JPWO2002089123A1 - 記録可能型光ディスク、光ディスク記録装置、光ディスク再生装置、及び記録可能型光ディスクへのデータ記録方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、記録可能型光ディスクと光ディスク記録再生装置とに関し、特に記録ストラテジと記録パワーとの決定方法に関する。
背景技術
近年、光学式情報記録技術、すなわち記録可能型光ディスクへのデータ記録技術が著しく発展している。それに伴い、光ディスク記録再生装置が各種開発されている。特に、例えばDVD−RAMドライブのようにコンピュータの外部記録装置等として応用されたものが、既に広く普及し始めている。
ここで、光学式情報記録技術とは、特に次のような記録技術をいう。光ヘッド(又はピックアップともいう)から記録可能型光ディスクの記録層へレーザ光を照射する。レーザ光を照射された記録層の部分は変質し、その光学的反射率(以下、光反射率という)が変化する。そこで、レーザ光のパワーを二値的に変化させながら照射し、記録層の光反射率を場所に依存して実質上二値的に変化させる。記録層の光反射率の低い部分を記録マークといい、高い部分を記録スペースという。光学式情報記録技術によれば、データが記録マークと記録スペースとの順列として、記録可能型光ディスクへ記録される。例えばマークエッジ記録方式では、記録マークと記録スペースとの境界(マークエッジ)がディジタル信号のパルス端を表し、記録マークの長さがディジタル信号のパルス幅を表す。
記録可能型光ディスクは、追記型光ディスクと書換型光ディスクとに分類される。
追記型光ディスクとは、データを一回のみ記録可能な光ディスクをいう。追記型光ディスクはCD−R(Recordable)とDVD−Rとを含む。
追記型光ディスクでは、記録マークが次の通りに作成される。記録層が有機色素を含む。記録層に対しレーザ光を所定のパワーで照射するとき、その有機色素が分解し、その光反射率が低下する。こうして、レーザ光を照射された記録層の部分が記録マークとなる。
追記型光ディスクではデータの記録が次の理由で一回に限られる。記録マークの作成時、記録層のレーザ光照射部分で多量の熱が生じる。その熱は周囲の樹脂等を変形させる。それらの変形は不可逆的であるので、レーザ光照射前の状態に戻すことができない。それ故、追記型光ディスクでは、データの記録が一回に限られる。
書換型光ディスクとは、データを多数回書き換え可能な光ディスクをいう。書換型光ディスクはCD−RW(ReWritable)、DVD−RAM、DVD−RW、及びDVD+RW等を含む。
書換型光ディスクの内、相変化記録方式によるものでは、記録マークが次の通りに作成される。記録層が次のような合金を含む。その合金は結晶相とアモルファス相との二種類の固相を有する。記録層の光反射率は結晶相では高く、アモルファス相では低い。従って、記録層の内アモルファス相の部分が記録マークである。記録マークの作成、すなわち結晶相からアモルファス相への転移は、次のように実現する。記録層に対し、比較的高いパワーのレーザ光をパルス照射する。それにより、記録層の狭い範囲が融点以上の温度まで瞬間的に加熱され、その後ガラス化点以下の温度まで急冷される。その結果、記録層のその狭い範囲がアモルファス相へ転移する。
相変化記録方式による書換型光ディスクでは更に、既存の記録マークを次のように消去できる。記録マークは上記の通り記録層のアモルファス相部分である。従って、記録マークを消去するには、その記録マークの範囲でアモルファス相を結晶相へ転移させれば良い。
記録マークの消去、すなわちアモルファス相から結晶相への転移は、次のように実現する。回転中の書換型光ディスクの記録層に対し、比較的低いパワーのレーザ光を比較的長時間照射する。それにより、記録層の広い範囲が、ガラス化点より高く融点を超えない程度の温度まで加熱され、その後比較的ゆっくりと冷える。その結果、記録層のその広い範囲が結晶相へ転移する。
相変化記録方式による書換型光ディスクへの実際のデータ記録では、レーザ光を上記の高いパワーと低いパワーとの間で切り換えながら照射する。それにより、記録マークの消去と作成とを交互に実行し、データを光ディスクに上書きできる。
上記の記録可能型光ディスクへデータを記録し、かつ再生するための装置として、例えば特開平2000−200418号公報で開示されたような光ディスク記録再生装置が従来知られている。
図23は、従来の光ディスク記録再生装置の一例を示すブロック図である。
従来の光ディスク記録再生装置について、その再生系の一例を以下説明する。
スピンドルモータ14は光ディスクDをその中心軸周りに回転させる。
ピックアップ1はデータの再生時、次のように光ディスクDに対しレーザ光を照射し、その反射光をアナログ信号へ変換する。半導体レーザ1aがレーザ光を所定のパワーで出力する。そのときのパワーを再生パワーという。再生パワーは十分に小さいので、レーザ光が光ディスクDの記録層を変質させない。半導体レーザ1aからの出射レーザ光R1は、集光レンズ1b、スプリッタ1c、及び対物レンズ1dを順に透過し、光ディスクD内で焦点を結び、反射される。反射レーザ光R2は、対物レンズ1d、スプリッタ1c、及び検出レンズ1eを順に透過し、光検出器1f上で焦点を結ぶ。光検出器1fは反射レーザ光R2を検出し、アナログ信号d1へ変換する。その時、アナログ信号d1の振幅は反射レーザ光R2の強度に実質的に比例する。
ヘッドアンプ2はピックアップ1からアナログ信号d1を入力し増幅する。イコライザ3は、ヘッドアンプ2により増幅されたアナログ信号d2を整形する。二値化器4は、イコライザ3により整形されたアナログ信号d3を所定の閾値と比較し、その閾値を境に二値化する。それにより、整形されたアナログ信号d3はディジタル信号d4へ変換される。位相同期ループ(PLL)5はディジタル信号d4と基準のクロック信号d5aとを同期させる。それにより、ディジタル信号d5からデータが復調される。
従来の光ディスク記録再生装置について、その記録系の一例を以下説明する。
記録パターン決定部8は記録対象データに応じ、記録パターンを決定する。記録パターンは、光ディスクDへ書き込むべき記録マークと記録スペースとの順列を示す矩形パルス列である。記録パターンでは、パルス幅すなわちアサート時間が記録マークの長さ(以下、マーク長という)を示す。更に、一つのパルス後端から次のパルス前端までの間隔(以下、ネゲート時間という)が記録スペースの長さ(以下、スペース長という)を示す。
記録パルス決定部9は、記録パターン決定部8により決定された記録パターンd8に基づき記録パルスd9を決定する。ここで、記録パルスは矩形パルスであり、そのパルス幅と間隔とで、半導体レーザ1aから出力されるべきレーザパルスの幅と間隔とを示す。記録パルスd9は記録パターンd8から一定の変換条件に従い変換される。特に、記録パターンd8の一つのパルスは一般に複数の記録パルスd9へ分割される。そのとき、記録パルスd9の幅は記録パターンd8でのパルス幅より一般に小さい。それにより、レーザ光による熱がレーザ光の照射範囲を超えて拡散するとき、実際のマーク長が記録パターンの対応パルスの幅を超えない。上記の変換条件を記録ストラテジ(Write Strategy)という。その他に、記録パルス条件又は記録パルス構造(Write Pulse Structure)ともいう。記録ストラテジの詳細については後述する。
記録パワー決定部12はデータ記録時、半導体レーザ1aのレーザパルスの高さ、すなわち半導体レーザ1aのパワーを一定値に決定する。そのとき、決定されたパワーを記録パワーという。記録パワーd12は記録パルスd9と共にレーザ駆動部13へ出力される。
レーザ駆動部13は記録パルスd9と記録パワーd12とに応じ、半導体レーザ1aの駆動電流d13を制御する。特に記録パルスd9のアサート時、駆動電流d13を記録パワーd12に対応する大きさで流す。それにより、半導体レーザ1aは、記録パルスd9と実質的に同形状のレーザパルスを記録パワーd12で出射する。
記録マークの実際の形は、記録パルスと記録パワーとだけでは一意には決まらない。例えば、光ディスクDの記録層の冷却速度は環境温度に依存するので、環境温度の変動はアモルファス相へ転移する範囲を変動させる。更に、半導体レーザではレーザ光の波長が温度変動に実質的に比例して変動し、かつ製品ごとに規格値の周辺でばらつく。例えば、DVD−Rでは有機色素の光吸収特性が吸収光の波長に依存するので、レーザ光の波長変動は記録層の吸収エネルギー量を変動させる。その他に、光ディスクの構造等が製品ごとにばらつく。以上のような変動因子が記録マークを変形させる。従って、規格通りの記録ストラテジと記録パワー条件とに従い記録パルスと記録パワーとを定めるだけでは、記録マークの成形精度、特にマークエッジの位置決め精度が低い。その結果、実際に記録されたデータではエラーレートが高い。
記録マークの成形精度を向上させる目的で、従来の光ディスク記録再生装置は、光ディスク及び装置ごとに記録ストラテジを補正し、かつ記録パワーを校正する。以下、従来の光ディスク記録再生装置での記録ストラテジ補正系と記録パワー校正系とについて、その一例を説明する。
β値計測部11は、イコライザ3により整形されたアナログ信号d3のβ値を計測する。ここで、アナログ信号のβ値は、アナログ信号の一周期での極大値a及び極小値bにより次式で定義される:β=(a+b)/(a−b)。β値はアナログ信号の波形の中心レベル((a+b)/2)を振幅(a−b)で規格化したものに相当する。
アナログ信号のβ値は以下の通り、半導体レーザ1aの記録パワーを決定するパラメータである。ピックアップ1により再生されたアナログ信号d1は、二値化器4により所定の閾値を境に二値化される。アナログ信号d1の波形の中心レベルがその閾値から大きくずれ、β値が目標値から大きくずれるほど、二値化によるディジタルデータのエラーレートが上昇する。従って、エラーレートを所定の許容値以下に抑えるには、アナログ信号d1のβ値を許容範囲内に制限しなければならない。アナログ信号d1のβ値は記録マークの光反射率及び形で実質上決まるので、半導体レーザ1aの記録パワーで決まる。逆に、アナログ信号d1のβ値を決めるとき、対応する記録パワーが決まる。アナログ信号のβ値と記録パワーとの対応関係のように、アナログ信号の品質を表すパラメータと記録パワーとの対応関係を記録パワー条件という。
光ディスクDは、規格で定められた標準記録ストラテジと標準記録パワー条件と共に、過去のデータ記録での記録ストラテジと記録パワー条件との履歴を記録する。記録ストラテジ復調部60は、PLL5により出力されたディジタル信号d5から記録ストラテジd6を復調し、記録ストラテジ補正部7へ出力する。記録パワー条件復調部100はディジタル信号d5から記録パワー条件d10を復調し、記録パワー決定部12へ出力する。
エッジシフト検出部20は、二値化器4からディジタル信号d4を入力する。それと共にPLL5からクロック信号d5aを入力する。エッジシフト検出部20は更に、ディジタル信号d4とクロック信号d5aとの比較を通し、ディジタル信号d4についてパルス前端でのエッジシフトd20aとパルス後端でのエッジシフトd20bとを検出する。ここで、エッジシフトとは、ディジタル信号d4とクロック信号d5aとの位相差を時間で表したものをいう。検出されたエッジシフトd20aとd20bとは記録ストラテジ補正部7へ出力される。
記録ストラテジ補正部7は記録ストラテジ復調部60から記録ストラテジd6を入力し、内部のメモリに記憶する。記憶された記録ストラテジd6の補正時、記録ストラテジ補正部7は、ディジタル信号d4のパルス前端でのエッジシフトd20aとパルス後端でのエッジシフトd20bとをそれぞれ、所定の許容値と比較する。その比較結果を、記憶された記録ストラテジd6に対応づけ記憶する。その後、その記録ストラテジd6を所定の補正値だけ補正する。更に、補正された記録ストラテジd7を記憶すると共に、記録パルス決定部9へ出力する。
記録パターンと記録パルスとの関係を以下説明する。図7は、光ディスクDとしてDVD−Rを用いる時、記録パターンと記録パルスとの関係を示す模式図である。図7の(a)〜(c)は、記録パターン、記録パルス、及び半導体レーザ1aのレーザパルスのそれぞれの波形図である。図7の(d)は(c)のレーザパルスにより光ディスクDの記録層に形成された記録マークMと記録スペースSとを示す。ここで、それぞれのパルス幅の単位をTで表す。単位長1Tはクロック周期に相当する。記録パターンのパルス幅とパルス間隔とはいずれも実質的に、クロック周期の整数倍に設定される。更に、図7での記録速度は標準の再生速度(等倍速)に等しい。
DVD−Rの記録層に対し半導体レーザ1aからレーザ光が照射されるとき、そのレーザ光からの熱が照射部分から周囲に拡散する。その熱は特に、DVD−Rのグルーブに沿って伝搬する。従って、記録パターンと実質的に同形なレーザパルスでは、実際に形成される記録マークが記録パターンの対応部分より長い。更に、熱が記録スペースを通し前後の記録マークまで到達するとき、前後の記録マークが歪む。特にマークエッジが記録パターンの対応位置からずれる。その結果、データ記録にエラーが生じる。
上記の歪みを回避する目的で、従来の光ディスク記録再生装置は記録パターンを以下のような記録パルスへ変換する。特に、記録パターンの一つのパルスを、一般に複数の記録パルスへ分割する。そのとき、それぞれの記録パルスの幅は記録パターンでのパルス幅より小さい。それにより、一つの記録マークの形成時、レーザパルスからDVD−Rの記録層へ与えられる熱量が抑制される。
記録パターンのパルスはそれぞれクロック周期Tの整数倍の幅を有する。ここで、記録パターンの最短パルス幅をクロック周期Tの3倍とする。
記録パターンの一つのパルスに対応する記録パルス列の内、先頭のパルスをトップパルスという。トップパルスの前端は、記録パターンのパルス前端から所定長(以下、前端遅れという)だけ遅れて設定される。トップパルスの後端は、記録パターンのパルス前端から最短パルス幅3Tの位置に設定される。記録パターンのパルスが最短パルスであれば、その後端がトップパルスの後端と一致する。こうして、トップパルスは記録パターンの最短パルス幅3Tより短い。
トップパルスの後端から記録パターンのパルスの後端に対応する位置までは、クロック周期Tと同じ周期のパルス列、すなわちマルチパルスが設定される。記録パターンのパルス幅はクロック周期Tの整数倍であるので、マルチパルスの最後端は記録パターンのパルスの後端と一致する。マルチパルスは一定のパルス幅とパルス間隔とを有する。
上記の通り、記録パターンの一つのパルスが、トップパルスとマルチパルスとを一般に含む複数の記録パルスへ変換される。特に、トップパルスとマルチパルスとのそれぞれのパルス幅は記録パターンの対応パルスより小さい。それにより、一つの記録マークの形成時、レーザパルスからDVD−Rの記録層へ与えられる熱量が抑えられる。その結果、過大な記録マークの形成と他の記録マークへの過大な熱の拡散とが防止できる。
更に、記録パターンのパルスの両端と記録マークの両エッジとが良く対応するように、記録パルスのトップパルスの前端遅れとマルチパルスのパルス幅とがそれぞれ、次のように最適化される。
例えば、図7の(a)のような記録パターンを想定する。その記録パターンは先頭から順に、パルス幅7Tの第一のパルスP1、パルス間隔3T、及びパルス幅3Tの第二のパルスP2から成る。その記録パターンに対し、図7の(b)のような記録パルスを対応させる。
その記録パルスの内、記録パターンの第一のパルスP1に対応する部分は、第一のトップパルスP10とマルチパルスP11とで構成される。
第一のトップパルスP10はパルス幅Tt1=p1×T(p1:正の有理数)を有する。第一のトップパルスP10の前端P10aは、記録パターンの第一のパルスP1の前端P1aから前端遅れF1=f1×T(f1:正の有理数)だけ遅れて設定される。一方、第一のトップパルスP10の後端P10bは、記録パターンの第一のパルスP1の前端P1aから3Tだけ遅れて設定される。従ってf1+p1=3である。
マルチパルスP11は一定周期1Tを有する。マルチパルスP11のそれぞれのパルスは一定パルス幅Tm=m×T(m:正の有理数)を有する。第一のトップパルスP10の後端P10bとマルチパルスP11の最前端P11aとの間隔及びマルチパルスP11中のネゲート時間はいずれも一定値Sm=s×T(s:正の有理数)である。従ってm+s=1である。マルチパルスP11の最後端P11bは、記録パターンの第一のパルスP1の後端P1bと一致する。
記録パターンの第二のパルスP2に対応する記録パルスの部分は、第二のトップパルスP20だけで構成される。第二のトップパルスP20はパルス幅Tt2=p2×T(p2:正の有理数)を有する。第二のトップパルスP20の前端P20aは、記録パターンの第二のパルスP2の前端P2aから前端遅れF2=f2×T(f2:正の有理数)だけ遅れて設定される。第二のトップパルスP20の後端P20bは第二のパルスP2の後端P2bと一致する。従ってf2+p2=3である。
半導体レーザ1aからレーザパルスを、上記の記録パルスと実質的に同じ波形で照射する。その時、レーザパルスの波形は図7の(c)の通りである。そのレーザパルスの波高H0は半導体レーザ1aの記録パワーを表す。そのレーザパルスの照射により、図7の(d)に示されるような記録マークMと記録スペースSとの列が、光ディスクDの記録層に形成される。
記録パルスのトップパルスの前端遅れとマルチパルスのパルス幅とが最適なとき、図7の(a)と(d)とで示されるように、記録マークと記録スペースとの列は記録パターンと良く対応する。具体的には、クロック周期Tを単位として表された前端遅れf1とf2、及びマルチパルスP11のパルス幅mはそれぞれ次のように、所定値の中から最適値に決定される。
マルチパルスのパルス幅の最適値は、記録パターンの対応パルスのパルス幅(マーク長)ごとに予め設定される。それらの設定値は主に、記録マークの後端と記録パターンのパルス後端とを良く一致させるように決められる。例えば、それらの設定値からマーク長7Tに対応する値が、マルチパルスP11のパルス幅mとして選択される。
前端遅れの最適値は、記録パターンの対応パルスのパルス幅(マーク長)、及び、そのパルスの前端と直前のパルスの後端との間隔(以下、前スペース長という)の組合せごとに、以下の表1のように予め設定される。それらの設定値は主に、記録マークの前端と記録パターンのパルス前端とを良く一致させるように決められる。
表1は、マーク長と前スペース長との組合せに対する前端遅れFij(i,j=3〜5)の対応表である。
【表1】
ここで、前端遅れFij(i,j=3〜5)のそれぞれの値はクロック周期Tを単位とし、有理数で表される。例えば図7では、記録パターンの第二のパルスP2のマーク長とその前スペース長とがいずれも3Tである。従って、記録パルスの第二のトップパルスP20に対し前端遅れF2が表1から、マーク長3Tと前スペース長3Tとの組合せに対応する値F33に設定される。
本明細書では上記のように、記録パターンのマーク長とスペース長とに基づき、対応する記録パルスの波形、特にパルスの両端の位置を決定するための条件を、記録ストラテジという。例えば、DVD−RとDVD−RWとに対する記録ストラテジは、(a)記録パルスのマルチパルスのパルス幅と記録パターンのマーク長との対応;並びに、(b)表1のように、記録パルスのトップパルスの前端遅れ、及び、記録パターンのマーク長と前スペース長との組合せの対応;のそれぞれを決定するための条件である。一方、DVD−RAMに対する記録ストラテジは、上記のトップパルスの前端遅れに対する条件と共に、マルチパルスの最後端、又はマルチパルスの後に続くラストパルスの後端を、記録パターンの対応パルスの後端より進める量(後端進み)に対する条件を含む。
図23に示されるような従来の光ディスク記録再生装置はデータ記録開始時、記録パルス決定部9と記録パワー決定部12とのそれぞれに最適な記録ストラテジと記録パワー条件とを次のように決定する。
光ディスクDには標準記録ストラテジと標準記録パワー条件とがそれぞれ予め記録される。更に、過去のデータ記録での記録ストラテジと記録パワー条件との履歴が記録される。従来の光ディスク記録再生装置はまず、光ディスクDに記録された記録ストラテジと記録パワー条件との中からそれぞれ一つを選択し、初期条件として光ディスクDから読み出す。その読み出しは通常のデータ再生と同様である。ピックアップ1により光ディスクDからアナログ信号d1を再生し、ヘッドアンプ2、イコライザ3、二値化器4、及びPLL5を通しディジタル信号d5へ変換する(図23参照)。そのディジタル信号d5から、記録ストラテジ復調部60が初期条件の記録ストラテジを、記録パワー条件復調部100が初期条件の記録パワー条件を、それぞれ復調する。復調記録ストラテジd6は記録ストラテジ補正部7へ出力され記憶される。更に、復調記録ストラテジd6は記録ストラテジ補正部7を通し記録パルス決定部9へ出力される。一方、復調記録パワー条件d10は記録パワー決定部12へ入力される。
初期条件として選択された記録ストラテジは、光ディスクと光ディスク記録再生装置とのいずれにとっても一般に最適ではない。そこで、記録ストラテジの補正を次のように行う:記録パターン決定部8が所定のテスト記録パターンd8を出力する。記録パルス決定部9がテスト記録パターンd8からテスト記録パルスd9を、初期条件の記録ストラテジに従い決定する。記録パワー決定部12は記録パワーd12を、初期条件の記録パワー条件に従い決定する。レーザ駆動部13は半導体レーザ1aを駆動し、その記録パワーd12でレーザ光R1を照射する。それにより、光ディスクDの記録パワー校正領域(PCA:Power Calibration Area)に、テスト記録パターンに対応する記録マーク(テスト記録マーク)の列を作成する。ピックアップ1は、PCAのテスト記録マークに対しレーザ光を再生パワーで照射し、その反射光を検出する。その反射光量の変化がアナログ信号d1として出力され、ヘッドアンプ2、イコライザ3、及び二値化器4を通しディジタル信号d4へ変換される。PLL5はディジタル信号d4をクロック信号d5aと同期させる。それと共に、クロック信号d5aをエッジシフト検出部20へ出力する。エッジシフト検出部20は、二値化器4からのディジタル信号d4とPLL5からのクロック信号d5aとを比較し、ディジタル信号d4についてパルス前端でのエッジシフトd20aとパルス後端でのエッジシフトd20bとを検出する。記録ストラテジ補正部7は、パルス前端でのエッジシフトd20aとパルス後端でのエッジシフトd20bとをそれぞれ許容値と比較し、その比較結果をそのときの記録ストラテジd6に対応づけ記憶する。記録ストラテジ補正部7は更に、その記録ストラテジd6を所定の補正値だけ補正し、記録パルス決定部9へ新たな記録ストラテジd7として出力する。記録パルス決定部9は新たな記録ストラテジd7に従い、テスト記録パターンd8からテスト記録パルスd9を再び決定する。以後上記の過程が、様々な補正値で補正された記録ストラテジについて繰り返される。それらの記録ストラテジの中から、パルス前端でのエッジシフトd20aとパルス後端でのエッジシフトd20bとの両方が許容値以下である時の記録ストラテジが選択される。こうして、最適な記録ストラテジが決定される。
記録ストラテジの最適化に続き、記録パワーの校正を次のように行う。記録パターン決定部8が上記とは別のテスト記録パターンd8を出力する。記録パルス決定部9がテスト記録パターンd8からテスト記録パルスd9を決定する。記録パワー決定部12は記録パワーを所定の初期値に設定する。その初期値として、目標β値に対応する記録パワーが記録パワー条件から選択される。ここで、目標β値は例えば、光ディスク記録再生装置に対し記録可能型光ディスクの種類ごとに予め設定される。その設定により、再生されるディジタル信号のエラーレートが所定の許容値以下に抑えられる。レーザ駆動部13は半導体レーザ1aを駆動し、レーザ光R1を記録パワーd12で照射する。それにより、光ディスクDのPCAにテスト記録マークを作成する。
ピックアップ1は、PCAのテスト記録マークに対しレーザ光を再生パワーで照射し、その反射光を検出する。その反射光量の変化がアナログ信号d1として出力される。β値計測部11はそのアナログ信号d1に対しβ値を計測する。そのβ値d11は記録パワー決定部12により記憶される。その後、記録パワーを初期値から所定のステップだけ変化させるごとに、上記の過程が繰り返される。すなわち、記録パワーを変化させ新たなテスト記録マークを作成するごとに、そのテスト記録マークから再生されたアナログ信号のβ値が計測され記憶される。それにより、記録パワーの変化回数(ステップ数)とβ値との対応表、すなわち新たな記録パワー条件が得られる。その新たな記録パワー条件から目標β値に対応する記録パワーを選択する。こうして、最適な記録パワーが決定される。以上のような記録パワーの最適化を最適記録パワー校正(OPC:Optimum Power Calibration)という。
上記のような光ディスク記録再生装置ではデータ記録の高速化が求められる。その要求に応じるには、データ記録時の光ディスクの回転速度(記録速度)を増大しなければならない。しかし、記録速度が等倍速の正整数n倍(n倍速)であるとき、等倍速記録とは異なり記録マークが歪んだ。高速記録での記録マークの歪みは以下のような実験とその結果に基づく考察とから明らかになった。
図24は、2倍速記録に対し等倍速記録での記録ストラテジを採用した時の記録パターン、記録パルス、及び記録マークを示す模式図である。図24の(a)〜(c)は、記録パターン、記録パルス、及び半導体レーザ1aのレーザパルスのそれぞれの波形図である。図24の(d)は(c)のレーザパルスにより光ディスクDの記録層に形成された記録マークM1と記録スペースS1とを示す。
図7と図24との比較から明らかなように、記録パターンと記録パルスとは実質上同形である。ここで、実質上同形とは、パルス幅とパルス間隔とがそれぞれクロック単位で共通であることをいう。図24では図7との共通部分に同じ符号が付される。図7の(a)と図24の(a)との記録パターン同士、及び、図7の(b)と図24の(b)との記録パルス同士がそれぞれ実質上同形である。例えば、図24の(b)では、記録パルスの第一のトップパルスP10のパルス幅Tt1はp1×T1であり、その前端遅れF1はf1×T1である。更に、マルチパルスP11のパルス幅Tmはm×T1であり、ネゲート時間Smはs×T1である。第二のトップパルスP20についても同様である。
図24でのパルス幅の単位長すなわちクロック周期1T1は、図7でのクロック周期1Tの1/2倍に相当する(1T1=(1/2)T)。従って、記録パターンと記録パルスとの実際のパルス幅とパルス間隔とは、図24では図7での半分である。一方、光ディスクの回転速度は図24では図7での倍である。従って、もしレーザパルスの形が記録速度に依存せず記録パルスと全く同じであれば、その照射範囲は記録速度には依存せず同形である。それ故、図7と図24とで同形の記録マークが得られるはずである。但し、記録マークでの吸収エネルギー密度を等倍速記録と2倍速記録とで実質的に等しくするには、図24では図7での記録パワーH0より大きな記録パワーH1が必要である。
図7の(d)と図24の(d)との比較から明らかなように、2倍速記録での記録マークM1では等倍速記録でのものMとは異なり、前端部Maが細く歪んだ。記録速度の増大に伴い記録マークの前端部が細く歪んだ理由は、次のように考えられる。記録速度が大きいほど、レーザ光のパルス幅は小さく、パルスの高さは大きい。従って、記録速度が大きいほど、レーザパルスの立ち上がりの遅れが大きく、パルス幅全体に比べ無視できない。その結果、パルス前端部でレーザ光のパワーが不足するので、記録マークの前端部が細い。細い前端部ではマークエッジが記録パターンの対応パルスの前端からずれる。こうして、前側のマークエッジでディジタル信号のエッジシフトが増大した。その結果、データのエラーレートが増大した。
記録速度が更に増大するとき、記録マークには更に次のような歪みが生じた。図25は、4倍速記録に対し等倍速記録での記録ストラテジを採用した時の記録マークM2を示す模式図である。図7の(d)と図25との比較から明らかなように、4倍速記録での記録マークM2の中央部Mbは等倍速記録でのものM(図25では破線で示される)より太い。特にその中央部Mbはグルーブgの幅を超えて広がる。更に、4倍速記録での記録マークM2の後端部Mcは等倍速記録でのものMより長い。それらの歪みから、4倍速記録では記録マークM2の中央部Mbから後端部Mcまでが過熱されることがわかった。
記録速度の増大に伴い記録マークの中央部から後端部までが過熱された理由は次のように考えられる。記録速度が大きいほど、レーザパルスの間隔が短い。従って、一つのレーザパルスの照射終了後その照射部分が十分に冷却されない内に、次のレーザパルスの照射が開始される。特にパルス間隔の短いマルチパルスにより、過剰な熱が記録層に蓄積される。その結果、記録マークの中央部から後端部までが所定の範囲を超えて拡がる。
記録マークの後端部が長いとき、そのマークエッジが記録パターンの対応パルスの後端からずれる。こうして、後側のマークエッジでディジタル信号のエッジシフトが増大した。更に、上記の過剰な熱が記録スペースを超え次の記録マークまで到達するとき、その記録マークでは前端部が歪み、前側のマークエッジでディジタル信号のエッジシフトが増大した。以上の結果、データのエラーレートが増大した。
例えば光ディスクの表面に埃が付着したとき等では、記録パワーを上げデータのエラーレートの増大を抑制しなければならない。しかし、通常の記録パワーで既に記録マークM2の後半部には過剰な熱が蓄積される。従って、記録パワーの増大は記録マークを更に大きく歪ませた。その結果、エッジシフトが増大し、データのエラーレートが却って増大した。すなわち、記録速度の増大に伴い、記録パワーマージンが著しく狭まった。ここで、記録パワーマージンとは、エッジシフトが許容範囲内に収まり得る記録パワーの範囲をいう。こうして、従来の光ディスク記録再生装置では、記録速度が大きいほど記録パワーマージンが著しく狭まり、データ記録の信頼性が低減した。
図25のように、記録マークM2の中央部Mbがグルーブgの幅を超えて拡がることは更に、次のような問題を生じた。CD−R及びDVD−Rでは、グルーブgがわずかに蛇行し、所定のウォブル信号を示す。更に、DVD−RWではランドトラック上にランドプリピット(LPP)Lがあり、所定のLPP信号を記録する。ウォブル信号とLPP信号とは例えばグルーブトラック上のアドレスを示す。記録マークM2の中央部Mbが過大に拡がるとき、グルーブgのエッジが塑性変形を起こす。更に、LPPLの光反射率が低減する。それにより、ウォブル信号とLPP信号とのS/Nが低下し、アドレスの読み取りエラーが増大した。
記録速度の増大に伴う以上の問題を従来の光ディスク記録再生装置で回避するには、記録ストラテジと記録パワー条件とを記録速度に応じ複雑に変化させ、記録マークを整形しなければならない。例えば共通の光ディスクに対し等倍速から4倍速までの記録速度で記録可能とするには、それぞれの記録速度ごとに4種類の記録ストラテジと記録パワー条件とを使い分けなければならない。
しかし、記録ストラテジと記録パワー条件とを記録速度に応じ変化させることは、次の点で問題を生じた。従来の光ディスクに記録された記録ストラテジと記録パワー条件とを初期条件として設定する時、それらに対応する記録速度は新たなデータ記録での記録速度と一般に異なる。従って、初期条件として設定された記録ストラテジと記録パワー条件とは、新たなデータ記録では一般に最適ではない。更に、従来の光ディスクには上記の記録ストラテジと記録パワー条件とに対応する記録速度について情報が記録されていない。従って、初期条件として設定された記録ストラテジと記録パワー条件とに対応する記録速度が、新たなデータ記録での記録速度とはしばしば大きく異なった。それにより、上記の記録ストラテジの補正とOPCとによるデータのエラーレートの低減が困難であった。例えば4倍速記録に対し、等倍速記録での記録ストラテジを初期条件として設定する。その場合、記録パワーがトップパルスでは不足であり、マルチパルスでは過大であった。その過不足の差は一般に大きいので、上記の記録ストラテジの補正では最適化が困難であった。仮にその補正によりデータのエラーレートが許容値以下まで抑え得たとしても、補正すべきパラメータの数が多かった。それ故、記録ストラテジの補正に要する時間が過大になった。その結果、光ディスクへのデータ記録開始が遅かった。
発明の開示
本発明は、等倍速からn倍速までのいずれの記録速度に対しても短時間で記録ストラテジと記録パワーとを最適化し、それにより高速でかつ高品質なデータ記録を可能にした記録可能型光ディスク、光ディスク記録再生装置、及びその記録再生方法の提供を目的とする。
本発明による記録可能型光ディスクは、記録速度情報を、対応する記録ストラテジと記録パワー条件と共に記録する。
記録速度情報とは、データ記録時の光ディスクの回転速度すなわち記録速度を表すデータをいう。例えば、記録速度が標準速度の正整数n倍すなわちn倍速である時、記録速度情報は整数値nであっても良い。
記録ストラテジ(又は記録パルス条件)とは、所定の記録パターンに対応する記録パルスの波形、特に記録パルスの両端の位置を、記録パターンのマーク長とスペース長とに基づき決定するための条件をいう。ここで、記録パターンとは、光ディスクへ書き込むべき記録マークと記録スペースとの順列を示す矩形パルス列をいう。記録パターンでは、パルス幅が記録マークの長さ(マーク長)を示す。更に、一つのパルス後端から次のパルス前端までの間隔(ネゲート時間)が記録スペースの長さ(スペース長)を示す。記録パルスとは、データ記録で用いられるべきレーザパルスを示す矩形パルスをいう。記録パルスはトップパルスとそれに続くマルチパルスとを一般に含む。その他に、トップパルスだけを含み、又はマルチパルスの後にラストパルスを含んでも良い。記録ストラテジに従い、記録パターンの一つのパルスが複数の記録パルスへ一般に分割される。そのとき、記録パルスの幅は記録パターンでのパルス幅より一般に小さい。それにより、レーザ光による熱がレーザ光の照射範囲を超えて拡散するとき、実際のマーク長が記録パターンの対応パルスの幅を超えない。こうして、データ記録では記録ストラテジに従い、記録マークが精度良く成形される。その結果、マークエッジのずれが小さく、データのエラーレートが低減する。
記録パワー条件とは、光ディスクへ書き込まれた記録マークと記録スペースとの順列について、それから読み出されるアナログ信号の品質を表すパラメータと、その順列を書き込んだ時の記録パワーとの対応関係をいう。そのパラメータは好ましくはアナログ信号のβ値である。ここで、アナログ信号のβ値とは、アナログ信号の一周期での極大値a及び極小値bにより次式で定義される:β=(a+b)/(a−b)。β値は、アナログ信号波形の中心レベル((a+b)/2)を振幅(a−b)で規格化したものに相当する。アナログ信号を二値化するとき、通常、その波形の中心レベルを閾値に一致させる。従って、二値化によるデータのエラーレートを低減するには、その閾値からの中心レベルのずれ、すなわちβ値を許容範囲内に抑えなければならない。アナログ信号のβ値は記録マークと記録スペースとのそれぞれの光反射率で決まるので、記録パワーで制御できる。従って、データ記録では記録パワー条件に基づき、許容範囲内のβ値に対応する記録パワーが選択される。
記録ストラテジと記録パワー条件とはいずれも記録速度に応じ一般に変化する。本発明による上記の記録可能型光ディスクは、記録ストラテジと記録パワー条件とを記録速度ごとに、その記録速度を示す記録速度情報に対応づけ記録する。ここで、記録速度別の記録ストラテジと記録パワー条件とは例えば光ディスクの製造時に決定され、その光ディスクへ記録される。その他に、その光ディスクへデータが記録されるごとに、そのときの記録速度情報、記録ストラテジ、及び記録、パワー条件が併せて記録されても良い。
光ディスク記録装置は上記の記録可能型光ディスクへデータを記録するとき、記録速度別の記録ストラテジと記録パワー条件とをその光ディスクから読み出し得る。それにより、光ディスク記録装置は自身の記録速度に適した記録ストラテジと記録パワー条件とを上記の光ディスクから検索できる。その結果、最適な記録ストラテジと記録パワー条件とを短時間で決定できる。
光ディスク再生装置は上記の記録可能型光ディスクからデータを再生するとき、再生対象データについて記録速度情報を読み出し得る。従って、光ディスク再生装置は再生対象データの記録時での記録速度に合わせ、イコライザの補正値と二値化器の閾値とを最適化できる。その結果、データ再生時のエラーレートを低減できる。
上記の記録可能型光ディスクが、記録速度情報を対応する記録ストラテジと記録パワー条件と共に含む記録管理情報、を記録するための記録管理情報領域を有しても良い。ここで、記録管理情報は、データ記録時のドライブ情報、記録ストラテジ、記録パワー条件、及び記録データのファイルごとのアドレス情報を含む。記録管理情報は、例えばDVDではRMA(Recording Management Area)に記録された情報に相当し、特にRMD(Recording Management Data)を含む。記録管理情報は、光ディスクの製造時に記録されても、データ記録ごとに記録されても良い。
光ディスク記録装置は記録可能型光ディスクの装着時、まず記録管理情報を読み出す。従って、上記の記録可能型光ディスクでは記録速度情報が、対応する記録ストラテジと記録パワー条件と共に、光ディスク記録装置への装着時に読み出される。それにより、光ディスク記録装置は、自身の記録速度に適した記録ストラテジと記録パワー条件とを素早く決定できる。
上記の記録可能型光ディスクが、データ記録ごとに記録管理情報を接続領域へ記録しても良い。ここで、接続領域とは、既存のファイルと新たに追加記録されたファイルとの識別情報を記録するための領域をいう。接続領域は、例えばDVD−Rではボーダゾーン(Border Zone)に相当する。
光ディスク再生装置は、上記の記録可能型光ディスクからファイルを再生する時、再生対象ファイルに対応する接続領域を参照する。その接続領域には、再生対象ファイルに関する記録管理情報、特に記録速度情報、記録ストラテジ、及び記録パワー条件が記録される。従って、光ディスク再生装置は再生対象ファイルの記録速度を素早く読み出し得る。更に、その記録速度に合わせ、再生アナログ信号に対する整形パラメータと二値化の閾値とを最適化できる。その結果、再生データのエラーレートが低減する。その上、特に記録時の異なる複数のファイルを連続再生する時、ファイルの切り替えを滑らかにかつ素早く実行できる。
上記の記録可能型光ディスクが接続領域をデータ領域内に含んでも良い。例えば、DVD−Rではデータ領域(又はプログラム領域ともいう)が一般に複数のボーダゾーンで区分けされる。それぞれのボーダゾーンの間には一つのタイトルが記録される。上記の記録可能型光ディスクがDVD−Rである場合、DVDプレーヤは再生対象タイトルに対応するボーダゾーンから、そのタイトルを記録した時の記録速度を素早く読み出す。更に、その記録速度に合わせ、再生アナログ信号に対する整形パラメータと二値化の閾値とを最適化できる。その結果、再生データのエラーレートを低減できる。その上、特に複数のタイトルの連続再生時、タイトル間の切り替えを滑らかにかつ素早く実行できる。
記録管理情報が最適記録パワー校正(OPC)情報を含むとき、上記の記録可能型光ディスクが、OPC情報を記録するためのOPC情報領域を記録管理情報領域内に有し、記録速度情報、記録ストラテジ、及び記録パワー条件の一組をOPC情報内に含んでも良い。
光ディスク記録装置は、データ記録開始時に最適記録パワー校正(OPC:Optimum Power Calibration)を行い、半導体レーザの記録パワーを決定する。ここで、OPCとは、所定のテスト記録マークを光ディスクへ試し書きし、そのテスト記録マークから再生されたアナログ信号のβ値に基づき半導体レーザの記録パワーを校正する操作をいう。OPC情報はOPCに関する情報であり、特にOPC時の記録ストラテジと記録パワー条件とを含む。
上記の記録可能型光ディスクは記録速度情報をOPC情報内に含む。それにより、光ディスク記録装置が上記の記録可能型光ディスクから記録速度情報をOPC情報として読み出し得る。従って、光ディスク記録装置はOPC時、記録速度に適した記録ストラテジと記録パワー条件とを素早く決定できる。
上記の記録可能型光ディスクでは、記録管理情報領域が複数のブロックを含み、記録速度情報、記録ストラテジ、及び記録パワー条件の一組が、データ記録ごとに別のブロックに記録されても良い。それにより、光ディスク記録装置が、特定の記録速度情報に対応する記録ストラテジと記録パワー条件とを容易にかつ素早く読み出し得る。
上記の記録可能型光ディスクでは更に、ブロックのそれぞれが16個のセクタを含み、記録速度情報、記録ストラテジ、及び記録パワー条件の一組が、セクタの一つへ記録されても良い。上記の記録可能型光ディスクが例えばDVDである時、その記録可能型光ディスクは規格上の物理フォーマットとして複数のブロックを含む。更に、一つのブロックは16個のセクタを含む。光ディスク記録装置は記録対象データをセクタごとに扱う。従って、OPC情報を一つのセクタへ記録するとき、光ディスク記録装置がOPC情報を扱いやすい。
上記の記録可能型光ディスクでは、記録パターンと記録パワーとの対応情報を記録パワー条件が含んでも良い。その対応情報とは、記録パターンにより示される記録マークと記録スペースとのそれぞれについて記録パワーの分布を示す情報をいう。その対応情報は好ましくは、記録パターンの特定部分に対応する記録パルスに対し第一の記録パワーを指定し、かつ他の記録パルスに対しその第一の記録パワーより小さい第二の記録パワーを指定するための情報を含む。その情報は例えば、第一の記録パワーと第二の記録パワーとの差(以下、付加記録パワーという)、及び第二の記録パワーの対である。その他に、付加記録パワーと第一の記録パワーとの比、及び第一の記録パワーの対であっても良い。更に、第一の記録パワー自体と第二の記録パワーとの対であっても良い。それらの情報から、第一の記録パワーと第二の記録パワーとが容易に算出される。
一定の記録パターンに対し一定の記録ストラテジで記録パルスを決めるとき、記録速度の増大と共に記録マークの歪みが次のように増大する。記録速度が大きいほど、レーザパルスの立ち上がりは大きく遅れる。それにより、記録マークの前端部が細く歪む。一方、記録マークの中央部から後端部まででは記録パルスの間隔が小さい。それ故、レーザ光による熱が過剰に蓄積される。それにより、記録マークの後半部が過大に拡がる。記録マークの歪みでマークエッジがずれるとき、データのエラーレートが増大する。
記録マークの上記の歪みを低減するには、記録速度の増大に伴い、記録マークの前端部ではレーザのパワーを高め又はレーザパルスの立ち上がりを早め、後半部ではレーザ光による熱量を抑えねばならない。そのような記録パルスの調節は、記録ストラテジの補正だけでは複雑でかつ困難である。上記の記録可能型光ディスクでは、記録パワー条件が記録パターンと記録パワーとの対応情報を含む。従って、光ディスク記録装置はその対応情報に基づき記録パターンの部分ごとに記録パワーを変化させ、記録マークの歪みを容易に低減できる。
例えば、記録マークの前端部に対応する記録パルスに対し第一の記録パワーを設定しても良い。そのとき、記録マークの前端部では、レーザパルスの立ち上がりの遅れによるパワー不足が第一の記録パワーの増大で補償される。一方、記録マークの後半部では、第二の記録パワーの低減でレーザ光による過熱が抑えられる。
更に、記録マークの後端部に対応する記録パルスに対し第一の記録パワーを設定しても良い。それにより、記録マークの後半部での過熱を回避する目的で第二の記録パワーが抑制されるとき、比較的長い記録マークの後端部でレーザ光のパワー不足が補償される。その結果、記録マークの後側のマークエッジがずれない。
本発明による光ディスク記録装置は、記録速度情報を記録した記録速度情報領域と、記録速度情報に対応する記録ストラテジを記録した記録ストラテジ領域と、を含む記録可能型光ディスクへデータを光学的に記録するための光ディスク記録装置であり、
(A)その記録可能型光ディスクへレーザ光を所定のパワーで照射するための半導体レーザ;
(B)半導体レーザから所定の再生パワーで出射されかつ記録可能型光ディスクで反射されたレーザ光を検出し、アナログ信号へ変換するための光検出器;
(C)そのアナログ信号をディジタル信号へ変換するためのアナログ/ディジタル(AD)変換器;
(D)そのディジタル信号から記録速度情報を復調し、復調記録速度情報として出力するための記録速度情報復調部;
(E)記録速度を設定し、設定記録速度情報として出力するための記録速度設定部;
(F)復調記録速度情報と設定記録速度情報とを比較するための記録速度比較部;
(G)記録速度比較部が復調記録速度情報と設定記録速度情報との一致を検出した時、復調記録速度情報に対応する記録ストラテジを上記のディジタル信号から復調するための記録ストラテジ復調部;
(H)記録対象のデータに相当する記録パターンを決定するための記録パターン決定部;
(I)記録ストラテジに従い、記録パターンを記録パルスへ変換するための記録パルス決定部;
(J)上記のアナログ信号に基づきOPCを実行し、半導体レーザの記録パワーを決定するための記録パワー決定部;及び、
(K)記録パルスと記録パワーとに従い半導体レーザを駆動するためのレーザ駆動部;
を有する。
上記の光ディスク記録装置はデータ記録時、記録対象光ディスクから記録ストラテジを記録速度別に読み出し得る。それにより、設定記録速度に適した記録ストラテジをその光ディスクから検索できる。その結果、上記の光ディスク記録装置は最適な記録ストラテジを短時間で決定できる。
上記の光ディスク記録装置が、記録速度情報と記録ストラテジとの対応表を記憶したメモリ、を更に有しても良い。設定記録速度に対応する記録ストラテジが記録対象光ディスクに記録されていないときでも、この光ディスク記録装置はメモリの対応表から設定記録速度に対応する記録ストラテジを選択できる。
上記の光ディスク記録装置が、
AD変換器から出力されたディジタル信号について、エッジシフトを検出するためのエッジシフト検出部;及び、
そのディジタル信号とエッジシフトとに基づき記録ストラテジを補正し、補正されたその記録ストラテジを記録パルス決定部へ出力するための記録ストラテジ補正部;
を更に有しても良い。それにより、この光ディスク記録装置は記録ストラテジを以下のように補正できる:まず、記録パルス決定部がテスト記録パターンからテスト記録パルスを記録ストラテジに従い決定する。半導体レーザがそのテスト記録パルスと実質的に同形なレーザパルスを所定の記録パワーで、記録対象光ディスクの記録層に対し照射する。それにより、テスト記録パターンに対応する記録マーク列(以下、テスト記録マークという)が、その光ディスクの記録層に作成される。その後、そのテスト記録マークに対し半導体レーザから再生パワーのレーザを照射し、その反射光を光検出器で検出する。光検出器は検出された反射光に基づきアナログ信号を再生する。AD変換器はそのアナログ信号をディジタル信号へ変換する。その時、エッジシフト検出部がそのディジタル信号とクロック信号との位相差、すなわちエッジシフトを検出する。記録ストラテジ補正部は検出されたエッジシフトに基づき、記録ストラテジを所定の補正値だけ補正する。テスト記録マークから再生されるデータについて、エッジシフトが所定の許容値以下に抑えられるまで、上記の補正が繰り返される。こうして、実際のデータ記録時の条件に応じ、記録ストラテジが最適化される。その結果、記録対象光ディスクに記録されたデータではエラーレートが低減する。上記の光ディスク記録装置は特に、補正開始時の記録ストラテジを設定記録速度に応じ設定できる。従って、上記の記録ストラテジの補正を確実にかつ短時間で実行できる。
上記の光ディスク記録装置が、
AD変換器から出力されたディジタル信号について、ブロックエラーレートを検出するためのブロックエラーレート検出部;及び、
そのディジタル信号とブロックエラーレートとに基づき記録ストラテジを補正し、補正されたその記録ストラテジを記録パルス決定部へ出力するための記録ストラテジ補正部;
を更に有しても良い。それにより、上記の記録ストラテジの補正時、テスト記録マークから再生されたディジタル信号を、エッジシフトに代え、ブロックエラーレートで評価しても良い。すなわち、ブロックエラーレートが所定の許容値以下に抑えられるまで、上記の記録ストラテジの補正が繰り返されても良い。こうして、実際のデータ記録時の条件に応じ、記録ストラテジを最適化できる。その結果、記録対象光ディスクに記録されたデータではエラーレートが低減する。上記の光ディスク記録装置は特に、補正開始時の記録ストラテジを設定記録速度に応じ設定できる。従って、上記の記録ストラテジの補正を確実にかつ短時間で実行できる。
上記の光ディスク記録装置が、データの記録時での記録ストラテジと設定記録速度情報とを対応させ、記録可能型光ディスクの記録ストラテジ領域と記録速度情報領域とへそれぞれ記録しても良い。すなわち、記録対象光ディスクには、実際のデータ記録で採用された記録ストラテジがそのときの記録速度と共に記録される。それにより、その光ディスクに対し同じ記録速度で再びデータを記録するとき、その光ディスクに記録された記録ストラテジを採用できる。こうして、データ記録時での記録ストラテジの最適化を容易にかつ素早く実現できる。
本発明の別の観点による光ディスク記録装置は、記録速度情報を記録した記録速度情報領域と、記録速度情報に対応する記録パワー条件を記録した記録パワー条件領域と、を含む記録可能型光ディスクへ、データを光学的に記録するための光ディスク記録装置であり、
(A)その記録可能型光ディスクへレーザ光を所定のパワーで照射するための半導体レーザ;
(B)半導体レーザから所定の再生パワーで出射されかつ記録可能型光ディスクで反射されたレーザ光を検出し、アナログ信号へ変換するための光検出器;
(C)そのアナログ信号をディジタル信号へ変換するためのAD変換器;
(D)そのアナログ信号のβ値を計測するためのβ値計測部;
(E)ディジタル信号から記録速度情報を復調し、復調記録速度情報として出力するための記録速度情報復調部;
(F)記録速度を設定し、設定記録速度情報として出力するための記録速度設定部;
(G)復調記録速度情報と設定記録速度情報とを比較するための記録速度比較部;
(H)記録速度比較部が復調記録速度情報と設定記録速度情報との一致を検出した時、復調記録速度情報に対応する記録パワー条件を上記のディジタル信号から復調するための記録パワー条件復調部;
(I)記録対象データに相当する記録パターンを決定するための記録パターン決定部;
(J)その記録パターンから記録パルスを決定するための記録パルス決定部;
(K)上記の記録パワー条件とβ値とに基づきOPCを実行し、半導体レーザの記録パワーを決定するための記録パワー決定部;及び、
(L)上記の記録パルスと記録パワーとに従い半導体レーザを駆動するためのレーザ駆動部;
を有する。
その光ディスク記録装置は、記録パワー決定部によるOPCで得られた新たな記録パワー条件と設定記録速度情報とを対応させ、上記の記録可能型光ディスクの記録パワー条件領域と記録速度情報領域とへそれぞれ記録する。上記の光ディスク記録装置は更に、データ記録時、記録対象光ディスクから記録パワー条件を記録速度別に読み出し得る。それにより、設定記録速度に適した記録パワー条件をその光ディスクから検索できる。その結果、上記の光ディスク記録装置は最適な記録パワーを確実にかつ短時間で決定できる。
本発明の更に別の観点による光ディスク記録装置は、記録可能型光ディスクへデータを光学的に記録するための光ディスク記録装置であり、
(A)その記録可能型光ディスクへレーザ光を所定のパワーで照射するための半導体レーザ;
(B)半導体レーザから所定の再生パワーで出射されかつ記録可能型光ディスクで反射されたレーザ光を検出し、アナログ信号へ変換するための光検出器;
(C)記録対象データに相当する記録パターンを決定するための記録パターン決定部;
(D)所定の記録ストラテジに従い、記録パターンを記録パルスへ変換するための記録パルス決定部;
(E)上記のアナログ信号に基づきOPCを実行し、(a)記録パターンの特定部分に対応する記録パルスに対し第一の記録パワーを、(b)他の記録パルスに対し第一の記録パワーより小さい第二の記録パワーを、それぞれ半導体レーザの記録パワーとして決定するための記録パワー決定部;及び、
(F)上記の記録パルスと記録パワーとに従い半導体レーザを駆動するためのレーザ駆動部;
を有する。
記録速度の増大と共に、記録マークの歪みは上記のように増大する。すなわち、記録マークの前端部が細く歪み、後半部が過大に拡がる。上記の光ディスク記録装置は第一の記録パワーと第二の記録パワーとを別々に調節し、記録マークの上記の歪みを容易に低減できる。
上記の光ディスク記録装置は例えば、記録マークの前端部に対応する記録パルスに対し第一の記録パワーを設定しても良い。そのとき、記録マークの前端部では、レーザパルスの立ち上がりの遅れによるパワー不足が第一の記録パワーの増大で補償される。一方、記録マークの後半部では、第二の記録パワーの低減でレーザ光による過熱が抑えられる。
更に、記録マークの後端部に対応する記録パルスに対し第一の記録パワーを設定しても良い。それにより、記録マークの後半部での過熱を回避する目的で第二の記録パワーが抑制されるとき、比較的長い記録マークの後端部でレーザ光のパワー不足が補償される。
こうして、記録速度の増大に関わらず、記録マークの成形精度が高く維持される。それ故、上記の光ディスク記録装置は高速なデータ記録について、データのエラーレートを低く維持できる。
上記の光ディスク記録装置は、記録速度情報、第一の記録パワー、及び第二の記録パワーの間の対応表を記憶するためのメモリ、を更に有しても良い。その対応表は例えば、付加記録パワーと第二の記録パワーとを含む。その他に、付加記録パワーと第二の記録パワーとの比、及び第二の記録パワーを含んでも良い。更に、第一の記録パワー自体と第二の記録パワーとを含んでも良い。上記の光ディスク記録装置は、データ記録時その対応表を参照し、実際の記録速度に適した第一の記録パワーと第二の記録パワーとを容易にかつ素早く決定できる。
上記の光ディスク記録装置は、
(A)上記のアナログ信号のβ値を計測するためのβ値計測部;
(B)そのアナログ信号の変調度を計測するための変調度計測部;及び、
(C)そのβ値と変調度とに基づき記録パワーを補正するための記録パワー補正部;
を更に有しても良い。ここで、アナログ信号の変調度とは、アナログ信号の一周期での極大値とその周期での振幅との比をいう。具体的には、アナログ信号の一周期での極大値aと極小値bとにより次式で表される:変調度=(a−b)/a。記録マークの上記の歪みが増大するとき、例えば記録スペースへ過剰な熱が伝搬し、記録スペースが狭まり、平均的な光反射率が低下する。それにより、その記録マーク列から再生されるアナログ信号では全体のレベルが低下し、変調度が増大する。従って、アナログ信号の変調度は、記録マークの歪みを表すパラメータとして利用できる。
上記の光ディスク記録装置はβ値に基づきOPCを実行する時、変調度に基づき第一の記録パワーと第二の記録パワーとの調節を併せて実行する。それにより、β値と変調度とが所定の許容範囲内に収まるように記録パワーを補正する。その結果、記録マークの歪みを低減できるので、高速なデータ記録でのエラーレートを低減できる。
記録可能型光ディスクが、例えばDVD−R及びDVD−RWのようにランドプリピット(LPP)を含むとき、上記の光ディスク記録装置が、
(A)上記のアナログ信号のβ値を計測するためのβ値計測部;
(B)LPPからのLPP信号をそのアナログ信号から検出し、そのLPP信号についてジッタとブロックエラーレートとのいずれかを更に検出するためのLPPエラー検出部;及び、
(C)そのジッタとブロックエラーレートとのいずれかに基づき記録パワーを補正するための記録パワー補正部;
を更に有しても良い。ここで、記録可能型光ディスクのLPPとは、グルーブ近傍のランドに所定の間隔で設けられた小領域をいう。LPPには光ディスクの製造時、所定の信号が書き込まれる。その信号をLPP信号という。LPP信号は例えばグルーブトラックのアドレス情報を含む。
高速なデータ記録時、記録マークの上記の歪みが増大する。それにより、記録マークの範囲がLPPにまで拡がるとき、記録マークの歪みの原因である過剰な熱がLPP上のデータを破壊する。更に、LPPそのものを塑性変形させる。そのとき、LPP信号のS/Nが減少する。従って、LPP信号のジッタ及びブロックエラーレートはいずれも、記録マークの歪みを表すパラメータとして利用できる。
上記の光ディスク記録装置はβ値に基づきOPCを実行する時、LPP信号のジッタ又はブロックエラーレートに基づき、第一の記録パワーと第二の記録パワーとの調節を併せて実行する。それにより、β値と、ジッタ又はブロックエラーレートのいずれかとが所定の許容範囲内に収まるように記録パワーを補正する。その結果、記録マークの上記の歪みを低減できるので、高速なデータ記録でのエラーレートを低減できる。
記録可能型光ディスクが、記録速度情報を記録した記録速度情報領域と、記録速度情報に対応する記録パワー条件を記録した記録パワー条件領域と、を有し、かつ、記録パワー条件が第一の記録パワーと第二の記録パワーとを含むとき、上記の光ディスク記録装置では、
(A)記録パワー決定部が、所定の記録速度に対応する第一の記録パワーと第二の記録パワーとを記録可能型光ディスクから読み出し、
(B)記録パワー決定部により決定された第一の記録パワーと第二の記録パワーとの対が、OPCで得られた新たな記録パワー条件に含まれ、その新たな記録パワー条件が上記の記録速度を示す記録速度情報と対応し、記録可能型光ディスクの記録パワー条件領域と記録速度情報とへそれぞれ記録されても良い。すなわち、記録対象光ディスクには、実際のデータ記録で利用された記録パワー条件、特に第一の記録パワーと第二の記録パワーとがそのときの記録速度と共に記録される。具体的には例えば、付加記録パワーと第二の記録パワーとの対が記録される。その他に、付加記録パワーと第二の記録パワーとの比、及び第二の記録パワーの対が記録されても良い。更に、第一の記録パワー自体と第二の記録パワーとの対が記録されても良い。それにより、その光ディスクに対し同じ記録速度で再びデータを記録するとき、その光ディスクに記録された記録パワー条件を採用できる。こうして、データ記録時での記録パワーの最適化を容易にかつ素早く実現できる。
本発明による光ディスク再生装置は、
(A)データ記録時の記録速度情報を記録した光ディスクへ、レーザ光を所定の再生パワーで照射するための半導体レーザ;
(B)その光ディスクで反射されたレーザ光を検出し、アナログ信号へ変換するための光検出器;
(C)そのアナログ信号の周波数特性による歪みを所定の補正値で補償するためのイコライザ;
(D)イコライザにより補償されたアナログ信号を所定の閾値で二値化し、ディジタル信号へ変換するための二値化部;
(E)そのディジタル信号から記録速度情報を復調し、復調記録速度情報として出力するための記録速度情報復調部;
(F)復調記録速度情報に応じ、イコライザの補正値を決定するための補正値決定部;及び、
(G)復調記録速度情報に応じ、二値化部の閾値を決定するための閾値決定部;
を有する。
光ディスクの記録マークの形は一般に記録速度に依存する。特に、一定の記録パターンに対し記録マークが記録速度の増大と共に歪む。それ故、それぞれの記録マークから再生されるアナログ信号の振幅及び周波数特性が、記録速度に依存し異なる。
上記の光ディスク再生装置は、再生対象光ディスクのデータについて、その記録時の記録速度をその光ディスクから読み出し得る。更に、その記録速度に応じ、イコライザの補正値と二値化部の閾値とを決定する。それにより、データの再生時、記録マークの歪みに起因する再生アナログ信号の波形の鈍りと中心レベルの閾値からのずれとを補償できる。その結果、再生データのエラーレートを低減できる。
記録可能型光ディスクへの本発明によるデータ記録方法は、記録速度情報を記録した記録速度情報領域と、記録速度情報に対応する記録ストラテジを記録した記録ストラテジ領域と、を含む記録可能型光ディスクへデータを光学的に記録する方法であり、
(A)記録速度を設定し、設定記録速度情報として出力するステップ;
(B)記録可能型光ディスクから記録速度情報を光学的に読み出して復調し、復調記録速度情報として出力するステップ;
(C)設定記録速度情報と復調記録速度情報とを比較するステップ;
(D)設定記録速度情報と復調記録速度情報との一致時、復調記録速度情報に対応する記録ストラテジを記録可能型光ディスクから光学的に読み出すステップ;
(E)OPCを実行し、半導体レーザの記録パワーを決定するステップ;及び、
(F)上記の記録ストラテジに従い、上記の記録速度と記録パワーとで記録対象データを記録するステップ;
を有する。
上記のデータ記録方法では、記録対象光ディスクから記録ストラテジを記録速度別に読み出し得る。それにより、設定記録速度に適した記録ストラテジをその光ディスクから検索できる。その結果、最適な記録ストラテジが短時間で決定される。
上記のデータ記録方法が、メモリに記憶された記録速度情報と記録ストラテジとの対応表を参照し、設定記録速度情報に対応する記録ストラテジをそのメモリから読み出すステップ、を更に有しても良い。設定記録速度に対応する記録ストラテジが記録対象光ディスクに記録されていないときでも、メモリの対応表から設定記録速度に対応する記録ストラテジを選択できる。
上記のデータ記録方法では、OPCが、
(A)所定の記録ストラテジをテスト記録ストラテジとして決定するサブステップ;
(B)そのテスト記録ストラテジに従い、所定のテスト記録パターンをテスト記録パルスへ変換するサブステップ;
(C)そのテスト記録パルスに従い半導体レーザを駆動し、上記のテスト記録パターンに対応する記録マークの列を記録可能型光ディスクの記録層に形成するサブステップ;
(D)その記録マークの列へ半導体レーザからレーザ光を所定の再生パワーで照射し、その反射光を光検出器で検出しアナログ信号へ変換するサブステップ;
(E)そのアナログ信号をディジタル信号へ変換するサブステップ;
(F)そのディジタル信号についてエッジシフトとブロックエラーレートとのいずれかを検出するサブステップ;及び、
(G)検出されたエッジシフトとブロックエラーレートとのいずれかに基づき、テスト記録ストラテジを補正するサブステップ;
を有しても良い。
そのデータ記録方法では、テスト記録パターンに対応するテスト記録マークが記録対象光ディスクの記録層に実際に試し書きされる。更に、そのテスト記録マークから再生されるディジタル信号について、エッジシフト又はブロックエラーレートが検出される。その検出されたエッジシフト又はブロックエラーレートに基づき、記録ストラテジが所定の補正値だけ補正される。テスト記録マークからの再生データについて、エッジシフト又はブロックエラーレートが所定の許容値以下に抑えられるまで、上記の補正が繰り返される。こうして、実際のデータ記録時の条件に応じ、記録ストラテジが最適化される。その結果、記録対象光ディスクに記録されたデータではエラーレートが低減する。
上記のデータ記録方法では特に、補正開始時の記録ストラテジが設定記録速度に応じ設定され得る。従って、上記の記録ストラテジの補正が確実にかつ短時間で実行され得る。
上記のデータ記録方法が、記録パワーに対応するテスト記録ストラテジと設定記録速度情報とを互いに対応させ、記録可能型光ディスクの記録ストラテジ領域と記録速度情報領域とへそれぞれ記録するステップ、を更に有しても良い。すなわち、記録対象光ディスクには、実際のデータ記録で採用された記録ストラテジがそのときの記録速度と共に記録される。それにより、その光ディスクに対し同じ記録速度で再びデータを記録するとき、その光ディスクに記録された記録ストラテジを採用できる。こうして、データ記録時での記録ストラテジの最適化が容易にかつ素早く実現され得る。
本発明の別の観点による記録可能型光ディスクへのデータ記録方法は、記録速度情報を記録した記録速度情報領域と、記録速度情報に対応する記録パワー条件を記録した記録パワー条件領域と、を含む記録可能型光ディスクへデータを光学的に記録する方法であり、
(A)記録速度を設定し、設定記録速度情報として出力するステップ;
(B)記録可能型光ディスクから記録速度情報を光学的に読み出して復調し、復調記録速度情報として出力するステップ;
(C)設定記録速度情報と復調記録速度情報とを比較するステップ;
(D)設定記録速度情報と復調記録速度情報との一致時、復調記録速度情報に対応する記録パワー条件を記録可能型光ディスクから光学的に読み出すステップ;
(E)その記録パワー条件に基づきOPCを実行し、半導体レーザの記録パワーを決定するステップ;
(F)OPCにより決定された記録パワーで、記録対象データを記録可能型光ディスクへ記録するステップ;及び、
(G)上記のOPCにより得られた新たな記録パワー条件と設定記録速度情報とを互いに対応させ、記録可能型光ディスクの記録パワー条件領域と記録速度情報領域とへそれぞれ記録するステップ;
を有する。
上記のデータ記録方法では、記録対象光ディスクから記録パワー条件を記録速度別に読み出し得る。それにより、設定記録速度に適した記録パワー条件をその光ディスクから検索できる。その結果、上記のデータ記録方法では、最適な記録パワーが確実にかつ短時間で決定され得る。
本発明の更に別の観点による記録可能型光ディスクへのデータ記録方法は、
(A)記録対象データに相当する記録パターンを決定するステップ;
(B)所定の記録ストラテジに従い、上記の記録パターンを記録パルスへ変換するステップ;
(C)OPCを実行し、(a)記録パターンの特定部分に対応する記録パルスに対し第一の記録パワーを、(b)他の記録パルスに対し第一の記録パワーより小さい第二の記録パワーを、半導体レーザの記録パワーとしてそれぞれ決定するステップ;及び、
(D)上記の記録パルスと記録パワーとに従い半導体レーザを駆動し、記録対象データを記録可能型光ディスクへ記録するステップ;
を有する。
記録速度の増大と共に、記録マークの歪みは上記のように増大する。すなわち、記録マークの前端部が細く歪み、後半部が過大に拡がる。上記のデータ記録方法では第一の記録パワーと第二の記録パワーとが別々に調節され、記録マークの上記の歪みを容易に低減できる。
上記のデータ記録方法では例えば、記録マークの前端部に対応する記録パルスに対し第一の記録パワーが設定されても良い。そのとき、記録マークの前端部では、レーザパルスの立ち上がりの遅れによるパワー不足が第一の記録パワーの増大で補償される。一方、記録マークの後半部では、第二の記録パワーの低減でレーザ光による過熱が抑えられる。
更に、記録マークの後端部に対応する記録パルスに対し第一の記録パワーが設定されても良い。それにより、記録マークの後半部での過熱を回避する目的で第二の記録パワーが抑制されるとき、比較的長い記録マークの後端部でレーザ光のパワー不足が補償される。
こうして、記録速度の増大に関わらず、記録マークの成形精度が高く維持される。それ故、上記のデータ記録方法では高速なデータ記録について、データのエラーレートが低く維持され得る。
上記のデータ記録方法は、メモリに記憶された記録速度情報、第一の記録パワー、及び第二の記録パワーの間の対応表を参照し、所定の記録速度に対応する第一の記録パワーと第二の記録パワーとを上記のメモリから読み出すステップ、を更に有しても良い。その対応表は例えば、付加記録パワーと第二の記録パワーとを含む。その他に、付加記録パワーと第二の記録パワーとの比、及び第二の記録パワーを含んでも良い。更に、第一の記録パワー自体と第二の記録パワーとを含んでも良い。それにより、データ記録時、実際の記録速度に適した第一の記録パワーと第二の記録パワーとが容易にかつ素早く決定され得る。
上記のデータ記録方法では、OPCが、
(A)所定の記録ストラテジに従い所定のテスト記録パターンをテスト記録パルスへ変換するサブステップ;
(B)(a)そのテスト記録パターンの特定部分に対応するテスト記録パルスに対し第一の記録パワーを、(b)他のテスト記録パルスに対し第二の記録パワーを、半導体レーザのテスト記録パワーとしてそれぞれ設定するサブステップ;
(C)上記のテスト記録パルスとテスト記録パワーとに従い半導体レーザを駆動し、上記のテスト記録パターンに対応する記録マークの列を記録可能型光ディスクの記録層に形成するサブステップ;
(D)その記録マークの列へ半導体レーザからレーザ光を所定の再生パワーで照射し、その反射光を光検出器で検出しアナログ信号へ変換するサブステップ;
(E)そのアナログ信号のβ値を計測するサブステップ;
(F)そのアナログ信号の変調度を計測するサブステップ;及び、
(G)上記のβ値と変調度とに基づき第一の記録パワーと第二の記録パワーとを補正するサブステップ;
を有しても良い。
上記のデータ記録方法では、β値に基づきOPCが実行される時、変調度に基づき第一の記録パワーと第二の記録パワーとの調節が併せて実行される。それにより、β値と変調度とが所定の許容範囲内に収まるように記録パワーが補正される。その結果、記録マークの上記の歪みを低減できるので、高速なデータ記録でのエラーレートを低減できる。
記録可能型光ディスクが、例えばDVD−R及びDVD−RWのようにLPPを含むとき、上記のデータ記録方法では、OPCが、
(A)所定の記録ストラテジに従い所定のテスト記録パターンをテスト記録パルスへ変換するサブステップ;
(B)(a)そのテスト記録パターンの特定部分に対応するテスト記録パルスに対し第一の記録パワーを、(b)他のテスト記録パルスに対し第二の記録パワーを、半導体レーザのテスト記録パワーとしてそれぞれ設定するサブステップ;
(C)上記のテスト記録パルスとテスト記録パワーとに従い半導体レーザを駆動し、上記のテスト記録パターンに対応する記録マークの列を形成するサブステップ;
(D)その記録マークの列へ半導体レーザからレーザ光を所定の再生パワーで照射し、その反射光を光検出器で検出しアナログ信号へ変換するサブステップ;
(E)そのアナログ信号のβ値を計測するサブステップ;
(F)LPPからのLPP信号をそのアナログ信号から検出し、そのLPP信号についてジッタとブロックエラーレートとのいずれかを計測するサブステップ;並びに、
(G)上記のβ値、及び、上記のジッタとブロックエラーレートとのいずれか、に基づき、第一の記録パワーと第二の記録パワーとを補正するサブステップ;
を更に有しても良い。
上記のデータ記録方法では、β値に基づきOPCが実行される時、LPP信号のジッタ又はブロックエラーレートに基づき、第一の記録パワーと第二の記録パワーとの調節が併せて実行される。それにより、β値と、ジッタ又はブロックエラーレートのいずれかとが所定の許容範囲内に収まるように記録パワーが補正される。その結果、記録マークの上記の歪みを低減できるので、高速なデータ記録でのエラーレートを低減できる。
記録可能型光ディスクが、記録速度情報を記録した記録速度情報領域と、記録速度情報に対応する記録パワー条件を記録した記録パワー条件領域と、を有し、かつ、記録パワー条件が第一の記録パワーと第二の記録パワーとを含むとき、上記のデータ記録方法が、
(A)所定の記録速度に対応する第一の記録パワーと第二の記録パワーとを記録可能型光ディスクから読み出すステップ;及び、
(B)OPCで決定された第一の記録パワーと第二の記録パワーとの対を、そのOPCで得られた新たな記録パワー条件へ組み入れ、上記の記録速度を示す記録速度情報とその新たな記録パワー条件とを互いに対応させ、記録可能型光ディスクの記録速度情報と記録パワー条件領域とへそれぞれ記録するステップ;
を更に有しても良い。すなわち、記録対象光ディスクには、実際のデータ記録で利用された記録パワー条件、特に第一の記録パワーと第二の記録パワーとがそのときの記録速度と共に記録される。具体的には例えば、付加記録パワーと第二の記録パワーとの対が記録される。その他に、付加記録パワーと第二の記録パワーとの比、及び第二の記録パワーの対が記録されても良い。更に、第一の記録パワー自体と第二の記録パワーとの対が記録されても良い。それにより、その光ディスクに対し同じ記録速度で再びデータを記録するとき、その光ディスクに記録された記録パワー条件を採用できる。こうして、データ記録時での記録パワーの最適化が容易にかつ素早く実現され得る。
発明の新規な特徴は添付の請求の範囲に特に記載したものに他ならないが、構成及び内容の双方に関して本発明は、他の目的や特徴と合わせて図面と共に以下の詳細な説明を読むことにより、より良く理解され評価されるであろう。
発明を実施するための最良の形態
本発明の最良の実施形態について、好ましい実施例を以下に幾つか示し、図を参照しながら説明する。
《実施例1》
本発明の実施例1による記録可能型光ディスクであるDVD−R30について、以下説明する。図1の(a)はDVD−R30の全体の外観と、DVD−Rレコーダのピックアップ1からのレーザ光R1の照射の様子とを示す斜視図である。図1の(b)は、図1の(a)の破線で囲まれた小領域Aを裏面から見たときの拡大図である。図1の(b)では、DVD−R30の表面に垂直で、かつ半径方向に対し平行な断面Bも合わせて示される。
DVD−R30はDVD−R一般用規格(DVD−R for General Ver.2.0)に準拠し、直径約120mm、厚さ約1.2mmのディスクである。ディスク基板70は厚さ約0.6mmであり、ポリカーボネート製である。ディスク基板70の表面はグルーブ71を有する。グルーブ71はディスク基板70と同軸の螺旋状の溝である。グルーブ71は横方向に細かく波打つ形状、すなわちウォブル71aを有する。ディスク基板70の表面の内、グルーブ71の間の部分をランド72という。ランド72にはランドプリピット(LPP:Land Pri−Pit)77という小さな溝が、ウォブル71aの16周期ごとに一つ〜三つずつ設置される。特に、一周期のウォブル71aの内、ディスク基板70の半径方向で最も外側の部分(以下、ウォブル71aの頂点という)の近傍に、LPP77は位置する。LPP77とその最近のグルーブ71とはごくわずかな距離だけ離れ、又は接触する。ディスク基板70の周方向でのLPP77の長さは上記の規格により規定される。
ディスク基板70の表面には薄い記録層73がある。記録層73は有機色素を含む。その有機色素は好ましくは紫色系である。特にグルーブ71上の記録層73に対し、ピックアップ1の半導体レーザからパワー約30mWの強いレーザ光R1、好ましくは赤色レーザ光を照射する。そのときレーザ光R1を照射された記録層73の部分73aでは有機色素が分解し、特にその光吸収特性を変化させる。それにより、その部分73aでは光反射率が他の部分より低下する。こうして、記録マーク78がグルーブ71上に形成される。一方、グルーブ71の記録マーク78間の表面部分79は元の高い光反射率を維持し、記録スペースとみなされる。
ディスク基板70では記録マーク78近傍が、記録マーク形成時の温度上昇により不可逆に変形する。従って、DVD−R30では、一旦形成された記録マーク78を消去することができない。それ故、DVD−R30では、記録マーク78の形成によるデータの書き込みが一度だけ可能である。
反射層74は記録層73上の薄膜であり、光反射率の高い金属、好ましくは金から成る。オーバーコート層及び接着層75は反射層74上を覆い、グルーブ71とランド72との凹凸を平らに均し、ディスク基板70と支持板76とを密に接着する。支持板76は厚さ約0.6mmのディスクであり、ポリカーボネート製である。
DVD−R30では、ディジタルデータが8−16変換で変調され、マークエッジ記録方式に従い記録される。8−16変換により、記録データは「1」に続き「0」を少なくとも二つ必ず含む。DVD−R30では、マークエッジ(記録マーク78と記録スペース79との境界)が記録データの「0」から「1」への反転を表す。その結果、最短の記録マーク78(長さ約0.40μm)は3ビットのデータに相当する。最短の記録スペース79も同様である。以下、グルーブ71上の記録領域すなわちグルーブトラックについて、データ1ビット当たりの長さを1Uと表す。特に、最短の記録マーク78の長さは3Uである。
グルーブトラックには、長さ1488Uの連続領域ごとに一つのシンクフレームが割り当てられる。一つのシンクフレームには、4バイトの同期信号と182バイトのデータとが記録される。
ウォブル71aの一周期は186Uに等しい。従って、一つのシンクフレーム当たり8周期のウォブル71aが含まれる。シンクフレームの先頭はウォブル71aの頂点に一致するように決められる。
グルーブトラックの連続した26シンクフレームを1セクタという。1セクタには182バイト×26のデータが記録される。DVD−Rでは、8−16変換で変調されたデータが記録される。それ故、実質的に記録可能なデータ量は半減し、1セクタ当たり182バイト×13である。更に、DVDの論理フォーマットでは、それぞれのセクタ内のデータが、セクタID(4バイト)、セクタIDの誤り訂正符号(2バイト)、リザーブ領域(6バイト)、誤り検出符号(4バイト)、内パリティ符号(10バイト×13)、及び外パリティ符号(172バイト)を含む(括弧内の数値はそれぞれのデータ量を示す)。従って、それらを除く実質的に記録可能なデータは、1セクタ当たり2048バイト=2KBである。
グルーブトラックの連続した16セクタを1ECCブロックという。ここで、ECCは誤り訂正符号(Error Correction Code)の略である。DVD−Rの論理フォーマットでは、実質的に記録可能なデータは1ECCブロック当たり2KB×16=32KBである。
LPP77上には、DVD−R30の製造時、所定のLPP信号が記録される。LPP信号は例えば、データ記録及び再生時にシンクフレームとの同期を取るための同期信号を含む。その他に、近接のグルーブトラックについて、シンクフレームのアドレス情報を含む。
図2はDVD−R30の記録領域全体とその中の記録管理情報領域(RMA:Recording Management Area)A11との物理フォーマットを示す。DVD−R30の記録領域全体はディスクの内周部から順に、R−情報領域A1、リードインエリアA2、データ領域A3、及びリードアウトエリアA4に分割される。それぞれの領域は整数個のECCブロックから成り、LPP77(図1参照)により識別される。
R−情報領域A1は、記録パワー校正領域(PCA:Power Calibration Area)A10とRMA A11とを含む。PCA A10は、後述の記録ストラテジの補正時及び最適記録パワー校正(OPC:Optimum Power Calibration)時、所定の記録パターンを試し書きするための領域である。RMA A11は、DVD−R30のファイルシステム情報と記録管理情報(RMD:Recording Management Data)とを記録した領域である。RMA A11は例えば701個のECCブロックから成る。その先頭を除く700個のECCブロックA11b、A11c、・・・はそれぞれ、RMDをタイトル別に記録するための領域(以下、RMDブロックという)である。先頭のECCブロックはRMAリードインエリアA11aといい、PCA A10とRMDブロックA11b、A11c、・・・との間の緩衝領域である。それにより、PCA A10への試し書き時、RMDブロックへの上書きが回避され、RMDの破壊が防止される。
リードインエリアA2はデータ領域A3の先頭を示す領域である。DVD−R30に対し初めて一連のデータを記録し終える時、すなわち最初のタイトルA33の記録終了時、リードインエリアA2へデータが記録される。
データ領域A3は記録対象のデータすなわちタイトルを書き込むための領域である。データ領域A3では、一つのタイトルを記録するごとに、そのタイトルの記録領域A33とその外側の未記録領域とがボーダゾーンA30で分割される。DVD−R30へ複数のタイトルが記録されるとき、二つのボーダゾーンA30の間にタイトルが一つずつ記録される。ボーダゾーンA30はディスク内周側のボーダアウトエリアA31と外周側のボーダインエリアA32とから成る。タイトル記録では、その記録開始時のリンキング処理により、タイトル記録領域の直前のボーダインエリアA32と直後のボーダアウトエリアA31とが確保される。そのボーダインエリアA32とボーダアウトエリアA31とへのデータ記録は、タイトル記録終了時に実行される。
リードアウトエリアA4はデータ領域A3の末尾を示す領域である。DVD−R30に対し最後のタイトルを記録し終え、ファイナライズ処理を実行する時、リードアウトエリアA4へデータが記録される。
図3は、RMA A11内の一つのRMDブロックA11bについて、物理フォーマットの詳細を示す図である。RMDブロックA11bは一つのECCブロックから成り、16個のセクタを含む。
先頭のセクタはリンキングロスエリアA110といい、直前のデータ記録領域との間の緩衝領域である。リンキングロスエリアA110には例えば、空白を示すデータとして00hだけが記録される。それにより、一つのタイトルの記録終了後、別のタイトルの追加記録時、新たなRMDがその記録領域直前のRMDブロックへは上書きされない。こうして、記録済のRMDの破壊が防止される。
リンキングロスエリアA110を除く15個のセクタはそれぞれフィールドと呼ばれ、先頭から順に0から14までの通し番号が付けられる。先頭のフィールド0 F0にはDVD−R30の一般的な情報が記録される。例えば、ディスクステータスと、LPP信号により示されるデータのコピーとが含まれる。
二番目のフィールド1 F1にはOPC情報が記録される。図3にはフィールド1 F1の論理フォーマットの詳細が示される。フィールド1 F1は一つのセクタから成るので、2048バイト=2KBのデータが記録される。それぞれのデータには先頭から順に1バイトずつ、バイトポジション(BP:Byte Position)と呼ばれる通し番号0〜2047が付けられる。OPC情報は後述の通り、一回のタイトル記録当たり128バイトのデータを含む。BP0〜127、BP128〜255、BP256〜383、及びBP384〜511にはそれぞれ、OPC情報が共通の物理フォーマットで、タイトル記録別に記録される。すなわち、フィールド1にはOPC情報が4つまで記録できる。残りの領域BP512〜2047はリザーブ領域である。
例えばBP0〜127には、そのRMDブロックA11bに対応するタイトルについて、その記録時でのOPC情報が記録される。一方、BP128〜255、BP256〜383、及びBP384〜511には、そのタイトル記録以前のタイトル記録について、OPC情報の履歴が記録される。それにより、タイトル記録時、一つのRMDを参照するだけで、過去4回のOPC情報の履歴を素早く検索できる。
図3には、BP0〜127へ記録されたOPC情報について、物理フォーマットの詳細が示される。BP0〜31にはドライブ製造者ID(Drive Manufacturer ID)が、BP32〜47にはドライブのシリアルナンバ(Serial Number)が、BP48〜63にはドライブのモデルナンバ(Model Number)が、それぞれ記録される。これらのデータはいずれも、データ記録に使用したDVD−Rレコーダについての識別情報である。
記録ストラテジ第一領域(First Field of Write Strategy Code)BP64〜67には、規格で定められた標準記録ストラテジが記録される。一方、記録ストラテジ第二領域(Second Field of Write Strategy Code)BP108〜113には、データ記録で実際に使用された記録ストラテジが記録される。その記録ストラテジは一般に、標準記録ストラテジを補正したものである。
BP68〜107には、データ記録時でのOPCに関する情報が記録される。BP68〜71には記録パワー(Recording Power)として、OPCにより実際に得られた記録パワー条件が、記録パワーの基準値と1ステップ当たりの変化量と共に記録される。例えば、記録パワーの基準値、1ステップ当たりの変化量、及び記録パワー条件として、6.0mW、0.5mW、及びステップ数とβ値との対応表がそれぞれ記録される。BP72〜79にはOPC記録時刻(Time Stamp)として、OPCを実行した時刻が記録される。BP80〜83にはOPC記録アドレス(Power Calibration Address)として、OPC時に試し書きされたPCA A10内のアドレスが記録される。BP84〜107にはランニングOPC情報(Running OPC Information)が記録される。ランニングOPC情報は光ディスク記録装置ごとに自由に定義できる。例えば、タイトル記録時、記録パワーの変動が計測され、ランニングOPC情報として記録される。
ランニングOPC情報が、記録パターンと記録パワーとの対応情報を記録パワー条件として含んでも良い。ここで、記録パターンと記録パワーとの対応情報とは、記録パターンにより示される記録マークと記録スペースとのそれぞれについて記録パワーの分布を示す情報をいう。その対応情報は好ましくは、記録マークの前端部に対応する記録パルスに対し第一の記録パワーを指定し、かつ他の記録パルスに対し第一の記録パワーより小さい第二の記録パワーを指定するための情報を含む。その情報は具体的には、第一の記録パワーと第二の記録パワーとの差(以下、付加記録パワーという)、及び第二の記録パワー(以下、基準記録パワーという)の対である。その他に、付加記録パワーと第一の記録パワーとの比、及び第一の記録パワーの対であっても良い。更に、第一の記録パワー自体と第二の記録パワーとの対であっても良い。
BP114〜115には、そのRMDブロックA11bに対応するタイトルについて、そのデータA33のDSV(Digital Sum Value)が記録される。DSVは次のタイトル記録時でのリンキング処理で利用される。
BP117〜127はリザーブ領域(Reserved)である。
BP116には記録速度情報(Recording Speed)として、タイトル記録時の記録速度が記録される。従来のDVD−RではBP116はBP117〜127と共にリザーブ領域であった。本発明によるDVD−R30では、リザーブ領域内の1バイトが記録速度情報領域として使用される。DVD−Rレコーダの記録速度は、標準速度3.49m/s(等倍速)の正整数n倍(n倍速)である。従って、記録速度情報はその正整数nに対応する数値で、以下の通り定義される:等倍速(3.49m/s)=0000b、2倍速(6.98m/s)=0001b、3倍速(10.47m/s)=0010b、4倍速(13.96m/s)=0011b、・・・。
上記の通り、DVD−R30にはタイトル記録ごとにそのOPC情報が記録される。特に、OPC情報は記録速度情報を、記録ストラテジと記録パワー条件と共に含む。DVD−RレコーダはDVD−R30へのタイトル記録時、まずRMAを参照する。それにより、そのレコーダでの設定記録速度と一致する記録速度を示す記録速度情報情報を、複数のRMD中の履歴から検索する。設定記録速度と一致する記録速度を示す記録速度情報を見つけたとき、レコーダは更に、その記録速度情報を含むOPC情報から記録ストラテジと記録パワー条件とを読み出す。こうして、設定記録速度に適した記録ストラテジと記録パワー条件とを短時間で選択できる。その上、レコーダは、選択された記録ストラテジと記録パワー条件とを元に、記録ストラテジの補正とOPCとを実行する。その結果、レコーダは記録ストラテジと記録パワーとを確実にかつ素早く最適化できる。
OPC情報が上記の基準記録パワーと付加記録パワーとを含むとき、DVD−Rレコーダは設定記録速度に適した基準記録パワーと付加記録パワーとを素早く選択できる。それらの基準記録パワーと付加記録パワーとを持つ記録パルスで記録マークが形成されるとき、その記録マークでは歪みが小さい。こうして、記録マークの成形精度が設定記録速度に依らず、高く維持される。その結果、記録データのエラーレートを低減できる。
上記のDVD−R30では、OPC情報が基準記録パワーと付加記録パワーとを含む。その他に、付加記録パワーと基準記録パワーとの比及び基準記録パワーの対が含まれても良い。更に、第一の記録パワー自体と第二の記録パワーとの対が含まれても良い。
DVDプレーヤは、上記のDVD−R30からタイトルを再生する時RMAを参照し、目標タイトルについてOPC情報を読み出す。読み出されたOPC情報、特に記録速度情報に応じ、プレーヤはDVD−R30から再生されたアナログ信号を適切に整形し、二値化できる。その結果、再生ディジタル信号のエラーレートを低減できる。
ボーダアウトエリアA31にはその前に記録された全てのタイトルについてRMDがコピーされても良い。それにより、DVDプレーヤはタイトル再生時、目標タイトルの記録領域直後のボーダアウトエリアA31を参照すれば、RMAの参照より早くOPC情報を読み出し得る。それ故、特に複数タイトルの連続再生時、一つのタイトルから別のタイトルへの切換時間を短縮できる。その結果、複数タイトルを切れ目なく、スムーズに連続再生できる。
上記のDVD−R30では、記録速度情報がフィールド1の一つのOPC情報領域内のリザーブ領域、例えばBP116〜127へ記録された。その他に、同じOPC情報のランニングOPC情報の一部として、例えばBP84〜107へ記録されても良い。更に、フィールド1のリザーブ領域BP512〜2047、又はリザーブ領域しか含まないフィールド13若しくは14へ記録されても良い。そのとき、記録速度情報は、対応する記録ストラテジ及び記録パワー条件と関連づけて記録されねばならない。好ましくは、記録速度情報、記録ストラテジ、及び記録パワー条件が、上記のOPC情報と同じフォーマットで記録される。その他に、記録ストラテジと記録パワー条件とへのリンク情報が記録速度情報と共に記録されても良い。
記録速度情報は、対応する記録ストラテジ及び記録パワー条件と共に、PCA又はデータ領域内の空き領域へ記録されても良い。例えば、ボーダアウトエリアへの書き込みはタイトル記録の終了処理時に行われるので、サージ電流等によるノイズに阻害されやすい。一方、PCAへはOPC終了時に、データ領域内の空き領域へはタイトル記録中に、それぞれ記録速度情報等を記録できる。従って、ボーダアウトエリアへの記録よりノイズによるダメージが小さいので、記録速度情報等を確実に記録できる。
特にPCAへ記録するとき、データ領域を広く維持しつつ、記録速度情報等をRMA以外へ分散できる。それにより、記録速度情報等の履歴数を増大できる。但し、PCAへの記録では、PCA上のアドレス等のリンク情報がRMAへ記録されなければならない。そのリンク情報に基づき、DVD−Rレコーダ又はDVDプレーヤは記録速度情報等を検索できる。
上記のDVD−R30ではタイトル記録ごとにそのときのOPC情報が記録され、記録速度別の記録ストラテジ及び記録パワー条件が履歴として蓄積される。その他に、記録速度別の記録ストラテジ及び記録パワー条件がDVD−R30の製造時に測定され、その測定結果がDVD−R30へ記録されても良い。
実施例1による記録可能型光ディスク30はDVD−Rであり、追記型光ディスクである。その他に、本発明による記録可能型光ディスクが、DVD−RW及びDVD−RAM等の書換型光ディスクであっても良い。書換型光ディスクではデータの上書き時、既存の記録マークが確実に消去されなければならない。一方、記録マークの形は記録速度の増大と共に歪む。書換型光ディスクが上記のDVD−R30と同様な記録速度情報等の履歴を含むとき、光ディスク記録装置は消去対象データについての記録速度情報を参照できる。それにより、その記録速度情報により示される記録速度に応じ、記録ストラテジと消去パワーとを最適化できる。その結果、消去対象データの消し残りを防ぎ、上書きに対する信頼性を高く維持できる。こうして、書換型光ディスクへの高倍速記録について、記録データの品質を向上できる。
《実施例2》
図4は本発明の実施例2によるDVD−Rレコーダのブロック図である。
DVD−R30は上記の本発明の実施例1と同様なDVD−Rである。スピンドルモータ14はDVD−R30をその中心軸周りに回転させる。その時、ピックアップ1からのレーザ光R1の焦点でDVD−R30の線速度が実質的に常に一定であるように、スピンドルモータ14の回転数は制御される。線速度の値は標準速度3.49m/sの正整数倍に設定される。
ピックアップ1はデータ再生時、次のようにDVD−R30に対しレーザ光R1を照射し、その反射光R2をアナログ信号d1へ変換する。半導体レーザ1aがレーザ光R1を所定のパワーで出力する。そのパワー(再生パワー)はDVD−R30の記録層を変質させない程度に小さく、約0.7〜1mWである。半導体レーザ1aからの出射レーザ光R1は、集光レンズ1b、スプリッタ1c、及び対物レンズ1dを順に透過し、DVD−R30の記録層に焦点を結び、反射層で反射される。反射レーザ光R2は、対物レンズ1d、スプリッタ1c、及び検出レンズ1eを順に透過し、光検出器1f上に焦点を結ぶ。光検出器1fは反射レーザ光R2を検出し、アナログ信号d1へ変換する。その時、アナログ信号d1の振幅は反射レーザ光R2の強度に実質的に比例する。
ヘッドアンプ2はピックアップ1からアナログ信号d1を入力し増幅する。イコライザ3は、ヘッドアンプ2により増幅されたアナログ信号d2を整形する。二値化器4は、イコライザ3により整形されたアナログ信号d3を所定の閾値と比較し、その閾値を境に二値化する。それにより、整形されたアナログ信号d3はディジタル信号d4へ変換される。PLL5はディジタル信号d4と基準のクロック信号d5aとを同期させる。それにより、ディジタル信号d5からデータが復調される。
DVD−R30は実施例1と同様に、標準記録ストラテジと記録ストラテジの履歴とをそれぞれ記録する。例えば図3と同様なフォーマットでは、標準記録ストラテジはRMDブロックのフィールド1の記録ストラテジ第一領域へ記録され、実際に使用された記録ストラテジは記録ストラテジ第二領域へ記録される。記録ストラテジ復調部6は、PLL5からディジタル信号d5を入力し、その中から記録ストラテジd6を復調する。更に、記録速度比較部16からの第一の復調信号d16aに従い、復調記録ストラテジd6を記録ストラテジ補正部7へ出力する。
DVD−R30は実施例1と同様に、標準記録パワー条件と記録パワー条件の履歴とをそれぞれ記録する。例えば図3と同様なフォーマットでは、標準記録パワー条件と、OPCで実際に得られた記録パワー条件とはそれぞれ、いずれかのRMDブロックのフィールド1に記録パワーとして記録される。記録パワー条件復調部10は、PLL5からディジタル信号d5を入力し、その中から記録パワー条件d10を復調する。更に、記録速度比較部16からの第二の復調信号d16bに従い、復調記録パワー条件d10を記録パワー決定部12へ出力する。
DVD−R30は実施例1と同様に、記録速度情報の履歴を、記録ストラテジと記録パワー条件との履歴と対応させ、記録する。例えば図3と同様なフォーマットでは、RMDブロックのフィールド1内のOPC情報がそれぞれ、対応するタイトル記録での実際の記録速度を示す記録速度情報を含む。記録速度情報復調部15は、PLL5からディジタル信号d5を入力し、その中から記録速度情報d10を復調する。復調記録速度情報d15は記録速度比較部16へ出力される。
記録速度設定部17は、例えばユーザからの入力に従い、記録速度を設定する。設定記録速度が例えばn倍速であるとき、設定記録速度情報d17は設定記録速度を正整数nで表す。
記録速度比較部16は、記録速度情報復調部15から復調記録速度情報d15を、記録速度設定部17から設定記録速度情報d17をそれぞれ入力し、両方を比較する。比較結果が復調記録速度情報d15と設定記録速度情報d17との一致を示すとき、第一の復調信号d16aと第二の復調信号d16bとを記録ストラテジ復調部6と記録パワー条件復調部10とへそれぞれ出力する。それにより、記録ストラテジ復調部6は復調記録ストラテジd6を出力し、記録パワー条件復調部10は復調記録パワー条件d10を出力する。
β値計測部11は、イコライザ3により整形されたアナログ信号d3についてβ値を計測する。計測されたβ値d11は記録パワー決定部12へ出力される。
エッジシフト検出部20は、二値化器4からディジタル信号d4を入力する。それと共に、PLL5からクロック信号d5aを入力する。エッジシフト検出部20はディジタル信号d4とクロック信号d5aとの比較を通し、ディジタル信号d4についてパルス前端でのエッジシフトd20aとパルス後端でのエッジシフトd20bを検出する。検出されたエッジシフトd20aとd20bとは記録ストラテジ補正部7へ出力される。
記録ストラテジ補正部7は記録ストラテジ復調部6から復調記録ストラテジd6を入力し、内部のメモリに記憶する。記憶された記録ストラテジd6の補正時、記録ストラテジ補正部7は、ディジタル信号d4のパルス前端でのエッジシフトd20aとパルス後端でのエッジシフトd20bとをそれぞれ、所定の許容値と比較する。その比較結果を、記憶された記録ストラテジd6に対応づけ記憶する。その後、その記録ストラテジd6を所定の補正値だけ補正する。更に、補正された記録ストラテジd7を記憶すると共に、記録パルス決定部9へ出力する。
記録パターン決定部8は記録対象データに応じ、記録パターンを決定する。ここで、記録対象データは8−16変換で変調され、「1」に続き「0」を2〜10個必ず含む。記録対象データでの「0」から「1」への反転が記録パターンのパルス端に対応するように、記録対象データが記録パターンへ変換される。それにより、記録パターンのパルス幅は3〜11ビットの記録対象データに相当する。データ1ビット当たりのパルス幅をPLL5のクロック周期1Tと等しく設定するとき、記録パターンのパルス幅は3〜11Tである。同様に、記録パターンのネゲート時間は3〜11Tである。
DVD−R30へ実際に記録されるデータには記録対象データの他に同期信号が含まれる。記録パターン決定部8は、その同期信号を記録パターンでの幅14Tのパルスへ変換する。
記録パターン決定部8は更に、所定のテスト記録パターンを内部のメモリに保持する。後述の記録ストラテジの補正時及びOPC時、記録パターン決定部8はテスト記録パターンを出力する。
記録パルス決定部9は、記録パターン決定部8により決定された記録パターンd8を、所定の記録ストラテジに従い記録パルスd9へ変換する。
記録パワー決定部12は半導体レーザ1aの記録パワーを次のように決定する:タイトル記録の開始時、復調記録パワー条件d10に基づきOPCを実行する。そのOPCでは、テスト記録パターンに基づきDVD−R30へテスト記録マークが試し書きされる。続いてそのテスト記録マークからアナログ信号が再生され、そのアナログ信号のβ値がβ値計測部11により計測される。計測されたβ値d11は記録パワー決定部12へフィードバックされる。そのβ値d11に基づき、記録パワー決定部12は記録パワーを校正する。こうして、記録パワーd12は決定され、レーザ駆動部13へ出力される。
レーザ駆動部13は記録パルスd9と記録パワーd12とに応じ、半導体レーザ1aの駆動電流d13を制御する。特に記録パルスd9のアサート時、駆動電流d13は記録パワーd12に対応する大きさで半導体レーザ1aを流れる。それにより、半導体レーザ1aは記録パワーd12でレーザ光R1を、記録パルスd9と実質的に同じ波形で照射する。その結果、DVD−R30のグルーブ71では、記録パターンd8と実質的に対応する記録マーク78と記録スペース79との順列が作成される。ここで、長さ1UのグルーブトラックがPLL5のクロック周期1Tに対応する。
本発明の実施例2によるDVD−Rレコーダはタイトル記録を次のように実行する:図5は実施例2によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録を示すフローチャートである。
<ステップS1>
DVD−R30をDVD−Rレコーダへ装着する。
<ステップS2>
DVD−R30の装着の検知後、DVD−R30をスピンドルモータ14で回転させる。ピックアップ1はまず、DVD−R30のRMAを参照し、RMDを読み出す。
<ステップS3>
ユーザが記録速度設定部17により記録速度を設定する。具体的には、設定記録速度が例えばn0倍速であるとき、正整数n0を示す情報が設定記録速度情報d17として記録速度設定部17から出力される。
<ステップS4>
記録速度情報復調部15が、読み出されたRMDの一つから記録速度情報を、好ましくは最新のものから順に復調する。復調記録速度情報d15は例えば正整数nを示す。
<ステップS5>
記録速度比較部16が復調記録速度情報d15と設定記録速度情報d17とを比較する。具体的には二つの正整数nとn0とが比較される。それらの一致時、処理をステップS6へ進める。それ以外の時、処理をステップS10へ進める。
<ステップS6>
ステップS4での復調記録速度情報d15を含むOPC情報から、記録ストラテジ復調部6が記録ストラテジを、記録パワー条件復調部10が記録パワー条件を、それぞれ復調する。記録速度比較部16は第一の復調信号d16aと第二の復調信号d16bとを出力する。記録ストラテジ復調部6は第一の復調信号d16aに従い、復調記録ストラテジd6を記録ストラテジ補正部7へ出力する。記録ストラテジ補正部7は復調記録ストラテジd6を補正せずにそのまま内部のメモリに記憶し、記録パルス決定部9へ出力する。記録パワー条件復調部10は第二の復調信号d16bに従い、復調記録パワー条件d10を記録パワー決定部12へ出力する。
こうして、実施例2によるDVD−Rレコーダは、DVD−R30に記憶されたOPC情報の履歴から記録速度情報に基づき、設定記録速度n0と等しい記録速度nでのタイトル記録時に採用された記録ストラテジと記録パワー条件とを検索する。それにより、設定記録速度n0に適した記録ストラテジと記録パワー条件とが短時間で選択され得る。
<ステップS10>
RMA内に記録された記録速度情報の履歴を全て参照し終えたか否かを判別する。全て参照し終えた時、処理をステップS11へ進める。それ以外の時、処理をステップS4へ戻す。
<ステップS11>
DVD−R30から推奨記録ストラテジと推奨記録パワー条件とを読み出す。ここで、推奨記録ストラテジと推奨記録パワー条件として、例えば次のものを選択できる:RMDブロックのフィールド1を参照し、ドライブに関する情報を読み出す。それらの情報に基づき、DVD−R30に記録された記録ストラテジと記録パワー条件との履歴から、同じDVD−Rレコーダで記録されたものを検索する。もし見つかれば、それらを推奨記録ストラテジと推奨記録パワー条件として採用する。その他に、同じ機種のDVD−Rレコーダで記録された記録ストラテジと記録パワー条件とを検索し、それらを推奨記録ストラテジと推奨記録パワー条件として採用しても良い。
推奨記録ストラテジは記録ストラテジ復調部6から記録ストラテジ補正部7を通し、記録パルス決定部9へ出力される。そのとき、記録ストラテジ補正部7は推奨記録ストラテジを内部のメモリに記憶する。
<ステップS12>
ステップS11で読み出された推奨記録ストラテジと推奨記録パワー条件とは、設定記録速度とは一般に異なる記録速度に対応する。その場合、それらは新たなタイトル記録には適さないので、次のような最適化を行う。
まず、記録ストラテジの補正を以下のように実行し、推奨記録ストラテジを最適化する。図6は記録ストラテジの補正(ステップS12)のフローチャートである。
サブステップS12a:記録パターン決定部8が所定のテスト記録パターンd8を出力する。記録パルス決定部9がテスト記録ストラテジに従い、テスト記録パターンd8をテスト記録パルスd9へ変換する。ここで、最初のテスト記録ストラテジとして推奨記録ストラテジが採用される。
サブステップS12b:記録パワー決定部12はテスト記録パルスd9に対応する記録パワーを、推奨記録パワー条件に従い決定する。
サブステップS12c:レーザ駆動部13は半導体レーザ1aを駆動し、記録パワーd12でレーザ光を出射させる。それにより、DVD−R30のPCAに、テスト記録パターンに対応する記録マークの列(テスト記録マーク)を作成する。
サブステップS12d:ピックアップ1は、PCAのテスト記録マークに対しレーザ光を再生パワーで照射し、その反射光を検出する。検出された反射光はアナログ信号d1へ変換され、ヘッドアンプ2、イコライザ3、及び二値化器4を通しディジタル信号d4へ変換される。
サブステップS12e:PLL5は、サブステップS12dで得られたディジタル信号d4をクロック信号d5aと同期させる。それと共に、クロック信号d5aをエッジシフト検出部20へ出力する。
サブステップS12f:エッジシフト検出部20は、二値化器4からのディジタル信号d4とPLL5からのクロック信号d5aとを比較し、ディジタル信号d4についてパルス前端でのエッジシフトd20aとパルス後端でのエッジシフトd20bとを検出する。記録ストラテジ補正部7は、パルス前端でのエッジシフトd20aとパルス後端でのエッジシフトd20bとをそれぞれ許容値と比較する。
サブステップS12g:パルス前端でのエッジシフトd20aとパルス後端でのエッジシフトd20bとがいずれも許容値より小さいとき、記録ストラテジ補正部7はそれらのエッジシフトをテスト記録ストラテジと対応させ、内部のメモリに記憶する。
サブステップS12h:テスト記録マークの作成を続行するか否かを判断する。テスト記録マークの作成を終了する時、処理をサブステップS12jへ進める。それ以外の時、処理をサブステップS12iへ進める。
サブステップS12i:記録ストラテジ補正部7はテスト記録ストラテジを所定の補正量だけ変更する。更に、補正されたテスト記録ストラテジを新たなテスト記録ストラテジとして記録パルス決定部9へ出力すると共に、内部のメモリに記憶する。その後、処理をサブステップS12aへ戻し、サブステップS12a〜S12hを繰り返す。
サブステップS12j:記録ストラテジ補正部7内のメモリに記憶されたテスト記録ストラテジの中から、タイトル記録用の記録ストラテジが決定される。この決定は例えば次のように行う。サブステップS12dで、それぞれのテスト記録ストラテジに対応するディジタル信号の振幅を計測し、記憶する。記録ストラテジ補正部7内のメモリに記憶されたテスト記録ストラテジの中から、最大の振幅を持つものを選択する。
<ステップS7>
上記のステップS6又はステップS12による記録ストラテジの決定後、OPCを次のように行う:記録パターン決定部8が新たなテスト記録パターンd8を出力する。記録パルス決定部9がそのテスト記録パターンd8からテスト記録パルスd9を決定する。記録パワー決定部12はそのテスト記録パルスd9に対応する記録パワーを所定の初期値に設定する。その初期値は次のように決定される。まず、目標β値に対応する記録パワーを記録パワー条件から選択する。例えば、その記録パワーが16.0mWであったとする。次に、その記録パワーから所定値だけ小さい値に記録パワーの初期値を設定する。例えば、所定値を2.0mWとするとき、初期値は14.0mWに決まる。ここで、目標β値は例えば、DVD−Rレコーダに対しDVD−R30の種類ごとに予め設定される。その設定により、再生ディジタル信号のエラーレートが所定の許容値以下に抑えられる。その他に、目標β値がDVD−R30のRMAに記録されていても良い。
レーザ駆動部13は半導体レーザ1aを駆動し、記録パワーd12でレーザ光を出射する。それにより、DVD−R30のPCAにテスト記録マークを作成する。
ピックアップ1は、PCAのテスト記録マークに対し再生パワーでレーザ光を照射し、その反射光を検出する。検出された反射光はアナログ信号d1へ変換される。そのアナログ信号d1は更に、ヘッドアンプ2で増幅され、イコライザ3で整形される。β値計測部11はイコライザ3により整形されたアナログ信号d3についてβ値d11を計測する。記録パワー決定部12は計測されたβ値d11を記憶する。その後、記録パワーを初期値から所定のステップだけ変化させ、上記の過程を繰り返す。例えば、初期値を14.0mWとし、ステップを0.5mWとした時、初期値の次に設定される記録パワーは14.5mWである。
以後、記録パワーを1ステップ変化させテスト記録マークを作成するごとに、そのテスト記録マークから再生されたアナログ信号についてβ値を計測し記憶する。それにより、記録パワーの変化回数(ステップ数)と計測されたβ値との対応表、すなわち新たな記録パワー条件が得られる。その対応表には例えば、ステップ数0での値(初期値)14.0mW、ステップ数1での値14.5mW、ステップ数2での値15.0mW、・・・、ステップ数8での値18.0mWのようにステップ0.5mWずつ異なる記録パワー別に、β値がステップ数0〜8と対応づけられ記録される。その記録パワー条件から目標β値に対応する記録パワーが選択される。こうして、最適な記録パワーが決定される。
本発明の実施例2によるDVD−Rレコーダでは特に、設定記録速度に適した記録パワー条件がDVD−R30に記録された履歴から検索され、記録パワー決定部12に対し設定される。それにより、上記のOPCでは、記録パワーが確実にかつ短時間で最適化できる。
<ステップS8>
上記のステップS6又はステップS12により決定された記録ストラテジと、上記のOPCにより決定された記録パワーとでタイトル記録を開始する。その時まず、DVD−R30が別のタイトルを記録しているか否かを、RMDに基づき判別する。別のタイトルを記録していた時、そのタイトルのデータ領域と新たなタイトルのデータ領域との間で、ボーダゾーンの確保等のリンキング処理を実行する。その後、新たなタイトルを記録する。
<ステップS9>
タイトル記録の終了処理を実行する。例えば、RMAへ新たなタイトルについてのRMDを追加記録する。更に、ボーダインエリアとボーダアウトエリアとへデータを書き込む。特にRMDブロックのフィールド1へ、記録速度情報、記録ストラテジ、及び記録パワー条件を共通のOPC情報として記録する。更に、新たなタイトルに対応するボーダアウトエリアへRMDをコピーする。
本発明の実施例2によるDVD−Rレコーダは、設定記録速度に応じ以下のような記録ストラテジを採用する。それにより、設定記録速度に実質的に依存せず、記録マークを精度良く成形できる。
実施例2によるDVD−Rレコーダが等倍速記録で採用する記録ストラテジと記録マークとについて、それらの関係の一例を図7は示す。図7の(a)〜(c)は、記録パターン、記録パルス、及び半導体レーザ1aのレーザパルスのそれぞれの波形図である。図7の(d)は(c)のレーザパルスによりDVD−R30の記録層に形成された記録マークMと記録スペースSとを示す。ここで、それぞれのパルス幅の単位TはPLL5のクロック周期に相当する。記録パターンのパルス幅とパルス間隔とはいずれも、クロック周期の整数倍に設定される。
記録パターンの一例を図7の(a)に示す。その記録パターンは先頭から順に、パルス幅7Tの第一のパルスP1、ネゲート時間3T、及びパルス幅3Tの第二のパルスP2から成る。等倍速記録での記録ストラテジでは、その記録パターンに対し、図7の(b)に示される記録パルスが対応する。
記録パターンの第一のパルスP1に対応する記録パルス部分は、第一のトップパルスP10とそれに続くマルチパルスP11とで構成される。第一のトップパルスP10はパルス幅Tt1=p1×T(p1:正の有理数)を有する。第一のトップパルスP10の前端P10aは、記録パターンの第一のパルスP1の前端P1aから前端遅れF1=f1×T(f1:正の有理数)だけ遅れて設定される。一方、第一のトップパルスP10の後端P10bは、記録パターンの第一のパルスP1の前端P1aから3Tだけ遅れて設定される。従ってf1+p1=3である。
マルチパルスP11は一定周期1Tを有する。マルチパルスP11は一定のパルス幅Tm=m×T(m:正の有理数)を有する。第一のトップパルスP10の後端P10bとマルチパルスP11の最前端P11aとの間隔、及びマルチパルスP11のネゲート時間はいずれも一定値Sm=s×T(s:正の有理数)である。従ってm+s=1である。更に、マルチパルスP11の最後端P11bは記録パターンの第一のパルスP1の後端P1bと一致する。
記録パターンの第二のパルスP2に対応する記録パルス部分は、第二のトップパルスP20だけで構成される。実施例2によるDVD−Rレコーダでの記録ストラテジでは、記録パターンのパルス幅が最短マーク長3Tより大きい時、記録パルスがトップパルスに続いてマルチパルスを含み得る。一方、記録パターンの最短パルス(パルス幅3T)に対し、記録パルスはトップパルスだけを含む。第二のトップパルスP20はパルス幅Tt2=p2×T(p2:正の有理数)を有する。第二のトップパルスP20の前端P20aは、記録パターンの第二のパルスP2の前端P2aから前端遅れF2=f2×T(f2:正の有理数)だけ遅れて設定される。第二のトップパルスP20の後端P20bは第二のパルスP2の前端P2aから3Tだけ遅れて設定される。従ってf2+p2=3である。特に、第二のトップパルスP20の後端P20bは第二のパルスP2の後端P2bと一致する。
図7の(b)に示される記録パルスに従い、半導体レーザ1aはレーザパルスをDVD−R30へ照射する。その時のレーザパルスの波形は図7の(c)の通りである。そのレーザパルスの波高H0は記録パワーを表す。そのレーザパルスの照射により、図7の(d)に示される記録マークMと記録スペースSとの列が、DVD−R30の記録層に形成される。
図7の(a)と(d)との比較から明らかなように、記録パターンの両端と記録マークの両エッジとは良好に対応する。実施例2によるDVD−Rレコーダは、等倍速記録での記録ストラテジに従い、上記の前端遅れF1とF2、及びマルチパルスP11のパルス幅Tmを特に調節する。それにより、記録パターンと記録マークとの良好な対応が得られる。具体的には例えば、第二のパルスP2のマーク長3Tとその前スペース長3Tとの組合せに対応する値として、前端遅れF2が決定される。
図8は、2倍速記録での記録ストラテジと記録マークとの関係を示す模式図である。図8の(a)〜(c)は、記録パターン、記録パルス、半導体レーザ1aのレーザパルスのそれぞれの波形図である。図8の(d)は(c)のレーザパルスによりDVD−R30の記録層に形成された記録マークMと記録スペースSとを示す。図7の(a)と図8の(a)とで示されるように、2倍速記録での記録パターンを等倍速記録でのものと実質上同形に設定する。ここで、実質上同形とは、記録パターンのパルス幅とパルス間隔とがそれぞれ、クロック単位で共通であることをいう。2倍速でのクロック周期1T1は等倍速でのクロック周期1Tの半分である(1T1=1T/2)。従って、2倍速記録での記録パターンは実際には、等倍速記録でのものの半分の長さを持つ。
記録パターンの第一のパルスP3に対応する記録パルス部分は、第一のトップパルスP30とそれに続くマルチパルスP31とで構成される。
第一のトップパルスP30の後端P30bは記録パターンの第一のパルスP3の前端P3aから3T1だけ遅れて設定され、等倍速記録での位置と実質的に同じである。第一のトップパルスP30の前端P30aは、記録パターンの第一のパルスP3の前端P3aから前端遅れF3=(f1−Δf1)×T1だけ遅れて設定される。ここで、正の有理数f1は等倍速記録での第一のトップパルスP10の前端遅れF1を等倍速でのクロック単位Tで表したものである。正の有理数Δf1は、第一のトップパルスP30の前端遅れF3に対する第一の補正値を2倍速でのクロック単位T1で表したものである。その結果、第一のトップパルスP30はパルス幅Tt3=(p1+Δf1)×T1を有する。ここで、正の有理数p1は等倍速記録での第一のトップパルスP10のパルス幅を等倍速でのクロック単位Tで表したものである。すなわち、2倍速でのクロック単位T1で表された第一のトップパルスP30のパルス幅Tt3/T1は、等倍速でのクロック単位Tで表された等倍速記録でのパルス幅p1を第一の補正値Δf1だけ補正し決まる。特にf1+p1=3であるので、F3+Tt3=3T1である。
マルチパルスP31は一定周期1T1を有する。マルチパルスP31のそれぞれのパルスは一定のパルス幅Tm1=(m+Δm)×T1(m、Δm:正の有理数)を有する。第一のトップパルスP30の後端P30bとマルチパルスP31の最前端P31aとの間隔、及びマルチパルスP31のネゲート時間はいずれも一定値Sm1=(s−Δm)×T1(s:正の有理数)である。すなわち、2倍速でのクロック単位T1で表された2倍速記録でのマルチパルスP31のパルス幅とネゲート時間とは、等倍速でのクロック単位Tで表された等倍速記録でのマルチパルスP11のパルス幅mとネゲート時間sとをそれぞれ補正値Δmだけ補正し決まる。特にm+s=1である。従って、等倍速記録での記録パルスと同様に、マルチパルスP31の最後端P31bは記録パターンの第一のパルスP3の後端P3bと一致する。
2倍速記録での記録ストラテジでは等倍速記録でのものと同様、記録パターンの第二のパルスP4に対応する記録パルス部分が第二のトップパルスP40だけで構成される。第二のトップパルスP40の前端P40aは、記録パターンの第二のパルスP4の前端P4aから前端遅れF4=(f2−Δf2)×T1だけ遅れる。ここで、正の有理数f2は等倍速記録での第二のトップパルスP20の前端遅れF2を等倍速でのクロック単位Tで表したものである。正の有理数Δf2は、第二のトップパルスP40の前端遅れF4に対する第二の補正値を、2倍速でのクロック単位T1で表したものである。その結果、第二のトップパルスP40はパルス幅Tt4=(p2+Δf2)×T1を有する。ここで、正の有理数p2は、等倍速での第二のトップパルスP20のパルス幅を、等倍速でのクロック単位Tで表したものである。すなわち、2倍速でのクロック単位T1で表された第二のトップパルスP40のパルス幅Tt4/T1は、等倍速でのクロック単位Tで表された等倍速記録でのパルス幅p2を第二の補正値Δf2だけ補正し決まる。特にf2+p2=3であるので、F4+Tt4=3T1である。
図8の(b)に示される記録パルスに基づき、半導体レーザ1aはDVD−R30へレーザパルスを照射する。その時のレーザパルスは図8の(c)に示される波形を持つ。そのレーザパルスの波高H2は記録パワーを表す。そのレーザパルスの照射により、図8の(d)に示される記録マークMと記録スペースSとの列が、DVD−R30の記録層に形成される。
上記の通り、2倍速記録では等倍速記録と比べ、前端遅れF3とF4、及びマルチパルスP31のパルス幅Tm1が補正される。そのとき、前端遅れに対する第一の補正値Δf1と第二の補正値Δf2、及び、マルチパルスのパルス幅に対する補正値Δmは次のように決まる。ここで、それらの補正による効果を対比する目的で、2倍速記録に対し等倍速記録での記録ストラテジを採用したときの記録パルス、レーザパルス、及び記録マークM1が、図8の(b)〜(d)に破線で示される。図8の(b)から明らかなように、2倍速記録での記録ストラテジでは等倍速記録でのものより記録パルスのトップパルスが長い。その差、すなわち第一の補正値Δf1と第二の補正値Δf2とはそれぞれ、例えば等倍速記録での前端遅れf1とf2との約10%である。従って、トップパルスに対応するレーザパルスが図8の(c)のように長い。それにより、2倍速記録での記録ストラテジに対応する記録パワーH2が、等倍速記録での記録ストラテジに対応する記録パワーH1より低減し得る。その結果、記録マークMの前端部Maへ与える熱量を等倍速記録より増加し、かつレーザパルスの立ち上がりを早める。こうして、2倍速記録での記録ストラテジによる記録マークMは、等倍速記録での記録ストラテジによる記録マークM1とは異なり、前端部Maに歪みを持たない。その結果、記録速度の増大に関わらず、記録マークMでは前側のマークエッジが記録パターンのパルス前端と良好に対応する。更に、2倍速記録での記録ストラテジでは、マルチパルスP31のパルス幅が等倍速記録での記録ストラテジによるパルス幅mと補正値Δmとの和と等しい。補正値Δmの調節を通し、記録マークMの後半部での熱量が記録パワーH2に応じ調節される。その結果、記録マークでは後側のマークエッジが記録パターンのパルス後端と良好に対応する。
以上の通り、実施例2によるDVD−Rレコーダは、記録ストラテジを記録速度に応じ変化させる。それにより、記録速度の増大に関わらず、記録マークの成形精度を高く維持できる。従って、高速記録によるデータのエラーレートを低減できる。
実施例2によるDVD−Rレコーダは推奨記録ストラテジと推奨記録パワー条件をDVD−R30から読み出す。その他に、推奨記録ストラテジと推奨記録パワー条件とを内部のメモリに予め記憶しておいても良い。
実施例2はDVD−Rレコーダである。その他に、本発明による光ディスク記録装置がDVD−RWドライブ又はDVD−RAMドライブであっても良い。DVD−RW及びDVD−RAM等の書換型光ディスクではデータの上書き時、既に書き込まれているデータ(記録マーク)を確実に消去しなければならない。一方、記録マークの形は記録速度の増大と共に歪む。本発明によるDVD−RWドライブ及びDVD−RAMドライブは、上記の実施例2によるDVD−Rレコーダと同様に、DVD−Rに記録された消去対象データの記録速度情報を参照する。その記録速度情報に基づき、記録ストラテジと消去パワーとを最適化する。その結果、消去対象データの消し残りによる上書きデータの品質低下を防止できる。こうして、DVD−RW及びDVD−RAMへの高倍速記録について、記録データの品質を向上できる。
《実施例3》
図9は本発明の実施例3によるDVD−Rレコーダのブロック図である。実施例3によるDVD−Rレコーダは実施例2(図4参照)とは異なり、エッジシフト検出部に代えブロックエラーレート検出部20Aを有する。図9では図4に示された実施例2と同様な構成要素に対し図4と同じ符号を付す。更に、それらの同様な構成要素についての説明は実施例2のものを援用する。
ブロックエラーレート検出部20AはPLL5からのディジタル信号d5と記録パターン決定部8からのテスト記録パターンd8とを比較し、ディジタル信号d5のブロックエラーレートを検出する。ここで、ブロックエラーレートとは、DVD−R30のECCブロックごとに計測されたディジタル信号d5のエラーレートをいう。実施例1の説明で述べた通り、一つのECCブロックは16個のセクタを含み、それぞれのセクタは実質的に182バイト×13のデータを記録可能である。それらのデータには、リードソロモン誤り訂正符号として、内パリティ符号(10バイト×13)と外パリティ符号(172バイト)とが含まれる。上記のブロックエラーレートは、内パリティ符号に基づきECCブロックごとに計測されたエラーレートである。計測されたブロックエラーレートd20cは記録ストラテジ補正部7Aへ出力される。
記録ストラテジ補正部7Aは、記録ストラテジ復調部6から復調記録ストラテジd6を入力し、内部のメモリに記憶する。更に、その記録ストラテジの補正時、ディジタル信号d5のブロックエラーレートd20cを所定の許容値と比較し、その比較結果を復調記録ストラテジd6に対応づけ記憶する。その後、記録ストラテジ補正部7Aはその復調記録ストラテジd6を所定の補正値だけ補正する。更に、その補正された記録ストラテジd7を改めて記憶すると共に、記録パルス決定部9へ出力する。
実施例3によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録は実施例2とは異なり、記録ストラテジの補正ステップS12、特にそのサブステップS12E〜S12Gで、エッジシフトに代えブロックエラーレートが用いられる。他のステップは実施例2と同様である(図4と図5とを参照)ので、それらのステップについての説明は実施例2のものを援用する。
図10は、実施例3によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録について、記録ストラテジの補正ステップS12のフローチャートである。以下、実施例2と異なるサブステップS12E〜S12Gを説明する。その他のサブステップの説明は実施例2のものを援用する。
<ステップS12>
サブステップS12E:PLL5はサブステップS12dで得られたディジタル信号d4をクロック信号d5aと同期させ出力する。ブロックエラーレート検出部20AはPLL5からのディジタル信号d5とそれに対応するテスト記録パターンd8とを比較し、ディジタル信号d5のブロックエラーレートd20cを検出する。
サブステップS12F:記録ストラテジ補正部7Aはディジタル信号d5のブロックエラーレートd20cを許容値と比較する。
サブステップS12G:ブロックエラーレートd20cが許容値より小さいとき、記録ストラテジ補正部7Aはそのブロックエラーレートd20cを、予め記憶されたテスト記録ストラテジd6に対応づけ、内部のメモリに記憶する。
上記のステップS12により、推奨記録ストラテジが補正される。それにより、DVD−R30から再生されたディジタル信号のブロックエラーレートを許容値以下にできる。
《実施例4》
図11は本発明の実施例4によるDVD−Rレコーダのブロック図である。実施例4によるDVD−Rレコーダは実施例2の構成に加えメモリ18を有する。図11では実施例2と同様の構成要素に対し図4と同じ符号を付す。更に、それらの説明については実施例2のものを援用する。
記録速度比較部16Aは、記録速度情報復調部15からの復調記録速度情報d15と記録速度設定部17からの設定記録速度情報d17とを比較する。比較結果が復調記録速度情報d15と設定記録速度情報d17との一致を示すとき、第一の復調信号d16aと第二の復調信号d16bとをそれぞれ、記録ストラテジ復調部6と記録パワー条件復調部10へ出力する。それにより、記録ストラテジ復調部6は復調記録ストラテジd6を出力し、記録パワー条件復調部10は復調記録パワー条件d10を出力する。一方、上記の比較結果が、DVD−R30に記録された記録速度情報のいずれについても設定記録速度情報d17との不一致を示すとき、記録速度比較部16Aはメモリ18へ所定の出力指示信号d16cを出力する。
メモリ18は好ましくはEEPROM(電気的消去可能及び書き込み可能な不揮発性メモリ)である。実施例4によるDVD−Rレコーダは、過去のタイトル記録について、記録速度情報、記録ストラテジ、及び記録パワー条件の履歴を、メモリ18に記憶する。メモリ18では、設定記録速度情報d17と一致する記録速度情報が記録速度情報の履歴から検索される。記録速度比較部16Aからメモリ18へ出力指示信号d16cが入力されたとき、検索された記録速度情報に対応する記録ストラテジd18aと記録パワー条件d18bとがそれぞれ、記録ストラテジ補正部7Bと記録パワー決定部12Aとへ出力される。更に、タイトル記録の終了時、記録ストラテジ補正部7Bから記録ストラテジd18aが、記録パワー決定部12Aから記録パワー条件d12aが、それぞれメモリ18へ入力され、設定記録速度情報d17と対応し記憶される。
記録ストラテジ補正部7Bは、記録ストラテジ復調部6から復調記録ストラテジd6を、又はメモリ18から記録ストラテジd18を入力し、内部のメモリに記憶する。更に、記憶された記録ストラテジの補正時、ディジタル信号d4のパルス前端でのエッジシフトd20aとパルス後端でのエッジシフトd20bとをそれぞれ、所定の許容値と比較する。その比較結果は、記憶された記録ストラテジに対応づけ記憶される。その後、記録ストラテジ補正部7Bは、その記録ストラテジを所定の補正値だけ補正する。更に、補正された記録ストラテジd7を改めて記憶すると共に、記録パルス決定部9へ出力する。
記録パワー決定部12Aは半導体レーザ1aの記録パワーを次のように決定する。記録パワー決定部12Aは、記録パワー条件復調部10からの復調記録パワー条件d10、又はメモリ18からの記録パワー条件d18bのいずれかを入力し、初期条件として設定する。次に、その記録パワー条件に従いOPCを実行する。そのとき、β値計測部11からβ値d11が入力され、それに基づき記録パワーが校正される。こうして、記録パワー決定部12Aは最適な記録パワーを決定する。そのOPCで得られた新たな記録パワー条件d12aは、タイトル記録の終了時、メモリ18へ出力され記憶される。
実施例4によるDVD−Rレコーダでは、次のようにタイトル記録を実行する。図12は本発明の実施例4によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録を示すフローチャートである。以下、実施例2とは異なるステップについて説明する。実施例2と同様なステップには図5と図6と同じ符号を付す。それらの同様なステップについての説明は実施例2のものを援用する。特に、ステップS12については、図6に示される実施例2でのフローチャートと同様である。
<ステップS10>
RMA内に記録された記録速度情報の履歴を全て参照し終えたか否かを判別する。全て参照し終えた時は、処理をステップS13へ進める。それ以外の時は、処理をステップS4へ戻す。
<ステップS13>
メモリ18に記憶された記録速度情報を、好ましくはタイトル記録順に読み出す。読み出された記録速度情報が例えば正整数n1を示すとき、対応するタイトル記録での記録速度はn1倍速である。
<ステップS14>
記録速度情報n1と設定記録速度情報n0とを比較する。記録速度情報n1と設定記録速度情報n0とが一致した時は、処理をステップS15へ進める。それ以外の時は、処理をステップS16へ進める。
<ステップS15>
ステップS13でメモリ18から読み出された記録速度情報n1について、それと対応する記録ストラテジd18aと記録パワー条件d18bとがそれぞれ、メモリ18から読み出される。記録ストラテジd18aはメモリ18から記録ストラテジ補正部7Bへ出力される。記録ストラテジ補正部7Bはその記録ストラテジd18aを内部のメモリに記憶し、記録パルス決定部9へ出力する。記録パワー条件d18bはメモリ18から記録パワー決定部12Aへ出力される。こうして、実施例4によるDVD−Rレコーダは新たなタイトル記録時、DVD−R30に記録された履歴とメモリ18に記憶された履歴との両方から、設定記録速度と等しい記録速度でのタイトル記録で採用された記録ストラテジと記録パワー条件とを検索できる。それらは一般に、標準記録ストラテジと標準記録パワー条件とより設定記録速度に適する。従って、記録ストラテジと記録パワー条件とを確実にかつ短時間で最適化できる。
<ステップS16>
メモリ18に記録された記録速度情報の履歴を全て参照し終えたか否かを判別する。全て参照し終えた時は、処理をステップS17へ進める。それ以外の時は、処理をステップS13へ戻す。
<ステップS17>
メモリ18から推奨記録ストラテジと推奨記録パワー条件とを読み出す。記録ストラテジ補正部7Bは推奨記録ストラテジを、メモリ18から記録パルス決定部9へ中継するとき、内部のメモリに記憶する。
<ステップS18>
実施例4ではタイトル記録の終了時、実施例2と同様なステップS9に続き、記録ストラテジ補正部7Bが記録ストラテジd7aを、記録パワー決定部12Aが記録パワー条件d12aを、それぞれメモリ18へ出力する。メモリ18では、記録ストラテジd7aと記録パワー条件d12aとが、記録速度設定部17から入力された設定記録速度情報d17と対応づけられ、記憶される。
以上の通り、本発明の実施例4によるDVD−Rレコーダは、DVD−R30とメモリ18との両方に記録された過去のタイトル記録での記録速度情報、記録ストラテジ、及び記録パワー条件の履歴から、設定記録速度に一致する記録速度での記録ストラテジと記録パワー条件とを検索できる。それらは設定記録速度に適したものであるので、例えばそれらを初期条件とするとき、OPCが精度良くかつ迅速に実行され得る。特に、記録ストラテジの補正回数を低減できるので、DVD−R30への試し書きによるPCA内の記録可能面積の減少を抑制できる。
本発明の実施例−4による光ディスク記録装置はDVD−Rレコーダである。その他に実施例2と同様に、実施例4による光ディスク記録装置がDVD−RWドライブ及びDVD−RAMドライブであっても良い。
《実施例5》
図13は本発明の実施例5によるDVD−Rレコーダのブロック図である。実施例5によるDVD−Rレコーダは実施例4とは異なり、エッジシフト検出部に代えブロックエラーレート検出部20Aを有する。図13では実施例4と同様な構成要素に対し図11と同じ符号を付す。それらの同様な構成要素についての説明は実施例4のものを援用する。更に、ブロックエラーレート検出部20Aは実施例3と同様であるので、その説明は実施例3のものを援用する。
記録ストラテジ補正部7Cは、記録ストラテジ復調部6から記録ストラテジd6を、又はメモリ18から記録ストラテジd18aを入力し、内部のメモリに記憶する。記憶された記録ストラテジの補正時、記録ストラテジ補正部7Cはディジタル信号d5のブロックエラーレートd20cを所定の許容値と比較する。その比較結果を、記憶された記録ストラテジに対応づけ記憶する。その後、記録ストラテジ補正部7Cはその記録ストラテジを所定の補正値だけ補正する。更に、補正された記録ストラテジd7を改めて記憶すると共に、記録パルス決定部9へ出力する。
実施例5によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録では実施例4とは異なり、記録ストラテジの補正ステップS12、特にそのサブステップS12e〜S12gで、エッジシフトに代えブロックエラーレートが用いられる。他のステップについては実施例4と同様であるので、それらのステップの説明は実施例4のものを援用する。更に、記録ストラテジの補正ステップS12は、図13に示される実施例3と同様である。従って、その説明は実施例3のものを援用する。
以上の通り本発明の実施例5では実施例4とは異なり、エッジシフトに代えブロックエラーレートに基づき、記録ストラテジが補正される。それにより、DVD−R30から再生されたディジタル信号のブロックエラーレートを許容値以下にできる。
《実施例6》
実施例6によるDVD−Rレコーダは、記録マークの歪みを表すパラメータとして再生アナログ信号の変調度を利用する。ここで、アナログ信号の変調度とは、アナログ信号の一周期での極大値とその周期での振幅との比をいう。具体的には、アナログ信号の一周期での極大値aと極小値bとにより次式で表される:変調度=(a−b)/a。アナログ信号の変調度は特に、記録マークと記録スペースとでの反射光量の比すなわちコントラストを示す。それにより、変調度は光ディスクの記録性能に対する評価パラメータの一つとして従来から知られる。
再生アナログ信号の変調度は記録マークの歪みと共に増大する。その原因は次のように考えられる。図25は、4倍速記録に対し等倍速記録での記録ストラテジを採用した時の記録マークM2を示す模式図である。図25では比較の目的で、等倍速記録での記録マークMが破線で示される。4倍速記録での記録マークM2では、中央部Mbが等倍速記録でのものMより太く、特にグルーブgの幅を超えて広がる。更に、その後端部Mcが等倍速記録でのものMより後方へずれる。4倍速記録では記録マークM2の中央部Mbから後端部Mcまでが過熱されることを、それらの歪みは示す。記録マークM2の後端部Mcでの歪みが記録スペースS2を狭める。更に、記録マークM2の後半部MbとMcとに蓄積された過剰な熱は記録スペースS2まで伝搬し、その光反射率を低下させる。こうして、記録マークM2と記録スペースS2との全体で反射光量が低減する結果、それらの記録マーク列から再生されるアナログ信号では変調度が増大する。
図14は本発明の実施例6によるDVD−Rレコーダのブロック図である。実施例6によるDVD−Rレコーダは実施例2の構成に加え、変調度計測部25を有する。図14では実施例2と同様な構成要素に対し図4と同じ符号を付す。それらの同様な構成要素についての説明は実施例2のものを援用する。
変調度計測部25は、ピックアップ1により再生されヘッドアンプ2により増幅されたアナログ信号d2を入力し、それについて変調度を計測する。実施例6では特に、最大のマーク長14Tの記録マークと最大のスペース長14Tの記録スペースとの列から再生されるアナログ信号、すなわち同期信号について、変調度が計測される。
タイトル記録の開始時、実施例2と同様に、設定記録速度に適した記録パワー条件がDVD−R30に記録された履歴から検索される。更に、その記録パワー条件が復調記録パワー条件d10aとして記録パワー決定部12Bへ入力される。その復調記録パワー条件d10aは特に、記録パターンと記録パワーとの対応情報を含む。その対応情報は、記録マークの前端部に対応する記録パルスに対し第一の記録パワーを指定し、かつ他の記録パルスに対し第一の記録パワーより小さい第二の記録パワーを指定するための情報である。具体的には、付加記録パワーPaと基準記録パワーPmとの対である。その他に、付加記録パワーPaと第一の記録パワーPm+Paとの比ε=Pa/(Pm+Pa)、及び第一の記録パワーPm+Paの対であっても良い。更に、第一の記録パワー自体と第二の記録パワーとの対であっても良い。上記の対応情報は実施例1と同様に、ランニングOPC情報としてDVD−R30に記録される。
記録パワー決定部12Bは復調記録パワー条件d10aに基づき、次のようなOPCを実行する:まず、テスト記録パターンに基づきDVD−R30へテスト記録マークが試し書きされる。そのとき、レーザ駆動部13へ指示される記録パワーd12aは、テスト記録パルスd9のトップパルスに対し基準記録パワーと付加記録パワーとの和Pm+Paであり、他のテスト記録パルスd9に対し基準記録パワーPmである。続いてそのテスト記録マークからアナログ信号が再生され、そのアナログ信号のβ値がβ値計測部11により計測される。更に、アナログ信号中の同期信号について、変調度が変調度計測部25により計測される。計測されたβ値d11と変調度d25とは記録パワー決定部12Bへフィードバックされる。そのβ値d11と変調度d25とに基づき、記録パワー決定部12Bは基準記録パワーPmと付加記録パワーPaとを校正する。それにより、β値と変調度とのそれぞれが所定の許容範囲内に収まるように、基準記録パワーPmと付加記録パワーPaとが最適化される。
図15は本発明の実施例6による4倍速でのデータ記録について、記録パワーと記録マークとの関係を示す模式図である。図15の(a)〜(c)は、記録パターン、記録パルス、及び半導体レーザ1aのレーザパルスのそれぞれの波形図である。図15の(d)は(c)のレーザパルスによりDVD−R30の記録層に形成された記録マークMと記録スペースSとを示す。図15の(a)〜(c)では、パルス幅の単位すなわちクロック周期T2が等倍速記録でのクロック周期Tの1/4である:T2=T/4。図15の(d)では比較の目的で、記録パルスの全てについて一定の記録パワーを設定するときの記録マークM2が破線で示される。
4倍速記録での記録ストラテジでは、記録パターンと記録パルスとが次のように対応する。記録パターンが例えば、幅7T2の第一のパルスP3、幅3T2のネゲート時間、及び幅3T2の第二のパルスP4から成る。そのとき、第一のパルスP3に対応する記録パルスは、第一のトップパルスP30とそれに続くマルチパルスP31とで構成される。一方、第二のパルスP4に対応する記録パルスは、第二のトップパルスP40だけで構成される。
実施例6による4倍速記録では、マルチパルスP31に対し基準記録パワー(第二の記録パワー)Pmが設定される。更に、第一のトップパルスP30及び第二のトップパルスP40に対し、基準記録パワーPmと付加記録パワーPaとの和(第一の記録パワー)が設定される。すなわち、トップパルスに対応するレーザパルスR0の記録パワーは、マルチパルスに対応するものR1より付加記録パワーPaだけ大きい。それにより、記録マークMの前端部では、レーザパルスR0の立ち上がりの遅れによるパワー不足が付加記録パワーで補償される。一方、記録マークMの後半部では、基準記録パワーPmの低減でレーザ光による過熱が抑えられる。その結果、記録マークMでは、一定の記録パワーでの記録マークM2より歪みが低減する。特にマークエッジが記録パターンのパルスP3及びP4の両端と精度良く対応する。更に、一定の記録パワーでの記録マークM2とは異なり、記録マークMの幅がグルーブgの幅を超えない。それ故、記録マークMがウォブル信号及びLPP信号を欠損させず、グルーブgのエッジ及びLPPLを塑性変形させない。
図16は、実施例6によるDVD−Rレコーダについて、一定マーク長の記録マーク形成での記録パワーと、その記録マークから再生されるディジタル信号のジッタとの関係を示すグラフである。ここで、記録パワーは第一の記録パワー、すなわち基準記録パワーと付加記録パワーとの和であり、付加記録パワーが一定値2mWに保たれる。ディジタル信号のジッタはエッジシフトの変動幅に相当し、PLL5のクロック周期に対する比で表される。ジッタが小さいほど、平均的なエッジシフトは小さい。図16のグラフでは、縦軸がジッタを示し、横軸が基準記録パワーを示す。更に比較の目的で、従来のDVD−Rレコーダについての関係が破線で示される。ここで、三角と四角とは、実施例6によるDVD−Rレコーダと従来のDVD−Rレコーダとのそれぞれについての測定点を表す。
図16に示される通り、実施例6によるDVD−Rレコーダでは従来の装置と比べ、ジッタを一定値以下に抑え得る記録パワーの範囲、すなわち記録パワーマージンが、特に高パワー領域で広い。その結果は次のように理解される。第一の記録パワーの増大により、記録マークの前端部ではレーザパルスのパワー不足が補償され、前側のマークエッジについてのエッジシフトが低減する。一方、第二の記録パワーの増大は第一の記録パワーより抑制されるので、記録マークの後半部での過熱が抑制される。その結果、後側のマークエッジについて、記録パワーの増大に伴うエッジシフトの増大は抑制される。こうして、記録パワーマージンが高パワー領域へ拡がる、と理解される。
記録パワーマージンが広いほど、最適な記録パワーとして許容される範囲が広い。従って、実施例6によるDVD−RレコーダではOPCによる記録パワーの最適化が確実にかつ短時間で実現できる。
以下、実施例6によるDVD−Rレコーダでの記録パワーの決定方法について、具体的に説明する。図17は、実施例6によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録を示すフローチャートである。ここで、実施例2によるタイトル記録と同様なステップには図5と同じ符号を付す。それらの同様なステップについての説明は実施例2のものを援用する。
<ステップS6>
ステップS4での復調記録速度情報d15を含むOPC情報から記録ストラテジと記録パワー条件とがそれぞれ復調される。そのとき、復調記録パワー条件d10aは特に、基準記録パワーと付加記録パワーとを含む。こうして、DVD−R30に記憶されたOPC情報の履歴から、設定記録速度に適した基準記録パワーと付加記録パワーとが確実にかつ短時間で選択される。
<ステップS11>
DVD−R30から推奨記録ストラテジと推奨記録パワー条件とを、実施例2と同様に読み出す。ここで、推奨記録パワー条件は特に基準記録パワーと付加記録パワーとのそれぞれの推奨値を含む。それらの推奨値はDVD−R及びDVD−Rレコーダごとに一般に異なる。例えば、推奨付加記録パワーは推奨基準記録パワーの10〜20%であり、約2.0〜4.0mWである。
<ステップS21>
付加記録パワーを設定する。特に最初の実行時、その初期値として、ステップS11で読み出された推奨付加記録パワーが設定される。以後、ステップS21が繰り返されるごとに、付加記録パワーが例えば1.0mWずつ加算される。
<ステップS12>
実施例2と同様に記録ストラテジの補正を実行し、推奨記録ストラテジを最適化する。ここで、記録ストラテジの補正値は、エッジシフトだけでなく、ステップS21で設定された付加記録パワーごとに変化する。
<ステップS7>
実施例2と同様にOPCを行う。ここで、記録パワー決定部12Bは付加記録パワーを一定に保ち、基準記録パワーを実施例2と同様に変化させる。そのとき、変化の範囲は初期の記録パワー条件を基に決める。例えば、基準記録パワーを18.0〜24.0mWの範囲で1.0mWずつ変化させる。それぞれの基準記録パワーでテスト記録マークを作成するごとに、そのテスト記録マークから再生されたアナログ信号についてβ値と変調度とを計測し記憶する。それにより、基準記録パワー別のβ値と変調度との対応表、すなわち新たな記録パワー条件が得られる。その新たな記録パワー条件から目標β値に対応する基準記録パワーが選択される。例えば、β値が−5〜+5%の範囲内にあるときの基準記録パワーが選択される。
<ステップS20>
ステップS7で選択された基準記録パワーに対応する変調度が所定の許容値、例えば75%と比較される。その変調度が75%より小さいときは、処理がステップS8へ分岐する。それ以外のときは、処理がステップS21へ戻る。
こうして、β値が−5〜+5%の範囲内にあり、かつ変調度が75%未満であるように、付加記録パワーと基準記録パワーとが最適化される。
<ステップS9>
タイトル記録の終了処理を実行する。そのとき、RMA及びボーダアウトエリアへ記録される新たな記録パワー条件は、最適化された付加記録パワーと基準記録パワーとを含む。こうして、それらも記録ストラテジと共に記録速度と対応づけられ記録される。
実施例6では、例えば図15の(c)に示されるように、記録ストラテジがマルチパルスP31を含む。その他に、記録速度の増大に応じ、マルチパルスP31に代え、その最前端から最後端までと同じ幅で基準記録パワーを持つ単一のレーザパルスを照射しても良い。それにより、マルチパルスP31の立ち上がりの遅れに起因するパワー不足を補償できる。その結果、記録マークの後側のマークエッジについて、再生ディジタル信号のエッジシフトを低減できる。
実施例6では、記録パルスの内、トップパルスだけに対し第一の記録パワーが設定される。その他に、記録パターンの特に長いパルスに対応する記録パルスについて、マルチパルス中の最後のパルスに対し第一の記録パワーが設定されても良い。それにより、基準記録パワー(第二の記録パワー)Pmが小さく設定されるとき、例えばマーク長9T、10T、又は11Tの長い記録マークの後端部での熱量不足が付加記録パワーPaで補償される。その結果、それらの長い記録マークでは後側のマークエッジが前方へずれない。こうして、ディジタル信号のエッジシフトが低減されるので、データのエラーレートが低減する。
本発明の実施例6による光ディスク記録装置はDVD−Rレコーダである。その他に、実施例6による光ディスク記録装置がDVD−RWドライブ及びDVD−RAMドライブであっても良い。
《実施例7》
図18は本発明の実施例7によるDVD−Rレコーダのブロック図である。実施例7によるDVD−Rレコーダは実施例6(図14参照)とは異なり、変調度計測部25に代えLPPエラー検出部26を有する。図18では図14に示された実施例6と同様な構成要素に対し図14と同じ符号を付す。更に、それらの同様な構成要素についての説明は実施例6のものを援用する。
LPPエラー検出部26は、ピックアップ1により再生されヘッドアンプ2により増幅されたアナログ信号d2を入力し、その中からLPP信号を検出する。更に、検出されたLPP信号についてジッタ又はブロックエラーレート(以下、LPPエラーと総称する)を検出する。検出されたLPPエラーd26は記録パワー決定部12Cへ出力される。
ここで、LPPエラーは変調度と同様に、記録マークの歪みを表すパラメータとして利用される。実際、記録速度の増大に伴い記録マークが図25に示されるように歪み、特にLPPLまで拡がるとき、そのLPPLに記録されたLPP信号は損なわれる。その結果、LPP信号についてS/Nが低減し、LPPエラーが増大する。こうして、記録マークの歪みと共に、LPPエラーが増大する。
記録パワー決定部12Cは復調記録パワー条件d10aに基づき、実施例6と同様なOPCを実行する。そのとき、フィードバックされたβ値d11とLPPエラーd26とに基づき、記録パワー決定部12Cは基準記録パワーPmと付加記録パワーPaとを校正する。それにより、β値とLPPエラーとのそれぞれが所定の許容範囲内に収まるように、基準記録パワーPmと付加記録パワーPaとが最適化される。
以下、実施例7によるDVD−Rレコーダでの記録パワーの決定方法について、具体的に説明する。図19は、実施例7によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録を示すフローチャートである。ここで、実施例6によるタイトル記録と同様なステップには図17と同じ符号を付す。それらの同様なステップについての説明は実施例6のものを援用する。
<ステップS7>
実施例6と同様にOPCを行う。ここで、記録パワー決定部12Cは付加記録パワーを一定に保ち、基準記録パワーを実施例6と同様に変化させる。更に、それぞれの基準記録パワーでテスト記録マークを作成するごとに、そのテスト記録マークから再生されたアナログ信号についてβ値とLPPエラーとを計測し記憶する。それにより、基準記録パワー別のβ値とLPPエラーとの対応表、すなわち新たな記録パワー条件が得られる。その新たな記録パワー条件から目標β値に対応する基準記録パワーが選択される。例えば、β値が−5〜+5%の範囲内にあるときの基準記録パワーが選択される。
<ステップS20A>
ステップS7で選択された基準記録パワーに対応するLPPエラーが所定の許容値と比較される。例えば、LPP信号のジッタについては許容範囲が50ns以下に、LPP信号のブロックエラーレートについては許容範囲が5%以下に、それぞれ設定される。LPPエラーが上記の許容値より小さいときは、処理がステップS8へ分岐する。それ以外のときは、処理がステップS21へ戻る。
こうして、β値が−5〜+5%の範囲内にあり、かつLPPエラーが許容値未満であるように、付加記録パワーと基準記録パワーとが最適化される。
《実施例8》
図20は本発明の実施例8によるDVD−Rレコーダのブロック図である。実施例8によるDVD−Rレコーダは実施例6の構成に加え、実施例4と同様なメモリ18を有する。図20では実施例4及び実施例6と同様の構成要素に対し図11及び図14と同じ符号を付す。更に、それらの説明については実施例4及び実施例6のものを援用する。
メモリ18は好ましくはEEPROMである。実施例8によるDVD−Rレコーダは、過去のタイトル記録について、記録速度情報、記録ストラテジ、及び記録パワー条件の履歴をメモリ18に記憶する。特に、その記録パワー条件は基準記録パワーと付加記録パワーとを含む。
記録パワー決定部12CはOPC時、記録パワー条件復調部10からの復調記録パワー条件d10a、又はメモリ18からの記録パワー条件d18cのいずれかを入力する。OPCで得られた新たな記録パワー条件d12bは、タイトル記録の終了時、メモリ18へ出力され記憶される。それぞれの記録パワー条件は基準記録パワーと付加記録パワーとを含む。
図21は本発明の実施例8によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録を示すフローチャートである。実施例4及び実施例6と同様なステップには図12及び図17と同じ符号を付す。それらの同様なステップについての説明は実施例4及び実施例6のものを援用する。
本発明の実施例8によるDVD−Rレコーダは、DVD−R30とメモリ18との両方に記録された過去のタイトル記録での記録速度情報、記録ストラテジ、及び記録パワー条件の履歴から、設定記録速度に一致する記録速度での記録ストラテジと記録パワー条件とを検索できる。それらは設定記録速度に適したものであるので、例えばそれらを初期条件とするとき、OPCが精度良くかつ迅速に実行され得る。特に、記録ストラテジの補正回数を低減できるので、DVD−R30への試し書きによるPCA内の記録可能面積の減少を抑制できる。
本発明の実施例8による光ディスク記録装置はDVD−Rレコーダである。その他に上記の実施例と同様に、実施例8による光ディスク記録装置がDVD−RWドライブ及びDVD−RAMドライブであっても良い。
《実施例9》
図22は、本発明の実施例9による光ディスク再生装置であるDVDプレーヤのブロック図である。実施例9によるDVDプレーヤの構成は、実施例2によるDVD−Rレコーダの再生系と同様のものを含む。従って、実施例2と同様の構成要素については実施例2と同じ符号を付し、その説明は実施例2のものを援用する。
イコライザ3Aはヘッドアンプ2からのアナログ信号d2を所定の補正値d31に従い補正し、それによりアナログ信号d2の波形を整形する。
補正値決定部31は、記録速度情報復調部15からの記録速度情報d15に基づき、イコライザ3Aの補正値d31を決定する。この補正値d31は例えば、周波数帯域ごとのブースト量及びフィルタのカットオフ周波数である。
二値化器4Aは整形されたアナログ信号d3を所定の閾値と比較し、その閾値を境に二値化する。それによりアナログ信号d3はディジタル信号d4へ変換される。
閾値決定部32は、記録速度情報復調部15からの記録速度情報d15に基づき、二値化器4Aの閾値d32を決定する。
データ復調部23は、PLL5から入力されたディジタル信号d5から 目標データを抜き出し復調する。
実施例9によるDVDプレーヤは、DVD−R30に記録されたタイトルの一つを再生する時、まずDVD−R30のRMA内のRMD、又は目標タイトルに対応するボーダアウトエリア内のRMDを参照する。更に、記録速度情報復調部15により、目標タイトルの記録時での記録速度情報d15を読み出す。
補正値決定部31は記録速度情報d15に基づき、イコライザ3Aの補正値d31を決定する。具体的には例えば、記録速度が大きいほど高周波数帯域のブースト量を持ち上げる。何故なら、記録速度が大きいほど、アナログ信号d2の高周波数帯域、特に最短マーク長3Tの記録マークに対応する帯域では、アナログ信号d2の振幅が減少するからである。上記の補正により、記録速度の増大に伴うアナログ信号d2の波形の鈍りが補償できる。
閾値決定部32は再生アナログ信号d4のクロック信号d5aと記録速度情報d15とに基づき、二値化器4Aの閾値を決定する。具体的には例えば、記録速度が大きいほど閾値を下げる。その理由は以下の通りである:記録速度が大きいほど、DVD−Rの記録層による吸収エネルギーが減少するので、記録マークが小さい。従って、その記録マークからの再生アナログ信号d2では直流成分が減少し、中心レベルが低下するからである。上記の閾値の決定により、記録速度の増大に合わせ、アナログ信号d2の直流成分の減少を補償できる。
こうして、実施例9によるDVDプレーヤは、記録速度の増大に伴う記録マークの変形に起因する再生アナログ信号d2の歪みを、DVD−R30に記録された記録速度情報d15に基づき補償できる。従って、再生ディジタル信号d5のエラーレートを低減できる。
更に、実施例9によるDVDプレーヤでは、記録速度情報d15を目標タイトルに対応するボーダアウトエリアから読み出し得る。従って、特に複数タイトルの連続再生時、ピックアップのシーク距離を低減できる。その結果、タイトルの切り換えに要する時間を短縮できる。
以上の説明から明らかなように、本発明による記録可能型光ディスクはデータ記録時の記録速度情報を、記録ストラテジと記録パワー条件と共に記録する。それにより、光ディスク記録装置がデータ記録時、その記録可能型光ディスクから記録速度情報を、記録ストラテジと記録パワー条件と共に読み出し得る。従って、光ディスク記録装置が設定記録速度に適した記録ストラテジと記録パワー条件とを、上記の記録可能型光ディスクに記録されたものから検索できる。その結果、光ディスク記録装置が最適な記録ストラテジと記録パワーとを、確実にかつ短時間で決定できる。
更に、光ディスク再生装置が上記の記録可能型光ディスクから記録速度情報を読み出し得る。従って、光ディスク再生装置は、再生対象データの記録速度に合わせ、イコライザの補正値と二値化器の閾値とを最適化できる。その結果、再生データのエラーレートを低減できる。
本発明による光ディスク記録装置及びその記録方法は、データ記録時に記録可能型光ディスクから記録速度情報を記録ストラテジと記録パワー条件と共に読み出し得る。従って、光ディスク記録装置は、設定記録速度に適した記録ストラテジと記録パワー条件とを、記録可能型光ディスクに記録されたものから検索できる。その結果、光ディスク記録装置は最適な記録ストラテジと記録パワーとを確実にかつ短時間で決定できる。
上記の光ディスク記録装置及び記録方法では更に、設定記録速度に対応する記録ストラテジと記録パワー条件とが記録可能型光ディスクに記録されていないとき、光ディスク記録装置内のメモリから設定記録速度に適した記録ストラテジと記録パワー条件とを検索しても良い。それにより、光ディスク記録装置が記録ストラテジと記録パワーとを確実にかつ短時間で最適化できる。
本発明による光ディスク記録装置及び記録方法では特に、記録マークの特定部分に対応する記録パルスに対し、他の記録パルスより大きい記録パワーを設定しても良い。それにより、記録速度の増大に伴う記録マークの歪みを効率良く低減できる。その結果、記録パワーの最適化を確実にかつ迅速に実現できる。
本発明による光ディスク再生装置は、再生対象データの記録速度に応じ、イコライザの補正値と二値化部の閾値とを決定する。それにより、データ再生時、記録速度の増大に伴う記録マークの歪みに起因する再生アナログ信号の波形の鈍り、及び中心レベルのずれを補償できる。その結果、再生データのエラーレートを低減できる。
発明をある程度の詳細さをもって好適な形態について説明したが、この好適形態の現開示内容は構成の細部において変化してしかるべきものであり、各要素の組合せや順序の変化は請求された発明の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。
産業上の利用の可能性
本発明によれば、光ディスク記録装置が、等倍速からn倍速までのいずれの記録速度に対しても確実にかつ短時間で記録ストラテジと記録パワーとを最適化できる。それ故、本発明における産業上の利用の可能性は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施例1によるDVD−R30を示す図である。図1の(a)はDVD−R30の全体の外観と、DVD−Rレコーダのピックアップ1からのレーザ光R1の照射の様子とを示す斜視図である。図1の(b)は、図1の(a)の破線で囲まれた小領域Aを裏面から見たときの拡大図である。
図2は、本発明の実施例1によるDVD−R30の記録領域全体とその中の記録管理情報領域(RMA)A11との物理フォーマットを示す図である。
図3は、図2のRMA A11内の一つのRMDブロックA11bについて物理フォーマットの詳細を示す図である。
図4は、本発明の実施例2によるDVD−Rレコーダのブロック図である。
図5は、本発明の実施例2によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録を示すフローチャートである。
図6は、本発明の実施例2によるDVD−Rレコーダでの記録ストラテジの補正ステップS12のフローチャートである。
図7は、本発明の実施例2によるDVD−Rレコーダでの等倍速記録で採用される記録ストラテジと記録マークとの関係を示す模式図である。図7の(a)〜(c)は、記録パターン、記録パルス、及び半導体レーザ1aのレーザパルスのそれぞれの波形図である。図7の(d)は(c)のレーザパルスによりDVD−R30の記録層に形成された記録マークMと記録スペースSとを示す。
図8は、本発明の実施例2によるDVD−Rレコーダでの2倍速記録で採用される記録ストラテジと記録マークとの関係を示す模式図である。図8の(a)〜(c)は、記録パターン、記録パルス、半導体レーザ1aのレーザパルスのそれぞれの波形図である。図8の(d)は(c)のレーザパルスによりDVD−R30の記録層に形成された記録マークMと記録スペースSとを示す。
図9は、本発明の実施例3によるDVD−Rレコーダのブロック図である。
図10は、本発明の実施例3によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録について、記録ストラテジの補正ステップS12のフローチャートである。
図11は、本発明の実施例4によるDVD−Rレコーダのブロック図である。
図12は、本発明の実施例4によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録を示すフローチャートである。
図13は、本発明の実施例5によるDVD−Rレコーダのブロック図である。
図14は、本発明の実施例6によるDVD−Rレコーダのブロック図である。
図15は、本発明の実施例6によるDVD−Rレコーダでの4倍速記録で実現する記録パワーと記録マークとの関係を示す模式図である。図15の(a)〜(c)は、記録パターン、記録パルス、及び半導体レーザ1aのレーザパルスのそれぞれの波形図である。図15の(d)は(c)のレーザパルスによりDVD−R30の記録層に形成された記録マークMと記録スペースSとを示す。
図16は、本発明の実施例6によるDVD−Rレコーダについて、一定マーク長の記録マーク形成での記録パワーとエッジシフトとの関係を示すグラフである。
図17は、本発明の実施例6によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録を示すフローチャートである。
図18は、本発明の実施例7によるDVD−Rレコーダのブロック図である。
図19は、本発明の実施例7によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録を示すフローチャートである。
図20は、本発明の実施例8によるDVD−Rレコーダのブロック図である。
図21は、本発明の実施例8によるDVD−Rレコーダでのタイトル記録を示すフローチャートである。
図22は、本発明の実施例9による光ディスク再生装置であるDVDプレーヤのブロック図である。
図23は、従来の光ディスク記録再生装置の一例を示すブロック図である。
図24は、従来の光ディスク記録再生装置について、2倍速記録に対し等倍速記録での記録ストラテジを採用した時の記録パターン、記録パルス、及び記録マークを示す模式図である。図24の(a)〜(c)は、記録パターン、記録パルス、及び半導体レーザ1aのレーザパルスのそれぞれの波形図である。図24の(d)は(c)のレーザパルスにより光ディスクDの記録層に形成された記録マークM1と記録スペースS1とを示す。
図25は、従来の光ディスク記録再生装置について、4倍速記録に対し等倍速記録での記録ストラテジを採用した時の記録マークM2を示す模式図である。
図面の一部又は全部は、図示を目的とした概要的表現により描かれており、必ずしもそこに示された要素の実際の相対的大きさや位置を忠実に描写しているとは限らないことは考慮願いたい。
Claims (37)
- 記録速度情報を、対応する記録ストラテジと記録パワー条件と共に記録した、記録可能型光ディスク。
- データ記録ごとに、前記記録速度情報、前記記録ストラテジ、及び前記記録パワー条件を記録した、請求項1記載の記録可能型光ディスク。
- 前記記録速度情報を、対応する前記記録ストラテジと前記記録パワー条件と共に含む記録管理情報、を記録するための記録管理情報領域を有する、請求項1記載の記録可能型光ディスク。
- データ記録ごとに前記記録管理情報を前記記録管理情報領域へ記録した、請求項3記載の記録可能型光ディスク。
- データ記録ごとに前記記録管理情報を接続領域へ記録した、請求項3記載の記録可能型光ディスク。
- 前記接続領域をデータ領域内に含む、請求項5記載の記録可能型光ディスク。
- 前記記録管理情報が最適記録パワー校正(OPC)情報を含むとき、
前記OPC情報を記録するためのOPC情報領域、を前記記録管理情報領域内に有し;
前記記録速度情報、前記記録ストラテジ、及び前記記録パワー条件の一組を前記OPC情報内に含む;
請求項3記載の記録可能型光ディスク。 - 前記記録管理情報領域が複数のブロックを含み;
前記記録速度情報、前記記録ストラテジ、及び前記記録パワー条件の一組が、データ記録ごとに別の前記ブロックに記録された;
請求項3記載の記録可能型光ディスク。 - 前記ブロックのそれぞれが16個のセクタを含み;
前記記録速度情報、前記記録ストラテジ、及び前記記録パワー条件の一組が、前記セクタの一つへ記録された;
請求項8記載の記録可能型光ディスク。 - 記録パターンと記録パワーとの対応情報を前記記録パワー条件が含む、請求項1記載の記録可能型光ディスク。
- 前記対応情報が、前記記録パターンの特定部分に対応する記録パルスに対し第一の記録パワーを指定し、かつ他の記録パルスに対し前記第一の記録パワーより小さい第二の記録パワーを指定するための情報を含む、請求項10記載の記録可能型光ディスク。
- 記録速度情報を記録した記録速度情報領域と、前記記録速度情報に対応する記録ストラテジを記録した記録ストラテジ領域と、を含む記録可能型光ディスクへデータを光学的に記録するための光ディスク記録装置であり、
(A)前記記録可能型光ディスクへレーザ光を所定のパワーで照射するための半導体レーザ;
(B)前記半導体レーザから所定の再生パワーで出射されかつ前記記録可能型光ディスクで反射された前記レーザ光を検出し、アナログ信号へ変換するための光検出器;
(C)前記アナログ信号をディジタル信号へ変換するためのアナログ/ディジタル(AD)変換器;
(D)前記ディジタル信号から前記記録速度情報を復調し、復調記録速度情報として出力するための記録速度情報復調部;
(E)記録速度を設定し、設定記録速度情報として出力するための記録速度設定部;
(F)前記復調記録速度情報と前記設定記録速度情報とを比較するための記録速度比較部;
(G)前記記録速度比較部が前記復調記録速度情報と前記設定記録速度情報との一致を検出した時、前記復調記録速度情報に対応する前記記録ストラテジを前記ディジタル信号から復調するための記録ストラテジ復調部;
(H)前記データに相当する記録パターンを決定するための記録パターン決定部;
(I)前記記録ストラテジに従い、前記記録パターンを記録パルスへ変換するための記録パルス決定部;
(J)前記アナログ信号に基づきOPCを実行し、前記半導体レーザの記録パワーを決定するための記録パワー決定部;及び、
(K)前記記録パルスと前記記録パワーとに従い前記半導体レーザを駆動するためのレーザ駆動部;
を有する光ディスク記録装置。 - 記録速度情報と記録ストラテジとの対応表を記憶したメモリ、を更に有する、請求項12記載の光ディスク記録装置。
- 前記AD変換器から出力された前記ディジタル信号について、エッジシフトを検出するためのエッジシフト検出部;及び、
前記ディジタル信号と前記エッジシフトとに基づき前記記録ストラテジを補正し、補正された前記記録ストラテジを前記記録パルス決定部へ出力するための記録ストラテジ補正部;
を更に有する、請求項12記載の光ディスク記録装置。 - 前記AD変換器から出力された前記ディジタル信号について、ブロックエラーレートを検出するためのブロックエラーレート検出部;及び、
前記ディジタル信号と前記ブロックエラーレートとに基づき前記記録ストラテジを補正し、補正された前記記録ストラテジを前記記録パルス決定部へ出力するための記録ストラテジ補正部;
を更に有する、請求項12記載の光ディスク記録装置。 - 前記データの記録時での前記記録ストラテジと前記設定記録速度情報とを対応させ、前記記録可能型光ディスクの前記記録ストラテジ領域と前記記録速度情報領域とへそれぞれ記録する、請求項14又は請求項15に記載の光ディスク記録装置。
- 記録速度情報を記録した記録速度情報領域と、前記記録速度情報に対応する記録パワー条件を記録した記録パワー条件領域と、を含む記録可能型光ディスクへ、データを光学的に記録するための光ディスク記録装置であり、(A)前記記録可能型光ディスクへレーザ光を所定のパワーで照射するための半導体レーザ;
(B)前記半導体レーザから所定の再生パワーで出射されかつ前記記録可能型光ディスクで反射された前記レーザ光を検出し、アナログ信号へ変換するための光検出器;
(C)前記アナログ信号をディジタル信号へ変換するためのAD変換器;
(D)前記アナログ信号のβ値を計測するためのβ値計測部;
(E)前記ディジタル信号から前記記録速度情報を復調し、復調記録速度情報として出力するための記録速度情報復調部;
(F)記録速度を設定し、設定記録速度情報として出力するための記録速度設定部;
(G)前記復調記録速度情報と前記設定記録速度情報とを比較するための記録速度比較部;
(H)前記記録速度比較部が前記復調記録速度情報と前記設定記録速度情報との一致を検出した時、前記復調記録速度情報に対応する前記記録パワー条件を前記ディジタル信号から復調するための記録パワー条件復調部;
(I)前記データに相当する記録パターンを決定するための記録パターン決定部;
(J)前記記録パターンから記録パルスを決定するための記録パルス決定部;
(K)前記記録パワー条件と前記β値とに基づきOPCを実行し、前記半導体レーザの記録パワーを決定するための記録パワー決定部;及び、
(L)前記記録パルスと前記記録パワーとに従い前記半導体レーザを駆動するためのレーザ駆動部;
を有し、
前記記録パワー決定部による前記OPCで得られた新たな前記記録パワー条件と前記、設定記録速度情報とを対応させ、前記記録可能型光ディスクの前記記録パワー条件領域と前記記録速度情報領域とへそれぞれ記録する;
光ディスク記録装置。 - 記録可能型光ディスクへデータを光学的に記録するための光ディスク記録装置であり、
(A)前記記録可能型光ディスクへレーザ光を所定のパワーで照射するための半導体レーザ;
(B)前記半導体レーザから所定の再生パワーで出射されかつ前記記録可能型光ディスクで反射されたレーザ光を検出し、アナログ信号へ変換するための光検出器;
(C)前記データに相当する記録パターンを決定するための記録パターン決定部;
(D)所定の記録ストラテジに従い、前記記録パターンを記録パルスへ変換するための記録パルス決定部;
(E)前記アナログ信号に基づきOPCを実行し、(a)前記記録パターンの特定部分に対応する前記記録パルスに対し第一の記録パワーを、(b)他の前記記録パルスに対し前記第一の記録パワーより小さい第二の記録パワーを、それぞれ前記半導体レーザの記録パワーとして決定するための記録パワー決定部;及び、
(F)前記記録パルスと、前記記録パワーとに従い前記半導体レーザを駆動するためのレーザ駆動部;
を有する光ディスク記録装置。 - 前記記録パターンの特定部分が記録マークの前端部に相当する、請求項18記載の光ディスク記録装置。
- 前記記録パターンの特定部分が記録マークの後端部に相当する、請求項18記載の光ディスク記録装置。
- 記録速度情報、前記第一の記録パワー、及び前記第二の記録パワーの間の対応表を記憶するためのメモリ、を有する、請求項18記載の光ディスク記録装置。
- (A)前記アナログ信号のβ値を計測するためのβ値計測部;
(B)前記アナログ信号の変調度を計測するための変調度計測部;及び、
(C)前記β値と前記変調度とに基づき前記記録パワーを補正するための記録パワー補正部;
を更に有する、請求項18記載の光ディスク記録装置。 - 前記記録可能型光ディスクがランドプリピット(LPP)を含むとき、
(A)前記アナログ信号のβ値を計測するためのβ値計測部;
(B)前記LPPからのLPP信号を前記アナログ信号から検出し、そのLPP信号についてジッタとブロックエラーレートとのいずれかを更に検出するためのLPPエラー検出部;及び、
(C)前記ジッタと前記ブロックエラーレートとのいずれかに基づき前記記録パワーを補正するための記録パワー補正部;
を更に有する、請求項18記載の光ディスク記録装置。 - 前記記録可能型光ディスクが、記録速度情報を記録した記録速度情報領域と、前記記録速度情報に対応する記録パワー条件を記録した記録パワー条件領域と、を有し、かつ、
前記記録パワー条件が前記第一の記録パワーと前記第二の記録パワーとを含むとき、
(A)前記記録パワー決定部が、所定の記録速度に対応する前記第一の記録パワーと前記第二の記録パワーとを前記記録可能型光ディスクから読み出し;
(B)前記記録パワー決定部により決定された前記第一の記録パワーと前記第二の記録パワーとの対が、前記OPCで得られた新たな記録パワー条件に含まれ、その新たな記録パワー条件が前記記録速度を示す記録速度情報と対応し、前記記録可能型光ディスクの前記記録パワー条件領域と前記記録速度情報とへそれぞれ記録される;
請求項22又は請求項23に記載の光ディスク記録装置。 - (A)データ記録時の記録速度情報を記録した光ディスクへ、レーザ光を所定の再生パワーで照射するための半導体レーザ;
(B)前記光ディスクで反射された前記レーザ光を検出し、アナログ信号へ変換するための光検出器;
(C)前記アナログ信号の周波数特性による歪みを所定の補正値で補償するためのイコライザ;
(D)前記イコライザにより補償された前記アナログ信号を所定の閾値で二値化し、ディジタル信号へ変換するための二値化部;
(E)前記ディジタル信号から前記記録速度情報を復調し、復調記録速度情報として出力するための記録速度情報復調部;
(F)前記復調記録速度情報に応じ、前記イコライザの補正値を決定するための補正値決定部;及び、
(G)前記復調記録速度情報に応じ、前記二値化部の閾値を決定するための閾値決定部;
を有する光ディスク再生装置。 - 記録速度情報を記録した記録速度情報領域と、前記記録速度情報に対応する記録ストラテジを記録した記録ストラテジ領域と、を含む記録可能型光ディスクへデータを光学的に記録する方法であり、
(A)記録速度を設定し、設定記録速度情報として出力するステップ;
(B)前記記録可能型光ディスクから前記記録速度情報を光学的に読み出して復調し、復調記録速度情報として出力するステップ;
(C)前記設定記録速度情報と前記復調記録速度情報とを比較するステップ;
(D)前記設定記録速度情報と前記復調記録速度情報との一致時、前記復調記録速度情報に対応する前記記録ストラテジを前記記録可能型光ディスクから光学的に読み出すステップ;
(E)OPCを実行し、半導体レーザの記録パワーを決定するステップ;及び、
(F)前記記録ストラテジに従い、前記記録速度と前記記録パワーとで前記データを記録するステップ;
を有する記録可能型光ディスクへのデータ記録方法。 - メモリに記憶された記録速度情報と記録ストラテジとの対応表を参照し、前記設定記録速度情報に対応する前記記録ストラテジを前記メモリから読み出すステップ;
を更に有する、請求項26記載の記録可能型光ディスクへのデータ記録方法。 - 前記OPCが、
(A)所定の記録ストラテジをテスト記録ストラテジとして決定するサブステップ;
(B)前記テスト記録ストラテジに従い、所定のテスト記録パターンをテスト記録パルスへ変換するサブステップ;
(C)前記テスト記録パルスに従い前記半導体レーザを駆動し、前記テスト記録パターンに対応する記録マークの列を前記記録可能型光ディスクの記録層に形成するサブステップ;
(D)前記記録マークの列へ前記半導体レーザからレーザ光を所定の再生パワーで照射し、その反射光を光検出器で検出しアナログ信号へ変換するサブステップ;
(E)前記アナログ信号をディジタル信号へ変換するサブステップ;
(F)前記ディジタル信号についてエッジシフトとブロックエラーレートとのいずれかを検出するサブステップ;及び、
(G)検出された前記エッジシフトと前記ブロックエラーレートとのいずれかに基づき、前記テスト記録ストラテジを補正するサブステップ;
を有する、請求項26記載の記録可能型光ディスクへのデータ記録方法。 - 前記記録パワーに対応する前記テスト記録ストラテジと前記設定記録速度情報とを互いに対応させ、前記記録可能型光ディスクの前記記録ストラテジ領域と前記記録速度情報領域とへそれぞれ記録するステップ;
を更に有する、請求項28記載の記録可能型光ディスクへのデータ記録方法。 - 記録速度情報を記録した記録速度情報領域と、前記記録速度情報に対応する記録パワー条件を記録した記録パワー条件領域と、を含む記録可能型光ディスクへデータを光学的に記録する方法であり、
(A)記録速度を設定し、設定記録速度情報として出力するステップ;
(B)前記記録可能型光ディスクから前記記録速度情報を光学的に読み出して復調し、復調記録速度情報として出力するステップ;
(C)前記設定記録速度情報と前記復調記録速度情報とを比較するステップ;
(D)前記設定記録速度情報と前記復調記録速度情報との一致時、前記復調記録速度情報に対応する前記記録パワー条件を前記記録可能型光ディスクから光学的に読み出すステップ;
(E)前記記録パワー条件に基づきOPCを実行し、半導体レーザの記録パワーを決定するステップ;
(F)前記OPCにより決定された前記記録パワーで、前記データを前記記録可能型光ディスクへ記録するステップ;及び、
(G)前記OPCにより得られた新たな記録パワー条件と前記設定記録速度情報とを互いに対応させ、前記記録可能型光ディスクの前記記録パワー条件領域と前記記録速度情報領域とへそれぞれ記録するステップ;
を有する記録可能型光ディスクへのデータ記録方法。 - (A)記録対象データに相当する記録パターンを決定するステップ;
(B)所定の記録ストラテジに従い、前記記録パターンを記録パルスへ変換するステップ;
(C)OPCを実行し、(a)前記記録パターンの特定部分に対応する前記記録パルスに対し第一の記録パワーを、(b)他の前記記録パルスに対し前記第一の記録パワーより小さい第二の記録パワーを、半導体レーザの記録パワーとしてそれぞれ決定するステップ;及び、
(D)前記記録パルスと前記記録パワーとに従い半導体レーザを駆動し、前記記録対象データを記録可能型光ディスクへ記録するステップ;
を有する記録可能型光ディスクへのデータ記録方法。 - 前記記録パターンの特定部分が記録マークの前端部に相当する、請求項31記載の記録可能型光ディスクへのデータ記録方法。
- 前記記録パターンの特定部分が記録マークの後端部に相当する、請求項31記載の記録可能型光ディスクへのデータ記録方法。
- メモリに記憶された、記録速度情報、前記第一の記録パワー、及び前記第二の記録パワーの間の対応表を参照し、所定の記録速度に対応する前記第一の記録パワーと前記第二の記録パワーとを前記メモリから読み出すステップ;
を更に有する、請求項31記載の記録可能型光ディスクへのデータ記録方法。 - 前記OPCが、
(A)所定の記録ストラテジに従い所定のテスト記録パターンをテスト記録パルスへ変換するサブステップ;
(B)(a)前記テスト記録パターンの特定部分に対応する前記テスト記録パルスに対し前記第一の記録パワーを、(b)他の前記テスト記録パルスに対し前記第二の記録パワーを、前記半導体レーザのテスト記録パワーとしてそれぞれ設定するサブステップ;
(C)前記テスト記録パルスと前記テスト記録パワーとに従い前記半導体レーザを駆動し、前記テスト記録パターンに対応する記録マークの列を前記記録可能型光ディスクの記録層に形成するサブステップ;
(D)前記記録マークの列へ前記半導体レーザからレーザ光を所定の再生パワーで照射し、その反射光を光検出器で検出しアナログ信号へ変換するサブステップ;
(E)前記アナログ信号のβ値を計測するサブステップ;
(F)前記アナログ信号の変調度を計測するサブステップ;及び、
(G)前記β値と前記変調度とに基づき前記第一の記録パワーと前記第二の記録パワーとを補正するサブステップ;
を有する、請求項31記録可能型光ディスクへのデータ記録方法。 - 前記記録可能型光ディスクがランドプリピット(LPP)を含むとき、前記OPCが、
(A)所定の記録ストラテジに従い所定のテスト記録パターンをテスト記録パルスへ変換するサブステップ;
(B)(a)前記テスト記録パターンの特定部分に対応する前記テスト記録パルスに対し前記第一の記録パワーを、(b)他の前記テスト記録パルスに対し前記第二の記録パワーを、前記半導体レーザのテスト記録パワーとしてそれぞれ設定するサブステップ;
(C)前記テスト記録パルスと前記テスト記録パワーとに従い前記半導体レーザを駆動し、前記テスト記録パターンに対応する記録マークの列を形成するサブステップ;
(D)前記記録マークの列へ前記半導体レーザからレーザ光を所定の再生パワーで照射し、その反射光を光検出器で検出しアナログ信号へ変換するサブステップ;
(E)前記アナログ信号のβ値を計測するサブステップ;
(F)前記LPPからのLPP信号を前記アナログ信号から検出し、そのLPP信号についてジッタとブロックエラーレートとのいずれかを計測するサブステップ;並びに、
(G)前記β値、及び、前記ジッタと前記ブロックエラーレートとのいずれか、に基づき、前記第一の記録パワーと前記第二の記録パワーとを補正するサブステップ;
を有する、請求項31記載の記録可能型光ディスクへのデータ記録方法。 - 前記記録可能型光ディスクが、記録速度情報を記録した記録速度情報領域と、前記記録速度情報に対応する記録パワー条件を記録した記録パワー条件領域と、を有し、かつ、
前記記録パワー条件が前記第一の記録パワーと前記第二の記録パワーとを含むとき、
(A)所定の記録速度に対応する前記第一の記録パワーと前記第二の記録パワーとを前記記録可能型光ディスクから読み出すステップ;及び、
(B)前記OPCで決定された前記第一の記録パワーと前記第二の記録パワーとの対を、前記OPCで得られた新たな記録パワー条件へ組み入れ、前記記録速度を示す記録速度情報と前記新たな記録パワー条件とを互いに対応させ、前記記録可能型光ディスクの前記記録速度情報と前記記録パワー条件領域とへそれぞれ記録するステップ;
を更に有する、請求項35又は請求項36に記載の記録可能型光ディスクへのデータ記録方法。
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