JPH11157033A - 感熱孔版印刷用原紙 - Google Patents

感熱孔版印刷用原紙

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JPH11157033A
JPH11157033A JP32582797A JP32582797A JPH11157033A JP H11157033 A JPH11157033 A JP H11157033A JP 32582797 A JP32582797 A JP 32582797A JP 32582797 A JP32582797 A JP 32582797A JP H11157033 A JPH11157033 A JP H11157033A
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JP
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thermoplastic resin
fiber
base paper
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heat
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JP32582797A
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Yukio Kawazu
幸雄 河津
Kenji Kida
健次 喜田
Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】熱可塑性樹脂フィルムと熱可塑性樹脂繊維
からなる多孔性支持体とを接着剤を介することなく積層
してなる感熱孔版印刷用原紙において、該多孔性支持体
を構成する熱可塑性樹脂繊維の断面形状が楕円形である
ことを特徴とする感熱孔版印刷用原紙。 【効果】本発明の感熱孔版印刷用原紙を用いた孔版印刷
では、着版じわが起こることがなく、該原紙で印刷した
ものは画像性が良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱孔版印刷用原
紙に関する。さらに詳しくは、サーマルヘッドやレーザ
ー光線等によって穿孔製版される感熱孔版印刷用原紙に
関するものであり、特に防しわ性に優れた感熱孔版印刷
用原紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、感熱孔版印刷機は高解像度を目的
にサーマルヘッドのドット密度を400dpiから60
0dpiに増大したり、また、製版速度を短縮するた
め、サーマルヘッドの製版エネルギーを低減するなどの
改良が行われており、そのための高感度で高画質な感熱
孔版印刷用原紙(以下、原紙という)の提供が求められ
ている。
【0003】これらの要求に応えるため、例えば感度向
上を目的にフィルムの融点を低くしたり、厚さを薄くし
たり、また熱収縮率や熱収縮応力を大きくしたフィルム
およびそれを用いた原紙が開示されている。また、印刷
物の画質向上を目的に、支持体繊維を細くしたり、目付
を小さくするなどの改良が行われてきた。
【0004】しかしながら、フィルムの感度を向上して
も、支持体とフィルムとを接着剤で接着した構造の従来
原紙は、支持体中のバインダーや接着剤が部分的に凝集
物を形成してインキの通過を阻害し、印刷物に白抜け欠
点が発生するという問題があった。また、フィルムを薄
くしたり、支持体の繊維径や目付を小さくすると、フィ
ルムと支持体のラミネート時にしわが発生したり、フィ
ルムが破れたりするなどの不具合のあることがわかっ
た。
【0005】これらの問題点を解決するために、本発明
者らは特開平6−305273号公報、特開平7−18
6565号公報、特開平8−25826号公報等におい
て、未延伸のポリエステルフィルムと未延伸のポリエス
テル繊維を熱接着して2軸共延伸してなる感熱孔版印刷
用原紙を提案した。該原紙は、バインダーや接着剤をま
ったく使用することなく、薄いフィルムと支持体とを一
体化してなるので、フィルムの穿孔感度が高く、かつ該
原紙で印刷したものは良好な画像が得られる。しかしな
がら、該原紙は着版じわが発生し易いという問題点のあ
ることがわかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解決し、着版じわが発生することのない
感熱孔版印刷用原紙を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み、鋭意検
討した結果、原紙を構成する支持体繊維の断面形状を特
定することにより達成されることを見い出し、本発明に
至った。
【0008】すなわち、本発明の感熱孔版印刷用原紙
は、熱可塑性樹脂フィルムと熱可塑性樹脂繊維からなる
多孔性支持体とを接着剤を介することなく積層してなる
感熱孔版印刷用原紙において、該多孔性支持体を構成す
る熱可塑性樹脂繊維の断面形状が楕円形であることを特
徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は着版じわが発生すること
のない感熱孔版印刷用原紙を提供するために鋭意検討し
た結果、原紙を構成する支持体繊維の断面形状を特定す
ることにより、かかる課題を解決できることを究明した
ものである。
【0010】本発明の熱可塑性樹脂フィルムおよび熱可
塑性樹脂繊維としては、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、それぞれの共重合体、お
よびそれらのプレンド物が挙げられるが、好ましくは、
熱可塑性樹脂フィルムおよび熱可塑性樹脂繊維のいずれ
も、ポリエステルおよびその共重合体またはブレンド物
が用いられる。ポリエステルとしては、芳香族ジカルボ
ン酸、脂肪族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン酸と
ジオールを主たる構成成分とするポリエステルが好まし
い。ここで、芳香族ジカルボン酸成分としては例えば、
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフ
タレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフ
ェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジ
カルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン
酸等を使用することができ、中でも好ましくはテレフタ
ル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸
等を使用することができる。脂肪族ジカルボン酸成分と
しては例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、
ドデカンジオン酸等を使用することができ、中でも好ま
しくはアジピン酸等を使用することができる。また脂環
族ジカルボン酸成分としては例えば、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸等を使用することができる。これら
の酸成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用しても
よく、さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸等を
一部共重合してもよい。また、ジオール成分としては例
えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオー
ル、1.3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1.3−
シクロヘキサンジメタノール、1.4−シクロヘキサン
ジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリアルキレングリコール、2,2′ビス
(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等
を使用することができる。中でもエチレングリコールが
好ましく用いられる。これらのジオール成分は1種のみ
用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0011】本発明の熱可塑性樹脂フィルムに用いるポ
リエステルとして好ましくは、ポリエチレンテレフタレ
ート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレー
トとの共重合体、エチレンテレフタレートとエチレンナ
フタレートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレー
トとシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重
合体、ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレ
フタレートとのブレンド等を使用することができる。穿
孔感度と延伸性の点から特に好ましくは、エチレンテレ
フタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、エ
チレンテレフタレートとエチレンナフタレートとの共重
合体等を使用することができる。
【0012】本発明における熱可塑性樹脂フィルムには
必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワ
ックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤
等を配合することができる。さらには必要に応じて易滑
性を付与することもできる。易滑性付与方法としては特
に制限はないが、例えば、クレー、マイカ、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、湿式あるいは
乾式シリカなどの無機粒子、アクリル酸類、スチレン等
を構成成分とする有機粒子等を配合する方法、ポリエス
テル重合反応時に添加する触媒等を析出する、いわゆる
内部粒子による方法、界面活性剤を塗布する方法等があ
る。
【0013】本発明における熱可塑性樹脂繊維に用いら
れるポリエステルとして好ましくは、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイ
ソフタレートとの共重合体等を使用することができる。
熱寸法安定性の点から特に好ましくは、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート等を使用する
ことができる。
【0014】本発明の多孔性支持体を構成する熱可塑性
樹脂繊維は、断面の形状が楕円形であることが肝要であ
る。断面が円形のものは着版じわが起こりやすいので好
ましくない。多孔性支持体の繊維断面を楕円形とするこ
とにより、繊維が折れ曲がりにくくなり、原紙の腰が強
くなるので、耐しわ性が向上するのである。
【0015】本発明の熱可塑性樹脂繊維は、断面の長径
(A)と短径(B)の比A/Bが、1.2以上であるの
が好ましく、より好ましくは1.5以上である。A/B
の上限は画質とのバランスから5以下であるのが好まし
い。
【0016】本発明の熱可塑性樹脂繊維の繊度は、フィ
ルム面の平滑性の点から0.01d〜10dであるのが
好ましく、より好ましくは0.04d〜5d、特に好ま
しくは0.05d〜2dである。
【0017】本発明における多孔性支持体の繊維目付
は、搬送性の点から4〜20g/m2であるのが好まし
く、より好ましくは6〜16g/m2である。
【0018】本発明における原紙の厚さは、インキ通過
性の点から30〜120μmであるのが好ましく、より
好ましくは40〜100μmである。
【0019】本発明における熱可塑性樹脂繊維の結晶化
度は、保存安定性の点から10%〜50%が好ましく、
より好ましくは20%〜50%である。
【0020】本発明の熱可塑性樹脂繊維には本発明の効
果を損なわない範囲で、難燃剤、熱安定剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エ
ステル、ワックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン
等の消泡剤等を配合することができる。
【0021】本発明における熱可塑性樹脂繊維には、必
要に応じて繊維の表面に酸、アルカリ等の化学処理ある
いはコロナ処理、低温プラズマ処理等を施してもよい。
【0022】本発明における熱可塑性樹脂フィルムは、
穿孔感度の点から融点が好ましくは250℃以下であ
り、より好ましくは230℃以下、特に好ましくは21
0℃以下である。
【0023】本発明における熱可塑性樹脂フィルムの厚
さは、穿孔感度および製膜性の点から0.1〜5μmで
あるのが好ましく、より好ましくは0.5〜3μm、特
に好ましくは0.5〜2μmである。
【0024】本発明における熱可塑性樹脂フィルムは、
穿孔形状の安定性の点から結晶融解エネルギーが好まし
くは10〜50J/gであり、より好ましくは10〜4
0J/gである。
【0025】本発明の感熱孔版印刷用原紙の製造方法に
ついては特に限定されないが、以下の方法が特に好まし
い。
【0026】すなわち、未延伸の熱可塑性樹脂フィルム
と、断面が楕円形の未延伸熱可塑性樹脂繊維とを重ね合
わせて熱接着した後、あるいは熱接着しつつ2軸に共延
伸することにより製造することができる。
【0027】本発明に用いる熱可塑性樹脂フィルムおよ
び熱可塑性樹脂繊維は、例えばポリエステルの場合は、
以下の方法で製造することができる。例えば、酸成分を
ジオール成分と直接エステル化反応させた後、この反応
の生成物を減圧下で加熱して余剰のジオール成分を除去
しつつ重縮合させることによって製造する方法や、酸成
分としてジアルキルエステルを用い、これとジオール成
分とでエステル交換反応させた後、上記と同様に重縮合
させることによって製造する方法等がある。この際、必
要に応じて、反応触媒として従来公知のアルカリ金属、
アルカリ土類金属、マンガン、コバルト、亜鉛、アンチ
モン、ゲルマニウム、チタン化合物等を用いることもで
きる。
【0028】本発明原紙の製造に用いる未延伸熱可塑性
樹脂フィルムは、例えば上記ポリエステルを用いて、例
えばTダイ押出し法によってポリマーを冷却ドラム上に
押し出して作製することができる。フィルムに用いるポ
リエステルの固有粘度は、好ましくは0.5以上、より
好ましくは0.6以上、特に好ましくは0.65以上で
ある。固有粘度が0.5以上であれば、製膜安定性が良
好で、特に薄いフィルムのキャストが容易となる。
【0029】本発明原紙の製造に用いる未延伸熱可塑性
樹脂繊維は、メルトブロー法やスパンボンド法などの直
接溶融紡糸法によって不織布形態で製造することができ
る。中でもフィルムとの共延伸性の点からメルトブロー
不織布がより好ましい。このとき、紡糸口金の孔形状を
楕円とすることにより、断面が楕円形の未延伸繊維を得
ることができる。
【0030】メルトブロー不織布に用いるポリマーの固
有粘度は、好ましくは0.4以上、より好ましくは0.
45以上である。固有粘度が0.4以上であれば、紡糸
工程でショットや糸切れが発生することがなく、また、
フィルムとの共延伸時に繊維が破断したりすることがな
く好ましい。また、本発明に好ましい未延伸不織布の複
屈折は10×10-3以下、結晶化度は5%以下であるの
が好ましい。
【0031】本発明原紙の製造において、未延伸の熱可
塑性樹脂フィルムと未延伸の熱可塑性樹脂不織布とを熱
接着して両者を同時に共延伸することにより、熱可塑性
樹脂フィルムと熱可塑性樹脂繊維とを接着剤を介するこ
となく接着することができる。また、熱可塑性樹脂不織
布同士も接着剤を用いることなく接着することができる
ので好ましい。
【0032】未延伸熱可塑性樹脂フィルムと未延伸熱可
塑性樹脂不織布との共延伸の方法は特に限定されない
が、2軸延伸が好ましく、逐次2軸延伸が特に好まし
い。
【0033】逐次2軸延伸の場合、通常加熱ロール群に
よる縦延伸の後、テンターにより横延伸を行うのが一般
的であるが、逆に行ってもよい。
【0034】縦延伸工程の加熱ロールの材質としては金
属、“テフロン”、セラミック、シリコンゴムなどが好
ましく用いられる。ニップロールの材質はシリコンゴム
が特に好ましい。延伸時のニップ圧力は、ロール線圧で
0.1〜100N/cmの範囲で行うのが好ましい。延
伸温度は50℃〜150℃の間が好ましく、より好まし
くは60℃〜130℃の範囲で行うのが好ましい。ま
た、延伸時の加熱を均一に行うため、熱可塑性樹脂不織
布のみを単独で予熱してから延伸ロールに供給してもよ
い。さらに、フィルムと不織布とを均一に延伸するた
め、熱接着された未延伸のフィルムと未延伸の不織布と
を延伸直前に赤外線ヒーターなどで加熱してもよい。
【0035】共延伸の倍率は特に限定されないが、通常
好ましくは縦、横それぞれ2〜8倍、より好ましくは3
〜8倍が適当である。また、2軸延伸後、縦または横、
あるいは縦横に再延伸してもかまわない。
【0036】さらにその後、2軸延伸後の本発明原紙を
熱処理するのが好ましい。熱処理温度は特に限定されな
いが、100℃〜200℃の間が好ましく、処理時間は
通常0.5〜60秒程度が適当である。
【0037】また、熱処理して得られた原紙を一旦室温
程度まで冷却した後、さらに40〜90℃の比較的低温
で、5分から1週間程度エージングすることもできる。
このようなエージングを採用すると、原紙の保管時にカ
ールやシワの発生が少なく特に好ましい。
【0038】本発明における原紙には、サーマルヘッド
等との融着防止のため、フィルム表面に離型剤を塗布す
るのが好ましい。離型剤としては、シリコーンオイル、
シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、界面活性剤等からな
るものが好ましい。これら離型剤中には、本発明の効果
を阻害しない範囲内で各種添加剤を併用することができ
る。例えば、帯電防止剤、耐熱剤、耐酸化防止剤、有機
粒子、無機粒子、顔料等が挙げられる。
【0039】離型剤層の厚みは好ましくは0.005μ
m以上0.4μm以下、より好ましくは0.01μm以上
0.2μm以下である。離型剤層の厚みが0.005μm
以上であれば、原紙の走行性が良好となり、厚みが0.
4μm以下であればサーマルヘッドの汚染がない。
【0040】離型剤の塗布は、フィルムの延伸前あるい
は延伸後、いずれの段階で行ってもよい。塗布方法は特
に限定されないが、ロールコーター、グラビアコータ
ー、リバースコーター、バーコーター等を適宜用いて塗
布することができる。
【0041】また、離型剤を塗布する前に必要に応じ
て、フィルムの塗布面に空気中その他種々の雰囲気中で
コロナ放電処理等を施しても良い。
【0042】次に、本発明における特性の測定方法およ
び評価方法について説明する。
【0043】(1)繊維の断面形状 原紙をミクロトームで厚さ方向の断面を切り出し、電子
顕微鏡で倍率1000倍の写真を撮影して観察した。
【0044】(2)目付(g/m2) 原紙を20cm×20cmの大きさに切り出し、フィル
ム部分を注意深く剥離してその重さを測定し、m2当た
りの重量に換算した。
【0045】(3)原紙の厚さ(μm) ピーコック式厚さ計 MODEL H((株)尾崎製作所製)
で10点測定し、その平均値を求めた。 (4)フィルムの厚さ(μm) 光干渉式厚さ計(東レテクノ(株)HIT−25)を用
いて測定した。
【0046】(5)着版じわの評価 作製した原紙を理想科学工業(株)製印刷機“リソグラ
フ”(GR375)に供給して、機密製版による着版テ
ストを20回行い、次のように判定した。
【0047】全くしわが発生しなかったものを◎ 1回発生したものを○ 2回発生したものを△ 3回以上発生したものを× とした。△以上が実用に供するレベルである。
【0048】(6)画像性の評価 作製した原紙を理想科学工業(株)製印刷機“リソグラ
フ”(GR375)に供給して、No.8チャートを原
稿に用いて印刷し、印刷20枚目のサンプルについて、
次のように判定した。
【0049】文字、罫線にかすれのないものを○ 文字、罫線にかすれがあるが、判読できるものを△ 文字、罫線のかすれがひどく、一部判読できないものを
× とした。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳しく
説明する。
【0051】実施例1 孔形状が楕円形(長径0.45mm、短径0.3mm)
の紡糸口金を有するメルトブロー紡糸機を用いて、口金
温度290℃、熱風温度295℃、熱風流量150Nm
3/hで、ポリエチレンテレフタレート原料(〔η〕=
0.495、Tm=254℃)を紡糸して、目付120
g/m2、繊度1dの未延伸不織布を作製した。該未延
伸不織布の結晶化度は、3%以下、複屈折は0.005
以下であった。
【0052】次いで、エチレンテレフタレート85モル
%、エチレンイソフタレート15モル%からなる共重合
ポリエステル樹脂原料(〔η〕=0.70、Tm1=2
07℃)をスクリュ径40mmの押出機を用いて、Tダ
イ口金温度275℃で押出し、直径300mmの冷却ド
ラム上にキャストして未延伸フィルムを作製した。
【0053】該未延伸フィルムと上記の未延伸不織布と
を重ねて縦延伸機に供給し、長さ方向に3.6倍に延伸
後、室温まで冷却した。縦延伸機の予熱ロールの温度は
前から順番に75℃、80℃、87℃、92℃に設定
し、延伸ロールの温度は95℃、ニップ線圧は10N/
cmとした。また、延伸ロールの直前で、赤外線ヒータ
ーによりフィルム面側を1.2kWで加熱した。
【0054】次いで、テンター式横延伸機に送り込み、
予熱温度92℃、延伸温度96℃で幅方向に3.7倍延
伸し、さらにテンター内で150℃で熱処理してロール
状に巻き取った。フィルム面にシリコン系離型剤を塗布
して本発明の感熱孔版印刷用原紙を作製した。
【0055】該原紙はフィルム厚さ1.5μm、支持体
繊維の目付は11g/m2、繊度0.28d、原紙の厚
さは80μmであった。また、原紙の断面を電子顕微鏡
で観察したところ、支持体繊維の断面は楕円形であり、
長径(A)と短径(B)の比はA/B=1.5であっ
た。
【0056】比較例1 実施例1において、孔形状が円形(直径0.3mm)の
紡糸口金を用いて、目付120g/m2 繊度1dの未延
伸不織布を作製したこと以外は、実施例1と同様にし
て、フィルム厚さ1.5μm、支持体の目付11g/m
2、繊度0.28d、厚さ80μmの感熱孔版印刷用原
紙を作製した。該原紙の断面を電子顕微鏡で観察したと
ころ、支持体繊維の断面は円形であった。
【0057】
【表1】
【0058】表1に示すように、断面形状が楕円形のポ
リエステル繊維からなる多孔性支持体を用いた実施例1
のものは、着版じわが全く起こることなく、画像性も良
好であった。これに対し、断面形状が円形のポリエステ
ル繊維からなる多孔性支持体を用いた比較例1のもの
は、着版じわが頻発した。
【0059】
【発明の効果】本発明の感熱孔版印刷用原紙は、断面形
状が楕円形の熱可塑性樹脂繊維で多孔性支持体を構成し
たので、この原紙を用いた孔版印刷で得られる印刷物
は、着版じわが起こることがなく、画像性も良好であ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂フィルムと熱可塑性樹脂繊維
    からなる多孔性支持体とを接着剤を介することなく積層
    してなる感熱孔版印刷用原紙において、該多孔性支持体
    を構成する熱可塑性樹脂繊維の断面形状が楕円形である
    ことを特徴とする感熱孔版印刷用原紙。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂フィルムがポリエステルフィ
    ルムであることを特徴とする請求項1記載の感熱孔版印
    刷用原紙。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂繊維がポリエステル繊維であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の感熱孔版印
    刷用熱可塑性樹脂フィルム。
  4. 【請求項4】熱可塑性樹脂繊維において、断面の長径
    (A)と短径(B)の比A/Bが、1.2以上であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感熱孔
    版印刷用原紙。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂繊維の繊度が、0.01d〜
    10dであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の感熱孔版印刷用原紙。
  6. 【請求項6】多孔性支持体の目付が、4〜20g/m2
    であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    の感熱孔版印刷用原紙。
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