JPS5818588Y2 - 室内ユニツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は室内ユニット、詳しくは前面を開口したケーシ
ングに、蒸発器及びクロスフローファンを内装し、前記
ケーシングの前面開口部に吸込口と前記ファンにおける
ロータの長さ方向と同方向の吹出口とを備えた前板を取
付けた室内ユニットに関する。

一般に此種室内ユニットは、クロスフローファンのロー
タ両端部を覆うサージング防止板をそれぞれ形威して、
これらサージング防止板をロータの各端部前方をそれぞ
れ覆うごとく、ビスによりケーシングに取付けて、クロ
スフローファンの運転時該ファンのロータ両端における
空気流の変動によりサージングが生ずることを防止する
ようにしている。

そのためクロスフローファンをケーシングから取外すに
は、ケーシングから前板を外しただけでは前記サージン
グ防止板が邪魔になって取外すことができず、必らずサ
ージング防止板をケーシングから外す必要があり、又ク
ロスフローファンをケーシングに組立てるには、該ケー
シングにクロスフローファンを取付けると共にケーシン
グにサージング防止板を設けた後に、前板を取付けるよ
うになっていたのである。

従ってクロスフローファンの清掃あるいは破損による交
換などサービスを行なうとき、ケーシングに対するクロ
スフローファンの脱着作業の工数が多く、作業にも長時
間を必要とする問題があった。

またサージング防止板を２個必要とすると共に、これら
防止板をケーシングに取付けるためのビスも２個必要と
し、部品点数が多く高価となる問題があった。

本考案は以上の問題に鑑み考案したもので、目的とする
所は部品点数を少なくできて、組立作業及びクロスフロ
ーファンのサービスを簡単かつ迅速に行なえると共に安
価にできる室内ユニットを提供する点にある。

即ち本考案は、前面を開口したケーシングに、蒸発器及
びクロスフローファンを内装し、前記ケーシングの前面
開口部に、吸込口と前記ファンにおけるロータの長さ方
向と同方向の吹出口とを備えた前板を取付けた室内ユニ
ットにおいて、前記前板の吹出口の長さ方向両端に前記
ファンのロータ端部を覆うサージング防止板を一体的に
形成すると共に、前記ケーシングの前記開口部に取付片
を形威し、前記サージング防止板の取付片への取付けに
より、前記前板を前記ケーシングに着脱自由に取付ける
ごとくしたことを特徴とするものである。

以下本考案室内ユニットの実施例を図面に基づいて説明
する。

図において、１は横長状で前面を開口させたケーシング
で、該ケーシング１内の上部前方に蒸発器２及びその下
方にドレンパン３を取付ける一方、下部後方の一側壁に
モータＭを、また他側壁に軸受４を互いに対向状にそれ
ぞれ設けている。

また５はクロスフローファンで、該ファン５におけるロ
ータ６の一端に前記軸受４に支持する軸７を、またロー
タ６の他端に前記モータＭの軸３ａに固定する軸支部８
を設けており、このロータ６の軸方向長さは前記ケーシ
ング１の開口長さより所定長さを短かくしている。

前記軸支部８は軸ｍを挿通する軸孔８ａと、該軸孔８ａ
に直交するネジ孔８ｂとを備えている。

そしてこのクロスフローファン５は前記ケーシング１に
おける底面１ａと前記ドレンパン３の底面との間隔より
小さい所定の外径を備えており、ケーシング１の開口部
から前記軸受４とモータＭの軸ｍとの位置まで挿入でき
るようになっている。

そして前記ケーシング１の開口部から挿入した前記クロ
スフローファン５は、ロータ６一端の軸７を前記軸受４
に挿通すると共に、ロータ６他端の軸孔８ａにモータＭ
の軸ｍを挿通し、ネジ９をネジ孔８ｂにネジ込んで、モ
ータＭの軸ｍにクロスフローファン５を結合するのであ
り、またネジ９を緩めてモータＭの軸ｍ及び軸受４から
ロータ６両端の軸７、軸孔８ａを外すことにより、ケー
シング１の開口部から取出せるのである。

１０は合成樹脂により一体成形するごとくした前板で、
上部に吸込口１１と下部に前記クロスフローファン５に
おけるロータ６の長さ方向と同方向の吹出口１２とを形
成すると共に、該吹出口１２の長さ方向両端に前記ファ
ン５のロータ６端部を覆うサージング防止板１３．１３
を一体的に形成するのである。

この前板１０は、前記サージング防止板１３．１３を利
用して前記ケーシング１に対する着脱を行なえるように
しているのであって、ケーシング１における開口部の下
端縁両側に、前記サージング防止板１３．１３に対面す
る取付片１４をそれぞれ形威し、サージング防止板１３
と取付片１４とを取付ネジ１５の締付材げにより固定す
ることにより前板１０をケーシング１に取付け、また取
付ネジ１５を外すことにより前板１０をケーシング１か
ら取外せるように威すのである。

前記ケーシング１に設ける取付片１４．１４は、前記ク
ロスフローファン５をケーシング１に取付けまたは取外
しを行なうため、開口部を挿通させる時邪魔にならない
ように形成するのであり、第３図のごとく取付片１４．
１４の対向間隔を前記クロスフローファン５におけるロ
ータ６の軸方向長さより大きくするのである。

しかして以上の構成において、前記クロスフローファン
５を例えば新しいものと取替えるために、ケーシング１
から取外す必要がある場合、前記取付ネジ１５．１５を
外してサージング防止板１３と取付片１４との固定を解
除し、ケーシング１から前板１０を取外す。

そして、ドライバーをケーシング１の開口から挿入しネ
ジ９を緩めて、クロスフローファン５のロータ６の軸７
及び軸８ａをそれぞれ軸受４及びモータＭの軸ｍから外
せば、直ちにクロスフローファン５をケーシング１の開
口部外方に取出すことができるのである。

そして前記クロスフローファン５を組込むには、ケーシ
ング１の開口部から挿入し、軸７及び軸支部８を前記軸
受４及びモータＭの軸ｍに取付け、ネジ９を締付はケー
シング１に取付けた後、ケーシング１の取付片１４．１
４に前板１０のサージング防止板１３．１３を当てがっ
てネジ１５．１５を締付けることにより、ケーシング１
に前板１０を取付けることができるのである。

尚以上の説明ではクロスフローファン５は、ケーシング
１の前面から取出すようにしたが、第３図において右側
方から取出すごとくしたもの（図示せず）でも、単にケ
ーシング１から前板１０を外すだけで、ネジ９を緩める
ことができ簡単にクロスフローファン５をケーシング１
外に取出すことができると共に、クロスフローファン５
の組込みも、ネジ９を締付けてクロスフローファン５を
ケーシング１に取付けた後直ちに該ケーシング１に前板
１０を取付けることができるのである。

以上の如く本考案は、前板の吹出口の長さ方向両端にフ
ァンのロータ端部を覆うサージング防止板を一体的に形
成すると共にケーシングの前面開口部の取付片を形威し
、前記サージング防止板の取付片への取付けにより、前
記前板をフレームに着脱自在に取付けるごとくしたので
、サージング防止板をケーシング又は前板と別個に形成
する必要がなくケーシングに対する前板の取付ビスの他
にケーシング防止板の取付用ビスをなくすることができ
て、部品点数を少なくできるのであり、しかもクロスフ
ローファンのケーシングに対する脱着作業は、前板の脱
着作業により、前記サージング板も脱着できるので、前
記前板の脱着作業のみでクロスフローファンの脱着作業
が行なえ、従って、クロスフローファンの脱着作業を簡
単かつ迅速に行なえ、その組立作業は勿論、保守点検も
簡単かつ迅速にできるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す断面説明図、第２図はそ
の１部正面説明図、第３図は第１図におけるＡ−Ａ線を
破断した断面説明図である。 １・・・・・・フレーム、２・・・・・・蒸発器、５・
・・・・・クロスフローファン、６・・・・・・ロータ
、１０・・・・・・前板、１１・・・吸込口、１２・・
・・・・吹出口、１３・・・・・・サージング防止板、
１４・・・・・・取付片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面を開口したケーシングに、蒸発器及びクロスフロー
   ファンを内装し、前記ケーシングの前面開口部に、吸込
   口と前記ファンにおけるロータの長さ方向と同方向の吹
   出口とを備えた前板を取付けた室内ユニットにおいて、
   前記前板の吹出口の長さ方向両端に、前記ファンのロー
   タ端部を覆うサージング防止板を一体的に形成すると共
   に、前記ケーシングの前記開口部に取付片を形威し、前
   記サージング防止板の取付片への取付けにより、前記前
   板を前記ケーシングに着脱自由に取付けるごとくしたこ
   とを特徴とする室内ユニット。