JP2009075510A - フォトレジスト用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 分散度が比較的狭い低分子量ノボラック型フェノール樹脂を添加剤として用いることにより、フォトレジストの原価を低減し、経済性を向上させることができるフォトレジスト用フェノール樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 下記ノボラック型フェノール樹脂添加剤を添加することを特徴とするフォトレジスト組成物。
オルソクレゾールを必須成分として含有し、GPC測定により測定される分散度が1.5〜2.5の範囲内で、かつ重量平均分子量が500〜3000であることを特徴とするノボラック型フェノール樹脂をフォトレジスト用添加剤として用いることを特徴とするフォトレジスト組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フォトレジスト用樹脂組成物に関する。
一般にポジ型フォトレジストには、ナフトキノンジアジド化合物等のキノンジアジド基を有する感光剤とアルカリ可溶性樹脂(例えばノボラック型フェノ−ル樹脂)が用いられている。このような組成からなるポジ型フォトレジストは、露光後にアルカリ溶液による現像によって高い解像力を示し、IC、LSI等の半導体製造、LCDなどの表示画面機器の製造および印刷原版の製造などに利用されている。また、ノボラック型フェノ−ル樹脂はプラズマドライエッチングに対し、芳香環を多く持つ構造に起因する高い耐熱性も有しており、これまでノボラック型フェノ−ル樹脂とナフトキノンジアジド系感光剤とを含有する数多くのポジ型フォトレジストが開発、実用化され、大きな成果を挙げてきている。
一方、近年の半導体の高集積化は高まり、細線化するため様々な手法が試みられている。その一つとして添加剤を添加することにより、密着性の改良や、耐熱性、フォトレジストの改質等が行われている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、添加剤にはフェノール誘導体の有機化合物が主に好まれて使用されており、それを合成する際に、特殊なフェノール原料や触媒の使用、複雑な精製工程、洗浄工程を経るために経済的な負担が大きい。
特開平06−27655号公報
本発明の目的は、オルソクレゾールとパラクレゾールをモノマー成分とする、分散度が1.5〜2.5の範囲内のノボラック型フェノール樹脂を、解像度向上剤、密着性向上剤、フォトレジスト用改質剤等の添加剤として用いたフォトレジスト用樹脂組成物を提供することである。
このような目的は、下記の本発明(1)により達成される。
(1)
(A)o−クレゾールを原料に含まないノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、
(B)o−クレゾール10〜50重量%、p−クレゾール50〜90重量%からなるフェノ−ル類とホルムアルデヒドとを酸性触媒の存在下で反応させて得られる樹脂で、GPC測定により測定される分散度が1.5〜2.5の範囲内で、かつ重量平均分子量が500〜3000であるノボラック型フェノール樹脂からなる添加剤1〜10重量部、
(C)感光剤、及び
(D)溶剤、
を含有することを特徴とするフォトレジスト用樹脂組成物。
本発明によりフォトレジストの機能を向上させることができ、特に残膜性を改善することができる。
以下、本発明のフォトレジスト用樹脂組成物に用いる各成分について説明する。
本発明に用いる(A)o−クレゾールを原料に含まないノボラック型フェノール樹脂について説明する。
本発明に用いる(A)成分であるノボラック型フェノール樹脂に用いられるフェノール類としては、o−クレゾール以外であれば特に限定されないが、例えば、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール等のクレゾール類、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール類、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール等のエチルフェノール類、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール等のアルキルフェノール類のほか、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、ピロガロール、フロログルシン等の多価フェノール類、アルキルレゾルシン、アルキルカテコール、アルキルハイドロキノンなどのアルキル多価フェノール類(いずれのアルキル基も、炭素数は1〜4である)が挙げられる。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。
上記フェノール類の中でも、特に好ましくはm−クレゾール及びp−クレゾールであり、これらのフェノール類を用い、かつ、両者の配合比率を調節することで、フォトレジストとしての感度、耐熱性などの諸特性を調節することができる。
上記フェノール類としてm−クレゾール及びp−クレゾールを用いる場合、その比率は特に限定されないが、重量比(m−クレゾール/p−クレゾール)=9/1〜2/8とすることが好ましい。さらに好ましくは8/2〜4/6である。m−クレゾールの比率が上記下限値未満になると感度が低下する可能性があり、上記上限値を超えると耐熱性が低下する可能性がある。
本発明に用いる(A)成分に用いられるアルデヒド類としては、特に限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。これらの中でも、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドを用いることが特性上最も好ましい。
上記フェノール類(P)とアルデヒド類(F)との反応モル比(F/P)としては特に限定されないが、0.5〜1.0とすることが好ましい。これにより、フォトレジスト用に用いるのに好ましい分子量を有したフェノール樹脂を得ることができる。
反応モル比が上記上限値を超えると、フォトレジスト用として用いるには過剰に高分子量化したり、反応条件によってはゲル化したりすることがある。
次に、本発明に用いる(B)o−クレゾール10〜100重量%、p−クレゾール0〜90重量%からなるフェノ−ル類とホルムアルデヒドとを酸性触媒の存在下で反応させて得られる樹脂で、GPC測定により測定される分散度が1.5〜2.5の範囲内で、かつ重量平均分子量が500〜3000であるノボラック型フェノール樹脂について説明する。
本発明に用いる(B)成分の添加剤に用いるノボラック型フェノール樹脂は、o−クレゾールとp−クレゾールをモノマー成分とし、これらのフェノール類を用い、かつ、両者の配合比率を調節することで、フォトレジストとしての残膜、密着性、感度、耐熱性などの諸特性を調節することができる。
この場合、o−クレゾールとp−クレゾールとの比率は、重量比(o−クレゾール/p-クレゾール)=10/90〜50/50である。
(B)成分の添加剤に用いるノボラック型フェノール樹脂に使用されるアルデヒド類としてはホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドを用いることが特性上好ましい。
(B)成分の添加剤に用いるノボラック型フェノール樹脂において、未反応フェノール類の含有量としては特に限定されないが、3重量%以下、好ましくは2重量%以下まで除去したものであることが好ましい。
(B)成分の添加剤に用いるノボラック型フェノール樹脂の分子量は、GPC法により測定される重量平均分子量が500〜3000であり、さらに好ましくは1000〜2500である。(B)成分の添加剤に用いるノボラック型フェノール樹脂の分散度は1.5〜2.5であり、好ましくは、1.5〜2.0である。重量平均分子量が前記上限値を超えるとフォトレジストの粘度が上がるという問題があり、また前記下限値を下回ると低分子量成分の含有率が多くなり、耐熱特性が低下するという問題があり好ましくない。また、分散度が前記上限値を超えるとフォトレジストの粘度が上がるという問題があり、また前記下限値を下回ると低分子量成分の含有率が多くなり、耐熱特性が低下するという問題があり好ましくない。
ここで、未反応フェノール類の含有量は、JIS K 0114に準拠して、3,5−キシレノールを内部標準物質として内部標準法によって測定したものである。
また、重量平均分子量および分散度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC測定)により測定したものである。重量平均分子量、分散度は、ポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに計算する。GPC測定はテトラヒドロフランを溶出溶媒として使用し、流量1.0ml/分、カラム温度40℃の条件で実施する。
装置は、例えば
・本体:TOSOH社製HLC−8020
・検出器:波長280nmにセットしたTOSOH社製UV−8011
・分析用カラム:昭和電工社製・SHODEX KF−802 1本、KF−803 1本、KF−805 1本、を使用する。
本発明に用いる(B)成分のノボラック型フェノール樹脂からなる添加剤の配合量は、(A)成分のノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、1〜10重量部であり、(B)成分は添加剤として少量用いられるものである。
次に、本発明に用いる(C)感光剤について説明する。
本発明に用いる感光剤としては例えば、キノンジアジド基含有化合物を用いることができる。
キノンジアジド基含有化合物としては、例えば、(1)2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4'−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシ−2'−メチルベンゾフェノン、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3',4,4',6−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2',3,4,4'−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2',3,4,5−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3',4,4',5',6−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3',4,4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノンなどのポリヒドロキシベンゾフェノン類、
(2)ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2',4'−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2',3',4'−トリヒドロキシフェニル)プロパン、4,4'−{1−[4−〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕フェニル]エチリデン}ビスフェノール,3,3'−ジメチル−{1−[4−〔2−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕フェニル]エチリデン}ビスフェノールなどのビス[(ポリ)ヒドロキシフェニル]アルカン類、
(3)トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタンなどのトリス(ヒドロキシフェニル)メタン類又はそのメチル置換体、
(4)ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン,ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン,ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン,ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン,ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、 ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、 ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、 ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、 ビス(5−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタンなどの、ビス(シクロヘキシルヒドロキシフェニル)(ヒドロキシフェニル)メタン類又はそのメチル置換体などとナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸又はナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸、オルトアントラキノンジアジドスルホン酸などのキノンジアジド基含有スルホン酸との完全エステル化合物、部分エステル化合物、アミド化物又は部分アミド化物、などを挙げることができる。
ここで上記キノンジアジド基含有化合物成分としては、一種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。
本発明の樹脂組成物において、(C)感光剤の配合量としては特に限定されないが、(A)ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対し、通常5〜100重量部、好ましくは10〜50重量部の範囲で配合することができる。
(C)感光剤の配合量が上記下限値未満ではパターンに忠実な画像を得にくく、転写性が低下することがある。一方、上記上限値を超えると、フォトレジストとして感度の低下がみられることがある。
上記(D)溶剤について説明する。
本発明の樹脂組成物で用いられる溶剤としては例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトンなどのケトン類、ジオキサンのような環式エーテル類及び、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、オキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類を挙げることができる。これらは一種単独で用いてもよいし、また2種以上混合して用いてもよい。
上記溶剤の使用量は特に限定されないが、樹脂組成物中の固形分濃度を30〜65重量%とすることが好ましい。固形分濃度が上記下限値未満の場合は、組成物の流動性が低下するので取り扱いが難しくなる上、スピンコート法により均一なレジストフィルムが得られにくくなる。
なお、本発明の樹脂組成物には、以上説明した成分のほかにも、必要に応じて、充填材、顔料などのほか、界面活性剤、密着性向上剤、溶解促進剤などの種々のノボラック型フェノール樹脂以外の添加剤も併用して使用することができる。
本発明の樹脂組成物の調製方法としては特に限定されないが、樹脂組成物に充填材、顔料を添加しない場合には、上記(A)〜(D)の成分を通常の方法で混合・攪拌することにより調製することができる。
また、充填材、顔料を添加する場合には、ディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散装置を用いて分散、混合させることができる。また、必要に応じて、さらにメッシュフィルター、メンブレンフィルターなどを用いて樹脂組成物のろ過を行うこともできる。
このようにして得られた樹脂組成物に対して、マスクを介して露光を行うことで、露光部においては樹脂組成物に構造変化が生じてアルカリ現像液に対しての溶解性が促進される。一方、非露光部においてはアルカリ現像液に対する低い溶解性を保持している。こうして生じた溶解性の差により、レジスト機能を付与することができる。
本発明により合成された(B)成分の添加剤に用いるノボラック型フェノール樹脂は種々の用途に適用することができるが、例えば、フォトレジストの残膜性の向上や、密着性向上、改質などに適用することにより、解像度向上などの機能性付与や、安価な原料より合成された樹脂であるため、フォトレジストのコスト低減に寄与できることが期待される。
以下、本発明を実施例により説明する。しかし本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。また、実施例及び比較例に記載されている「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を示す。
1.添加剤用ノボラック型フェノール樹脂の合成
(1)実施例1
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた5Lの4口フラスコに、o−クレゾールとp−クレゾールとを、重量比(o−クレゾール:p−クレゾール)=50:50の割合で混合したフェノール類1000部に対し、37%ホルマリン水溶液676部(反応モル比 F1/P=0.9)、シュウ酸10部を仕込み、還流条件下で8時間反応を行った。
この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに、8.0kPaの減圧下で200℃まで昇温して減圧脱水を行い、重量平均分子量1300、分散度1.9、未反応フェノール類1.2%のノボラック型フェノール樹脂1050部を得た。
(2)実施例2
実施例1と同様の装置にo−クレゾールとp−クレゾールとを、重量比(o−クレゾール:p−クレゾール)=25:75の割合で混合したフェノール類1000部に対し、37%ホルマリン水溶液751部(反応モル比 F1/P=1.0)、シュウ酸10部を仕込み、還流条件下で8時間反応を行った。
この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに、8.0kPaの減圧下で200℃まで昇温して減圧脱水を行い、重量平均分子量1500、分散度2.0、未反応フェノール類1.3%のノボラック型フェノール樹脂1030部を得た。
(3)実施例3
実施例1と同様の装置にo−クレゾールとp−クレゾールとを、重量比(o−クレゾール:p−クレゾール)=10:90の割合で混合したフェノール類1000部に対し、37%ホルマリン水溶液751部(反応モル比 F1/P=1.0)、シュウ酸10部を仕込み、還流条件下で12時間反応を行った。
この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに、8.0kPaの減圧下で200℃まで昇温して減圧脱水を行い、重量平均分子量1100、分散度1.8、未反応フェノール類0.8%のノボラック型フェノール樹脂1000部を得た。
(1)比較例1
実施例1と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=40:60の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液465部(F/P=0.62)、シュウ酸21部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに、8.0kPaの減圧下で230℃まで昇温して減圧脱水を行い、重量平均分子量3500、分散度4.0、未反応フェノール類0.6%のノボラック型フェノール樹脂730部を得た。
(2)比較例2
実施例1と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=80:20の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液601部(F/P=0.80)、シュウ酸8部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに、6.7kPaの減圧下で220℃まで昇温して減圧脱水を行い、重量平均分子量5200、分散度6.3、未反応フェノール類1.8%のノボラック型フェノール樹脂840部を得た。
(2)比較例3
実施例1と同様の装置にo−クレゾールとp−クレゾールとを、重量比(o−クレゾール:p−クレゾール)=75:25の割合で混合したフェノール類1000部に対し、37%ホルマリン水溶液751部(反応モル比 F1/P=1.0)、シュウ酸10部を仕込み、還流条件下で8時間反応を行った。
この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに、8.0kPaの減圧下で200℃まで昇温して減圧脱水を行い、重量平均分子量1950、分散度1.9、未反応フェノール類1.0%のノボラック型フェノール樹脂1090部を得た。
実施例1〜3、及び、比較例1〜3で得られたノボラック型フェノール樹脂について、樹脂特性評価を行った結果を表1に示す。
Figure 2009075510
フォトレジスト用フェノール樹脂組成物の調製
(1)実施例4
実施例1で得られた添加剤用ノボラック型フェノール樹脂7部をm/pクレゾールノボラック型フェノール樹脂70部(m/p=50/50の重量比率で仕込んだ重量平均分子量が5000の樹脂)と、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸の2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル15部とを、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)150部に溶解した後、孔径1.0μmのメンブレンフィルターを用いてろ過して、樹脂組成物を得た。
(2)実施例5〜6
実施例5は、実施例1で得られたノボラック型フェノール樹脂のかわりに、実施例2で得られた添加剤用ノボラック型フェノール樹脂を用いたほかは、実施例4と同様にして樹脂組成物を得た。
実施例6についても同様に、実施例1で得られたノボラック型フェノール樹脂のかわりに、それぞれ、実施例3〜4で得られたノボラック型フェノール樹脂を用いたほかは、実施例4と同様にして樹脂組成物を得た。
(1)比較例4
実施例1で得られたノボラック型フェノール樹脂のかわりに、比較例1で得られたノボラック型フェノール樹脂を用いたほかは、実施例4と同様にして樹脂組成物を得た。
(2)比較例5
実施例1で得られたノボラック型フェノール樹脂のかわりに、比較例2で得られたノボラック型フェノール樹脂を用いたほかは、実施例4と同様にして樹脂組成物を得た。
(3)比較例6
実施例1で得られたノボラック型フェノール樹脂のかわりに、比較例3で得られたノボラック型フェノール樹脂を用いたほかは、実施例4と同様にして樹脂組成物を得た。
(3)比較例7
m/pクレゾールノボラック型フェノール樹脂70部(m/p=50/50の重量比率で仕込んだ重量平均分子量が5000の樹脂)と、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸の2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル15部とを、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)150部に溶解した後、孔径1.0μmのメンブレンフィルターを用いてろ過して、樹脂組成物を得た。
実施例4〜6、及び、比較例4〜7で得られた樹脂組成物を用いて、下記に示す特性評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2009075510
3.特性の評価方法
3.1 ノボラック型フェノール樹脂
(1)収率
下記式により算出した。
収率(%)=(得られた樹脂の重量/仕込んだフェノール類モノマーの重量)×100
(2)未反応フェノール類(モノマー)の含有量
JIS K 0114に準拠して、3,5‐キシレノールを内部標準物質として内部標準法によって測定した。
(3)重量平均分子量(Mw)および分散度(Mw/Mn)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC測定)により測定した。重量平均分子量、分散度は、ポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに計算した。GPC測定はテトラヒドロフランを溶出溶媒として使用し、流量1.0ml/分、カラム温度40℃の条件で実施した。
装置は、
・本体:TOSOH社製・「HLC−8020」
・検出器:波長280nmにセットしたTOSOH社製・「UV−8011」
・分析用カラム:昭和電工社製・「SHODEX KF−802 1本、KF−803 1本、KF−805 1本」
を使用した。
3.2 フォトレジスト用フェノール樹脂組成物
(1)膜減り率
樹脂組成物を3インチシリコンウエハ上に約1μmの厚さになるようにスピンコーターで塗布し、110℃のホットプレート上で100秒間乾燥させた。そのウエハを現像液(2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)に60秒間浸した後、水で洗浄し、110℃のホットプレート上で100秒間乾燥させた。現像液に浸した時の膜厚の減少量を現像液に浸す前の膜厚に対して百分率で表した。従って、膜減り率の小さいものは、残膜性が良いことを示す。
(2)アルカリ溶解速度
本発明において、ノボラック樹脂のアルカリ溶解速度 は、ノボック樹脂塗膜を2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液に浸した際に塗膜が完全に溶解される時間(秒)と膜厚(Å)との関係から求めた溶解速度(Å/秒)を表す。
(3)粘度
樹脂組成物をE型粘度計にて粘度を測定した。添加剤用ノボラック型フェノールを入れない樹脂組成物に対して添加剤用ノボラック型フェノール樹脂を添加した後の粘度を百分率で表した。
実施例4〜6は、実施例1〜3で得られた添加剤用ノボラック型フェノール樹脂を用いたフォトレジスト用フェノール樹脂組成物であり、比較例4〜7と比べて、フォトレジストの粘度を大きく変えることなく、残膜性を向上させることができた。
本発明の製造方法は、分散度が比較的狭い低分子量ノボラック型フェノール樹脂を用いたフォトレジスト用フェノール樹脂添加物は、特殊原料や触媒、複雑な精製工程を経ないため、安価に合成することができるので、IC、LSI等の半導体製造、LCDなどの表示画面機器の製造および印刷原版の製造などに寄与することができるものである。

Claims (1)

  1. (A)o−クレゾールを原料に含まないノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、
    (B)o−クレゾール10〜50重量%、p−クレゾール50〜90重量%からなるフェノ−ル類とホルムアルデヒドとを酸性触媒の存在下で反応させて得られる樹脂で、GPC測定により測定される分散度が1.5〜2.5の範囲内で、かつ重量平均分子量が500〜3000であるノボラック型フェノール樹脂からなる添加剤1〜10重量部、
    (C)感光剤、及び
    (D)溶剤、
    を含有することを特徴とするフォトレジスト用樹脂組成物。
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