JPH11320566A - タイヤの加硫成型用割りモ―ルド - Google Patents

タイヤの加硫成型用割りモ―ルド

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JPH11320566A
JPH11320566A JP11031124A JP3112499A JPH11320566A JP H11320566 A JPH11320566 A JP H11320566A JP 11031124 A JP11031124 A JP 11031124A JP 3112499 A JP3112499 A JP 3112499A JP H11320566 A JPH11320566 A JP H11320566A
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JP
Japan
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mold
segment
split mold
split
locking
Prior art date
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Withdrawn
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JP11031124A
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English (en)
Inventor
Masami Nagata
正美 永田
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Priority to ES99301923T priority patent/ES2251154T3/es
Priority to DE69927729T priority patent/DE69927729T2/de
Publication of JPH11320566A publication Critical patent/JPH11320566A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C33/00Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
    • B29C33/30Mounting, exchanging or centering
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/06Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
    • B29D30/0601Vulcanising tyres; Vulcanising presses for tyres
    • B29D30/0606Vulcanising moulds not integral with vulcanising presses
    • B29D30/0629Vulcanising moulds not integral with vulcanising presses with radially movable sectors

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤの高品質を保証することができ、組立
解体が容易な高生産性のタイヤの加硫成型要部割りモー
ルドを提供する。 【解決手段】 タイヤトレッド部外輪郭形成用多分割金
型エレメントそれぞれは一方のロック用部材を有し、各
金型エレメントを連結する各セグメントは一方のロック
用部材とロック係合する他方のロック用部材を有し、両
ロック用部材を相対移動させる手段を備え、該手段適用
により、各金型エレメントを各セグメントにロック連結
し、ロック連結を解除して各金型エレメントを各セグメ
ントから切り離す機構を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タイヤの加硫成
型用割りモールド、より詳細には空気入りタイヤ、なか
でも空気入りラジアルタイヤに加硫成型を施す割りモー
ルドに関し、特に、多くのパーツから成る割りモールド
の組立及び解体に従来は多大な工数(時間)と人手とを
要している非能率的な割りモールドを排し、半自動で短
時間に組立及び解体が可能でタイヤの生産性向上に寄与
し得るタイヤの加硫成型用割りモールドに関する。
【0002】
【従来の技術】今日、割りモールドは、それまでの二つ
割り合わせモールドに比しよりコスト高であるにもかか
わらず、空気入りラジアルタイヤ(以下タイヤという)
の性能向上に寄与するところ大であるとして、またタイ
ヤ種類によっては性能確保のため必須であるとして、広
く一般化されている。しかし割りモールドは、二つ割り
合わせモールドに比し部品数が極めて多い上、構造も複
雑であるから、組立解体には多くの工数を要し、単にイ
ニシャルコストが高くつくというだけには止まらない不
利な点も併せもつ。
【0003】そこで以下、従来の割りモールドとその組
み立てとの概要を、図44(a)〜(c)、図45
(a)〜(c)及び図46(a)〜(c)に基づき簡単
に説明する。図44〜図46は、割りモールドの中心軸
線を含む平面による割りモールドの一部及び全体の左半
断面図であり、組立順序の説明図も兼ねる。なお、図4
6は、割りモールド搬送用パーツを含めて示す。組立は
図44(a)〜図46(c)の順に従う。
【0004】図44(a)〜(c)において、符号11
はタイヤのトレッドパターンを含むトレッド部外輪郭を
形成するための金型エレメントである。割りモールドと
しての金型エレメント11は、例えば6〜10個の多数
個から成り、円周方向に分割面を有する。各金型エレメ
ント11は、使用状態において環状を呈し、分割面は放
射方向に存在する。図示例の金型エレメント11は、タ
イヤの加硫成型に直接携わる、例えばアルミニュウム合
金製のトレッド部形成部分11aと、トレッド部形成部
分11aを外包み保持する、例えば鋳鋼製の外枠部分1
1bとを有する。この他に、図示を省略したが、金型エ
レメント11を全て鋳鋼製とするものも存在する。
【0005】多数個の金型エレメント11は水平上面を
もつテーブル12上に環状に並べ、多数個の環状金型エ
レメント11を保持リング13により一時的に合体させ
る。保持リング13は、少なくとも金型エレメント11
の数と同数のねじ14により外枠部分11b上部に締結
する。
【0006】図44(a)を参照して、金型エレメント
11の数と同数のセグメント15を開状態で懸垂させた
コンテナリング16を、合体した金型エレメント11の
上方外側から矢印Aの向きに下降させる。
【0007】セグメント15は、金型エレメント11の
外枠部分11bの外側面と係合する内面形状と、コンテ
ナリング16の内側面に形成した、下向きに末広がりの
テーパ面と摺動係合する凸状テーパ部と、さらに合体金
型エレメント11の外側でテーブル12に配置した放射
方向摺動用部材(図示省略)上を摺動する底面とを有す
る。
【0008】図44(a)に示すセグメント15は、合
体金型エレメント11を収容し得る状態で下降する。セ
グメント15の底面がテーブル12の放射方向摺動用部
材と接触係合した後もコンテナリング16の下降が継続
する。これにより、図44(b)に示すように、コンテ
ナリング16の凸状テーパ部と摺動係合するセグメント
15のテーパ部により、セグメント15は矢印Bの向き
の放射方向内側に移動する。
【0009】最終は、図44(c)に示すように、セグ
メント15の内側面が、金型エレメント11の外枠部分
11bの外側面に接触する。この状態で、多数個の金型
エレメント11は、保持リング13の助けなしに環状を
保持することができるので、不必要な保持リング13は
ねじ14の締結を解いて矢印Cの向きに取外す。
【0010】図45(a)〜(c)を参照して、まず、
図45(a)に示すように、コンテナリング16を矢印
D方向に上昇させ、セグメント15を放射方向外側へ矢
印E方向に摺動移動させる。この移動完了の後、多数個
の金型エレメント11それぞれを、対となる各セグメン
ト15に対し同じ矢印E方向に手作業などで移動させ、
両者を互いに接触させる。このとき、多数個の金型エレ
メント11とセグメント15とは開状態にある。
【0011】次に、図45(b)に示すように、この開
状態を保持したまま、セグメント15に穿った、座を有
する貫通穴17に固定ボルト18を挿入し、固定ボルト
18の先端のねじ部を金型エレメント11の外枠部分1
1bのねじ穴に嵌め込む。これにより、各セグメント1
5に各金型エレメント11を結合合体させる。このと
き、相互の結合を適正に保持するため、1個の金型エレ
メント11に対し少なくとも2本の固定ボルト18を必
要とする。
【0012】次に、図45(c)に示すように、再びコ
ンテナリング16を矢印F方向に下降させる。この下降
により、合体した各セグメント15及び各金型エレメン
ト11を矢印G方向の放射方向内側に移動させる。この
移動完了の後、多数個の金型エレメント11が円滑かつ
適正に移動するか否かの動作を、そして多数個の金型エ
レメント11が完全な環状の閉状態を採るか否かの状態
をチェックする。否の場合は再度固定ボルト18による
各セグメント15と各金型エレメント11との結合を調
整する。
【0013】多数個の金型エレメント11の完全な動作
及び適正状態を確認した後、まず、図46(a)に示す
ように、コンテナリング16を矢印H方向に上昇させ、
各セグメント15を放射方向外側に開いた状態とする。
この状態の下、予め準備した、多数本のボルト19の締
結による上部サイドモールド20とトッププレート21
との結合体を、上方から矢印I方向に垂直に下降させ
る。この下降に先立ち、各セグメント15の上部にブロ
ック22を取付け、ブロック22の案内部を、案内リン
グ23の放射方向案内溝に嵌め合わせておく。この状態
で、下降させたトッププレート21を締結ねじ24によ
り案内リング23に固定する。
【0014】次に、図46(b)に示すように、各金型
エレメント11及び各セグメント15を放射方向外側に
開いた状態で、コンテナリング16と共に、テーブル1
2から離れた水平面26上に位置する下部サイドモール
ド25上に移動させる。これら構成部品を互いに心合わ
せした上で、コンテナリング16を矢印J方向に下降さ
せる。この下降完了に伴い、図46(c)に示すよう
に、各金型エレメント11及び上部サイドモールド20
に下部サイドモールド25を合体させ、割りモールドの
組立が完了する。
【0015】組立完了の割りモールドは、下部サイドモ
ールド25の搬送用手段27にコンテナリング16の搬
送用治具28をロッド29を介して連結し、各部品を合
体させた状態の割りモールドを加硫機まで搬送する。割
りモールドの解体は上述した組立プロセスの逆を辿るこ
とになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来のタイヤの加硫成型用割りモールドは著しく多数の部
品の集合体であり、しかも組み立てに当り、著しく多数
の結合固定用ボルトを必要とする。また、各部品相互間
の心合わせ心出しは手作業に頼る他はなく、特に、各セ
グメント15と各分割金型エレメント11との結合には
多大な時間を要する。なぜなら、金型エレメント11
は、その数が通常8〜10個のように多数個に及び、し
かも各セグメント15と各金型エレメントとは互いに心
合わせを必要とし、この心合わせには手作業により複数
本、例えば2本の固定ボルト18を正確に各金型エレメ
ントのねじ穴に嵌め込む必要があるからである。
【0017】さらに、コンテナリング16から懸垂させ
た状態の多数個のセグメント15への個々の金型エレメ
ント11の移動、上部サイドモールド20及びトッププ
レート21の各セグメント15への取付け、各金型エレ
メント11、各セグメント15及びコンテナリング16
の、下部サイドモールド25上への移動など、手作業移
動、搬送具着脱及びホイストなどの移動手段稼働が多数
回にわたる。
【0018】以上述べたところを総合すると、割りモー
ルドの組立工数は著しく多く、よって、従来の割りモー
ルド組立は、解体も含め、生産性が著しく低い。また、
割りモールドの加硫機上での組立は、加硫機の不稼働時
間を徒に増し、加硫生産性を著しく低下させるので、要
望があるにしても実際上実施することは殆どない。
【0019】従ってこの発明の請求項1〜20に記載し
た発明は、上述した不具合を解消した割りモールドの提
供にあり、すなわち、組立及び解体を短時間内で容易に
実施することが可能な高生産性を有し、かつ、高度な組
立精度を有して、加硫成型を施したタイヤの高品質を保
証することが可能なタイヤの加硫成型用割りモールドを
提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の請求項1に記載した発明は、タイヤのト
レッド部外輪郭形状を形成する、円周方向に分割面をも
つ多数個の金型エレメントと、該金型エレメントそれぞ
れに外側から着脱自在として連結する多数個のセグメン
トと、該セグメントの背面側テーパ部と摺動係合するコ
ンテナリングとを有するタイヤの加硫成型用割りモール
ドにおいて、各金型エレメントは一方のロック用部材を
有し、各セグメントは、各金型エレメントの一方のロッ
ク用部材とロック係合する他方のロック用部材を有し、
これら両ロック用部材を相対移動させる手段を備え、該
手段の適用により、両ロック用部材は、相互にロック係
合して各金型エレメントを各セグメントに連結し、か
つ、相互にロック解除して各金型エレメントを各セグメ
ントから切り離す機構を有することを特徴とするタイヤ
の加硫成型用割りモールドである。
【0021】請求項1に記載した発明を発展させたとこ
ろにおいて、請求項2に記載した発明のように、一方の
ロック用部材として、各金型エレメントは、分割面近傍
位置にて金型エレメントから外方に向け延びる一対のロ
ックピンを備え、該ロックピンは、金型エレメント側の
胴体部と、該胴体部より太径の先端側頭部とを有する。
【0022】請求項1、2に記載した一方のロック用部
材その一として、実際上、。請求項3に記載した発明の
ように、一方のロック用部材として、各金型エレメント
は、その外周面から放射方向外側に向け延びる一対のロ
ックピンを有する。
【0023】また、一方のロック用部材その二として、
実際上、請求項4に記載した発明のように、各金型エレ
メントは、放射方向外側に両分割面からの一対の切り込
み部を有し、各金型エレメントは、一方のロック用部材
として、各切り込み部内で金型エレメント円周方向に突
出する一対のロックピンを備える。
【0024】請求項1〜3に記載したロックピンの一形
態として、請求項5に記載した発明のように、一方のロ
ック用部材としてのロックピンは、その頭部から先細り
状に延びる案内部を有する。
【0025】請求項1に記載した他方のロック用部材の
展開その一は、請求項2〜5に記載したロックピンとの
関連で、請求項6に記載した発明のように、他方のロッ
ク用部材として、各セグメントは、その各円周方向端面
を挟む両側に一対の懸け止め手段を有し、該懸け止め手
段は、金型エレメントの各ロックピンとロック係合する
構成を有する。
【0026】また、請求項6に記載した懸け止め手段そ
の一として、請求項7に記載した発明のように、セグメ
ントの各懸け止め手段は、セグメントの周方向両端面に
沿って上下に移動する上下移動部材と、該部材から延び
るアームとを有し、該アームは、セグメントに形成した
第一の空間に収容する、金型エレメントのロックピン胴
体部に対し、セグメントに形成した第二の空間内にてロ
ック係合する。
【0027】請求項7に記載した懸け止め手段に関連
し、実際上、請求項8に記載した発明のように、セグメ
ントの各円周方向端面部分及び懸け止め手段の上下移動
部材のいずれか一方は、上下2箇所の縦長案内穴を有
し、該縦長案内穴と摺動係合して、上下移動部材の移動
を案内する案内ピンを有する。
【0028】また、請求項7に記載したアームに関し、
好適には、請求項9に記載した発明のように、懸け止め
手段のアームは、ロックピンの胴体部とロック係合する
切欠き部を有する。。
【0029】さらに、請求項7〜9に記載した懸け止め
手段に関し、好適には、請求項10に記載した発明のよ
うに、懸け止め手段の上下移動部材はプレート部材から
なり、懸け止め手段のアームはプレート部材及び棒状部
材のいずれか一方からなり、アームは上下移動部材に対
し垂直方向に延びる。
【0030】また、請求項7〜10に記載した上下移動
部材に関連し、好適には、請求項11に記載した発明の
ように、懸け止め手段の上下移動部材の上面と当接する
圧縮弾性体手段及び上下移動部材の下面に連結した引張
弾性体手段の少なくともいずれか一方の手段を備える。
ここに、圧縮弾性体手段は圧縮コイルばねであり、引張
弾性体手段は引張コイルばねであるのが適合する。
【0031】請求項1に記載した他方のロック用部材の
発展その二は、請求項2、3に記載したロックピンとの
関連で、請求項12に記載した発明のように、各セグメ
ントは、円周方向端面位置及び該端面の円周方向内方位
置に、一対のロックピンの放射方向進入を許容する一対
の第一の空間と、該第一の空間に円周方向で連通し、ロ
ックピンをその外側形状に合わせて収容する一対の第二
の空間とを備え、これら空間を備える各セグメント自体
が他方のロック用部材を兼用して成る。
【0032】請求項12に記載した他方のロック部材の
働きをより確実なものとするため、請求項13に記載し
た発明のように、各セグメントは、第一の空間が開口す
る円周方向端面に沿って上下移動する上下移動部材をス
トッパとして備え、該ストッパは、その移動最上位置
に、ロックピンの放射方向進入を許容する切欠き部を有
する。
【0033】請求項13に記載したストッパに関連し、
請求項14に記載した発明のように、各セグメントのス
トッパ上面と当接する圧縮弾性体手段及びストッパ下面
に連結した引張弾性体手段の少なくともいずれか一方の
手段を備える。この場合もまた、圧縮弾性体手段は圧縮
コイルばねであり、引張弾性体手段は引張コイルばねで
あるのが適合する。
【0034】請求項6に記載した懸け止め手段その二と
して、請求項15に記載した発明のように、各セグメン
トは、懸け止め手段として、セグメントの円周方向両端
面に旋回中心をもつ一対の旋回アームを有し、該旋回ア
ームの先端部がロックピンの胴体部とロック係合する。
【0035】請求項15に記載したアームに関連して、
好適には、請求項16に記載した発明のように、旋回ア
ームは、旋回中心とロック係合部との間に引張弾性体手
段を備える。この場合の引張弾性体手段も引張コイルば
ねであるのが適合する。
【0036】請求項1〜16に記載した発明の割りモー
ルドは、請求項17に記載した発明のように、環状に組
立てた多数個の金型エレメントの上部内周面と嵌り合う
中空円板状の上部サイドモールドを有し、上部サイドモ
ールドは、その上面から上方へ向け垂直に延びる複数本
の先端部先細りの心出し案内ピンと、上面に開口する複
数個のねじ穴とを備える。
【0037】また、請求項17に記載した発明の割りモ
ールドは、請求項18に記載した発明のように、上部サ
イドモールドの複数本の心出し案内ピンそれぞれと互い
に嵌り合う複数個の穴と、上部サイドモールドの複数個
のねじ穴に係合させる雄ねじを収容する複数箇所の穴と
を備えるトッププレートを有する。
【0038】さらに、請求項1〜18に記載した発明の
割りモールドは、請求項19に記載した発明のように、
環状に組立てた多数個の金型エレメントの下部内周面と
嵌り合う中空円板状の下部サイドモールドを有し、該下
部サイドモールドを載置する、水平表面をもつテーブル
と、該テーブル上に固定し、下部サイドモールドの内周
面と接触する心出レジスタとを付帯部品として有する。
【0039】また、請求項1〜16に記載した発明の割
りモールドの組立解体に関連し、請求項20に記載した
発明のように、コンテナリングと、上下移動部材を上方
に押し上げる突起部材と、環状配置の金型エレメントを
載せる旋回テーブルとの少なくとも一つを、両ロック用
部材の相対移動手段として有し、この手段の適用によ
り、各金型エレメントと各セグメントとを対としてロッ
ク連結可能とし、かつ、各金型エレメントと各セグメン
トとを相互にロック解除可能とする。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、この発明のタイヤの加硫成
型用割りモールドの実施の形態のその一を図1〜図27
に基づき説明する。以下、断面は一部の図のみに斜線を
施し、他の図では斜線を省略した。これは、全図面を通
じ同じである。まず、割りモールドの要である金型エレ
メントを図1〜図3に基づきにつき説明する。図1は、
タイヤのトレッドパターンを含むトレッド部外輪郭を形
成するための1個の金型エレメントの平面図であり、図
2は、図1に示すII−II線に沿う金型エレメントの断面
図であり、図3は、金型エレメントが備えるロックピン
の拡大側面図である。
【0041】図1、2に示す金型エレメント101は、
9個を隙間なく環状に揃えて使用する。この意味で金型
エレメント101は分割金型エレメントとも言う。金型
エレメント101は、環状状態での中心軸線Zの周りに
円周方向分割面101vを両側に有し、内側の凹部面1
01tがタイヤのトレッドパターン及びトレッド部外輪
郭を形成する。図示の金型エレメント101は、円周に
沿って9等分に分けたうちの1個であり、よって両分割
面101vの中心軸線Zに関する分割角度θは40°で
ある。但し、金型エレメントは必ずしも等分に分ける必
要はない。
【0042】図1、2では、トレッドパターンの溝を形
成するためのリブやサイプを形成するための金属薄板の
図示を省略し、また、金型エレメント101を鋳鋼の一
体物で示している。しかし、先に触れたように、金型エ
レメント101は、アルミニュウム合金製のタイヤ形成
部分と、このタイヤ形成部分を外包み保持する鋳鋼製外
枠部分とに分けることができる。金型エレメント101
の下面101a側及び下部内周面101bには後述する
下部サイドモールドが係合し、上面101c及び上部内
周面101dには後述する上部サイドモールドが係合す
る。
【0043】図1、2に示すように、金型エレメント1
01は、後述するセグメントとの間の一方のロック用部
材として、両分割面101v寄りの外周面101OSに一
対のロックピン102を備える。各ロックピン102
は、金型エレメント101から外方に向け、この場合は
放射方向外側に向け延びる。金型エレメント101の下
面101aから測ったロックピンの中心軸線102RL
での高さhは、各金型エレメント101について全て同
一とする。ロックピン102の中心軸線102RLは、中
心軸線Zと直交する放射方向直線と一致する。
【0044】図3を参照して、ロックピン102は、金
型エレメント101側に胴体部102aと、その先端側
の頭部102bとを有する。さらに、このタイプのロッ
クピン102は、頭部102bから先細り状に延びる案
内部102cを有する。頭部102bは、胴体部102
aに比しより大きな半径を有するものとする。金型エレ
メント101に対するロックピン102の取付けは、溶
接による固着であっても良いが、保守整備を考慮する
と、図示するようにねじ102d結合がより有利であ
る。
【0045】ロックピン102の各部形状は、図3に示
すように、胴体部102aが丸棒であり、頭部102b
が円錐台であり、案内部102cが円錐状である。従っ
て、ねじ結合のため、ロックピン102は、金型エレメ
ント101の外周面101OSと接する基部102eを備
え、基部102eに、ねじ込み作業を行うための平面
(×印にて示す)を少なくとも2箇所互いに平行として
設ける。なお、図示を省略したが、胴体部102aに上
向きの切り欠き部を設けることもできる。
【0046】次に、割りモールドの構成要素のうち、金
型エレメントに連結するセグメントを図4〜図9に基づ
き説明する。図4は、1個のセグメントの平面図であ
り、図5は、図4に示すセグメントのV − V線に沿う側
面図であり、図6は、一方の懸け止め手段の側面図であ
り、図7は、図6に示す懸け止め手段の正面図であり、
図8は、他方の懸け止め手段の側面図であり、図9は、
図8に示す懸け止め手段の正面図であり、図10は、セ
グメント円周方向端面に取付けた図6に示す懸け止め手
段の側面図であり、図11は、ロックピンと懸け止め手
段とのロック係合状態を示す一部断面の平面図である。
【0047】図4、5において、セグメント103は、
金型エレメント101と1対1で対応し、金型エレメン
ト101と同数の9個からなる。各セグメント103の
内周面103ISは、金型エレメント101の外周面10
OSと接触係合する形状を有す。ただし、内周面103
ISの周長さは後述するように金型エレメント101の外
周面101OSの周長さより短い。
【0048】各セグメント103は、金型エレメント1
01の一対のロックピン102と対応する内部に、ロッ
クピン102を収容する2箇所の第一の空間104、図
示例は2箇所の貫通穴104を備える。各金型エレメン
ト101と各セグメント103とのロック連結状態で、
貫通穴104の中心軸線104RLは、ロックピン102
の中心軸線102RLとほぼ一致する。
【0049】また、セグメント103は、各円周方向端
面103v(以下、端面103vという)に開口し、各
端面103vに対しほぼ垂直方向に延びる第二の空間1
05を備える。空間105は、後述する懸け止め手段の
アームを収容して上下移動させるに十分な高さWを有す
る。
【0050】さらに、セグメント103は、空間105
の横隣りの各端面103vに、上下垂直方向で中心間距
離Lの2個のねじ穴106を備える。これら空間105
及びねじ穴106の上方各端面103vに、後述する圧
縮弾性手段の支持部材107を設ける。
【0051】各セグメント103は、円周方向ほぼ中央
にT字状あり溝の切り込み部108を備える。切り込み
部108は、セグメント103のテーパ背面103
OS(図5参照)に沿って設け、コンテナリングのテーパ
凸部と摺動係合し、セグメント103を放射方向内外に
移動させる役を果たす。
【0052】ここで、各セグメント103は、各端面1
03vを挟む両側に、他方のロック用部材として、図
6、7及び図8、9に示す懸け止め手段115を有す
る。懸け止め手段115は、上下移動部材116と、上
下移動部材116からほぼ垂直方向に延びるアーム11
7とを有する。上下移動部材116はセグメント103
の端面103v側に取付け、アーム117は端面103
vに開口する空間105に収容する。
【0053】上下移動部材116とアーム117とは、
金属製プレート部材、好適にはスチール厚板からなる。
この他、特に、アーム117は、棒状部材とすることも
できる。いずれにせよ、アーム117は、セグメント1
03の空間105内を上下移動可能な範囲内で、空間1
05の断面形状と整合する断面形状を有する。プレート
部材又は棒状部材を問わず、好適には、アームプ117
の下縁面117eに、アーチ状面乃至半円筒状面の切り
欠き部118を設ける。切り欠き部118は、その中央
位置を貫通穴104の中心軸線104RLに合わせる。ま
た、下縁面117e全体を水平面のみとた場合は、アー
ム117は中心軸線104RLを超える長さとする。
【0054】上下移動部材116は、高さ方向に2箇所
の縦長案内穴119を備え、縦長案内穴119の上下端
部面は半円筒状とする。図6、図8における平面で見
て、2箇所の縦長案内穴119の下端部の半円の中心間
距離Mは、セグメント103の端面103vに設けた2
個のねじ穴106の中心間距離Lとほぼ等しくする。さ
らに、各縦長案内穴119の上端部半円中心と下端部半
円中心との距離Sは、後述するアーム117の少なくと
も上下ストローク長さとする。また図7、図9に示すよ
うに、各縦長案内穴119の表面側に座ぐり部119z
を設けるのが良い。
【0055】アーム117と2箇所の縦長案内穴119
との相対位置は、図5に示す空間105と2箇所のねじ
穴106との相対位置に合わせる。下方の縦長案内穴1
19の下端部半円中心と、アーム117の下縁面117
eとの間の距離Pは、図5に示す空間105の下側半円
中心と下方ねじ106穴中心との間の距離Nに合わせ
る。
【0056】図6、7と図8、9とに示す懸け止め手段
115は、互いに反対勝手であることを除き両者は同一
である。すなわち、図6、図7に示す懸け止め手段11
5は、図4に示すセグメント103の左側端面103v
に取付ける。図10は、この場合の側面図を示す。図
8、図9に示す懸け止め手段115は、図4に示すセグ
メント103の右側端面103vに取付ける。
【0057】図10に示すように、懸け止め手段15
は、アーム117(特に斜線を付して示す)を空間10
5に収容した状態で、上下移動部材116に設けた2個
の縦長案内穴119それぞれに嵌まり合う一対の案内ピ
ン120によりセグメント103に取付ける。案内ピン
120は、上下移動部材116の座ぐり穴119z形状
に合わせた頭部と、縦長案内穴119の幅より僅かに小
径のピンと、先端のねじ部とを有する。
【0058】外側から縦長案内穴119に通した案内ピ
ン120は、セグメント103の端面103vに設けた
ねじ穴106に先端ねじ部をねじ込み、固定する。固定
した案内ピン120の案内により、セグメント103が
保持する上下移動部材116は上下移動自在となる。な
お、縦長案内穴119と案内ピン120とを各セグメン
ト103の端面103v側に設けることも可能である。
【0059】図10において、各セグメント103は、
上下移動部材116の上面に接触する圧縮弾性手段12
1を備える。図示の圧縮弾性手段121は圧縮コイルば
ねの例である。圧縮コイルばね121は、上下移動部材
116と、セグメント103の端面103vに取付けた
支持部材107との間で保持する。さらに、圧縮コイル
ばね121は、確実な動作を図るため、内部にピン12
2を収容する。ピン122は、下端部を上下移動部材1
16内部に埋設固着し、上端部をセグメント103の端
面103vに取付けた支持部材107のピン案内穴12
3(図4、5参照)に通す。
【0060】図11は、金型エレメント101をセグメ
ント103にロック連結した状態を示す。図11では、
ロック連結状態を説明するため、便宜上、セグメント1
03の一部を断面として、ロックピン102と、懸け止
め手段115とを実線で示す。また、9個の環状金型エ
レメント101のうち互いに隣接する3個の金型エレメ
ント101は、時計回りの順序として添字を付して符号
1011 、1012 、1019 で示した。これに合わ
せ、分割面1011 v、1012 v、1019 vとして
示した。金型エレメント1011 を連結するセグメント
1031 も同じ添字を付した。
【0061】図11から明らかなように金型エレメント
1011 、1012 、・・・・・・、1019 は全閉の
稼働状態にある。このときのセグメント1031 、10
2(図示省略)間及びセグメント1031 、1039
(図示省略)間は、2個の相対する懸け止め手段115
を取付けるに十分な隙間を有する。これは全セグメント
1031 、1032 、・・・・・・、1039 相互間で
同じである。
【0062】図11に示す金型エレメント101とセグ
メント103との相互ロック連結は、後の組立方法にて
詳述するとして、ここでは、ロックピン102と、懸け
止め手段115とのロック係合プロセスについてのみ、
以下、説明する。
【0063】すなわち、セグメント103が放射方向外
側から金型エレメント101に向かい移動し、セグメン
ト103の各貫通穴104に金型エレメント101の各
ロックピン102を挿入する。このとき、ロックピン1
02の先端案内部102cは、図10に示す、最下方に
位置する懸け止め手段115のアーム117の切り欠き
部118をいったん上方に押し上げる。なお、アーム1
17の下縁面117eは貫通穴104の中心軸線104
RLとほぼ一致する。
【0064】ロックピン102の挿入がさらに進むと、
切り欠き部118は頭部102bを乗り越えてロックピ
ン102の胴体部102aに落ち込む。このとき、ロッ
クピン102のアーム117との接触開始から圧縮され
ていた圧縮コイルばね121は、アーム117の切り欠
き部118をロックピン102の胴体部102aに押圧
する。このようにして、ロックピン102と懸け止め手
段115とは相互にロック係合する。
【0065】一旦ロック係合した後の懸け止め手段11
7は、他からの作用力なしでは、ロックピン102の頭
部102bと基部102eとの間に保持される。よっ
て、切り欠き部118の形状は、円滑なロック係合が行
われるように、頭部102bの大きさと同等か、もしく
はやや大きいのが望ましい。
【0066】以上述べたロック係合の動作から、セグメ
ント103の各空間105は、各アーム117を厚さ方
向に僅かな隙間をもって収容し得る幅と、切り欠き部1
18がロックピン102の頭部102bを乗り越える上
向き運動が可能な高さとを有することが必要である。し
かし、この高さについては、アーム117とロックピン
102とのロック解除の際、各空間105は、十分な余
裕をもって各アーム117が上昇し得る縦長さW(図5
参照)をもつ必要がある。
【0067】また、切り欠き部118とロックピン10
2の頭部102bとのロック係合には、圧縮弾性手段
(圧縮コイルばね)121を用いずとも、懸け止め手段
115の自重を利用することにより可能である。しか
し、圧縮コイルばね121のような圧縮弾性手段を用い
ることにより、ロック係合はより一層確実になる。この
点で、代案として、上下移動部材116の下面又は側面
に連結した引張弾性手段、例えば引張コイルばね(図示
省略)を用いることも可能である。
【0068】次に、残りの割りモールドの主たる構成要
素を図12〜図18に基づき説明する。図12は、割り
モールドの要部左半断面図である。ただし斜線は省略し
た。図12において、中央有孔円板状の上部サイドモー
ルド125は、環状に並べた9個の金型エレメント10
1の上部内周面101d(図2参照)と嵌まり合う外周
面を有する。上部サイドモールド125は、その上面か
ら上方へ向け垂直に延びる複数本、例えば3本乃至4本
の心出し案内ピン126を同じ円周上に固着して備え
る。
【0069】心出し案内ピン126は、先端に向かうに
つれ先細りとなる形状を有し、上部サイドモールド12
5にほぼ等間隔で配置する。さらに、上部サイドモール
ド125は、その上面に開口する、複数個の、例えば3
個乃至4個のねじ穴(図示省略)を備える。このねじ穴
は、互いに隣り合う心出し案内ピン126のほぼ中間に
位置し、望ましくは、案内ピン126の配置円周上に位
置する。
【0070】上面が水平なテーブル127は筒状のレジ
スタ128を備える。レジスタ128は、中央有孔円板
状下部サイドモールド129の内周面と接触係合する外
周面を有する。中央有孔円板状下部サイドモールド12
9は、環状の金型エレメント101の下部内周面101
b(図2参照)と嵌まり合う外周面を有し、テーブル1
27上に載置する。
【0071】そのとき、環状金型エレメント101の下
面101a(図2参照)に対向する下部サイドモールド
129の上面と、金型エレメント101の下面101a
との間に、高さ調整用スペーサーリング130を用い
る。さらに、環状金型エレメント101を適正な直立位
置に保持するための保持手段131を適用するのが有用
である。以下スペーサーリング130及び保持手段13
1について説明を加える。
【0072】図13は、スペーサーリングの平面図であ
り、図14は、図13に示すXII − XII線に沿うスペー
サーリングの側面図である。スペーサーリング130
は、金型エレメント101の下面101aと接触する側
に、金型エレメント101の分割個数と分割方法、この
場合は9等分の分割に合わせた数と位置との9箇所に、
幅w、深さyの凹部130aを備える。
【0073】図15は、保持手段の平面図であり、図1
6は、図15に示すXVI −XVI 線に沿う保持手段の断面
図である。保持手段131は、突出部131aと、これ
に結合したブロック部131bとを有し、9個を用い
る。突出部131aは、スペーサーリング130の9箇
所の凹部130aそれぞれに嵌まり合う幅wA 及び厚さ
A の板材である。幅wA はスペーサーリング130の
各凹部130aの幅wとほぼ等しく、厚さyA は各凹部
130aの深さyにほぼ等しい。
【0074】図17は、金型エレメント101及び下部
サイドモールド129(いずれも二点鎖線で示す)に、
保持手段131を装着したスペーサーリング130を適
用した断面図である。図17より明らかなように、保持
手段131のブロック部131bは、金型エレメント1
01の外側下面を支持し得る全高さyB を有する。9個
の保持手段131は、環状金型エレメント101の二つ
の隣接分割面101vの双方を等分に支持するように配
置する。金型エレメント101に接触するブロック部1
31bの面は、金型エレメント101の曲面に合わせ
る。
【0075】ブロック部131bの幅wB は、互いに隣
り合うセグメント103の間隔内に収まる幅とする。た
だし、ロック連結状態のセグメント103において、幅
Bは、セグメント103の下部に設けた凹部103k
(図4、5参照)の底面の相互間に収める幅とする。こ
のようなブロック部131bの配置と幅wB とにより、
ロック連結に際し、保持手段131は妨げにはならず、
金型エレメント101の適正な環状形態をロック連結ま
で保持し得る。勿論、このロック連結以前に、適正な環
状状態を保持する金型エレメント101に上部サイドモ
ールド125を適用しておく。
【0076】再び図12を参照して、トッププレート1
32は、上部サイドモールド125に固着した3本乃至
4本の心出し案内ピン126に嵌まり合い係合する穴1
33を有する。また、トッププレート132は、穴13
3の位置に合わせ、上部サイドモールド125に設けた
3箇所乃至4箇所のねじ穴と同じ位置に貫通穴(図示省
略)を備える。貫通穴を通じて、後述の締結ボルトによ
りトッププレート132を上部サイドモールド125に
結合する。
【0077】テーブル127は、下部サイドモールド1
29の放射方向外側にプレートリング134を備える。
プレートリング134は、各セグメント103の底面1
03a(図5を併せ参照)を支持して各セグメント10
3の放射方向移動を可能とする摺動用プレート135を
備える。摺動用プレート135は、セグメントの数と同
数の9枚であり、環状金型エレメント101の分割面1
01vを挟んで互いに所定間隔をおいて配置する。
【0078】図12に示すコンテナリング136は上方
に上昇している状態であり、よって9個のセグメント1
03は互いに開状態であり、金型エレメント101とロ
ック連結していない。また、セグメント103が金型エ
レメント101とロック連結した状態では、トッププレ
ート132は上部サイドモールド125と接触し、この
接触状態のとき、トッププレート132を上部サイドモ
ールド125にねじ結合する。
【0079】各セグメント103上部には、案内部を有
するブロック137を固着し、トッププレート132の
外周下方側に案内リング138を固着する。案内リング
138は多数本の放射方向案内溝を有し、これら溝にブ
ロック137の案内部が嵌まり合う。各セグメント10
3は、案内ブロック137と摺動リング138との摺動
係合に従い放射方向内外移動を行う。
【0080】割りモールドは、以上述べた、レジスタ1
28、スペーサーリング130、保持手段131、プレ
ートリング134及び摺動用プレート135を部品とし
て備えるものとする。
【0081】以上、図1〜図17に基づき説明したタイ
ヤの加硫成型用割りモールドは、下記の効果を奏する。
すなわち、 (1)部品総数、特に締結用ボルト本数を大幅に削減す
ることができる。 (2)各パーツの相互の心出し、心合わせが容易でしか
も適正に実施することができる。 (3)以下詳述するように、短時間内で組立及び解体が
可能であり、タイヤの加硫成型の生産性を大幅に向上さ
せることができる。
【0082】次に、図1〜図17に基づき説明したタイ
ヤの加硫成型用割りモールドの組立方法につき、以下、
図18〜図21に基づき説明する。図18は、割りモー
ルド組立用のテーブル及び部品の左半断面図であり、図
19は、金型エレメントと上部下部サイドモールドとの
組立体の左半断面図であり、図20は、コンテナリング
に懸垂するセグメント及びトッププレートと図19に示
す組立体との合体直前の左半断面図であり、図21は、
組立完了の割りモールドの左半断面図である。
【0083】図18に示すように、垂直中心線Z周りの
テーブル127にレジスタ128、プレートリング13
4及び多数枚、ここでは9枚の摺動用プレート135を
配置する。垂直中心線Zは、適正な環状体に組立てた金
型エレメント101の中心軸線Zと一致する。摺動用プ
レート135は、その形状、材質を特に制限する必要は
なく、例えば四角形平面をもつスチール板材でよい。9
枚の摺動用プレート135を垂直線Zから放射方向に所
定距離をおき、等間隔で配置する。上記諸部材を配置し
たテーブル127の下床Fは、割りモールド組立を外段
取りとするときは加硫機外部の床とし、内段取りとする
ときは加硫機の底面として、以下の組立を実施する。
【0084】図19に示す組立方法では、下部サイドモ
ールド129の上にスペーサーリング130を介し多数
個、すなわち9個(以下同じ)の金型エレメント101
を隙間なく環状に配置する。このとき、スペーサーリン
グ130に保持手段131を装着しておく。環状金型エ
レメント101の上部内周面101dに上部サイドモー
ルド125を嵌め合わせる。
【0085】しかる後に、環状金型エレメント101を
バンドSbにより外周101OSから締め付けて適正な環
状に保持して各部分を予め合体させる。この合体を図1
8に示すテーブル127に搬送し、レジスタ128の外
周面に下部サイドモールド129の内周面を合わせて載
置する。そのとき金型エレメント101の分割面101
vを、2個の隣り合う摺動用プレート135の中央に位
置決めする。以下同じである。
【0086】スペーサーリング130及び保持手段13
1の適用は、バンドSbを取外した後の作業の適正化と
容易化に大きく貢献し、割りモールド組立に顕著な効果
を発揮する。作業上に支障が発生しない場合は、スペー
サーリング130及び保持手段131を省略することも
できる。搬送手段の一例として、図示のように、上部サ
イドモールド125の挿入前に、下部サイドモールド1
29に対し着脱自在な搬送具140、141を連結す
る。
【0087】上述した組立方法とは別に、最初からテー
ブル127上にて前記の合体作業を実施する方法があ
る。この別組立方法を図19を援用して説明すると、ま
ず、下部サイドモールド129をレジスタ128の外周
面に合わせてテーブル127上に載置する。次いで、9
個の金型エレメント101を下部サイドモールド129
上に環状に配置する。環状に配置した金型エレメント1
01の上部内周面101dに上部サイドモールド125
を嵌め合わせる方法である。この方法でも、スペーサー
リング130と保持手段131とを介して金型エレメン
ト101を環状に配置するのが好ましい。
【0088】次いで、いずれの方法においても、金型エ
レメント101の外周締めつけバンドSbを解く。その
後、図20に示すように、搬送具142により、セグメ
ント103を懸垂するコンテナリング136とトッププ
レート132とを、金型エレメント101、上部サイド
モールド125及び下部サイドモールド129の組立体
の上方より下降させる。そのとき、予め、各セグメント
103上に固着した案内ブロック137と、トッププレ
ート132に固着した摺動リング138とを互いに摺動
係合させておく。
【0089】また、上記の作業以前に、上部サイドモー
ルド125の案内ピン126は適正に位置決めしてお
く。セグメント103が下降して摺動用プレート135
に接触するとき、トッププレート132の穴133を上
部サイドモールド125に立てた心出し案内ピン126
に合わせる。これにより、各パーツ間の相互心出し乃至
心合わせが完了し、各金型エレメント101のロックピ
ン102に懸け止め手段115を適正にロック係合させ
ることができる。なお、図19及び後の図20に示す上
部サイドモールド125は、金型エレメント101に対
し僅かに沈み込んだ状態にある。
【0090】上記とは別の方法として、案内ブロック1
37を固着したセグメント103と、コンテナリング1
36との搬送を先行させ、その後に、摺動リング138
を備えるトッププレート132をセグメント103と上
部サイドモールド125との上に搬送し載置することも
可能である。
【0091】各セグメント103の底面をテーブル12
7上の摺動用プレート135に接触係合させた後、コン
テナリング136の下降を継続させて9個のセグメント
103を放射方向内側に移動させる。この移動時におけ
る、金型エレメント101のロックピン2の中心軸線1
02RLの下床Fからの高さと、セグメント103の第一
の空間104の中心軸線4RLの下床Fからの高さとは一
致する。
【0092】以上の状態で搬送具142からコンテナリ
ング136を解放すると、図21に示すように、コンテ
ナリング136は自重により下降し、この下降に伴い各
セグメント103は放射方向内側に摺動移動する。この
移動の間に、各金型エレメント101の一対のロックピ
ン102は、各セグメント103の一対の第一の空間1
04に進入し、懸け止め手段115のアーム117の切
欠き部118に接触する。
【0093】その一方、懸け止め手段115のアーム1
17の切欠き部118は、上下移動部材116(二点鎖
線で示す)の上向き移動に助けられ、ロックピン102
の進入に伴い、ロックピン102の案内部102cに沿
って上方へ移動する。この上方移動は頭部102bの頂
部で止まり、そこから先は切欠き部118がが胴体部1
02aに落ち込む。上下移動部材116を下方に押し下
げる圧縮コイルばね121の働きに助けられ、懸け止め
手段115とロックピン102とは自動で強固にロック
係合する。
【0094】このロック係合により、各セグメント10
3は各金型エレメント101を環状にロック連結する。
この連結状態で、各セグメント103の外周面101OS
と、各セグメント103の内周面103ISとは接触係合
する。その後、トッププレート132の貫通穴から締結
ボルト139を挿入して、上部サイドモールド125の
ねじ穴にねじ込み、上部サイドモールド125とトップ
プレート132とをねじ結合する。この状態で、上部サ
イドモールド125は稼働位置をとり、割りモールドの
組立が完了する。
【0095】割りモールド組み立てを内段取りで加硫機
内で実施する場合は、図19に示す組立体の段階で搬送
具140、141を取り外しておけばよい。図21に示
す例は、外段取りであり、加硫機外部での組立の場合で
ある。この場合は、トッププレート132に取付けた搬
送用部品143と、下部サイドモールド129に取付け
た搬送具140とをロッド144で結合し、搬送用部品
143に搬送具145を連結して、割りモールドを加硫
機まで搬送する。
【0096】以上、図18〜図21に基づき述べた割り
モールド組立方法から明らかなように、この発明の割り
モールドは、締結、結合用ボルト類の本数が従来の割り
モールドに比し著しく少なくて済む。このことは、それ
だけに止まらず、特に、従来の金型エレメント11のね
じ穴と、セグメント13の貫通穴17を通すボルト18
(以上図44〜図46参照)との正確な位置合わせに要
していた多大な時間を大幅に短縮することができるとい
うことである。また、この発明の割りモールドは、心出
のための徒労なしに、心ずれのない高品質タイヤを生産
することができる。
【0097】さらに、この発明の割りモールドは、従来
のトッププレートの上部サイドモールドへの結合を大幅
に容易とし、搬送移動の回数を大幅に削減することがで
きるなど顕著な効果を生み出すことができる。この利点
からも、タイヤの加硫成型サイズの切替えを短時間で実
現し得るなど、タイヤの生産性向上に著しく貢献する。
【0098】次に、これまで述べたこの発明の割りモー
ルドの組立体の解体方法につき、以下、図22〜図27
に従い説明する。図22は、割りモールド組立体の解体
に使用するテーブル及び部品の左半断面図であり、図2
3は、ロック解除用突起部材の平面図であり、図24
は、図23に示す突起部材のXXIV−XXIV線に沿う断面図
であり、図25は、図22に示すテーブル及び解体用部
品上に割りモールド組立体を載置した状態の左半断面図
であり、図26は、セグメント及び懸け止め手段と図2
5に示す解体用部品の側面図であり、図27は、図26
に示すXXVII − XXVII線に沿い矢印方向に見た、2個の
セグメント及び2個の懸け止め手段と解体用部品との要
部平面図である。
【0099】図22に示すところは、先の図18に示す
部品に加え、テーブル127に突起部材147を配置す
る点及びテーブル127を加硫機の外部に据える点で、
図18と相違を有する。突起部材147は、詳細は後述
するとして、9枚の摺動用プレート135の隣り合い配
置の間隔内でプレートリング134に取付ける。
【0100】図23、24を参照して、突起部材147
は、ベース147−1と金型エレメント101の下部を
支持する支持部147−2とを有する。図示のベース1
47−1及び支持部147−2は別個に製作し、これら
をスプリングピン(セルフロックピン)148で結合し
た例である。ただしこれらを一体物としても良い。支持
部147−2は、環状金型エレメント101の下部表面
と面接触する曲面をもつ内周面147−2ISを有し、金
型エレメント101を確実に支持する役を果たす。
【0101】図23に示すように、突起部材147のベ
ース147−1は中心軸線Z(図22参照)に向かい先
細りテーパを付すのが好ましい。突起部材147は、ス
プリングピン149によりベース147−1をプレート
リング134に固定するのが作業性の点で簡便有利であ
る。なお、図23に示すベース47−1のXXVII − XXV
II線と直交する向きの断面は台形をなすが、通常の矩形
断面でも良い。
【0102】以下、以上述べた部品を用いて割りモール
ドを解体する方法を説明する。すなわち、図25に示す
ように、稼働状態と同じ状態の割りモールド組立体をテ
ーブル127上に搬送し、下部サイドモールド129の
内周面をレジスタ128の外周面に合わせてテーブル1
27上方から垂直に下降させる。
【0103】この下降に先立ち、図26、27に示すよ
うに、隣り合うセグメント1031、1032 の間隙
で、金型エレメント1011 、1012 の分割面101
v上に位置する放射方向直線RLを2分線とする位置
に、予め突起部材147を配置しておく。対向する各上
下移動部材116の下面が突起部材147のベース47
−1に当るように、割りモールド組立体を下降させる。
割りモールド組立体がテーブル127に置かれると、突
起部材147のベース147−1が両上下移動部材11
6を上方に押し上げる。
【0104】突起部材147のベース147−1は、ア
ーム117の切り欠き部118が金型エレメント101
のロックピン102の頭部102bを超えて放射方向外
側に移動自在となる高さを有する。切欠き部118をも
たないアーム117の場合は、下端平面が頭部102b
を超えるベース147−1高さをもたせる。
【0105】よって、上下移動部材116の押し上げ完
了時に、懸け止め手段115とロックピン102との間
のロック係合は自動で解除される。このときのアーム1
17の下縁17eとロックピン102の中心軸線102
RLとの間の距離Rを図26に示す。上下2本の案内ピン
120は、図26に示すように上下移動部材116の2
箇所の縦長案内穴119の下方に位置し、圧縮コイルば
ね121は圧縮される。
【0106】上記のロック解除を保持した状態の下で、
トッププレート132の上部サイドモールド125への
締結ボル139を取外す。その後は、先に説明した図2
0から図19へと逆行する手順でコンテナリング136
を上昇させて、各セグメント103を放射方向外側へ移
動させる。この移動完了の後、コンテナリング136、
各セグメント103及びトッププレート132を他の場
所へ搬送する。
【0107】搬送の後、図19に示すように、必要に応
じてバンドSbにより各金型エレメント101を外周1
01OSから締め付けて適正な環状状態を保持させる。バ
ンドSbの締め付けまでの環状状態保持には、突起部材
147の支持部147−2が役立つ。以上で割りモール
ドの解体は完了し、金型エレメント101、上部サイド
モールド125及び下部サイドモールド129を組立体
として、これを搬送具140、141により適当な位置
まで搬送する。
【0108】割りモールドは突起部材147を部品とし
て含むものとする。ロックピン102と、アーム117
との相対移動手段は、ロック係合用としてコンテナリン
グ136であり、ロック解除用として突起部材147で
ある。
【0109】以上述べた通り、この発明による割りモー
ルドは、従来の連結ボルト18(図45参照)の取外し
作業が不要であり、各金型エレメント101と各セグメ
ント103との間の自動ロック解除により、解体が極め
て短時間で済む。自動ロック解除も、割りモールド組立
体を、突起部材147に対する簡単な位置合わせの下で
下降させるだけで良い。さらに、トッププレート132
の摺動リング138固定ボルトの取外しは不要であり、
この点も割りモールド組立体の解体時間短縮に貢献す
る。
【0110】
【実施例】乗用車用ラジアルプライタイヤでサイズが1
65/70R13の加硫成型用割りモールドであり、そ
の構成は図1〜図17に従う。金型エレメント101は
9分割である。上部サイドモールド125の心出し案内
ピン126は2本、トッププレート132の上部サイド
モールド125への締結ボルト139も2本である。
【0111】上記実施例と、実施例と同じタイヤサイズ
で金型エレメントが同じ9分割の図44〜図45に示す
従来例の加硫成型用割りモールドとについて、ボルト着
脱本数、搬送具着脱回数及びホイスト移動回数と、1組
当りの組立時間及び解体時間それぞれの所要時間を測定
した結果とを表1に示す。なお、表1に示す所要時間は
従来例を100とする指数表示であり、数値が小さいほ
ど所要時間が短い。
【0112】
【表1】
【0113】表1に示す値から、(1)実施例は、ボル
ト着脱本数が従来例の約1/12に激減し、各部品の心
出し心合わせ作業が事実上不要となり、よって再調整の
必要もないこと、(2)搬送具着脱回数及びホイスト移
動回数は組立及び解体を通じて共に従来例対比半減する
こと、(3)1組の割りモールドの組立時間及び解体時
間も従来例対比半減し、短時間での組立解体が可能であ
ることが分かる。
【0114】以下、この発明のタイヤの加硫成型用割り
モールドの実施の形態その二を、図28〜図36に基づ
き説明する。なお、重複の煩雑さを避けるため、主とし
て、図1〜図27に示す割りモールドと異なる部分につ
いてのみ説明を加える。その他は先の部品と同一であ
る。
【0115】金型エレメントを図28、29に基づき、
セグメントを図30〜図34に基づきそれぞれ説明す
る。図28は、1個の金型エレメントの平面図であり、
図29は、図28に示すII−II線に沿う金型エレメント
の断面図である。図30は、1個のセグメントの平面図
であり、図31は、図30に示すIV−IV線に沿うセグメ
ントの側面図であり、図32は、図30に示す V−V 線
に沿うセグメントの側面図であり、図33は、ストッパ
の側面図であり、図34は、ストッパを装着したセグメ
ントの側面図である。
【0116】図28、29において、金型エレメント2
01も、9個を環状に揃えて使用する。各金型エレメン
ト201は、一方のロック用部材として、両分割面20
1v寄りの外周面201OSに一対のロックピン202を
備える。このロックピン202は、片ねじボルトタイプ
であり、胴体部202aは非ねじ部分であり、頭部20
2bはボルトの頭部分である。頭部202bは胴体部2
02aより太径である。
【0117】図30、31において、各セグメント20
3は、金型エレメント202の一対のロックピン202
の進入を許容する空間形状をもつ、2箇所の第一の空間
204−1、205−1を有する。第一の空間204−
1は、セグメント203の一方の端面203v1 に開口
し、第一の空間205−1は、セグメント203の他方
の端面203v2 側の内部で閉空間を形成する。
【0118】また、各セグメント203は、金型エレメ
ント202の一対のロックピン202を内部に収容し保
持する空間形状をもつ、2箇所の第二の空間204−
2、205−2を有する。第二の空間204−2はセグ
メント203の端面203v1に向かって第一の空間2
04−1に連通し、第二の空間205−2もまた、セグ
メント203の中央に向かって第一の空間205−1に
連通する。これら連通空間は、各ロックピン202の円
周方向旋回を許容する形状を有する。
【0119】ただし、図30に示すセグメント203に
おいて、第二の空間204−2、205−2は時計回り
の円周方向に壁を有する。また、図30に示すセグメン
ト203の代案として、図示を省略したが、第一の空間
204−1及び第二の空間204−2と、第一の空間2
05−1及び第二の空間205−2とを、図30とは反
対勝手とすることもできる。
【0120】第二の空間204−2は中心軸線204RL
を有し、第二の空間205−2もまた中心軸線205RL
を有する。これら中心軸線204RL、205RLは、後述
する金型エレメント201との連結時に、一対のロック
ピン202の放射方向中心軸線202RLと一致する。こ
れに合わせ、第一の空間204−1、205−1それぞ
れの軸線(図示省略)も、中心軸線204RL、205RL
と同一平面上に置く。
【0121】金型エレメント201のロックピン202
の進入及び、後述するロックピン202のセグメント2
03に対する旋回を考慮し、空間204−1、205−
1、204−2、205−2は、各軸線と直交する平面
による断面で円形とするのが良い。特に、第二の空間2
04−2、205−2は、各ロックピン202の胴体部
202a及び頭部202bに合わせた形状とする。
【0122】図33に示すストッパ216は、図34に
示すように、第一の空間204−1が開口する端面20
3v1 側でセグメント203に取付ける。取付けは、先
の上下移動部材106と同じであり、ストッパ216を
上下移動可能とし、ストッパ216上端面に圧縮コイル
ばね221を作用させる。ただし、ストッパ216は切
欠き窓217を有し、窓217を第一の空間204−1
の開口側に位置させる。
【0123】窓217の切欠き高さは第一の空間204
−1の開口高さに合わせ、窓217の切欠き深さは第一
の空間204−1の放射方向開口深さに合わせる。セグ
メント203に取付けた自然状態のストッパ216は、
図34に示すように、第一の空間204−1の端面20
3v1 側開口の少なくとも一部を塞ぐものとする。ただ
し、ロックピン202進入時の窓217は、第一の空間
204−1の端面203v1 側開口と一致するように、
ストッパ216の上下移動ストロークSを調整する。
【0124】図35〜図37は、各金型エレメント20
1と各セグメント203とのロック係合による連結過程
の説明図である。図35は、コンテナリング236が最
下方まで下降して、9個(1個のみ示す)のセグメント
203が放射方向最内側に位置し、この最内側位置のセ
グメント203に金型エレメント201が接触した状態
を示す要部側面図であり、図36は、図35に示す状態
に至る過程を説明する平面図であり、図37は、ロック
連結状態における金型エレメント201とセグメント2
03との一部断面を含む平面図である。
【0125】図35と図36とを合わせ参照して、最内
側位置のセグメント203の内側から二点鎖線で示す金
型エレメント201を矢印X方向へ移動させ、金型エレ
メント201の外周面201OSをセグメント203の内
周面203ISに当接させる。そのときの相互位置合わせ
は、第一の空間205−1に一方のロックピン202を
嵌め込む。このときの状態を、金型エレメント201は
実線で、図35、図36に示す。
【0126】図35、36に示す金型エレメント201
は、旋回手段260に結合した旋回テーブル261上に
載置し、同図に示すセグメント203は固定テーブル2
62上に位置する。固定テーブル262は、先の図23
〜図27に示す突起部材147と同様な9個の突起部材
263を備える。各突起部材263は、互いに隣り合う
セグメント203間に位置し、各ストッパ216のみを
押し上げる。
【0127】押し上げられたストッパ216の窓217
は、セグメント203の第一の空間204−1と同じ位
置を占め、第一の空間204−1に進入するロックピン
202を受け入れる。このようにして、9個全ての金型
エレメント201をセグメント203に係合させる。
【0128】旋回テーブル261は、滑らかな旋回が可
能となるように、例えば多数個の鋼玉264を介し、固
定テーブル262に対し旋回自在に構成する。全ての金
型エレメント201をセグメント203に係合させた
後、旋回手段206を矢印Y方向に旋回動作させる。
【0129】旋回動作は、金型エレメント201の一対
のロックピン202を、セグメント203の第二の空間
204−2、205−2に収容して終了する。この旋回
終了時に、金型エレメント201とセグメント203と
はロック連結状態となり、この状態を図37に示す。
【0130】この連結状態でコンテナリング236を上
昇させると、突起部材263から離れたストッパ216
は、圧縮コイルばね221の作用で下方に押し下げら
れ、端面203v1 側の第一の空間204−1の少なく
とも一部を塞ぐ(図34参照)。これでロック連結は完
了する。ストッパ216は、セグメント203からの金
型エレメント201の脱落又は離脱を阻止する。
【0131】以上述べた通り、一対のロックピン202
と第二の空間204−2、205−2との相互ロック係
合により、金型エレメント201をセグメント203に
連結する点で、この実施形態における他方のロック用部
材はセグメント203それ自体である。
【0132】ここで、図示は省略し、実施の形態その一
に用いた前図を援用し、ただし最初の符号のみ1から2
に変えて(以下同じ)、上部サイドモールド225とト
ッププレート232とを、金型エレメント201とセグ
メント203とに適用し、これら組立体を下記のテーブ
ル227に搬送する。
【0133】予め、レジスタ228、プレートリング2
34及び摺動用プレート235を備えるテーブル227
上に装着した下部サイドモールド229上に、上記組立
体を係合させる。これで割りモールドの組立が完了す
る。その後は、組立完了の割りモールドを加硫機に搬送
し装着する。
【0134】代案として、テーブル227を加硫機内と
することができる。この場合は、レジスタ228の代替
え部材(図示省略、加硫機の一部を利用する)による下
部サイドモールド229の心合わせ下で、直ちに割りモ
ールドを稼働させることができる。
【0135】割りモールドの解体は、組立プロセスの逆
のプロセスを辿らせれば良い。この実施形態その二の割
りモールドも、旋回手段260、旋回テーブル261、
固定テーブル262、突起部材263及び鋼玉264な
どを付帯部品として備える。なお、説明を省略した部分
は、実施の形態その一と同じである。
【0136】ロックピン202と、他方のロック用部材
を兼ねるセグメント203との相対移動手段は、ロック
係合及びロック解除の双方に関し、コンテナリング23
6と、主としての旋回テーブル261及び突起部材26
3とである。
【0137】実施形態その二の割りモールドは、実施形
態その一との対比で、各金型エレメント201を各セグ
メント203に向け、位置合わせの上で移動させるプロ
セスを有する点で相違を有するが、この相違を除く他は
同じ効果を奏する。しかし、説明を省略した移動補助手
段及び位置出し手段とを用いることで、各金型エレメン
ト201の矢印X方向移動と、各セグメント203に対
する位置合わせとは容易であり、時間を浪費することは
ない。
【0138】最後に、この発明のタイヤの加硫成型用割
りモールドの実施の形態その三を、図38〜図43に基
づき説明する。なお、重複の煩雑さを避けるため、主と
して、図1〜図37に示す割りモールドと異なる部分に
ついてのみ説明を加える。その他は先の部品と同一であ
る。図38は、1個の金型エレメントの平面図であり、
図39は、図38に示すIII − III線に沿う金型エレメ
ントの側面図であり、図40は、1個のセグメントの平
面図であり、図41は、図40に示すIV−IV線に沿うセ
グメントの側面図であり、図42は、図40に示すV −
V 線に沿うセグメントの側面図であり、図43は、組立
完了割りモールドの左半断面図である。
【0139】図38、39において、9個で一組の環状
体を形成する金型エレメント301は、放射方向外側に
両分割面301vからの一対の切込み部301Aを有す
る。切込み部301Aは放射方向外側に開き、切込み部
301Aの円周方向底面301Abは下面(平面)30
1aに対し垂直平面である。また、底面301Abは、
中心軸線Zを通る放射平面と一致する。
【0140】金型エレメント301は、各切込み部30
1A内に1個宛の一対のロックピン302を有する。ロ
ックピン302は、切込み部301Aの底面301Ab
から円周方向に突出する。ロックピン302は、胴体部
302aと頭部302bとを備え、これらは、好適に
は、底面301Abに垂直である。
【0141】ロックピン302の先端は、分割面301
vの延長面を超えず、切込み部301A内に収めるもの
とする。一対のロックピン302相互間及び9個の金型
エレメント301相互間で、底面301Abから頭部3
02bまでの高さHは全て同一乃至ほぼ同一である。ま
た、ロックピン302の中心軸線の高さhは、金型エレ
メント301相互間で揃える。図示例のロックピン30
2は片ねじボルトであるが、これに限定しない。
【0142】図40〜図42において、セグメント30
3は、両端面303vにそれぞれ1個宛の一対の旋回ア
ーム315を有する。旋回アーム315は、その放射方
向外側端部を端面303vに固着したピン320に旋回
自在に取付け、ピン320の中心軸線O上に旋回中心を
もつ。図41、42に示すように、旋回アーム315の
放射方向内側端部は、中心軸線O上に中心をもつ円弧Q
1 、Q2 (二点鎖線で示す)に沿って両端矢印方向に旋
回する。旋回アーム315の放射方向内側端部の下面
は、ロックピン302の胴体部302aの半径とほぼ同
じ半径rの曲面とするのが望ましい。
【0143】また、旋回アーム315の中央近傍位置
と、中心軸線Oより放射方向内側の端面303v位置と
を結ぶ線分上に引張コイルばね321を設ける。引張コ
イルばね321の端面303v上の作用点と、中心軸線
O上の円弧Q1 、Q2 の中心とを結ぶ直線の延長線Uよ
り、放射方向外側に旋回アーム315の外側旋回終点Q
1 を位置させる。外側旋回終点Q1 と内側旋回終点Q2
に旋回アーム315を止める必要があるときは、適宜、
ストッパ322を端面303vに設ける。
【0144】図43において、下部サイドモールド32
9と上部サイドモールド332との間に、環状に並べた
金型エレメント301に対し、コンテナリング336を
下降させ、各セグメント303を各金型エレメント30
1に接触させる。
【0145】この接触完了の後、外側旋回終点Q1 に位
置する旋回アーム315を内側旋回終点Q2 に向け矢印
方向に旋回させる。このとき、T字状押し込み部材など
適当な器具を用い、手作業で対向する2個の旋回アーム
315を延長線Uより内側に移動させる。そうすれば、
旋回アーム315は、引張コイルばね321の引張力に
より自動で旋回し、ロックピン302の胴体部302a
に接触係合する。そのため、旋回アーム315の先端部
分は厚さは、胴体部302aの高さHに僅かなクリアン
スをもつ寸法とする。
【0146】図43に示す状態で、各セグメント303
は、適当な相互間隔、例えば10〜20mmをもって位
置するので、上記の旋回作業を行うことができる。ま
た、この作業のため、コンテナリング336は、各セグ
メント303の相互間隔位置に合わせた窓336wを有
する。
【0147】旋回アーム315は、内側旋回終点Q2
てロックピン302の胴体部302aとロック係合し、
この時点で各金型エレメント301と各セグメント30
1とはロック連結する。そのため、旋回アーム315の
内側端部の下面の曲面位置は、セグメント303と金型
エレメント301との接触状態で、ロックピン302の
胴体部302a位置に合わせる。
【0148】この状態でトッププレート332を上部サ
イドモールド325に取付け、割りモールドの組立は完
了する。また、旋回アーム315をロック係合位置から
外側旋回終点Q1 位置まで旋回させることで、ロック連
結状態の各金型エレメント301と各セグメント303
とを分離させることができる。この旋回にも、例えばT
字状引っかけ部材などの器具を用い、手作業で、対向す
る2個の旋回アーム315を同時に旋回させる。よっ
て、実施形態その三の割りモールドは、必要に応じて、
内段取り、外段取りのいずれにも容易に適用可能であ
る。なお、説明を省略した部分は、実施の形態その一と
同じである。
【0149】この割りモールドのロック係合における、
ロックピン302と旋回アーム315との相対移動手段
は、窓336wを有するコンテナリング336と、旋回
アーム315を旋回させる器具(手業を含む)である。
このように、実施形態その三の割りモールドは、構成が
より簡単で、低コストで済む利点を有し、実施形態のそ
の一及びその二の割りモールドとほぼ同じ効果を奏す
る。
【0150】
【発明の効果】この発明の請求項1〜20に記載した発
明によれば、金型エレメントとセグメントとの間にロッ
ク機構を備え、トッププレートに対して上部サイドモー
ルドが心出し案内ピンを有することにより、(1)締結
結合に供するボルト本数を大幅に削減することができ、
(2)各部品相互間の心合わせ心出しが容易かつ適正に
実施することができ、(3)短時間での組立及び解体が
可能であり、(4)搬送移動の回数を大幅に削減するこ
とが可能となり、(5)タイヤの加硫成型サイズの切替
えを短時間で実現し得るなどタイヤの生産性向上に著し
く貢献することができ、そして、(6)高品質タイヤの
加硫成型が可能である、高生産性及び高精度のタイヤの
加硫成型用割りモールドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態その一の1個の金型エレメントの平
面図である。
【図2】 図1に示すII−II線に沿う金型エレメントの
断面図である。
【図3】 実施形態その一のロックピンの側面図であ
る。
【図4】 実施形態その一の1個のセグメントの平面図
である。
【図5】 図4に示すV − V線に沿うセグメントの側面
図である。
【図6】 実施形態その一の一方の懸け止め手段の側面
図である。
【図7】 図6に示す懸け止め手段の正面図である。
【図8】 実施形態その一の他方の懸け止め手段の側面
図である。
【図9】 図8に示す懸け止め手段の正面図である。
【図10】 図6に示す懸け止め手段とセグメントとの
側面図である。
【図11】 ロックピンと懸け止め手段とのロック係合
状態を示す一部断面の平面図である。
【図12】 実施形態その一の割りモールドの要部左半
断面図である。
【図13】 実施形態その一のスペーサーリングの平面
図である。
【図14】 図13のXII −XII 線に沿うスペーサーリ
ングの側面図である。
【図15】 実施形態その一の保持手段の平面図であ
る。
【図16】 図15に示すXVI − XVI線に沿う保持手段
の断面図である。
【図17】 図15に示す保持手段を装着したスペーサ
ーリングの断面図である。
【図18】 実施形態その一の割りモールド組立用のテ
ーブル及び部品の左半断面図である。
【図19】 実施形態その一の金型エレメントと上部下
部サイドモールドとの組立体の左半断面図である。
【図20】 コンテナリングに懸垂するセグメント及び
トッププレートと図19に示す組立体と合体直前の左半
断面図である。
【図21】 実施形態その一の組立完了割りモールドの
左半断面図である。
【図22】 実施形態その一の割りモールド組立体の解
体用テーブル及び部品の左半断面図である。
【図23】 実施形態その一のロック解除用突起部材の
平面図である。
【図24】 図23に示すXXIV−XXIV線に沿う突起部材
の断面図である。
【図25】 図22に示すテーブル及び解体用部品上に
実施形態その一の割りモールド組立体を載置した状態の
左半断面図である。
【図26】 実施形態その一のセグメント及び懸け止め
手段と図25に示す解体用部品の側面図である。
【図27】 図26に示すXXVII − XXVII 線に沿い矢
印方向に見た2個のセグメント及び2個の懸け止め手段
と解体用部品との要部平面図である。
【図28】 実施形態その二の1個の金型エレメントの
平面図である。
【図29】 図28に示すII−II線に沿う金型エレメン
トの平面図である。
【図30】 実施形態その二の1個のセグメントの平面
図である。
【図31】 図30に示すIV−IV線に沿うセグメントの
側面図である。
【図32】 図30に示すV − V線に沿うセグメントの
側面図である。
【図33】 実施形態その二のストッパの側面図であ
る。
【図34】 図33に示すストッパを装着したセグメン
トの側面図である。
【図35】 実施形態その二の金型エレメントとセグメ
ントとの接触状態を示す要部側面図である。
【図36】 図35に至る過程を説明する平面図であ
る。
【図37】 実施形態その二のロック連結状態における
金型エレメントとセグメントとの一部断面を含む平面図
である。
【図38】 実施形態その三の1個の金型エレメントの
平面図である。
【図39】 図38に示すIII − III線に沿う金型エレ
メントの側面図である。
【図40】 実施形態その三の1個のセグメントの平面
図である。
【図41】 図40に示すIV−IV線に沿うセグメントの
側面図である。
【図42】 図40に示すV − V線に沿うセグメントの
側面図である。
【図43】 実施形態その三の組立完了割りモールドの
左半断面図である。
【図44】 従来の割りモールドの組立順序を説明する
左半断面図である。
【図45】 図28に示す従来の割りモールドの組立順
序に続く組立順序を説明する左半断面図である。
【図46】 図29に示す従来の割りモールドの組立順
序に続く組立順序を説明する左半断面図である。
【符号の説明】
101、201、301 金型エレメント 101a、201a、301a 金型エレメントの下面 101b、201b、301b 金型エレメントの下部
内周面 101c、201c、301c 金型エレメントの上面 101d、201d、301d 金型エレメントの上部
内周面 101v、201v、301v 金型エレメントの分割
面 101OS、201OS、301OS 金型エレメントの外周
面 102、202、302 ロックピン 102a、202a、302a ロックピンの胴体部 102b、202b、302b ロックピンの頭部 102c ロックピンのベース 102d ロックピンのねじ部 102e ロックピンの基部 102RL、202RL ロックピンの放射方向中心軸線 103、203、303 セグメント 103v、203v、303v セグメントの端面 103a、203a、303a セグメントの底面 103IS、203IS、103IS セグメントの内周面 103OS、103OS、103OS セグメントのテーパ背
面 104 貫通穴 104RL 貫通穴の中心軸線 105 第二の空間 106、206 ねじ穴 107、207 支持部材 108 切り込み部 109、209 ピン穴 115 懸け止め手段 116 上下移動部材 117 アーム 117e アーム下縁面 118 切り欠き部 119、219 縦長案内穴 119z、219z 座ぐり部 120、220 案内ピン 121、221 圧縮コイルばね 122、222、320 ピン 123、223 ピン案内穴 125、325 上部サイドモールド 126 案内ピン 127、327 テーブル 128、328 レジスタ 129、329 下部サイドモールド 130 スペーサーリング 130a スペーサーリング凹部 131 保持手段 131a 保持手段の突出部 131b 保持手段のブロック部 132、332 トッププレート 133、 トッププレートの穴 134 プレートリング 135、335 摺動用プレート 136、236、336 コンテナリング 137 案内ブロック 138 摺動リング 139、339 締結ボルト 140、141、142、145、340、345 搬
送具 143、343 搬送用部品 144、344 ロッド 147、263 突起部材 147−1 突起部材ベース 147−2 突起部材支持部 148 スプリングピン 204−1、205−1 第一の空間 204−2、205−2 第二の空間 204RL、205RL 中心軸線 216、322 ストッパ 217 切欠き窓 260 旋回手段 261 旋回テーブル 262 固定テーブル 301A 切込み部 301Ab 切込み部底面 315 旋回アーム 321 引張コイルばね 336w コンテナリングの窓 Z 環状金型エレメントの中心軸線 Sb 締め付けバンド

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤのトレッド部外輪郭形状を形成す
    る、円周方向に分割面をもつ多数個の金型エレメント
    と、該金型エレメントそれぞれに外側から着脱自在とし
    て連結する多数個のセグメントと、該セグメントの背面
    側テーパ部と摺動係合するコンテナリングとを有するタ
    イヤの加硫成型用割りモールドにおいて、 各金型エレメントは一方のロック用部材を有し、各セグ
    メントは、各金型エレメントの一方のロック用部材とロ
    ック係合する他方のロック用部材を有し、 これら両ロック用部材を相対移動させる手段を備え、 該手段の適用により、両ロック用部材は、相互にロック
    係合して各金型エレメントを各セグメントに連結し、か
    つ、相互にロック解除して各金型エレメントを各セグメ
    ントから切り離す機構を有することを特徴とするタイヤ
    の加硫成型用割りモールド。
  2. 【請求項2】 一方のロック用部材として、各金型エレ
    メントは、分割面近傍位置にて金型エレメントから外方
    に向け延びる一対のロックピンを備え、該ロックピン
    は、金型エレメント側の胴体部と、該胴体部より太径の
    先端側頭部とを有する請求項1に記載した割りモール
    ド。
  3. 【請求項3】 一方のロック用部材として、各金型エレ
    メントは、その外周面から放射方向外側に向け延びる一
    対のロックピンを有する請求項1又は2に記載した割り
    モールド。
  4. 【請求項4】 各金型エレメントは、放射方向外側に両
    分割面からの一対の切り込み部を有し、各金型エレメン
    トは、一方のロック用部材として、各切り込み部内で金
    型エレメント円周方向に突出する一対のロックピンを備
    える請求項1又は2に記載した割りモールド。
  5. 【請求項5】 一方のロック用部材としてのロックピン
    は、その頭部から先細り状に延びる案内部を有する請求
    項1〜3のいずれか一項に記載した割りモールド。
  6. 【請求項6】 他方のロック用部材として、各セグメン
    トは、その各円周方向端面を挟む両側に一対の懸け止め
    手段を有し、該懸け止め手段は、金型エレメントの各ロ
    ックピンとロック係合する構成を有する請求項1〜5の
    いずれか一項に記載した割りモールド。
  7. 【請求項7】 セグメントの各懸け止め手段は、セグメ
    ントの周方向両端面に沿って上下に移動する上下移動部
    材と、該部材から延びるアームとを有し、該アームは、
    セグメントに形成した第一の空間に収容する、金型エレ
    メントのロックピン胴体部に対し、セグメントに形成し
    た第二の空間内にてロック係合する請求項6に記載した
    割りモールド。
  8. 【請求項8】 セグメントの各円周方向端面部分及び懸
    け止め手段の上下移動部材のいずれか一方は、上下2箇
    所の縦長案内穴を有し、該縦長案内穴と摺動係合して、
    上下移動部材の移動を案内する案内ピンを有する請求項
    7に記載した割りモールド。
  9. 【請求項9】 懸け止め手段のアームは、ロックピンの
    胴体部とロック係合する切欠き部を有する請求項7又は
    8に記載した割りモールド。
  10. 【請求項10】 懸け止め手段の上下移動部材はプレー
    ト部材からなり、懸け止め手段のアームはプレート部材
    及び棒状部材のいずれか一方からなり、アームは上下移
    動部材に対し垂直方向に延びる請求項7〜9のいずれか
    一項に記載した割りモールド。
  11. 【請求項11】 懸け止め手段の上下移動部材の上面と
    当接する圧縮弾性体手段及び上下移動部材の下面に連結
    した引張弾性体手段の少なくともいずれか一方の手段を
    備える請求項7〜10のいずれか一項に記載した割りモ
    ールド。
  12. 【請求項12】 各セグメントは、円周方向端面位置及
    び該端面の円周方向内方位置に、一対のロックピンの放
    射方向進入を許容する一対の第一の空間と、該第一の空
    間に円周方向で連通し、ロックピンをその外側形状に合
    わせて収容する一対の第二の空間とを備え、これら空間
    を備える各セグメント自体が他方のロック用部材を兼用
    して成る請求項1〜3のいずれか一項に記載した割りモ
    ールド。
  13. 【請求項13】各セグメントは、第一の空間が開口する
    円周方向端面に沿って上下移動する上下移動部材をスト
    ッパとして備え、該ストッパは、その移動最上位置に、
    ロックピンの放射方向進入を許容する切欠き部を有する
    請求項12に記載した割りモールド。
  14. 【請求項14】 各セグメントのストッパ上面と当接す
    る圧縮弾性体手段及びストッパ下面に連結した引張弾性
    体手段の少なくともいずれか一方の手段を備える請求項
    13に記載した割りモールド。
  15. 【請求項15】 各セグメントは、懸け止め手段とし
    て、セグメントの円周方向両端面に旋回中心をもつ一対
    の旋回アームを有し、該旋回アームの先端部がロックピ
    ンの胴体部とロック係合する請求項6に記載した割りモ
    ールド。
  16. 【請求項16】 旋回アームは、旋回中心とロック係合
    部との間に引張弾性手段を備える請求項15に記載した
    割りモールド。
  17. 【請求項17】 環状に組立てた多数個の金型エレメン
    トの上部内周面と嵌り合う中空円板状の上部サイドモー
    ルドを有し、上部サイドモールドは、その上面から上方
    へ向け垂直に延びる複数本の先端部先細りの心出し案内
    ピンと、上面に開口する複数個のねじ穴とを備える請求
    項1〜16のいずれか一項に記載した割りモールド。
  18. 【請求項18】 上部サイドモールドの複数本の心出し
    案内ピンそれぞれと互いに嵌り合う複数個の穴と、上部
    サイドモールドの複数個のねじ穴に係合させる雄ねじを
    収容する複数箇所の穴とを備えるトッププレートを有す
    る請求項17に記載した割りモールド。
  19. 【請求項19】 環状に組立てた多数個の金型エレメン
    トの下部内周面と嵌り合う中空円板状の下部サイドモー
    ルドを有し、該下部サイドモールドを載置する、水平表
    面をもつテーブルと、該テーブル上に固定し、下部サイ
    ドモールドの内周面と接触する心出レジスタとを付帯部
    品として有する請求項1〜18のいずれか一項に記載し
    た割りモールド。
  20. 【請求項20】 コンテナリングと、上下移動部材を上
    方に押し上げる突起部材と、環状配置の金型エレメント
    を載せる旋回テーブルとの少なくとも一つを、両ロック
    用部材の相対移動手段として有し、この手段の適用によ
    り、各金型エレメントと各セグメントとを対としてロッ
    ク連結可能とし、かつ、各金型エレメントと各セグメン
    トとを相互にロック解除可能とする請求項1〜16のい
    ずれか一項に記載した割りモールド。
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