JPS6133193B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は微細開口を有しイオン流や着色粒子
（トナー・インキ）等を変調するのに用いるスク
リーン感光体（以下、単にスクリーンとも称す）
のクリーニング装置に関するものである。

上記スクリーン感光体を用いた画像形成装置
は、該スクリーンを直接現像しないため、従来の
板状感光体の如く現像・転写を終える都度、残留
トナーを除去するためにスクリーンをクリーニン
グする必要はない。しかし、クリーニング手段を
スクリーンに作用せず長時間使用を続けると、該
スクリーンにコロナ放電による酸化物や浮遊して
いるトナーや塵埃等の有害物質がスクリーンに付
着し、帯電電位の低下・解像度の低下を招き画質
を落す原因となり好ましくない。このため上記有
害物質がスクリーンに蓄積するのを防止するため
にスクリーンに対してクリーニング装置を配設す
る必要がある。

しかし、一般に上記スクリーンは細い金属繊維
や金属板等の弱い材料を基体に作成するため、従
来の弾性板（ブレード）を圧接して行なう如く、
強い圧力で摺擦して行なうクリーニング装置の適
用は好ましくない。そこで、このようなスクリー
ンのクリーニング装置としては、(i)フアーブラシ
を用いるもの、(ii)圧縮空気を吹付けるもの、(iii)上
記(i)と(ii)とを組合せたもの、(iv)静電力を作用する
もの等のクリーニング装置が提案されている。こ
れらのクリーニング装置をスクリーンに対向して
配設し、該スクリーンのクリーニングを実施する
ことにより上記有害物質の蓄積は防止され、画像
形成の面で大きな効果を得ることができる。しか
しながら上記クリーニング装置は複雑な構成を要
するため、画像形成装置の本体自体が大型化し、
装置の小型化を目標とする装置には不向である。
更に、スクリーンは上記の如く構造自体が弱いの
でスクリーン面が変形したり、または光導電層を
損傷する恐れがある。

本発明の目的は上記従来のクリーニング装置を
取付けることによる問題点を解決することにあ
り、更にはスクリーンを有する装置の簡易化及び
スクリーン自体の耐久性の向上、及びクリーニン
グ装置の小型化と取扱いの容易さを得ることにあ
る。

上記目的を達成する本発明は、スクリーンに形
成した電界によりイオン流を変調し、新たな潜像
を可帯電部材に形成する電子写真法に適用する。
上記電子写真法において移動する感光体面に対し
て固定部材を配設し、該固定部材に対してクリー
ニング装置と潜像形成に関与する装置とを着脱可
能に構成し、画像形成時には上記固定部材に潜像
形成に関与する装置を取付けて画像形成を行な
い、上記スクリーンをクリーニングする必要が生
じたときは、潜像形成に関与する装置を固定部材
より取外し、該固定部材にクリーニング装置を取
付けてスクリーンをクリーニングするクリーニン
グ装置である。

上記スクリーンの形状としては平板又はドラム
状のものが考えられ、前者の場合は往復移動する
ことにより潜像形成を行ない、後者の場合は一方
向に回転しながら行なう。また固定部材は装置本
体内に設けた軸状のものやガイド材が適用可能で
ある。クリーニング装置の構成としては、ブラシ
手段と該ブラシ手段を囲む壁手段と、該壁手段内
の空気を吸引する吸引手段を有するものがスクリ
ーンをクリーニングするものとして好ましい。そ
して、クリーニング装置はスクリーンの全幅に渡
つて作用できる大きさは必要なく、上記固定部材
に沿つてスクリーンの軸方向に移動させることに
より、該スクリーンの全体を十分にクリーニング
することができる。更に、上記のようにクリーニ
ング装置を構成することによりクリーニング装置
が小型化することから、該装置の持運びが容易と
なり取扱い及び操作の点でも有効である。このた
めサービスマンが一台のクリーニング装置を携帯
し、複数台の装置のスクリーンをクリーニングす
ることも可能となる。一方、潜像形成に関与する
装置としては、スクリーン近傍に配設するコロナ
放電器・光学手段・可帯電シートの搬送手段・絶
縁ドラム等がある。

上記本発明は長時間の使用によりスクリーンに
蓄積されるというトナー・塵埃・酸化物等の有害
物質の特性を鑑みて成し得たもので、即ち、該有
害物質はスクリーンの回転毎又は移動毎にクリー
ニングにより除去する必要がないということであ
り、この理由から必要時にスクリーンをクリーニ
ングする構成となつている。上記構成によりスク
リーンがクリーニング装置により常時摺擦されな
いため、必要以上にスクリーン面を摺擦せず、こ
の結果、スクリーンの損傷を極力防ぐことができ
スクリーンの耐久性を向上させることになる。更
に固定部材は潜像形成に関与する装置とクリーニ
ング装置の取付けに兼用されるため、装置内の空
間利用が有効に成され、装置全体の小型化を可能
にする。なお、本発明においてクリーニング装置
及び潜像形成に関与する装置を固定部材から取外
すということは、完全に装置本体から抜き取る場
合と、所定位置に対してスライド移動させて配設
する場合も意味する。

以下、本発明を実施例に従つて更に詳細に説明
する。

第１図は第１の実施例を示す装置断面図で、図
中１はスクリーンで第２図の部分拡大断面図に示
すように、基体となる金属性の導電部材２上に該
部材２が一方面で露出するように光導電部材３及
び表面絶縁層４を配設したもので、該絶縁層をド
ラムの外側に面するようにしてスクリーン１を構
成してある。詳細には本件出願人による特開昭51
−341号公報にあるので、詳しい説明は省く。

上記スクリーン１は矢印方向に回転し、第１の
コロナ放電器５により均一に帯電され、続いて第
２のコロナ放電器６により第１とは逆極性に帯電
され且つ画像の露出を受け、そして更にランプ７
により全面に均一な露出を受けることで、上記ス
クリーンには原稿像に対応する１次潜像が形成さ
れる。スクリーン１上の１次潜像は変調用コロナ
放電器８からのコロナイオンを絶縁ドラム９上に
変調する。上記変調により絶縁ドラム９上に形成
された２次潜像は現像装置１０により現像され、
この現像液は転写材位置において転写紙１１に転
写され、残留トナーはクリーニング装置１２によ
り除去され、更に除電器１３により均一電位にさ
れて更び変調位置に至る。

なお図中１４はスクリーンの回転中心軸、１５
は絶縁ドラムの回転中心軸、１６は転写材収納セ
ツト、１７は定着器を各々示す。

本実施例では上記絶縁ドラム９を回転軸１５に
沿つて抜き出し、代りにスクリーンのクリーニン
グ装置を該軸を使用し、スクリーンの対向位置に
配設する。第３図は上記の如く絶縁ドラム位置に
クリーニング装置１８を取付けた状態を示す断面
図で、図中１９はクリーニング装置の壁を構成す
る容器、２０はフアーブラシ、２１は該フアーブ
ラシ２０を回転させるためのモータ、２２はかき
落し棒で該棒２２によりブラシ２０を当てること
によりフアーブラシ２０に付着した有害物質を取
除く。また上記容器１９は図示しないエアポンプ
手段にパイプ２３を介して接続され、容器１９内
の空気はパイプ２３を介して容器外に排気され
る。このため図の如く容器１９の出口にフイルタ
部材２４を設けておくことにより、フアーブラシ
２０から取除かれた諸物質を該フイルタ部材２４
に集積することが可能となる。なお図中２５は容
器１９に設けた開口で、該開口２５に上記絶縁ド
ラムの中心軸１５を通し、スクリーン１に対して
対向配置する。

なお第３図の実施例ではフアーブラシ２０近傍
では、エアポンプ手段による空気流しか作用して
いないが、鎖線で示す如くスクリーンを介してブ
ラシ２０方向に向う空気流を積極的に適用するこ
とはクリーニング効果に有効である。このような
補助的な空気流は、クリーニング時に限つてダク
トをスクリーンドラム内に挿入して形成しても良
い。または第４図の如くスクリーン１を防塵のた
めに囲んだ容器２６の中に導入した防塵空気を変
調時と同様に又は特に変調位置に導き、上記配設
したフアーブラシ２０に対して吹付けるようにし
ても良い。第４図の如く容器２６の中に空気を導
く方法としては容器に開口を設けて導入しても良
いし、または第４図の如くスクリーンの回転軸に
開口を設け、この開口から容器２６内に空気を導
くようにしても良い。

このようにスクリーン１のフアーブラシ２０と
は反対側より風を吹付けながらクリーニングを行
なえば、ブラシがスクリーンに接する際に飛散す
る塵等がスクリーンの反クリーニング側に廻り込
むのを良好に防ぐことができる。また、クリーニ
ング装置に用いるエアーポンプとしては電気掃除
器やコンプレツサ、または上記スクリーンに対す
る空気流を形成するためのポンプＰ（第４図）を
用いても良い。更に、空気循環系として第４図に
示すようにパイプ２３と第４図のパイプ２７とを
接続して空気を循環させ上記スクリーンのクリー
ニングを行なうこともできる。

第５図は上記第３図の斜視図を示す。図におい
て２８はモータ２１とブラシ２０の回転時間に張
設されたベルトで、クリーニング装置は回転軸２
５を矢印方向に往復動させることによりスクリー
ンをクリーニングする。

第６図の実施例は、絶縁紙等の可帯電シートに
２次潜像を形成する複写装置に、本発明を適用し
たもので、図は装置の断面図を示す。装置に用い
たスクリーンは上記第１図のものと同一スクリー
ンであり、潜像形成及びスクリーン構成の説明は
省略する。

図の装置は原稿台が移動しながらスクリーン上
に原稿像を露出する形成の複写装置で、スクリー
ン２９は上記スクリーン１と同一構成で軸３０を
中心に矢印方向に回転する。上記スクリーンに対
しコロナ放電器３１により第１のコロナ放電が印
加され、更に放電器３２により第２のコロナ放電
が印加される。そして、この第２のコロナと同時
に原稿台３３上の原稿３４の像が、ランプ３５に
より照明され、第１固定ミラー３６・レンズ・第
２固定ミラー３８を介して上記スクリーンに露光
される。スクリーン２９は更にランプ３９により
全面露光を受け、その結果、１次潜像がスクリー
ン２９に形成される。スクリーン２９は更に回転
し変調位置において、上記１次潜像は変調用放電
器４０からのコロナイオンを絶縁紙に変調し、該
絶縁紙に２次潜像を形成する。なお上記絶縁紙は
カセツト４１内に収納されており、送り出しロー
ラ４２により送り出され、レジスタローラ４３を
介して変調位置へ送られる。

変調位置にはカセツト４１から搬送された絶縁
紙をスクリーン２９に近接させて搬送するための
ベルト手段を有する搬送装置４５が設けてある。
上記搬送装置４５はガイドレール４６ａ，４６ｂ
により手前方向に引出し可能な構成に配設されて
いる。上記変調位置で２次潜像が形成された絶縁
紙は、現像装置４７により現像され更に定着装置
４８で定着され装置外へ排紙される。

上記装置に本発明のクリーニング装置を適用す
るときには、変調位置にある絶縁紙の搬送装置４
５をガイドレール４６ａ，４６ｂに沿つて引出
し、該装置４５に代えてクリーニング装置４９を
同じくガイドレール４６ａ，４６ｂに沿つて配設
する。以上の如くしてクリーニング装置を取付け
た状態を示すのが第７図であり、図において５０
はクリーニング装置の容器、５１はフアーブラ
シ、５２はかき落し棒、５３は容器５０に設けた
開口部で該開口は図示しない吸引手段に続いてお
り、容器５０内のトナーや塵埃・酸化物等の有害
物質を含む空気流は該開口を介して容器外に吸い
出される。

以上の如く本発明によれば常時クリーニング装
置がスクリーンに作用しないため、摩擦摺擦によ
り損傷することはない。また、必要時に限つてク
リーニング装置を使用中の他装置に置換えて装置
本体に配設するため、装置内の空間を有効に利用
でき、装置の小型を可能にする。更に上記構成に
より１台のクリーニング装置により複数台の装置
中のスクリーンのクリーニングができるため、装
置本体の保守・サービスに威力を発揮することも
可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用する複写装置の断面図、
第２図は第１図装置に用いるスクリーンの部分拡
大断面図、第３図は本発明の実施例を示しクリー
ニング装置の断面図、第４図はスクリーン側の断
面図、第５図は実施例装置に適用したクリーニン
グ装置の斜視図、第６図は他の実施例である複写
装置の断面図、第７図はクリーニング装置を配設
したときの断面図を示す。図において、 １，２９……スクリーン、９……絶縁ドラム、
１５……回転軸、１８，４９……クリーニング装
置、１９，５０……容器、２０，５１……フアー
ブラシ、２２，５２……かき落し棒、２３，２７
……パイプ、４５……搬送装置、４６ａ，４６ｂ
……ガイドレールである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ スクリーン感光体に形成した電界によりイオ
   ン流を変調し、新たな潜像を可帯電部材に形成す
   る電子写真法に用いるスクリーン感光体のクリー
   ニング装置において、 移動する感光体面に対して固定部材を配設し、
   該固定部材に対してクリーニング装置と潜像形成
   に関与する装置とを着脱可能に構成し、画像形成
   時には上記固定部材に潜像形成に関与する装置を
   感光体面に対向させて取付けて画像形成を行な
   い、また、上記スクリーン感光体をクリーニング
   するときは上記潜像形成に関与する装置を固定部
   材より取外し、この固定部材にクリーニング装置
   を取付けて感光体面に対向させこのクリーニング
   装置によりスクリーン感光体をクリーニングする
   ことを特徴とするスクリーン感光体のクリーニン
   グ装置。 ２ 上記スクリーン感光体がドラム状で、潜像形
   成に関与する装置とは変調位置で該感光体と同方
   向に回転する絶縁ドラムであり、固定部材とは絶
   縁ドラムの回転中心軸であることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載のスクリーン感光体の
   クリーニング装置。 ３ 上記スクリーン感光体がドラム状で、潜像形
   成に関与する装置とは変調位置で該感光体に対し
   て可帯電シートを搬送する搬送装置で、固定部材
   とは該搬送装置を所定位置に配設するガイド手段
   であることを特徴とする特許請求の範囲第１項に
   記載のスクリーン感光体のクリーニング装置。