JPH09153359A - リチウム二次電池用負極材の製造方法及びその負極材 - Google Patents

リチウム二次電池用負極材の製造方法及びその負極材

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JPH09153359A
JPH09153359A JP7281379A JP28137995A JPH09153359A JP H09153359 A JPH09153359 A JP H09153359A JP 7281379 A JP7281379 A JP 7281379A JP 28137995 A JP28137995 A JP 28137995A JP H09153359 A JPH09153359 A JP H09153359A
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electrode material
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千春 山口
Shigeji Mizutori
重司 水取
Hisaji Matsui
久次 松井
Hiroyuki Fujimoto
宏之 藤本
Gunji Morino
軍二 森野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて大きな容量かつ放電効率を有するリチ
ウム二次電池(負極)を提供する。 【解決手段】 X線広角解折により得られる結晶子サイ
ズ(Lc、La)が8オングストローム≦Lc≦16オ
ングストロームおよびLa≦30オングストローム、か
つ、以下の式で表される空隙率(CI)が0.45以上
であり、好ましくは、電子スピン共鳴分析により得られ
るラジカル濃度が4×1016Spins/g以下、電子スピ
ン共鳴の一次微分吸収スペクトルのピーク間の線幅(Δ
Hmsl)が3ガウス以下および空洞共振器の感度のKB
rに対する相対値が82%以下の電子構造を示す炭素材
料を負極材に用いる。式中、a0及びC0はX線広角回折
により得られる格子定数を、Dは比重瓶法により得られ
る真比重を、添字iはその値が理想黒鉛の値であること
示す。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素材料、特にリ
チウム二次電池用負極材となる炭素材料およびその製造
方法に関する。本発明は、リチウム二次電池およびその
負極、特に極めて大きな容量(理論容量以上)および放
電容量/充電容量で定義される放電効率を有するリチウ
ム二次電池用の負極に関する。
【0002】
【従来の技術】負極活物質としてリチウムを用いる二次
電池、いわゆるリチウム二次電池は高エネルギー密度型
二次電池の一種として注目され、盛んに研究が行われて
いる。正極活物質として金属カルコゲン化物、金属酸化
物を用い、電解液として非プロトン性有機溶媒に種々の
塩を溶解させた溶液を用いたリチウム二次電池が知られ
ている。しかしながら、従来のリチウム電池は、負極活
物質としてのリチウムが箔状の如き単体として用いられ
ることが多く、充放電を繰り返すうちに、樹枝状リチウ
ムが析出して両極が短絡するため充放電のサイクル寿命
が短いという欠点を有する。
【0003】そこで、負極に、アルミニウムや、鉛、カ
ドミウムおよびインジウムを含む可融性合金を用い、充
電時にリチウムを合金として析出させ、放電時には合金
からリチウムを溶解させる方法が提案されている(米国
特許第4002492号(1977年)参照)。しか
し、このような方法では、樹枝状リチウムの析出は抑止
できるが、電極としての加工性が低下するという問題を
有していた。
【0004】近年、こうした課題を解決することを目的
として、リチウムを各種炭素材料に担持させた材料を負
極として用いる研究が盛んに行われている。リチウム二
次電池の負極のリチウムの担持体(負極材)として黒鉛
を用いた場合、一般にリチウムを担持させた黒鉛層間化
合物のC6Liという組成から求められる理論的な容量
は372Ah/kg(炭素ベース)である。ところが、
リチウム金属を用いた場合は理論容量が約3800Ah
/kg(リチウム金属ベース)であることを考えると、
容量面では372Ah/kgという容量は必ずしも十分
高い容量とはいえない状況にある。従って、従来から提
唱されているような黒鉛層間化合物の寄与だけではリチ
ウムを貯蔵できる量が充分ではないという課題を有して
いた。また、放電効率も充分ではなく、これを向上する
という課題をも有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、最近になって、
高分子材料、各種炭化水素などの炭素化によって得られ
る難黒鉛化炭素が負極材として有効であることが見いだ
されている。例えば、特開平3−252053号公報な
どに、真密度が1.70g/cm3未満の炭素材料を負
極として用いることが開示されている。また、特開平7
−69611号公報に、偏光顕微鏡観察によって観察さ
れる光学的異方性組織の構造が微細なモザイク構造を示
す炭素材料を負極として用いることが開示されている。
【0006】しかしながら、このような炭素材料を用い
たリチウム二次電池においても、必ずしも充分な放電容
量、放電効率が得られていない。本発明は、かかる事情
を鑑みてなされたものであり、さらに高容量(理論容量
以上)でかつ高放電効率の両方を満足するリチウム二次
電池を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、リチウム二次電池の負極材としての炭素
材料の特性が、X線広角回折より得られる結晶子サイズ
(Lc、La)、並びに、結晶子サイズ、X線広角回折
より得られる格子定数(a0、C0)および比重瓶法(J
IS R7212)により得られる真比重Dにより算出
される空隙率CI、また、電子スピン共鳴分析により得
られるラジカル濃度、線幅(ΔHmsl)または空洞共振
器の相対感度と密接な関係を有すること、これらの指標
を規制することにより高放電容量かつ高効率の負極材を
得ることができることを見出した。また、そのような炭
素材料が、石炭系または石油系の原料をエアーブローイ
ング反応等により架橋処理後、焼成することにより得ら
れることを見出した。さらに、エアーブローイング反応
により架橋処理した原料を溶融紡糸することにより、繊
維状あるいは繊維の粉末状の炭素材料としてもよく、こ
れらは、工業的に量産しやすく、経済的に有利であるこ
とを見出した。
【0008】1. 本発明は、石炭系または石油系の原
料をエアーブローイング反応等により架橋処理後、焼成
して炭化する等方性組織を有するリチウム二次電池用負
極材となる炭素材料の製造方法にある。
【0009】2. 本発明は、エアーブロンピッチを焼
成して炭化する等方性組織を有するリチウム二次電池用
負極材となる炭素材料の製造方法にある。
【0010】3. 本発明は、前記項1または2に記載
の製造方法により得られるリチウム二次電池用負極材と
なる炭素材料にある。
【0011】4. 本発明は、X線広角回折により得ら
れる結晶子サイズ(Lc、La)が8オングストローム
≦Lc≦16オングストロームおよびLa≦30オング
ストロームの範囲にあり、かつ、以下の式で表される空
隙率(CI)が0.45以上にあるリチウム二次電池用
負極材となる炭素材料にある。但し、以下の式中、a0
およびC0はX線広角回折により得られる格子定数を、
Dは比重瓶法(JISR7212)により得られる真比
重を、添字iはその値が理想黒鉛の値であること示す。
【0012】
【数2】
【0013】5. 本発明は、CIが0.45≦CI≦
0.6、好ましくは0.5≦CI≦0.6、更に好まし
くは0.5≦CI≦0.58の範囲にある前記項4に記
載のリチウム二次電池用負極材となる炭素材料にある。
【0014】6. 本発明は、電子スピン共鳴分析によ
り得られるラジカル濃度が4×1016Spins/g以下の
電子構造を示す前記項4に記載のリチウム二次電池用負
極材となる炭素材料にある。
【0015】7. 本発明は、電子スピン共鳴の一次微
分吸収スペクトルのピーク間の線幅(ΔHmsl)が3ガ
ウス以下の前記項4に記載のリチウム二次電池用負極材
となる炭素材料にある。
【0016】8. 本発明は、空洞共振器の感度のKB
rに対する相対値が82%以下の電子構造を示す前記項
4に記載のリチウム二次電池用負極材となる炭素材料に
ある。
【0017】9. 本発明は、電子スピン共鳴の一次微
分吸収スペクトルのピーク間の線幅(ΔHmsl)が3ガ
ウス以下、電子スピン共鳴分析により得られるラジカル
濃度が4×1016Spins/g以下および空洞共振器の感
度のKBrに対する相対値が82%以下の電子構造を示
す前記項4に記載のリチウム二次電池用負極材となる炭
素材料にある。
【0018】10. 本発明は、電子スピン共鳴の一次
微分吸収スペクトルのピーク間の線幅(ΔHmsl)が3
ガウス以下、電子スピン共鳴分析により得られるラジカ
ル濃度が4×1016Spins/g以下および空洞共振器の
感度のKBrに対する相対値が82%以下の電子構造を
示すリチウム二次電池用負極材となる炭素材料にある。
【0019】11. 本発明は、繊維状又は粉末状であ
る前記項3〜10のいずれかに記載のリチウム二次電池
用負極材となる炭素材料にある。
【0020】12. 本発明は、前記項3〜11のいず
れかに記載の炭素材料を構成要素として用いたリチウム
二次電池用の負極にある。
【0021】13. 本発明は、前記項12に記載の負
極を用いたリチウム二次電池にある。
【0022】
【作用】本発明は、より有効なリチウム二次電池用負極
材としての炭素材料の化学構造および電子構造の評価手
法を提供するものである。本発明は、リチウム二次電池
の負極において課題達成に有効に作用する化学構造およ
び電子構造を有する炭素材料およびその製造方法を提供
するものである。
【0023】1.炭素の種類と空隙量(化学構造) 炭素の種類と炭素材料の空隙について説明する。炭素材
料の空隙には、リチウムが吸蔵される適正空隙(以下単
に適正空隙ともいう。)のほか、適正空隙よりも大き
い、あるいは小さい空隙も含む。炭素材料における炭素
は、一般に、構造上の観点から易黒鉛化性炭素と難黒鉛
化性炭素とに分類することができる。易黒鉛化性炭素の
原料となるものは、その熱処理過程で環化反応が優先的
に生じ、熱処理温度(以下HTTともいう。)の上昇と
共に、二次元的に炭素網平面構造が発達し、三次元的に
その積層構造が発達するものである。すなわち、易黒鉛
化性炭素は、黒鉛化し易く、HTTの増加にともなって
炭素結晶構造が飛躍的に向上する。
【0024】一方、難黒鉛化性炭素の原料となるもの
は、二次元的な炭素網平面構造が発達し難く、その熱処
理過程で三次元的な熱重合が優先して生じるものであ
る。すなわち、難黒鉛化性炭素は、HTTが増加しても
炭素結晶構造はあまり発達せず、空隙の多い構造を持つ
可能性がある。適正空隙を含む空隙量に関し、炭素材料
の化学構造をどのように評価し、特定することにより、
リチウム二次電池の負極材として好適な炭素材料を提供
できるかについて研究を行なった。
【0025】2.リチウムの吸蔵と炭素材料の空隙量
(化学構造) 炭素材料を用いたリチウム二次電池の負極におけるリチ
ウムの吸蔵・放出の反応機構としては、炭素層間化合物
の状態を経由して、炭素材料の空隙にリチウムが吸蔵・
放出されるといった反応機構が考えられる。すなわち、
リチウムを吸蔵する際には、まずリチウムイオンによる
炭素層間化合物が形成された後に、空隙内へのリチウム
のドービングが起こる。反対に、リチウムを放出する際
には、炭素層間に存在していたリチウムイオンがある程
度放出された後に、空隙内のリチウムがイオン化して炭
素層間を経由して放出される。本発明者らの知見による
と、微小な層状炭素が三次元的に接触して形成する空隙
もリチウムの吸蔵に寄与する。
【0026】空隙を有する炭素材料においては、炭素の
層状構造だけでなく炭素内部に存在する適正空隙を充放
電反応に活用することができる。すなわち、負極材料と
して用いる炭素材料のリチウムが吸蔵される適正空隙を
含む空隙量を向上させることにより、即ち、空隙率を増
加させることにより、リチウム二次電池の充電容量を飛
躍的に増大させることができる。
【0027】一方、空隙率増加のためには、炭素化温度
を低下させる必要があり、炭化温度を低下させれば、炭
素材料中に、ヘテロ原子、ラジカルが多くなり、後述す
るように、リチウムイオンは、炭素材料の表面上あるい
は内部にトラップされ、炭素中に入っても出て来ること
ができないため、リチウム二次電池の放電効率の低下を
まねく。従って、リチウム二次電池の放電効率の低下を
防止するためには、空隙率の上限を抑える必要がある。
すなわち、リチウム二次電池の充電容量の増大及び放電
効率の向上の両方を満足させるためには、CIを一定範
囲に規定する必要がある。
【0028】〔空隙量の評価手法〕本発明では、炭素材
料中の空隙量を定量的に評価するためのパラメーターと
して、炭素中に含まれる単位体積あたりの空隙量(Cavi
ty Index:CI)を用いる。CIは、本発明者らが鋭意
研究を重ねた結果、見出したパラメーターであり、以下
の式により算出される(Carbon,32,1249(1994))。
すなわち、CIは、理想黒鉛の空隙量を1とした時の炭
素材料の空隙量の割合を示す。
【0029】
【数3】
【0030】ここで、Dは比重、a0、C0は格子定数、
Lc、Laは結晶子サイズを示す。添字iは理想黒鉛の
値(Di=2.27、C0 i=6.708、a0 i=2.4
6)であることを示す。
【0031】3.リチウムの放出と炭素材料の電子構造 負極となる炭素材料の単位体積あたりの空隙量、即ち上
記のCIを適正に数値限定することにより、リチウム二
次電池の充電容量を飛躍的に増大させることができる
が、さらに、電子構造に関し、以下の新規な3つの指標
を導入し、数値限定することにより、放電時にリチウム
イオンの放出がスムーズに行なわれるようにし、結果と
して、リチウム二次電池の放電効率を向上させることが
できる。
【0032】(1)ラジカル濃度 炭素構造中にあるラジカルは、充電時に侵入してくるリ
チウムイオンと反応して不可逆な化学変化を起こし、リ
チウムイオンは炭素材料の表面上あるいは内部にトラッ
プされ、炭素中に入っても出て来ることができないた
め、リチウム二次電池の放電効率の低下を引き起こす
(J. Electroche. Soc.,142,2914,1995)。従って、負
極材となる炭素材料のラジカル濃度が低いほど、リチウ
ム二次電池の放電効率が向上する。この指標の限定され
る数値は、実験的に求めた。他の電子構造に関する指標
についても、同様である。
【0033】(2)電子構造の不均一性 また、ラジカルの中でも、特に炭素構造の端部にある局
在型ラジカル程、充電時に侵入してくるリチウムイオン
と反応して不可逆な化学反応を起こしやすく、その結
果、リチウムイオンは炭素構造の端部にあるラジカルに
トラップされ、炭素中に入っても出て来ることができな
くなるため、放電効率の低下を引き起こす。従って、負
極材となる炭素材料のラジカルの局在化の度合い(以
下、電子構造の均一性という。)が高いほど、リチウム
二次電池の放電効率が低下する。
【0034】〔電子構造の不均一性の評価手法〕電子ス
ピン共鳴の一次微分吸収スペクトルのピーク間の線幅
(ΔHmsl)が炭素材料の電子構造の均一性を表す指標
となる。負極材となる炭素材料は、ΔHmslが狭い程、
電子構造が均一であり、均一性が高い芳香族環構造であ
ると考えられ、高い放電効率を発揮することができる。
【0035】(3)電子伝導性 炭素原料の熱処理過程では、HTTの上昇と共に、ヘテ
ロ原子(酸素、イオウ、窒素等)が、分解、蒸留あるい
は昇華により系外へ留出する。しかし、本発明で用いら
れる1600℃以下での熱処理では、炭素原料中に含ま
れるヘテロ原子を完全に除去することはできない。ヘテ
ロ原子を含まず均一性の高い芳香族構造の電子構造であ
る炭素材料ほど、電子伝導性が高く、負極材となる炭素
材料の電子伝導性が高いほど、リチウム二次電池の充放
電反応がスムーズに進行するため、放電効率が高くなる
傾向にある。
【0036】〔炭素の電子伝導性の評価手法〕空洞共振
器の相対感度が電子伝導性を示す指標になると考えられ
る。電子伝導性が高い炭素材料の場合、伝導電子の遮蔽
効果でESR測定のマイクロ波が減衰し、試料内部に侵
入しにくくなる。伝導電子の遮蔽効果の度合は、通常、
ESR空洞共振器の感度(Q値)で知ることができる。
しかし、Q値は測定装置、測定条件に左右されるところ
が大きいので、本発明ではQ値の評価をKBr測定との
相対評価により行なう。
【0037】
【発明の実施の形態】負極材となる炭素材料 〔リチウム二次電池の充電容量を向上させるための指
標〕本発明の炭素材料は、偏光顕微鏡観察による組織観
察では等方性組織を示す。本発明において、等方性組織
を示すとは、等方性組織の割合が全て又は殆どを占める
場合をいう。また、本発明の炭素材料は、X線広角回折
により得られる結晶子サイズ(Lc、La)が8オング
ストローム≦Lc≦16オングストロームおよびLa≦
30オングストロームの範囲にある。
【0038】LcまたはLaが上記範囲を超えると、適
正空隙量が少なくなり、リチウム二次電池の充電容量が
低下する(表1参照)。本発明の炭素材料は、空隙率C
Iが0.45以上、好ましくは0.45≦CI≦0.
6、更に好ましくは0.5≦CI≦0.6、特に好まし
くは0.5≦CI≦0.58の範囲にある。CIが0.
45未満では、リチウムをドービングする適正空隙を含
む空隙量が少なくなり過ぎリチウム二次電池の充電容量
が低下する。逆にCIの値が大きくなりすぎても、リチ
ウム二次電池の放電容量が低下し、放電効率が低下する
(表1参照)。
【0039】本発明の炭素材料の好ましい実施形態にお
いは、X線広角回折により得られる格子定数C0が7.
2〜8.2オングストロームの範囲であり、この場合に
は、空隙率CIが所定範囲になる傾向がある。本発明の
炭素材料の好ましい実施形態においては、比重瓶法(J
IS R7212)により得られる真比重が1.3〜
1.7g/cc程度の範囲であり、この場合も、同様
に、空隙率CIが所定範囲になる傾向がある。なお、難
黒鉛化炭素の場合、CIは、比較的誤差の大きい、L
a、Lc等の関数であるため、比較的誤差は大きい。
【0040】〔リチウム二次電池の放電効率を向上させ
るための指標〕負極材となる炭素材料のCIが0.45
以上であれば、リチウム二次電池の充電容量は大きく保
持できるが、放電効率については必ずしも満足でない場
合もある。本発明の好ましい実施形態においては、放電
効率についても満足させる指標として、電子構造ともっ
と直接的に関係する指標を導入し、数値限定を加え、さ
らに精度も向上させた。これは、たとえ負極材となる炭
素材料の空隙量が大きくても、電子構造の均一性、電子
伝導性等が低下すれば、リチウム二次電池の放電効率が
低下する現象に着目したものである。
【0041】本発明の好ましい実施形態においては、負
極材となる炭素材料について、電子スピン共鳴分析によ
り得られるラジカル濃度を4×1016(Spins/g)以
下の範囲に規定し、あるいは、電子スピン共鳴の一次微
分吸収スペクトルのピーク間の線幅(ΔHmsl)を3ガ
ウス以下に規定し、あるいは、空洞共振器の感度のKB
rに対する相対値を82%以下の範囲に規定する。
【0042】炭素材料の製造方法 本発明のリチウム二次電池用負極材となる炭素材料は、
例えば以下の方法で製造することができる。すなわち、
石炭系または石油系の原料を架橋処理後、焼成して炭化
する。架橋処理の手段は、特に限定されないが、エアー
ブローイング反応による方法、酸化性ガス(空気、酸
素)による乾式法、硝酸、硫酸、次亜塩素酸、混酸等の
水溶液による湿式法を用いることができる。
【0043】本発明の好ましい実施形態においては、架
橋処理をエアーブローイング反応により行う。具体的に
は、原料のエアーブローイング反応により、軟化点が2
00〜350℃のエアーブロンピッチを調製し、得られ
たエアーブロンピッチを焼成して炭化する。エアーブロ
ンピッチの調製に用いる原料としては、石油系原料より
も、コールタール等の石炭系原料が好ましい。石炭系原
料のエアーブロンピッチとしては、H/C(水素原子の
数と炭素原子の数との比)が0.4〜0.6であり、か
つ、偏光顕微鏡により観察される組織構造が等方性組織
であり、所定の空隙率を有するものが好ましい。
【0044】エアーブローイング反応は、原料を加熱
し、酸化性ガス(空気、酸素、オゾンあるいはそれらの
混合物)を吹き込むことにより、軟化点を上昇させる反
応である。エアーブローイング反応によれば、高軟化点
のピッチを製造することができる。エアーブローイング
反応の条件は、特に限定されないが、通常は、反応温度
は250〜450℃、好ましくは300〜400℃、酸
化性ガス吹込み量は、空気としてピッチ1kgあたり
0.1〜20NL/分、好ましくは0.2〜10NL/
分とする。また、反応圧力は、常圧、減圧、加圧のいず
れでもよく、特に制限されない。
【0045】さらに、必要に応じて、エアーブロンピッ
チに更に架橋処理を施す。架橋処理の手段は、特に限定
されないが、酸化性ガス(空気、酸素)による乾式法、
硝酸、硫酸、次亜塩素酸、混酸等の水溶液による湿式法
を用いことができる。架橋処理後、原料を減圧又は不活
性ガス雰囲気中において800〜1600℃で焼成し、
炭化する。焼成(炭化)温度は1000〜1200℃と
するのが好ましい。焼成(炭化)時間は15分〜48時
間とするのがよい。
【0046】エアーブローイング反応の機構 エアーブローイング反応は、酸化的脱水反応を主体とす
る反応により進行し、ビフェニル型の架橋結合により重
合が進むことが報告されている(炭素,No.162,78(19
94)およびCarbon,33,193(1995)(図2参照))。
生成するエアーブロンピッチを炭化することにより、こ
の架橋部分が支配的になった配向性のない三次元構造で
あって、リチウムが吸蔵される適正空隙を数多く残存さ
せた、すなわち所定の空隙率を有する難黒鉛化炭素を生
成させることができる。
【0047】エアーブローイング反応は、液相状態での
反応であり、固相状態での架橋処理と比較して炭素材料
中への酸素原子の取り込みが殆どないことが知られてい
る(炭素No.162,78(1994))。このことは、炭化後の炭
素材料中にリチウムが吸蔵される適正空隙を含む空隙を
多数残存させるとともに、炭素材料の表面あるいは内部
の酸素含有基量を著しく減少させ、炭素材料の電子構造
の均一性および電子伝導性を良好にする効果がある。ま
た、炭素材料表面の酸素含有基量が減少することによ
り、炭素材料表面に水素結合で強固に吸着する水分の量
が激減し、リチウム二次電池用の負極を製造する際に負
極材の乾燥工程に要する時間を短縮できるといった効果
もある。この効果は、実際に電池を製造する上では、非
常に大きなメリットとなる。
【0048】繊維状又は粉末状炭素材料の製造方法 リチウム二次電池用負極材としては、平均粒径が100
μ以下の炭素材料が好ましい。原料、中間原料(エアー
ブロンピッチ等)または炭素材料を粉砕処理することに
より、粉末状の炭素材料を製造することができる。粉砕
処理は、原料の架橋処理前、炭化前あるいは炭化後のい
ずれの段階で行ってもよい。また、エアーブロンピッチ
を紡糸して、繊維状とした後、上記手法により、架橋処
理および炭化することにより繊維状の炭素材料(炭素繊
維)を得ることができる。さらに、炭素繊維を粉砕する
ことにより、炭素繊維粉末を得ることができる。この場
合の粉砕処理は、炭化前あるいは炭化後いずれでもよ
い。
【0049】リチウム二次電池 かくして得られる炭素材料を構成要素として用いた本発
明のリチウム二次電池用負極を、正極・電解液と組み合
わせることにより、常法により、二次電池を作成するこ
とができる。
【0050】正極活物質としては、例えば、TiS2
MoS3、NbSe3、FeS、VS2、VSe2等の層状
構造を有する金属カルコゲン化物、CoO2、Cr
35、TiO2、CuO、V36、Mo3O、V25(・
25)、Mn2O(・Li2O)等の金属酸化物、ポリ
アセチレン、ポリアニリン、ポリパラフェニレン、ポリ
チオフェン、ポリピロール等の導電性を有する共役系高
分子物質等を用いることができる。本発明において用い
る正極活物質としてはV25、Mn2Oが好ましい。
【0051】電解液としては、例えば、プロピレンカー
ボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、γ−ブチルラクトン、テトラヒドロフラン、2−メ
チルテトラヒドロフラン、ジオキソラン、4−メチルジ
オキソラン、スルホラン、1,2−ジメトキシエタン、
ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ジエチレングリコール、ジメチルエ
ーテル等の非プロトン性溶媒、好ましくはテトラヒドロ
フラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラ
ン、4−メチルジオキソランのような強い還元雰囲気で
も安定なエーテル系溶媒、あるいは前記した溶媒の2種
類以上の混合溶媒に、LiPF6、LiClO4、LiB
4、LiAsF6、LiSbF6、LiAlO4、LiA
lCl4、LiCl、LiI等の溶媒和しにくいアニオ
ンを生成する塩を溶解させたものを用いることができ
る。
【0052】その他、通常使用される多孔質ポリプロピ
レン製不織布をはじめとするポリオレフィン系の多孔質
膜のセパレータ、集電体、ガスケット、封口板、ケース
等の電池構成要素を用いることによって、常法により、
前記したような本発明のカーボン負極を用いた円筒型、
角型あるいはボタン型等の形態のリチウム二次電池を組
み立てることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、炭素材料の特性に関連
して、以下のような効果を奏することができる。すなわ
ち、本発明の負極材となる炭素材料の製造方法によれ
ば、炭素構造内部にリチウムが吸蔵される適正な空隙を
含む多数の空隙が残存した炭素材料、即ち所定の空隙率
を有する炭素材料を製造することができる。本発明の負
極材となる炭素材料の製造方法によれば、リチウム二次
電池の放電時にリチウムをスムーズに放出できる電子構
造(均一性、ラジカル濃度、電子伝導性)の炭素材料を
製造することができる。
【0054】本発明の負極材となる炭素材料(負極)に
よれば、炭素構造内部に適正な空隙を含む多数の空隙が
残存しているので、それらをリチウムの吸蔵に有効に利
用できる。また、電子スピン共鳴分析の一次微分吸収ス
ペクトルのピーク間の線幅、電子スピン共鳴分析により
得られるラジカル濃度および空間共振器の感度のKBr
に対する相対値の各指標の数値限定により、炭素材料の
電子構造も限定するので、不可逆反応の原因となる電子
構造の不均一性の減少と電子伝導性の増加とにより、リ
チウム二次電池の高い放電効率を達成できる。
【0055】その結果、放電容量が450Ah/kg以
上かつ放電効率75%以上のリチウム二次電池を得るこ
とができる。本発明の炭素材料(負極)によれば、理論
容量以上の放電容量および高放電効率の両方を満足する
リチウム二次電池を得ることができるので、同じ性能の
リチウム二次電池を得るにあたっては、負極の体積や重
量を小さくすることができる。
【0056】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。なお、以下の実施例においては、理学電機
(株)製のX線広角回折装置(形式:RAD−B)によ
り、Lc、La、a0、C0の値を、また、比重瓶法(J
IS R7212)による測定方法により真比重Dの値
を求めた。電子スピン共鳴分析はブルッカー社製ESP
300Eスペクトロメーターを用い、Xバンドで測定し
た。測定用試料は、粉末状の炭素をKBrで薄め(炭
素:KBr=1:4)、装置感度の低下を防止した。ま
た、基準物質として、KBr単独での測定も実施した。
【0057】実施例1 〔炭素材料の製造〕出発原料として脱水コールタールを
用い、減圧蒸留により低沸点成分を除去した後、エアー
ブローイング反応により軟化点280℃のエアーブロン
ピッチを得た。得られたエアーブロンピッチを粉砕し、
架橋処理した後、1100℃にて1時間熱処理(焼成)
し炭化した。得られた炭素材料は、偏光顕微鏡観察によ
り、等方性組織であることを確認した。
【0058】〔負極の作製〕熱処理後の炭素材料99重
量部と、バインダーとしてのポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE:ダイキン工業(株)製、D−1)1重量
部とを混合し、液相で均一に撹拌した後、乾燥させペー
スト状とした。こうして得られた負極材料30mgをニ
ッケルメッシュに圧着させることにより、負極体を作製
した。こうして得られた負極体を200℃で6時間真空
乾燥し、負極とした。
【0059】〔電池の作製〕負極として、前記の方法に
より作製した負極体を、正極体としてLiCoO2を、
電解液として1モル/lの濃度にLiClO4を溶解さ
せたプロピレンカーボネートを、セパレータとしてポリ
プロピレン不織布を用いてリチウム二次電池を作製し
た。その断面図を図1に示す。図1中、1は正極、2は
セパレータ、3は負極、4はケース、5は封口板、6は
絶縁パッキングを意味する。
【0060】〔電池特性の測定〕本実施例で得たリチウ
ム二次電池の充放電特性を測定した。充放電特性の測定
は、定電流定電圧充電下(0.1mA/cm2、1m
V、24時間)で行った。電池電圧が2Vに低下するま
での容量を放電容量とした。
【0061】実施例2・3 実施例1で用いたエアーブロンピッチを溶融紡糸し、架
橋処理後に粉砕(実施例2)または炭化処理後に粉砕
(実施例3)した以外は、すべて実施例1と同様にして
評価を行った。尚、いずれの炭素材料も偏光顕微鏡観察
により等方性組織であることを確認した。
【0062】比較例1 エアーブローイング反応の代わりに、減圧蒸留によりピ
ッチの軟化点を上昇させた以外は、すべて実施例1と同
様にして評価を行った。尚、得られた炭素材料の偏光顕
微鏡観察による異方性組織の面積割合は3%であった。
【0063】比較例2 エアーブローイング反応の代わりに、窒素ブローイング
反応によりピッチの軟化点を上昇させた以外は、すべて
実施例1と同様にして評価を行った。尚、得られた炭素
材料の偏光顕微鏡観察による異方性組織の面積割合は9
8%であった。
【0064】比較例3・4 焼成温度を750℃(比較例3)、800℃(比較例
4)または1700℃(比較例5)に変えた以外は、実
施例1と同様にして評価を行った。但し、比較例4にお
いては、電解液として、プロピレンカーボネートの代わ
りに、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネートを
用いた。
【0065】上記の実施例1〜3および比較例1〜4の
結果をまとめて表1に示す。表1の結果より、本発明に
よれば、放電容量が非常に大きく(理論容量以上)かつ
高効率のリチウム二次電池を提供することができること
が判る。
【0066】
【表1】 Lc La CI 充電 放電 放電 ラジカル濃 ΔHmsl 相対 容量 容量 効率 度 ×1016 感度オンク゛ストローム Ah/kg Ah/kg % Spins/g ガウス % 実施例1 12 20 0.53 641 513 80 2.3 2.5 76 実施例2 11 20 0.55 618 491 80 3.3 2.4 80 実施例3 11 20 0.54 605 464 77 3.2 2.4 80 比較例1 17 35 0.42 415 317 76 75.0 2.6 84 比較例2 21 41 0.37 376 298 79 0.6 1.2 84 比較例3 10 15 0.61 892 492 55 5000 78 100 比較例4 10 16 0.59 849 484 57 4500 75 100比較例5 22 40 0.37 315 261 83 0.2 0.9 64
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のリチウム二次電池の断面図で
ある。
【図2】本発明の負極用炭素材料の適正空隙を含む構造
イメージ図である。
【符号の説明】 1 正極 2 セパレータ 3 負極 4 ケース 5 封口板 6 絶縁パッキング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 宏之 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 森野 軍二 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭系または石油系の原料を架橋処理
    後、焼成して炭化する等方性組織を有するリチウム二次
    電池用負極材となる炭素材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 エアーブロンピッチを焼成して炭化する
    等方性組織を有するリチウム二次電池用負極材となる炭
    素材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の製造方
    法により得られるリチウム二次電池用負極材となる炭素
    材料。
  4. 【請求項4】 X線広角回折により得られる結晶子サイ
    ズ(Lc、La)が8オングストローム≦Lc≦16オ
    ングストロームおよびLa≦30オングストロームの範
    囲にあり、かつ、以下の式で表される空隙率(CI)が
    0.45以上にあるリチウム二次電池用負極材となる炭
    素材料(但し、以下の式中、a0及びC0はX線広角回折
    により得られる格子定数を、Dは比重瓶法(JIS R
    7212)により得られる真比重を、添字iはその値が
    理想黒鉛の値であることを示す)。 【数1】
  5. 【請求項5】 CIが0.45≦CI≦0.6の範囲に
    ある請求項4に記載のリチウム二次電池用負極材となる
    炭素材料。
  6. 【請求項6】 電子スピン共鳴分析により得られるラジ
    カル濃度が4×1016Spins/g以下の電子構造を示す
    請求項4に記載のリチウム二次電池用負極材となる炭素
    材料。
  7. 【請求項7】 電子スピン共鳴の一次微分吸収スペクト
    ルのピーク間の線幅(ΔHmsl)が3ガウス以下の請求
    項4に記載のリチウム二次電池用負極材となる炭素材
    料。
  8. 【請求項8】 空洞共振器の感度のKBrに対する相対
    値が82%以下の電子構造を示す請求項4に記載のリチ
    ウム二次電池用負極材となる炭素材料。
  9. 【請求項9】 電子スピン共鳴の一次微分吸収スペクト
    ルのピーク間の線幅(ΔHmsl)が3ガウス以下、電子
    スピン共鳴分析により得られるラジカル濃度が4×10
    16Spins/g以下および空洞共振器の感度のKBrに対
    する相対値が82%以下の電子構造を示す請求項4に記
    載のリチウム二次電池用負極材となる炭素材料。
  10. 【請求項10】 電子スピン共鳴の一次微分吸収スペク
    トルのピーク間の線幅(ΔHmsl)が3ガウス以下、電
    子スピン共鳴分析により得られるラジカル濃度が4×1
    16Spins/g以下および空洞共振器の感度のKBrに
    対する相対値が82%以下の電子構造を示すリチウム二
    次電池用負極材となる炭素材料。
  11. 【請求項11】 繊維状又は粉末状である請求項3〜1
    0のいずれかに記載のリチウム二次電池用負極材となる
    炭素材料。
  12. 【請求項12】 請求項3〜11のいずれかに記載の炭
    素材料を構成要素として用いたリチウム二次電池用の負
    極。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の負極を用いたリチ
    ウム二次電池。
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