JPS5815333Y2 - 被梱包物の梱包箱

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【考案の詳細な説明】本案は例えば調理器であるホットプレートの様な平板状
とせる被梱包物の梱包箱に関し、被梱包物を保護する緩
衝体の破損等を防止すると共に効果的な緩衝作用を行な
わしめるものである。

一般に被梱包物の緩衝体としては主として発泡スチロー
ル或いは段ボールが挙げられるが、前者は面に対する圧
力には緩衝効果を有するが局部的圧力に対しては損傷或
いは破損する欠点があり後者は局部的な圧力に対しては
比較的に耐え得が所望の緩衝効果を有しない欠点があっ
た。

然に平板状とせる調理器等の隅角部には大なる発泡スチ
ロールブロック材を当てその外側を梱包箱の外郭を形成
する段ボールで保護する梱包がとられ梱包体積は大きく
なると共に強度的にも弱いものであった。

本案は上記の点に鑑みなされ段ボールと発泡スチロール
の巧妙且特異な組合わせにより緩衝効果の向上及び梱包
体積の縮少を計ったものである。

以下図面について説明する。

１は金属製の調理面２を有し外周縁の上下側に膨出突条
部３を有した角形平板状の調理器、４はツマミ５を有す
る前記調理器の蓋体で、梱包時は反転せしめてツマミ５
を下方にする。

６は例えば段ボールよりなる長方形の包装箱、７，７・
・・・・・は前記包装箱６の隅角部に配設される発泡ス
チロールで、上部角部に弧状切欠部８，８・・・・・・
を設けその下部に一側面を開口した方形の切欠凸部９，
９・・・・・・を形成している。

１０．１０・・・・・・は前記切欠凹部９，９・・・・
・・に嵌合する二側面を開口した断面コ字状の段ボール
で、対向して折曲した上下側片１０ａ、１０ｂと
該上下側片間に橋架した横側片１０Ｃを設けており・・
・・・・弾性力を有している。

次に組立動作について述べると、先ず段ボール１０．１
０・・・・・・を発泡スチロール７．７・・・・・・の
切欠凹部９．９・・・・・・に嵌合せしめ調理器１の隅
角部を前記段ボール１０．１０・・・・・・で形成され
る空所１１．１１・・・・・・に収納し包装箱６を被せ
る。

この時、段ボール１０゜１０・・・・・・は切欠凹部９
，９・・・・・・に嵌合し段ボール１０゜１０・・・・
・・の夫々の側片１０ａ、１０ｂ、１０Ｃの
弾力性により前記凹部より外ずれ又調理器１が段ボール
１０．１０・・・・・・に接触する部分は膨出突条部３
であり十分な強度を有する所である。

而して今、包装箱６の外部より圧力が加わったとすれば
、調理器１の膨出突条部３は段ボール１０．１０・・・
・・・に当たり該段ボール１０．１０・・・・・・に加
わった局部的な圧力は発泡スチロール７．７・・・・・
・に面圧力として当たる。

以上の様に本案は発泡スチロールの切欠凹部に嵌合せる
段ボールの空所に被梱包物の隅角部を収納梱包したもの
であるから、外部より被梱包物に加わった圧力は段ボー
ル、発泡スチロールの順に伝達されるため段ボール及び
発泡スチロールの破損及び損傷を防止し効果的な緩衝効
果を奏する。

換言すれば被梱包物の圧力は段ボールに対して局部的に
加わるが段ボールは僅かに変形し発泡スチロールに対し
て面圧力に変換して伝達するため夫々の緩衝体の性質を
有効に利用し、効果的な緩衝作用を生じせしめる。

更に、段ボールは自身の弾力性により発泡スチロールの
切欠凹部に嵌合したものであるから、運搬時において振
動等により段ボールが外れないため被梱包物を確実に保
護できると共に開梱時において被梱包物の取出しに伴な
い段ボールが外れ被梱包物の取出しを妨げるといったこ
とがなくなる。

又、前記の発泡スチロール及び段ボールは夫々を良好に
組合わせた構体を調理器等の隅角部に収納するのみで全
体の梱包体積を従来に比較し極力小さくできると共に最
少限の部材で効果的且強固な緩衝作用を生せしめる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の被梱包物の梱包箱の実施例を示す側面断
面図、第２図は要部断面図、第３図は発泡スチロールの
斜視図、第４図は段ボールの斜視図である。１・・・・・・調理器、７，７・・・・・・発泡スチロ
ール、９，９・・・・・・切欠凹部、１０．１０・・・
・・・段ボール。

【実用新案登録請求の範囲】