JPH0867080A - 感熱孔版用原紙 - Google Patents

感熱孔版用原紙

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JPH0867080A
JPH0867080A JP20516694A JP20516694A JPH0867080A JP H0867080 A JPH0867080 A JP H0867080A JP 20516694 A JP20516694 A JP 20516694A JP 20516694 A JP20516694 A JP 20516694A JP H0867080 A JPH0867080 A JP H0867080A
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JP
Japan
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base paper
heat
film
thermoplastic resin
tensile strength
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JP20516694A
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English (en)
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Yukio Kawazu
幸雄 河津
Kenji Kida
健次 喜田
Hideyuki Yamauchi
英幸 山内
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41NPRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
    • B41N1/00Printing plates or foils; Materials therefor
    • B41N1/24Stencils; Stencil materials; Carriers therefor
    • B41N1/242Backing sheets; Top sheets; Intercalated sheets, e.g. cushion sheets; Release layers or coatings; Means to obtain a contrasting image, e.g. with a carbon sheet or coating

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  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】熱可塑性樹脂フィルムと合成繊維を主体とする
多孔性支持体とを積層してなる感熱孔版用原紙であっ
て、該原紙のタテ方向の引張強度が0.3kgf/cm
以上、タテ方向もしくはヨコ方向のKES式曲げ剛性B
値が0.02gf・cm2 /cm以上であることを特徴
とする感熱孔版印刷用原紙。 【効果】引張強度と曲げ剛性、つまり原紙の強度と腰の
強さを特定したので、印刷画像の鮮明性に優れ、かつ走
行性と耐シワ性に優れた原紙を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱孔版印刷用原紙に
関する。さらに詳しくは、ハロゲンランプ、キセノンラ
ンプ、フラッシュバルブなどによる閃光照射や赤外線照
射、レーザー光線等のパルス的照射、あるいはサーマル
ヘッド等によって穿孔製版される感熱孔版印刷用原紙に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より感熱孔版印刷に用いられる原紙
としては、ポリエステルフィルムや塩化ビニリデンフィ
ルム、あるいはポリプロピレンフィルム等の熱可塑性樹
脂フィルムと、天然繊維や合成繊維からなる薄葉紙、不
織布、スクリーン紗等によって構成された多孔性支持体
とを接着剤で貼り合わせた構造のものが知られている
(特開昭57−182495号公報、特開昭58−14
7396号公報、特開昭59−115898号公報な
ど)。
【0003】しかしながら、これら従来の感熱孔版用原
紙は印刷画像の鮮明性の点で、必ずしも満足のいくもの
ではなかった。画像鮮明性が十分でない理由としては種
々考えられるが、その一つは支持体を構成する繊維に起
因するものである。すなわち、従来から最も多く使用さ
れている天然繊維からなる薄葉紙は繊維が太くて不均一
であり、かつ偏平であるため、インキの透過が不均一に
なりやすく、特に、フィルムの穿孔部分に存在する繊維
によってインキの透過が阻害され、印字がかすれたりベ
タ印刷で白抜けが発生するなどの欠点があった。
【0004】これらの欠点を改良するため、天然繊維か
らなる薄葉紙の代わりにポリエステル繊維やポリプロピ
レン繊維などの合成繊維を主体とする抄造紙や不織布を
用いて、支持体の繊維を細くしたり、繊維の目付量をで
きるだけ少なくするなどの対策がとられている(特開昭
59−2896号公報、特開昭59−16793号公
報、特開平2−67197号公報など)。
【0005】また、印刷性を改良するには、熱可塑性樹
脂フィルムの穿孔感度を向上するのが有効であり、その
ためフィルムの厚さを特定して、できるだけ薄くした感
熱孔版用原紙が提案されている。
【0006】しかしながら、支持体の繊維を細くした
り、目付量を少なくしたり、また、フィルムの厚さを薄
くすることにより、画像鮮明性は向上するものの、原紙
の走行性が低下して印刷機内で詰まりを生じたり、穿孔
した原紙を印刷ドラムに巻き付けた時にシワが発生し
て、そのシワが印刷品位を低下してしまうという欠点が
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
解決し、画像鮮明性に優れ、かつ走行性、操作性に優れ
た感熱孔版用原紙を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは感熱孔版用原紙(以下、原紙)の印刷
機内における走行メカニズムと印刷メカニズムに着目し
て鋭意研究した結果、原紙の引張強度と曲げ剛性を特定
することによって、従来原紙の欠点を改良できることを
見いだし、本発明を完成したものである。
【0009】すなわち本発明は、熱可塑性樹脂フィルム
と合成繊維を主体とする多孔性支持体とを積層してなる
感熱孔版用原紙であって、該原紙のタテ方向の引張強度
が0.3kgf/cm以上、タテもしくはヨコ方向のK
ES式曲げ剛性B値が0.02gf・cm2 /cm以上
であることを特徴とする感熱孔版用原紙とするものであ
る。
【0010】本発明における熱可塑性樹脂フィルムは、
例えばポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンまた
はその共重合体など従来公知のものが用いられるが、穿
孔感度の点からポリエステルフィルムが特に好ましく用
いられる。
【0011】ポリエステルフィルムに用いられるポリエ
ステルとして好ましくは、ポリエチレンテレフタレー
ト、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレート
との共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシクロ
ヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等を挙
げることができる。穿孔感度を向上するために特に好ま
しくは、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレ
ートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシ
クロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等
を挙げることができる。
【0012】本発明における熱可塑性樹脂フィルムは、
通常延伸された方が好ましく、従来公知のTダイ法、イ
ンフレーション法等によって製造することができる。例
えば、Tダイ法ではポリマーをキャストドラム上に押し
出すことによって未延伸フィルムを作製し、次いで加熱
ロール群により縦延伸し、また必要に応じてテンター等
に供給して横延伸することができる。口金のスリット
幅、ポリマーの吐出量、キャストドラムの回転数を調整
することによって、未延伸フィルムの厚さを調整するこ
とができ、また、加熱ロール群の回転速度を調整した
り、テンターの設定幅を変更することによって所望の延
伸倍率で延伸することができる。
【0013】本発明における熱可塑性樹脂フィルムには
必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワ
ックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤
等を配合することができる。
【0014】さらには必要に応じて易滑性を付与するこ
ともできる。易滑性付与方法としては特に制限はない
が、例えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、カオリン、タルク、湿式あるいは乾式シリカなど
の無機粒子、アクリル酸類、スチレン等を構成成分とす
る有機粒子等を配合する方法、内部粒子による方法、界
面活性剤を塗布する方法等がある。
【0015】本発明における熱可塑性樹脂フィルムの厚
さは、通常好ましくは0.1〜10μmであり、さらに
好ましくは0.1〜5.0μm、より好ましくは0.1
〜3.0μmである。厚さが10μmを超えると穿孔性
が低下する場合があり、0.1μmより薄いと製膜安定
性が悪化する場合がある。
【0016】本発明における合成繊維は、例えばポリエ
ステル、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リアクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリエチレンま
たはその共重合体など従来公知のものが用いられる。こ
れらの合成繊維は単体で用いてもよいし、2種以上を併
用してもよく、また、天然繊維や再生繊維を含んでもよ
い。本発明においては穿孔時の熱安定性の点からポリエ
ステル繊維が特に好ましく用いられ、少なくとも60%
以上がポリエステル繊維であるのがより好ましい。
【0017】ポリエステルとして好ましくは、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、エチレンテ
レフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体等
を挙げることができる。穿孔時の熱寸法安定性の点から
特に好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート等を挙げることができる。これらの
ポリマーには必要に応じて難燃剤、熱安定剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エ
ステル、ワックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン
等の消泡剤等を配合することができる。
【0018】本発明における合成繊維を主体とする多孔
性支持体は、支持体を平面的に観察した場合において、
支持体の形成する開孔部の面積分率が好ましくは5〜8
0%、より好ましくは10〜50%である。開孔面積分
率が5%未満ではインキの透過性が劣るため、印刷画像
がかすれて鮮明性が低下する。80%を超えるとインキ
の保持性が低下するため、印刷画像がにじんだものとな
り、また、裏写りしやすくなる。なお、本発明でいう開
孔面積分率とは、支持体のある一定面積を平面的に観察
した場合に、開孔部の占める面積を百分率で表したもの
である。
【0019】本発明における多孔性支持体は、好ましく
は繊維同士がその交絡点において、互いに不規則に融着
した網状体を形成してなる。特に好ましくは融着部の一
部において薄い膜状の襞を形成してなる。つまり、支持
体の繊維同士が、薄膜の襞を形成してなる融着部を持っ
た網状体とすることにより、支持体の強度が安定すると
ともに、均一な開孔形態を形成することができ、印刷イ
ンキの保持性と透過性のバランスのとれた原紙とするこ
とができる。
【0020】本発明における多孔性支持体の繊維目付量
は、通常好ましくは2〜20g/m2 、さらに好ましく
は5〜15g/m2 である。目付量が20g/m2 を超
えると、インキの透過性が低下して画像鮮明性が低下す
る。また目付量が2g/m2より少ないと支持体として
十分な強度を得られない場合がある。
【0021】本発明における合成繊維からなる多孔性支
持体は、短繊維を抄紙した抄造紙であってもよいし、不
織布や織物であってもよいし、スクリーン紗などであっ
てもよいが、不織布がより好ましく用いられる。
【0022】不織布はフラッシュ紡糸法、メルトブロー
紡糸法、スパンボンド紡糸法など従来公知の直接溶融紡
糸法よって作製することができる。例えば、メルトブロ
ー紡糸法では、溶融したポリマーを口金から吐出するに
際して、口金周辺部から熱風を吹き付け、該熱風によっ
て吐出したポリマーを細繊度化せしめ、ついで、しかる
べき位置に配置したネットコンベア上に吹き付けて捕集
し、ウエブを形成して製造される。
【0023】同様にスパンボンド法では、口金から吐出
したポリマーをエアエジェクターによって牽引し、得ら
れたフィラメントを衝突板に衝突させて繊維を開繊し、
コンベア状に捕集してウエブを形成して製造される。ポ
リマー吐出量、コンベア速度を適宜設定することによ
り、ウエブの目付を任意に設定できる。
【0024】本発明における多孔性支持体は、インキと
の親和性を付与するために必要に応じて構成する繊維の
表面に酸、アルカリ等の化学処理、コロナ処理、低温プ
ラズマ処理等を施してもよい。
【0025】本発明における原紙は、上記の熱可塑性樹
脂フィルムと合成繊維を主体としてなる多孔性支持体と
を積層一体化して作られる。積層はフィルムの穿孔感度
を低下させない条件で接着剤を用いて接着してもよい
し、接着剤を用いることなくフィルムと支持体とを熱接
着してもよい。印刷鮮明性の点からは、接着剤を用いる
ことなく熱接着により熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支
持体とを直接固着するのが好ましい。
【0026】熱接着は通常、熱可塑性樹脂フィルムと多
孔性支持体とを加熱しつつ直接貼り合わせる熱圧着によ
り行われる。熱圧着の方法は特に限定されるものではな
いが、加熱ロールによる熱圧着がプロセス性の点から特
に好ましい。
【0027】本発明においては、未延伸の熱可塑性樹脂
フィルムと低配向度の多孔性支持体とを熱圧着した状態
で共延伸することが特に好ましい。共延伸することによ
り、フィルムと多孔性支持体とは一体で剥離することな
く好適に延伸することができる。この時、支持体の繊維
はその交絡点で互いに融着した状態で延伸されるため、
支持体として好適な網状体を形成することができる。ま
た、両者を一体で共延伸することにより、熱可塑性樹脂
フィルムと多孔性支持体とが直接固着され、接着剤を用
いることなく一体化される。
【0028】共延伸の方法は特に限定されないが、通
常、二軸延伸が好ましい。二軸延伸は逐次二軸延伸、同
時二軸延伸のいずれの方法であってもよい。逐次二軸延
伸の場合、縦方向、横方向の順に延伸するのが一般的で
あるが、逆に延伸してもよい。延伸倍率は特に限定され
るものではなく、用いる熱可塑性樹脂の種類や原紙に要
求される穿孔感度等によって適宜決定されるが、通常は
縦、横それぞれ2〜8倍程度が適当である。また、二軸
延伸後、縦または横、あるいは縦横同時に再延伸しても
かまわない。
【0029】さらに、二軸延伸後の本発明原紙を熱処理
するのが好ましい。熱処理温度は特に限定されるもので
はなく、用いる熱可塑性樹脂の種類によって適宜決定さ
れる。
【0030】本発明の原紙は、タテ方向の引張強度が
0.3kgf/cm以上、タテもしくはヨコ方向のKE
S式曲げ剛性B値が0.02gf・cm2 /cm以上で
ある。ここで、タテ方向とは印刷機に原紙を供給する場
合の走行方向、ヨコ方向とはその直角方向である。ま
た、本発明でいうKES式とはKAWABATA’S
EVALUATION SYSTEM FOR FAB
RICSの略称であり、京都大学、川端季雄教授が考案
された織編物の風合いの物理量測定法として広く採用さ
れている方法である。
【0031】ここで、孔版印刷機のメカニズムを説明す
る。まず、印刷原稿を印刷機の読取部にセットすると、
原稿の図形や文字に対応した濃淡を読取りセンサーがデ
ジタル信号として読み取り、その信号をサーマルヘッド
に送る。一方、ホルダーにセットされた原紙は送りロー
ルによってサーマルヘッド部まで送られ、サーマルヘッ
ドの加熱により穿孔製版される。製版された原紙(マス
ター)は先端部を把持され、印刷ドラムに巻き付けられ
る。印刷ドラムの内側からインキが押し出され、マスタ
ーの穿孔部を経て印刷用紙に転写され印刷が完了する。
印刷用紙は印刷ドラムの回転に同調して供給され、必要
枚数を連続的に印刷することができる。
【0032】上記したように、原紙は印刷機内において
走行方向に張力が負荷される。原紙のタテ方向の引張強
度が0.3kgf/cm未満であると、原紙強度が不足
してスムースな走行ができなくなるだけでなく、極端な
場合には原紙破れが発生する。
【0033】また、原紙のタテもしくはヨコ方向のKE
S式曲げ剛性B値が0.02gf・cm2 /cm未満で
あると、いわゆる腰の強さが不足となり、原紙が印刷ド
ラムに巻き付けられた時、みみず状のシワが発生する。
シワの部分は画像が歪んだり、インキがかすれたりして
印刷欠陥となってしまう。つまり、原紙の走行性と耐シ
ワ性を満足するには、原紙の引張強度と曲げ剛性(腰の
強さ)を同時に満足することが肝要である。
【0034】本発明の原紙を構成する熱可塑性樹脂フィ
ルムと多孔性支持体の剥離強度は好ましくは1g/25
mm以上、さらに好ましくは3g/25mm以上、より
好ましくは5g/25mm以上である。剥離強度が1g
/25mmより小さいと、原紙を印刷機に供給搬送する
際に熱可塑性樹脂と多孔性支持体とが剥離する場合があ
る。
【0035】本発明の原紙を構成するフィルム面には穿
孔時のスティック防止のため離型剤を塗布するのが好ま
しい。離型剤としては、シリコーンオイル、シリコーン
系樹脂、フッ素系樹脂、界面活性剤等からなる従来公知
のものを用いることができる。
【0036】また、離型剤中には、帯電防止剤、耐熱
剤、耐酸化防止剤、有機粒子、無機粒子、顔料など各種
添加剤を混合して併用することができる。
【0037】
【特性の測定方法】
(1)引張強度(kgf/cm) 原紙をタテ方向に片刃かみそりでカットして、幅2c
m、長さ15cmのサンプルを10枚採取した。該サン
プルを“テンシロン”引張試験機(東洋測器製)で、試
験速度5cm/minで破断まで引張り、最大荷重をサ
ンプル幅で除して強度を求め、サンプル数10枚の平均
強度を求めた。試験長は5cmとした。
【0038】(2)KES式曲げ剛性B値 (株)加藤鉄工所製、純曲げ試験機(KES−F2)を
用いて測定した。長さ20cm、幅1cmのチャックに
試料を把持し、曲率K=−2.5〜+2.5(c
−1 )の範囲で、等速度曲率の純曲げを行った。変形
速度は0.5cm−1/secとした。試料の単位長さ
当たりの曲げモーメント(M:gf・cm/cm)と曲
率(K:cm−1 )の関係をプロットしてM−K曲線を
得た。曲率0.5〜1.5の間の傾斜(Bf)と−0.
5〜−1.5の間の傾斜の絶対値(Bb)を測定し、単
位長さ当たりの曲げ剛性B値(gf・cm2 /cm)を
次式で算出した。
【0039】B=(Bf+Bb)/2
【0040】(3)印刷性の評価 作製した原紙を理想科学工業(株)製“リソグラフ”R
A205に供給して、サーマルヘッド式製版方式によ
り、文字サイズ6ポ〜10.5ポのものおよび●(丸で
中が黒く塗りつぶされたもの)で0.5〜15mmφの
ものを原稿として製版した。製版原稿を用いて印刷した
ものを目視判定により、文字が鮮明で、黒ベタ部で白抜
けのないものを○、文字が不鮮明で、黒ベタ部で白抜け
がめだつものを×、○と×の中間程度で、実用上なんと
か使用できるレベルのものを△として評価した。
【0041】(4)走行性、耐シワ性の評価 走行性:原紙がスムースに走行したものを○、原紙詰ま
りが発生したものを×とした。
【0042】耐シワ性:印刷ドラム上でシワが発生しな
かったものを○、シワが発生したものを×とした。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0044】実施例1 孔径0.35mm、孔数80個の矩形口金を用いて、口
金温度285℃でポリエチレンテレフタレート原料
(〔η〕=0.61、Tm=257℃)をメルトブロー
法にて紡出し、コンベア上に繊維を分散捕集して目付6
0、80、100g/m2 の不織布を作製した。該不織
布の結晶化度は6%であった。
【0045】次いで、ポリエチレンテレフテレート85
モル%、ポリエチレンイソフタレート15モル%からな
る共重合ポリエステル樹脂原料(〔η〕=0.65、T
m=210℃)をスクリュ径40mmの押出機を用い
て、Tダイ口金温度270℃で押出し、直径300mm
の冷却ドラム上にキャストして未延伸フィルムを作製し
た。
【0046】該未延伸フィルム上に、目付80g/m2
の不織布を重ね、加熱ロールに供給してロール温度80
℃で熱圧着し、積層シートを作製した。
【0047】該積層シートを90℃の加熱ロール間で、
長さ方向に3.5倍延伸した後、テンター式延伸機に送
り込み、95℃で幅方向に4倍延伸し、さらにテンター
内部で200℃で熱処理した。フィルム面にはテンター
入口部において、ワックス系離型剤をグラビアコーター
を用いて乾燥後の重さで0.1g/m2 塗布して感熱孔
版用原紙を作製した。
【0048】得られた原紙の繊維目付量は5.7g/m
2 、フィルムの厚さは1.9μmであった。また、該原
紙のタテ方向引張強度は0.36kgf/cm、KES
式曲げ剛性B値はタテ/ヨコ=0.025/0.023
gf・cm2 /cmであった。
【0049】実施例2 実施例1で作製した目付100g/m2 の不織布を用い
て、実施例1と同様に感熱孔版用原紙を作製した。該原
紙の繊維目付量は7.2g/m2 、フィルム厚さは1.
8μmであった。また、該原紙のタテ方向引張強度は
0.48kgf/cm、KES式曲げ剛性B値はタテ/
ヨコ=0.028/0.025gf・cm2 /cmであ
った。
【0050】実施例3 孔径0.3mm、孔数70個の口金を用いて、口金温度
285℃でポリエチレンテレフタレート原料(〔η〕=
0.63、Tm=258℃)を紡出し、エアエジェクタ
ーにて、紡糸速度1600m/分でコンベア上に分散捕
集して繊維目付40、60、80g/m2 の不織布を作
製した。該不織布の結晶化度は8%であった。
【0051】次いで、ポリエチレンテレフテレート75
モル%、ポリエチレンイソフタレート25モル%からな
る共重合ポリエステル樹脂原料(〔η〕=0.65、T
m=198℃)をスクリュ径40mmの押出機を用い
て、Tダイ口金温度280℃で押出し、直径300mm
の冷却ドラム上にキャストして未延伸フィルムを作製し
た。
【0052】該未延伸フィルム上に、前記の目付60g
/m2 の不織布を重ね、加熱ロールに供給してロール温
度85℃で熱圧着して、積層シートを作製した。
【0053】該積層シートを95℃の加熱ロールで、長
さ方向に3倍延伸した後、テンタ式延伸機に送り込み、
100℃で幅方向に3.3倍延伸した。さらにテンター
内部で200℃で熱処理した。また、テンター入口部に
おいて、フィルム面にワックス系離型剤をグラビアコー
ターを用いて乾燥後の重さで0.1g/m2 塗布した。
得られた原紙の繊維目付量は6.1g/m2 、フィルム
の厚さは2.1μmであった。また、該原紙のタテ方向
引張強度は0.51kgf/cm、KES式曲げ剛性B
値はタテ/ヨコ=0.041/0.027gf・cm2
/cmであった。
【0054】実施例4 実施例3で作製した目付80g/m2 の不織布を用い
て、実施例3と同様に感熱孔版用原紙を作製した。該原
紙の繊維目付量は8.1g/m2 、フィルム厚さは2.
0μmであった。また、該原紙のタテ方向引張強度は
0.80kgf/cm、KES式曲げ剛性B値はタテ/
ヨコ=0.052/0.029gf・cm2/cmであ
った。
【0055】比較例1 実施例1で作製した目付40g/m2 の不織布を用い
て、幅方向の延伸倍率を3倍とした以外は実施例1と同
様の条件で感熱孔版用原紙を作製した。該原紙の繊維目
付量は3.8g/m2 、フィルム厚さは2.2μmであ
った。また、該原紙のタテ方向引張強度は0.25kg
f/cm、KES式曲げ剛性B値はタテ/ヨコ=0.0
14/0.008gf・cm2 /cmであった。
【0056】比較例2 実施例1で作製した目付60g/m2 の不織布を用い
て、長さ方向の延伸倍率を3.7倍、幅方向の延伸倍率
を3.5倍とした以外は実施例1と同様の条件で感熱孔
版用原紙を作製した。該原紙の繊維目付量は4.5g/
2 、フィルム厚さは1.8μmであった。また、該原
紙のタテ方向引張強度は0.28kgf/cm、KES
式曲げ剛性B値はタテ/ヨコ=0.025/0.021
gf・cm2 /cmであった。
【0057】比較例3 実施例3で作製した目付40g/m2 の不織布を用い
て、長さ方向および幅方向の延伸倍率を3.5倍とした
以外は実施例3と同様の条件で感熱孔版用原紙を作製し
た。該原紙の繊維目付量は3.3g/m2 、フィルム厚
さは1.8μmであった。また、該原紙のタテ方向引張
強度は0.33kgf/cm、KES式曲げ剛性B値は
タテ/ヨコ=0.018/0.016gf・cm2 /c
mであった。
【0058】
【表1】 表1の結果からわかるように、原紙のタテ方向の引張強
度が0.3kgf/cm以上で、かつタテもしくはヨコ
方向のKES式曲げ剛性B値が0.02gf・cm2
cm以上の本発明の感熱孔版用原紙は、印刷性が良好で
かつ走行性と耐シワ性に優れる。
【0059】
【発明の効果】本発明の感熱孔版用原紙は、引張強度と
曲げ剛性、つまり原紙の強度と腰の強さを特定したの
で、印刷画像の鮮明性に優れ、かつ走行性と耐シワ性に
優れた原紙を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルムと合成繊維を主体
    とする多孔性支持体とを積層してなる感熱孔版用原紙で
    あって、該原紙のタテ方向の引張強度が0.3kgf/
    cm以上、タテ方向もしくはヨコ方向のKES式曲げ剛
    性B値が0.02gf・cm2 /cm以上であることを
    特徴とする感熱孔版印刷用原紙。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂フィルムがポリエステル系
    樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の
    感熱孔版用原紙。
  3. 【請求項3】 合成繊維が主としてポリエステル系樹脂
    からなることを特徴とする請求項1に記載の感熱孔版用
    原紙。
JP20516694A 1994-08-30 1994-08-30 感熱孔版用原紙 Pending JPH0867080A (ja)

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