタパネル３２への組付け後に、該エアバッグモジュール１６を覆うように、アウタパネル３２に対して、結合部５８において例えば溶着されて一体化される。なお、インナパネル３４をアウタパネル３２に組み付ける手段は溶着には限られず、締結や接着等により行ってもよい。

（作用）
　本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図２，図４から図６において、本実施形態に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置１０では、エアバッグモジュール１６が、グラブドア１４内におけるアウタパネル３２とインナパネル３４との間に設けられると共に、該アウタパネル３２の裏面３２Ａに対して締結固定され、該インナパネル３４はアウタパネル３２と一体的に組み合わせて構成されるので、インナパネル３４においてエアバッグモジュール１６組付け用の開口を塞ぐためのカバーを廃止することができる。特に、本実施形態では、アウタパネル３２の裏面３２Ａに取付けボス５０が設けられ、エアバッグモジュール１６は、該取付けボス５０に対して締結固定されているので、簡単な構成により、インナパネル３４の形状を単純化して、コストの低減を図ることができる。また上記カバーを廃止することで、エアバッグモジュール１６に接続されるワイヤハーネス（図示せず）を保持するための、コルゲートチューブ等の部材（図示せず）も不要となる。

　取付けボス５０には、エアバッグモジュール１６の締結固定に用いられる固定ねじ５２に対応するナット５４がインサート成形されているので、該ナット５４に固定ねじ５２を締め付けることにより、エアバッグモジュール１６をグラブドア１４のアウタパネル３２に固定することができる。このため、エアバッグモジュール１６の組付け作業を容易に行うことができる。

　このエアバッグモジュール１６の組付け作業について簡単に説明すると、グラブドア１４のアウタパネル３２に、予めエアバッグドア部材３６を接合しておき、該エアバッグドア部材３６における縦壁部３６Ｂの貫通孔３６Ｄに、エアバッグモジュール１６のフック４８を係止するようにして、仮組付けを行う。このとき、エアバッグモジュール１６の取付けブラケット５６が、各取付けボス５０に概ね対応するように位置決めされる。

　この状態で、図２，図４から図６に示されるように、固定ねじ５２を取付けブラケット５６における貫通孔５６Ｃに通し、取付けボス５０内のナット５４に締結することで、アウタパネル３２の裏面３２Ａに対するエアバッグモジュール１６の締結固定が完了する。そして、図１，図６に示されるように、インナパネル３４をアウタパネル３２に溶着することで、該アウタパネル３２とインナパネル３４とが一体化して、グラブドア１４となる。

　次に、車両の例えば前面衝突時におけるグラブドア付けニーエアバッグ装置１０の作用について説明する。車両が例えば前面衝突時し、衝突センサからの信号に基づいて、エアバッグＥＣＵが該前面衝突の発生を判定すると、インフレータ４０に対して点火電流が流される。インフレータ４０は、該点火電流により作動して、多量のガスを発生させる。このガスがニーエアバッグ３８に供給されることで、該ニーエアバッグ３８が膨張展開し始める。

　このとき、図１において、ニーエアバッグ３８は、モジュールケース４２とエアバッグドア部材３６（アウタパネル３２）との間で膨張しようとするので、ニーエアバッグ３８の展開初期における膨張圧は、該モジュールケース４２とエアバッグドア部材３６とを互いに引き離す方向に作用する。しかしながら、モジュールケース４２は、フック４８によりエアバッグドア部材３６の縦壁部３６Ｂに係止されており、図４から図６に示されるように、更に取付けブラケット５６を介して、アウタパネル３２の裏面３２Ａの取付けボス５０に直接的に締結固定されている。即ち、エアバッグモジュール１６は、比較的軟質の合成樹脂により構成されたエアバッグドア部材３６に係止されるだけでなく、比較的硬質の合成樹脂により構成されたアウタパネル３２に対して締結固定されている。従って、比較的軟質のエアバッグドア部材３６にエアバッグモジュール１６を係止するだけの構造と比べて、組付け強度を飛躍的に高めることができる。

　このようにアウタパネル３２に対するエアバッグモジュール１６の組付け強度が高いため、ニーエアバッグ３８の膨張圧により、エアバッグモジュール１６がアウタパネル３２側から離脱することはない。従って、ニーエアバッグ３８の展開初期の反力をモジュールケース４２において生じさせ、該ニーエアバッグ３８の膨張圧からエアバッグドア部材３６（アウタパネル３２）側に有効に作用させることができる。

　この膨張圧により、エアバッグドア部材３６のティアライン３６Ｔ及びアウタパネル３２のティアライン３２Ｅ，３２Ｔが破断することで、一対のドア基材３６Ｃが、上下のヒンジ部３６Ｅを中心として、アウタパネル３２の一部と共に車室２８側へ夫々展開する。この際、ティアライン３２Ｔの溝深さは、ティアライン３２Ｅの溝深さよりも深く設定されているため、ティアライン３２Ｔがティアライン３２Ｅに先行して破断する。このようにして、アウタパネル３２に開口部が形成される（図示せず）。ニーエアバッグ３８は、この開口部を通じて、グラブドア１４内から車室２８側へ膨出し、展開して行く。このニーエアバッグ３８により、乗員６０の膝部６０Ｋ（図１）を拘束することができる。

　なお、図示は省略するが、グラブドア１４の補強のために、アウタパネル３２の裏面３２Ａにリブを設け、該リブとインナパネル３４とを溶着するようにしてもよい。

［第２実施形態］
　図７から図１１において、本実施の形態に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置２０では、アウタパネル３２の裏面３２Ａに取付け部６２が突出形成されており、エアバッグモジュール１６は、該取付け部６２を、エアバッグモジュール１６から延びる取付けブラケット５６と別体の当て部材６４とにより挟み込んで締結することで固定されている。

　具体的には、取付け部６２は、例えばアウタパネル３２に一体成形されており、エアバッグドア部材３６の車幅方向両側に１箇所ずつ設けられている。また取付け部６２は、アウタパネル３２の裏面３２Ａに立設された一対の脚部６２Ａと、該一対の脚部６２Ａを例えばアウタパネル３２の裏面３２Ａと略平行に連結する座部６２Ｂとを有して構成されている。座部６２Ｂには、固定ねじ５２を通すための貫通孔６２Ｃが、例えば２箇所ずつ形成されている。また座部６２Ｂの例えば長手方向中央部には、裏面３２Ａ側に突出する突起６２Ｄが一体的に形成されている。図９に示されるように、突起６２Ｄの周囲には、例えばＵ字形のスリット６２Ｅが形成されており、これによって突起６２Ｄが座部６２Ｂの厚さ方向に弾性的に揺動可能に構成されている。

　当て部材６４は、取付け部６２の座部６２Ｂの裏面側（座部６２Ｂとアウタパネル３２との間）に重ねることが可能な寸法を有する、例えば金属製の板状部材であり、貫通孔６２Ｃに対応する貫通孔６４Ｃと、突起６２Ｄに対応する例えば貫通孔６４Ｄとを有して構成されている。当て部材６４において、貫通孔６４Ｃに対応する部位の裏面には、固定ねじ５２が螺合するナット５４が、例えば溶接により固着されている。

　なお、取付け部６２における座部６２Ｂの裏面側に支持部（図示せず）を設けて、当て部材６４を差し込み可能としてもよい。この場合、当て部材６４を取付け部６２の裏面側に差し込むと、突起６２Ｄが一旦弾性的に揺動した後、当て部材６４の貫通孔６４Ｄに係合する。従って、エアバッグモジュール１６のアウタパネル３２への組付けに先立って、当て部材６４を取付け部６２に対して安定的に取り付けておくことができる。またこれによって、固定ねじ５２をナット５４に締結する際の作業性をより向上させることができる。

　なお、取付け部６２に上記のような支持部（図示せず）を設けない場合には、突起６２Ｄは、座部６２Ｂの厚さ方向に弾性的に揺動可能でなくてもよい。また当て部材６４の貫通孔６４Ｄの代わりに、突起６２Ｄが係合可能な凹部（図示せず）を設けてもよい。図示の例では、取付け部６２の座部６２Ｂとアウタパネル３２の裏面３２Ａとの間が車幅方向に貫通した状態となっているが、これに限られず、例えば取付け部６２の車幅方向における一方の端部を閉じるように構成してもよい。取付け部６２の強度が向上することで、アウタパネル３２に対するエアバッグモジュール１６の取付け強度もより向上するからである。

　他の部分については、第１実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。

（作用）
　本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図７から図１１において、本実施形態に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置２０では、グラブドア１４のアウタパネル３２にエアバッグモジュール１６を固定する際に、アウタパネル３２の裏面３２Ａに突出形成されている取付け部６２を、エアバッグモジュール１６から延びる取付けブラケット５６と別体の当て部材６４とにより挟み込んで締結する。

　具体的には、グラブドア１４のアウタパネル３２に、予めエアバッグドア部材３６を接合しておき、該エアバッグドア部材３６の縦壁部３６Ｂの貫通孔３６Ｄに、エアバッグモジュール１６のフック４８を係止するようにして、仮組付けを行う。このとき、エアバッグモジュール１６の取付けブラケット５６が、各取付け部６２に概ね対応するように位置決めされる。

　続いて、取付け部６２の裏面に、当て部材６４をあてがう。このとき、図１１に示されるように、取付け部６２の突起６２Ｄが当て部材６４に入り込むことで、該当て部材６４の貫通孔６４Ｄの位置決めがなされると共に、該当て部材６４の貫通孔６４Ｃと、取付け部６２の貫通孔６２Ｃとの位置決めがなされる。そして、図７，図８，図１０，図１１に示されるように、エアバッグドア部材３６における縦壁部３６Ｂの貫通孔３６Ｄに、エアバッグモジュール１６のフック４８を係止してから、固定ねじ５２を、取付けブラケット５６の貫通孔５６Ｃ、取付け部６２の貫通孔６２Ｃ及び当て部材６４の貫通孔６４Ｃに通し、該当て部材６４のナット５４に締結することで、取付け部６２の座部６２Ｂが、取付けブラケット５６と当て部材６４とにより挟み込まれ、アウタパネル３２に対するエアバッグモジュール１６の締結固定が完了する。

　本実施形態では、このように、アウタパネル３２の裏面３２Ａへのエアバッグモジュール１６の組付けに際し、例えば金属製の別体の当て部材６４を用いることで、アウタパネル３２に対するエアバッグモジュール１６の組付け強度をより高めることができる。

　なお、アウタパネル３２に対するインナパネル３４の組付けについては、第１実施形態と同様である。

（変形例１）
　図１２から図１４において、本実施形態の変形例１では、取付け部６２の座部６２Ｂにおける車幅方向外側の端部には、フランジ６２Ｆが立設されている。このフランジ６２Ｆには、貫通孔６２Ｇが形成されている。

　一方、当て部材６４における一般部６４Ｂの車幅方向外側の端部にも、取付け部６２のフランジ６２Ｆに対応するフランジ６４Ｆが立設されている。このフランジ６４Ｆには、取付け部６２の貫通孔６２Ｇに対応する貫通孔６４Ｇが形成されている。当て部材６４の一般部６４Ｂを取付け部６２の裏面側にあてがい、フランジ６４Ｆ，６２Ｆを重ねたとき、貫通孔６４Ｇ，６２Ｇが合致するようになっている。この状態で、例えばフランジ６４Ｆ側から貫通孔６４Ｇ，６２Ｇに固定ねじ６６を挿入して、フランジ６２Ｆ側に配置したナット６８に締結することで、当て部材６４が取付け部６２に固定されるようになっている。この状態で、取付け部６２の例えば２箇所の貫通孔６２Ｃは、当て部材６４の貫通孔６４Ｃに夫々合致するようになっている。

　エアバッグモジュール１６のアウタパネル３２への組付けの際には、エアバッグドア部材３６における縦壁部３６Ｂの貫通孔３６Ｄに、エアバッグモジュール１６のフック４８を係止してから（図８参照）、図１２から図１４に示されるように、固定ねじ５２を取付けブラケット５６における貫通孔５６Ｃ（図７）、貫通孔６２Ｃ，６４Ｃに通し、当て部材６４のナット５４に締結する。このとき、取付け部６２の貫通孔６２Ｃと、当て部材６４の貫通孔６４Ｃとが合致しているので、固定ねじ５２をナット５４に締結する作業を容易に行うことができる。このようにして、取付け部６２の座部６２Ｂが、取付けブラケット５６と当て部材６４の一般部６４Ｂとにより挟み込まれ、アウタパネル３２に対するエアバッグモジュール１６の締結固定が完了する。

（変形例２）
　図１５から図１７において、本実施形態の変形例２では、取付け部６２の脚部６２Ａが車幅方向に対向配置されており、車幅方向外側の脚部６２Ａには、貫通孔６２Ｇが形成されている。この脚部６２Ａの裏面における貫通孔６２Ｇに対応する位置には、ナット６８が配置されている。また座部６２Ｂの裏面のうち、貫通孔６２Ｃに対応する位置には、ナット５４が配置されている。

　一方、当て部材６４における一般部６４Ｂの車幅方向外側の端部には、例えば該当て部材６４の全長にわたって縦壁部６４Ａが形成されている。換言すれば、当て部材６４は、断面Ｌ字形に形成されている。この縦壁部６４Ａには、取付け部６２の貫通孔６２Ｇに対応する貫通孔６４Ｇが形成されている。縦壁部６４Ａが車幅方向外側の脚部６２Ａに重なり、一般部６４Ｂが座部６２Ｂに重なるように、当て部材６４を取付け部６２にあてがい、固定ねじ６６を貫通孔６４Ｇ，６２Ｇに差し込み、ナット６８に締結することで、当て部材６４が取付け部６２に固定されるようになっている。この状態で、当て部材６４の例えば２箇所の貫通孔６４Ｃは、取付け部６２の貫通孔６２Ｃに夫々合致するようになっている。

　エアバッグモジュール１６のアウタパネル３２への組付けの際には、エアバッグドア部材３６における縦壁部３６Ｂの貫通孔３６Ｄに、エアバッグモジュール１６のフック４８を係止してから（図８参照）、図１５から図１７に示されるように、固定ねじ５２を取付けブラケット５６における貫通孔５６Ｃ（図７）、貫通孔６４Ｃ，６２Ｃに通し、取付け部６２における座部６２Ｂの裏面に配置されたナット５４に締結する。このとき、当て部材６４の貫通孔６４Ｃが、取付け部６２の貫通孔６２Ｃに夫々合致しているので、固定ねじ５２をナット５４に締結する作業を容易に行うことができる。このようにして、アウタパネル３２に対するエアバッグモジュール１６の締結固定が完了する。この状態において、取付け部６２は、当て部材６４により補強された状態となる。

［第３実施形態］
　図１８から図２０において、本実施の形態に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置３０では、アウタパネル３２の裏面３２Ａにリブ７０が立設されており、エアバッグモジュール１６は、該エアバッグモジュール１６から延びる取付けブラケット５６をリブ７０に締結することで固定されている。

　図１９，図２０において、リブ７０は、例えばエアバッグドア部材３６の車幅方向両側において、アウタパネル３２の裏面３２Ａに一体成形されている。図２０に示されるように、リブ７０の高さは、グラブドア１４におけるアウタパネル３２とインナパネル３４との間隔に対応している。

　取付けブラケット５６は、例えば金属板を折曲げ加工して構成され、基部５６Ａにおいて、エアバッグモジュール１６におけるモジュールケース４２の底面４２Ａに接合されている。また取付けブラケット５６は、エアバッグモジュール１６の車幅方向両側に、例えば夫々一対ずつ設けられている。取付けブラケット５６の基部５６Ａの車幅方向外側端部には、リブ７０の車幅方向内側面に沿う取付け部５６Ｂが、例えばアウタパネル３２側に折曲げ形成されている。この取付け部５６Ｂには、貫通孔（図示せず）が設けられており、該取付け部５６Ｂの車幅方向内側面における該貫通孔に対応する位置には、ナット５４が例えば溶接により固着されている。

　リブ７０には、取付けブラケット５６の貫通孔（図示せず）に対応する貫通孔７０Ａが形成されている。この貫通孔７０Ａには、ナット５４に螺合する固定ねじ５２が通されるようになっている。

　図２０に示されるように、インナパネル３４は、エアバッグモジュール１６のアウタパネル３２への組付け後に、該エアバッグモジュール１６を覆うように、アウタパネル３２に対して、結合部５８において例えば溶着されて一体化される。このとき、アウタパネル３２に設けられているリブ７０も、インナパネル３４に対して、結合部７２において例えば溶着により結合されて一体化される。なお、インナパネル３４をアウタパネル３２に組み付ける手段は溶着には限られず、締結や接着等により行ってもよい。

（作用）
　本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図１８から図２０において、本実施形態に係るグラブドア付けニーエアバッグ装置３０では、エアバッグモジュール１６が、固定ねじ５２を用いて、アウタパネル３２の裏面３２Ａに立設されたリブ７０に対して締結固定されているので、ニーエアバッグ３８の膨張展開時における反力を、固定ねじ５２のせん断強度と、アウタパネル３２及びインナパネル３４と一体化されたリブ７０の座屈強度とで受け持つことができる。このリブ７０は、エアバッグモジュール１６の固定後にインナパネル３４に結合されて強度が高められているので、更なる補強手段が不要である。

　エアバッグモジュール１６のアウタパネル３２への組付けの際には、まずエアバッグドア部材３６における縦壁部３６Ｂの貫通孔３６Ｄに、エアバッグモジュール１６のフック４８を係止する（図４参照）。このとき、エアバッグモジュール１６における取付けブラケット５６の取付け部５６Ｂは、リブ７０の車幅方向内側面に近接又は当接する位置にあり、かつ該取付け部５６Ｂに形成されている貫通孔（図示せず）は、リブ７０の貫通孔７０Ａ（図１８）に概ね合致している。従って、固定ねじ５２を、該貫通孔７０Ａ及び取付け部５６Ｂの貫通孔（図示せず）に通すことは容易である。

　図１９，図２０に示されるように、この固定ねじ５２を、取付けブラケット５６の取付け部５６Ｂに設けられているナット５４に締結することで、アウタパネル３２に対するエアバッグモジュール１６の締結固定が完了する。グラブドア１４を補強するためのリブ７０を利用してエアバッグモジュール１６をアウタパネル３２に直接的に締結固定できるので、コストの増大を抑制することが可能である。

　なお、上記各実施形態では、エアバッグドア部材３６における縦壁部３６Ｂの貫通孔３６Ｄに、エアバッグモジュール１６のフック４８を係止するものとしたが、これに限られず、エアバッグモジュール１６の上下左右すべてに夫々取付けブラケットを設けて、アウタパネル３２の裏面３２Ａに直接的に締結するように構成してもよい。またエアバッグドア部材３６を用いない構成としてもよい。

（符号の説明）
　　１０　　グラブドア付けニーエアバッグ装置
　　１２　　助手席
　　１４　　グラブドア
　　１６　　エアバッグモジュール
　　２０　　グラブドア付けニーエアバッグ装置
　　２２　　グラブボックス
　　２４　　収納スペース
　　２６　　本体
　　２８　　車室
　　３０　　グラブドア付けニーエアバッグ装置
　　３２　　アウタパネル
　　３２Ａ　裏面
　　３４　　インナパネル
　　３６　　エアバッグドア部材
　　３６Ａ　基部
　　３６Ｂ　縦壁部
　　３６Ｃ　ドア基材
　　３８　　ニーエアバッグ
　　４０　　インフレータ
　　４８　　フック
　　５０　　取付けボス
　　５２　　固定ねじ
　　５４　　ナット
　　５６　　取付けブラケット
　　６２　　取付け部
　　６４　　当て部材
　　７０　　リブ

Claims

　収納スペースを有するグラブボックスの乗員側外壁を構成し、閉止状態において車室側に位置するアウタパネルに、前記収納スペース側に位置するインナパネルを組み付けて構成されるグラブドアと、
　折畳み状態のニーエアバッグと該ニーエアバッグに膨張用のガスを供給するインフレータとを含んで構成され、前記グラブドア内における前記アウタパネルと前記インナパネルとの間に設けられると共に該アウタパネルの裏面に対して締結固定されたエアバッグモジュールと、
　を有するグラブドア付けニーエアバッグ装置。
　前記アウタパネルの前記裏面には、取付けボスが設けられ、
　前記エアバッグモジュールは、該取付けボスに対して締結固定されている請求項１に記載のグラブドア付けニーエアバッグ装置。
　前記取付けボスには、前記エアバッグモジュールの締結固定に用いられる固定ねじに対応するナットがインサート成形されている請求項２に記載のグラブドア付けニーエアバッグ装置。
　前記アウタパネルの前記裏面には、取付け部が突出形成されており、
　前記エアバッグモジュールは、前記取付け部を、前記エアバッグモジュールから延びる取付けブラケットと別体の当て部材とにより挟み込んで締結することで固定されている請求項１に記載のグラブドア付けニーエアバッグ装置。
　前記アウタパネルの前記裏面には、前記エアバッグモジュールの固定後に前記インナパネルと結合されるリブが立設されており、
　前記エアバッグモジュールは、固定ねじを用いて、前記エアバッグモジュールから延びる取付けブラケットを前記リブに締結することで固定されている請求項１に記載のグラブドア付けニーエアバッグ装置。
　前記アウタパネルは、合成樹脂により製作されており、
　該アウタパネルよりも軟質の合成樹脂により構成され、少なくとも基部において前記アウタパネルの前記裏面に接合され、前記エアバッグモジュールの組付け領域に沿って前記基部から前記インナパネル側に立設された縦壁部と、前記エアバッグモジュールと前記アウタパネルとの間に設けられ前記ニーエアバッグの膨張展開時に該アウタパネルの一部と共に前記車室側に展開するドア基材とを有するエアバッグドア部材を備え、
　前記エアバッグモジュールにはフックが設けられ、
　該フックは前記エアバッグドア部材の前記縦壁部に係止されている請求項１から請求項５の何れか１項に記載のグラブドア付けニーエアバッグ装置。