JPH09502138A - 電気液圧式圧力制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 各部材の熱膨張の差および部材の公差を最小の張りで受入れつつ、コンパクトで機能的に最適化されかつ可能な限り容易に製造および試験を行うことが可能な成形部材（２）内の簡単なコイルの位置決めおよびコイル（１）の配置を提供するため、本発明は、コイル（１）に近接する成形部材（２）の底側にストッパ（３）を設け、このストッパがスリーブ（５）によりコイルケーシング（６）上に支持されることが提案される。

Description

【発明の詳細な説明】 電気液圧式圧力制御装置 本発明は、電気液圧式圧力制御装置、特に請求項１の前段部分に記載の制動圧 制御装置に関する。 一般的な形式の電気液圧式圧力制御装置の例が、国際公開公報ＷＯ９２／１２ ８７８号に記載されており、ここには、弁収容部材の周知のモジュラ構造に加え 、蓋が板状のキャリア部材で区分けされ、電子コントローラあるいは電子コント ローラの構成部材を収容し、電子コントローラと電磁弁から突出するコンタクト 部材との間を電気的に接続する。この蓋は、電磁弁のコイルと共に、弁収容部材 の弁ドームに滑り嵌めされ、プラグコンタクトが互いに係合して、コンタクト部 材と、この蓋に一体化された電子あるいは電気部材との間を電気的に接続する。 コイルをキャリア部材に取り付けるため、例えばばねである弾性装着手段が用い られ、あるいはコイルは弾性成形部材内に埋設される。この弾性装着手段と成形 部材とは、その寸法およびコイル上への配置が複雑である。 したがって、本発明の目的は、上述の従来技術による圧力制御装置を改善し、 キャリア部材に対するコイルの簡単な位置決めおよびコイルの機能的に最適化さ れた組立体を提供し、構成部材の熱膨張および構成部材の公差の差を最小の張り で吸収しつつ、可能なかぎり容易にこの組立体の製造および試験を可能とするこ とにある。 本発明によると、この目的は請求項１に記載の特徴により達成される。上記コ イルは、ストッパを含む成形部材内に配置され、各ストッパが、弁ドームに当接 するように可動のスリーブに接触し、各スリーブは磁束を導くコイルケーシング に当接することが提案される。 他の特徴、利点および適用可能性は、以下の実施例に関する説明から明らかと なる。 第１図は、本発明の特徴を備えた圧力制御装置の部分断面図である。 第２図は、圧力制御装置用のストッパとスリーブとコイルケーシングの他の実 施例である。 第３図は、成形部材内のコイルに対する特別の固定手段および当接面の図であ る。 第１図は、本発明の圧力制御装置の第１実施例の断面図の一部を示す。圧力制 御装置は、ブロック状の弁収容部材１５を含む。複数の平行に配置された弁ドー ム４が、弁収容部材の上側から突出し、スリップ制御付きブレーキシステムの入 口および出口弁のコイル１と、これらのコイル１に設けられたコイルケーシング ６およびスリーブ５を収容する。スリーブ５はヨークリングとして機能し、この ために、スリーブ５は各弁ドーム４の周面およびコイルケーシング６に当接する 。これはストッパ３として作用する圧縮ばねにより行われ、これらのストッパは 成形部材２の凹部８内に設けられ、この成形部材は電磁弁の上から挿入されて弁 収容部材１５に固定される。更に、成形部材２は、コイルケーシング６に間隙な し にコイル１を収容する。したがって、弁ドーム４とスリーブ５との間の部材の公 差は、いずれの場合も、ボウル状（bowl-shaped）のコイルケーシング６とスリ ーブ５との間の環状スロット１６により、補償される。一方において、スリーブ ５に形成されたビード７がコイルケーシング６に接触することができ、これは圧 縮ばねが凹部８内で各弁ドーム４の上に配置されるからである。他方において、 圧縮ばねは弁ドームの軸線方向に弾力的に支え、したがって、コイル１と成形部 材２との間の弁ドーム軸線方向に沿う部材公差を補償することができる。コイル １の絶縁材料９は、それぞれの対応するスリーブ５と、同様に鋼で形成されたコ イルケーシング６との剛性結合を形成する。コイル１に設けられたコンタクト部 材１１は、絶縁材料９で形成された延長部１０上に延びる。コンタクト部材１１ は、はんだ付けによるのが好ましい接続点により、導電路１２に接続される。導 電路１２は、板状キャリア部材１３上に支えられたプリント回路板上に配置され るのが好ましい。キャリア部材は、軽金属で形成され、カバーユニット１４とし て作用するシール材により、成形部材２まで覆われる。成形部材２は、プラスチ ックの射出成形部材であり、その上側でキャリア部材１３を収容する。キャリア 部材１３内の開口は、コンタクト部材と導電路１２とを阻害することなく接続可 能とする。この開口は、更にシール材で充填されている。 第１図と比較すると、第２図はストッパ３の特別な実施例を示し、スリーブ５ とコイルケーシング６との接触が変更さ れている。ストッパ３は弾性タブとして設けられており、この弾性タブは成形部 材２の均等部材として対称的に分散配置され、凹部８内に延び、スリーブ５のビ ード７に当接する。このビード７は、コイルの外径を超えて延び、管状のコイル ケーシング６の上側に延び、これに接触する。スリーブ５とコイルケーシング６ との間に作用する接触力の大きさを充分なものとし、垂直方向の部材公差を補償 するため、コイルケーシング６の高さは、コイル１の高さを僅かに超えるように 選定され、したがって、コイルケーシング６を弁収容部材１５上に装着したとき に、これらの部材はスリーブ５と共に、弾性タブに抗して移動する。コイルケー シング６とスリーブ５との双方は、コイル１に対して半径方向の間隙を有し、部 材の公差を補償し、これにより、これらの部材を弁ドーム４上に張りを生じさせ ることなく配置することができる。成形部材２の基本的な配置および構造は、キ ャリア部材１３および弁収容部材１５上の導電路１２と共に、第１図における説 明に対応する。したがって、第２図には、本発明の実施例に関して異なる点のみ を記載してある。 第３図は、本発明の他の実施例を、圧力制御装置用の弁組立体として示す。第 １図および第２図の実施例で説明した構造と対比すると、一方において、延長部 １０は成形部材２内におけるコイル１の固定手段として作用する。他方において 、コンタクト部材１１を収容する連続した延長部１０は、キャリア部材１３およ び導電路１２を囲みかつカバーユニット１４の作用に適したシール材の領域まで 延びる。スリーブ５は、 ２つの延長部１０を間隙を有して挿通可能とする対応したサイズの開口を、ビー ド７内に有する。スリーブ５とコイルケーシング６との接触は、第２図で説明し たと同様に行われる。しかし、この配置と異なり、成形部材２の凹部８を限定す る端面はストッパ３として作用する。 したがって、本発明は、コイルを整列させるために簡単な固定手段のみを必要 とする。複雑でかつ高価な（大きな容積）コイル１のスプレーコーティングある いは射出成形は、弾性成形部材を製造するために必要でない。清掃およびモール ドからの成形部材の取外しに関する問題が防止される。スリーブ５およびコイル ケーシング６は組立てを容易に行うことができる。容易に形成されるスリーブ５ とコイルケーシング６とは、製造公差を密に保持する必要なく、押出し材料から 形成することができる。コイル１は製造公差にかかわりなく弁ドーム４上に配置 することができ、磁気回路は極めて簡単な方法で閉じることができる。弁ドーム ４からのコイル１の水平および垂直距離は、大まかに定めることができる。これ は弁収容部材１５上における電気組立体ユニットの装着を極めて簡単にすること を可能とする。 参照符号のリスト １ コイル ２ 成形部材 ３ ストッパ ４ 弁ドーム ５ スリーブ ６ コイルケーシング ７ ビード ８ 凹部 ９ 絶縁材料 １０ 延長部 １１ コンタクト部材 １２ 導電路 １３ キャリア部材 １４ シール材（カバーユニット） １５ 弁収容部材 １６ 環状スロット

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 弁収容部材に装着された電磁作動可能な液圧弁（電磁弁）と、この弁収容 部材から突出する部分に電気コンタクト部材を持つコイルと、この突出するコイ ルの部分とコンタクト部材とを覆うカバーユニットと、このカバーユニットの内 側に配置されたコイルに結合するキャリア部材とを備え、カバーユニットあるい はこのカバーユニットの部分が電子コントローラを収容しあるいは電子コントロ ーラ用の結合部材を収容可能であるアンチロック制御装置あるいはトラクション スリップ制御装置等の特に制動圧制御装置である電気液圧式圧力制御装置であっ て、 前記コイル（１）は、ストッパ（３）を含む成形部材（２）内に配置され、各 ストッパ（３）は、弁ドーム（４）に当接するように可動のスリーブ（５）に接 触し、各スリーブ（５）は磁束を導くコイルケーシング（６）に当接することを 特徴とする電気液圧式圧力制御装置。 ２． 前記スリーブ（５）とコイルケーシング（６）とは、相対的に移動可能で あることを特徴とする請求項１に記載の電気液圧式圧力制御装置。 ３． 前記コイル（１）は、環状スロット（１６）により、スリーブ（５）から 半径方向に離隔していることを特徴とする請求項１または２に記載の電気液圧式 圧力制御装置。 ４． 前記スリーブ（５）は、ビード（７）を有し、このビードは移動可徒で、 コイルケーシング（６）の端面に当接す ることを特徴とする請求項１から３のいずれか１に記載の電気液圧式圧力制御装 置。 ５． 前記ストッパ（３）は、ばね部材であり、このばね部材は、弁ドーム（４ ）が収容される成形部材（２）の凹部（８）内を案内されることを特徴とする請 求項１から４のいずれか１に記載の電気液圧式圧力制御装置。 ６． 前記ストッパ（３）は、凹部（８）内に延びる少なくとも１の弾性タブを 含み、この弾性タブは成形部材（２）の均等部材を形成することを特徴とする請 求項１から５のいずれか１に記載の電気液圧式圧力制御装置。 ７． 前記ストッパ（３）は、凹部（８）を限定する成形部材（２）の端面の段 部を含み、このスリーブ（５）はコイルケーシング（６）と共に移動可能でこの 端面に当接可能であることを特徴とする請求項１から６のいずれか１に記載の電 気液圧式圧力制御装置。 ８． 前記コイル（１）は、成形部材（２）内に保持される少なくとも１の延長 部（１０）を有する絶縁材料（９）により、囲まれていることを特徴とする請求 項１から７のいずれか１に記載の電気液圧式圧力制御装置。 ９． 前記延長部（１０）は、少なくとも１のコイルのコンタクト部材（１１） を収容し、このコンタクト部材は、成形部材（２）上に位置決めされかつキャリ ア部材（１３）上に保持されることを特徴とする請求項１から８のいずれか１に 記載の電気液圧式圧力制御装置。 １０． 前記キャリア部材（１３）は、シール材（１４）で 囲まれ、このシール材はキャリア部材（１３）の少なくとも１の孔の領域まで延 び、この孔は成形部材（２）と延長部（１０）と結合されたコンタクト部材（１ １）とで限定されることを特徴とする請求項１から９のいずれか１に記載の電気 液圧式圧力制御装置。