JPH11246643A - ノボラック型フェノール樹脂の製造方法 - Google Patents

ノボラック型フェノール樹脂の製造方法

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JPH11246643A
JPH11246643A JP5326598A JP5326598A JPH11246643A JP H11246643 A JPH11246643 A JP H11246643A JP 5326598 A JP5326598 A JP 5326598A JP 5326598 A JP5326598 A JP 5326598A JP H11246643 A JPH11246643 A JP H11246643A
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靖 有田
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治 大西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の方法では得られなかった高分子量、低
モノマ−、低2核体のノボラック型フェノール樹脂を得
ること。 【解決手段】 フェノール類とアルデヒド類を酸性触媒
の存在下反応(一次反応)した後、1核体(モノマ−)
と2核体を除去することによりモノマ−と2核体の合計
含有量が3%以下で重量平均分子量が1000−350
0となるように低分子量ノボラック型フェノール樹脂を
合成した後、ノボラック型フェノール樹脂を溶解しうる
反応溶媒の存在下、アルデヒド類を加えてさらに反応
(二次反応)させて、モノマ−と2核体の合計含有量が
3%以下で重量平均分子量が3500〜50000のノ
ボラック型フェノール樹脂を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モノマ−と2核体
の含有量が少なく、高分子量のノボラック型フェノール
樹脂及び製造方法に関するものである。本発明により得
られたノボラック型フェノール樹脂は、エレクトロニク
ス用、自動車関連用、鉄鋼用などに使用され、さらに詳
しくは、半導体やLCDなどを製造する際、リソグラフ
ィ−に使用されるフォトレジスト用として、耐熱性、残
膜率、感度が良好なことに加え、フォトレジスト使用時
の製造設備を汚染する昇華物を大きく低減することを可
能にするものである。
【0002】
【従来の技術】ノボラック型フェノール樹脂は、一般的
に反応釜にフェノール類、アルデヒド類を酸性触媒存在
下で反応させ、常圧下および減圧下で脱水、脱モノマ−
をすることにより得られる。しかしながら、モノマ−は
1%以下まで除去できるものの通常2核体は3%よりは
るかに多く残存してしまう。
【0003】通常ノボラック型フェノール樹脂中の2核
体を低減させるために、特開昭62−252412号公
報、特開昭62−267313号公報、特開昭62−2
67314号公報、特開昭62−275120号公報、
特開昭62−275120号公報、特開昭62−275
121号公報、特開昭62−277418号公報、特開
昭62−277419号公報、特開平7−110576
号公報に示されるように、フェノール類とアルデヒド類
を酸性触媒存在下で反応させた後、不活性ガスや水蒸気
を吹き込み処理することにより2核体成分を除去する方
法が提案された。しかしながら、2核体を低減させたノ
ボラック型フェノール樹脂は、溶融粘度が非常に高くな
るのに加えて軟化点も非常に高くなることから、このよ
うな方法により得られるノボラック型フェノール樹脂
は、重量平均分子量が3500程度までと限界があり、
モノマ−や2核体を多く含むノボラック型フェノール樹
脂のように高分子量のノボラック型フェノール樹脂を得
ることができない。
【0004】一般にポジ型フォトレジストはナフトキノ
ンジアジド化合物等のキノンジアジド基を有する感光剤
とアルカリ可溶性樹脂が用いられる。アルカリ可溶性樹
脂として代表的なものとしてノボラック型フェノール樹
脂がある。このような組成からなるポジ型フォトレジス
トはアルカリ溶液による現像によって高い解像力を示
し、IC、LSI等の半導体製造、LCDなどの回路基
材の製造に利用されている。またノボラック型フェノー
ル樹脂は露光後のプラズマドライエッチングに対し、芳
香環を多く持つ構造に起因する高い耐熱性も有してお
り、これまでノボラック型フェノール樹脂とナフトキノ
ンジアジド系感光剤とを含有する数多くのポジ型フォト
レジストが開発、実用化され、大きな成果を挙げてきて
いる。
【0005】このような用途のうちLCDなどの回路基
材の製造において、モノマ−及び2核体を多く含む一般
的なノボラック型フェノール樹脂を用いたフォトレジス
トを使用すると、生産工程のプリベ−ク時及びエッチン
グ時にフォトレジスト中に含まれるモノマ−及び2核体
が昇華し、生産設備に付着する。付着物は、製造中のL
CD基板上に落下して不良品を発生させるため、生産歩
留まりを低下させる大きな原因となっている。今後はノ
−トパソコンの画面などからテレビ画面へというトレン
ドから、LCD基板の大画面化(大面積化)がさらに進
むと予測されるため、昇華物発生の少ないフォトレジス
トの開発が急務となっている。そこで、使用されるノボ
ラック型フェノール樹脂に対しても昇華物の原因となっ
ているモノマ−、2核体を低減する要求が非常に高くな
っている。
【0006】前述した従来開発された低モノマ−、低2
核体ノボラック型フェノール樹脂は、このような要求に
対して適するものと思われ検討がなされたが、重量平均
分子量で3500程度以上には大きくすることができな
いことから、フォトレジストとしての耐熱性、感度など
の特性を十分に満足するものが得られなかった。特に、
耐熱性ではLCD基板の大画面化によりプリベ−ク温度
をより高くする傾向にあることと、プラズマエッチング
時の照射エネルギ−レベルも高くなってきていることよ
り、今まで以上の耐熱性が必要となってきている。この
ような状況から、フォトレジストの要求特性を満足する
ために、使用されるノボラック樹脂に対して、より高分
子量でかつ低モノマ−、低2核体のノボラック型フェノ
ール樹脂の開発が強く求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の要望
を応えるべく、従来にはないレベルの高分子量で低モノ
マ−、低2核体ノボラック型フェノール樹脂及び製造方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、 フェノール
類とアルデヒド類を酸性触媒の存在下反応(一次反応)
した後、1核体(モノマ−)と2核体を除去することに
よりモノマ−と2核体の合計含有量が3%以下で重量平
均分子量が1000−3500となるように低分子量ノ
ボラック型フェノール樹脂を合成した後、ノボラック型
フェノール樹脂を溶解しうる反応溶媒の存在下、アルデ
ヒド類を加えてさらに反応(二次反応)させることを特
徴とするモノマ−と2核体の合計含有量が3%以下で重
量平均分子量が3500〜50000のノボラック型フ
ェノール樹脂の製造方法に関するものである。以下に本
発明について詳細に説明する。
【0009】本発明におけるモノマ−及び2核体の含有
量は、ゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ−(GP
C測定)により得られた面積%であり、重量平均分子量
は、ポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をも
とに計算されたものである。GPC測定はテトラヒドロ
フランを溶出溶媒として使用し、流量1.0ml/分、
カラム温度40℃の条件で実施した。本体:TOSOH
製HLC−8020、検出器:波長280nmにセット
したTOSOH製UV−8011、分析用カラム:昭和
電工製SHODEX KF−802 1本、KF−80
3 1本、KF−805 1本、を使用した。
【0010】本発明に使用される原料について説明す
る。フェノール類は、フェノール、o−クレゾール、m
−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノー
ル、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、
2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5
−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシ
レノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメ
チルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、
カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、α−ナ
フトール、β−ナフトール、バニリン、フロログルシノ
ール、ピロガロールなどがあげられ、限定されることは
なく単独及び混合して使用することができる。実用上特
に有効なフェノール類としては、クレゾール類、キシレ
ノール類があげられる。
【0011】アルデヒド類は、ホルムアルデヒド(ホル
マリン)、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルア
ルデヒド、イソバレルアルデヒド、ヘキシルアルデヒ
ド、オクチルアルデヒド、サリチルアルデヒド、パラヒ
ドロキシベンズアルデヒド、ベンズアルデヒド、グリオ
キザール、グリオキシル酸、クロトンアルデヒド、グル
タルアルデヒドなどがあげられ、限定されることはなく
単独及び混合して使用することができる。実用上特に有
効なアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド(ホルマ
リン)、パラホルムアルデヒドがあげられる。
【0012】酸性触媒は、塩酸、硫酸、燐酸などの無機
酸類、蓚酸、酢酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸
などの有機酸類があげられ、限定されることなく単独及
び混合して使用することができる。
【0013】ノボラック型フェノール樹脂を溶解しうる
溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、などのアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、メチル
イソブチルケトン、などのケトン類、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロ
ソルブアセテ−トなどのセロソルブ類及びセルソルブ類
のエステル、メチルカルビトール、エチルカルビトー
ル、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテ−
トなどのカルビトール類及びカルビトール類のエステ
ル、プロピレングリコールモノメチルエ−テル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコール
モノメチルエ−テルアセテ−トなどのエステル類などが
あげられ、限定されることなく単独及び混合して使用す
ることができる。実用上特にフォトレジスト用に一般的
に使用されている乳酸エチル、プロピレングリコールモ
ノメチルエ−テルアセテ−トなどが有効である。
【0014】それでは、本発明を反応手順に沿って説明
する。1次反応は、図1に示すような反応釜1、攪拌機
2、温度計3、熱交換機4、場合によってアルデヒド類
タンク5のついた反応装置にフェノール類及びアルデヒ
ド類、酸性触媒を入れて反応する場合とフェノール類と
酸性触媒を入れた後に、アルデヒド類を添加しながら反
応させる場合のどちらの方法でもよく、安定的に製造可
能なレベルに十分反応させておく。また必要によって反
応溶媒を使用することもできる。反応終了後、常圧下及
び減圧下で内温130−230℃まで上昇させて脱水、
脱モノマ−をおこないモノマ−、2核体成分が残留した
低分子量ノボラック型フェノール樹脂を得る。
【0015】続いて得られた低分子量ノボラック中に残
留したモノマ−、2核体を除去する工程に移る。モノマ
−、2核体を除去する方法としては、水蒸気蒸留法、不
活性ガス吹き込み法、分別沈殿法などを用いることがで
きる。なかでも水蒸気蒸留法が非常に有効で、その方法
には、反応装置に直接水蒸気を吹き込みながら蒸留する
通常の方法、と反応装置11に供給ポンプ12、水蒸気
供給口13、図3のような羽根15を管内に有する配管
14を図2のように接続したものを使用し、溶融したノ
ボラック型フェノール樹脂液を供給ポンプ12により定
量圧送し、水蒸気供給口13より水蒸気を供給し、配管
14中で水蒸気と溶融したノボラック型フェノール樹脂
を混合して反応装置11へ循環することによりモノマ
−、2核体を除去する方法がある。水蒸気蒸留における
操作は、減圧下で行うのが効果的である。特に減圧度は
限定されないが、実用上200〜0.1Torrの範囲
で実施される。これら方法によりモノマ−、2核体を除
去することにより、低分子量、低モノマ−、低2核体ノ
ボラック型フェノール樹脂を得る。
【0016】モノマ−、2核体除去操作後のモノマ−、
2核体の含有量は、3%以下であり、好ましくは2%以
下である。3%を越えて残留した場合、最終製品におい
ても3%以上のモノマ−、2核体が残留する。それを使
用してフォトレジストを調整して使用した場合、昇華物
が多くなってしまうため設備汚染の低減効果が得られな
い。また、重量平均分子量は、1000〜3500であ
り、好ましくは1500〜3000である。1000よ
り低い場合は、ノボラック型フェノール樹脂の歩留まり
が悪くて経済的に好ましくなく、3500より多い場合
は、軟化点が非常に高くなるため、高温での溶融が必要
であったり、反応溶媒に溶かしにくくなったり、極度に
大きくなった場合は溶融不可能になることもある。
【0017】重量平均分子量をコントロールする方法と
しては、アルデヒド類とフェノール類の仕込みモル比及
びモノマ−、2核体除去後の高温処理により行うことが
できる。仕込みモル比は、フェノール類、アルデヒド類
の種類によって異なるが、アルデヒド類/フェノール類
=0.3〜0.8であり、好ましくは0.4〜0.7で
ある。高温処理による場合の処理温度は、180〜28
0℃であり、好ましくは200〜250℃である。18
0℃より低い場合は、重量平均分子量が大きくならず、
280℃を越えると変化が激しすぎコントロールが難し
くなる。
【0018】得られた溶融状態の低分子量、低モノマ
−、低2核体ノボラック型フェノール樹脂にノボラック
型フェノール樹脂を溶解しうる溶媒を徐々に添加して溶
液化し、アルデヒド類及び必要によって酸性触媒を添加
し、2次反応をおこなう。溶媒の添加量は、溶融状態の
低分子量、低モノマ−、低2核体ノボラック型フェノー
ル樹脂の分子量や粘度及び溶液化したときの粘度により
適宜調整することが可能であり、限定されるものではな
い。2次反応の反応温度は、50〜150℃が良いが、
特にコントロールしやすい温度は、80〜120℃であ
る。反応時間は特に限定されることはなく、経済的観点
から1〜10時間程度が適当である。また、場合によっ
て2次反応時間中にGPC測定を実施することにより、
分子量コントロールしながら反応時間を設定することも
可能である。添加するアルデヒド類の量は、目的の重量
平均分子量により異なり限定されないが、初期のフェノ
ール類に対するモル比が、0.001−0.3の範囲が
最も好適に最終重量平均分子量を、3500〜5000
0にコントロールする事が可能である。得られたノボラ
ック型フェノール樹脂の重量平均分子量は、3500−
50000であり、特に好ましくは3500−2000
0である。3500より小さい場合は、耐熱性におと
り、50000より大きい場合は、感度が低下しすぎて
実用上使用不可能であると同時に溶液化したときの粘度
が高くなりすぎ、操作性を極度に悪化させる。
【0019】
【実施例】以下本発明を実施例により詳細に説明する。
ここに記載されている「部」及び「%」はすべて「重量
部」及び「重量%」を示し、本発明はこれら実施例によ
り何ら制約されるものではない。
【0020】《実施例1》図2に示すような反応釜1、
攪拌機2、温度計3、熱交換機4及びアルデヒド類タン
ク5のついた反応装置にメタクレゾール400部、パラ
クレゾール600部、37%ホルマリン412.9部
(仕込みモル比0.55)、蓚酸5部を仕込み、98〜
102℃で6時間還流反応を行った後、常圧下で脱水し
て内温150℃まで上昇させ、次いで80Torr減圧
下で脱水・脱モノマ−を内温165℃になるまで行っ
た。図2のようにセットした反応装置で内温を220〜
230℃に保ちながら、水蒸気蒸留を6時間行い、モノ
マー、2核体を除去した(1次反応)。1次反応終了時
のノボラック型フェノール樹脂の重量平均分子量290
0、モノマ−0.0%、2核体1.0%であった。つづい
て、プロピレングリコールモノメチルエ−テルアセテ−
トを280部添加し、100℃まで自然冷却しながら溶
液化し、蓚酸1.0部、37%ホルマリン9.3部を加
え98〜102℃にて2次反応を3時間行った。その後
80Torrの減圧下、脱水・脱溶剤を行い内温が12
0℃に到達したところでプロピレングリコールモノメチ
ルエ−テルアセテ−トを450部添加、混合し、重量平
均分子量5900、モノマ−0.0%、2核体1.4%、
不揮発分53%のノボラック型フェノール樹脂を得た。
【0021】《実施例2》2次反応における37%ホル
マリンを15部、2次反応時間を6時間とした以外は実
施例1と同様に実施し、重量平均分子量31000、モ
ノマ− 0.0%、2核体1.9%、不揮発分55%のノ
ボラック型フェノール樹脂を得た。
【0022】《実施例3》m−クレゾール600部、p
−クレゾール400部、37%ホルマリン488.0部
(仕込みモル比0.65)とした以外は実施例1と同様
に実施した。1次反応終了時のノボラック型フェノール
樹脂は、重量平均分子量3400、モノマ−0.0%、
2核体2.0%であり、最終的に得られた樹脂は、重量
平均分子量15000、モノマ−0.0%、2核体2.3
%、不揮発分55%のノボラック型フェノール樹脂を得
た。
【0023】《実施例4》m−クレゾール800部、
3,5−キシレノール200部、37%ホルマリン44
0.1部(仕込みモル比0.60)で2次反応時の37
%ホルマリンの添加量を15部とした以外は実施例1と
同様に実施した。1次反応終了時のノボラック型フェノ
ール樹脂は、重量平均分子量2000、モノマ−0.0
%、2核体2.0%であり、最終的に得られた樹脂は、
重量平均分子量12000、モノマ−0.0%、2核体
2.1%、不揮発分50%のノボラック型フェノール樹
脂を得た。
【0024】《実施例5》実施例1と同様の反応装置に
メタクレゾール400部、パラクレゾール600部、2
25.2部、プロピルアルデヒド107.4部(仕込み
モル比0.50)、パラトルエンスルホン酸10部を仕
込み、98〜102℃で6時間還流反応を行った後、中
和・水洗、常圧下で脱水して内温150℃まで上昇さ
せ、次いで80Torr減圧下で脱水・脱モノマ−を内
温165℃になるまで行った。図2のようにセットした
反応装置で内温を220〜230℃に保ちながら、水蒸
気蒸留を6時間行い、モノマー、2核体を除去した(1
次反応)。1次反応終了時のノボラック型フェノール樹
脂は、重量平均分子量1500、モノマ−は 0.0%、
ダイマ−は 1.5%であった。つづいて、乳酸エチルを
350部添加し、100℃まで自然冷却しながら溶液化
し、蓚酸1.0部、37%ホルマリン25部を加え98
〜102℃にて2次反応を3時間行った。その後80T
orrの減圧下、脱水・脱溶剤を行い内温が120℃に
到達したところで乳酸エチルを550部添加、混合し、
重量平均分子量8000、モノマ−0.0%、2核体1.
9%、不揮発分48%のノボラック型フェノール樹脂を
得た。
【0025】《比較例1》実施例1と同様の反応装置に
メタクレゾール400部、パラクレゾール600部、3
7%ホルマリン412.9部(仕込みモル比0.55)、
蓚酸2部を仕込み、98〜102℃で4時間還流反応を
行った後、常圧下で脱水を行い内温140℃まで上昇さ
せ、次いで80Torr減圧下で脱水、脱モノマ−を内
温165℃になるまで行った。次いで内温を220〜2
30℃に保ち、水蒸気蒸留を6時間行い、脱モノマ−、
2核体を除去し固形物としてノボラック型フェノール樹
脂を得た。得られたものの重量平均分子量は2200、
モノマ−0.0%、2核体1.9%であった。
【0026】《比較例2》実施例1と同様の反応装置に
メタクレゾール400部、パラクレゾール600部、3
7%ホルマリン563.1部(仕込みモル比0.75)、
蓚酸7部を仕込み、96〜100℃で5時間還流反応を
行った後、常圧下で脱水を行い、内温150℃まで上昇
させ、次いで80Torrの減圧下で脱水、脱モノマ−
を内温220℃になるまで行った。重量平均分子量83
00、モノマ−1.8%、2核体9.5%のノボラック
型フェノール樹脂を得た。
【0027】《評価方法》 1.昇華物量の評価方法 得られたノボラック型フェノール樹脂を不揮発分が25
%となるようにプロピレングリコールモノメチルエ−テ
ルアセテ−トで希釈し、スピンコ−タ−を使用してノボ
ラック型フェノール樹脂の膜厚が10000±500オ
ングストロ−ムとなるように3インチのシリコンウエハ
上に塗布した。その後、180℃のホットプレ−ト上に
シリコンウエハをのせ、その上からガラス製シャ−レを
かぶせ2分間加熱処理した。この操作を同じガラス製シ
ャ−レを使用して同一サンプルにつき10枚実施し、ガ
ラス製シャ−レの重量増加量により評価した。
【0028】2.耐熱性の評価方法 ノボラック型フェノール樹脂100部とナフトキノン
1,2−ジアジド−5−スルホン酸の2,3,4−トリ
ヒドロキシベンゾフェノンエステル30部とをプロピレ
ングリコールモノメチルエ−テルアセテ−トに溶解し、
レジスト溶液を調合した。これらを0.2ミクロンメン
ブレンフィルタ−で濾過し、レジスト液とした。これを
常法によって塗布し、110℃で90秒間ホットプレ−
ト上で乾燥させた。その後縮小投影露光装置を用い、テ
ストチャ−トマスクを介して露光し、現像液(2.38
%テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液)
を用い、50秒間現像した。
【0029】得られたシリコンウエハ−を温度を変えた
ホットプレ−ト上で30分間放置し、シリコウエハ−上
のレジストパタ−ンの形状変化を走査型電子顕微鏡で観
察し、パタ−ン形状が崩れた温度で耐熱性を評価した。
【0030】 ─────────────────────────────── 種 類 重量平均分子量 モノマ− 2核体 昇華物 耐熱性 (%) (%) (注) (℃) ─────────────────────────────── 実施例1 5900 0.0 1.4 15 135 実施例2 31000 0.0 1.9 18 160 実施例3 15000 0.0 2.3 22 150 実施例4 12000 0.0 2.1 20 148 実施例5 8000 0.0 1.9 18 143 ──────────────────────────────── 比較例1 2200 0.0 1.9 20 110 比較例2 5900 1.8 9.3 100 130 ─────────────────────────────── (注)昇華物の数値は、比較例2を100として表示した。
【0031】
【発明の効果】本発明により、従来の方法では得られな
かった高分子量、低モノマ−、低2核体のノボラック型
フェノール樹脂を得ることができるようになった。本発
明により得られたノボラック型フェノール樹脂は、エレ
クトロニクス用、自動車関連用、鉄鋼用などに使用さ
れ、さらに詳しくは、半導体やLCDなどを製造する
際、リソグラフィ−に使用されるフォトレジスト用とし
て、耐熱性、残膜率、感度が良好なことに加え、フォト
レジスト使用時の製造設備を汚染する昇華物を大きく低
減することを可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ノボラック型フェノール樹脂の反応設備の概
略図
【図2】 羽根を有する配管を用いた反応設備の概略図
【図3】 羽根を有する配管の部分断面正面図
【符号の説明】
1 反応釜 2 攪拌機 3 温度計 4 熱交換機 5 アルデヒドタンク 11 反応設備 12 供給ポンプ 13 水蒸気供給口 14 配管 15 羽根

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール類とアルデヒド類を酸性触媒
    の存在下反応(1次反応)した後、1核体(モノマ−)
    と2核体を除去することによりモノマ−と2核体の合計
    含有量が3%以下で重量平均分子量が1000−350
    0となるように低分子量ノボラック型フェノール樹脂を
    合成した後、ノボラック型フェノール樹脂を溶解しうる
    溶媒の存在下、アルデヒド類を加えてさらに反応(2次
    反応)させることを特徴とするモノマ−と2核体の合計
    含有量が3%以下で重量平均分子量が3500〜500
    00のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 フェノール類の組成がm−クレゾール5
    −95重量%、p−クレゾール5−95重量%でアルデ
    ヒド類がホルムアルデヒドである請求項1記載のノボラ
    ック型フェノール樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 1次反応のアルデヒド類とフェノール類
    のモル比が0.3−0.8で、2次反応に添加するアル
    デヒド類と1次反応時のフェノール類のモル比が0.0
    01−0.3である請求項1記載のノボラック型フェノ
    ール樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 フェノール樹脂を溶解しうる溶媒がプロ
    ピレングリコールモノメチルエ−テルアセテ−ト,乳酸
    エチルである請求項1記載のノボラック型フェノール樹
    脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 2次反応終了後、ノボラック樹脂を溶解
    しうる溶媒をさらに添加し、液状とすることを特徴とす
    る請求項1記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方
    法。
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