JPH1158203A - 光ファイバコネクタの端面研磨方法 - Google Patents
光ファイバコネクタの端面研磨方法Info
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- JPH1158203A JPH1158203A JP24192097A JP24192097A JPH1158203A JP H1158203 A JPH1158203 A JP H1158203A JP 24192097 A JP24192097 A JP 24192097A JP 24192097 A JP24192097 A JP 24192097A JP H1158203 A JPH1158203 A JP H1158203A
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- JP
- Japan
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- ferrule
- optical fiber
- polishing
- axis
- convex spherical
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- Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
- Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)
- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 截頭円錐形状斜め凸球面フェルールの光ファ
イバ接続面における光ファイバ相互の光軸点のずれのな
い良好なフィジカルコンタクトを保持できる接続特性に
優れる光ファイバコネクタの端面研磨方法を提供する。 【解決手段】 斜め凸球面フェルール2の曲率中心RC
と光ファイバ光軸点P1を結ぶ直線と光ファイバ中心軸
線Sとのなす角度をθ°にして使用する斜め凸球面フェ
ルールの研磨方法であって、中心軸に光ファイバ1を挿
入固定した截頭円錐形状フェルール2’を研磨板20A
に垂直に押し当て平滑研磨し、次にフェルール2’の中
心軸Sを研磨板20Bの垂直軸Vに対し傾斜角度θ°に
保持してフェルール2’先端をフェルール2’の中心軸
Sと直交する面からθ°傾斜する斜め平面F1に研磨
し、次にフェルール2’の中心軸Sを弾性研磨板20C
の垂直軸Vに対し傾斜角度(θ+α)°に保持し斜め凸
球面Q1に研磨する。
イバ接続面における光ファイバ相互の光軸点のずれのな
い良好なフィジカルコンタクトを保持できる接続特性に
優れる光ファイバコネクタの端面研磨方法を提供する。 【解決手段】 斜め凸球面フェルール2の曲率中心RC
と光ファイバ光軸点P1を結ぶ直線と光ファイバ中心軸
線Sとのなす角度をθ°にして使用する斜め凸球面フェ
ルールの研磨方法であって、中心軸に光ファイバ1を挿
入固定した截頭円錐形状フェルール2’を研磨板20A
に垂直に押し当て平滑研磨し、次にフェルール2’の中
心軸Sを研磨板20Bの垂直軸Vに対し傾斜角度θ°に
保持してフェルール2’先端をフェルール2’の中心軸
Sと直交する面からθ°傾斜する斜め平面F1に研磨
し、次にフェルール2’の中心軸Sを弾性研磨板20C
の垂直軸Vに対し傾斜角度(θ+α)°に保持し斜め凸
球面Q1に研磨する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバフェルール
の端面研磨方法に関するもので、更に詳しくは、CAT
V等のアナログ画像光通信、超高速光通信や光増幅器等
に用いられる光ファイバコネクタ或いはアイソレータ機
能を有する光ファイバコネクタなど、良好な接続特性を
要求される光ファイバコネクタの端面研磨方法に関する
ものである。
の端面研磨方法に関するもので、更に詳しくは、CAT
V等のアナログ画像光通信、超高速光通信や光増幅器等
に用いられる光ファイバコネクタ或いはアイソレータ機
能を有する光ファイバコネクタなど、良好な接続特性を
要求される光ファイバコネクタの端面研磨方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ同士を相互接続する場合、接
続面における光ファイバ相互の軸心のずれや間隙による
接続損失や反射戻り光を少なくするため、図3に図示す
るように、中心軸に光ファイバLA,LBを挿入固定し
た2本の光ファイバフェルールA,Bの端面をフェルー
ルA,Bの光ファイバ中心軸線SA,SBから外れた位
置に曲率中心点RA,RBを有する曲率半径Rの斜め凸
球面QA,QBに研磨し、この2本のフェルールA,B
の斜め凸球面QA,QB同士を各フェルールの曲率中心
点RA,RBと光ファイバ光軸点PA,PBを結ぶ直線
と光ファイバ中心軸線SA,SBとのなす傾斜角度を所
定角度θ°に設定して突き合わせ接続する技術が、例え
ば特開昭61−87111号公報や特開平1−1218
05号公報に提案されている。このように接続端面を斜
め凸球面QA,QBに研磨したフェルール同士を突き合
わせ接続することにより、光ファイバLA,LBは互い
に密着したフィジカルコンタクトを形成し、接続面にお
ける損失や反射戻り光が減少する。
続面における光ファイバ相互の軸心のずれや間隙による
接続損失や反射戻り光を少なくするため、図3に図示す
るように、中心軸に光ファイバLA,LBを挿入固定し
た2本の光ファイバフェルールA,Bの端面をフェルー
ルA,Bの光ファイバ中心軸線SA,SBから外れた位
置に曲率中心点RA,RBを有する曲率半径Rの斜め凸
球面QA,QBに研磨し、この2本のフェルールA,B
の斜め凸球面QA,QB同士を各フェルールの曲率中心
点RA,RBと光ファイバ光軸点PA,PBを結ぶ直線
と光ファイバ中心軸線SA,SBとのなす傾斜角度を所
定角度θ°に設定して突き合わせ接続する技術が、例え
ば特開昭61−87111号公報や特開平1−1218
05号公報に提案されている。このように接続端面を斜
め凸球面QA,QBに研磨したフェルール同士を突き合
わせ接続することにより、光ファイバLA,LBは互い
に密着したフィジカルコンタクトを形成し、接続面にお
ける損失や反射戻り光が減少する。
【0003】このような斜め凸球面の形成に用いられる
フェルールの先端形状には、図4(a)に図示するよう
な段付き円筒形状のものと同図(b)に図示するような
フェルール先端周縁を面取りした截頭円錐形状のものと
がある。図中、A,A’はフェルール、Lは光ファイバ
を示す。
フェルールの先端形状には、図4(a)に図示するよう
な段付き円筒形状のものと同図(b)に図示するような
フェルール先端周縁を面取りした截頭円錐形状のものと
がある。図中、A,A’はフェルール、Lは光ファイバ
を示す。
【0004】かかる斜め凸球面を形成する光ファイバコ
ネクタの端面研磨方法として、従来は図5(a),
(b),(c)に図示するような研磨工程がとられてい
た。図5ではフェルールの先端形状が截頭円錐形状の場
合を例示しているが、段付き円筒形状の場合も同じ研磨
工程がとられる。研磨工程は、先ず、図5(a)に示す
ように、中心軸Sに光ファイバ11を挿入し接着剤Hで
固定したフェルール12’の截頭円錐形状先端を、定盤
上に研磨シートを貼った研磨板20Aに垂直に押し当
て、垂直回転軸の周りに回転させて、フェルール12’
の先端に付着する接着剤Hを平滑に研磨する。次に、図
5(b)に示すように、フェルール12’の中心軸Sを
研磨板20Bの垂直軸Vから角度θ°傾斜させて保持
し、フェルール12’先端を研磨砥石の置かれた研磨板
20Bに押し当て垂直回転軸の周りに回転させて、フェ
ルール12’の先端をフェルール12’の中心軸Sと直
交する面からθ°傾斜する斜め平面F10に研磨する。
この研磨の際、形成された斜め平面F10は斜め平面F
10の中心点FC’と光ファイバ11の光軸点P’との
間にずれを生ずる。次に、図5(c)に示すように、フ
ェルール12’の中心軸Sを弾性研磨板20Cの垂直軸
Vに対し前記図5(b)の斜め平面研磨工程と同一の角
度θ°に保持し、フェルール12’の斜め平面F10
を、ゴム板上に研磨シートを貼った弾性体研磨板20C
に押し当て、弾性研磨板20Cに形成される弾性凹みを
利用して垂直回転軸の周りに回転させて、斜め平面F1
0をフェルール12’の中心軸Sと直交する面からθ°
傾斜する斜め凸球面Q10に研磨する。形成された斜め
凸球面Q10は斜め凸球面Q10の中心点QC’と光フ
ァイバ11の光軸点P10との間にずれ△lが生じてい
る。図中、RC’は斜め凸球面Q10の曲率中心点、R
はその曲率半径、αは△lに対応する角度を示す。
ネクタの端面研磨方法として、従来は図5(a),
(b),(c)に図示するような研磨工程がとられてい
た。図5ではフェルールの先端形状が截頭円錐形状の場
合を例示しているが、段付き円筒形状の場合も同じ研磨
工程がとられる。研磨工程は、先ず、図5(a)に示す
ように、中心軸Sに光ファイバ11を挿入し接着剤Hで
固定したフェルール12’の截頭円錐形状先端を、定盤
上に研磨シートを貼った研磨板20Aに垂直に押し当
て、垂直回転軸の周りに回転させて、フェルール12’
の先端に付着する接着剤Hを平滑に研磨する。次に、図
5(b)に示すように、フェルール12’の中心軸Sを
研磨板20Bの垂直軸Vから角度θ°傾斜させて保持
し、フェルール12’先端を研磨砥石の置かれた研磨板
20Bに押し当て垂直回転軸の周りに回転させて、フェ
ルール12’の先端をフェルール12’の中心軸Sと直
交する面からθ°傾斜する斜め平面F10に研磨する。
この研磨の際、形成された斜め平面F10は斜め平面F
10の中心点FC’と光ファイバ11の光軸点P’との
間にずれを生ずる。次に、図5(c)に示すように、フ
ェルール12’の中心軸Sを弾性研磨板20Cの垂直軸
Vに対し前記図5(b)の斜め平面研磨工程と同一の角
度θ°に保持し、フェルール12’の斜め平面F10
を、ゴム板上に研磨シートを貼った弾性体研磨板20C
に押し当て、弾性研磨板20Cに形成される弾性凹みを
利用して垂直回転軸の周りに回転させて、斜め平面F1
0をフェルール12’の中心軸Sと直交する面からθ°
傾斜する斜め凸球面Q10に研磨する。形成された斜め
凸球面Q10は斜め凸球面Q10の中心点QC’と光フ
ァイバ11の光軸点P10との間にずれ△lが生じてい
る。図中、RC’は斜め凸球面Q10の曲率中心点、R
はその曲率半径、αは△lに対応する角度を示す。
【0005】かようにして形成された斜め凸球面フェル
ール12の場合、斜め凸球面フェルール12の光軸Sを
垂直軸Vからθ°傾斜させて、垂直軸Vと直交する平面
Xに接合させると、図6に図示するように、フェルール
12の斜め凸球面Q10はその加工中心点QC’が平面
Xとの接点となり、斜め凸球面Q10の平面Xとの接点
と光ファイバ11の光軸点P10とのずれ間隔Gは斜め
凸球面Q10の中心点QC’と光ファイバ11の光軸点
P10との間のずれ△lと等しくなっている。従って、
光ファイバ11の光軸点P10と平面Xとの間には隙間
が生じた状態となっている。
ール12の場合、斜め凸球面フェルール12の光軸Sを
垂直軸Vからθ°傾斜させて、垂直軸Vと直交する平面
Xに接合させると、図6に図示するように、フェルール
12の斜め凸球面Q10はその加工中心点QC’が平面
Xとの接点となり、斜め凸球面Q10の平面Xとの接点
と光ファイバ11の光軸点P10とのずれ間隔Gは斜め
凸球面Q10の中心点QC’と光ファイバ11の光軸点
P10との間のずれ△lと等しくなっている。従って、
光ファイバ11の光軸点P10と平面Xとの間には隙間
が生じた状態となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】フェルールの先端形状
には、上述したように、段付き円筒形状のものと截頭円
錐形状のものとがある。しかし、段付き円筒形状フェル
ールは斜め凸球面加工を施した際、上述の如き斜め凸球
面の中心点と光ファイバの光軸点とのずれ△lの発生は
比較的小さいが、研磨の際にフェルールの端面周縁に欠
けを生ずるという大きな欠点があった。これはフェルー
ルが硬く脆いジルコニア(ZrO2 )から成形されてい
ることに起因しており、このため品質上の点から段付き
円筒形フェルールを斜め凸球面研磨に使用するには難点
があった。
には、上述したように、段付き円筒形状のものと截頭円
錐形状のものとがある。しかし、段付き円筒形状フェル
ールは斜め凸球面加工を施した際、上述の如き斜め凸球
面の中心点と光ファイバの光軸点とのずれ△lの発生は
比較的小さいが、研磨の際にフェルールの端面周縁に欠
けを生ずるという大きな欠点があった。これはフェルー
ルが硬く脆いジルコニア(ZrO2 )から成形されてい
ることに起因しており、このため品質上の点から段付き
円筒形フェルールを斜め凸球面研磨に使用するには難点
があった。
【0007】一方、截頭円錐形状フェルールは、研磨の
際にフェルール端面周縁に欠けを生ずるという問題はな
いが、上記図5(c)に図示したように、形成された斜
め凸球面Q10の中心点QC’が光ファイバ11の光軸
点P10から△lのずれを生ずるという別の問題があっ
た。このずれ△lがあると、図6に説明したように、こ
の斜め凸球面フェルール12先端を斜め凸球面フェルー
ル12の光軸Sと直交する面からθ°傾斜する平面Xと
接触させたときに、斜め凸球面Q10の中心点QC’が
平面Xと接し、光軸点P10は平面Xから隙間を生じた
状態となる。このような隙間を生じた状態にあると、斜
め凸球面フェルール12同士を突き合わせ接続したとき
に、光ファイバ11の光軸点P10相互間にずれや隙間
を生み、光ファイバの接続面に空気層を介在させること
になり、光ファイバ接続面におけるフィジカルコンタク
トを崩し、フレネル反射損失や隙間損失をもたらし、接
続損失を増大させる原因となるものであった。このずれ
△lは斜め凸球面の曲率半径Rに対する曲率偏心量であ
り、曲率半径Rの値によって変ってくるものである。斜
め凸球面フェルール12同士を突き合わせ接続したとき
の光ファイバ接合面におけるフィジカルコンタクトを崩
さないためには、斜め凸球面フェルールの構造として、
例えば曲率半径を5〜12mmとし、曲率偏心△lを5
0μm以下に抑えることが必要である。
際にフェルール端面周縁に欠けを生ずるという問題はな
いが、上記図5(c)に図示したように、形成された斜
め凸球面Q10の中心点QC’が光ファイバ11の光軸
点P10から△lのずれを生ずるという別の問題があっ
た。このずれ△lがあると、図6に説明したように、こ
の斜め凸球面フェルール12先端を斜め凸球面フェルー
ル12の光軸Sと直交する面からθ°傾斜する平面Xと
接触させたときに、斜め凸球面Q10の中心点QC’が
平面Xと接し、光軸点P10は平面Xから隙間を生じた
状態となる。このような隙間を生じた状態にあると、斜
め凸球面フェルール12同士を突き合わせ接続したとき
に、光ファイバ11の光軸点P10相互間にずれや隙間
を生み、光ファイバの接続面に空気層を介在させること
になり、光ファイバ接続面におけるフィジカルコンタク
トを崩し、フレネル反射損失や隙間損失をもたらし、接
続損失を増大させる原因となるものであった。このずれ
△lは斜め凸球面の曲率半径Rに対する曲率偏心量であ
り、曲率半径Rの値によって変ってくるものである。斜
め凸球面フェルール12同士を突き合わせ接続したとき
の光ファイバ接合面におけるフィジカルコンタクトを崩
さないためには、斜め凸球面フェルールの構造として、
例えば曲率半径を5〜12mmとし、曲率偏心△lを5
0μm以下に抑えることが必要である。
【0008】そこで、本発明の目的は、截頭円錐形状斜
め凸球面フェルールの形成において、光ファイバ相互の
突き合わせ接続時の接続面における光ファイバ光軸点の
ずれを解消し、良好なフィジカルコンタクトを保つこと
のできる、接続損失や反射戻り光の少ない光ファイバコ
ネクタの端面研磨方法を提供することにある。
め凸球面フェルールの形成において、光ファイバ相互の
突き合わせ接続時の接続面における光ファイバ光軸点の
ずれを解消し、良好なフィジカルコンタクトを保つこと
のできる、接続損失や反射戻り光の少ない光ファイバコ
ネクタの端面研磨方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、中心軸に光
ファイバを挿入固定した先端截頭円錐状フェルールの端
面を該フェルールの光ファイバ中心軸線から外れた位置
に曲率中心点を有する曲率半径Rの斜め凸球面に形成し
て斜め凸球面フェルールとし、前記斜め凸球面フェルー
ルの2本を該2本のフェルールの斜め凸球面の曲率中心
点と光ファイバ光軸点を結ぶ直線と光ファイバ中心軸線
とのなす傾斜角度を所定角度θ°にして突き合わせ接続
し使用する光ファイバコネクタの端面研磨方法であっ
て、前記截頭円錐状フェルールを所要の研磨加工角度に
保持し弾性研磨板に押し当てながら該弾性研磨板の垂直
回転軸の周りに相対的に回転させることによりフェルー
ル先端面を斜め凸球面に研磨する弾性研磨工程におい
て、前記截頭円錐状フェルールの光ファイバ中心軸と弾
性研磨板の垂直軸とのなす研磨加工角度を(θ+α)°
に保持しフェルールを研磨することを特徴とする光ファ
イバコネクタの端面研磨方法を提供することにある。
ファイバを挿入固定した先端截頭円錐状フェルールの端
面を該フェルールの光ファイバ中心軸線から外れた位置
に曲率中心点を有する曲率半径Rの斜め凸球面に形成し
て斜め凸球面フェルールとし、前記斜め凸球面フェルー
ルの2本を該2本のフェルールの斜め凸球面の曲率中心
点と光ファイバ光軸点を結ぶ直線と光ファイバ中心軸線
とのなす傾斜角度を所定角度θ°にして突き合わせ接続
し使用する光ファイバコネクタの端面研磨方法であっ
て、前記截頭円錐状フェルールを所要の研磨加工角度に
保持し弾性研磨板に押し当てながら該弾性研磨板の垂直
回転軸の周りに相対的に回転させることによりフェルー
ル先端面を斜め凸球面に研磨する弾性研磨工程におい
て、前記截頭円錐状フェルールの光ファイバ中心軸と弾
性研磨板の垂直軸とのなす研磨加工角度を(θ+α)°
に保持しフェルールを研磨することを特徴とする光ファ
イバコネクタの端面研磨方法を提供することにある。
【0010】また、この発明において、前記α°は下記
式(1)により求められる角度であることが望ましい。 α≒tan-1(△l/R)───(1) 但し、△lは曲率偏心、Rは曲率半径を表す。
式(1)により求められる角度であることが望ましい。 α≒tan-1(△l/R)───(1) 但し、△lは曲率偏心、Rは曲率半径を表す。
【0011】また、この発明において、曲率半径Rは5
mm〜12mmの範囲であることが望ましい。
mm〜12mmの範囲であることが望ましい。
【0012】
【作用】曲率偏心△lの発生は、フェルール12’の端
面周縁にテーパーが施されていることに起因するもので
ある。即ち、前述の図5(b)の斜め平面研磨におい
て、斜め平面F10の中心点FC’と光軸点P’間にず
れを生じさせ、更に前述の図5(c)の斜め凸球面弾性
研磨において、弾性研磨が斜め平面F10の中心点F
C’を中心にしてなされる結果、フェルール12’の中
心点、即ち光ファイバ11の光軸点P10は形成された
斜め凸球面Q10の中心点QC’から曲率偏心△lだけ
ずれて形成されることになる。曲率偏心△lはフェルー
ル12’の端面周縁にテーパーが施されている限り避け
ることは困難である。
面周縁にテーパーが施されていることに起因するもので
ある。即ち、前述の図5(b)の斜め平面研磨におい
て、斜め平面F10の中心点FC’と光軸点P’間にず
れを生じさせ、更に前述の図5(c)の斜め凸球面弾性
研磨において、弾性研磨が斜め平面F10の中心点F
C’を中心にしてなされる結果、フェルール12’の中
心点、即ち光ファイバ11の光軸点P10は形成された
斜め凸球面Q10の中心点QC’から曲率偏心△lだけ
ずれて形成されることになる。曲率偏心△lはフェルー
ル12’の端面周縁にテーパーが施されている限り避け
ることは困難である。
【0013】この曲率偏心△lは、截頭円錐状フェルー
ルのテーパー角度が定まっていれば、斜め凸球面の曲率
半径Rの値により一義的に定まるものであり、曲率半径
Rに対応する曲率偏心△lを求めることができる。従っ
て、斜め凸球面フェルール12の曲率半径Rに対応した
曲率偏心△lを予め求めておけば、図5(c)からも知
られる如く、斜め凸球面Q10の中心点QC’を通る直
線と光ファイバ中心軸線Sとの交差角度、言い換えれば
曲率偏心△lに対応する曲率偏心角度α°は式(1)よ
り求めることができる。 α≒tan-1(△l/R)─────(1) △l:曲率偏心,R:曲率半径
ルのテーパー角度が定まっていれば、斜め凸球面の曲率
半径Rの値により一義的に定まるものであり、曲率半径
Rに対応する曲率偏心△lを求めることができる。従っ
て、斜め凸球面フェルール12の曲率半径Rに対応した
曲率偏心△lを予め求めておけば、図5(c)からも知
られる如く、斜め凸球面Q10の中心点QC’を通る直
線と光ファイバ中心軸線Sとの交差角度、言い換えれば
曲率偏心△lに対応する曲率偏心角度α°は式(1)よ
り求めることができる。 α≒tan-1(△l/R)─────(1) △l:曲率偏心,R:曲率半径
【0014】依って、本発明の研磨方法においては、斜
め凸球面弾性研磨におけるフェルールの光ファイバ中心
軸線と研磨板面の垂直軸線とのなす加工研磨角度を、予
め斜め凸球面フェルールの突き合わせ接続の傾斜角度θ
°より曲率偏心角度α°分だけ大きく保持して斜め凸球
面研磨を施す。本発明の研磨方法による場合にも、斜め
凸球面の中心点と光軸点との間には相変わらず曲率偏心
△lが発生する。しかし、本発明の研磨方法による斜め
凸球面フェルール2の場合、光ファイバ中心軸線Sが垂
直軸線Vに対し(θ+α)°の角度で形成されている。
このため、図2に図示の如く、斜め凸球面フェルール2
の光軸Sをフェルール2の垂直軸Vからθ°傾斜させ
て、フェルール2の垂直軸Vと直交する平面Xに接合さ
せたとき、斜め凸球面Q1と平面Xとは曲率偏心△lに
対応した角度α°だけ補正されて接するので、斜め凸球
面Q1の光軸点Pが平面Xと接合することになり、斜め
凸球面Q1のX平面接点と光軸点Pとのずれ間隔Gは解
消されることになる。従って、本発明の斜め凸球面フェ
ルール2同士を斜め凸球面Q1の曲率中心点R1と光フ
ァイバ光軸点P1を結ぶ直線と光ファイバ中心軸線Sと
のなす傾斜角度を角度θ°に設定して突き合わせ接続し
た場合、光ファイバ光軸点P1同士は良好なフィジカル
コンタクトを形成し、接続損失の解消を図ることが可能
となる。
め凸球面弾性研磨におけるフェルールの光ファイバ中心
軸線と研磨板面の垂直軸線とのなす加工研磨角度を、予
め斜め凸球面フェルールの突き合わせ接続の傾斜角度θ
°より曲率偏心角度α°分だけ大きく保持して斜め凸球
面研磨を施す。本発明の研磨方法による場合にも、斜め
凸球面の中心点と光軸点との間には相変わらず曲率偏心
△lが発生する。しかし、本発明の研磨方法による斜め
凸球面フェルール2の場合、光ファイバ中心軸線Sが垂
直軸線Vに対し(θ+α)°の角度で形成されている。
このため、図2に図示の如く、斜め凸球面フェルール2
の光軸Sをフェルール2の垂直軸Vからθ°傾斜させ
て、フェルール2の垂直軸Vと直交する平面Xに接合さ
せたとき、斜め凸球面Q1と平面Xとは曲率偏心△lに
対応した角度α°だけ補正されて接するので、斜め凸球
面Q1の光軸点Pが平面Xと接合することになり、斜め
凸球面Q1のX平面接点と光軸点Pとのずれ間隔Gは解
消されることになる。従って、本発明の斜め凸球面フェ
ルール2同士を斜め凸球面Q1の曲率中心点R1と光フ
ァイバ光軸点P1を結ぶ直線と光ファイバ中心軸線Sと
のなす傾斜角度を角度θ°に設定して突き合わせ接続し
た場合、光ファイバ光軸点P1同士は良好なフィジカル
コンタクトを形成し、接続損失の解消を図ることが可能
となる。
【0015】なお、截頭円錐状フェルールのテーパー角
度は、通常概ね30°程度で設けられる。テーパー角度
を30°より小さくすると研磨加工の際のフェルール周
縁の欠けの発生頻度が増大し、またテーパー角度を30
°より大きくしても研磨加工の際のフェルール周縁の欠
け防止にそれほどの効果がないことによる。
度は、通常概ね30°程度で設けられる。テーパー角度
を30°より小さくすると研磨加工の際のフェルール周
縁の欠けの発生頻度が増大し、またテーパー角度を30
°より大きくしても研磨加工の際のフェルール周縁の欠
け防止にそれほどの効果がないことによる。
【0016】例えば、フェルールの光軸の傾斜角度を8
°で使用する面取り角度30°の截頭円錐状フェルール
を曲率半径7mmの斜め凸球面に研磨する場合、弾性研
磨におけるフェルールの光ファイバ光軸と弾性研磨板垂
直軸とのなす加工研磨角度を使用傾斜角度と同じ8°に
保持し研磨すると、最終的に70μmの曲率偏心△lが
発生する。そこで、前記(1)式から70μmの曲率偏
心△lに対応する曲率偏心角度α°を求めると、 α=tan-1(0.07/7) =tan-1(0.01) 即ち、α=0.57°≒0.6°となる。従って、斜め
凸球面研磨の際のフェルール中心軸と研磨板の垂直軸と
のなす加工研磨角度を8°から8.6°に予め0.6°
大きく設定して研磨しておけば、斜め凸球面フェルール
同士を傾斜角度8°で突き合わせ接続したときに、光フ
ァイバ光軸点相互間でフィジカルコンタクトを保つこと
のできる斜め凸球面フェルールを形成することができ
る。
°で使用する面取り角度30°の截頭円錐状フェルール
を曲率半径7mmの斜め凸球面に研磨する場合、弾性研
磨におけるフェルールの光ファイバ光軸と弾性研磨板垂
直軸とのなす加工研磨角度を使用傾斜角度と同じ8°に
保持し研磨すると、最終的に70μmの曲率偏心△lが
発生する。そこで、前記(1)式から70μmの曲率偏
心△lに対応する曲率偏心角度α°を求めると、 α=tan-1(0.07/7) =tan-1(0.01) 即ち、α=0.57°≒0.6°となる。従って、斜め
凸球面研磨の際のフェルール中心軸と研磨板の垂直軸と
のなす加工研磨角度を8°から8.6°に予め0.6°
大きく設定して研磨しておけば、斜め凸球面フェルール
同士を傾斜角度8°で突き合わせ接続したときに、光フ
ァイバ光軸点相互間でフィジカルコンタクトを保つこと
のできる斜め凸球面フェルールを形成することができ
る。
【0017】また、この発明の光ファイバコネクタの端
面研磨方法では、曲率半径Rが5〜12mmであること
が望ましい。これは、斜め凸球面の光ファイバフェルー
ル同士を接続したときにフィジカルコンタクトの崩れな
い状態を保つことの出来る範囲が5〜12mmであるこ
とによる。
面研磨方法では、曲率半径Rが5〜12mmであること
が望ましい。これは、斜め凸球面の光ファイバフェルー
ル同士を接続したときにフィジカルコンタクトの崩れな
い状態を保つことの出来る範囲が5〜12mmであるこ
とによる。
【0018】
【実施例】以下、図に示す実施例により本発明の光ファ
イバコネクタの端面研磨方法について詳細に説明する。
なお、これによりこの発明が限定されるものではない。
図1は、この発明の光ファイバの端面研磨方法の工程を
示す。先ず、図1(a)に示すように、従来工程と同
様、中心軸Sに光ファイバ1を挿入し接着剤Hで固定し
た截頭円錐状フェルール2’の円錐形状先端を、定盤上
に研磨シートを貼った研磨板20Aに垂直に押し当て、
研磨板20Aの垂直回転軸の周りに回転させて、フェル
ール2’の先端に付着する接着剤Hを平滑に研磨する。
次に、図1(b)に示すように、従来工程と同様、フェ
ルール2’の中心軸Sを研磨板20Bの垂直軸Vから角
度θ°傾斜させて保持し、フェルール2’の先端を研磨
砥石の置かれた研磨板20Bに押し当て垂直回転軸の周
りに回転させて、フェルール2’の先端をフェルール
2’の中心軸Sと直交する面からθ°傾斜する斜め平面
F1に研磨する。この場合、形成された斜め平面F1は
斜め平面F1の中心点FCと光ファイバ1の光軸点P’
との間にずれを生じている。次に、図1(c)に示すよ
うに、フェルール2’の中心軸Sを弾性研磨板20Cの
垂直軸Vに対し(θ+α)°の加工研磨角度に保持し、
フェルール2’の斜め平面F1をゴム等の弾性板上にダ
イアモンド粉末を塗着した研磨シートを貼った弾性体研
磨板20Cに押し当て、弾性研磨板20Cの弾性凹みを
利用して研磨板20Cの垂直回転軸の周りに回転させ
て、フェルール2’の先端をフェルール2’の中心軸S
と直交する面から(θ+α)°傾斜する斜め凸球面Q1
に研磨する。この場合、形成された斜め凸球面Q1はそ
の中心点QCが光ファイバ1の光軸点P1から△lのず
れを生じている。
イバコネクタの端面研磨方法について詳細に説明する。
なお、これによりこの発明が限定されるものではない。
図1は、この発明の光ファイバの端面研磨方法の工程を
示す。先ず、図1(a)に示すように、従来工程と同
様、中心軸Sに光ファイバ1を挿入し接着剤Hで固定し
た截頭円錐状フェルール2’の円錐形状先端を、定盤上
に研磨シートを貼った研磨板20Aに垂直に押し当て、
研磨板20Aの垂直回転軸の周りに回転させて、フェル
ール2’の先端に付着する接着剤Hを平滑に研磨する。
次に、図1(b)に示すように、従来工程と同様、フェ
ルール2’の中心軸Sを研磨板20Bの垂直軸Vから角
度θ°傾斜させて保持し、フェルール2’の先端を研磨
砥石の置かれた研磨板20Bに押し当て垂直回転軸の周
りに回転させて、フェルール2’の先端をフェルール
2’の中心軸Sと直交する面からθ°傾斜する斜め平面
F1に研磨する。この場合、形成された斜め平面F1は
斜め平面F1の中心点FCと光ファイバ1の光軸点P’
との間にずれを生じている。次に、図1(c)に示すよ
うに、フェルール2’の中心軸Sを弾性研磨板20Cの
垂直軸Vに対し(θ+α)°の加工研磨角度に保持し、
フェルール2’の斜め平面F1をゴム等の弾性板上にダ
イアモンド粉末を塗着した研磨シートを貼った弾性体研
磨板20Cに押し当て、弾性研磨板20Cの弾性凹みを
利用して研磨板20Cの垂直回転軸の周りに回転させ
て、フェルール2’の先端をフェルール2’の中心軸S
と直交する面から(θ+α)°傾斜する斜め凸球面Q1
に研磨する。この場合、形成された斜め凸球面Q1はそ
の中心点QCが光ファイバ1の光軸点P1から△lのず
れを生じている。
【0019】図2は、かようにして形成した斜め凸球面
フェルール2を、その光軸Sがフェルール2の垂直軸V
からθ°傾斜させて、フェルール2の垂直軸Vと直交す
る平面Xに接合させたときの状態を示す図である。図2
に図示するように、フェルール2の斜め凸球面Q1は光
ファイバ光軸点P1が平面Xと接した状態となる。これ
は、予め斜め凸球面Q1の中心点QCと光ファイバ1の
光軸点P1との間の曲率偏心△lに対応する曲率偏心角
度α°分だけ研磨加工角度を大きくして斜め凸球面Q1
を形成したことにより、斜め凸球面Q1先端を平面Xに
接合したとき、曲率偏心△lに対応した角度α°だけ補
正されて接することになり、凸球面Q1の光軸点P1が
平面Xと接合する。従って、本発明の斜め凸球面フェル
ール2同士を斜め凸球面Q1の曲率中心点R1と光ファ
イバ光軸点P1を結ぶ直線と光ファイバ中心軸線Sとの
なす傾斜角度を角度θ°に設定して突き合わせ接続した
とき、光ファイバ光軸点P1は互いに良好なフィジカル
コンタクトを形成する。
フェルール2を、その光軸Sがフェルール2の垂直軸V
からθ°傾斜させて、フェルール2の垂直軸Vと直交す
る平面Xに接合させたときの状態を示す図である。図2
に図示するように、フェルール2の斜め凸球面Q1は光
ファイバ光軸点P1が平面Xと接した状態となる。これ
は、予め斜め凸球面Q1の中心点QCと光ファイバ1の
光軸点P1との間の曲率偏心△lに対応する曲率偏心角
度α°分だけ研磨加工角度を大きくして斜め凸球面Q1
を形成したことにより、斜め凸球面Q1先端を平面Xに
接合したとき、曲率偏心△lに対応した角度α°だけ補
正されて接することになり、凸球面Q1の光軸点P1が
平面Xと接合する。従って、本発明の斜め凸球面フェル
ール2同士を斜め凸球面Q1の曲率中心点R1と光ファ
イバ光軸点P1を結ぶ直線と光ファイバ中心軸線Sとの
なす傾斜角度を角度θ°に設定して突き合わせ接続した
とき、光ファイバ光軸点P1は互いに良好なフィジカル
コンタクトを形成する。
【0020】次に、面取り角度30°の截頭円錐状フェ
ルールを曲率半径7mmの斜め凸球面に研磨し、光軸傾
斜角度8°で使用する場合の斜め凸球面フェルールの製
造例を記す。斜め凸球面の曲率半径が7mmのフェルー
ルについて、予め求めた曲率偏心△lは0.07mmで
あった。上述の式(1)より0.07mmの曲率偏心△
lに対応する曲率偏心角度α°を求めると、 α=tan-1(0.07/7) =tan-1(0.01)≒0.6° となる。よって、図1(c)の斜め凸球面弾性研磨工程
におけるフェルール2の中心軸Sと弾性研磨板20Cの
垂直軸Vとのなす加工角度を(8+0.6)°に保持し
て、斜め凸球面フェルール2を研磨製造した。
ルールを曲率半径7mmの斜め凸球面に研磨し、光軸傾
斜角度8°で使用する場合の斜め凸球面フェルールの製
造例を記す。斜め凸球面の曲率半径が7mmのフェルー
ルについて、予め求めた曲率偏心△lは0.07mmで
あった。上述の式(1)より0.07mmの曲率偏心△
lに対応する曲率偏心角度α°を求めると、 α=tan-1(0.07/7) =tan-1(0.01)≒0.6° となる。よって、図1(c)の斜め凸球面弾性研磨工程
におけるフェルール2の中心軸Sと弾性研磨板20Cの
垂直軸Vとのなす加工角度を(8+0.6)°に保持し
て、斜め凸球面フェルール2を研磨製造した。
【0021】また、比較例として、面取り角度30°、
曲率半径7mmの截頭円錐形状フェルールを図5(c)
の斜め凸球面弾性研磨工程におけるフェルール12の中
心軸Sと弾性研磨板20Cの垂直軸Vとのなす加工角度
を8°に保持して研磨した斜め凸球面フェルール12を
用意した。
曲率半径7mmの截頭円錐形状フェルールを図5(c)
の斜め凸球面弾性研磨工程におけるフェルール12の中
心軸Sと弾性研磨板20Cの垂直軸Vとのなす加工角度
を8°に保持して研磨した斜め凸球面フェルール12を
用意した。
【0022】上記製造例の斜め凸球面フェルール2と比
較例の斜め凸球面フェルール12について、斜め凸球面
フェルールの光軸Sをフェルール垂直軸Vから8°傾斜
させて、フェルール垂直軸Vとの直交平面Xに接合さ
せ、このときの平面Xと斜め凸球面の接点と光軸点との
ずれ間隔Gを測定した結果を表1に示す。なお、製造
例、比較例とも試料数は10本用意した。測定値は試料
10本の平均値を示す。
較例の斜め凸球面フェルール12について、斜め凸球面
フェルールの光軸Sをフェルール垂直軸Vから8°傾斜
させて、フェルール垂直軸Vとの直交平面Xに接合さ
せ、このときの平面Xと斜め凸球面の接点と光軸点との
ずれ間隔Gを測定した結果を表1に示す。なお、製造
例、比較例とも試料数は10本用意した。測定値は試料
10本の平均値を示す。
【0023】下記表1から明らかなように、本発明の研
磨方法により製造した斜め凸球面フェルールは、光軸を
フェルール垂直軸から所定傾斜角度8°に傾斜させて平
面Xに接合したとき、斜め凸球面のX平面接点と光軸点
とのずれ間隔Gが非常に少なくなっていることがわか
る。従って、本発明により製造した光ファイバフェルー
ルは光軸傾斜角度8°での突き合わせ接続した場合に、
光ファイバ相互の光軸点のずれが小さく、良好なフィジ
カルコンタクトが保持されることを示している。
磨方法により製造した斜め凸球面フェルールは、光軸を
フェルール垂直軸から所定傾斜角度8°に傾斜させて平
面Xに接合したとき、斜め凸球面のX平面接点と光軸点
とのずれ間隔Gが非常に少なくなっていることがわか
る。従って、本発明により製造した光ファイバフェルー
ルは光軸傾斜角度8°での突き合わせ接続した場合に、
光ファイバ相互の光軸点のずれが小さく、良好なフィジ
カルコンタクトが保持されることを示している。
【0024】
【表1】
【0025】次に、面取り角度30°、曲率半径Rmm
の截頭円錐状斜め凸球面フェルールを傾斜角度8°で突
き合わせ接続する場合に生ずる斜め凸球面の中心点と光
軸点とのずれ、曲率偏心△lが70μmであるときの、
それぞれの曲率半径Rに対する曲率偏心角度α°を式
(1)より求めた結果を表2に記す。このように、各曲
率半径Rにおける曲率偏心角度α°の値を表にまとめて
おけば、斜め凸球面研磨作業を行う際のフェルールの加
工傾斜角度を設定するに好都合である。
の截頭円錐状斜め凸球面フェルールを傾斜角度8°で突
き合わせ接続する場合に生ずる斜め凸球面の中心点と光
軸点とのずれ、曲率偏心△lが70μmであるときの、
それぞれの曲率半径Rに対する曲率偏心角度α°を式
(1)より求めた結果を表2に記す。このように、各曲
率半径Rにおける曲率偏心角度α°の値を表にまとめて
おけば、斜め凸球面研磨作業を行う際のフェルールの加
工傾斜角度を設定するに好都合である。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明の光ファイバコネクタの端面研磨
方法によれば、斜め凸球面の曲率中心点と光ファイバ光
軸点とを結ぶ直線とフェルールの光ファイバ中心軸線と
のなす傾斜角度をθ°に設定して使用する光ファイバフ
ェルールの斜め凸球面研磨加工に際し、フェルールの光
ファイバ中心軸と研磨板の垂直軸とのなす加工研磨角度
を前記傾斜角度θ°よりα°大きい(θ+α)°に保持
し研磨するというだけの極めて簡単な方法により、斜め
凸球面フェルールを突き合わせ接続したときの相互の光
ファイバ光軸点のずれの解消された、良好なフィジカル
コンタクトの保持される光ファイバコネクタを得ること
ができ、接続損失、反射戻り光の少ない優れた接続特性
を有する光ファイバコネクタを提供することが可能とな
る。
方法によれば、斜め凸球面の曲率中心点と光ファイバ光
軸点とを結ぶ直線とフェルールの光ファイバ中心軸線と
のなす傾斜角度をθ°に設定して使用する光ファイバフ
ェルールの斜め凸球面研磨加工に際し、フェルールの光
ファイバ中心軸と研磨板の垂直軸とのなす加工研磨角度
を前記傾斜角度θ°よりα°大きい(θ+α)°に保持
し研磨するというだけの極めて簡単な方法により、斜め
凸球面フェルールを突き合わせ接続したときの相互の光
ファイバ光軸点のずれの解消された、良好なフィジカル
コンタクトの保持される光ファイバコネクタを得ること
ができ、接続損失、反射戻り光の少ない優れた接続特性
を有する光ファイバコネクタを提供することが可能とな
る。
【図1】本発明の光ファイバコネクタの端面研磨方法に
おける工程の1実施例を示すフェルールの断面説明図で
ある。(a)はフェルール先端の平滑研磨工程を示す。
(b)はフェルール先端の斜め平面研磨工程を示す。
(c)はフェルール先端の斜め凸球面研磨工程(弾性研
磨工程)を示す。
おける工程の1実施例を示すフェルールの断面説明図で
ある。(a)はフェルール先端の平滑研磨工程を示す。
(b)はフェルール先端の斜め平面研磨工程を示す。
(c)はフェルール先端の斜め凸球面研磨工程(弾性研
磨工程)を示す。
【図2】本発明の方法により形成した斜め凸球面フェル
ールをθ°傾斜させ平面Xに接合させた状態を示す断面
説明図である。
ールをθ°傾斜させ平面Xに接合させた状態を示す断面
説明図である。
【図3】斜め凸球面の光ファイバフェルール同士を突き
合わせ接続した状態を示す説明図である。
合わせ接続した状態を示す説明図である。
【図4】フェルールの先端形状を示す正面説明図であ
る。
る。
【図5】従来の光ファイバコネクタの端面研磨方法の工
程を示すフェルールの断面説明図である。(a)はフェ
ルール先端の平滑研磨工程を示す。(b)はフェルール
先端の斜め平面研磨工程を示す。(c)はフェルール先
端の斜め凸球面研磨工程を示す。
程を示すフェルールの断面説明図である。(a)はフェ
ルール先端の平滑研磨工程を示す。(b)はフェルール
先端の斜め平面研磨工程を示す。(c)はフェルール先
端の斜め凸球面研磨工程を示す。
【図6】従来の方法により形成した斜め凸球面フェルー
ルをθ°傾斜させ平面Xに接合させた状態を示す断面説
明図である。
ルをθ°傾斜させ平面Xに接合させた状態を示す断面説
明図である。
1 光ファイバ 2 斜め凸球面フェルール 2’ 截頭円錐状フェルール θ 傾斜角度 α 曲率偏心角度 R 曲率半径 RC 曲率中心 △l 曲率偏心 G 間隔 S 光ファイバの中心軸 P1,P’光軸点 F1 斜め平面 FC 斜め平面の中心点 Q1 斜め凸球面 QC 斜め凸球面の中心点 V 垂直軸 H 接着剤 X 平面 20A 研磨板 20B 研磨板 20C 弾性研磨板
Claims (3)
- 【請求項1】 中心軸に光ファイバを挿入固定した先端
截頭円錐状フェルールの端面を該フェルールの光ファイ
バ中心軸線から外れた位置に曲率中心点を有する曲率半
径Rの斜め凸球面に形成して斜め凸球面フェルールと
し、前記斜め凸球面フェルールの2本を該2本のフェル
ールの斜め凸球面の曲率中心点と光ファイバ光軸点を結
ぶ直線と光ファイバ中心軸線とのなす傾斜角度を所定角
度θ°にして突き合わせ接続し使用する光ファイバコネ
クタの端面研磨方法であって、前記截頭円錐状フェルー
ルを所要の研磨加工角度に保持し弾性研磨板に押し当て
ながら該弾性研磨板の垂直回転軸の周りに相対的に回転
させることによりフェルール先端面を斜め凸球面に研磨
する弾性研磨工程において、前記截頭円錐状フェルール
の光ファイバ中心軸と弾性研磨板の垂直軸とのなす研磨
加工角度を(θ+α)°に保持しフェルールを研磨する
ことを特徴とする光ファイバコネクタの端面研磨方法。 - 【請求項2】 前記α°は式(1)により求められる角
度であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバコ
ネクタの端面研磨方法。 α≒tan-1(△l/R)───(1) 但し、△lは曲率偏心,Rは曲率半径を表す。 - 【請求項3】 曲率半径Rは5mm〜12mmの範囲で
あることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光
ファイバコネクタの端面研磨方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24192097A JPH1158203A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 光ファイバコネクタの端面研磨方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24192097A JPH1158203A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 光ファイバコネクタの端面研磨方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1158203A true JPH1158203A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=17081531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24192097A Pending JPH1158203A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 光ファイバコネクタの端面研磨方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1158203A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019101233A (ja) * | 2017-12-01 | 2019-06-24 | 株式会社フジクラ | 光ファイバ付きフェルール及び光ファイバ付きフェルールの製造方法 |
WO2019189312A1 (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-03 | 住友電気工業株式会社 | 光コネクタおよび光接続構造 |
-
1997
- 1997-08-22 JP JP24192097A patent/JPH1158203A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019101233A (ja) * | 2017-12-01 | 2019-06-24 | 株式会社フジクラ | 光ファイバ付きフェルール及び光ファイバ付きフェルールの製造方法 |
WO2019189312A1 (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-03 | 住友電気工業株式会社 | 光コネクタおよび光接続構造 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040316 |