JPS6042514Y2 - 圧電振動子の保持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフィルタや発振素子として使用される長さ方向
の振動モードを利用した圧電振動子の保持装置に関する
もので、詳しくは圧電振動子を堅牢に保持することがで
き、しかも全体を薄形とすることができる圧電振動子の
保持装置を提供するものである。

従来、この種の圧電振動子は第１図または第２図に示す
ような保持装置により保持されていた。

すなわち、第１図に示す保持装置は、比較的長い圧電振
動子の保持に使用されるもので、両面に銀の対向電極を
形成した圧電振動子１を中間部に挿入孔を有しかつ基板
２上に取付けられた２〜４個のスポンジ３の前記挿入孔
に挿入して保持するものである。

また、第２図に示す保持装置は、２０〜３０ＴｒｒＩｎ
以下の比較的短かい圧電振動子の保持に使用されるもの
で、中間部に挿入孔を有しかつ基板２上に取付けられた
スポンジやゴム等の弾性体５で圧電振動子１の中央部を
保持し、さらに支持部が動かないようにシリコンゴム等
の弾性接着剤６でその部分を接着固定したものである。

なお、第１図、第２図において４，４′は圧電振動子１
の対向電極に半田付けにより接続したリード線である。

ところで、最近ＩＣやＬＳＩの実用化に伴い、機械の小
型化、薄形化が促進され、それに伴い部品の小形化、薄
形化が要求されるようになってきており、圧電振動子を
使用したものも例外ではない。

ところが、上述の従来の保持構造では、いずれの場合も
、圧電振動子の振動にできるだけ影響を与えないよう柔
らかいスポンジで保持したり、中央部を弾性体で保持し
ているため、圧電振動子の斜きを考慮して充分な高さが
必要であり、また堅牢な保持のため、弾性体の肉厚も厚
くする必要があり、さらにリード線を半田付けして端子
を設ける必要からこれらをケース内に収容した場合、全
体として高さが高くなり、薄形設計が困難であった。

本考案はこのような従来の欠点を解消するもので、以下
本考案の圧電振動子の保持装置について第３図〜第９図
を参照しながら説明する。

本考案で使用する圧電振動子１０は第３図に示すように
ほぼ矩形状であり、その上面、下面に銀電極が焼付けら
れ、分極処理が施こされているものである。

その共振周波数は周波数定数と長さで決定される。

第４図は圧電振動子１０を保持するプリント基板１１の
一例を示すもので、片面あるいは両面にはプリント配線
パターンが形成されており、その配線パターンにＩＣや
抵抗、ダイオード等の電子部品１２を取付けて電気配線
することにより電気回路が構成されている。

さらに、プリント基板１１の一部には圧電振動子１０を
保持する保持部１３と、圧電振動子１０の振動に影響を
与えないようプリント基板１１との間に間隙を設けるた
めの孔部１４が設けられている。

また、保持部１３の拡大図が第５図で、プリント配線パ
ターンの一部である金属帯部１５が保持部１３上に形成
され、圧電振動子１０の下面の電極が接着固定される。

また、金属帯部１５の近くには上面の銀電極からリード
端子１６と接続するための金属膜１７が設けられている
。

なお、ここで前記圧電振動子１０は保持部１３上、すな
わち金属帯部１５上にほぼ直交するように配置されてい
る。

第６図は、圧電振動子１０をプリント基板１１上に設置
した場合の斜視図であり、前述のように圧電振動子１０
は保持部１３の金属帯部１５上に導電性接着剤で接着固
定されている。

また、圧電振動子１０の上面の電極にリード線１６がハ
ンダ付され、プリント基板１１上の金属膜１７に接続さ
れている。

ここで、第７図、第８図に示すようにプリント基板１１
と圧電振動子１０との間に間隙を設けるために、プリン
ト基板１１に孔部１４あるいは凹部を設けず、プリント
基板１１の上に金属帯１８をハンダ付や接着剤で取付け
、その上に圧電振動子１０を導電性接着材で接着固定し
てもよい。

また、本考案の場合、保持部１３や金属帯１８の幅は圧
電振動子１０の振動に影響を与えないように圧電振動子
１０の長さに対してその約１０％以下に設定腰そしてそ
れらが圧電振動子１０の中央部でほぼ直交するよう設置
することが肝要である。

第９図は第６図あるいは第７図において圧電振動子１０
上に、圧電振動子１０を覆うようにケース１９を被せた
場合を示す斜視図であり、ケース１９はプリント基板１
１上にハンダ付するか、あるいはプリント基板１１を貫
通したケース１９の端子を折曲げるかにより取付けられ
る。

以上の説明から明らかなように本考案の圧電振動子の保
持装置によれば、圧電振動子をプリント基板上に保持し
た場合の高さはほぼ圧電振動子の高さとリード線のハン
ダ行商さと、金属帯の厚みで決定され、全体の高さが著
るしく薄くできる。

又、圧電振動子はプリント基板上に堅牢に保持されてい
るため、その特性は極めて安定である。

さらに、ケースを被せた場合でも、ケースの厚みと圧電
振動子との接触防止のための空隙が必要となるが、全体
として高さ２ｒｒｖｎ以下に設計することが容易であり
、従来例に比べ著るしく薄形化が可能である。

ケースを被せることにより、圧電振動子にゴミ等が付着
したり、他の部品が接触するのを防止でき、しかもプリ
ント基板に直接取付けできるため、一旦、圧電振動子を
ケースに収容腰さらにそれをプリント基板上に１個の部
品として取付ける場合に比べ、構造が簡単であり、その
工業的価値は極めて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれ従来の圧電振動子の保持
装置を示す斜視図、第３図は本考案の圧電振動子の保持
装置に使用する圧電振動子を示す斜視図、第４図は本考
案の一実施例による圧電振動子の保持装置の要部部品で
あるプリント基板を示す斜視図、第５図はそのプリント
基板の要部の拡大図、第６図は第４図に示すプリント基
板に圧電振動子を取付けた状態を示す斜視図、第７図は
本考案の他の実施例による圧電振動子の保持装置を示す
斜視図、第８図は同断面図、第９図はさらに本考案の他
の実施例による圧電振動子の保持装置を示す斜視図であ
る。 １０・・・・・・圧電振動子、１１・・・・・・プリン
ト基板、１２・・・・・・電子部品、１３・・・・・・
保持部、１４・・・・・・孔部、１５・・・・・・金属
帯部、１８・・・・・・金属帯、１９・・・・・・ケー
ス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. はぼ矩形状で長さ方向の振動モードを利用する圧電振動
   子と、電子部品を取付けて電気配線することにより電気
   回路を構成しているプリント基板とを有し、このプリン
   ト基板の前記電子部品を電気配線している配線パターン
   の一部に導電帯部を設け、前記圧電振動子を前記プリン
   ト基板との間に間隔を設けかつ前記導電帯部上にこれと
   ほぼ直交させて配置腰その導電帯部と圧電振動子の一方
   の電極とを接着固定してなる圧電振動子の保持装置。