JPH0218455Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本案は分離型空気調和機における室外側ユニツ
トの筐体構造に関する。

(ロ) 従来の技術 実開昭52−165548号公報には、上部板部材と、
この上部板部材と固着された対向する１対の前・
後部板部材と、段部を境に内側へ段違い状に折り
曲げられた屈曲部を有し前記１対の前・後部板部
材に跨がり前記上部板部材の周側板の内面に沿つ
て前記屈曲部が下方から差し込まれる側部板部材
とを備えた室外側空調機の機器収納用箱体が記載
されている。

又、実公昭49−27168号公報には、操作パネル
と、この操作パネルと固着された対向する１対の
前面板及び後面板と、この両板の大径部に突出部
が挿入され下方に押下げることによりこの両板に
跨がつて固定される側板とを備えた室内側空気調
和ユニツトの側板取付装置が記載されている。

(ハ) 考案が解決しようとする課題 上記の実開昭52−165548号公報に記載の箱体で
は、側部板部材の屈曲部を上部板部材の周側板の
内面に沿つて下方から差し込んだ際、側部板部材
の段部が上部板部材の周側板の下縁に突き当た
り、側部板部材の段部が傷付いてしまう虞れがあ
つた。

又、上記の実公昭49−27168号公報に記載の装
置では操作パネルの端面に側板の上端面が面接触
するため、操作パネルの端面が傷付くことはない
が、側板の上端面が操作パネルの端面を覆つた構
造となつているため、この室内側空気調和ユニツ
トの側板取付構造を室外側空気調和ユニツトの側
板取付構造に適用すると、側板の上端面と操作パ
ネルの端面との隙間から雨水が浸入する虞れがあ
り、且つ側板の上端面と操作パネルとに段差がつ
くため見栄えが悪い不具合さも有していた。

本案はかかる課題に鑑み、サービスパネルの傷
付きと雨水の浸入とを防止した見栄えの良い室外
側空気調和ユニツトの筐体を提供することを目的
としたものである。

(ニ) 課題を解決するための手段 本案は上記課題を解決するために、天板と固着
された対向する１対の縦パネルの一方には長孔を
設けると共に、段部を境に内側へ段違い状に折り
曲げられた段差上縁部を有し前記１対の縦パネル
に跨がり前記天板の周側板の内面に沿つて前記段
差上縁部が下方から差し込まれるサービスパネル
には前記長孔に嵌まり合い前記段部が前記周側板
の下縁に突き当たるのを阻止する突出片を設ける
ようにしたものである。

(ホ) 作用 本案では、サービスパネルの突出片を縦パネル
の長孔に嵌め込みながらサービスパネルを筐体の
側方より両縦パネルに跨がらせた後、サービスパ
ネルを上方に引き上げてこの段差上縁部を天板の
周側板の内面に沿つて下方から差し込んだ際、突
出片の上縁が長孔の上縁に係止されることにより
サービスパネルの段部が天板の周側板の下縁に突
き当たるのが防止される。

(ヘ) 実施例 本案の一実施例を図面に基づいて説明する。第
１図は屋外壁１，１内に据置された室外側空気調
和ユニツト２の平面図で、熱交換器３と軸流フア
ン４及びこのフアンと圧縮機（図示せず）を運転
制御する電装品５が内蔵されており、外気は正面
吸込口６より熱交換機３を経て天板２０の上面吹
出口７より排出される。第２図は第１図の要部拡
大断面図、第３図は同要部の分解斜視図、第４図
は同要部の縦断面図であり、８は熱交換室９と電
装室１０とを仕切る隔壁、１１は電装室１０と吹
出室１２とを縦に仕切ると共に電装品５の取付板
として兼用する区画パネルである。

又、１３は室外側空気調和ユニツト２の筐体構
成部品であるサービスパネルで、段部２９を境に
内側へ段違い状に折り曲げられた段差上縁部１９
を有し外装用縦パネル１４と区画用縦パネル１１
との間に跨がり天板２０の周側板２１の内面に沿
つて段差上縁部１９が下方から差し込まれるもの
であり、外装用縦パネル１４の折曲面１７に長孔
１８を穿設すると共に、サービスパネル１３には
長孔１８に嵌まり合い段部２９が周側板２１の下
縁３０に突き当たるのを阻止する突出片１６がフ
ランジ面１５の一部を切欠いて折曲することによ
り形成されている。

従つて、サービスパネル１３の突出片１６を外
装用縦パネル１４の長孔１８に嵌め込みながらサ
ービスパネル１３を筐体の側方より両パネル１
１，１４に跨がらせた後、サービスパネル１３を
上方に引き上げてこの段差上縁部１９を天板２０
の周側板２１の内面に沿つて下方から差し込んだ
際、突出片１６の上縁２２が長孔１８の上縁２３
に係止されることによりサービスパネル１３の段
部２９が天板２０の周側板２１の下縁３０に突き
当たるので阻止されるため、段部２９が周側板２
１の下縁で傷付くことはない。そして、突出片１
６の上縁２２が長孔１８の上縁２３に係止した状
態で一致する螺合孔２４，２５同志を螺子２６で
螺着するとサービスパネル１３の取付けが終了す
る。電装品５のサービス時にはこの逆操作でもつ
て簡単にサービスパネル１３を取外すことができ
る。

２７はサービスパネル１３の着脱作業時に使用
する把手で、室外側空気調和ユニツト２の輸送及
び据付時においても運搬用として活用される。２
８は天板２０の周側板２１とサービスパネル１３
の段差上縁部１９との隙間から雨水が浸入するの
を最終的に阻止するシールパツキン材である。

(ト) 考案の効果 以上の如く本案によれば天板２０の周側板２１
に沿つてサービスパネル１３の段差上縁部１９を
差し込んでこの継目からの雨水の浸入を防止する
と共にこの継目における外観を良好にした室外側
空気調和ユニツト２の筐体構造において、このサ
ービスパネル１３を差し込み時に過大な力でもつ
て引き上げても突出片１６が長孔１８と係止され
るので、サービスパネル１３の段部２９が天板２
０の周側板２１の下縁３０に突き当たつて傷付く
のを防止することができる。

併せてサービスパネル１３に把手２７を設ける
ことによりこのパネルの着脱作業を容易に行なう
ことができ、しかもこの把手２７を室外側空気調
和ユニツト２の運搬用としても併用でき、極めて
便利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本案筐体の一実施例を示すもので、第１
図は平面図、第２図は同要部拡大断面図、第３図
は同要部の分解斜視図、第４図は同要部の縦断面
図である。 １１……パネル、１３……サービスパネル、１
４……パネル、１６……突出片、１８……長孔、
１９……段差上縁部、２０……天板、２１……周
側板、２７……把手、２９……段部、３０……周
側板の下縁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 天板と、この天板と固着された対向する１対
   の縦パネルと、段部を境に内側へ段違い状に折
   り曲げられた段差上縁部を有し前記１対の縦パ
   ネルに跨がり前記天板の周側板の内側に沿つて
   前記段差上縁部が下方から差し込まれるサービ
   スパネルとを備えた室外側空気調和ユニツトの
   筐体において、前記縦パネルの一方に長孔を設
   けると共に前記サービスパネルには前記長孔に
   嵌まり合い前記段部が前記周側板の下縁に突き
   当たるのを阻止する突出片を設けたことを特徴
   とする室外側空気調和ユニツトの筐体。 (2) サービスパネルに把手を設けた実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の室外側空気調和ユニツ
   トの筐体。