JPH0867081A - 感熱孔版用原紙 - Google Patents

感熱孔版用原紙

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JPH0867081A
JPH0867081A JP20516794A JP20516794A JPH0867081A JP H0867081 A JPH0867081 A JP H0867081A JP 20516794 A JP20516794 A JP 20516794A JP 20516794 A JP20516794 A JP 20516794A JP H0867081 A JPH0867081 A JP H0867081A
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JP
Japan
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heat
film
thermoplastic resin
resin film
sensitive stencil
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JP20516794A
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English (en)
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Yukio Kawazu
幸雄 河津
Kenji Kida
健次 喜田
Hideyuki Yamauchi
英幸 山内
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】多孔性支持体の一方の面に熱可塑性樹脂フィル
ムを積層してなる感熱孔版用原紙において、積層した状
態における熱可塑性樹脂フィルム面の最大表面粗さ(R
t)が10μm以下、王研式平滑度が1000秒以上で
あることを特徴とする感熱孔版用原紙。 【効果】穿孔感度に優れ、かつ画像鮮明性に優れた感熱
孔版用原紙を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱孔版印刷用原紙に
関する。さらに詳しくは、サーマルヘッド等によって穿
孔製版される感熱孔版印刷用原紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より複写機に代わる簡便な印刷方式
として、感熱孔版印刷がある。感熱孔版印刷は、インキ
透過性の多孔性支持体に熱可塑性樹脂フィルムを積層し
たものを原紙として用い、センサーで読み取った原稿の
画像を信号としてサーマルヘッドに送り、サーマルヘッ
ドの発熱によって熱可塑性樹脂フィルムを加熱溶融せし
めて穿孔製版し、該穿孔部に多孔性支持体側から印刷イ
ンキを浸出せしめて印刷用紙に印刷するものである。
【0003】従来より感熱孔版用原紙としては、ポリエ
ステルフィルムや塩化ビニリデンフィルムあるいはポリ
プロピレンフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムと、天然
繊維や合成繊維からなる薄葉紙、不織布、スクリーン紗
等によって構成された多孔性支持体とを接着剤で貼り合
わせた構造のものが知られている(特開昭57−182
495号公報、特開昭58−147396号公報、特開
昭59−115898号公報など)。
【0004】しかしながら、これら従来の感熱孔版用原
紙は印刷画像の鮮明性の点で、必ずしも満足のいくもの
ではなかった。画像鮮明性が十分でない理由としては種
々考えられるが、その一つは熱可塑性樹脂フィルムの穿
孔性に起因するものである。熱可塑性樹脂フィルムの穿
孔感度を向上させるにはフィルムの厚みを薄くして、低
穿孔エネルギー化するのが効果的であるが、フィルムの
厚さを薄くすると、多孔性支持体を構成する繊維の凹凸
が原紙の表面に現れ、サーマルヘッドとの接触が不十分
となり、フィルムの穿孔が不完全となってしまい、結果
として高画質の印刷物が得られないという欠点があっ
た。
【0005】これらの欠点を改良するため、天然繊維に
これより細かい合成繊維を混合した薄葉紙を使用する方
法が提案されている。(特開平60−217197号公
報、特開昭63−59394号公報など)。また、支持
体とフィルムとを接着剤で貼り合わせるに際し、フィル
ム面を鏡面ロールに密着させながら移動せしめて、フィ
ルム面を平滑化する方法が提案されている(特開昭60
−89396号公報)。いずれもそれなりの改良は見ら
れるものの完全なものとはいえなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
解決し、穿孔感度に優れ、高画質印刷が行える感熱孔版
用原紙を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは感熱孔版用原紙(以下、原紙)の穿孔
メカニズムに着目して鋭意研究した結果、原紙のフィル
ム面の表面粗さと平滑度を特定することによって、従来
原紙の欠点を改良できることを見い出し、本発明を完成
したものである。
【0008】すなわち本発明は、多孔性支持体の一方の
面に熱可塑性樹脂フィルムを積層してなる感熱孔版用原
紙であって、積層した状態における熱可塑性樹脂フィル
ム面の最大表面粗さ(Rt)が10μm以下、王研式平
滑度が1000秒以上であることを特徴とする感熱孔版
用原紙とするものである。
【0009】本発明における熱可塑性樹脂フィルムは、
例えばポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンまた
はその共重合体など従来公知のものが用いられるが、穿
孔感度の点からポリエステルフィルムが特に好ましく用
いられる。
【0010】ポリエステルフィルムに用いられるポリエ
ステルとして好ましくは、ポリエチレンテレフタレー
ト、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレート
との共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシクロ
ヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等を挙
げることができる。穿孔感度を向上するために特に好ま
しくは、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレ
ートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシ
クロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等
を挙げることができる。
【0011】本発明における熱可塑性樹脂フィルムは、
通常延伸された方が好ましく、従来公知のTダイ法、イ
ンフレーション法等によって製造することができる。例
えば、Tダイ法ではポリマーをキャストドラム上に押し
出すことによって未延伸フィルムを作製し、次いで加熱
ロール群により縦延伸し、また必要に応じてテンター等
に供給して横延伸することができる。口金のスリット
幅、ポリマーの吐出量、キャストドラムの回転数を調整
することによって、未延伸フィルムの厚さを調整するこ
とができ、また、加熱ロール群の回転速度を調整した
り、テンターの設定幅を変更することによって所望の延
伸倍率で延伸することができる。
【0012】本発明における熱可塑性樹脂フィルムには
必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワ
ックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤
等を配合することができる。
【0013】さらには必要に応じて易滑性を付与するこ
ともできる。易滑性付与方法としては特に制限はない
が、例えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、カオリン、タルク、湿式あるいは乾式シリカなど
の無機粒子、アクリル酸類、スチレン等を構成成分とす
る有機粒子等を配合する方法、内部粒子による方法、界
面活性剤を塗布する方法等がある。
【0014】本発明における熱可塑性樹脂フィルムの厚
さは、通常好ましくは0.1〜10μmであり、さらに
好ましくは0.1〜5.0μm、より好ましくは0.1
〜3.0μmである。厚さが10μmを超えると穿孔性
が低下する場合があり、0.1μmより薄いと製膜安定
性が悪化する場合がある。
【0015】本発明における多孔性支持体としては、印
刷インキの透過性を有するものであれば特に限定される
ことはなく、薄葉紙や抄造紙、不織布や織物、スクリー
ン紗などを用いることができるが、本発明においては合
成繊維からなる不織布がより好ましく用いられる。
【0016】不織布はフラッシュ紡糸法、メルトブロー
紡糸法、スパンボンド紡糸法など従来公知の直接溶融紡
糸法よって作製することができるが、本発明においては
メルトブロー紡糸法、スパンボンド紡糸法がより好まし
く用いられる。例えば、メルトブロー紡糸法では、溶融
したポリマーを口金から吐出するに際して、口金周辺部
から熱風を吹き付け、該熱風によって吐出したポリマー
を細繊度化せしめ、ついで、しかるべき位置に配置した
ネットコンベア上に吹き付けて捕集し、ウエブを形成し
て製造される。
【0017】同様にスパンボンド法では、口金から吐出
したポリマーをエアエジェクターによって牽引し、得ら
れたフィラメントを衝突板に衝突させて繊維を開繊し、
コンベア状に捕集してウエブを形成して製造される。
【0018】本発明における多孔性支持体は、インキと
の親和性を付与するために必要に応じて構成する繊維の
表面に酸、アルカリ等の化学処理、コロナ処理、低温プ
ラズマ処理等を施してもよい。
【0019】本発明における合成繊維としては、例えば
ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリエチ
レンまたはその共重合体など従来公知のものが用いられ
るが、原紙の穿孔時の熱安定性の点からポリエステルが
特に好ましく用いられる。ポリエステルとして好ましく
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレー
ト、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレート
との共重合体等を挙げることができる。穿孔時の熱寸法
安定性の点から特に好ましくは、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート等を挙げることがで
きる。これらのポリマーには必要に応じて難燃剤、熱安
定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、
染料、脂肪酸エステル、ワックス等の有機滑剤あるいは
ポリシロキサン等の消泡剤等を配合することができる。
【0020】本発明の合成繊維および熱可塑性樹脂フィ
ルムに用いられるポリエステルとは、芳香族ジカルボン
酸、脂肪族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジ
オールを主たる構成成分とするポリエステルである。こ
こで、芳香族ジカルボン酸としては例えば、テレフテル
酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカ
ルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカル
ボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、
4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸等を挙げる
ことができる。脂肪族ジカルボン酸成分としては例え
ば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジ
オン酸等を挙げることができる。中でも好ましくはテレ
フタル酸、イソフタル酸を挙げることができる。これら
の酸成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用しても
よく、さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸等を
一部共重合してもよい。また、ジオール成分としては例
えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオー
ル、1.3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1.3−
シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリアルキレングリコール、2,2′ビス
(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等
を挙げることができる。中でもエチレングリコールが好
ましく用いられる。これらのジオール成分は1種のみ用
いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0021】本発明におけるポリエステルは従来公知の
方法で製造することができる。例えば、酸成分をジオー
ル成分と直接エステル化反応させた後、この反応の生成
物を減圧下で加熱して余剰のジオール成分を除去しつつ
重縮合させることによって製造する方法や、酸成分とし
てジアルキルエステルを用い、これとジオール成分とで
エステル交換反応させた後、上記と同様に重縮合させる
ことによって製造する方法等がある。この際、必要に応
じて、反応触媒として従来公知のアルカリ金属、アルカ
リ土類金属、マンガン、コバルト、亜鉛、アンチモン、
ゲルマニウム、チタン化合物等を用いることもできる。
【0022】本発明における多孔性支持体は、支持体を
平面的に観察した場合において、支持体の形成する開孔
部の面積分率が好ましくは5〜80%、さらに好ましく
は5〜50%、より好ましくは5〜30%である。開孔
面積分率が5%未満ではインキの透過性が劣るため、印
刷画像がかすれて鮮明性が低下する。80%を超えると
インキの保持性が低下するため、印刷画像がにじんだも
のとなり、また、裏写りしやすくなる。なお、本発明で
いう開孔面積分率とは、支持体のある一定面積を平面的
に観察した場合に、開孔部の占める面積を百分率で表し
たものである。
【0023】本発明における多孔性支持体は、好ましく
は繊維同士がその交絡点において、互いに不規則に融着
した網状体を形成してなる。特に好ましくは融着部の一
部において薄い膜状の襞を形成してなる。つまり、支持
体の繊維同士が、薄膜の襞を形成してなる融着部を持っ
た網状体とすることにより、支持体の強度が安定すると
ともに、均一な開孔形態を形成することができ、印刷イ
ンキの保持性と透過性のバランスのとれた原紙とするこ
とができる。
【0024】本発明における多孔性支持体の目付量は、
通常好ましくは2〜20g/m2 、さらに好ましくは5
〜15g/m2 である。目付量が20g/m2 を超える
と、インキの透過性が低下して画像鮮明性が低下する。
また目付量が2g/m2 より少ないと支持体として十分
な強度を得られない。
【0025】本発明における原紙は、上記の熱可塑性樹
脂フィルムと合成繊維からなる多孔性支持体とを積層一
体化して作られる。積層はフィルムの穿孔感度を低下さ
せない条件で接着剤を用いて接着してもよいし、接着剤
を用いることなくフィルムと支持体とを熱接着してもよ
いが、表面平滑性の点からは、接着剤を用いることなく
熱接着により熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とを
直接固着するのが好ましい。
【0026】熱接着は通常、熱可塑性樹脂フィルムと多
孔性支持体とを加熱しつつ直接貼り合わせる熱圧着によ
り行われる。熱圧着の方法は特に限定されるものではな
いが、加熱ロールによる熱圧着がプロセス性の点から特
に好ましい。
【0027】本発明の好ましい態様としては、未延伸の
熱可塑性樹脂フィルムと低配向度の多孔性支持体とを熱
圧着した状態で共延伸することが特に好ましい。両者を
共延伸することにより、繊維が細径化されるとともに、
フィルムとの固着面において、繊維の断面形状が円形か
ら楕円状もしくは半円状に変形される。そのため、繊維
の凹凸が原紙表面に現れることがなく、表面粗さが小さ
くかつ平滑性に優れたものとすることができるからであ
る。この時、支持体の繊維はその交絡点で互いに融着し
た状態で延伸されるため、支持体として好適な網状体を
形成することができ、また、両者を一体で共延伸するこ
とにより、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とが好
適に直接固着されるものである。
【0028】共延伸の方法は特に限定されないが、本発
明にあっては、二軸延伸が特に好ましい。二軸延伸は逐
次二軸延伸、同時二軸延伸のいずれの方法であってもよ
い。逐次二軸延伸の場合、縦方向、横方向の順に延伸す
るのが一般的であるが、逆に延伸してもよい。延伸倍率
は特に限定されるものではなく、用いる熱可塑性樹脂の
種類によって適宜決定されるが、通常は縦、横それぞれ
2〜7倍程度が適当である。また、二軸延伸後、縦また
は横、あるいは縦横同時に再延伸してもかまわない。
【0029】さらに、本発明においては二軸延伸後に原
紙を熱処理するのが好ましい。支持体とフィルムを一体
で熱処理することによって、原紙表面の平滑性がさらに
向上するからである。熱処理温度は特に限定されるもの
ではなく、用いる熱可塑性樹脂の種類によって適宜決定
されるが、ポリエステル系樹脂の場合には100〜24
0℃の範囲で行うのが好ましい。
【0030】本発明の原紙は、積層した状態の熱可塑性
樹脂フィルム面において最大表面粗さ(Rt)が10μ
m以下であり、好ましくは8μm以下、さらに好ましく
は6μm以下、より好ましくは5μm以下である。Rt
が10μmを超えると、サーマルヘッドとの接触が極端
に悪くなり、穿孔性が低下する。
【0031】本発明の原紙は、積層した状態の熱可塑性
樹脂フィルム面において王研式平滑度が1000秒以上
であり、好ましくは2000秒以上、さらに好ましくは
3000秒以上である。平滑度が1000秒未満ではサ
ーマルヘッドとの接触が極端に悪くなり、穿孔性が低下
する。
【0032】本発明の原紙を構成する熱可塑性樹脂フィ
ルムと多孔性支持体の剥離強度は好ましくは1g/25
mm以上、さらに好ましくは3g/25mm以上、より
好ましくは5g/25mm以上である。剥離強度が1g
/25mmより小さいと、熱可塑性樹脂フィルムの穿孔
形状が不均一となりやすい。
【0033】本発明の原紙を構成するフィルム面には穿
孔時のスティック防止のため離型剤を塗布するのが好ま
しい。離型剤としては、シリコーンオイル、シリコーン
系樹脂、フッ素系樹脂、界面活性剤等からなる従来公知
のものを用いることができる。
【0034】また、離型剤中には、帯電防止剤、耐熱
剤、耐酸化防止剤、有機粒子、無機粒子、顔料など各種
添加剤を混合して併用することができる。
【0035】
【特性の測定方法】
(1)最大表面粗さ(μm) JISB−0601に準拠し、小坂製作所製粗さ測定機
SE−3Eで、MD、TD方向に最大表面粗さ(Rt)
を各5点測定し、その平均値を求めた。
【0036】(2)王研式平滑度(秒) 15cm×15cmのサンプルを5枚準備し、旭精工
(株)製王研式平滑度試験機KB15型を用いて平滑度
を測定し、その平均値を求めた。
【0037】(3)穿孔率(%) 作製した原紙を理想科学工業(株)製“リソグラフ”R
A205に供給して、サーマルヘッド式製版方式によ
り、一辺10mmの■を製版し、製版部分を走査型電子
顕微鏡にて倍率100倍で観察し、サーマルヘッドの2
25ドットに相当する穿孔部について未穿孔個数を数
え、次式から穿孔率を求めた。
【0038】 穿孔率=[(225−未穿孔個数)/225]×100
【0039】(4)印刷性の評価 作製した原紙を理想科学工業(株)製“リソグラフ”R
A205に供給して、サーマルヘッド式製版方式によ
り、文字サイズ6ポ〜10.5ポのものおよび●(丸で
中が黒く塗りつぶされたもの)で0.5〜15mmφの
ものを原稿として製版した。製版原稿を用いて印刷した
ものを目視判定により、文字が鮮明で、黒ベタ部で白抜
けのないものを○、文字が不鮮明で、黒ベタ部で白抜け
がめだつものを×、○と×の中間程度で、実用上なんと
か使用できるレベルのものを△として評価した。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】実施例1〜実施例3 孔径0.3mm、孔数75個の矩形口金を用いて、口金
温度300℃でポリエチレンテレフタレート原料
(〔η〕=0.61、Tm=265℃)をメルトブロー
法にて紡出し、平均繊維径8μm、10μm、12μ
m、目付100g/m2の不織布を作製した。該不織布
の結晶化度は5%であった。
【0042】次いで、ポリエチレンテレフテレート86
モル%、ポリエチレンイソフタレート14モル%からな
る共重合ポリエステル樹脂原料(〔η〕=0.67、T
m=226℃)をスクリュ径40mmの押出機を用い
て、Tダイ口金温度280℃で押出し、冷却ドラム上に
キャストして未延伸フィルムを作製した。
【0043】該未延伸フィルム上に、前記の不織布を重
ね、加熱ロールに供給してロール温度80℃で熱圧着
し、積層シートを作製した。
【0044】該積層シートを90℃の加熱ロール間で、
長さ方向に3.5倍延伸した後、テンター式延伸機に送
り込み、95℃で幅方向に4倍延伸し、さらにテンター
内部で165℃で熱処理した。フィルム面にはテンター
入口部において、ワックス系離型剤をグラビアコーター
を用いて乾燥後の重さで0.1g/m2 塗布して実施例
1〜実施例3の感熱孔版用原紙を作製した。該原紙のフ
ィルム厚さは1.2μmであった。
【0045】実施例4、実施例5 孔径0.3mm、孔数70個の口金を用いて、口金温度
280℃でポリエチレンテレフタレート原料(〔η〕=
0.64、Tm=265℃)を紡出し、エアエジェクタ
ーにて、紡糸速度1200、1400m/分でコンベア
上に分散捕集して平均繊維径15μm、18μm、目付
60g/m2 の不織布を作製した。該不織布の結晶化度
は8%であった。
【0046】次いで、ポリエチレンテレフテレート80
モル%、ポリエチレンイソフタレート20モル%からな
る共重合ポリエステル樹脂原料(〔η〕=0.67、T
m=205℃)をスクリュ径40mmの押出機を用い
て、Tダイ口金温度270℃で押出し、直径300mm
の冷却ドラム上にキャストして未延伸フィルムを作製し
た。
【0047】該未延伸フィルム上に、前記の不織布を重
ね、加熱ロールに供給してロール温度90℃で熱圧着し
て、積層シートを作製した。
【0048】該積層シートを90℃の加熱ロールで、長
さ方向に3倍延伸した後、テンタ式延伸機に送り込み、
90℃で幅方向に3.3倍延伸した。さらにテンター内
部で165℃で熱処理した。また、テンター入口部にお
いて、フィルム面にワックス系離型剤をグラビアコータ
ーを用いて乾燥後の重さで0.1g/m2 塗布し、実施
例4、5の感熱孔版用原紙を得た。原紙のフィルム厚さ
は1.8μmであった。
【0049】比較例1 実施例1と同一原料、同一紡糸条件で、捕集速度を変更
して、平均繊維径12μm、目付け12g/m2 の不織
布を作製した。該不織布と実施例1で作製した厚さ1.
2μmのポリエステルフィルムとを酢酸ビニル樹脂を用
いて貼り合わせ、フィルム面にワックス系離型剤を塗布
して感熱孔版用原紙を作製した。
【0050】比較例2 実施例4において、同一原料を用い、紡糸速度1200
m/分で、捕集速度を変更して、平均繊維径15μm、
目付13.5g/m2 の不織布を作製した。該不織布と
実施例4で作製した厚さ1.8μmのポリエステルフィ
ルムとを酢酸ビニル樹脂を用いて貼り合わせ、フィルム
面にワックス系離型剤を塗布して感熱孔版用原紙を作製
した。
【0051】比較例3 孔径0.3mm、孔数70個の口金を用いて、口金温度
290℃でポリエチレンテレフタレート原料(〔η〕=
0.65、Tm=257℃)を紡出し、エアエジェクタ
ーにて、紡糸速度4500m/分でコンベア上に分散捕
集し、ついで、220℃のエンボスロールで加圧して巻
き取り、平均繊維径17μm、目付16g/m2 の不織
布を作製した。
【0052】次いで、前記不織布に実施例4で作製した
厚さ1.8μmのポリエステルフィルムを酢酸ビニル樹
脂を用いて貼り合わせ、フィルム面にワックス系離型剤
を塗布して感熱孔版用原紙を作製した。
【0053】比較例4 マニラ麻を原料とする目付10.5g/m2 の薄葉紙
と、実施例1で作製した厚さ1.2μmのポリエステル
フィルムとを酢酸ビニル樹脂を用いて貼り合わせ、フィ
ルム面にワックス系離型剤を塗布して感熱孔版用原紙を
作製した。
【0054】
【表1】 表1の結果からわかるように、最大表面粗さが10μm
以下で、表面平滑度が1000秒以上の本発明の感熱孔
版用原紙は穿孔性に優れ、かつ画像鮮明性に優れる。
【0055】
【発明の効果】本発明の感熱孔版用原紙は、多孔性支持
体と熱可塑性樹脂フィルムを積層した状態で、熱可塑性
樹脂フィルムの最大表面粗さを10μm以下、表面平滑
度を1000秒以上とすることにより、優れた穿孔性を
有し、かつ高画質印刷の行える感熱孔版用原紙を得るこ
とができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性支持体の一方の面に熱可塑性樹脂
    フィルムを積層してなる感熱孔版用原紙において、積層
    した状態における熱可塑性樹脂フィルム面の最大表面粗
    さ(Rt)が10μm以下、王研式平滑度が1000秒
    以上であることを特徴とする感熱孔版用原紙。
  2. 【請求項2】 多孔性支持体が主として合成繊維で構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の感熱孔版
    用原紙。
  3. 【請求項3】 合成繊維がポリエステル系樹脂からなる
    ことを特徴とする請求項2に記載の感熱孔版用原紙。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂フィルムがポリエステル系
    樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の
    感熱孔版用原紙。
JP20516794A 1994-08-30 1994-08-30 感熱孔版用原紙 Pending JPH0867081A (ja)

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