JPH11502332A - 車両電子制御ユニットのパラメータを監視する方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 車両電子制御ユニット（４４，４５）の制御ユニットパラメータ設定値を監視および調整するシステム。監視システムは、対応する制御ユニットパラメータ設定値にしたがって車両（１２，１４）の１つ以上の動作パラメータを調節する１つ以上の電子制御ユニット（４４，４５）が組み込まれている車両（１２，１４）において実現することができる。例示的な実施形態では、車両（１２，１４）には移動体通信端末ＭＣＴ（３８）が装備され、このＭＣＴは監視されるべき動作パラメータのリストを基地局（１８）から受信する。各電子制御ユニット（４４，４５）はメモリユニット（６２）とともに車両の内部データリンク（４０）に接続されている。所定の電子制御ユニット（４４，４５）に対応しているメモリユニット（６２）内のパラメータ値が変更されると、特定の電子制御ユニット（４４，４５）により現在登録されている値を特定するメッセージが基地局（１８）に対して提供される。現在登録されている値は期待パラメータ値と比較され、これらの間に不一致がある場合にはエラーメッセージが生成される。また本発明により、車両電子制御ユニットパラメータ設定値を基地局（１８）のような遠隔地から調整できるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】 車両電子制御ユニットのパラメータを監視する方法および装置 発明の背景 Ｉ．発明の分野 本発明は車両電子制御システムに関する。特に、本発明はパラメータ制御の集 中化を促進する方法により、このような電子制御システムの動作パラメータを監 視および調整する新規で改良された方法および装置に関する。 ＩＩ．関連技術の説明 最近、トラック車両や配送車両の車両隊には、さまざまな車両動作特性を調節 する種々の電子制御ユニットが装備されている。このような特性、すなわち“パ ラメータ”の例には、最大車両速度や最大エンジン回転数（ＲＰＭ）やクルーズ 制御制限値やこれらに類するものがある。車両電子制御ユニット（ＥＣＵ）は一 般的に内部車両データリンクに接続されており、このデータリンクを通してデジ タル情報がＥＣＵとの間で送受信される。 各動作パラメータが維持されるレベルは、各ＥＣＵの１つ以上の“パラメータ 設定値”を調整することにより決定される。典型的には、携帯型コンピュータや これに類するものを使用して、各ＥＣＵの動作パラメータを手動で設定する。こ れは携帯型コンピュータをデータリンクのシリアルポートに接続することにより なされ、このシリアルポートを通してパラメータ設定値が送られ、データリンク を介して特定のＥＣＵに伝えられる。残念ながら、このような手動によるパラメ ータ調整には、車両隊内の各車両が周期的にホストの施設に寄るか、携帯型コン ピュータおよび／または熟練者を各車両の位置に物理的に運搬する他の方法を提 供するかのいずれかが必要となる。不便なことに加えて、動作パラメータを設定 するこのような手動による技術は人間によって誤りを被ることがある。 車両隊の管理領域で起こる他の困難な事項は、車両隊内のすべての車両に対し てＥＣＵパラメータ設定値を確実に適切なレベルで維持することである。車両の 運転手がＥＣＵパラメータを変更するさまざまな誘因が存在することが多いので 、運転手のいたずらが、所要のＥＣＵパラメータ設定値と車両隊全体で実際に有 効なＥＣＵパラメータ設定値との間の不一致の重大な要因となることが分かった 。例えば、定刻通りの仕事を改善する手段として、最大車両速度を決定するＥＣ Ｕパラメータ設定値を変更しようと運転手が思う場合がある。残念ながら、ＥＣ Ｕパラメータ設定値に対するこの種の修正は、燃費や車両隊の収益に影響を与え る他の動作特性に悪影響を与えることが多い。 ＥＣＵパラメータ設定値を所要のレベルに一致させるための努力は、今までの ところ車両隊の各車両内の制御ユニットのＥＣＵパラメータ設定値を手動でトラ ッキングしていた。これは費用がかかり、大規模な車両隊の管理者にとって時間 のかかる仕事であることが分かった。さらに、実装車両電子回路の増加した複雑 さが、不適切なＥＣＵ設定値から生じる他の悪い結果を導くことが予想される。 したがって、商業的車両または車両隊の車両内に組み込まれている電子制御ユ ニットのパラメータ設定値を効率的に監視するシステムを提供することが本発明 の目的である。 中央処理施設が、選択された車両隊の車両内の電子制御ユニットのパラメータ 設定値の調整を遠隔的に要求することができるシステムを提供することが本発明 の他の目的である。 発明の要約 要約すると、これらおよび他の目的は、車両電子制御ユニットのパラメータ設 定値を監視するシステムにより満たされる。発明された監視システムは、対応す る制御ユニットパラメータ設定値にしたがって車両の１つ以上の動作パラメータ 設定値を調節する１つ以上の電子制御ユニットが組み込まれている車両において 実現することができる。例示的な実施形態では、車両には移動体通信端末（ＭＣ Ｔ）が装備され、このＭＣＴは監視されるべき動作パラメータのリストを基地局 から受信する。各電子制御ユニットはメモリユニットとともに車両の内部データ リンクに接続されている。各制御ユニットにより登録されているパラメータ設定 値を反映するために、メモリユニットの内容は周期的に更新される。所定の制御 ユニットに対応しているメモリユニット内のパラメータ値が変更されると、制御 ユニットにより現在登録されている値を特定するメッセージが基地局に対して提 供される。現在登録されている値は、基地局のオペレータにより提供される期待 パラメータ値と比較され、これらの間に不一致がある場合にはエラーメッセージ が生成される。 本発明の他の観点では、車両に対する期待パラメータ値が基地局データベース 内で変更された時に所定の車両から受信されるメッセージを監視するように基地 局は構成される。パラメータ値を変更するために車両に提供される承認に続く予 め定められた時間内に、期待パラメータ値を特定するメッセージを所定の車両か ら基地局が受信しない場合、エラーメッセージが基地局のオペレータに提供され る。 他の観点では、本発明により、車両制御ユニットパラメータ設定値を基地局の ような遠隔地から調整できるようになる。各車両には、基地局により送信される 更新制御ユニットパラメータ情報を受信する移動体通信端末（ＭＣＴ）が備えら れる。各端末は内部車両データリンクに接続され、また各端末は基地局から受信 した更新制御ユニットパラメータ情報を含むメッセージパケットを発生するよう に構成される。そして、メッセージパケットはデータリンクを通して選択された 電子制御ユニットに送られ、これにより、更新制御ユニットパラメータ情報をそ こにロードできるようになる。所定の制御ユニットのメモリユニット内のパラメ ータ値が更新される時、制御ユニットにより登録されている更新値を特定するメ ッセージが基地局に提供される。予め規定された時間ウインドウ内で基地局にお いてメッセージが受信されない場合には、基地局のオペレータにはエラーメッセ ージが提供される。 他の実施形態では、その間に更新パラメータ情報を伝えるメッセージパケット がデータリンクを通して送られる時間ウインドウを特定するタイミング情報を基 地局が送る。この実施形態では、時間ウインドウの間に、選択された電子制御ユ ニットによって制御ユニットパラメータ設定値が受信されないと、エラーメッセ ージが生成される。 図面の簡単な説明 本発明の特徴、目的、効果は、同じ参照文字が全体を通して対応したものを識 別している図面を考慮すると、以下に説明する詳細な説明からさらに明かになる であろう。 図１は、移動体通信ネットワークの例示的な構成を図示したものである。 図２は、例示的な車両隊の車両の電子制御システムと移動体通信端末（ＭＣＴ ）の統合を表しているブロック図を示している。 図３は、車両電子制御ユニットのパラメータ設定値を監視および調整するよう に構成された移動体通信端末の詳細図である。 好適な実施形態の詳細な説明 Ｉ．イントロダクション 車両電子制御ユニット（ＥＣＵ）のパラメータ設定値を監視および調整する本 発明により企図されているさまざまな技術は、基地局またはホスト処理施設との 無線通信において車両隊内で実現するのに良く適している。ここで説明する技術 はこのような無線通信リンクがない場合であっても有益であるが、無線通信リン グが存在する場合には、制御ユニットパラメータ設定値の実時間監視および調整 を促進し、従来の手動による技術をあてにする必要をなくすことにより効率を向 上させる。したがって、基地局と車両隊との間の情報交換を促進する例示的な無 線通信ネットワークの背景の説明を最初に行う。 図１を参照すると、移動体通信ネットワークには例えば、特定の地理的領域す なわち“セル”内のユーザ車両間にサービスを提供するように設計された従来の セルラ通信システムが設けられている。代わりに、１つ以上の中央制御局と広範 な地理的領域にわたって分散した複数のユーザ車両との間の通信を促進すること ができるタイプの衛星通信システム内でも本発明を実現することができる。この ような衛星ベースのメッセージ通信システムは、例えば本発明の譲受人に譲渡さ れ、参照のためにここに組み込まれている、交互シーケンシャル半二重通信シス テムと題する米国特許第４，９７９，１７０号において説明されている。 より詳細に図１を参照すると、通信ネットワーク１０の全体図が提供されてお り、このネットワーク内では車両隊の車両１２，１４が中央制御局１８と通信し ている。図１では、車両隊の車両１２，１４はそれぞれ移動体通信端末（ＭＣＴ ）を備えている。車両隊の車両１２，１４は、その運転手または他の占有者が中 央制御局１８から随時情報または更新情報やステータス報告やメッセージを得よ うとしているさまざまな車両（例えば貨物トラック）の内の任意のものを表して いる。図１の通信ネットワークは車両１２，１４と中央制御局１８との間の衛星 通信リンクに基づいているが、中央施設と１つ以上の移動体ユニットとの間で通 信が確立される地上セルラまたは移動体無線通信システムに対して本発明の教示 が等しく適用可能であることに留意されたい。 車両隊の各車両の移動体通信端末（ＭＣＴ）により、車両運転手または占有者 が、受信したメッセージに応答して衛星を通して少なくともいくつかの形態の制 限されたメッセージまたは情報を中央制御局に通信することもできる。応答メッ セージはさらに別の通信をする必要性をなくし、車両運転手により提供される新 しい情報からの追加的な命令または更新メッセージに対する必要性を示す。戻り リンクにより、時間の確認や配送情報、現在地における報告や他のステータス情 報のようなメッセージを運転手が移動体通信端末を通して送ることができるよう になる。 後で説明するように本発明の好ましい実施形態では、各ＭＣＴは、制御装置や これに類する電子的なプロセッサと、基地局との通信を促進する通信送受信機と を備えている。本発明の１つの観点では、内部車両データリンクを使用して、基 地局から受信された更新パラメータ情報を選択された車両電子制御ユニット（Ｅ ＣＵ）に対して送るようにＭＣＴ制御装置をプログラムする。これにより、時間 の浪費や、間違う傾向があるパラメータ調整の手動的方法に対する必要性がなく なる。 本発明の他の観点では、ＭＣＴ制御装置はデジタル比較器として機能し、所要 のＥＣＵパラメータ値とデータリンクに接続されている各ＥＣＵにより実際に登 録されているパラメータ設定値との不一致を識別する。所要のＥＣＵパラメータ 値と現在のＥＣＵパラメータ設定値との間の不一致を検出した時は、ＭＣＴはエ ラーメッセージを基地局またはホスト処理施設に送る。これは１つ以上の車両Ｅ ＣＵにより現在登録されている逸脱したパラメータ設定値についてシステムオペ レータに対してすみやかに警告し、車両隊全体に対するＥＣＵパラメータ設定値 監視の管理タスクをかなり簡単にする。 さらに詳細に図１を参照すると、車両１２，１４の移動体通信端末からのメッ セージが衛星２０に送られ中継されて、中央送信施設すなわちハブ施設と呼ばれ る端末２２に送られる。中央端末すなわちハブ２２を中央制御局１８のすぐ前に 配置してサイト費用を低くし、保守およびシステムのアップグレードのための送 信設備に対するローカル的でダイレクトなアクセスを可能にすることができる。 代わりに、地上と衛星との送受信の低い干渉に対して理想的にさらに適している 遠隔地にハブ２２を配置することもできる。この場合には、電話、光または衛星 の通信リンクが利用されて、ハブ２２と中央制御局１８との間に直接的に、ある いは代わりにネットワーク管理センタ（ＮＭＣ）２４を通してハブ２２と中央制 御局１８との間に通信が確立される。車両１２，１４と中央制御局１８との間だ けではなく、車両１２，１４と１つ以上の中央制御局１８との間にメッセージ送 信がある場合には、ネットワーク管理センタ２４は、優先度、アクセス、会計に 対してさらに効率的な制御が可能になり、メッセージデータの特性を送ることが できる。ハブ２２とネットワーク管理センタ２４の例示的な構成で使用される通 信ハードウェアの追加的な詳細情報は、先述した米国特許第４，９７９，１７０ 号に説明されている。 ＩＩ．車両電子制御ユニット（ＥＣＵ）のパラメータ設定値の監視 図２を参照すると、例示的な車両隊の車両の電子制御システムと移動体通信端 末（ＭＣＴ）３８の統合を表すブロック図が示されている。図２ではＭＣＴ３８ は車両の内部データリンク４０に接続されており、この車両の上にＭＣＴ３８が 装備されている。さらにデータリンク４０に接続されているものは、さまざまな 電子制御ユニット（ＥＣＵ）４４−４６であり、これらは１つ以上の動作パラメ ータを調節するように機能する。例示的な実施形態では、ＥＣＵ４４−４６は、 車両速度やエンジン回転数（ＲＰＭ）やクルーズ制御制限値やこれらに類するも ののような動作パラメータを調節することができる。 図３には一方法の詳細図が示されており、ここではＭＣＴ３８は、ＥＣＵ４４ −４６のパラメータ設定値の監視および調整をするように構成されている。図３ に示されているように、ＭＣＴ３８には一般的に不揮発性のランダムアクセスメ モリ（ＲＡＭ）から構成されているパラメータリストメモリ５２が含まれている 。パラメータリストメモリ５２内に記憶されているものは、データリンク４０を 通して監視されるべき動作パラメータのリストである。このリストは、基地局ま たは中央処理施設（図１）と通信している間にＭＣＴの送受信機５６により受信 された後に、パラメータリストメモリ５２に記憶される。ＭＣＴ３８にはさらに マイクロプロセッサ５８が含まれており、このマイクロプロセッサ５８はさまざ まな他の制御機能を実行するのに加えて、データリンク４０を通してのＥＣＵと の通信を命令する。マイクロプロセッサ５８は、ＥＣＵパラメータ監視／修正ソ フトウェア６０とともにこれから以後ＭＣＴ制御装置と呼ぶ。 本発明の１つの観点にしたがうと、ＭＣＴ制御装置は周期的に各ＥＣＵ４４− ４６に対してその現在のパラメータ設定値に関して尋ねる。例えばＭＣＴ制御装 置は、最大エンジン回転数を調節することができるＥＣＵが最大エンジン回転数 パラメータの現在の設定値の表示を提供するように要求することができる。ＭＣ Ｔ制御装置は、このようなＥＣＵパラメータの各質問に対する回答をパラメータ メモリ６２に送る。ＥＣＵとＭＣＴ制御装置との間の現在のパラメータ情報の送 信は、例えば自動車技術者の協会により公表された標準規格ＳＡＥ Ｊ１７０８ およびＳＡＥ Ｊ１５８７にしたがって行われ、これらの規格はそれぞれ内部車 両データリンクに対する標準化された電気仕様やメッセージ送信プロトコルを提 供する。ＳＡＥ Ｊ１５８７のメッセージ送信プロトコルは、データリンク４０ を通してＥＣＵパラメータデータをＭＣＴ３８に送ることができるデータパケッ トの通信に対するフォーマットと送信間隔を提供する。 パラメータデータを送り出す車両ＥＣＵの識別を可能にするために、そのよう に利用される各メッセージパケットのヘッダには、一意的な車両制御ユニットメ ッセージ識別子（ＭＩＤ）が含まれている。これにより、パラメータメモリ６２ 内のＥＣＵパラメータデータが、構成車両ＥＣＵに対応するＭＩＤに基づいて有 機的に構造化される。ＭＣＴ制御装置は、定期的に、ＥＣＵ４４−４６により登 録されている現在のパラメータ設定値を、パラメータメモリ６２内のＥＣＵパラ メータデータと比較する。不一致が検出された場合には（すなわち、ＥＣＵのパ ラメータ設定値が変化している時）、ＭＣＴ制御装置は、パラメータ設定値の変 化した値を特定するメッセージパケットを発生させる。好ましい実施形態では、 メッセージパケットは、日付時間モジュール７０により提供される現在の日時で マークされる。 その後メッセージパケットは、送受信機５６により基地局またはホスト処理施 設に送られ、これにより、システムオペレータに対して変化したパラメータ設定 値の存在を警告する。受信されたメッセージパケットは、典型的に変化したパラ メータ設定値と、正しくないパラメータ設定値が検出された日時と、正しくない 設定値を登録している特定のＥＣＵとともに、エラーメッセージを発生させてい るＭＣＴを特定する。基地局内では、ＥＣＵ４４−４６のそれぞれにより登録さ れるべきパラメータ設定値のデータベースが保持されている。受信されたメッセ ージパケットにより特定される変化したパラメータ値とこのデータベース内の対 応する期待値とを比較することにより、期待されたパラメータ設定値を登録して いないこれらのＥＣＵが識別される。そして、誤っているかもしれないＥＣＵパ ラメータ設定値の存在について車両隊のオペレータに警告するために、エラーメ ッセージやこれに類するものが発生される。そして、このようなエラー状態を引 き起こすパラメータ設定値が、従来の手動的な手続きを使用することにより（す なわち車両データリンクへの直接的なアクセスを通して）、または以下に説明す る発明性のあるパラメータ修正技術を使用することにより補正される。 車両隊の車両内にＭＣＴを最初にインストールする時に、基地局が２つの方法 の内の１つで車両パラメータ設定値を確かめることができることが本発明の特徴 である。ＭＣＴがデフォルトパラメータ設定値でプログラムされていなかった場 合、構成車両ＥＣＵにより登録されているパラメータ設定値は、パラメータメモ リ６２の内容“空”と一致しない。この不一致により、ＭＣＴが基地局に対して 最初の車両パラメータ設定値を送信する。一方、構成車両ＥＣＵにより登録され ているものと一致する１組のデフォルトパラメータ設定値でＭＣＴがプログラム されていた場合、登録されている設定値とデフォルト設定値との間の不一致は検 出されない。したがって、ＥＣＵパラメータ設定値を特定するメッセージはＭＣ Ｔによって基地局に送られず、基地局はプログラムされているパラメータがＭＣ Ｔのデフォルトパラメータ設定値と一致していると推論する。 変更されたパラメータ設定値を識別する各メッセージパケットが必ずしもエラ ー状態にならないことに留意すべきである。例として、車両隊全体にわたってＥ ＣＵパラメータ設定値最大車両速度を一律に変更したいと車両隊オペレータが望 む場合を考える。最初のステップとして、新しいパラメータ設定値を反映するよ うに、車両隊の各車両に対する最大車両速度を特定する基地局データベース内の 値が変更される。各車両内では、車両速度を調節することができるＥＣＵが、新 しいパラメータ設定値にしたがって速度を調節するように調整される。このよう な調整を追って説明すると、各ＥＣＵにより登録されているパラメータ設定値は 、パラメータメモリ６２内に記憶されているものから変更される。それに応じて 、各車両は新しく登録される最大車両速度パラメータ設定値を特定するメッセー ジパケットを基地局に対して送る。しかしながら、新しく登録される設定値はそ れぞれすでに変更されている基地局データベース内の最大車両速度エントリと一 致するので、エラー状態は生じない。 本発明の他の観点では、車両に対する期待パラメータ値が基地局データベース 内で変更される時に、所定の車両から受信されるメッセージを監視するように基 地局は構成される。パラメータ値を変更するために車両に提供される承認に続く 予め定められた時間内に期待パラメータ値を特定するメッセージを所定の車両か ら基地局が受信しない場合、エラーメッセージが基地局のオペレータに提供され る。 他の実施形態では、ＥＣＵにより現在登録されているパラメータ値を確認する ために、データリンクに接続されているＥＣＵを定期的に（例えば２〜３日ごと に）ポーリングするようにＭＣＴがプログラムされる。登録されている値を現在 のパラメータメモリ内に以前に記憶されたものとを比較するのではなく、ＭＣＴ は登録されているパラメータ値を単に基地局に対して送るだけである。そして、 現在登録されているパラメータ値の精度について基地局内で決定がなされる。こ の実施形態は、パラメータ値を記憶する現在のパラメータメモリ（例えば、パラ メータメモリ６２）をＭＣＴに装備する必要性をなくす利点をもたらす。しかし ながらＭＣＴは、ＭＣＴにより周期的にポーリングされるべき特定のＥＣＵを識 別するメモリユニットを備えている。同様に他の実施形態では、ＭＣＴは定期的 にポーリングされるべき１組のＥＣＵを識別するメモリユニットさえも維持しな いが、代わりにこのようなポーリングを実行するように基地局によって命令され る。再度説明すると、ポーリングされるＥＣＵにより登録されているパラメータ 値は基地局に送られ、基地局内で期待パラメータ値と比較がなされる。 ＩＩＩ．車両電子制御ユニット（ＥＣＵ）のパラメータ設定値の修正 本発明の他の観点にしたがうと、誤ったあるいは古いパラメータ設定値の修正 は、車両電子制御ユニットまたは内部車両データリンクに対して直接手動でアク セスする必要性をなくす方法で達成される。先に言及したように、基地局または ホスト処理施設からのパラメータ情報は送受信機５６により受信される。安全の ために、基地局によって車両に提供される更新されたＥＣＵパラメータ情報には さまざまな識別情報を付随させるべきである。特にこのような識別情報には、正 確なＥＣＵ識別情報、パラメータの変更に対する承認、特定のＥＣＵに対して一 意的なさまざまな論理シーケンスが含まれていることが好ましい。さらに、所要 のパラメータ変更が確実かつ安全になされるように、ある車両ＥＣＵおよび／ま たはＭＣＴ制御装置が特定の車両ステータス情報（例えば、エンジンが動いてい ない）を確認できることが必要である。さらに、基地局により供給されるＥＣＵ パラメータ調整情報が適切な車両ＥＣＵに対してだけに確実に通信されるように する技術が使用される。 例示的な実施形態では、ＳＡＥ標準規格Ｊ１５８７により特定されるタイプの “自由フォーマット”メッセージパケットのシーケンスを利用して、ＭＣＴ制御 装置が受信されたメッセージ情報を車両データリンクを通して送る。あるＥＣＵ は、パラメータ調整プロセスの間に予め規定されたプロトコルにしたがってＭＣ Ｔ制御装置との２方向通信を要求する。 好ましい実施形態では、送受信機５６により受信された基地局からのパラメー タ情報には、その間に特定のＥＣＵのパラメータ設定値が更新されるべき“時間 ウインドウ”を特定するタイミング情報が伴う。再度説明すると、送受信機５６ により受信された後に、この情報はＭＣＴ制御装置によってアクセス可能なメモ リバッファ内に記憶される。そして更新パラメータ情報は、特定された時間ウイ ンドウの間にデータリンク４０を通して指定された車両ＥＣＵに対して送られる 。何らかの理由のために、指定された車両ＥＣＵのパラメータ設定値が時間ウイ ンドウの間に調整されない場合には、ＭＣＴ制御装置によりエラーメッセージが 生成される。そして、このエラーメッセージは送受信機５６によって基地局に送 られる。 好ましい実施形態の先の説明は、当業者が本発明を製造または使用できるよう に提供したものである。これらの実施形態に対するさまざまな修正は当業者にと って容易であることは明かであり、ここに規定されている一般的な原理は、発明 能力を使用することなく他の実施形態に適用することができる。したがって、こ こに示した実施形態に本発明を制限しようと企図しているものでなく、ここで開 示されている原理および新しい特徴に準じた最も広い範囲にしたがうものである 。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｇ０８Ｇ 1/13 Ｇ０８Ｇ 1/13 Ｈ０４Ｂ 7/26 Ｈ０４Ｂ 7/26 Ｆ (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｓ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ， ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，Ｓ Ｄ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ 【要約の続き】 電子制御ユニットパラメータ設定値を基地局（１８）の ような遠隔地から調整できるようになる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．各電子制御ユニットが車両の内部データリンクに接続され、前記電子制御ユ ニットの１つ以上の対応制御ユニットパラメータ設定値にしたがって、前記車両 の１つ以上の動作パラメータを調節する１つ以上の電子制御ユニットを備えた車 両における、制御ユニットパラメータ設定値を監視する方法において、 メモリユニット内に前記パラメータ設定値の第１の組の値を記憶させ、 前記第１の組の値を前記制御ユニットパラメータ設定値の現在の値と比較し、 前記第１の組の値と前記制御ユニットパラメータ設定値の現在の値との間の不 一致を検出するステップを含む方法。 ２．前記車両から基地局に向けて、前記第１の組の値と前記制御ユニットパラメ ータ設定値の現在の値との間の不一致の検出を示すメッセージを送るステップを さらに含む請求項１記載の方法。 ３．前記第１の組の値と前記制御ユニットパラメータ設定値との間の最初の不一 致を検出した時に、現在の日時情報を記録するステップをさらに含む請求項１記 載の方法。 ４．前記車両から基地局に向けて、前記最初の不一致の検出を示すメッセージを 送るステップをさらに含み、前記メッセージが前記現在の日時情報を含む請求項 ３記載の方法。 ５．前記動作パラメータの選択されたものが、最大車両速度と最大エンジン回転 数（ＲＰＭ）から構成されるセット内に含まれている請求項１記載の方法。 ６．前記第１の組の値を前記制御ユニットパラメータ設定値の現在の値と比較す るステップが、 前記データリンクを通して、前記電子制御ユニットの１つにより生成されたデ ータパケットを受信し、 前記データパケットのヘッダ情報に基づいて、前記１つの電子制御ユニットを 識別し、 前記データパケット内に含まれている情報に基づいて、前記１つの電子制御ユ ニットの前記制御ユニットパラメータ設定値の現在の値を決定するステップを含 む請求項１記載の方法。 ７．前記車両から基地局に向けて、前記第１の組の値内に含まれている対応する パラメータ値からの前記１つの電子制御ユニットの前記制御ユニットパラメータ 設定値の前記現在の値の偏差を示すメッセージを送るステップをさらに含む請求 項６記載の方法。 ８．前記基地局内に期待制御ユニットパラメータ値のリストを保持し、 現在の値の選択されたものと前記制御ユニットパラメータ設定値の前記第１の 組の値内の対応する値との間で不一致が検出された時に、前記車両から基地局に 向けて、前記現在の値の選択されたもの送信し、 前記現在の値の選択されたものと前記期待制御ユニットパラメータ値のリスト 内の対応する値とを比較することにより、前記制御ユニットパラメータ設定値の 正しくない現在の値を識別するステップをさらに含む請求項２記載の方法。 ９．電子制御ユニットが車両の内部データリンクに接続され、１つ以上の対応制 御ユニットパラメータ設定値にしたがって、前記車両の１つ以上の動作パラメー タを調節する１つ以上の電子制御ユニットを備えた車両における、制御ユニット パラメータ設定値を修正する方法において、 基地局から前記車両に向けて、更新パラメータ情報を送信し、 前記データリンクに接続されている移動体通信送受信機により前記更新パラメ ータ設定値情報を受信し、 前記更新パラメータ情報に基づいて前記制御ユニットパラメータ設定値の選択 されたものを調整するステップを含む方法。 １０．基地局から前記車両に向けて、この間に前記更新パラメータ情報に基づい て前記制御ユニットパラメータ設定値を調整すべき時間ウインドウを識別する情 報を送信し、 前記制御ユニットパラメータ設定値が前記時間ウインドウの間に調整されない 場合に、前記車両から前記基地局に向けて、エラーメッセージを送信するステッ プをさらに含む請求項９記載の方法。 １１．各電子制御ユニットが車両の内部データリンクに接続され、前記電子制御 ユニットの１つ以上の対応する現在の制御ユニットパラメータ設定値にしたがっ て、前記車両の１つ以上の動作パラメータを調節する１つ以上の電子制御ユニッ トを備えた車両における、現在の前記制御ユニットパラメータ設定値を監視する システムにおいて、 第１の組のパラメータ値が記憶されるメモリユニットと、 前記データリンクと前記メモリユニットとに接続され、前記第１の組のパラメ ータ値を前記現在の制御ユニットパラメータ設定値と比較し、これらの間の不一 致を検出する電子プロセッサとを具備するシステム。 １２．前記メモリユニットと前記プロセッサとが配置されている移動体通信端末 が前記車両に備えられ、前記移動体通信端末が、前記現在の制御ユニットパラメ ータ設定値の選択されたものを基地局に向けて送信する送受信機を含み、前記現 在の制御ユニットパラメータ設定値が前記電子プロセッサによって前記データリ ンクから取り出される請求項１１記載のシステム。 １３．前記移動体通信端末が、少なくとも前記第１の組内の前記パラメータ値の １つと前記現在の制御ユニットパラメータ設定値の対応する１つとの間の最初の 不一致を検出した時に、現在の日時情報を生成する日時モジュールをさらに含む 請求項１２記載のシステム。 １４．前記電子プロセッサは前記最初の不一致の検出を示すメッセージを生成す るように構成され、前記メッセージは前記送受信機により前記基地局に向けて送 信され、 前記メッセージが前記現在の日時情報と前記移動体通信端末を識別する情報と を含み、前記現在の制御ユニットパラメータ設定値の前記対応する１つをさらに 含む請求項１３記載のシステム。 １５．前記電子プロセッサが、前記データリンクを通して前記電子制御ユニット の１つにより生成されたデータパケットを受信し、前記データパケットのヘッダ 情報に基づいて前記１つの電子制御ユニットを識別し、前記データパケット内に 含まれている情報に基づいて前記１つの電子制御ユニットの現在の制御ユニット パラメータ設定値を決定するように構成されている請求項１１記載のシステム。 １６．電子制御ユニットが車両の内部データリンクに接続され、１つ以上の対応 制御ユニットパラメータ設定値にしたがって、前記車両の１つ以上の動作パラメ ータを調節する１つ以上の電子制御ユニットを備えた車両における、制御ユニッ トパラメータ設定値を修正するシステムにおいて、 基地局により送信される更新制御ユニットパラメータ情報を受信する送受信機 と、 データリンクメッセージパケットが前記データリンク上に置かれ、前記送受信 機により受信される前記更新制御ユニットパラメータ情報を含むデータリンクメ ッセージパケットを発生させる制御装置とを含む、前記データリンクに接続され た移動体通信端末を具備し、 前記制御ユニットパラメータ設定値の選択されたものが前記更新制御ユニット パラメータ情報に基づいて調整されるシステム。 １７．前記送受信機が、この間に前記制御ユニットパラメータ設定値が前記更新 パラメータ情報に基づいて調整されるべき時間ウインドウを識別するタイミング 情報を前記基地局から受信する請求項１６記載のシステム。 １８．前記制御ユニットパラメータ設定値が前記時間ウインドウの間に調整され ない場合に、前記移動体通信端末の前記送受信機がエラーメッセージを前記基地 局に送信する請求項１７記載のシステム。 １９．各電子制御ユニットが車両の内部データリンクに接続され、前記電子制御 ユニットの１つ以上の対応制御ユニットパラメータ設定値にしたがって、前記車 両の１つ以上の動作パラメータを調節する１つ以上の電子制御ユニットを備え、 基地局と通信する車両を含むシステムにおける、制御ユニットパラメータ設定値 を監視する方法において、 前記電子制御ユニットにより登録されている制御ユニットパラメータ設定値を 決定するために、前記内部データリンクを通して前記電子制御ユニットをポーリ ングし、 前記登録されているパラメータ設定値を前記基地局に向けて送信し、 前記基地局に向けて送信された前記登録されていたパラメータ設定値を１組の 期待パラメータ設定値と比較するステップを含む方法。