JPH11336789A - 摩耗追従クラッチ装置 - Google Patents

摩耗追従クラッチ装置

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JPH11336789A
JPH11336789A JP14622398A JP14622398A JPH11336789A JP H11336789 A JPH11336789 A JP H11336789A JP 14622398 A JP14622398 A JP 14622398A JP 14622398 A JP14622398 A JP 14622398A JP H11336789 A JPH11336789 A JP H11336789A
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JP
Japan
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pressure plate
ring
wear
regulating
clutch device
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Application number
JP14622398A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Watanabe
和行 渡邉
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ダイアフラムスプリングの初期位置の調整
が容易な摩耗追従クラッチ装置を提供する。 【解決手段】 プレッシャプレート5と、プレッシャプ
レートをフライホイール2に付勢するダイアフラムスプ
リング6と、プレッシャプレート5の孔5b内で摩擦部
材4の摩耗量に応じて支持部材7の軸方向への移動量を
規制する規制機構8と、規制機構8と支持部材7との軸
方向の相対位置を調整する調整機構9とを備える摩耗追
従クラッチ装置1であり、規制機構8はプレッシャプレ
ート5の一方の面から他方の面に向かって断面が細くな
るテーパ面12aを有する規制部材12と、孔5b内で
規制部材12の側部及び底部を囲むセンサプレート13
と、センサプレート13とテーパ面12aの間に配設さ
れテーパ面12aに対応した斜面14aを有しセンサプ
レート13をプレッシャプレートの孔内周面に押圧する
規制補助部材14と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は入力側の回転を伝達
あるいは遮断するためのクラッチであり、摩擦部材の摩
耗量に関係なくダイアフラムの姿勢が一定である摩耗追
従クラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の摩耗追従クラッチ装置として、例
えば実開平4−134930号公報に開示される技術が
ある。図6上記公報に開示される摩耗追従クラッチ装置
を示す。プレッシャプレート21の溝21b内に設けら
れた支持部材がダイアフラムスプリング22の外周部を
支持しており、プレッシャプレート21は、その押圧面
と入力側回転体15との間で摩擦部材23を挟持してい
る。摩擦部材23が摩耗すると、摩耗量に応じてプレッ
シャプレート21が入力側回転体15側に移動する。こ
の移動量、つまり摩擦部材23の摩耗量に応じて支持部
材24が移動機構25、26によりダイアフラムスプリ
ング22側に突出する。このときに、規制部材27によ
り支持部材24の突出量が規制されて、ダイアフラムス
プリング22のセット荷重を初期状態に保つことが可能
になるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来技術では、例えば組付け後にダイアフラムスプリング
22の姿勢を最適にすべく規制部材27と支持部材24
の軸方向位置を調整しようとしても、規制部材27は押
え板29を垂直方向からバネ28にて圧接することによ
り規制部材27と支持部材24の軸方向位置が設定され
ているので、支持部材27を組付けた後ではダイアフラ
ムスプリング22の姿勢を調整することが困難である、
また、このような構成では組付け後に規制部材27がプ
レッシャプレート21に対して軸方向にずれてしまう可
能性もある。したがって、ダイアフラムスプリング22
を所望の姿勢に保つのが非常に困難である。
【0004】そこで本発明は、上記問題点を解決すべく
イアフラムスプリングの姿勢を容易に保持或いは調整す
ることが可能な摩耗追従クラッチ装置を提供することを
技術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに請求項1の発明は、入力側フライホイールに連結す
るクラッチカバーと、クラッチカバー内に配設され入力
側フライホイールとともに摩擦部材を挟持する押圧面を
一方の面に有するプレッシャプレートと、プレッシャプ
レートの他方の面とクラッチカバーの間に配設されプレ
ッシャプレートを入力側フライホイールに向けて付勢す
るダイアフラムスプリングと、プレッシャプレートの一
方の面から他方の面に向けて突出するとともにダイアフ
ラムスプリングの外周側を支持する支持部材と、プレッ
シャプレートに形成される孔内で摩擦部材の摩耗量に応
じて支持部材の軸方向への移動量を規制する規制機構
と、規制機構と支持部材との軸方向の相対位置を調整可
能な調整機構と、規制部材により規制された移動量だけ
支持部材をダイアフラムスプリング側に突出させる支点
移動機構と、を備える摩耗追従クラッチ装置とした。
【0006】請求項1によると、規制機構をプレッシャ
プレートに形成される孔内に配設し、調整機構により規
制部材と支持部材との軸方向の相対位置を調整するよう
に構成されているので、ダイアフラムの姿勢を調整する
ことができ、これによりダイアフラムの姿勢を最適にす
ることが可能になる。
【0007】請求項2の発明は、請求項1において、規
制機構が、プレッシャプレートの一方の面から他方の面
に向かう軸方向の移動が規制され、プレッシャプレート
の他方の面から一方の面に向かう軸方向の移動が許容さ
れるようにしたことである。
【0008】具体的には、請求項3に示すように、一端
が支持部材と連結されプレッシャプレートの一方の面か
ら他方の面に向かうにつれて断面が細くなるテーパ面を
有する規制部材と、プレッシャプレートの孔内で規制部
材の側部及び底部を囲むように配設され入力側フライホ
イールと当接可能なセンサプレートと、センサプレート
と規制部材のテーパ面の間に配設されテーパ面に対応し
た斜面を有するとともにセンサプレートをプレッシャプ
レートの孔内周面に押圧可能な規制補助部材と、を備え
るものである。
【0009】請求項2及び請求項3によると、規制機構が
プレッシャプレートの他方の面から一方の面に向かう軸
方向の移動のみ許容されることで、摩擦部材の摩耗分だ
け規制機構がプレッシャプレートの他方の面から一方の
面に移動することになり、摩耗量に応じて確実に規制機
構を軸方向に移動させることが可能になる。
【0010】請求項4の発明は、請求項3において、規
制部材が支持部材より外周側に形成したことである。
【0011】請求項4によると、規制部材と支持部材と
を異なる径に配置したので、規制部材と支持部材が同一
径内にある場合に比べて摩耗追従クラッチ装置の軸方向
高さを短くできる。
【0012】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
において、規制機構に形成され支持部材を貫通する螺子
部と、螺子部に螺合するナットにより調整機構を構成し
たことである。
【0013】請求項5によると、螺子部とナットにより
調整機構が構成されナットの締め具合を調整するだけの
簡単な構成で、規制部材と支持部材との軸方向の相対位
置を調整することができ、軸方向の調整が容易になる。
【0014】請求項6の発明は、支点移動機構は、支持
部材と一体に形成され第1斜面を有するフルクラムリン
グと、フルクラムリングとプレッシャプレートの間で第
1斜面に対応する第2斜面を有するとともにフルクラムリ
ングに対して相対回転可能に配設されるウェッジリング
と、から構成され、フルクラムリング及びウェッジリン
グはプレスにより形成されるとともに、軸方向にリブを
有するようにしたことである。
【0015】請求項6によると、プレスによりフルクラ
ムリングとウェッジリングにリブを形成したことで、両
リングの軸方向の補強ができる。
【0016】請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6
において、支点移動機構は、支持部材と一体に形成され
第1斜面を有するフルクラムリングと、フルクラムリン
グとプレッシャプレートの間で第1斜面に対応する第2斜
面を有するとともにフルクラムリングに対して相対回転
可能に配設されるウェッジリングとから構成され、フル
クラムリングとウェッジリングの少なくとも何れか一方
が、第1斜面と第2斜面との接触面積を増加させる方向に
弾性力を奏するようにした。
【0017】請求項7によると、フルクラムリングとウ
ェッジリングの楔効果によりクラッチ係合時には常にウ
ェッジリングがプレッシャプレートを圧接しているの
で、摩擦部材とフライホイールとが確実に面接触する。
【0018】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7
において、ダイアフラムスプリングの内周側の剛性を外
周側の2倍以上としたことである。
【0019】請求項8によると、ダイアフラムスプリン
グの外周側、即ち支持部材により支持される側はクラッ
チの係合・解放時に大きく変移する箇所であるために剛
性を大きくすることは困難であるが、ダイアフラムスプ
リングの内周側は剛性を大きくしても差し支えない。ダ
イアフラムスプリングの内周側の剛性を大きくすると、
入力側フライホイールやクラッチカバーの振動による共
振点をずらすことができる。したがって、摩耗追従クラ
ッチ装置が通常使用域では共振しないように構成するこ
とも可能になり、共振による規制機構や調整機構の軸方
向の位置ずれを抑えることができる。
【0020】請求項9の発明は、請求項6において、ウ
ェッジリングの内周側がプレッシャプレート内周に向っ
て湾曲するとともに、プレッシャプレート内周に嵌合す
るようにしたことである。
【0021】請求項9によると、ウェッジリングとプレ
ッシャプレートとのセンタリングが可能になり、精度の
よい摩耗追従クラッチ装置を提供することができる。
【0022】
【実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照して説
明する。図1から図5は本発明の一実施の形態における
摩耗追従クラッチ装置1の各部分を示す図であり、図1
は摩耗追従クラッチ装置1の平面図、図2は図1のA−A
断面図、図3は図1のB−B断面図、図4は図1のC−C断
面図、図5は本実施の形態の支点移動機構を示す図であ
る。
【0023】摩耗追従クラッチ装置1の構成について説
明する。入力側フライホイール2に連結するクラッチカ
バー3と、クラッチカバー3内に配設され入力側フライ
ホイール2とともに摩擦部材4を挟持する押圧面5aを
一方の面に有するプレッシャプレート5と、プレッシャ
プレート5の他方の面とクラッチカバー3の間に配設さ
れプレッシャプレート5を入力側フライホイール2に向
けて付勢するダイアフラムスプリング6と、プレッシャ
プレート5の一方の面から他方の面に向けて突出すると
ともにダイアフラムスプリング6の外周側を支持する支
持部材7と、プレッシャプレート5に形成される孔5b
内で摩擦部材4の摩耗量に応じて支持部材7の軸方向へ
の移動量を規制する規制機構8と、規制機構8と支持部
材7との軸方向の相対位置を調整可能な調整機構9と、
規制機構8により規制された移動量だけ支持部材7をダ
イアフラムスプリング6側に突出させる支点移動機構1
0と、を備えている。
【0024】構成について詳細に説明する。プレッシャ
プレート5は摩擦部材4をフライホイール2に圧着させ
るものであり、金属製である。プレッシャプレート5は
一方の面に摩擦部材4を押圧する押圧面5aを有しリン
グ形状を呈する。
【0025】ダイアフラムスプリング6は軸方向に弾性
力を付与する弾性部材であり、クラッチカバー3内で作
動支点11を有するとともにクラッチカバー3とプレッ
シャプレート5の間に介装され、摩擦部材4を圧着する
付勢力をプレッシャプレート5に付与すべく支持部材7
を付勢している。クラッチペダル(図示せず)が踏まれて
いないときには、ダイアフラムスプリング6の弾性力に
より外端部がプレッシャプレート5の支持部材7に圧接
し、プレッシャプレート5の押圧面5aを摩擦部材4に
押圧する。これによって摩擦部材4の摩擦面がフライホ
イール2に圧着する。
【0026】規制機構8は、規制部材12とセンサプレ
ート13と規制補助部材14とから構成されている。規
制部材12はナット15と螺合して支持部材7に連結さ
れる螺子部12aを一端に有し、更にプレッシャプレー
ト5の一方の面から他方の面に向かうにつれて断面が細
くなるテーパ面12bを有する。センサプレート13は
プレッシャプレート5の孔5b内で規制部材12のテー
パ面12b及び底部12cを囲むように配設されてお
り、クラッチの係合時にはこの底部12cを囲む面が入
力側フライホイール2と当接する。規制補助部材14は
センサプレート13と規制部材12のテーパ面12bの
間に配設されテーパ面12bに対応した斜面14aを有
し、規制部材12が軸方向上方に向かって移動する際、
即ちクラッチを係合から非係合に移行する際に規制部材
12のテーパ面12bと規制補助部材14の斜面14a
との楔作用によりセンサプレート13の側面がプレッシ
ャプレート5の孔5b内周面に押圧されて、規制部材1
2が軸方向上方に移動するのが規制される。
【0027】調整機構9は規制部材12の一端に形成さ
れる螺子部12aとナット15により構成されており、
ナット15の締め付け量、つまり螺子部12aに対する
ナット15の回転を調整することで規制部材12と支持
部材7との軸方向の相対位置を容易に調整することがで
きる。したがって、摩耗追従クラッチ装置1の製造時に
おいてナット15の締め付け量を調整するだけの簡単な
作業で、ダイアフラムを適切な姿勢に保つことが可能に
なる。
【0028】支点移動機構10は、支持部材7と一体に
形成されて第1斜面16aを有するフルクラムリング1
6と、フルクラムリング16とプレッシャプレート5の
間で第1斜面16aに対応する第2斜面17aを有すると
ともにフルクラムリング16に対して相対回転可能に配
設されるウェッジリング17と、から構成されている。
フルクラムリング16及びウェッジリング17はプレス
により形成されており、両リングのプレス時に軸方向に
延在するリブ16b、17bを一体で形成している。本
実施の形態では、フルクラムリング16とウェッジリン
グ17の少なくとも何れか一方が、第1斜面16aと第2
斜面17aとの接触面積を増加させる方向に弾性力を奏
するように設定してあるので、フルクラムリング16と
ウェッジリング17の楔効果によってクラッチ係合時に
は常にウェッジリング17がプレッシャプレート5を圧
接する。これにより摩擦部材4とフライホイール2とが
確実に面接触して、摩擦部材4が均等に摩耗されてクラ
ッチ装置の長寿命化に繋がる。
【0029】本実施の形態では、プレスにより形成され
るプレッシャプレートの内周にフルクラムリングの内周
部を嵌め込むことでプレッシャプレートとフルクラムリ
ングとの位置決めを行っている。したがって、プレッシ
ャプレートとフルクラムリングとの位置がずれることが
なく、精度の良い摩耗追従クラッチ装置を製造すること
が可能になる。
【0030】次に作動について説明する。回転力の伝達
を遮断すべくクラッチペダル(図示せず)が踏まれたと
きには、ダイアフラムスプリング6が作動支点11を介
して揺動する。即ち、ダイアフラムスプリング6の内端
部が図面下方に変位して、ダイアフラムスプリング6の
外端部が摩擦部材4から離間するように図面上方に変位
し、これによってプレッシャプレート5が摩擦部材4か
ら離間して、回転力の伝達が遮断される。
【0031】クラッチペダルへの踏力がなくなると、ダ
イアフラムスプリング6の弾性力によりダイアフラムス
プリング6の内端部が図面上方に変位して、ダイアフラ
ムスプリング6の外端部が図面下方に変位し、これによ
ってプレッシャプレート5が摩擦部材4と接触して、回
転力が伝達される。
【0032】このようなクラッチの係合・非係合を繰り
返し行うことで、プレッシャプレート5とフライホイー
ル2間に挟持される摩擦部材4は摩耗して、クラッチ係
合時におけるプレッシャプレート5とフライホイール2
との軸方向距離は短くなる。そこで、プレッシャプレー
ト5とフライホイール2との軸方向距離が変化してもダ
イアフラムスプリング6の姿勢が変化しないように摩耗
追従クラッチ装置1が以下のように作動する。
【0033】先ず、クラッチが非係合から係合状態に移
行するときには、ダイアフラムスプリング6外周がフル
クラムリング16に設けられる支持部材7に当接して、
支持部材7に軸方向下方に弾性力を付与する。このとき
規制機構8は楔効果を奏さないのでセンサプレート13
の底面は摩擦部材4の軸方向長さ分だけプレッシャプレ
ート5の一方の面から突出する。そしてクラッチが係合
から非係合状態に移行するときには、楔効果により規制
部材12がプレッシャプレート5に対して軸方向上方へ
の相対移動が規制される。つまり本実施の形態では、ク
ラッチの係合及び非係合を行う度に摩擦部材4の摩耗量
分だけ規制部材12とプレッシャプレート5との軸方向
相対位置が変位する。
【0034】上述したように、クラッチ係合時における
フライホイール2と支持部材7との軸方向における相対
位置は規制機構8により変位しないように構成されてい
るので、摩擦部材4が摩耗してもダイアフラムスプリン
グ6の姿勢が大きく変化することがなくなり、ダイアフ
ラムスプリング6を押圧する際のフィーリング感の変
動、つまりダイアフラムスプリング6の押圧力が大きく
なるのを抑えることができる。
【0035】本実施の形態に示すように、規制部材12
がダイアフラムスプリング6の外周を支持する支持部材
7よりも外周側に設けられているので、規制部材12と
支持部材7が同一径内にある場合に比べて摩耗追従クラ
ッチ装置1の軸方向高さを短くでき、摩耗追従クラッチ
装置1の薄型化に有利である。
【0036】更に、フルクラムリング16とウェッジリ
ング17とが軸方向に関して撓むように構成すると、摩
擦部材4内にウェーブスプリングを配設する必要がなく
なり、摩擦部材を接着にて取り付けることが可能にな
り、構成が簡素化するとともに摩擦部材の摩耗代も多く
設定することが出来る。
【0037】また、本実施の形態では図示しなかった
が、規制機構8のセンサプレート13を囲むようなキャ
ップを設けることによって、摩耗追従クラッチ装置を車
両の組付け工場まで搬送する際に、振動や装置同士の干
渉によって規制機構8の初期設定位置が変移するのを防
止することができる。これにより性能にばらつきのない
摩耗追従クラッチ装置を提供することが可能になる。
【0038】更に、ウェッジリングの内周側をプレッシ
ャプレート内周に向ってプレス等により湾曲させて、プ
レッシャプレート内周にこの湾曲部分を嵌合させるだけ
の簡単な構成で、ウェッジリングとプレッシャプレート
とのセンタリングが可能になり、設計上有利である。
【0039】
【発明の効果】請求項1によると、規制機構をプレッシ
ャプレートに形成される孔内に配設し、調整機構により
規制部材と支持部材との軸方向の相対位置を調整するよ
うに構成されているので、ダイアフラムの姿勢を調整す
ることができ、これによりダイアフラムの姿勢を最適に
することが可能になる。
【0040】請求項2及び請求項3によると、規制機構が
プレッシャプレートの他方の面から一方の面に向かう軸
方向の移動のみ許容されることで、摩擦部材の摩耗分だ
け規制機構がプレッシャプレートの他方の面から一方の
面に移動することになり、摩耗量に応じて確実に規制機
構を軸方向に移動させることが可能になる。
【0041】請求項4によると、規制部材と支持部材と
を異なる径に配置したので、規制部材と支持部材が同一
径内にある場合に比べて摩耗追従クラッチ装置の軸方向
高さを短くできる。
【0042】請求項5によると、螺子部とナットにより
調整機構が構成されナットの締め具合を調整するだけの
簡単な構成で、規制部材と支持部材との軸方向の相対位
置を調整することができ、軸方向の調整が容易になる。
【0043】請求項6によると、フルクラムリングとウ
ェッジリングをプレスにて成形する際にリブを同時に形
成したことで、両リングの軸方向に対する補強ができ
る。
【0044】請求項7によると、フルクラムリングとウ
ェッジリングの楔効果によりクラッチ係合時には常にウ
ェッジリングがプレッシャプレートを圧接しているの
で、摩擦部材とフライホイールとが確実に面接触する。
したがって、摩擦部材が均等に摩耗されてクラッチの長
寿命化に繋がる。
【0045】請求項8によると、ダイアフラムスプリン
グの外周側、即ち支持部材により支持される側はクラッ
チの係合・解放時に大きく変移する箇所であるために剛
性を大きくすることは困難であるが、ダイアフラムスプ
リングの内周側は剛性を大きくしても差し支えない。ダ
イアフラムスプリングの内周側の剛性を大きくすると、
入力側フライホイールやクラッチカバーの振動による共
振点をずらすことができる。したがって、摩耗追従クラ
ッチ装置が通常使用域では共振しないように構成するこ
とも可能になり、共振による規制機構や調整機構の軸方
向の位置ずれを抑えることができる。
【0046】請求項9によると、ウェッジリングとプレ
ッシャプレートとのセンタリングが可能になり、精度の
よい摩耗追従クラッチ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の摩耗追従クラッチ装置
の平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】図1のC−C断面図である。
【図5】本実施の形態の支点移動機構を示す図である。
【図6】従来の摩耗追従クラッチ装置の断面図である。
【符号の説明】
1・・・摩耗追従クラッチ装置 2・・・入力側フライホイール 3・・・クラッチカバー 4・・・摩擦部材 5・・・プレッシャプレート 6・・・ダイアフラムスプリング 7・・・支持部材 8・・・規制機構 9・・・調整機構 10・・・支点移動機構 11・・・作動支点 12・・・規制部材 13・・・センサプレート 14・・・規制補助部材 15・・・ナット 16・・・フルクラムリング 17・・・ウェッジリング

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側フライホイールに連結するクラッ
    チカバーと、該クラッチカバー内に配設され前記入力側
    フライホイールとともに摩擦部材を挟持する押圧面を一
    方の面に有するプレッシャプレートと、該プレッシャプ
    レートの他方の面とクラッチカバーの間に配設され前記
    プレッシャプレートを入力側フライホイールに向けて付
    勢するダイアフラムスプリングと、前記プレッシャプレ
    ートの他方の面側に設けられて前記ダイアフラムスプリ
    ングの外周側を支持する支持部材と、前記プレッシャプ
    レートに取付けられるとともに摩擦部材の摩耗量に応じ
    て前記支持部材の軸方向への移動量を規制する規制機構
    と、該規制機構と前記支持部材との軸方向の相対位置を
    調整可能な調整機構と、前記規制機構により規制された
    移動量だけ前記支持部材を前記ダイアフラムスプリング
    側に突出させる支点移動機構と、を備える摩耗追従クラ
    ッチ装置。
  2. 【請求項2】 前記規制機構は、プレッシャプレートの
    一方の面から他方の面に向かう軸方向の移動が規制さ
    れ、プレッシャプレートの他方の面から一方の面に向か
    う軸方向の移動が許容されることを特徴とする、請求項
    1の摩耗追従クラッチ装置。
  3. 【請求項3】 前記規制機構は、一端が前記支持部材に
    支持され前記プレッシャプレートの一方の面から他方の
    面に向かうにつれて断面が細くなるテーパ面を有する規
    制部材と、前記プレッシャプレートの孔内で前記規制部
    材の側部及び底部を囲むように配設され前記入力側フラ
    イホイールと当接可能なセンサプレートと、前記センサ
    プレートと規制部材のテーパ面の間に配設され前記テー
    パ面に対応した斜面を有するとともにセンサプレートを
    プレッシャプレートの孔内周面に押圧可能な規制補助部
    材と、を備えることを特徴とする、請求項2の摩耗追従
    クラッチ装置。
  4. 【請求項4】 前記規制部材は、前記支持部材より外周
    側に形成されることを特徴とする、請求項3の摩耗追従
    クラッチ装置。
  5. 【請求項5】 前記調整機構は、前記規制機構に形成さ
    れ前記支持部材を貫通する螺子部と、該螺子部に螺合す
    るナットにより構成することを特徴とする、請求項1乃
    至請求項4の摩耗追従クラッチ装置。
  6. 【請求項6】 前記支点移動機構は、前記支持部材と一
    体に形成され第1斜面を有するフルクラムリングと、該
    フルクラムリングとプレッシャプレートの間で前記第1
    斜面に対応する第2斜面を有するとともに前記フルクラ
    ムリングに対して相対回転可能に配設されるウェッジリ
    ングと、から構成され、前記フルクラムリングとウェッ
    ジリングの少なくとも何れか一方はプレスにより形成さ
    れるとともに、軸方向のリブを有することを特徴とす
    る、請求項1乃至請求項5の摩耗追従クラッチ装置。
  7. 【請求項7】 前記支点移動機構は、前記支持部材と一
    体に形成され第1斜面を有するフルクラムリングと、該
    フルクラムリングとプレッシャプレートの間で前記第1
    斜面に対応する第2斜面を有するとともに前記フルクラ
    ムリングに対して相対回転可能に配設されるウェッジリ
    ングと、から構成され、前記フルクラムリングとウェッ
    ジリングの少なくとも何れか一方が、前記第1斜面と第2
    斜面との接触面積を減少させる方向に弾性力を奏するこ
    とを特徴とする、請求項1乃至請求項6の摩耗追従クラ
    ッチ装置。
  8. 【請求項8】 前記ダイアフラムスプリングの内周側の
    剛性は外周側の2倍以上であることを特徴とする、請求
    項1乃至請求項7の摩耗追従クラッチ装置。
  9. 【請求項9】 前記ウェッジリングの内周側がプレッシ
    ャプレート内周に向って湾曲するとともに、プレッシャ
    プレート内周に嵌合することを特徴とする、請求項6の
    摩耗追従クラッチ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2733375A2 (en) 2012-11-14 2014-05-21 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Clutch device

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EP2733375A2 (en) 2012-11-14 2014-05-21 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Clutch device

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