JPWO2012053488A1 - マザーガラス基板孔あけ加工方法及びマザーガラス基板 - Google Patents

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Abstract

本発明は、回転するドリルをマザーガラス基板側へ移動させ、前記マザーガラス基板に孔を加工するプラズマディスプレイパネル用のマザーガラス基板孔あけ加工方法において、前記ドリルの回転時の最大半径の位置を検出する第1工程と、前記マザーガラス基板への孔あけ加工が終了した後、前記ドリルの回転を停止または減速させる第2工程と、前記ドリルの最大半径位置が予め設定された前記孔の周方向の安全領域に入っている場合、前記ドリルの引き抜きを行ない、前記ドリルの最大半径位置が前記孔の前記安全領域に入っていない場合、前記ドリルの停止位置または減速位置を調整する第3工程と、を有する、マザーガラス基板孔あけ加工方法に関する。

Description

本発明はマザーガラス基板に孔あけ加工を行なうマザーガラス基板孔あけ加工方法及びマザーガラス基板に関する。
例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)は、電極が表面に形成された前面ガラス基板と、リブにより仕切られた溝内に赤、緑、青の蛍光体層及び電極が形成された背面ガラス基板と、を対向させて一体的に接合してなる。そして、2枚のガラス基板間は、周縁部がシールされた密閉された微小隙間が形成された後、放電を発生させるためのアルゴンとネオンを含むガスが充填された状態で封止される。
背面ガラス基板は、上記微小隙間に連通する貫通孔が表示領域の外側に設けられている。この貫通孔は、製造工程において、2枚のガラス基板を接合した後、上記微小隙間の空気を排気させるための排気用孔として使用され、その後上記微小隙間にガスを充填するためのガス供給孔として使用される。
上記貫通孔の加工工程においては、表面に微小なダイヤモンド砥粒を有する孔あけドリルを高速回転させてマザーガラス基板に孔あけ加工を施している(例えば、特許文献1参照)。マザーガラス基板とは、一枚のマザーガラスから2枚以上のパネルを作成する、いわゆる「多面取り」を行うためのガラス基板のことで、一枚のマザーガラス基板には排気用孔も2個以上作成される。
このマザーガラス基板の孔あけ加工では、下方からの第1ドリルと上方からの第2ドリルとで加工を行なう。下方からの第1ドリル加工にて所定深さに到達した時点で、第1ドリルを先に引き抜く。次いで、上方からの第2ドリルをさらに軸方向に送り、下方から加工された第1の孔と上方から加工された第2の孔とを連通させる。この孔あけ加工方法により、ドリル先端がマザーガラス基板を突き抜けるときに貫通孔の開口周縁部でチッピング(ハマ欠け)が発生することを防止している。
国際公開2008/044771A1
しかしながら、上記特許文献1に記載されたように2本のドリルを用いてマザーガラス基板の上面側と下面側との両方向から孔あけ加工する加工方法では、ドリルが回転している状態で各ドリルを引き抜く際に孔の内周にスパイラル状の筋状欠点が発生するという問題があった。
また、プラズマディスプレイパネルの製造工場においては、2枚のマザーガラス基板を接合した後、高温(例えば、500℃〜600℃)に加熱する熱処理(焼成工程)が行なわれる。上記マザーガラス基板の焼成工程では、孔あけ加工された貫通孔の内周面に筋状欠点があると、加熱、冷却に伴う温度分布の変化によりマザーガラス基板に熱応力(圧縮応力、引張り応力)が筋状欠点に作用して当該筋状欠点を起点とする割れが発生することがある。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、ドリルを孔あけ加工後に引抜く際のドリル回転方向の停止位置を規定して上記課題を解決したマザーガラス基板孔あけ加工方法及びマザーガラス基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
(1) 本発明は、回転するドリルをマザーガラス基板側へ移動させ、前記マザーガラス基板に孔を加工するプラズマディスプレイパネル用のマザーガラス基板孔あけ加工方法において、
前記ドリルの回転時の最大半径の位置を検出する第1工程と、
前記マザーガラス基板への孔あけ加工が終了した後、前記ドリルの回転を停止または減速させる第2工程と、
前記ドリルの最大半径位置が予め設定された前記孔の周方向の安全領域に入っている場合、前記ドリルの引き抜きを行ない、前記ドリルの最大半径位置が前記孔の前記安全領域に入っていない場合、前記ドリルの停止位置または減速位置を調整する第3工程と、
を有する。
(2) 本発明は、前記ドリルの最大半径位置が前記孔の前記安全領域に入るように前記最大半径位置を前記マザーガラス基板に作用する熱応力の作用方向に応じて設定する第4工程と、
前記設定された回動角度の角度範囲を記憶する第5工程と、
をさらに有することが好ましい。
(3) 本発明は、前記マザーガラス基板への孔あけ加工が終了し、回転を停止または減速された前記ドリルの最大半径位置が前記孔の前記安全領域に入っているか否かを判定する第6工程をさらに有し、
前記第3工程は、前記第6工程において、前記ドリルの最大半径位置が前記孔の前記安全領域に入っていると判定された場合、前記ドリルの引き抜きを行ない、前記ドリルの最大半径位置が前記孔の前記安全領域に入っていないと判定された場合、前記ドリルの停止または減速位置を調整することが好ましい。
(4) 本発明は、回転するドリルが軸方向に移動し孔あけ加工した、プラズマディスプレイパネル用のマザーガラス基板において、
前記ドリルによる孔あけ加工が終了して前記ドリルが前記マザーガラス基板から引き抜かれる際に前記孔の内周壁に生じる筋状欠点が、熱処理の熱応力による引張り力が作用しない所定範囲に形成されていることが好ましい。
(5) 本発明は、回転するドリルが軸方向に移動し孔あけ加工した、プラズマディスプレイパネル用の背面ガラス基板において、
前記ドリルによる孔あけ加工が終了して前記ドリルが前記背面ガラス基板から引き抜かれる際に少なくとも一つの前記孔の内周壁に生じる筋状欠点が、前記背面ガラス基板の短辺と平行な線と前記孔の中心を通る線とのなす角度が±50°以内である前記孔の内周面の領域に形成されていることが好ましい。
本発明によれば、孔の周上に、孔の周方向の熱応力による引張り力が作用しない安全領域を予め設定し、ドリルの最大半径位置が安全領域に入っている場合、ドリルの引き抜きを行ない、ドリルの最大半径位置が安全領域に入っていない場合、ドリルの回転方向の停止位置または減速位置を調整する。このため、孔内周面の筋状欠点の発生位置が熱応力の影響を受けにくい安全領域にある場合にドリルを貫通孔から引き抜くことができ、後段の熱処理における筋状欠点を起点とするマザーガラス基板の割れを防止することができる。
図1は、本発明によるマザーガラス基板孔あけ加工装置の一実施態様を説明するための概略構成図である。 図2A〜図2Eは、孔あけ加工の各工程の手順を示す図である。 図3は、ドリルの先端形状を拡大して示す図である。 図4は、各ドリルの先端外周の最大半径位置を計測するレーザ干渉計を示す図である。 図5は、孔あけ加工を説明するためのマザーガラス基板の平面図である。 図6は、ドリルの各回転位置と先端外周の半径との計測データを示す図である。 図7Aは、マザーガラス基板の焼成工程を説明するための図である。 図7Bは、マザーガラス基板の貫通孔に作用する熱応力を説明するための図である。 図8は、制御装置が実行する孔あけ加工の制御処理を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
(実施態様)
〔マザーガラス基板孔あけ加工装置の構成〕
図1は本発明によるマザーガラス基板孔あけ加工装置の一実施態様を説明するための概略構成図である。図1に示されるように、マザーガラス基板孔あけ加工装置(以下「孔あけ加工装置」と言う)10は、クランプ装置12、下孔加工装置14、上孔加工装置16、ドリル計測部60、ドリル回転停止位置制御部70から構成されている。
この孔あけ加工装置10によって孔あけ加工されるマザーガラス基板Gは、プラズマディスプレイパネルに使用されるマザーガラス基板Gであって、例えば、フロート法により製造される厚みが1.8mm〜2.8mmのマザーガラス基板Gである。
孔あけ加工装置10のクランプ装置12は、マザーガラス基板Gをクランプテーブル18との間でクランプする装置であり、孔あけ加工装置10本体のテーブル20上に載置されたマザーガラス基板Gの上面Tをリング状に形成されたクランププレート22で押圧してクランプする。上孔加工装置16は、クランププレート22の内周部に、後述する第1ドリル24の先端を挿通させて上孔(第1孔)をマザーガラス基板Gに加工する。
下孔加工装置14は、後述するようにマザーガラス基板Gの下面Bに所定深さの下孔(第2孔)を加工する装置であり、回転する第2ドリル28をマザーガラス基板Gの下面に押し当てて所定深さの下孔を加工する。第2ドリル28は、クランプテーブル18に対して略垂直に配置され、第2モータ30の回転軸32にホルダ34を介して取り付けられている。この第2モータ30は下側モータ取付部36に下側直動ガイド38を介して昇降自在に取り付けられており、不図示の下側昇降用送りねじ装置によってマザーガラス基板Gに対して略垂直に上下移動される。この下孔加工装置14によれば、第2ドリル28をマザーガラス基板Gの下面Bに押し当て回転と送りとを与えることにより下孔(第2孔)を加工することができる。なお、図示していないが、クランプテーブル18には挿通孔が形成されており、この挿通孔を介して第2ドリル28の先端がマザーガラス基板Gの下面Bに当接する。
上孔加工装置16は、マザーガラス基板Gの上面Tに上孔を加工する装置であり、回転する第1ドリル24をマザーガラス基板Gの上面Tに押し当てて上孔を加工する。
また、第1ドリル24は、下側の第2ドリル28と垂直方向の同軸上に配置されるとともに、クランプテーブル18に対して略垂直に配置され、第1モータ42の回転軸44にホルダ46を介して取り付けられている。この第1モータ42は上側モータ取付部48に上側直動ガイド50を介して昇降自在に取り付けられており、不図示の上側昇降送りねじ装置によってマザーガラス基板Gに対して略垂直に上下移動される。この上孔加工装置16によれば、第1ドリル24をマザーガラス基板Gの上面Tに押し当て回転と送りとを与えることにより上孔を加工することができる。
ドリル計測部60は、第1レーザ干渉計62、第2レーザ干渉計64、及びレーザ位置検出器66を有する。第1レーザ干渉計62は、第1ドリル24の先端外周にレーザ光を照射し、照射位置からの反射光を受光することで当該照射位置における距離を計測する。レーザ位置検出器66は、第1レーザ干渉計62からの計測値より第1ドリル24を所定角度(例えば、5°〜10°)ずつ回転方向にずらしたときの当該照射位置との距離を演算し、当該照射位置におけるドリル半径を計測データとして出力する。
また、第2レーザ干渉計64は、第2ドリル28の先端外周にレーザ光を照射し、照射位置からの反射光を受光することで当該照射位置における距離を計測する。レーザ位置検出器66は、第2レーザ干渉計64からの計測値より第2ドリル28を所定角度(例えば、5°〜10°)ずつ回転方向にずらしたときの当該照射位置との距離を演算し、当該照射位置におけるドリル半径を計測データとして出力する。
ドリル回転停止位置制御部70は、制御装置72、メモリ73、第1モータ回転検出器74、第2モータ回転検出器75、第1モータドライバ76、及び第2モータドライバ77を有する。制御装置72は、下孔加工装置14及び上孔加工装置16を制御してマザーガラス基板Gに孔あけ加工すると共に、孔あけ加工後のドリルの引き抜き時のドリル回転停止位置を調整するための制御処理を行なう。
メモリ73は、レーザ位置検出器66から入力された各計測データを各ドリル24、28の各所定角度毎の回転方向位置に応じたドリル半径の計測データからなるマップデータを格納するデータベースを有する。
第1モータ回転検出器74は、例えば、ロータリエンコーダ、レゾルバ等の回転検出手段からなり、第1モータ42の回転軸44の回転角度を検出し、当該角度検出信号を制御装置72に出力する。第2モータ回転検出器75は、第1モータ回転検出器74と同様に例えば、ロータリエンコーダ、レゾルバ等の回転検出手段からなり、第2モータ30の回転軸32の回転角度を検出し、当該角度検出信号を制御装置72に出力する。
第1モータドライバ76は、制御装置72から出力されるモータ制御信号により第1モータ42への回転速度または回転角に応じた駆動信号を生成し、第1モータ42に出力する。また、第2モータドライバ77は、第1モータドライバ76と同様に制御装置72から出力されるモータ制御信号により第2モータ30への回転速度または回転角に応じた駆動信号を生成し、第2モータ30に出力する。
制御装置72は、メモリ73に格納された各制御プログラムを読み込み、後述する孔あけ加工の制御処理を実行する。すなわち、制御装置72は、孔あけ加工時には、各モータドライバ76、77を介して第1モータ42及び第2モータ30を数千r/min(回毎分)以上の高速回転で駆動させ、マザーガラス基板Gに孔を加工する。また、制御装置72は、孔あけ加工が終了し、各ドリル24、28を孔から引き抜く際は、各モータ回転検出器74、75によって検出された各ドリル24、28の回転方向の停止位置(最大半径位置)が孔の周方向のどの領域(後述する安全領域または応力集中領域の何れか)に位置するかを判定する。そして、制御装置72は、各ドリル24、28の最大半径位置が熱応力による引張り力が作用しない安全領域に入っている場合に各ドリル24、28の引き抜きを行なうように下孔加工装置14、上孔加工装置16をフィードバック制御する。
〔各ドリルによる孔あけ加工の手順〕
図2は孔あけ加工の各工程の手順を示す図である。図2に示されるように、本実施態様では、以下の手順1〜手順5による孔あけ加工が行なわれる。なお、本実施態様では、上孔を加工した後、下孔を加工しているが、下孔を加工した後、上孔を加工してもよい。
(手順1:図2A)マザーガラス基板Gを挟んで上面T側に第1ドリル24を位置させるとともに、第1ドリル24と対向する下面B側に第2ドリル28を位置させる。なお、第1ドリル24と第2ドリル28の水平方向の機械的誤差(芯ずれ)は、数十ミクロン以内である。
(手順2:図2B)上側の第1ドリル24を下降させ、上孔40の加工を開始するとともに、下側の第2ドリル28を上昇させ、下孔26の加工を開始する。
(手順3:図2C)第1ドリル24が厚み方向の中央部Sよりも上方の所定位置(深さH1)まで上孔40を加工させた時点で、第1ドリル24による上孔40の加工を停止し、上側直動ガイド50を介して第1モータ42を上昇させて第1ドリル24を上孔40から上方に引き抜く。一方、第2ドリル28による下孔26の加工は継続する。
(手順4:図2D)第2ドリル28の先端を所定位置(深さH2)まで上昇させることによって、下孔26と上孔40とを貫通させる。尚、各ドリル24、28は、それぞれ研削部120の端部外周に面取り122(図3参照)が形成されているので、本実施態様では、第1ドリル24の先端の所定位置(深さH1)と、第2ドリル28の先端位置(深さH2)との軸方向のオーバーラップ量が設けられている。
(手順5:図2E)下側直動ガイド38を介して第2モータ30を降下させて第2ドリル28を貫通孔5から下方に引抜く。これで、マザーガラス基板Gの排気孔となる貫通孔5の加工が終了する。尚、第1ドリル24及び第2ドリル28を貫通孔5から引き抜く際は、各ドリル24、28の最大半径位置が当該貫通孔5の熱応力による引張り力が作用しない安全領域に入っていることを条件として各ドリル24、28が引抜かれる。
このとき、下孔26の加工停止位置すなわち深さは、下孔26と上孔40とが重なることにより貫通孔5の内周部に形成される段差部6が、マザーガラス基板Gの厚み方向の中央部Sより上面T側に位置するように定められる。したがって、下孔26と上孔40とが重なることにより貫通孔5の内周部に形成される段差部6が、マザーガラス基板Gの厚み方向の中央部Sより上面T側に位置するので、マザーガラス基板Gに形成された排気孔である貫通孔5の内周部に形成される段差部6に起因する熱割れ(熱応力による割れ)を防止することができる。
〔ドリルの先端形状〕
ここで、各ドリル24、28の先端形状について説明する。図3はドリルの先端形状を拡大して示す図である。図3に示されるように、各ドリル24、28は、夫々同一形状であり、研削部120(図3中、梨地模様で示す)と、シャンク130とを有する。研削部120は、金属材料の表面に微小なダイヤモンド砥粒を固着させており、全周に亘りほぼ均一な研削面を形成するように設けられている。研削部120には、例えば、200〜800メッシュの粒度のダイヤモンド砥粒を固着させることが好ましい。
さらに、研削部120の先端部121の外周側縁部には、面取り122が形成される。先端部121の面取り122は、ガラス表面に接触する際のハマ欠けを抑制するように作用する。
〔各ドリルの最大半径位置の計測方法〕
図4は各ドリルの先端外周の最大半径位置を計測するレーザ干渉計を示す図である。図4に示されるように、第1レーザ干渉計62、第2レーザ干渉計64は、ドリル交換された場合、あるいは予め決められた所定枚数のマザーガラス基板を孔あけ加工してドリルが摩耗した場合に、各ドリル24、28の上記研削部120の外周部124の位置を所定回動角度毎に計測する。
各レーザ干渉計62、64は、各ドリル24、28がマザーガラス基板Gの上面T、下面Bから所定距離離れた高さ位置(待機位置)にあるとき、水平方向から各研削部120の外周部124にレーザ光を照射し、各研削部120までの距離を計測する。
そして、レーザ位置検出器66は、各レーザ干渉計62、64からの計測値より各ドリル24、28を所定角度(例えば、5°〜10°)ずつ回転方向に回動させるのに同期させて当該研削部120の照射位置との距離を演算し、当該照射位置におけるドリル半径を計測データとして出力する。
〔マザーガラス基板の孔あけ加工位置〕
図5はマザーガラス基板の孔あけ加工を説明するためのマザー基板の平面図である。図5に示されるように、背面側のマザーガラス基板200は、6画面分の面積を有する大きさに形成されている。マザーガラス基板200は、各背面ガラス基板300の表示領域210(一点鎖線で示す)の外側に貫通孔5が排気孔として加工される。貫通孔5は、マザー基板200の周縁部の近傍に形成される。焼成工程で熱処理(加熱、冷却)される際、マザー基板200に温度分布が生じ、これにより貫通孔5の周縁部に応力が生じる。
尚、マザー基板200は、後述する焼成工程の後、破線で示す切断線Cに沿って切断されて6枚の背面ガラス基板となる。
〔計測データ〕
図6はドリルの各回転位置と先端外周の半径との計測データを示す図である。図6に示されるように、例えば、各ドリル24、28の研削部120の外周が真円でチャッキングによる芯ぶれが無い場合は、各レーザ干渉計62、64からの計測値が一定になるため、計測値は横軸と平行な規準線K0(図6中、2点鎖線で示す)と重なることになる。
しかしながら、各ドリル24、28の研削部120の外周が真円となるように製作することができたとしても、シャンク130がホルダ34,46にチャッキングされる際に僅かに傾いた場合、あるいは偏心して保持された場合には、各ドリル24、28を回転させると、その外周部124は半径の大きい部分と小さい部分とが存在することになる。この場合、各レーザ干渉計62、64からの計測値は、一定ではなく、規準線K0よりも大きい計測値と規準線K0よりも小さい計測値とからなる正弦波形状(図6中1点鎖線、または実線で示す)を描くようになる。
従って、各ドリル24、28の芯ぶれが比較的大きい場合、グラフA(図6中、実線で示す)のように、最小半径A1、最大半径A2の角度位置が約180°間隔で検出される。また、各ドリル24、28の芯ぶれが比較的小さい場合、グラフB(図6中、一点鎖線で示す)のように、最小半径B1、最大半径B2の角度位置が約180°間隔で検出される。
制御装置72では、最小半径A1、最大半径A2または最小半径B1、最大半径B2が0°〜360°のどの角度位置に発生するのかを演算により検出し、上記計測データに基づいて全周に亘るマップデータを作成し、当該マップデータをメモリ73のデータベースに格納する。
尚、各ドリル24、28の芯ぶれ量に応じて最大半径が異なるため、孔あけ加工後にドリル引き抜きを行なう際の貫通孔5の内周面に発生する筋状欠点の深さが変動する。筋状欠点の深さが所定の深さを超える場合には、熱応力による割れが発生する可能性が高まる。
〔熱応力の作用〕
図7Aはマザーガラス基板の焼成工程の一例を説明するための図である。図7Aに示されるように、焼成工程では、マザーガラス基板G(図5に示すマザー基板200)が搬送用ベース220の上面に載置されて、マザーガラス基板Gの長辺方向に沿って加熱炉230内を搬送されるのが一般的である。加熱炉230内は、およそ500℃〜600℃の高温に加熱された後、所定の温度まで冷却される。加熱炉230の加熱方法としては、加熱炉230の炉壁に設置したヒータを用いて雰囲気を加熱することにより、マザーガラス基板Gを加熱する方法が用いられる。
加熱炉230において、加熱されたマザーガラス基板は、焼成工程が終了すると加熱炉230から取出されて冷却される。
図7Bは上記焼成工程および冷却工程の際にマザーガラス基板の貫通孔に作用する熱応力を説明するための図である。図7Bに示されるように、上記焼成工程および冷却工程における貫通孔5の内周面に作用する引張り応力Ftの作用方向は、マザーガラス基板Gの長辺方向(X方向)となる。焼成工程および冷却工程におけるマザーガラス基板の温度分布は、マザーガラス基板Gの中央部の温度が高く、マザーガラス基板Gの周辺部の温度が低くなる場合があり、貫通孔5をマザーガラス基板Gの短辺方向(Y方向)に潰すような変形となるためである。
実際、マザーガラス基板Gの温度分布が、マザーガラス基板Gの中央部の温度が高く、マザーガラス基板Gの周辺部の温度が低い場合、貫通孔5の内周面に作用する引張り応力Ftによる歪みは、貫通孔5のY方向で最大となり、X方向で最小となることが実験によって確認されている。
また、実験結果から、図7Bにおいて領域α(領域αの中心角範囲=およそ±40°)で示す範囲が引張り応力Ftによる比較的大きなが歪みが発生する応力集中領域であり、領域β(領域βの中心角範囲=およそ100°)で示す範囲が引張り応力Ftによる比較的小さな歪みが発生する安全領域であることが分かった。すなわち、図7Bにおいて、上面視で、貫通孔5の中心を通る直線であってマザーガラス基板Gの短辺方向(Y方向)とのなす角が−40°〜+40°である直線と交点を形成する、貫通孔5の円周上の領域が領域αであり、貫通孔5の中心を通る直線であってマザーガラス基板Gの長辺方向(X方向)とのなす角が−50°〜+50°である直線と交点を形成する、貫通孔5の円周上の領域が領域βである。尚、ガラスの特性として、圧縮応力に対する耐圧強度は強いが、引張り応力に対する耐圧強度は弱いことが知られている。そのため、ドリル引き抜き時に貫通孔5の内周面に発生する筋状欠点が応力集中領域に発生した場合、引張り応力による割れが発生しやすい。
そこで、貫通孔5の内周面に作用する引張り応力Ftによる歪みの分布に基づいて、ドリル引き抜き時に貫通孔5の内周面に発生する筋状欠点による割れが生じにくい安全領域と、ドリル引き抜き時に貫通孔5の内周面に発生する筋状欠点による割れが生じやすい応力集中領域とを設定し、貫通孔5の内周面の応力集中領域(領域α)での筋状欠点の発生を防ぐことで、上記筋状欠点による割れを防止することが可能になる。
即ち、マザーガラス基板における貫通孔5の内周面に発生する筋状欠点については下記領域に存在することが、割れの防止の観点から好ましい。筋状欠点の存在する位置が、マザーガラス基板の長辺と平行な線と貫通孔の中心を通る線とのなす角度が±50°以内である貫通孔5の内周面の領域であることが好ましく、±25°以内である貫通孔5の内周面の領域であることがより好ましく、±10°以内である貫通孔5の内周面の領域であることが特に好ましい。
マザーガラス基板と背面ガラス基板とは図5に示す位置関係であることが一般的である。このため、背面ガラス基板における貫通孔5の内周面に発生する筋状欠点については下記領域に存在することが、割れを防止の観点から好ましい。
筋状欠点の存在する位置が、背面ガラス基板の短辺と平行な線と貫通孔の中心を通る線とのなす角度が±50°以内である貫通孔5の内周面の領域であることが好ましく、±25°以内である貫通孔5の内周面の領域であることがより好ましく、±10°以内である貫通孔5の内周面の領域であることが特に好ましい。
〔孔あけ加工の制御処理〕
図8は制御装置が実行する孔あけ加工の制御処理を説明するためのフローチャートである。図8のS11において、制御装置72は、孔あけ加工装置10のテーブル20、クランプテーブル18にマザーガラス基板Gが装填され、所定位置に保持されたことを確認すると、S12に進み、各ドリル24、28の先端に形成された研削部120の外周を計測する。尚、この計測方法は、前述したように各レーザ干渉計62、64より研削部120の外周にレーザ光を照射し、各ドリル24、28の所定角度間隔毎の回動角度に対応する照射位置までの距離を計測し、当該計測値をメモリ73に記憶させる。
次のS13では、各レーザ干渉計62、64による計測値より各ドリル24、28を所定角度(例えば、5°〜10°)ずつ回転方向に回動させるのに同期させて当該研削部120の照射位置との距離を演算し、当該照射位置におけるドリル半径の計測データが得られると、例えば、図6に示すような、各ドリルの回動角度に対応するドリル半径の計測データに基づくデータマップを作成してメモリ73に記憶する。すなわち、S12からここまでが、ドリルの回転時の最大半径の位置を検出する第1工程である。さらに、前述した図7Bに示す孔5の周方向における安全領域の範囲を参照して、当該データマップに基づいて、加工する際の前記ドリルの最大半径位置がマザーガラスに形成される貫通孔の安全領域に入るように、前記ドリルの最大半径位置を、マザーガラス基板Gに作用する熱応力による引張り応力の作用方向に応じて設定する(第4工程)。
続いて、S14に進み、上記データマップから上記設定された各ドリル24、28の最大半径位置の回動角度(最大半径位置の周方向アドレス)を抽出してメモリ73に記憶させる(第5工程)。次のS15では、各ドリル24、28をマザーガラス基板G側に送り孔あけ加工を開始する(図2Bの手順2参照)。
各ドリル24、28によるマザーガラス基板Gに対する孔あけ加工が開始されると、S16で上面側の上孔40の深さが予め設定された加工深さH1に達したか否かをチェックする。S16において、上孔40の深さが加工深さH1に達した後、S17に進み、第1ドリル24の回転を停止させる(第2工程)。尚、第1ドリル24の先端がマザーガラス基板Gの所定深さに達した後、第1ドリル24の回転を停止させても良いし、又は第1ドリル24の回転速度を1r/min〜5r/minの低速回転に減速しても良い。
次のS18では、第1モータ回転検出器74の検出信号により回転軸44の回転方向の停止角度位置を読み込む。続いて、S19に進み、上記第1モータ回転検出器74によって検出された回転軸44の停止角度位置(停止位置の周方向アドレス)、すなわち第1ドリル24の停止角度位置を前述したメモリ73のデータベースに格納されたデータマップに照合して当該第1ドリル24の最大半径位置(最大半径の周方向アドレス)が前述した貫通孔5の内周面の安全領域(領域β)の範囲内に入っているか否かをチェックする(第6工程)。
S19において、第1ドリル24の最大半径位置が前述した貫通孔5の内周面の応力集中領域(領域α)の範囲内に入っている場合(NOの場合)は、S20に進み、第1ドリル24が直結された第1モータ42の回転軸44を例えば、角度80°回動させる(第3工程)。尚、このときの回動角度は、80°に限らず、領域αの中心角範囲=40°より大きい角度であれば、第1ドリル24の最大半径位置を安全領域(領域β)に移すことができる。
この後は、前述したS17〜S19の処理を繰り返す。また、上記S19において、第1モータ42の回転を停止させた時点で第1ドリル24の最大半径位置が前述した貫通孔5の内周面の安全領域(領域β)の範囲内に入っている場合(YESの場合)には、上記S20のモータ制御処理を行なわずに、S21に進む。このS21では、上側直動ガイド50を介して第1モータ42を上昇させて第1ドリル24をマザーガラス基板Gの上孔40から上方に引き抜く(第3工程:図2Cの手順3参照)。これにより、第1ドリル24を引き抜く際の筋状欠点が貫通孔5の内周面の応力集中領域(領域α)に発生することを防止することができる。また、第1ドリル24の引き抜きは、例えば、10mm/s〜40mm/sの速度で行なうことが好ましい。
次のS22では、下面側の下孔26の深さが予め設定された加工深さH2に達したか否かをチェックする。S22において、下孔26の深さが加工深さH2に達した後(図2Dの手順4参照)、S23に進み、第2ドリル28の回転を停止させる(第2工程)。尚、第2ドリル28の先端がマザーガラス基板Gの所定深さに達した後、第2ドリル28の回転を停止させても良いし、又は第2ドリル28の回転速度を1r/min〜5r/minの低速回転に減速しても良い。
次のS24では、第2モータ回転検出器75の検出信号により回転軸32の停止角度位置を読み込む。続いて、S25に進み、上記第2モータ回転検出器75によって検出された回転軸32の停止角度位置、すなわち第2ドリル28の停止角度位置を前述したメモリ73のデータベースに格納されたデータマップに照合して当該第2ドリル28の最大半径位置が前述した貫通孔5の内周面の安全領域(領域β)の範囲内に入っているか否かをチェックする(第6工程)。
S25において、第2ドリル28の最大半径位置が前述した貫通孔5の内周面の応力集中領域(領域α)の範囲内に入っている場合(NOの場合)は、S26に進み、第2ドリル28が直結された第2モータ30の回転軸32を例えば、80°回動させる(第3工程)。尚、このときの回動角度は、80°に限らず、領域αの中心角範囲=40°より大きい角度であれば、第2ドリル28の最大半径位置を安全領域(領域β)に移すことができる。
この後は、前述したS23〜S25の処理を繰り返す。また、上記S25において、第2モータ30の回転を停止させた時点で第2ドリル28の最大半径位置が前述した貫通孔5の内周面の安全領域(領域β)の範囲内に入っている場合(YESの場合)には、上記S26のモータ制御処理を行なわずに、S27に進む。このS27では、下側直動ガイド38を介して第2モータ30を降下させて第2ドリル28をマザーガラス基板Gの孔26から下方に引き抜く(第3工程:図2Eの手順5参照)。これにより、第2ドリル28を引き抜く際の筋状欠点が貫通孔5の内周面の応力集中領域(領域α)に発生することを防止することができる。また、第2ドリル28の引き抜きは、例えば、10mm/s〜40mm/sの速度で行なうことが好ましい。
次のS28では、貫通孔5の加工数を全て加工したか否かをチェックする。例えば、前述した図5に示すように6枚の画面サイズに対応するマザー基板200の場合には、6箇所に貫通孔5を加工する。貫通孔5の加工数が6より少ない場合(NOの場合)、貫通孔5を6箇所に加工するまでS15〜S28の制御処理が繰り返される。
また、S28において、貫通孔5の加工数を全て加工した場合(YESの場合)には、S29に進み、孔あけ加工が終了したマザーガラス基板Gを孔あけ加工装置10のテーブル20、クランプテーブル18から取出し、未加工の新しいマザーガラス基板200をテーブル20、クランプテーブル18に保持させる。尚、マザーガラス基板200の入れ替え作業は、マザーガラス基板搬送用ロボットによって行なわれる。
次のS30では、ドリル使用回数またはドリル加工時間によって規定されるドリル交換時期に達したか否かをチェックする。S30において、現在使用されている各ドリル24、28がドリル交換時期に達している場合(YESの場合)には、各ドリル24、28の交換作業が行なわれる。
そして、S31では、メモリ73に格納された当該各ドリル24、28のマップデータを消去する。各ドリル24、28の交換作業が行なわれた場合、次回はS11の制御処理から行なう。
このように、各ドリル24、28の最大半径位置を計測し、孔あけ加工後に各ドリル24、28の回転を停止させ、各モータ回転検出器74、75の検出信号より得られた停止位置(周方向アドレス)が貫通孔5の内周面の安全領域(領域β)に入っている場合には、各ドリル24、28を貫通孔5から引き抜くことで、各ドリル24、28を引き抜く際の筋状欠点が貫通孔5の内周面の応力集中領域(領域α)に発生することを防止し、焼成工程における熱応力によるマザーガラス基板Gの割れを未然に防止することが可能になる。
本発明を詳細に、また特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく、様々な修正や変更を加えることが出来ることは、当業者にとって明らかである。
本出願は、2010年10月20日出願の日本特許出願2010−235885に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
10 マザーガラス基板孔あけ加工装置
12 クランプ装置
14 下孔加工装置
16 上孔加工装置
18 クランプテーブル
20 テーブル
22 クランププレート
24 第1ドリル
26 下孔
28 第2ドリル
30 第2モータ
32、44 回転軸
34、46 ホルダ
36 下側モータ取付部
38 下側直動ガイド
40 上孔
42 第1モータ
48 上側モータ取付部
50 上側直動ガイド
60 ドリル計測部
62 第1レーザ干渉計
64 第2レーザ干渉計
66 レーザ位置検出器
70 ドリル回転停止位置制御部
72 制御装置
73 メモリ
74 第1モータ回転検出器
75 第2モータ回転検出器
76 第1モータドライバ
77 第2モータドライバ
120 研削部
121 先端部
122 面取り
124 外周部
130 シャンク
200 マザーガラス基板
210 表示領域
220 搬送用ベース
230 加熱炉

Claims (5)

  1. 回転するドリルをマザーガラス基板側へ移動させ、前記マザーガラス基板に孔を加工するプラズマディスプレイパネル用のマザーガラス基板孔あけ加工方法において、
    前記ドリルの回転時の最大半径の位置を検出する第1工程と、
    前記マザーガラス基板への孔あけ加工が終了した後、前記ドリルの回転を停止または減速させる第2工程と、
    前記ドリルの最大半径位置が予め設定された前記孔の周方向の安全領域に入っている場合、前記ドリルの引き抜きを行ない、前記ドリルの最大半径位置が前記孔の前記安全領域に入っていない場合、前記ドリルの停止位置または減速位置を調整する第3工程と、
    を有する、マザーガラス基板孔あけ加工方法。
  2. 前記ドリルの最大半径位置が前記孔の前記安全領域に入るように前記最大半径位置を前記マザーガラス基板に作用する熱応力の作用方向に応じて設定する第4工程と、
    前記設定された最大半径位置の範囲を記憶する第5工程と、
    をさらに有する、請求項1に記載のマザーガラス基板孔あけ加工方法。
  3. 前記マザーガラス基板への孔あけ加工が終了し、回転を停止または減速された前記ドリルの最大半径位置が前記孔の前記安全領域に入っているか否かを判定する第6工程をさらに有し、
    前記第3工程は、前記第6工程において、前記ドリルの最大半径位置が前記孔の前記安全領域に入っていると判定された場合、前記ドリルの引き抜きを行ない、前記ドリルの最大半径位置が前記孔の前記安全領域に入っていないと判定された場合、前記ドリルの停止または減速位置を調整する、請求項1又は2に記載のマザーガラス基板孔あけ加工方法。
  4. 回転するドリルが軸方向に移動し孔あけ加工した、プラズマディスプレイパネル用のマザーガラス基板において、
    前記ドリルによる孔あけ加工が終了して前記ドリルが前記マザーガラス基板から引き抜かれる際に前記孔の内周壁に生じる筋状欠点が、熱処理の熱応力による引張り力が作用しない所定範囲に形成されている、マザーガラス基板。
  5. 回転するドリルが軸方向に移動し孔あけ加工した、プラズマディスプレイパネル用の背面ガラス基板において、
    前記ドリルによる孔あけ加工が終了して前記ドリルが前記背面ガラス基板から引き抜かれる際に少なくとも一つの前記孔の内周壁に生じる筋状欠点が、前記背面ガラス基板の短辺と平行な線と前記孔の中心を通る線とのなす角度が±50°以内である前記孔の内周面の領域に形成されている、背面ガラス基板。
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