JPH10247495A - 二次電池負極用炭素材料及びその製造方法並びにその炭素材料を用いた非水電解液二次電池 - Google Patents

二次電池負極用炭素材料及びその製造方法並びにその炭素材料を用いた非水電解液二次電池

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JPH10247495A
JPH10247495A JP9062458A JP6245897A JPH10247495A JP H10247495 A JPH10247495 A JP H10247495A JP 9062458 A JP9062458 A JP 9062458A JP 6245897 A JP6245897 A JP 6245897A JP H10247495 A JPH10247495 A JP H10247495A
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JP
Japan
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carbon material
carbon
secondary battery
electrolyte secondary
negative electrode
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JP9062458A
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English (en)
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Hiroshi Abe
浩史 阿部
Tadahiro Kobayashi
忠裕 小林
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Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】大きな放電容量を有すると共に、放電容量が大
きくても充放電効率が高く、またサイクル特性が良好
で、特に充放電電流が大電流の場合でもサイクル特性が
悪化しないような負極用炭素材料及びその製造方法を提
供すること、並びにその炭素材料を用いた非水電解液二
次電池を提供すること。 【解決手段】非水電解液二次電池の負極に用いられる炭
素材料において、電子スピン共鳴分析法(ESR)によ
り測定される25℃におけるスピン濃度が1×1018
3×1018spins/gであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解液二次電
池の負極用炭素材料及びその製造方法並びにその炭素材
料を用いた非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】非水電解液二次電池は、エネルギー密度
が高く、また、充放電サイクル特性や負荷特性、安全性
などに優れるため、近年脚光を浴びている。この電池
は、既にビデオカメラやノート型パソコンあるいは携帯
電話などに大量の需要が見込まれ、今後は電気自動車用
の電池としての応用も期待される。
【0003】一般に非水電解液二次電池は、正極と負極
をセパレータを介して対向配置すると共に、これらを非
水電解液の中に浸漬した構成を有する。この非水電解液
としてはリチウム塩を有機溶媒に溶解したものが用いら
れる。そして、例えば、正極にはリチウム含有複合酸化
物が用いられ、負極には炭素材料が用いられる。
【0004】この負極用炭素材料としては、黒鉛材料
(天然黒鉛及び人造黒鉛)や易黒鉛化性炭素(気相成長
炭素繊維など)、難黒鉛化性炭素(PAN系炭素繊維な
ど)、無定形炭素(コークスなど)が使用可能である。
これらの炭素材料は、通常、粉体状のものが使用される
が、粉体の形状は粒子状であったり繊維状であったりす
る。また、上記黒鉛材料以外のものは、程度の差はあ
れ、黒鉛化処理された上で用いられる。この黒鉛化処理
は、炭素材料を高温に保持することによって材料内に黒
鉛結晶を成長させるために行う。
【0005】さて、上記非水電解液二次電池において
は、黒鉛結晶の炭素網面間に非水電解液中のリチウムイ
オンが挿入されたりあるいは脱離したりすることにより
充放電が行われると考えられている。従って、この炭素
網面間にリチウムイオンが大量にしかも迅速に挿入・脱
離すれば充放電容量が大きくなり、その挿入・脱離が可
逆的であるほど、充放電効率、即ち充電容量に対する放
電容量の割合が高いことになる。従来、この充放電容量
をより大きくし、また、充放電効率をより高めるため
に、様々な炭素材料が負極材料として検討されて来た。
【0006】本出願人により出願された特開平6−73
615号公報記載の黒鉛化された気相成長炭素繊維もそ
の一例である。この公報には、直径2.2μm、長さ1
4.6μm、スピン濃度3.7×1018spins/g
の黒鉛化された気相成長炭素繊維を用いて3電極セルを
組み立て、それを用いて充放電量(mAh/g)とクー
ロン効率(%)を測定した結果が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
炭素材料は、一般に、放電容量がまだ必ずしも十分満足
できるものではなかった。しかも、そのような炭素材料
の中で放電容量が最大の部類に属するものは、それより
放電容量が小さいものに比べて充放電効率が低いという
問題もあった。また、そのような炭素材料は、充放電効
率が低いためにサイクル特性が悪くなるという問題もあ
った。そして、このサイクル特性は、特に充放電電流が
大電流の場合に悪くなる傾向があった。ここで、サイク
ル特性とは、充放電を繰り返したときの放電容量の変化
の仕方を意味する。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的は、大きな放電容量を有すると共
に、放電容量が大きくても充放電効率が高く、またサイ
クル特性が良好で、特に充放電電流が大電流の場合でも
サイクル特性が悪化しないような負極用炭素材料及びそ
の製造方法を提供すること、並びにその炭素材料を用い
た非水電解液二次電池を提供することにある。
【0009】本発明者らは、上記課題を解決するために
鋭意研究した結果、炭素材料中の不対電子の数が多けれ
ば、炭素材料表面での反応性が活性化されるから、炭素
材料中へのリチウムイオンの挿入及び脱離が容易にな
り、その結果として充放電容量が大きくなる可能性があ
ることを見いだした。一方、炭素材料中の不対電子の数
は、電子スピン共鳴分析法(ESR)により測定される
スピン濃度によって知ることができる。そして、本発明
者らは、各種炭素材料のスピン濃度と充放電容量の関係
などを詳しく調べることにより、本発明に到達した。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明のうち請
求項1記載の発明は、非水電解液二次電池の負極に用い
られる炭素材料において、電子スピン共鳴分析法(ES
R)により測定される25℃におけるスピン濃度が1×
1018〜3×1018spins/gであることを特徴と
する。
【0011】スピン濃度がこの範囲の炭素材料は、請求
項4記載のように、炭素材料の素材に黒鉛化処理を施し
た後で高衝撃処理を施すことにより製造される。また、
この炭素材料としては、請求項2記載のように、比表面
積が0.2〜5m2 /g、炭素格子面間隔d002 が0.
3354〜0.3374nm、c軸方向の結晶の大きさ
Lcが50〜2000nmであるものが好ましい。
【0012】上記炭素材料の形状については、特に制限
はないが、繊維状であるのが好ましく、特に、請求項3
記載のように、直径が1〜4μm、長さが3〜30μm
の気相成長炭素繊維であるのが好ましい。
【0013】そして、この気相成長炭素繊維は、請求項
5記載のように、気相から生成された状態の気相成長炭
素繊維を、不活性ガス雰囲気下において2800℃で3
0分保持することにより黒鉛化処理し、次に、その炭素
繊維同士を、ハイブリダイザーを使用して10〜30m
/secの線速度で0.5〜5分間ぶつけ合って切断さ
せる高衝撃処理を施してなるものがより好ましい。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の炭素材料を負極に用いた非水電解液
二次電池を提供する。また、請求項7記載の発明は、請
求項4又は5に記載の製造方法により製造された炭素材
料を負極に用いた非水電解液二次電池を提供する。これ
らの非水電解液二次電池は、本発明の炭素材料を負極材
料として用いる点以外は、従来公知の材料を用い、従来
公知の製造方法により製造することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳し
く説明する。まず、本発明の負極用炭素材料は、電子ス
ピン共鳴分析法(ESR)により測定される25℃にお
けるスピン濃度が1×1018〜3×1018spins/
gの範囲内にある。
【0016】この範囲内の負極用炭素材料は、充放電容
量が大きくかつ充放電効率が高い。その理由としては次
のように考えられる。スピン濃度は炭素材料中の不対電
子の数を表す。従って、このスピン濃度が高くなると炭
素材料表面での反応性が高くなり、その結果として充放
電容量が大きくなる。
【0017】スピン濃度が1×1018spins/g未
満の場合には、炭素材料表面における反応性が低いた
め、リチウムイオンの炭素材料中への挿入及び脱離が不
活発となり、充放電容量が小さい。また、この場合に大
きな電流値で充放電を行うと、小さな電流値での放電容
量よりも更に容量が低下し、またサイクル特性の悪化が
著しくなる。
【0018】また、スピン濃度が高くなって3×1018
spins/gを越えた場合には、炭素材料表面での反
応性が過剰に活性化されるため、炭素材料は電解液と副
反応を起こしやすくなる。その結果、充放電効率は著し
く低下し、それに伴ってサイクル特性が悪化する。ま
た、このような炭素材料を負極にした電池は、万一くぎ
さし試験と同様の内部短絡が起きれば、電解液との反応
が活発化しているので、電解液の急激な分解によりガス
が発生し、電池が破損してしまう恐れがある。
【0019】上記本発明のスピン濃度を有する炭素材料
の中でも、比表面積が0.2〜5m2 /g、炭素格子面
間隔d002 が0.3354〜0.3374nm、c軸方
向の結晶の大きさLcが50〜2000nmであるもの
が好ましい。
【0020】比表面積が0.2m2 /g未満の場合は、
粉体の炭素材料を構成する個々の繊維あるいは粒子が大
きくなり過ぎた場合で、この場合には、負極を作製する
過程で、繊維同士が絡まったときに、あるいは粒子の大
きさそのものによって表面が凸凹になったり、集電体に
付着させた後、ロールプレス機で圧縮しても密実にでき
なかったりする可能性がある。
【0021】反対に、比表面積が5m2 /gを越える場
合には、炭素材料と非水電解液との接触面積が増加する
ため、その間の反応性が高くなり、その副反応により不
可逆容量(充電容量と放電容量の差)が増大して充放電
効率が低下する。
【0022】上記d002 及びLcはX線回折法で測定さ
れる値である。d002 が0.3354nmというのは黒
鉛の単結晶の場合であり、また、d002 の最小値であ
る。d002 が0.3374nmを越える場合は黒鉛化が
不十分な場合であり、そのため充放電容量が小さくな
る。
【0023】Lcが50nm未満の場合も、黒鉛化が不
十分な場合であり、そのため充放電容量が小さくなる。
反対に、Lcが2000nmを越えると、粉体状の炭素
材料を構成する個々の繊維あるいは粒子が大きくなり過
ぎ、前記の比表面積が0.2m2 /g未満の場合と同様
に、負極を作製する際に問題が生じる可能性がある。
【0024】上記本発明の炭素材料としては、更に、直
径が1〜4μm、長さが3〜30μmの気相成長炭素繊
維であることが好ましい。これは、気相成長炭素繊維が
易黒鉛化性炭素であり、また、炭素網面が同心円状に積
み重なった極めて安定な構造を有するため高サイクル寿
命が期待できるなどの理由による。
【0025】但し、直径が1μm未満の場合及び4μm
を越える場合は、いずれも十分に黒鉛化することができ
ないため、充放電容量が小さくなる。また、長さが3μ
m未満の場合は比表面積が大きくなり過ぎ、そのため前
記のように充放電効率が低下する。反対に、30μmを
越える場合には、粉体状の炭素材料を構成する個々の繊
維が長くなり過ぎ、前記の比表面積が0.2m2 /g未
満の場合と同様に、負極を作製する際に問題が生じる可
能性がある。
【0026】上記本発明の炭素材料を製造する場合に
は、炭素材料の素材に黒鉛化処理を施した後で高衝撃処
理を施すのが好ましい。ここで重要なことは、黒鉛化処
理と高衝撃処理を施す順番である。尚、炭素材料の素材
とは、例えば気相成長炭素繊維の場合には、気相から生
成された状態のものを指す。この製造方法によりスピン
濃度が本発明の範囲内となる炭素材料が製造される。
【0027】更に、この黒鉛化処理は、炭素材料の素材
を不活性ガス雰囲気下において2800℃以上で保持
し、その保持時間を少なくとも30分とするものが好ま
しい。但し、この保持時間は、30分を越えて余り長く
してもそれに比例して効果が上がるものではない。尚、
不活性ガスとしては例えばアルゴンガスを用いることが
できる。
【0028】また、高衝撃処理とは、炭素材料を高衝撃
力をもって適切な長さに切断する処理のことである。こ
の場合、単に炭素繊維の長さを短くするだけでなく、炭
素繊維の端部を切断面にし、更に、炭素繊維に衝撃を与
えることにより内部構造が変化することを期待する意味
もある。
【0029】この高衝撃処理を例えば気相成長炭素繊維
に施すには、ハイブリダイザーを使用し、10〜30m
/secの線速度で0.5〜5分間、炭素繊維同士をぶ
つけ合って切断させるのが好ましい。尚、この場合の線
速度は、ハイブリダイザーにおける回転羽根の最も外側
の部分の線速度を意味する。ただ、気相成長炭素繊維な
どの炭素繊維の切断は、このような高衝撃処理以外の切
断方法によっても特に支障があるわけではなく、例えば
ボールミルやスタンプミルなど、通常の手段による切断
も可能である。
【0030】次に、上記製造方法によって製造された炭
素材料又は前記本発明の炭素材料を用いた本発明の非水
電解液二次電池の例を説明する。
【0031】本発明の非水電解液二次電池は、正極と負
極をセパレータを介して対向配置すると共に、これらを
非水電解液の中に浸漬した構成を有するものとすること
ができる。この非水電解液は有機溶媒にリチウム塩を溶
解してなるものである。リチウム塩としては、例えばL
iClO4 ,LiPF6 ,LiBF4 ,LiAsF6
どが用いられ、これらの2種以上を併用することもでき
る。
【0032】また、上記有機溶媒としては、例えばプロ
ピレンカーボネート(PC),エチレンカーボネート
(EC),ジメチルカーボネート(DMC),ジエチル
カーボネート(DEC),エチルメチルカーボネート
(EMC)などが用いられ、これらの2種以上からなる
混合溶媒を使用することもできる。
【0033】正極は、金属箔からなる集電体に正極材料
(正極活物質)を付着させてなる。集電体としては、通
常、帯状のアルミニウム箔が使用される。この集電体の
両面に正極材料としてリチウム含有複合酸化物と導電材
料などの混合物が付着せしめられる。
【0034】リチウム含有複合酸化物としては、例えば
コバルト酸リチウム(LiCoO2),マンガン酸リチ
ウム(LiMn2 4 ),ニッケル酸リチウム(LiN
iO2 )などが用いられる。導電材料は正極活物質の導
電性を高めるために加えられるもので、これにはアセチ
レンブラックを代表とするカーボンブラック、黒鉛粉
末、炭素繊維などを用いることができる。
【0035】上記リチウム含有複合酸化物と導電材料と
は、通常、粉体状のものが使用される。これらの粉体
は、バインダー溶液に混合・分散され、その混合物が集
電体の表面に塗布される。これはその後、乾燥され、次
いでロールプレス機などで圧縮されて正極となる。
【0036】上記バインダー溶液とは、バインダー(結
着材)を有機溶剤中に溶解してなるものである。このバ
インダーにより、粉体状のリチウム含有複合酸化物と導
電材料の相互間や、それらと集電体との間が結着され
る。バインダーとしては例えばポリフッ化ビニリデン
(PVDF)が用いられ、有機溶剤としては例えばN−
メチル−2−ピロリドン(NMP)が用いられる。
【0037】負極は、金属箔からなる集電体に負極材料
(負極活物質)を付着させてなる。集電体としては、通
常、帯状の銅箔が使用される。この集電体の両面に負極
材料として本発明の炭素材料が付着せしめられる。
【0038】この炭素材料としては、通常、粉体状のも
のが使用される。粉体の形状としては、一般に粒子状の
ものや繊維状のものがある。炭素材料は一般に黒鉛化処
理された上で用いられる。黒鉛化処理は、炭素材料の素
材に加熱処理を施すことによって内部に黒鉛結晶を成長
させる処理である。
【0039】粉体状の炭素材料は、正極の場合と同様に
バインダー溶液に混合・分散され、その混合物が集電体
の表面に塗布される。そして、それが乾燥され、次いで
ロールプレス機などで圧縮されて負極となる。この場合
も、バインダーとしては例えばポリフッ化ビニリデン
(PVDF)が用いられ、有機溶剤としては例えばN−
メチル−2−ピロリドン(NMP)が用いられる。
【0040】セパレーターとしては、帯状の微多孔性フ
ィルムが用いられる。このフィルムは例えばポリプロピ
レン製である。上記正極には正極リードが溶接され、負
極には負極リードが溶接される。この正極と負極をセパ
レーターを介して渦巻き状に巻き取り、この渦巻き状の
正負電極を例えば円筒形の電池缶内に収納する。そし
て、負極リードを電池缶に溶接し、正極リードを正極キ
ャップに溶接する。次に、電池缶の中に前記非水電解液
を注入し、その後、正極キャップを電池缶にかしめて電
池缶を密封する。これにより非水電解液二次電池が完成
する。
【0041】
【実施例】以下、本発明の炭素材料及び非水電解液二次
電池を、実施例により更に具体的に説明する。実施例は
本発明を例示的に示したものであって、本発明を制限す
るものではない。
【0042】実施例1 1.炭素材料について (1) 炭素繊維の作製 気相から生成された直径2μm、長さ50μmの気相成
長炭素繊維を、アルゴンガス雰囲気下において2800
℃で30分かけて黒鉛化処理し、黒鉛化炭素繊維を得
た。この黒鉛化炭素繊維をハイブリダイザーに充填し
て、線速度20m/secで2分間、高衝撃処理をし
た。処理後の炭素繊維は、平均直径が2μm、平均長さ
が15μm、比表面積が1.4m2 /g、d002 が0.
3361nm、Lcが100nmであった。
【0043】(2) ESR測定 (1) で作製した炭素繊維4mgと塩化カリウム100m
gとを乳鉢中で混合し、この混合物を直径5mm、長さ
270mmの石英の試料管に充填した。この試料管を真
空脱気した後、アルゴンガスを封入してESR測定を行
った。ESR装置はES−10(日機装株式会社の製品
名)を使用した。磁場掃引範囲335.5±15mT、
磁場変調100kHz(0.2mT)、マイクロ波出力
8mW、掃引時間2minで行い、測定温度は25℃と
した。以上の結果を表1に示す。
【0044】(3) 充放電試験による評価 まず、3電極式ビーカーセルを作製するため、バインダ
ーであるPVDF0.1gを有機溶剤であるNMP0.
8mlに溶解した。これに(1) で作製した炭素繊維0.
9gを加え、乳鉢中で十分混合した。この混合物を1×
5cmのニッケルメッシュに塗布面積が1×1cmとな
るように塗布した後、110℃で24時間乾燥させ、作
用極を得た。この作用極と、金属リチウムよりなる対極
と、金属リチウムよりなる参照極とを用いて、3電極式
ビーカーセルを作製した。
【0045】これに用いる非水電解液としては、エチレ
ンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DE
C)の混合溶媒(EC:DEC=1:1、体積比)に、
LiClO4 を1mol/lの濃度となるように溶解し
たものを用いた。そして、電流密度を25mA/gと
し、作用極と参照極の間の電位差が0〜2.5Vとなる
範囲で充放電試験をした。そして、1サイクル目の充電
容量、放電容量及び充放電効率を測定した。結果を表2
及び図5に示す。
【0046】尚、図5のグラフではプロットした点間を
直線で結んであるが、これはプロットした点が分かりや
すいように結んだだけで、必ずしもプロットした点間が
直線的であることを意味するものではない。これについ
ては図1〜4、図6〜7でも同様である。
【0047】2.円筒型非水電解液二次電池について (1) 電極の作製 (a) 負極の作製 1.(1) で作製した炭素繊維90wt%とバインダーで
あるPVDF10wt%を有機溶剤であるNMP中で混
合し、この混合物を帯状の銅箔に塗布し、負極を得た。 (b) 正極の作製 LiCoO2 90wt%とアセチレンブラック5wt%
とバインダーであるPVDF5wt%を有機溶剤である
NMP中で混合し、この混合物を帯状のアルミニウム箔
に塗布し、正極を得た。
【0048】(2) 非水電解液の作製 EC+PC+DMC(EC:PC:DMC=3:3:
4、体積比)よりなる混合溶媒にLiPF6 を1.2m
ol/lの濃度となるように混合し、非水電解液を得
た。
【0049】(3) 円筒型非水電解液二次電池の作製 2.(1) で作製した正極に正極リードを溶接し、負極に
負極リードを溶接した後、この正極と負極をポリプロピ
レン製の微多孔性セパレーターを介して渦巻き状に巻き
取った。この渦巻き状の正負電極を直径16mm、高さ
50mmの電池缶に収納し、負極リードを電池缶に溶接
し、正極リードを正極キャップに溶接した。その後、電
池缶内に2.(2) で作製した非水電解液を注入した。次
いで正極キャップを電池缶にかしめて電池缶を密封し、
円筒型非水電解液二次電池を得た。
【0050】(4) 円筒型非水電解液二次電池のサイクル
試験 次の条件で300サイクルまでの充放電試験を行い、1
サイクル目、100サイクル目及び300サイクル目の
放電容量を測定した。 充放電電流=800mA, 充放電電圧=2.5〜4.
1V. この結果を表3及び図6に示す。
【0051】(5) 円筒型非水電解液二次電池の大電流で
のサイクル試験 次の条件で300サイクルまでの充放電試験を行い、1
サイクル目、100サイクル目及び300サイクル目の
放電容量を測定した。 充放電電流=1600mA, 充放電電圧=2.5〜
4.1V. この結果を表3及び図7に示す。
【0052】(6) 円筒型非水電解液二次電池のくぎさし
試験 800mAの電流値で4.1Vまで充電した電池に、直
径3mm、長さ40mmのくぎを、5cm/minの速
度で貫通させた。その際の電池の正極キャップの破損の
有無を観察した。この結果を表7に示す。
【0053】実施例2 1.炭素繊維の作製 気相から生成された直径1μm、長さ50μmの気相成
長炭素繊維を、アルゴンガス雰囲気下において2800
℃で30分かけて黒鉛化処理し、黒鉛化炭素繊維を得
た。この黒鉛化炭素繊維をハイブリダイザーに充填し
て、線速度30m/secで0.5分間、高衝撃処理を
した。処理後の炭素繊維は、平均直径が1μm、平均長
さが5μm、比表面積が4.8m2 /g、d002 が0.
3362nm、Lcが100nmであった。
【0054】2.測定及び試験 この炭素繊維を用いて、実施例1と同様にESR測定、
充放電試験、及び円筒型非水電解液二次電池による充放
電試験とくぎさし試験を実施した。結果を表1〜3、表
7及び図5〜7に示す。
【0055】実施例3 1.炭素繊維の作製 気相から生成された直径4μm、長さ50μmの気相成
長炭素繊維を、アルゴンガス雰囲気下において2800
℃で30分かけて黒鉛化処理し、黒鉛化炭素繊維を得
た。この黒鉛化炭素繊維をハイブリダイザーに充填し
て、線速度10m/secで5分間、高衝撃処理をし
た。処理後の炭素繊維は、平均直径が4μm、平均長さ
が30μm、比表面積が0.9m2 /g、d002 が0.
3363nm、Lcが100nmであった。
【0056】2.測定及び試験 この炭素繊維を用いて、実施例1と同様にESR測定、
充放電試験、及び円筒型非水電解液二次電池による充放
電試験とくぎさし試験を実施した。結果を表1〜3、表
7及び図5〜7に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】また、上記実施例1〜3の炭素材料におけ
るスピン濃度と放電容量の関係、及びスピン濃度と充放
電効率の関係を、それぞれ図1及び図2に示す。また、
このスピン濃度と円筒型非水電解液二次電池における1
サイクル目、100サイクル目及び300サイクル目の
放電容量との関係を図3及び図4に示す。
【0061】次に、上記実施例と比較するため、本発明
の範囲に含まれないものを作製し、試験した。比較例1 1.炭素繊維の作製 気相から生成された直径2μm、長さ50μmの気相成
長炭素繊維を、アルゴンガス雰囲気下において2800
℃で30分かけて黒鉛化処理し、黒鉛化炭素繊維を得
た。この黒鉛化炭素繊維をハイブリダイザーに充填し
て、線速度40m/secで10分間、高衝撃処理をし
た。処理後の炭素繊維は、平均直径が2μm、平均長さ
が5μm、比表面積が7.1m2 /g、d002 が0.3
363nm、Lcが100nmであった。
【0062】2.測定及び試験 この炭素繊維は、実施例1のものと比較すると、高衝撃
処理における線速度が2倍になり、かつその時間が5倍
になっている点が異なる。この炭素繊維を用いて、実施
例1と同様にESR測定、充放電試験、及び円筒型非水
電解液二次電池による充放電試験とくぎさし試験を実施
した。尚、円筒型非水電解液二次電池による大電流での
充放電試験は省略した。以上の結果を表4〜7、及び図
5〜6に示す。
【0063】比較例2 1.炭素繊維の作製 気相から生成された直径2μm、長さ50μmの気相成
長炭素繊維を、ハイブリダイザーに充填して、線速度4
0m/secで2分間、高衝撃処理をした。この炭素繊
維をアルゴンガス雰囲気下において2800℃で30分
かけて黒鉛化処理し、黒鉛化炭素繊維を得た。処理後の
炭素繊維は、平均直径が2μm、平均長さが10μm、
比表面積が2.7m2 /g、d002 が0.3366n
m、Lcが80nmであった。
【0064】2.測定及び試験 この炭素繊維は、実施例1のものと比較すると、黒鉛化
処理と高衝撃処理の順番が逆になっている点と、線速度
が2倍になっている点が異なる。この炭素繊維を用い
て、実施例1と同様にESR測定、充放電試験、及び円
筒型非水電解液二次電池による充放電試験を実施した。
尚、円筒型非水電解液二次電池のくぎさし試験は省略し
た。以上の結果を表4〜6、及び図5〜7に示す。
【0065】比較例3 1.炭素材料の作製 平均直径20μm(比表面積0.7m2 /g)のメソカ
ーボンマイクロビーズを、アルゴンガス雰囲気下におい
て2800℃で30分かけて黒鉛化処理した。
【0066】2.測定及び試験 この炭素材料は、実施例1〜3のものと比較すると、繊
維状でなく粒子状である点と、高衝撃処理が行われなか
った点が異なる。この炭素材料を用いて、実施例1と同
様にESR測定、充放電試験、及び円筒型非水電解液二
次電池による充放電試験を実施した。尚、円筒型非水電
解液二次電池のくぎさし試験は省略した。以上の結果を
表4〜6、及び図5〜7に示す。
【0067】
【表4】
【0068】
【表5】
【0069】
【表6】
【0070】
【表7】
【0071】また、上記比較例1〜3の炭素材料におけ
るスピン濃度と放電容量の関係、及びスピン濃度と充放
電効率の関係を、それぞれ図1及び図2に示す。また、
このスピン濃度と円筒型非水電解液二次電池における1
サイクル目、100サイクル目及び300サイクル目の
放電容量との関係を図3及び図4に示す。
【0072】図1及び図2から明らかなように、スピン
濃度が本発明の範囲よりも低い方に外れている比較例
2、3の炭素材料は、充放電効率が92〜93%と高い
けれども、放電容量は270〜280mAh/gと極端
に低く、また、スピン濃度が本発明の範囲よりも高い方
に外れている比較例1の炭素材料は、放電容量が320
mAh/gと比較的大きいけれども、充放電効率は82
%と極端に低い。
【0073】これに対し、上記各実施例の炭素材料は、
放電容量が320〜350mAh/gと比較例以上に大
きく、かつ充放電効率は91〜95%と十分に高い。
【0074】また、図3から明らかなように、充放電電
流が800mAの場合、スピン濃度が本発明の範囲より
も低い方に外れている炭素材料を用いた比較例2、3の
円筒型非水電解液二次電池は、1サイクル目、100サ
イクル目、及び300サイクル目の放電容量が、それぞ
れ760〜770mAh、680〜690mAh、及び
640〜650mAhと小さく、また、スピン濃度が本
発明の範囲よりも高い方に外れている炭素材料を用いた
比較例1の円筒型非水電解液二次電池は、1サイクル目
の放電容量は820mAhと大きいけれども、100サ
イクル目及び300サイクル目になると、それぞれ66
0mAh及び570mAhと著しく小さくなっている。
これは充放電効率が低いためサイクル特性が悪いことを
示す。
【0075】これに対し、上記各実施例の円筒型非水電
解液二次電池は、(充放電電流が800mAの場合)1
サイクル目の放電容量が820〜850mAhと大き
く、かつ100サイクル目、300サイクル目の放電容
量もそれぞれ740〜765mAh、720〜750m
Ahと非常に大きい値を維持している。即ち、上記各実
施例の円筒型非水電解液二次電池は、比較例のものより
サイクル特性に優れていることが分かる。
【0076】また、図4から明らかなように、充放電電
流が大電流(1600mA)の場合、スピン濃度が本発
明の範囲よりも低い方に外れている炭素材料を用いた比
較例2、3の円筒型非水電解液二次電池は、1サイクル
目、100サイクル目、及び300サイクル目の放電容
量が、それぞれ660〜680mAh、480〜500
mAh、及び290〜320mAhと、充放電電流が8
00mAの場合に比べていずれも大幅に小さく、かつこ
の傾向はサイクル数が多くなるほど顕著になっている。
【0077】これに対し、上記各実施例の円筒型非水電
解液二次電池は、(充放電電流が大電流(1600m
A)の場合)1サイクル目、100サイクル目、及び3
00サイクル目の放電容量がそれぞれ800〜830m
Ah、720〜740mAh、及び700〜730mA
hで、充放電電流が800mAの場合とほぼ同様の大き
な値を維持している。即ち、上記各実施例の円筒型非水
電解液二次電池は、特に大電流で充放電した場合、非常
に優れたサイクル特性を示すことが分かる。
【0078】また、表7から明らかなように、スピン濃
度が本発明の範囲よりも高い方に外れている炭素材料を
用いた比較例1の円筒型非水電解液二次電池は、くぎさ
し試験を行うと電解液の急激な分解によりガスが発生
し、正極キャップが破損してしまった。
【0079】これに対し、上記各実施例の円筒型非水電
解液二次電池は、(表7に示す如く)くぎさし試験を行
っても正極キャップの破損は起きなかった。これは、上
記各実施例の電池に用いられた炭素材料が本発明の範囲
のスピン濃度を有しているため、電解液との反応性が低
く、そのため回路の短絡が起きてもガスが発生しにくい
からである。即ち、上記各実施例の非水電解液二次電池
は安全性がより一層高いものとなっている。
【0080】また、図5から明らかなように、比較例1
〜3の炭素材料は放電容量が270〜320mAh/g
と小さいのに対し、実施例1〜3の炭素材料は放電容量
が320〜350mAh/gであり、比較例以上に大き
くなっている。しかも、比較例の炭素材料は、放電容量
が270〜280mAh/gと小さい場合(比較例2、
3)には充放電効率が92〜93%と高いけれども、放
電容量が320mAh/gと比較的大きい場合(比較例
1)には充放電効率が82%と極端に低い。これに対
し、実施例1〜3の炭素材料は、放電容量が320〜3
50mAh/gと比較例以上に大きく、かつ充放電効率
は91〜95%と十分に高い。
【0081】また、表3、表6及び図6から明らかなよ
うに、充放電電流が800mAの場合、比較例1の円筒
型非水電解液二次電池は、1サイクル目の放電容量が8
20mAhと比較的大きいけれども、サイクル数が増え
ると急激に低下し、300サイクル目には570mAh
と著しく小さくなる。また、比較例2、3の円筒型非水
電解液二次電池は、1サイクル目の放電容量が760〜
770mAhとやや小さく、かつサイクル数が増えると
それに応じて放電容量も低下するため、300サイクル
目には640〜650mAhと極めて小さくなる。
【0082】これに対し、実施例1〜3の円筒型非水電
解液二次電池は、1サイクル目の放電容量が820〜8
50mAhと比較例以上に大きく、かつ300サイクル
目の放電容量も720〜750mAhと、相当に大きな
値を維持している。即ち、実施例1〜3の円筒型非水電
解液二次電池は、比較例のものよりサイクル特性に優れ
ていることが分かる(前記図3の説明参照)。
【0083】また、表3、表6及び図7から明らかなよ
うに、充放電電流が大電流(1600mA)の場合、比
較例2、3の円筒型非水電解液二次電池は、1サイクル
目の放電容量が660〜680mAhと、充放電電流が
800mAの場合よりもかなり小さくなっている。そし
て、サイクル数が増えるとそれに応じて放電容量が大幅
に低下するため、300サイクル目には290〜320
mAhと極めて小さくなる。
【0084】これに対し、実施例1〜3の円筒型非水電
解液二次電池は、1サイクル目の放電容量が800〜8
30mAhと、比較例のものよりかなり大きく、かつサ
イクル数が増えても放電容量はあまり低下しないため、
300サイクル目の放電容量も700〜730mAhと
相当に大きな値を維持している。即ち、上記各実施例の
円筒型非水電解液二次電池は、特に大電流で充放電した
場合、非常に優れたサイクル特性を示すことが分かる
(前記図4の説明参照)。
【0085】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の発
明によれば、非水電解液二次電池の負極に用いられる炭
素材料において、電子スピン共鳴分析法(ESR)によ
り測定される25℃におけるスピン濃度が1×1018
3×1018spins/gであるため、大きな放電容量
を有すると共に、放電容量が大きくても充放電効率が高
く、またサイクル特性が良好で、特に充放電電流が大電
流の場合でもサイクル特性が悪化しないような負極用炭
素材料が提供される。従って、この発明の炭素材料は、
特に、より大電流が必要とされる用途において好適に使
用される。
【0086】また、請求項2記載の発明によれば、比表
面積が0.2〜5m2 /g、炭素格子面間隔d002
0.3354〜0.3374nm、c軸方向の結晶の大
きさLcが50〜2000nmであるため、請求項1記
載の発明による効果を有する負極用炭素材料として好適
である。
【0087】また、請求項3記載の発明によれば、直径
が1〜4μm、長さが3〜30μmの気相成長炭素繊維
であるため、請求項1記載の発明による効果を有する負
極用炭素材料として好適である。
【0088】また、請求項4記載の発明によれば、非水
電解液二次電池の負極に用いられる炭素材料の製造方法
において、炭素材料の素材に黒鉛化処理を施した後に高
衝撃処理を施すため、大きな放電容量を有すると共に、
放電容量が大きくても充放電効率が高く、またサイクル
特性が良好で、特に充放電電流が大電流の場合でもサイ
クル特性が悪化しないような負極用炭素材料を製造する
ことができる。
【0089】また、請求項5記載の発明によれば、上記
黒鉛化処理が、気相から生成された状態の気相成長炭素
繊維を不活性ガス雰囲気下において2800℃で30分
保持する処理であり、上記高衝撃処理が、その炭素繊維
同士をハイブリダイザーを使用して10〜30m/se
cの線速度で0.5〜5分間ぶつけ合って切断させる処
理であるため、請求項4記載の製造方法として好適であ
る。
【0090】また、請求項6記載の発明によれば、請求
項1〜3のいずれか1項に記載の炭素材料を負極に用い
た非水電解液二次電池が提供される。
【0091】また、請求項7記載の発明によれば、請求
項4又は5に記載の製造方法により製造された炭素材料
を負極に用いた非水電解液二次電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭素材料におけるスピン濃度と放電容量の関係
を示すグラフである。
【図2】炭素材料におけるスピン濃度と充放電効率の関
係を示すグラフである。
【図3】炭素材料におけるスピン濃度と、その炭素材料
を用いた円筒型非水電解液二次電池の放電容量(充放電
電流が800mAの場合)の関係を示すグラフである。
【図4】炭素材料におけるスピン濃度と、その炭素材料
を用いた円筒型非水電解液二次電池の放電容量(充放電
電流が1600mAの場合)の関係を示すグラフであ
る。
【図5】3電極式ビーカーセルによって測定した、炭素
材料における1サイクル目の放電容量と充放電効率の関
係を示すグラフである。
【図6】円筒型非水電解液二次電池の充放電サイクル数
と放電容量(充放電電流が800mAの場合)の関係を
示すグラフである。
【図7】円筒型非水電解液二次電池の充放電サイクル数
と放電容量(充放電電流が1600mAの場合)の関係
を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01M 10/40 H01M 10/40 Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非水電解液二次電池の負極に用いられる炭
    素材料において、電子スピン共鳴分析法(ESR)によ
    り測定される25℃におけるスピン濃度が1×1018
    3×1018spins/gであることを特徴とする炭素
    材料。
  2. 【請求項2】比表面積が0.2〜5m2 /g、炭素格子
    面間隔d002 が0.3354〜0.3374nm、c軸
    方向の結晶の大きさLcが50〜2000nmであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の炭素材料。
  3. 【請求項3】直径が1〜4μm、長さが3〜30μmの
    気相成長炭素繊維であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の炭素材料。
  4. 【請求項4】非水電解液二次電池の負極に用いられる炭
    素材料の製造方法において、炭素材料の素材に黒鉛化処
    理を施した後で高衝撃処理を施すことを特徴とする炭素
    材料の製造方法。
  5. 【請求項5】上記黒鉛化処理が、気相から生成された状
    態の気相成長炭素繊維を不活性ガス雰囲気下において2
    800℃で30分保持する処理であり、上記高衝撃処理
    が、その炭素繊維同士をハイブリダイザーを使用して1
    0〜30m/secの線速度で0.5〜5分間ぶつけ合
    って切断させる処理であることを特徴とする、請求項4
    記載の炭素材料の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭素
    材料を負極に用いた非水電解液二次電池。
  7. 【請求項7】請求項4又は5に記載の製造方法により製
    造された炭素材料を負極に用いた非水電解液二次電池。
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