JPS6395200A - 硬質窒化ホウ素膜の製造方法 - Google Patents

硬質窒化ホウ素膜の製造方法

Info

Publication number
JPS6395200A
JPS6395200A JP24022986A JP24022986A JPS6395200A JP S6395200 A JPS6395200 A JP S6395200A JP 24022986 A JP24022986 A JP 24022986A JP 24022986 A JP24022986 A JP 24022986A JP S6395200 A JPS6395200 A JP S6395200A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boron
substrate
boron nitride
nitrogen
containing gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24022986A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Tobioka
正明 飛岡
Akihiko Ikegaya
池ケ谷 明彦
Kazuhiko Fukushima
和彦 福島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP24022986A priority Critical patent/JPS6395200A/ja
Publication of JPS6395200A publication Critical patent/JPS6395200A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B25/00Single-crystal growth by chemical reaction of reactive gases, e.g. chemical vapour-deposition growth
    • C30B25/02Epitaxial-layer growth
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/06Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the coating material
    • C23C14/0641Nitrides
    • C23C14/0647Boron nitride
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B23/00Single-crystal growth by condensing evaporated or sublimed materials
    • C30B23/02Epitaxial-layer growth
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/10Inorganic compounds or compositions
    • C30B29/40AIIIBV compounds wherein A is B, Al, Ga, In or Tl and B is N, P, As, Sb or Bi

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、切削工具、耐摩工具などの工具材料およびヒ
ートシンクなどの電子材料あるいはその他様々の用途が
期待され、高硬度、高絶縁性等の優れた特性を有する硬
質窒化ホウ素膜の製造方法に関し、特に、気相反応によ
り硬質窒化ホウ素膜を基板上に析出させる硬質窒化ホウ
素膜の製造方法に関する。
従来の技術 窒化ホウ素は、通常、黒鉛に似た結晶構造〔六方晶系窒
化ホウ素〕 (以下、HBNと略す)であり、柔らかく
て滑りやすい物質であるが、高温高圧下において黒鉛が
ダイヤモンドに転移するように窒化ホウ素もまた黒鉛型
のHBNからグイヤモンド型結晶構造の立方晶系窒化ホ
ウ素(以下、CBNと略す)に転移し、硬度、絶縁性、
熱伝導性、耐蝕性において優れた材料となることが知ら
れている。特に硬度においては、ダイヤモンドと互いに
傷つけ合う程の硬度をもち、しかも、ダイヤモンドの如
く高温で鉄族金属と反応することがないため、高温で使
用する。切削工具や刃物などの材料として使用されてい
る。さらに、CBNは、酸化シリコンと同程度の絶縁性
を有しており熱伝導性においては酸化シリコンの3倍程
度の熱伝導度を有しているので、超LSIなどの基板あ
るいはヒートシンクなどの電子材料としても注目されて
いる材料である。
従来、このような優れた特性を有するCBNを製造する
には、超高圧高温焼結法、すなわちHBNを超高圧発生
装置を用いて60Kbar以上の圧力をかけ、1500
〜2000℃以上の高温度下で触媒と共に溶融させる方
法に頼らざるを得なかった。
ところで、CBNの立方晶系結晶内において、窒素およ
びホウ素原子は安定なSP3混成結合を形成しているこ
とが知られている。このようなSP3混成結合について
、窒素およびホウ素を別々に原料として、超高圧高温焼
結法を用いないで形成するには、まず何らかの方法で窒
素原子およびホウ素原子の電子をSP’混成軌道を作る
べく各々の電子励起状態に励起する必要がある。次に、
このような電子励起状態の窒素原子およびホウ素原子が
互いに衝突する機会を与えることで、窒素およびホウ素
原子間にSP3混成結合が形成される。このような安定
なSP’混成結合を生じさせるための具体的な機構は未
だ明らかにされておらず、その糸口となるべきいくつか
の説が唱えられているにすぎない。
このような現状のもとに、近年、CBNおよび、超高圧
高温焼結法にふいてCBNと同時に得られる硬質の立方
最密充填系窒化ホウ素(以下、WBNと略す)を(以下
、CBNおよびWBNを硬質窒化ホウ素という)、上記
の超高圧高温焼結法を用いず、物理蒸着および/または
イオン照射などを使用して製造する方法が提案されてい
る。
例えば、(i)ホウ素を含有する蒸発源から負のバイア
ス電圧を印加した基板上にホウ素を蒸着させると共に、
そこに質量分析機で分離された少なくとも窒素を含むイ
オン種を照射して、該基板上に硬質窒化ホウ素を生成さ
せる硬質窒化ホウ素膜の製造方法が提案されている〔特
開昭60−181262号公報参照〕。また、(ii)
HCD(ホローカソード蒸着)法により、電子線でホウ
素を蒸発させながら、ホローアノードにおいて形成され
たN2のイオン種を、高周波電圧を印加してセルフバイ
アス効果を付与した基板に照射するCBNの製造方法〔
プロシーディング・gth・シンポジウム・オン・イオ
ン・ソース・イオン・アシステツド・テクノロジー (
Proceeding 9th Symposium 
on IonSource Ion As1sted 
Technology)、P、299〜302.85゜
東京、  (1985)参照〕、さらに、(iii )
ダイヤモンド状薄膜の製造に使用されるイオン蒸着(I
D)法を窒化ホウ素の製造方法に応用した方法、すなわ
ちホウ素含有固体に電子線を照射してホウ素を蒸発させ
、それに窒素含有ガスを導入し、ホウ素および窒素を同
時にイオン化することにより基板表面にCBNを生成さ
せる方法〔真空、第28巻。
第7号、 P、581〜586. (1985)参照〕
等が提案されている。
発明が解決しようとする問題点 以上述べたように、CBNおよびWBNの硬質窒化ホウ
素は切削工具材料、電子材料などに適用するのに有利な
各種の優れた特性を有していることから、これまでに上
記の如く様々な製造技術が提案されてきた。
しかし、上記(i)の方法は、イオンに5〜100Ke
Vという高い運動エネルギーを持たせる、イオンビーム
を集束させる、特定のN2”を選択する質量分離の機能
を有する等極めて複雑で高価な装置を必要としかつ窒素
とホウ素の存在比の調節が困難であるという問題を有し
ていた。また、上記(ii )の方法および上記(ii
i )の方法においては、ホウ素は融点と沸点が近いた
め電子線照射することによって固体表面上において突沸
を起こしやすく、電子線の制御が困難であるという問題
を有していた。さらに(ii )の方法にちいては反応
装置に用いられる不活性ガスが析出する生成物中に混入
し、得られた膜に残留応力が生じ膜厚によっては膜が剥
離するという問題を、一方、(iii )の方法におい
ては、得られたCBNの純度が比較的低いという問題点
、も有していた。
そこで、本発明の目的は、硬質窒化ホウ素膜の製造にお
いて、イオンビーム、電子銃等の複雑な装置を要さず、
簡略であり、しかも不純物等の混入の少ない硬質窒化ホ
ウ素膜の製造方法を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、従来提案されていた硬質窒化ホウ素の製
造方法における上記のような諸問題点を解決すべく、鋭
意検討・研究した結果、気相反応により硬質窒化ホウ素
を製造する際に、原料となるホウ素含有ガスを、アーク
放電により気化すると同時にプラズマ化させて、窒素含
有ガスと反応させることで、純度の高い硬質窒化ホウ素
膜を製造できることを見出した。
すなわち本発明は、ホウ素含有ガスと窒素含有ガスとを
基板上で反応させて基板上に硬質窒化ホウ素膜を製造す
る方法であって、 ホウ素粉末あるいはホウ素化合物をアーク放電により気
化してホウ素含有ガスを形成することを特徴とする硬質
窒化ホウ素膜の製造方法を提供するもである。
本発明において、ホウ素含有ガスを得るために、ホウ素
粉末等のホウ素原料を真空容器内においてアーク放電に
より気化すると同時にプラズマ化する。
ホウ素原料としては、例えば、ホウ素粉末、ホウ酸、ホ
ウ酸塩、ボラン誘導体などのホウ素化合物が挙げられる
上記の原料をアーク放電により気化してプラズマ化する
には、上記の原料を電気伝導性を有するルツボに入れて
、それを電極とし、他方の電極を該ルツボに近接した位
置に設けるか、あるいは上記のホウ素原料そのもので1
対の電極を形成させ、電極に直流電圧を印加することで
ルツボあるいは電極からホウ素原料を気化させることが
できる。
このようなアーク放電はアーク炉等の容器内で行なわれ
るのが好ましい。
本発明において用いる窒素含有ガスとは、例えば、N2
 、NH3、No、低級アルキル基置換アンモニア等、
あるいはこれらの混合物が挙げられる。
このような窒素含有ガスは、本発明で用いる真空容器に
導く前に、ホローアノードを用いた直流放電等によりプ
ラズマ化しておくことが好ましい。
上記のアーク放電により得られたホウ素含有ガスと、上
記の窒素含有ガスを真空容器内に設けた基板上で反応さ
せ、該基板上に硬質窒化ホウ素膜を析出させることがで
きる。
本発明で用いる基板としては、アーク放電の発熱により
溶融しないものがよく、例えば、タングステン、シリコ
ンウェーハ、モリブデン等および、A1゜03、Si3
N、、SiC等のセラミック材料および超硬合金などが
挙げられる。
このような材料の基板上に硬質窒化ホウ素膜を析出させ
るには、該基板に高周波電位を印加することが好ましい
。また、該基板をタングステンフィラメント等により3
00〜1500℃に加熱することが好ましい。300℃
未満であると加熱の効果が認められず、1500℃を越
えると硬質窒化ホウ素以外の物質、たとえばHBNある
いは非晶質窒化ホウ素等も同時に析出するので好ましく
ない。
また、系の圧力はI Xl0−5Torr 〜1 xl
O3Torrが好ましい。特に本発明は、アーク放電で
利用していることからl xlQ’Torrという比較
的高圧でも十分に安定した状態で硬質窒化ホウ素を製造
し得るが、I X10’Torrを超える圧力では基板
の温度を1500℃以下に保持するのが困難となるので
好ま“しくない。一方、I X 10−’Torr未満
の圧力でも良好な硬質窒化ホウ素を製造し得るが、製膜
速度が極めて低くなるため好ましくない。
本発明に用いる硬質窒化ホウ素膜の製造装置の一具体例
を第1図に示す。真空容器1内の底部に配置され、電極
でもある水冷ルツボ2内に上記のホウ素原料3を入れて
おき、該ルツボに近接した直上にもう一方の電極4を配
置し、その上方には直流電圧を印加できる窒素含有ガス
の導入管5を真空容器1の右側の壁を貫通させて配置す
る。該導入管5のガス出口に近接した上方には、裏面に
タングステンヒータ6を備え且つ高周波電位が印加され
る基板7を配置している。
また、上記水冷ルツボ2の下部には、真空容器1を排気
するための排気ポンプ14に連結する排気管8を設け、
該真空容器1の外部にはリード線を介して、アークスタ
ートスイッチ10を介して水冷ルツボ2および電極4に
接続可能なアーク放電用直流電源9、窒素含有ガス導入
管内で直流放電を発生させるための直流電源11、基板
7に高周波電圧を印加するための高周波電源12、タン
グステンヒータ6の交流電源13が各々備えられている
このような装置により本発明の目的である硬質窒化ホウ
素膜を得るには、まず真空容器1を排気ポンプ14によ
り排気管8を通して10−”Torr程度に排気する。
次いで、窒素ガス導入管5に直流電圧を印加して窒素ガ
スをプラズマ化し、所定量の窒素含有ガスを真空容器1
に導くとともにアーク放電をスイッチ10によりスター
トさせて水冷るつぼ2内のホウ素原料を気化し、次いで
真空容器内圧が約0.1〜l Torrになるように排
気ポンプ14により排気管8を通して調節する。
一方、本発明の好ましい態様に従い、基板7をタングス
テンヒータ6により700〜1500℃に加熱し、基板
7に高周波電位を印加する。
上記のような操作により、基板7上でホウ素含有ガスと
プラズマ化した窒素ガスを反応させ、基板7上に硬質窒
化ホウ素膜の析出を観測することができる。
作用 硬質窒化ホウ素であるCBNおよびWBNは、硬質、耐
酸性等の優れた特性を有している。特にCBNが超硬質
であるのば、CBNが立方晶系結晶内において窒素原子
とホウ素原子が安定なSP3混成結合をしてダイヤモン
ド型結晶構造を有するためである。
このSP3混成結合を形成するには、窒素原子およびホ
ウ素原子を、それぞれ何らかの方法でSP3混成軌道を
作るべくエネルギー状態に励起する必要があり、さらに
、これらが互いに衝突する機会を与えることで、SP’
混成結合となる分子軌道を形成する。このようなSP3
混成結合となる分子軌道にそれぞれの励起原子の有して
いた電子が配置されることで多大な安定化エネルギーを
得、系が安定化する結果、上記のような優れた特性をイ
するのである。
かくして、CBNを形成するためにはB源及びN源から
SP”混成結合を形成し易い条件を見出すことが重要で
ある。この点本発明によれば、アーク放電によりホウ素
含有ガスを形成させる処理を施すことにより上記のSP
’混成結合を生じさせることが可能となり、基板上にC
BNを析出させることができた。
一般に、アーク放電は、大量の熱電子を放出するため、
高い電流密度が維持されるものであり、電極間には、電
子、イオン、高励起状態の原子などからなるプラズマが
形成された陽光柱が観測される。そのようなプラズマ内
の温度は3000〜6000Kにも達するといわれてい
る。
このようなアーク放電の電極にホウ素原料を使用するこ
とにより、硬質窒化ホウ素生成に必要なエネルギーをは
るかに超える高エネルギー状態の励起状態ホウ素原子が
得られる。さらに、この励起状態ホウ素原子を含むプラ
ズマが窒素含有ガスに衝突を介してエネルギーを与えた
り、アーク放電で発生する高温度により窒素含有ガスを
励起する効果も有する。
従って、このような励起状態のホウ素原子および窒素原
子間に上記の安定なSP3混成結合が比較的容易に得ら
れると考えられる。なお、窒素含有ガスを直流放電によ
りあらかじめ励起しておくことが好ましい。また、安定
な硬質窒化ホウ素膜を得るには基板を300〜1500
℃に加熱および/または基板に高周波電圧を印加するの
が好ましい。
本発明によれば、比較的簡単な操作で、かつ高価な装置
を必要としないで高品位のCBNまたは硬質窒化ホウ素
膜薄膜が得られる。
実施例 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 第1図に示した製造装置を使用し、基板7としてシリコ
ンウェーハを用い、ホウ素原料3としてホウ素粉末を水
冷ルツボ2に装入し、真空容器1内を排気ポンプ14に
よりI Xl0−”Torrになるまで排気した。窒素
含有ガス導入管5から窒素含有ガスとしてN2ガスを5
0m1/minの流量で真空容器1に導入すると同時に
、該ガス導入管5内に直流電源11により45Vの電圧
を印加して直流放電を発生させた。
次に、スイッチ10をA接点にし電極であるルツボ2と
電極4の間に120■の直流電圧をかけて、ルツボ2と
電極の間にアーク放電を発生させた後、直ちにスイッチ
10をB接点の方に切り替えることで安定なアーク放電
状態が連続的に得られた。この際、真空容器内の圧力は
0.5TOrrに保たれていた。
次に高周波電源12により基板7に500W、 13.
56MHzの高周波を加えた。この状態で、30分間、
基板7に硬質窒化ホウ素膜を析出させた。
得られた基板上の被覆膜を走査型電子顕微鏡で観察する
ことで、自形の良好な、粒径的5μmの粒子によって基
板が被覆されていることがわかった。
被覆物質を同定するため、赤外吸収スペクトル分析およ
びラマンスペクトル分析に供したところ、赤外吸収スペ
クトルにおいては1120am−’付近にCBN特有の
ピークが、ラマンスペクトルでは、1310cF’およ
び1055cm−’付近にCBN特有の鋭いピークが観
測され、被覆物質がCBNのみからなることがわかった
実施例2 第1図に示す製造装置において、基板7にタングステン
板を用い、基板を加熱しなかった(基板温度は200℃
)以外は、実施例1と同様にして基板上に被覆物質を得
た。
得られた被覆物質を同定するため赤外吸収スペクトル分
析およびラマンスペクトル分析に供したところ、赤外吸
収スペクトルでは、1120cm−’付近にCBN特有
のピークが、800c++r’および1400cm−’
付近にHBN特有のピークが得られた。一方、ラマンス
ペクトルでは、1370cr+r ’付近にHBN特有
のピークが、1310c+tr’および1055cm−
’付近にCBN特有のピークが観測された。ラマンスペ
クトルのピーク強度比より該被覆物質には、CBN以外
に約10容量%のHBNが共存していることがわかった
実施例3 第1図に示す製造装置において、基板7にタングステン
板を用い、基板を600℃に加熱した以外は、実施例1
と同様にして基板上に被覆物質を得た。
得られた被覆物質を同定するためラマンスペクトル分析
に供したところ、1310cm−1および1055cm
−’付近にCBN特有のピークが観測され、該被覆物質
は、CBNのみからなることがわかった。
実施例4 第1図に示す製造装置において、基板7にタングステン
板を用い、基板を1800℃に加熱した以外は、実施例
1と同様にして基板上に被覆物質を得た。
得られた被覆物質を同定するためラマンスペクトル分析
に供したところ、WBNおよびCBN特有のピークは観
測されず、該被覆物質には、硬質窒化ホウ素が含まれて
いなかった。
実施例5 第2図に本発明に用いられふもう一つの製造装置の具体
例を示す。
真空容器1内の底部に一対の対向したアーク放電用ホウ
素電極4および4′を配置し、その上方に窒素含有ガス
導入管5を真空容器1の右側の壁を貫通させて配置して
いる。該導入管5のガス出口に近接した上方に、裏面を
タングステンヒータ6で加熱される基板7を配置してい
る。
また、上記電極4,4;の下部には、真空容器1を排気
するための排気ポンプ14に連結する排気管8が設けら
れている。真空容器の外部にはリード線を介して、アー
クスタートスイッチ10を介して電極4.4′に接続す
るアーク放電用直流電源9およびタングステンヒータ6
の交流電源13が各々備えられている。
このような製造装置を使用し、基板7にシリコンウェー
ハを用い、真空容器l内を排気ポンプ14によりI X
 10−”Torrまで排気した。次に、窒素含有ガス
導入管5から窒素含有ガスとしてN Haガスを5ml
/minの流量で導入し、基板7をタングステンヒータ
6により850℃になるよ、うに加熱した。
次に、スイッチ10をAの方に接続して電極4および4
′の間に120■の直流電圧をかけて電極間にアーク放
電を発生させ、直ちにスイッチ10をB接点に切り替え
ることで安定なアーク放電状態を得た。真空容器l内の
圧力を3 X 10− ’Torrに保ちながら、5時
間処理を続けたところ、基板上に被覆物質が得られた。
得られた基板上の被覆膜を走査型電子顕微鏡で観察して
、自形の良好な、粒径的5μmの粒子によって基板が被
覆されていることがわかった。
被覆物質を同定するため、赤外吸収スペクトル分析右よ
びラマンスペクトル分析に供したところ、赤外吸収スペ
クトルにおいては1120cm−’に、ラマンスペクト
ルでは、1310cm−’および1055cm−’付近
に、CBN特有の鋭いピークが観測され、被覆物質はC
BNのみからなることがわかった。
発明の詳細 な説明してきたように、本発明のアーク放電を用いた気
相反応によると、高純度で良好な硬質窒化ホウ素膜を製
造することができる。また、本発明の方法は、電子ビー
ム、イオンビーム等の複雑な装置を使用せず、簡略な方
法であり、その工業的価値は高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法を実施するのに用いる製造装置
の一具体例である。 第2図は、本発明の方法を実施するのに用いる製造装置
の別の具体例である。 (主な参照番号) 1・・真空容器、  2・・水冷ルツボ、3・・ホウ素
原料、 4・・アーク電極、5・・窒素含有ガス導入管
、 6・・タングステンヒータ、 7・・基板、    8・・排気孔、 9・・アーク放電用直流電源、 10・・アークスタートスイッチ、 11・・直流放電用直流電源、 12・・基板用高周波電源、 13・・タングステンヒータ用交流電源、14・・排気
ポンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ホウ素含有ガスと窒素含有ガスとを基板上で反応
    させて基板上に硬質窒化ホウ素膜を製造する方法であっ
    て、 ホウ素粉末あるいはホウ素化合物をアーク放電により気
    化してホウ素含有ガスを形成することを特徴とする硬質
    窒化ホウ素膜の製造方法。
  2. (2)上記の基板に高周波電位を印加することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の硬質窒化ホウ素膜の製
    造方法。
  3. (3)窒素含有ガスを直流放電によりプラズマ化して上
    記ホウ素含有ガスと反応させることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項または第2項記載の硬質窒化ホウ素膜の
    製造方法。
  4. (4)上記の基板を300〜1500℃に加熱すること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれ
    か1項記載の硬質窒化ホウ素膜の製造方法。
JP24022986A 1986-10-09 1986-10-09 硬質窒化ホウ素膜の製造方法 Pending JPS6395200A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24022986A JPS6395200A (ja) 1986-10-09 1986-10-09 硬質窒化ホウ素膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24022986A JPS6395200A (ja) 1986-10-09 1986-10-09 硬質窒化ホウ素膜の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS6395200A true JPS6395200A (ja) 1988-04-26

Family

ID=17056371

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24022986A Pending JPS6395200A (ja) 1986-10-09 1986-10-09 硬質窒化ホウ素膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6395200A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0297667A (ja) * 1988-10-01 1990-04-10 Showa Shinku:Kk バイアス機構付イオンプレーテイング装置
JPH02111882A (ja) * 1988-10-21 1990-04-24 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 立方晶窒化ほう素膜の製造装置
JPH02240265A (ja) * 1989-03-14 1990-09-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 立方晶窒化ほう素の製造方法
JPH038705A (ja) * 1989-06-02 1991-01-16 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 窒化ホウ素製造法
JP2019040974A (ja) * 2017-08-24 2019-03-14 シーズテクノ株式会社 六方晶系窒化ホウ素膜の製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS605874A (ja) * 1983-06-22 1985-01-12 Denki Kagaku Kogyo Kk 硬質膜の製法およびその装置
JPS6134173A (ja) * 1984-07-24 1986-02-18 Agency Of Ind Science & Technol 高硬度窒化ホウ素膜の製造方法
JPS61275198A (ja) * 1985-05-30 1986-12-05 Mitsubishi Metal Corp 窒化ほう素被膜の析出形成方法
JPS61275197A (ja) * 1985-05-30 1986-12-05 Mitsubishi Metal Corp 窒化ほう素被膜の析出形成方法
JPS61295377A (ja) * 1985-06-20 1986-12-26 バルツエルス アクチエンゲゼルシヤフト 薄膜形成方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS605874A (ja) * 1983-06-22 1985-01-12 Denki Kagaku Kogyo Kk 硬質膜の製法およびその装置
JPS6134173A (ja) * 1984-07-24 1986-02-18 Agency Of Ind Science & Technol 高硬度窒化ホウ素膜の製造方法
JPS61275198A (ja) * 1985-05-30 1986-12-05 Mitsubishi Metal Corp 窒化ほう素被膜の析出形成方法
JPS61275197A (ja) * 1985-05-30 1986-12-05 Mitsubishi Metal Corp 窒化ほう素被膜の析出形成方法
JPS61295377A (ja) * 1985-06-20 1986-12-26 バルツエルス アクチエンゲゼルシヤフト 薄膜形成方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0297667A (ja) * 1988-10-01 1990-04-10 Showa Shinku:Kk バイアス機構付イオンプレーテイング装置
JPH02111882A (ja) * 1988-10-21 1990-04-24 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 立方晶窒化ほう素膜の製造装置
JPH02240265A (ja) * 1989-03-14 1990-09-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 立方晶窒化ほう素の製造方法
JPH038705A (ja) * 1989-06-02 1991-01-16 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 窒化ホウ素製造法
JP2019040974A (ja) * 2017-08-24 2019-03-14 シーズテクノ株式会社 六方晶系窒化ホウ素膜の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR910001367B1 (ko) 기상 합성 다이아몬드막 및 그 합성방법
US5462776A (en) Conversion of fullerenes to diamonds
JPH04958B2 (ja)
US5358754A (en) Method for forming diamond films by vapor phase synthesis
JPS6395200A (ja) 硬質窒化ホウ素膜の製造方法
JPS61163195A (ja) ダイヤモンド気相合成法及びその装置
JPS6277454A (ja) 立方晶窒化ホウ素膜の形成方法
JPH0372038B2 (ja)
JPH0733580B2 (ja) 立方晶系窒化ホウ素膜の製造方法
JPH031377B2 (ja)
JPS63128179A (ja) 硬質窒化硼素の合成方法および合成装置
JP2569423B2 (ja) 窒化ホウ素の気相合成法
JPS63277767A (ja) 高圧相窒化ホウ素の気相合成法
JPH07118860A (ja) 対向電極型マイクロ波プラズマ処理装置および処理方法
JPS6369972A (ja) 立方晶系窒化ホウ素膜の製造方法
JP2617539B2 (ja) 立方晶窒化ほう素膜の製造装置
JPH0649635B2 (ja) ダイヤモンドの合成方法
JPH05147908A (ja) 立方晶窒化ホウ素粉末の製造方法
JPH0667797B2 (ja) ダイヤモンドの合成方法
JPH01104763A (ja) 金属化合物薄膜の製造方法
KR910001360B1 (ko) 다이아몬드 벌크재의 합성방법
JP2587636B2 (ja) ダイヤモンド合成法および装置
JPS62207869A (ja) 酸素含有硬質窒化硼素被覆部品
JPS6265997A (ja) ダイヤモンド合成方法およびその装置
JPH04116155A (ja) 薄膜の形成方法