JPH1153184A

JPH1153184A - データ配信方法および装置

Info

Publication number: JPH1153184A
Application number: JP21431897A
Authority: JP
Inventors: Atsushi Fujimoto; 淳富士本
Original assignee: SETA KK
Current assignee: SETA KK
Priority date: 1997-08-08
Filing date: 1997-08-08
Publication date: 1999-02-26
Also published as: US6018720A

Abstract

(57)【要約】【課題】ゲームソフトの書換えに使用する書換え可能
な記録媒体に、利用者の個別データ、課金データなどの
付加データも記録し、ソフトウェア配信業者のコンピュ
ータと照合することで、セキュリティの高いシステムを
簡単に構築する。【解決手段】販売店４でゲームソフトを書換える利用
者記録媒体１３を購入し、そこに一定額の現金データを
入金する。このとき利用者の固有データも書き込む。販
売店４のコンピュータ２４からゲームソフトを要求する
と、利用者記録媒体１３のデータが通信系５、７、９に
よりソフトウェア配信業者１〜３に送られて、配信業者
のコンピュータ２１〜２３に記録されている過去の付加
データと照合される。一致すると配信業者から通信系
６、８、１０を利用してゲームソフトが販売店４に配信
され利用者記録媒体１３に記録される。同時にゲームソ
フトに関する付加データが、利用者記録媒体１３とソフ
トウェア配信業者１〜３のコンピュータ２１〜２３に記
録される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はデータ配信方法およ
び装置に係り、特に書換え可能な記録媒体を利用してデ
ータの配信と課金を同時に行うものに関する。

【０００２】

【従来の技術】現金の代りに使用する代表的なカードと
して、プリペイドカード、クレジットカード、ＩＣカー
ドがある。

【０００３】プリペイドカードは、インクの代りに磁気
を使って必要な情報を書き込んだ一種の回数券であり、
磁気カードに記録されている購入金額の分だけ利用で
き、利用しきれば使用できなくなる仕組みである。たと
えばパチンコカードやテレホンカード、イオカードなど
がある。不正使用に対する有効な対策がないのが現状で
ある。

【０００４】クレジットカードは、このカードを取り扱
う加盟店で使用でき、商品代金の支払や返済を一定期間
猶予し、商品代金を銀行口座から自動引き落としで決済
するものである。不正使用を防ぐためにオーソリゼーシ
ョンを必要とする。有線電話回線、無線電話回線、衛星
放送などを利用して、付加価値データおよび各種制御デ
ータを入手するためのシステム利用料金の課金方法は、
このクレジットカードによる決済が一般的である。

【０００５】ＩＣカードは、ＩＣに記憶装置であるメモ
リ部とマイクロプロセッサ部を設けて、カード自体にデ
ータ作成や判断などの論理的な処理機能を持たせたもの
である。電子マネーなどがこれにあたる。カードに埋め
込まれたＩＣにより、真贋のチェック機能や、転送され
た電子マネーデータを格納しておく書換え可能な記憶機
能がある。書換え可能な記憶機能があるので、利用者以
外からもＩＣカードに入金させることもできる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし上述した従来の
カード方式には、これらのカードを使ってソフトウェア
を配信しようとする場合、つぎのような問題があった。

【０００７】(1) プリペイドカード利用者の個別データが、管理コンピュータと連動して
いなかったため、プリペイドカード自体の偽造に弱い。
実際にパチンコカードで偽造が顕在化していることは周
知である。

【０００８】専用のカードリーダなどの読取機が必要
なため、小形化、省電力化、低価格化ができない。

【０００９】データを再充填できないので、カード内
の現金データまたは度数データを使いきってしまうと、
再利用することができなくなる。

【００１０】自動販売機の形で設置されているソフト
ウェア販売機でソフトウェアを購入する時に、また通信
対局ゲームや通信を利用して画像情報や音楽情報を取得
する通信利用型ソフトウェアを購入する時に、それらの
ソフトウェアとは別個にプリペイドカードを購入する必
要があり、利用者から見て非常に不便である。

【００１１】(2) クレジットカード利用者がクレジットカードの所持者に限定されてしま
うので、利用者の拡大という点で障害となる。

【００１２】クレジットカードの契約が面倒である等
の理由で、利用者の拡大において障害となっている。

【００１３】ソフトウェアの販売状況を、有線電話網
または無線電話網の通信系を利用し、ソフトウェアを配
信する業者のコンピュータと通信する機能がないため
に、販売／売上管理ができない。

【００１４】(3) ＩＣカードＩＣカードはデータ作成や判断などの論理的な処理機能
を持たせてあるので、上述したプリペイドカードやクレ
ジットカードのような欠点はない。しかし、つぎの点で
問題がある。

【００１５】個人データなど種々の秘匿する必要のあ
るデータが多数含まれるので、セキュリティを確保する
ために、高度な暗号技術やコピー防止技術を必要とす
る。

【００１６】システムが非常に大掛かりとなるうえ、
ＩＣカードの構造も複雑になる。

【００１７】記憶容量が小さいので、ゲームソフトの
ような大容量のプログラムを記録させることが困難であ
る。

【００１８】まだ実験段階で、簡易かつ安価に実現す
ることは難しい。

【００１９】特に、ゲーム業界においては、ネットワー
クを通じてソフトウェアの配信を既に始めているが、上
述したように(1) 〜(3) の方式では、現金データを使っ
て配信業者から配信されたソフトウェアを簡易かつ安全
に配信することができない。

【００２０】本発明の課題は、利用者の要求に応じて情
報提供者から利用者にソフトウェアを配信するデータ配
信技術において、上述した従来技術の問題点を解消し
て、書換え可能な記録媒体を使用しながら、簡易かつ安
全に配信することができるデータ配信方法および装置を
提供することにある。

【００２１】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載のデータ
配信方法は、利用者の要求に応じて情報提供者から利用
者にソフトウェアが配信されるデータ配信方法におい
て、利用者固有のデータおよび課金データを含む上記ソ
フトウェアに関連する付加データが記録されている書換
え可能な利用者記録媒体を用い、利用者記録媒体の利用
者固有データに該当する付加データを情報提供者のコン
ピュータから検索し、情報提供者のコンピュータに記憶
されている付加データと利用者記録媒体に記憶されてい
る付加データとを照合し、付加データが合致しないとき
配信処理を中止し、付加データが合致したとき利用者の
要求するソフトウェアに対する課金処理を含む配信処理
を行ない、この配信処理により情報提供者から利用者に
配信されてきたソフトウェアと、上記課金処理した課金
データを含む上記ソフトウェアに関する付加データを利
用者記録媒体に記録するとともに、利用者からは直接ア
クセスできないようにデータ管理されている情報提供者
のコンピュータにも上記付加データを記録するようにし
たものである。

【００２２】プリペイドカードの偽造問題の原因は、プ
リペイドカード内の課金データ（使用可能度数）の管理
を一切行なわず、単にプリペイドカード内の課金（使用
可能度数）が０になったら、そのプリペイドカードは使
用済みであると認識した点に止まっていたことである。
本発明は、この課題を解決する手法として、偽造を防止
するのではなく、付加データの管理を行なうことによ
り、偽造した書換え可能な記録媒体を使用時に発見する
ようにしたものである。

【００２３】本発明によれば、利用者の書換え可能な利
用者記録媒体に正規の付加データが記録されるときは、
同時に情報提供者のコンピュータにも同一内容の付加デ
ータが記録される。したがって、情報提供者のコンピュ
ータとは関係なく、利用者記録媒体に不正にデータを書
込んだり、利用者記録媒体を偽造したりした場合には、
情報提供者のコンピュータには不正データないし利用者
記録媒体と同一の付加データが記録されていないので、
利用者記録媒体と情報提供者のコンピュータとに記録さ
れる過去のデータは不一致となる。その結果、付加デー
タを照合することにより、偽造またはデータの改ざんさ
れた利用者記録媒体の不正使用を有効に防止することが
できる。

【００２４】また、利用者記録媒体に書込まれるソフト
ウェアに関連する付加データは、ソフトウェアを配信す
る情報提供者のコンピュータに、ソフトウェアの購入と
同時に記録されて蓄積していくので、ソフトウェアの販
売／売上管理ができる。またゲームなどのソフトウェア
と課金データを含む付加データとの双方を１枚の利用者
記録媒体に記録するようにしたので、従来のようにソフ
トウェアウェア用の記録媒体と、ソフトウェア購入用の
プリペイドカードとを別個に購入する必要がなく、１枚
の利用者記録媒体を購入するだけで用が足りる。

【００２５】また、だれでも購入できる利用者記録媒体
を採用すると、クレジットカードのような契約加入を必
要とせず、利用者記録媒体を正規に購入するだけで誰で
もデータ配信サービスを受けることができるので、利用
者の拡大を図ることができる。

【００２６】請求項２に記載のデータ配信方法は、上記
発明において、利用者がサービス供与条件を満たしたと
き、情報提供者から利用者にサービスを供与するため
に、情報提供者のコンピュータから利用者記録媒体に所
定の金額を入金し、その記録が情報提供者のコンピュー
タにも記録されるようにしたものである。

【００２７】利用者はソフトウェアなどの商品を購入す
るだけであるから、プリペイドカードを使用して購入す
るような場合、プリペイドカードは減額されるだけであ
る。しかし書換え可能な利用者記録媒体を使用したこの
発明では、情報提供者のコンピュータから自由に利用者
記録媒体に対してアクセスできるから、上記サービスに
見合った金額を利用者記録媒体に入金して課金データを
増額することができる。

【００２８】請求項３に記載のデータ配信方法は、上記
発明において、上記利用者記録媒体を光磁気ディスクで
構成したものである。

【００２９】利用者記録媒体を光磁気ディスクで構成す
ると、既存のパソコンに内蔵または外付けされた光磁気
ディスクドライブで書込み、読み取りができるので、カ
ードリーダなどの専用機を必要とせず、データ配信シス
テムを安価に構成することができる。

【００３０】請求項４に記載のデータ配信方法は、利用
者の要求に応じて情報提供者から利用者にデータを配信
する通信系と、通信系により情報提供者から配信される
データのうち、利用者の要求するソフトウェアを記録す
る主データ領域と、利用者固有のデータおよび課金デー
タを含む上記ソフトウェアに関連する付加データを記録
する付加データ領域とを備えた書換え可能な利用者記録
媒体と、利用者記録媒体の付加データ領域に記録された
付加データと同一のデータを記録する情報提供者側の記
録手段と、情報提供者の記録手段に記録された付加デー
タに対して情報提供者からの書換えは許容し、利用者か
らの書換えを規制する手段とを備える。

【００３１】さらに利用者記録媒体の利用者固有データ
に該当する付加データを情報提供者の記録手段から検索
し、情報提供者の記録手段の付加データと利用者記録媒
体の付加データとを照合し、合致したときソフトウェア
の配信処理を続行し、合致しないときソフトウェアの配
信処理を中止する照合手段と、照合手段の照合結果によ
りソフトウェアの配信処理が続行される時、配信される
ソフトウェアに応じて課金処理したうえで、情報提供者
から利用者に配信されてくるソフトウェアを利用者記録
媒体の主データ領域に記録させるとともに、利用者記録
媒体の付加データ領域と情報提供者側の記録手段とに課
金データを含む付加データを記録させる手段とを備えた
ものである。

【００３２】情報提供者側の記録手段に記録された付加
データは、利用者からの書換えが規制されているので、
たとえ利用者が利用者記録媒体の付加データを不正に変
更し得たとしても、利用者は情報提供者側の記録手段の
付加データまでは変更することはできない。したがって
利用者記録媒体が書換え可能であっても、利用者記録媒
体を不正に書換えて使用することはできない。利用者記
録媒体の付加データ領域に記録された付加データと同一
内容のデータを情報提供者側の記録手段に記録するだけ
の簡単な構造で、書換え可能な利用者記録媒体を使って
も、偽造や改ざんによる利用者記録媒体の不正使用を防
止することができる。

【００３３】

【発明の実施の形態】以下に本発明のデータ配信方法お
よび装置を、情報提供者であるソフトウェア配信業者に
よって通信系を通じて配信されるゲームソフト販売に適
用した実施の形態について説明する。

【００３４】システム構成図本システムは、情報提供者であるソフトウェアを配信す
る配信業者から販売店に来店した利用者にゲームソフト
を配信するに際して、販売店のコンピュータにセットし
たリムーバブルの利用者記録媒体に、ゲームソフトを記
録するに止めず、ゲームソフトの購入内容や課金データ
をも記録するようにして、その購入内容や課金データを
通信系を利用して、ソフトウェアを配信する配信業者の
コンピュータにも記録する。配信業者のコンピュータに
記録されている過去の記録と利用者記録媒体の記録とを
照合して不正使用を防止するようにしたものである。

【００３５】図１はソフトウェア販売システムのブロッ
ク図である。ソフトウェア配信業者１、２、３は、それ
ぞれ独自のソフトウェア・プログラム、画像データ、音
声データ、その他機械の動作を制御または拡張するため
の付加価値データなどのゲームに関する主データを配信
する。ソフトウェア配信業者１、２、３内のコンピュー
タ２１、２２、２３から一般公衆回線、ＣＡＴＶ等を使
用した有線や、光通信、音波、衛星放送等を使用した無
線などの下りの通信系６、８、１０を介して、業者独自
の主データを販売店４のコンピュータ２４に配信する。
この時、配信するデータ量が非常に膨大等になる場合に
は、ＣＤ−ＲＯＭなどの記録媒体を利用し直接販売店４
に配送し、販売店のコンピュータ２４に書込んでもよ
い。コンピュータ２１、２２、２３は、これらに記録さ
れたデータを独自に管理しているので、利用者からネッ
トワークを通じて直接アクセスしてきても、上記データ
を改ざんしたり、ダウンロードすることは実質的に不可
能になっている。具体的には、コンピュータ２１〜２３
にそれぞれ独自で非公開のデータベースを構築し、それ
らのデータベースは販売店４のコンピュータ２４の書込
み機番号と対応づけられており、登録されている販売店
４以外からはアクセスできないようになっている。

【００３６】ここでは販売店４のコンピュータ２４に、
業者１〜３のコンピュータ２１〜２３との間で通信を行
う通信機能だけをもたせている。また、販売店４のコン
ピュータ２４は、利用者の集まりやすい場所、例えばコ
ンビニエンス・ストア等商店の店内や店頭に設置した
り、また販売するソフトウェアの内容に合せた商店に設
置する。

【００３７】利用者１５は、書換え可能な利用者記録媒
体１３を販売店４で購入するか、または既に購入してあ
る汎用の利用者記録媒体１３を販売店４に持ち込み（符
号１１）、購入したいゲームソフトを販売店４のコンピ
ュータ２４を使って、指定した配信元の業者１〜３内の
コンピュータ２１〜２３と通信接続する。業者内コンピ
ュータ２１〜２３と販売店コンピュータ２４との間でデ
ータ通信を行ない、業者１〜３から配信された所望のゲ
ームソフトを利用者記録媒体１３に書込む。利用者はゲ
ームソフトの書込まれた利用者記録媒体１３を持ち帰り
（符号１２）、ゲーム本体にそのまま装着してプレイす
ることになる。利用者記録媒体１３に残っている金額の
範囲内で、利用者はゲームに飽きたら上記方法でゲーム
ソフトを何度でも書換えることができる。上記利用者記
録媒体１３は最も普及している光磁気ディスクとしてい
る。

【００３８】図２に示すように、利用者記録媒体１３の
記憶領域Ｚはソフトウェア、データ等の書換え領域Ｚ
１、個別データ領域Ｚ２、課金データ領域Ｚ３から構成
される。書換え領域Ｚ１で本発明の主データ領域を構成
し、個別データ領域Ｚ２および課金データ領域Ｚ３で付
加データ領域を構成する。利用者が配信業者から取得し
ようとするゲーム機やパソコンを利用した通信対局ゲー
ム、または画像データ、音楽データ等のデータが書換え
領域Ｚ１に書き込まれるが、それ以外の情報は付加デー
タとして個別データ領域Ｚ２および課金データ領域Ｚ３
に書き込まれる。ここで個別データ領域は商品管理台帳
に相当し、また課金データ領域は通帳に相当する。

【００３９】利用者がソフトウェアを購入するために、
販売店コンピュータ２４の書込み機２５に利用者記録媒
体１３をセットすると、販売店コンピュータ２４は、配
信業者１〜３から配信されてきたゲームソフトを利用者
記録媒体１３の書換え領域Ｚ１に書き込むとともに、個
別データ領域Ｚ２および課金データ領域Ｚ３に付加デー
タを書き込む。この利用者記録媒体１３への書込みを行
うと同時に、利用者記録媒体１３内に書込まれた個別デ
ータおよび課金データと同一のデータを販売店コンピュ
ータ２４から上りの通信系５、７、９を介してソフトウ
ェアを配信する業者１〜３のコンピュータ２１〜２３に
も送り、当該業者コンピュータ２１〜２３に同一内容の
個別データおよび課金データを記録する。

【００４０】配信業者１〜３は利用者１５の利用者記録
媒体１３の課金データを参照して、課金データ内の残高
より配信ソフトウェアの金額を減算して決済処理する。
また個別データをも参照して、加算、照合などの他の決
済処理もおこなう。

【００４１】上記通信系の課金システムは、衛星放送や
インターネット上などの不特定多数の利用者に対する付
加価値データの配信などの際に利用できる。なお、本発
明の情報提供者側の記録手段、規制する手段、照合手
段、記録させる手段は、情報提供者側のコンピュータ２
１〜２３で構成される。

【００４２】利用者記録媒体に記録される個別データ、
課金データ (1) 個別データ図３は利用者１５の書換え可能な利用者記録媒体１３の
記憶領域Ｚ内の一部を個別データ領域Ｚ２として割当
て、個別データを記憶したデータフォーマット例であ
る。

【００４３】個別データ領域データフォーマットとし
て、購入ソフトウェアの名称Ａ１、購入ソフトウェアの
金額Ａ２、購入した店舗Ａ３、購入した日時Ａ４、コン
ピュータからなる書込み機の番号Ａ５を１ブロックとす
る。ソフトウェアを購入する毎に１ブロック（Ｂ１〜Ｂ
５）、（Ｃ１〜Ｃ５）単位で追加していく。これにより
過去の個別データが更新されることなく蓄積記録され
る。なおこれら個別データ領域のデータフォーマットは
目的に応じて仕様を定めることで機能拡張が可能であ
る。

【００４４】個別データ例１９９７年４月１０日１６時２５分にザーコンビニ蒲田
店で「最強将棋１９９７」を５，８００円で購入した場
合のＡ１からＡ５の個別データとして、領域Ａ１には購
入したソフトウェアの名称として「最強将棋１９９７」
を、Ａ２には購入したソフトウェアの金額として５，８
００円を簡略化した「５８００」を、Ａ３には購入した
販売店の名称として「ザーコンビニ蒲田店」を、Ａ４に
は購入した日時（１９９７年４月１０日１６時２５分）
を簡略化した「９７０４１０１６２５」を、Ａ５には購
入した販売店の書込み機番号「００００２５３７」をそ
れぞれ記憶する。

【００４５】１９９７年５月５日１１時３８分に丸大
デパート新宿店で「ベストゴルフ長野県」を４，９００
円で購入した場合のＢ１からＢ５の個別データとして、
領域Ｂ１には購入したソフトの名称として「ベストゴル
フ長野県」を、Ｂ２には購入したソフトの金額として
４，９００円を簡略化した「４９００」を、Ｂ３には購
入した販売店（店舗）の名称として「丸大デパート新宿
店」を、Ｂ４には購入した日時（１９９７年５月５日１
１時３８分）を簡略化した「９７０５０５１１３８」
を、Ｂ５には購入した販売店の書込み機の番号「０００
００２７１」をそれぞれ記憶する。

【００４６】１９９７年６月２０日２１時５７分に四
越デパート渋谷店で「麻雀リーチ一発」を５，５００円
で購入したばあいのＣ１からＣ５の個別データとして、
領域Ｃ１には購入したソフトの名称として「麻雀リーチ
一発」を、Ｃ２には購入したソフトの金額として５，５
００円を簡略化した「５５００」を、Ｃ３には購入した
販売店の名称として「四越デパート渋谷店」を、Ｃ４に
は購入した日時（１９９７年６月２０日２１時５７分）
を簡略化した「９７０６２０２１５７」を、Ｃ５には購
入した販売店の書込み機の番号「００００５９６３」と
それぞれ記憶する。

【００４７】(2) 課金データ図４は利用者１５の書換え可能な利用者記録媒体１３の
記憶領域Ｚ内の一部を課金データ領域Ｚ３として割当
て、課金データを記憶した使用例である。

【００４８】課金データ領域データフォーマットとし
て、課金データと金額課金データとを含ませる。課金デ
ータは利用者の固有データであり、購入者の利用者ＩＤ
Ｄ１、暗証番号Ｄ２、生年月日Ｄ３、性別Ｄ４からな
る。金額課金データは、課金日時Ｅ１、入金額Ｅ２、出
金額Ｅ３、残高Ｅ４、課金店舗Ｅ５とからなる。金額課
金データＥ１〜Ｅ５を１ブロックとして、入出金する毎
に１ブロック（Ｆ１〜Ｆ５）、（Ｇ１〜Ｇ５）、（Ｈ１
〜Ｈ５）単位で追加していく。これにより過去の個別デ
ータが更新されることなく蓄積記録される。なおこれら
課金データ領域のデータフォーマットも目的に応じて仕
様を定めることで機能拡張が可能である。

【００４９】課金データ例領域Ｄ１には、購入者の利用者ＩＤ番号として「ＳＴ７
８１２４９」を登録する。これは所有者個人に定めた固
有のＩＤである。領域Ｄ２には、暗証番号として本人の
意思により決定した暗証番号「７２９８」が登録され
る。領域Ｄ３には、購入者の生年月日、例えば昭和３４
年２月２３日である場合には西暦に直した「１９５９．
２．２３」が登録される。領域Ｄ４には購入者の性別と
して男性の場合は「０」を、女性の場合は「１」を登録
する。

【００５０】１９９７年４月１０日１６時２０分にザ
ーコンビニ蒲田店で２０，０００円の課金額を購入（入
金）した場合のＥ１からＥ５の課金データとして、Ｅ１
には課金の日時１９９７年４月１０日１６時２０分を簡
略化した「９７０４１０１６２０」を、Ｅ２には入金額
２０，０００円を簡略化した「２００００」を、Ｅ３に
は出金額として０円を簡略化した「０」を、Ｅ４には残
高として２０，０００円を簡略化した「２００００」を
それぞれ記憶する。

【００５１】１９９７年４月１０日１６時２５分にザ
ーコンビニ蒲田店で５，８００円のソフトウェアを購入
した場合のＦ１からＦ５の課金データとして、Ｆ１には
課金の日時１９９７年４月１０日１６時２５分を簡略化
した「９７０４１０１６２５」を、Ｆ２には入金額とし
て０円を簡略化した「０」を、Ｅ３には出金額としてソ
フトウェアウェーハ購入金額の５，８００円を簡略化し
た「５８００」を、Ｆ４には購入後の残高としてＥ４＋
Ｆ２−Ｆ３＝１４，２００円を簡略化した「１４２０
０」をそれぞれ記憶する。

【００５２】１９９７年５月５日１１時３８分に丸大
デパート新宿店で４，９００円のソフトウェアを購入し
た場合のＧ１からＧ５の課金データとして、Ｇ１には課
金の日時１９９７年５月５日１１時３８分を簡略化した
「９７０５１１３８」を、Ｇ２には入金額として０円を
簡略化した「０」を、Ｇ３には出金額としてソフトウェ
ア購入金額の４，９００円を簡略化した「４９００」
を、Ｇ４には購入後の残高としてＦ４＋Ｇ２−Ｇ３＝
９，３００円を簡略化した「９３００」をそれぞれ記憶
する。

【００５３】１９９７年６月２０日２１時５７分に四
越デパート渋谷店で５，５００円のソフトウェアを購入
した場合のＨ１からＨ５の課金データとして、Ｈ１には
課金の日時１９９７年６月２０日２１時５７分を簡略化
した「９７０６２０２１５７」を、Ｈ２には入金額とし
て０円を簡略化した「０」を、Ｈ３には出金額としてソ
フトウェア購入金額の５，５００円を簡略した「５５０
０」を、Ｈ４を購入後の残高としてＧ４＋Ｈ２−Ｈ３＝
３，８００円を簡略化した「３８００」をそれぞれ記憶
する。

【００５４】データの流れ販売店に設置したコンピュータ２４と配信業者１〜３に
設置したコンピュータ２１〜２３間を結ぶ通信系５〜１
０を利用してソフトウェアを配信するとともに、現金デ
ータを含むデータをやりとりする。配信業者１〜３はソ
フトウェア購入者の利用者記録媒体１３から送られてく
るデータについて過去の記録と照合し、合致したら処理
を続行し、合致しなかったら処理を中止し、しかるべき
措置をとる。

【００５５】(1) 偽造発見の仕組み販売店４を介して利用者記録媒体１３の付加データ領域
Ｚ２、Ｚ３に付加データを正規に書込むときは、同時に
配信業者１〜３側に設置されたコンピュータ２１〜２３
にも同一内容の付加データが書込まれる。したがってソ
フトウェア配信業者１〜３のコンピュータ２１〜２３に
は登録された全ての利用者の利用者記録媒体１３の課金
データが記録されている。利用者記録媒体１３への不正
な書込みがない限り、利用者記録媒体１３とコンピュー
タ２１〜２３との付加データの内容は一致している。

【００５６】さて図５に示すように、ステップ１０１で
利用者記録媒体１３内の課金データのＩＤ番号より、ソ
フトウェア配信業者１〜３のコンピュータ２１〜２３内
の課金データからＩＤ番号に該当する課金データを検索
し、利用者記録媒体１３に記録されている課金データと
の照合を行う。ステップ１０２で照合した結果、データ
が合致する場合はステップ１０３に進み、課金データは
正常であると判断され、課金処理を含む配信処理に移行
する。データが合致しない場合はステップ１０４に進
み、課金データは異常であると判断され配信処理を中止
する。必要な場合は利用者記録媒体１３を販売店コンピ
ュータ２４の書込み機から強制的に排出したり、配信業
者１〜３が利用者記録媒体１３の不正使用者を特定し
て、しかるべき措置をとったりする。

【００５７】(2) 照合後の流れ正しい照合結果がでると、ソフトウェア配信業者１〜３
は利用者が所望するゲームソフトをネットワークを利用
して販売店に配信する。このとき課金データ内の生年月
日（Ｄ３）（図４）を参照して、もし配信層に年齢制限
のあるゲームソフトの場合で年齢制限にひっかかったと
きは、規制して配信を中止する。必要に応じて、その旨
のメッセージをコンピュータ２４から出力させてもよ
い。

【００５８】配信を受けたゲームソフトは販売店４のコ
ンピュータ２４により利用者記録媒体１３内の書換え領
域Ｚ１に記録される。また利用者記録媒体１３の個別デ
ータ領域Ｚ２および課金データ領域Ｚ３に前述した必要
なデータを記録する。このときソフトウェア配信業者１
〜３のコンピュータ２１〜２３の個別データ領域Ｚ２お
よび課金データ領域Ｚ３にも、通信系５、７、９を介し
て同じデータを記録する。

【００５９】このように本実施の形態は、利用者から直
接アクセスすることが不可能なソフトウェア配信業者の
コンピュータに、利用者記録媒体に記録された同一の付
加データを記憶するようにしている。このため利用者側
の付加データと情報提供者側の付加データとの照合によ
り、利用者記録媒体の偽造や改ざん更にはデータの二重
使用も確認できるので、記録媒体が書換え可能な媒体で
あっても、偽造に強く、信頼性を向上できる。

【００６０】また販売店では、カードリーダのような専
用機を必要とせず、光磁気ディスクドライブを装着した
既存のパソコンが使用できるので、システムを安価に構
築することができる。特に光磁気ディスクは容量が大き
いので、ＩＣカードと異なり、大容量のゲームソフトを
制約なしに記録できる。また残金が許す限りゲームソフ
トの書換えは何度でもできる。また、光磁気ディスクの
購入に際して、クレジットカードのような面倒で時間の
かかる契約を必要としないので、利用者の拡大が図れ
る。しかも、１枚の光磁気ディスクにソフトウェアと付
加データとを書込むようにしたので、ゲームソフトとソ
フト購入用のカードとを同時に購入できることになり、
別個に購入する場合に比較して、利用者にとって非常に
便利になる。

【００６１】利用者記録媒体に記録された個別データな
どの付加データは、ソフトウェア配信業者のコンピュー
タにも記録されるので、クレジットカードと異なり、ソ
フトウェアの販売／売上管理ができ、リアルタイムで販
売状況を把握することもできる。このシステムはＰＯＳ
端末を導入するよりも安価であり、しかもＰＯＳと同等
のシステムを構築できる。

【００６２】また、利用者記録媒体はプリペイドカード
と異なり書換え可能であり、そこに付加データを再充填
できる付加データ領域を設けたので、通常は減算される
のみであるが、加算することもできるようになる。例え
ばソフトウェアを配信している業者から、アンケートの
お礼や、抽選による賞品、または他人からの譲渡によっ
て、利用者記録媒体内の付加データとして、存在する付
加データに、利用権利を加算することが可能となる。こ
のように、情報を提供する側が、自由に利用者に対し
て、そのサービスの利用権を加算することができる。

【００６３】また、利用者記録媒体は、利用者記録媒体
内の現金データを使いきってしまっても、現金データを
書き込めば同じ利用者記録媒体を何度でも利用できるの
で、資源の有効利用が図れる。

【００６４】そして、利用料金の請求をクレジットカー
ドを所持している人物に限定していた従来方式のものに
比べて、利用者記録媒体内に付加データとして書き込ま
れた付加データを利用するようにしたので、クレジット
の枠を取り外すことができる。このように通信にからむ
課金システムとして、クレジットカードや、プリペイド
カード以外に、安全かつ簡易に付加データを参照でき
る。特に、付加データをブロック単位で追加して過去の
支払い記録を全て残すようにし、残高を除いてデータ内
容を更新しないようにしたので、データが改ざんされて
も、過去の記録と照合することで、データの改ざんなど
を簡単に発見できる。

【００６５】なお、上記実施の形態では課金データを照
合するようにしたが、付加データの全てについて照合す
るようにしてもよい。また、ソフトウェア配信業者のコ
ンピュータで照合して販売店での不正も防止するように
したが、そのようなおそれがなければ、販売店に照合機
能をもたせることも可能である。例えば、販売店４のコ
ンピュータ２４に、登録された全ての利用者の利用者記
録媒体１３の課金データを記録する。利用者記録媒体１
３内の課金データのＩＤ番号より、販売店４のコンピュ
ータ２４内の課金データからＩＤ番号に該当する課金デ
ータを検索し、利用者記録媒体１３に記録されている課
金データとの照合を行うようにする。

【００６６】また、大規模化を想定してネットワークを
導入しているが、ネットワークを使わない小規模なシス
テムも構築することは可能である。

【００６７】書換え可能な利用者記録媒体としては、ゲ
ームカセット、フロッピーディスク、磁気ディスク、光
磁気ディスク（ＭＯ）、光ディスク、リムーバブルハー
ドディスク（ｚｉｐ、ｊａｚ、ＰＤと呼ばれているもの
を含む）、または将来予想される大容量のＩＣメモリカ
ード等がある。

【００６８】また、販売するソフトウェアや、付加
価値データの内容によって時間課金のものや、付加価
値データの量による課金のもの、また付加価値データ
の質による課金のものなど、課金基準が違うものに対し
ても一つのステムで、総合的、簡易かつ安全に管理する
ことができる。またセキュリティを高めるために付加デ
ータを暗号化してもよい。

【００６９】また上記実施形態では利用者記録媒体の記
録領域を個別データ領域と課金データ領域とに分け、デ
ータを一部重複させるようにしたが、データ付加領域と
してまとめてデータの重複を避けるようにしてもよい。
また配信するソフトウェアはゲームソフトに限定されな
いことはもちろんである。

【００７０】

【発明の効果】請求項１に記載の発明によれば、 (1) 利用者側から直接アクセスできない情報提供者のコ
ンピュータにも利用者記録媒体の付加データが記録され
ているため、利用者記録媒体が偽造されたり、利用者記
録媒体が書換え可能であるため勝手に書換えられたりし
ても、利用者記録媒体の付加データと情報提供者のコン
ピュータの付加データとを照合することにより、その不
正使用を有効に防止することができ、その結果ソフトウ
ェアを簡易かつ安全に配信することができる。

【００７１】(2) 利用者記録媒体を購入するだけで入会
することができ、クレジットカードのように契約加入を
必要としないので、利用者の拡大を図ることができる。

【００７２】(3) １枚の利用者記録媒体にソフトウェア
と課金データを含む付加データとを記録できるようにし
て、ソフトウェアの入れ物と現金の機能とをもたせたの
で、１枚の利用者記録媒体を購入するだけで、ソフトウ
ェアの購入が可能となり、利用者の手続の簡素化が図れ
る。

【００７３】(4) 利用者記録媒体の付加データを情報提
供者側のコンピュータにも記録するようにして、情報提
供者が利用者記録媒体に記録された付加データを管理で
きるようにしたので、付加データにソフトウェア内容や
課金データを含めれば、配信されるソフトウェアの販売
／売上管理が容易にできる。

【００７４】請求項２に記載の発明によれば、利用者記
録媒体は書換え可能だから、一方的に利用者記録媒体の
価値ないし権利を減らしていくにとどまらず、利用者記
録媒体に入金して増額することにより、情報提供者側か
ら利用者にサービスを供与していくこともできる。

【００７５】請求項３に記載の発明によれば、利用者記
録媒体に光磁気ディスクを使用すれば、既存のパソコン
を利用でき、システムを安価に構築できる。

【００７６】請求項４に記載の発明によれば、利用者が
購入しようとするソフトウェアを記録させる利用者記録
媒体に付加データ領域を増設して、付加データ領域に課
金データやソフトウェア関連データなどの付加データを
記録させるとともに、この付加データを同時に情報提供
者側の記録手段にも記録させて、両付加データを管理す
るという簡単な構造で、信頼性の高いデータ配信システ
ムを構築することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施形態によるシステム構成図。

【図２】実施形態による利用者記録媒体内の記憶領域の
割当て図。

【図３】実施形態による個別データ領域のデータフォー
マットおよびデータ例を示す図。

【図４】実施形態による課金データ領域のデータフォー
マットおよびデータ例を示す図。

【図５】利用者記録媒体の偽造発見のフロー図。

【符号の説明】

１〜３ソフトウェア配信業者４販売店５〜１０通信系１３利用者記録媒体１５利用者２１〜２３配信業者側のコンピュータ２４販売店側のコンピュータ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】利用者の要求に応じて情報提供者から利用
者にソフトウェアが配信されるデータ配信方法におい
て、利用者固有のデータおよび課金データを含む上記ソフト
ウェアに関連する付加データが記録されている書換え可
能な利用者記録媒体を用い、利用者記録媒体の利用者固
有データに該当する付加データを情報提供者のコンピュ
ータから検索し、情報提供者のコンピュータに記憶されている付加データ
と利用者記録媒体に記憶されている付加データとを照合
し、付加データが合致しないとき配信処理を中止し、付加データが合致したとき利用者の要求するソフトウェ
アに対する課金処理を含む配信処理を行ない、この配信
処理により情報提供者から利用者に配信されてきたソフ
トウェアと、上記課金処理した課金データを含む上記ソ
フトウェアに関する付加データを利用者記録媒体に記録
するとともに、利用者からは直接アクセスできないよう
にデータ管理されている情報提供者のコンピュータにも
上記付加データを記録するようにしたデータ配信方法。
【請求項２】利用者がサービス供与条件を満たしたと
き、情報提供者から利用者にサービスを供与するため
に、情報提供者のコンピュータから利用者記録媒体に所
定の金額を入金し、その記録が情報提供者のコンピュー
タにも記録されるようにした請求項２に記載のデータ配
信方法。
【請求項３】上記利用者記録媒体が光磁気ディスクであ
る請求項１または２に記載のデータ配信方法。
【請求項４】利用者の要求に応じて情報提供者から利用
者にデータを配信する通信系と、通信系により情報提供者から配信されるデータのうち、
利用者の要求するソフトウェアを記録する主データ領域
と、利用者固有のデータおよび課金データを含む上記ソ
フトウェアに関連する付加データを記録する付加データ
領域とを備えた書換え可能な利用者記録媒体と、利用者記録媒体の付加データ領域に記録された付加デー
タと同一のデータを記録する情報提供者側の記録手段
と、情報提供者の記録手段に記録された付加データに対して
情報提供者からの書換えは許容し、利用者からの書換え
を規制する手段と、利用者記録媒体の利用者固有データに該当する付加デー
タを情報提供者の記録手段から検索し、情報提供者の記
録手段の付加データと利用者記録媒体の付加データとを
照合し、合致したときソフトウェアの配信処理を続行
し、合致しないときソフトウェアの配信処理を中止する
照合手段と、照合手段の照合結果によりソフトウェアの配信処理が続
行される時、配信されるソフトウェアに応じて課金処理
したうえで、情報提供者から利用者に配信されてくるソ
フトウェアを利用者記録媒体の主データ領域に記録させ
るとともに、利用者記録媒体の付加データ領域と情報提
供者側の記録手段とに課金データを含む付加データを記
録させる手段とを備えたデータ配信装置。