JP2004291873A - 乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】助手席前方に収納ボックスを設け、かつ、助手席の乗員の膝を保護可能としても、車両のタクトタイムの増大を極力抑え可能で、かつ、収納ボックスにおける周囲の内装部材との見切りを良好にできる乗員保護装置の提供。
【解決手段】乗員保護装置Sは、膝保護用エアバッグ装置11と収納ボックス60とを備える。エアバッグ装置11は、助手席の乗員の膝を保護可能に膨張するエアバッグ39を備え、かつ、車両のボディ側に固定される固定部を備える。収納ボックス60は、エアバッグ装置11の上方で内装部材7と隣接して配設される。収納ボックス60は、内装部材7側に連結される連結部70を備える。車両搭載前には、予め、エアバッグ装置11と収納ボックス60とを相互にずれ可能に組み付けた搭載用組付体10が、形成される。組付体10は、連結部70を内装部材7側に連結させ、固定部をボディ側に固定させて、車両に搭載される。
【選択図】図12

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、助手席の前方側に配置されて、助手席に着座した乗員の膝を保護することができる乗員保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の衝突時に、運転席や助手席に着座した乗員の膝を保護する装置としては、エアバッグを膨張させて、乗員の膝を保護するものがある(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−80797号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平10−315894号公報
【0005】
【特許文献3】
特開平11−321539号公報
【0006】
【特許文献4】
特開2002−249016号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、助手席の前方には、従来、車検証や地図等を収納するための収納ボックス(グラブボックス)が配設されていた。
【0008】
そのため、助手席前方に、膝保護用エアバッグ装置と収納ボックスとを並設しようとすれば、それぞれの部品を車両に別々に搭載することとなって、車両のタクトタイムを増大させてしまう。
【0009】
この対処として、膝保護用エアバッグ装置と収納ボックスとを予め一体的に組み付けておいて、車両に搭載することが考えられる。しかし、このような構成としても、膨張するエアバッグを支持するために、エアバッグ装置はボディ側に強固に固定する必要がある。そして、エアバッグ装置が、ボディ側に対して、組付誤差を生じた状態で、強固に固定されると、エアバッグ装置と一体的に組み付けられた収納ボックスとその周囲の内装部材との見切りが、良好とならない虞れが生ずる。
【0010】
本発明は、上述の課題を解決するもので、助手席前方に収納ボックスを設け、かつ、助手席に着座した乗員の膝を保護可能としても、車両のタクトタイムの増大を、極力抑えることができ、かつ、収納ボックスにおける周囲の内装部材との見切りも良好となる乗員保護装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る乗員保護装置は、助手席に着座した乗員の前方側に配設されて、車両の衝突時に乗員の膝を保護可能に膨張するエアバッグを有した膝保護用エアバッグ装置と、膝保護用エアバッグ装置の上方で内装部材と隣接するように配設されて、収納物を収納可能な収納ボックスと、を備えて構成されるとともに、
膝保護用エアバッグ装置が、車両のボディ側に固定される固定部を備え、
収納ボックスが、内装部材側に連結される連結部を備え、
車両搭載前に、予め、膝保護用エアバッグ装置と収納ボックスとを相互にずれ可能に一体的に組み付けた搭載用組付体が、形成され、
連結部を内装部材側に連結するとともに、固定部をボディ側に固定することにより、搭載用組付体が、車両に搭載されていることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る乗員保護装置では、膝保護用エアバッグ装置と収納ボックスとを一体的に組み付けた搭載用組付体を、予め、形成しており、この搭載用組付体を車両に組み付ければ、膝保護用エアバッグ装置と収納ボックスとを、一括して、車両に搭載することができる。そのため、膝保護用エアバッグ装置と収納ボックスとを別々に車両に搭載する全体の作業工数に比べ、搭載作業工数を短縮することができて、車両のタクトタイムを短縮することができる。
【0013】
そして勿論、膝保護用エアバッグ装置が作動すれば、エアバッグが、乗員の膝を保護可能に膨張を完了させることとなる。
【0014】
したがって、本発明に係る乗員保護装置では、助手席前方に収納ボックスを設け、かつ、助手席に着座した乗員の膝を保護可能としても、車両のタクトタイムの増大を、極力抑えることができる。
【0015】
また、本発明に係る乗員保護装置では、膝保護用エアバッグ装置と収納ボックスとが、車両に搭載される前に、相互に一体的に組み付けられるものであるため、相互の組付方向を自由に選択できて、簡便な組付手段を利用することができる。さらに、膝保護用エアバッグ装置と収納ボックスとを別々に車両に搭載する際に生ずる搭載方向の余分なスペースを、極力、車両に設けなくともよくなり、助手席前方の室内空間を大きくすることにも寄与できる。
【0016】
さらにまた、本発明に係る乗員保護装置では、搭載用組付体が、膝保護用エアバッグ装置と収納ボックスとを、相互にずれ可能に組み付けて形成されている。そのため、収納ボックスが内装部材と見切りよく連結され、膝保護用エアバッグ装置が、組付誤差を生じて、ボディ側に強固に固定されても、その誤差を、膝保護用エアバッグ装置と収納ボックスとの相互のずれで吸収することができて、収納ボックスと内装部材との良好な見切りを確保できる。
【0017】
そして、膝保護用エアバッグ装置と収納ボックスとの間には、相互の干渉を防止する撓み可能な緩衝材を、配設することが望ましい。このように構成すれば、相互にずれ可能な膝保護用エアバッグ装置と収納ボックスとが、車両走行中等の振動によって、相互に干渉しようとしても、緩衝材がその干渉を防止できて、車両走行中等の異音発生を防止できる。
【0018】
この場合、膝保護用エアバッグ装置が、ボディ側に設けられた仮止め用の係止部に係止可能な係止片を備えていれば、搭載用組付体の連結部を内装部材側に連結させ、さらに、係止片を係止部に係止させた後で、かつ、固定部のボディ側への固定前において、緩衝材は、係止片における係止部からの外れを防止する方向に、膝保護用エアバッグ装置を付勢するように、配設することが望ましい。
【0019】
このように構成すれば、膝保護用エアバッグ装置の係止片をボディ側の係止部に係止して仮止めした際、緩衝材が、係止片における係止部からの外れを防止するように、膝保護用エアバッグ装置側を付勢する。そのため、その仮止め状態を安定させることができて、仮止め後の固定部をボディ側に固定する作業が、容易となる。
【0020】
さらに、膝保護用エアバッグ装置は、エアバッグと、エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、折り畳まれたエアバッグとインフレーターとを収納して、車両後方側を開口させて固定部を有したケースと、エアバッグの膨張時に開き可能にケースの開口を覆って、ケースに取り付けられるエアバッグカバーと、を備えて構成し、
収納ボックスは、車両後方側を開口させて、ケースに対してずれ可能に組み付けられるとともに連結部を有したボックス本体と、開閉可能にボックス本体の開口を覆うようにボックス本体に支持されるリッドと、を備えて構成し、
エアバッグカバーを、ケースに対して、ずれ可能に取り付けるととも、ボックス本体に対して、ずれ不能に連結させることが望ましい。
【0021】
このように構成すれば、エアバッグカバーは、膝保護用エアバッグ装置におけるボディ側に固定されるケースに対して、ずれ可能に取り付けられて、ボックス本体に対して、ずれ不能に強固に連結されることから、ボックス本体に支持されたリッドとの見切りが、良好となる。勿論、ボックス本体が、連結部を利用して内装部材と連結されるため、ボックス本体に支持されたリッドは、内装部材との見切りも、良好となり、その結果、エアバッグカバ−、リッド、及び、内装部材の三者相互の見切りが良好となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の乗員保護装置Sは、図1に示すように、助手席に着座した乗員Mの前方側に配設されて、車両の前面衝突時に乗員Mの膝K(KL・KR)を保護可能な膝保護用エアバッグ装置11と、膝保護用エアバッグ装置11の上方に配設されて、収納物を収納可能な収納ボックス60と、を備えて構成されている。
【0023】
なお、本明細書での前後左右は、乗員保護装置Sが車両に搭載された状態を基準とするもので、搭載時の車両の前後左右と一致するものである。
【0024】
そして、実施形態の乗員保護装置Sでは、膝保護用エアバッグ装置11と収納ボックス60とが、予め、ずれ可能に相互に組み付けられて、一体的にアッセンブリーとされた搭載用組付体10を形成し、搭載用組付体10を車両のボディ1に取り付けて、乗員保護装置Sを車両に搭載している。
【0025】
なお、助手席の前方側には、車内側の内装部材としてのインストルメントパネル6が、配設されており、実施形態の場合、インストルメントパネル(以下、インパネと略す)6の下方に、インパネ6の後面と連なるように、収納ボックス60のリッド76が配設され、リッド76の下方に、膝保護用エアバッグ装置11のエアバッグカバー44が、リッド76の後面と連なるように、配設されている。
【0026】
また、実施形態の場合、インパネ6の上部には、車両の前面衝突時に、乗員Mの胸部等を保護できるように、助手席用エアバッグ装置80が配設されている。助手席用エアバッグ装置80は、図1・2に示すように、乗員Mの胸部等を保護するように膨張するエアバッグ83と、エアバッグ83に膨張用ガスを供給するインフレーター82と、折り畳まれたエアバッグ83を覆うエアバッグカバー84と、折り畳まれたエアバッグ83とインフレーター82とを収納するともにエアバッグカバー84を保持するケース81と、を備えて構成されている。ケース81には、ボディ1側のインパネリインフォースメント2のブラケット2aのナット2bにボルト85止めされるブラケット81aが、形成されている。
【0027】
そして、実施形態の乗員保護装置Sにおける膝保護用エアバッグ装置11は、図2〜4・6・7・11に示すように、折り畳まれたエアバッグ39、エアバッグ39に膨張用ガスを供給するインフレーター31、折り畳まれたエアバッグ39とインフレーター31とを収納するとともに車両後方側を開口させたケース12、及び、ケース12の車両後方側を覆うエアバッグカバー44、を備えて構成されている。
【0028】
インフレーター31は、図6・7に示すように、軸方向を車両の左右方向に沿って配設させるシリンダタイプとして構成され、略円柱状の本体32とディフューザー33とを備えて構成されている。本体32は、略円柱状の一般部32aと、一般部32aの端面から突出する小径の小径部32bと、を備え、小径部32bの外周面に複数のガス吐出口32cを配設させて、構成されている。そして、一般部32aにおける小径部32bから離れた端面に、作動信号入力用のリード線37を結線させたコネクタ36が、接続されている。ディフューザー33は、本体32を覆い可能な略円筒状として、膨張用ガスを流出可能な複数のガス流出口33aを、車両搭載状態の後方側の面に配設させている。また、ディフューザー33は、車両前方側へ突出する複数(実施形態では二本)のボルト33dを備えて構成されている。さらに、ディフューザー33は、本体32を保持するための複数の挟持部33cを備えている。そして、本体32のディフューザー33への固定は、ディフューザー33内に、小径部32bを先頭にして、挿通孔33bから本体32を挿入させ、各挟持部33cを一般部32aの外周面側にさらに押圧すれば、本体32をディフューザー33に固定することができ、各ボルト33dをケース12の底壁部17の挿通孔17aに挿通させて、ナット34を締め付ければ、インフレーター31をケース12に固定することができる。
【0029】
なお、このインフレーター31は、車両に搭載されたエアバッグ作動回路が、車両の前面衝突を検知した際、リード線37を介して、作動信号が入力されることとなる。また、車両に搭載されたエアバッグ作動回路が、車両の前面衝突を検知した際には、助手席用エアバッグ装置80のインフレーター82にも、同時に作動信号が入力されることとなる。
【0030】
エアバッグ39は、可撓性を有したポリエステルやポリアミド糸等からなる織布から形成されて、展開膨張完了時の形状を、図1・2の二点鎖線に示すように、乗員Mの両膝KL・KRを保護可能な左右方向の幅寸法を備えた略長方形板状としている。そして、エアバッグ39は、展開膨張完了時に、乗員M側に乗員側壁部40を配置させ、収納ボックス60側に車体側壁部41を配置させるように、構成されている。壁部40・41は、相互に略同形状に形成されている。また、展開膨張完了時のエアバッグ39の下端側となる車体側壁部41の部位42には、図7に示すように、二つの挿通孔42a・42aと一つの挿通孔42bとが形成されている。挿通孔42a・42aは、インフレーター31の各ボルト33dを挿通させるものであり、挿通孔42bは、インフレーター31の本体32を挿通させるものである。そして、エアバッグ39は、挿通孔42bからインフレーター31の本体32を突出させて、各挿通孔42aの周縁42を、ディフューザー33とケース12の底壁部17とに挟持させて、ケース12に取り付けられている。すなわち、このエアバッグ39は、挿通孔42aの周縁を取付部42として、この取付部42が、ケース12の底壁部17に対して、取付固定されている。
【0031】
ケース12は、図6・7・11に示すように、板金製として、箱形状の本体部13と、本体部13の後端から外方に延びるパネル部18と、から構成されている。本体部13は、略四角筒形状の周壁部14と、周壁部14の車両前方側を塞ぐ底壁部17と、を備えるとともに、車両後方側に略長方形形状の開口13aを備えて、構成されている。そして、周壁部14における上下で対向する壁部14a・14bの外表面側には、それぞれ、エアバッグカバー44の上下の連結壁部47・48をケース12に取り付けるための複数の係止部15(15U・15D)が、配設されている。
【0032】
上方側の壁部14aの外表面側に配設される各係止部15Uは、断面略Z字形状として、エアバッグカバー44の上連結壁部47の係止孔47aに挿入されて係止孔47aの周縁を係止可能な係止フックとして構成され、これらの係止フック15Uは、車両の左右方向に沿って壁部14aに複数(実施形態では四個)配設されている(図11参照)。
【0033】
下方側の壁部14bの外表面に配設される係止部15Dは、断面略U字状に形成されて、エアバッグカバー44の下連結壁部48の係止孔48aに挿入可能な係止突起として構成され、係止突起15Dは、車両の左右方向に沿って壁部14bに複数(実施形態では四個)配設されている(図11参照)。そして、複数の係止突起15Dには、各係止孔48aへの挿入後における係止孔48aからの抜け止めを図る閂材16が、挿入されている。閂材16は、下連結壁部48の外表面と各係止突起15Dの内周面との間に挿入される四本の挿入部16aを備えて、車両前方側で一体化され、ケース12に固定されている。なお、閂材16のケース12への固定は、インフレーター31をケース12に固定するためのボルト33dのナット34止め時、共締めされて、ケース12の底壁部17に固定されている。
【0034】
なお、これらの係止フック15Uや係止突起15Dは、エアバッグカバー44を、ケース12に対して、上下方向と左右方向とに沿って(主に上下方向に沿って)、若干のずれSL(図6参照)を可能として、取り付けることができるように、各係止孔47a・48aに対して、余裕を持って、配設されている。
【0035】
さらに、周壁部14における側方側の壁部14cには、インフレーター31の本体32の端部を挿通可能な挿通孔14dが、形成されている(図7参照)。また、底壁部17には、インフレーター31のボルト33dを挿通させるための二つの挿通孔17aが、形成されている。
【0036】
パネル部18は、ケース12の開口13aの周囲を囲むように、左右方向に長く延びた略平板状に形成されている。なお、実施形態では、図11に示すように、ケース12が、箱部12aと板状部12bとの二部材を溶接させて、構成されており、板状部12bは、パネル部18を構成するとともに、本体部13の周壁部14の外周面側に配置させる各係止部15U・15Dを備えて構成されている。このように、ケース12が、箱部12aと板状部12bとの二部材から構成されている理由は、板状部12bとエアバッグカバー44とを搭載部位に対応させるように形成し、かつ、ケース12の箱部12aやインフレーター31を、運転者側の膝保護用エアバッグ装置と共用できるように構成して、車両に搭載する助手席側と運転者側との膝保護用エアバッグ装置相互の構成部品の種類を、低減させるためである。
【0037】
また、このケース12には、車両前後方向の断面を上下逆J字形状として、底壁部17から上方に延びるように、底壁部17に溶接された板金製のブラケット20を、備えている。このブラケット20は、収納ボックス60のボックス本体61の下面64a側を支持可能な支持部21を上端に備えるとともに、支持部21の前端から下方に延びて底壁部17に固着される組付部22を有して、構成されている。組付部22の左右両側付近には、タッピングボルト23を締結可能に前後方向に貫通する組付孔22aが、配設されている。各組付孔22aは、単にバーリング加工により周縁を切り起こして形成されている。
【0038】
また、支持部21の上面には、上下方向に圧縮されるように弾性変形して撓み可能な発泡ゴム等からなる緩衝材24が貼着されている。この緩衝材24は、収納ボックス60のボックス本体61における下壁部64の下面64の前縁側に当接することとなる。
【0039】
さらに、ケース12には、図4・8・11に示すように、エアバッグ装置11を、ボディ1側に対してずれ不能に強固に連結固定するための固定部26が、三箇所に、形成されている。これらの固定部26は、パネル部18の本体部13から離れた部位に配置され、上縁側における左右両側付近の固定部26A・26Bと、下縁側の右縁側付近の固定部26Cと、から構成され、それぞれ、ボルト27を挿通させる固定部26aを開口させている。これらの固定部26は、ボディ1側のセンタ−ブレースやサイドメンバ等から延びるブラケット3に、ボルト27止めされて、車両に取付固定されることとなる。なお、各ブラケット3には、ボルト27を螺合させるナット3aが固着されている。また、ケース12をボディ1側に強固に固定する理由は、エアバッグ39の膨張時、ケース12を移動させ内容にして、エアバッグ39を開口13aから安定して突出させるためである。
【0040】
さらにまた、ケース12には、周壁部14の上方側の壁部14aにおける左右両縁からそれぞれ外方に延びるように、上方から見て略L字形の板金製の係止片29が、固着されている。各係止片29は、それぞれ、ボディ1側に設けられた係止部としての係止ピン5に係止されるものであり、係止時に、係止ピン5の先端頭部5aを収納させる係止凹部29aと、係止凹部29aの前縁側で頭部5aを係止する係止凸部29bと、を備えて構成されている。これらの係止片29の係止ピン5への係止は、収納ボックス60の連結部70を内装部材6側の下縁7aに連結させた後で、エアバッグ装置11の固定部26をボディ1側への固定する前に、行うものである。
【0041】
そして、各係止片29の係止ピン5への係止時、緩衝材24は、係止片29の係止凸部29bを係止ピン5の頭部5aより下方位置として、係止片29の係止ピン5からの外れを防止する方向となる下方側へ、膝保護用エアバッグ装置11のケース12を、収納ボックス60の本体61側から付勢することとなる。
【0042】
さらに、ケース12のパネル部18には、図4・11に示すように、エアバッグカバー44の上連結壁部47を挿通させる挿通孔18aが、開口13aの上側周縁の四箇所に形成されるとともに、エアバッグカバー44の各係止脚部45aを周縁で係止する係止孔18bが、左右両縁付近の二箇所に形成されている。なお、図4・11に示す符号18cの孔は、アンダーカバー4の図示しない係止脚部を周縁で係止する係止孔である。また、図4・7に示す挿通孔18dは、エアバッグカバー44の左右の側壁部49を挿通させる孔である。
【0043】
エアバッグカバー44は、ポリオレフィン系等の熱可塑性エラストマーから形成されて、折り畳まれたエアバッグ39とケース12との車両後方側を覆い可能なように、構成されて、ケース12にずれ可能に取り付けられている。このエアバッグカバー44は、ケース12の開口13aを車両後方側で覆っている二つの扉部52と、扉部52の周囲に配置される一般部45と、を備えて構成されている。
【0044】
二つの扉部52・52は、略長方形板状に形成されて、図1に示すように、周囲に、車両後方側から見て、略H字形状となる薄肉の破断予定部51を配設させて、構成されている。破断予定部51は、扉部52・52が膨張するエアバッグ39に押された際に容易に破断するように、エアバッグカバー44の車両前方側の面に連続的若しくは断続的な凹溝を設けて、形成されている。そして、扉部52・52は、膨張するエアバッグ39に押されて破断予定部51が破断すれば、上下に開くように構成されている。
【0045】
また、一般部45における扉部52・52の周縁近傍となる部位には、図6・7・11に示すように、ケース12の周壁部14の外周側において、周壁部14と隣接するように車両前方側に突出する4つの壁部47・48・49・49が、形成されている。ケース周壁部14の上部側に配置される上連結壁部47と周壁部14の下部側に配置される下連結壁部48とは、エアバッグカバー44をケース12にずれ可能に取り付ける部位となり、これらの各壁部47・48には、周壁部14に配設された各係止部15(15U・15D)を挿入させて、各係止部15に周縁を係止させる係止孔47a・48aが、それぞれ、形成されている。
【0046】
なお、既述したように、各係止孔47a・48aを備えた連結壁部47・48は、エアバッグカバー44を、ケース12に対して、上下方向と左右方向とに沿って(主に上下方向に沿って)、若干のずれSLを可能として、取り付けることができるように、係止フック15Uや係止突起15Dに対して、余裕を持って、配設されている。
【0047】
さらに、一般部45の下縁付近の左右両側には、パネル部18の係止孔18bに挿入されて(図9〜11参照)、パネル部18に係止される係止脚部45aが、車両前方側に突設されている。なお、係止脚部45aは、抜け不能に係止孔18bの周縁に係止されるものの、パネル部18に対して、エアバッグカバー44が上下方向や左右方向への移動を可能として、係止されている。
【0048】
また、一般部45の左右両縁付近には、ナット46bを埋設させた連結孔46aを有した連結部46が、配設されている。ナット46bには、ボックス本体61の連結部71の連結孔71aを挿通するボルト56が、螺合する。
【0049】
収納ボックス60は、車両後方側を開口させたボックス本体61と、開閉可能にボックス本体61の開口61aを覆うリッド76と、を備えて、ポリプロピレン等の硬質合成樹脂から形成されている。
【0050】
ボックス本体61は、図3〜5・11に示すように、開口61aから最も離れて車両前方側に位置する底壁部66と、その周縁から車両後方側に略四角筒形状に延びる周壁部62と、周壁部62における開口61aの周縁から上方と左右両側とに延びるフランジ部69と、を備えて構成されている。周壁部62は、上方に位置する上壁部63と、下方に位置する下壁部64と、上・下壁部63・64とを連結する左右の側壁部65・65と、から構成されている。
【0051】
そして、下壁部64の前縁付近の左右には、ケース12の組付部22に組み付けられる組付部67が、下方に突設され、各組付部67には、ボルト23を挿通させる組付孔67aが、形成されている。これらの組付孔67aは、ボルト23の軸部23aより大径の内径を有して、ボルト軸部23aを上下方向と左右方向とにずれ可能に、挿通させるように、構成されている。なお、各組付孔67aは、ボックス本体61とケース12とが主に上下方向にずれ可能に組み付けられる関係上、上下方向に長い長円形としている。
【0052】
また、下壁部64には、ケース12の固定部26A・26Bをボディ1側のブラケット3にボルト27止めする際におけるボルト27や締付け治具を挿入させるために、開閉可能な蓋64bを配設させている(図8参照)。
【0053】
フランジ部69には、図10・11に示すように、下縁側の左右に、リッド76の左右のヒンジアーム77を挿通させるための貫通孔69aが開口され、それらの開口69aの近傍には、ヒンジアーム77の孔77aに配設されるピン74を軸支して、リッド76を回動可能に支持する軸支部73が、配設されている。
【0054】
さらに、フランジ部69の左右両縁付近には、前後方向に貫通する連結孔71aを有した連結部71が配設されている。これらの連結部71は、連結孔71aを貫通してナット46bに螺合されるボルト56によって、エアバッグカバー44の連結部46とずれ不能に強固に連結されている。
【0055】
また、フランジ部69の上縁側には、図4・11に示すように、インパネ6の本体7における連結部となる下縁7a側に連結させるための連結部70が、上方に突設されている。この連結部70には、本体連結部7aの連結孔7bに挿入係止される連結脚部70aと、本体7の連結孔7cに螺合されるボルト72を挿通させるための連結孔70bと、が配設されている。
【0056】
リッド76は、図10・11に示すように、車両前方側となる面の下縁付近の左右両側に、ヒンジアーム77が車両前方側へ突設されている。これらのヒンジアーム77は、リッド76の上縁76aを前後方向に回転させるように、フランジ部69の各貫通孔69aを挿通して、ボックス本体61の軸支部73・73に対し、揺動可能に連結支持されている。なお、ヒンジアーム77には、リッド76の開閉動作が、急激に行なわれないように、図示しないダンパ機構が、配設されている。また、リッド76は、閉じた際の位置規制を、ボックス本体61のフランジ部69に当接させて行い、開いた際の位置規制を、図示しないダンパ機構によって、行なっている。
【0057】
つぎに、この膝保護用エアバッグ装置11の組み立てについて説明すると、まず、各挿通孔42aからボルト33dを突出させ、挿通孔42bから本体32の端部を突出させるように、エアバッグ39内にインフレーター31を収納させ、ついで、エアバッグ39を折り畳む。そして、折り崩れ防止用の破断可能な図示しないラッピング材により、エアバッグ39をくるむ。この時、挿通孔42a・42bから突出したインフレーター31のボルト33dや本体32の端部は、ラッピング材から突出させておく。
【0058】
その後、インフレーター31の各ボルト33dを挿通孔17aから突出させるとともに、インフレーター本体32の端部を挿通孔14dから突出させるようにして、インフレーター31を、折り畳まれたエアバッグ39とともに、ケース12内に収納させ、各ボルト33dに対し、底壁部17の前方側から、図示しないスプリングナットを締結すれば、インフレーター31とエアバッグ39とを、ケース12に収納させるとともに、ケース12に取り付けることができる。
【0059】
ついで、エアバッグカバー44を、ケース12に取り付ける。このエアバッグカバー44のケース12への取り付けは、エアバッグカバー44の各壁部47・48・49・49を、開口13a側のケース周壁部14に外装させ、各係止フック15Uを、上連結壁部47の係止孔47aに挿入させて、上連結壁部47の上面側における係止孔47aの周縁に係止させ、また、各係止突起15Dを、下連結壁部48の各係止孔48aに挿入させ、さらに、各係止脚部45aを、係止孔18bに挿入させて、係止孔18b周縁に係止させる。ついで、下連結壁部48の外表面と各係止突起15Dの内周面との間に、閂材16の挿入部16aを挿入させて、閂材16に各ボルト33dを挿通させ、各ボルト33dにナット34を螺合させれば、エアバッグカバー44を、ケース12にずれ可能に取り付けることができて、膝保護用エアバッグ装置11を組み立てることができる。なお、インフレーター31の本体32には、リード線37を結線させたコネクタ36を接続させておく。
【0060】
そして、搭載用組付体10を形成する場合には、まず、組み立てた膝保護用エアバッグ装置11のケース12の支持部21に、緩衝材24を介在させた状態で、組み立て済みの収納ボックス60におけるボックス本体61の下壁部64の下面64aを当接させて、組付部22・67相互の組付孔22a・67aを一致させ、各組付孔67aを挿通させて、各組付孔22aにタッピングボルト23を締め付ければ、ケース12に対して、収納ボックス60を、ずれ可能に連結させることができて、搭載用組付体10を組み付けることができる。なお、各ボルト23の締め付けトルクは、ケース12と収納ボックス60とが相互にずれ可能となる範囲のものとしている。
【0061】
その後、搭載用組付体10を車両に搭載する際には、実施形態の乗員保護装置Sの場合、予め、車両に、インパネ6の本体7や助手席用エアバッグ装置80を搭載させた状態で行なう。そして、まず、収納ボックス60の連結部70をインパネ本体7の連結部7aに連結させるように、連結部7aに当てて、図12に示すように、連結部70の各連結脚部70aを、連結部7aの連結孔7bに挿入係止させて、連結部70を連結部7aに連結させ、さらに、図3に示すように、連結部70の各連結孔70bを経て、ボルト9を連結部7の連結孔7cに締結させて、連結部70をインパネ6の本体7に強固に連結させる。
【0062】
この時、この搭載用組付体10では、重量のあるケース12やインフレーター31が、車両搭載完了時の組付体10の下部10b側における前部側に配置される構成としており、各連結脚部70aを連結孔7bに挿入係止させて、組付体10から手を離せば、図12の二点鎖線に示すように、組付体10は、下部10b側を車両後方側に配置させるように傾斜してしまう。そのため、連結脚部70aを連結孔7bに挿入係止させた後には、組付体10の上部10a側を中心として、下部10b側を前方側に揺動させて、各係止片29をボディ1側の係止ピン5に係止させて、組付体10を仮止めさせ、そして、各ボルト9を連結孔70bを経て連結孔7cに締結させることとなる。
【0063】
そして、連結部70をインパネ6の連結部7aに連結させて、各係止片29を係止ピン5に仮止めすれば、エアバッグ装置11のケース12における各固定部26A・26B・26Cが、ボディ1側の所定のブラケット3付近に配置されることとなる。そのため、各ボルト27を、各固定孔26aを経て、ナット3aに螺合させれば、エアバッグ装置11をボディ1側に強固に連結固定することができる。そしてこの時、膝保護用エアバッグ装置11におけるケース12の各固定部26A・26B・26Cが、ボディ1側の各ブラケット3と組付誤差を生じていても、その誤差を、膝保護用エアバッグ装置11と収納ボックス60との組付部22・67相互のずれ、すなわち、各ボルト23の軸部23aが長円形の組付孔67a内で相対移動することにより生ずるずれによって、吸収することができ、円滑に、ボルト27止め作業を行うことができる。
【0064】
なお、このボルト27止め時、固定部26A・26Bでは、リッド76を開け、さらに、蓋64bを開けて、行ない、そして、ボルト27の締結後には、蓋64bを閉め、さらに、リッド76を閉めることとなる。なお、固定部26Cでは、この時点では、アンダーカバー4が配設されておらず、支障なく、ボルト27止め作業を行なうことができる。
【0065】
そして、本体7に装飾カバー8を取り付け、また、アンダーカバー4を取り付ければ、搭載用組付体10を車両に搭載する作業を、完了させることができる。なお、リード線37の端末は、車両の所定のエアバッグ作動回路に接続させておく。
【0066】
車両への搭載用組付体10の搭載完了後、リード線37を経て、インフレーター31の本体32に作動信号が入力されれば、インフレーター31のガス吐出口32cから膨張用ガスが吐出され、膨張用ガスが、ディフューザー33のガス流出口33aを経て、エアバッグ39内に流入することとなる。すると、エアバッグ39は、膨張して、図示しないラッピング材を破断するとともに、エアバッグカバー44の扉部52・52を押し、破断予定部51を破断させ、扉部52・52を上下に開かせる。そして、エアバッグ39は、図1〜3の二点鎖線に示すように、扉部52・52の開いた開口54から車両後方側へ突出し、さらに、リッド76の後面に沿いつつ上方へ向かって大きく突出するように、展開膨張する。そのため、助手席に着座した乗員Mが前進してきても、膨張したエアバッグ39が、膝Kを的確に保護できる。なお、実施形態では、この時、助手席用エアバッグ装置80も作動するため、図2の二点鎖線に示すように、エアバッグ83が、膨張し、エアバッグカバー84の扉部84a・84aを前後に押し開いて、ケース81から突出し、乗員Mの上半身側を保護可能に、膨張を完了させることとなる。
【0067】
そして、実施形態の乗員保護装置Sでは、膝保護用エアバッグ装置11と収納ボックス60とを一体的に組み付けた搭載用組付体10を、予め、形成しており、この搭載用組付体10を車両に組み付ければ、膝保護用エアバッグ装置11と収納ボックス60とを、一括して、車両に搭載することができる。そのため、膝保護用エアバッグ装置11と収納ボックス60とを別々に車両に搭載する全体の作業工数に比べ、搭載作業工数を短縮することができて、車両のタクトタイムを短縮することができる。
【0068】
そして勿論、膝保護用エアバッグ装置11が作動すれば、膨張したエアバッグ39が、乗員Mの膝Kを保護可能に膨張を完了させることとなる。
【0069】
したがって、実施形態の乗員保護装置Sでは、助手席の前方に収納ボックス60を設け、かつ、助手席に着座した乗員Mの膝K(KL・KR)を保護可能としても、車両のタクトタイムの増大を、極力抑えることができる。
【0070】
また、実施形態では、膝保護用エアバッグ装置11と収納ボックス60とが、車両に搭載される前に、相互に一体的に組み付けられるものであるため、相互の組付方向を自由に選択できて、簡便な組付手段を利用することができる。ちなみに、実施形態の場合には、ケース12側の組付部22に対して、ボックス60側の組付部67を車両前方側から当てて、組付用のボルト23を車両前方側から締結するように構成しており、エアバッグ装置11とボックス60とを別々に車両に搭載する場合では、採用出来ない組付方向を採用できて、所定の組付強度を確保している。また、実施形態の場合には、雌ねじを螺刻することなく、板金製のケース12に固着したブラケット20の板金部位に単にバーリング加工により周縁を切り起こして形成した組付孔22a自体に、タッピングボルト23を締め付けて、エアバッグ装置11のケース12と収納ボックス60のボックス本体61とを組み付けており、簡便な組付手段で、所定の組付強度を確保している。
【0071】
さらに、実施形態では、膝保護用エアバッグ装置11と収納ボックス60とが、車両に搭載される前に、相互に一体的に組み付けられるものであるため、膝保護用エアバッグ装置11と収納ボックス60とを別々に車両に搭載する際に生ずる搭載方向の余分なスペースを、極力、車両に設けなくともよくなり、助手席前方の室内空間を大きくすることにも寄与できる。
【0072】
さらにまた、実施形態では、搭載用組付体10が、ボルト23を、各組付部67のボルト軸部23aより大きな長円形に開口した組付孔67aを挿通させて、各組付部22の組付孔22aに螺着させて、膝保護用エアバッグ装置11と収納ボックス60とを、相互に、上下方向と左右方向とにずれ可能に組み付けて、形成されている。そのため、収納ボックス60におけるボックス本体61の支持するリッド76と、内装部材としてのインパネ6の本体7と、の見切りをよくして、ボックス本体61が本体7と連結される。すなわち、膝保護用エアバッグ装置11におけるケース12の各固定部26A・26B・26Cが、組付誤差を生じて、ボディ1側のブラケット3に強固に固定されても、その誤差を、膝保護用エアバッグ装置11と収納ボックス60との相互のずれ、すなわち、各ボルト23の軸部23aが長円形の組付孔67a内で相対移動することにより生ずるずれによって、吸収することができ、収納ボックス60のリッド76とその周囲に配置される本体7との良好な見切りを、確保できる。
【0073】
そして、実施形態では、膝保護用エアバッグ装置11のケース12に設けられたブラケット20の上端における支持部21の上面と、収納ボックス60におけるボックス本体61の下壁部64の下面64aと、の間に、相互の干渉を防止する撓み可能な緩衝材24が、配設されている。そのため、相互にずれ可能な膝保護用エアバッグ装置11と収納ボックス60とが、車両走行中等の振動によって、相互に干渉しようとしても、緩衝材24がその干渉を防止できて、車両走行中等の異音発生を防止できる。
【0074】
さらに、実施形態では、膝保護用エアバッグ装置11のケース12が、ボディ1側に設けられた仮止め用の係止部としての係止ピン5に係止可能な係止片29・29を備えている。そして、緩衝材24の緩衝時の撓み方向が、係止片29・29の係止ピン5からの外れを防止できるように、上下方向に設定されている。すなわち、搭載用組付体10のボックス本体61に設けられた連結部70の連結脚部70aを内装部材としてのインパネ本体7側の連結孔7b周縁に係止させて、連結部70を本体7に連結させ、さらに、係止片29・29を係止ピン5に係止させた後で、かつ、ケース12の各固定部26A・26B・26Cをボディ1側の各ブラケット3へ固定する前においては、緩衝材24が、係止片29・29における係止ピン5からの外れを防止する方向となる下方側に、膝保護用エアバッグ装置11を付勢力F(図3・12参照)によって付勢するように、配設されている。
【0075】
そのため、膝保護用エアバッグ装置11の各係止片29・29をボディ1側の係止ピン5に係止して仮止めした際、緩衝材24が、各係止片29の係止凸部29bを係止ピン5から外れないように、膝保護用エアバッグ装置11側を下方へ付勢することとなって、その仮止め状態を安定させることができる。その結果、実施形態では、膝保護用エアバッグ装置11の各係止片29を係止ピン5に係止させた仮止め後において、各固定孔26aをナット3a近傍に配置させた状態を維持することができて、各固定部26A・26B・26Cをボディ1側の各ブラケット3にボルト27止めする固定する作業が、容易となる。
【0076】
さらに、実施形態では、膝保護用エアバッグ装置11のエアバッグカバー44が、連結壁部47・48、側壁部49・49、係止孔47a・48a、あるいは、係止脚部45aを、エアバッグ装置11のケース12の係止部15(係止フック15U・係止突起15D)、挿通孔18a・18d、あるいは、係止孔18bに対して、上下方向と左右方向とに、ずれSLを可能として、ケース12に対して、取り付けられる構成としている。逆に、エアバッグカバー44は、連結部46を連結部71にボルト56止めして、収納ボックス60のボックス本体61に対しては、ずれ不能に連結されている。
【0077】
そのため、エアバッグカバー44は、ボックス本体61に支持されたリッド76との見切りが、良好となる。そして、ボックス本体61が、連結部70を利用して内装部材としてのインパネ6の本体7と連結されるため、ボックス本体61に支持されたリッド76は、インパネ6の本体7との見切りも、良好となり、その結果、実施形態では、エアバッグカバ−44、リッド76、及び、インパネ6の本体7の三者相互の見切りが良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の乗員保護装置における車両搭載状態の車両後方側から見た正面図である。
【図2】実施形態の乗員保護装置における車両搭載状態の車両前後方向の概略縦断面図である。
【図3】実施形態の乗員保護装置における車両搭載状態の車両前後方向の概略拡大縦断面図である。
【図4】実施形態の乗員保護装置における搭載用組付体を示す概略正面図である。
【図5】実施形態の搭載用組付体の横断面図であり、図4のV−V部位を示す。
【図6】実施形態の膝保護用エアバッグ装置の概略拡大縦断面図である。
【図7】実施形態の膝保護用エアバッグ装置の概略拡大横断面図である。
【図8】実施形態の膝保護用エアバッグ装置におけるボディ側との連結状態を示す概略縦断面図であり、図4のVIII−VIII部位に対応する。
【図9】実施形態の膝保護用エアバッグ装置のエアバッグカバーと収納ボックスのボックス本体との連結状態を示す概略縦断面図であり、図4のIX−IX部位に対応する。
【図10】実施形態の収納ボックスのリッドの支持状態を示す概略縦断面図であり、図4のX−X部位に対応する。
【図11】実施形態の搭載用組付体における収納ボックス、膝保護用エアバッグ装置のケース、及び、エアバッグカバーの分解斜視図である。
【図12】実施形態の搭載用組付体の車両への搭載状態を説明する図である。
【符号の説明】
1…ボディ、
5…(係止部)係止ピン、
6…(内装部材)インストルメントパネル・インパネ、
7…本体、
7a…(インパネ本体における収納ボックスとの)連結部、
10…搭載用組付体、
11…膝保護用エアバッグ装置、
12…ケース、
13a…開口、
22…(エアバッグ装置における収納ボックスとの)組付部、
24…緩衝材、
26(26A・26B・26C)…(エアバッグ装置におけるボディ側との)固定部、
29…係止片、
31…インフレーター、
39…エアバッグ、
44…エアバッグカバー、
46…(エアバッグカバーにおけるボックス本体との)連結部、
60…収納ボックス、
61…ボックス本体、
61a…開口、
67…(収納ボックスにおけるエアバッグ装置との)組付部、
70…(収納ボックスにおけるインパネ本体との)連結部、
71…(ボックス本体におけるエアバッグカバーとの)連結部、
M…乗員、
K(KL・KR)…膝、
S…乗員保護装置。

Claims (4)

  1. 助手席に着座した乗員の前方側に配設されて、車両の衝突時に乗員の膝を保護可能に膨張するエアバッグを有した膝保護用エアバッグ装置と、該膝保護用エアバッグ装置の上方で内装部材と隣接するように配設されて、収納物を収納可能な収納ボックスと、を備えて構成されるとともに、
    前記膝保護用エアバッグ装置が、車両のボディ側に固定される固定部を備え、
    前記収納ボックスが、前記内装部材側に連結される連結部を備え、
    車両搭載前に、予め、前記膝保護用エアバッグ装置と前記収納ボックスとを相互にずれ可能に一体的に組み付けた搭載用組付体が、形成され、
    前記連結部を前記内装部材側に連結するとともに、前記固定部を前記ボディ側に固定することにより、前記搭載用組付体が、車両に搭載されていることを特徴とする乗員保護装置。
  2. 前記膝保護用エアバッグ装置と前記収納ボックスとの間に、相互の干渉を防止する撓み可能な緩衝材が、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記膝保護用エアバッグ装置が、前記ボディ側に設けられた仮止め用の係止部に係止可能な係止片を備え、
    前記搭載用組付体の前記連結部を前記内装部材側に連結させ、さらに、前記係止片を前記係止部に係止させた後で、かつ、前記固定部の前記ボディ側への固定前において、前記緩衝材が、前記係止片における前記係止部からの外れを防止する方向に、前記膝保護用エアバッグ装置を付勢するように、配設されていることを特徴とする請求項2に記載の乗員保護装置。
  4. 前記膝保護用エアバッグ装置が、前記エアバッグと、該エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、折り畳まれた前記エアバッグと前記インフレーターとを収納して、車両後方側を開口させて前記固定部を有したケースと、前記エアバッグの膨張時に開き可能に前記ケースの開口を覆って、前記ケースに取り付けられるエアバッグカバーと、を備えて構成され、
    前記収納ボックスが、車両後方側を開口させて、前記ケースに対してずれ可能に組み付けられるとともに前記連結部を有したボックス本体と、開閉可能に前記ボックス本体の開口を覆うように前記ボックス本体に支持されるリッドと、を備えて構成され、
    前記エアバッグカバーが、前記ケースに対して、ずれ可能に取り付けられるととも、前記ボックス本体に対して、ずれ不能に連結されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の乗員保護装置。
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