JPS585278Y2 - 電子時計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電子時計に関するもので、特にトランスファ
モールドにより一体成型された回路基板を有する電子時
計に関するものである。

トランスファモールドにより回路基板を合成樹脂で被覆
して成る電子時計は、部品点数の削減とコストの低減を
図り、製作工程を簡略化し、機械的強度を増大させるこ
とができる。

本考案は、このようなトランスファモールドにより回路
基板に被覆部を形成した電子時計において、前記被覆部
を、回路基板を取り付ける表示装置等の部材に適合した
形状、構造を有するように構成したことを特徴とするも
ので、回路基板への前記部材の取り付けを容易にし、且
つ部品点数を削減して構造を簡単にすることを目的とす
る。

以下に本考案の実施例を図面に基き説明する。

１は回路基板で、ＩＣ（集積回路）２の入る凹部１ａと
、水晶振動子３を取り付けるための穴１ｂ、１Ｃと、電
気素子を取り付けるためのパターン１ｄと、液晶パネル
４にＩＣ２の出力を接続するための電極パターン１ｅを
有している。

前記回路基板１に対向して液晶パネル４を設ける。

５は回路基板１を被覆するためトランスファモールドに
より形成した合成樹脂から成る被覆部で、この被覆部５
には、凸部５ａを設は且つ液晶パネル４を取り付けるた
めの凹部５ｂとコネクタ６を装着するための孔部５Ｃを
設けると共に、発振安定用コンデンサ７、周波数調整用
のトリマーコンデンサ８、水晶振動子３のリード端子３
ａとアースピン３ｂの各取付部に凹欠部５ｄを設ける。

このように被覆部５は、回路基板１に取り付ける回路部
品や液晶パネル４その他種々の部材に適合した形状、構
造を有している。

コネクタ６（よ、導電層６ａと絶縁層６ｂを交互に設け
たシリコンゴムから成るもので、導電層６ａのピッチを
回路基板１の電極パターン１ｅのピッチよりも小さく構
威しである。

（第２図、第３図）。

これにより、電極パターン１ｅとコネクタ６との接続関
係において、コネクタ６の位置がずれても電気的接続に
何らの支障を生じない。

４ａは液晶パネル４に設けた透明電極。

９はパネル押えである。

ＩＣ２の下面を接着剤等により回路基板１の凹部１ａに
固着し、ＩＣ２の出力をワイヤーボンディングで回路基
板１のパターンに接続し、トランスファモールドにより
樹脂封止して被覆部５を形成する。

水晶振動子３のリード端子３ａとアースピン３ｂを各々
回路基板１の穴１ｂ、ＩＣに挿入し、ハンダ付により固
着する。

発振安定用コンテ゛ンサ７、トリマーコンテ゛ンサ８を
回路基板１のパターン１ｄにハンダ付けして固着する。

液晶パネル４は、パネル押え９により被覆部５の凹部５
ｂ側に押しつけられている。

コネクタ６を被覆部５の孔部５Ｃに挿入し、回路基板１
の電極パターン１ｅと液晶パネル４の透明電極４ａとを
接続する。

ここで、回路基板１の製造方法及びトランスファモール
ドにつきて説明すると、回路基板１を製造するには、合
成樹脂をトランスファモールドにより、凹部１ａを有す
る基板を作り、この基板に無電解でメッキを施し、その
後、エツチング等の方法によりパターンを形成する。

次にトランスファモールドを行なう場合は、前記の如く
製造した回路基板１の上下面を型で押えで、素子ハンダ
付用のパターン等に合成樹脂のパリが出ないように成形
する。

トランスファモールド用の材料としては、エポキシ樹脂
を用いる。

このエポキシ樹脂は、不純物が少なく耐湿性、耐熱性に
優れ、収縮率が小さく、流れが良く且つ機械的強度が大
きいという特性を有する。

更には、回路基板１の材料と、線膨張係数の値が非常に
近い材料、例えば商品名ポリセット４１０Ｂを使用する
ことが望ましい。

以上説明したように、本考案は、トランスファモールド
により形成した被覆部を、回路基板に取り付ける回路部
品や表示装置等の部材に適合した形状、構造を有するよ
うに構成したから、表示装置その他種々の部材を回路基
板に取り付けるに当って何らの支障なく容易に取り付け
ることができるばかりか、その構造上、前記部材に対し
て位置決めの機能をも果すものであるから、前記部材を
所定位置に適格に取り付けることができる効果がある。

また本考案によれば、コネクタや電池を収納する穴をも
設けることができるから、従来のようなコネクタ枠や、
電池収納穴を有する樹脂枠等を用いる必要がなく、その
結果、部品点数は削減され、構造が極めて簡単となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は本考案電
子時計の要部縦断面図、第２図は回路基板の平面図、第
３図はコネクタの斜視図である。 １・・・・・・回路基板、２・・・・・・集積回路、３
・・・・・・水晶振動子、４・・・・・・液晶パネル、
５・・・・・・被覆部、７・・・・・・発振安定用コン
デンサ、８・・・・・・トリマーコンテ゛ンサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回路部品を有する回路基板と、この回路基板に設けた集
   積回路部と、前記回路基板を被覆するためトランスファ
   モールドにより形成した被覆部と、回路基板に対向して
   設けた表示装置とを備えた電子時計？こおいて、前記集
   積回路は前記回路基板に設けた凹部に収納し、これを被
   覆部により気密封止すると共に、この被覆部は回路基板
   の表・裏の少なくとも電気的接続部分を残して封止し、
   前記被覆部の表裏面には前記回路部品や表示装置を収納
   する凹部を有し、かつ表示装置が取付けられる面の被覆
   部には前記表示装置と前記回路基板を電気的に接続する
   ための孔部を設け、前記孔部には導電ゴムからなるコネ
   クタが前記回路基板と表示装置とで圧接されるように納
   められてなることを特徴とする電子時計。