JPH10112072A - 記録担体およびその製造方法 - Google Patents

記録担体およびその製造方法

Info

Publication number
JPH10112072A
JPH10112072A JP8266906A JP26690696A JPH10112072A JP H10112072 A JPH10112072 A JP H10112072A JP 8266906 A JP8266906 A JP 8266906A JP 26690696 A JP26690696 A JP 26690696A JP H10112072 A JPH10112072 A JP H10112072A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
record
layer
adhesive
record carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8266906A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Harada
充 原田
Kazunori Menya
和則 面屋
Takashi Obayashi
孝志 大林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP8266906A priority Critical patent/JPH10112072A/ja
Publication of JPH10112072A publication Critical patent/JPH10112072A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録保持層を有する記録担体において、過酷
な環境下におかれても高い信頼性を有する薄型基板貼合
わせ記録担体を提供する。 【解決手段】 第1基板1の片面に第1情報信号面が設
けられ、その第1情報信号面2上にアルミニウムなどの
金属の第1反射膜3が形成されている。また、第2基板
5の片面に第2情報信号面6が設けられ、その第2情報
信号面6上に第2反射膜7が形成されている。さらに、
互いに対向する反射膜3,7の間に反応型シリコーン樹
脂からなる接着剤層10が設けられており、第1,第2
基板1,5を一体に貼合わせている。接着剤層の硬化
は、樹脂の種類に応じ、室温放置、加熱処理、水分供
給、紫外線の照射処理のいずれか、もしくは各処理の組
み合わせを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録保持層を有す
る2枚の基板を貼合わせてなる記録担体およびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、記録担体である音声用CDの
製造工程では、音声信号が記録されたスタンパを用い
て、射出成型法により片面に音声信号の設けられた厚さ
1.2mmの基板を作製する。その音声信号上にアルミ
などの反射膜をスパッタ法で形成し、硬化性樹脂からな
る接着剤を塗布し、この接着剤に紫外線を照射して保護
膜を形成し、CDの完成品をしている。
【0003】ところで、近年、光ディスクなどの記録担
体に記録される情報の高密度化が進んでおり、このよう
な高密度化を実現するためには、記録保持層自体の高密
度化だけでなく、記録保持層が形成される基板の形状精
度も問題となる。すなわち、情報の記録密度を高くする
には、それを取り出し、あるいは書き込む手段の感度も
高くする必要があるが、さらに、そのためには、センサ
や記録手段と記録保持層中の各セルとの間の幾何学的な
距離をできるだけ短くかつ一定に保つ必要があるからで
ある。例えば光ディスク等の高密度化のためには、再生
レーザーの波長を短くし、かつ、対物レンズの開口数
(NA)を高くする必要があるが、このような高NA対
物レンズでは許容できるディスクの傾き(チルト)が非
常に小さい。例えば、従来の音声用CDに用いられる
1.2mmの厚さの基板を用いれば、NA0.6の対物
レンズで許容できるチルトは約0.25度であり、これ
は、光ヘッドをプレーヤに取り付ける誤差に匹敵し、デ
ィスクの形状変化によるチルトが許容できないことを意
味し、非現実的である。
【0004】そこで、基板の厚みを薄くすることで、許
容できるチルトの範囲を緩和することが考えられる。そ
して、チルトの許容範囲が緩和されると、高NA対物レ
ンズを現実に使用できるようになり、光ディスクの高密
度化が実現できるはずである。例えば、基板の厚さをC
Dの半分の0.6mmにすれば、NA0.6の対物レン
ズに許容できるチルトは約0.55度に拡大し、光ヘッ
ドの取り付け誤差を0.25度としても、ディスクの形
状変化によるチルトの許容範囲が0.3度まで緩和され
る。
【0005】このような理由から、最近では薄型基板の
光ディスク等が提案されている。しかも、記録保持層が
形成された薄型基板を2枚貼合わせて使用することで、
機械的強度を高めるとともに、情報の記録容量を倍増さ
せるようにしたものが提案されている。
【0006】図3は、このような2枚貼合わせた薄型基
板からなる光ディスクの一部の断面構造を示す図であ
る。図3において、符号1は第1基板を示し、その片面
に第1情報信号面2が設けられている。その第1情報信
号面2上には、アルミニウムを主成分とする金属などの
第1反射膜3が形成され、その上には第1保護膜4が形
成されている。また、符号5は第2基板を示し、その片
面に第2情報信号面6が設けられている。その第2情報
信号面6上に、第2反射膜7と第2保護膜8とが形成さ
れている。そして、両者の互いに対向する各保護膜4、
8の間にホットメルト接着剤層9が設けられ、これによ
り第1、第2の基板1、5が一体化されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のようなホットメルト接着剤9を介して一体化された
記録担体では、車載用途を考慮した80℃、85%程度
の環境下において、樹脂の軟化が見られ、許容されるデ
ィスクの傾き(チルト)以上にディスクが変形してしま
う恐れが多い。
【0008】本発明者は、様々な樹脂を用いて検討を加
えた結果、反応型シリコーン樹脂を薄型基板の貼り合わ
せに用いることによって、上記のような高温高湿の環境
下においても良好な形状精度を保持しうることを見出し
た。すなわち、本発明の目的は、薄型基板を用いた新た
な記録担体において、貼合わせ樹脂に反応型シリコーン
樹脂を用いることにより、過酷な環境下におかれても高
い信頼性を有する薄型基板貼合わせ記録担体、その製造
方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための方法】上記目的を達するため
に、本発明では、上記各請求項に記載される手段を講じ
ている。
【0010】具体的に、請求項1の発明が講じた手段
は、記録担体に、片面上に第1の記録保持層を有する第
1の基板と、反応型シリコーン樹脂からなる接着剤層を
少なくとも含み、上記第1の基板の記録保持層の上に設
けられた中間層と、片面上に第2の記録保持層を有し、
上記中間層を挟んで上記第1の記録保持層と上記第2の
記録保持層とが相対向するように上記中間層の上に配置
された第2の基板とを備え、上記接着剤層により、上記
第1の基板と第2の基板とが一体化する構成としたもの
である。
【0011】請求項2の発明が講じた手段は、請求項1
記載の記録担体において、上記中間層は、上記接着剤層
と上記各基板の記録保持層との間に、ラジカル重合硬化
樹脂及びカチオン重合硬化樹脂のうち少なくともいずれ
か一方の樹脂からなる保護膜をそれぞれ介設したもので
ある。
【0012】請求項3の発明が講じた手段は、請求項1
記載の記録担体において、上記中間層を、上記接着剤層
のみで構成したものである。
【0013】請求項4の発明が講じた手段は、請求項1
記載の記録担体において、上記第2の基板が、記録保持
層を含まない構成としたものである。
【0014】請求項5が講じた手段は、第1の基板の片
面上に第1の記録保持層を形成する第1のステップと、
第2の基板の片面上に第2の記録保持層を形成する第2
のステップと、上記第1及び第2の記録保持層のうち少
なくともいずれか一方の上に、反応型シリコーン樹脂か
らなる接着剤を塗布する第3工程と、上記第1及び第2
の基板を、上記接着剤を挟んで上記各記録保持層が相対
向するように重ねる第4の工程と、上記接着剤を硬化さ
せる第5のステップとを備えた方法である。
【0015】請求項6が講じた手段は、請求項5の記録
担体の製造方法において、上記接着剤として、熱硬化型
のシリコーン樹脂を用いる方法である。
【0016】請求項7が講じた手段は、請求項5の記録
担体の製造方法において、上記接着剤として、湿気硬化
型のシリコーン樹脂を用いる方法である。
【0017】請求項8が講じた手段は、請求項5の記録
担体の製造方法において、上記接着剤として、紫外線硬
化型のシリコーン樹脂を用いる方法である。
【0018】請求項9が講じた手段は、請求項5、6、
7又は8記載の記録担体の製造方法において、上記第2
のステップを行った後上記第3のステップを行う前に、
上記第1及び第2の基板の各記録保持層の上に保護膜を
形成する工程をさらに備えた方法である。
【0019】請求項10が講じた手段は、請求項5、
6、7、8又は9記載の記録担体の製造方法において、
上記第3の工程では、スクリーン印刷によって上記接着
剤を塗布する方法である。
【0020】請求項11が講じた手段は、請求項5、
6、7、8、9又は10記載の記録担体の製造方法にお
いて、上記第5工程では、各基板を押圧する方法であ
る。
【0021】請求項12が講じた手段は、記録担体の製
造方法として、第1の基板の片面上に第1の記録保持層
を形成する第1のステップと、第2の基板の片面上に第
2の記録保持層を形成する第2のステップと、上記第1
の記録保持層の上に、ハネムーン硬化型シリコーン樹脂
からなる接着剤の第1の成分を塗布する第3工程と、上
記第2の記録保持層の上に、ハネムーン硬化型シリコー
ン樹脂からなる接着剤の第2の成分を塗布する第4工程
と、上記第1及び第2の基板を、上記接着剤を挟んで上
記各記録保持層が相対向するように重ねる第5の工程
と、上記接着剤を硬化させる第6のステップとを備えた
方法である。
【0022】請求項13が講じた手段は、請求項12記
載の記録担体の製造方法において、上記第2のステップ
を行った後上記第3のステップを行う前に、上記第1及
び第2の基板の各記録保持層の上に保護膜を形成する工
程をさらに備えた方法である。
【0023】請求項14が講じた手段は、請求項12又
は13記載の記録担体の製造方法において、上記第3及
び第4の工程では、スクリーン印刷によって上記接着剤
を塗布する方法である。
【0024】請求項15が講じた手段は、請求項12、
13又は14記載の記録担体の製造方法において、上記
第5工程では、各基板を押圧する方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態につい
てそれぞれ図面を参照しながら説明する。
【0026】(第1の実施形態)図1は、本実施形態に
係る薄型基板の貼合わせ光ディスクの断面図である。
【0027】第1基板1の片面に第1情報信号面が設け
られ、その第1情報信号面2上にアルミニウムなどの金
属の第1反射膜3が形成され、さらに、その第1反射膜
3上に第1保護膜4が形成されている。また、第2基板
5の片面に第2情報信号面6が設けられ、その第2情報
信号面6上に第2反射膜7が形成され、さらに、その第
2反射膜7上に第2保護膜8が形成されている。そし
て、互いに対向する反射膜3,7の間にハネムーン硬化
型シリコーン樹脂からなる接着剤層10が設けられてお
り、第1,第2基板1,5を一体に貼合わせている。
【0028】次に、上記薄型基板の貼合わせ光ディスク
の製造工程について説明する。まず、ポリカーボネート
などの透明樹脂からなり片面に第1情報信号面2を設け
た第1基板1を射出成型法などにより作製し、その第1
情報信号面2の上に記録保持層である第1反射膜3をス
パッタリング法や真空蒸着法で形成しておく。そして、
第1基板1を低速で回転させながら、第1反射膜3上
に、(メタ)アクリル系オリゴマー及び(メタ)アクリ
ル系モノマーと光重合開始剤などとで構成されるラジカ
ル重合硬化樹脂からなる保護膜樹脂4aを塗布し、その
後高速回転により保護膜樹脂4aを均一に延ばし、紫外
線を照射して、保護膜樹脂4aを硬化させ、保護膜4を
形成する。また、片面に第2情報信号面6を設けた第2
基板5を射出成型法などにより作製し、その第2情報信
号面6の上に第2反射膜7をスパッタリング法や真空蒸
着法で形成しておく。そして、第2基板5を低速で回転
させながら、第2反射膜7上に、(メタ)アクリル系オ
リゴマー及び(メタ)アクリル系モノマーと光重合開始
剤などとで構成されるラジカル重合硬化樹脂からなる保
護膜樹脂8aを塗布し、その後高速回転により保護膜樹
脂8aを均一に延ばし、紫外線を照射して、保護膜樹脂
8aを硬化させ、保護膜8を形成する。
【0029】次に、第1基板1の保護膜4上に、ハネム
ーン硬化型シリコーン樹脂の成分Aをスクリーン印刷に
よって塗布する。また、第2基板5の保護膜8上に、ハ
ネムーン硬化型シリコーン樹脂の成分Bをスクリーン印
刷によって塗布する。
【0030】次に、第1基板1と第2基板5を重ね、プ
レス機によって押圧し、一体化させる。一体化した貼合
わせディスクは、ハネムーン硬化型シリコーン樹脂の硬
化反応が終了するまで、垂直に保持してストックしてお
く。また、ハネムーン硬化型シリコーン樹脂の硬化反応
を促進させるために、押圧しながら加熱を行っても良
い。
【0031】以上の工程により、上記図1に示す構造を
有する薄型基板の貼合わせディスクが作製される。
【0032】本実施形態に係る記録担体によると、ハネ
ムーン硬化型シリコーン樹脂はそれぞれの成分を別々に
塗布するため、貯蔵安定性に優れており取り扱いが容易
である。又、室温に放置するだけで反応が進行し、特別
な設備を必要と無いため、低コストで貼合わせを行うこ
とができる。
【0033】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
について説明する。
【0034】本実施形態に係る薄型基板の貼合わせディ
スクの構造は図1に示す第1の実施形態の貼合わせディ
スクと同じであるが、貼合わせに用いる接着剤層10の
樹脂に熱硬化型シリコーン樹脂を用いる点と製造方法が
異なっている。
【0035】本実施例に係る薄型基板の貼合わせ光ディ
スクの製造工程について説明する。第1基板1の第1情
報信号面2上に保護膜4を形成する工程、及び第2基板
5の第2情報信号面6上に保護膜8を形成する工程は、
第1の実施形態とまったく同一である。
【0036】次に、第1基板1の保護膜4上に、熱硬化
型シリコーン樹脂をスクリーン印刷によって塗布する。
【0037】次に、第1基板1と第2基板5を重ね、プ
レス機によって押圧し、一体化させる。一体化した貼合
わせディスクは、熱硬化型シリコーン樹脂の反応を進め
るために、80℃の恒温槽に、垂直に保持してストック
しておく。また、熱硬化型シリコーン樹脂の硬化反応を
促進させるために、押圧しながら加熱を行っても良い。
【0038】以上の工程により、上記図1に示す構造を
有する薄型基板の貼合わせディスクが作製される。
【0039】本実施形態に係る記録担体によると、加熱
することによって熱硬化型シリコーン樹脂が硬化するの
で、紫外線が全く透過しないような情報信号層を持った
薄型基板の貼合わせにおいても、短時間での硬化が可能
であり、量産時のタクトを短くする効果がある。
【0040】(第3の実施形態)第3の実施形態につい
て説明する。
【0041】本実施形態に係る薄型基板の貼合わせディ
スクの構造は図1に示す第1の実施形態の貼合わせディ
スクと同じであるが、貼合わせに用いる接着剤層10の
樹脂に湿気硬化型シリコーン樹脂を用いる点が異なって
いる。また、製造方法は、第2の実施形態と同じである
が、湿気硬化型シリコーン樹脂を用いているので、硬化
させる方法が異なっている。
【0042】次に、第2の実施形態と異なる製造方法に
ついて説明する。第1基板1の第1情報信号面2上に保
護膜4を形成する工程、及び第2基板5の第2情報信号
面6上に保護膜8を形成する工程は、第1の実施形態と
まったく同一である。
【0043】次に、第1基板1の保護膜上に、湿気硬化
型シリコーン樹脂をスクリーン印刷によって塗布する。
湿気硬化型シリコーン樹脂は、空気中の水分と反応して
硬化するので、スクリーン印刷を施す際には、湿度のコ
ントロールが重要である。
【0044】次に、第1基板1と第2基板5を重ね、プ
レス機によって押圧し、一体化させる。一体化した貼合
わせディスクは、室温に放置して置いても硬化するが、
反応を促進させたい場合には、高温高湿の環境下(例え
ば80℃、85%)の恒温恒湿槽に、垂直に保持してス
トックしておく。
【0045】以上の工程により、第3の実施形態の薄型
貼合わせディスクが作製される。本実施形態に係る記録
担体によると、水分によって湿気硬化型シリコーン樹脂
が硬化するので、加熱処理や、紫外線照射処理を行う必
要がない。また、印刷も第1基板への一回のみで済むた
めに、記録担体の製造コストを低減できる利点がある。
【0046】(第4の実施形態)第4の実施形態につい
て説明する。
【0047】本実施形態に係る薄型基板の貼合わせディ
スクの構造は図1に示す第1の実施形態の貼合わせディ
スクと同じであるが、貼合わせに用いる接着剤層10の
樹脂に紫外線硬化型シリコーン樹脂を用いる点が異なっ
ている。また、製造方法は、第2の実施形態と同じであ
るが、紫外線硬化型シリコーン樹脂を用いているので、
硬化させる方法が異なっている。
【0048】次に、第2の実施形態と異なる製造方法に
ついて説明する。第1基板1の第1情報信号面2上に保
護膜4を形成する工程、及び第2基板5の第2情報信号
面6上に保護膜8を形成する工程は、第1の実施形態と
まったく同一である。
【0049】次に、第1基板1の保護膜上に、紫外線硬
化型シリコーン樹脂をスクリーン印刷によって塗布す
る。紫外線硬化型シリコーン樹脂は、紫外線と反応して
硬化するので、スクリーン印刷を施す際には、紫外線が
スクリーン版部分にあたらないような設備を用意する必
要がある。
【0050】次に、第1基板1と第2基板5を重ね、プ
レス機によって押圧し、一体化させる。一体化した貼合
わせディスクは、紫外線を照射して硬化させる。もちろ
ん、押圧した状態で紫外線を照射しても構わない。
【0051】以上の工程により、第4の実施形態の薄型
貼合わせディスクが作製される。本実施形態に係る記録
担体によると、紫外線を照射するのみで、紫外線硬化型
シリコーン樹脂を硬化させることが可能なので、非常に
短時間(数秒単位)で貼合わせが終了する。そのため
に、製造タクトが短くなる効果がある。
【0052】(第5の実施形態)第5の実施形態につい
て説明する。
【0053】図2は、反射膜上に保護膜が形成されてい
ない場合の薄型基板の貼合わせ光ディスクの断面図であ
る。第1基板1の片面に第1情報信号面が設けられ、そ
の第1情報信号面2上にアルミニウムなどの金属の第1
反射膜3が形成されている。また、第2基板5の片面に
第2情報信号面6が設けられ、その第2情報信号面6上
に第2反射膜7が形成されている。そして、互いに対向
する反射膜3,7の間にハネムーン硬化型シリコーン樹
脂からなる接着剤層10が設けられており、第1,第2
基板1,5を一体に貼合わせている。
【0054】次に、上記薄型基板の貼合わせ光ディスク
の製造工程について説明する。まず、ポリカーボネート
などの透明樹脂からなり片面に第1情報信号面2を設け
た第1基板1を射出成型法などにより作製し、その第1
情報信号面2の上に記録保持層である第1反射膜3をス
パッタリング法や真空蒸着法で形成しておく。また、片
面に第2情報信号面6を設けた第2基板5を射出成型法
などにより作製し、その第2情報信号面6の上に第2反
射膜7をスパッタリング法や真空蒸着法で形成してお
く。
【0055】次に、第1基板1の第1反射膜3上に、ハ
ネムーン硬化型シリコーン樹脂の成分Aをスクリーン印
刷によって塗布する。また、第2基板5の第2反射膜7
上に、ハネムーン硬化型シリコーン樹脂の成分Bをスク
リーン印刷によって塗布する。
【0056】次に、第1基板1と第2基板5を重ね、プ
レス機によって押圧し、一体化させる。一体化した貼合
わせディスクは、ハネムーン硬化型シリコーン樹脂の硬
化反応が終了するまで、垂直に保持してストックしてお
く。また、ハネムーン硬化型シリコーン樹脂の硬化反応
を促進させるために、押圧しながら加熱を行っても良
い。
【0057】以上の工程により、上記図2に示す構造を
有する薄型基板の貼合わせディスクが作製される。
【0058】本実施形態によると、情報信号面上に保護
膜を設けていないので、材料コスト及び製造コストを削
減することができる。
【0059】(実施例)以下、上記各実施形態に対応し
て形成した様々な構成のディスクに係る実施例について
説明する。また、本発明の硬化を確認するためにホット
メルト樹脂を用いて形成した構成のディスクに係る比較
例についても説明する。以下の実施例及び比較例におい
て、第1基板及び第2基板には、ポリカーボネートから
なる0.6mmの厚みのものを用いた。
【0060】(実施例1)本実施例に係る薄型基板の貼
合わせ光ディスクの構造は、図1に示す第1の実施形態
に係る薄型貼合わせディスクの構造と同じであって、保
護膜4、8に大日本インキ化学工業社製のラジカル重合
硬化樹脂SDー17を用い、接着剤層10には、東レ・
ダウ・コーニング社製のハネムーン硬化型シリコーン樹
脂NWV−37を用いることにより構成したものであ
る。
【0061】(実施例2)本実施例に係る薄型基板の貼
合わせ光ディスクの構造は、図1に示す第1の実施形態
に係る薄型貼合わせディスクの構造と同じであって、保
護膜4,8に大日本インキが各工業社製のラジカル重合
硬化樹脂SD−101を用い、接着剤層10には、信越
化学工業社製の熱硬化型シリコーン樹脂KE1820を
用いることにより構成したものである。
【0062】(実施例3)本実施例に係る薄型基板の貼
合わせ光ディスクの構造は、図1に示す第1の実施形態
に係る薄型貼合わせディスクの構造と同じであって、保
護膜4,8に大日本インキが各工業社製のラジカル重合
硬化樹脂SD−101を用い、接着剤層10には、東芝
シリコーン社製の湿気硬化型シリコーン樹脂TSE−3
97を用いることにより構成したものである。
【0063】(実施例4)本実施例に係る薄型基板の貼
合わせ光ディスクの構造は、図1に示す第1の実施形態
に係る薄型貼合わせディスクの構造と同じであって、保
護膜4,8に大日本インキが各工業社製のラジカル重合
硬化樹脂SD−101を用い、接着剤層10には、スリ
ーボンド社製の紫外線硬化型シリコーン樹脂ThreeBond
3165を用いることにより構成したものである。
【0064】(実施例5)本実施例に係る薄型基板の貼
合わせ光ディスクの構造は、図2に示す第5の実施形態
に係る薄型貼合わせディスクの構造と同じであって、接
着剤層10には、東レ・ダウ・コーニング社製のハネム
ーン硬化型シリコーン樹脂NWV−37を用いることに
より構成したものである。
【0065】(比較例)本比較例に係る薄型基板の貼合
わせ光ディスクの構造は、図3に示したとおりである。
保護膜には、大日本インキ化学工業社製SD−17を用
い、接着剤層9には、東亞合成社製のホットメルト樹脂
XW−30を用いることにより構成した物である。
【0066】ここで、上記各実施例及び比較例に係るデ
ィスクを評価するために行った試験について説明する。
【0067】それぞれのディスクを評価するために、8
0℃、85%、100時間でのチルト変化測定試験を行
った。
【0068】チルト変化測定試験は、貼り合わせたディ
スクのチルトを測定し、80℃、85%の環境に水平に
保持した状態で100時間放置し、その後25℃、50
%の環境に水平に保持した状態で24時間放置してか
ら、チルトを再測定する。80℃、85%環境に放置す
る前と放置する後のチルト差をチルト変化量とし、チル
ト差が0.7度以下を合格とする試験である。評価結果
を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】上記表1を参照するとわかるように、ホッ
トメルト接着剤を使用した場合は、チルトの変化量が規
格を越えてしまうが、反応型シリコーン樹脂を使用する
と、チルト変化量が少なく過酷な環境下におかれても精
度良く情報の読み書きが可能であることがわかる。
【0071】
【発明の効果】請求項1〜4の発明によれば、第1の基
板と第2の基板との間の接着剤層を反応型シリコーン樹
脂で構成したので、高温高湿の環境下におかれても、変
形抵抗性を高く維持する信頼性の高い記録担体を得るこ
とができる。
【0072】請求項5〜15の発明によれば、請求項1
〜4の発明の硬化を有する記録担体の製造の容易化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る薄型基板の貼合わせディ
スクの構造を示す断面図
【図2】第5の実施形態に係る薄型基板の貼合わせディ
スクの構造を示す断面図
【図3】従来の薄型基板の貼合わせディスクの断面図
【符号の説明】
1 第1基板 2 第1情報信号面 3 第1反射膜(記録保持層) 4 第1保護膜 5 第2基板 6 第2情報信号面 7 第2反射膜(記録保持層) 8 第2保護膜 9 ホットメルト接着剤層 10 接着剤層

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面上に第1の記録担体層を有する第1
    の基板と、 反応型シリコーン樹脂からなる接着剤層を少なくとも含
    み、上記第1の基板の記録担体層の上に設けられた中間
    層と、 片面上に第2の記録担体層を有し、上記中間層を挟んで
    上記第1の記録担体層と上記第2の記録担体層とが相対
    向するように上記中間層の上に配置された第2の基板と
    を備え、 上記接着剤層により、上記第1の基板と第2の基板とが
    一体化されていることを特徴とする記録担体。
  2. 【請求項2】 片面上に第1の記録保持層を有する第1
    の基板と、 上記第1の基板の記録保持層の上に設けられた中間層
    と、 片面上に第2の記録保持層を有し、上記中間層を挟んで
    上記第1の記録保持層と上記第2の記録保持層とが相対
    向するように上記中間層の上に配置された第2の基板と
    を備え、 接着剤層により、上記第1の基板と第2の基板とが一体
    化されていることを特徴とする記録担体において、 上記中間層は、上記接着剤層と上記各基板の記録保持層
    との間に、ラジカル重合硬化樹脂及びカチオン重合硬化
    樹脂のうち少なくともいずれか一方の樹脂からなる保護
    膜をそれぞれ介設してなることを特徴とする記録担体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の記録担体において、 上記中間層は、上記接着剤層のみからなることを特徴と
    する記録担体。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の記録担体において、 上記第2の基板が、記録保持層を含まないことを特徴と
    する記録担体。
  5. 【請求項5】 第1の基板の片面上に第1の記録保持層
    を形成する第1のステップと、 第2の基板の片面上に第2の記録保持層を形成する第2
    のステップと、 上記第1及び第2の記録保持層のうち少なくともいずれ
    か一方の上に、反応型シリコーン樹脂からなる接着剤を
    塗布する第3工程と、 上記第1及び第2の基板を、上記接着剤を挟んで上記各
    記録保持層が相対向するように重ねる第4の工程と、 上記接着剤を硬化させる第5のステップとを備えたこと
    を特徴とする記録担体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項6の記録担体の製造方法におい
    て、 上記接着剤として、熱硬化型のシリコーン樹脂を用いる
    ことを特徴とする記録担体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6の記録担体の製造方法におい
    て、 上記接着剤として、湿気硬化型のシリコーン樹脂を用い
    ることを特徴とする記録担体の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6の記録担体の製造方法におい
    て、 上記接着剤として、紫外線硬化型のシリコーン樹脂を用
    いることを特徴とする記録担体の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項5、6、7又は8記載の記録担体
    の製造方法において、 上記第2のステップを行った後上記第3のステップを行
    う前に、上記第1及び第2の基板の各記録保持層の上に
    保護膜を形成する工程をさらに備えたことを特徴とする
    記録担体の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項5、6、7、8又は9記載の記
    録担体の製造方法において、 上記第3の工程では、スクリーン印刷によって上記接着
    剤を塗布することを特徴とする記録担体の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項5、6、7、8、9又は10記
    載の記録担体の製造方法において、 上記第5工程では、各基板を押圧することを特徴とする
    記録担体の製造方法。
  12. 【請求項12】 第1の基板の片面上に第1の記録保持
    層を形成する第1のステップと、 第2の基板の片面上に第2の記録保持層を形成する第2
    のステップと、 上記第1の記録保持層の上に、ハネムーン硬化型シリコ
    ーン樹脂からなる接着剤の第1の成分を塗布する第3工
    程と、 上記第2の記録保持層の上に、ハネムーン硬化型シリコ
    ーン樹脂からなる接着剤の第2の成分を塗布する第4工
    程と、 上記第1及び第2の基板を、上記接着剤を挟んで上記各
    記録保持層が相対向するように重ねる第5の工程と、 上記接着剤を硬化させる第6のステップとを備えたこと
    を特徴とする記録担体の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の記録担体の製造方法
    において、 上記第2のステップを行った後上記第3及び第4のステ
    ップを行う前に、上記第1及び第2の基板の各記録保持
    層の上に保護膜を形成する工程をさらに備えたことを特
    徴とする記録担体の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13記載の記録担体の
    製造方法において、 上記第3及び第4の工程では、スクリーン印刷によって
    上記接着剤を塗布することを特徴とする記録担体の製造
    方法。
  15. 【請求項15】 請求項12、13又は14記載の記録
    担体の製造方法において、 上記第5工程では、各基板を押圧することを特徴とする
    記録担体の製造方法。
JP8266906A 1996-10-08 1996-10-08 記録担体およびその製造方法 Pending JPH10112072A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8266906A JPH10112072A (ja) 1996-10-08 1996-10-08 記録担体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8266906A JPH10112072A (ja) 1996-10-08 1996-10-08 記録担体およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10112072A true JPH10112072A (ja) 1998-04-28

Family

ID=17437312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8266906A Pending JPH10112072A (ja) 1996-10-08 1996-10-08 記録担体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10112072A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1326136C (zh) * 2003-06-24 2007-07-11 索尼株式会社 两面光盘及其制造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1326136C (zh) * 2003-06-24 2007-07-11 索尼株式会社 两面光盘及其制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08329523A (ja) 光ディスク
JPH0969238A (ja) 光ディスク及びその製造方法
JP4078678B2 (ja) 光ディスクの製造方法
JPH10112072A (ja) 記録担体およびその製造方法
JPH08161771A (ja) 情報媒体,その製造方法及びその製造装置
JPH0750035A (ja) 光ディスクの製造方法及びその製造装置
JP2003123316A (ja) 光情報媒体
JPH0969239A (ja) 光ディスク及びその製造方法
JPH0443332B2 (ja)
JPH09161318A (ja) 光学記録媒体とその製造方法
JP3120969B2 (ja) 記録担体
JP2000322767A (ja) 光ディスク
JP2008027506A (ja) 多層光記録媒体の製造方法
JP2742524B2 (ja) 光情報媒体、光情報媒体製造方法並びに光情報媒体製造装置
JPS5968849A (ja) 情報記憶媒体
JPH10154354A (ja) ディスクの構造体およびその製造方法
JP2000339761A (ja) 光情報媒体およびその製造方法
JPH10116444A (ja) 記録担体
JPS61280051A (ja) 貼り合わせ光デイスクの製法
JPH0370296B2 (ja)
JP2721655B2 (ja) 複合光ディスク構造体
JPH09270151A (ja) 光記録媒体
JPH02312024A (ja) 光ディスク基板製造用スタンパの裏打ち補強方法および光ディスク基板の製造方法
JPS6173251A (ja) 光デイスクの製造法
JPS6180630A (ja) 反射光デイスクとその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040309