JPWO2006082714A1 - 走査ビーム照射装置 - Google Patents

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Abstract

試料を支持し少なくとも二次元方向に移動可能なステージと、試料に走査ビームを照射するビーム源と、試料に設けられたマークと、走査ビームの照射位置を検出する検出機構と、この検出機構からの検出信号に基づき走査画像を形成する画像形成機構と、この画像形成機構によって形成された走査画像とマークとの位置ずれを検出して位置ずれ補正係数を算出し且つこの位置ずれ補正係数に基づきビーム源およびステージの駆動を制御する制御機構とを備えている走査ビーム照射装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子ビームやイオンビーム等の荷電粒子ビームを試料上に照射し二次元的に走査して走査画像を形成する走査ビーム照射装置に関し、特に、走査画像の直線性を補正する機能を備える走査ビーム照射装置に関する。
一つ又は複数のビーム源からの走査ビームを試料上に照射し二次元的に走査するには、走査ビームと試料ステージとをX軸方向及びY軸方向に相対的に移動することによって、通常、X軸方向に1ライン分移動して検出信号を取得した後、Y軸方向に1ライン分ずらす操作を繰り返すことによって1フレーム分の走査信号を取得している。
ステージの座標と走査ビームの座標とが一致していない場合には、検出信号を取得して得られる走査画像の位置とステージ上に配置された試料の位置との間に位置ずれ(走査信号の視野ずれ)が生じることになる。
従来、この位置ずれの補正は、試料上に位置合わせのためのマークを設け、ステージを動作させながら試料上に設けたマークの位置を確認し、ステージの座標と走査ビームの座標を座標変換することによって行っている。
また、走査信号の視野ずれを補正する際、走査画像を目視で確認しながら補正値を手動で求めるようにしている。
しかしながら、走査信号の視野ずれを補正するために、走査画像を目視で確認しながら補正値を手動で求めると、走査のための作業時間が長くなるという問題がある他、客観的な走査基準がないため作業者によって補正値が異なるという問題があった。
また、補正値を得るためのマークが試料側に設けられているため、試料を交換する毎に位置ずれが生じ、ステージ動作と走査ビームとの関係を求めることが困難であるという問題がある。
更に、複数のビーム源からの走査ビームによって走査を行う構成では、これら複数のビーム源間の相対位置を補正する必要がある。これらビーム源間の相対位置を補正するには、ビーム源間のビームピッチや、制御値あたりの移動量等を計算しながら行わなければならないと共に、これらの演算を人手によって行う場合には、計算やずれ方向の間違い等の人為的な誤りが発生する要素が含まれるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上述の如き従来の問題点を解決し、走査信号の視野ずれの補正を自動的に得るようにした走査ビーム照射装置を提供することにある。
また、本発明は、複数のビーム源の相対的位置関係を補正し、ビーム源の回転方向、X軸方向、Y軸方向の少なくとも一つの位置ずれを補正するようにした走査ビーム照射装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明の一つの実施例に係る走査ビーム照射装置は、試料を支持し少なくとも二次元方向に移動可能なステージと、この試料に走査ビームを照射するビーム源と、試料に設けられたマークと、走査ビームの照射位置を検出する検出機構と、この検出機構からの検出信号に基づき走査画像を形成する画像形成機構と、この画像形成機構によって形成された走査画像とマークとの位置ずれを検出して位置ずれ補正係数を算出し且つこの位置ずれ補正係数に基づきビーム源およびステージの駆動を制御する制御機構とを備えている。
上記走査ビームは、例えば、荷電電子ビームから成っている。
上記マークは、例えば、ステージの座標を検出するためのステージ用シンボルから成り、このステージ用シンボルは、ステージ上の位置を定める位置シンボルと、位置シンボルの方向を定める方向シンボルとを備えている。
上記検出機構は、走査ビームが照射された試料からの荷電粒子を検出するように構成されている。
上記画像形成機構は、検出機構からの検出信号に基づいて走査画像を形成し且つこの走査画像を記憶する走査画像記憶部を含む。
上記制御機構は、画像形成機構によって得られた走査画像とマークとの位置ずれを検出して位置ずれ補正係数を算出する位置ずれ補正係数算出部と、この位置ずれ補正係数に基づきビーム源およびステージの駆動を制御する制御部を備えている。
本発明に係る走査ビーム照射装置は、更に、位置ずれ補正係数を記憶する記憶部を備えている。
また、本発明に係る走査ビーム照射装置は、試料に照射される走査ビームを放出する複数のビーム源を備えている。
マークは、例えば、各ビーム源の走査ビームの各走査範囲内に設ける走査ビーム用シンボルから成り、この走査ビーム用シンボルの走査画像の位置ずれから、走査ビームの座標系においてビーム源の回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、X軸方向ずれの少なくともいずれか一つの位置ずれ量を求めることができる。
上記走査ビーム用シンボルは、走査方向の直線を含む水平シンボルと、この水平シンボルに対して斜め方向の直線を含む斜めシンボルとを備えている。
上記水平シンボルの両端のY軸方向の位置ずれ量から回転方向ずれを求め、二つのビーム源により得られる走査画像の二つの水平シンボルにおいて同一部分のY軸方向の位置ずれ量からY軸方向ずれを求め、二つのビーム源により得られる走査画像の二つの斜めシンボルにおいて同一部分のY軸方向の位置ずれ量からX軸方向ずれを求めることができる。
本発明によれば、走査画像の位置とステージ上の試料の位置との位置ずれを自動的に検出し、且つその位置ずれを自動的に補正することができ、これによって、走査ビームを常に試料の正しい位置に照射することができる。
本発明によれば、複数のビーム源の相対的位置関係を補正することができる。また、ビーム源の回転方向、X軸方向、Y軸方向の少なくとも一つの位置ずれを補正することができる。
本発明に係る走査ビーム照射装置の一実施例を示す概略図。 試料に設けられたマークの説明図。 Aは、マークの一形状例を説明するための説明図であり、Bは、マークの他の形状例を説明するための説明図である。 Aは、マークによる回転方向ずれを検出するための説明図であり、Bは、マークによるY軸方向ずれを検出するための説明図であり、Cは、マークによるX軸方向ずれを検出するための説明図である。 Aは、ビーム源のY軸方向ずれを説明するための図であり、Bは、ビーム源のX軸方向ずれを説明するための図である。 Aは、ビーム源のX軸方向ずれ及びY軸方向ずれを説明するための図であり、Bは、ビーム源のX軸方向ずれ及びY軸方向ずれを説明するための図であり、Cは、ビーム源のY軸方向ずれを説明するための図であり、Dは、ビーム源のX軸方向ずれを説明するための図である。 Aは、走査画像の回転方向ずれの補正を説明するための図であり、Bは、回転方向ずれが補正された走査画像を示す説明図であり、Cは、Y軸方向ずれが補正された走査画像を示す説明図であり、Dは、X軸方向ずれが補正された走査画像を示す説明図である。 ビーム源の回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、及びX軸方向ずれの各位置ずれを補正するパラメータを求める手順を説明するためのフローチャート。 ビーム源の回転方向ずれ補正係数の算出を説明するためのフローチャート。 Aは、回転方向ずれを求めるため2点が指定された水平シンボルの説明図であり、Bは、回転方向ずれを求めるため他の2点が指定された水平シンボルの説明図。 Aは、フレームの長さを示す説明図であり、Bは、フレームの方向ポイント数を示す説明図であり、Cは、フレームの回転方向ずれを示す説明図であり、Dは、フレームの回転方向ずれを示す説明図であり、Eは、フレームの回転方向ずれの表示例を示す説明図である。 ビーム源のY軸方向ずれ補正係数の算出を説明するためのフローチャート。 Aは、ビーム源と走査ビーム用シンボルとの位置関係を示す説明図であり、Bは、走査ビーム用シンボルの走査画像を示す説明図であり、Cは、ビーム源間のY軸方向ずれの補正を示す説明図である。 Aは、フレームとY軸方向ずれとの関係を示す図であり、Bは、フレームの長さを示す説明図であり、Cは、フレームの方向ポイント数を示す説明図である。 ビーム源のX軸方向ずれ補正係数の算出を説明するためのフローチャート。 Aは、ビーム源間のX軸方向ずれ補正を示す説明図であり、Bは、ビーム源の走査ビーム用シンボル画像を示す説明図であり、Cは、ビーム源間のX軸方向ずれ補正を説明するための図である。 Aは、ビーム源間のX軸方向ずれ補正を示す説明図であり、Bは、フレームの長さを示す説明図であり、Cは、フレームの方向ポイント数を示す説明図である。 Aは、ビーム源の回転方向ずれ補正の補正演算の順序を説明するための図であり、Bは、ビーム源のY軸方向ずれ補正の補正演算の順序を説明するための図であり、Cは、ビーム源のX軸方向ずれ補正の補正演算の順序を説明するための図である。 走査ビーム照射装置の表示画面の一例を示す正面図である。
符号の説明
1…走査ビーム照射装置、2…ビーム源、3…ステージ、4…検出機構、5…走査画像形成部、6…走査画像記憶部、7…位置ずれ補正係数算出部、7a…回転方向ずれ補正係数算出部、7b…Y軸方向ずれ補正係数算出部、7c…X軸方向ずれ補正係数算出部、8…パラメータ記憶部、9…制御部、11…ステージ用シンボル、11a…位置シンボル、11b…方向シンボル、12…走査ビーム用シンボル、12a…水平シンボル、12b…斜めシンボル、13‥パス
以下、本発明の実施の形態について、図面に示された実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係る走査ビーム照射装置の一実施例を示す。この走査ビーム照射装置1は、試料を支持し少なくとも二次元方向に移動可能なステージ3と、試料に走査ビームを照射するビーム源2と、試料に設けられたマークと、走査ビームの照射位置を検出する検出機構4と、この検出機構4からの検出信号に基づき走査画像を形成する画像形成機構と、この画像形成機構によって形成された走査画像とマークとの位置ずれを検出して位置ずれ補正係数を算出し且つ該位置ずれ補正係数に基づき前記ビーム源およびステージの駆動を制御する制御機構とを備えている。
検出機構4は、走査ビームが照射された試料からの荷電粒子を検出するように構成されている。画像形成機構は、検出機構からの検出信号に基づいて走査画像を形成し且つこの走査画像を記憶する走査画像記憶部6を含む。制御機構は、画像形成機構によって得られた走査画像とマークとの位置ずれを検出して位置ずれ補正係数を算出する位置ずれ補正係数算出部7と、この位置ずれ補正係数に基づきビーム源およびステージの駆動を制御する制御部9を備えている。ビーム源2は、電子やイオン等の荷電粒子ビームを試料上に照射する。ステージ3は、基板等の試料を支持し図示しない駆動機構によってX,Y方向に移動可能である。検出機構4は、ビーム源2からの荷電粒子ビームの照射によって試料から発生する二次電子等を検出し、荷電粒子ビームのスキャンやステージの移動によって試料上においてビームの照射位置を走査する。
走査画像形成部5は、検出機構4で取得された検出信号を用いて走査画像を形成する。走査画像記憶部6は、この形成された走査画像を記憶する。位置ずれ補正係数算出部7は、得られた走査画像に基づいて位置ずれ補正係数を算出する。パラメータ記憶部8は、位置ずれ補正係数算出部7で算出された位置ずれ補正係数等のパラメータを記憶する。制御部9は、得られた位置ずれ補正係数やその他のパラメータに基づいてビーム源2やステージ3の駆動制御を行う。
位置ずれ補正係数算出部7は、ビーム源2の基準座標(ビーム座標系あるいはステージ座標系)に対する回転方向ずれのずれ畳を求め、この求められたずれ量を補正する補正係数を算出する回転方向ずれ補正係数算出部7aと、ビーム源2を複数備える構成において、各ビーム源間のY軸方向ずれのずれ量を求め、この求められたずれ量を補正する補正係数を算出するY軸方向ずれ補正係数算出部7bと、各ビーム源間のX軸方向ずれのずれ量を求め、この求められたずれ量を補正する補正係数を算出するX軸方向ずれ補正係数算出部7Cとを備えている。
本発明の走査ビーム照射装置1は、ステージ3上に配置された試料とビーム源との位置ずれを算出するため試料に設けられたマークを備える。図2は、本発明の走査ビーム照射装置1が備えるマークを説明するための図である。図2において、マークは、ステージ座標を取得するステージ用シンボル11と、走査ビームの位置ずれを算出するための走査ビーム用シンボル12を備える。マークはステージの上端及び/又は下端にエッチング等によって形成される。図2ではマークはステージの上端に設けた例を示しているが、下端に設ける構成の他、上端及び下端の両端に設ける構成としてもよい。ステージ用シンボル11はビ−ム源2毎に設けられ、走査ビーム用シンボル12はビーム源間に設けられる。
ビーム源2は、照射ビームのスキャン及びステージの移動によってパス13の走査範囲内を走査して走査画像を取得する。
図3Aおよび図3Bは、マークの形状例を説明するための図である。図3Aは、ステージ用シンボル11の一形状例を示している。ステージ用シンボル11は、ステージ上の位置を定める位置シンボル11aと、位置シンボル11aが走査範囲のいずれ方向にあるいかを示す方向シンルボル11bとを備える。得られた走査画像内に位置シンボル11aが見つからない場合には、この方向シンボル11bを参照することで位置シンボル11aが存在する方向を確認することができる。
なお、図3Aに示された位置シンボル11a及び方向シンボル11bの形状は一例であり、この形状に限定されるものではない。
また、図3Bは、走査ビーム用シンボル11aの一形状例を示している。走査ビーム用シンボル12は、各ビーム源2の走査ビームの各走査範囲内に設けられ、この走査ビーム用シンボル12は、走査ビームの座標系におけるビーム源の回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、X軸方向ずれ等の位置ずれを求めるための指標として用いられる。
走査ビーム用シンボル12は、走査方向の直線を含む水平シンボル12aと、水平シンボル12aに対して例えば45度方向に傾斜した経線を含む斜めシンボル12bとを備えている。
以下、主に走査ビーム用シンボルによる、回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、及びX軸方向ずれの補正について説明する。
水平シンボル12aの両端のY軸方向の位置ずれ量から回転方向ずれが求められる。図4Aは、水平シンボルによる回転方向ずれの検出を説明するための図である。図4Aにおいて、回転方向のずれ角度θは水平シンボル12aの両端のY軸方向の位置ずれ量に対応しているため、Y軸方向の位置ずれ量から回転方向ずれ量を算出することができる。
また、二つのビーム源により得られる走査画像の二つの水平シンボル12aにおいて同一部分のY軸方向の位置ずれ量からY軸方向ずれが求められる。図4Bは、水平シンボルによるY軸方向ずれの検出を説明するための図である。図4Bにおいて、二つのビーム源のY軸方向のずれは、各ビーム源で走査して得られる走査画像の二つの水平シンボル12aのY軸方向の位置ずれ量に対応しているため、Y軸方向の位置ずれ量からビーム源間のY軸方向ずれ量を算出することができる。
また、二つのビーム源により得られる走査画像の二つの斜めシンボル12bにおいて同一部分のY軸方向の位置ずれ量からX軸方向ずれが求められる。図4Cは、斜めシンボルによるX軸方向ずれの検出を説明するための図である。図4Cにおいて、二つのビーム源のX軸方向ずれは、各ビーム源で走査して得られる走査画像の二つの斜めシンボル12bの角度をY軸方向の位置ずれ量に対応している。この斜めシンボル12bの角度を水平シンボル12aに対して45度の角度とする場合には、X軸方向ずれのずれ量とY軸方向ずれのずれ量とは同角度となるため、Y軸方向ずれのずれ量をX軸方向ずれのずれ量として求めることができる。
なお、斜めシンボル12bの角度を水平シンボル12aに対して45度以外の任意の角度とすることもできる。この場合には、X軸方向ずれのずれ量とY軸方向ずれのずれ量とは同角度ではなく所定の対応角度関係となるため、Y軸方向ずれのずれ量に対して所定の対応角度関係に基づいた演算を行うことでX軸方向ずれのずれ量を求めることができる。
なお、図4Cの左方は、太い線で示すマークを基準としたとき細い線で示すマークが左方にずれた状態を示し、図4Cの右方は、太い線で示すマークを基準としたとき細い線で示すマークが右方にずれた状態を示している。このX軸方向ずれは、斜めシンボル12b(実線で示す〉のY軸方向ずれから求めることができる。
図5A、図5Bおよび図6A乃至図6Dを用いてY軸方向ずれ及びX軸方向ずれについて説明する。なお、ここでは、ビーム源mとビーム源m−1の間のずれが示されている。
図5Aは、Y軸方向ずれを説明するための図である。ビーム源間のY軸方向ずれは、各ビーム源によって得られる走査画像の各マークを比較し、そのマークの水平シンボル12a(実線で示す)のY軸方向のずれ量から求めることができる。
図5Bは、X軸方向ずれを説明するための図である。ビーム源間のX軸方向ずれは、各ビーム源によって得られる走査画像の各マークを比較し、そのマークの斜めシンボル12b(実線で示す)のY軸方向のずれ量から求めることができる。
図6A乃至図6Dは、X軸方向ずれ及びY軸方向ずれを説明するための図である。ビーム源間のY軸方向ずれは、図6Cに示すように各ビーム源によって得られる走査画像の各マークを比較し、そのマークの水平シンボル12aのY軸方向のずれ量から求められる。ビーム源間のX軸方向ずれは、図6Dに示すように各ビーム源によって得られる走査画像の各マークを比較し、そのマークの斜めシンボル12bのY軸方向のずれ量から求められる。
上記した回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、及びX軸方向ずれの各位置ずれを補正することで、走査画像のずれを補正することができる。図7A乃至図7Dは、位置ずれ補正による走査画像のずれ補正を説明するための図である。なお、ここでは、3つのビーム源がそれぞれ4つのパスによって走査画像を取得する状態を示している。
図7Aは、回転方向ずれを含む走査画像例を示している。ビーム源2の設置角度やビームの照射状鰻によって回転方向にずれが生じると、得られる走査画像に回転方向ずれが含まれることになる。直線の走査画像は、回転方向ずれによって水平に対して角度を有する斜めの線として表れる。
図7Bは、回転方向ずれを補正した状態を示している。回転方向ずれ補正によって斜めの線は直線となる。このとき、ビーム源間においてY軸方向のずれが存在する場合には、各ビーム源で得られる走査画像の直線はY軸方向にずれる。
図7Cは、水平シンボルを用いてY軸方向ずれを補正した状態を示している。Y軸方向ずれ補正によってビーム源間のY軸方向のずれは解消される。このとき、ビーム源間においてX軸方向ずれ方向にずれが存在する場合には、各ビーム源で得られる走査画像の直線はX軸方向にずれる。
図7Dは、斜めシンボルを用いてX軸方向ずれを補正した状態を示している。X軸方向ずれ補正によってビーム源間のX軸方向のずれは解消される。
次に、図8のフローチャートを用いて、回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、及びX軸方向ずれの各位置ずれを補正するパラメータを求める手順について説明する。
はじめに、走査画像を取得する際の制御パラメータの内で回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、X軸方向ずれ等を補正するパラメータを“0”に設定し(S1)、この状態でビームを走査して、ステージ上に形成したマークの走査画像が取得される。ここでは、回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、及びX軸方向ずれを補正するために、走査ビーム用シンボルの走査画像が取得される(S2)。
この取得された走査ビーム用シンボルを用いてビ−ム源の回転方向ずれの補正係数を求め(S3)、この求められた回転方向ずれ補正係数を用いて制御パラメータを設定し(S4)、回転方向ずれを補正した状態で回転方向ずれ補正係数を再度用いてビームを走査して、走査ビーム用シンボルの走査画像が取得される(S5)。
次に、回転方向ずれを補正して取得された走査画像の走査ビーム用シンボルの水平シンボルを用いてY軸方向ずれ補正係数(補正量)が求められ(S6)、走査ビーム用シンボルの斜めシンボルを用いてX軸方向ずれ補正係数(補正量)が求められる(S7)。
前記各工程で求められた回転方向ずれ補正係数、Y軸方向ずれ補正係数、X軸方向ずれ補正係数を用いてビーム制御のパラメータを設定する(S8)。
以下、図9、図10A,図10B,図11A乃至図11Eを参照して回転方向ずれ補正について説明し、図12、図13A乃至図13C、図14A乃至図14C,〜図15を参照してY軸方向ずれ補正について説明し、図16A乃至図16C、図17A乃至図17C、図18A乃至図18Cを参照してX軸方向ずれ補正について説明する。
図9は、ビーム源の回転方向ずれ補正係数の算出(図8のフローチャート中のS3)を説明するためのフローチャートである。なお、ここでは、複数のビーム源(ビーム源の個数をNとする)を備える場合について説明する。
n=0として(S3a)、ビーム源nの走査画像から走査用ビームシンボルの水平シンボルについて2点を指定し(S3b)、これら指定された2点のY軸方向のずれ量が求められる(S3c)。
この求められたY軸方向ずれ量から回転方向ずれ補正係数が算出される(S3d)。
n=n+1として(S3e)、nとNとを比較し(S3f)、nがNとなるまで(S3b)
〜(S3e)の工程を繰り返すことによって、全てのビーム源について回転方向ずれ補正係数が算出される。
前記(S3b)の工程では、回転方向ずれを求めるために水平シンボル中の2点が指定されている。図10Aは、水平シンボルにおける2点の一指定例を示す図であり、二つの水平シンボルの一方の水平シンボルの上側の端部を指定し(チェックNo.1)、他方の水平シンボルの下側の端部を指定する(チェックNo.2)。また、図10Bは、水平シンボルにおける2点の他の指定例を示す図であり、一つの水平シンボルの両端部(チェックNo.1,チェックNo.2)を指定し、走査画像において指定した点のY軸方向のポイント数でずれ量が求められる。なお、ここでは、ずれ量は、図中のチェックNo.1のポイントからチェックNo.2のポイントを差し引いたポイント数で表されている。
図11は、フレームと回転方向ずれとの関係を示している。図11Aおよび図11Bは、一フレームの範囲及び一フレームのポイント数の一例を示している。このフレームは、X方向長さLX(例えば、47mm)とy方向長さLy(例えば、3mm)とを有し、X方向にPxのポイント数を有し、y方向にPyのポイント数を有する。
そこで、水平シンボルのY軸方向のずれ量を、ポイント数をフレームに対応づけることでフレームにおける回転方向ずれのずれ係数が算出される。算出は以下の式によって行うことができる。
回転方向ずれ補正係数=フレームY方向の長さ/フレームY方向のポイント/フレームX方向の長さ×ずれ量
例えば、一フレームの範囲が(47mm×3mm〉であり、一フレームのポイント数が(3520ポイント×68ポイント)であるとき、ずれ量としてY軸方向で2ポイント数分ずれている場合には、
0.001855347=3(mm)/68(point)/47(mm)/2(point)
となる。
図11Cは、回転方向ずれが左回転の場合を示し、図11Dは、回転方向ずれが右回転の場合を示している。図11Eは、回転方向ずれの回転方向の表示例であり、図中の“right”は回転方向ずれが右回転であることを示し、図中の“1eft”は回転方向ずれが左回転であることを示している。なお、上記数値例の場合には、右回転方向に対応している。
次に、Y軸方向ずれ補正係数の算出について説明する。
図12は、ビーム源のY軸方向ずれ補正係数の算出(図8のフローチャート中のS6)を説明するためのフローチャートである。なお、ここでは、複数のビーム源(ビーム源の個数をNとする)を備える場合について、ビーム源mを基準として他のビーム源のY軸方向ずれ補正する補正係数を順に求める手順を示している。
先ず、基準のビーム源mが設定される。複数のビーム源内で何れのビーム源を基準のビーム源として設定するかは任意とすることができる。例えば、ビーム源の個数が“7”である場合に、m=4として中央に位置する第4番目のビーム源を基準とすることができる(S6a)。
次に、基準のビーム源に対して隣接するビーム源のY軸方向ずれを求め、この求められたY軸方向ずれを補正する補正係数を求め、さらに、隣接するビーム源のY軸方向ずれを求めて補正係数を求める。この演算を基準のビーム源の両側について行うことで、全てのビーム源について基準のビーム源に対してY軸方向ずれを補正する補正係数を求めることができる。
はじめに、基準のビーム源mに対して一方の側に存在するビーム源(m−1,m−2,…,1)についてY軸方向ずれの補正係数を求め(S6b〜S6f)、次に基準のビーム源mに対して他方の側に存在するビーム源(m十1,m十2,…,N)についてY軸方向ずれの補正係数を求める(S6g〜S6k)。
Y軸方向ずれの補正係数を求める場合、ビーム源mとビーム源m−1の走査画像から走査用ビームシンボルの水平シンボルについて2点を指定し(S6b)、これら指定された2点のY軸方向のずれ量が求められる(S6c)。この求められたY軸方向ずれ量からY軸方向ずれ補正係数が算出される(S6d)。
m=m−lとして(S6e)、mと“0”とを比較し(S6f)、mが“0”となるまで(S6b)〜(S6e)の工程を繰り返すことによって、基準のビーム源1〜m−1のビ−ム源についてY軸方向ずれ補正係数が算出される。
次に、ビーム源mとビーム源m+1の走査画像から走査用ビームシンボルの水平シンボルについて2点が指定され(S6g)、これら指定された2点のY軸方向のずれ量が求められる(S6h)。この求められたY軸方向ずれ量からY軸方向ずれ補正係数が算出される(S6i)。
m=m+1として(S6j)、mと“N”とを比較し(S6k)、mが“N”となるまで(S6g)〜(S6j)の工程を繰り返すことによって、基準のビーム源m+1〜NについてY軸方向ずれ補正係数が算出される。
これによって、基準のビーム源mに対して全てのビーム源のY軸方向ずれを補正する補正係数を求めることができる。
図13は、ビーム源間のY軸方向ずれ補正を説明するための図である。図13Aは、ビーム源mとm−1と走査ビーム用シンボルとの位置関係を示し、図13Bは、走査ビーム用シンボルの走査画像を示している。ビーム源mとビーム源m−1との走査ビーム用シンボルの画像は、ビーム源のY軸方向ずれによって、Y軸方向にずれて観察される。ここで、図13Cに示すように、走査ビーム用シンボルの水平シンボル(実線で表示)についてチェックNo.1とチェックNo.2とを指定し、この指定された点のY軸方向のポイント数でずれ量が求められる。
なお、ここでは、ずれ量は図中のチェックNo.1のポイントからチェックNo.2のポイントを差し引いたポイント数で表わされる。
図14はフレームとY軸方向ずれとの関係を示している。図14Bおよび図14Cは、−フレームの範囲及び−フレームのポイント数の一例を示し、Y方向にpy分だけずれている状態を示している。図14Aは、二つの走査ビーム用シンボルの走査画像(それぞれ片側のみが示されている)を示し、Y方向にpyだけずれていることを観察することができる。
フレームはX方向長さLx(例えば、47mm)とy方向長さLy(例えば、3mm)を有し、X方向にPxのポイント数を有し、y方向にアyのポイント数を有する。
前記したフレームとの対応関係において、水平シンボルのY軸方向のずれ量を、ポイント数をフレームに対応づけることでY軸方向ずれのずれ係数により算出される。この算出は以下の式によって行われる。
Y軸方向ずれ補正係数=ずれ量×フレームY方向の長さ/フレームY方向のポイント/最小分解能
例えば、一フレームの範囲が(47mm×3mm)であり、一フレームのY方向のサンプリング点数が68であるとき、ずれ量としてY軸方向で−4ポイント数分ずれている場合には、−44=−4(point)×3000(um)/6.8(point)/4(um)となる。
次に、X軸方向ずれ補正係数の算出について説明する。
図15は、ビーム源のX軸方向ずれ補正係数の算出(図8のフローチャート中のS7)を説明するためのフローチャートである。なお、ここでは、複数のビーム源(ビーム源の個数をNとする)を備える場合について、ビーム源mを基準として他のビーム源のY軸方向ずれ補正する補正係数を順に求める手順を示している。
先ず、基準のビーム源mが設定される。複数のビーム源内で何れのビーム源を基準のビーム源として設定するかは任意とすることができる。例えば、ビーム源の個数が“7”である場合に、m=4として中央に位置する第4番目のビーム源を基準とすることができる(S7a)。
次に、基準のビーム源に対して隣接するビーム源のX軸方向ずれを求め、この求められたX軸方向ずれを補正する補正係数を求め、さらに、隣接するビーム源のX軸方向ずれを求めて補正係数を求める。この演算を基準のビーム源の両側について行うことで、全てのビーム源について基準のビーム源に対してX軸方向ずれを補正する補正係数を求めることができる。
はじめに、基準のビーム源mに対して一方の側に存在するビーム源(m−l,m−2,…,1)についてX軸方向ずれの補正係数を求め(S7b〜S7f)、次に基準のビーム源mに対して他方の側に存在するビーム源(m+1,m十2,・・・,N)についてX軸方向ずれの補正係数を求める(S7g〜S7k)。
X軸方向ずれの補正係数を求める場合、ビーム源mとビーム源m−1との走査画像から走査用ビームシンボルの斜めシンボルについて2点を指定し(S7b)、これら指定された2点のY軸方向のずれ量を求める(S7c)。この求められたY軸方向ずれ量からX軸方向ずれ補正係数を算出する(S7d)。
m=m−1として(S7e)、mと“0”とを比較し(S7f)、mが“0”となるまで(S7b〉〜(S7e)の工程を繰り返すことによって、基準のビーム源1〜m−1のビーム源についてX軸方向ずれ補正係数が算出される。
次に、ビーム源mとビーム源m+1との走査画像から走査用ビームシンボルの斜めシンボルについて2点を指定し(S7g)、これら指定された2点のY軸方向のずれ量を求める(S7h〉。この求められたY軸方向ずれ量からX軸方向ずれ補正係数が算出される(S7i)。
m=m十1として(S7j)、mと“N”とを比較し(S7k)、mが“N”となるまで(S7g)〜(S7j)の工程を繰り返すことによって、基準のビーム源m+1〜Nのビーム源についてX軸方向ずれ補正係数が算出される。
これによって、基準のビ−ム源mに対して全てのビーム源のX軸方向ずれを補正する補正係数を求めることができる。
図16は、ビーム源間のX軸方向ずれ補正を説明するための図である。図16Aは、ビーム源mとビーム源m−1と走査ビーム用シンボルとの位置関係を示し、図16Bは、走査ビーム用シンボルの走査画像を示している。ビーム源mとビーム源m−1との走査ビーム用シンボルの画像のX軸方向ずれは、斜めシンボルが水平シンボルに対して45度の角度にある場合にはY軸方向ずれとして観察される。ここで、図16Cに示すように、走査ビーム用シンボルの斜めシンボル(実線で表示)についてチェックNo.1とチェックNo.2とを指定し、これら指定された点のY軸方向のポイント数でずれ量が求められる。
なお、ここでは、ずれ量は図中のチェックNo.1のポイントからチェックNo.2のポイントを差し引いたポイント数で表わされる。
図17はフレームとX軸方向ずれとの関係を示している。図17Bおよび図17Cは、−フレームの範囲及び一フレームのポイント数の一例を示し、X方向にpx分だけずれている状態を示している。図17Aは、二つの走査ビーム用シンボルの走査画像(それぞれ片側のみが示されている)を示し、X方向にpxだけずれた状態がY方向にpy(=px〉だけずれた状態として観察される。
フレームはx方向長さLx(例えば、47mm)・とy方向長さLy(例えば、3mm)とを有し、X方向にPxのポイント数を有し、y方向にpyのポイント数を有する。
前記フレームとの対応関係において、斜めシンボルのY軸方向のずれ量をポイント数をフレームに対応づけることでX軸方向ずれのずれ係数が算出される。この算出は以下の式によって行われる。
X軸方向ずれ補正係数=ずれ量×フレームY方向の長さ/フレームY方向のポイント/最小分解能
例えば、−フレームの範囲が(47mm×3mm)であり、−フレームのY方向のサンプリング点数が68であるとき、ずれ量としてY軸方向で2ポイント数分ずれている場合には、
22=2(point)×3000(um)/68(point)/4(um)となる。
図18は、回転方向ずれ補正、Y軸方向ずれ補正、及びX軸方向ずれ補正の補正演算の順序を説明するための図である。
図18Aは、一例として左から右に向かって順にビーム源の回転方向ずれ補正の演算処理を行う場合について示している。回転方向ずれ補正は、各ビーム源との間で関連がなく、−ビームの回転方向ずれ補正が他のビーム源の回転方向ずれ補正に影響しないため、ビーム源について任意の順序で行うことができる。
図18Bは、Y軸方向ずれ補正の順序の一例であり、7個のビーム源において中央のビーム源No.4を基準として順にY軸方向ずれ補正を行う。第1番目に基準のビ一ム源No.4に対して左側に隣接するNo.3のビーム源との問でY軸方向ずれ補正を行い、次に、No.3とNo.2のビーム源との間でY軸方向ずれ補正を行った後、No.2とNo.1のビーム源との間でY軸方向ずれ補正を行って左方にあるビーム源のY軸方向ずれ補正を完了する。
次に、第4番目に基準のビーム源No,4に対して右側に隣接するNo.5のビーム源との間でY軸方向ずれ補正を行い、次に、No.5とNo.6のビーム源との間でY軸方向ずれ補正を行った後、No.6とNo.7のビーム源との間でY軸方向ずれ補正を行って右方にあるビーム源のY軸方向ずれ補正を完了する。
これにより、全てのビーム源についてのY軸方向ずれを補正することができる。
図18Cは、X軸方向ずれ補正の順序の一例であり、Y軸方向ずれ補正と同様に、7個のビーム源において中央のビーム源No.4を基準として順にX軸方向ずれ補正を行って全てのビーム源のX軸方向ずれ補正を行う。
なお、Y軸方向、X軸方向の補正において、補正を補正後のマークと順次比較することによって補正を行う場合、基準のマークに対する補正係数を求める場合には、前回の補正値を考慮する必要がある。
次に、本発明の走査ビーム照射装置のアプリケーション上の動作を説明する。
図19は、表示画面例であり、走査画像を表示する画像、走査ビーム用シンボル等のマークを用いて補正処理をための画像を表示する。
図19の左方画面には走査画像が表示され、この走査画像に表示された走査ビーム用シンボル等のマークの所定位置を指定することができる。走査画像上のポイントの座標値は、図19の左方画面の下方部分に表示され、“Port1”のボタンをクリックすると、第1の補正ポイントの座標値がその右部分に表示され、同様に“Port2”のボタンをクリックすると、第2の補正ポイントの座標値がその右部分に表示される。
図19の右方画面には走査ビーム用シンボルと指定された補正ポイントとが表示され、その下方には補正事項や操作内容を選択するボタン、及び婦正事項を表すガイドリストが表示される。
補正事項を選択するボタンは、回転方向ずれ補正(rotational adjust)を選択するボタン、Y軸方向ずれ補正(Y axial adjust)を避択するボタン、X軸方向ずれ補正(X axial adjust)を選択するボタンがある。操作内容を選択するボタンとして、“Port1”,“Port2”に表示された補正ポイントをガイドリストに追加して登録する“Next”ボタン、元にもどす“Back”ボタンが設けられる。
ガイドリストには、回転方向ずれ補正、Y軸方向ずれ補正、X軸方向ずれ補正等の各補正事項について、ずれ補正係数(パラメータ)がその状態に応じて表示される。例えば、補正係数が既に取得されている状態、現在取得中である状態、取得前の状態等を、背景色を異ならせて表示することができる。なお、図19では、ガイドリストの一部のみを示している。
本発明の走査ビーム照射装置は、TFTアレイ検査装置、電子線マイクロアナライザ、走査電子顕微鏡、X線分析装置等に適用することができる。

【0002】
毎に位置ずれが生じ、ステージ動作と走査ビームとの関係を求めることが困難であるという問題がある。
[0007]
更に、複数のビーム源からの走査ビームによって走査を行う構成では、これら複数のビーム源間の相対位置を補正する必要がある。これらビーム源間の相対位置を補正するには、ビーム源間のビームピッチや、制御値あたりの移動量等を計算しながら行わなければならないと共に、これらの演算を人手によって行う場合には、計算やずれ方向の間違い等の人為的な誤りが発生する要素が含まれるという問題があった。
[0008]
そこで、本発明の目的は、上述の如き従来の問題点を解決し、走査信号の視野ずれの補正を自動的に得るようにした走査ビーム照射装置を提供することにある。
[0009]
また、本発明は、複数のビーム源の相対的位置関係を補正し、ビーム源の回転方向、X軸方向、Y軸方向の少なくとも一つの位置ずれを補正するようにした走査ビーム照射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
[0010]
上述の目的を達成するため、本発明の一つの実施例に係る走査ビーム照射装置は、試料を支持し少なくとも二次元方向に移動可能なステージと、この試料に荷電粒子ビームからなる走査ビームを照射するビーム源と、試料を支持するステージ上に設けられたマークと、走査ビームが照射された試料からの荷電粒子を検出する検出機構と、この検出機構からの検出信号に基づき前記マークの走査画像を形成する画像形成機構と、この画像形成機構によって形成された前記マークの走査画像の位置ずれを検出して位置ずれ補正係数を算出し且つこの位置ずれ補正係数に基づきビーム源およびステージの駆動を制御する制御機構とを備えている。
[0011]
[0012]
上記マークは、例えば、ステージの座標を検出するためのステージ用シンボルから成り、このステージ用シンボルは、ステージ上の位置を定める位置シンボルと、位置シンボルの方向を定める方向シンボルとを備えている。
[0013]
[0014]
上記画像形成機構は、検出機構からの検出信号に基づいて走査画像を形成し且つこの走査画像を記憶する走査画像記憶部を含む。
【0003】
[0015]
上記制御機構は、画像形成機構によって得られた走査画像とマークとの位置ずれを検出して位置ずれ補正係数を算出する位置ずれ補正係数算出部と、この位置ずれ補正係数に基づきビーム源およびステージの駆動を制御する制御部を備えている。
[0016]
本発明に係る走査ビーム照射装置は、更に、位置ずれ補正係数を記憶する記憶部を備えている。
[0017]
また、本発明に係る走査ビーム照射装置は、試料に照射される走査ビームを放出する複数のビーム源を備えている。
[0018]
マークは、例えば、各ビーム源の走査ビームの各走査範囲内に設ける走査ビーム用シンボルから成り、この走査ビーム用シンボルの走査画像の位置ずれから、走査ビームの座標系においてビーム源の回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、X軸方向ずれの少なくともいずれか一つの位置ずれ量を求めることができる。
[0019]
上記走査ビーム用シンボルは、走査方向の直線を含む水平シンボルと、この水平シンボルに対して斜め方向の直線を含む斜めシンボルとを備えている。
[0020]
上記水平シンボルの両端のY軸方向の位置ずれ量から回転方向ずれを求め、二つのビーム源により得られる走査画像の二つの水平シンボルにおいて同一部分のY軸方向の位置ずれ量からY軸方向ずれを求め、二つのビーム源により得られる走査画像の二つの斜めシンボルにおいて同一部分のY軸方向の位置ずれ量からX軸方向ずれを求めることができる。
【発明の効果】
[0021]
本発明によれば、マークの走査画像の位置とステージ上のマークの位置との位置ずれを検出し、且つその位置ずれを自動的に補正することができる。
[0022]
本発明によれば、複数のビーム源の相対的位置関係を補正することができる。また、ビーム源の回転方向、X軸方向、Y軸方向の少なくとも一つの位置ずれを補正することができる。
【図面の簡単な説明】
[0023]
[図1]本発明に係る走査ビーム照射装置の一実施例を示す概略図。
【0004】
[図2]ステージ上に設けられたマークの説明図。
[図3]Aは、マークの一形状例を説明するための説明図であり、Bはマークの他の形状例を説明するための説明図である。
[図4]Aは、マークによる回転方向ずれを検出するための説明図であり、Bは、マークによるY軸方向ずれを検出するための説明図であり、Cは、マークによるX軸方向ずれを検出するための説明図である。
[図5]Aは、ビーム源のY軸方向ずれを説明するための図であり、Bは、ビーム源のX軸方向ずれを説明するための図である。
[図6]Aは、ビーム源のX軸方向ずれ及びY軸方向ずれを説明するための図であり、Bは、ビーム源のX軸方向ずれ及びY軸方向ずれを説明するための図であり、Cは、ビーム源のY軸方向ずれを説明するための図であり、Dは、ビーム源のX軸方向ずれを説明するための図である。
[図7]Aは、走査画像の回転方向ずれの補正を説明するための図であり、Bは、回転方向ずれが補正された走査画像を示す説明図であり、Cは、Y軸方向ずれが補正された走査画像を示す説明図であり、Dは、X軸方向ずれが補正された走査画像を示す説明図である。
[図8]ビーム源の回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、及びX軸方向ずれの各位置ずれを補正するパラメータを求める手順を説明するためのフローチャート。
[図9]ビーム源の回転方向ずれ補正係数の算出を説明するためのフローチャート。
[図10]Aは、回転方向ずれを求めるため2点が指定された水平シンボルの説明図であり、Bは、回転方向ずれを求めるため他の2点が指定された水平シンボルの説明図。
[図11]Aは、フレームの長さを示す説明図であり、Bは、フレームの方向ポイント数を示す説明図であり、Cは、フレームの回転方向ずれを示す説明図であり、Dは、フレームの回転方向ずれを示す説明図であり、Eは、フレームの回転方向ずれの表示例を示す説明図である。
[図12]ビーム源のY軸方向ずれ補正係数の算出を説明するためのフローチャート。
[図13]Aは、ビーム源と走査ビーム用シンボルとの位置関係を示す説明図であり、B
【0005】
は、走査ビーム用シンボルの走査画像を示す説明図であり、Cは、ビーム源間のY軸方向ずれの補正を示す説明図である。
[図14]Aは、フレームとY軸方向ずれとの関係を示す図であり、Bは、フレームの長さを示す説明図であり、Cは、フレームの方向ポイント数を示す説明図である。
[図15]ビーム源のX軸方向ずれ補正係数の算出を説明するためのフローチャート。
[図16]Aは、ビーム源間のX軸方向ずれ補正を示す説明図であり、Bは、ビーム源の走査ビーム用シンボル画像を示す説明図であり、Cは、ビーム源間のX軸方向ずれ補正を説明するための図である。
[図17]Aは、ビーム源間のX軸方向ずれ補正を示す説明図であり、Bは、フレームの長さを示す説明図であり、Cは、フレームの方向ポイント数を示す説明図である。
[図18]Aは、ビーム源の回転方向ずれ補正の補正演算の順序を説明するための図であり、Bは、ビーム源のY軸方向ずれ補正の補正演算の順序を説明するための図であり、Cは、ビーム源のX軸方向ずれ補正の補正演算の順序を説明するための図である。
[図19]走査ビーム照射装置の表示画面の一例を示す正面図である。
【符号の説明】
[0024]
1…走査ビーム照射装置、2…ビーム源、3…ステージ、4…検出機構、5…走査画像形成部、6…走査画像記憶部、7…位置ずれ補正係数算出部、7a…回転方向ずれ補正係数算出部、7b…Y軸方向ずれ補正係数算出部、7c…X軸方向ずれ補正係数算出部、8…パラメータ記憶部、9…制御部、11…ステージ用シンボル、11a…位置シンボル、11b…方向シンボル、12…走査ビーム用シンボル、12a…水平シンボル、12b…斜めシンボル、13…パス
【発明を実施するための最良の形態】
[0025]
以下、本発明の実施の形態について、図面に示された実施例に基づき詳細に説明する。
[0026]
図1は、本発明に係る走査ビーム照射装置の一実施例を示す。この走査ビーム照射装置1は、試料を支持し少なくとも二次元方向に移動可能なステージ3と、試料に走査ビームを照射するビーム源2と、試料に設けられたマークと、走査ビームが照射
【0006】
された試料からの荷電粒子を検出する検出機構4と、この検出機構4からの検出信号に基づき走査画像を形成する画像形成機構と、この画像形成機構によって形成された走査画像とマークとの位置ずれを検出して位置ずれ補正係数を算出し且つ該位置ずれ補正係数に基づき前記ビーム源およびステージの駆動を制御する制御機構とを備えている。
[0027]
画像形成機構は、検出機構からの検出信号に基づいて走査画像を形成し且つこの走査画像を記憶する走査画像記憶部6を含む。制御機構は、画像形成機構によって得られた走査画像とマークとの位置ずれを検出して位置ずれ補正係数を算出する位置ずれ補正係数算出部7と、この位置ずれ補正係数に基づきビーム源およびステージの駆動を制御する制御部9を備えている。ビーム源2は、電子やイオン等の荷電粒子ビームを試料上に照射する。ステージ3は、基板等の試料を支持し図示しない駆動機構によってX,Y方向に移動可能である。検出機構4は、ビーム源2からの荷電粒子ビームの照射によって試料から発生する二次電子等を検出し、走査ビーム照射装置は、荷電粒子ビームのスキャンやステージの移動によって試料上においてビームの照射位置を走査する。
[0028]
走査画像形成部5は、検出機構4で取得された検出信号を用いて走査画像を形成する。走査画像記憶部6は、この形成された走査画像を記憶する。位置ずれ補正係数算出部7は、得られた走査画像に基づいて位置ずれ補正係数を算出する。パラメータ記憶部8は、位置ずれ補正係数算出部7で算出された位置ずれ補正係数等のパラメータを記憶する。制御部9は、得られた位置ずれ補正係数やその他のパラメータに基づいてビーム源2やステージ3の駆動制御を行う。
[0029]
位置ずれ補正係数算出部7は、ビーム源2の基準座標(ビーム座標系あるいはステージ座標系)に対する回転方向ずれのずれ量を求め、この求められたずれ量を補正する補正係数を算出する回転方向ずれ補正係数算出部7aと、ビーム源2を複数備える構成において、各ビーム源間のY軸方向ずれのずれ量を求め、この求められたずれ量を補正する補正係数を算出するY軸方向ずれ補正係数算出部7bと、各ビーム源間のX軸方向ずれのずれ量を求め、この求められたずれ量を補正する補正係数を算出するX軸方向ずれ補正係数算出部7Cとを備えている。
【0007】
[0030]
本発明の走査ビーム照射装置1は、ステージ3上に位置ずれを算出するためのマークを備える。図2は、本発明の走査ビーム照射装置1が備えるマークを説明するための図である。図2において、マークは、ステージ座標を取得するステージ用シンボル11と、走査ビームの位置ずれを算出するための走査ビーム用シンボル12を備える。マークはステージの上端及び/又は下端にエッチング等によって形成される。図2ではマークはステージの上端に設けた例を示しているが、下端に設ける構成の他、上端及び下端の両端に設ける構成としてもよい。ステージ用シンボル11はビーム源2毎に設けられ、走査ビーム用シンボル12はビーム源間に設けられる。
[0031]
ビーム源2は、照射ビームのスキャン及びステージの移動によってパス13の走査範囲内を走査して走査画像を取得する。
[0032]
図3Aおよび図3Bは、マークの形状例を説明するための図である。図3Aは、ステージ用シンボル11の一形状例を示している。ステージ用シンボル11は、ステージ上の位置を定める位置シンボル11aと、位置シンボル11aが走査範囲のいずれ方向にあるいかを示す方向シンルボル11bとを備える。得られた走査画像内に位置シンボル11aが見つからない場合には、この方向シンボル11bを参照することで位置シンボル11aが存在する方向を確認することができる。
[0033]
なお、図3Aに示された位置シンボル11a及び方向シンボル11bの形状は一例であり、この形状に限定されるものではない。
[0034]
また、図3Bは、走査ビーム用シンボル11aの一形状例を示している。走査ビーム用シンボル12は、各ビーム源2の走査ビームの各走査範囲内に設けられ、この走査ビーム用シンボル12は、走査ビームの座標系におけるビーム源の回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、X軸方向ずれ等の位置ずれを求めるための指標として用いられる。
[0035]
走査ビーム用シンボル12は、走査方向の直線を含む水平シンボル12aと、水平シンボル12aに対して例えば45度方向に傾斜した経線を含む斜めシンボル12bとを備えている。
[0036]
以下、主に走査ビーム用シンボルによる、回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、及びX軸方向ずれの補正について説明する。
【0008】
[0037]
水平シンボル12aの両端のY軸方向の位置ずれ量から回転方向ずれが求められる。図4Aは、水平シンボルによる回転方向ずれの検出を説明するための図である。図4Aにおいて、回転方向のずれ角度θは水平シンボル12aの両端のY軸方向の位置ずれ量に対応しているため、Y軸方向の位置ずれ量から回転方向ずれ量を算出することができる。
[0038]
また、二つのビーム源により得られる走査画像の二つの水平シンボル12aにおいて同一部分のY軸方向の位置ずれ量からY軸方向ずれが求められる。図4Bは、水平シンボルによるY軸方向ずれの検出を説明するための図である。図4Bにおいて、二つのビーム源のY軸方向のずれは、各ビーム源で走査して得られる走査画像の二つの水平シンボル12aのY軸方向の位置ずれ量に対応しているため、Y軸方向の位置ずれ量からビーム源間のY軸方向ずれ量を算出することができる。
[0039]
また、二つのビーム源により得られる走査画像の二つの斜めシンボル12bにおいて同一部分のY軸方向の位置ずれ量からX軸方向ずれが求められる。図4Cは、斜めシンボルによるX軸方向ずれの検出を説明するための図である。図4Cにおいて、二つのビーム源のX軸方向ずれは、各ビーム源で走査して得られる走査画像の二つの斜めシンボル12bの角度をY軸方向の位置ずれ量に対応している。この斜めシンボル12bの角度を水平シンボル12aに対して45度の角度とする場合には、X軸方向ずれのずれ量とY軸方向ずれのずれ量とは同角度となるため、Y軸方向ずれのずれ量をX軸方向ずれのずれ量として求めることができる。
[0040]
なお、斜めシンボル12bの角度を水平シンボル12aに対して45度以外の任意の角度とすることもできる。この場合には、X軸方向ずれのずれ量とY軸方向ずれのずれ量とは同角度ではなく所定の対応角度関係となるため、Y軸方向ずれのずれ量に対して所定の対応角度関係に基づいた演算を行うことでX軸方向ずれのずれ量を求めることができる。
[0041]
なお、図4Cの左方は、太い線で示すマークを基準としたとき細い線で示すマークが左方にずれた状態を示し、図4Cの右方は、太い線で示すマークを基準としたとき細い線で示すマークが右方にずれた状態を示している。このX軸方向ずれは、斜めシンボル12b(実線で示す)のY軸方向ずれから求めることができる。
【0009】
[0042]
図5A、図5Bおよび図6A乃至図6Dを用いてY軸方向ずれ及びX軸方向ずれについて説明する。なお、ここでは、ビーム源mとビーム源m−1の間のずれが示されている。
[0043]
図5Aは、Y軸方向ずれを説明するための図である。ビーム源間のY軸方向ずれは、各ビーム源によって得られる走査画像の各マークを比較し、そのマークの水平シンボル12a(実線で示す)のY軸方向のずれ量から求めることができる。
[0044]
図5Bは、X軸方向ずれを説明するための図である。ビーム源間のX軸方向ずれは、各ビーム源によって得られる走査画像の各マークを比較し、そのマークの斜めシンボル12b(実線で示す)のY軸方向のずれ量から求めることができる。
[0045]
図6A乃至図6Dは、X軸方向ずれ及びY軸方向ずれを説明するための図である。ビーム源間のY軸方向ずれは、図6Cに示すように各ビーム源によって得られる走査画像の各マークを比較し、そのマークの水平シンボル12aのY軸方向のずれ量から求められる。ビーム源間のX軸方向ずれは、図6Dに示すように各ビーム源によって得られる走査画像の各マークを比較し、そのマークの斜めシンボル12bのY軸方向のずれ量から求められる。
[0046]
上記した回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、及びX軸方向ずれの各位置ずれを補正することで、走査画像のずれを補正することができる。図7A乃至図7Dは、位置ずれ補正による走査画像のずれ補正を説明するための図である。なお、ここでは、3つのビーム源がそれぞれ4つのパスによって走査画像を取得する状態を示している。
[0047]
図7Aは、回転方向ずれを含む走査画像例を示している。ビーム源2の設置角度やビームの照射状態によって回転方向にずれが生じると、得られる走査画像に回転方向ずれが含まれることになる。直線の走査画像は、回転方向ずれによって水平に対して角度を有する斜めの線として表れる。
[0048]
図7Bは、回転方向ずれを補正した状態を示している。回転方向ずれ補正によって斜めの線は直線となる。このとき、ビーム源間においてY軸方向のずれが存在する場合には、各ビーム源で得られる走査画像の直線はY軸方向にずれる。
[0049]
図7Cは、水平シンボルを用いてY軸方向ずれを補正した状態を示している。Y軸方向ずれ補正によってビーム源間のY軸方向のずれは解消される。このとき、ビーム源
【0011】
[0058]
n=0として(S3a)、ビーム源nの走査画像から走査用ビームシンボルの水平シンボルについて2点を指定し(S3b)、これら指定された2点のY軸方向のずれ量が求められる(S3c)。
[0059]
この求められたY軸方向ずれ量から回転方向ずれ補正係数が算出される(S3d)。
n=n+1として(S3e)、nとNとを比較し(S3f)、nがNとなるまで(S3b)〜(S3e)の工程を繰り返すことによって、全てのビーム源について回転方向ずれ補正係数が算出される。
[0060]
前記(S3b)の工程では、回転方向ずれを求めるために水平シンボル中の2点が指定されている。図10Aは、水平シンボルにおける2点の一指定例を示す図であり、二つの水平シンボルの一方の水平シンボルの上側の端部を指定し(チェックNo.1)、他方の水平シンボルの下側の端部を指定する(チェックNo.2)。また、図10Bは、水平シンボルにおける2点の他の指定例を示す図であり、一つの水平シンボルの両端部(チェックNo.1,チェックNo.2)を指定し、走査画像において指定した点のY軸方向のポイント数でずれ量が求められる。なお、ここでは、ずれ量は、図中のチェックNo.1のポイントからチェックNo.2のポイントを差し引いたポイント数で表されている。
[0061]
図11は、フレームと回転方向ずれとの関係を示している。図11Aおよび図11Bは、一フレームの範囲及び一フレームのポイント数の一例を示している。このフレームは、X方向長さLX(例えば、47mm)とy方向長さLy(例えば、3mm)とを有し、X方向にPxのポイント数を有し、y方向にPyのポイント数を有する。
[0062]
そこで、水平シンボルのY軸方向のずれ量を、ポイント数をフレームに対応づけることでフレームにおける回転方向ずれのずれ係数が算出される。算出は以下の式によって行うことができる。
回転方向ずれ補正係数=フレームY方向の長さ/フレームY方向のポイント/フレームX方向の長さ×ずれ量
例えば、一フレームの範囲が(47mm×3mm)であり、一フレームのポイント数が(3520ポイント×68ポイント)であるとき、ずれ量としてY軸方向で2ポイント数分ずれている場合には、
0.001855347=3(mm)/68(point)/47(mm)/2(point)
【0013】
[0070]
m=m−1として(S6e)、mと“0”とを比較し(S6f)、mが“0”となるまで(S6b)〜(S6e)の工程を繰り返すことによって、基準のビーム源1〜m−1のビーム源についてY軸方向ずれ補正係数が算出される。
[0071]
次に、ビーム源mとビーム源m+1の走査画像から走査用ビームシンボルの水平シンボルについて2点が指定され(S6g)、これら指定された2点のY軸方向のずれ量が求められる(S6h)。この求められたY軸方向ずれ量からY軸方向ずれ補正係数が算出される(S6i)。
[0072]
m=m+1として(S6j)、mと“N”とを比較し(S6k)、mが“N”となるまで(S6g)〜(S6j)の工程を繰り返すことによって、基準のビーム源m+1〜NについてY軸方向ずれ補正係数が算出される。
[0073]
これによって、基準のビーム源mに対して全てのビーム源のY軸方向ずれを補正する補正係数を求めることができる。
[0074]
図13は、ビーム源間のY軸方向ずれ補正を説明するための図である。図13Aは、ビーム源mとm−1と走査ビーム用シンボルとの位置関係を示し、図13Bは、走査ビーム用シンボルの走査画像を示している。ビーム源mとビーム源m−1との走査ビーム用シンボルの画像は、ビーム源のY軸方向ずれによって、Y軸方向にずれて観察される。ここで、図13Cに示すように、走査ビーム用シンボルの水平シンボル(実線で表示)についてチェックNo.1とチェックNo.2とを指定し、この指定された点のY軸方向のポイント数でずれ量が求められる。
[0075]
なお、ここでは、ずれ量は図中のチェックNo.1のポイントからチェックNo.2のポイントを差し引いたポイント数で表わされる。
[0076]
図14はフレームとY軸方向ずれとの関係を示している。図14Bおよび図14Cは、一フレームの範囲及び一フレームのポイント数の一例を示し、Y方向にpy分だけずれている状態を示している。図14Aは、二つの走査ビーム用シンボルの走査画像(それぞれ片側のみが示されている)を示し、Y方向にpyだけずれていることを観察することができる。
[0077]
フレームはX方向長さLx(例えば、47mm)とy方向長さLy(例えば、3mm)を有し、X方向にPxのポイント数を有し、y方向にPyのポイント数を有する。
【0014】
[0078]
前記したフレームとの対応関係において、水平シンボルのY軸方向のずれ量を、ポイント数をフレームに対応づけることでY軸方向ずれのずれ係数により算出される。この算出は以下の式によって行われる。
Y軸方向ずれ補正係数=ずれ量×フレームY方向の長さ/フレームY方向のポイント/最小分解能
例えば、一フレームの範囲が(47mm×3mm)であり、一フレームのY方向のサンプリング点数が68であるとき、ずれ量としてY軸方向で−4ポイント数分ずれている場合には、−44=−4(point)×3000(um)/68(point)/4(mm)となる。
[0079]
次に、X軸方向ずれ補正係数の算出について説明する。
[0080]
図15は、ビーム源のX軸方向ずれ補正係数の算出(図8のフローチャート中のS7)を説明するためのフローチャートである。なお、ここでは、複数のビーム源(ビーム源の個数をNとする)を備える場合について、ビーム源mを基準として他のビーム源のY軸方向ずれ補正する補正係数を順に求める手順を示している。
[0081]
先ず、基準のビーム源mが設定される。複数のビーム源内で何れのビーム源を基準のビーム源として設定するかは任意とすることができる。例えば、ビーム源の個数が“7”である場合に、m=4として中央に位置する第4番目のビーム源を基準とすることができる(S7a)。
[0082]
次に、基準のビーム源に対して隣接するビーム源のX軸方向ずれを求め、この求められたX軸方向ずれを補正する補正係数を求め、さらに、隣接するビーム源のX軸方向ずれを求めて補正係数を求める。この演算を基準のビーム源の両側について行うことで、全てのビーム源について基準のビーム源に対してX軸方向ずれを補正する補正係数を求めることができる。
[0083]
はじめに、基準のビーム源mに対して一方の側に存在するビーム源(m−1,m−2,…,1)についてX軸方向ずれの補正係数を求め(S7b〜S7f)、次に基準のビーム源mに対して他方の側に存在するビーム源(m+1,m+2,・・・,N)についてX軸方向ずれの補正係数を求める(S7g〜S7k)。
[0084]
X軸方向ずれの補正係数を求める場合、ビーム源mとビーム源m−1との走査画像から走査用ビームシンボルの斜めシンボルについて2点を指定し(S7b)、これら指定
【0015】
された2点のY軸方向のずれ量を求める(S7c)。この求められたY軸方向ずれ量からX軸方向ずれ補正係数を算出する(S7d)。
[0085]
m=m−1として(S7e)、mと“0”とを比較し(S7f)、mが“0”となるまで(S7b)〜(S7e)の工程を繰り返すことによって、基準のビーム源1〜m−1のビーム源についてX軸方向ずれ補正係数が算出される。
[0086]
次に、ビーム源mとビーム源m+1との走査画像から走査用ビームシンボルの斜めシンボルについて2点を指定し(S7g)、これら指定された2点のY軸方向のずれ量を求める(S7h)。この求められたY軸方向ずれ量からX軸方向ずれ補正係数が算出される(S7i)。
[0087]
m=m+1として(S7j)、mと“N”とを比較し(S7k)、mが“N”となるまで(S7g)〜(S7j)の工程を繰り返すことによって、基凖のビーム源m+1〜Nのビーム源についてX軸方向ずれ補正係数が算出される。
[0088]
これによって、基準のビーム源mに対して全てのビーム源のX軸方向ずれを補正する補正係数を求めることができる。
[0089]
図16は、ビーム源間のX軸方向ずれ補正を説明するための図である。図16Aは、ビーム源mとビーム源m−1と走査ビーム用シンボルとの位置関係を示し、図16Bは、走査ビーム用シンボルの走査画像を示している。ビーム源mとビーム源m−1との走査ビーム用シンボルの画像のX軸方向ずれは、斜めシンボルが水平シンボルに対して45度の角度にある場合にはY軸方向ずれとして観察される。ここで、図16Cに示すように、走査ビーム用シンボルの斜めシンボル(実線で表示)についてチェックNo.1とチェックNo.2とを指定し、これら指定された点のY軸方向のポイント数でずれ量が求められる。
[0090]
なお、ここでは、ずれ量は図中のチェックNo.1のポイントからチェックNo.2のポイントを差し引いたポイント数で表わされる。
[0091]
図17はフレームとX軸方向ずれとの関係を示している。図17Bおよび図17Cは、一フレームの範囲及び一フレームのポイント数の一例を示し、X方向にpx分だけずれている状態を示している。図17Aは、二つの走査ビーム用シンボルの走査画像(それぞれ片側のみが示されている)を示し、X方向にpxだけずれた状態がY方向にpy(=
【0016】
px)だけずれた状態として観察される。
[0092]
フレームはx方向長さLx(例えば、47mm)とy方向長さLy(例えば、3mm)とを有し、X方向にPxのポイント数を有し、y方向にpyのポイント数を有する。
[0093]
前記フレームとの対応関係において、斜めシンボルのY軸方向のずれ量をポイント数をフレームに対応づけることでX軸方向ずれのずれ係数が算出される。この算出は以下の式によって行われる。
X軸方向ずれ補正係数=ずれ量×フレームY方向の長さ/フレームY方向のポイント/最小分解能
例えば、一フレームの範囲が(47mm×3mm)であり、一フレームのY方向のサンプリング点数が68であるとき、ずれ量としてY軸方向で2ポイント数分ずれている場合には、
22=2(point)×3000(um)/68(point)/4(um)となる。
[0094]
図18は、回転方向ずれ補正、Y軸方向ずれ補正、及びX軸方向ずれ補正の補正演算の順序を説明するための図である。
[0095]
図18Aは、一例として左から右に向かって順にビーム源の回転方向ずれ補正の演算処理を行う場合について示している。回転方向ずれ補正は、各ビーム源との間で関連がなく、一ビームの回転方向ずれ補正が他のビーム源の回転方向ずれ補正に影響しないため、ビーム源について任意の順序で行うことができる。
[0096]
図18Bは、Y軸方向ずれ補正の順序の一例であり、7個のビーム源において中央のビーム源No.4を基準として順にY軸方向ずれ補正を行う。第1番目に基準のビーム源No.4に対して左側に隣接するNo.3のビーム源との間でY軸方向ずれ補正を行い、次に、No.3とNo.2のビーム源との間でY軸方向ずれ補正を行った後、No.2とNo.1のビーム源との間でY軸方向ずれ補正を行って左方にあるビーム源のY軸方向ずれ補正を完了する。
[0097]
次に、第4番目に基準のビーム源No,4に対して右側に隣接するNo.5のビーム源との間でY軸方向ずれ補正を行い、次に、No.5とNo.6のビーム源との間でY軸方向ずれ補正を行った後、No.6とNo.7のビーム源との間でY軸方向ずれ補正を行って右方にあるビーム源のY軸方向ずれ補正を完了する。
【0017】
[0098]
これにより、全てのビーム源についてのY軸方向ずれを補正することができる。
[0099]
図18Cは、X軸方向ずれ補正の順序の一例であり、Y軸方向ずれ補正と同様に、7個のビーム源において中央のビーム源No.4を基準として順にX軸方向ずれ補正を行って全てのビーム源のX軸方向ずれ補正を行う。
[0100]
なお、Y軸方向、X軸方向の補正において、補正を補正後のマークと順次比較することによって補正を行う場合、基準のマークに対する補正係数を求める場合には、前回の補正値を考慮する必要がある。
[0101]
次に、本発明の走査ビーム照射装置のアプリケーション上の動作を説明する。
図19は、表示画面例であり、走査画像を表示する画像、走査ビーム用シンボル等のマークを用いて補正処理をための画像を表示する。
[0102]
図19の左方画面には走査画像が表示され、この走査画像に表示された走査ビーム用シンボル等のマークの所定位置を指定することができる。走査画像上のポイントの座標値は、図19の左方画面の下方部分に表示され、“Plot1”のボタンをクリックすると、第1の補正ポイントの座標値がその右部分に表示され、同様に“Plot2”のボタンをクリックすると、第2の補正ポイントの座標値がその右部分に表示される。
[0103]
図19の右方画面には走査ビーム用シンボルと指定された補正ポイントとが表示され、その下方には補正事項や操作内容を選択するボタン、及び婦正事項を表すガイドリストが表示される。
[0104]
補正事項を選択するボタンは、回転方向ずれ補正(rotational adjust)を選択するボタン、Y軸方向ずれ補正(Y axial adjust)を避択するボタン、X軸方向ずれ補正(X axial adjust)を選択するボタンがある。操作内容を選択するボタンとして、“Plot1”,“Plot2”に表示された補正ポイントをガイドリストに追加して登録する“Next”ボタン、元にもどす“Back”ボタンが設けられる。
[0105]
ガイドリストには、回転方向ずれ補正、Y軸方向ずれ補正、X軸方向ずれ補正等の各補正事項について、ずれ補正係数(パラメータ)がその状態に応じて表示される。例えば、補正係数が既に取得されている状態、現在取得中である状態、取得前の状態等を、背景色を異ならせて表示することができる。なお、図19では、ガイドリストの一部のみを示している。

Claims (10)

  1. 試料を支持し少なくとも二次元方向に移動可能なステージと、
    前記試料に走査ビームを照射するビーム源と、
    前記試料に設けられたマークと、
    前記走査ビームの照射位置を検出する検出機構と、
    前記検出機構からの検出信号に基づき走査画像を形成する画像形成機構と、
    前記画像形成機構によって形成された走査画像と前記マークとの位置ずれを検出して位置ずれ補正係数を算出し且つ該位置ずれ補正係数に基づき前記ビーム源およびステージの駆動を制御する制御機構とを備えていることを特徴とする走査ビーム照射装置。
  2. 前記走査ビームは、荷電電子ビームから成ることを特徴とする請求項1記載の走査ビーム照射装置。
  3. 前記マークは前記ステージの座標を検出するためのステージ用シンボルから成り、該ステージ用シンボルは、ステージ上の位置を定める位置シンボルと、位置シンボルの方向を定める方向シンボルとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の走査ビーム照射装置。
  4. 前記検出機構は、走査ビームが照射された試料からの荷電粒子を検出するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の走査ビーム照射装置。
  5. 前記画像形成機構は、前記検出機構からの検出信号に基づいて走査画像を形成し且つ該走査画像を記憶する走査画像記憶部を含むことを特徴とする請求項1記載の走査ビーム照射装置。
  6. 前記制御機構は、前記画像形成機構によって得られた走査画像と前記マークとの位置ずれを検出して位置ずれ補正係数を算出する位置ずれ補正係数算出部と、該位置ずれ補正係数に基づき前記ビーム源およびステージの駆動を制御する制御部とを備えていることを特徴とする請求項1記載の走査ビーム照射装置。
  7. 更に前記位置ずれ補正係数を記憶する記憶部を備えていることを特徴とする請求項6記載の走査ビーム照射装置。
  8. 複数のビーム源を備え、
    前記マークは前記各ビーム源の走査ビームの各走査範囲内に設ける走査ビーム用シンボルであり、該走査ビーム用シンボルの走査画像の位置ずれから、走査ビームの座標系においてビーム源の回転方向ずれ、Y軸方向ずれ、X軸方向ずれの少なくともいずれか一つの位置ずれ量を求めることを特徴とする請求項1に記載の走査ビーム照射装置。
  9. 前記走査ビーム用シンボルは、前記走査方向の直線を含む水平シンボルと、前記水平シンボルに対して斜め方向の直線を含む斜めシンボルとを備えることを特徴とする請求項8に記載の走査ビーム照射装置。
  10. 前記水平シンボルの両端のY軸方向の位置ずれ量から回転方向ずれを求め、二つのビーム源により得られる走査画像の二つの水平シンボルにおいて同一部分のY軸方向の位置ずれ量からY軸方向ずれを求め、二つのビーム源により得られる走査画像の二つの斜めシンボルにおいて同一部分のY軸方向の位置ずれ量からX軸方向ずれを求めることを特徴とする請求項9に記載の走査ビーム照射装置。




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