JPH09157470A - 熱可塑性樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物及びその成形体Info
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- JPH09157470A JPH09157470A JP31868695A JP31868695A JPH09157470A JP H09157470 A JPH09157470 A JP H09157470A JP 31868695 A JP31868695 A JP 31868695A JP 31868695 A JP31868695 A JP 31868695A JP H09157470 A JPH09157470 A JP H09157470A
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Abstract
自動二輪車外装部品に適した熱可塑性樹脂組成物を提供
する。 【解決手段】 (a)ゴム質重合体に芳香族ビニル単量
体、シアン化ビニル単量体を含む単量体成分を共重合し
てなるグラフト共重合体と、芳香族ビニル単量体、シア
ン化ビニル単量体を含む単量体成分を共重合してなる共
重合体からなり、ゴム質重合体の割合が15〜30重量
%、アセトン可溶成分のシアン化ビニルの割合が32〜
50重量%、数平均分子量(Mn)が50,000〜1
00,000である組成物96.1〜99.95重量
部、及び(b)ポリエステルエラストマー0.05重量
部〜3.9重量部からなる熱可塑性樹脂組成物。
Description
性に優れた熱可塑性樹脂組成物及び該組成物からなる成
形体に関する。
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(A
BS樹脂)は、耐衝撃性と成形加工性のバランスに優れ
ているため、自動車、家庭電化製品などの各分野で用い
られている。この中で二輪自動車用途では、フロントカ
ウル、リアカウル、サイドカバー等に使用されている。
また、これらは塗装して使用されるケースもある。この
ような用途では特に転倒時に破断面がシャープエッジに
ならないような耐衝撃性が必要である。また、乗車後
に、付着した土砂、汚れ、ほこり等を除くため、ノニオ
ン系洗浄剤で洗浄することがあるため耐洗浄剤性が必要
となる。
めにABS樹脂のアクリロニトリル(AN)成分の量を
増大することは、例えば特公昭63−30953号公報
に開示されている。しかし、AN含有量が多くなると成
形加工性や熱安定性が著しく低下し、成形加工性を上げ
るために分子量を低下させれば衝撃強度に劣る。このた
め特開平3−215547号公報では、平均AN含有量
とAN分布を規定することにより改良している。しかし
ながら、この場合、塗料のシンナー等には効果がある
が、二輪自動車の洗浄剤のような用途や、更にABSを
浸しやすい薬品に対しては耐薬品性が不十分である。
て例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)の様な
ポリエステル樹脂とABS樹脂のアロイとすることで耐
薬品性を向上する方法があるが、この場合耐衝撃性や熱
安定性が劣り、更に結晶性樹脂とのアロイであるため、
寸法安定性に劣ることがある。また、ABS樹脂にポリ
エスエルエラストマーを一定量以上添加すると落球衝撃
強度や耐薬品性が改良されることは、特公昭58−19
696号公報、特公平6−13631号公報、特開平6
−116472号公報等に示されている。特公昭58−
19696号公報では、ポリエステルエラストマーを5
重量%〜50重量%含有することでシンナーに対する耐
薬品性が向上するため、塗装性に優れることが開示され
ている。特公平6−13631号公報では、ポリエステ
ルエラストマーを4重量%〜70重量%含有することで
ガソリンに対する耐薬品性の向上に効果があることが開
示されている。また、特開平6−116472号公報で
は、ポリエステルエラストマーを0.99重量%〜1
6.67重量%含有することで塗装性を大幅に改善でき
ることが開示されている。しかしながら、これらは全て
ABS樹脂の組成範囲については全く限定されておら
ず、優れた塗装性を要求される場合にはこれらの手法で
は十分でないことが多い。また、ポリエステルエラスト
マーの添加量が多いと剛性や耐衝撃性、耐熱性の低下、
相剥離が発生、熱収縮率の増加に伴う寸法安定性の低下
などが起こるため、適当でない。
耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物及びその成形体、
特に自動二輪車の外装部品を提供することを課題とする
ものである。
を解決するために鋭意検討した結果、組成と分子量分布
をある特定の範囲に限定したABS樹脂にポリエステル
エラストマーを少量添加することで、優れた耐薬品性、
耐衝撃性を発現できることを見い出し、本発明をなすに
至った。
に芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体を含む単
量体成分を共重合してなるグラフト共重合体(I)と、
芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体を含む単量
体成分を共重合してなる共重合体(II)からなる組成
物であり、該組成物中におけるゴム質重合体の割合が1
5〜30重量%であり、かつ該組成物におけるアセトン
可溶成分のシアン化ビニルの割合が32〜50重量%、
数平均分子量(Mn)が50,000〜100,000
である組成物96.1〜99.95重量部と、(b)ハ
ードセグメントが芳香族ポリエステル、ソフトセグメン
トが脂肪族ポリエーテル、脂肪族ポリエステル、脂肪族
ポリラクトンのいずれかもしくは混合物であるポリエス
テルエラストマー0.05重量部〜3.9重量部からな
ることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物に関する。
る。本発明の(a)で用いられるゴム質重合体として
は、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイ
ソブチレン、スチレン−ブタジエンランダム共重合体、
スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ブタジエン−
アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−メタクリロニ
トリル共重合体、ブタジエン−α、β−不飽和カルボン
酸アルキルエステル共重合体(例えば、ブタジエン−ア
クリル酸メチル共重合体、ブタジエン−アクリル酸エチ
ル共重合体、ブタジエン−アクリル酸ブチル共重合体、
ブタジエン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、
ブタジエン−メタクリル酸メチル共重合体、ブタジエン
−メタクリル酸エチル共重合体)などのジエン系ゴム質
重合体、該ジエン系ゴム質重合体の水素添加物、アクリ
ルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム、フッ素
ゴム、シリコンゴムなどの飽和系ゴム質重合体などが挙
げられ、これらは単独で用いても2種以上を混合して用
いてもかまわない。これらの中では好ましくはジエン系
ゴム質重合体、更に好ましくはポリブタジエン含有ゴム
質重合体が用いられる。
重合または重合体を乳化剤などにより乳化する方法など
により得られる。該ゴム質重合体の平均粒子径は組成物
の流動特性、表面光沢、耐衝撃性及び耐薬品性を向上さ
せるために0.03〜1.0μmの範囲であることが好
ましい。更に好ましくは0.08〜0.5μm、特に好
ましくは0.1〜0.35μmである。平均粒子径が
0.03μm未満であると耐衝撃性、耐薬品性が低下す
る傾向があり、1.0μmを越えると表面光沢や耐衝撃
性が低下する傾向がある。
アン化ビニル単量体、芳香族ビニル単量体、及びその他
の共重合可能な単量体を含むものからなる。この中でシ
アン化ビニル単量体としては、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル等が用いられる。これらの中ではアクリ
ロニトリルが好ましい。また、芳香族ビニル化合物とし
ては、スチレン、α−メチルスチレン、ハロゲン化スチ
レン、アルキル化スチレン、ビニルナフタレン等が用い
られ、これらは混合しても良い。これらの中ではスチレ
ンが好ましい。
ボン酸アルキルエステル、α,β−不飽和カルボン酸、
N−置換マレイミド類、無水マレイン酸等も必要に応じ
て用いることができる。これらの中ではα,β−不飽和
カルボン酸アルキルエステルが好ましい。これらは混合
して用いても良い。α,β−不飽和カルボン酸アルキル
エステルとしては、例えば、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート、ヒドロキシ
エチルアクリレート、グリシジルアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジ
ルアクリレート、メチルメタクリレート、2−エチルヘ
キシルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリ
レート等が挙げられる。これらの中では、エチルアクリ
レート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、ヒドロキシエチルア
クリレート、グリシジルメタクリレートが好ましい。
ば、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。N−置
換マレイミド類としては、例えば、マレイミド、N−メ
チルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−
フェニルマレイミド等が挙げられる。(a)の製造方法
としては、直接、ゴム質重合体の存在下にシアン化ビニ
ル単量体、芳香族ビニル単量体、及び必要によりその他
の共重合可能な単量体をグラフト重合することにより得
る方法を用いても良く、また、あらかじめ高濃度のゴム
質重合体の存在下にシアン化ビニル単量体、芳香族ビニ
ル単量体及び必要によりその他の共重合可能な単量体を
グラフト重合したグラフト共重合体を、別に製造したシ
アン化ビニル単量体、芳香族ビニル単量体及び必要によ
りその他の共重合可能な単量体を重合した共重合体で希
釈して製造しても良い。これらの製造方法は重合体を乳
化剤などにより乳化する乳化重合、懸濁重合、塊状重合
及び溶液重合等の公知の重合方法を用いて製造する。
組成物100重量%中に15〜30重量%、好ましくは
15〜25重量%を含有する。15重量%より少ないと
耐衝撃性が劣り、30重量%を越えると成形加工性が悪
くなる。さらに、ゴム質重合体以外の成分におけるシア
ン化ビニルの割合が32〜50重量%、好ましくは32
重量%〜43重量%であることが必要である。シアン化
ビニルの割合が32重量%未満であると耐薬品性、塗装
後の鮮映性に劣り、50重量%を越えると成形加工性や
熱安定性、塗装膜の密着性が劣る。また、該組成物のア
セトン可溶成分の数平均分子量(Mn)は、ポリスチレ
ン換算で好ましくは50,000〜100,000、更
に好ましくは50,000〜80,000である必要が
ある。ここで言及する平均分子量とは、試料中に含まれ
る重合度Pの分子種の分子量をMp、分子数をNpとし
た場合、数平均分子量(Mn)は、Mn=(ΣMpN
p)/(ΣNp)で表されるものである。このような分
子量を測定する方法としては粘度法、光散乱法、沈降平
衡法など多数知られているが、本発明の場合、ゲル・パ
ーミエーション・クロマトグラフィによる測定(GPC
法)により得られた値を用いる。
が、50,000未満であると耐衝撃性、耐薬品性に劣
り、100,000を越えると成形加工性に劣り好まし
くない。また、(b)は、ハードセグメントが芳香族ポ
リエステル、ソフトセグメントが脂肪族ポリエーテル、
脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリラクトンのいずれかも
しくは混合物であるポリエステルエラストマーである。
ンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等が挙
げられる。これらの中ではポリブチレンテレフタレート
が好ましい。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール、ポリペンタメチレングリコール、
ポリヘキサメチレングリコール等が挙げられ、これらの
一種または二種以上を用いることができる。
プロラクトン、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラ
クトン等が挙げられ、これらの一種または二種以上を用
いることができる。ポリエステルエラストマー中におけ
るハードセグメントとソフトセグメントの構成比は、ハ
ードセグメントが20〜70重量%、好ましくは30〜
60重量%、ソフトセグメントが30〜80重量%、好
ましくは40〜70重量%のものの使用が好ましい。
リエステルエラストマー(b)のブレンド割合は0.0
5重量%〜3.9重量%、好ましくは0.5重量%〜
3.0重量%である。0,05重量%未満であると耐薬
品性や塗装後の密着性に劣る。3.9重量%を越えると
剛性や耐衝撃性、寸法安定性に劣り、また耐薬品の改良
効果も飽和し、コストも上昇するため好ましくない。
特に限定されるものではなく、公知の技術、例えば、ヘ
ンシェルミキサー、タンブラー、ブレンダー等で液状、
粉体及び粒状物を混合し、これを押出機、ニーダー、ミ
キサー等で溶融混合する方法、予め溶融させた樹脂に他
の樹脂や液体を直接逐次混合する方法等の各種の方法で
製造することができる。
て、公知の熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防
止剤、可塑剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、着
色剤、有機充填剤、無機充填剤等の各種添加剤、また金
属状外観を付与するためにアルミニウム、銅のような金
属を加えることは任意である。本発明の熱可塑性樹脂組
成物は、耐衝撃性や優れた耐薬品性を要求される用途の
成形体、特に、二輪自動車外装部品に適している。
して成形体を得る成形方法は、一般に用いられる成形方
法、例えば、射出成形、射出−押出成形、真空成形、圧
空成形などを用いることができる。この中で、二輪自動
車外装部品を得る場合は、好ましくは射出成形もしくは
射出−圧縮成形、特に好ましくは射出成形法が用いられ
る。
本発明をさらに詳細に説明する。本発明で用いた分析法
を以下に示す。 アセトン可溶成分:ABS樹脂1gにアセトン20m
lを加え、振とう機にて可溶成分が完全に溶解するまで
(2時間)振とうした。この溶液を20000rpmで
40分間遠心分離後、可溶分のみを濾別した後、80℃
で4時間乾燥しアセトンを除き、さらに100℃で1時
間減圧乾燥することにより、アセトン可溶成分を得た。 平均分子量:本測定には東ソー株式会社製のGPCシ
ステム(ポンプ;CCPD、RIディテクター;RI8
012、カラム温調機;CO8011、展開溶媒温調
機;SD8000、オートサンプラー;AS8000、
及び制御システム)を用いた。展開溶媒にはテトラヒド
ロフラン(THF)を用いた。カラムには昭和電工
(株)製G3000HXL,G4000HXL,G50
00HXL,G6000HXLを用いた。カラム温度3
8℃、ポンプ液量1ml/min、検出器として示差屈
折計(RI)を用い、アセトン可溶成分のTHF溶液を
測定した。あらかじめ分子量が既知のポリスチレン標準
サンプルを測定することにより相対的に分子量を求め
た。 面衝撃強度:平板試験片(厚み3mm、サイズ100
×100mm)を射出成形により成形した(成形機;F
ANUC社・AS−50B、シリンダー温度240℃、
金型温度45℃)。この平板の面衝撃強度を東洋精機社
製グラフィックインパクトテスターを用いて測定した。
試験個数5個(サンプル温度;−15℃、荷重;11.
2kg、高さ;82cm)で行った。
る荷重を持たせた試験片(厚み=1mm、サイズ12.
6mm×126mm)の中央にガーゼ、その上にサラン
ラップ(旭化成工業の商品名)を巻き、このガーゼにノ
ニオン系洗浄剤を含浸させ、接触させた時の破断までの
時間(分)で判定した。
る1/4インチのタンザク片を射出成形により成形した
(成形機;FANUC社・AS−100B,シリンダー
温度240℃、金型温度45℃)。得られた試験片の曲
げ弾性率をASTM−D790に基づいて測定した(測
定装置;島津製作所社製・オートグラフAG−5000
A、曲げ速度3mm/min)。
実施した(温度220℃、荷重10Kg)。 3g/10分以上のもの………○ 3g/10分未満のもの………× 塗装試験:平板試験片(厚み3mm、サイズ100×
100mm)をと同様に射出成形にて成形した。これ
に2液ウレタン系塗料(ハイウレタン;No.500
0、日本油脂製)を膜厚が約40μmとなるようにスプ
レー塗装、乾燥を行った後、塗装表面の外観観察、付着
性試験を行った。 (1)外観観察 吸い込みやストレスクラックのないもの………○ 吸い込みやストレスクラックが見られるもの………× (2)付着性試験:JIS−K5400に準じて実施し
た。塗装試験後のサンプルを40℃水中に240時間放
置した後、23℃×50%RHで24時間調整した。こ
の試験片をマルチクロスカッターにて1×1mmの碁盤
目を100個作成し、JISセロハンテープを使用して
剥離試験を行った。
テックス40重量部(固形分換算)及び脱イオン水10
0重量部を還流冷却器付き重合槽に入れ、気相部を窒素
置換しながら70℃に昇温した。次いで、これにスチレ
ン36重量部、アクリロニトリル24重量部、t−ドデ
シルメルカプタン0.7重量部、クメンハイドロパーオ
キシド0.12重量部から成る混合液、及び、脱イオン
水50重量部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート0.2重量部、硫酸第一鉄0.012重量部、エ
チレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム塩0.08重量
部から成る水溶液を、5時間要して連続追添加して反応
させた。この間、重合温度を70℃に調節し、追添加終
了後、さらに1時間その状態を維持して重合を完結させ
た。重合率は95%であった。
た後、洗浄乾燥して、白色固体を得た。
テックス40重量部(固形分換算)及び脱イオン水10
0重量部を還流冷却器付き重合槽に入れ、気相部を窒素
置換しながら70℃に昇温した。次いで、これにスチレ
ン40重量部、アクリロニトリル20重量部、t−ドデ
シルメルカプタン0.5重量部、クメンハイドロパーオ
キシド0.1重量部から成る混合液、及び、脱イオン水
50重量部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレ
ート0.2重量部、硫酸第一鉄0.01重量部、エチレ
ンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム塩0.06重量部か
ら成る水溶液を、5時間要して連続追添加して反応させ
た。この間、重合温度を70℃に調節し、追添加終了
後、さらに1時間その状態を維持して重合を完結させ
た。重合率は97%であった。
た後、洗浄乾燥して、白色固体を得た。
テックス40重量部(固形分換算)及び脱イオン水10
0重量部を還流冷却器付き重合槽に入れ、気相部を窒素
置換しながら70℃に昇温した。次いで、これにスチレ
ン42重量部、アクリロニトリル18重量部、t−ドデ
シルメルカプタン0.4重量部、クメンハイドロパーオ
キシド0.1重量部から成る混合液、及び、脱イオン水
50重量部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレ
ート0.2重量部、硫酸第一鉄0.01重量部、エチレ
ンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム塩0.06重量部か
ら成る水溶液を、5時間要して連続追添加して反応させ
た。この間、重合温度を70℃に調節し、追添加終了
後、さらに1時間その状態を維持して重合を完結させ
た。重合率は97%であった。
た後、洗浄乾燥して、白色固体を得た。
テックス40重量部(固形分換算)及び脱イオン水10
0重量部を還流冷却器付き重合槽に入れ、気相部を窒素
置換しながら70℃に昇温した。次いで、これにスチレ
ン27重量部、アクリロニトリル33重量部、t−ドデ
シルメルカプタン0.8重量部、クメンハイドロパーオ
キシド0.1重量部から成る混合液、及び、脱イオン水
50重量部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレ
ート0.2重量部、硫酸第一鉄0.01重量部、エチレ
ンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム塩0.06重量部か
ら成る水溶液を、5時間要して連続追添加して反応させ
た。この間、重合温度を70℃に調節し、追添加終了
後、さらに1時間その状態を維持して重合を完結させ
た。重合率は90%であった。
た後、洗浄乾燥して、白色固体を得た。
リル、エチルベンゼンよりなる単量体溶液を一定速度で
連続追添加しつつ重合系内の反応率を一定に保ち、反応
温度、単量体の組成、エチルベンゼンの使用量を調節す
ることにより、アクリロニトリル含有率40重量%、ス
チレン含有率60重量%、数平均分子量57,000で
あるアクリロニトリル、スチレンの共重合体B1を得
た。
%、スチレン含有率66重量%、数平均分子量64,0
00であるアクリロニトリル、スチレンの共重合体B2
を得た。
%、スチレン含有率71重量%、数平均分子量70,0
00であるアクリロニトリル、スチレンの共重合体B3
を得た。
%、スチレン含有率50重量%、数平均分子量64,0
00であるアクリロニトリル、スチレンの共重合体B4
を得た。
%、スチレン含有率66重量%、数平均分子量54,0
00であるアクリロニトリル、スチレンの共重合体B5
を得た。
%、スチレン含有率60重量%、数平均分子量40,0
00であるアクリロニトリル、スチレンの共重合体B6
を得た。
%、スチレン含有率60重量%、数平均分子量108,
000であるアクリロニトリル、スチレンの共重合体B
7を得た。
トがポリブチレンテレフタレート、ソフトセグメントが
脂肪族ポリエーテルであり、その割合がポリブチレンテ
レフタレート35重量%、脂肪族ポリエーテルが65重
量%であるブロック共重合体を購入して使用した。
例5で得た(B1)50重量部、及び参考例12の(C
1)0.3重量部を押出機を用いて溶融混合し樹脂組成
物を得た。これを射出成形し成形体を得た。これは耐衝
撃性、耐薬品性に優れたものであった。このもののアセ
トン可溶分の数平均分子量を所定の方法により測定した
ところ54,000であった。
更して実施した以外は実施例1と同様にして樹脂組成物
を得た。実施例1と同様に問題のない成形体が得られ
た。
例5で得た(B1)50重量部を押出機を用いて溶融混
合し樹脂組成物を得た。これを射出成形し成形体を得
た。これは耐薬品性に劣るものであった。
更して実施した以外は実施例1と同様にして樹脂組成物
を得た。これらを用いて得た成形体は、面衝撃強度、耐
薬品性、成形加工性、剛性のいずれかもしくは二つ以上
の性能に劣るものであった。以上の実施例1〜7、比較
例1〜8の結果をまとめて表1、2に示す。
ることにより、耐薬品性、耐衝撃性に優れた成形体を得
ることができ、特に、自動二輪車の外装部品として優れ
たものが得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 (a)ゴム質重合体に芳香族ビニル単量
体、シアン化ビニル単量体を含む単量体成分を共重合し
てなるグラフト共重合体(I)と、芳香族ビニル単量
体、シアン化ビニル単量体を含む単量体成分を共重合し
てなる共重合体(II)からなる組成物であり、該組成
物中におけるゴム質重合体の割合が15〜30重量%で
あり、かつ該組成物におけるアセトン可溶成分のシアン
化ビニルの割合が32〜50重量%、数平均分子量(M
n)が50,000〜100,000である組成物9
6.1〜99.95重量部と、(b)ハードセグメント
が芳香族ポリエステル、ソフトセグメントが脂肪族ポリ
エーテル、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリラクトンの
いずれかもしくは混合物であるポリエステルエラストマ
ー0.05重量部〜3.9重量部からなることを特徴と
する熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物から
なる成形体。 - 【請求項3】 請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物を使
用して射出成形された自動二輪車外装部品。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP31868695A JP3717217B2 (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 熱可塑性樹脂組成物及びその成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31868695A JP3717217B2 (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 熱可塑性樹脂組成物及びその成形体 |
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JPH09157470A true JPH09157470A (ja) | 1997-06-17 |
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JP31868695A Expired - Lifetime JP3717217B2 (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 熱可塑性樹脂組成物及びその成形体 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3717217B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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