JP3703015B2 - 燃料蒸散防止装置の異常検出装置 - Google Patents

燃料蒸散防止装置の異常検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関において燃料タンク内で発生する燃料ガスの蒸散を防止する燃料蒸散防止装置に関し、特に燃料ガスの漏洩などの異常を検出するための燃料蒸散防止装置の異常検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車などの内燃機関においては、燃料タンク内で発生する燃料ガスが大気中へ放出されるのを防止するために、燃料蒸散防止装置の装着が義務付けられている。
【0003】
従来、この種の燃料蒸散防止装置は、内燃機関の運転状態(回転速度および負荷状態など)を検出するセンサ手段と、内燃機関に燃料を供給する燃料タンクと内燃機関の吸気管との間を連通するパージ通路と、パージ通路の途中に設けられたキャニスタとを備えている。
【0004】
また、燃料タンク内で発生した燃料ガスを吸着するキャニスタは、大気側に開放された大気口を有し、キャニスタと吸気管との途中には、パージ制御弁が設けられている。
キャニスタ内の吸着体は、燃料タンクと吸気管とを連通するパージ通路の途中において燃料ガスを随時吸着する。
【0005】
さらに、燃料蒸散防止装置は、キャニスタ内の吸着体の飽和を防止して機能を維持させるため、内燃機関の運転状態に応じてパージ制御弁を開閉制御する燃料蒸散防止制御手段(マイクロコンピュータからなる)を有する。
【0006】
燃料蒸散防止制御手段は、内燃機関の運転状態に応じてパージ制御弁を開閉し、キャニスタに吸着された燃料ガスを吸気管内に適宜排出、導入して、空気と燃料の混合気中に混入させることにより、燃料の蒸散を防止するようになっている。
【0007】
通常、このような燃料蒸散防止装置において、パージ通路は、キャニスタと吸気管との間をゴムホースで連結して形成されている。
したがって、ゴムホースが折れ曲がって潰れたりすると、燃料ガスが吸気管内に導入されず、キャニスタ内の燃料ガスがキャニスタ内の吸着体の燃料ガス吸着能力を越えてしまい、燃料ガスが吸気管に還流されずに大気口から大気中へ放出されてしまう。
【0008】
また、ゴムホースは、燃料のアルコール成分と接触していることから、腐食などにより破損するおそれがあるうえ、キャニスタの大気口がゴミなどによって詰まった場合には、圧力上昇によって外れるおそれもあり、いずれの場合も、燃料ガスが大気に放出されてしまうことになる。
【0009】
そこで、上記異常事態の発生を検出するために、たとえば特開平5−125997号公報に参照されるように、燃料タンクに圧力センサを配置して燃料タンク内圧力を検出し、燃料タンク内圧力が正常時の最大圧力を越える場合や、パージ制御弁の開閉状態を切り替えた前後で所定の圧力差が検出されない場合には、燃料蒸散防止装置に異常があると判断する異常検出装置が提案されている。
【0010】
上記公報記載の従来装置によれば、キャニスタの大気口の閉塞、パージ制御弁の開放不能、吸気管側パージ通路の破損や脱落を的確に検出することができる。しかしながら、異常判定条件成立時のパージ量を、吸気管圧力や燃料残量を考慮せずに決定しているので、パージ通路の通気抵抗や燃料タンクの空間容積の違いによって、異常検出時に燃料タンク内圧力がなかなか下がらずに、異常判定に時間がかかったり、異常を誤検出するおそれがある。
【0011】
また、パージ通路の通気抵抗や燃料タンクの空間容積の違いによって、逆に、燃料タンク内圧力が下がりすぎて、燃料タンクが過剰負圧のために凹んだりするおそれがあった。
【0012】
さらに、異常判定条件にキャニスタから吸気管に流れ込む燃料ガス濃度を考慮していないので、濃度の濃い燃料ガスが流れ込んだ場合に、エンジンが不調となるおそれもあった。
【0013】
そこで、たとえば特開平9−296753号公報に参照されるように、燃料タンク内圧力に基づいて燃料蒸散防止装置の異常を検出する異常検出手段と、異常判定条件の成立時に吸気管圧力に応じてパージ量を調整するパージ量調整手段とを備えた異常検出装置も提案されている。
【0014】
以下、図22は上記公報記載の従来装置による異常検出動作を示すフローチャートである。
【0015】
図22において、まず、任意の方法(ここでは詳述を省略する)により検出された燃料ガス濃度が所定濃度よりも濃いか薄いかを判定し(ステップS101A)、濃いと判定されれば、異常判定条件不成立として(ステップS101D)、図22の処理ルーチンを抜け出る。
【0016】
逆に、燃料ガス濃度が所定濃度よりも薄いと判定されれば、その他の条件をチェックし(ステップS101B)、条件成立と判定されれば、異常判定条件成立と確定して(ステップS101C)、図22の処理ルーチンを抜け出る。
【0017】
この場合、キャニスタから吸気管に導入する燃料ガスの濃度を検出し、燃料ガス濃度が比較基準値以上のときには、燃料蒸散防止装置の異常検出条件が不成立と確定するようになっており、異常条件成立時のみに、燃料タンク内圧力を高精度に目標圧力まで下げることができ、速やかに且つ正確に異常判定することができる。
【0018】
しかしながら、単に燃料ガス濃度と基準値との比較結果のみに基づいて異常検出条件を不成立にしているので、異常検出条件の判定結果を正確に得ることができないおそれがある。
【0019】
すなわち、燃料タンク内での燃料蒸散は、同じ燃料ガス濃度状態であっても、たとえば高地(大気圧が低い)では発生し易く、低地(大気圧が高い)では発生しにくいが、このような大気圧の影響が考慮されていないので、高地(大気圧の低い状態)での異常検出性能が悪化することになる。
【0020】
また、逆に、低地(大気圧の高い状態)では、異常状態を誤検出してしまうおそれがある。
【0021】
同様に、燃料タンク内での燃料蒸散の発生し易さは、同じ燃料ガス濃度状態であっても、燃料温度、外気温度または吸気温度などの影響によって異なるが、このような温度条件が考慮されていないので、異常検出性能の悪化や誤検出を招くおそれがある。
【0022】
また、タンク内での燃料蒸散が発生し易さは、燃料タンクのキャップが外れている状態や、パージ通路の配管が外れている状態などの、燃料蒸散防止装置の漏れ(リーク)異常の度合いによって異なるが、このようなリーク異常の度合いによる燃料ガス濃度変化を考慮していないので、燃料タンクのキャップ外れなどの大きなリーク異常が発生した場合には、燃料蒸散が発生し易くなって燃料ガス濃度が高くなることから、燃料ガス濃度に基づく異常検出禁止(条件不成立)が困難になってしまう。
【0023】
さらに、大気圧や外気温度などによって燃料タンク内での燃料蒸散の発生し易さが変化することから、異常検出用の密閉期間中での燃料タンク内圧力は、同じリーク異常状態であっても、低温状態では緩やかに上昇し且つ高温状態では早く上昇するが、このような燃料タンク内圧力の変化率を考慮せずに密閉時間を一定に設定しているので、異常検出性が悪化するおそれがある。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
従来の燃料蒸散防止装置の異常検出装置は以上のように、たとえば特開平9−296753号公報に参照される最も改善された従来装置であっても、異常検出条件の成立を判定するための比較基準値を一定に設定しているので、各種環境条件の違いなどによって異常検出性が悪化してしまい、結局、正確に異常検出することができないという問題点があった。
【0025】
また、異常検出用の密閉時間を一定に設定しているので、異常検出性が悪化を招くという問題点があった。
【0026】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、各種環境条件などに応じて、異常検出条件の成立を判定するための比較基準値を可変設定することにより、信頼性を向上させた燃料蒸散防止装置の異常検出装置を得ることを目的とする。
【0027】
また、この発明は、各種環境条件などに応じて、異常検出時の密閉時間を可変設定することにより、信頼性を向上させた燃料蒸散防止装置の異常検出装置を得ることを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る燃料蒸散防止装置の異常検出装置は、内燃機関の回転速度および負荷状態を含む運転状態を検出するセンサ手段と、内燃機関に燃料を供給する燃料タンクと内燃機関の吸気管との間を連通するパージ通路と、パージ通路の途中に設けられて、燃料タンク内で発生した燃料ガスを吸着するキャニスタと、キャニスタに設けられて大気側に開放された大気口と、キャニスタと吸気管との途中に設けられたパージ制御弁と、内燃機関の運転状態に応じてパージ制御弁を開閉制御し、キャニスタに吸着された燃料ガスを吸気管内に適宜導入して燃料の蒸散を防止する燃料蒸散防止制御手段とからなる燃料蒸散防止装置の異常を検出するための異常検出装置であって、センサ手段は、内燃機関の負荷状態として吸気管圧力を検出する吸気管圧力検出手段と、大気圧を検出する大気圧検出手段とを含み、燃料タンク内の圧力を燃料タンク内圧力として検出する燃料タンク内圧力検出手段と、キャニスタから吸気管に導入される燃料ガスの濃度を検出する燃料ガス濃度検出手段と、大気口を閉塞する大気口閉塞手段と、パージ制御弁および大気口の両方を閉塞して燃料蒸散防止装置の全体を密閉状態にする密閉化手段と、内燃機関の運転状態に基づいて、燃料ガス濃度が比較基準値よりも小さい場合に、燃料蒸散防止装置の異常判定条件の成立を検出する異常判定条件検出手段と、異常判定条件の成立時に吸気管圧力に応じてパージ制御弁の開閉量を制御してパージ量を調整するパージ量調整手段と、異常判定条件の成立時でのパージ量に応じた燃料タンク内圧力に基づいて燃料蒸散防止装置の異常を検出する異常検出手段とを備え、異常判定条件検出手段は、大気圧に応じて比較基準値を補正することにより、異常検出条件の成立を制限するための条件成立制限手段を含むものである。
【0029】
また、この発明に係る燃料蒸散防止装置の異常検出装置による条件成立制限手段は、大気圧が燃料蒸散を促進させる方向に変化した場合に、比較基準値を減少補正するものである。
【0030】
また、この発明に係る燃料蒸散防止装置の異常検出装置による異常判定条件検出手段は、燃料タンク内圧力に基づいて想定される第1および第2の異常状態に応じて、第1および第2の比較基準値を個別に設定し、第1および第2の異常状態に応じて、第1および第2の比較基準値を切替えて用いるものである。
【0031】
また、この発明に係る燃料蒸散防止装置の異常検出装置は、第1の異常状態は大穴リークに相当し、第2の異常状態は***リークに相当し、異常判定条件検出手段は、第1の異常状態の検出時に用いられる第1の比較基準値よりも、第2の異常状態の検出時に用いられる第2の比較基準値を小さく設定したものである。
【0032】
また、この発明に係る燃料蒸散防止装置の異常検出装置による密閉化手段は、燃料蒸散防止装置の全体を密閉状態にする密閉時間を、燃料ガス濃度および大気圧の少なくとも1つに応じて可変設定するものである。
【0033】
また、この発明に係る燃料蒸散防止装置の異常検出装置による密閉化手段は、燃料タンク内圧力に基づいて想定される第1および第2の異常状態に応じて、第1および第2の密閉時間を個別に設定し、第1および第2の異常状態に応じて、第1および第2の密閉時間を切替えて用いるものである。
【0034】
また、この発明に係る燃料蒸散防止装置の異常検出装置は、第1の異常状態は大穴リークに相当し、第2の異常状態は***リークに相当し、密閉化手段は、第1の異常状態の検出時に用いられる第1の密閉時間よりも、第2の異常状態の検出時に用いられる第2の密閉時間を短く設定したものである。
【0035】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1による燃料蒸散防止装置の異常検出装置を示すブロック構成図である。
【0036】
図1において、エアクリーナ1を介して吸入された空気は、エアフローセンサ2、スロットルバルブ3およびサージタンク4を有する吸気管5を介して、内燃機関の本体を構成するエンジン6の各気筒に吸入される。
【0037】
エアフローセンサ2は、吸気管5を通過してエンジン6に供給される吸入空気量を測定し、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)20に入力する。
スロットルバルブ3は、運転者によるアクセルペダル(図示せず)の操作量に応じて、エンジン6への吸気量を調節する。
【0038】
また、吸気管5にはインジェクタ7が設けられており、インジェクタ7は、吸気管5内に燃料を噴射する。
また、吸気管5には、各種のセンサ手段と関連した燃料蒸散防止装置を介して、エンジン6に燃料を供給するための燃料タンク8が連通されている。
【0039】
センサ手段は、エンジン6の運転状態(エンジン回転速度:回転数Ne、および、負荷状態:充填効率Ecなど)を検出するために、エアフローセンサ2、スロットル開度センサ12、吸気温度センサ13、水温センサ14、空燃比センサ(O2センサ)16、クランク角センサ17、吸気管圧力センサ18、燃料タンク内圧力センサ19、燃料レベルゲージ27、車速センサ29、大気圧センサ30、外気温度センサ31および燃料温度センサ32を含む。
【0040】
スロットル開度センサ12は、スロットルバルブ3の回転軸に設けられて、スロットル開度を検出し、吸気温度センサ13は、吸気管5に設けられて、吸気温度TAを検出し、水温センサ14は、エンジン6の冷却水温度を検出し、空燃比センサ16は、エンジン6の排気管15に設けられて、空燃比フィードバック信号を生成する。
【0041】
クランク角センサ17は、エンジン6の回転速度(回転数Ne)に対応したクランク角信号を生成し、吸気管圧力センサ18は、吸気管5のサージタンク4に設けられて、吸気管5内の吸気管圧力Pbを検出する。
【0042】
燃料タンク内圧力センサ19は、燃料タンク8に設けられて、燃料タンク内圧力Ptを検出し、燃料レベルゲージ27は、燃料タンク8内の燃料レベルLtを検出する。
【0043】
車速センサ29は、エンジン6を搭載した車両28の車軸付近に設けられて、車速を検出する。
大気圧センサ30は、外気の圧力を大気圧PAとして検出し、外気温度センサ31は、外気温度TGを検出し、燃料温度センサ32は、燃料タンク8内の燃料温度TTを検出する。
【0044】
上記センサ手段の各検出情報は、運転状態を示す情報としてECU20に入力される。
【0045】
燃料蒸散防止装置は、パージ通路に設けられたキャニスタ9と、キャニスタ9と吸気管5との途中に設けられたパージ制御弁10と、パージ制御弁10を開閉制御して燃料の蒸散を防止する燃料蒸散防止制御手段(ECU20に含まれる)とにより構成される。
【0046】
パージ通路は、燃料タンク8と吸気管5との間を連通する。
キャニスタ9は、吸着体としての活性炭を内蔵しており、パージ通路の途中に設けられて、燃料タンク8内で発生した燃料ガスを吸着する。
【0047】
キャニスタ9には大気口11が設けられており、大気口11は、大気口制御弁26を介して大気側に開放されている。
大気口制御弁26は、ECU20と関連した大気口閉塞手段を構成しており、ECU20の制御下で大気口11を開閉制御する。
【0048】
また、ECU20内の燃料蒸散防止制御手段は、エンジン6の運転状態に応じてパージ制御弁10を開閉制御し、キャニスタ9に吸着された燃料ガスを吸気管5内に適宜導入して燃料の蒸散を防止する。
【0049】
すなわち、燃料蒸散防止制御手段は、エンジン6の運転状態に応じて定まるパージ弁制御量(パージ量に対応したデューティ制御量)によりパージ制御弁10を開弁し、キャニスタ9に吸着された燃料ガスを、吸気管5内の負圧により吸気管5内にパージさせる。
【0050】
このとき、大気口制御弁26および大気口11を介してキャニスタ9に導入された空気は、キャニスタ9内の活性炭を通過する際に、活性炭から脱離された燃料ガスを含んだ空気(パージエア)として、吸気管5内にパージされる。
【0051】
ECU20は、CPU21、ROM22およびRAM23などを有するマイクロコンピュータにより構成され、エンジン6の空燃比制御および点火時期制御などの各種制御を行う。
【0052】
ECU20内の入出力インターフェイス24は、各種のセンサ手段からの検出情報を取り込むとともに、駆動回路25を介して、各種アクチュエータに対する制御信号を出力する。
【0053】
すなわち、ECU20内のCPU21は、ROM22に格納されている制御プログラムおよび各種マップに基づいて空燃比フィードバック制御演算を行い、駆動回路25を介してインジェクタ7を駆動する。
【0054】
また、ECU20は、運転状態に応じて、エンジン6の点火時期制御、排ガス還流(EGR)制御およびアイドル回転数制御などの周知のエンジン制御を行うとともに、パージ制御弁10および大気口制御弁26を開閉制御する。
【0055】
また、ECU20は、キャニスタから吸気管に導入される燃料ガスの濃度を検出する燃料ガス濃度検出手段を有し、エンジン6に吸入されるパージエア量と、空燃比フィードバック信号を含む運転状態とに基づいて、パージエアの燃料ガスの濃度を演算する。
【0056】
また、ECU20は、大気口制御弁26を制御して大気口11を閉塞する大気口閉塞手段と、パージ制御弁10および大気口11の両方を閉塞して燃料蒸散防止装置の全体を密閉状態にする密閉化手段と、運転状態に基づいて、燃料ガス濃度が比較基準値よりも小さい場合に、燃料蒸散防止装置の異常判定条件の成立を検出する異常判定条件検出手段とを有する。
【0057】
さらに、ECU20は、異常判定条件の成立時に吸気管圧力Pbに応じてパージ制御弁10の開閉量を制御してパージ量を調整するパージ量調整手段と、異常判定条件の成立時でのパージ量に応じた燃料タンク内圧力Ptに基づいて燃料蒸散防止装置の異常を検出する異常検出手段とを有する。
【0058】
ECU20内の異常判定条件検出手段は、異常検出条件の成立を制限する条件成立制限手段を含み、条件成立制限手段は、大気圧PAに応じて比較基準値を補正(可変設定)する。
【0059】
以下、図2のフローチャートを参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1による異常検出動作について概略的に説明する。
図2はECU20による全体の処理ルーチンであり、一定時間毎に呼び出されて実行される。
【0060】
図2において、まず、現在の運転状態が異常判定条件を満たしているか否かを判定し(ステップS101)、運転状態が異常判定条件を満たしていない(すなわち、不成立)と判定されれば、各種パラメータを初期化するとともに各種フラグをリセットして(ステップS102)、図2の処理ルーチンを抜け出る。
【0061】
初期化ステップS102において、ECU20は、パージ制御弁10に対するパージデューティDpを、エンジン回転数Neと充填効率Ec(エンジン回転数Neおよび吸入空気量から求められる)とによりマッピングされた値に設定する。
【0062】
また、大気口11を閉じてパージ導入中(燃料タンク内圧力Ptを負圧側に減圧中)の経過時間と、燃料タンク内圧力Ptが目標圧力Poに到達してからの密閉時間(燃料タンク内圧力Ptが負圧側の目標圧力Poに到達した後に動作する)と、大気圧近傍からの密閉時間とを計測するタイマTMを初期化(TM=0)する。
【0063】
さらに、大気口制御弁26が開放駆動してキャニスタ9の大気口11を開放するとともに、燃料タンク内圧力Ptの目標到達フラグおよび目標未到達時間超過フラグと、大穴リーク蒸散テストフラグおよび***リーク蒸散テストフラグと、減圧時の差圧異常フラグとを全てリセットする。
【0064】
一方、ステップS101において、運転状態が異常判定条件を満たしている(すなわち、成立)と判定されれば、大穴リーク蒸散テストフラグのセット状態を判定し(ステップS120)、セットされていると判定されれば、大穴リーク蒸散テスト処理(ステップS121)を実行して、図2の処理ルーチンを抜け出る。
【0065】
また、ステップS120において、大穴リーク蒸散テストフラグがリセットされていると判定されれば、続いて、燃料タンク内圧力Ptの目標未到達時間超過フラグのセット状態を判定し(ステップS122)、セットされていると判定されれば、時間超過時の処理(ステップS123)を実行して、図2の処理ルーチンを抜け出る。
【0066】
また、ステップS122において、目標未到達時間超過フラグがリセットされている(時間超過していない)と判定されれば、続いて、目標到達フラグの状態を判定する(ステップS103)。
【0067】
すなわち、燃料タンク内圧力センサ19から検出される燃料タンク内圧力Ptが目標圧力Poに到達したことがあるか否かを判定する。
【0068】
ステップS103において、目標到達フラグがリセットされている(未だに、燃料タンク内圧力Ptが目標圧力Poに到達していない)と判定されれば、大気口制御弁26を閉じてキャニスタ9の大気口11を閉成する(ステップS104)。
【0069】
また、パージデューティDpを、吸気管圧力Pbからマッピングされた値TPRG1(Pb)に設定する(ステップS105)。
このとき、パージデューティDpは、次式のように、燃料レベルLtに応じた補正係数K(Lt)により補正される。
【0070】
Dp=TPRG1(Pb)×K(Lt)
【0071】
次に、燃料タンク内圧力Ptが目標圧力Po以下に到達しているか否かを判定し(ステップS106)、Pt>Po(すなわち、NO)と判定されれば、目標未到達時間超過判定処理(ステップS124)を実行して、図2の処理ルーチンを抜け出る。
【0072】
また、ステップS106において、Pt≦Po(すなわち、YES)と判定されれば、目標到達フラグをセットする(ステップS107)。
続いて、このときの燃料タンク内圧力PtをP3として格納し、タイマTMを初期化(TM=0)して(ステップS108)、図2の処理ルーチンを抜け出る。
【0073】
なお、ここでは図示しないが、燃料タンク内圧力Ptが目標圧力Poに到達した後において、タイマTMは、常にインクリメントされているものとする。
【0074】
一方、ステップS103において、目標到達フラグがセットされている(すでに燃料タンク内圧力Ptが目標圧力Poに到達していた)と判定されれば、***リーク蒸散テストフラグの状態を判定し(ステップS125)、セットされていると判定されれば、***リーク蒸散テスト処理(ステップS126)を実行して、図2の処理ルーチンを抜け出る。
【0075】
また、ステップS125において、***リーク蒸散テストフラグがリセットされていれば、続いて、減圧時の差圧異常フラグの状態を判定し(ステップS127)、セットされていると判定されれば、減圧時の差圧異常処理(ステップS128)を実行して、図2の処理ルーチンを抜け出る。
【0076】
また、ステップS127において、減圧時の差圧異常フラグがリセットされていると判定されれば、パージデューティDp=0として(ステップS109)、サージタンク4への燃料ガスの流入を止め、燃料蒸散防止装置を密閉する。
【0077】
続いて、タイマTMが所定時間TP1以上に達しているか否かを判定し(ステップS110)、TM<TP1(すなわち、NO)と判定されれば、燃料タンク内圧力Ptが目標圧力Poに到達して密閉された時点から所定時間TP1が経過していないので、直ちに図2の処理ルーチンを抜け出る。
【0078】
また、ステップS110において、TM≧TP1(すなわち、YES)と判定されれば、目標圧力Poに到達後の密閉時点から所定時間TP1以上経過しているので、現在(所定時間TP1の経過時)の燃料タンク内圧力Pt(=P4)と前回(タイマ計測開始時)の燃料タンク内圧力P3とのタンク差圧ΔP4を求める(ステップS111)。
【0079】
続いて、タンク差圧ΔP4が、異常差圧Pdよりも大きいか否かを判定し(ステップS112)、ΔP4>Pd(すなわち、YES)と判定されれば、減圧時異常フラグをセット(ステップS113)した後、キャニスタ9の大気口11を開放して(ステップS129)、図2の処理ルーチンを抜け出る。
【0080】
また、ステップS112において、ΔP4≦Pd(すなわち、NO)と判定されれば、正常状態と確定(ステップS114)して、キャニスタ9の大気口11を開き(ステップS115)、異常判定終了(異常判定条件が常に不成立となるようにする)として(ステップS116)、図2の処理ルーチンを抜け出る。
【0081】
次に、図3〜図9を参照しながら、図2内の各処理ステップS101、S121、S123、S124、S126、S128について具体的に説明する。
まず、図3および図4を参照しながら、図2内の異常判定条件の成立判定処理(ステップS101)について説明する。
【0082】
図3は条件成立判定ステップS101を具体的に示すフローチャートである。図3において、ステップS101aは、前述(図22参照)のステップS101Aに対応し、ステップS101B〜S101Dは前述と同様の処理である。
【0083】
図4は図3内のステップS101aで用いられる比較基準値PGN(PA)を示す説明図である。
この場合、燃料ガス濃度に対する比較基準値PGN(PA)は、大気圧センサ30から検出される大気圧PAに応じて、図4のように可変設定される。
【0084】
図3において、まず、運転状態に基づいて算出されたパージエアの燃料ガス濃度を比較基準値PGN(PA)と比較し、燃料ガス濃度が比較基準値PGN(PA)よりも小さいか否かを判定する(ステップS101a)。
【0085】
ステップS101aにおいて、燃料ガス濃度が比較基準値PGN(PA)以上(すなわち、NO)と判定されれば、異常判定条件の不成立確定ステップS101Dに進み、図3の処理ルーチンを抜け出る。
【0086】
また、ステップS101aにおいて、燃料ガス濃度が比較基準値PGN(PA)よりも小さい(すなわち、YES)と判定されれば、その他の条件成立確定ステップS101Bに進む。
【0087】
このとき、比較基準値PGN(PA)は、図4のように、大気圧PAが上昇する(燃料が蒸散しにくくなる)につれて増大するので、ステップS101aにおいて、異常判定条件が不成立と誤判定する可能性は低減される。
【0088】
したがって、大気圧PAを検出する大気圧センサ30を設け、燃料ガス濃度に対する異常検出条件の比較基準値PGN(PA)を大気圧PAに応じて変化させることにより、条件成立を高精度に判定することができる。
【0089】
次に、図5を参照しながら、図2内の目標未到達時間超過判定処理(ステップS124)について説明する。
【0090】
図5において、まず、燃料タンク内圧力Ptが大気圧PAに近い状態で大気口11を閉成して、パージ燃料を導入した時点からの時間をチェックするために、タイマTMが所定のチェック時間TPCHK以上に達したか否かを判定する(ステップS124A)。
【0091】
ステップS124Aにおいて、TM<TPCHK(すなわち、NO)と判定されれば、チェック時間TPCHKが経過していないので、直ちに図5の処理ルーチンを抜け出る。
【0092】
一方、ステップS124Aにおいて、TM≧TPCHK(すなわち、YES)と判定されれば、大気口11を閉成したにもかかわらず、燃料タンク内圧力Ptが長時間にわたって負圧側の目標圧力Poに到達しないので、大穴リーク異常の可能性が高いものと見なし、大穴リーク蒸散テストの準備を行う。
【0093】
すなわち、パージデューティDpを0にセットしてパージ制御弁10を閉じるとともに、キャニスタ9の大気口11を開放して燃料タンク内圧力Ptを大気圧PAに復帰させ、目標未到達時間超過フラグをセットして(ステップS124B)、図5の処理ルーチンを抜け出る。
【0094】
次に、図6のフローチャートを参照しながら、図2内の時間超過時処理(ステップS123)について説明する。
図6において、まず、燃料タンク内圧力Ptが復帰圧力PA1(大気圧PAに近い設定値)以上の値に復帰したか否かを判定する(ステップS123A)。
【0095】
ステップS123Aにおいて、Pt<PA1(すなわち、NO)と判定されれば、燃料タンク内圧力Ptが大気圧PAの近傍に復帰していないので、直ちに図6の処理ルーチンを抜け出る。
【0096】
また、ステップS123Aにおいて、Pt≧PA1(すなわち、YES)と判定されれば、燃料タンク内圧力Ptが大気圧PA側に復帰しているので、大穴リーク蒸散テストを開始するための初期設定を行う(ステップS123B)。
【0097】
すなわち、ステップS123Bにおいては、大気圧PAの近傍からの密閉状態の経過時間を計測するために、タイマTMを初期化するとともに、大気口11を閉成して燃料蒸散防止装置を密閉状態とし、大穴リーク蒸散テストフラグをセットする。
【0098】
続いて、密閉開始時点での燃料タンク内圧力PtをP1として格納し(ステップS123C)、図6の処理ルーチンを抜け出る。
【0099】
次に、図7を参照しながら、図2内の大穴リーク蒸散テスト処理(ステップS121)について説明する。
図7は大穴リーク蒸散テスト処理ステップS121を具体的に示すフローチャートである。
【0100】
上述した通り、大穴リーク蒸散テスト処理ステップS121は、燃料タンク内圧力Ptが大気圧PAに近い状態において、キャニスタ9を含む燃料蒸散防止装置を密閉した状態で実行される。
【0101】
図7において、まず、タイマTMが所定時間TP1以上に達しているか否かを判定し(ステップS121A)、TM<TP1(すなわち、NO)と判定されれば、燃料タンク内圧力Ptが大気圧PAの近傍で燃料蒸散防止装置を密閉した時点から所定時間TP1が経過していないので、直ちに図7の処理ルーチンを抜け出る。
【0102】
また、ステップS121Aにおいて、TM≧TP1(すなわち、YES)と判定されれば、燃料タンク内圧力Ptが大気圧PAの近傍で密閉した時点から所定時間TP1以上経過しているので、現在(所定時間TP1の経過時)の燃料タンク内圧力Pt(=P2)と前回(タイマ計測開始時)の燃料タンク内圧力P1とのタンク差圧ΔP2を求める(ステップS121B)。
【0103】
続いて、タンク差圧ΔP2が、大穴リーク異常差圧PdLよりも小さいか否かを判定し(ステップS121C)、ΔP2≧PdL(すなわち、NO)と判定されれば、蒸散燃料による圧力上昇が大きいと見なされるので、目標圧力Poに到達できなかった原因が蒸散燃料によるものと判断し、正常状態と確定して(ステップS121D)、キャニスタ9の大気口11を開放する(ステップS121F)。
【0104】
また、ステップS121Cにおいて、ΔP2<PdL(すなわち、YES)と判定されれば、蒸散燃料による圧力上昇が小さいと見なされるので、大穴リーク異常と確定して(ステップS121E)、キャニスタ9の大気口11を開放する(ステップS121F)。
【0105】
最後に、異常判定終了(異常判定条件が常に不成立となるようにする)として(ステップS121G)、図7の処理ルーチンを抜け出る。
【0106】
次に、図8のフローチャートを参照しながら、図2内の減圧時の差圧異常時処理(ステップS128)について説明する。
図8において、ステップS128A〜S128Cは、前述(図6参照)のステップS123A〜S123Cにそれぞれ対応している。
【0107】
まず、パージ制御弁10を閉成して大気口11を開放した状態で、燃料タンク内圧力Ptが復帰圧力PA1以上の値に復帰したか否かを判定する(ステップS128A)。
【0108】
ステップS128Aにおいて、Pt<PA1(すなわち、NO)と判定されれば、燃料タンク内圧力Ptが大気圧PAの近傍に復帰していないので、直ちに図8の処理ルーチンを抜け出る。
【0109】
また、ステップS128Aにおいて、Pt≧PA1(すなわち、YES)と判定されれば、燃料タンク内圧力Ptが大気圧PA側に復帰しているので、***リーク蒸散テストを開始するための初期設定を行う(ステップS128B)。
【0110】
すなわち、ステップS128Bにおいては、大気圧PAの近傍からの密閉状態の経過時間を計測するために、タイマTMを初期化するとともに、大気口11を閉成して燃料蒸散防止装置を密閉状態とし、***リーク蒸散テストフラグをセットする。
【0111】
続いて、密閉開始時点での燃料タンク内圧力PtをP1として格納し(ステップS128C)、図8の処理ルーチンを抜け出る。
【0112】
次に、図9を参照しながら、図2内の***リーク蒸散テスト処理(ステップS126)について説明する。
図9は***リーク蒸散テスト処理ステップS126を具体的に示すフローチャートであり、各ステップS126A〜S126Gは、前述(図7参照)のステップS121A〜S121Gにそれぞれ対応している。
【0113】
図9において、まず、タイマTMが所定時間TP1以上に達しているか否かを判定し(ステップS126A)、TM<TP1(すなわち、NO)と判定されれば、燃料タンク内圧力Ptが大気圧PAの近傍で燃料蒸散防止装置を密閉した時点から所定時間TP1が経過していないので、直ちに図9の処理ルーチンを抜け出る。
【0114】
また、ステップS126Aにおいて、TM≧TP1(すなわち、YES)と判定されれば、燃料タンク内圧力Ptが大気圧PAの近傍で密閉した時点から所定時間TP1以上経過しているので、現在(所定時間TP1の経過時)の燃料タンク内圧力Pt(=P2)と前回(タイマ計測開始時)の燃料タンク内圧力P1とのタンク差圧ΔP2を求める(ステップS126B)。
【0115】
続いて、タンク差圧ΔP4とΔP2との差圧ΔP(=ΔP4−ΔP2)を求め、差圧ΔPが、***リーク異常差圧PdS以上か否かを判定し(ステップS126C)、ΔP<PdS(すなわち、NO)と判定されれば、リーク成分が小さいので、正常状態と確定して(ステップS126D)、キャニスタ9の大気口11を開放する(ステップS126F)。
【0116】
また、ステップS126Cにおいて、ΔP≧PdS(すなわち、YES)と判定されれば、リーク成分が大きいので、***リーク異常と確定して(ステップS126E)、キャニスタ9の大気口11を開放する(ステップS126F)。
【0117】
この場合、ステップS126Cにおいて、負圧状態(パージ遮断直後)でのタンク差圧ΔP4から大気圧近傍(大気口遮断直後)でのタンク差圧ΔP2を除去した差圧ΔPを用いて***リーク異常が判定される。
【0118】
なぜなら、大気圧近傍でのタンク差圧ΔP2は、燃料蒸散による圧力上昇分に相当するので、負圧側でのタンク差圧ΔP4から燃料蒸散の影響を除去して実際のリーク成分のみをチェックするためである。
【0119】
最後に、異常判定終了(異常判定条件が常に不成立となるようにする)として(ステップS126G)、図9の処理ルーチンを抜け出る。
【0120】
このように、大気圧PAの影響を考慮して、リーク異常検出用の燃料ガス濃度に対する比較基準値PGN(PA)を、大気圧PAに応じて可変設定することにより、高地で大気圧PAが低い(燃料タンク8内で燃料蒸散が発生し易い)場合と、低地で大気圧PAが高い(燃料蒸散が発生しにくい)場合とに合わせて、異常判定条件を設定することができ、大気圧PAの状態によらず誤検出なく良好な異常検出性を維持することができる。
【0121】
なお、ここでは、異常検出条件の成立判定用の燃料ガス濃度に対する比較基準値を大気圧PAに応じて変化させたが、燃料温度センサ32から検出される燃料タンク8内の燃料温度TTを用いて、燃料ガス濃度に対する比較基準値を燃料温度TTに応じて変化させることも考えられる。
【0122】
以下、燃料温度TTに応じて比較基準値を変化させた第1の参考例について説明する。
図10は第1の参考例により可変設定される比較基準値PGN(TT)を示す説明図である。
【0123】
なお、異常判定条件の成立判定処理は、前述(図3参照)のフローチャートと同様であり、ステップS101a内の比較基準値PGN(PA)が比較基準値PGN(TT)に置き換わるのみである。
【0124】
この場合、燃料ガス濃度に対する比較基準値PGN(TT)は、燃料温度TTに応じて、図10のように可変設定される。
【0125】
すなわち、比較基準値PGN(TT)は、図10のように、燃料温度TTが上昇する(燃料が蒸散し易くなる)につれて減少するので、ステップS101aにおいて、異常判定条件が不成立と誤判定する可能性は低減される。
【0126】
なお、上記第1の参考例では、燃料ガス濃度に対する比較基準値を燃料温度TTに応じて変化させたが、吸気温度センサ13(または、外気温度センサ31)から検出される吸気温度TA(または、外気温度TG)を用いて、燃料ガス濃度に対する比較基準値を吸気温度TA(または、外気温度TG)に応じて変化させることも考えられる。
【0127】
以下、吸気温度TA(または、外気温度TG)に応じて比較基準値を変化させた第2の参考例について説明する。
図11および図12は第2の参考例により可変設定される比較基準値PGN(TA)およびPGN(TG)を示す説明図である。
【0128】
なお、異常判定条件の成立判定処理は、前述(図3参照)のフローチャートと同様であり、ステップS101a内の比較基準値PGN(PA)が変更されるのみである。
【0129】
図11において、燃料ガス濃度に対する比較基準値PGN(TA)は、吸気温度TAに応じて可変設定され、吸気温度TAが上昇する(燃料が蒸散し易くなる)につれて減少する。
同様に、図12において、比較基準値PGN(TG)は、外気温度TGが上昇するにつれて減少する。
【0130】
したがって、比較基準値PGN(TA)またはPGN(TG)のいずれを適用した場合も、前述と同様に、異常判定条件が不成立と誤判定する可能性は低減される。
【0131】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、燃料ガス濃度に対する比較基準値を、大気圧PAのみに応じて変化させたが、複数のパラメータに応じて比較基準値を変化させてもよい。
【0132】
以下、複数のパラメータに応じて比較基準値を変化させたこの発明の実施の形態2について説明する。
図13はこの発明の実施の形態2により可変設定される比較基準値PGNを示す説明図である。
【0133】
図13において、(a)は前述(図4)と同様に大気圧PAに応じて可変設定される比較基準値PGN(PA)を示し、(b)は燃料温度TTに応じて可変設定される補正係数KPGN(TT)を示している。
【0134】
この場合、比較基準値PGNは、次式のように、比較基準値PGN(PA)と補正係数KPGN(TT)との積により設定される。
【0135】
PGN=PGN(PA)×KPGN(TT)
【0136】
このように、複数のパラメータを用いて比較基準値PGNを設定することにより、さらに正確な比較基準値PGNに基づいて異常判定条件の成立可否を判定することができる。
【0137】
なお、ここでは、大気圧PAおよび燃料温度TTに応じて比較基準値PGNを可変設定したが、さらに、外気温度TGまたは吸気温度TAを任意に組み合わせて比較基準値PGNを可変設定することができ、用いるパラメータ数が多いほど信頼性を向上させることができる。
【0138】
すなわち、燃料温度TT、吸気温度TA、外気温度TGなどの各種パラメータの影響による燃料蒸散の発生し易さを考慮して、リーク異常検出用の燃料ガス濃度の比較基準値を各パラメータに応じて可変設定することにより、判定条件の信頼性がさらに向上し、誤検出なく良好な異常検出性を維持することができる。
【0139】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態1では、燃料ガス濃度による条件成立判定において、大穴リーク異常および***リーク異常に対応させた比較基準値を特に考慮しなかったが、大穴リーク異常または***リーク異常に応じて個別の比較基準値を設定してもよい。
【0140】
以下、判定される異常状態に応じて比較基準値を個別に設定したこの発明の実施の形態3について説明する。
図14および図15はこの発明の実施の形態3により個別に設定される比較基準値を示す説明図である。
【0141】
図14は大穴リーク用の比較基準値PGNL(PA)を示し、図15は***リーク用の比較基準値PGNS(PA)を示しており、それぞれ、大気圧PAに応じて可変設定される。
【0142】
なお、ここでは、代表的に、大気圧PAを用いて比較基準値を可変設定しているが、前述のように、さらに任意のパラメータを用いてもよく、また、任意の複数のパラメータを組み合わせて可変設定してもよい。
【0143】
図16および図17はこの発明の実施の形態3による大穴リーク蒸散テスト処理および***リーク蒸散テスト処理をそれぞれ示すフローチャートである。
図16および図17において、ステップS121A〜S121GおよびS126A〜S126Gは、前述(図7および図9参照)と同様の処理であり、ここでは詳述を省略する。
【0144】
また、図16および図17内の各ステップS101LおよびS101Sは、それぞれ、前述(図3参照)の異常判定条件処理内のステップS101aに対応している。
【0145】
図14において、大穴リーク用の比較基準値PGNL(PA)は、全体的に大きい値に設定されている。
なぜなら、大穴リークの場合には蒸散燃料による燃料タンク内圧力Ptへの影響が小さいので、図16内のステップS121Eにおいて大穴リーク異常を確定し易くするためである。
【0146】
一方、図15において、***リーク用の比較基準値PGNS(PA)は、大穴リーク用の比較基準値PGNL(PA)よりも全体的に小さい値に設定されている。
【0147】
なぜなら、***リークの場合には、蒸散燃料による燃料タンク内圧力Pthへの影響が大きいので、図17内のステップS126Eにおける***リーク異常の確定を抑制して、異常の誤判定を防止するためである。
【0148】
図16に示す大穴リーク蒸散テスト処理内のステップS101Lにおいては、全体的に大きい大穴リーク用の比較基準値PGNL(PA)(図14参照)を用いて、燃料ガス濃度が十分に小さいことを判定する。
【0149】
ステップS101Lにおいて、燃料ガス濃度が比較基準値PGNL(PA)よりも小さい(すなわち、YES)と判定されれば、大穴リーク異常を確定するステップS121Eに進む。
このとき、比較基準値PGNL(PA)が大きいので、燃料ガス濃度に関して広い条件下で異常が確定される。
【0150】
一方、ステップS101Lにおいて、燃料ガス濃度が比較基準値PGNL(PA)以上である(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS121Eをスキップして、キャニスタ9の大気口11を開放するステップS121Fに進む。
【0151】
ステップS101LにおいてNOと判定された場合には、正常状態を確定するステップS121Dに進むことがなく、正常状態および異常状態のいずれの確定も行われない。したがって、最終的な正否確定は、次回の異常判定結果にゆだねられる。
【0152】
図17に示す***リーク蒸散テスト処理内のステップS101Sにおいては、全体的に小さい***リーク用の比較基準値PGNS(PA)(図15参照)に基づいて、燃料ガス濃度が十分に小さいことを判定する。
【0153】
ステップS101Sにおいて、燃料ガス濃度が比較基準値PGNS(PA)よりも小さい(すなわち、YES)と判定されれば、***リーク異常を確定するステップS126Eに進む。
【0154】
このとき、比較基準値PGNS(PA)が小さいので、燃料ガス濃度に関して狭い条件下で異常が確定されることになり、***リーク異常を誤確定する可能性は抑制される。
【0155】
一方、ステップS101Sにおいて、燃料ガス濃度が比較基準値PGNS(PA)以上である(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS126Eをスキップして、大気口11を開放するステップS121Fに進む。
【0156】
この場合も、ステップS101SにおいてNOと判定された場合には、正常状態を確定するステップS126Dに進むことがなく、最終的な正否確定は、次回の異常判定結果にゆだねられる。
【0157】
このように、燃料タンク内圧力Ptに基づいて想定される燃料蒸散防止装置の異常状態(大穴リークおよび***リーク)に応じて、比較基準値を個別に設定することにより、大穴リーク異常を確実に判定することができるとともに、***リーク異常の検出を制限して誤判定を防止することができる。
【0158】
すなわち、燃料蒸散防止装置のリーク異常の度合い(燃料タンク8のキャップ外れやパージ通路の配管外れなど)に応じて、燃料蒸散の発生し易さを考慮した適切な比較基準値により、良好な異常検出性を維持することができる。
【0159】
実施の形態4.
なお、上記実施の形態1では、タンク差圧ΔP2を求めるときの密閉時間(所定時間)TP1を一定に設定したが、大穴リーク異常または***リーク異常に応じて個別の密閉時間を設定してもよい。
【0160】
以下、判定される異常状態に応じて密閉時間を個別に設定したこの発明の実施の形態4について説明する。
図18および図19はこの発明の実施の形態4により個別に設定される密閉時間を示す説明図である。
【0161】
図18は大穴リーク用の密閉時間TPL(TA)を示し、図19は***リーク用の密閉時間TPS(TA)を示しており、それぞれ、吸気温度TAに応じて可変設定される。
【0162】
なお、ここでは、大気圧に代えた参考例として、吸気温度TAを用いて密閉時間を可変設定しているが、前述のように、任意のパラメータを用いてもよく、また、任意の複数のパラメータを組み合わせて可変設定してもよい。
【0163】
図20および図21はこの発明の実施の形態4による大穴リーク蒸散テストおよび***リーク蒸散テストの各処理動作を示すタイミングチャートである。
図20および図21において、パージコントロールソレノイドON時間は、パージ制御弁10の開放時間(すなわち、パージデューティDp)に相当する。
【0164】
また、図20および図21において、キャニスタ大気開放ソレノイドは、キャニスタ9の大気口11を開閉させる。
燃料タンク内圧力Ptは、各ソレノイドの開閉により、図示されたように変動する。
【0165】
各ソレノイドが同時に閉成された状態(密閉状態)は、大穴リーク異常検出時(図20参照)においては、密閉時間TPL(TA)にわたって継続され、***リーク異常検出時(図21参照)においては、密閉時間TPS(TA)にわたって継続される。
【0166】
図18において、大穴リーク用の密閉時間TPL(TA)は、全体的に大きい値に設定されている。
なぜなら、大穴リークの場合には、蒸散燃料による燃料タンク内圧力Ptへの影響が小さいので、密閉時間TPL(TA)を長く設定しないと、タンク差圧ΔP2が求めにくいからである。
【0167】
一方、図19において、***リーク用の密閉時間TPS(TA)は、大穴リーク用の密閉時間TPL(TA)よりも全体的に小さい値に設定されている。
なぜなら、***リークの場合には、蒸散燃料による燃料タンク内圧力Ptへの影響が大きいので、比較的短い密閉時間TPS(TA)でタンク差圧ΔP2が容易に求められるからである。
【0168】
図20に示す大穴リーク異常検出時において、燃料タンク内圧力Ptが復帰圧力PA1(≒PA)に収束した時点から、比較的長い密閉時間TPL(TA)に基づいてタンク差圧ΔP2(=P2−P1)が求められる。
以下、前述(図7参照)と同様のステップS121Cにおいて、タンク差圧ΔP2から大穴リーク異常が判定される。
【0169】
また、図21に示す***リーク異常検出時において、燃料タンク内圧力Ptが復帰圧力PA1に収束した時点から、比較的短い密閉時間TPS(TA)に基づいて、タンク差圧ΔP2(=P2−P1)が求められる。
【0170】
以下、前述(図9参照)と同様のステップS126Cにおいて、負圧時のタンク差圧ΔP4からタンク差圧ΔP2を除算した差圧ΔPから***リーク異常が判定される。
【0171】
このように、リーク異常検出用の密閉(パージ制御弁10および大気口11の両方を閉じた)状態を継続する密閉時間を、吸気温度TA(または、燃料ガス濃度、大気圧PA、燃料温度TT、外気温度TG)に応じて補正するとともに、各異常状態に応じて個別に可変設定することにより、異常判定の信頼性をさらに向上させることができる。
【0172】
また、たとえば大気圧PAや外気温度TGなどに応じて燃料タンク8内の燃料蒸散の発生し易さが変化するので、密閉期間中の圧力上昇が変化することを考慮して密閉時間を可変設定すれば、大気圧PAや外気温度TGなどの変化にも対応した適切な異常検出性を維持することができる。
【0173】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、内燃機関の回転速度および負荷状態を含む運転状態を検出するセンサ手段と、内燃機関に燃料を供給する燃料タンクと内燃機関の吸気管との間を連通するパージ通路と、パージ通路の途中に設けられて、燃料タンク内で発生した燃料ガスを吸着するキャニスタと、キャニスタに設けられて大気側に開放された大気口と、キャニスタと吸気管との途中に設けられたパージ制御弁と、内燃機関の運転状態に応じてパージ制御弁を開閉制御し、キャニスタに吸着された燃料ガスを吸気管内に適宜導入して燃料の蒸散を防止する燃料蒸散防止制御手段とからなる燃料蒸散防止装置の異常を検出するための異常検出装置であって、センサ手段は、内燃機関の負荷状態として吸気管圧力を検出する吸気管圧力検出手段と、大気圧を検出する大気圧検出手段とを含み、燃料タンク内の圧力を燃料タンク内圧力として検出する燃料タンク内圧力検出手段と、キャニスタから吸気管に導入される燃料ガスの濃度を検出する燃料ガス濃度検出手段と、大気口を閉塞する大気口閉塞手段と、パージ制御弁および大気口の両方を閉塞して燃料蒸散防止装置の全体を密閉状態にする密閉化手段と、内燃機関の運転状態に基づいて、燃料ガス濃度が比較基準値よりも小さい場合に、燃料蒸散防止装置の異常判定条件の成立を検出する異常判定条件検出手段と、異常判定条件の成立時に吸気管圧力に応じてパージ制御弁の開閉量を制御してパージ量を調整するパージ量調整手段と、異常判定条件の成立時でのパージ量に応じた燃料タンク内圧力に基づいて燃料蒸散防止装置の異常を検出する異常検出手段とを備え、異常判定条件検出手段は、大気圧に応じて比較基準値を補正することにより、異常検出条件の成立を制限するための条件成立制限手段を含むので、信頼性を向上させた燃料蒸散防止装置の異常検出装置が得られる効果がある。
【0174】
また、この発明によれば、条件成立制限手段は、大気圧が燃料蒸散を促進させる方向に変化した場合に、比較基準値を減少補正するようにしたので、信頼性を向上させた燃料蒸散防止装置の異常検出装置が得られる効果がある。
【0175】
また、この発明によれば、異常判定条件検出手段は、燃料タンク内圧力に基づいて想定される第1および第2の異常状態に応じて、第1および第2の比較基準値を個別に設定し、第1および第2の異常状態に応じて、第1および第2の比較基準値を切替えて用いるようにしたので、信頼性を向上させた燃料蒸散防止装置の異常検出装置が得られる効果がある。
【0176】
また、この発明によれば、第1の異常状態は大穴リークに相当し、第2の異常状態は***リークに相当し、異常判定条件検出手段は、第1の異常状態の検出時に用いられる第1の比較基準値よりも、第2の異常状態の検出時に用いられる第2の比較基準値を小さく設定したので、信頼性を向上させた燃料蒸散防止装置の異常検出装置が得られる効果がある。
【0177】
また、この発明によれば、密閉化手段は、燃料蒸散防止装置の全体を密閉状態にする密閉時間を、燃料ガス濃度および大気圧の少なくとも1つに応じて可変設定するようにしたので、信頼性を向上させた燃料蒸散防止装置の異常検出装置が得られる効果がある。
【0178】
また、この発明によれば、密閉化手段は、燃料タンク内圧力に基づいて想定される第1および第2の異常状態に応じて、第1および第2の密閉時間を個別に設定し、第1および第2の異常状態に応じて、第1および第2の密閉時間を切替えて用いるようにしたので、信頼性を向上させた燃料蒸散防止装置の異常検出装置が得られる効果がある。
【0179】
また、この発明によれば、第1の異常状態は大穴リークに相当し、第2の異常状態は***リークに相当し、密閉化手段は、第1の異常状態の検出時に用いられる第1の密閉時間よりも、第2の異常状態の検出時に用いられる第2の密閉時間を短く設定したので、信頼性を向上させた燃料蒸散防止装置の異常検出装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示すブロック構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による処理動作を示すフローチャートである。
【図3】 図2内の異常判定条件処理(ステップS101)を具体的に示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1により大気圧に応じて可変設定される比較基準値を示す説明図である。
【図5】 図2内の目標未到達時間超過判定処理(ステップS124)を具体的に示すフローチャートである。
【図6】 図2内の時間超過時処理(ステップS123)を具体的に示すフローチャートである。
【図7】 図2内の大穴リーク蒸散テスト処理(ステップS121)を具体的に示すフローチャートである。
【図8】 図2内の減圧時差圧異常時処理(ステップS128)を具体的に示すフローチャートである。
【図9】 図2内の***リーク蒸散テスト処理(ステップS126)を具体的に示すフローチャートである。
【図10】 この発明に関連した第1の参考例により燃料温度に応じて可変設定される比較基準値を示す説明図である。
【図11】 この発明に関連した第2の参考例により吸気温度に応じて可変設定される比較基準値を示す説明図である。
【図12】 この発明に関連した第2の参考例により外気温度に応じて可変設定される比較基準値を示す説明図である。
【図13】 この発明の実施の形態2により大気圧および燃料温度に応じて可変設定される比較基準値を示す説明図である。
【図14】 この発明の実施の形態3による大穴リーク用の比較基準値を示す説明図である。
【図15】 この発明の実施の形態3による***リーク用の比較基準値を示す説明図である。
【図16】 この発明の実施の形態3による大穴リーク蒸散テスト処理を具体的に示すフローチャートである。
【図17】 この発明の実施の形態3による***リーク蒸散テスト処理を具体的に示すフローチャートである。
【図18】 この発明の実施の形態4による大穴リーク用の密閉時間を示す説明図である。
【図19】 この発明の実施の形態4による***リーク用の密閉時間を示す説明図である。
【図20】 この発明の実施の形態4による大穴リーク蒸散テストの処理動作を示すタイミングチャートである。
【図21】 この発明の実施の形態4による***リーク蒸散テストの処理動作を示すタイミングチャートである。
【図22】 従来の燃料蒸散防止装置の異常検出装置による異常判定条件処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 エアフローセンサ、5 吸気管、6 エンジン、7 インジェクタ、8 燃料タンク、9 キャニスタ、10 パージ制御弁、11 大気口、12 スロットル開度センサ、13 吸気温度センサ、14 水温センサ、15 排気管、16 空燃比センサ、17 クランク角センサ、18 吸気管圧力センサ、19 燃料タンク内圧力センサ、20 ECU、21 CPU、25駆動回路、26 大気口制御弁、27 燃料レベルゲージ、29 車速センサ、30 大気圧センサ、31 外気温度センサ、32 燃料温度センサ、Lt 燃料レベル、Ne エンジン回転数、Pb 吸気管圧力、Pt 燃料タンク内圧力、TA 吸気温度、TT 燃料温度、PGN(PA) 大気圧に応じた比較基準値、PGNL(PA) 大気圧に応じた大穴リーク用の比較基準値、PGNS(PA) 大気圧に応じた***リーク用の比較基準値、TP1 所定時間(密閉時間)、TPL(TA) 吸気温度に応じた大穴リーク用の密閉時間、TPS(TA) 吸気温度に応じた***リーク用の密閉時間、ΔP2 タンク差圧。

Claims (7)

  1. 内燃機関の回転速度および負荷状態を含む運転状態を検出するセンサ手段と、
    前記内燃機関に燃料を供給する燃料タンクと前記内燃機関の吸気管との間を連通するパージ通路と、
    前記パージ通路の途中に設けられて、前記燃料タンク内で発生した燃料ガスを吸着するキャニスタと、
    前記キャニスタに設けられて大気側に開放された大気口と、
    前記キャニスタと前記吸気管との途中に設けられたパージ制御弁と、
    前記内燃機関の運転状態に応じて前記パージ制御弁を開閉制御し、前記キャニスタに吸着された燃料ガスを前記吸気管内に適宜導入して燃料の蒸散を防止する燃料蒸散防止制御手段と
    からなる燃料蒸散防止装置の異常を検出するための異常検出装置であって、
    前記センサ手段は、
    前記内燃機関の負荷状態として吸気管圧力を検出する吸気管圧力検出手段と、
    大気圧を検出する大気圧検出手段とを含み、
    前記燃料タンク内の圧力を燃料タンク内圧力として検出する燃料タンク内圧力検出手段と、
    前記キャニスタから前記吸気管に導入される燃料ガスの濃度を検出する燃料ガス濃度検出手段と、
    前記大気口を閉塞する大気口閉塞手段と、
    前記パージ制御弁および前記大気口の両方を閉塞して前記燃料蒸散防止装置の全体を密閉状態にする密閉化手段と、
    前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記燃料ガス濃度が比較基準値よりも小さい場合に、前記燃料蒸散防止装置の異常判定条件の成立を検出する異常判定条件検出手段と、
    前記異常判定条件の成立時に前記吸気管圧力に応じて前記パージ制御弁の開閉量を制御してパージ量を調整するパージ量調整手段と、
    前記異常判定条件の成立時での前記パージ量に応じた前記燃料タンク内圧力に基づいて前記燃料蒸散防止装置の異常を検出する異常検出手段とを備え、
    前記異常判定条件検出手段は、
    前記大気圧に応じて前記比較基準値を補正することにより、前記異常検出条件の成立を制限するための条件成立制限手段を含むことを特徴とする燃料蒸散防止装置の異常検出装置。
  2. 前記条件成立制限手段は、
    前記大気圧が燃料蒸散を促進させる方向に変化した場合に、前記比較基準値を減少補正することを特徴とする請求項1に記載の燃料蒸散防止装置の異常検出装置。
  3. 前記異常判定条件検出手段は、
    前記燃料タンク内圧力に基づいて想定される第1および第2の異常状態に応じて、第1および第2の比較基準値を個別に設定し、
    前記第1および第2の異常状態に応じて、前記第1および第2の比較基準値を切替えて用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料蒸散防止装置の異常検出装置。
  4. 前記第1の異常状態は大穴リークに相当し、前記第2の異常状態は***リークに相当し、
    前記異常判定条件検出手段は、前記第1の異常状態の検出時に用いられる前記第1の比較基準値よりも、前記第2の異常状態の検出時に用いられる前記第2の比較基準値を小さく設定したことを特徴とする請求項3に記載の燃料蒸散防止装置の異常検出装置。
  5. 前記密閉化手段は、
    前記燃料蒸散防止装置の全体を密閉状態にする密閉時間を、前記燃料ガス濃度および前記大気圧の少なくとも1つに応じて可変設定することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の燃料蒸散防止装置の異常検出装置。
  6. 前記密閉化手段は、
    前記燃料タンク内圧力に基づいて想定される第1および第2の異常状態に応じて、第1および第2の密閉時間を個別に設定し、
    前記第1および第2の異常状態に応じて、前記第1および第2の密閉時間を切替えて用いることを特徴とする請求項5に記載の燃料蒸散防止装置の異常検出装置。
  7. 前記第1の異常状態は大穴リークに相当し、前記第2の異常状態は***リークに相当し、
    前記密閉化手段は、前記第1の異常状態の検出時に用いられる前記第1の密閉時間よりも、前記第2の異常状態の検出時に用いられる前記第2の密閉時間を短く設定したことを特徴とする請求項6に記載の燃料蒸散防止装置の異常検出装置。
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