JPH11242135A - 斜めｐｃコネクタのフェルール研磨方法 - Google Patents
斜めｐｃコネクタのフェルール研磨方法Info
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- JPH11242135A JPH11242135A JP10042544A JP4254498A JPH11242135A JP H11242135 A JPH11242135 A JP H11242135A JP 10042544 A JP10042544 A JP 10042544A JP 4254498 A JP4254498 A JP 4254498A JP H11242135 A JPH11242135 A JP H11242135A
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- B24B19/22—Single-purpose machines or devices for particular grinding operations not covered by any other main group characterised by a special design with respect to properties of the material of non-metallic articles to be ground
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- G02B6/38—Mechanical coupling means having fibre to fibre mating means
- G02B6/3807—Dismountable connectors, i.e. comprising plugs
- G02B6/381—Dismountable connectors, i.e. comprising plugs of the ferrule type, e.g. fibre ends embedded in ferrules, connecting a pair of fibres
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- G02B6/3863—Details of mounting fibres in ferrules; Assembly methods; Manufacture fabricated by using polishing techniques
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 斜め球面研磨フェルールの研磨工程をより簡
便にし且つ曲率偏心を小さくできるフェルール研削方法
を提供する。 【解決の手段】 光ファイバ１２の斜め研磨端面１３同
士を接続する斜めＰＣコネクタに用いるフェルール研削
方法において、軸に直交する先端面を有する円錐台状の
先端部を有する垂直端面フェルール１を、研磨定盤２０
上に弾性体２１を介して載置された研磨シート２２に前
記軸が所定角度傾斜した状態で当接させた状態で、前記
研磨定盤２０を回転軸を中心に回転しつつ当該回転軸を
旋回することにより、前記垂直端面フェルール１の先端
面を斜め球面に研削する斜め球面研削工程を具備する。
便にし且つ曲率偏心を小さくできるフェルール研削方法
を提供する。 【解決の手段】 光ファイバ１２の斜め研磨端面１３同
士を接続する斜めＰＣコネクタに用いるフェルール研削
方法において、軸に直交する先端面を有する円錐台状の
先端部を有する垂直端面フェルール１を、研磨定盤２０
上に弾性体２１を介して載置された研磨シート２２に前
記軸が所定角度傾斜した状態で当接させた状態で、前記
研磨定盤２０を回転軸を中心に回転しつつ当該回転軸を
旋回することにより、前記垂直端面フェルール１の先端
面を斜め球面に研削する斜め球面研削工程を具備する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバの斜め
研磨端面同士を接続する斜めＰＣコネクタに用いるフェ
ルールを効率よく研磨するフェルール研磨方法に関す
る。
研磨端面同士を接続する斜めＰＣコネクタに用いるフェ
ルールを効率よく研磨するフェルール研磨方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】光通信等において用いられる光コネクタ
では、コネクタ接続部における接続損失の低減及び反射
戻り光の低減を目的として、フェルールに保持された光
ファイバの端面をフェルール端面と共に光ファイバの軸
に垂直な面に対して斜めに、且つ凸球面に研磨した「斜
めＰＣ（Ｐｈｙｓｉｃａｌ Ｃｏｎｔａｃｔ）コネク
タ」が用いられる。図４に示すように、斜めＰＣコネク
タに用いられるフェルール１００の研磨前の形状は、基
本的に円筒形をなし、後端部につば１１０を有し、中心
には光ファイバが挿入固定される貫通孔１１１を有して
いる。又、その先端面は貫通孔１１１に対し垂直となっ
ている。
では、コネクタ接続部における接続損失の低減及び反射
戻り光の低減を目的として、フェルールに保持された光
ファイバの端面をフェルール端面と共に光ファイバの軸
に垂直な面に対して斜めに、且つ凸球面に研磨した「斜
めＰＣ（Ｐｈｙｓｉｃａｌ Ｃｏｎｔａｃｔ）コネク
タ」が用いられる。図４に示すように、斜めＰＣコネク
タに用いられるフェルール１００の研磨前の形状は、基
本的に円筒形をなし、後端部につば１１０を有し、中心
には光ファイバが挿入固定される貫通孔１１１を有して
いる。又、その先端面は貫通孔１１１に対し垂直となっ
ている。
【０００３】このようなフェルール１００を、図５に示
す工程により研磨する。すなわち、先ず、軸に直交する
先端面を有する円錐台状の先端部を有するフェルール１
００に光ファイバ１２を保持した後、先端面を凸球面状
に研磨する（図５（ａ））。光ファイバ１２のコアの偏
心方向を検査した後、フェルール１００を、その先端面
が研削用砥石１２０の表面１２０ａに対して、例えば、
８度傾斜した状態で治具に取り付け（図５（ｂ））、先
端面を斜め平坦面に研磨（研削という表現の方がふさわ
しいかもしれない便宜上研磨という表現を使う）する
（図５（ｃ））。なお、このとき、コア偏心方向は、例
えば、図面の手前方向にあるようにセットする。次い
で、同様な治具への取り付け状態で、先端面を凸球面に
研磨する工程に入る。これにより斜めＰＣ研磨を完了さ
せる。なお、斜め球面研磨は、フェルール１００の取り
付け状態を斜めにする以外は通常の凸球面研磨と同様に
行えばよく、図５（ｄ）に示すようにフェルール端面
を、研磨定盤１２１上に弾性体１２２を介して載置され
た研磨シート１２３に押しつけた状態で、研磨定盤１２
１を回転しつつ旋回することにより行う。
す工程により研磨する。すなわち、先ず、軸に直交する
先端面を有する円錐台状の先端部を有するフェルール１
００に光ファイバ１２を保持した後、先端面を凸球面状
に研磨する（図５（ａ））。光ファイバ１２のコアの偏
心方向を検査した後、フェルール１００を、その先端面
が研削用砥石１２０の表面１２０ａに対して、例えば、
８度傾斜した状態で治具に取り付け（図５（ｂ））、先
端面を斜め平坦面に研磨（研削という表現の方がふさわ
しいかもしれない便宜上研磨という表現を使う）する
（図５（ｃ））。なお、このとき、コア偏心方向は、例
えば、図面の手前方向にあるようにセットする。次い
で、同様な治具への取り付け状態で、先端面を凸球面に
研磨する工程に入る。これにより斜めＰＣ研磨を完了さ
せる。なお、斜め球面研磨は、フェルール１００の取り
付け状態を斜めにする以外は通常の凸球面研磨と同様に
行えばよく、図５（ｄ）に示すようにフェルール端面
を、研磨定盤１２１上に弾性体１２２を介して載置され
た研磨シート１２３に押しつけた状態で、研磨定盤１２
１を回転しつつ旋回することにより行う。
【０００４】従来、フェルール１００の端面を傾斜面に
仕上げるには（以下この工程を研削と呼ぶ）、回転する
砥石１２０の表面１２０ａに傾斜状態でチャッキングさ
れたフェルール１００の端面を押し当てることで行って
いる。すなわち、フェルール１００の軸心を砥石表面１
２０ａに対する垂直から所定の角度（例えば、８度）傾
斜させた状態でチャックに把持して固定し、フェルール
１００に砥石１２０を回転させながら押し付けてフェル
ール１００の端面の斜め平面研磨を行う。
仕上げるには（以下この工程を研削と呼ぶ）、回転する
砥石１２０の表面１２０ａに傾斜状態でチャッキングさ
れたフェルール１００の端面を押し当てることで行って
いる。すなわち、フェルール１００の軸心を砥石表面１
２０ａに対する垂直から所定の角度（例えば、８度）傾
斜させた状態でチャックに把持して固定し、フェルール
１００に砥石１２０を回転させながら押し付けてフェル
ール１００の端面の斜め平面研磨を行う。
【０００５】このように従来、斜め球面研磨は、基部が
円柱状でその先端が先細の円錐台形状のフェルール端面
に通常の球面研磨をしコアの偏心方向を検査した後、斜
め平面研磨を施し、その後斜め平面端部を球面に研磨す
ることによりなされていた。
円柱状でその先端が先細の円錐台形状のフェルール端面
に通常の球面研磨をしコアの偏心方向を検査した後、斜
め平面研磨を施し、その後斜め平面端部を球面に研磨す
ることによりなされていた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記斜
め球面フェルールの研磨方法では、通常のフェルール研
磨方法よりも研磨工程が多いという問題がある。一方、
斜め球面研磨の場合、コネクタ接続部におけるフェルー
ルの回転ずれの影響を受けるため、先端球面の曲率偏心
を通常のフェルールよりも小さくするのが望ましい。
め球面フェルールの研磨方法では、通常のフェルール研
磨方法よりも研磨工程が多いという問題がある。一方、
斜め球面研磨の場合、コネクタ接続部におけるフェルー
ルの回転ずれの影響を受けるため、先端球面の曲率偏心
を通常のフェルールよりも小さくするのが望ましい。
【０００７】本発明は、このような事情に鑑み、斜め球
面研磨フェルールの研磨工程をより簡便にし且つ曲率偏
心を小さくできるフェルール研磨方法を提供することを
課題とする。
面研磨フェルールの研磨工程をより簡便にし且つ曲率偏
心を小さくできるフェルール研磨方法を提供することを
課題とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第１の態様は、光ファイバの斜め研磨端面同士を接
続する斜めＰＣコネクタに用いるフェルール研磨方法に
おいて、軸に直交する先端面を有する、基部に対し細径
の円柱状先端部、あるいは基部に対し先細の円錐台状の
先端部を有する垂直端面フェルールを、研磨定盤上に弾
性体を介して載置された研磨シートに前記軸が所定角度
傾斜した状態で当接させた状態で、前記研磨定盤を回転
軸を中心に回転しつつ当該回転軸を旋回することによ
り、前記垂直端面フェルールの先端面を斜め球面に研磨
することを特徴とするフェルール研磨方法にある。
明の第１の態様は、光ファイバの斜め研磨端面同士を接
続する斜めＰＣコネクタに用いるフェルール研磨方法に
おいて、軸に直交する先端面を有する、基部に対し細径
の円柱状先端部、あるいは基部に対し先細の円錐台状の
先端部を有する垂直端面フェルールを、研磨定盤上に弾
性体を介して載置された研磨シートに前記軸が所定角度
傾斜した状態で当接させた状態で、前記研磨定盤を回転
軸を中心に回転しつつ当該回転軸を旋回することによ
り、前記垂直端面フェルールの先端面を斜め球面に研磨
することを特徴とするフェルール研磨方法にある。
【０００９】本発明の第２の態様は、第１の態様におい
て、前記垂直端面フェルールには予め光ファイバが保持
されていることを特徴とするフェルール研磨方法にあ
る。本発明の第３の態様は、第１の態様において、前記
垂直端面フェルールには予め光ファイバが保持されてお
り且つ先端面を球面研磨してコア偏心調整を行っている
ことを特徴とするフェルール研磨方法にある。
て、前記垂直端面フェルールには予め光ファイバが保持
されていることを特徴とするフェルール研磨方法にあ
る。本発明の第３の態様は、第１の態様において、前記
垂直端面フェルールには予め光ファイバが保持されてお
り且つ先端面を球面研磨してコア偏心調整を行っている
ことを特徴とするフェルール研磨方法にある。
【００１０】本発明の第４の態様は、第１の態様におい
て、前記斜め球面研磨工程の後、当該フェルールに光フ
ァイバを保持し、先端を仕上げ研磨する工程を具備する
ことを特徴とするフェルール研磨方法にある。本発明で
は、垂直端面を有するフェルールの先端面に、直接、斜
め球面を研磨により形成することにより、曲率偏心を小
さく抑えることができるという効果を奏する。
て、前記斜め球面研磨工程の後、当該フェルールに光フ
ァイバを保持し、先端を仕上げ研磨する工程を具備する
ことを特徴とするフェルール研磨方法にある。本発明で
は、垂直端面を有するフェルールの先端面に、直接、斜
め球面を研磨により形成することにより、曲率偏心を小
さく抑えることができるという効果を奏する。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面により説明する。図１は本発明の研磨方法により
研磨したフェルールの一例を示す平面図である。図１に
おいては本発明の研磨方法により研磨したフェルール１
の形状は、基本的には従来のものと同様であり、略円筒
形状をなし、後端部につば１０を有し、中心の貫通孔１
１に光ファイバ１２が挿入されて接着剤で固定されてい
る。また、フェルール１の先端部には、軸に垂直な面に
対して、例えば、８°傾斜した凸球面状の傾斜面１３が
形成されている。この傾斜面１３は、フェルール１の径
によっても異なるが、半径が、例えば、５〜１２ｍｍ程
度で形成される。
て図面により説明する。図１は本発明の研磨方法により
研磨したフェルールの一例を示す平面図である。図１に
おいては本発明の研磨方法により研磨したフェルール１
の形状は、基本的には従来のものと同様であり、略円筒
形状をなし、後端部につば１０を有し、中心の貫通孔１
１に光ファイバ１２が挿入されて接着剤で固定されてい
る。また、フェルール１の先端部には、軸に垂直な面に
対して、例えば、８°傾斜した凸球面状の傾斜面１３が
形成されている。この傾斜面１３は、フェルール１の径
によっても異なるが、半径が、例えば、５〜１２ｍｍ程
度で形成される。
【００１２】斜めＰＣコネクタにおいて、この凸球面状
の傾斜面１３は、フェルール１に挿入固定されている光
ファイバ１２と、他の光ファイバとの光接続を行うため
の接続面であり、上述のように、通常のフェルールより
も曲率偏心が小さいことが望まれる。したがって、本実
施形態では、後述の研磨方法により、凸球面状の傾斜面
１３の曲率偏心が小さく抑えられるようにした。
の傾斜面１３は、フェルール１に挿入固定されている光
ファイバ１２と、他の光ファイバとの光接続を行うため
の接続面であり、上述のように、通常のフェルールより
も曲率偏心が小さいことが望まれる。したがって、本実
施形態では、後述の研磨方法により、凸球面状の傾斜面
１３の曲率偏心が小さく抑えられるようにした。
【００１３】以下、このようなフェルールの研磨行程に
ついて説明する。図２は、本実施形態の研磨行程を示す
図であり、軸に直交する先端面を有する円錐台状の先端
部を有するフェルール１に、予め、光ファイバ１２を接
着保持した状態で、まず、先端面を研磨機等により図２
（ａ）に示すように凸球面状に研磨し、光ファイバ１２
のコアの偏心方向を検査する。なお、この研磨行程は、
従来の方法と同様である。
ついて説明する。図２は、本実施形態の研磨行程を示す
図であり、軸に直交する先端面を有する円錐台状の先端
部を有するフェルール１に、予め、光ファイバ１２を接
着保持した状態で、まず、先端面を研磨機等により図２
（ａ）に示すように凸球面状に研磨し、光ファイバ１２
のコアの偏心方向を検査する。なお、この研磨行程は、
従来の方法と同様である。
【００１４】次いで、図２（ｂ）に示すように、フェル
ール１の先端面が研磨定盤２０上に弾性体２１を介して
載置された平坦な研磨シート２２に対して、例えば、８
°傾斜した状態で当接するように、フェルール１を治具
に取り付ける。この状態で、研磨定盤２０を軸を中心に
回転させながら軸を旋回させて、フェルール１の先端面
を研磨して凸球面状の傾斜面を形成する。このとき、フ
ェルール１の先端面は凸球面状に研磨されているため、
研磨シート２２に当接している部分は球面となってお
り、その球面に沿って研磨されるため、曲率偏心が抑え
られる。
ール１の先端面が研磨定盤２０上に弾性体２１を介して
載置された平坦な研磨シート２２に対して、例えば、８
°傾斜した状態で当接するように、フェルール１を治具
に取り付ける。この状態で、研磨定盤２０を軸を中心に
回転させながら軸を旋回させて、フェルール１の先端面
を研磨して凸球面状の傾斜面を形成する。このとき、フ
ェルール１の先端面は凸球面状に研磨されているため、
研磨シート２２に当接している部分は球面となってお
り、その球面に沿って研磨されるため、曲率偏心が抑え
られる。
【００１５】また、研磨時にフェルール１に所定の加重
を加えることにより、弾性体２１が弾性変形して研磨シ
ート２２が沈み込み、フェルール１の先端面が凸球面状
の傾斜面に形成される。したがって、この加重を変化さ
せることにより、所定の凸球面形状に形成することがで
きる。その後、同様な治具への取り付け状態で、先端面
を研磨することにより、斜めＰＣ研磨が完了する。
を加えることにより、弾性体２１が弾性変形して研磨シ
ート２２が沈み込み、フェルール１の先端面が凸球面状
の傾斜面に形成される。したがって、この加重を変化さ
せることにより、所定の凸球面形状に形成することがで
きる。その後、同様な治具への取り付け状態で、先端面
を研磨することにより、斜めＰＣ研磨が完了する。
【００１６】上述の方法で形成されたフェルール１は、
その後光コネクタ等に組み込まれ、他の光コネクタと接
続され、光ファイバ同士の光接続を確実に行うことがで
きる。また、本発明の研磨方法でフェルールの端面を研
磨することにより、斜めＰＣコネクタに重要な曲率偏心
を小さくすることができる。このことは、後述する、試
験結果からも分かる。
その後光コネクタ等に組み込まれ、他の光コネクタと接
続され、光ファイバ同士の光接続を確実に行うことがで
きる。また、本発明の研磨方法でフェルールの端面を研
磨することにより、斜めＰＣコネクタに重要な曲率偏心
を小さくすることができる。このことは、後述する、試
験結果からも分かる。
【００１７】ここで、本発明の研磨方法と従来の研磨方
法とで所定数（各方法につき約１００本）のフェルール
を研磨加工して、それぞれの曲率偏心を測定した結果に
ついて述べる。図３はその結果をヒストグラムに表した
ものである。図３（ａ）は、従来の研磨方法を用いて研
磨した際の結果であり、光ファイバの曲率偏心のばらつ
きが多く、また、２０〜２５μｍの比較的大きい範囲に
最も多く分布していることが分かる。一方、図３（ｂ）
は、本発明の研磨方法を用いた結果であり、曲率偏心の
ばらつきが少なく、また、２０μｍ以下の比較的低い値
の範囲に多く分布していることが分かる。図２において
は、先端が円錐台状のフェルールに対し（ａ）（ｂ）の
工程を施したが、先端が円柱状のフェルールに対し同様
の工程を施してもよい。
法とで所定数（各方法につき約１００本）のフェルール
を研磨加工して、それぞれの曲率偏心を測定した結果に
ついて述べる。図３はその結果をヒストグラムに表した
ものである。図３（ａ）は、従来の研磨方法を用いて研
磨した際の結果であり、光ファイバの曲率偏心のばらつ
きが多く、また、２０〜２５μｍの比較的大きい範囲に
最も多く分布していることが分かる。一方、図３（ｂ）
は、本発明の研磨方法を用いた結果であり、曲率偏心の
ばらつきが少なく、また、２０μｍ以下の比較的低い値
の範囲に多く分布していることが分かる。図２において
は、先端が円錐台状のフェルールに対し（ａ）（ｂ）の
工程を施したが、先端が円柱状のフェルールに対し同様
の工程を施してもよい。
【００１８】これは、次の理由によるものである。すな
わち、従来の方法では、上述のように、垂直端面を有す
るフェルールに、まず、平坦な傾斜面を形成した後、こ
の傾斜面を凸球面状に研磨しているため、平坦な傾斜面
の周辺部から研磨され、研磨の中心が最終段階で形成さ
れることによる。一方、本発明の方法によれば、垂直端
面を有するフェルールに直接凸球面状の傾斜面を形成す
るようにしているため、最初に当接される傾斜面の端部
から一方向に研磨されることになり、研磨の中心にずれ
が生じ難いことによるものと推測される。
わち、従来の方法では、上述のように、垂直端面を有す
るフェルールに、まず、平坦な傾斜面を形成した後、こ
の傾斜面を凸球面状に研磨しているため、平坦な傾斜面
の周辺部から研磨され、研磨の中心が最終段階で形成さ
れることによる。一方、本発明の方法によれば、垂直端
面を有するフェルールに直接凸球面状の傾斜面を形成す
るようにしているため、最初に当接される傾斜面の端部
から一方向に研磨されることになり、研磨の中心にずれ
が生じ難いことによるものと推測される。
【００１９】このように、本発明の研磨方法によれば、
フェルールの先端面を高精度に研磨加工することがで
き、グラフからも明らかなように、曲率偏心を小さく抑
えることができる。また、本発明の研磨方法では、平坦
な傾斜面を形成する必要がないため、工程数が削減で
き、作業効率の向上を図ることができる。なお、本実施
形態に用いた研磨シートは、特に限定されないが、例え
ば、粒径２〜１８μｍのダイヤモンドシート、又はダイ
ヤモンド研磨剤、あるいは、これら両者及び弾性体で形
成されたものが好ましい。また、上述の説明では、先端
面の傾斜角度の一例として８°を挙げているが、本発明
はこれに限定されるものではなく、例えば、９°、１２
°等、光ファイバの種類に応じて適宜選定されればよ
い。
フェルールの先端面を高精度に研磨加工することがで
き、グラフからも明らかなように、曲率偏心を小さく抑
えることができる。また、本発明の研磨方法では、平坦
な傾斜面を形成する必要がないため、工程数が削減で
き、作業効率の向上を図ることができる。なお、本実施
形態に用いた研磨シートは、特に限定されないが、例え
ば、粒径２〜１８μｍのダイヤモンドシート、又はダイ
ヤモンド研磨剤、あるいは、これら両者及び弾性体で形
成されたものが好ましい。また、上述の説明では、先端
面の傾斜角度の一例として８°を挙げているが、本発明
はこれに限定されるものではなく、例えば、９°、１２
°等、光ファイバの種類に応じて適宜選定されればよ
い。
【００２０】また、本実施形態では、軸に対し垂直な先
端面を有するフェルールの先端面を、曲率中心が光軸上
にある凸球面状に研磨した後、軸を傾けて研磨し、凸球
面状の傾斜面( 曲率中心が、光軸上にない凸球面) を形
成するようにしたが、これに限定されず、例えば、先端
面が平坦な状態から、直接、凸球面状の傾斜面を形成す
るようにしてもよい。この場合にも、フェルールを研磨
シートに対して所定角度傾斜させているので、研磨シー
トに最初に当接する先端は略点状となり、曲率偏心を抑
えることができる。すなわち、フェルールは、傾斜方向
に直交する方向において端部が曲線となり、フェルール
と研磨シートとはこの曲線の中心部で当接することとな
るので、上述と同様に、曲率偏心を抑えることができ
る。
端面を有するフェルールの先端面を、曲率中心が光軸上
にある凸球面状に研磨した後、軸を傾けて研磨し、凸球
面状の傾斜面( 曲率中心が、光軸上にない凸球面) を形
成するようにしたが、これに限定されず、例えば、先端
面が平坦な状態から、直接、凸球面状の傾斜面を形成す
るようにしてもよい。この場合にも、フェルールを研磨
シートに対して所定角度傾斜させているので、研磨シー
トに最初に当接する先端は略点状となり、曲率偏心を抑
えることができる。すなわち、フェルールは、傾斜方向
に直交する方向において端部が曲線となり、フェルール
と研磨シートとはこの曲線の中心部で当接することとな
るので、上述と同様に、曲率偏心を抑えることができ
る。
【００２１】さらに、本実施形態では、予め、フェルー
ルに光ファイバを固定した状態で研磨を行うようにした
が、これに限定されず、コア偏心調整を行う必要がない
場合、又はフェルールの加工精度が非常に良好な場合な
どは、フェルールに凸球面状の傾斜面を研磨により形成
した後、光ファイバを挿入固定し、その後端面を研磨す
ることにより斜めＰＣ用フェルールを形成するようにし
てもよい。
ルに光ファイバを固定した状態で研磨を行うようにした
が、これに限定されず、コア偏心調整を行う必要がない
場合、又はフェルールの加工精度が非常に良好な場合な
どは、フェルールに凸球面状の傾斜面を研磨により形成
した後、光ファイバを挿入固定し、その後端面を研磨す
ることにより斜めＰＣ用フェルールを形成するようにし
てもよい。
【００２２】さらに、本実施形態では、基部に対し先細
の円錐台状の先端部を有する垂直端面フェルールを最初
に用意したが、基部に対し細径の円柱状先端部を有す
る、すなわち円柱状の基部と、その径よりも短い径を有
する円柱状の先端部を有するフェルールを用意し、本願
研磨方法を適用してもよい。
の円錐台状の先端部を有する垂直端面フェルールを最初
に用意したが、基部に対し細径の円柱状先端部を有す
る、すなわち円柱状の基部と、その径よりも短い径を有
する円柱状の先端部を有するフェルールを用意し、本願
研磨方法を適用してもよい。
【００２３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
平坦な傾斜面を形成することなく、凸球面状の傾斜面を
形成するようにしたことにより、曲率偏心を小さくで
き、また、ばらつきも小さくなる。さらに、研削工程が
減少するので、作業時間が短縮され、コストの低減を図
ることもできる。
平坦な傾斜面を形成することなく、凸球面状の傾斜面を
形成するようにしたことにより、曲率偏心を小さくで
き、また、ばらつきも小さくなる。さらに、研削工程が
減少するので、作業時間が短縮され、コストの低減を図
ることもできる。
【図１】本発明の一実施形態にかかるフェルールの平面
図である。
図である。
【図２】本発明の一実施形態にかかる研磨方法を示す図
である。
である。
【図３】従来方法及び本発明の方法で研磨したフェルー
ルの曲率偏心を示すグラフである。
ルの曲率偏心を示すグラフである。
【図４】従来のフェルールの断面図である。
【図５】従来の研磨方法を示す図である。
１ フェルール １０ つば １２ 光ファイバ １３ 傾斜面 ２０ 研磨定盤 ２１ 弾性体 ２２ 研磨シート
Claims (5)
- 【請求項１】 光ファイバの斜め研磨端面同士を接続す
る斜めＰＣコネクタに用いるフェルール研磨方法におい
て、 軸に直交する先端面を有する、基部に対し細径の円柱状
先端部、あるいは基部に対し先細の円錐台状の先端部を
有する垂直端面フェルールを、研磨定盤上に弾性体を介
して載置された研磨シートに前記軸が所定角度傾斜した
状態で当接させた状態で、前記研磨定盤を回転軸を中心
に回転しつつ当該回転軸を旋回することにより、前記垂
直端面フェルールの先端面を斜め球面に研磨することを
特徴とするフェルール研磨方法。 - 【請求項２】 請求項１において、前記垂直端面フェル
ールには予め光ファイバが保持されていることを特徴と
するフェルール研磨方法。 - 【請求項３】 請求項１において、前記垂直端面フェル
ールには予め光ファイバが保持されており且つ先端面を
球面研磨してコア偏心調整を行っていることを特徴とす
るフェルール研磨方法。 - 【請求項４】 請求項１において、前記斜め球面研磨工
程の後、当該フェルールに光ファイバを保持し、先端を
仕上げ研磨する工程を具備することを特徴とするフェル
ール研磨方法。 - 【請求項５】 光ファイバの斜め研磨端面同士を接続す
る斜めＰＣコネクタに用いるフェルール研磨方法におい
て、 軸に直交する先端面を有する、基部に対し細径の円柱状
先端部、あるいは基部に対し先細の円錐台状の先端部を
有する垂直端面フェルールを、研磨定盤に弾性体を介し
て載置された研磨シート上に垂直に当接させ球面に研磨
した後、前記軸を前記位置より所定角度傾斜した状態で
当接させ前記球面フェルールの先端面を斜め球面に研磨
することを特徴とするフェルール研磨方法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10042544A JPH11242135A (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | 斜めｐｃコネクタのフェルール研磨方法 |
| US09/256,614 US6126519A (en) | 1998-02-24 | 1999-02-23 | Method of grinding ferrule for inclined PC connector |
| EP99301345A EP0937543A3 (en) | 1998-02-24 | 1999-02-24 | Method of grinding ferrule for inclined pc connector |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10042544A JPH11242135A (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | 斜めｐｃコネクタのフェルール研磨方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11242135A true JPH11242135A (ja) | 1999-09-07 |
Family
ID=12639013
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10042544A Pending JPH11242135A (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | 斜めｐｃコネクタのフェルール研磨方法 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6126519A (ja) |
| EP (1) | EP0937543A3 (ja) |
| JP (1) | JPH11242135A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002239926A (ja) * | 2001-02-07 | 2002-08-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 研磨フィルムおよびその製造方法 |
| WO2019189312A1 (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-03 | 住友電気工業株式会社 | 光コネクタおよび光接続構造 |
Families Citing this family (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6712526B1 (en) * | 2000-07-13 | 2004-03-30 | Corning Cable Systems Llc | Angled physical contact ferrule and associated method and apparatus for fabricating same |
| WO2002082142A1 (en) * | 2001-04-06 | 2002-10-17 | Tyco Electronics Corporation | Multifiber ferrule |
| JP2003117793A (ja) * | 2001-10-04 | 2003-04-23 | Seiko Instruments Inc | 端面研磨方法および端面研磨装置 |
| US6918816B2 (en) | 2003-01-31 | 2005-07-19 | Adc Telecommunications, Inc. | Apparatus and method for polishing a fiber optic connector |
| US7209629B2 (en) * | 2004-06-14 | 2007-04-24 | Adc Telecommunications, Inc. | System and method for processing fiber optic connectors |
| US7068906B2 (en) * | 2004-06-14 | 2006-06-27 | Adc Telecommunications, Inc. | Fixture for system for processing fiber optic connectors |
| US7352938B2 (en) * | 2004-06-14 | 2008-04-01 | Adc Telecommunications, Inc. | Drive for system for processing fiber optic connectors |
| CN102289042A (zh) * | 2011-08-19 | 2011-12-21 | 昆山迎翔光电科技有限公司 | 一种sc-apc台阶陶瓷插芯 |
| US9366830B2 (en) * | 2013-02-28 | 2016-06-14 | Lifodas, Uab | Hybrid ferrule and fiber optical test device |
| JP5740800B1 (ja) * | 2014-04-30 | 2015-07-01 | Toto株式会社 | 光レセプタクル |
| GB201701246D0 (en) | 2017-01-25 | 2017-03-08 | Fives Landis Ltd | Machine tools and methods of operation thereof |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2896802B2 (ja) * | 1990-06-05 | 1999-05-31 | セイコーインスツルメンツ株式会社 | 光ファイバコネクタプラグの製造方法 |
| JP3116124B2 (ja) * | 1991-08-23 | 2000-12-11 | 東京特殊電線株式会社 | 光ファイバ接続体 |
| JP2704335B2 (ja) * | 1991-12-17 | 1998-01-26 | 株式会社精工技研 | 光ファイバ端面研磨方法およびその研磨装置ならびにその研磨方法で得た光ファイバ付きフェルール |
| EP0627280A4 (en) * | 1992-10-27 | 1995-04-26 | Seiko Electronic Components | ENSURFACE POLISHING MACHINE. |
| US5351327A (en) * | 1993-06-25 | 1994-09-27 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Polished fiber optic ferrules |
| JP3110228B2 (ja) * | 1993-10-29 | 2000-11-20 | 株式会社精工技研 | 光コネクタフェルール部材、光コネクタフェルール部材の研磨方法、および前記方法で使用するフェルールボディ |
| US5432880A (en) * | 1994-03-17 | 1995-07-11 | At&T Corp. | Angled optical connector ferrule |
| JPH0829639A (ja) * | 1994-07-13 | 1996-02-02 | Seiko Giken:Kk | 光ファイバ端面の球面研磨装置の研磨基盤および光ファイバ端面の球面研磨方法 |
| JPH0875952A (ja) * | 1994-09-08 | 1996-03-22 | Whitaker Corp:The | 光コネクタ及びその端面研磨方法 |
| JP3084471B2 (ja) * | 1994-09-28 | 2000-09-04 | セイコーインスツルメンツ株式会社 | 光コネクタフェルール端面の研磨方法 |
| JP3659671B2 (ja) * | 1994-10-13 | 2005-06-15 | セイコーインスツル株式会社 | 光ファイバ端面研磨機及び研磨方法 |
| WO1996014960A2 (en) * | 1994-11-10 | 1996-05-23 | The Whitaker Corporation | Universal polishing fixture for polishing optical fiber connectors |
| JPH1031130A (ja) * | 1996-07-12 | 1998-02-03 | Seiko Instr Inc | 斜めｐｃ用フェルール及びその研磨方法 |
-
1998
- 1998-02-24 JP JP10042544A patent/JPH11242135A/ja active Pending
-
1999
- 1999-02-23 US US09/256,614 patent/US6126519A/en not_active Expired - Fee Related
- 1999-02-24 EP EP99301345A patent/EP0937543A3/en not_active Withdrawn
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP2002239926A (ja) * | 2001-02-07 | 2002-08-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 研磨フィルムおよびその製造方法 |
| WO2019189312A1 (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-03 | 住友電気工業株式会社 | 光コネクタおよび光接続構造 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| EP0937543A3 (en) | 2001-05-16 |
| US6126519A (en) | 2000-10-03 |
| EP0937543A2 (en) | 1999-08-25 |
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