JPS6369973A - 立方晶系窒化ホウ素膜の製造方法 - Google Patents

立方晶系窒化ホウ素膜の製造方法

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JPS6369973A
JPS6369973A JP21235086A JP21235086A JPS6369973A JP S6369973 A JPS6369973 A JP S6369973A JP 21235086 A JP21235086 A JP 21235086A JP 21235086 A JP21235086 A JP 21235086A JP S6369973 A JPS6369973 A JP S6369973A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、切削工具、耐摩工具などの工具材料およびヒ
ートシンクなどの電子材料あるいはその他様々の用途が
期待されている高硬度、高絶縁性等の優れた特性を有す
る立方晶系窒化ホウ素膜の製造方法に関し、特に、気相
反応により立方晶系窒化ホウ素膜を基板上に析出させる
立方晶系窒化ホウ毒膜の製造方法に関する。
従来の技術 窒化ホウ素は、通常、黒鉛に似た結晶構造〔六方晶系窒
化ホウ素〕 (以下、HBNと略す)であり、柔らかく
て滑りやすい物質であるが、高温高圧下において黒鉛が
ダイヤモンドに転移するように窒化ホウ素もまた黒鉛型
のHBNからダイヤモンド型結晶構造の立方晶系窒化ホ
ウ素(以下、CBNと略す)に転移し、硬度、絶縁性、
熱伝導性、耐蝕性において優れた材料となることが知ら
れている。特に硬度においては、ダイヤモンドと互いに
傷つけ合う程の硬度をもち、しかも、ダイヤモンドにな
い高温の鉄族金属に対する耐蝕性を有するため、高温で
使用する切削工具や刃物などの材料として使用されてい
る。さらに、CBNは、酸化シリコンと同程度の絶縁性
を有しており熱伝導性においては酸化シリコンの3倍程
度の熱伝導度を有しているので、超LSIなどの基板あ
るいはヒートシンクなどの電子材料としても注目されて
いる材料である。
従来、このような優れた特性を有するCBNを製造する
には、超高圧高温焼結法、すなわちHBNを超高圧発生
装置を用いて60Kbar以上の圧力をかけ、1500
〜2000℃以上の高温度下で触媒と共に溶融させる方
法に頼らざるを得なかった。
ところで、CBHの立方晶系結晶内において、窒素およ
びホウ素原子は安定なSP3混成結合を形成しているこ
とが知られている。このようなSP3混成結合について
、窒素およびホウ素を別々に原料として、超高圧高温焼
結法を用いないで形成するには、まず何らかの方法で窒
素原子およびホウ素原子の電子をSP’混成軌道を作る
べく各々の電子励起状態に励起する必要がある。次に、
このような電子励起状態の窒素原子およびホウ素原子が
互いに衝突する機会を与えることで、窒素およびホウ素
原子間にSP3混成結合が形成される。このような安定
なSP3混成結合を生じさせるための具体的な機構は未
だ明らかにされておらず、その糸口となるべきいくつか
の説が唱えられているにすぎない。
このような現状のもとに、近年、CB N Lよび、超
高圧高温焼結法においてCBNと同時に得られる立方最
密充填系窒化ホウ素(以下、WBNと略す)を、上記の
超高圧高温焼結法を用いず、物理蒸着および/またはイ
オン照射などを使用して製造する方法が提案されている
例えば、(i)ホウ素を含有する蒸発源から負のバイア
ス電圧を印加した基板上にホウ素を蒸着させると共に、
そこに質量分析機で分離された少なくとも窒素を含むイ
オン種を照射して、該基板上にCBNを生成させるCB
Nの製造方法が提案されている〔特開昭60−1812
62号公報参照〕。また、(ii)HCD(ホローカソ
ード蒸着)法により、電子線でホウ素を蒸発させながら
、ホローアノードにおいて形成されたN2のイオン種を
、高周波電圧を印加してセルフバイアス効果を付与した
基板に照射するCBNの製造方法〔プロシーディング・
gth・シンポジウム・オン・イオン・ソース・イオン
・アシステツド・テクノロジー(Proceeding
 9th Symposium on Ion 5ou
rce IonAsisted Technology
)、 −85,東京、  (1985)参照〕、さらに
、(iii)ダイヤモンド状薄膜の製造に使用されるイ
オン蒸着(ID)法を窒化ホウ素の製造方法に応用した
方法、すなわちホウ素含有固体に電子線を照射してホウ
素を蒸発させ、それに窒素含有ガスを導入し、ホウ素お
よび窒素を同時にイオン化することにより基板表面にC
BNを生成させる方法〔真空、第28巻、第7号(19
85)参照〕等が提案されている。
発明が解決しようとする問題点 以上述べたように、CBNは切削工具材料、電子材料な
どに適用するのに有利な各種の優れた特性を有している
ことから、これまでに上記の如く様々な製造技術が提案
されてきた。
しかし、上記(i>の方法は、イオンに5〜100Ke
Vという高い運動エネルギーを持たせる、イオンビーム
を集束させる、特定のN 、+を選択する質量分離の機
能を有する等極めて複雑で高価な装置を必要とするとい
う問題を有していた。また、上記(]iiの方法および
上記(iii )の方法においては、ホウ素は融点と沸
点が近いため電子線照射することによって固体表面上に
おいて突沸を起こしやすく、電子線の制御が困難である
という問題を有しており、さらに前者においては反応装
置に用いられる不活性ガスが、析出する生成物中に混入
しやすいという問題を、一方、後者においては、得られ
たCBNの純度が比較的低いという問題点も有していた
そこで、本発明の目的は、CBNの製造において、イオ
ンビーム、電子銃等の複雑な装置を要さず、簡略であり
、しかも不純物等の混入の可能性の低いCBHの製造方
法を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、従来提案されていたCBHの製造方法に
おける上記のような諸問題点を解決すべく、鋭意検討・
研究した結果、赤外線照射による予備加熱およびプラズ
マ化という反応ガスの処理並びに基板の加熱という一連
の工程を組合わせることによって、窒素原子およびホウ
素原子の間に安定なSP3混成結合を生じさせ、基板上
にCBNを析出し得ることを見出した。
すなわち本発明はホウ素含有ガスおよび窒素含有ガスの
混合物を赤外線照射により300〜1500℃に予備加
熱し、次いで該混合物に高周波電圧を印加してプラズマ
化し、加熱した基板上にCB Nを析出させる各工程を
含むCBNの製造方法を提供するものである。
本発明の方法においては、まず、ホウ素含有ガスおよび
窒素含有ガスを赤外線照射によって300〜1500℃
に予備加熱する。ここで用いる本発明の原料ガス、即ち
ホウ素含有ガスとしては、例えばB2 He、BCl3
、B、H,N3 、BF3等が挙げられ、また勿論これ
らガスの混合物を使用することもできる。一方、窒素含
有ガスとしては、例えばN、、NH3、低級アルキル基
置換アンモニア、NO等、あるいはこれらの混合物が挙
げられる。
この工程において原料ガス混合物は予備励起される。
これらの反応ガスにおいて、ホウ素含有ガスと窒素含有
ガスの混合比は、これらのガス成分中における窒素原子
に対するホウ素原子の割合(以下、B/Nと略す)が0
.1〜10の範囲となるように決めることが好ましい。
B/Nが0.1未満になると非晶質の窒化ホウ素が析出
しやすくなり、一方、10を越えるとホウ素が過剰とな
り、非晶質のホウ素が基板上に析出しやすくなるのでい
ずれも好ましくない。これらの反応ガスであるホウ素含
有ガスおよび窒素含有ガスの全圧力および流量は、一般
的に、赤外線で予備加熱した後の工程である放電条件に
支配される。
これらの反応ガスを予備加熱するための赤外線照射の手
段としては、通常、加熱に使用される赤外線源でよく、
例えば、赤外線ランプが挙げられ、このような赤外線源
により反応ガスの温度を300〜1500℃の範囲に調
整することが好ましい。この温度が300℃未満である
と、目的とするCBNを基板上に析出させることができ
ず、他の晶系が析出し、一方、1500℃を越えると石
英等の反応容器の材料が溶融するので好ましくない。
本発明の方法に従えば、次の工程として上記のように赤
外線照射により予備加熱され、予備励起された原料ガス
混合物に高周波電圧を印加する。
これによって原料ガス混合物がプラズマ化し、更に励起
、解離、イオン化を生じ、様々な分子種、原子種となり
、加熱された基板の熱エネルギーの作用によって特に化
学的に活性な遊離ホウ素および窒素とが反応して安定な
SP3結合を形成し、立方晶系窒化ホウ素として基板状
に堆積される。
この工程において、高周波電圧印加条件としては原料ガ
ス圧0.01〜100Tor5高周波周波数IKHz〜
13.56 M Hzとすることが好ましい。また、十
分な活性化を達成するためには高周波印加領域での原料
ガスの滞留時間は10−2〜ISとすることが有利であ
り、この条件を満たすように原料ガス滝壷、高周波電圧
印加領域の幅等を調節する。
本発明の製造方法の目的とするCBNを析出させる基板
において、基板の温度を300〜2000℃に加熱する
ことが必要であり、この温度範囲外であると基板上にC
BN以外の晶系の窒化ホウ素や非晶質の窒化ホウ素が析
出する。基板を上記の温度に加熱するには、通常、加熱
用ヒーターを基板の下部に設置するのが好ましい。基板
の材料としては、上記の加熱条件で溶融しないものがよ
く、例えば、タングステン、シリコンウェーハ、モリブ
デン等およびセラミック材料、例えばAl2O3,51
3N4、SiC等、および、超硬合金などが挙げられる
本発明に用いられる製造装置の一具体例を第1図に示す
。本装置は、主に、反応ガスである窒素含有ガスおよび
ホウ素含有ガスの混合物を反応容器に供給すると同時に
該反応容器の内圧を調整する反応ガス制御系と、該反応
ガスを励起、解離かつ反応させて基板上にCBNを析出
させるCBN反応系とからなる。気密性を保つことがで
きる反応容器1において、反応ガスの導入口2付近であ
って、反応容器の外側面に対向するように赤外線加熱装
置3が配置されている。また反応ガスの導入口2を備え
た面と対向する内壁にはCBNを析出させるための基板
4およびその支持台5が設置され、該支持台5付近であ
って反応容器の側面である外周に高周波電源6と接続さ
れた高周波コイル7が配置されている。さらに、反応容
器lは、反応ガスの導入口2および導入管8を介して反
応ガス供給装置9および10に接続しており、一方、反
応ガスの排出口11および排気管12を介して反応ガス
排気装置12と接続している。
上記のような本発明に用いられる製造装置を運転してC
BNを得るためには、まず反応室内を排気装置13、例
えばオイル拡散ポンプなどで排気した後、ホウ素含有ガ
スならびに窒素含有ガス供給装置9.10および排気装
置13によって所定の混合比、反応容器内圧および反応
ガスの移動速度となるようにホウ素含有ガスおよび窒素
含有ガスを供給すると共に、その混合ガスの温度が所定
の温度になるように赤外線加熱装置3で加熱する。また
、高周波プラズマが発生するように高周波電圧を印加す
る。さらに、基板4を、所定の温度が得られるようにヒ
ーター14で加熱する。このような操作をした後、この
装置の運転を続けることで基板4上にCBNが析出され
る。
作用 CBNは立方晶系結晶内において、窒素原子とホウ素原
子が安定なSP3混成結合をしてダイヤモンド型結晶構
造を有している。
このSP3混成結合を形成するには、窒素原子およびホ
ウ素原子を、それぞれ何らかの方法でSP3混成軌道を
作るべく励起状態に励起する必要があり、さらに、これ
らが互いに衝突する機会を与えることで、SP3混成結
合となる分子軌道を形成する。このようなSP’混成結
合となる分子軌道にそれぞれの励起原子の有していた電
子が配置されることで多大な安定化エネルギーを得、系
が安定化する結果、上記のような優れた特性を有するの
である。
かくして、CBNを作製するためにはB源及びN源から
SP3混成結合を形成し易い条件を見出すことが重要で
ある。この点本発明によれば、原料混合ガスを予め赤外
線照射により加熱して予備励起し、次いで高周波電圧を
印加してこれをプラズマ化し、基板を加熱するといった
一連のエネルギー供給処理を施すことにより上記のSP
3混成結合を生じさせることが可能となり、基板上にC
BNが析出することができた。ここで予備加熱温度、基
板温度並びにプラズマ化条件は本発明において重要であ
り、既に述べたような範囲条件とすることがCBNを得
る上で好ましい。
本発明によれば、比較的簡単な操作で、かつ安価な装置
により高品位のCBN薄膜が得られるので経済的に有利
であり、従って上記の如き各種工具、電子材料として有
用である。
実施例 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 第1図に示した製造装置を使用し、基板にシリコンウェ
ーハを用い、原料ガスであるホウ素含有ガスはB 2 
Hs、窒素含有ガスはN2を用い、それぞれ10cc/
min、 20cc/minの流量で反応室に導入した
。また、赤外線照射によって反応容器内の温度が100
0℃になるように調整し、高周波プラズマの出力をIK
Wとなるように高周波電圧を印加し、上記ガスを流した
状態で排気装置を使って反応室内の圧力を1Q7orr
に調整した。基板温度を1000℃に設定した後、この
状態で4時間連続運転を続けたところ、10μm程度の
膜厚の窒化ホウ素膜が得られた。
得られた窒化ホウ素膜について、粉砕してX線回折に供
したところ、2θ=43.2°付近にCBN特有の鋭い
ピークが観測され、CBNであることが同定された。
実施例2 第1図に示した製造装置を使用し、基板にモリブデン基
板を用い、原料ガスであるホウ素含有ガスはBCl、、
窒素含有ガスはNH,を用い、それぞれ5 cc/mi
n、 1Qcc/minの流量で反応室に導入した。
また、赤外線照射によって反応容器内の温度が900℃
になるように調整し、高周波プラズマの出力を1.5K
Wとなるように高周波電圧を印加し、上記ガスを流した
状態で排気装置を使って反応室内の圧力を15Torr
に調整した。基板温度を1200℃に設定した後、この
状態で3時間連続運転を続けたところ、8μm程度の膜
厚の窒化ホウ素膜が得られた。
得られた窒化ホウ素膜について、ラマン分析に供したと
ころ1310cm−’および1055cm−’付近にC
BN特有の鋭いピークが観測され、CBNであることが
同定された。
比較例1 実施例1において、赤外線照射を行なわず、反応室内の
圧力を5 Torrとし、成膜時間を3時間とした以外
は実施例1と同様にして、6μm程度の膜厚の窒化ホウ
素膜を得た。得られた窒化ホウ素膜について、粉砕して
X線回折に供したところ2θ=26.7”付近にHBN
特有の鋭いピークと、CBN特有のピーク位置である2
θ=43.2°付近になだらかなピークが観測され、こ
の窒化ホウ素膜はHBNとCBNの多結晶系であり、し
かもHBNの方が多量に含まれていることが明らかとな
った。
比較例2 実施例1において、基板としてシリコンウェーハのかわ
りにタングステン基板を用い、原料ガスとしてB 2 
HsのかわりにBCl、を8cc/m1nSN2のかわ
りにNH3を12cc/min流し、高周波電圧を印加
しなかった以外は実施例1と同様にして、膜厚が4μm
程度の窒化ホウ素膜を得た。
こうして得られた窒化ホウ素膜について、ラマン分析に
供したところ、1370cnr’付近のHBN特有のピ
ークしか観測できず、CBNが析出していないことが明
らかとなった。
窒化ホウ素膜による切削試験 実施例1〜2および比較例1〜2の製造条件を用いて基
板であるチップに3μmの膜厚でコーティングを行ない
、第1表に示した切削条件、即ち被削材、切削速度、切
り込みおよび送りの下で切削試験を行ない、各条件下で
逃げ摩耗幅Q、 1mmに達する時間を測定した。得ら
れた結果を第2表に示す。また、コーティングを行なわ
ない場合およびCVD法を用いて^1203のコーティ
ングを行なった場合についても、チップにWCC超超硬
合金あるTNG332を用いて、同様の切削試験を行な
い、結果を第2表に示した。
第1表 第2表 第2表より、耐摩耗性については実施例1および2で得
られた純粋なCBNのコーティングを行なったチップが
最も優れていることが明らかである。CBN以外の窒化
ホウ素の晶系の混合(比較例1)はA1□0.をコーテ
ィングした場合と同程度の耐摩耗性を示している。
また、第2図に、チップとしてTNG332を用い、被
削材としてFC45を用い、実施例1で得られたCBN
コートチップ、TiCコートチップおよびコーティング
をしていないチップについて、それぞれ切削試験を行な
い、結果を切削速度とチップの寿命の関係として示した
。第3図に、チップとして5NG432を用い、被削材
としてSCM435を用い、切削速度が200m/mi
nのときの、実施例2で得られたCBNコートチップ、
Al2O3コートチップおよびコーティングをしていな
いチップについて、それぞれ切削試験を行ない、逃げ面
摩耗量と切削時間の関係としてプロットした。第2図お
よび第3図より、CBNをコーティングしたチップは他
の材料をコーティングしたチップと比べて2倍程度の耐
摩耗性を有していることがわかる。
発明の詳細 な説明したように、本発明の製造方法は、従来のような
超高圧高温焼結法を用いない気相反応法であり、しかも
、イオンビーム、電子銃等の複雑で高価な装置を必要と
しない簡略なCBN製造方法である。さらに、本発明の
CBN製造方法によれば、不純物や他の晶系の窒化ホウ
素の混入の少ない優れたCBNを製造することができ、
その工業的価値は極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に用いられる製造装置の概略図である
。 第2図は、CBNコートチップおよび他のチップについ
て、切削速度とチップの寿命の関係をプロットしたグラ
フである。 第3図は、CBNコートチップおよび他のチップにつき
逃げ面摩耗量と切削時間との関係をプロットしたグラフ
である。 (主な参照番号) 1・・反応容器、  2・・反応ガス導入口、3・・赤
外線加熱装置、  4・・基板、5・・基板支持台、 
 6・・高周波電源、7・・高周波コイル、 8・・反
応ガス導入管、9・・ホウ素含有ガス供給装置、 10・・窒素含有ガス供給装置、

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ホウ素含有ガスおよび窒素含有ガスの混合物を赤
    外線照射により300〜1500℃に予備加熱し、次い
    で該混合物に高周波を照射してプラズマ化した後、30
    0〜2000℃に加熱した基板上に立方晶系窒化ホウ素
    膜を析出させる各工程を含む立方晶系窒化ホウ素膜の製
    造方法。
  2. (2)ホウ素含有ガスが、B_2H_6、BCl_3、
    BBr_3、B_3H_6N_3、BF_3から選ばれ
    る少なくとも1種を含むガスである特許請求の範囲第1
    項記載の立方晶系窒化ホウ素膜の製造方法。
  3. (3)窒素含有ガスがN_2、NH_3、低級アルキル
    基置換アンモニア、NOから選ばれる少なくとも1種を
    含むガスである特許請求の範囲第1項記載の立方晶系窒
    化ホウ素膜の製造方法。
  4. (4)上記ホウ素含有ガスおよび窒素含有ガスの混合物
    において、窒素原子に対するホウ素原子の割合B/Nが
    0.1〜10である特許請求の範囲第1項記載の立方晶
    系窒化ホウ素膜の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03111573A (ja) * 1989-09-26 1991-05-13 Olympus Optical Co Ltd 立方晶窒化硼素の合成方法
US5629053A (en) * 1990-04-06 1997-05-13 Siemens Aktiengesellschaft Method for manufacturing microcrystalline cubic boron-nitride-layers
JP2019119612A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 株式会社トクヤマ パイロリティック窒化ホウ素及びパイロリティック窒化ホウ素の製造方法、並びにパイロリティック窒化ホウ素を用いた結晶成長装置

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