JPS5978232A - 溶融異方性全芳香族ポリエステル - Google Patents

溶融異方性全芳香族ポリエステル

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JPS5978232A
JPS5978232A JP2689783A JP2689783A JPS5978232A JP S5978232 A JPS5978232 A JP S5978232A JP 2689783 A JP2689783 A JP 2689783A JP 2689783 A JP2689783 A JP 2689783A JP S5978232 A JPS5978232 A JP S5978232A
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acid
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hydroquinone
monosubstituted
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Wataru Funakoshi
渉 船越
Takanori Urasaki
浦崎 隆徳
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は溶融異方性全芳香族ポリエステルに関する。さ
らに詳しくは、本発明は特定の置換基で核置換されたモ
ノ置換ハイドロキノンに由来する単位を含有する溶融異
方性全芳香族ポリエステルに関する。該新規な溶融異方
性全芳香族ポリエステルは溶融異方性を示すにもかかわ
らず、その光学的異方性溶融物から容易に溶融成形する
ことができ、機械的性質の優れた成形品、例えば繊維ま
たはフィルムを与える。
〔従来技術〕
従来から、ポリエチレンテレフタレートはすぐれた機械
的強度を有し、また耐熱性、耐薬品性等にすぐれている
ことから、繊維、フィルム。
プラスチック等の素材として広く使用されている。しか
しながら、例えばポリエチレンテレフタレート繊維は工
業用途(例えばタイヤコード等)のような高強度、高ヤ
ング率を要求される用途においては未だ十分なものであ
るとt」、言い難い。
一方、極めて高いヤング率2強度等を与える繊絹素利と
して、ポリp−フェニレンテレフタラミド、ポリp−ベ
ンザミド等の芳香族ポリアミドが知られている。しかし
、これら芳香族ポリアミドは、ポリエチレンテレフタレ
ートが溶融紡糸により容易に繊維化できるのに対し、溶
融紡糸が難しく、実際に溶液紡糸(乾式あるいは湿式紡
糸)によって繊維化せざるを得ない状況にある。それ故
、溶剤の回収等が必要である他、得られる製品の形状も
その成形方法によって制限を受け、例えば繊維等に限ら
れ、工業的には未だ不利な点を多々有している。
これらの欠点を改良する目的で、芳香族オキシカルボン
酸、芳香族ジヒドロキシ化合物およびテレフタル酸、イ
ソフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸成分よりなる全芳
香族コポリエステル及びその繊維が提案されている(!
侍開昭50−43223号公報)。しかし、この場合に
も、ジカルボン酸成分として例えばp−配向性であるテ
レフタル酸を用いた全芳香族ポリエステルは極めて高融
点となる。従って高重合度のポリマーを製造し得たとし
ても溶融成形、例えば溶融紡糸によって成形すること自
体が困難であり、また、そのため高強度、高ヤング率を
有する成形品、例えば繊維を工業的に、且つ効率的に製
造することは困難である。
一方、ジカルボン酸成分としてp−配向性で々い例えば
イソフタル酸を用いた全芳香族ポリエステルは、溶融粘
度がテレフタル酸を用いた上記の如き全芳香族ポリエス
テルに比して大幅に低く、且つ溶融成形できる利点を有
するが、反面、溶融異方性を有しないことから、溶融成
形のみによって機械的性質、例えばヤング率等の優れた
成形品、例えば繊維、フィルムを製造できないという欠
点を有している。
上記明細書には芳香族ジヒドロキシ化合物として、ブチ
ルハイドロキノンが開示されているが、ブチルハイドロ
キノンを用いた全芳香族ポリエステルのみならず、その
製法は記載も示唆もなされていない。
また、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸又は2,6
−ナフタレンジカルボン酸を用い、芳香族ジヒドロキシ
化合物として未置換フェニルハイドロキノン又は置換フ
ェニルハイドロキノンを用いた光学異方性全芳香族ポリ
エステルが知られている(米国特許第4159365号
および4153779号明細書参照)。未置換フェニル
ハイドロキノンを用いて得られた全芳香族ポリエステル
からの繊維は高温における強度保持率が高い!特長を有
することが米国特許第4159365号明細書に開示さ
れている。
また、上キ特開昭56−84718号明細書には主たる
芳香族ジヒドロキシ化合物として未置換フェニルハイド
ロキノンと共にハイドロキノンを用いた全芳香族ポリエ
ステルが開示されている。これらの全芳香族ポリエステ
ルはハイドロキノンを全ヒドロキシ成分に対し50〜3
0モルチと比較的多量に用いているにもかかわらず比較
的高い融点を有している点で特徴的であり、また、有機
溶媒に溶解しIffい性質を有している。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、新規な溶融異方性を示す全芳香族ポリ
エステルを提供することにある。
本発明の他の目的は、溶融異方性を示すにもかかわらず
比較的融点および流動開始温度が低く、光学的異方性溶
融物から容易に溶融成形することができる、新規な溶融
異方性全芳香族ポリエステルを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、溶融成形のみならず溶渣成
形が可能な有機溶媒に対し、優れた溶解性を示す全芳香
族ポリエステルであり、それ故、成形法の相違に基づく
性能の制御を行うことの可能な成形性の優れた全芳香族
ポリエステルを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、他方では、溶融成形が容易
であり、しかも有機溶媒又は無機溶媒に対して優れた耐
溶剤性を示す全芳香族ポリエステルを提供することにあ
る。
本発明のさらに他の目的は、溶融成形によって優れた機
械的性質、例えば強度、ヤング率等を示す成形品を与え
ることのできる、新規な全芳香族ポリエステルを提供す
ることにある。
本発明のさらに他の目的は、高温における機械的性質の
保持率の高い成形品を与える、熱安定性の優れた全芳香
族ポリエステルを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、比較的融点および流れ開始
温度が低く、それ故溶融成形温度を比較的低くすること
ができ、成形時の加熱による熱劣化あるいは酸化劣化を
極力抑制して優れた性能を備えた成形品を与える、全芳
香族ポリエステルを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、比較的融点および流れ開始
温度が低く、それ枚重合体を製造する際の重合温度を比
較的低くすることができ、重合体製造時の熱劣化あるい
は酸化劣化を極力抑制した高重合体の全芳香族ポリエス
テルを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかとな
ろう。
〔発明の措成、効果〕
本発明のかかる目的および利点は、本発明によれば、p
−配向性芳香族ジカルボン酸が約90モルチ以上の芳香
族ジカルボン酸に由来する単位(a)および−OH几−
Ar (ここで、Rは水素又は炭素数1〜3のアルキル
基、 Arは炭素数6〜8の芳香族基である)で示され
る炭素数7〜10のアラルキル基で核置換されたモノ置
換ノ・イドロキノンが約90モルチ以上であるか、又は
上記モノ置換ハイドロキノンと上記モノ置換ハイドロキ
ノン以外の置換ハイドロキノンとが約9つモルチ以上で
あり、且つ上記モノ置換ハイドロキノンが約80モルチ
以上である芳香族ジヒドロキシ化合物に由来する単位(
1))から実質的に成るか、または上記単位(、) 、
 (1))並びにl) −ヒドロキシ安息香酸および/
またはモノ置換p−ヒドロキシ安息香酸が約70モル係
以上のp−配向性芳香族オキシカルボン酸に由来する単
位(C)から実質的に成シ、且つp−配向性芳香族ジカ
ルボン酸に由来する単位と−OH几−Ar (ここで、
■は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、Ar1j、炭
素数6〜8の芳香族基である)で示される炭素数7〜1
0のアラルキル基で置換されたモノ置換ハイドロキノン
に由来する単位がいずれも全構成単位の少なくとも約9
モルチである繊維又はフィルム形成性の溶融異方性全芳
香族ポリエステルによって達成される。
本発明の溶融異方性全芳香族ポリエステルは、上記のと
おり、芳香族ジカルボン酸に由来する単位(−)および
芳香族ジヒドロキシ化合物に由来する単位(t))より
実質的に成るもの、又は上記(I]) 。
に))単位およびp−配向性芳香族オキシカルボン酸に
由来する単位(c)より実質的に成るものを基本的に包
含している。後者の全芳香族ポリエステルはp−配向性
芳香族オキシカルボン酸を主たる構成成分として含有し
ている点で前者の全芳香族ポリエステルと異っているが
、いずれの全芳香族ポリエステルも上記(、)および(
1))の単位特に本発明の特徴の一つであるーCIg几
−Ar (ここで、■は水素又は炭素数1〜3のアルキ
ル基、Arは炭素数6〜8の芳香族基である)で示され
る炭素数7〜10のアラルギル基で核置換されたモノ置
換ハイドロキノンに由来する単位を含有する点で共通し
ており、また、いずれの全芳香族ポリニスデルも分子鎖
が直線性に優れ、光学異方性溶融物を与える点において
も共通している。
本発明の全芳香族ポリニスデルを形成する芳香族ジカル
ボン酸に由来する単位(3)は、p−配向性芳香族ジカ
ルボン酸に由来する単位によってその約90モル係以上
を占められている。ここでp−配向性芳香族ジカルボン
酸とは、芳香核に結合している2個のカルボキシル基が
1.4−フェニレン、1.4−ナフチレン、  4.4
’−ビフェニレンの如く芳香核上に同軸的に反対位置に
配置しているか、または1,5−ナフチレン、2゜6−
ナフタレン、3.3’−(又は3.5’)ビフェニレン
の如く複数のベンゼン環が直接縮合又は結合し−しいる
該複数のベンゼン環から成る芳香核上に平行軸的に反対
位置又は対称位置に配置している芳香族ジカルボン酸を
云う。
p−配向性芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレフ
タル酸、クロルテレフタル酸、ブロムテレフタル酸12
.5−ジブロムテレフタル酸。
メチルテレフタル酸の如きテレフタル酸類;1゜4−ナ
フタレンジカルボン酸、l、5−ナフタレンジカルボン
酸、2.6−ナフタレンジカルボン酸の如きナフタレン
ジカルボン酸類:4,4’−ジフェニルジカルボンrl
l s 3,3’−ジフェニルジカルボン酸、3,3′
−ジブロム−4,4’−ジフェニルジカルボン酸等をあ
げることができる。これらは1種又は2種以上−緒に用
いられる。これらのうち、テレフタル酸類、特にテレフ
タル酸が好ましい。
芳香族ジカルボン酸に由来する単位(a)は、上記の如
きp−配向性芳香族ジカルボン酸に由来する単位から実
質的に成るのが好ましい。しd−しながら、p−配向性
以外のm−配向性の芳香族ジカルボン酸に由来する単位
又は複数のベンゼン環かへテロ原子等を介して結合して
いる芳香族ジカルボン酸に由来する単位を、約10モル
チ以下で含有することができる。
m−配向性芳香族ジカルボン酸とは、芳香核に結合して
いる2個のカルボキシル基が1,3−フェニレン又は1
.3−、1.6−、 1.7−もしくハ2,7−ナフチ
レンあるいハ3.4’−ビフェニレンの如く芳香核上で
隣接しておらず、しかも芳香核上に同軸的にも平行軸的
にも反対位置VC配置していない芳香族ジカルボン酸を
いう。
かかる、m−配向性芳香族ジカルボン酸としては、例え
ばイソフタル酸、1.3−ナフタレンジカルボン酸、1
,6−ナフタレンジカルボン酸。
1.7−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレン
ジカルボン酸、314’−ジフェニルジカルボン酸、4
−メチルイソフタル酸、5−メチルインフタル酸、 5
− tert−ブチルイソフタル酸。
5−メトキシイソフタル酸、ナフタレン−2,7−ジク
ロル−1,6−ジカルボン酸等をあげることができる。
また、複数のベンゼン環かへテロ原子等を介して結合し
ている芳香族ジカルボン酸としては、fl、l t r
Xジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、ジフ
ェニルエーテル−3,4’−ジカルボン酸。
ジフェノキシエタン−4,4′−ジカルボン酸、ジフェ
ノキシエタン−3,4′−ジメルボン酸、ジフェニルエ
ーテル−4,47−ジクロル−3,3′−ジカルボン酸
等を挙げることができる。上記のうち、イソフタル酸、
ジフェニルエーテル−4,4′−ジカルボン酸反はジフ
ェノキシエタン−4,4′−ジカルボン酸が好ましい。
本発明の全芳香族ポリエステルを形成する芳香族ジヒド
ロキシ化合物に由来する単位(b)は、−0H几−Ar
 (ここで、几は水素又は炭素数1〜3のアルキル基、
Arは炭素数6〜8の芳香族基である)で示される炭素
数7〜10のアラルキル基で核置換されたモノ置換ノ)
イドロキノンに出来す石単位を約90モルチ以上で含有
するか、又は、かかるモノ置換ハイドロキノンに由来す
る単位を約80モルチ以上と、かかるモノ置換ハイドロ
キノン以外の置換ハイドロキノンを約10モルチ以上で
含有する。
Rの炭素数1〜3のアルキル基としては、例えばメチル
、エチル、プロピル等を挙げることができ、壕だ、Ar
の芳香族基としては、例えばフェニル、m−クロロフェ
ニル、 p−クロロフェニル 0−7+フυフエニ乞〜
− ソ=物量士ミ子大汝千o  + rr+ −又B p 
 y ルオロフェニル、o−,m−又はp−メチルフェ
ニル、o−、m−又はp−エチルフェニル、3゜4−ジ
メチルフェニル等を挙げることができる。
上記モノ置換ハイドロキノンとしては、例えば 等を挙げることができる。
かかるモノ置換ハイドロキノンは、ハイドロキノンと相
当するアルコール又はビニル性二重結合を有する不飽和
化合物とを、リン酸又は硫酸等の酸性触媒の存在下、芳
香族炭化水素、例えばベンゼン中で加熱反応せしめる、
それ自体公知の方法によって製造するこ七ができる。
上記芳香族ジヒドロキシ化合物に由来する単位(I])
は、上記モノ置換ハイドロキノンに由来する単位以外の
置換ハイドロキノンを約10モルチ以上で含有していて
もよい。かかるその他の置換ハイドロキノンは、好まし
くは炭素数1〜10のアルキル基、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、フチルアペンチル、ヘキシル、ヘフチル
、オクチル、ノニル、デシル等、あるいは炭素数9〜1
0の第3級アラルキル基、例えば2−フェニルグロブ−
2−イル、 2− (p 、 m −1i0−クロロフ
ェニル)プログ−2−1ル。
2− (p −、m−又は0− フルオロフェニル)プ
ログ−2−イル、2−(p−ブロモフェニル)プロプ−
2−’lル+2−(p〜ヨードフェニル)プロプ−2−
イル等、あるいは炭素数11以上のアラルキル基、例え
ば2−(す7トー1−又は−2−イル)プロプ−2−イ
ル、2−(4−。
3−又は2−(2−0囚、アルキル−プログ−2−イル
)フェニル〕−フロフ−2−4に等、hるいはハロゲン
原子、例えばクロロ又はブロモによって置換されたハイ
ドロキノンである。
かかる置換ハイドロキノンとしては、例えばメチルハイ
ドロキノン、エチルノ翫イドロキノン。
t−ブチルハイドロキノン、クロコノ1イドロキノン、
ブロモハイドロキノン、2−1−アミルハイドロキノン
、2−t−へキンルノ・イドロキノン、2−1−へブチ
ルハイドロキノン、2−1−オクチルハイドロキノン、
2−を−ノニルハイドロキノン、2−1−デシルノーイ
ドロキノン、  2− (2,5,5−)ジメチルへキ
シル−2−イル)ハイドロキノン、  2− (2,6
,6−トリメチルへブチル−2−イル)/\イドロキノ
ン、2sec−アミルハイドロキノン、’  2−5e
e−へキシルハイドロキノン、2−sec−へプチルノ
ーイトロキノン、2−sec−オクチルハイドロキノン
2− (e、6−シメチルヘプトー2−イル)ノ・イド
ロキノン;2−(2−フェニルグログ−2−イル)ハイ
ドロキノン、2−C2−(4−メチルフェニル)フロブ
ー2−イルコノ・イトロキノン、(ジフェニルメチル)
ノ・イドロキノン。
(フェニル4−トリルメチル)ノ・イドロキノン。
(フェニル2−ブチルフェニルメチル)ノ\イトロキノ
ン、(1−ナフチルメチル)ノーイドロキノン、(2−
ナノチルメチル)ノ・イドロキノン。
(トリフェニルメチル)ノ・イドロキノン、(α。
α−ジフェニルエチル)ノ\イトロキノン、(α。
α−ジフェニル−n −フロビル)ノーイドロキノン、
(α−1−ナフチルエチル)ノ・イドロキノン、(α−
2−ナフチルエチル)ノーイドロキノン、シクロペンチ
ルノ1イドロキノン、(1−エチルシクロペンチル)ノ
・イドロキノン、シクロへキシルハイドロキノン、(1
−メチルシクロヘキシル)ハイドロキノン、(1−ブチ
ルシクロヘキシル)ハイドロキノン、(4−ブチルシク
ロヘキシル)ハイドロキノン等を挙げることができる。
上記置換ハイドロキノンは置換アルキル基又はアラルキ
ル基がハイドロキノン骨格に3級炭素原子によって結合
しているものがより好ましい。
3級炭素原子によってハイドロキノン骨格に結合してい
る、かかる置換基を持つモノ置換ノ・イドロキノンに由
来する単位を有する本発明の全芳香族ポリエステルは、
高温度における酸化安定性および耐溶剤性に優れている
上記(I))のJ′fJ位は前述の如くモノ置換ノ・イ
ドロキノンに由来する単位が約90モル係以上を占める
か、又はモノ置換ハイドロキノンおよびモノ置換ハイド
ロキノン以外の置換ノ・イドロキノ゛ンに由来する単位
の合計量が約90モル係以上を占めることが必要である
。上記(b) 即位の約10モル係以下は、それ故、そ
の他の芳香族ジヒドロキン化合物に由来する単位が占め
ることができる。
かかるその他の芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例
えば、レゾルシフ、2.2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)フロブくン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ス
ルホン、1.1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン。
4.4′−ジヒドロキシジフェニル、 4.4’−ジヒ
ドロキシジフェニルエーテル、4−j−ブチルレゾルシ
ン等を挙げることができる。
−に記芳香族ジヒドロキシ化合物に由来する単位(b)
は、本発明によれば、」二記モノ置換ノ・イドロキノン
に由来する単位から実質的に成るか、又は上記モノ置換
ノ・イドロキノンに由来する単位と上記モノ置換ノ・イ
ドロキノン以外の置換ノ・イドロキノンに由来する単位
とから実質的に放向性芳香族オキシカルボン酸に由来す
る単位(C)は、p−ヒドロキシ安息香酸および/また
はモノ置換p−ヒドロキシ安息香酸に由来する単位を約
70モル係以上で含有する。
置換p−ヒドロキシ安息香酸としては、例えば炭素数1
〜4のアルキル基、例えばメチル。
エチル、プロピル、ブチルあるいはハロゲン原子、例え
ばクロロ、ブロモ等によって置換されたp−ヒドロキシ
安息香酸が好ましく用いられる。例えば、3−クロロ−
4−ヒドロギシ安息香酸、3−ブロモ−4−ヒドロキシ
安息香酸。
3.5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香m 、 3−
メチル−4−ヒドロキシ安息香f11..a−I−ブチ
ル−4−ヒドロキシ安息香酸等を挙り°ることかできる
上記70モル%以上で含有される単位としては、p−ヒ
ドロキシ安息香酸に由来する単位がより望ましい。
p−ヒドロキシ安息香酸および/′またはモノ置換p−
ヒドロキシ安息香酸に由来する単位は、好ましくは、単
位(c)の約80モルチ以上、より好ましくは約90モ
ルチ以上を占める。
また、上記単位(c)は、p−ヒドロキシ安息香酸およ
び/またはモノ置換ρ−ヒドロキシ安息香酸に由来する
即位から実質的に成るのが特に好ましい。
上記単位(c)は、約30モル係以丁でp−ヒドロキシ
安息香酸および/またはモノ置換p−ヒドロキシ安息香
酸に由来するノ)1位以外のp−配向性芳香族オキシカ
ルボン酸に由来する単位を含有することができる。
ここで、p−配向性芳香族オキシカルボン酸とは、芳香
核に結合しているヒドロキシル基又はそのヒドロキシル
基から誘導された基とカルボキシル基との関係が、先に
p−配向性芳香族ジカルボン酸について記述した2個の
カルボキシル基の関係と同様であるものをいう。その他
のp−配向性芳香族オキシカルボン酸としては、例えば
p−(β−ヒドロキシエトキシ)安息香酸、p−(4−
ヒドロキシフェノキシ)安息香酸、4−ヒドロキシ−1
−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、p−
(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸等を挙げることが
できる。
本発明の溶融異方性全芳香族ポリエステルは、上記(a
)および(+))の単位から実質的に成るか、又は上記
(a) 、 (b)および(c)の単位から実質的に成
る。
(c)の単位を含む後者の全芳香族ポリエステルは、前
記したp−配向性芳香族ジカルボン酸に由来する単位お
よび一0HR−Ar (ここで、R及びArは前記定義
と同じ)で示される炭素数7〜10のアラルキル基で置
換されたモノ置換ハイドロキノンに由来する単位をいず
れも全構成単位の少なくとも約9モルチ、好ましくは約
20モルチ、より好ましくは約30モルチを含有する。
本発明の全芳香族ポリエステルは、当該技術分野でよく
知られているように、等当量のヒドロキシル基とカルボ
キシル基とが反応して主鎖を形成するエステル結合を生
成したものであるから、実質的に上記(a)単位と上記
(b)単位とを等当量で含有している。
従って、例えばテレフタル酸10モル、2−α−フェネ
チルハイドロキノンIQモルおよびp−オキシ安息香酸
90モルとから形成された、上記(C)単位を含む全芳
香族ポリエステルは、テレフタル酸に由来する単位(a
)および2−α−クエネチルハイドロキノンに由来する
単位(b)をいずれも全構成単位(110モル)に対し
約9モルチで含有することになる。
本発明の全芳香族ポリエステルは、」二記の如き構成成
分から理解されるとおり、分子鎖は直線性に優れ、その
溶融物は光学的異方性を有する。本発明の全芳香族ポリ
エステルは、それにもかかわらず比較的低い融点と後に
定義する流れ開始温度、例えば約250〜約360℃と
を有しており、それ故溶融成形性にすぐれ、且つ溶融成
形時に酸化分解や熱分解による劣化から大きく保護され
、優れた種々の成形品を与えることができる。
特に本発明の全芳香族ポリエステルは有機溶媒、例えば
クロロフェノール、フェノールとテトラクロロエタンの
混合液、p−フクロフェノールとテトラクロロエタンの
混合液、トリフルオロ酢酸とクロロホルムの混合液及び
トリフルオロ酢酸とテトラクロロエタンの混合液等に対
して溶解性を示す。また、このような全芳香族ポリエス
テルは、有機溶媒に対して溶解性を示すように、例えば
種々のビニル性化合物に対して親和性を示し、それ故そ
の成形品をビニル性化合物で処理することにより成形品
中にビニル化合物を導入することができる。このことは
、本発明の全芳香族ポリエステルに対し、後加工によっ
て、さらに種々の所望の性質、例えば寸法安定性、耐酸
化性、化学抵抗等を付与できることを意味している。
タンの混合溶媒中の溶液として測定した固■粘度が、好
ましくは0.8以上であり、よシ好ましくは2.0以上
、特に好ましくは3.0以上である。
本発明における“溶融異方性″とは、ポリマーが溶融状
態にあっても光学的に異方性を示すことを意味する。例
えば、特開昭53−109598号公報には溶融異方性
を示す全芳香族ポリエステルの特性が詳述しである。
本発明の溶融異方性全芳香族ポリエステルは、実際種々
の方法で製造することができる。例えば、アリールカー
ボネートの存在下で所定の成分を加熱重縮合せしめる方
法、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジヒドロキシ化合物お
よびp−配向性芳香族オキシカルボン酸の少なくともい
ずれか一つをエステルとして用い、所定の成分を加熱重
縮合せしめる方法等があげられる。
これらの方法に包含される好ましい実施態様を、説明の
便のため、テレフタル酸、コー沙チルハイドロキノンお
よびp−オキシ安息香酸に由来する単位から成る本発明
の全芳香族ポリエステルを製造する場合について以下に
説明する。
1)テレフタル酸とp−オキシ安息香酸にジフェニルカ
ーボネートの如きアリールカーボネートを加え、加熱1
.エステル化反応を行なわせたのち、2−α−フエネグ
ルハイドロキノンを加えて加熱重縮合させる方法(以下
、第1の方法という) 2)  ρ−オキシ安息香酸フェニル、テレフタルfl
 シフ:cニル及び2−α−7エネチルハイドロキノン
の混合物を加熱1重縮合させる方法(以下第2の方法と
いう) 第1の方法について先ず説明する。
アリールカーボネートとしては、例えばジフェニルカー
ボネート、ジトリルカーボネート。
ジル−クロルフェニルカーボネート、フェニルトリルカ
ーボネートおよびポリ2−α−フェネチルフェニレンカ
ーボネートの如きポリカーボネートを挙げることができ
る。これらのうちジフェニルカーボネートが品質の安定
性、純度。
反応性等の点より好ましく用いられる。このアリールカ
ーボネートの使用量は、テレフタル酸及びp−オキシ安
息香酸の遊離カルボキシル基1当幇当リ力−ボネート結
合換算値で0.9〜1.1倍当址、特に#1は1倍当量
であることが好ましい。
反応は通常200〜300℃、好ましくは200〜28
0℃の温度にて、反応によって生成する炭酸ガスの発生
が実質的に停止するまで行なう。この反応は1〜6時間
が適当であり、好ましくは触媒の存在下で行なう。この
触媒としては、チタン化合物、例えばグ・タンテトラブ
トキシド、シュウ酸チタニル、酢酸チタン等;スズ化合
物、例えば酢酸第1スズ;その他炭酸亜鉛、酸化鉛、二
酸化アンチモン、五酸化アンヂモン、三酸化ビスマス、
酢酸セリウム、酸化ランタン、酸化リチウム、安息香酸
カリ、酢酸カルシウム、酸化マグネシウム、酢酸マグネ
シウムなどの如き鉛、アンチモン、ビスマス、セリウム
、ランタン、リチウム、ナトリウム、カリウム、亜鉛、
マグネシウム、カルシウム等の金ハを含む化合物を例示
することができる。これらのうちヂタン、スズ及びアン
チモンを含む化合物が、次の重縮合反応と共通して用い
ることができるので好ましい。触媒の使用量はテレフタ
ル酸に対しo、o o s〜0.5モルチ、更には0.
01〜0.1モルチであることがOfましい。
このようにしてテレフタル酸とアリールカーボネートの
反応が終結すると、反応系内の温度を200〜280℃
に保ちつつ、テレフタル酸成分1モル当り1.0〜1.
3モル、より好ましくは1.01〜1.2モルの2−α
−フエネチルハイドロギノンを添加し、次の重縮合反応
を行なう。
重縮合反応は、実質的に無触媒でも進行するが、従来公
知のエステル交換触媒を用いて行なうのが好ましい。こ
のエステル交換触媒のうち好適なものとしてカルシウム
、マグネシウム。
ストロンチウム、バリウム、ンンタン、セリウム、マン
ガン、コバルト、am、ゲルマニウム。
スズ、鉛、アンチモン、ビスマスなどの金属を含む化合
物を例示でき、更にその具体例として酢酸マグネシウム
、安息香酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、プロピオ
ン酸バリウム、炭酸ランタン、酸化セリウム、酢酸マン
ガン、酢酸コバルト、酢酸亜鉛、酸化ゲルマニウム、酢
酸第1スズ、酸化鉛、三酸化アンチモン、二酸化ビスマ
スなどを例示できる。
これらのエステル交換(重縮合)触媒とともに安定剤を
使用することも好ましい。好ましい安定剤の例は、従来
公知の3価若しくは5価のリン化合物又はそのエステル
類であり、例えば亜すン酸、リン酸、フェニルホスホン
酸、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、プロピルホ
スホン酸、ブチルホスホン酸、ベンジルホスホン酸、ト
リメチルホスファイト、トリメチルポスフェート、トリ
エチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリフ
ェニルホスファイト。
トリフェニルホヌフエート、ジエチルフェニルホスホネ
ート、ジメチル−(ブチル)ホスホネート、ジメチル−
(エチル)ホスホネート、ジメチル(ベンジル)ホスホ
ネートなどを挙げることができる。かかる安定剤は、ポ
リマーの溶融安定性1色調を改良するが、触媒の種類に
よっては該重縮合触媒を不活性化する。しかして触媒を
不活性化する場合には、安定剤は重縮合反応終了後に加
えることが好ましい。アンチモン又はゲルマニウムを含
む重縮合触媒は安定剤によって不活性化されないので、
#触媒を用いる場合には安定剤は重縮合反応の最初から
77IJえることができる。
これらエステル交換(重縮合)触媒の使用量は、テレフ
タル酸とp−オキシ安息香酸の合計モル数の0.005
〜0.5モル係、更には0.01〜0.1モル係である
ことが好ましい。また安定剤の量(p)は上記重縮合触
媒の使用量(Nモル)に対し、 o、s < P/N< 1.5(但し、P:安定剤のモ
ル)使用するのが好ましい。
かかる量の触媒、場合によっては安定剤及び2−α−7
エネチルハイドロキノンを反応系に添加したのち、反応
系を例えば250〜300℃として常圧下反応を行ない
、生成するモノヒドロキシ芳香族化合物、例えばフェノ
ールを系外に濡出せしめて重縮合を進行せしめる。重縮
合反応は生成するモノヒドロキシ芳香族化合物を系外に
濡出せしめつつ、最初は常圧下、ついで減圧下で行なう
常圧下の反応は反応温度を逐次上件せしめて実施するの
が好ましい。かかる常圧下の反応は芳香族モノヒドロキ
シ化合物を濡出させうる限り、できるだけ低い反応温度
て’J(%行せしめるのが好ましい。例えば、250℃
以下の温度でも重縮合反応はゆつくりと進行するが、こ
のような温度では生成する芳香族モノヒドロキシ化合物
がほとんど反応系外に溜111シないので、重縮合反応
はまもなく平衡に達してしまう。
従って、実際的には260℃程度の反応温度から重縮合
反応を始めて次第に昇温し、芳香族モノヒドロキシ化合
物の理論溜出量の約35〜60%に達した時点で290
℃程度の反応温度とするのが好ましい。反応温度を最初
より290℃あるいはそれ以上の高温に設定して反応を
進行せしめると、ゲル化等の!!1tしくない副反応を
引き起こすことがある。かかる紗の芳香族モノヒドロキ
シ化合物が系外に濡出した後、次いで反応系を減圧にし
、更に生成する芳香族モノヒドロキシ化合物を系外に濡
出せしめつつ、次第に減圧度及び反応温度を高め最終的
に1藺lし程度あるいはそれ以下の圧力下、320〜3
70℃の反応温度で反応せしめて所定の重合度のポリマ
ーを生成せしめると七が好ましい。
次に第2の方法について説明する。
p−オキシ安息香酸フェニルおよびテレフタル酸ジフェ
ニルは、例えばp−オキシ安息香酸又はテレフタル酸を
ジフェニルカーボネート又はフェノールとそれ自体公知
の方法に従って反応せしめることにより製造することが
できる。
p−オキシ安息香酸フェニルおよびテレフタル酸ジフェ
ニルと2−α−7エネチルハイドロキノンとの混合物を
、加熱重縮合せしめる方法線、上記第1の方法に訃いて
記載した重縮合反応条件と全く同様の条件下で実施する
ことができる。
この第2の方法によれば、p−オキシ安息香酸フェニル
およびテレフタル酸ジフェニルヲ高純度の状態で2−α
−7エネチルハイドロキノンと反応せしめることができ
るので、得られる全芳香族ポリエステルの品jJqはよ
り向上する。
第2の方法はかかる意味において上記第1の方法よりも
好ましい。
かくして得られた本発明の全芳香族ポリエステルは、上
記したとおり、@融異方性を示すにもかかわらず、比較
的融点および流動開始温度が低く、従って光学的異方性
溶融物から容易に溶融成形し得る特徴を有している。
それ故、本発明によれば、本発明の溶融異方性全芳香族
ポリエステルを熱溶融せしめて光学的異方性溶融物を形
成し、該溶融物をそれ自体公知の溶融成形法に従ってフ
ィルム又は繊維に変換することをl特徴とする、溶融異
方性全芳香族ポリエステルのフィルム又は繊維を製造す
る方法が同様に提供される。
従来公知の溶融異方性全芳香族ポリエステルは一般に比
較的融点および流動開始温度が高く、それ故、該ポリエ
ステルの熱分解温度を避けて安定な溶融物を形成できる
温度範囲が非常に狭く、また比較的高い溶融粘度を示す
溶融物を与えるため、溶融成形法に従って優れた機械的
性質を示す成形品を与えることは困難であるか不可能で
あった。
本発明方法によれば、全芳香族ポリエステルは融点と分
解温度の間の温度に加熱されて光学的異方性溶融物を形
成する。一般に、カロ熱温度は全芳香族ポリエステルの
流れ開始温度と融点より約50℃高い温度との間とする
のが好ましい。
本発明の全芳香族ポリエステルは、好ましくは流れ開始
温度が約250〜約360℃の間にあるから、例えばか
かる全芳香族ポリエステルは、例えば約400℃より低
い温度で実施できる。一般には、約250〜約400℃
の温度が好ましく採用される。
本発明方法によれば、本発明の全芳香族ポリエステルか
ら種々の形態の成形品を製造することができる。より具
体的に説明すれば、例えば繊維は全芳香族ポリエステル
を例えば300〜400℃で溶融し、紡糸口金より押出
してドラフト率5〜5009巻取速度10〜500 m
 /xtfnで巻取ることにより得ることができる。得
られたポリエステル繊維は、必ずしも延伸、熱処理に付
す必要はない。溶融紡糸し巻取るだけで、例えば強度5
f/de以上、ヤング率2500 KF/−以上の高強
度、高ヤング率の繊維を49ることかできる。この繊維
を繊維の形態を保持して1、例えば200〜300℃で
約10時間熱処理すれば、強度をさらに数倍の値にまで
高めることができる。この繊維はタイヤコード、ゴム補
強材、フィラー、その他耐熱性工業資月等に有利に用い
ることができる。
又、フィルムは例えば300〜400℃でグイより溶融
押出し、ドラムに巻取ることによって得ることができる
。フィルム成形機は、従来公知の装置を使用することが
できる。押出時のドラフトは1〜5Q、好ましくは1〜
10である。ドラム上に押し出されたフィルムは常温で
放冷しても良く、また水中で急冷しても良い。
かくして得られたポリエステルフィルムハ、次いで必要
により二軸延伸することができる。二軸延伸はそれ自体
公知の方法および装置を用いて行なうことができる。通
常、二軸延伸は機械軸方向およびそれと直角方向にいず
れも約1.1〜約5倍に延伸することにより実施できる
。延伸は約150〜約250の温度で実施することがで
きる。
本発明方法により得られたフィルムは、未延伸フィルム
でさえ、例えば約30 K9/、4以上の強度、約70
0 Kr/−以上のヤング率を示す。
高い強度、ヤング率を示すかかる本発明のフィルムは、
それらの優れた機械的性質を利用して、例えば磁気テー
プ用フィルム、金属蒸着用フィルム、フレキシブルプリ
ント配線用フィルム、電気絶縁用フィルム等として用い
ることができる。
本発明の全芳香族ポリエステル、就中ハイドロキノン骨
格に1級又は2級の炭素原子で結合している置換基を有
しているモノ置換ハイドロキノンに由来する単位を含有
する全芳香族ポリエステルは、前記のとおシ、有機溶媒
に溶解性を示すので、有機溶媒中のドープを調製し、そ
れ自体公知の例えば流延法に従ってフィルムに変換する
こともできる。
このようにして製造したフィルムもまた上記溶融成形法
によって得られたフィルムと同様に、高い強度と高いヤ
ング率とを有している。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を説明する。尚実施例中1
部」とあるのはすべて1重量部」である。また、本発明
における固有粘度は全芳香族ポリエステル10■をlO
−の混合溶媒(p −クロミツエノール/テトラクロロ
エタン−1/1vot/vol混合物)に溶解し、 5
0℃で相対粘度(η「)をオストワルド粘度組により求
め、下記式で求めた。
固有粘度−1n 77+二 0.1 又、流れ開始温度は全芳香族ポリエステルを口径0.5
部m、長さ4uの口金を備えた高化式フa−テスタ〜に
入れ、60Kp/−の加圧下に毎分的2℃で昇温し、該
ポリエステルが口金よυ流出を開始する温度として求め
た。
更にまた、比重は、ポリマーを200℃で3時間加熱処
理して結晶化させ、四塩化炭素−〇−ヘキサン混合溶媒
を用いて比重瓶で測定した。
更に、耐〃a水分解性は、ポリマー1.02を240℃
の温度で15時間熱処理して結晶化させたのち、10−
の蒸留水とともに封管し、次いて120℃の温度で48
時間加熱処理し、該加熱処理前の固有粘度(ηinh 
)と処理後の固有粘度(ηinh )を求め下記式より
求めた。
実施例1 テレフタル酸ジフェニル  aXS部 モノメチルベンジルハイドロキノン   225部三酸
化アンチモン  0.1部 を常圧下260℃で30分、270℃で30分さらに2
90℃で30分フェノールを留去しつつ反応せしめた。
ついで次第に昇温しつつ、かつ20分間に100閉ルず
つ減圧度を高めつつフェノールを留去して重縮合反応を
行ない、最後に約16.Iνの高真空下360℃で20
分重縮合を行なわせた。
得られたポリエステルの流れ開始温度は345℃、固有
粘度は3.55であった。
このポリエステルを380℃で溶融し、口径0.3%の
口金を持つ紡糸機を用いて押出し、毎分50mの速度で
ドラフト20で巻取った。得られた繊維の繊度は40デ
ニール、強度6.2f/de、ヤング率5000Ky/
ym、伸度2.4%であった。また、ポリエステルの比
重は1.200、#I加水分m性は95%であった。
また、このポリエステルを370℃で溶融成形した成形
品の熱変形温度(熱変形温度の測定はA8TM NOD
−648)は300℃以上であり、極めて高い熱変形温
度を有する。
実施例2〜4 281表に示す組成の原料を使用し、実施例1と同様に
してポリエステルを製造し、更に溶融紡糸、成形した。
第1表 得られたポリエステル成形品の熱変形温度。
粘度及び糸物性は第2表の如くであった。
@2表 実施例5〜7 第3表に示す組成の原料を使用し、実施例1と同様にし
てポリエステルを製造した。
第 3 表 得られたポリエステルの粘度、成形品の熱変形温度及び
糸物性は第4表の如くであった。
第 4 表 実施例8〜10 約1 問”j’の高真空下での温度を330℃とする以
外は実施例1と同様に行って、第5表に示ナポリエステ
ルを得た。
第5表 ■ 註)表中の実施例のポリエステルは、それぞれ表中に記
載された各構成単位を等モル量で含有している。
実施例日 実施例9で得られた固有粘度1.9のポリエステルを約
10〜16メツシユに粉砕し、200℃から290℃ま
で5時間を要して徐々に昇温し、且つ290℃で5時間
加熱して窒素気流中で同相重合せしめ、固有粘度6.4
のポリマーを得た。
このポリマーをp−クロロフェノール対1,1゜2.2
−テトラクロロエタンが6対4(重量比)の混合溶媒中
に140℃で溶解し、ポリマーについて3重置チのドー
プを調製した。
とのドープをガラス板上に流廷し、そのまま多量のアセ
トン中に浸漬して溶媒の大部分を除去し、自立性のある
フィルム状物とした。次いで、このものを金枠で固定し
、真空下、60℃で5時間、100℃で5時間、さらに
150℃で5時間乾燥、熱処理し、厚さ約30μのフィ
ルムを得た。
得られたポリエステルフィルムの物性を第6表に示す。
第6表 実施例12 テレフタル酸ジフェニル  axg部 ベンジルハイドロキノン  220 部三酸化アンチモ
ン  0.1部 を常圧下、260℃で30分、270℃で30分、さら
に290℃で30分フェノールを留去しつつ反応せしめ
た。ついで次第に昇温しつつ、且つ20分間に100 
mHlずつ減圧度を高めつつ、フェノールを留去して重
縮合反応を行ない、最後に約1鮎Eしの高真空下330
℃で20分重縮合を行なわせた。
得られたポリエステルを約10〜16メツシユに粉砕し
、200℃から290℃まで5時間を要して徐々に昇温
し、かつ290℃で5時間加熱して窒素気流中で同相重
合せしめ、固有粘度7.1のポリマーを得た。
仁のポリマーを用いて実施例11と同様にしてドープを
調整し、更にフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムの物性を第7表に示す。
第7表 又”l 、”+ ”

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 i、  p−配向性芳香族ジカルボン酸が約90モルチ
    以上の芳香族ジカルボン酸に由来する単位(a)および
    −〇H几−Ar(ここで、Rは水素又は炭素数1〜3の
    アルキル基、Arは炭素数6〜8の芳香族基である)で
    示される炭素数7〜10のアラルキル基で核置換された
    モノ置換ハイドロキノンが約90モルチ以上であるか又
    は上記モノ置換ハイドロキノンと上記モノ置換ハイドロ
    キノン以外の置換ハイドロキノンとが約90モルチ以上
    であり、且つ、上記モノ置換ハイドロキノンが約8θモ
    ルチ以上である芳香族ジヒドロキシ化合物に由来する学
    位(b)から実質的に成るか、又は上記単位(3)、(
    b)並びにp−ヒドロキシ安息香酸および/またはモノ
    置換p−ヒドロキシ安息香酸が約70モルチ以上のp−
    配向性芳香族オキシカルボン酸に由来する単位(c)が
    ら実質的に成り、且つp−配向性芳香族ジカルボン酸に
    由来する単位と−OHR−Ar (ここで、R及びAr
    は前記定義と同じ)で示される炭素数7〜10のアラル
    キル基で核置換されたモノ置換ノ・イドロキノンに由来
    する単位がいずれも全構成単位の少なくとも約9モルチ
    である繊維又はフィルム形成性の溶融異方性全芳香族ポ
    リエステル。 Z  p−配向性芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸、
     4 、4’ −ジフェニルジカルボンIt、2゜6−
    ナフタレンジカルボン酸もしくは1,5−ナフタレンジ
    カルボン酸又はこれらの酸の核置換誘導体である特許請
    求の範囲第1項の全芳香族ポリエステル。 1 上記モノ置換p−ヒドロキシ安息香酸が炭素数1〜
    4のアルキル基又はハロゲン原子によりモノ置換された
    ものである% FF請求の範囲第1項の全芳香族ポリエ
    ステル。 4 上記芳香族ジヒドロキシ化合物に由来する単位(b
    )が、上記モノ置換ハイドロキノンに由来する単位から
    実質的に成るか、又は上記モノ置換ハイドロキノンに由
    来する単位と上記モノ置換ハイドロキノン以外の置換ハ
    イドロキノンに由来する単位とから実質的に成る特許請
    求の範囲第1項の全芳香族ポリエステル。 & 上記芳香族ジカルボン酸に由来する単位(、)が、
    p−配向性芳香族ジカルボン酸に由来する単位から実質
    的に成る特許請求の範囲第1項の全芳香族ポリエステル
    。 6、 上記p−配向性芳香族オキシカルボン酸に由来す
    る単位(c)がp−ヒドロキシ安息香酸および/または
    モノ置換p−ヒドロキシ安息香酸に由来する単位から実
    質的に成る、特許請求の範囲第1項の全芳香族ポリエス
    テル。 7、 全芳香族ポリエステルの固有粘度が0.8以上で
    ある、特許請求の範囲第1項ないし7項のいずれかの全
    芳香族ポリエステル。 a 全芳香族ポリエステルの流れ開始温度が約250〜
    約360℃の間にある、特許請求の範囲第1項ないし第
    李′7項のいずれかの全芳香族ポリエステル。
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